JP2014089915A - 電源システム及び電動車両 - Google Patents

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暁光 鄭
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Abstract

【課題】溶融塩電池を用いてもヒータ不要の電源システム及びこれを搭載する電動車両を提供する。
【解決手段】内蔵する電池から負荷に電力を供給し、かつ、外部電源から電力の供給を受けることが可能な電源システム50であって、溶融塩を電解質とする溶融塩電池の組電池30と、組電池30の温度を検知する温度センサ31と、高周波の交流電圧を出力するインバータ装置(高周波電源装置)32と、電解質が固化している組電池30を加熱して電解質を溶融させる必要があるとき、温度センサ31の検知する温度が所定値に達するまで、外部電源34に基づいてインバータ装置32の出力する交流電圧を組電池30に印加する制御装置33A(制御部33,スイッチS1〜S6)とを備えたものである。電動車両には、この電源システム50が搭載される。
【選択図】図6

Description

本発明は、溶融塩電池に関し、特に、複数の溶融塩電池の集合体である組電池を備えた電源システム及びこれを搭載する電動車両に関する。
エネルギー密度に優れた二次電池として、例えば、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池、ニッケル水素電池が知られているが、近年、高いエネルギー密度に加えて、不燃性という強力な利点を持つ二次電池として、溶融塩を電解質とする溶融塩電池が注目されている(特許文献1及び非特許文献1参照。)。また、溶融塩電池の稼働温度領域は57℃〜190℃であり、これは、上記他の電池と比べて温度範囲が広い。そのため、排熱スペースや防火等の装備が不要であり、個々の溶融塩電池のセルを高密度に集めて組電池を構成しても全体としては比較的コンパクトである、という利点がある。このような組電池は、中規模電力網や家庭等での電力貯蔵用途の他、電気自動車等の車載用途にも期待されている。また、バッテリーフォークリフト等の産業用電動車両への搭載も可能である。
特開2009−67644号公報
「SEI WORLD」2011年3月号(VOL.402)、住友電気工業株式会社
上記の溶融塩電池は、加熱保温を停止すると、次第に温度が低下して常温になり、電解質は固化する。電解質が固化すると、充放電できない状態となる。従って、再び使用可能な状態にするには、加熱用のヒータが必要である。組電池のヒータは、例えばセル単位で取り付けるか又は、一定数のセル群ごとに取り付ける必要があるが、いずれの場合も多数のヒータの取り付けが必要となり、製造時の作業は繁雑である。また、ヒータに近いところと、遠いところがあると、温度分布のむらができ、温度管理が難しい。さらには、ヒータのコストが高い。
かかる課題に鑑み、本発明は、溶融塩電池を用いてもヒータ不要の電源システム及びこれを搭載する電動車両を提供することを目的とする。
(1)本発明は、内蔵する電池から負荷に電力を供給し、かつ、外部電源から電力の供給を受けることが可能な電源システムであって、
溶融塩を電解質とする溶融塩電池と、前記溶融塩電池の温度を検知する温度センサと、高周波の交流電圧を出力する高周波電源装置と、前記電解質が固化している前記溶融塩電池を加熱して前記電解質を溶融させる必要があるとき、前記温度センサの検知する温度が所定値に達するまで、前記外部電源に基づいて前記高周波電源装置の出力する前記交流電圧を前記溶融塩電池に印加する制御装置とを備えている。
上記のような電源システムにおいて、電解質が固化しているとき、溶融塩電池は充放電できず、使用できない。この状態の溶融塩電池は、等価的に、キャパシタンスと、内部抵抗との直列体に相当する。この直列体に高周波の交流電圧を印加することにより、キャパシタンスは低インピーダンスになり、内部抵抗に電流が流れ、発熱する。この発熱により、電解質を加熱することが可能である。そこで、温度センサによって検知される温度が所定値(すなわち電解質が溶融している温度)に達するまで交流電圧を印加すれば、溶融塩電池を使用可能な状態とすることができる。
(2)また、本発明は、電動機と、前記(1)の電源システムとを搭載する電動車両であって、前記高周波電源装置は、前記電動機を駆動するためのインバータ装置であり、前記制御装置の制御により、前記インバータ装置の出力を前記電動機から切り離して前記溶融塩電池に繋ぐスイッチを備えている。
この場合、電動機駆動用に搭載されるインバータ装置を、高周波電源装置として一時的に活用することができるので、高周波電源装置を別途用意する必要が無い。
(3)また、上記(2)の電動車両は、産業用電動車両であってもよい。
例えばフォークリフトのような産業用電動車両は、電気自動車に比べると、緊急に発車させることが少なく、計画的な使用管理が容易である。従って、ヒータ加熱に比べて、自己発熱による加熱に時間が多くかかったとしても、作業開始時刻には電解質が溶融しているようにすれば、実用上不便なく使用することができる。
(4)また、前記(1)の電源システムにおいて、高周波とは、少なくとも1kHzの周波数である。
この場合、自己発熱に十分な電流を内部抵抗に流すことができる。なお、溶融塩電池に交流電圧を印加するには、電圧のピーク値や、極性的に逆電圧を印加することへの配慮が必要であり、電圧はなるべく小さい方が好ましい。周波数が高いほどキャパシタンスが低インピーダンス化することによって電流が増大し、電圧が低くても自己発熱に寄与するので、周波数は高い方が好適である。周波数の上限は理論的には制限されないが、高周波電源装置のスイッチング素子の能力や、コストとの関係で、現段階では数十MHzが実用的には上限と解される。
(5)また、前記(2)又は(3)の電動車両において、高周波とは、少なくとも1kHzの周波数である。
この場合、自己発熱に十分な電流を内部抵抗に流すことができる。なお、溶融塩電池に交流電圧を印加するには、電圧のピーク値や、極性的に逆電圧を印加することへの配慮が必要であり、電圧はなるべく小さい方が好ましい。周波数が高いほどキャパシタンスが低インピーダンス化することによって電流が増大し、電圧が低くても自己発熱に寄与するので、周波数は高い方が好適である。周波数の上限は理論的には制限されないが、電動車両に搭載されるインバータ装置のスイッチング素子の能力や、コストとの関係で、現段階では数百kHzが実用的には上限と解される。
本発明の電源システムによれば、ヒータ等の加熱装置を別途必要とせずに、溶融塩電池自身が有する内部抵抗による自己発熱で、溶融塩電池を使用可能な状態にすることができる。
溶融塩電池における発電要素の基本構造を原理的に示す略図である。 溶融塩電池本体(電池としての本体部分)の積層構造を簡略に示す横断面図である。 電池容器に収容された状態の溶融塩電池(セル)の外観の概略を示す斜視図である。 溶融塩電池の性質を示す図である。 (a)は、複数の溶融塩電池を互いに並列に接続して並列体を構成した状態を示す図、(b)は、複数の溶融塩電池を互いに直列に接続して直列体を構成した状態を示す図である。 例えばバッテリーフォークリフトに搭載される電源システムの主要部を示す回路図である。 専用の高周波電源装置を設けた場合の、電源システムの構成の概略を示すブロック図である。
《溶融塩電池の基本構造》
図1は、溶融塩電池における発電要素の基本構造を原理的に示す略図である。図において、発電要素は、正極1、負極2及びそれらの間に介在するセパレータ3を備えている。正極1は、正極集電体1aと、正極材1bとによって構成されている。負極2は、負極集電体2aと、負極材2bとによって構成されている。
正極集電体1aの素材は、例えば、アルミニウム不織布(線径100μm、気孔率80%)である。正極材1bは、正極活物質としての例えばNaCrOと、アセチレンブラックと、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)と、N−メチル−2−ピロリドンとを、質量比85:10:5:100の割合で混練したものである。そして、このように混練したものを、アルミニウム不織布の正極集電体1aに充填し、乾燥後に、100MPaにてプレスし、正極1の厚みが約1mmとなるように形成される。
一方、負極2においては、アルミニウム製の負極集電体2a上に、負極活物質としての例えば錫を含むSn−Na合金が、メッキにより形成される。
正極1及び負極2の間に介在するセパレータ3は、ガラスの不織布(厚さ200μm)又はポリオレフィンシート(厚さ50μm)に電解質としての溶融塩を含浸させたものである。この溶融塩は、例えば、NaFSA56mol%と、KFSA(カリウム ビスフルオロスルフォニルアミド)44mol%との混合物であり、融点は57℃である。融点以上の温度では、溶融塩は溶融し、高濃度のイオンが溶解した電解液となって、正極1及び負極2に触れている。また、この溶融塩は不燃性である。この溶融塩電池の稼働温度領域は57℃〜190℃であり、特に好ましい温度領域は、90〜95℃である。
なお、上述した各部の材質・成分や数値は好適な一例であるが、これらに限定されるものではない。
例えば、溶融塩としては、上記の他、NaFSAと、LiFSA、KFSA、RbFSA又はCsFSAとの混合物も好適である。また、有機カチオン等よりなる他の塩を混合する場合もあり、一般には、溶融塩は、(a)NaFSAを含む混合物、(b)NaTFSAを含む混合物、(c)NaFTAを含む混合物、が適する。また、(a)〜(c)のうち2以上を混合することも可能である。これらの場合、各混合物の溶融塩は、比較的低融点となるので、少ない加熱で高濃度のイオンが溶解した状態を実現し、溶融塩電池を作動させることができる。
《溶融塩電池の具体的構造》
次に、より具体的な溶融塩電池の発電要素の構成について説明する。図2は、溶融塩電池本体(電池としての本体部分)10の積層構造を簡略に示す横断面図である。
図2において、複数(図示しているのは6個)の矩形平板状の負極2と、袋状のセパレータ3に各々収容された複数(図示しているのは5個)の矩形平板状の正極1とが、互いに対向して図2の上下方向すなわち積層方向に重ね合わせられ、積層構造を成している。
セパレータ3は、隣り合う正極1と負極2との間に介在しており、言い換えれば、セパレータ3を介して、正極1及び負極2が交互に積層されていることになる。実際に積層する数は、例えば、正極1が20個、負極2が21個、セパレータ3は「袋」としては20袋であるが、正極1・負極2間に介在する個数としては40個である。なお、セパレータ3は、袋状に限定されず、分離した40個であってもよい。
なお、図2では、セパレータ3と負極2とが互いに離れているように描いているが、溶融塩電池の完成時には互いに密着する。正極1も、当然に、セパレータ3に密着している。また、正極1の縦方向及び横方向それぞれの寸法は、デンドライトの発生を防止するために、負極2の縦方向及び横方向の寸法より小さくしてあり、正極1の外縁が、セパレータ3を介して負極2の周縁部に対向するようになっている。
《実用上のセルとしての一形態》
上記のように構成された溶融塩電池本体10は、例えばアルミニウム合金製で直方体状の電池容器に収容され、物理的な1セルを成す。
図3は、このような電池容器11に収容された状態の溶融塩電池20(セル)の外観の概略を示す斜視図である。なお、図2における正極1及び負極2のそれぞれからは、端子1t及び2tが電池容器11の外部へ引き出される。なお、電池容器11の上部には、内部の気圧が過度に上昇したときに放圧するための安全弁が設けられるが、ここでは図示は省略する。また、電池容器11の内面には絶縁処理が施されている。
《溶融塩電池の性質》
図4は、溶融塩電池20の性質を示す図である。溶融塩電池20は、電解質が固化すると、電池として充放電動作することはないが、電気的には等価的に、キャパシタンスCと内部抵抗Rとの直列体となる。キャパシタンスCを生じるのは、前述の、正極1・負極2間にセパレータ3を挟む構造に基づいている。キャパシタンスCの存在により、電解質が固化した溶融塩電池20の両端に直流電圧が印加されても電流は流れない。しかし、高周波(f)の交流電圧を印加すると、キャパシタンスCは低インピーダンス(1/2πfC)となって電流が流れ、この電流が、内部抵抗Rに流れる。これにより、内部抵抗Rは、発熱体となる。そこで、この「発熱体」を利用して、溶融塩電池20を自己発熱させ、電解質を溶融させる。
図5の(a)は、複数の溶融塩電池20を互いに並列に接続して並列体を構成した状態を示す図、(b)は、複数の溶融塩電池20を互いに直列に接続して直列体を構成した状態を示す図である。実際に使用される溶融塩電池は、このような並列体を複数個直列に接続するか、または、このような直列体を複数個並列に接続することにより、多数のセルの集合体である組電池として使用される。このような組電池は、直流電源として必要な電圧、電流を出力することができる。ここで、電池間を繋ぐ電路としては、導電体のバスバー20Bが用いられるが、これらのバスバー20Bも、電流が流れると、低抵抗ではあるが発熱体となる。なお、多数のセルの集合体である組電池は、例えば断熱容器(図示せず。)に収容して閉鎖することにより、加熱保温の効果を高めることができる。
《電源システム》
次に、本発明の一実施形態による電源システムについて説明する。図6は、例えばバッテリーフォークリフトに搭載される電源システム50の主要部を示す回路図である。この電源システムには、溶融塩電池20の集合体である組電池30(以下、単に組電池という。)が搭載されている。図において、組電池30の充電及び加熱は、外部電源34から、着脱可能なプラグ35を介して給電することにより、可能となる。外部電源34としては、商用電源が使用され、ここでは例えば3相交流電源であるが、単相100/200Vでもよい。
バッテリーフォークリフトの本体側の回路は、電源側から順に、充電器36、スイッチS1、組電池30、スイッチS2、コンデンサ37、インバータ装置32、スイッチS6を介して、走行用の電動機38に至る図示の回路が構成されている。なお、バッテリーフォークリフトでは荷役用(主として荷物の持ち上げ用)の電動機が別途設けられるが、ここでは説明の簡略化のため、図示を省略する。充電器36は、変圧及び整流の機能を有し、また、充電器36に対する1次側の電圧検知機能、2次側の電圧検知機能その他充電を監視する機能を備えている。スイッチS1,S2に対しては、+側ではスイッチS3を含む経路によって、−側ではスイッチS4を含む経路によって、それぞれ、バイパス回路が構成されている。
上記各スイッチS1〜S6は、制御部33によって、オン/オフ制御される。また、スイッチS1〜S6は、制御部33とともに、制御装置33Aを構成する。
組電池30には温度センサ31が取り付けられ、温度の検知出力は、制御部33に入力される。温度センサ31は、例えば、いずれかの溶融塩電池20の電池容器11に、外側から密着して取り付けることができる。なお、複数の温度センサ31を、複数の電池容器11に取り付けて、制御部33で平均値あるいは最低値を採用するようにしてもよい。また、電池容器11内に温度センサ31を内蔵することも可能である。
バッテリーフォークリフトが充電ステーションから発車して作業中の場合の上記電源システム50では、外部電源34は外れていて、スイッチS1,S3,S4,S5はいずれもオフ(開)で、スイッチS2,S6がオン(閉)である。この状態で、運転者の操作に基づいて制御部33がインバータ装置32を駆動し、電動機38を回転させる。
作業終了後に、バッテリーフォークリフトが充電ステーションに戻り、外部電源34からプラグ35を介して電力供給されると、外部電源34の電圧を検知したことを、充電器36が制御部33に知らせる。これを受けて、制御部33は、スイッチS1をオン、その他のスイッチS2〜S6をオフにする。これにより、外部電源34の交流電圧が充電器36により変圧・整流され、その直流電圧により、組電池30が充電される。
充電器36は、組電池30の両端電圧を検知することによって、充電完了を知ると、これを、制御部33に知らせる。制御部33は、全てのスイッチS1〜S6をオフにして、次の始動まで待機する。
待機中に、組電池30(溶融塩電池20)の温度が下がり、電解質の融点より低い温度になると、電解質が固化する。固化した状態から始動させるには、まず、溶融塩電池が使用できる温度まで加熱する始動準備が必要である。そこで、操作者から始動準備の操作指令を受けた制御部33は、スイッチS3,S4,S5をオンにする(その他のスイッチS1,S2,S6はオフ)。これにより、外部電源34から充電器36、スイッチS3,S4を介して、インバータ装置32に所定の直流電圧が印加される。また、インバータ装置32の出力は、3相中の2相分が取り出され、スイッチS5を介して、組電池30の両端に印加される。制御部33は、インバータ装置32をスイッチングし、高周波の交流電圧を出力させる。ここでの高周波とは、少なくとも1kHzであり、例えば1kHz〜数百kHzである。
少なくとも1kHzの高周波であれば、自己発熱に十分な電流を前述の内部抵抗Rに流すことができる。なお、溶融塩電池に交流電圧を印加するには、電圧のピーク値や、極性的に逆電圧を印加することへの配慮が必要であり、電圧はなるべく小さい方が好ましい。周波数(f)が高いほどキャパシタンスCが低インピーダンス化(=1/2πfC)することによって電流が増大し、電圧が低くても自己発熱に寄与するので、周波数は高い方が好適である。周波数の上限は理論的には制限されないが、インバータ装置32のスイッチング素子の能力や、コストとの関係で、現段階では数百KHzが実用的には上限と解される。
こうして、前述の、キャパシタンスCと、内部抵抗Rとの直列体に高周波の交流電圧が印加されると、キャパシタンスCは低インピーダンスになり、内部抵抗Rに電流が流れ、全てのセルで発熱する。この発熱により、各セルの電解質を加熱することが可能である。そこで、温度センサ31によって検知される温度が所定値(すなわち電解質が溶融している温度)に達するまで交流電圧を印加すれば、組電池30(溶融塩電池20)を使用可能(充放電可能)な状態とすることができる。
以上のように、制御装置33Aは、電解質が固化している溶融塩電池を加熱して電解質を溶融させる必要があるとき、温度センサ31の検知する温度が所定値に達するまで、インバータ装置32の出力する交流電圧を組電池30に印加する。
すなわち、このような電源システム50によれば、ヒータ等の加熱装置を別途必要とせずに、溶融塩電池自身が有する内部抵抗による自己発熱で、溶融塩電池を使用可能な状態にすることができる。
なお、上記実施形態では、電動機38を駆動するためのインバータ装置32を高周波電源装置として使用した。この場合、電動機駆動用に搭載されるインバータ装置32を、高周波電源装置として一時的に活用することができるので、高周波電源装置を別途用意する必要が無いという利点がある。
但し、別途、専用の高周波電源装置を設けてもよい。この場合は、スイッチング素子の能力により、1kHz〜数十MHzの高周波で交流電圧を出力させることが可能である。
図7は、専用の高周波電源装置PSを設けた場合の構成の、電源システム50の概略を示すブロック図である。図において、組電池30(溶融塩電池20の集合体)が使用可能なときは、制御装置33A(スイッチSXを含む。)を介して負荷Lに電力が供給される。制御装置33Aは、電解質が固化している組電池30を加熱して電解質を溶融させる必要があるとき、温度センサ31の検知する温度が所定値に達するまで、外部電源34に基づいて高周波電源装置PSの出力する交流電圧を組電池30に印加する。
なお、上記実施形態(図6)ではバッテリーフォークリフトを電源システム50の搭載対象としたが、その他の産業用電動車両、電気自動車、ハイブリッド車等、種々の電動車両に搭載可能である。また、インバータ装置32は、走行用の電動機駆動用として説明したが、バッテリーフォークリフトでは前述の荷役用の電動機駆動用であってもよいし、その他、電動車両に搭載される各種の電気機器駆動用にインバータ装置を使用している場合には、これを、高周波電源装置として利用することが可能である。
なお、産業用電動車両は、電気自動車に比べると、緊急に発車させることが少なく、計画的な使用管理が容易である。従って、ヒータ加熱に比べて、自己発熱による加熱に時間が多くかかったとしても、作業開始時刻には電解質が溶融しているようにすれば、実用上不便なく使用することができる。
また、上記の電源システム50は、車両に限らず、定置型の電源システムとしても適用可能である。この場合は専用の高周波電源装置PS(図7)を備えることになる。また、何らかの用途にインバータ装置を搭載している場合には、これを高周波電源装置として利用することも可能である。
いずれの場合も、溶融塩電池を加熱するためのヒータは不要である。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
20 溶融塩電池
30 組電池
31 温度センサ
32 インバータ装置(高周波電源装置)
33A 制御装置
34 外部電源
38 電動機
50 電源システム
L 負荷
PS 高周波電源装置
S1〜S6 スイッチ

Claims (5)

  1. 内蔵する電池から負荷に電力を供給し、かつ、外部電源から電力の供給を受けることが可能な電源システムであって、
    溶融塩を電解質とする溶融塩電池と、
    前記溶融塩電池の温度を検知する温度センサと、
    高周波の交流電圧を出力する高周波電源装置と、
    前記電解質が固化している前記溶融塩電池を加熱して前記電解質を溶融させる必要があるとき、前記温度センサの検知する温度が所定値に達するまで、前記外部電源に基づいて前記高周波電源装置の出力する前記交流電圧を前記溶融塩電池に印加する制御装置と
    を備えている電源システム。
  2. 電動機と、請求項1に記載の電源システムとを搭載する電動車両であって、
    前記高周波電源装置は、前記電動機を駆動するためのインバータ装置であり、
    前記制御装置の制御により、前記インバータ装置の出力を前記電動機から切り離して前記溶融塩電池に繋ぐスイッチを備えている電動車両。
  3. 前記電動車両は、産業用電動車両である請求項2に記載の電動車両。
  4. 前記高周波とは、少なくとも1kHzの周波数である請求項1に記載の電源システム。
  5. 前記高周波とは、少なくとも1kHzの周波数である請求項2又は3に記載の電動車両。
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