JP2014134115A - 複数の直線により形状が定義されるインペラの形成方法およびインペラ - Google Patents

複数の直線により形状が定義されるインペラの形成方法およびインペラ Download PDF

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Abstract

【課題】断面が略直線状である翼を備えた高性能のインペラを容易に形成する。
【解決手段】インペラ(10)は、翼(34)のそれぞれが、ハブ(5)の基端側に位置する第一部分(14)と、ハブの末端側に位置する第二部分(24)とを含んでおり、第一部分は、ハブのハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線(12)と、翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線(11)とを第一直線群(13)で接続することにより形成されており、第二部分は、ハブのハブ面に沿って延びると共に第一ハブ面曲線に接続する第二ハブ面曲線(22)と、シュラウド面に沿って延びると共に第一シュラウド面曲線に接続する第二シュラウド面曲線(21)とを第二直線群(23)で接続することにより形成されている。
【選択図】図1E

Description

本発明は、圧縮機および送風機などで使用されるインペラの形成方法およびそのような方法により形成されたインペラに関する。
圧縮機および送風機などにおいては、複数の翼がハブに取付けられたインペラが使用されている。一般的に、これら翼は、ハブ面に沿って延びる曲線とシュラウド面に沿って延びる曲線とを複数の直線で結ぶことによって表現されている。
図7Aは翼を表現する一般的な手法を説明するためのインペラの斜視図である。理解を容易にするために、図7Aには単一の翼4のみを示している。
はじめに、ハブ面に沿って延びる曲線2と、シュラウド面に沿って延びる曲線1とを規定する。次いで、これら曲線1、2のそれぞれを所定の数で等間隔に区切る。その後、曲線1、2の区切られた箇所を複数の直線3で接続し、それにより、翼4を形成する(図7Aに示される翼の子午面における図である図7Bを参照されたい。)
このような手法を用いることにより、翼を簡単に形成することが可能である。そして、特許文献1の図6および特許文献2の図3には、同様に形成された翼が示されている。
特開平8-254198号公報 実開平4-54997号公報
ところで、図7Bから分かるように、上記の手法で翼を表現する場合には、ハブ面に沿って延びる曲線2が、シュラウド面に沿って延びる曲線1よりも長い。ここで、図7Cは図7Aの平面Aにおけるインペラの断面図である。平面Aはハブ5の軸線に対して垂直方向に延びている。図7Cに示されるように、翼4の断面は例えば反時計回りに湾曲することとなる。
ところが、断面が略直線状の翼が必要とされる場合には、断面が湾曲した形状の翼では要求性能を満たさない。そのような場合には、ハブ面に沿って延びる曲線2と、シュラウド面に沿って延びる曲線1とを改めて規定し直す必要がある。このような作業は煩雑であり、また多大な時間を要することとなる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、断面が略直線状である翼を備えた高性能のインペラを容易に形成することのできるインペラの形成方法およびそのような方法により形成されたインペラを提供することを目的とする。
前述した目的を達成するために1番目の発明によれば、ハブのハブ面に複数の翼が備えられたインペラの形成方法において、ハブを準備する工程と、前記ハブのハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線と、形成されるべき翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線とを前記ハブの基端側に規定する第一曲線規定工程と、前記第一ハブ面曲線と第一シュラウド面曲線とを第一直線群で接続して、前記形成されるべき翼の第一部分を形成する第一部分形成工程と、前記ハブのハブ面に沿って延びると共に前記第一ハブ面曲線に接続する第二ハブ面曲線と、前記シュラウド面に沿って延びると共に前記第一シュラウド面曲線に接続する第二シュラウド面曲線とを前記ハブの末端側に規定する第二曲線規定工程と、前記第二ハブ面曲線と第二シュラウド面曲線とを第二直線群で接続して、前記形成されるべき翼の第二部分を形成する第二部分形成工程と、前記第一部分および前記第二部分を連結して単一の翼を形成する単一翼形成工程と、前記第一曲線規定工程から前記翼形成工程までを繰返して、複数の翼を前記ハブのハブ面に配置する複数翼形成工程と、を含むインペラの形成方法が提供される。
2番目の発明によれば、1番目の発明において、さらに、前記翼よりも短い複数の短翼を前記ハブのハブ面に配置する短翼形成工程を含み、前記翼の前記第一部分は前記短翼に相当する形状であるようにした。
3番目の発明によれば、1番目または2番目の発明の形成方法により形成されたインペラが提供される。
4番目の発明によれば、ハブのハブ面に複数の翼が備えられたインペラにおいて、前記翼のそれぞれが、前記ハブの基端側に位置する第一部分と、前記ハブの末端側に位置する第二部分とを含んでおり、前記第一部分は、前記ハブのハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線と、前記翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線とを第一直線群で接続することにより形成されており、前記第二部分は、前記ハブのハブ面に沿って延びると共に前記第一ハブ面曲線に接続する第二ハブ面曲線と、前記シュラウド面に沿って延びると共に前記第一シュラウド面曲線に接続する第二シュラウド面曲線とを第二直線群で接続することにより形成されている、インペラが提供される。
5番目の発明によれば、4番目の発明において、さらに、前記翼よりも短くて隣接する前記翼の間に配置された複数の短翼を具備し、前記翼の前記第一部分は前記短翼に相当する形状であるようにした。
1番目、3番目および4番目の発明においては、ハブの軸線に対して垂直な断面が略直線状である翼を備えたインペラを容易に形成することができる。
2番目および5番目の発明においては、インペラを迅速に形成することができる。
本発明の第一の実施形態に基づくインペラの第一の斜視図である。 本発明の第一の実施形態に基づくインペラの第二の斜視図である。 図1Aに示される第一部分の子午面における図である。 図1Bに示される第二部分の子午面における図である。 本発明の第一の実施形態に基づくインペラの第三の斜視図である。 図1Eに示される翼の子午面における図である。 図1Eの平面Aに沿って見たインペラの断面図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第一の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第二の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第三の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第四の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第五の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第六の斜視図である。 本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第七の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第一の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第二の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第三の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第四の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第五の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第六の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第七の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第八の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第九の斜視図である。 本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第十の斜視図である。 流量比と効率比との関係を示す図である。 翼を表現する一般的な手法を説明するためのインペラの斜視図である。 図7Aに示される翼の子午面における図である。 図7Aの平面Aにおけるインペラの断面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。以下の図面において同様の部材には同様の参照符号が付けられている。理解を容易にするために、これら図面は縮尺を適宜変更している。
図1Aは、本発明の第一の実施形態に基づくインペラの第一の斜視図である。本発明のインペラは、圧縮機および送風機などで使用される。図1Aにおいては、インペラのハブ5がその軸線を鉛直方向に向けた状態で準備されている。そして、ハブ5のハブ面には、一つの翼の第一部分14が示されている。第一部分14は、ハブ5の基端側に位置している翼の一部分である。
図示されるように、第一部分14の両縁部は、ハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線12と、翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線11とにより規定されている。図1Aにおいて、第一ハブ面曲線12の上端と第一シュラウド面曲線11の上端とを結ぶ線分は、ハブ5の軸線に対して垂直であるのが好ましい。なお、第一ハブ面曲線12の下端と第一シュラウド面曲線11の下端とを結ぶ線分はハブ5の軸線に対して垂直でなくてもよい。
図1Bは、本発明の第一の実施形態に基づくインペラの第二の斜視図である。図1Bにおいて、ハブ5のハブ面には、図1Aの第一部分14に連結されるべき第二部分24が示されている。第二部分24は、ハブ5の末端側に位置している翼の一部分である。本発明の第一の実施形態においては、第一部分14と第二部分24とによって一つの翼が形成される。
図示されるように、第二部分24の両縁部は、ハブ面に沿って延びる第二ハブ面曲線22と、翼のシュラウド面に沿って延びる第二シュラウド面曲線21とにより規定されている。図1Bにおいて、第二ハブ面曲線22の下端と第二シュラウド面曲線21の下端とを結ぶ線分は、ハブ5の軸線に対して垂直であるのが好ましい。また、第二ハブ面曲線22の上端と第二シュラウド面曲線21の上端とを結ぶ線分はハブ5の軸線に対して垂直でなくてもよい。
図1Cおよび図1Dはそれぞれ図1Aおよび図1Bに示される第一部分14および第二部分24の子午面における図である。図1Cに示されるように、第一シュラウド面曲線11および第一ハブ面曲線12のそれぞれを所定の数で等間隔に区切る。そして、第一シュラウド面曲線11および第一ハブ面曲線12の区切られた位置のそれぞれを直線群13で互いに接続する。さらに、図1Dにおいても同様に、第二シュラウド面曲線21および第二ハブ面曲線22の区切られた位置を直線群23で互いに接続する。
図1Cの直線群13における直線の数は、図1Dの直線群23における直線の数よりも少ない。しかしながら、直線群13における直線の数が直線群23における直線の数よりも多くてもよく、また、直線群13、23における直線の数が互いに等しくても良い。当然のことながら、直線群13、23における直線の数が多いほど、翼をより精密に形成できるのは明らかであろう。
図1Eは本発明の第一の実施形態に基づくインペラの第三の斜視図である。図1Eにおいては、第一部分14および第二部分24を互いに連結している。また、図1Fは、図1Eに示される翼の子午面における図である。これら図面から分かるように、第一部分14および第二部分24は一体的に一つの翼34を形成している。このように、本発明においては、一つの翼を形成するに際し、翼を第一部分14および第二部分24に軸線方向に予め分割し、その後、これら第一部分14および第二部分24を連結するようにしている。
図1Eおよび図1Fから分かるように、この翼34は、第一部分14の上端および第二部分24の下端が互いに円滑に接続されることにより形成される。言い換えれば、第一シュラウド面曲線11および第二シュラウド面曲線21ならびに第一ハブ面曲線12および第二ハブ面曲線22は、翼34が形成可能なように寸法決めされる。
その後、同一形状の他の翼34をハブ5のハブ面において等間隔で周方向に配置する。他の翼34の形成手法は、前述したのと同様である。このようにして、第一の実施形態におけるインペラ10が形成される。
図1Gは図1Eの平面Aに沿って見たインペラの断面図である。図1Eから分かるように、平面Aは第一部分14および第二部分24の間の境界部分に隣接して第二部分24に交わっている。図1Fにおいては、翼34の断面は、半径方向に延びる略直線状である。言い換えれば、本発明においては、ハブの軸線に対して垂直な方向における断面が略直線状である翼34を容易に形成することができる。このような形状の翼34は、所定の要求性能を満たすので、再度形成し直す必要はない。従って、このような形状の翼34を極めて短時間で形成することができる。
或る実施形態においては、図1Fにおける第一ハブ面曲線12と第二ハブ面曲線22とからなる曲線が図7Aにおける曲線2と同じ形状、長さであり、図1Gにおける第一シュラウド面曲線11と第二シュラウド面曲線21とからなる曲線が図7Aにおける曲線1と同じ形状、長さであるものとする。そのような場合であっても、翼34の断面は直線状になり、そのような形状の翼を容易に作成することができる。
本発明においては、第一部分14および第二部分24を別々に形成した後で、これらを組合せて翼34を形成している。従って、形状が比較的複雑であっても、翼34を容易に形成することが可能である。また、このような手法は、コンピュータの画面上でインペラ10を描画する際に極めて有利であるのが分かるであろう。
さらに、曲線11、12等を直線群13等で接続した場合には、翼を実際に機械加工する際に、工具を直線群13の各直線に対して平行に移動させられる。従って、曲線11、12等を直線群13等で接続することは、NC加工により翼を作成する場合に特に有利である。
図2は本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第一の斜視図である。図2に示されるインペラ10は、ハブ5のハブ面に複数の長翼64と、長翼64よりも短い複数の短翼74とを備えている。図2から分かるように、これら長翼64および短翼74は互い違いに周方向に等間隔で配置されている。また、長翼64はハブ5の基端から末端まで概ね延びているのに対し、短翼74はハブ5の基端からハブ5の途中まで延びている。
図3Aから図3Fは本発明の第二の実施形態に基づくインペラの第二から第七の斜視図である。以下、これら図面を参照しつつ、第二の実施形態におけるインペラ10の形成手法について説明する。
はじめに図3Aに示されるように、長翼64の第一部分44を形成する。第一部分44は、ハブ5の基端側に位置している長翼64の一部分である。前述したように、ハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線42と、長翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線41とを規定する。次いで、これら第一シュラウド面曲線41および第一ハブ面曲線42の間を複数の直線群43で前述したように接続する。
そして、図3Bに示されるように、同一の長翼64の第二部分54を形成する。第二部分54は、ハブ5の末端側に位置している長翼64の一部分である。すなわち、図3Bから分かるように、ハブ面に沿って延びる第二ハブ面曲線52と、長翼のシュラウド面に沿って延びる第二シュラウド面曲線51とを規定する。そして、これら第二シュラウド面曲線51および第二ハブ面曲線52の間を複数の直線群53で前述したように接続する。
その後、図3Cに示されるように、第一部分44および第二部分54を互いに連結する。図3Cから分かるように、第一シュラウド面曲線41および第二シュラウド面曲線51は互いに円滑に接続され、第一ハブ面曲線42および第二ハブ面曲線52も互いに円滑に接続される。言い換えれば、第一部分44および第二部分54は互いに円滑に接続されるように寸法決めされている。このようにして、図3Dに示されるように、単一の長翼64が形成される。
次いで、短翼74を形成する。図3Eから分かるように、ハブ面に沿って延びる短翼74のハブ面曲線72と、短翼のシュラウド面に沿って延びるシュラウド面曲線71とを規定する。そして、これらシュラウド面曲線71およびハブ面曲線72の間を複数の直線群73で前述したように接続する。
次いで、図3Fに示されるように、短翼74を長翼64と一緒にハブ5のハブ面に配置する。図3Fから分かるように、短翼74の上端は、長翼64における第一部分44と第二部分54との間の境界部分と概ね同じ高さに位置している。言い換えれば、長翼64の第一部分44は短翼74の寸法に基づいて形成される。また、長翼64の第一部分44の形状が、短翼74の形状と完全に一致していてもよい。
その後、他の長翼64および他の短翼74をハブ5のハブ面において等間隔で周方向に配置する。他の長翼64および他の短翼74の形成手法は、前述したのと同様である。このようにして、図2に示されるように、第二の実施形態におけるインペラ10が形成される。
このような場合にも、前述したのと同様の効果を得ることができる。また、長翼64の第一部分44の形状を短翼74の形状に一致させた場合には、第二の実施形態における複雑な形状のインペラ10を迅速かつ容易に形成できるのが分かるであろう。
さらに、図4は本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第一の斜視図である。図4に示されるインペラ10は、ハブ5のハブ面に複数の長翼114と、ハブ面に沿った方向において長翼114よりも短い複数の短翼144とを備えている。図4から分かるように、これら長翼114および短翼144は互い違いに周方向に等間隔で配置されている。また、長翼114はハブ5の基端から末端まで概ね延びているのに対し、短翼144はハブ5の基端からハブ5の途中まで延びている。
図5Aから図5Iは本発明の第三の実施形態に基づくインペラの第二から第十の斜視図である。以下、これら図面を参照しつつ、第三の実施形態におけるインペラ10の形成手法について説明する。
はじめに図5Aに示されるように、長翼114の第一部分84を形成する。第一部分84は、ハブ5の基端側に位置している長翼114の一部分である。前述したように、ハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線82と、長翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線81とを規定する。次いで、これら第一シュラウド面曲線81および第一ハブ面曲線82の間を複数の直線群83で前述したように接続する。
そして、図5Bに示されるように、同一の長翼114の第二部分94を形成する。第二部分94は、長翼114の第一部分84に連結する部分であり、後述する第三部分104と第一部分84との間に位置している。図5Bから分かるように、ハブ面に沿って延びる第二ハブ面曲線92と、長翼のシュラウド面に沿って延びる第二シュラウド面曲線91とを規定する。そして、これら第二シュラウド面曲線91および第二ハブ面曲線92の間を複数の直線群93で前述したように接続する。
さらに、図5Cに示されるように、同一の長翼114の第三部分94を形成する。第三の実施形態においては、第三部分94は、ハブ5の末端側に位置している長翼114の一部分である。すなわち、図5Cから分かるように、ハブ面に沿って延びる第三ハブ面曲線102と、長翼のシュラウド面に沿って延びる第三シュラウド面曲線101とを規定する。そして、これら第三シュラウド面曲線101および第三ハブ面曲線102の間を複数の直線群103で前述したように接続する。
その後、図5Dに示されるように、第一部分84、第二部分94および第三部分104を互いに連結する。図5Dから分かるように、第一シュラウド面曲線81、第二シュラウド面曲線91および第三シュラウド面曲線101は互いに円滑に接続され、第一ハブ面曲線82、第二ハブ面曲線92および第三ハブ面曲線102も互いに円滑に接続される。言い換えれば、第一部分84、第二部分54および第三部分は互いに円滑に接続されるように寸法決めされている。図5Eに示されるように、このようにして、単一の長翼114が形成される。
次いで、図5Fに示されるように、短翼144の第一部分124を形成する。第一部分124は、ハブ5の基端側に位置している短翼144の一部分である。前述したように、ハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線122と、短翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線121とを規定する。次いで、これら第一シュラウド面曲線121および第一ハブ面曲線122の間を複数の直線群123で前述したように接続する。
そして、図5Gに示されるように、同一の短翼144の第二部分134を形成する。第二部分134は、短翼144の第一部分124に連結する部分である。図5Gから分かるように、ハブ面に沿って延びる第二ハブ面曲線132と、短翼のシュラウド面に沿って延びる第二シュラウド面曲線131とを規定する。そして、これら第二シュラウド面曲線131および第二ハブ面曲線132の間を複数の直線群133で前述したように接続する。
その後、図5Hに示されるように、第一部分124および第二部分134を互いに連結する。図5Hから分かるように、第一シュラウド面曲線121および第二シュラウド面曲線131は互いに円滑に接続され、第一ハブ面曲線122および第二ハブ面曲線132も互いに円滑に接続される。言い換えれば、第一部分124および第二部分134は互いに円滑に接続されるように寸法決めされている。図5Hに示されるように、このようにして、単一の短翼144が形成される。
その後、図5Iに示されるように、短翼144を長翼114と一緒にハブ5のハブ面に配置する。図5Iから分かるように、短翼144の上端は、長翼114における第二部分94と第三部分104との間の境界部分と概ね同じ高さに位置している。言い換えれば、長翼114の第一部分84および第二部分94は短翼144の寸法に基づいて形成される。
また、長翼114の第一部分84および第二部分94の形状は、短翼144の第一部分124および第二部分134の形状とそれぞれ完全に一致していてもよい。その場合には、長翼114の第一部分84と第二部分94との間の境界部分は、短翼144の第一部分124と第二部分134との間の境界部分と概ね同じ高さに位置することになる。
その後、他の長翼114および他の短翼144をハブ5のハブ面において等間隔で周方向に配置する。他の長翼114および他の短翼144の形成手法は、前述したのと同様である。図4に示されるように、このようにして、第三の実施形態におけるインペラ10が形成される。
このような場合にも、前述したのと同様の効果を得ることができる。また、長翼114の第一部分84および第二部分94の形状を短翼144の第一部分124および第二部分134の形状に一致させた場合には、第三の実施形態における複雑な形状のインペラ10を迅速かつ容易に形成できるのが分かるであろう。
ところで、図6は流量比と効率比との関係を示す図である。図6において横軸はインペラの流量比を示すと共に、縦軸は効率比を示している。また、図6における破線X0は従来技術のインペラの挙動を表し、実線X1は本発明の第一の実施形態におけるインペラ10の挙動を表している。図6から分かるように、インペラ10の効率は、従来技術のインペラの効率よりも高くなることが判明した。従って、断面が略直線状の翼を有する本発明のインペラ10は従来技術のインペラと比較して有利であり、本発明においては、このような高性能のインペラ10を前述したように容易に形成することができる。
5 ハブ
10 インペラ
11、41、81、121 第一シュラウド面曲線
12、42、82、122 第一ハブ面曲線
13、23、43、53、73、83、93、103、123、133 直線群
14、44、84、124 第一部分
21、51、131 第二シュラウド面曲線
22、52、132 第二ハブ面曲線
24、54、94、134 第二部分
34 翼
64、114 長翼
71 シュラウド面曲線
72 ハブ面曲線
74、144 短翼
101 第三シュラウド面曲線
102 第三ハブ面曲線
104 第三部分

Claims (5)

  1. ハブのハブ面に複数の翼が備えられたインペラの形成方法において、
    ハブを準備する工程と、
    前記ハブのハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線と、形成されるべき翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線とを前記ハブの基端側に規定する第一曲線規定工程と、
    前記第一ハブ面曲線と第一シュラウド面曲線とを第一直線群で接続して、前記形成されるべき翼の第一部分を形成する第一部分形成工程と、
    前記ハブのハブ面に沿って延びると共に前記第一ハブ面曲線に接続する第二ハブ面曲線と、前記シュラウド面に沿って延びると共に前記第一シュラウド面曲線に接続する第二シュラウド面曲線とを前記ハブの末端側に規定する第二曲線規定工程と、
    前記第二ハブ面曲線と第二シュラウド面曲線とを第二直線群で接続して、前記形成されるべき翼の第二部分を形成する第二部分形成工程と、
    前記第一部分および前記第二部分を連結して単一の翼を形成する単一翼形成工程と、
    前記第一曲線規定工程から前記翼形成工程までを繰返して、複数の翼を前記ハブのハブ面に配置する複数翼形成工程と、を含むインペラの形成方法。
  2. さらに、前記翼よりも短い複数の短翼を前記ハブのハブ面に配置する短翼形成工程を含み、
    前記翼の前記第一部分は前記短翼に相当する形状であるようにした、請求項1に記載の形成方法。
  3. 請求項1または2に記載の形成方法により形成されたインペラ。
  4. ハブのハブ面に複数の翼が備えられたインペラにおいて、
    前記翼のそれぞれが、前記ハブの基端側に位置する第一部分と、前記ハブの末端側に位置する第二部分とを含んでおり、
    前記第一部分は、前記ハブのハブ面に沿って延びる第一ハブ面曲線と、前記翼のシュラウド面に沿って延びる第一シュラウド面曲線とを第一直線群で接続することにより形成されており、
    前記第二部分は、前記ハブのハブ面に沿って延びると共に前記第一ハブ面曲線に接続する第二ハブ面曲線と、前記シュラウド面に沿って延びると共に前記第一シュラウド面曲線に接続する第二シュラウド面曲線とを第二直線群で接続することにより形成されている、インペラ。
  5. さらに、前記翼よりも短くて隣接する前記翼の間に配置された複数の短翼を具備し、
    前記翼の前記第一部分は前記短翼に相当する形状であるようにした、請求項4に記載のインペラ。
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