JP2014136205A - マイクロ流路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流路内の液体の流動を制御しやすいマイクロ流路装置を提供する。
【解決手段】マイクロ流路装置10は、親液部外周壁31と、凹状親液部30と、親液部入口流路32と、親液部出口流路33と、疎液部外周壁51と、凹状疎液部50と、疎液部入口流路52と、疎液部出口流路53とを備えている。凹状親液部30内には複数のピラー40が設けられ、最上流側に位置するピラー40と、親液部入口壁34との間の距離が、親液部入口流路32に内接する最大球の直径以上となっている。凹状疎液部50内には複数のピラー60が設けられ、最外周側に位置するピラー60と、疎液部外周壁51との間の距離、および複数のピラー60間の距離が、いずれも疎液部入口流路52に内接する最大球の直径未満となっている。親液部出口流路33と疎液部入口流路52とが互いに連結されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体の流れを制御するマイクロ流路装置に関する。
従来、構造体の表面を撥水性または親水性にすることで、防曇性や防汚性の機能を持たせることが知られている。とりわけ近年、撥水性と親水性との差を利用することで、液体の移動を制御する受動弁の機能が注目され、これを利用したマイクロ流路の開発が活発に行われている(例えば特許文献1)。
従来技術では、特に撥水性を発現させるためにフッ素やシリコーンといった表面エネルギーの小さい材料を含有する薬剤により材料表面を化学処理している。例えば特許文献1では、撥水(疎水)部はフッ素系のポリマー、例えば、CPFPをパーフルオロ溶媒で薄めたポリマー(商品名:CytopCTL−809M、旭硝子)を使用して形成することが記載されている(段落[0013]および[発明の実施の形態]参照)。
一方、マイクロ流路の応用分野として最も期待される医療検査チップ、例えばμ−TASやバイオセンサ等においては、薬剤の溶出により検査精度が劣化することが懸念される。このため、材料表面を非化学処理することにより撥水性および親水性を制御する手段を確立することが強く望まれている。
特許第4590542号公報 国際公開第2005/123242号
上記課題を解決する技術として、例えば特許文献2に開示されたものが知られている。これはマイクロ流路に微細凹凸を形成して親水性および疎水性を制御するという技術である。しかしながら、この技術は基材の親水性または疎水性の一方を大きくする方法であり、親水性および疎水性を制御できる範囲は限られている。
また、特許文献2において、保液部と疎液部とを設ける構成も示されているが、保液部の表面および疎液部の表面は、それぞれ表面コーティング膜によって被覆されている(段落[0108]−[0113]参照)。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、材料表面を化学処理することなく、流路内の親水性および疎水性の両方を制御することが可能となり、流路内での液体の流動を制御しやすいマイクロ流路装置を提供することにある。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置は、液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、親液部入口壁と親液部出口壁とを含む親液部外周壁と、前記親液部外周壁により規定された凹状親液部と、前記親液部入口壁の上部に形成された親液部入口流路と、前記親液部出口壁の上部に形成された親液部出口流路と、疎液部入口壁と疎液部出口壁とを含む疎液部外周壁と、前記疎液部外周壁により規定された凹状疎液部と、前記疎液部入口壁の上部に形成された疎液部入口流路と、前記疎液部出口壁の上部に形成された疎液部出口流路とを備え、前記凹状親液部内には複数のピラーが設けられ、前記凹状親液部の前記複数のピラーのうち最上流側に位置するピラーと、前記親液部入口壁との間の距離が、前記親液部入口流路に内接する最大球の直径以上となっており、前記凹状疎液部内には複数のピラーが設けられ、前記凹状疎液部の前記複数のピラーのうち最外周側に位置するピラーと、前記疎液部外周壁との間の距離、および前記凹状疎液部の前記複数のピラー間の距離が、いずれも前記疎液部入口流路に内接する最大球の直径未満となっており、前記親液部出口流路と前記疎液部入口流路とが互いに連結されているか、又は、前記疎液部出口流路と前記親液部入口流路とが互いに連結されていることを特徴とするものである。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記凹状親液部の各前記ピラーの上端は、前記親液部入口流路の底面および前記親液部出口流路の底面より下方に位置してもよい。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記凹状親液部の各前記ピラーは、それぞれ1μm未満のピッチで配列されていてもよい。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記凹状親液部の各前記ピラーは、それぞれ0.5より大きいアスペクト比を有してもよい。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記凹状疎液部の各前記ピラーの上端は、前記疎液部入口流路の底面および前記疎液部出口流路の底面より下方に位置してもよい。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記凹状疎液部の各前記ピラーは、それぞれ1μm以上かつ20μm以下のピッチで配列されていてもよい。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記凹状疎液部の各前記ピラーは、それぞれ0.5以下のアスペクト比を有してもよい。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置は、液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、親液部入口壁と親液部出口壁とを含む親液部外周壁と、前記親液部外周壁により規定された凹状親液部と、前記親液部入口壁の上部に形成された親液部入口流路と、前記親液部出口壁の上部に形成された親液部出口流路とを備え、前記凹状親液部内には複数のピラーが設けられ、前記複数のピラーのうち最上流側に位置するピラーと、前記親液部入口壁との間の距離が、前記親液部入口流路に内接する最大球の直径以上となっていることを特徴とするものである。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置は、液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、疎液部入口壁と疎液部出口壁とを含む疎液部外周壁と、前記疎液部外周壁により規定された凹状疎液部と、前記疎液部入口壁の上部に形成された疎液部入口流路と、前記疎液部出口壁の上部に形成された疎液部出口流路とを備え、前記凹状疎液部内には複数のピラーが設けられ、前記複数のピラーのうち最外周側に位置するピラーと、前記疎液部外周壁との間の距離、および前記複数のピラー間の距離が、いずれも前記疎液部入口流路に内接する最大球の直径未満となっていることを特徴とするものである。
本発明の一実施の形態によるマイクロ流路装置において、前記液体に対する接触角が90°未満となる材料から作製されてもよい。
本発明によれば、材料表面を化学処理することなく、親水性および疎水性の両方を制御することが可能となり、流路内での液体の流動を制御しやすくすることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流路装置を示す垂直断面図(図2のI−I線断面図)である。 図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流路装置を示す水平断面図(図1のII−II線断面図)である。 図3は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流路装置を示す垂直断面図(図2のIII−III線断面図)である。 図4は、本発明の一実施形態に係るマイクロ流路装置を示す垂直断面図(図2のIV−IV線断面図)である。 図5は、マイクロ流路装置の凹状親液部を示す平面図である。 図6は、凹状親液部のピラーを示す拡大正面図である。 図7は、凹状親液部内の液体を示す概略垂直断面図である。 図8は、マイクロ流路装置の親液部入口流路の変形例を示す垂直断面図(図2に対応する図)である。 図9は、マイクロ流路装置の凹状疎液部を示す平面図である。 図10は、凹状疎液部のピラーを示す拡大正面図である。 図11は、凹状疎液部の変形例を示す垂直断面図である。 図12は、凹状疎液部内の液体を示す概略垂直断面図である。 図13は、マイクロ流路装置の一変形例を示す垂直断面図である。 図14は、マイクロ流路装置の一変形例を示す垂直断面図である。 図15は、マイクロ流路装置の一変形例を示す概略平面図である。 図16は、マイクロ流路装置の一変形例を示す概略平面図である。 図17は、マイクロ流路装置の一変形例を示す概略断面図である。 図18は、マイクロ流路装置の一変形例を示す概略断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の各実施形態について説明する。図面は例示であり、説明のために特徴部を誇張することがあり、実物とは異なる場合がある。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
(マイクロ流路装置の構成)
まず本発明の一実施形態に係るマイクロ流路装置の構成について説明する。図1乃至図4は、本実施形態に係るマイクロ流路装置の図である。なお、図1および図2において、左方(X方向マイナス側)が上流側に対応し、右方(X方向プラス側)が下流側に対応する。
図1乃至図4に示すように、マイクロ流路装置10は、液体Lの流れを制御するものであり、下方に位置する流路本体20と、流路本体20に密着してこれを覆う平板状の蓋体11とを有している。
このうち流路本体20は、親液部外周壁31によって規定された凹状親液部30と、疎液部外周壁51によって規定された凹状疎液部50とを有している。
また、凹状親液部30の上流側には、親液部入口流路32が形成されている。この親液部入口流路32は、凹状親液部30に連通しており、親液部入口流路32を介して液体Lが凹状親液部30に流入するようになっている。さらに、凹状親液部30の下流側には、親液部出口流路33が形成されている。この親液部出口流路33は、凹状親液部30に連通しており、親液部出口流路33を介して液体Lが凹状親液部30から流出するようになっている。
一方、凹状疎液部50の上流側には、疎液部入口流路52が形成されている。この疎液部入口流路52は、凹状疎液部50に連通しており、疎液部入口流路52を介して液体Lが凹状疎液部50に流入するようになっている。さらに、凹状疎液部50の下流側には、疎液部出口流路53が形成されている。この疎液部出口流路53は、凹状疎液部50に連通しており、疎液部出口流路53を介して液体Lが凹状疎液部50から外方へ流出するようになっている。
次に、これら親液部入口流路32、凹状親液部30、親液部出口流路33、疎液部入口流路52、凹状疎液部50および疎液部出口流路53の構成について更に詳細に説明する。
(親液部入口流路32)
親液部入口流路32は、マイクロ流路装置10の外部から導入された液体Lを凹状親液部30側に搬送するものである。この親液部入口流路32は、図4に示すように、底面32aと、底面32aから延びる側面32bとを有している。また、親液部入口流路32の上流側端部には流入口21が設けられている。親液部入口流路32の上面は、蓋体11によって覆われている。この場合、親液部入口流路32の垂直断面(Y方向に沿う断面)は長方形状を有しているが、これに限られるものではなく、半円形状、台形形状等としても良い。
なお、親液部入口流路32の幅w(Y方向に沿う長さ)は、例えば10μm以上1mm以下としても良い。また、親液部入口流路32の高さh(Z方向に沿う長さ)は、例えば1μm以上500μm以下としても良い。
(凹状親液部30)
凹状親液部30は、マイクロ流路装置10内を流れる液体Lに対して親和性の高い(親液性をもつ)領域であり、流路本体20を構成する未加工の基材に対して親和性が高い領域である。この凹状親液部30は、底面37と、底面37を取り囲むように立設された親液部外周壁31とを有している。
このうち親液部外周壁31は、上部に親液部入口流路32が形成された親液部入口壁34と、上部に親液部出口流路33が形成された親液部出口壁35と、親液部入口壁34と親液部出口壁35との間に位置する親液部側壁36とを有している。親液部入口壁34は、凹状親液部30の親液部入口流路32に接続する側の壁である。また、親液部出口壁35は、凹状親液部30の親液部出口流路33に接続する側の壁である。この場合、親液部外周壁31は、平面長方形状を有しているが、これに限られるものではなく、円形状、楕円形状、多角形状(例えば、三角形状、台形状、六角形状)等としても良い。
この場合、凹状親液部30の幅(Y方向に沿う長さ)は、親液部入口流路32の幅(Y方向に沿う長さ)と等しくなっているが、これに限られるものではなく、凹状親液部30の幅が親液部入口流路32の幅と異なっても良い。
また、凹状親液部30内には、複数のピラー40が設けられている。各ピラー40は、底面37上に突設されるとともに、それぞれ円柱形状を有している。これらのピラー40の上端41は、親液部入口流路32の底面32aおよび親液部出口流路33の底面33aより下方に位置している。これにより、液体Lを親液部入口流路32から流入しやすくするとともに、液体Lを親液部出口流路33から流出させやすくすることができる。
なお、複数のピラー40は、全体として凹状親液部30の表面積を高めるように形成された微細周期構造を有していれば良く、どのような形状であっても良い。すなわち、各ピラー40の形状は、円柱形状に限られるものではなく、四角柱形状、楕円柱形状、多角柱形状等としても良い。あるいは、各ピラー40の形状は、円錐、四角錐、三角錐等の錐形状や、切頭錐形状としても良い。とりわけ、微細加工が施しやすい形状である円柱形状または四角柱形状とすることが好ましい。
また、各ピラー40は、互いに同一形状を有するとともに、それぞれ均等なピッチpで千鳥状(三角格子状)に配置されている(図5参照)。この場合、複数のピラー40は、細密充填配置とすることが好ましい。これにより凹状親液部30の表面積を最も大きくすることができる。なお、各ピラー40は、正方格子状に配置されていても良い。
複数のピラー40のピッチpは1μm未満で配置されることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下で配置されることが更に好ましい。ピラー40のピッチpを上記範囲の値にすることにより、凹状親液部30の液体Lに対する接触角を低下させ、親液性をより高めることができる。ここで、ピラー40のピッチpとは、互いに隣接する2つのピラー40の中心から中心までの平面上の距離をいう。
なお、複数のピラー40のうち一部のピラー40が、異なる形状を有しても良く、および/または、異なるピッチpで配置されていても良い。また、ピラー40の個数は、凹状親液部30の表面積を大きくする効果が得られれば良い。具体的には、ピラー40は2個以上設けられていれば良く、求められる親液性の度合いによって適宜設定することが可能である。
さらに、図6に示すように、各ピラー40の幅wは、50nm以上900nm以下とすることが好ましい。但し、各ピラー40は、それぞれ0.5より大きいアスペクト比を有することが好ましい。これにより、凹状親液部30の親液性をより高めることができる。なお、アスペクト比とは、(ピラー40の高さh)/(ピラー40の幅w)によって定義される。
ところで、図5に示すように、凹状親液部30の内部のうち上流側の領域に、ピラー40が設けられていない液導入空間38が形成されている。この場合、液導入空間38の長さd(X方向に沿う長さ)は、親液部入口流路32から導入される液体Lの液滴径r以上となっている。
このように、液導入空間38の長さを液滴径r以上としたことにより、親液部入口流路32からの液体Lが、凹状親液部30の底面37に確実に接触する。このため、ピラー40間の底面37上にまで液体Lが進入し、これにより凹状親液部30の親液性を高めることができる(図7参照)。なお、このように基材(すなわち凹状親液部30)の表面積を大きくすることにより、当該基材の親液性を高めることができることは、Wenzel理論として知られている。液体Lは、実際には必ずしも球体となって流れるわけではないが、液体Lが連続で流れる場合であっても、本実施の形態の考え方を適用することが可能である。
また、液導入空間38の長さは、親液部入口流路32から導入される液体Lの液滴径rの5倍以上とすることが更に好ましい。これにより、親液部入口流路32からの液体Lをピラー40間の底面37上に更に進入させやすくすることができる。
なお、液導入空間38の長さdとは、複数のピラー40のうち最上流側に位置するピラー40と、親液部入口壁34との間の距離をいう。
また、親液部入口流路32から導入される液体Lの液滴径rとは、親液部入口流路32に内接する最大球の直径に相当する。すなわち、図4に示すように、親液部入口流路32の幅w(Y方向に沿う長さ)が親液部入口流路32の高さh(Z方向に沿う長さ)より大きい場合、液体Lの液滴径rは、親液部入口流路32の高さhに相当する。逆に、図8に示すように、親液部入口流路32の高さhが親液部入口流路32の幅wより大きい場合、液体Lの液滴径rは、親液部入口流路32の幅wに相当する。
(親液部出口流路33)
親液部出口流路33は、凹状親液部30から流出する液体Lを疎液部入口流路52側に搬送するものである。図1および図2に示すように、親液部出口流路33は、底面33aと、底面33aから延びる側面33bとを有している。また、親液部出口流路33の上面は、蓋体11によって覆われている。この場合、親液部出口流路33の垂直断面(Y方向に沿う断面)形状は、親液部入口流路32の垂直断面形状と同一の長方形状となっているが、必ずしもこれに限られるものではない。
(疎液部入口流路52)
疎液部入口流路52は、親液部出口流路33からの液体Lを凹状疎液部50側に搬送するものである。図1および図2に示すように、疎液部入口流路52は、底面52aと、底面52aから延びる側面52bとを有している。また、疎液部入口流路52の上面は、蓋体11によって覆われている。この場合、親液部出口流路33と疎液部入口流路52とは、互いに連結されており、疎液部入口流路52は、親液部出口流路33から連続して形成されている。したがって、疎液部入口流路52の垂直断面形状は、親液部出口流路33の垂直断面形状と同一となっている。しかしながら、これに限られるものではなく、疎液部入口流路52と親液部出口流路33とで、その垂直断面形状が異なっていても良い。
(凹状疎液部50)
凹状疎液部50は、マイクロ流路装置10内を流れる液体Lに対して親和性の低い(疎液性をもつ)領域であり、流路本体20を構成する未加工の基材に対して親和性が低い領域である。この凹状疎液部50は、底面57と、底面57を取り囲むように立設された疎液部外周壁51とを有している。
このうち疎液部外周壁51は、上部に疎液部入口流路52が形成された疎液部入口壁54と、上部に疎液部出口流路53が形成された疎液部出口壁55と、疎液部入口壁54と疎液部出口壁55との間に位置する疎液部側壁56とを有している。疎液部入口壁54は、凹状疎液部50の疎液部入口流路52に接続する側の壁である。また、疎液部出口壁55は、凹状疎液部50の疎液部出口流路53に接続する側の壁である。この場合、疎液部外周壁51は平面長方形状を有しているが、これに限られるものではなく、円形状、楕円形状、多角形状(例えば、三角形状、台形状、六角形状)等としても良い。
この場合、凹状疎液部50の幅(Y方向に沿う長さ)は、疎液部入口流路52の幅(Y方向に沿う長さ)と等しくなっているが、これに限られるものではなく、疎液部入口流路52の幅と異なっても良い。
また、図1に示すように、凹状疎液部50の深さ(Z方向に沿う長さ)は、凹状親液部30の深さ(Z方向に沿う長さ)より浅くなっている。しかしながら、これに限られるものではなく、凹状疎液部50の深さが、凹状親液部30の深さと同一の深さであっても良く、または凹状親液部30の深さよりも浅くても良い。
また、凹状疎液部50内には、複数のピラー60が設けられている。各ピラー60は、底面57上に突設されるとともに、それぞれ円柱形状を有している。これらのピラー60の上端61は、疎液部入口流路52の底面52aおよび疎液部出口流路53の底面53aより下方に位置している。これにより、液体Lを疎液部入口流路52から流入しやすくするとともに、液体Lを疎液部出口流路53から流出させやすくすることができる。
なお、複数のピラー60は、全体として隣接するピラー60間に空気を保持できるように形成された微細周期構造を有していれば良く、どのような形状であっても良い。すなわち、各ピラー60の形状は、円柱形状に限られるものではなく、四角柱形状、楕円柱形状、多角柱形状等としても良い。あるいは、各ピラー60の形状は、円錐、四角錐、三角錐等の錐形状や、切頭錐形状としても良い。とりわけ、微細加工が施しやすい形状である円柱形状または四角柱形状とすることが好ましい。
また、各ピラー60は、互いに同一形状を有するとともに、それぞれ均等なピッチpで千鳥状(三角格子状)に配置されている(図9参照)。この場合、複数のピラー60は、細密充填配置とすることが好ましい。これによりピラー60間に空気を保持しやすくすることができる。なお、各ピラー60は、正方格子状に配置されていても良い。
複数のピラー60のピッチpは、上述した凹状親液部30のピラー40のピッチpより大きくなっている。具体的には、ピラー60のピッチpは、1μm以上かつ20μm以下とすることが好ましく、5μm以上かつ15μm以下とすることが更に好ましい。ピラー60のピッチpを上記範囲の値にすることにより、ピラー60間に空気を確実に保持することができ、凹状疎液部50の疎液性をより高めることができる。ここで、ピラー60のピッチpとは、互いに隣接する2つのピラー60の中心から中心までの平面上の距離をいう。
なお、複数のピラー60のうち一部のピラー60が、異なる形状を有しても良く、および/または、異なるピッチpで配置されていても良い。また、ピラー60の個数は、ピラー60間に空気を保持する効果が得られれば良い。具体的、ピラー60は3個以上設けられていれば良く、求められる親液性の度合いによって適宜設定することが可能である。
さらに、図10に示すように、各ピラー60の幅wは、1μm以上10μm以下とすることが好ましい。但し、各ピラー60は、それぞれ0.5以下のアスペクト比を有することが好ましい。これにより、ピラー60間に空気を確実に保持することができ、凹状疎液部50の疎液性をより高めることができる。なお、アスペクト比とは、(ピラー60の高さh)/(ピラー60の幅w)によって定義される。
ところで、図9に示すように、(A)複数のピラー60のうち最外周側に位置するピラー60と、疎液部外周壁51との間の距離が、いずれも疎液部入口流路52から導入される液体Lの液滴径r未満となっている。
具体的には、(A−1)最も上流側に位置するピラー60と、疎液部入口壁54との間の距離dy1が液滴径r未満となっている。(A−2)また、最も側面側に位置するピラー60と、疎液部側壁56との間の距離dy2が液滴径r未満となっている。(A−3)さらに、最も下流側に位置するピラー60と、疎液部出口壁55との間の距離dy3が液滴径r未満となっている。なお、上記(A−2)に関し、凹状疎液部50の底面57が湾曲している場合には(図11参照)、最も側面側に位置するピラー60と、蓋体11との距離dy2が液滴径r未満となるようにしても良い。
また、(B)複数のピラー60間の距離dy4が、いずれも液滴径r未満となっている(図9参照)。ここでピラー60間の距離dy4とは、互いに隣接する2つのピラー60間の最小距離をいう。
このように、疎液部外周壁51と複数のピラー60との間、および複数のピラー60間には、疎液部入口流路52から導入される液体Lが進入可能な空間が形成されない。これにより、凹状疎液部50内に流れ込んだ液体Lが、凹状疎液部50の底面57に接触しないようになっている。このため、ピラー60間の底面57に液体Lが進入することがなく、液体Lと底面57との間に空気Aが保持される(図12参照)。この結果、凹状疎液部50を疎液性にすることができる。なお、このように微細パターン(すなわち複数のピラー60)により空気をトラップすることで、疎水性を高めることができることは、Cassie-Baxter理論として知られている。
また、複数のピラー60のうち最外周側に位置するピラー60と疎液部外周壁51との間の距離、および複数のピラー60間の距離が、いずれも疎液部入口流路52から導入される液体Lの液滴径rの1/2倍より小さくすることが更に好ましい。これにより、液体Lをピラー60間の底面57上に確実に進入させないようにすることができる。
また、疎液部入口流路52から導入される液体Lの液滴径rとは、疎液部入口流路52に内接する最大球の直径に相当する。この定義は、上述した親液部入口流路32から導入される液体Lの液滴径rの場合と同様である。
(疎液部出口流路53)
疎液部出口流路53は、凹状疎液部50から流出する液体Lを外部に排出するものである。図1および図2に示すように、この疎液部出口流路53は、底面53aと、底面53aから延びる側面53bとを有している。また、疎液部出口流路53の下流側端部には流出口22が設けられている。疎液部出口流路53の上面は、蓋体11によって覆われている。この場合、疎液部出口流路53の垂直断面(Y方向に沿う断面)形状は、疎液部入口流路52の垂直断面形状と同一の長方形状となっているが、必ずしもこれに限られるものではない。
なお、このようなマイクロ流路装置10を構成する流路本体20は、Wenzel理論に基づいて凹状親液部30を親液性とするため、液体Lに対する接触角が90°未満の材料から作製されることが好ましい。このような材料のうち、例えば、珪素や二酸化珪素等の無機材料、または、例えばポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)等の合成樹脂材料を用いることが、加工性の観点からは好ましい。流路本体20が無機材料からなる場合、流路本体20は、ドライエッチング法又は精密切削加工機を用いる切削加工法により作製されても良い。また、流路本体20が合成樹脂材料からなる場合、流路本体20の形状を反転した形状を有する原版を作製し、熱ナノインプリント法又は光ナノインプリント法を用いて原版の形状を基材に転写することにより、流路本体20を作製しても良い。なお、蓋体11の材料としては、特に限定されるものではないが、上記材料と同一の材料を挙げることができる。また、ピラー40、ピラー60の上面を二酸化珪素で被覆したものであれば、その全体が均一の材料からなっていなくてもよい。たとえば、自然酸化膜で覆われたシリコンウェハでも同様の効果を得ることができる。また、流路本体20は、その全体が一つの材料から一体的に作製されても良く、あるいは複数の部材を組合せることにより作製されていても良い。
液体Lの接触角は、各種方法を用いて測定することが可能である。例えば、液体Lが純水である場合、この純水(例えば、液クロマトグラフィー用蒸留水(純正化学株式会社製))1.0μLの液滴を所定の箇所に滴下し、着滴1秒後に、接触角計(例えば、協和界面科学株式会社製 接触角計 DM 500)を用いて、θ/2法に従って静的接触角を測定することにより、その値を得ることができる。
なお、液体Lに対して薬剤が溶出することを防止するため、マイクロ流路装置10のうち、少なくとも液体Lが接触する部分(とりわけ親液部入口流路32、凹状親液部30、親液部出口流路33、疎液部入口流路52、凹状疎液部50および疎液部出口流路53)は表面コーティング等の化学処理が行なわれることなく、流路本体20の材料が露出していることが好ましい。
また、マイクロ流路装置10内を流れる液体Lは、典型的には水であるが、これに限定されるものではない。例えば試薬、検査薬等、水を主成分とする水系の液体であっても良い。あるいは、n−ヘキサデカン等の油系の液体であっても良い。なお、マイクロ流路装置10は、液体Lの流れを正確に制御することが求められる流路、例えば医療用のマイクロ流路として用いることができる。
(本実施の形態の作用)
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について述べる。
図1および図2に示すマイクロ流路装置10において、まず液体Lを外部から流入口21に導入する。流入口21に導入された液体Lは、疎液部入口流路52を通過して凹状親液部30に達する。
このように液体Lがマイクロ流路装置10内を移動する際、液体Lには外部から(相対的に弱い)第1の外力が加わる。このような第1の外力としては、流出口22からの吸引力、あるいはマイクロ流路装置10全体に加わる重力や遠心力等を挙げることができる。
凹状親液部30に達したとき、液体Lは液導入空間38に流れ込む。上述したように、液導入空間38の長さは、親液部入口流路32から導入される液体Lの液滴径r以上となっている。このため、液体Lは、液導入空間38に導入された際、底面37に接触する。次いで、液体Lは、ピラー40間の底面37を伝わって、凹状親液部30内を下流側に向けて流れる。この場合、凹状親液部30は親液性を有しているので、液体Lは凹状親液部30内をスムーズに流れていく。
次に、液体Lは、第1の外力によって凹状親液部30から親液部出口流路33に流出する。その後、液体Lは、さらに親液部出口流路33から疎液部入口流路52を通過し、疎液部入口流路52の下流側端部(凹状疎液部50の入口)に達する。
ところで、上述したように、凹状疎液部50において、複数のピラー60のうち最外周側に位置するピラー60と疎液部外周壁51との間の距離、および複数のピラー60間の距離が、いずれも疎液部入口流路52から導入される液体Lの液滴径r未満となっている。これにより、液体Lは、凹状疎液部50内に流れ込みにくくなっている。このように、凹状疎液部50は疎液性を有しているため、液体Lは(相対的に弱い)第1の外力程度では凹状疎液部50内に流れ込むことが不可能である。このため、液体Lは疎液部入口流路52の下流側端部で留まり、凹状疎液部50内には流れ込まない(図1の符号L参照)。
次に、マイクロ流路装置10内の液体Lに第1の外力より強い第2の外力が加わることを想定する。このような第2の外力としては、上述した第1の外力と同様、流出口22からの吸引力、あるいはマイクロ流路装置10全体に加わる重力や遠心力等を挙げることができる。
このように第2の外力が加わったとき、液体Lは、凹状疎液部50内に流れ込む。この際、液体Lは、ピラー60間の底面57に接触することなく、ピラー60間に空気を保持した状態で、ピラー60上を伝わって凹状疎液部50内を下流側に流れる。このように、凹状疎液部50は疎液性を有しているので、液体Lは、(相対的に強い)第2の外力が加わることによって、凹状疎液部50内を流れることができる。
次に、液体Lは、第2の外力によって凹状疎液部50から疎液部出口流路53に向けて流出し、その後、流出口22から外部に流出する。
このように、本実施の形態によれば、一定以上の強さの外力(第2の外力)が加わった場合にのみ、凹状親液部30側から凹状疎液部50側に液体Lを流すことができるので、マイクロ流路装置10が流路中のバルブとしての機能を果たすことができる。
また、本実施の形態によれば、化学処理を行うことなく、材料を微細加工することによって、流路本体20に親水性の凹状親液部30と疎水性の凹状疎液部50との両方を設けることが可能となる。これにより、マイクロ流路装置10内での液体Lの流動制御が容易となる。また、液体Lが接触する部分に表面コーティング等の化学処理を行う必要がないので、液体Lに薬剤が溶出するおそれもない。
上述したように、凹状親液部30には複数のピラー40が設けられている。これら複数のピラー40のうち最上流側に位置するピラー40と、親液部入口壁34との間の距離(液導入空間38の長さd)は、親液部入口流路32に内接する最大球の直径(液滴径r)以上となっている。これにより、凹状親液部30内に流れ込んだ液体Lが、底面37に確実に接触するため、凹状親液部30の親液性を高めることができる(Wenzel理論)。
また、凹状疎液部50内には複数のピラー60が設けられている。これら複数のピラー60のうち最外周側に位置するピラー60と疎液部外周壁51との間の距離、および複数のピラー60間の距離は、いずれも疎液部入口流路52に内接する最大球の直径(液滴径r)未満となっている。これにより、凹状疎液部50内に流れ込んだ液体Lが底面57に接触しないため、液体Lと底面57との間に空気Aが保持され、凹状疎液部50内を疎液性にすることができる(Cassie-Baxter理論)。
(マイクロ流路装置の変形例)
次に、図13乃至図18を参照して本発明の各種変形例について説明する。図13乃至図18は、本発明の各種変形例を示す図である。図13乃至図18において、図1乃至図12に示す実施の形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図13において、マイクロ流路装置10Aは、凹状親液部30を有している。一方、マイクロ流路装置10Aは、図1乃至図12に示す形態と異なり、凹状疎液部50を有していない。この凹状親液部30内には複数のピラー40が設けられている。この場合、複数のピラー40のうち最上流側に位置するピラー40と、親液部入口壁34との間の距離が、親液部入口流路32に内接する最大球の直径(液滴径r)以上となっている。なお、凹状親液部30の構成は、上述した実施の形態と同一である。
図14において、マイクロ流路装置10Bは、凹状疎液部50を有している。一方、マイクロ流路装置10Bは、図1乃至図12に示す形態と異なり、凹状親液部30を有していない。この凹状疎液部50内には複数のピラー60が設けられている。この場合、複数のピラー60のうち最上流側に位置するピラー60と、疎液部外周壁51との間の距離、および複数のピラー60間の距離が、いずれも疎液部入口流路52に内接する最大球の直径(液滴径r)未満となっている。なお、凹状疎液部50の構成は、上述した実施の形態と同一である。
図15において、マイクロ流路装置10Cは、上流側に位置する第1の凹状親液部30Aと、第1の凹状親液部30Aの下流側に位置する凹状疎液部50と、凹状疎液部50の下流側に位置する第2の凹状親液部30Bとを有している。また、第1の凹状親液部30Aの下流側の親液部出口流路33と、凹状疎液部50の上流側の疎液部入口流路52とが、互いに連結されている。さらに、凹状疎液部50の下流側の疎液部出口流路53と、第2の凹状親液部30Bの上流側の親液部入口流路32とが、互いに連結されている。
なお、第1の凹状親液部30Aおよび第2の凹状親液部30Bの構成は、それぞれ上述した凹状親液部30の構成と同様である。また、図15において、矢印は液体Lの流れ方向を示している。
図15において、第1の凹状親液部30Aを、液体Lを貯留する液だめとして用い、第2の凹状親液部30Bを、液体Lを廃棄する廃液槽として用いることができる。また、凹状疎液部50は、バルブとしての役割を果たす。このような構成において、液体Lに対して所定の閾値を上回る外力を加えた場合、液体Lは、液だめ(第1の凹状親液部30A)からバルブ(凹状疎液部50)を通過して廃液槽(第2の凹状親液部30B)に流れる。すなわち、マイクロ流路装置10Cは、バルブ流路としての機能を果たすことができる。
図16において、マイクロ流路装置10Dは、上流側に位置する凹状疎液部50と、凹状疎液部50の下流側に位置する凹状親液部30とを有している。また、凹状疎液部50の下流側の疎液部出口流路53と、凹状親液部30の上流側の親液部入口流路32とは、互いに連結されている。なお、図16において、矢印は液体Lの流れ方向を示している。
図16において、凹状疎液部50を、液体Lを貯留する液だめとして用い、凹状親液部30を、液体Lを廃棄する廃液槽として用いることができる。このような構成において、液体Lは、液だめ(凹状疎液部50)から疎液部出口流路53および親液部入口流路32を通過して廃液槽(凹状親液部30)に流れ込む。この場合、液体Lに対してほとんど外力を加えることなく、液体Lを液だめ(凹状疎液部50)から廃液槽(凹状親液部30)に流すことができる。
図17に示すマイクロ流路装置10Eにおいて、凹状親液部30に、親液部入口流路32の機能と親液部出口流路33の機能とを兼用する1つの流路(親液部流路39)が連結されている。この場合、複数のピラー40のうち最上流側に位置するピラー40と、親液部外周壁31との間の距離が、親液部流路39に内接する最大球の直径(液滴径)以上となっている。
図18に示すマイクロ流路装置10Fにおいて、凹状疎液部50に、疎液部入口流路の機能52と親液部出口流路53の機能とを兼用する1つの流路(疎液部流路59)が連結されている。この場合、複数のピラー60のうち最外周側に位置するピラー60と、疎液部外周壁51との間の距離、および複数のピラー60間の距離が、いずれも疎液部流路59に内接する最大球の直径(液滴径)未満となっている。
10 マイクロ流路装置
11 蓋体
20 流路本体
21 流入口
22 流出口
30 凹状親液部
31 親液部外周壁
32 親液部入口流路
33 親液部出口流路
34 親液部入口壁
35 親液部出口壁
36 親液部側壁
37 底面
38 液導入空間
40 ピラー
50 凹状疎液部
51 疎液部外周壁
52 疎液部入口流路
53 疎液部出口流路
54 疎液部入口壁
55 疎液部出口壁
56 疎液部側壁
57 底面
60 ピラー

Claims (12)

  1. 液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、
    親液部入口壁と親液部出口壁とを含む親液部外周壁と、
    前記親液部外周壁により規定された凹状親液部と、
    前記親液部入口壁の上部に形成された親液部入口流路と、
    前記親液部出口壁の上部に形成された親液部出口流路と、
    疎液部入口壁と疎液部出口壁とを含む疎液部外周壁と、
    前記疎液部外周壁により規定された凹状疎液部と、
    前記疎液部入口壁の上部に形成された疎液部入口流路と、
    前記疎液部出口壁の上部に形成された疎液部出口流路とを備え、
    前記凹状親液部内には複数のピラーが設けられ、
    前記凹状親液部の前記複数のピラーのうち最上流側に位置するピラーと、前記親液部入口壁との間の距離が、前記親液部入口流路に内接する最大球の直径以上となっており、
    前記凹状疎液部内には複数のピラーが設けられ、
    前記凹状疎液部の前記複数のピラーのうち最外周側に位置するピラーと、前記疎液部外周壁との間の距離、および前記凹状疎液部の前記複数のピラー間の距離が、いずれも前記疎液部入口流路に内接する最大球の直径未満となっており、
    前記親液部出口流路と前記疎液部入口流路とが互いに連結されているか、又は、前記疎液部出口流路と前記親液部入口流路とが互いに連結されていることを特徴とするマイクロ流路装置。
  2. 前記凹状親液部の各前記ピラーの上端は、前記親液部入口流路の底面および前記親液部出口流路の底面より下方に位置することを特徴とする請求項1記載のマイクロ流路装置。
  3. 前記凹状親液部の各前記ピラーは、それぞれ1μm未満のピッチで配列されていることを特徴とする請求項1又は2記載のマイクロ流路装置。
  4. 前記凹状親液部の各前記ピラーは、それぞれ0.5より大きいアスペクト比を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載のマイクロ流路装置。
  5. 前記凹状疎液部の各前記ピラーの上端は、前記疎液部入口流路の底面および前記疎液部出口流路の底面より下方に位置することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載のマイクロ流路装置。
  6. 前記凹状疎液部の各前記ピラーは、それぞれ1μm以上かつ20μm以下のピッチで配列されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載のマイクロ流路装置。
  7. 前記凹状疎液部の各前記ピラーは、それぞれ0.5以下のアスペクト比を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項記載のマイクロ流路装置。
  8. 液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、
    親液部入口壁と親液部出口壁とを含む親液部外周壁と、
    前記親液部外周壁により規定された凹状親液部と、
    前記親液部入口壁の上部に形成された親液部入口流路と、
    前記親液部出口壁の上部に形成された親液部出口流路とを備え、
    前記凹状親液部内には複数のピラーが設けられ、
    前記複数のピラーのうち最上流側に位置するピラーと、前記親液部入口壁との間の距離が、前記親液部入口流路に内接する最大球の直径以上となっていることを特徴とするマイクロ流路装置。
  9. 液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、
    疎液部入口壁と疎液部出口壁とを含む疎液部外周壁と、
    前記疎液部外周壁により規定された凹状疎液部と、
    前記疎液部入口壁の上部に形成された疎液部入口流路と、
    前記疎液部出口壁の上部に形成された疎液部出口流路とを備え、
    前記凹状疎液部内には複数のピラーが設けられ、
    前記複数のピラーのうち最外周側に位置するピラーと、前記疎液部外周壁との間の距離、および前記複数のピラー間の距離が、いずれも前記疎液部入口流路に内接する最大球の直径未満となっていることを特徴とするマイクロ流路装置。
  10. 液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、
    親液部外周壁と、
    前記親液部外周壁により規定された凹状親液部と、
    前記親液部外周壁の上部に形成された親液部流路とを備え、
    前記凹状親液部内には複数のピラーが設けられ、
    前記複数のピラーのうち最上流側に位置するピラーと、前記親液部外周壁との間の距離が、前記親液部流路に内接する最大球の直径以上となっていることを特徴とするマイクロ流路装置。
  11. 液体の流れを制御するマイクロ流路装置であって、
    疎液部外周壁と、
    前記疎液部外周壁により規定された凹状疎液部と、
    前記疎液部外周壁の上部に形成された疎液部流路とを備え、
    前記凹状疎液部内には複数のピラーが設けられ、
    前記複数のピラーのうち最外周側に位置するピラーと、前記疎液部外周壁との間の距離、および前記複数のピラー間の距離が、いずれも前記疎液部流路に内接する最大球の直径未満となっていることを特徴とするマイクロ流路装置。
  12. 前記液体に対する接触角が90°未満となる材料から作製されたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項記載のマイクロ流路装置。
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