JP2014140246A - 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なるゲインで増幅した信号を得る場合のゲイン誤差やアナログデジタル変換誤差を低減することができる固体撮像装置を提供することを課題とする。
【解決手段】行列状に配列され、光電変換により信号を生成する複数の画素と、前記複数の画素の各列に設けられ、前記複数の画素の信号を第1のゲインで増幅した第1の信号及び前記第1のゲインより大きい第2のゲインで増幅した第2の信号を出力する列増幅部と、前記第1の信号を第1のデジタル信号に変換し、前記第2の信号を第2のデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部(21)と、同じゲインレベルにした後の前記第1のデジタル信号と第2のデジタル信号とのゲイン誤差が低減されるように補正処理を行う補正部(226)とを有することを特徴とする固体撮像装置が提供される。
【選択図】図3

Description

本発明は、固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法に関する。
固体撮像装置においては、S/N比の向上や、ダイナミックレンジの拡大が求められる。このような要求に対し、特許文献1では、行列状に配列された画素の列毎に増幅回路と、列毎の画素信号毎に信号レベルを検出する検出回路とを設けている。これにより、列増幅回路での信号飽和を避け、小振幅信号は飽和しない範囲内で画素信号のゲインを制御し、後段の回路でゲインを元に戻している。
また、特許文献2では、撮像素子からの画素信号を列毎の列増幅回路で、低ゲインと高ゲインの信号を生成している。そして、高ゲインの信号を低ゲインの信号と同じゲインに戻した信号と低ゲインの信号を選択的に合成して、S/N比を保ちながらダイナミックレンジを拡大する。
また、特許文献3では、AD変換時の変換誤差補正方法が述べられている。
特開2004−015701号公報 特開2010−16416号公報 特開平11−088166号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、画素信号を検出するための検出回路を画素の各列に設けて、各列毎にゲインを変える構成にしているので、その制御回路が複雑になり固体撮像装置の占める面積が増大する。さらに、画素毎にS/N比が異なる課題がある。
特許文献1及び2では画素信号を列増幅部でゲインを変えて、AD変換を行っているが、開示される技術では、その時のゲイン誤差やAD変換誤差の検出及びその補正方法に関しては記載されていない。特許文献3に開示される技術は、AD変換器そのもののAD変換前後の変換誤差を補正するものである。また、複数の列増幅部や列AD変換器の異なるゲインで増幅した信号間のゲイン誤差を補正する方法ではない。
本発明の目的は、異なるゲインで増幅した信号を得る場合のゲイン誤差やアナログデジタル変換誤差を低減することができる固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法を提供することである。
本発明の固体撮像装置は、行列状に配列され、光電変換により信号を生成する複数の画素と、前記複数の画素の各列に設けられ、前記複数の画素の信号を第1のゲインで増幅した第1の信号及び前記第1のゲインより大きい第2のゲインで増幅した第2の信号を出力する列増幅部と、前記第1の信号を第1のデジタル信号に変換し、前記第2の信号を第2のデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、同じゲインレベルにした後の前記第1のデジタル信号と第2のデジタル信号とのゲイン誤差が低減されるように補正処理を行う補正部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、異なるゲインで増幅した信号を得る場合の列増幅部のゲイン誤差及び/又はアナログデジタル変換部の変換誤差を低減することができる。
本発明の実施形態を説明するための信号レベル図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の全体ブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るビット処理部の概略構成を示す図である。 異なるゲインのAD変換信号のビット切り替えを示す図である。 本発明の第1の実施形態の固体撮像素子の概略構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る2つの列増幅部の概略回路図である。 図6の実施形態の概略タイミング図である。 本発明の実施形態に係る1つの列増幅部の概略回路図である。 図8の実施形態の概略タイミング図である。 第1の実施形態に係る固体撮像装置の撮像タイミング説明図である。 第2の実施形態に係る基準信号入力回路の概略構成を示す図である。 第3の実施形態の基準信号入力回路の概略構成を示す図である。 第2の実施形態に係る固体撮像素子の概略構成を示す図である。 第2の実施形態に係る固体撮像装置の撮像タイミング説明図である。 第4の実施形態に係る固体撮像素子の概略構成を示す図である。 第5の実施形態に係るビット処理部の概略構成を示す図である。 第6の実施形態の固体撮像素子の概略構成を示す図である。 ゲイン誤差を説明する信号レベル図である。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態の特徴をより明確にするために、特許文献1や2に記載の方法で懸念される問題をより詳細に説明する。異なる2つのゲイン設計をした時の(例えばゲイン1倍の設計をG1、ゲイン8倍の設計をG8とする)信号レベルの誤差とアナログデジタル(AD)変換誤差を考えてみる。
図18に、ゲイン誤差を説明する信号レベル図を示す。図において横軸は被写体からの反射光量、縦軸にその時の画素信号レベルを表す。G8のゲインをG1のゲインと同一に戻したのがG8#である。特に列増幅回路の各ゲイン間には半導体プロセス上の誤差があるので、図示のように後段の回路でG1の小信号部分(少光量部分)をG8#で置き換えた場合、G1の信号レベルに対して光量に応じた信号レベル差が発生する。また、G1の小信号部分をG8#で置き換える判断をG8信号の完全飽和信号レベル近辺VH(a)で判断すると、画素信号の列増幅部の信号飽和、あるいは信号非線形により、これも誤差要因となる。
次に、ゲイン誤差を簡易的な式で表す。G1とG8のゲイン誤差をそれぞれaとb、AD変換部の変換誤差をαとする。ここで、ゲイン誤差ならびに変換誤差はともに数%として、ゲインG1とG8のAD変換後のデータDA(G1)とDA(G8)は近似式として式(1)と(2)となる。
DA(G1)=(1+a)(1+α)≒ 1+a+α (1)
DA(G8)=(8+b)(1+α)≒ 8(1+α)+b (2)
ここで、DA(G8)を元のゲイン1倍に戻した式(3)と、式(3)から、式(1)との差異ΔVを求めると式(4)になる。
DA(G8/8)=DA(G8)×1/8=1+α+b/8 (3)
ΔV=DA(G8/8)−DA(G1)=b/8−a (4)
式(4)のΔVが数%だとしても、画像合成後、画像の段差として視認されるが、人間の目はこの様な段差に敏感であるため、画質の劣化が顕著に認識される。
次に、本発明の原理を説明する。図1は、本実施形態を説明するための信号レベル図である。完全飽和信号レベルVH(a)は、第2の信号G8が完全に飽和する光量aのときの第2の信号G8の信号レベルである。画素信号のSN比改善とダイナミックレンジ拡大のために、異なる2つのゲインの信号を利用している。本発明では列増幅部やAD変換部など異なる信号処理によるゲイン誤差を検出し、その誤差を補正する、あるいは、信号レベルの差をオフセット電圧としてオフセット補正を行うものである。図1において、ゲイン1倍の信号を第1の信号G1(以降信号G1と呼ぶ)、ゲイン8倍の信号を第2の信号G8(以降信号G8と呼ぶ)とする。信号処理後の信号G8のゲインを信号G1のゲインにレベルシフトした信号がG8#である。この信号G8#と信号G1では傾きが異なっている。これがゲイン誤差である。本実施形態のゲイン誤差検出は信号の線形性が良い光量bの信号レベルで検出する。第1の信号レベルVH(b)は、第2の信号G8が飽和を開始する光量未満の光量bのときの第2の信号G8の信号レベルであり、飽和開始信号レベル未満の信号レベルである。信号レベルVL(b)は、光量bのときの第1の信号G1の信号レベルである。信号レベルVH(b)#は、光量bのときの信号G8#の信号レベルである。ゲイン誤差は(VH(b)#/VL(b))なので補正係数Kはゲイン誤差の逆数である以下の式(5)で表される。
K=VL(b) / VH(b)# (5)
また、信号レベル差はVH(b)#−VL(b)なので、オフセット電圧の補正値Voffsetは以下の式で表される。
Voffset=−(VH(b)#−VL(b)) (6)
信号G8#に補正係数Kを乗じれば信号G1と同じ信号レベルの信号G8##にすることが出来る。あるいは、信号G1のV1(b)以上の信号レベルに対して、式(6)で示したオフセット電圧補正値を用いてオフセット補正を行うことで信号間の段差を低減することができる。このような信号処理により信号G8を信号G1のゲインに戻すことで、小振幅信号では、信号処理回路のノイズを1/G8に改善できる。ゲイン誤差の検出は、信号レベルが飽和信号レベルではなく、線形性の良い信号レベルで検出し、補正係数を求めているので、信号合成時の信号レベル段差、即ち、画像のつなぎ目を低減出来る。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る固体撮像装置の全体ブロック図を示す。固体撮像装置は、撮影画像の異なるゲイン信号を並列に出力する固体撮像素子1と、固体撮像素子1からの信号を処理する信号処理部2と、信号処理部2からの画像信号を記録する記録部(メディア)3とを有する。さらに、固体撮像装置は、信号処理部2からの画像信号や記録部3からの画像信号などを表示する表示部4と、上述の構成部をそれぞれ制御するCPU5とを有する。信号処理部2は、固体撮像素子1からのゲインが異なる第1の信号G1及び第2の信号G8をアナログからデジタルに変換するアナログデジタル変換部(AD変換部)21と、AD変換部21の信号から合成信号を形成するビット処理部22とを有する。さらに、信号処理部2は、ビット処理部22からの信号をカメラ信号処理するDSP23と、AD変換部21とビット処理部22やDSP23の信号処理タイミングパルスを発生するタイミング生成器(TG)24とを有する。AD変換部21は、異なるAD変換部により第1の信号G1及び第2の信号G8をアナログからデジタルに変換する。
図3は、本発明の第1の実施形態に係るビット処理部22の概略構成を示す図である。固体撮像素子1からのアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部21の出力信号DATA1は低ゲインの第1の信号G1を12ビットでAD変換した信号であり、出力信号DATA2は高ゲインの第2の信号G8を12ビットでAD変換した信号である。ビットシフト部221は、図1で説明したように、光量b以下で、第1の信号DATA1(G1)を第2の信号DATA2(G8)に置き換えるためのゲイン変換を行う。固体撮像素子1の列増幅部での2つの信号のゲイン差は(G1/G8=1/8)であるので、ビットシフト部221は、第2の信号DATA2(G8)を第1の信号DATA1(G1)と同じゲインレベルにレベルシフトした第3の信号G8#を出力する。具体的には、ビットシフト部221は、第2の信号DATA2(G8)をデジタル的に3ビットのレベルシフトを行うことにより、信号DATA2(G8)を1/8倍し、信号G8#を出力する。本実施形態では、高ゲイン信号に対するゲインは8倍としたが、高ゲインは撮影状況に応じて変えて良い。例えば、比較的暗い被写体で、撮像感度として高ゲインの16倍を必要とする撮影の場合は、ゲイン差が16倍となるため、レベルシフトは4ビットとなる。
比較レベル判断部222は、信号DATA2(G8)が光量bの第1の信号レベルVH(b)以下であるか否かを判断し、光量bであることを示す信号を比較部224に出力する。比較部224は、比較レベル判断部222からの信号を入力し、光量bにおける信号DATA1(G1)とビットシフト部221の出力信号G8#を比較し、信号DATA1(G1)及びG8#の差ΔVを出力する。図1に示すように、光量bでは信号G8は未飽和であり、また信号の線形性が良い領域であるので、比較部224は、光量bにおけるゲイン誤差ΔVを検出することにより、高精度にゲイン誤差ΔVを検出することができる。このゲイン誤差△Vは、式(4)のように、「b/8−a」で表される。このゲイン誤差△Vは、後述する列増幅部、AD変換部を同一にするか別々のAD変換部を設けるかどうかで、誤差が異なるが、基本的には低ゲインでのゲイン誤差aの影響が大きい。ここでのゲイン誤差とは、列増幅器のゲインの設計値(目標)に対しての差や、また、半導体プロセスでの設計回路素子のバラツキなどである。
比較器224で検出されるゲイン誤差ΔVは、図1で述べたように、(VH(b)#/VL(b))であるので、ゲイン誤差ΔVの逆数がゲイン誤差補正係数Kとして、あるいはオフセット電圧補正値が補正データメモリ部225に記憶される。補正部226は、ビットシフト部221が出力する第3の信号G8#及び補正データメモリ部225の補正係数Kの乗算、あるいはオフセット電圧補正値の加減算により、ゲイン誤差、あるいは信号レベル差が補正された信号DATA21(G8##)を出力する。補正部226は、補正係数Kを基に第3の信号G8#を補正する。なお、補正部226は、補正係数K、あるいはオフセット電圧補正値を基に第1の信号DATA1(G1)又は第2の信号DATA2(G8)を補正するようにしてもよい。
切り替えフラグ部223は、第2の信号DATA2(G8)が光量bの第1の信号レベルVH(b)以下の信号レベルであるときにはハイレベルの選択信号φbをビット切り替え部227に出力する。そして、切り替えフラグ部223は、第2の信号DATA2(G8)が光量bの第1の信号レベルVH(b)より大きいときにはローレベルの選択信号φbをビット切り替え部227に出力する。あるいは、切り替えフラグ部223は、第1の信号DATA1(G1)が光量bの信号レベルVL(b)以下であればハイレベルの選択信号φbをビット切り替え部227に出力し、それ以外はローレベルの選択信号φbを出力する。ビット切り替え部227は、フラグ部223からローレベルの選択信号φbを入力したときには信号DATA1(G1)を選択出力し、フラグ部223からハイレベルの選択信号φbを入力したときには信号DATA21(G8##)を選択出力する。
上述の信号の切り替えは次のことを意味する。撮影感度が低感度(低ISO、低ゲイン)で撮影する場合は、高輝度時の撮影を意味しており、高光量(光量a以上)での信号G1を得るが、光量が光量bより多いときには信号切り替えせずに高SN比の信号DATA1(G1)を出力する。これにより、広ダイナミックレンジの信号を得たことになる。また、撮影感度が高感度(高ISO、高ゲイン)で撮影する場合は、低輝度時の撮影を意味しており、光量b以下では高ゲイン信号G8を補正した高SN比の信号DATA21(G8##)を出力する。これにより、信号G8が光量b以上光量a以下において、列増幅部で飽和あるいは非線形性の領域の信号による悪影響を防止することができる。
異なるゲインの補正データとして許容される補正データ範囲を実験で調べた。その結果、光量bの点で、信号G1の信号レベルVL(b)に対して信号G8##の信号レベルVH(b)が1%程度でも大きくなると画像段差が目立ち始め、また、信号G8##の信号レベルVH(b)が小さい時は、数%程度から段差が目立ち始めた。これは、人間の視覚特性として画像のつなぎ目で画像が少しずつ明るくなるような明るさ変化に対しては寛容で、明るくなる変化に対して画像が暗くなると厳しくなると思われる。従って、上述の補正係数Kを、さらに、例えば99%を乗じて補正すると効果的である。あるいは、補正係数Kによる補正に代えて、オフセット補正を行ってもこの段差を目立たなくすることができる。オフセット電圧補正値を用いた補正は加減算処理であるため、補正処理が簡単になる利点がある。
図4は、ビット切り替え部227の構成例を示す図である。図3では、ビットシフト部221が信号DATA2を3ビットシフト(1/8倍)する場合を説明した。図4では信号DATA21が信号DATA1に対して3ビットレベルシフトしてビット切り替え部227に入力された信号として説明する。信号DATA1及びDATA21は、12ビットの分解能を有するものとする。出力端子Da0〜Da11及びDb0〜Db11は、それぞれデータDATA1及びDATA21の各ビットの出力端子を表し、出力端子Dc0〜Dc14はビット切り替え部227の出力信号DATA3の各ビットの出力端子を表している。端子Da8〜Da11は、出力端子Dc11〜Dc14に接続される。選択信号φbは、切り替えフラグ部223により出力される信号である。選択信号φbがローレベルであれば、スイッチは、固定データ(例えば0)ノードCNST及び端子Da0〜Da8を、出力端子Dc0〜Dc11に接続する。また、選択信号φbがハイレベルであれば、スイッチは、端子Db0〜Db11を出力端子Dc0〜Dc11に接続する。2つの入力信号DATA1及びDATA21の切り替えは、切り替えフラグ部223からの選択信号φbで制御される。信号DATA21は信号DATA1に対してゲイン差が8倍であるので、信号DATA1は3ビットシフトにより8倍される。この様に、12ビットの2つの画像信号DATA1及びDATA21から、15ビットの広ダイナミックレンジ信号DATA3を得ることが出来る。異なるゲイン間のゲイン誤差を高精度に検出し、ゲイン補正をすることにより、2つの画像を合成しても、画像の段差は視認されにくくできる。
次に、図5に本発明の第1の実施形態の固体撮像素子1の概略構成を示す。固体撮像素子1は、複数の画素101が行列状に配列された画素部10と、列増幅部102、メモリ部103、出力部104とを備える。画素101は、光電変換により信号(電荷)を生成する光電変換素子(フォトダイオード)を含み、光電変換素子で発生した電荷を電圧信号に変換して出力する画素出力部や、画素101を選択するための画素選択部などをさらに備えていても良い。なお、図の簡略化のために画素101は4個しか示していないが、実際にはm行×n列の画素101があるものとする。列増幅部102は、複数の画素101の各列に対応して設けられ、複数の画素101の信号を第1のゲイン(例えばゲイン1倍)で増幅した第1の信号G1及び第2のゲインより大きい第2のゲイン(例えばゲイン8倍で増幅した第2の信号G8を出力する。この実施形態では、列増幅部102は列毎に異なるゲインの増幅部を2個ずつ設けており、それぞれゲインを可変に設定できる。メモリ部103は列増幅部102からの異なるゲインの信号を一時的に記憶する。出力部104は、例えば出力アンプ1042を含むもので、出力アンプ1042を介して固体撮像素子1の外部へと信号が出力される。同じ列に設けられた画素101は同一の垂直信号線VLを介して列増幅部102に接続されている。垂直信号線VLは、複数の画素101の列毎に、複数の画素101と列増幅部102とを接続する。列に対し複数の垂直信号線VLがあっても、本実施形態の主旨は変らない。垂直走査回路105により画素101が選択されると、画素101から垂直信号線VLに信号が出力され、列増幅部102で増幅される。その増幅信号はメモリ部103に保持され、メモリ部103と水平信号線HLとを接続するスイッチが水平走査回路1041により導通制御されると、列増幅部102で増幅された信号は出力アンプ1042を介して固体撮像素子1の外部へと出力される。タイミング生成部106は、垂直走査回路105及び水平走査回路1041に信号を供給するもので、さらに、列増幅部102やメモリ部103を制御する信号を供給しても良い。なお、タイミング生成部106は固体撮像素子1の外部に設けても良い。
図5に示す固体撮像素子1において、列増幅部102のゲインが1倍と8倍の時の信号レベルであるときの、画素101に入射する光量に対する、固体撮像素子1から出力される信号レベルとの関係は図1で説明したので説明を省略する。列増幅部102のゲインが低ゲインの時は、画素101からのノイズに対して、出力アンプ1042のノイズが大きい。この出力のノイズを小さくするために、高ゲインの信号を形成し、AD変換後、元の信号レベルに戻してSN比を改善している。
図6に、本発明の第1の実施形態に係る列増幅部102内の2個の列増幅部102−1及び102−2の概略回路図を示す。図6はある画素の列の1画素を抜き出して示したものであるが、垂直信号線VLに対して2つの列増幅部102−1及び102−2が設けられている。ここで列増幅部102−1及び102−2の入力容量C0は同じ容量値であるとする。列増幅部102−1及び102−2とでは、オペアンプAmpの反転入力端子と出力端子との間の帰還経路に設けられた帰還容量の大きさが異なる。列増幅部102−1には帰還容量C1及びC2、列増幅部102−2には帰還容量C3及びC4が接続されている。ここで、帰還容量C1、C2、C3、及びC4の容量値は、それぞれ入力容量C0の容量値に対して1倍、1/2倍、1/8倍、1/16倍であるとする。つまり、本実施形態では、列増幅部102が、互いに異なるゲインを設定可能な2個の列増幅器102−1及び102−2を列毎に備えている。列増幅部102は、異なる列増幅部102−1及び102−2により第1の信号G1及び第2の信号S8を増幅して出力する。互いに異なるゲインを設定できれば、互いに同じゲインを設定し得るものであってもよい。また、保持容量CTS1とCTS2は信号φCTSにより、そして保持容量CTN1とCTN2は信号φCTNによって制御される。
本実施形態に係る動作を、図7を用いて説明する。図7は、行列状に配列された画素のうちのある行の画素について、固体撮像素子から信号を得るタイミング図である。ここでは、列増幅部102−1のゲインは1倍であり、列増幅部102−2のゲインが8倍である場合を考える。
まず、時刻t0において、信号φTX及びφHnを除く信号がハイレベルに遷移する。信号φSELがハイレベルになると画素選択部SELが導通するので、画素出力部SFのソース端子と定電流源Iconstとが電気的に接続されてソースフォロワ回路が形成される。これにより画素出力部SFのゲート端子の電位に応じたレベルが信号として垂直信号線VLに現れる。このタイミングで信号φRESがハイレベルであるので、リセット部RESが導通し、画素出力部SFのゲート端子をリセットしている状態に応じたレベルが垂直信号線VLに信号として現れる。また、信号φC,φC1、φC2、φC3及びφC4がそれぞれハイレベルになることで、各オペアンプAmpの反転入力端子と出力端子とが短絡されると共に、帰還容量C1、C2、C3及びC4がリセットされる。オペアンプAmpの仮想接地により、帰還容量C1及びC3の両端子の電位は電源電位Vrefと同電位と見なせる。信号φCTN及びφCTSがハイレベルであるので、オペアンプAmpの出力によって保持容量CTN1、CTS1、CTN2及びCTS2がリセットされる。
時刻t1に信号φRESがローレベルに遷移し、リセット部RESが非導通状態になり、画素出力部SFのゲート端子のリセット状態が解除される。このリセット状態の解除に伴って発生するノイズ成分が画素ノイズnの一因となる。
時刻t2に、信号φC1、φC2、φC3、φC4、φCTN、φCTSがローレベルに遷移し、それぞれに対応するスイッチが非導通状態になる。
時刻t3に、信号φCがローレベルに遷移することで、各オペアンプの入出力端子間の短絡状態が解除される。これにより、入力容量C0では、画素出力部SFのゲート端子をリセットしたことに対応するレベルが、電源電位Vrefによりクランプされる。
時刻t4に、信号φC1及びφCTNがハイレベルになり、時刻t5に信号φCTNがローレベルになることで、この時の列増幅部102−1の出力が保持容量CTN1に、列増幅部102−2の出力が保持容量CTN2に保持される。保持容量CTN1及びCTN2に保持される信号には、対応する列増幅部102に起因するオフセット成分が含まれる。
時刻t6に、信号φTXがハイレベルに遷移すると、フォトダイオードPDに蓄積されていた電荷が画素出力部SFのゲート端子へと転送される。これにより画素出力部SFのゲート端子の電位が変化するので、垂直信号線VLに現れるレベルも変化する。このとき入力容量C0は浮遊状態にあるので、時刻t1でクランプされた垂直信号線VLのレベルからの変動分のみが各オペアンプAmpの反転入力端子に入力される。つまり、クランプ容量よりも前で発生したノイズ成分はクランプ動作により低減することができ、光電変換に基づく信号が各オペアンプAmpに入力される。
時刻t7から信号φCTSがパルス状にハイレベルとなる。信号φCTSがローレベルになると、スイッチがオフし、保持容量CTS1には列増幅部102−1から出力される信号が、保持容量CTS2には列増幅部102−2から出力される信号が、それぞれ保持される。保持容量CTS1及びCTS2に保持される信号には、保持容量CTN1及びCTN2と同様に、対応する列増幅部102に起因するオフセット成分が含まれる。
その後信号φC1及びφC3がローレベルに遷移した後に、時刻t8に信号φSELがローレベルになることで、画素選択部SELが非導通状態になり、画素101の選択状態が解除される。
時刻t9から信号φHnが順次ハイレベルとなることで、1行分の画素101からの信号が差動増幅器D.Amp1及びD.Amp2を介して出力される。差動増幅器D.Amp1は、保持容量CTS1の画素信号から保持容量CTN1のオフセット信号を減算し、オフセットを除去した画素信号S1を出力する。また、差動増幅器D.Amp2は、保持容量CTS2の画素信号から保持容量CTN2のオフセット信号を減算し、オフセットを低減した画素信号S2を出力する。各保持容量CTS1,CTS2,CTN1,CTN2に保持される信号には、列増幅部102に起因するオフセットが含まれるので、差動増幅器D.Amp1及びD.Amp2により差分を取ることでオフセット成分を低減することが可能となる。ここでは差動増幅器D.Amp1からは1倍のゲインで増幅された信号S1が、差動増幅器D.Amp2からは8倍のゲインで増幅された信号S2が出力される。信号S1及びS2には、上述の出力ノイズNが含まれる。
本実施形態においては、列増幅部102が各列に設けられているので、1行分の画素について並列的に処理を行える。つまり、出力アンプ1042と比較してより低速に駆動することができるので、ノイズの発生源となりにくいという利点がある。
本実施形態によれば、固体撮像素子1のダイナミックレンジを拡大することが可能となるとともに、固体撮像装置のS/N比を向上させることができる。さらに、列増幅部102のゲインに応じたγ値をかける処理をDSP23で行うことにより、好適な画像を得ることができる。特に、本実施形態によれば、垂直信号線VLに対してゲインの異なる複数の列増幅器102−1及び102−2を設けているので、並列的に処理できるという利点がある。つまり、高速化に適している。
本発明の第1の実施形態に係る固体撮像素子1で、図5における1つの画素101に関して、列増幅部102を1個設けた実施形態を図8で説明する。図8は、本実施形態に係る1つの列増幅部102の概略回路図を示す。画素101は光電変換素子であるフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDに蓄積された電荷を、画素出力部SFを構成するMOSトランジスタのゲート端子に転送する転送部TXを含む。画素出力部SFの入力部であるゲート端子は、リセット部RESを介して電源VDDと接続されている。さらに、画素出力部SFのソース端子は画素選択部SELを介して列増幅部102の入力容量C0の一方の端子と接続されると共に、定電流源Iconstにも接続される。
列増幅部102はオペアンプAmpを備える。オペアンプAmpの反転入力端子は入力容量C0の他方の端子と接続される。オペアンプAmpの反転入力端子と出力端子とを、帰還容量C1、C2、C3がそれぞれスイッチを介して接続するように設けられている。さらに、オペアンプAmpの反転入力端子と出力端子とを短絡するスイッチが設けられている。オペアンプAmpの非反転入力端子には電源電位Vrefが与えられる。画素101から垂直信号線VLに出力された信号に対しては、オペアンプAmpの帰還経路に接続される帰還容量C1、C2、C3の容量値と、入力容量C0の容量値との比で決定されるゲインがかかって増幅される。ここでは、帰還容量C1、C2及びC3の容量値はそれぞれ入力容量C0の容量値の1倍、1/8倍及び1/16倍とする。つまり、本実施形態においては、ゲインが可変である列増幅器102を備えている。後述するが、画素101に起因するノイズが入力容量C0で低減される。ここでは、入力容量C0、オペアンプAmp、信号φCが入力されるスイッチとを含めて第1のCDS回路とする。
列増幅部102で増幅された信号は、保持容量CTS1、CTN1、CTS2、CTN2に選択的に伝達されて保持される。保持容量CTS1及びCTS2には、フォトダイオードPDで光電変換されることで得られる電荷に基づく信号が保持され、保持容量CTN1及びCTN2には、画素出力部SFをリセットしたことに基づく信号が保持される。保持容量CTS1、CTN1、CTS2、CTN2はそれぞれ異なる水平信号線HL1〜HL4に接続される。保持容量CTS1及びCTN1に保持された信号は、それぞれスイッチを介して差動増幅器D.Amp1の異なる入力端子に接続される。保持容量CTS2及びCTN2に保持された信号は、それぞれスイッチを介して差動増幅器D.Amp2の異なる入力端子に接続される。水平走査回路1041から信号φH1、φH2、・・・が入力されると、保持容量CTS1、CTN1、CTS2、CTN2に保持された信号が水平信号線HL1〜HL4を介して対応する差動増幅器D.Amp1及びD.Amp2に入力される。差動増幅器D.Amp1からは、保持容量CTS1及びCTN1で保持された信号の差分が出力される。差動増幅器D.Amp2からは、保持容量CTS2及びCTN2で保持された信号の差分が出力される。ここで、保持容量CTS1,CTN1,CTS2,CTN2と差動増幅器D.Amp1,D.Amp2とを含めて第2のCDS回路とする。第2のCDS回路によって、列増幅部102に起因するオフセットが低減される。
図9を用いて、図8の実施形態の概略タイミング図で本実施形態に係る動作を説明する。ここでは、帰還容量C1とC2を用いる場合であり、それぞれの容量値は、入力容量C0の容量値の1倍と1/8倍であるものとする。すなわち、1倍と8倍のゲインで一つの信号を増幅する場合を説明する。また、図8において、TX、RES、SELで示されるスイッチに入力される信号をそれぞれφTX、φRES、φSELで表し、信号がハイレベルである時にスイッチが導通するものとする。また、帰還容量C1、C2、C3とオペアンプAmpの反転入力端子との間に存在するスイッチに与えられる信号をそれぞれφC1、φC2、φC3と表し、信号がハイレベルである時にスイッチが導通するものとする。保持容量CTS1、CTN1、CTS2、CTN2と列増幅部102の出力端子との間にあるスイッチに与えられる信号をそれぞれφCTS1、φCTN1、φCTS2、φCTN2と表し、信号がハイレベルである時にスイッチが導通するものとする。
まず、時刻t0において信号φTX及びφHnを除く信号がハイレベルに遷移する。信号φSELがハイレベルになると画素選択部SELが導通するので、画素出力部SFのソース端子と定電流源Iconstとが電気的に接続されてソースフォロワ回路が形成される。これにより画素出力部SFのゲート端子の電位に応じたレベルが信号として垂直信号線VLに現れる。このタイミングで信号φRESがハイレベルであるので、リセット部RESが導通し、垂直信号線VLには、画素出力部SFのゲート端子をリセットしている状態に対応するレベルが現れる。また、信号φC、φC1、φC2、φC3がそれぞれハイレベルになることでオペアンプAmpの反転入力端子と出力端子とが短絡されると共に、帰還容量C1、C2及びC3がリセットされる。オペアンプAmpの仮想接地により、帰還容量C1及びC2の両端子の電位は電源電位Vrefと同電位と見なせる。信号φCTN1、φCTS1、φCTN2及びφCTS2がハイレベルであるので、対応するスイッチが導通し、オペアンプAmpの出力によって保持容量CTN1、CTS1、CTN2及びCTS2がリセットされる。
時刻t1に、信号φRESがローレベルに遷移し、リセット部RESが非導通状態になり、画素出力部SFのゲート端子のリセット状態が解除される。このリセット状態の解除に伴って発生するノイズ成分が画素ノイズnの一因である。
時刻t2において、信号φC1、φC2、φC3、φCTN1、φCTS1、φCTN2及びφCTS2がローレベルになり、それぞれに対応するスイッチが非導通状態になる。
その後、時刻t3において、信号φCがローレベルに遷移することで、オペアンプの入出力端子の短絡状態が解除される。入力容量C0では、画素出力部SFのゲート端子をリセットしたことに対応するレベルが、電源電位Vrefによりクランプされる。
時刻t4に、信号φC1及びφCTN1がハイレベルになり、時刻t5に信号φCTN1がローレベルになることで、この時の列増幅部102の出力が保持容量CTN1に保持される。ここでは信号φC1がハイレベルであるので、オペアンプAmpの期間経路には帰還容量C1のみが電気的に接続されている。すなわち、列増幅部102のゲインがC0/C1=C0/C0=1となる。保持容量CTN1に保持される信号には、列増幅部102に起因するオフセット成分が含まれる。
時刻t6に、信号φC1がローレベルに遷移し、時刻t7に信号φC2がハイレベルに遷移することで、オペアンプAmpの帰還経路には帰還容量C2のみが電気的に接続される。つまり、列増幅部102のゲインがC0/C2=C0/(C0/8)=8となる。
時刻t7から信号φCTN2がパルス状にハイレベルになり、信号φCTN2がローレベルになると、列増幅部102に起因するオフセット成分を含む信号が保持容量CTN2に保持される。
時刻t8に、信号φTXがハイレベルに遷移すると、フォトダイオードPDに蓄積されていた電荷が画素出力部SFのゲート端子へと転送される。これにより画素出力部SFのゲート端子の電位が変化するので、垂直信号線VLに現れるレベルも変化する。このとき入力容量C0は浮遊状態にあるので、時刻t1でクランプされた垂直信号線VLのレベルからの電位の変動分のみがオペアンプAmpの反転入力端子に入力される。つまり、クランプ容量よりも前で発生したノイズ成分のうち、時刻t3における垂直信号線VLのレベルと、時刻t8以降のタイミングにおけるレベルとで、相関性のあるノイズ成分はクランプ動作により低減することができる。これにより光電変換に基づく信号がオペアンプAmpに入力される。ただし、定電流源Iconstを流れる電流のゆらぎや、画素出力部SFで発生する1/fノイズと呼ばれるノイズなどは時刻t1と時刻t8とで異なる(相関性がない)ので、クランプ動作により低減することができない。本実施形態においては、このような相関性がないノイズ成分が画素ノイズnに相当する。
時刻t8では、入力容量C0の容量値の1/8倍の容量値を持つ帰還容量C2のみがオペアンプAmpの帰還経路に存在するので、光電変換に基づく信号は8倍のゲインで増幅されることになる。時刻t8から信号φCTS2がパルス状にハイレベルになっており、列増幅部102で8倍に増幅された信号は信号φCTS2がローレベルに遷移することで保持容量CTS2に保持される。保持容量CTS2に保持される信号には、保持容量CTN2と同様に、列増幅部102に起因するオフセットが含まれる。
時刻t9に、信号φC2がローレベルに遷移し、時刻t10に信号φC1がハイレベルに遷移することで、オペアンプAmpの帰還経路には帰還容量C1のみが電気的に接続された状態になる。帰還容量C1の容量値は入力容量C0の容量値と同じであるので、列増幅部102に入力される信号は1倍のゲインで増幅される。
時刻t10から信号φCTS1がハイレベルになり、これがローレベルに遷移すると、垂直信号線VLに現れたレベルを1倍のゲインで増幅した信号が保持容量CTS1に保持される。ここで保持容量CTS1に保持される信号には、保持容量CTN1と同様に、列増幅部102に起因するオフセットが含まれる。
この後、信号φSELがローレベルになることで、画素選択部SELが非導通状態になり、画素101の選択状態が解除される。
時刻t11から信号φHnが順次ハイレベルとなることで、1行分の画素101からの信号が順次差動増幅器D.Amp1及びD.Amp2を介して出力される。各保持容量CTS1,CTN1,CTS2,CTN2に保持される信号には、列増幅部102に起因するオフセットが含まれるので、差動増幅器D.Amp1及びD.Amp2により差分を取ることでオフセット成分を低減することが可能となる。ここでは差動増幅器D.Amp1からは1倍のゲインで増幅された信号S1が、差動増幅器D.Amp2からは8倍のゲインで増幅された信号S2が出力される。信号S1及びS2には、上述の出力ノイズNが含まれる。
列増幅部102は、同一の列増幅部により第1の信号G1及び第2の信号G8を順次増幅して出力する。本実施形態においては、各列に列増幅部102が設けられているので、1行分の画素101について並列的に処理を行える。つまり、出力アンプ1042と比較してより低速に駆動することができるので、ノイズの発生源となりにくいという利点がある。
次に、本発明の第1の実施形態について、固体撮像装置としての動作を説明する。図10は、第1の実施形態に係る固体撮像装置の撮像タイミング説明図である。まず、ゲイン誤差補正信号形成用の被写体を撮像して補正係数Kを生成する処理を説明する。期間T1で露光を行い、期間T2で、画素101のリセット信号を読み出し、列増幅部102の入力部でリセット信号をクランプする。次に、期間T3で、画素101の露光信号を読み出し、CDS回路のCDS動作を終了する。その信号は固体撮像素子1外に出力される。期間T4で、AD変換部21がアナログからデジタルに変換する。図3で述べた信号処理により、期間T5で比較部224が2つの信号レベルを比較し、期間T6で比較部224がゲイン誤差ΔVに基づく補正係数Kを生成し、期間T7で比較部224が補正係数Kを補正データメモリ部225に記憶させる。同じような動作で、各ゲイン間の補正係数Kはカメラ内に保持される。
次に、撮像時の処理を説明する。期間T1からT4までは補正係数Kの生成と同じ動作を行う。その後、期間T8では、補正部226で、記憶されている補正係数を用いてDATA2を補正する。期間T9でビット切り替えフラグφbによりDATA1とDATA2の切り替えを行い、15ビットのデジタル信号DATA3を出力する。このように、固体撮像素子1の画素部10から順次に画素信号を読み出し、補正部226で補正係数Kを基にゲイン誤差を補正してビット切り替えを行うことで(期間T2〜T4、T8、T9)画像データを得る。期間T10では、DSP23が補正された信号DATA3の信号処理を行い、記録部3に記録する。このような撮像タイミングで画像段差が視覚されにくい広ダイナミック信号が記録されることになる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について述べる。第1の実施形態では補正信号形成用の被写体を撮像して、ゲイン誤差を検出した。また、列増幅部102又はメモリ部103は半導体プロセスのバラツキで固定パターンとなるオフセットノイズやゲイン誤差が有って、画像性能を劣化させていた。本発明の第2実施形態は、垂直信号線VLに基準信号を入力し、上記ノイズや、補正信号形成用の被写体撮影を無くすことが目的である。以下、本実施形態が第1の実施形態と異なる点を説明する。
図11に、本発明の第2の実施形態に係る基準信号入力回路(基準信号入力部)107を有する固体撮像素子1の概略構成を示す。列増幅部102は、列増幅部102−1及び102−2を有する。垂直信号線VLは、パルスφS2で制御されるスイッチを介して基準信号入力回路107の基準信号線1072に接続されている。基準信号入力回路107は、撮像前に(あるいは撮影の電源オン時)、パルスφS2に制御されるスイッチを導通させると同時にパルスφS1に制御されるスイッチを制御する。これにより、撮像感度に対応する振幅の基準信号を入力して、後段の信号処理系のゲイン誤差や、オフセットノイズを検出するものである。基準信号入力回路107は、2つの電源電圧Vs1,Vs2からなる信号源1071を有し、基準信号電圧Vs1,Vs2を垂直信号線VLに選択的に出力する。電源電圧Vs2は、可変制御される。信号源1071は、パルスφS1でスイッチの導通/非道通を制御することにより、基準信号線1072には、Vs1−Vs2の信号が垂直信号線VLに発生する。Vs1−Vs2の信号は、列増幅部102で高ゲインにした時、信号レベルVH(b)以下の信号レベルになるように設定される。
このVs1は画素101のリセットレベルに対応する電位であり、Vs2は画素101の露光信号に対応する電位である。そして、図6、図8で説明したCDS処理、列増幅部102のゲイン処理を行って、異なるゲインのゲイン誤差を検出できる。電源Vs2をデジタルアナログ(DA)変換部で構成すれば、列増幅部102の各ゲインに応じた信号レベルに容易に変化できる。列増幅部102のゲインが大きくなると基準信号レベルが飽和しないように非常に小さくする必要があるが、DA変換部ではその電位を容易に発生させることが出来る。上述のように、非常に簡単な構成の基準信号入力回路107でゲイン誤差を検出出来るため、撮像前のゲイン誤差検出は非常に効果的である。
図14を参照しながら、本実施形態に係る固体撮像装置の撮像タイミングを説明する。まず、補正係数Kを生成する処理を説明する。期間T1では、固体撮像装置の電源を投入(オン)する。すると、期間T2では、基準信号入力回路107は、画素101のリセット信号に対応する基準信号電圧Vs1を垂直信号線VLに出力する。次に、期間T3では、基準信号入力回路107は、画素101の露光信号に対応する基準信号電圧Vs2を垂直信号線VLに出力する。これにより、列増幅部102は、Vs1−Vs2の基準信号を第1のゲイン及び第2のゲインで増幅し、第1の信号G1及び第2の信号G8を出力する。次に、期間T4では、AD変換部21は、第1の信号G1及び第2の信号G8をアナログからデジタルに変換する。図3の信号処理により、期間T5では比較部224は2つの信号レベルを比較し、期間T6では比較部224はゲイン誤差ΔVに基づく補正係数Kを生成し、期間T7では比較部224は列毎及びゲイン誤差毎の補正係数Kを補正データメモリ部225に記憶させる。以上のように、電源が投入されると、列増幅部102は、基準信号Vs1−Vs2を増幅した第1の信号G1及び第2の信号G8を出力し、比較部224は、第3の信号G8#と第1の信号G1とのゲイン誤差ΔVを検出し、補正係数Kを生成する。
次に、撮像時の処理を説明する。例えば工場などの生産現場における撮像システムの生産時や、撮像システムの初期設定時補正係数を取得する場合には、既に説明した図10の撮像タイミングと同様の動作を行う。一方、撮像を行う度に補正係数を更新する場合には、撮像システムの電源をオンした直後の期間T1の露光開始前に補正係数を算出してこれをメモリに保持し、期間T2以降は図10と同様のタイミングで動作を行う。
以上のように、複数の画素101は、行列状に配列され、光電変換により信号を生成する。基準信号入力回路107は、基準信号Vs1−Vs2を生成する。列増幅部102は、複数の画素101の各列に設けられ、複数の画素101の信号又は基準信号Vs1−Vs2を第1のゲインで増幅した第1の信号G1及び第1のゲインより大きい第2のゲインで増幅した第2の信号G8を出力する。AD変換部21は、第1の信号G1及び第2の信号G8をアナログからデジタルに変換する。比較部224は、列増幅部102が基準信号Vs1−Vs2を増幅した第1の信号G1及び第2の信号G8を出力した時、第2の信号G8を第1の信号G1と同じゲインレベルにレベルシフトした第3の信号G8#と第1の信号G1とのゲイン誤差ΔVを検出する。補正部226は、列増幅部102が複数の画素101の信号を増幅した第1の信号G1及び第2の信号G8を出力した時、ゲイン誤差ΔVを基に第1の信号G1、第2の信号G8又は第3の信号G8#を補正する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。図12は、本発明の第3の実施形態の基準信号入力回路を有する画素101の概略構成を示す図である。第2の実施形態(図11)では基準信号入力回路107からの基準信号を用いて列増幅部102などのゲイン誤差などを検出した。本実施形態では、画素101が基準信号を出力する基準信号入力回路を有する。以下、本実施形態が第2の実施形態と異なる点を説明する。信号φS1に応じて、スイッチは、リセットスイッチRESを、電源電位VDD又は基準電位Vs2のノードに接続する。リセット時には、リセットスイッチRESを電源電位VDDのノードに接続し、画素出力部SFのゲート端子を電源電位VDDでリセットする。これに対し、基準信号読み出し時には、フォトダイオードPDの露光による電荷ではなく、リセットスイッチRESを基準電位Vs2のノードに接続し、画素出力部SFのゲート端子に基準電位Vs2を供給し、垂直信号線VLに基準電位を出力する。基準電位Vs2の電源はDA変換部でも良い。このように画素部10から基準信号を入力させることで、列増幅部102やAD変換部21などの誤差を検出し、この誤差を補正することで良質な画像を得ることが可能となる。
以上のように、画素101は、フォトダイオード(光電変換素子)PD、転送スイッチTX及び電界効果トランジスタSFを有する。フォトダイオードPDは、光電変換により信号を生成する。転送スイッチTXは、光電変換素子PDに接続される。電界効果トランジスタSFは、ゲートが転送スイッチTXを介してフォトダイオードPDに接続され、ドレインが電源電位VDDのノードに接続され、ソースが画素選択部SELを介して列増幅部102に信号を出力する。基準信号入力回路は、基準電位Vs2の電源及び制御信号φS1のスイッチを有し、電界効果トランジスタSFのゲートに基準信号Vs2及びVDDを選択的に出力する。電界効果トランジスタSFのゲートに基準信号VDDを供給することは、第2の実施形態の基準信号電圧Vs1を供給することに対応する。電界効果トランジスタSFのゲートに基準信号Vs2を供給することは、第2の実施形態の基準信号電圧Vs2を供給することに対応する。本実施形態の動作は、第2の実施形態の動作と同様である。
(第4の実施形態)
図13は、本発明の第4の実施形態に係る固体撮像素子1の概略構成を示す図である。本実施形態は、図5の第1の実施形態に対して、列増幅部102の後段にAD変換部108と、図11の実施形態の基準信号入力回路107を設けたものである。以下、本実施形態が第2の実施形態と異なる点を説明する。AD変換部108は、列増幅部102の各増幅部が出力信号をアナログからデジタルに変換する。AD変換部108は、異なるAD変換部により第1の信号G1及び第2の信号G8をアナログからデジタルに変換する。固体撮像素子1内の列増幅部102からの2つのゲイン信号に対し、それぞれAD変換部108を設けたので、さらに、高速処理が可能となる。第4の実施形態におけるビット処理部22(図2)は図3の実施形態のビット処理部22を利用する。ゲイン誤差検出時、列増幅部102のゲインは撮影時の感度設定で設定されており、そのゲインに応じて基準信号レベルを設定し入力しているので、比較レベル判断部222(図3)は不要となる。その時は、タイミング生成部(TG)24が比較部224を制御する。実際の撮像時は、タイミング生成部24が信号DATA2(G8)に対して比較レベル判断部222として動作する。多少ゲイン誤差が大きいAD変換部108が固体撮像素子1内に構成されても、基準信号入力により列増幅部102とAD変換部108の信号誤差を精度良く検出し、補正することができる。
図14は、本実施形態に係る固体撮像装置の撮像タイミング説明図である。以下、本実施形態の補正係数Kの生成方法が第2の実施形態と異なる点を説明する。期間T4では、AD変換部108は、第1の信号G1及び第2の信号G8をアナログからデジタルに変換する。図3の信号処理により、期間T5では比較部224は2つの信号レベルを比較し、期間T6では比較部224はゲイン誤差ΔVに基づく補正係数Kを生成し、期間T7では比較部224は列毎及びゲイン誤差毎の補正係数Kを補正データメモリ部225に記憶させる。撮像時のタイミングは、第2の実施形態と同様である。
(第5の実施形態)
図15は、本発明の第5の実施形態に係る固体撮像素子1の概略構成を示す図である。本実施形態は、第4の実施形態(図13)に対して、画素列毎に1個のAD変換部108を設けた点に特徴がある。以下、本実施形態が第4の実施形態と異なる点を説明する。列増幅部102は、低ゲインの第1の信号G1を出力する列増幅部102−1及び高ゲインの第2の信号G8を出力する列増幅部102−2を有し、異なる列増幅部102−1及び102−2により第1の信号G1及び第2の信号G8を増幅して出力する。信号選択部109は、スイッチ制御により、低ゲインの第1の信号G1又は高ゲインの第2の信号G8のいずれか一方を選択する。AD変換部108は、信号選択部109により選択された第1の信号G1又は第2の信号G8のいずれか一方をアナログからデジタルに変換する。信号選択部109は、第2の信号G8が第1の信号レベルVH(b)以下であるときには第2の信号G8を選択し、第2の信号G8が第1の信号レベルVH(b)より大きいときには第1の信号G1を選択する。AD変換部108は、同一のAD変換部により第1の信号G1又は第2の信号G8を順次アナログからデジタルに変換する。そして、信号選択部109は、AD変換部108を介して、図3と同じ選択信号φbを、先のデジタル信号とパラレルに水平信号線HLBに転送する。選択信号φbは、第1の信号G1又は第2の信号G8のいずれを選択したかを示す信号であり、第1の実施形態と同様に、第1の信号G1が選択されたときにはローレベルであり、第2の信号G8が選択されたときにはハイレベルである。ビット切り替え部227は、水平信号線HLB上に設けられる。AD変換部108及び信号選択部109からは、列毎の画素信号レベルに応じて、第1の信号G1又は第2の信号G8のどちらかが選択信号φbと共に水平信号線HLBに転送され、ビット切り替え部227へ出力される。ビット切り替え部227は、図4と同じ構成であり、同じ動作を行う。すなわち、ビット切り替え部227は、選択信号φbがハイレベルであるときには第2の信号G8を選択して高ゲイン信号を出力し、選択信号φbがローレベルであるときには第1の信号G1を低ゲイン信号として出力する。固体撮像素子1は、低ゲイン信号又は高ゲイン信号と共に選択信号φbを出力する。選択信号φbは、第1の信号G1又は第2の信号とパラレルに転送されてもよいし、シリアルに転送されてもよい。ビット切り替え部227の出力データは、後述のビット処理部22−1(図16)でゲイン誤差ΔVが検出され、補正される。
なお、列増幅部102は、図8に示すように、同一の列増幅部により第1の信号G1及び第2の信号G8を順次増幅して出力するものであってもよい。その場合、列増幅部102は、先に高ゲインで増幅した第2の信号G8を出力し、後により低ゲインで増幅した第1の信号G1を出力する。これにより、信号選択部109において、第2の信号G8の信号レベルを判断することでAD変換する信号を選択する。高ゲインで増幅した第2の信号を用いて信号レベルの判断を行うので、信号レベルの判断を行う回路に対する精度の要求は必ずしも高くなくても良い。
本実施形態ではAD変換部108内のAD変換部の数を半減したので固体撮像素子1のサイズが縮減されるとともに、消費電力の低減、また、AD変換部108からのデータ数も半減されるので固体撮像素子1のパッケージの端子数も減らすことが出来る。したがって、コスト的にも有利である。
図16は、本発明の第5の実施形態に係るビット処理部22−1の概略構成を示す図である。ビット処理部22−1は、図2のAD変換部21及びビット処理部22の代わりに設けられ、固体撮像素子1の出力信号を入力する。以下、ビット処理部22−1が図3のビット処理部22と異なる点を説明する。
まず、補正係数Kの生成処理を説明する。固体撮像装置の電源が投入された時に、基準信号入力回路107は基準信号を垂直信号線VLに出力する。すると、信号選択部109は、第2の信号G8の信号レベルにかかわらずに、第1の信号G1及び第2の信号G8を順次選択する。選択信号φbは、第1の信号G1を選択したときにはローレベルであり、第2の信号G8を選択したときにはハイレベルである。ビット切り替え部227は、低ゲイン信号及び高ゲイン信号を順次出力する。データ同時化部228は、低ゲイン信号及び高ゲイン信号を順次入力し、信号DATA1及びDATA2をパラレルに出力する。信号DATA1はビット切り替え部227が出力する低ゲイン信号であり、信号DATA2はビット切り替え部227が出力する高ゲイン信号である。比較部224は、信号DATA1及びDATA2を比較し、ゲイン誤差ΔVを検出し、ゲイン誤差ΔVの逆数をゲイン誤差補正係数Kとして補正データメモリ部225に記憶させる。すなわち、比較部224は、第1の信号G1及び第2の信号G8を同じゲインレベルにレベルシフトしたときの第1の信号G1と第2の信号G8とのゲイン誤差ΔVを検出する。補正係数Kの生成を行う際には、第1と第2の信号の少なくとも2つの信号があれば、列増幅器全体に対する補正係数を求めることができる。また、補正係数を複数算出して平均化することで、より精度の高い補正係数を得ることができる。
次に、撮像時の処理を説明する。補正係数がカメラの初期化時に生成され、メモリされている場合には、露光信号が画素101から垂直信号線VLに出力される。そして、列増幅部102で増幅された第1の信号G1と第2の信号G8はAD変換部108でAD変換された後に固体撮像素子1から順次出力される。固体撮像素子1から出力されたデジタル信号は、ビット処理部22−1に順次入力される。すると、補正部226は固体撮像素子1から入力した選択信号φbがハイレベルのときには、図3と同様に、入力された高ゲイン信号のデータ下位12ビットに対して、補正データメモリ部225の補正係数Kを乗算することにより補正し、信号DATA3を出力する。また、補正部226は、選択信号φbがローレベルのときには、入力された低ゲイン信号をそのまま信号DATA3として出力する。
なお、補正部226は、高ゲイン信号を補正する代わりに、低ゲイン信号、第1の信号G1又は第2の信号G8を補正するようにしてもよい。図16のビット処理部22−1は、図15の固体撮像素子1内に設けても良い。この場合は、ビット切り替え部227をビット処理部22−1として回路設計を行う。
本実施形態によれば、第1の信号G1及び第2の信号G8を増幅する列増幅部102を別々に設ける場合に比べて、列増幅部102の数を減らすことができるので、コストを低減することができる。また、第1の信号G1又は第2の信号G8を選択してアナログからデジタルに変換するので、第1の信号G1及び第2の信号G2の両方をアナログからデジタルに変換する場合に比べて、動作速度を向上させることができる。
(第6の実施形態)
図17は、本発明の第6の実施形態に係る固体撮像素子1の概略構成を示す図である。本実施形態は、図13の第4の実施形態に対して、図3のビット処理部22を固体撮像素子1内に設けた実施形態である。ビット処理部22は、水平信号線HLB上に設けられる。ビット処理部22を固体撮像素子1内に設けることにより、固体撮像素子1はAD変換された15ビットの広ダイナミックレンジの信号のみを出力するので、外部処理回路部はDSP23(図2)のみとなり、固体撮像装置の小型化及び低コスト化を達成できる。本実施形態に係る固体撮像装置の撮像タイミングは、図14の第4の実施形態とほぼ同じであるので説明は省略する。
第1〜第6の実施形態によれば、異なるゲインで増幅した信号を得る場合の列増幅部102のゲイン誤差及び/又はAD変換部21,108の変換誤差を低減することができる。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101 画素、102 列増幅部、21 AD変換部、224 比較部、226 補正部

Claims (8)

  1. 行列状に配列され、光電変換により信号を生成する複数の画素と、
    前記複数の画素の各列に設けられ、前記複数の画素の信号を第1のゲインで増幅した第1の信号及び前記第1のゲインより大きい第2のゲインで増幅した第2の信号を出力する列増幅部と、
    前記第1の信号を第1のデジタル信号に変換し、前記第2の信号を第2のデジタル信号に変換するアナログデジタル変換部と、
    同じゲインレベルにした後の前記第1のデジタル信号と第2のデジタル信号とのゲイン誤差が低減されるように補正処理を行う補正部と
    を有することを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記列増幅部は、同一の列増幅部により前記第1の信号及び前記第2の信号を順次増幅して出力することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  3. 前記アナログデジタル変換部は、同一のアナログデジタル変換部により前記第1の信号及び前記第2の信号を順次アナログからデジタルに変換することを特徴とする請求項1又は2記載の固体撮像装置。
  4. 前記列増幅部は、異なる列増幅部により前記第1の信号及び前記第2の信号を増幅して出力することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  5. 前記アナログデジタル変換部は、異なるアナログデジタル変換部により前記第1の信号及び前記第2の信号をアナログからデジタルに変換することを特徴とする請求項1記載の固体撮像装置。
  6. さらに、前記補正部により補正された信号、又は前記補正部により補正されていない前記第1の信号あるいは前記第2の信号を選択するビット切り替え部を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記ビット切り替え部は、前記第2の信号が飽和開始信号レベル以下の信号レベルであるときには前記補正部により補正された信号を選択し、前記第2の信号が飽和開始信号レベルより大きいときには前記第1の信号を選択することを特徴とする請求項6記載の固体撮像装置。
  8. 行列状に配列され、光電変換により信号を生成する複数の画素と、
    前記複数の画素の各列に設けられた列増幅部と、
    アナログデジタル変換部と
    を有する固体撮像装置の駆動方法であって、
    前記列増幅部に、前記複数の画素の信号を第1のゲインで増幅した第1の信号及び前記第1のゲインより大きい第2のゲインで増幅した第2の信号を出力させ、
    前記アナログデジタル変換部に、前記第1の信号を第1のデジタル信号に変換させるとともに、前記第2の信号を第2のデジタル信号に変換させ、
    同じゲインレベルにした後の前記第1のデジタル信号と第2のデジタル信号とのゲイン誤差が低減されるように補正処理を行うこと
    を特徴とする固体撮像装置の駆動方法。
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