JP2014137953A - 溶融塩電池システム、および溶融塩電池システムの運転方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池全体の溶解度を高精度に推定することにより、融解されていない状態での充放電を防止し、放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる溶融塩電池システム、および溶融塩電池システムの運転方法を提供する。
【解決手段】溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池と、前記溶融塩電池の充電または放電を行う充放電切替装置と、前記溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、前記インピーダンス測定装置による測定結果に応じて、前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信する制御装置と、を備える。好ましくは、さらに前記溶融塩電池の温度を測定する温度測定装置を備え、前記制御装置は、前記温度測定装置による測定結果に応じて、前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池を含む溶融塩電池システムおよび溶融塩電池システムの運転方法に関する。
近年、携帯電話やモバイルパソコン、デジタルカメラなどの電子機器が急速に普及し、小型の二次電池の需要が急速に増加している。一方、電力・エネルギーの世界では、太陽光や風力などの自然エネルギーを利用した発電が盛んに行われており、気候や天候に左右される不安定な電力供給を平準化させるためには電力貯蔵用の二次電池が不可欠である。さらに環境問題から普及が期待されている電気自動車やハイブリッド車などにも、二次電池が使われている。
エネルギー密度が比較的高い二次電池として、例えば、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池、ニッケル水素電池が知られているが、近年、高いエネルギー密度に加えて、不燃性という強力な利点を持つ二次電池として、溶融塩を電解質とする溶融塩電池が注目されている(特許文献1および非特許文献1参照)。溶融塩電池の稼働温度領域は57℃〜190℃であり、これは、上記他の電池と比べて温度範囲が広い。そのため、防火等の装備が不要であり、個々の溶融塩電池のセルを高密度に集めて組電池を構成しても全体としては比較的コンパクトである、という利点がある。このような溶融塩電池は、電力貯蔵用途や車載用途に期待されている。
融点が室温より高い溶融塩を電解質とする溶融塩電池においては、稼動時に電池容器を加熱して溶融塩を融解させ、休止時に加熱を停止して溶融塩を凝固させる。したがって、溶融塩電池を含んで構成される溶融塩電池システムの場合、溶融塩が融解されていることを確認してから、溶融塩電池を充放電させる必要がある。通常は、温度センサーによって溶融塩電池の温度を監視し、所定の温度以上になってから、溶融塩電池を充放電させるようにしている。
特開2009−67644号公報
「SEI WORLD」2011年3月号(VOL.402)、住友電気工業株式会社
しかしながら、溶融塩電池を加熱する際、電池全体が完全に均一に上昇する訳ではない。例えば温度センサーが設置されている箇所は電池の融解温度に達していても、温度センサーの設置個所から離れた位置では、未だ融解温度に達していない可能性もある。または温度センサーが設置されている箇所が電池の融解温度に達した時点で、温度センサーの設置個所から離れた位置では、融解温度よりも大幅に高い温度になっている可能性もある。
前者のように、融解温度に達していない箇所がある時点で充放電がなされた場合は、電池の内部抵抗が高いために充放電時の損失が大きくなり、放電容量の低下や寿命の短縮を招く恐れがある。一方、後者のように、一部の箇所で融解温度よりも大幅に高い温度になった場合は、溶融塩電池自体や周辺部材の劣化を促進させる恐れがある。これらは特に電池の厚みや面積が大きい場合に顕著となる。
また電池全体の温度を正確に管理しようとすれば、複数の温度センサーを用いて、電池の複数箇所の温度を測定すればよいが、より正確性を上げるためには、より多くの温度センサーが必要となる。そうすると、コストが高くなるだけでなく、センサーや配線の設置スペースの問題や、温度監視や温度制御などのシステムが複雑になるといった問題がある。
本発明は、以上の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は、電池全体の溶解度を高精度に推定することにより、融解されていない状態での充放電を防止し、放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる溶融塩電池システム、および溶融塩電池システムの運転方法を提供することにある。
本発明に係る溶融塩電池システムは、溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池と、前記溶融塩電池の充電または放電を行う充放電切替装置と、前記溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、前記インピーダンス測定装置による測定結果に応じて前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信する制御装置と、を備える。
また本発明に係る溶融塩電池システムの運転方法は、インピーダンス測定装置によって、溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定工程と、前記インピーダンス測定工程で得られたインピーダンス値によって、制御装置が充放電の可否を判定する判定工程と、前記判定工程でなされた判定結果により、前記制御装置が充放電切替装置に充放電可否信号を送信する可否信号送信工程と、を備える
本発明によれば、溶融塩電池が融解されていない状態での充放電を防止し、放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる。
溶融塩電池における発電要素の基本構造を原理的に示す概略図である。 溶融塩電池本体の積層構造を簡略に示す斜視図である。 溶融塩電池本体の積層構造を簡略に示す横断面図である。 電池容器に収納された素電池としての溶融塩電池の外観の概略を示す斜視図である。 組電池としての溶融塩電池を構成した状態の一例を示す斜視図(一部断面を含む)である。 実施の形態1における溶融塩電池システムの構成の一例を示すブロック図である。 実施の形態2における溶融塩電池システムの構成の一例を示すブロック図である。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。
本発明の実施形態に係る溶融塩電池システムは、溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池と、前記溶融塩電池の充電または放電を行う充放電切替装置と、前記溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、前記インピーダンス測定装置による測定結果に応じて、前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信する制御装置と、を備える。
溶融塩は固体の状態ではインピーダンスが高いが、融解して液体になるとインピーダンスが低くなる。また溶融塩が部分的に融解しても、電池全体の溶融塩が融解した状態に比べて、インピーダンスは高い。したがって、溶融塩電池のインピーダンスを測定する装置を備えることによって、電池全体が融解したかどうかの判定を行うことができる。さらに、溶融塩電池のインピーダンス測定結果に応じて、溶融塩電池の充放電可否を判断することによって、融解されていない状態での充放電を防止できる。そうすると、溶融塩電池の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる。
また本発明の実施形態に係る溶融塩電池システムは、さらに前記溶融塩電池の温度を測定する温度測定装置を備え、前記制御装置は、前記温度測定装置による測定結果に応じて、前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信することが好ましい。
インピーダンス測定による充放電の可否判断に加え、温度測定による充放電の可否判断も行うことで、より確実に、融解されていない状態での充放電を防止でき、溶融塩電池の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる。
また本発明の実施形態に係る溶融塩電池システムの運転方法は、インピーダンス測定装置によって、溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定工程と、前記インピーダンス測定工程で得られたインピーダンス値によって、制御装置が充放電の可否を判定する判定工程と、前記判定工程でなされた判定結果により、前記制御装置が充放電切替装置に充放電可否信号を送信する可否信号送信工程と、を備える。
前述の通り、溶融塩は固体の状態ではインピーダンスが高いが、融解して液体になるとインピーダンスが低くなる。また溶融塩が部分的に融解しても、電池全体の溶融塩が融解した状態に比べて、インピーダンスは高い。したがって、溶融塩電池のインピーダンスを測定することにより、電池全体が融解したかどうかの判定を行うことができる。さらに、溶融塩電池のインピーダンス測定結果に応じて、溶融塩電池の充放電可否を判断することによって、融解されていない状態での充放電を防止できる。そうすると、溶融塩電池の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる。
また本発明の実施形態に係る溶融塩電池システムの運転方法は、温度測定装置によって、溶融塩電池の温度を測定する温度測定工程と、前記温度測定工程で得られた温度の値によって、制御装置が充放電可否の一次判定を行う一次判定工程と、前記一次判定工程で充放電許可の一次判定がなされた場合に、インピーダンス測定装置によって、前記溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定工程と、前記インピーダンス測定工程で得られたインピーダンス値によって、前記制御装置が充放電可否の二次判定を行う二次判定工程と、前記二次判定工程で充放電許可の二次判定がなされた場合に、前記制御装置が充放電切替装置に充放電許可信号を送信する許可信号送信工程と、を備える。
一次判定として温度測定による充放電の可否判断を行い、一次判定で温度条件がクリアできた場合に、二次判定としてインピーダンス測定による充放電の可否判断を行うことによって、より確実に、融解されていない状態での充放電を防止でき、溶融塩電池の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の各実施の形態について説明する。各実施の形態において、同一の機能を果たす要素には同一の参照符号を付し、その説明は、特に必要がなければ繰り返さない。
<溶融塩電池の基本構造>
図1は、溶融塩電池における発電要素の基本構造を原理的に示す略図である。図において、発電要素は、正極5、負極6およびそれらの間に介在するセパレータ7を備えている。正極5は、正極集電体51と、正極材52とによって構成されている。負極6は、負極集電体61と、負極材62とによって構成されている。
正極集電体51の素材は、例えば、アルミニウム不織布(線径100μm、気孔率80%)である。正極材52は、正極活物質としての例えばNaCrOと、アセチレンブラックと、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)と、N−メチル−2−ピロリドンとを、質量比85:10:5:100の割合で混練したものである。そして、このように混練したものを、アルミニウム不織布の正極集電体51に充填し、乾燥後に、100MPaにてプレスし、正極5の厚みが約1mmとなるように形成される。一方、負極6においては、アルミニウム製の負極集電体61上に、負極活物質としての例えば錫を含むSn−Na合金が、メッキにより形成される。
正極5および負極6の間に介在するセパレータ7は、ガラスの不織布(厚さ200μm)又はポリオレフィンシート(厚さ50μm)に電解質としての溶融塩を含浸させたものである。この溶融塩は、例えば、NaFSA56mol%と、KFSA(カリウム ビスフルオロスルフォニルアミド)44mol%との混合物であり、融点は57℃である。融点以上の温度では、溶融塩は溶融し、高濃度のイオンが溶解した電解液となって、正極5および負極6に触れている。また、この溶融塩は不燃性である。この溶融塩電池の稼働温度領域は57℃〜190℃である。
なお、上述した各部の材質・成分や数値は好適な一例であるが、これらに限定されるものではない。例えば、溶融塩としては、上記の他、NaFSAと、LiFSA、KFSA、RbFSA又はCsFSAとの混合物も好適である。また、有機カチオン等よりなる他の塩を混合する場合もあり、一般には、溶融塩は、(a)NaFSAを含む混合物、(b)NaTFSAを含む混合物、(c)NaFTAを含む混合物、が適する。また、(a)〜(c)のうち2以上を混合することも可能である。これらの場合、各混合物の溶融塩は、比較的低融点となるので、少ない加熱で高濃度のイオンが溶解した状態を実現し、溶融塩電池を作動させることができる。
<溶融塩電池の具体的構造>
次に、より具体的な溶融塩電池の発電要素の構成について説明する。図2は、溶融塩電池本体10の積層構造を簡略に示す斜視図、図3は同様の構造についての横断面図である。図2および図3において、複数(図示しているのは6個)の矩形平板状の負極6と、袋状のセパレータ7に各々収容された複数(図示しているのは5個)の矩形平板状の正極5とが、互いに対向して図3における上下方向すなわち積層方向に重ね合わせられ、積層構造を成している。
セパレータ7は、隣り合う正極5と負極6との間に介在しており、言い換えれば、セパレータ7を介して、正極5および負極6が交互に積層されていることになる。実際に積層する数は、例えば、正極5が20個、負極6が21個、セパレータ7は「袋」としては20袋であるが、正極5・負極6間に介在する個数としては40個である。なお、セパレータ7は、袋状に限定されず、分離した40個であってもよい。
なお、図3では、セパレータ7と負極6とが互いに離れているように描いているが、溶融塩電池の完成時には互いに密着する。正極5も、当然に、セパレータ7に密着している。また、正極5の縦方向および横方向それぞれの寸法は、デンドライトの発生を防止するために、負極6の縦方向および横方向の寸法より小さくしてあり、正極5の外縁が、セパレータ7を介して負極6の周縁部に対向するようになっている。
<実用上の素電池としての一形態>
図2および図3のように構成された溶融塩電池本体10は、例えばアルミニウム合金製で直方体状の電池容器に収容され、電池としての物理的な一個体を成す素電池を構成する。図4は、溶融塩電池本体10が電池容器8に収容された状態の素電池11の外観の概略を示す斜視図である。なお、図2,図3における正極5および負極6のそれぞれからは、端子(正極5の端子55のみ図示)が電池容器8の外部へ引き出される。図4において、電池容器8の上部には、内部の気圧が過度に上昇したときに放圧するための安全弁81が設けられている。なお、電池容器8の内面には絶縁処理が施されている。電池容器8は、例えば正面・背面に密着させる後述のヒータによって暖められ、その結果、電解質の塩は、溶融塩の電解液となる。
<実用上の組電池としての一形態>
図5は、上記のように構成された素電池11を、外箱9内に複数個並べて組電池12を構成した状態の一例を示す斜視図(一部断面を含む。)である。但し、素電池11の端子等、細部の図示は省略している。なお、必要に応じて、この並びの方向と直交する方向(奥行き方向)にも複数列に素電池11を並べて、多数の素電池11によって組電池12を構成することができる。
各素電池11は、必要とする出力(電圧、電流)に応じて、互いに直列又は直並列に接続される。これにより、組電池12は、所望の電圧・電流の定格で使用することができる。各電池容器8間には、面状のヒータ95が装着されている。このヒータ95で加熱することにより、各素電池11の溶融塩が融点以上になるように加熱される。これにより、溶融塩が融解して、充電および放電が可能な状態となる。なお、このヒータ95の設け方は、一例に過ぎず、一定数(複数)の素電池11ごとに1枚のヒータ95を挟む構成や、底面又は側面にヒータを当てる構成等、種々変形が可能である。
上記外箱9は例えば、全体としては概ね直方体であり、本体部91と、蓋部92とによって構成されている。多数の素電池11を並べて構成された組電池12を収容した後、蓋部92は、例えばボルトにより、本体部91に固定される。外箱9は、断熱性に優れた材質や構造のものが好ましく、材質としては例えばセラミックが好適である。また、組電池12は、ヒータ95と共に、外箱9に収容される。なお、組電池12からの出力線、ヒータ95への給電線、および、その他の測定線などは、例えば、外箱9に壁貫通のブッシュ等(図示せず。)を設けて引き通される。外箱9は密封状態ではなく、一定の内外通気が可能である。
このようにして、外箱9に収容された組電池12とすることにより、ヒータ95から発せられる熱が外箱9の外へ逃げにくくなり、外箱9による組電池12の保温効果が得られる。従って、熱効率が改善され、より少ない電力で、溶融塩を融点以上の温度、特に、好適な90℃〜95℃に維持することができる。なお、組電池12は、必ずしも外箱9に収容されなければならない訳ではなく、外箱無しの状態で、単に集合させた状態で使用することも可能である。
<実施の形態1>
図6は、実施の形態1における溶融塩電池システムの構成の一例を示すブロック図である。溶融塩電池システム15は、溶融塩電池1と、溶融塩電池1の充電または放電を行う充放電切替装置40と、溶融塩電池1のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置20と、インピーダンス測定装置20による測定結果に応じて、充放電切替装置40に充放電可否信号を送信する制御装置30とを備えている。溶融塩電池1は、図5で示した組電池12の形態であることが一般的であるが、図4で示した素電池11であっても構わない。
充放電切替装置40が充電を行う場合は、溶融塩電池システム15の外部にある電源46から、充放電切替装置40を介して、溶融塩電池1に電力が供給される。また充放電切替装置40が放電を行う場合は、溶融塩電池1から、充放電切替装置40を介して、溶融塩電池システム15の外部にある負荷45に電力が供給される。
次に実施の形態1における溶融塩電池システム15の運転方法について説明する。
まずインピーダンス測定装置20によって、溶融塩電池1のインピーダンスを測定する。インピーダンス測定装置20は、市販されているもので構わず、例えばHIOKI製、バッテリハイテスタBT3563などが挙げられるが、これに限られるものではない。また測定電流や測定周波数は、溶融塩電池1の仕様により適宜設計される値とする。例えば、測定電流は100mA、測定周波数は1kHzで、インピーダンスを測定する。
次に、インピーダンス測定によって得られたインピーダンス値によって、制御装置30が充放電の可否を判定する。例えば、予め実験やシミュレーションで得られた溶融塩電池1のインピーダンス値と融解度との関係から、充放電の許可を与えるインピーダンスの上限値を定めて、制御装置30にインプットしておき、インピーダンス測定装置20によって測定された値が、この上限値を上回っている場合には充放電不可、この上限値を下回っている場合には充放電可能、と判定する。
次に、制御装置30で判定された結果に基づき、充放電切替装置40に充放電可否信号を送信する。充放電可否信号の内容が「充放電可能」であれば、充放電切替装置40は、溶融塩電池1の充電または放電を行う。充放電可否信号の内容が「充放電不可」であれば、充放電切替装置40は、溶融塩電池1の充電や放電は行わない。
前述の通り、溶融塩電池1の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制するためには、電解質である溶融塩が融解されている状態で充放電させる必要がある。一方、溶融塩が融解されていない状態、つまり全体が完全に液体になっていない状態では、インピーダンスの値が高いが、溶融塩が融解された状態、つまり全体が液体になった状態では、インピーダンスの値が低い。したがって、上述の通り、溶融塩電池1のインピーダンスを測定し、インピーダンスが所定の値よりも低い場合に充放電を行うようにすれば、溶融塩電池1の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制できる。
<実施の形態2>
図7は、実施の形態2における溶融塩電池システムの構成の一例を示すブロック図である。図7に示す溶融塩電池システム15は、溶融塩電池1の温度を測定する温度測定装置21を備えている点で、図6に示す実施の形態1と相違している。
以下では、実施の形態2における溶融塩電池システム15の運転方法について、実施の形態1との相違部分を中心に説明する。
実施の形態2では、まず温度測定装置21によって、溶融塩電池1の温度を測定する。温度測定装置21は、サーミスタや熱電対といった温度センサーである。温度センサーを素電池11のいずれか、または全てに取り付けても良いし、組電池12に一つ、または複数個所、取り付けても良く、温度センサーの数や取り付け箇所は、特に限られるものではない。
次に、温度測定によって得られた温度の値によって、制御装置30が充放電可否の一次判定を行う。例えば、予め実験やシミュレーションで得られた溶融塩電池1の温度と融解度との関係から、充放電の許可を与える温度の下限値を定めて、制御装置30にインプットしておき、温度測定装置21によって測定された値が、この下限値を下回っている場合には充放電不可、この下限値を上回っている場合には充放電可能、と判定する。
制御装置30の一次判定で「充放電可能」と判定された場合は、次に、インピーダンス測定装置20によって、溶融塩電池1のインピーダンスを測定する。インピーダンス測定によって得られたインピーダンス値によって、制御装置30が充放電可否の二次判定を行う。
制御装置30の二次判定で「充放電可能」と判定された場合に、充放電切替装置40に充放電許可信号を送信する。充放電信号許可信号を受信した充放電切替装置40は、溶融塩電池1の充電または放電を行う。
一次判定として温度測定による充放電の可否判断を行い、一次判定で温度条件がクリアできた場合に、二次判定としてインピーダンス測定による充放電の可否判断を行うことによって、より確実に、融解されていない状態での充放電を防止でき、溶融塩電池の放電容量の低下や寿命の短縮を抑制することができる。
1 溶融塩電池
10 溶融塩電池本体
11 素電池
12 組電池
15 溶融塩電池システム
20 インピーダンス測定装置
21 温度測定装置
30 制御装置
40 充放電切替装置
45 負荷
46 電源
5 正極
51 正極集電体
52 正極材
55 端子
6 負極
61 負極集電体
62 負極材
7 セパレータ
8 電池容器
81 安全弁
9 外箱
91 本体部
92 蓋部
95 ヒータ

Claims (4)

  1. 溶融塩を電解質として用いた溶融塩電池と、
    前記溶融塩電池の充電または放電を行う充放電切替装置と、
    前記溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定装置と、
    前記インピーダンス測定装置による測定結果に応じて、前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信する制御装置と、
    を備える溶融塩電池システム。
  2. さらに前記溶融塩電池の温度を測定する温度測定装置を備え、
    前記制御装置は、前記温度測定装置による測定結果に応じて、前記充放電切替装置に充放電可否信号を送信する請求項1に記載の溶融塩電池システム。
  3. インピーダンス測定装置によって、溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定工程と、
    前記インピーダンス測定工程で得られたインピーダンス値によって、制御装置が充放電の可否を判定する判定工程と、
    前記判定工程でなされた判定結果により、前記制御装置が充放電切替装置に充放電可否信号を送信する可否信号送信工程と、
    を備える溶融塩電池システムの運転方法。
  4. 温度測定装置によって、溶融塩電池の温度を測定する温度測定工程と、
    前記温度測定工程で得られた温度の値によって、制御装置が充放電可否の一次判定を行う一次判定工程と、
    前記一次判定工程で充放電許可の一次判定がなされた場合に、インピーダンス測定装置によって、前記溶融塩電池のインピーダンスを測定するインピーダンス測定工程と、
    前記インピーダンス測定工程で得られたインピーダンス値によって、前記制御装置が充放電可否の二次判定を行う二次判定工程と、
    前記二次判定工程で充放電許可の二次判定がなされた場合に、前記制御装置が充放電切替装置に充放電許可信号を送信する許可信号送信工程と、
    を備える溶融塩電池システムの運転方法。
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