JP2014134566A - カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ用露光装置 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ用露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】露光位置調整用マークが遮光性の高い上層用感光性樹脂層覆われたカラーフィルタにフォトマスクを位置合わせして露光する。
【解決手段】カラーフィルタ用基板上にブラックマトリクス下層部を露光位置調整用マークを含むパターンに形成し、前記ブラックマトリクス下層部の上にブラックマトリクス上層用感光性樹脂層を形成し、前記上層用感光性樹脂層の露光位置調整用マーク部の表面を、白色干渉計の二光束干渉式対物レンズの高さ毎に、撮像カメラが撮影して得た干渉光強度の画像データを画像処理手段で記憶し、前記画像データの各画素毎に、該画素が記録する干渉光強度が最大になる二光束干渉式対物レンズの高さを抽出し前記上層用感光性樹脂層の高さ形状データを算出し、前記高さ形状データから前記露光位置調整用マークの位置を算出し前記カラーフィルタ用基板の位置を調整する。
【選択図】図4

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイ用カラーフィルタに、ブラックマトリクスを形成し、ブラックマトリクスのカラーフィルタ画素用開口部にRGB画素材を形成する、カラーフィルタの製造方法及びカラーフィルタ用露光装置に関する。
フラットパネルディスプレイとして、液晶ディスプレイ、エレクトロルミネセンス(EL)等が知られており、これらのディスプレイをカラー化する方法として、画素毎に赤(R)、青(B)、緑(G)等からなる着色画素(RGB画素材)を順番に繰り返し配列したカラーフィルタを作製し、各画素の明暗を制御して色の変化を表現している。
かかるカラーフィルタにおいては、コントラストや色純度の低下の原因となる、画素毎の隣接面の重なりによる色の濁りや、隣接面からの光の漏れを防止するために、カラーフィルタ用基板にブラックマトリクスが形成されている。そして、ブラックマトリクスのカラーフィルタ画素用開口部に露出したカラーフィルタ用基板の面にR画素、G画素、B画素及びフォトスペーサーが積層される。これらとカラーフィルタ用基板との密着性が悪いと剥離事故となる。
フラットパネルディスプレイを構成するカラーフィルタは、詳しくは、特許文献1のように、ガラス基板等のカラーフィルタ用基板上に、表示コントラストを高めるために、光を遮蔽するためのブラックマトリクスが形成され、そのブラックマトリクス線パターンが形成する格子の間のカラーフィルタ画素用開口部に、赤(R)、緑(G)、青(B)などの各着色画素が形成され、その上層に透明導電膜が形成される。
そのブラックマトリクスを構成する材料は、環境問題などから、従来のクロムに替わり黒色顔料を分散させた感光性樹脂を用い、露光マスクでパターン化することによって形成する方法が多く用いられている。
そのカラーフィルタ用基板のブラックマトリクスの上に、RGB画素材のパターン形成用の顔料分散樹脂層を形成する。次に、露光用のフォトマスクによりRGB画素材のパターンを露光する露光装置が、透過光源、反射光源を用いた撮像カメラで、ブラックマトリクスのパターンで形成された露光位置調整用マークを撮影して画像データを取得する。そして、露光装置は、その画像データを元にして、露光用のフォトマスクに対するカラーフィルタ用基板の相対的な位置合わせを行っている。
特開平11−52564号公報 特開平9−189899号公報 特開2010−85433号公報
近年、フラットパネルディスプレイの高精細化が進み、そのカラーフィルタにおいて、各着色画素同士を仕切るブラックマトリクス線パターンの線幅の細線化が進み、その線幅は10μm以下、特に6μm以下が一般的になっている。更に、近年ではブラックマトリクス線パターンに、4μm以下の線幅も要求されている。
ブラックマトリクス線パターンの線幅が細線化すると、ブラックマトリクスとカラーフィルタ用基板間の密着性が低下しハガレが発生しやくすくなる。また、ブラックマトリクスの膜厚を厚くすると、露光光がブラックマトリクスの底面にまで到達しないので、ブラックマトリクスのパターンの形状安定性が悪くなるとともに、ブラックマトリクスのカラーフィルタ用基板への密着性が低下する。
しかし、一方で、フラットパネルディスプレイのカラーフィルタの斜め方向の視認性を改善するアプローチの一つとして、カラーフィルター上のRGB画素材による各着色画素同士を仕切るブラックマトリクス線パターンの最上部の高さを高くする必要がある。すなわち、フラットパネルディスプレイのTFT基板側から照射するバックライト光の斜め方向の成分が、TFT基板側の画素を通過し後でカラーフィルタの隣接する着色画素に入射する問題を解決するために、ブラックマトリクス線パターンの最上部の高さを高くして、その最上部をTFT基板に近づける必要がある。そのためにブラックマトリクス線パターンの膜厚を厚くする必要がある。
そのため、カラーフィルター用基板上の着色画素同士を仕切るブラックマトリクス線パターンの膜厚が2〜3μmになっている。しかし、安定的にブラックマトリクス線パターンを形成できるブラックマトリクス線パターンの膜厚は1〜2μmであるので、膜厚が厚いブラックマトリクス線パターンを形成することが困難であった。
特許文献2では、この問題の解決策として、第1のブラックマトリクス線パターンの上に第2の遮光層を重ねて、遮光性部材を多層化したブラックマトリクスを形成する方法が提案されている。
遮光性部材を多層化したブラックマトリクスを形成するには、下層のブラックマトリクスのパターンを形成した上に、上層のブラックマトリクスの露光用のフォトマスクを用いたフォトリソグラフィープロセスにより上層のブラックマトリクスのパターンを形成する。
その場合は、下層のブラックマトリクスのパターンを基準として、上層のブラックマトリクスのパターンが形成される必要がある。その上層のブラックマトリクスのパターンを形成するために、下層のブラックマトリクスのパターンで形成された露光位置調整用マークを基準にして上層のブラックマトリクスの露光用のフォトマスクを位置合わせする必要がある。
その為には、上層のブラックマトリクスのパターンを形成する露光装置が、カラーフィルター用基板上の下層のブラックマトリクスのパターンの露光位置調整用マークを、撮像カメラで撮影して画像データを取得して、その画像データを元にして、上層のブラックマトリクスの露光用のフォトマスクに対するカラーフィルタ用基板の相対的な位置合わせを行う機構が必要である。
しかし、下層のブラックマトリクスのパターン形成後に、再度、遮光性の高い層を形成してその遮光性の高い層に露光して上層のブラックマトリクスのパターンを形成する場合、下層のブラックマトリクスのパターンで形成した露光位置調整用マークが、上層の遮光性の高い層で覆われた状態で露光機に投入される事となる。その場合は、上層の遮光性の高い層によって露光位置調整用マークが隠されるので、露光位置調整用マークの画像を撮影することができない問題がある。
カラーフィルター用基板と上層のブラックマトリクスの露光用のフォトマスクのサイズ
がほぼ等しい場合は、つまり、カラーフィルター用基板1枚あたりの露光回数が、1工程(1層)あたり1回となる場合であれば、露光位置調整用マークの位置をカラーフィルター用基板の外周部に固定することで、上層に形成する遮光性の高い層を、露光位置調整用マークの位置を避けて形成することで、この問題を回避することができる。
しかし、カラーフィルター用基板上で複数回の露光処理を行なう場合、つまりフォトマスクのサイズに対してカラーフィルター用基板のサイズが大きい大型サイズのカラーフィルター用基板の場合には、この回避策は利用できない。すなわち、大型サイズのカラーフィルター用基板の場合は、カラーフィルター用基板外周部にのみ露光位置調整用マークを配置していたのでは、精度良くカラーフィルター用基板とブラックマトリクスの露光用のフォトマスクの位置合わせを行うことが難しい。そのため、図3のように、カラーフィルター用基板のパターンの領域の内部にも露光位置調整用マーク15を配置する必要があり、その結果、その露光位置調整用マーク15の上層に遮光性の高いブラックマトリクス上層用感光性樹脂層が形成され、それによって下層の露光位置調整用マークが隠される。そのため、露光位置調整用マークを撮影することができない。
特許文献3では、この問題を解決するために、露光位置調整用マーク部分を正反射照明で撮像カメラで撮影して、露光位置調整用マーク部分の立体形状の傾斜するエッジ部が暗くなることを利用して露光位置調整用マーク部を検出して位置を算出する方法が提案されている。しかし、この技術では、露光位置調整用マーク部分の表面からの反射光が乱反射することで、エッジ部が暗くなる率が少ないので、露光位置調整用マーク部の検出が難しい問題があった。
本発明の課題は、上記の課題を解決することにあり、すなわち、露光位置調整用マークが遮光性の高い材料で覆われた場合においても、高精度で露光位置調整用マークの位置を検出し露光位置制御を行なうカラーフィルタの製造方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために、カラーフィルタ用基板上にブラックマトリクスを形成するカラーフィルタの製造方法であって、カラーフィルタ用基板上にブラックマトリクス下層部を露光位置調整用マークを含むパターンに形成する工程と、前記ブラックマトリクス下層部の上にブラックマトリクス上層用感光性樹脂層を形成する工程と、前記上層用感光性樹脂層の露光位置調整用マーク部の表面を、白色干渉計の二光束干渉式対物レンズの高さ毎に、撮像カメラが撮影して干渉光強度の画像データを得る工程と、前記画像データを画像処理手段で記憶する工程と、前記画像データの各画素毎に、該画素が記録する干渉光強度が最大になる二光束干渉式対物レンズの高さを抽出し前記上層用感光性樹脂層の高さ形状データを算出する工程と、前記高さ形状データから前記露光位置調整用マークの位置を算出する工程と、前記カラーフィルタ用基板の位置を調整する工程を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、このようにして得た高さ形状データから露光位置調整用マークの位置を算出することで、遮光性の高いブラックマトリクス上層用感光性樹脂層で覆われた露光位置調整用マークの位置を確実に測定できる。
また、本発明は、上記のカラーフィルタの製造方法であって、前記露光位置調整用マークの位置を算出する工程が、前記高さ形状データから高さの測定点の高さデータを抽出しカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する処理を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、このように、上層用感光性樹脂層の表面の異なる測定位置の高さのずれから
カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出することで、カラーフィルタ用基板の面の傾きを確実に補正できる。
また、本発明は、上記のカラーフィルタの製造方法であって、前記干渉光強度の画像データを得る工程が、前記露光位置調整用マーク部の近くの測定点Bと該露光位置調整用マーク部から離れた位置の測定点Cとを含む領域を前記撮像カメラの1画面で撮影し、前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する処理が、前記1画面の画像データで作成した高さ形状データから前記測定点Bと前記測定点Cの高さを抽出し前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出することを特徴とするカラーフィルタの製造方法である。
本発明は、これにより、1箇所の露光位置調整用マーク部の画面を撮影するだけで、効率良くカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量が算出できる。
また、本発明は、遮光性の高い上層用感光性樹脂層で覆われた露光位置調整用マークを検出しカラーフィルタ用基板とフォトマスクの相対位置を調整しフォトマスクのパターンを前記上層用感光性樹脂層に露光するカラーフィルタ用露光装置であって、前記カラーフィルタ用基板を設置するXYテーブルと、前記露光位置調整用マークを覆う前記上層用感光性樹脂層の表面を観察する高さが可変な二光束干渉式対物レンズを有する白色干渉計と、前記二光束干渉式対物レンズで観察した干渉光強度の画像データを撮影する撮像カメラと、制御コンピュータを備え、前記制御コンピュータが、前記画像データを前記二光束干渉式対物レンズの高さ毎に記憶する画像処理手段と、前記画像データの各画素毎に、該画素の干渉光強度が最大になる二光束干渉式対物レンズの高さを抽出し高さ形状データを算出する高さ形状計算手段と、前記高さ形状データから前記露光位置調整用マークの位置を算出する露光位置調整用マーク位置算出手段と、を有することを特徴とするカラーフィルタ用露光装置である。
また、本発明は、上記のカラーフィルタ用露光装置であって、前記露光位置調整用マーク位置算出手段が、前記高さ形状データから高さの測定点の高さデータを抽出しカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する手段を含むことを特徴とするカラーフィルタ用露光装置である。
また、本発明は、上記のカラーフィルタ用露光装置であって、前記撮像カメラが、前記露光位置調整用マーク部の近くの測定点Bと該露光位置調整用マーク部から離れた位置の測定点Cとを含む領域を1画面で撮影し、前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する手段が、前記測定点Bと前記測定点Cの高さデータを抽出し前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出することを特徴とするカラーフィルタ用露光装置である。
本発明によれば、ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層の露光位置調整用マーク部の表面を白色干渉計の二光束干渉式対物レンズで観察した干渉光強度の画像データを撮像カメラが撮影し二光束干渉式対物レンズの高さ毎の画像データを画像処理手段で記憶する。そして、画像データの各画素毎に、その画素が記録する干渉光強度が最大になる二光束干渉式対物レンズの高さを抽出し上層用感光性樹脂層の高さ形状データを算出する。その高さ形状データから露光位置調整用マークの位置を算出することで、遮光性の高いブラックマトリクス上層用感光性樹脂層で覆われた露光位置調整用マークの位置を確実に測定できる効果がある。
また、本発明によれば、上層用感光性樹脂層の高さ形状データを用いて上層用感光性樹脂層の表面の異なる測定位置の高さのずれからカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を
算出しカラーフィルタ用基板の面の傾きを確実に補正することができる効果がある。
(a)本発明の実施形態のカラーフィルタのブラックマトリクス110のパターンを示す平面図である。(b)同平面図のブラックマトリクス110のパターンのE部の断面図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタの製造方法を示す側断面図である。 (a)本発明の実施形態のカラーフィルタのブラックマトリクス下層部110aのパターンの露光位置調整用マークを示す平面図である。(b)同平面図のブラックマトリクス下層部110aのパターンのF部の露光位置調整用マークの側断面図である。(c)露光位置調整用マークの上にブラックマトリクス上層用感光性樹脂層を形成した基板の側断面図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタ用露光装置の概略を説明する装置構成図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタ用露光装置の制御コンピュータのブロック構成図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタ用露光装置における干渉光強度のピーク位置を求める概念を示す説明図である。(a)測定点Aの干渉光強度のグラフである。(b)測定点Bの干渉光強度のグラフである。(c)露光位置調整用マーク部の側断面図である。(d)露光位置調整用マーク部と測定点の位置を示すの平面図である。(e)変形例1における露光位置調整用マーク部と測定点の位置を示す平面図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタの製造方法を示す側断面図である。 本発明の実施形態のカラーフィルタの製造方法を示す側断面図である。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態のカラーフィルタ100の構成を以下に説明する。本実施形態のカラーフィルタ100のブラックマトリクス110は、図1(b)のように、ブラックマトリクス下層部110aにブラックマトリクス上層部110bを重ねた2層構成を成す。そのブラックマトリクス110は、図1(a)のように、カラーフィルタ100の表示領域部における、幅(W)が3〜30μm程度のブラックマトリクス線パターン12と、その表示領域部の周辺に形成した額縁部13のパターンからなる。ブラックマトリクス線パターン12の間にはカラーフィルタ画素用開口部14があり、そのカラーフィルタ画素用開口部14には、RGB画素材130を充填した画素部があり、更に、その上に、図8のように、透明電極140のパターンを形成してカラーフィルタ100を仕上げる。
このブラックマトリクス110は、図1(a)の平面図のように、周囲をカラーフィルタ用基板120の余白部11で囲まれたブラックマトリクス110のパターンを設ける。ブラックマトリクス110は、例えば幅を5μmのブラックマトリクス線パターン12を格子状に形成する。そのブラックマトリクス線パターン12に囲まれたカラーフィルタ画素用開口部14には、当初は、カラーフィルタ用基板120の面が露出する。そのカラーフィルタ画素用開口部14の形状を例えば短辺20μm×長辺70μmの長方形に形成する。そして、そのカラーフィルタ画素用開口部14には、図8のように、RGB画素材130を充填して画素部を形成する。
(カラーフィルタの製造方法)
以下で第1の実施形態によるLCD用のカラーフィルタ100の製造方法を、図2と図3の断面図を参照して説明する。
(カラーフィルタ用基板)
先ず、図2(a)に示すように、ソーダ石灰ガラス基板、低アルカリ硼珪酸ガラス、無アルカリアルミノ硼珪酸ガラスなどのガラス基板からなるカラーフィルタ用基板120を、規定の寸法で製造する。カラーフィルタ用基板120の板厚は0.7mmを中心に0.35mm〜1.1mmのものを準備する。
(ブラックマトリクス用感光性樹脂組成物)
次に、そのカラーフィルタ用基板120の上面に、先ずブラックマトリクス下層部110aを形成するために黒色のブラックマトリクス用感光性樹脂組成物を塗布してブラックマトリクス用感光性樹脂層20を形成する。
黒色のブラックマトリクス用感光性樹脂組成物は、バインダ樹脂にカーボンブラック等の黒色顔料を分散剤を用いて分散させ、この分散液に、エチレン性不飽和二重結合を分子内に少なくとも1個有する化合物と、光重合開始剤と、チオール基に対してα位および/またはβ位の炭素で分岐した構造を有するチオール化合物と、溶剤を添加して高感度の感光性樹脂組成物を調整する。
この黒色のブラックマトリクス用感光性樹脂組成物を塗布して形成したブラックマトリクス用感光性樹脂層20は、そのバインダ樹脂が光重合、又は熱重合、或は光重合及び熱重合を経て、三次元架橋されて、膜強度が優れ且つ高遮光性のブラックマトリクス下層部110aを得ることができる。
(工程1:ブラックマトリクス下層用感光性樹脂層の形成工程)
カラーフィルタ用基板120上にブラックマトリクス下層部110aのパターンを露光・現像処理により形成する手段として、まず、図2(b)のように、カラーフィルタ用基板120上に、黒色の感光性樹脂組成物をスピンナー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法等を用いて均一に塗布し、乾燥して、例えば0.8μmの厚さのブラックマトリクス用感光性樹脂層20を形成する。
乾燥は風乾、減圧乾燥、あるいはホットプレート、オーブンなどによる加熱乾燥によって行う。加熱によって乾燥するときは、100℃以下で行うことが望ましい。この時の温度が高すぎたり、乾燥時間が長すぎると、一部重合あるいは架橋が起こり、未露光部の現像液に対する溶解性が低下し、いわゆる焼きつきを引き起こすことがあるので好ましくない。好ましくは、90℃で20分のプリベークを行う。
(工程2:ブラックマトリクス下層パターン露光工程)
次に、図2(c)のように、ブラックマトリクス用感光性樹脂層20にブラックマトリクス下層形成用フォトマスク310のパターンを投影・露光する。ブラックマトリクス下層形成用フォトマスク310は、フォトマスク用透明基板311の表面に開口部用遮光パターン312が形成されている。その露光により、ブラックマトリクス下層形成用フォトマスク310を透過した光が、露光したブラックマトリクス用感光性樹脂層20の部分に光架橋反応を起こさせる。
詳しくは、ブラックマトリクス下層形成用フォトマスク310を、その開口部用遮光パターン312の遮光膜がカラーフィルタ100のブラックマトリクス用感光性樹脂層20から100μmの露光ギャップHを隔てて対向するように配置し、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いて100mJ/cmの光密度の紫外線を照射する。
(工程3:加熱処理)
次に、図2(d)のように、カラーフィルタ用基板120をホットプレート400上に
載せ、温度70℃〜150℃、時間15秒〜5分の加熱処理にて酸の触媒反応を利用して、ブラックマトリクス用感光性樹脂層20の、ブラックマトリクス線パターン12の部分と、カラーフィルタ100の周辺部の額縁部13と、露光位置調整用マーク15のパターンの部分に架橋反応を起こさせる。
(工程4:ブラックマトリクス下層の現像工程)
次に、図2(e)のように、そのブラックマトリクス用感光性樹脂層20を現像することで、架橋反応していない感光性樹脂部分21を除去する。それにより、図3(a)の平面図のようにカラーフィルタ用基板120上にブラックマトリクス下層部110aのパターンを形成する。
詳しくは、図2(e)のように、ブラックマトリクス用感光性樹脂層20にブラックマトリクス下層形成用フォトマスク310のパターンを露光したカラーフィルタ用基板120の面上にアルカリ現像液30の層を形成して現像処理を行う。それにより、ブラックマトリクス用感光性樹脂層20のうち、架橋反応していない感光性樹脂部分21を除去する。
現像液30には、例えば、界面活性剤と、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム等の無機アルカリ溶液、トリエチルアミン等のアルキルアミン類、トリエタノールアミン等のアルコールアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド等の第4級アンモニウム塩等の混合液が適用できる。
それにより、図2(f)の断面図と図1の平面図のように、カラーフィルタ用基板120上に、厚さ1〜2μmのブラックマトリクス下層部110aのパターンを形成する。すなわち、ブラックマトリクス線パターン12と額縁部13を形成し、ブラックマトリクス線パターン12に囲まれたカラーフィルタ画素用開口部14のパターンを形成する。このブラックマトリクス下層部110aのパターンには、図3(a)の平面図と図3(b)の側断面図のように、露光位置調整用マーク15も形成する。
(工程5:熱処理)
次いで、200℃で30分間の熱処理を行ってパターニングされた黒色レジストを硬化させる。
(工程6:ブラックマトリクス上層用の感光性樹脂層22の形成工程)
次に、図3(c)の側断面図及び図7(g)の側断面図のように、カラーフィルタ用基板120のブラックマトリクス下層部110aのパターンの上に、工程1と同様にして、ブラックマトリクス用感光性樹脂層20の材料と同じ黒色の感光性樹脂組成物を均一に塗布し乾燥する。それにより、例えば0.8μmの厚さのブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22を形成する。次に、90℃で20分のプリベークを行う。
これにより、図3(c)のように、ブラックマトリクス下層部110aのパターンで形成した露光位置調整用マーク15の上に、露光位置調整用マーク15の厚さの段差を有する形にブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22が形成される。これにより、露光位置調整用マーク15を覆うブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の段差を有する部分の露光位置調整用マーク部15aを形成する。
(工程7:ブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320の位置合わせ工程)
次に、図4のように、カラーフィルタ用基板120をカラーフィルタ用露光装置200のXYテーブル210上に載置して、ブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320の位置合わせを行う。
(カラーフィルタ用露光装置)
以下、図4から図6を参照して、カラーフィルタ用露光装置200を用いて、露光位置調整用マーク部15aの高さ形状を測定して、カラーフィルタ用基板120とブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320との位置合わせを行う一連の動作について説明する。
カラーフィルタ用露光装置200は、図4の構成図と図5のブロック図のように、XYテーブル210と、白色干渉計220と、CCDカメラ等の撮像カメラ230と、制御コンピュータ240と露光用光源(図示せず)を備えている。ここで、カラーフィルタ用露光装置200には、白色干渉計220の替りにレーザー干渉計等を用いることもできる。白色干渉計220やその代替として用いるレーザー干渉計等の光の干渉を利用した画面高さ測定装置は、0.5μm程度の高さ分解能を持つ画面高さ測定装置が使用できる。
(露光位置調整用マーク部15aの高さ形状の測定)
制御コンピュータ240が、テーブル駆動制御手段246を用いてXYテーブル210に載置したカラーフィルタ用基板120をXY方向に駆動することで、カラーフィルタ用基板120の露光位置調整用マーク部15aを、カラーフィルタ用露光装置200の白色干渉計220のミラウ型二光束干渉式対物レンズ221の直下に移動する。
(白色干渉計)
次に、カラーフィルタ用露光装置200の白色干渉計220が、以下のようにして、露光位置調整用マーク部15aの表面のブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の高さ形状を測定し、制御コンピュータ240が、その下の露光位置調整用マーク15の中心位置を算出する。
図4により白色干渉計220の構造を説明する。白色干渉計220は、白色光を照射する光源となる白色LED等の白色光源222と、白色光源222の照射方向下流側に設けられたレンズ223によって、白色光を平行光に変換する。また、白色干渉計220には、レンズ223の下流側にハーフミラー224を設け、ハーフミラー224の下にミラウ型二光束干渉式対物レンズ221を有する。
ハーフミラー224は、レンズ223から出射した白色光を直角に反射させて下のミラウ型二光束干渉式対物レンズ221に向ける一方、カラーフィルタ用基板120から反射した反射光がミラウ型二光束干渉式対物レンズ221を上方向に逆行した光を透過させて撮像カメラ230へ導く。撮像カメラ230は、カラーフィルタ用基板120を二光束干渉式対物レンズ221で観察して撮像する。
ここで撮像カメラ230は、例えば、露光位置調整用マーク15の幅を5画素で観察し、縦500画素、横500画素で表面を観察する。すなわち、露光位置調整用マーク15の幅の100倍くらいの、露光位置調整用マーク15と比較して十分広い領域を撮影させる。それにより、露光位置調整用マーク15と比較して十分広い領域のブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の表面の高さを測定できる効果がある。撮像カメラ230に、露光位置調整用マーク15と比較して十分広い領域を撮影させることで、白色干渉計220の位置を露光位置調整用マーク15に対して位置合わせするために必要な精度の条件を緩くでき、その位置合わせを効率化できる効果がある。
ミラウ型二光束干渉式対物レンズ221は、高さ形状の測定の際にピエゾZ軸テーブル225によってZ軸方向(上下方向)に微小距離移動させる。すなわち、ピエゾZ軸テーブル225は、制御コンピュータ240がピエゾ駆動制御手段241により駆動制御して
上下方向に移動させる。
二光束干渉式対物レンズ221は、レンズ226で収束させた白色光をその下のカラーフィルタ用基板120上の露光位置調整用マーク部15aに照射し、その露光位置調整用マーク部15aで反射して光路を逆行して下から二光束干渉式対物レンズ221に入射した白色光と、以下のようにして参照ミラー227で反射させた白色光との、二光束を干渉させてレンズ226を通して撮像カメラ230に導く。すなわち、参照ミラー227で反射させる白色光は、先ず、二光束干渉式対物レンズ221がレンズ226で収束させて下に向かわせた白色光を対物レンズ下ハーフミラー228で上に反射させて参照ミラー227に導き、参照ミラー227で下に反射させて再度対物レンズ下ハーフミラー228で上に反射させてレンズ226を通して撮像カメラ230へ導く。
すなわち、対物レンズ下ハーフミラー228は、参照ミラー227で反射した白色光と、露光位置調整用マーク部15aで反射した白色光とを再び同一の経路にまとめる。このとき、参照ミラー227から対物レンズ下ハーフミラー228までの距離d1と、対物レンズ下ハーフミラー228から露光位置調整用マーク部15aまでの距離d2との距離の差に応じた干渉現象により干渉縞模様を持つ画像が発生する。そのように干渉した白色光を、レンズ226を通してその上のハーフミラー224を通過させて撮像カメラ230に入射させる。
ここで、対物レンズ下ハーフミラー228から露光位置調整用マーク部15aまでの間にブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320を介在させて露光位置調整用マーク部15aの高さを測定しても良い。その場合、露光位置調整用マーク部15aの高さを、ブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320の厚さにより変わる光学的距離を補正して計算する必要があるが、露光位置調整用マーク部15aの狭い範囲内だけで1つの露光位置調整用マーク部15aだけの高さ形状を測定する場合は、高さの補正値が一定になるので、その高さ補正計算を省略しても実用上支障が無い。
(制御コンピュータ)
図6に制御コンピュータ240によるデータ処理のブロック構成図を示す。制御コンピュータ240は、白色干渉計220のピエゾZ軸テーブル225をピエゾ駆動制御手段241で駆動して二光束干渉式対物レンズ221の高さを上から下に変える。ピエゾZ軸テーブル225を上から下に移動させる高さの範囲を20μmにし、その高さを256分割した位置毎に、撮像カメラ230でブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の表面の干渉縞模様の画像を撮影する。すなわち、高さを0.0775μm刻みで分解して、各高さで、ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の表面の干渉縞模様の画像を撮像カメラ230で撮影することで、以下のようにして高さ形状を測定する。
(画像処理手段)
ピエゾZ軸テーブル225の各高さの移動位置毎に、撮像カメラ230で、露光位置調整用マーク部15aの、ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の表面の白色光の干渉縞模様を撮影する。そして、撮像カメラ230は、その白色光の干渉縞模様の画像データを画像処理手段242に送信して、画像処理手段242で記憶させる。それにより、ピエゾZ軸テーブル225の移動位置の、256枚の画像データを画像処理手段242が記憶する。
(高さ形状計算手段)
制御コンピュータ240の高さ形状計算手段243が、画像処理手段242が記憶する256枚の干渉縞模様を持つ画像データから、図6(a)又は図6(b)のようにピエゾZ軸テーブル225の高さを横軸にしたグラフで表わされる、1つの画素毎の干渉光強度
のデータを取り出す。図6(a)は、露光位置調整用マーク部15aの最上部の測定点Aに対応する1つの画素の、ピエゾZ軸テーブル225の高さ毎の干渉干渉光強度をあらわす。図6(b)は、露光位置調整用マーク部15aの下部の測定点Bに対応する1つの画素の、ピエゾZ軸テーブル225の高さ毎の干渉光強度をあらわす。また、図6(d)の平面図で、露光位置調整用マーク部15aの測定点AとBの位置をあらわす。
制御コンピュータ240の高さ形状計算手段243が、図6(a)及び図6(b)のような、撮影した画面の各画素毎の、ピエゾZ軸テーブル225の各高さでの干渉光強度のデータから、干渉光強度のピークを与えるピエゾZ軸テーブル225の高さを表面高さデータとして算出する。そして、露光位置調整用マーク部15aの画素毎の表面高さデータを集合させて高さ形状データとして記憶する。
(カラーフィルタ用基板の露光位置調整用マークの位置の算出)
制御コンピュータ240は、こうして、テーブル駆動制御手段246を用いてXYテーブル210に載置したカラーフィルタ用基板120をXY方向に駆動することで、その露光位置調整用マーク部15aをカラーフィルタ用露光装置200の白色干渉計220の二光束干渉式対物レンズ221の直下に移動する。そして、以上の、高さ形状データを作成する処理を行う。この処理を、例えば、2箇所の露光位置調整用マーク部15aについて行い、それらの高さ形状データを作成する。
次に、制御コンピュータ240のマーク位置算出手段244が、露光位置調整用マーク部15aの高さ形状データから、上に突出した部分の輪郭線データを演算する。そして、その輪郭線データの中心位置を露光位置調整用マーク15の中心位置を算出してマーク位置データとして記憶する。
(カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量の算出)
また、マーク位置算出手段244が、ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の表面の異なる測定位置の測定点B同士の高さのずれからカラーフィルタ用基板120の高さのずれを算出する。そして、その高さのずれのデータに基づいて、カラーフィルタ用基板120の面の傾き補正量を算出する。
本実施形態は、こうして、高さ形状計算手段243が、画像処理手段242が記憶する256枚の画像データから露光位置調整用マーク部15aのブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の高さ形状データを作成し、マーク位置算出手段244が、その高さ形状データを用いてマーク位置データを算出する。それにより、遮光性の高いブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22で覆われた露光位置調整用マーク15の位置を確実に測定できる効果がある。
(変形例1)
ここで、マーク位置算出手段244がカラーフィルタ用基板120の面の傾きを算出する変形例1として、以下のようにすることもできる。すなわち、撮像カメラ230が1つの露光位置調整用マーク15の部分のみを撮影し、制御コンピュータ240がその画像データを演算して、位置合わせ制御手段245が以下のようにしてカラーフィルタ用基板120とブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320の相対位置ずれ量を算出しても良い。すなわち、図6(e)のように、撮像カメラ230が、露光位置調整用マーク15の近くの露光位置調整用マーク部15aと、その露光位置調整用マーク15から十分離れた位置の測定点Cとを含む領域を1画面で撮影し、その1画面の画像データを画像処理手段242が記憶する。そして、高さ形状計算手段243が、その画像データから高さ形状データを作成する。
次に、マーク位置算出手段244が、その1画面の画像データによる高さ形状データから、露光位置調整用マーク部15aの近くの下部の測定点Bの高さと、露光位置調整用マーク部15aから離れた位置の測定点Cの高さのデータを抽出する。そして、測定点Bと測定点Cの高さに基づいて、カラーフィルタ用基板120の面の傾き補正量を算出する。
本変形例1は、このように撮像カメラ230が1つの領域のみを撮影し、制御コンピュータ240がその画像データを演算してカラーフィルタ用基板120の面の傾き補正量を算出するので、1箇所の露光位置調整用マーク部15aの画面を撮影するだけで効率的にカラーフィルタ用基板120の面の傾き補正量が算出でき、カラーフィルタ用基板120の面の傾き補正にかかわる製造コストを低減できる効果がある。
(XYテーブルのXY方向位置合わせ)
次に、制御コンピュータ240の位置合わせ制御手段245が、マーク位置算出手段244が算出した露光位置調整用マーク15の位置のデータに基づいて、カラーフィルタ用基板120上のマーク位置データと、それに対応するブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320の露光位置調整用マークとの位置ずれデータを算出する。そして、その位置ずれデータに基づいて、XYテーブル210をテーブル駆動制御手段246を用いてXY方向に駆動することでカラーフィルタ用基板120とブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320とのXY方向の位置合わせを行う。
(XYテーブルの面の傾き補正)
また、位置合わせ制御手段245が、マーク位置算出手段244が算出したカラーフィルタ用基板120の面の傾き補正量のデータに基づいて、カラーフィルタ用基板120の面の傾きを調整し、カラーフィルタ100のブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22上のブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320の露光ギャップHを、場所によらず100μmの間隔を隔てて対向するように平行性の精度を高めるカラーフィルタ用基板120の面の傾き補正処理を行う。
このように、本実施形態によれば、ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22の表面の高さ形状データを用いて、異なる測定位置の高さのずれからカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出して面の傾きを補正することができる効果がある。
(工程8:第2のブラックマトリクスパターン露光工程)
次に、工程2と同様にして、図7(h)のように、ブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320を介してブラックマトリクス上層部110bのパターンを露光する。
(工程9:加熱処理)
次に、工程3と同様にして、カラーフィルタ用基板120をホットプレート400上に載せた加熱処理にてブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22に架橋反応を起こさせる。
(工程10:第2のブラックマトリクス現像工程)
次に、工程4と同様にして、ブラックマトリクス上層形成用フォトマスク320のパターンを露光したブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22を現像処理することで、図7(i)のように、ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層22がパターニングされたブラックマトリクス上層部110bを形成し、ブラックマトリクスを2層化させる。
(工程11:熱処理)
次に、工程5と同様にして、200℃で30分間の熱処理を行って2層化したブラックマトリクスのブラックマトリクス上層部110bを硬化させる。
(工程12:RGB画素形成)
次に、図8(j)のように、ブラックマトリクス線パターン12の間のカラーフィルタ画素用開口部14に、顔料分散樹脂によって赤色(R)着色層、緑色(G)着色層、青色(B)着色層のRGB画素材130のパターンを、0.5〜3μm程度の厚さに形成して画素部を形成する。
(RGB画素材の形成用の顔料分散樹脂)
そのRGB画素材130を形成するために用いる顔料分散樹脂の組成は、顔料と、その顔料を分散させる熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂と感光性樹脂から成る透明樹脂の顔料担体と、光重合開始剤と、増感剤と、有機溶剤と、適宜、シランカップリング剤等の密着向上剤とを混合して顔料分散樹脂層を構成する。
この工程12では、先ず、赤色(R)のR画素のパターンを形成する。これは、フォトプロセス法、例えば、顔料分散樹脂の塗布法による顔料分散樹脂層の形成工程と、その顔料分散樹脂層への前加熱処理(プリベーク処理)と、フォトマスクのパターン転写するパターン露光処理と、顔料分散樹脂層の現像処理と、顔料分散樹脂層のR画素への後加熱処理(ポストベーク処理)とによりR画素材を形成する。
次に、R画素材の形成と同様の工程により、緑色(G)のG画素材を形成する。次に、同様の工程により、青色(B)のB画素材を形成する。以上により、カラーフィルタ用基板120上にブラックマトリクスのパターン層13と、そのカラーフィルタ画素用開口部14に、RGB画素材130のパターンが形成される。
(工程13:焼成処理)
こうしてブラックマトリクス下層部110aを形成し、RGB画素材130のパターンを形成した後、カラーフィルタ用基板120に熱処理を施してパターンに形成した材料を硬化させる。熱処理方法としてはコンベクションオーブン、ホットプレート、ハロゲンヒータ、IRオーブンによる加熱等が利用でき、特に限定されるものではない。ここで、焼成条件は、200〜2500Cで10分〜60分間加熱することが好ましい。
(工程14:透明電極形成)
次に、図8(k)のように、スパッタリング法を用いて、それらのパターンの上にITO等の金属酸化物の導電性膜による透明電極140のパターンを形成する。
11・・・余白部
12・・・ブラックマトリクス線パターン
13・・・額縁部
14・・・カラーフィルタ画素用開口部
15・・・露光位置調整用マーク
15a・・・露光位置調整用マーク部
20・・・ブラックマトリクス用感光性樹脂層
21・・・架橋反応していない感光性樹脂部分
22・・・ブラックマトリクス上層用感光性樹脂層
30・・・現像液
100・・・カラーフィルタ
110・・・ブラックマトリクス
110a・・・ブラックマトリクス下層部
110b・・・ブラックマトリクス上層部
120・・・カラーフィルタ用基板
130・・・RGB画素材
140・・・透明電極
200・・・カラーフィルタ用露光装置
210・・・XYテーブル
220・・・白色干渉計
221・・・二光束干渉式対物レンズ
222・・・白色光源
223・・・レンズ
224・・・ハーフミラー
225・・・ピエゾZ軸テーブル
226・・・レンズ
227・・・参照ミラー
228・・・対物レンズ下ハーフミラー
230・・・撮像カメラ
240・・・制御コンピュータ
241・・・ピエゾ駆動制御手段
242・・・画像処理手段
243・・・高さ形状計算手段
244・・・マーク位置算出手段
245・・・位置合わせ制御手段
246・・・テーブル駆動制御手段
310・・・ブラックマトリクス下層形成用フォトマスク
311・・・フォトマスク用透明基板
312・・・開口部用遮光パターン
320・・・ブラックマトリクス上層形成用フォトマスク
400・・・ホットプレート
A・・・露光位置調整用マーク部の露光位置調整用マーク上の測定点
B・・・露光位置調整用マーク部の下部の測定点
C・・・露光位置調整用マークから十分離れた位置の測定点
H・・・露光ギャップ
d1・・・参照ミラーから対物レンズ下ハーフミラーまでの距離
d2・・・対物レンズ下ハーフミラーから露光位置調整用マーク部までの距離

Claims (6)

  1. カラーフィルタ用基板上にブラックマトリクスを形成するカラーフィルタの製造方法であって、
    カラーフィルタ用基板上にブラックマトリクス下層部を露光位置調整用マークを含むパターンに形成する工程と、
    前記ブラックマトリクス下層部の上にブラックマトリクス上層用感光性樹脂層を形成する工程と、
    前記上層用感光性樹脂層の露光位置調整用マーク部の表面を、白色干渉計の二光束干渉式対物レンズの高さ毎に、撮像カメラが撮影して干渉光強度の画像データを得る工程と、
    前記画像データを画像処理手段で記憶する工程と、
    前記画像データの各画素毎に、該画素が記録する干渉光強度が最大になる二光束干渉式対物レンズの高さを抽出し前記上層用感光性樹脂層の高さ形状データを算出する工程と、
    前記高さ形状データから前記露光位置調整用マークの位置を算出する工程と、
    前記カラーフィルタ用基板の位置を調整する工程を有することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  2. 請求項1記載のカラーフィルタの製造方法であって、前記露光位置調整用マークの位置を算出する工程が、前記高さ形状データから高さの測定点の高さデータを抽出しカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する処理を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  3. 請求項2記載のカラーフィルタの製造方法であって、前記干渉光強度の画像データを得る工程が、前記露光位置調整用マーク部の近くの測定点Bと該露光位置調整用マーク部から離れた位置の測定点Cとを含む領域を前記撮像カメラの1画面で撮影し、前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する処理が、前記1画面の画像データで作成した高さ形状データから前記測定点Bと前記測定点Cの高さを抽出し前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出することを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  4. 遮光性の高い上層用感光性樹脂層で覆われた露光位置調整用マークを検出しカラーフィルタ用基板とフォトマスクの相対位置を調整しフォトマスクのパターンを前記上層用感光性樹脂層に露光するカラーフィルタ用露光装置であって、前記カラーフィルタ用基板を設置するXYテーブルと、前記露光位置調整用マークを覆う前記上層用感光性樹脂層の表面を観察する高さが可変な二光束干渉式対物レンズを有する白色干渉計と、前記二光束干渉式対物レンズで観察した干渉光強度の画像データを撮影する撮像カメラと、制御コンピュータを備え、前記制御コンピュータが、前記画像データを前記二光束干渉式対物レンズの高さ毎に記憶する画像処理手段と、前記画像データの各画素毎に、該画素の干渉光強度が最大になる二光束干渉式対物レンズの高さを抽出し高さ形状データを算出する高さ形状計算手段と、前記高さ形状データから前記露光位置調整用マークの位置を算出する露光位置調整用マーク位置算出手段と、を有することを特徴とするカラーフィルタ用露光装置。
  5. 請求項4記載のカラーフィルタ用露光装置であって、前記露光位置調整用マーク位置算出手段が、前記高さ形状データから高さの測定点の高さデータを抽出しカラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する手段を含むことを特徴とするカラーフィルタ用露光装置。
  6. 請求項5記載のカラーフィルタ用露光装置であって、前記撮像カメラが、前記露光位置調整用マーク部の近くの測定点Bと該露光位置調整用マーク部から離れた位置の測定点Cとを含む領域を1画面で撮影し、前記カラーフィルタ用基板の面の傾き補正量を算出する手段が、前記測定点Bと前記測定点Cの高さデータを抽出し前記カラーフィルタ用基板の
    面の傾き補正量を算出することを特徴とするカラーフィルタ用露光装置。
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