JP2014135211A - 蛍光灯型半導体ランプ及びその吊り下げ支持具 - Google Patents

蛍光灯型半導体ランプ及びその吊り下げ支持具 Download PDF

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Abstract

【課題】40W形蛍光灯型半導体ランプを2本連結して110W形にする場合に従来の照明機器にそのまま使用して安定的で安全な装着状態を確保可能とする。
【解決手段】点灯回路及び半導体発光素子を内蔵し両端側に照明機器のソケット部に装着するための口金23,23を有して、一方の口金23のみ点灯回路に接続され他方の口金23が電気的に接続されずに着脱可能とされた直管40W形の蛍光灯型半導体ランプとし、口金23を外した本体20A端部側が放熱筒21Aに開口端21a及びネジ孔210を有しており、その2本を開口端21aを対向させ合成樹脂製の連結具30Aを挿入しネジ62でネジ孔210に係合させることで脱抜不能に連結され、口金23をアダプタ24を介し照明機器のソケット部に各々装着することで連結部で電気的に接続されることなく両口金23で電源側に各々接続され、直管110W形蛍光灯型半導体ランプ1Aとして使用するものとした。
【選択図】図3

Description

本発明は、蛍光灯用照明機器にそのまま使用することのできる蛍光灯型半導体ランプに関し、殊に、2本連結することで約2倍の長さの直管型蛍光灯に代替使用可能な蛍光灯型半導体ランプ、及び長尺使用時にその中央部分を吊り下げて支持するための吊り下げ支持具に関する。
LEDや有機EL等の半導体発光素子を内蔵した半導体ランプは、従来主流であった蛍光灯(蛍光管)と比べて電力消費量が少なく耐久性にも優れていることから、コスト低減と省エネが推進されている近年において急速に普及しつつある。その一例として、LEDを内蔵した半導体ランプを直管状の蛍光灯型にして、従来の蛍光灯用照明機器に使用できるようにした製品が知られている。
斯かる蛍光灯型半導体ランプは、家庭用では20W形や30W形の短尺のものが主流であるが、業務用では40W形や110W形のものが主流となっている。そのうち、最も長尺の110W形は工場等の大規模施設で汎用されているが、全長が約240cmもあるため取り扱いや保管に不便であることに加え、運送コストも割高になってしまうという問題がある。
この問題に対し、実用新案登録第3162747号公報において、110W形の蛍光灯型半導体ランプを2分割して中央部分で可倒または分離可能に連結してなる分割式の蛍光灯型半導体ランプが提案されており、輸送・保管時には2分の1の長さに縮小できる点で利便性に優れたものとなっている。
しかし、110W形蛍光灯型半導体ランプを使用する施設では、40W形のものも併用している場合が多いのに対し、この2分割式のランプは、分割した状態で40W形のものとして使用することができない。また、LED電路板とコンバーターを内蔵したランプユニットを2つ連結して110W形蛍光灯型半導体ランプにすると、同長の蛍光灯よりもはるかに重くなって中央部分に大きな力が加わり、中央で撓みやすく連結・装着状態が不安定になりやすいが、この考案では連結部分の連結強度を高めたり照明機器からの脱落を防止したりする手段が提示されていない。
そこで、特許第5014496号公報において、40W形の蛍光灯型半導体ランプの一方の口金を着脱式とし、口金を外した端面を接合面としてその2本を凹と凸で嵌合する構成に加え、その連結部の外周面を中間ホルダーで保持して連結を補強しながら110W形にする蛍光灯型半導体ランプが提案されている。これにより、連結しない場合は40W形として使用でき、長尺使用時には中間ホルダーで連結状態が補強されて安定性・安全性が確保されるものとなる。
ところが、この蛍光灯型半導体ランプでは、長尺使用時の中間ホルダーが上下分割式であり、上側部材を天井や照明機器に取り付けてから照明機器にランプを装着し、その後、下側部材を取り付けて固定する手順を要する。そのため、ランプ装着作業に手間を要することに加え、照明機器の種類毎に異なるランプ中央部分と固定面側との距離を調整して適合させることが容易ではない。また、この蛍光灯型半導体ランプは、連結部の凹凸による結合力が十分ではないために重量増加につながる点灯回路(抵抗・整流手段)を内蔵しておらず、口金に設けた給電用ソケットに専用の給電ラインを接続する方式を採用しており、既存の蛍光灯用照明機器にそのまま使用できないという難点もある。
一方、実用新案登録第3173660号公報には、専用の給電ラインを要する点では共通しているものの、2本の40W形蛍光灯型半導体ランプの一方の口金を外した開口端を対向させ、その上部放熱筒側に角型またはコ型の連結金具を挿入・連結して110W形にすることに加え、この連結金具をネジで締め付けるための連結補強板を連結部上面側に固定するものが提案されており、その連結補強板の中央凸部を天井または照明機器側にネジまたは三段式プッシュロックを介して固定する方式とされている。
この方式を採用すれば、両開口端に連結金具を挿入した状態で外側から連結補強板をネジ止めすることで連結が堅固になり、連結補強板の中央凸部をネジまたはプッシュロックで天井や照明機器に固定することで脱落しにくいものとなる。しかしながら、この方式も専用のコネクタを要して既存の蛍光灯用照明機器にそのまま使用できないことに加え、その装着時には、2本の40W形蛍光灯型半導体ランプを連結金具で接続し、連結補強板をネジ止めして110W形にしてから、これを照明機器に装着または保持した状態で、連結部裏側の手探り作業にて固定を行う必要がある。
そのため、約2.4mと極めて長い蛍光灯型半導体ランプを天井または照明機器側に固定する際に、不安定な高所における難しい作業が要求される結果となる。また、プッシュロック式の固定はネジの場合と比べて作業が容易であるとともに距離調整もある程度可能になるものの、連結補強板の挿通孔に挿入して用いる別部品であるため、部品点数が増えてコスト高になることに加え連結補強板への挿入部分で揺動することで装着状態が不安定になりやすいという問題がある。
実用新案登録第3162747号公報 特許第5014496号公報 実用新案登録第3173660号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、40W形の蛍光灯型半導体ランプを2本連結し110W形にして蛍光灯用照明機器に使用する場合に、従来の照明機器にそのまま使用できることに加え、安定的且つ安全な装着状態を容易に確保できるようにすることを課題とする。
そこで、本発明は、上部側が金属製の放熱筒で下部側が樹脂製のカバーとされた円筒状の本体に整流手段を有した点灯回路及び半導体発光素子を内蔵するとともに、本体両端側に蛍光灯用照明機器のソケット部に装着するための口金を有しており、一方の口金のみ内部の点灯回路に接続され他方の口金が電気的に接続されずに着脱可能とされた直管40W形の蛍光灯型半導体ランプであって、その着脱可能な口金を外した本体端部側は、その放熱筒に所定形状の開口端及び連結用の係合構造を有しており、この蛍光灯型半導体ランプの2本が、開口端を対向した状態で1本の合成樹脂製横長部材からなる連結具の左右両端側を開口端から各々挿入し所定の係合手段でその係合構造に各々係合させることにより脱抜不能に連結されて、両端側の口金を所定のアダプタを介し110W形蛍光灯用照明機器のソケット部に各々装着することにより連結部で電気的に接続されることなく前記両口金で電源側に各々接続され、直管110W形の蛍光灯型半導体ランプとして使用されることを特徴とするものとした。
このように、点灯回路を内蔵して一方の口金を電気的な接続のない着脱可能なもの(ダミー)として、その口金を外した開口端に連結具を挿入し電気的に接続することなく2本を連結する方式の40W形蛍光灯型半導体ランプとしたことにより、通常は40W形として使用可能な蛍光灯型半導体ランプを2本連結するだけで110W形の光灯型半導体ランプとして長尺用の蛍光灯用照明機器に使用できるようになり、且つ、放熱筒端部側の係合構造と連結具とを脱抜不能に係合させて連結する方式としたことで、手間を要することなく堅固な連結が実現して安定的且つ安全な装着状態を確保できるものとなる。
また、上部側が金属製の放熱筒で下部側が樹脂製のカバーとされた円筒状の本体に整流手段を有した点灯回路及び半導体発光素子を内蔵するとともに本体両端側に蛍光灯用照明機器のソケット部に装着するための口金を有しており一方の口金のみ内部の点灯回路に接続され他方の口金が電気的に接続されず着脱可能とされた直管40W形の蛍光灯型半導体ランプを2本連結してなる直管110W形の蛍光灯型半導体ランプであって、2本の前記直管40W形の蛍光灯型半導体ランプを連結するための合成樹脂製で横長部材からなる連結具と、放熱筒端部側とこれに挿入した前記連結具とを係合させるための係合手段と、本体長手方向に対し直角方向の断面形状が上端の解放した丸底フラスコ状とされて連結部の外周面に密着して保持する丸く湾曲した保持部及びその両上端側から各々上向きに延設され一体的に固定面側の吊り下げ孔に嵌入されて掛止構造で前記吊り下げ孔側に掛止する対の掛止軸を備えた合成樹脂製の吊り下げ支持具とを備えており、その着脱可能な口金を外した本体端部側は、放熱筒に所定形状の開口端及び連結用の係合構造を有しており、その直管40W形の蛍光灯型半導体ランプの2本が、開口端を対向した状態で連結具の左右両端側を開口端から各々挿入し所定の係合手段で前記係合構造に各々係合させることで脱抜不能に連結されて、両端側の口金を所定のアダプタを介し110W形蛍光灯用照明機器のソケット部に各々装着することにより連結部で電気的に接続されることなく両口金で電源側に各々接続され、中央部分が吊り下げ支持具で支持された状態で使用されることを特徴とするものとした。
これにより、連結具で堅固な連結状態が容易に確保されることに加え、長尺化した蛍光灯型半導体ランプを照明機器に装着する際に吊り下げ支持具を連結部に取り付けておくことで、その掛止軸を上方の吊り下げ孔に嵌入するだけで固定されて連結部が支持されるため、手間を要することなく安定的且つ安全な装着状態が確保されるようになる。
この場合、その吊り下げ支持具は、対の掛止軸を上下に挿通させる挿通孔を有した鍔状の締結用部品を備えており、且つ、この対の掛止軸が、対向する面側に所定幅の隙間を有して弾性的に開閉可能とされているとともに前記対向面の反対側の面に前記掛止構造としての遠心方向に延びた庇状の返しを縦に複数段有して互いに対称形とされており、前記締結用部品を対の掛止軸に対しその開閉方向に挿通孔の長径が一致する向きで前記隙間が所定幅開いた状態で上から挿通し、掛止軸基端側の返しの下方で軸周りに90度回動させて前記挿通孔の短径が前記開閉方向に一致する向きにすることで、前記隙間を閉じて対の掛止軸を一体化しながら前記保持部を連結部に締結・固定させる、ことを特徴としたものとすれば、長尺化した蛍光灯型半導体ランプを照明機器に装着・固定する作業が極めて容易なものとなり、且つ、縦方向に複数段形成した掛止構造により、ランプ中央部分と固定面側との間の距離の変動に対しても容易に対応できるものとなる。
さらに、上述した蛍光灯型半導体ランプにおいて、その連結具は、その挿入部分の所定範囲が、本体長手方向に対する直角方向の断面形状を中空の略半円形とされた放熱筒の開口端から挿入することで、放熱筒内部における湾曲した上部内周面の所定範囲と平坦な底面中央部分の両方に当接するものとして、前記直角方向の断面形状が略T字状又は傘状とされている、ことを特徴としたものとすれば、連結具の重量増加を最小限に抑えながら優れた連結強度を発揮できるものとなり、且つ、連結部内側の空間的な連通性を阻害しにくいものとなる。
さらにまた、上述した蛍光灯型半導体ランプにおいて、その放熱筒の係合構造がその周壁上部側を貫通して設けたネジ挿通孔とされ、前記係合手段がネジとされており、連結具の両端側を前記開口端から挿入した状態で外側からネジ挿通孔を介し連結具の挿入部分にネジを螺入することにより、連結具が放熱筒に対し脱抜不能に固定されることを特徴としたものとすれば、簡易な手順で堅固な連結状態が確保されるものとなる。
或いは、上述した蛍光灯型半導体ランプにおいて、その放熱筒の係合構造は、その周壁上部側を貫通して設けた係合用切り欠きとされ、その係合手段が連結具の挿入部分外周面の対応位置に突設されて挿入時の挿入方向の動作は停止させず係合用切り欠きに係合した状態で脱抜方向の動作を停止させる係合爪とされており、前記挿入部分を開口端から挿入して係合爪を係合用切り欠きに内側から係合させることにより、連結具が放熱筒に対し脱抜不能に固定されることを特徴としたものとすれば、一層簡易な手順で堅固な連結状態が確保されるものとなる。
加えて、請求項1に記載の40W形の蛍光灯型半導体ランプを2本連結した連結部外周面に締結・固定されて110W形にした蛍光灯型半導体ランプの中央部分を吊り下げて支持するための合成樹脂製の吊り下げ支持具であって、前記蛍光灯型半導体ランプの本体長手方向に対し直角方向の断面形状が上端の解放した丸底フラスコ状とされて連結部の外周面に密着して保持する丸く湾曲した保持部及びその両上端側から各々上向きに延設され一体的に固定面側の吊り下げ孔に嵌入されて掛止構造で吊り下げ孔側に掛止する対の掛止軸を備えている、ことを特徴としたものとすれば、天井側又は照明機器側に容易に固定されて長尺化した蛍光灯型半導体ランプの中央部分を安定的に支持できるものとなる。
この場合、その吊り下げ支持具は、対の掛止軸を上下に挿通させる挿通孔を有した鍔状の締結用部品を備えており、且つ、その対の掛止軸が、対向する面側に所定幅の隙間を有して弾性的に開閉可能とされているとともにその対向面の反対側の面に掛止構造としての遠心方向に延びた庇状の返しを縦に複数段有して互いに対称形とされており、締結用部品を対の掛止軸に対しその開閉方向に挿通孔の長径が一致する向きで前記隙間が所定幅開いた状態で上から挿通し、掛止軸基端側の返しの下方で軸周りに90度回動させて前記挿通孔の短径が前記開閉方向に一致する向きにすることで、前記隙間を閉じて対の掛止軸を一体化しながら保持部を連結部に締結・固定させる、ことを特徴とした吊り下げ支持具であるものとすれば、連結部に対する吊り下げ支持具の締結作業が容易になることに加え連結部の固定面に対する距離の変動にも対応容易としながら掛止軸の固定作業が極めて容易なものとなる。
点灯回路を内蔵した2本の40W形蛍光灯型半導体ランプを電気的に接続することなく連結具で堅固に連結するものとした本発明によると、従来の照明機器にそのまま使用できることに加え、安定的且つ安全な装着状態を容易に確保できるものである。
本発明の第1の実施の形態である連結後の110W形の蛍光灯型半導体ランプの斜視図である。 図1の蛍光灯型半導体ランプの内部構造を示す縦断面図である。 図1の蛍光灯型半導体ランプの分解斜視図である。 図1の蛍光灯型半導体ランプに使用する40W形の蛍光灯型半導体ランプである。 (A)は図1の蛍光灯型半導体ランプの吊り下げ支持具の斜視図、(B)はその正面図、(C)は(A)の吊り下げ支持具に使用する締結用部品の拡大斜視図、(D)は(A)の吊り下げ支持具の応用例を示す斜視図及び正面図である。 図5の吊り下げ支持具を連結部に締結する手順を示すものであって、(A)は締結用部品を掛止軸に挿通した状態を示す部分平面図、(B)は締結用部品を回して吊り下げ支持具を連結部に締結した状態を示す部分平面図である。 図1の連結具の変形例を用いる場合を示す分解斜視図である。 本発明における第2の実施の形態である110W形の蛍光灯型半導体ランプの分解斜視図である。 (A),(B)は図1,図7,図8の連結具の変形例を示す斜視図である。 図1の連結具の他の応用例を示すものであって、(A),(B),(C)は断面形状を略T字形にしたものを用いて連結した場合の拡大縦断面図、(D)は(C)の連結具の側面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。尚、以下の説明で参照する図面において、蛍光灯型半導体ランプの本体は表示スペースの関係で実際よりも短く表現している。
図1は、本実施の形態の蛍光灯型半導体ランプ1Aを示している。この蛍光灯型半導体ランプ1Aは、110W形蛍光灯用照明機器に装着して使用することを想定した110W形(全長2367mm)の蛍光灯型LEDランプであって、40W形(全長1198mm)の蛍光灯型半導体ランプ2(図4参照)を2台連結して長尺化するとともに、両端側に110W形蛍光灯用照明機器のソケット部に接続・装着するためのアダプタ24,24を接続してなるものである。
図4に示す40W形の蛍光灯型半導体ランプ2は、上半分がアルミ合金製の放熱筒21Aで下半分が透光性のある樹脂製のカバー22からなる円筒状の本体20Aに、半導体発光素子であるLED200を連設した電路板25及び整流回路・抵抗を有した点灯回路を内蔵する(図2参照)とともに、両端側に40W形蛍光灯用照明機器のソケット部に装着するための口金23,23を有しており、その一方の口金23のみ内部の点灯回路に接続され、他方の口金23が電気的に接続されないとともに着脱可能なものとされて、既存の40W形蛍光灯用照明機器にそのまま装着し、40W形蛍光灯に代替して使用できるようになっている。
図3の分解斜視図を参照して、前述した蛍光灯型半導体ランプ2の着脱可能な口金23を外した本体20Aの端部側は、中空の放熱筒21Aにおいて半円状に開口した開口端21a及び連結用の係合構造としてのネジ挿通孔210,210を上部周壁に有しており、その2本が各開口端21aを対向した状態で合成樹脂製の蒲鉾状横長部材による連結具30Aを各開口端21aに挿入することで連結されて、長尺110W形の蛍光灯型半導体ランプ1Aとなる。
図2の縦断面図を参照して、係合手段であるネジ62を放熱筒21A外部からネジ挿通孔210に各々挿通し、連結具30Aの挿入部30,30上面側に穿設したネジ孔300(図3参照)に各々螺入して各々係合させることにより、2本の40W形蛍光灯型半導体ランプ2,2が、通常の使用において脱抜不能な状態にて堅固に連結される。また、両端側の口金23,23を、アダプタ24,24を介して110W形蛍光灯用照明機器のソケットに各々装着することにより、中央の連結部で電気的に接続されることなく両口金23,23で電源側に各々接続され、直管110W形蛍光灯に代替して使用されるものとしている。さらに、連結具30Aを合成樹脂成形品としたことにより、連結強度は十分に確保しながらこれを金具とした従来例と比べて、撓みやすい長尺のランプ中央部分の重量増加を最小限に抑えることを可能としている。
そして、本実施の形態では、長尺化した110W形の蛍光灯型半導体ランプ1Aの中央部分になる連結部に吊り下げ支持具41Aを締結・装着し、その掛止軸41b,41cを照明機器側(又は天井板)に開口した吊り下げ孔に嵌入して掛止・固定することにより、その中央部分を吊り下げた状態で支持する方式を採用しており、吊り下げ支持することで装着状態を安定化させて地震等の振動があった場合でも照明機器から脱落しにくくした点を特徴としている。
図5を参照して、斯かる吊り下げ支持具41Aは、適度な弾性を有した合成樹脂成形品であるが、図(B)の正面図に示すように、装着時における本体20A長手方向に対する直角方向の断面形状が上端の解放した丸底フラスコ状となっており、連結部外周面に密着しながら連結部を保持するように筒状に丸く湾曲した保持部41a及びその両上端側から上向き且つ略平行に各々延設されて一体的に固定面側の吊り下げ孔に嵌入することで吊り下げ孔側に掛止する対の掛止軸41b,41cを備えている。
この吊り下げ支持具41Aは、後述するように対の掛止軸41b,41cを上下に挿通・回動させてこれを連結部側に締結させるための略長方形の部品である挿通孔42aを有した鍔状の締結用部品42(図5(C)参照)と組み合わされて使用されるものである。
一方、対の掛止軸41b,41cは、その延長方向(上下方向)に対し直角方向の断面形状が各々略長方形とされ(図6参照)、一方の長辺を構成する面同士が所定幅の隙間を有して弾性的に開閉可能な状態で対向しているとともに、他方の長辺を構成する面には遠心方向に延びた掛止構造としての庇状の返し410が縦に複数段形成されて、互いに点対称の形状となっている。
この吊り下げ支持具41Aを連結部に締結するには、本体20A,20Aを連結する前に、一方の本体20A端部側に吊り下げ支持具41Aの保持部41aを挿通しておき、両者を連結してから図6(A)の平面図に示すように、締結用部品42を対の掛止軸41b,41cの開閉方向に挿通孔42aの長径が一致する向きで対の掛止軸41b,41cが所定幅開いた状態のまま上から挿通することにより、掛止軸41b,41cの基端側まで移動して停止する。
そして、図6(B)に示すように、掛止軸41b,41c基端側の返し410の下方位置で軸周り(時計回り方向)に90度回動させて挿通孔42aの短径が前記開閉方向に一致する向きにする。すると、掛止軸41b,41cは挿通孔42aの内周面で摺動しながら近接方向に動き、前記開閉方向が前記短径に一致する位置にて間隔の狭い内周部分で掛止軸41b,41cが挟みこまれて前記対向した面が密着し、対の掛止軸41b,41cが一体化するとともに保持部41aが連結部の外周側に締結・固定される。
このように、掛止軸41b,41cに鍔状の吊り下げ支持具41Aを挿通して90度回すだけの簡単な手順により、長尺化した蛍光灯型半導体ランプ1Aの中央部分である連結部に締結して装着されるものとなる。また、その一体化した掛止軸41b,41cを照明機器(または天井板)の吊り下げ孔に嵌入するだけで固定されて吊り下げ支持されるものであるが、いったん嵌入してから締結用部品42をさらに解放方向に回動させることにより、掛止軸41b,41をその弾性反発力により吊り下げ孔内で開かせることができ、これにより一層抜けにくくすることができる。
また、一体化した掛止軸41b,41cの外周側において縦方向に掛止構造としての返し410を複数段設けてプッシュロックを構成したことにより、その挿入深さを変更するだけでランプ中央部分と固定面側との距離の変動に対して容易に対応することも可能となった。さらに、掛止軸41b,41cは連結部に締結される保持部41aと一体部品であることから、これを別部品とした従来例と比べて低コストで済むとともに、接合部で揺動することがなく安定性にも優れたものとなっている。
このような方式を本実施の形態において採用したことで、長尺化した蛍光灯型半導体ランプ1Aを照明機器に装着する際に、吊り下げ支持具41Aを連結部に取り付けた状態のままその掛止軸41b,41を上方の吊り下げ孔に挿入して固定できるようになり、手間を要することなく安定的且つ安全な装着状態を確保できるようになった。
尚、この吊り下げ支持具41Aは、本体20A,20Aが対向している端面の当接線に幅方向の中心線を一致させて締結することが好ましいが、図6(B)に示すように、装着状態においてその保持部41aの両端面にネジ62,62の側面が当接する位置関係とすることにより、正確な位置決めが容易に行えるものとなる。或いは、図5(D)の応用例に示すように、保持部41aの内周面中心線に沿って楔状の凸部412,412を設けて、締結動作による保持部の縮小によりその先端がカバー22,22端面の隙間(セパレータ30b(図3参照)の幅分だけ形成される)に嵌入するようにしてもよい。
図7は、図3に記載した連結具30Aの変形例としての連結具30Bを用いる場合を示した分解斜視図である。この例では連結部の隙間から埃等が内部に侵入するのを防止するためにリング状のカバー枠31bを設けた点を特徴としており、上部の放熱筒21A,21Aの端部側と下部のカバー22,22の端部側を嵌め込んだ状態で連結する構成であることから、連結状態が一層堅固なものとなる。
図8は、本発明における第2の実施の形態である110W形の蛍光灯型半導体ランプ1Bの分解斜視図を示している。本実施の形態では、放熱筒21Bの係合構造がネジ挿通孔210ではなく、その周壁上部側を貫通した係合用切り欠き211,211とされ、その係合手段がネジ62ではなく連結具30Cの挿入部32,32外周面の対応位置に各々突設した係合爪320とされており、連結作業をさらに簡易化できるようにした点を特徴としている。
この係合手段としての係合爪320は、挿入時の挿入方向の動作は停止させないが、係合用切り欠き211に係合した状態で脱抜方向の動作に抗して停止させる鈎状構造を有しており、この連結具30Cの両挿入部32,32を開口端21a,21aから各々挿入し、連結位置で係合爪320を係合用切り欠き211に内側から各々係合させることで連結具30Cが放熱筒21B,21Bに対して脱抜不能に固定されるため、さらに簡易な手順により堅固な連結状態が確保される。
尚、この実施の形態において連結状態から連結具30Cを脱抜する際には、ドライバーの先端等で係合用切り欠き211内に露出している係合爪320の上端側を外側から押して没入させれば引き抜くことができる。また、挿入時及び脱抜の際に係合爪320の抵抗が強すぎる場合には、これを連結具30Cの挿入部上面に対し弾性的に没入可能とするスリットを設けても良い。
図9(A)は、上述した連結具30A,30B,30Cとは異なる構成の応用例としての連結具30Dを示している。この連結具30Dは、連結具30Aのネジ孔300と同様のネジ孔330,330及び連結具30Cの係合爪320と同様の係合爪340,340の両方を備えたものとしており、連結状態の堅固さと連結作業の簡易化との調和を実現することを想定したものである。
一方、図9(B)は、前述した連結具30Aの変形例としての連結具30Eを示しており、連結具30Aのセパレータ30bの左右下端側を延長するとともに放熱筒21Aの端部側に口金23を接続・固定するため形成したネジ孔に嵌入される嵌入バー340を互いに反対方向に延設してなるセパレータ34bを備えたものであり、より堅固な連結状態を確保可能とした点を特徴としている。
図10は、図1の連結具30Aの他の応用例としての連結具30F,30G,30Hを示しており、その挿入部の所定範囲が、本体長手方向に対する直角方向の断面形状を中空の半円形とした放熱筒21C,21Dの開口端から各々挿入することにより、放熱筒21C,21D内部における湾曲した上部内周面の所定範囲と平坦な底面の中央部分の両方に当接するものとして、前記直角方向の断面形状を略T字状とした点を特徴としている。
即ち、図(A)は断面T字状の連結具30Fを対向した放熱筒21C,21Cの開口端から挿入して連結した場合の挿入部の断面図を示しており、図(B)はその湾曲した部分の両端側をさらに下向きに延長するとともに、放熱筒21Cの口金23を固定するネジ孔250,250に挿入して係合させるための先端側を拡大部としたフランジ360,360を形成してなる連結具30Gを示している。一方、図(C)は連結具30Gの上面側に係合用切り欠き212に係合させるための係合爪350,350を突設してなる連結具30Hを示している。
このように連結具を断面T字状にして、放熱筒の内部湾曲面及び底面の両方に当接する構成としたことで、連結具の重量増加を最小限に抑えながらその強度を高めて連結状態をより堅固にすることができるとともに、この隙間のある断面形状により、連結部における空間的な連通性を阻害しにくいという利点も有している。尚、その断面形状はT字状のほか傘状にしても同様である。また、上述した連結具30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,30Hの各特徴部分を適宜組み合わせることにより、各々の特徴を複合して発揮させる構成も可能であることは言うまでもない。
以上、述べたように、40W形の蛍光灯型半導体ランプを2本連結して110W形として従来の蛍光灯用照明機器に使用する場合に、本発明により照明機器の給電系統を改造することなくそのまま使用できることに加え、安定的且つ安全な装着状態を容易に確保できるようになった。
1A,1B,2 蛍光灯型半導体ランプ、20A,20B 本体、21A,21B,21C,21D 放熱筒、21a 開口端、22 カバー、23 口金、24 アダプタ、30A,30B,30C,30D,30E,30F,30G,30H 連結具、30,31,32,33 挿入部、41A,41B 吊り下げ支持具、41a 保持部、41b,41c 掛止軸、42 締結用部品、42a 挿通孔、62 ネジ、200 LED、210 ネジ挿通孔、211,212 係合用切り欠き 300,330 ネジ孔、320,340,350 係合爪、410 返し

Claims (8)

  1. 上部側が金属製の放熱筒で下部側が樹脂製のカバーとされた円筒状の本体に整流手段を有した点灯回路及び半導体発光素子を内蔵するとともに、前記本体両端側に蛍光灯用照明機器のソケット部に装着するための口金を有しており、一方の前記口金のみ前記点灯回路に接続され他方の前記口金が電気的に接続されずに着脱可能とされた直管40W形の蛍光灯型半導体ランプであって、
    前記着脱可能な口金を外した前記本体端部側は、前記放熱筒に所定形状の開口端及び連結用の係合構造を有しており、前記蛍光灯型半導体ランプの2本が、前記開口端を対向した状態で1本の合成樹脂製横長部材からなる連結具の左右両端側を前記開口端から各々挿入し所定の係合手段で前記係合構造に各々係合させることにより脱抜不能に連結されて、両端側の前記口金を所定のアダプタを介し110W形蛍光灯用照明機器のソケット部に各々装着することにより連結部で電気的に接続されることなく前記両口金で電源側に各々接続され、直管110W形の蛍光灯型半導体ランプとして使用されることを特徴とする蛍光灯型半導体ランプ。
  2. 上部側が金属製の放熱筒で下部側が樹脂製のカバーとされた円筒状の本体に整流手段を有した点灯回路及び半導体発光素子を内蔵するとともに前記本体両端側に蛍光灯用照明機器のソケット部に装着するための口金を有しており一方の前記口金のみ前記点灯回路に接続され他方の前記口金が電気的に接続されずに着脱可能とされた直管40W形の蛍光灯型半導体ランプを2本連結してなる直管110W形の蛍光灯型半導体ランプであって、2本の前記直管40W形の蛍光灯型半導体ランプを連結するための合成樹脂製で横長部材からなる連結具と、前記放熱筒端部側とこれに挿入した前記連結具とを係合させるための係合手段と、前記本体長手方向に対し直角方向の断面形状が上端の解放した丸底フラスコ状とされて連結部の外周面に密着して保持する丸く湾曲した保持部及び該保持部の両上端側から各々上向きに延設され一体的に固定面側の吊り下げ孔に嵌入されて掛止構造で前記吊り下げ孔側に掛止する対の掛止軸を備えた合成樹脂製の吊り下げ支持具とを備えており、前記着脱可能な口金を外した前記本体端部側は、前記放熱筒に所定形状の開口端及び連結用の係合構造を有しており、前記直管40W形の蛍光灯型半導体ランプの2本が、前記開口端を対向した状態で前記連結具の左右両端側を前記開口端から各々挿入して所定の係合手段で前記係合構造に各々係合させることにより脱抜不能に連結されて、両端側の前記口金を所定のアダプタを介し110W形蛍光灯用照明機器のソケット部に各々装着することにより連結部で電気的に接続されることなく前記両口金で電源側に各々接続され、中央部分が前記吊り下げ支持具で支持された状態で使用されることを特徴とする蛍光灯型半導体ランプ。
  3. 前記吊り下げ支持具は、前記対の掛止軸を上下に挿通させる挿通孔を有した鍔状の締結用部品を備えており、且つ、前記対の掛止軸が、対向する面側に所定幅の隙間を有して弾性的に開閉可能とされているとともに前記対向面の反対側の面に前記掛止構造としての遠心方向に延びた庇状の返しを縦に複数段有して互いに対称形とされており、前記締結用部品を前記対の掛止軸に対しその開閉方向に前記挿通孔の前記長径が一致する向きで前記隙間が所定幅開いた状態で上から挿通し、前記掛止軸基端側の前記返しの下方で軸周りに90度回動させて前記挿通孔の短径が前記開閉方向に一致する向きにすることで、前記隙間を閉じて対の掛止軸を一体化しながら前記保持部を前記連結部に締結・固定させる、ことを特徴とする請求項2に記載した蛍光灯型半導体ランプ。
  4. 前記連結具は、その挿入部分の所定範囲が、前記本体長手方向に対する直角方向の断面形状を中空の略半円形とされた前記放熱筒の開口端から挿入することで、前記放熱筒内部における湾曲した上部内周面の所定範囲と平坦な底面中央部分の両方に当接するものとして、前記直角方向の断面形状が略T字状又は傘状とされている、ことを特徴とする請求項1,2または3に記載した蛍光灯型半導体ランプ。
  5. 前記放熱筒の係合構造がその周壁上部側を貫通して設けたネジ挿通孔とされ、前記係合手段がネジとされており、前記連結具の両端側を前記開口端から挿入した状態で外側から前記ネジ挿通孔を介し前記連結具の挿入部分に前記ネジを螺入することにより、前記連結具が前記放熱筒に対し脱抜不能に固定される、ことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載した蛍光灯型半導体ランプ。
  6. 前記放熱筒の係合構造は、その周壁上部側を貫通して設けた係合用切り欠きとされ、前記係合手段が前記連結具の挿入部分外周面の対応位置に突設されて挿入時の挿入方向の動作は停止させず前記係合用切り欠きに係合した状態で脱抜方向の動作を停止させる係合爪とされており、前記挿入部分を前記開口端から挿入して前記係合爪を前記係合用切り欠きに内側から係合させることにより、前記連結具が前記放熱筒に対し脱抜不能に固定される、ことを特徴とする請求項1,2,3または4に記載した蛍光灯型半導体ランプ。
  7. 請求項1に記載した蛍光灯型半導体ランプを2本連結した連結部外周面に締結・固定されて110W形にした蛍光灯型半導体ランプの中央部分を吊り下げて支持するための合成樹脂製の吊り下げ支持具であって、前記蛍光灯型半導体ランプの本体長手方向に対し直角方向の断面形状が上端の解放した丸底フラスコ状とされて前記連結部の外周面に密着して保持する丸く湾曲した保持部及び該保持部の両上端側から各々上向きに延設され一体的に固定面側の吊り下げ孔に嵌入されて掛止構造で前記吊り下げ孔側に掛止する対の掛止軸を備えている、ことを特徴とした吊り下げ支持具。
  8. 前記対の掛止軸を上下に挿通させる挿通孔を有した鍔状の締結用部品を備えており、且つ、前記対の掛止軸が、対向する面側に所定幅の隙間を有して弾性的に開閉可能とされているとともに前記対向面の反対側の面に掛止構造としての遠心方向に延びた庇状の返しを縦に複数段有して互いに対称形とされており、前記締結用部品を前記対の掛止軸に対しその開閉方向に前記挿通孔の長径が一致する向きで前記隙間が所定幅開いた状態で上から挿通し、前記掛止軸基端側の前記返しの下方で軸周りに90度回動させて前記挿通孔の短径が前記開閉方向に一致する向きにすることで、前記隙間を閉じて対の掛止軸を一体化しながら前記保持部を前記連結部に締結・固定させる、ことを特徴とする請求項7に記載した吊り下げ支持具。
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