JP2014139957A - 管理装置、管理方法、及び管理プログラム - Google Patents

管理装置、管理方法、及び管理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】補修が容易な太陽電池モジュールを提供する。
【解決手段】主面3aで外光Lを受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面3c,4cから射出させる導光部2と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子5,6と、を有する太陽電池モジュール1を管理する管理装置であって、前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定部を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、管理装置、管理方法、及び管理プログラムに関するものである。
従来の太陽光発電装置は、複数の太陽電池パネルを太陽に向けて一面に敷き詰めた形態のものが一般的であった。一例として、建物の屋根に架台を設置し、架台上に複数の太陽電池パネルを敷き詰めた形態の太陽光発電装置が知られている。
しかし、このような設置形態の場合、太陽電池パネルに入射する光の光量は、太陽電池の面積で決まることとなる。そのため、必要とする発電量を確保するためには、対応する面積の太陽電池が必要となる。したがって、従来の太陽光発電装置を用いて発電量を大きくしようとする場合には、大面積の太陽電池パネルを設置する必要があり、高コストになることが避けられなかった。
そこで、上記のような従来の太陽電池に代わる構成として、太陽光を集光する集光部材と、集光部材の端部に設けられた太陽電池素子とを有する太陽電池が提案されている(例えば特許文献1,2参照)。
特許文献1の太陽電池では、平面視で広い面積を占める集光部材が、一主面で太陽光を受光した後に集光部材の端部に光を集光し、集光した光を集光部材の端部に設けられた太陽電池素子に入射させて発電を行っている。こうすることにより、特許文献1の太陽電池では、太陽電池素子の使用面積を小さくしつつ、発電量を確保することができる。
また、特許文献2の太陽電池では、導光体の一主面から入射した太陽光の一部を導光体の内部に伝播させて太陽電池素子に導く際、導光体の表面には蛍光体が塗布されており、導光体に入射した太陽光によって蛍光体が励起される。蛍光体から放射された光(蛍光)は導光体の内部を伝播し、導光体の端部に設けられた太陽電池素子に入射して発電が行われる。すなわち、特許文献2の太陽電池では、太陽光を一度蛍光に変換した後に、該蛍光を発電に利用している。
特開2004−47752号公報 特開平3−273686号公報
一般に、太陽電池は、該太陽電池を構成する太陽電池素子の中に、製造過程で発生する不良や、長期の使用による経時劣化などの原因により発電力が低下した太陽電池素子が含まれていると、太陽電池全体の発電能力が低下する。さらに、太陽電池を単位モジュールとし、複数のモジュールを組み合わせた太陽電池装置では、装置全体の発電能力が低下してしまう。したがって、製造工程においては、適切に太陽電池装置の検査を行い、太陽電池装置を構成する太陽電池(太陽電池モジュール)の不良品を良品へ交換する必要が生じる。
また、一度太陽電池装置として使用を開始した後に発電力が低下した太陽電池を特定した場合にも、装置全体の発電能力を担保するために、太陽電池装置を構成する太陽電池(または太陽電池モジュール)を良品へ交換する必要が生じる。
ここで、上述の特許文献1,2のような太陽電池は、集光板と太陽電池素子とが一体として形成されている。そのため、太陽電池装置を構成する太陽電池に不良が見つかった場合、仮に太陽電池を構成する太陽電池素子にのみ欠陥があったとしても、太陽電池全体を交換する必要がある。この場合、欠陥を有する太陽電池素子のみならず、使用可能な集光板も合わせて破棄することとなり無駄が多く、また交換する対象が大きくなるため交換作業が繁雑になる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、補修が容易な太陽電池モジュールを提供することを目的とする。また、補修作業が容易であり、長期に亘って高い発電効率を維持し易い太陽電池装置を提供することをあわせて目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明の一形態の管理装置は、主面で外光を受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面から射出させる導光部と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子と、を有する太陽電池モジュールを管理する管理装置であって、前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定部を備えることを特徴とする。
本発明の一形態においては、前記不良判定部が不良と判定した部材を表す情報を報知する報知部を備えることが望ましい。
本発明の一形態においては、前記太陽電池素子が発電した発電量が予め定めた閾値より小さいか否かを判定する良否判定部と、前記良否判定部が発電量が前記閾値より小さいと判定した場合に、前記太陽電池モジュールを撮像する撮像部と、前記撮像部が撮像した画像に基づいて、前記不良判定部が判定を行うか否かを判定する画像判定部と、を備えることが望ましい。
本発明の一形態においては、前記画像判定部が、前記不良判定部が判定を行うと判定した場合に発光する発光部と、前記不良判定部は、前記発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定することが望ましい。
本発明の一形態においては、前記導光部は、第1の主面から入射した前記外光の一部を、前記第1の主面と対向して設けられた傾斜面で反射し、前記外光の一部を前記光として内部を伝播させて、自身の端面から射出させ、前記発光部は、前記太陽電池素子の方向に発光する直達光発光部と、前記傾斜面の方向に発光する反射光発光部と、を有し、前記不良判定部は、前記直達光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記太陽電池素子が不良であることを判定し、前記反射光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記導光部が不良であることを判定することが望ましい。
本発明の一形態においては、前記導光部は、内部に蛍光体が分散し、第2の主面から入射した前記外光の一部を前記蛍光体で吸収して蛍光に変換し放射するとともに、前記蛍光を前記光として内部を伝播させ、自身の端面から射出させ、前記発光部は、前記蛍光体の吸収しない光を発光する非励起光発光部と、前記蛍光体の吸収する光を発光する励起光発光部と、を有し、前記不良判定部は、前記非励起光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記太陽電池素子が不良であることを判定し、前記励起光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記導光部が不良であることを判定することが望ましい。
本発明の一形態においては、主面で外光を受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面から射出させる導光部と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子と、を有する太陽電池モジュールを管理する管理装置における方法であって、前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定過程を備えることが望ましい。
本発明の一形態においては、主面で外光を受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面から射出させる導光部と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子と、を有する太陽電池モジュールを管理する管理装置のコンピュータに、前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定手順を備えることが望ましい。
本発明によれば、補修が容易な太陽電池モジュールを提供することができる。
第1実施形態に係る太陽電池モジュールの概略斜視図である。 導光体の材料の一例について透過率を示すグラフである。 第1実施形態に係る太陽電池モジュールの断面図である。 第1導光体の第2主面に設けられる溝の断面図である。 蛍光体の吸収特性を示す図である。 蛍光体の吸収特性を示す図である。 蛍光体の発光特性を示す図である。 蛍光体の発光特性を示す図である。 第1導光体及び第2導光体の光取り出し効率の計算結果を示す図である。 第1導光体及び第2導光体の光取り出し効率の計算結果を示す図である。 第1実施形態に係る太陽電池モジュール検査システムの構成を示す概略図である。 本実施形態に係る第1導光体に光源を取り付けた状態の一例を示す概略図である。 本実施形態に係る第2導光体に光源を取り付けた状態の一例を示す概略図である。 検査部1107の内部の構成の一例を表す機能ブロック図である。 本実施形態に係る不良判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。 本実施形態に係る不良部位判定システムの表示の例を示した表である。 第2実施形態の導光体ユニットを構成する第1導光体の説明図である。 第2実施形態の導光体ユニットを構成する第2導光体の説明図である。 第3実施形態に係る太陽電池モジュールの導光体ユニットの説明図である。 第4実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムの構成を示す概略図である。 本実施形態に係る検査部の内部の構成の一例を表す機能ブロック図である。 本実施形態に係る外観検査システムの動作の一例を示すフローチャートである 太陽光発電装置の概略構成図である。
[第1実施形態]
以下、図1〜図10を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る太陽電池モジュールについて説明する。なお、以下の全ての図面においては、図面を見やすくするため、各構成要素の寸法や比率などは適宜異ならせてある。
(太陽電池モジュール)
図1は、第1実施形態の太陽電池モジュール1の概略斜視図である。
太陽電池モジュール1は、第1導光体3と第2導光体4とを有する導光体ユニット(導光部)2と、第1導光体3の端面3cから射出された光を受光する第1太陽電池素子(太陽電池素子)5と、第2導光体4の端面4cから射出された光を受光する第2太陽電池素子(太陽電池素子)6と、導光体ユニット2と第1太陽電池素子5と第2太陽電池素子6とを一体に保持する枠体10と、を備えている。
本実施形態においては、第1導光体3および第2導光体4の面方向にX軸、第1導光体3および第2導光体4の面方向であってX軸に直交する方向にY軸、X軸およびY軸に直交する方向にZ軸を設定したXYZ直交座標系を参照して説明する。当該座標系においては、太陽電池モジュール1から外光の入射側に向かう方向を+Z方向(太陽電池モジュール1への外光の入射方向が−Z方向)とする。
導光体ユニット2は、太陽電池モジュール1に対する外光の入射側から第1導光体3、第2導光体4の順に−Z方向に積層して設けられている。第1導光体3と第2導光体4との間は、これらの導光体よりも屈折率の小さい空気層K(低屈折率層)となっている。
導光体ユニット2を構成する第1導光体3は、光入射面である第1主面(第1の主面)3aと、第1主面3aの対向面3bと、第1主面3aと対向面3bとに接する光射出面である端面3cと、を備えている。一方、第2導光体4は、光入射面である第2主面(第2の主面)4aと、第2主面4aの対向面4bと、第2主面4aと対向面4bとに接する光射出面である端面4cと、を備えている。
導光体ユニット2においては、第1導光体3と第2導光体4とは、第1導光体3の対向面3bと第2導光体4の第2主面4aとが対向し、第1導光体3の第1主面3aと第2導光体4の第2主面4aが、互いに同じ方向(光入射側:+Z方向)を向いている。第1導光体3と第2導光体4とを外光Lの入射方向に沿って積層することで、前段側(外光Lが入射する側に近い側)の第1導光体3で取り込めなかった外光を後段側(外光Lが入射する側から遠い側)の第2導光体4で取り込むことが可能となる。
また、導光体ユニット2においては、第1導光体3の端面3cと第2導光体4の端面4cは、同じ方向を向いており、XZ平面と平行な同一平面上に配置されている。そのため、第1導光体3の端面3cから射出された光を受光する第1太陽電池素子5と、第2導光体4の端面4cから射出された光を受光する第2太陽電池素子6と、を集積して配置することができるようになっている。
第1導光体3は、Z軸に垂直な(XY平面と平行な)第1主面3a及び対向面3bを有する略矩形の板状部材である。第1導光体3としては、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなどの透明性の高い有機材料もしくは無機材料が用いられる。
第1導光体3の対向面3bには、第1主面3aから入射した光を反射させて光の進行方向を端面3cに向かう方向に変更する機能を有する複数の溝Tが、X方向に延在して設けられている。溝Tは、XY平面と平行な面に対して斜めに傾斜した傾斜面T1と、傾斜面T1と交差する面T2と、を有するV字状の溝である。図1では、図面を簡略化するために、溝Tを数本しか記載していないが、実際には、幅100μm程度の細かい溝Tが多数本形成されている。
このような溝Tを有する第1導光体3は、例えば、可視光領域の光透過率が高い樹脂材料を射出成型することにより形成されている。本実施形態においては、第1導光体3を、屈折率1.5のPMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂を用いて、平面視1辺10cmの矩形で厚さ1cmのものとして作製することとしている。
傾斜面T1は、第1主面3aから入射した外光L(例えば太陽光)を全反射して光の進行方向を端面3cに向かう方向に変更する反射面である。第1主面3aに対して垂直に近い角度で入射した外光Lは、傾斜面T1で反射して第1導光体3の内部を概ねY方向に伝播する。
第1導光体3の対向面3bには、このような溝Tが、傾斜面T1と面T2とが互いに接するようにY方向に複数設けられている。図では、対向面3bに設けられた複数の溝Tの形状及び大きさは、全て同じであることとしているが、目的を損なわない範囲で形状や大きさを変更することとしてもよい。
さらに、図示は省略するが、第1導光体3の端面3c以外の端面には、当該端面3c以外の端面から第1導光体3の外部に漏れ出す光を第1導光体3の内部に反射する反射層が設けられていてもよい。
第2導光体4は、Z軸に垂直な(XY平面と平行な)第2主面4a及び対向面4bを有する略矩形の板状部材である。第2導光体4は、PMMA樹脂のようなアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ガラスなどの透明性の高い有機材料もしくは無機材料からなる基材の内部に、蛍光体を分散させたものである。本実施形態においては、第2導光体4の基材を、屈折率1.5のPMMA樹脂を用いて、平面視1辺10cmの矩形で厚さ1cmのものとして作製する。
蛍光体としては、例えば、紫外光又は可視光を吸収し、可視光又は赤外光に変換して放射する複数種類の蛍光体が含まれている。蛍光体から放射された光は、第2導光体4の内部を伝播して端面4cから射出され、第2太陽電池素子6で発電に利用される。
第2導光体4の端面4c以外の端面には、蛍光体から放射された光(蛍光)を反射する反射層9が設けられている。反射層9としては、例えば、銀やアルミニウムの薄膜や誘電体多層膜などの、例えば反射率92%以上の反射材料を用いることができる。これにより、第2導光体4の内部を伝播する光が端面4cに集中して射出されることになり、第2太陽電池素子6に効率的に光照射を行うことができる。
さらに、太陽電池モジュール1は、第2導光体4の対向面4bに対向して、第2導光体4の対向面4bを透過した光を第2導光体4の内部に反射する反射層7が設けられている。
なお、本明細書において、可視光は380nm以上750nm以下の波長領域の光であり、紫外光は380nm未満の波長領域の光であり、赤外光は750nmよりも大きい波長領域の光である。
ここで、外光(太陽光)は、可視光領域の波長の光のみならず赤外光や紫外光も含むため、導光体ユニット2を構成する導光体の材料は、赤外光や紫外光に対しても透過性を有することが好ましい。
図2は、導光体の材料の一例について透過率を示すグラフであるが、導光体の材料は、図に示すような、360nm以上800nm以下の波長領域の光に対して90%以上、より好ましくは93%以上の透過率を有するものが好適である。さらには、エネルギーが高い短波長領域の波長の光を有効に取り込めるように、導光体ユニット2を構成する導光体の材料は400nm以下の波長に対して透過性を有することが望ましい。
このような導光体(第1導光体3、第2導光体4の基材)の材料として、例えば、シリコン樹脂基板や石英基板、或いは、PMMA樹脂基板(例えば、三菱レイヨン社製の「アクリライト」(登録商標))を好適に用いることができる。
第1太陽電池素子5は、受光面5aを第1導光体3の端面3cと対向し、X方向に延在して設けられている。第1太陽電池素子5の受光面5aと端面3cとは離間しており、第1太陽電池素子5の5aと端面3cとに接して設けられた粘着層(第1の粘着層)101を介して接続されている。粘着層101は、端面3cと受光面5aとの対向する領域の全面に設けられていることとしてもよく、一部に設けられていることとしてもよい。
第2太陽電池素子6は、受光面6aを第2導光体4の端面4cと対向し、X方向に延在して設けられている。第2太陽電池素子6の受光面6aと端面4cとは離間しており、第2太陽電池素子6の受光面6aと端面4cとに接して設けられた粘着層(第1の粘着層)102を介して接続されている。粘着層102は、端面4cと受光面6aとの対向する領域の全面に設けられていることとしてもよく、一部に設けられていることとしてもよい。
粘着層101および粘着層102は、光透過性を有する粘着剤を形成材料としており、それぞれ第1太陽電池素子5および第2太陽電池素子6を剥離可能に保持している。
第1太陽電池素子5及び第2太陽電池素子6としては、シリコン系太陽電池、化合物系太陽電池、有機系太陽電池などの公知の太陽電池を使用することができる。中でも、化合物半導体を用いた化合物系太陽電池は、高効率な発電が可能であることから、第1太陽電池素子5及び第2太陽電池素子6として好適である。
枠体10は、第1導光体3の第1主面3aと対向する面に、外光Lを透過する透過面10aを備えている。透過面10aは枠体10の開口部であってもよく、枠体10の開口部に嵌め込まれたガラス等の透明部材であってもよい。枠体10の透過面10aとZ方向から見て重なる部分の第1導光体3の第1主面3aが、導光体ユニット2の光入射面である。また、第1導光体3の端面3cと第2導光体4の端面4cが、導光体ユニット2から光を射出する導光体ユニット2の端面である。
本実施形態の太陽電池モジュール1は、以上のような概略構成となっている。
次に、図3〜図11を参照しながら、導光体ユニット2について詳述する。
図3は、太陽電池モジュール1の断面図である。
図に示すように、太陽電池モジュール1においては、導光体ユニット2の光入射面(第1導光体3の第1主面3a)に入射した外光Lのうち一部(光L1)は、第1導光体3の対向面3bに設けられる溝Tおよび第1主面3aの内面で反射しながら第1導光体3の内部を伝播し、端面3cから粘着層101を介して第1太陽電池素子5に向けて射出される。
図4は、第1導光体3の対向面3bに設けられる溝Tの断面図である。図に示すように、溝Tは、Y軸に対して角度θをなす傾斜面T1と、Y軸に対して垂直な面T2と、が稜線T3において交差するV字状の溝である。稜線T3を挟んで端面3c側に面T2が配置され、端面3cとは反対側に傾斜面T1が配置されている。
例えば、傾斜面T1の角度θは42°であり、溝TのY方向の幅は100μmであり、溝TのZ方向の深さは90μmであり、第1導光体3の屈折率は1.5である。しかし、角度θ、溝TのY方向の幅、溝TのZ方向の深さ、及び第1導光体3の屈折率はこれに限定されない。
図3に戻って、端面3cから射出される光L1は、粘着層101を介して第1太陽電池素子5に入射される。粘着層101は、光透過性を有する粘着剤を形成材料としており、第1太陽電池素子5を剥離可能に保持している。本実施形態においては、粘着層101は、屈折率1.5のアクリル系粘着剤を形成材料としている。
第1導光体3と粘着層101とは、いずれも屈折率が1.5であり一致している。そのため、第1導光体3と粘着層101との界面(端面3c)においては、内部を伝播する光L1の損失を生じにくく、光L1は良好に粘着層101と第1太陽電池素子5との界面に達する。こうして外光Lの一部である光L1は、少ない内部損失で第1太陽電池素子5に入射する。
本実施形態においては、第1太陽電池素子5にはGaAs3層接合型化合物太陽電池を用いることとしている。第1太陽電池素子5の変換効率は40%である。
第1導光体3の内面で反射されなかった光L2は、第1導光体3を透過して第2導光体4に入射する。光L2のうち、第2導光体4の内部に分散した蛍光体の吸収波長帯の光は、当該蛍光体によって吸収され蛍光L3に変換される。蛍光L3は、第2導光体4の内部を伝播し、端面4cから粘着層102を介して第2太陽電池素子6に向けて射出される。
図では、第2導光体4の内部には、互いに吸収波長域の異なる複数種類の蛍光体(図中、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cで示す)が分散されていることとして示している。第1蛍光体8aは、紫外光を吸収して青色の蛍光を放射し、第2蛍光体8bは、青色光を吸収して緑色の蛍光を放射し、第3蛍光体8cは、緑色光を吸収して赤色の蛍光を放射する。もちろん、内部に分散する蛍光体の種類は、1種でもよい。
第2導光体4の基材の形成材料として樹脂材料を用いる場合、樹脂材料にこのような第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cを混合し成型することで、蛍光体が内部に分散した第2導光体4を得ることができる。本実施形態においては、樹脂材料としてPMMA樹脂を用い、各蛍光体として、以下に示す蛍光体を用いることとして説明する。第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cの混合比率は、例えば以下の通りである。なお、下記の第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cの混合比率は、基材であるPMMA樹脂に対する体積比率で示している。
第1蛍光体8a:BASF社製Lumogen F Blue(商品名) 0.02%
第2蛍光体8b:BASF社製Lumogen F Green(商品名) 0.02%
第3蛍光体8c:BASF社製Lumogen F Red(商品名) 0.02%
図5から図8は、本実施形態における第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cの吸収特性及び発光特性を示す図であり、図3,4は吸収特性、図5,6は発光特性を示す図である。
図5において、「第1蛍光体」は、第1蛍光体8aによって紫外光が吸収された後の太陽光のスペクトルを示し、「第2蛍光体」は、第2蛍光体8bによって青色光が吸収された後の太陽光のスペクトルを示し、「第3蛍光体」は、第3蛍光体8cによって緑色光が吸収された後の太陽光のスペクトルを示す。
図6において、「第1蛍光体+第2蛍光体+第3蛍光体」は、第1蛍光体8a、第2蛍光体及8b及び第3蛍光体8cによって紫外光、青色光及び緑色光が吸収された後の太陽光のスペクトルを示す。
図7において、「第1蛍光体」は、第1蛍光体8aの発光スペクトルであり、「第2蛍光体」は、第2蛍光体8bの発光スペクトルであり、「第3蛍光体」は、第3蛍光体8cの発光スペクトルである。
図8において、「第1蛍光体+第2蛍光体+第3蛍光体」は、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cを含む第2導光体の端面から射出される光のスペクトルである。
まず、図5及び図6に示すように、第1蛍光体8aは、概ね420nm以下の波長の光を吸収し、第2蛍光体8bは、概ね420nm以上520nm以下の波長の光を吸収し、第3蛍光体8cは、概ね520nm以上620nm以下の波長の光を吸収する。第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cによって、第2導光体に入射した太陽光のうち620nm以下の波長の光が概ね全て吸収される。太陽光のスペクトルにおいて波長が620nm以下の光の割合は48%程度である。よって、導光体ユニットの光入射面(第2導光体の第1主面)に入射した光のうち48%の光は、第2導光体に含まれる第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cに吸収され、残り52%の光は第2導光体を透過する。
一方、図7に示すように、第1蛍光体8aの発光スペクトルは、430nmにピーク波長を有し、第2蛍光体8bの発光スペクトルは、520nmにピーク波長を有し、第3蛍光体8cの発光スペクトルは、630nmにピーク波長を有する。しかしながら、図8に示すように、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cを含む第2導光体の端面から射出される光のスペクトルは、第3蛍光体8cの発光スペクトルのピーク波長(630nm)に対応する波長にのみピーク波長を有し、第1蛍光体8aの発光スペクトルのピーク波長(430nm)及び第2蛍光体8bの発光スペクトルのピーク波長(520nm)に対応する波長にはピーク波長を有しない。
このように、第1蛍光体8aに対応する発光スペクトルのピーク及び第2蛍光体8bに対応する発光スペクトルのピークが消失した原因は、フォトルミネッセンス(Photoluminescence ;PL)による蛍光体間のエネルギー移動や、フェルスター機構(蛍光共鳴エネルギー移動)による蛍光体間のエネルギー移動などが挙げられる。
フォトルミネッセンスによるエネルギー移動は、一の蛍光体から放射された蛍光が他の蛍光体の励起エネルギーとして利用されることにより生じるものである。
フェルスター機構は、このような光の発光及び吸収のプロセスを経ずに、近接した2つの蛍光体の間で励起エネルギーが電子の共鳴により直接移動するものである。フェルスター機構による蛍光体間のエネルギー移動は、光の発光及び吸収のプロセスを介さずに行われるため、エネルギーのロスが小さい。よって、太陽電池モジュールの発電効率の向上に寄与する。
第2導光体4内において、ある蛍光体が励起されたときに、他の蛍光体にエネルギー移動を起こすと、当該他の蛍光体のみが発光する。このエネルギー移動を、フェルスター機構により生じさせる場合、「励起される蛍光体」をホスト分子、エネルギーが移動する「他の蛍光体」をゲスト分子とするとき、以下の条件が満たされることが望ましい。
[1]ホスト分子の発光スペクトルとゲスト分子の吸収スペクトルの重なりが大きい。
[2]ゲスト分子の吸光係数が大きい。
[3]ホスト分子とゲスト分子との間の距離が小さい。
例えば、第2導光体4内においては、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b、第3蛍光体8cの含有量を制御することにより、上記[2][3]の条件をフェルスター機構によるエネルギー移動が生じやすいものとすることができる。また、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b、第3蛍光体8cの種類を適切に選択することにより、上記[1][2]の条件をフェルスター機構によるエネルギー移動が生じやすいものとすることができる。
図3に戻って、端面4cから射出される蛍光L3は、粘着層102を介して第2太陽電池素子6に入射される。粘着層102は、光透過性を有する粘着剤を形成材料としており、第2太陽電池素子6を剥離可能に保持している。本実施形態においては、粘着層102は、屈折率1.5のアクリル系粘着剤を形成材料としている。
第2導光体4の基材と粘着層102とにおいては、いずれも屈折率が1.5であり一致している。そのため、第2導光体4と粘着層102との界面(端面4c)においては、内部を伝播する蛍光L3の損失を生じにくく、蛍光L3は良好に粘着層102と第2太陽電池素子6との界面に達する。そのため、蛍光L3は、少ない内部損失で第2太陽電池素子6に入射する。
本実施形態においては、第2太陽電池素子6にはGaAs化合物の単層型太陽電池を用いることとしている。上述したように、第2導光体4から射出される蛍光L3は、第3蛍光体8cの発光スペクトルのピーク波長(630nm)に対応する波長にのみピーク波長を有した半値幅の狭い光となっている。そのため、蛍光L3が入射する第2太陽電池素子6としては、第3蛍光体8cの発光スペクトルのピーク波長において高い分光感度を有し、発光効率が高まるように最適化したものを用いるとよい。このように最適化した第2太陽電池素子6の変換効率は、50%である。
図9および図10は、第1導光体3及び第2導光体4における光の取り出し効率のシミュレーション結果を示す図である。図9(a)は、第1導光体3の光の取り出し効率を示す図であり、図9(b)は、第2導光体4の光の取り出し効率を示す図である。
図9(a)に示すように、第1導光体3の第1主面3aに垂直に入射した光の一部は、対向面3bに設けられた溝Tの傾斜面によって反射され、第1導光体3の内部を端面3cに向けて伝播する。
溝Tの傾斜面で反射される光の割合は、第1主面3aに入射した光の60%である。そのため、残る40%の光は、対向面3bを透過して第1導光体3の外部に射出される。また、第1導光体3の内部を伝播する光の一部は、途中で溝Tの傾斜面で屈折し、全反射条件から外れて第1導光体3の外部に漏れ出す。そのため、端面3cから射出される光の割合は、第1主面3aに入射した光の12%となる。
図9(b)に示すように、前述したように、第2導光体4の第2主面4aに入射する光の光量を100%とすると、第2主面4aに入射した光のうち620nm以下の波長の光は、第2導光体4に含まれる第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cによって概ね全て吸収される。ここで、前述したように太陽光のスペクトルにおいて波長が620nm以下の光の割合は、全体の48%程度である。よって、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cに吸収される光の割合は、第2主面4aに入射した光の48%である。
また、上述した本実施形態の第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cの蛍光量子収率は、いずれも92%である。よって、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cに吸収された620nm以下の波長の光のうち、92%は蛍光に変換される。
各蛍光体から発せられる蛍光は、第2導光体4の内部を伝播し、端面4cから射出される。このとき、第2導光体4と周囲の空気層との屈折率差により、第2主面4a及び対向面4bで全反射せずに第2導光体4の外部に漏れ出す光の割合は25%、第2導光体4の内部を伝播する際に吸収されることによる光のロスは5%であるため、損失分は、蛍光体から発せられる全蛍光の30%である。
したがって、第2主面4aに入射した光のうち48%が蛍光体に吸収され、蛍光体に吸収された光に対して92%の量の蛍光が発せられ、発せられる蛍光のうち70%が端面4cから射出される。すなわち、端面4cから射出される光の割合は、第2主面4aに入射した光の約30%(30.9%)となる。
なお、第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cに吸収されなかった52%の光は対向面4bを透過して第2導光体4の外部に射出される。
図10は、光の入射側から第1導光体3と第2導光体4をこの順に積層した本実施形態の導光体ユニット2について、光の取り出し効率を示す図である。
上述のように、第1導光体3は、第1主面3aに垂直に入射した光の12%を端面3cから射出し、第1主面3aに垂直に入射した光の60%を対向面3bから射出する。第2導光体4は、第2主面4aに入射した光の約30%を蛍光に変換し、端面4cから射出する。
よって、第1導光体3の端面3cから射出される光の割合は、第1導光体3の第1主面3aに入射した光の12%となる。第1太陽電池素子5における発電効率は、第1太陽電池素子5の変換効率40%を参酌すると、4.8%となる。
また、第2導光体4の端面4cから射出される光の割合は、第1導光体3の第1主面3aに入射した光の約18%となる。第2太陽電池素子6における発電効率は、第2太陽電池素子6の変換効率50%を参酌すると、約9%となる。
したがって、太陽電池モジュール1では、導光体ユニット2の端面から射出される光の割合は、導光体ユニット2に入射した光のうち30%となり、発電効率は約13.8%となる。
加えて、第2導光体4の対向面4bから射出される光が、対向面4bに対向して設けられた反射層7で反射され、再度第2導光体4に入射して利用されることにより、1%〜2%の発電効率の向上が可能である。そのため、太陽電池モジュール1全体としては、約15%程度の発電効率となることが期待できる。
しかし、このように算出される発電効率は、例えば第1太陽電池素子5や第2太陽電池素子6が、製造過程に発生する不良や、長期の使用による経時劣化などに起因する欠陥を有する場合、当然低下する。そのため、製造工程における検査や、使用中の検査等で欠陥が発見された場合、装置全体の発電能力を担保するために、第1太陽電池素子5または第2太陽電池素子6を良品へ交換する必要が生じる。
このような要求に対し、本実施形態の太陽電池モジュール1では、第1太陽電池素子5や第2太陽電池素子6が粘着層101や粘着層102で保持されているため、必要に応じて各太陽電池素子を剥離して取り外し、修理または交換することができる。さらに、仮に太陽電池モジュール1を廃棄する際においても、種類が異なる部品毎に分別し、必要に応じて再利用することが可能となる。
ここで、粘着層101および粘着層102については、通常使用時は、各太陽電池素子を導光体に強固に保持する必要があるため、粘着力が強いことが好ましく、一方、補修時には、太陽電池素子を導光体から剥離し易くするため、粘着力が低いことが好ましい。このように相反する要求物性に対し、例えば、粘着層101および粘着層102としては、外部刺激により粘着力が変化するものを用いることができる。
このような粘着層の形成材料として、例えば、温度変化が外部刺激となり、温度が変わると粘着力が変化する性質を有する粘着剤を用いることができる。具体的には、加熱することにより粘着力が低下する性質を有するものや、冷却することにより粘着力が低下する性質を有するもののいずれも用いることができる。もちろん、「加熱」「冷却」により粘着力が低下したとしても、通常の使用環境下で生じる温度変化程度では、太陽電池素子が剥離しない程度に粘着力を維持していることが必要である。
このような粘着剤を用いて形成された粘着層は、太陽電子素子を修理または交換する際に、加熱することで粘着力が低下するため、容易に太陽電池素子を剥離することが可能となる。
このような性質を有する粘着剤として、インテリマーテープ(ニッタ株式会社製)を例示することができる。
また、紫外線照射が外部刺激となり、紫外線照射により粘着力が低下する性質を有する粘着剤を用いることもできる。このような性質を有する粘着剤として、半導体製造工程で用いられるUV剥離型のダイシングテープを例示することができる。
このような粘着剤を用いて形成された粘着層は、太陽電子素子を修理または交換する際に、紫外線を照射することで粘着力が低下するため、容易に太陽電池素子を剥離することが可能となる。
このような外部刺激を受けて粘着力が低下する粘着剤は、粘着層101および粘着層102のいずれにも同じ種類のものを採用することとしてもよいし、異なる種類を用いることとしてもよい。例えば、粘着層101には加熱により粘着力が低下するものを用い、粘着層102には紫外線照射により粘着力が低下するものを用いることとしてもよい。また、粘着層101の形成材料として、加熱により粘着力が低下するものと、紫外線照射により粘着力が低下するものと、を併用することとしてもよい。粘着層102の形成材料についても同様である。
さらに、粘着層101または粘着層102の形成材料として、外部刺激を受けて粘着力が低下する粘着剤と、粘着力が変化しない粘着剤とを併用することとしても構わない。
ここで、太陽電池モジュール1を設置し使用を開始した後に、発電力が低下した太陽電池モジュール1を特定するには、以下のようなシステムを用いることにより実現することができる。
(太陽電池モジュール不良判定システム)
次に、図11を参照しながら、本実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムについて詳細に説明する。本システムは、太陽電池セルの出荷前検査や、使用中の太陽電池セルの保守検査時に用いることができる。
図11は本実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムの構成概略図である。図示する例では、太陽電池モジュール不良判定システムは、太陽電池モジュール1、電流計1101、データベース1102、インターネット接続部1103、入力部1104、表示部1105、テスト光源1106、及び検査部1107から構成される。
電流計1101は、太陽電池モジュール1から出力された電流(太陽電池モジュール1の短絡電流)の電流値を測定し、測定した電流値を示す信号を検査部1107に出力する。
データベース1102には、第1太陽電池素子5、又は第2太陽電池素子6が発電する電流値(総称して標準発電量と呼ぶ)が書き込まれている。ここで、この電流値は、太陽電池モジュール1のテスト光源1106や、後述するレーザー発信器、LED素子などを発光させたときに想定される電流値である。
インターネット接続部1103は、検査部1107とインターネットとのインターフェイスである。
入力部1104は、キーボードやテンキー等の入力手段によって構成される。入力部1104は、太陽電池モジュール検査の開始を示す信号、その他利用者から本不良判定システム入力された情報を示す信号を検査部1107に出力する。
表示部1105は、検査部1107が出力した表示情報を示す信号を入力され、表示面に表示する。
テスト光源1106は、太陽電池モジュール1の第1主面3aの全面、又は一部を照らすように太陽電池モジュール1の第1主面3aから離れて設けられている。テスト光源1106は、検査部1107からテスト光のOn、Offを示す信号が入力される。テスト光源1106は、入力された信号がOnを示すときは、光を照射し、Offを示すと子は、光を照射しない。
検査部1107は、テスト光源1106のOn、Offを示す信号を検査用光源に出力する。検査部1107は、後述する検査用光源のOn、Offを示す信号を検査用光源に出力する。検査部1107は、電流計1101が測定した電流値を示す信号を入力される。検査部1107は、データベース1102から太陽電池モジュール1の標準発電量を読み出したり、検査によって測定された発電量を書き込み、読み出したりする。検査部1107は、インターネット接続部1103を介してインターネットに接続されており、インターネット接続部1103を介してインターネットに接続されているサーバにデータベース1102と同様な情報を書き込み、または読み出すことが可能である。また、インターネット接続部1103を介して日射量をリアルタイムで取得し、後述するように、該日射量と標準発電量に基づいて発電量を計算し、不良判定に利用することも可能である。検査部1107は、入力部1104から、利用者が入力した情報を示す信号を入力される。検査部1107は、検査結果や、部材交換の指示等の表示情報を表示部1105に出力する。検査部1107は、検査用光源のOn、Offを指定する信号を出力後、入力部1104が示す電流、データベース1102に書き込まれている標準発電量に基づいて、各部が不良か否かを判定する。検査部1107は、各部の判定結果をデータベース1102に書き込む。
なお、検査部1107で実行される太陽電池モジュール不良判定の詳細については後述する。
図12は、第1導光体3に光源を取り付けた状態の一例を示す概略図である。レーザー発信器1201は、第1導光体3をはさんで第1太陽電池素子5と対向するように設置されている。レーザー発信器1201は、後述する太陽電池不良判定部1405から、レーザー発振をOnする信号を入力されると、レーザー発信器1201は発振し、レーザー発振をOffする信号を入力されると、レーザー発信器1201は停止する。
LED素子1202は、第1導光体をはさんで第1太陽電池素子5と対向するように設置されている。LED素子1202は、後述する形状集光不良判定部1406から、LEDをOnする信号を入力されると、LED素子1202は発光し、LEDをOffする信号を入力されると、LED素子1202は停止する。
図12(a)では、レーザー発信器1201が、第1導光体3の長手方向に平行な光を射出した場合を示している。このとき、レーザー発信器1201から射出された光は、第1導光体3、粘着層101を透過して第1太陽電池素子5へ入射される。この場合、レーザー発信器1201から射出された光は、第1主面3a及び対向面3bによる反射を受けずに第1太陽電池素子5へ直達入射される。
したがって、検査部1107は、第1太陽電池素子5にから入力された光強度(電流)と、予め測定されデータベース1102に記録された第1太陽電池標準発電量と比較することにより、不良、劣化の状態を検知することができる。
なお、以後の各検査においては、第1太陽電池素子5(及び後述する第2太陽電池素子6)が示す電流値を用いて検査を行うため、本測定値が正常な状態における電流値である規定値と異なる場合、誤った判定がなされることが考えられる。
そのため、本測定値は、検査部1107が、データベース1102やインターネット上のサーバ等に保存しておき、以後の検査において測定された電流値に、(規定値/本測定値)の係数を乗じた値を用いて判定を行う。
図12(b)は、LED素子1202から第1導光体3の長手方向に向けて、第1主面3aと対向面3bの間で全反射を起こすような角度で光を照射した場合を示している。図示するように、LED素子1202から照射された光は、第1主面3aと対向面3bの間で全反射を繰り返しながら第1導光体3の内部を進行し、第1太陽電池素子5へ入射される。
したがって、検査部1107は、第1太陽電池素子5から入力された光強度(電流)をと、予め測定されデータベース1102に記録された、第1導光体標準発電量と比較することにより、第1導光体3の不良、劣化の状態を検知することができる。
図13は、第2導光体4に光源を取り付けた状態の一例を示す概略図である。赤色レーザー発信器1301は、第2導光体をはさんで第2太陽電池素子6と対向するように設置されている。赤色レーザー発信器1301は、後述する太陽電池不良判別部1405から、レーザー発振をOnする信号を入力されると、赤色レーザー光発信器1301は発振し、レーザー発振をOffする信号を入力されると、赤色レーザー光発信器1301は停止する。
紫外線LED素子1302は、第2導光体をはさんで第2太陽電池素子6と対向するように設置されている。紫外線LED素子1302は、蛍光集光不良判別部1406から、紫外線LEDをOnする信号を入力されると、紫外線LED素子1302は発光し、紫外線LEDをOffする信号を入力されると、紫外線LED素子1302は停止する。
図13(a)では、633nmの光を発振する赤色レーザー発信器1301が、第2導光体4の内部に光を照射した場合を示している。本実施形態に係る第2導光体4に分散された第1蛍光体8a、第2蛍光体8b、第3蛍光体8cは、633nmの光では励起されず、吸収が起こらないため、照射されたレーザー光は、すべて第2太陽電池素子6へと到達する。したがって、検査部1107は、第2太陽電池素子6によって検出される光強度(電流)を測定し、予め測定され、データベース1102に記録された第2導光体標準発電量と比較することにより、第2太陽電池6の不良、劣化の状態を検知することができる。
図13(b)では、紫外線LED素子1302が、第2導光体4の内部に光を照射した場合を示している。本実施形態に係る第2導光体4に分散された第1蛍光体8a、第2蛍光体8b、第3蛍光体8cは、紫外線で励起される。この場合、前述したように、フォトルミネッセンスやフェルミスター機構による第1蛍光体8a、第2蛍光体8b、第3蛍光体8c間のエネルギー移動によって、光は第2導光体4の内部を伝播し、第2太陽電池素子6へと到達する。したがって、検査部1107は、第2太陽電池素子6によって検出される光強度(電流)を測定し、予め測定され、データベース1102に記録された第2導光体標準発電量と比較することにより、第2導光体4の不良、劣化の状態を検知することができる。
なお、この場合、光の入射角は、直接第2太陽電池素子6に向けて入射しても、全反射を起こす角度で入射してもかまわない。
図14は、検査部1107の内部の構成の一例を表す機能ブロック図である。図示する例では、検査部1107は、検査光発光制御部1401、テスト光制御部1402、発電量判定部1403、テスト光発電判別部1404、太陽電池不良判別部1405、形状集光板不良判別部1406、蛍光集光板不良判別部1407、及び制御部1408を含んで構成される。
検査光発光制御部1401は、太陽電池不良判別部1405から、第1太陽電池素子5の検査に用いる光をOnすることを示す信号を入力されると、レーザー発信器1201を発振させる信号を出力し、Offすることを示す信号を入力されると、レーザー発信器1201を停止させることを示す信号を出力する。
検査光発光制御部1401は、太陽電池不良判別部1405から、第2太陽電池素子6の検査に用いる光をOnすることを示す信号を入力されると、赤色レーザー発信器1301を発信させる信号を出力し、Offすることを示す信号を入力されると、レーザー赤色レーザー発信器1301を停止させることを示す信号を出力する。
検査光発光制御部1401は、形状集光板不良判別部1406から、第1導光体3の検査に用いる光をOnすることを示す信号を入力されると、LED素子1202を発光させる信号を出力し、Offすることを示す信号を入力されると、LED素子1202を停止させることを示す信号を出力する。
検査光発光制御部1401は、蛍光集光板不良判別部1407から、第2導光体4の検査に用いる光をOnすることを示す信号を入力されると、紫外線LED素子1302を発光させる信号を出力し、Offすることを示す信号を入力されると、紫外線LED素子1302を停止させることを示す信号を出力する。
テスト光制御部1402は、テスト光発電判別部1404から標準発電量測定時に用いるテスト光のOnすることを示す信号を入力されると、テスト光源1106を発光させる信号を出力し、Offすることを示す信号を入力されると、テスト光源1106を停止させることを示す信号を出力する。
発電量判定部1403は、電流計1101が測定した電流と、太陽電池モジュールの電流−電圧特性から決定される係数を用いて、発電量を算出する。具体的には、正常動作時の太陽電池モジュール1の短絡電流と発電量を用いて、C=(正常動作時の発電量/正常動作時の短絡電流)を予め算出しておき、データベース1102に記録しておく。発電量判定部1403は、電流計1101が測定した電流に係数Cを乗じて発電量を算出する。発電量判定部1403は、算出した発電量を示す信号を各不良判定部に出力する。
テスト光発電判別部(良否判定部)1404は、制御部1408からテスト光の発電量の測定の開始を指示する信号を入力され、予めデータベース1102に記録された、テスト光をOnする信号をテスト光制御部1402に出力する。テスト光発電判別部1404は、発電量判定部1403から、発電量を示す信号を入力されたとき、テスト光発電判別部1404は、テスト光をOffすることを示す信号をテスト光制御部1402に出力する。
テスト光発電判別部1404は、発電量判定部1403から発電量を示す信号を入力され、発電量と、予めデータベース1102に記録された標準発電量とを比較し、太陽電池モジュール1の発電量が標準発電量の、例えば95%以上であるか否かを判定する(良否判定)。テスト光発電判別部1404は、測定の終了、及び良否判定の結果を示す信号を制御部1408に出力する。
太陽電池不良判別部1405は、制御部1408から第1太陽電池素子5又は第2太陽電池素子6の不良判定を開始することを示す信号を入力されると、検査光発光制御部1401に検査光をOnすることを示す信号を出力する。太陽電池不良判別部1405は、発電量判定部1403から発電量を示す信号を入力される。その後第1太陽電池検査光をOffすることを示す信号を検査光発光制御部1401に出力する。
太陽電池不良判別部1405は、データベース1102に記録された第1太陽電池標準発電量、又は第2太陽電池標準発電量と、発電量判定部1403から入力された発電量とを比較することにより第1太陽電池素子5及び第2太陽電池素子6が不良であるか否かを判定する。太陽電池不良判別部1405は、判定した結果をデータベース1102に記録する。太陽電池不良判別部1405は、太陽電池の不良判定が終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。
形状集光板不良判別部1406は、制御部1408から第1導光体3の不良判定を実行することを示す信号を入力されたとき、検査光発光制御部1401に検査光をOnすることを示す信号を出力する。形状集光板不良判別部1406は、発電量判定部1403から発電量を示す信号を入力される。その後検査光をOffすることを示す信号を検査光発光制御部1401に出力する。
形状集光板不良判別部1406は、データベース1102に記録された第1導光体標準発電量と、発電量判定部1403から入力された信号が示す発電量とを比較することにより、第1導光体3が不良であるか否かを判定する。太陽電池不良判別部1405は、判定した結果をデータベース1102に記録する。形状集光板不良判別部1406は、第1導光体3の不良判定が終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。
蛍光集光板不良判別部1407は、制御部1408から第2導光体4の不良判定を実行することを示す信号を入力され、検査光発光制御部1401に 検査光をOnすることを示す信号を出力する。蛍光集光板不良判別部1407は、発電量判定部1403から発電量を示す信号を入力されたときに、検査光をOffすることを示す信号を検査光発光制御部1401に出力する。
蛍光集光板不良判別部1407は、データベース1102に記録された第2導光体標準発電量と、発電量判定部1403から入力された信号が示す発電量とを比較することにより、第2導光体4が不良であるか否かを判定する。蛍光集光板不良判別部1407は、判定した結果をデータベース1102に記録する。蛍光集光板不良判別部1407は、第2導光体4の不良判定が終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。
なお、太陽電池不良判別部1405、形状集光板不良判別部1406、蛍光集光板1407を合わせて不良判定部と呼ぶ。
制御部1408は、利用者が入力した不良判定の開始を指示する情報を表す信号を入力され、テスト光発電判別部1404及び発電量判定部1403に、テスト光を照射したときの発電量を測定させる信号を出力する。制御部1408は、テスト光発電判別部1404からテスト光の強度判定の結果を示す信号を入力される。
制御部1408は、テスト光発電判別部1404から入力されたテスト光の強度判定の結果に基づいて、不良判定が必要か否かを判定する。必要と判定した場合は、太陽電池不良判別部1405、形状集光板不良判別部及び1406蛍光集光板不良判別部1407にそれぞれ太陽電池の不良を判定させる信号、第1導光体の不良を判定させる信号及び第2導光体の不良を判定させる信号を出力する。
不良判定が不要と判定された場合は、検査を終了する。
制御部1408は、入力部1104から、利用者が入力した不良判定の開始を指示する情報を示す信号を入力され、太陽電池不良判別部1405及び発電量判定部1403に太陽電池の不良判定を行うことを示す信号を出力する。制御部1408は、太陽電池不良判別部1405から、太陽電池の不良判定が終了したことを示す信号を入力される。
制御部1408は、形状集光板不良判別部1406及び発電量判定部1403に第1導光体3の不良判定を行うことを示す信号を出力する。制御部1408は、形状集光板不良判別部1407から、形状集光板の不良判定が終了したことを示す形信号を入力される。
制御部1408は、蛍光集光板不良判別部1407及び発電量判定部1403に第2導光体4の不良判定を行うことを示す信号を出力する。制御部1408は、蛍光集光板不良判別部1404から、蛍光集光板の不良判定が終了したことを示す信号を入力される。
制御部1408は、データベース1102から、太陽電池不良判別部1405、形状集光板不良判別部1406、及び蛍光集光板不良判別部1407によって書き込まれた各判定結果情報を示す各判定結果情報を読み出す。表示部1105は、データベース1102から読み出された、各判定結果情報及び利用者に対する部材の交換、リペアを促す表示を示す信号を表示部1406に出力する。ここで、部材とは、第1太陽電池素子5、第2太陽電池素子6、第1導光体3、第2導光体4のことである。
図15は、本実施形態に係る不良判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS1501) 入力部1104は、利用者から太陽電池モジュール1の検査を開始することを示す入力を受け、検査を開始することを示す信号を制御部1408に出力する。制御部1408は、テスト光発電量の測定の開始をする信号をテスト光発電判別部1404及び発電量判定部1403に出力する。
テスト光発電判別部1404は、制御部1408から、テスト光の発電量の測定を開始する信号を入力され、予めデータベース1102に記録された、標準発電量を読み出す。テスト光発電判別部1404は、テスト光をOnすることを示す信号をテスト光制御部1402に出力し、テスト光源1106はテスト光を出力する。その後ステップS1502に進む。
(ステップS1502)発電量判定部1403は、制御部1408からテスト光発電量の測定の開始をする信号を入力され、電流計1101が測定した第1太陽電池素子5及び第2太陽電池素子6が出力した電流を発電量に変換する。発電量判定部1403は、発電量を示す信号をテスト光発電判別部1404に出力する。その後ステップS1503へ進む。
(ステップS1503)テスト光発電判別部1404は、予めデータベース1102に記録された、標準発電量と、発電量判定部1403から入力された発電量に基づいて、発電量が、閾値(ここでは、例えば標準発電量の95%)以上であるか否かを判定する。発電量が閾値以上であると判定された場合(Yes)は、終了処理に進む。発電量が閾値未満であると判定された場合(No)は、不良部位判定処理へ進む。
図16は、本実施形態に係る不良部位判定処理の一例を示すフローチャートである。ステップS1601〜ステップ1603は、図15におけるステップ1501〜ステップS1503と基本的に同様であるので、説明は省略する。ただし、ステップS1603において、閾値が標準発電量の例えば90%である点、判定が(Yes)の場合に太陽電池判定に進む点、及び判定が(No)の場合にステップS1604に進む点が異なる。
(ステップS1604)テスト光発電判別部1404は、太陽電池モジュール1の全部材を交換することを示す信号を制御部1408に出力する。制御部1408は、全部材を交換することを示す信号を表示部1105に出力し、表示部1105は表示面に全部材を交換することを示すメッセージを表示する。入力部1104は、利用者から全部材の交換が終了したことを示す入力があった場合に、全部材の交換が終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。その後不良判定システムに戻る。
図17は、本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS1701)制御部1408は、太陽電池不良判別部1405及び発電量判定部1403に、第1太陽電池素子5の不良判定を開始することを示す信号を出力し、太陽電池不良判別部1405は、検査光発光制御部1401に第1太陽電池素子5の検査に用いる光をOnする信号を出力する。検査光発光制御部1401は、入力された信号に基づいて、検査光をOnすることを示す信号をレーザー発信器1201に出力する。
レーザー発信器1201は、検査光発光制御部1401から検査光をOnすることを示す信号を入力され、レーザー光を発振する。ここで、レーザー光は、第1導光体3の長手方向に平行な光を照射する。その後ステップS1702に進む。
(ステップS1702)発電量判定部1403は、制御部1408から第1太陽電池素子5の不良判定を開始することを示す信号を入力されると、電流計1101が測定した、第1太陽電池素子5が出力した電流を発電量に変換する。発電量判定部1403は、発電量を示す信号を太陽電池不良判別部1405に出力する。その後ステップS1703へ進む。
(ステップS1703)太陽電池不良判別部1405は、予めデータベース1102に記録された、第1太陽電池標準発電量と、発電量判定部1403から入力された発電量に基づいて、発電量が正常であるか否かを判定する。
発電量が正常であるか否かは、具体的には以下のようにして判定する。発電量が、例えば、第1太陽電池標準発電量の95%以下である場合は、第1太陽電池素子5が劣化していると判定する。発電量が、ほぼ0である場合は、第1太陽電池素子5が断線していると判定する。発電量が、第1太陽電池標準発電量の100%以上である場合は、第1太陽電池素子5はリークを起こしていると判定する。これらの場合には、第1太陽電池素子5は、正常ではないと判定(No)され、ステップS1704に進む。それ以外の場合は、正常であると判定(Yes)され、ステップS1705に進む。
(ステップS1704)太陽電池不良判別部1405は、ステップS1703で測定した第1太陽電池素子5の発電量をデータベース1102に記録する。その後、ステップS1705へ進む。
(ステップS1705)制御部1408は、太陽電池不良判別部1405及び発電量判定部1403に、第2太陽電池素子6の不良判定を開始することを示す信号を出力する。太陽電池不良判別部1405は、検査光発光制御部1401に第2太陽電池素子6の検査に用いる光をOnする信号を出力する。検査光発光制御部1401は、入力された信号に基づいて、検査光をOnすることを示す信号をレーザー発信器1301に出力する。
赤色レーザー発信器1301は、検査光発光制御部1401から検査光をOnすることを示す信号を入力され、レーザー光を発振する。その後ステップS1706に進む。
(ステップS1706)制御部1408から第2太陽電池素子6の不良判定を開始することを示す信号を入力されると、電流計1101が測定した、第2太陽電池素子6が出力した電流を発電量に変換する。発電量判定部1403は、発電量を示す信号を太陽電池不良判別部1405に出力する。その後ステップS1707へ進む。
(ステップS1707)太陽電池不良判別部1405は、予めデータベース1102に記録された、第1太陽電池標準発電量と、発電量判定部1403から入力された発電量に基づいて、発電量が正常であるか否かを判定する。
発電量が正常であるか否かは、具体的には以下のようにして判定する。発電量が、例えば、第2太陽電池標準発電量の95%以下である場合は、第2太陽電池素子6が劣化していると判定する。発電量が、ほぼ0である場合は、第1太陽電池素子5が断線していると判定する。発電量が、第2太陽電池標準発電量の100%以上である場合は、第2太陽電池素子6はリークを起こしていると判定する。これらの場合には、第2太陽電池素子6は、正常ではないと判定(No)され、ステップS1708に進む。それ以外の場合は、正常であると判定(Yes)され、形状集光判定へ進む。
(ステップS1708)太陽電池不良判別部1405は、ステップS1707で測定した第2太陽電池素子6の発電量をデータベース1102に記録する。その後、形状集光判定へ進む。
図18は、本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS1801)制御部1408は、形状集光板不良判別部1406及び発電量判別部1403に、第1導光体の不良判定を開始することを示す信号を出力し、形状集光板不良判別部1406は、検査光発光制御部1401に、第1導光体3の検査に用いる光をOnする信号を出力する。検査光発光制御部1401は、入力された信号に基づいて、検査光をOnすることを示す信号をLED素子1202に出力する。
LED素子1202は、検査光発光制御部1401から検査に用いる光をOnする信号を入力され、LED光を発振する。ここで、LED光は、第1主面3aと対向面3bの間で全反射を起こすような角度で照射する。その後ステップS1802に進む。
(ステップS1802)発電量判定部1403は、制御部から第1導光体の不良判定を開始することを示す信号を入力されると、電流計1101が測定した、第1太陽電池素子5が出力した電流を発電量に変換する。発電量判定部1403は、発電量を示す信号を形状集光板不良判別部1406に出力する。その後ステップS1803へ進む。
(ステップS1803)形状集光板不良判別部1406は、予めデータベース1102に記録された、第1導光体標準発電量と、発電量判定部1403から入力された発電量に基づいて、発電量が、正常であるか否かを判定する。発電量が、例えば、第1導光体標準発電量の95%以下である場合は、正常ではないと判定(No)され、ステップS1804に進む。それ以外の場合は、正常であると判定(Yes)され蛍光集光判定へ進む。
(ステップS1804)形状集光板不良判別部1406は、ステップS1803で測定した第1太陽電池素子5の発電量をデータベース1102に記録する。その後、蛍光集光判定へ進む。
図19は、本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS1901)制御部1408は、蛍光集光板不良判別部1407及び発電量判定部1403に、第2導光体の不良判定を開始することを示す信号を出力し、蛍光集光板不良判別部1407は、検査光発光制御部1401に、第2導光体4の検査に用いる光をOnする信号を出力する。検査光発光制御部1401は、入力された信号に基づいて、検査光をOnすることを示す信号を紫外LED素子1302に出力する。
紫外線LED素子1302は、検査光発光制御部1401から紫外線LED素子スイッチ信号を入力され、紫外LED光を発振する。
発電量判定部1403は、制御部から第2導光体の不良を判定することを示す信号を入力され、電流計1101が測定した第2太陽電池素子6が出力した電流を発電量に変換する。発電量判定部1403は、発電量を示す発電量信号を蛍光集光板不良判別部1407に出力する。その後ステップS1903へ進む。ここで、紫外LED光は、第2主面4aと対向面4bの間で全反射を起こすような角度で照射する。その後ステップS1902に進む。
(ステップS1902)発電量判定部1403は、制御部から第2導光体の不良判定を開始することを示す信号を入力されると、電流計1101が測定した、第2太陽電池素子6が出力した電流を発電量に変換する。発電量判定部1403は、発電量を示す信号を蛍光集光板不良判別部1407に出力する。その後ステップS1903へ進む。
(ステップS1903)形状集光板不良判別部1406は、予めデータベース1102に記録された、第2導光体標準発電量と、発電量判定部1403から入力された発電量に基づいて、発電量が、正常であるか否かを判定する。発電量が、例えば、第2導光体標準発電量の95%以下である場合は、正常ではないと判定(No)され、ステップS1904に進む。それ以外の場合は、正常であると判定(Yes)され不良部位交換へ進む。
(ステップS1904)蛍光集光板不良判別部1407は、ステップS1803で測定した第2太陽電池素子6の発電量をデータベース1102に記録する。その後、不良部位交換へ進む。
図20は、本実施形態に係る不良部位判定システムの動作の一例を示すフローチャートである。
(ステップS2001)制御部1408は、データベース1102に記録された各部位の判定結果情報を読み出す。その後ステップS2002に進む。
(ステップS2002)制御部1408は、ステップS2001で読み出された各判定結果情報に基づいて、不良と判定された部位、及びメンテナンスを促すメッセージを表示部1105に表示する。その後ステップS2003に進む。
(ステップS2003)利用者は、メンテナンスが終了したことを入力部1104に入力する。入力部1104は、メンテナンスが終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。その後、図15に示した不良判定の開始へと戻る。
図21は、本実施形態に係る不良部位判定システムの結果表示、利用者へのメンテナンスの指示等を表示部1105に表示する例を示した表である。
図21に示した例では、3つの判定結果を示している。ケース1では、第1太陽電池素子のみに異常が見つかった場合を示す。この場合は、「第1太陽電池を交換してください」とのメッセージが表示される。ケース2では、第2太陽電池、形状集光板に異常が見つかった場合を示す。この場合は、「第2太陽電池、及び形状集光板を交換してください」とのメッセージが表示される。ケース3では、第1太陽電池、形状集光板、及び蛍光集光板に異常が見つかった場合を示す。この場合は、「第1太陽電池、形状集光板、及び蛍光集光板を交換してください」とのメッセージが表示される。
利用者は、メッセージに従って、太陽電池モジュールの部品を交換し、入力部1104へ交換が終了したことを示す入力を行う。
なお、本実施形態では、テスト光光源1106を用いたが、その代わりに太陽光を用いることも可能である。この場合、太陽光の強度は、インターネットに接続されたサーバから、リアルタイムに取得し、これを用いて判定しても良い。
また、本実施形態においては、形状集光板の判定の後に蛍光集光板の判定を行ったが、両判定の順番は逆でもよい。
以上のような太陽電池モジュール1においては、太陽電池素子が導光体と一体に設けられている従来の構成のものと比べ、保守点検や補修が容易となり、品質を保持し易くなる。
なお、本実施形態においては、太陽電池モジュール1が有する導光体ユニット2は、光入射側から第1導光体3、第2導光体4が順に積層していることとしたが、この積層順が逆になっていてもよい。すなわち、太陽電池モジュール1に対する光の入射側から第2導光体4、第1導光体3の順に−Z方向に積層して設けられており、第2導光体4の対向面4bと第1導光体3の第1主面3aとが対向し、第1導光体3の第1主面3aと第2導光体4の第2主面4aが、互いに同じ方向(光入射側:+Z方向)を向いていることとしてもよい。
また、本実施形態においては、導光体ユニット2は、複数の導光体を含むこととしたが、これに限らず、第1導光体3または第2導光体4のいずれか一方を1つだけ用いて導光体ユニット2とし、太陽電池モジュール1を構成することとしてもよい。この場合には、太陽電池モジュール不良判定システムにおいても、第1導光体の不良判定及び第2導光体の不良判定の両方を行うのではなく、導光体ユニット2に含まれるいずれか一方のみを検査する。
また、本実施形態においては、太陽電池モジュール1が有する導光体ユニット2は、第1導光体3と第2導光体4とが積層していることとしたが、これに限らない。例えば、さらに複数の導光体が積層し、各導光体の端部から光を射出するとともに、第1導光体3や第2導光体4と同様に各端部に対向して設けられた太陽電池素子において発電する構成としてもよい。さらに、第1導光体3または第2導光体4のいずれか一方のみを用いて太陽電池モジュール1を構成することとしてもよい。
その他、本実施形態においては、第1導光体3には第1太陽電池素子5が取り付けられ、第2導光体4には第2太陽電池素子6が取り付けられているが、これに限らず、導光体ユニット2に対して一つの太陽電池素子を設ける構成としても構わない。この場合、導光体ユニット2と太陽電池素子との間には、導光体ユニット2から射出される光を太陽電池素子に集光する集光部が設けられていることとするとよい。
これらの構成であっても、各部材(導光体、太陽電池素子、集光部)の間の界面を、剥離可能な粘着層により接着する構造とすることにより、補修が容易となり品質を保持し易くなる。
[第2実施形態]
図22、23は、本発明の第2実施形態に係る太陽電池モジュールに提供される導光体ユニットの説明図である。本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図22は、本実施形態の導光体ユニットを構成する第1導光体31の説明図であり、図22(a)は第1導光体31についての概略断面図、図22(b)は第1導光体31についての分解斜視図である。
図22(a)に示すように、本実施形態の第1導光体31は、透明導光体(導光部材)32と、プリズム部(反射部材)33と、透明導光体32とプリズム部33とを光学的に接合させる粘着層(第2の粘着層)103と、を備えている。
透明導光体32およびプリズム部33は、第1実施形態で示した第1導光体3を、第1主面3aの面方向の設定された界面(XY平面と平行な平面)で分割した形状を有している。透明導光体32は、第1導光体3における第1主面を有しており、プリズム部33は、第1導光体3における第2主面を有している。これら透明導光体32とプリズム部33とは、第1実施形態で示した第1導光体3と同様の形成材料を用いて製造することができる。
例えば、透明導光体32は、平面視1辺10cmの矩形で厚さ8mm、屈折率1.5のPMMA樹脂製の板材である。また、プリズム部33は、平面視1辺10cmの矩形で厚さ2mm、屈折率1.5のPMMA樹脂製の部材である。プリズム部33には、幅100μm程度の複数の溝Tが設けられている。
また、粘着層103は、第1実施形態で示した粘着層101,102と同様の形成材料を用いて製造することができる。なお、粘着層103の形成材料として、外部刺激により粘着力が低下する粘着材を用いる場合には、外光に含まれる紫外線で粘着力が低下するおそれがあるため、熱刺激により粘着力が低下するものを用いるとよい。このような粘着層103は、例えば、屈折率1.5の粘着剤を用い、厚さ100μmに形成されている。
本実施形態の第1導光体31は、図22(b)に示すように、透明導光体32とプリズム部33とに分解可能である。そのため、例えばプリズム部33に破損、劣化、又は異物(砂埃や鳥の糞など)の付着などが生じた場合に、プリズム部33は透明導光体32から剥離して交換される。
さらに、第1導光体31に入射した光の一部は、透明導光体32およびプリズム部33の内部を全反射しながら透明導光体32及びプリズム部33の端面、すなわち第1導光体31の端面に向けて伝播する。第1導光体31の端面から射出された光は、粘着層101により光学的に接合された第1太陽電池素子5に入射し、発電に利用される。
図23は、本実施形態の導光体ユニットを構成する第2導光体41の説明図であり、図23(a)は第2導光体41についての概略断面図、図23(b)は第2導光体41についての分解斜視図である。
図23(a)に示すように、本実施形態の第2導光体41は、透明導光体(導光部材)42と、蛍光フィルム(蛍光部材)43と、蛍光フィルム43の表面を覆う透明保護膜44と、透明導光体42と蛍光フィルム43とを光学的に接合させる粘着層(第3の粘着層)104と、を備えている。透明導光体42、蛍光フィルム43、透明保護膜44は、XY平面と平行な平面で、互いに分割される。なお、図では、透明保護膜44側から外光Lが入射することとして示しているが、透明導光体42側から外光Lが入射することとしてもよい。
透明導光体42及び透明保護膜44としては、第1実施形態で示した第2導光体4の基材と同様の形成材料を用いて製造することができる。例えば、透明導光体42は、厚さ9mm、屈折率1.5のPMMA樹脂製の板材であり、透明保護膜44は、厚さ200μm、屈折率1.5のPMMA樹脂の膜からなる。
蛍光フィルム43は、内部に第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cが分散されたフィルム状の蛍光体層である。蛍光フィルム43は、内部に入射した外光(例えば太陽光)の一部を蛍光に変換し、透明導光体42に向けて放射する。蛍光フィルム43は、例えば、PMMA樹脂の内部に第1蛍光体8a、第2蛍光体8b及び第3蛍光体8cをそれぞれPMMA樹脂に対する体積比率で0.2%混入し、800μmの厚みのフィルムに形成したものである。
また、粘着層104は、第1実施形態で示した粘着層101,102と同様の形成材料を用いて製造することができる。なお、粘着層104の形成材料として、外部刺激により粘着力が低下する粘着材を用いる場合には、外光に含まれる紫外線で粘着力が低下するおそれがあるため、熱刺激により粘着力が低下するものを用いるとよい。または、紫外線照射により粘着力が低下するものを用いる場合には、蛍光フィルム43を光の入射側(+Z側)に配置し、蛍光フィルム43の−Z側に粘着層104が配置されるようにするとよい。このようにすることで、蛍光フィルム43により紫外線が吸収され蛍光に変換された後に、粘着層104に光が到達することとなり、使用中の粘着力の低下を抑制することができる。このような粘着層104は、例えば、屈折率1.5の粘着剤を用い、厚さ100μmに形成されている。
本実施形態の第2導光体41は、図23(b)に示すように、透明導光体42と蛍光フィルム43および透明保護膜44とに分解可能である。そのため、例えば蛍光フィルム43に破損、劣化、又は異物(砂埃や鳥の糞など)の付着などが生じた場合に、蛍光フィルム43は透明導光体42から剥離して交換される。
さらに、第2導光体41に入射した光の一部は、透明導光体42および蛍光フィルム43の内部を全反射しながら透明導光体42及び蛍光フィルム43の端面、すなわち第2導光体41の端面に向けて伝播する。第2導光体41の端面から射出された光は、粘着層102により光学的に接合された第2太陽電池素子6に入射し、発電に利用される。
さらに、第2導光体41は、第1実施形態で示した第2導光体4と同様に、内部を伝播した光が射出される端面以外の端面に、各蛍光体から放射された光(蛍光)を反射する反射層9が設けられていることとしてもよく、各端面と反射層との界面も粘着層109で光学的に接合されていることとすることができる。これにより、反射層109が破損、劣化した場合に、第2導光体41から剥離して交換することができる。
以上のような構成の第1導光体31および第2導光体41は、それぞれ複数の部材で構成されているため、交換が必要な部分のみを交換することが可能となる。そのため、各導光体全体を交換する場合に比べて、補修が容易となり、保守の費用を少なくすることができる。
[第3実施形態]
図24は、本発明の第3実施形態に係る太陽電池モジュールに提供される導光体ユニットの説明図である。本実施形態において第1実施形態と共通する構成要素については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図に示す太陽電池モジュールでは、導光体ユニット25を構成する第1導光体35の一端側には、集光レンズ(集光部)151が設けられている。同様に、第2導光体45の一端側には、集光レンズ(集光部)152が設けられている。さらに、集光レンズ151と対向し、空気層を介して離間した状態で第1太陽電池素子5が配置されており、集光レンズ152と対向し、空気層を介して離間した状態で第2太陽電池素子6が配置されている。第1太陽電池素子5、第2太陽電池素子6は、不図示の枠体によって支持されている。
集光レンズ151,152は、X方向に延在して設けられた円筒状の集光レンズであり、いわゆるシリンドリカルレンズと称されるものである。すなわち、集光レンズ151,152は、XZ平面と平行な断面では曲率を有さず、YZ平面と平行な断面では曲率を有している。図24では、YZ平面と平行な面での断面形状が楕円形であることとして示している。
集光レンズ151は、第1導光体35の内部を伝播し射出される光L1を、第1太陽電池素子5の受光面5aに集光する機能を有する。同様に、集光レンズ152は、第2導光体45の内部を伝播し射出される蛍光L3を、第2太陽電池素子6の受光面6aに集光する機能を有する。
このような構成の太陽電池モジュールでは、第1太陽電池素子5および第2太陽電池素子6が導光体ユニット25と空気層を介して離間して設けられているため、第1太陽電池素子5または第2太陽電池素子6が破損している場合、交換が容易となる。そのため、太陽電池モジュール全体を交換する場合に比べて、補修が容易となり、保守の費用を少なくすることができる。
なお、本実施形態における第1導光体35および第2導光体45は、第2実施形態で示した第1導光体31および第2導光体41と同様に、複数の部材で構成されていることとしてもよい。その場合、部材間の界面は、上述の粘着層で接着され剥離可能であることとするとよい。
[第4実施形態]
以下、図25〜図27を参照しながら、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態では、第1実施形態の太陽電池モジュール不良判定システムのみを変更した例を示す。したがって、第1実施形態で説明した太陽電池モジュール1は本実施形態においても全く同じであるため説明は省略する。
図25は、本実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムの構成概略図である。本実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムは、第1実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムに加えて、撮像器2507が加わっている点が異なる。したがって、ここでは、第1実施形態に係る太陽電池モジュール不良判定システムと異なる点についてのみ説明する。
撮像器2507は、例えばCCD撮像素子などであり、検査部1107から撮像を行う信号を入力されたときに第1導光体3の上面の様子を撮像する。撮像器2508は、撮像した画像データを示す信号を検査部1107へ出力する。
図26は、検査部1107の内部の構成の一例を表す機能ブロック図である。本実施形態に係る検査部1107は、第1実施形態に係る検査部1107に加えて、画像判別部2601が加わっている点が異なる。したがって、ここでは、第1実施形態に係る検査部1107と異なる点についてのみ説明する。
画像判別部2601は、制御部1408から外観検査を実行することを示す信号を入力され、撮像器2507に、第1主面3aの上面を撮像させる。画像判別部2601は、撮像器2507から撮像された画像のデータを示す信号を入力され、入力された信号が示す画像のデータについて画像認識を行い、撮像された第1主面3aの上面の画像上の堆積物(砂や土、枯葉、ごみなど)に覆われた面積を算出する。
具体的には、清浄な第1主面3aの上面の画像データ(参照画像)を予めデータベース1102上に記録しておき、参照画像と撮像された画像の比較を行う。参照画像との差(例えば、明度の差)を各画素(あるいは、より大きな各区画)で比較し、その差が予め定めたある閾値より大きな場合、その画素(又は区画)に対応する第1主面3aの上面は、堆積物があると判定する。堆積物があると判定された画素(又は区画)の面積の合計が堆積物に覆われた部分の面積とみなす。
画像判別部2601は、データベース1102に予め記録された堆積物に覆われた部分の面積と、発電量の減少との関係を表すデータを読み出す。画像判別部2601は、堆積物に覆われた面積と、発電量の減少との関係を表すデータに基づいて発電量の減少量を算出する。画像判別部2601が算出した値が、予め定めた閾値以上である場合は、第1主面3aの上面のクリーニングが必要であることを示す信号を制御部1408に出力する。その後、画像判別部2601は、外観検査が終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。
制御部1408は、外観検査を実行することを示す信号を画像判別部2601に出力する。制御部1408は、画像判別部2601から第1主面3aの上面のクリーニングが必要であることを示す信号、及び外観検査が終了したことを示す信号を入力される。制御部1408は、画像判別部2601からクリーニングが必要であることを示す信号が入力されたときは、利用者に第1主面3aの上面のクリーニングを促すクリーニング表示信号を表示部115に出力する。
入力部1104は、利用者からクリーニングが終了した際に入力を受け、クリーニングが終了したことを示す信号を制御部1408に出力する。
図27は、本実施形態に係る外観検査システムの動作の一例を示すフローチャートである。本実施形態では、まず最初に第1実施形態(図15)におけるステップS1501〜S1503と同様のステップを行い(図27には不記載)、発電量が、標準発電量の95%以上であるか否かを判定する。発電量が、標準発電量の95%未満であると判定されたときに、ステップS2701に進む。
(ステップS2701)制御部1408は、画像判別部2601に外観検査を実行することを示す信号を出力し、画像判別部2601は、撮像器2507に第1主面3aの上面を撮像させる。画像判別部2601は、撮像器2507から撮像された画像のデータを示す信号を入力される。
(ステップS2702)画像判別部2601は、撮像器2507から撮像した画像のデータを入力される。画像判別部2601は、データベース1102から撮像した清浄な第1主面3aの上面の画像データ(参照画像)を入力される。画像判別部2601は、入力された2つの画像データ画像のデータに、画像認識処理を行い、砂や土、枯葉、ごみなどといった堆積物に覆われた面積を判定する。そのために、画像判別部2601は、データベース1102に記録された堆積物に覆われた面積と、発電量の減少との関係を表すデータを読み出す。
(ステップS2703)画像判別部2601は、堆積物に覆われた面積と、発電量の減少との関係を表すデータに基づいて発電量の減少量を算出する。画像判別部2601が算出した値が、予め定めた閾値未満である場合(Yes)は、不良部位判定(図17)へ進む。画像判別部2601が算出した値が、予め定めた閾値以上である場合(Yes)は、外観判定終了信号を制御部1408に出力した後、ステップS2704へ進む。
(ステップS2404)制御部1408は、画像判別部2601から、外観判定が終了したことを示す信号及び利用者にクリーニングを促す信号を入力される。制御部1408は、利用者に、第1主面3aの上面のクリーニングを促すことを示す信号を、表示部115に出力する。制御部1408は、入力部1104からクリーニングが終了したことを示す信号を入力される。その後、不良部位判定(図16)に進む。
上記の構成により、本実施形態では、太陽電池素子5、及び6が発電した発電量が予め定めた閾値(本実施形態では95%)よりも小さいときに、太陽電池モジュールの第1主面の画像を撮像する。撮像された画像データと、清浄時の画像データから第1主面3aの汚れの量を判定し、その汚れが予め定めた閾値よりも大きいときは、第1種面3aのクリーニングを行うことを利用者に促し、汚れが予め定めた閾値よりも小さいときは、不良部位判定へと進む。
これにより、本実施形態では、太陽電池モジュールの発電量が閾値以下である場合で、その原因が太陽光入射面の汚れである場合には、表面をクリーニングすることにより、発電量を増やすことができるとともに、より確実に、不良部位判定をおこなうことができる。
[太陽光発電装置]
図28は、太陽光発電装置1000の概略構成図である。
太陽光発電装置1000は、太陽光のエネルギーを電力に変換する太陽電池モジュール1001と、太陽電池モジュール1001から出力された直流電力を交流電力に変換するインバータ(直流/交流変換器)1004と、太陽電池モジュール1001から出力された直流電力を蓄える蓄電池1005と、を備えている。
太陽電池モジュール1001は、太陽光を集光する導光体1002と、導光体1002によって集光された太陽光によって発電を行う太陽電池素子1003と、を備えている。
太陽電池モジュール1001としては、例えば、第1実施形態〜第4実施形態で説明した太陽電池モジュールが用いられる。
太陽光発電装置1000は外部の電子機器1006に対して電力を供給する。電子機器1006には、必要に応じて補助電力源1007から電力が供給される。
太陽光発電装置1000は、上述した本発明に係る太陽電池モジュールを備えているため、発電効率の高い太陽光発電装置となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施の形態例について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
本発明は、太陽電池モジュール、もしくは太陽光発電装置に広く利用可能である。
1…太陽電池モジュール、2…導光体ユニット(導光部)、3…第1導光体、3a…第1主面(第1の主面)、3c,4c…端面、4…第2導光体、4a…第2主面(第2の主面)、5…第1太陽電池素子、5a,6a…受光面、6…第2太陽電池素子、8a…第1蛍光体(蛍光体)、8b…第2蛍光体(蛍光体)、8c…第3蛍光体(蛍光体)、32,42…透明導光体(導光部材)、33…プリズム部(反射部材)、43…蛍光フィルム(蛍光部材)、101,102…粘着層(第1の粘着層)、103…粘着層(第2の粘着層)、104…粘着層(第3の粘着層)、151,152…集光レンズ(集光部)、1000…太陽光発電装置、1101…電流計、1102…データベース、1103…インターネット接続部、1104…入力部、1105…表示部、1106…テスト光源、1107…検査部、1201…レーザー発信器、1202…LED素子、1301…赤色レーザー発信器、1302…紫外線LED素子、1401…検査光発光制御部、1402…テスト光制御部、1403…発電量判定部、1404…テスト光発電判別部(良否判定部)、1405…太陽電池不良判別部(不良判定部)、1406…形状集光板不良判別部(不良判定部)、1407…蛍光集光板不良判別部(不良判定部)、1408…制御部、1409…不良判定部、2507…撮像器、2601…画像判別部、L…外光、L1…光(外光の一部)、L3…蛍光、T1…傾斜面、

Claims (8)

  1. 主面で外光を受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面から射出させる導光部と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子と、を有する太陽電池モジュールを管理する管理装置であって、
    前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定部を備えることを特徴とする管理装置。
  2. 前記不良判定部が不良と判定した部材を表す情報を報知する報知部を備えることを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記太陽電池素子が発電した発電量が予め定めた閾値より小さいか否かを判定する良否判定部と、
    前記良否判定部が発電量が前記閾値より小さいと判定した場合に、前記太陽電池モジュールを撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した画像に基づいて、前記不良判定部が判定を行うか否かを判定する画像判定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の管理装置。
  4. 前記画像判定部が、前記不良判定部が判定を行うと判定した場合に発光する発光部と、
    前記不良判定部は、前記発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定することを特徴とする請求項3に記載の管理装置。
  5. 前記導光部は、第1の主面から入射した前記外光の一部を、前記第1の主面と対向して設けられた傾斜面で反射し、前記外光の一部を前記光として内部を伝播させて、自身の端面から射出させ、
    前記発光部は、前記太陽電池素子の方向に発光する直達光発光部と、前記傾斜面の方向に発光する反射光発光部と、を有し、
    前記不良判定部は、前記直達光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記太陽電池素子が不良であることを判定し、前記反射光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記導光部が不良であることを判定することを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
  6. 前記導光部は、内部に蛍光体が分散し、第2の主面から入射した前記外光の一部を前記蛍光体で吸収して蛍光に変換し放射するとともに、前記蛍光を前記光として内部を伝播させ、自身の端面から射出させ、
    前記発光部は、前記蛍光体の吸収しない光を発光する非励起光発光部と、前記蛍光体の吸収する光を発光する励起光発光部と、を有し、
    前記不良判定部は、前記非励起光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記太陽電池素子が不良であることを判定し、前記励起光発光部からの光によって前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて前記導光部が不良であることを判定することを特徴とする請求項4又は5に記載の管理装置。
  7. 主面で外光を受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面から射出させる導光部と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子と、を有する太陽電池モジュールを管理する管理装置における方法であって、
    前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定過程を備えることを特徴とする管理方法。
  8. 主面で外光を受光し内部に前記外光を取り込むとともに、内部に光を伝播させ端面から射出させる導光部と、前記端面に対向して設けられ、前記端面から射出される前記光を受光して発電する太陽電池素子と、を有する太陽電池モジュールを管理する管理装置のコンピュータに、
    前記太陽電池素子が発電した発電量に基づいて、前記太陽電池モジュールの有する部材が不良であることを判定する不良判定手順を備えることを特徴とする管理プログラム。
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