JP2014132307A - 光走査装置及びそれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】光路長を可変とする光反射手段を変位させる影響で走査光学系が大型化したり、印字位置精度が劣化したりすることを抑制し、高精細な画像形成を行うことができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供する。
【解決手段】光源から出射した光束を主走査断面で主走査方向に偏向走査する偏向手段と、光路長を可変とする光反射手段を備え、前記偏向手段で偏向走査された走査光束を集光し被走査面に前記光源の像を結像させる第1の結像光学系と、前記第1の結像光学系を介した光束を検知する光検知手段と、前記第1の結像光学系と前記光検知手段の間の光路に設けられる第2の結像光学系と、を有し、前記光検知手段が設けられる位置が、前記主走査断面で前記第2の結像光学系による前記光反射手段と光学的に共役な位置を含み該位置と前記第2の結像光学系との間である。
【選択図】図1
【解決手段】光源から出射した光束を主走査断面で主走査方向に偏向走査する偏向手段と、光路長を可変とする光反射手段を備え、前記偏向手段で偏向走査された走査光束を集光し被走査面に前記光源の像を結像させる第1の結像光学系と、前記第1の結像光学系を介した光束を検知する光検知手段と、前記第1の結像光学系と前記光検知手段の間の光路に設けられる第2の結像光学系と、を有し、前記光検知手段が設けられる位置が、前記主走査断面で前記第2の結像光学系による前記光反射手段と光学的に共役な位置を含み該位置と前記第2の結像光学系との間である。
【選択図】図1
Description
本発明は光走査装置及びそれを用いた画像形成装置に関し、電子写真プロセスを有するレーザービームプリンタやデジタル複写機やマルチファンクションプリンタ(多機能プリンタ)などに好適なものである。
従来、レーザービームプリンタやデジタル複写機の画像形成装置に用いられている光走査装置は、光源手段から射出された光束を入射光学系により偏向手段としての光偏向器に導光している。そして、光偏向器により偏向走査された光束を結像光学系により被走査面である感光ドラム面上にスポット状に結像させ、該光束で感光ドラム面上を光走査している。
このような光走査装置においては、光源から射出した光束をコリメータレンズ等で略平行光に変換し、倒れ補正を行うために略平行光に変換された光束を、シリンドリカルレンズで偏向面近傍に線像を形成している。偏向器の偏向面で偏向された光束は、走査レンズで感光体ドラム面上を略等速走査し、スポットを形成する。
図8は従来の光走査装置の要部概略図である。図8において、901は光源手段であり、例えば半導体レーザーより成っている。902はコリメータレンズであり、半導体レーザー1から出射された発散光束を略平光束に変換している。903はシリンドリカルレンズであり、副走査方向のみに所定の屈折力を有しており、コリメータレンズ902を通過した光束を副走査断面内で偏向手段905の偏向面(偏向反射面)905aにほぼ線像として結像させている。
904は絞り(スリット部材)であり、シリンドリカルレンズ903通過後の通過光束を制限している。なお、光源手段901、コリメータレンズ902、シリンドリカルレンズ903、絞り904の各要素は、入射光学系の一要素を構成している。偏向手段905は、複数の偏向面を有する光偏向器であり、例えば回転多面鏡よりなり、モーター等の不図示の駆動手段により回転している。
906はfθレンズ群であり、主に主走査方向に屈力を有する第1レンズ群906aと、主に副走査方向に屈折力を有する第2レンズ群906bより成っている。fθレンズ群906は、光偏向器905からの偏向光束を被走査面907にスポット像として形成する。そして、fθレンズ群906については、副走査断面内で偏向面905aと被走査面907とを略共役関係に設定しており、面倒れ補正光学系として偏向面の倒れ(面倒れ)による結像位置ずれを低減している。
このような光走査装置において、偏向器と被走査面の間に不図示の折り返しミラーを配置し、光走査装置を小型化することが知られている。そして、その折り返しミラーを面法線方向に変位させ、走査線の傾きを調整させる技術が開示されている(特許文献1)。
また、光走査装置における書き出し位置検知光学系(BD光学系)の高精度化に関する技術も開示されている(特許文献2)。
しかしながら、特許文献1の光走査装置では、折り返しミラーで被走査面の光学性能(走査線傾き)を調整し所望の性能を確保できるが、折り返しミラーを変位させた場合のBD光学系の性能劣化に関しては開示されていない。また、特許文献2の光走査装置では、BD光学系の高精度化に関する開示はあるが、折り返しミラーを調整することとの関連においてBD光学系の高精度化を図ることは開示されていない。
本件発明者は、被走査面へ向かう光束を折り返す折り返しミラーを面法線方向に変位させ光学性能を向上させる光走査装置において、折り返しミラーを変位させる影響で走査光学系が大型化したり、印字位置精度が劣化したりするという課題を見出した。
本発明の目的は、光路長を可変とする光反射手段を変位させる影響で走査光学系が大型化したり、印字位置精度が劣化したりすることを抑制し、高精細な画像形成を行うことができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置の提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る光走査装置は、光源から出射した光束を主走査断面で主走査方向に偏向走査する偏向手段と、光路長を可変とする光反射手段を備え、前記偏向手段で偏向走査された走査光束を集光し被走査面に前記光源の像を結像させる第1の結像光学系と、前記第1の結像光学系を介した光束を検知する光検知手段と、前記第1の結像光学系と前記光検知手段の間の光路に設けられる第2の結像光学系と、を有し、前記光検知手段が設けられる位置が、前記主走査断面で前記第2の結像光学系による前記光反射手段と光学的に共役な位置を含み該位置と前記第2の結像光学系との間であることを特徴とする。
また、上記光走査装置を用いた画像形成装置も本発明の他の一側面を構成する。
本発明によれば、光路長を可変とする光反射手段を変位させる影響で走査光学系が大型化したり、印字位置精度が劣化したりすることを抑制し、高精細な画像形成を行うことができる光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を提供できる。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。以下の説明において、主走査方向とは回転多面鏡の回転軸及び結像光学系の光軸に垂直な方向(回転多面鏡で光束が反射偏向(偏向走査)される方向)、副走査方向とは回転多面鏡の回転軸と平行な方向である。また、主走査断面とは主走査方向と結像光学系の光軸を含む平面、副走査断面とは結像光学系の光軸を含み主走査断面と垂直な断面である。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
図7は、本発明の実施形態に係る光走査装置を搭載したカラー画像形成装置の模式図で、副走査方向の要部断面を示す。図7において、60はカラー画像形成装置、71、72、73、74は後に詳述する光走査装置、121、122、123、124は各々像担持体としての感光ドラム、31、32、33、34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
(画像形成装置)
図7は、本発明の実施形態に係る光走査装置を搭載したカラー画像形成装置の模式図で、副走査方向の要部断面を示す。図7において、60はカラー画像形成装置、71、72、73、74は後に詳述する光走査装置、121、122、123、124は各々像担持体としての感光ドラム、31、32、33、34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
図において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置71、72、73、74に入力される。そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41、42、43、44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム121、122、123、124の感光面が主走査方向に走査される。
本実施形態におけるカラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、入力したコードデータがY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、光走査装置71、72、73、74に入力される。
そして、光走査装置71、72、73、74からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41、42、43、44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム121、122、123、124の感光面が主走査方向に走査される。
本実施形態におけるカラー画像形成装置60では、光走査装置71、72、73、74により4ビームを走査するが、各々のビームがY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、B(ブラック)の各色に対応している。そして、各々平行して設けられる感光ドラム121、122、123、124の各ドラム面上に、画像信号(画像情報)に対応した潜像に応じたトナー像が現像器31、32、33、34により各々形成される。
このように本実施形態では、各光走査装置および各現像器により、各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の静電潜像に応じたトナー像を各々対応する感光ドラム面上に高速印字している。その後、トナー像を被転写材である記録材に転写する転写器、更に転写されたトナー像を被転写材に定着する定着器により、記録材に多重転写された1枚のフルカラー画像を形成している。
外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
(光走査装置)
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の主走査断面図、図2は副走査断面図である。図中、1は光源手段であり、複数の発光点(発光部)を有する半導体レーザー(マルチビーム光源)より成っている。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る光走査装置の主走査断面図、図2は副走査断面図である。図中、1は光源手段であり、複数の発光点(発光部)を有する半導体レーザー(マルチビーム光源)より成っている。
光源手段1は、複数の発光点のうち、少なくとも1つの発光点の第1の光学手段としてのコリメータレンズ3の光軸からの距離が、他の1つの発光点の同光軸からの距離と異なっている。ここで、コリメータレンズ3は、モールディングプロセスで作製されたガラス製の集光レンズである。本実施形態では、光源手段1は図5に示すように発光点が一次元状に配列して32個の発光点から成る面発光レーザーで構成されている。これは、32ビームレーザーを使用することにより高速化、高精細化が達成されるためである。
2は第1の絞りであり、副走査方向の通過光束の光束幅を制限してビーム形状を整形している。これは、第1の絞り2をコリメータレンズ3近傍に配置し、副走査方向の射出瞳位置をfΘレンズ20b近傍に配置し、各ビームの主光線がfΘレンズ20b近傍で副走査方向の同一位置を通過するようにするためである。コリメータレンズ3は、偏向手段10側の面が回転対称な非円弧(非球面)になっており、後述する発光点間のスポット径差を低減するとともに、光源手段1から出射された発散光束を平行光束に変換している。
4は、ガラス製の凸球面レンズであり、非走査面でのスポット径を調整ためのレンズである。5は、シリンドリカルレンズであり、副走査断面内(副走査方向)にのみパワーを有している。シリンドリカルレンズ5は、コリメータレンズ3、球面レンズ4を通過した光束を副走査断面内で集光(収束)させ、光偏向器10の偏向面(反射面)10aに光源手段1の発光点の像を線像として結像させている。6は第2の絞りであり、主走査方向の通過光束の光束幅を制限してビーム形状を整形している。本実施形態における第2の絞り6は、コリメータレンズ3の光偏向器10側に配置されている。
7は、主走査方向にくさび形状を有するウェッジプリズムであり、第2の絞り6とプリズム7の入射面が一致するように配置されている。プリズム7の入射面と出射面は、主走査方向に5°の角度を有している。これは、出射面からの反射光がAPCセンサー9に入射しないようにするためである。8は結像レンズであり、プリズム7の入射面で反射した光束を光量検知センサーであるAPCセンサー9に集光するためのレンズである。
光量検知センサーであるAPCセンサー9は、面発光レーザー1の各ビームが所望の光量で発光させるために設けられる。面発光レーザーは端面発光型のレーザーと異なり、APC(Auto Power Control)センサーを素子内に配置できないので、レーザーの外部にAPCセンサー9を有している。
なお、コリメータレンズ3とシリンドリカルレンズ5を1つの光学素子より構成しても良い。第1の絞り2、コリメータレンズ3、球面レンズ4、シリンドリカルレンズ5、そして第2の絞り6の各要素は、入射光学系LAの一要素を構成し、プリズム7、結像レンズ8、光量検知センサー9は、APC光学系の一要素を構成している。
コリメータレンズ3は、上述したように光偏向器10側の面が回転対称な非円弧(非球面)になっており、レンズ光軸から周辺部に向かい凸のパワーが弱くなる非球面が付加された非球面形状を有している。これによって、複数の発光点からの光束の被走査面または偏向面での集光位置(ピント位置)を略同一にして、被走査面での複数光束のスポット径を略同一にすることができる。
また、光偏向器10近傍に配置されている第2の絞り6は、主走査方向の光束幅を制限するとともに、偏向面上での各発光点からの光束の主光線を近接させることができるので、マルチビーム時に発生する縦線ゆらぎを低減できる。
光偏向器10は、5面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーターの駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
20は集光機能とfθ特性とを有するfΘレンズ系であり、第1、第2の結像レンズであるfΘレンズ20a、20bを含む(本実施形態ではこの2枚のレンズより成る)。fΘレンズ系20は、後述する折り返しミラー11、12と共に、第1の結像光学系を構成する。第1の結像レンズ20aはガラス製のレンズ(平凸球面レンズ)で形成される一方、第2の結像レンズ20bは樹脂製のレンズ(主走査面内で非球面形状のアナモフィックレンズ)より形成されている。
結像光学系20は、光偏向器10によって反射偏向された画像情報に基づく光束を集光(収束)させ、被走査面としての感光ドラム面30上に光源手段1の発光点の像を結像させている。また、この結像光学系20は、副走査断面内において光偏向器10の反射面10aと感光ドラム面7との間を共役関係にすることにより、面倒れ補正を行う。
本実施形態のfΘレンズ20bの出射面は副走査断面の形状が非円弧であり、その非円弧量をfΘレンズ20bの長手方向に変化させることにより、副走査方向の波面収差量を変化させ、副走査方向の波動光学的な像面湾曲を低減させている。また、fΘレンズ群20の副走査方向の近軸像面湾曲を適切に発生させることにより、面倒れが発生した場合の被走査面における副走査スポット位置ずれを低減させ、ピッチムラを低減している。なお、30は被走査面としての感光ドラム面である。
本実施形態において、画像情報に応じて光源手段1から光変調され出射した複数(本実施形態では32本もしくは8本)の光束は第1の絞り2により副走査方向の光束幅が制限される。そして、コリメータレンズ3と球面レンズ4により平行光束に変換され、シリンドリカルレンズ5に入射する。シリンドリカルレンズ5に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射して、第2の絞り6により主走査方向の光束幅が制限される。また副走査断面内においては、収束して第2の絞り6を通過し(主走査方向の光束幅が制限される)、光偏向器10の偏向面10a近傍に線像(主走査方向に長手の線像)として結像する。
そして、光偏向器10の偏向面10aで反射偏向された複数の光束は、各々主に主走査方向に凸のパワーを有する結像光学系20aに入射し、感光ドラム面30上にスポット状に結像する。つまり、結像光学系は、偏向面を介した光束を用いて、被走査面である感光ドラム面上にスポット状の光(ビーム)を照射する(光源の像を結ぶ)。光偏向器10を矢印A方向に回転させることによって、感光ドラム面30上を矢印30a方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより,記録媒体である感光ドラム面上に複数の走査線を同時に形成し、画像記録を行っている。本実施形態の走査光学系の設計パラメータを表1に示す。
本実施形態において、fΘレンズ20bの形状は、それぞれ結像レンズと光軸との交点をを原点とする。そして、図1に示すように光軸に対して走査開始側と走査終了側で、光軸をX軸、主走査面内において光軸と直交する方向をY軸、副走査面内で光軸と直交する方向をZ軸とすると、以下の関数で表せる。
但し、Rは曲率半径、K、B4、B6、B8、B10は非球面係数である。本実施形態では主走査方向の形状を光軸に対し、対称に構成している、つまり走査開始側と走査終了側の非球面係数を一致させている。
またfΘレンズ20bは、入射面が副走査断面形状が円弧形状であり、出射面は副走査方向断面形状がZの4次項を有する非円弧形状である。出射面は、非円弧量が長手方向に変化している。さらに、fΘレンズ20bの副走査方向の形状は、光軸に対して走査開始側と走査終了側で入射面の副走査断面(光軸を含み主走査面と直交する面)内の曲率1/rと、4次の非球面係数をYの関数とし、レンズの有効部内において連続的に変化させている。
副走査方向の形状は、走査開始側と走査終了側で光軸をX軸、主走査面内において光軸と直交する方向をY軸、副走査面内で光軸と直交する方向をZ軸とし、r3、r4面の副走査方向関数は以下の連続関数で表せる。
(r’は副走査方向曲率半径、Djは曲率変化係数、Miは子線非球面係数)
Yのプラス側とマイナス側で係数が異なる場合は、サフィックスsは走査開始側、eは走査終了側を表している。また、副走査方向の曲率半径とは主走査方向の形状(母線)に直交する断面内における曲率半径である。
Yのプラス側とマイナス側で係数が異なる場合は、サフィックスsは走査開始側、eは走査終了側を表している。また、副走査方向の曲率半径とは主走査方向の形状(母線)に直交する断面内における曲率半径である。
(組立時の光路長補正)
図1(a)で、レーザの製造上のばらつきのためレーザ波長が変化する場合、光偏向器10の偏向面と被走査面30の副走査方向の共役関係がずれ、偏向面の倒れ(面倒れ)によって副走査方向の照射位置が変化する(これによりピッチむらが発生する)。具体的には、面発光レーザー(VCSEL)を光源として用いる光走査装置において、レーザー製造工程において、材料であるウエハーの膜厚がばらつくことにより、発振波長のばらつきが生じる。素子作製時には同一ウエハー内の膜厚ばらつきは小さく抑えることができるため、同一レーザー素子の複数ビーム間の発振波長ばらつきは1.5nm程度と小さい。
図1(a)で、レーザの製造上のばらつきのためレーザ波長が変化する場合、光偏向器10の偏向面と被走査面30の副走査方向の共役関係がずれ、偏向面の倒れ(面倒れ)によって副走査方向の照射位置が変化する(これによりピッチむらが発生する)。具体的には、面発光レーザー(VCSEL)を光源として用いる光走査装置において、レーザー製造工程において、材料であるウエハーの膜厚がばらつくことにより、発振波長のばらつきが生じる。素子作製時には同一ウエハー内の膜厚ばらつきは小さく抑えることができるため、同一レーザー素子の複数ビーム間の発振波長ばらつきは1.5nm程度と小さい。
しかし、異なるウエハーから作製されたレーザー素子間の発振波長ばらつきは、5〜10nm程度発生することが知られている。従って、波長変化で発生するピッチムラを低減させる必要がある。
また面倒れによるピッチむらの劣化が、fΘレンズ20や折り返しミラー11、12が、光学箱に取り付けられる際に傾いて取りつけられる等、光学素子の配置誤差によっても生じる。
このように組立時において、波長によるピッチむらと、光学素子の配置誤差によるピッチむらの両方を低減させる必要が生ずる。なお、波長変化で発生するピッチムラを低減させるためには、走査光学系の副走査方向の軸上色収差を低減させればよいが、このためには、ガラスレンズを複数枚用いたり、回折光学素子を使用したりする必要があり、コストアップを招いてしまう。
本実施形態では、光走査装置組み立て時の波長ばらつきにより発生する偏向面10aと被走査面30の副走査方向の共役関係のずれ量(共役点位置ずれ)を測定し、偏向面と被走査面の光路長を変化させる。このとき、光学素子の配置誤差によるピッチむらを考慮して、図2に示すように光路長を可変とする光反射手段としての折り返しミラー12を反射面の法線方向(12aの方向)に書き始め側と書き終わり側で独立に12aの方向に変位させる。すると、図1(b)に示すように調整後の折り返しミラー12’は主走査断面で傾いた状態となる。
折り返しミラー12’が主走査断面で傾くと、後に図3を用いて詳述するが、折り返しミラー12’の反射面の法線ベクトルが主走査断面で回転するため、書き出し検知光が主走査断面で折り返しミラー12’の反射面位置にて回転変位する。なお、この回転変位の方向は、画像領域の走査光、書き終わりも検知する場合の書き終わり検知光についても同様である。
このように、一般的にはBDセンサ面で書き出し検知光が主走査方向にずれてしまうところ、本実施形態では、このような書き出し検知のずれを抑制するために、図1(c)に示すような光学配置を採用する。即ち、折り返しミラー12’のBDレンズ21による共役位置23を含み、BDレンズ21に近づく側の許容範囲内に書き出し検知用のBDセンサ22を設定する。
BDセンサ22をBDレンズ21に近づく側に設定する理由は、BDセンサ22が被走査面(感光体ドラム面)30の等価位置から余りずれるとボケにより書き出し検知精度が劣化するところ、該等価位置が共役位置23よりBDレンズ21側にあるためである。
このような被走査面30の等価位置(fΘレンズ20およびBDレンズ21による光偏向器10で偏向された走査光束である平行光束の結像位置)が、折り返しミラー12’の共役位置23よりもBDレンズ21側の位置となることに関しては、後に詳述する。
(BD光学系)
図3に、本実施形態におけるBD光学系の主走査断面図を示す。光偏向器10で偏向された走査光束は、fΘレンズ20a、20bを通過し、折り返しミラー11および12’で反射される。折り返しミラー12’で反射された光束は、BDレンズ21を通過しBDセンサ22に向かう。BDセンサ22を走査光束が横切るタイミングで、BD信号(書き出しタイミング信号)が生成される。
図3に、本実施形態におけるBD光学系の主走査断面図を示す。光偏向器10で偏向された走査光束は、fΘレンズ20a、20bを通過し、折り返しミラー11および12’で反射される。折り返しミラー12’で反射された光束は、BDレンズ21を通過しBDセンサ22に向かう。BDセンサ22を走査光束が横切るタイミングで、BD信号(書き出しタイミング信号)が生成される。
本実施形態のBDセンサ22の端部は、ナイフエッジになっており、書き出しタイミングを安定化させている。本実施形態では、このようにBDセンサから得られるBD信号(BDセンサに入射する光束を検出したタイミングを示す信号)を用いて、走査光束で被走査面(ドラム面)を走査し始める書き出しタイミングを調整している。本実施形態では複数の発光点を持つ光源を用いているため、それらの複数の発光点間の書き出しタイミングを調整する。なお、BD検知位置にスリットを配置して、スリットの下流にPDセンサーを配置しても同様の効果を得ることができる。
図3において、折り返しミラー12の調整前のBD光束Raと、折り返しミラー12の調整後の折り返しミラー12’で反射するBD光束Rbを示す。BD光束RbがBD光束Raに対して主走査断面(図3の紙面内)で回転するのは、折り返しミラー12’の反射面の法線ベクトルが主走査断面で回転するためである。
折り返しミラー12の調整前のBD光束RaがBDセンサ22により検知されるタイミングでは、図3に示すように折り返しミラー12の調整後のBD光束RbはBDセンサ22の検知位置を既に過ぎてしまっている。換言すれば、折り返しミラー12の調整後のBD光束RbがBDセンサ22の検知位置で検知されるのは手前のタイミングであり、この手前のタイミングでは走査光束は図3のfΘレンズ20a、20bを図3の通過位置より端部側(図の下側)を通過する。しかし、これではfΘレンズ20a、20b、更には光偏向器10を大型化するといった不都合が生じてしまうこととなる。
そこで、本実施形態では、折り返しミラー12を調整した場合のBD検知位置の光束ずれΔαを低減するように、BD検知系の光学配置を設定している。即ち、折り返しミラー12’のBDレンズ21による共役位置23を含み、折り返しミラー12’側の許容範囲内に書き出し検知用のBDセンサ22を設定する。
本実施形態では、折り返しミラー12を調整した場合のBD検知位置の光束ずれΔαを低減するように、具体的には、以下の条件式(1)、更に好ましくは条件式(1a)を満足するようにする。
但し、
La:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、第2の結像光学系(BDレンズ21)による前記光反射手段の共役位置までの距離
Lb:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、光検知手段までの距離
fBD:第2の結像光学系(BDレンズ21)の主走査方向の焦点距離
条件式の上限を超えると、fΘレンズ20a、20b、更には光偏向器10を大型化することとなり好ましくない。
La:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、第2の結像光学系(BDレンズ21)による前記光反射手段の共役位置までの距離
Lb:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、光検知手段までの距離
fBD:第2の結像光学系(BDレンズ21)の主走査方向の焦点距離
条件式の上限を超えると、fΘレンズ20a、20b、更には光偏向器10を大型化することとなり好ましくない。
本実施形態では、上記条件式の右辺=6×fBDとしたが、望ましくは3×fBD、更に望ましくは2×fBDにすると、fΘレンズ20や光偏向器10が小型化でき、光走査装置をコンパクトに構成できる。
なお、光偏向器10で偏向された主走査方向の平行光束は、fΘレンズ20およびBDレンズ21の合成パワーによって、図1(c)に示すように、被走査面(感光体ドラム面)30の等価位置(図1(c)の位置23よりBDレンズ21に近づく側)に結像される。このように被走査面(感光体ドラム面)30の等価位置が、折り返しミラー12’のBDレンズ21による共役位置23よりBDレンズ21に近づく側にあるのは、以下の式より理解される。
−1/Lc+1/La=1/fBD
−1/L+1/Lo=1/fBD
但し
Lc:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、折り返しミラー12’までの距離
L:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、偏向器10で偏向された平行光束がfΘレンズ20のみにより結像される位置までの距離
Lo:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向をプラス方向として、偏向器10で偏向された平行光束がfΘレンズ20およびBDレンズ21により結像される位置までの距離
上記式より、1/La<1/fBD<1/Loの大小関係が導かれ、Lo<Laとなることが理解される。
−1/L+1/Lo=1/fBD
但し
Lc:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、折り返しミラー12’までの距離
L:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向(光偏向器から被走査面に向う方向)をプラス方向として、偏向器10で偏向された平行光束がfΘレンズ20のみにより結像される位置までの距離
Lo:第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向をプラス方向として、偏向器10で偏向された平行光束がfΘレンズ20およびBDレンズ21により結像される位置までの距離
上記式より、1/La<1/fBD<1/Loの大小関係が導かれ、Lo<Laとなることが理解される。
本実施形態では、BDレンズ21は、主走査方向にのみパワーを有するガラス製のシリンドリカルレンズで構成され、BD検知位置で副走査方向に光束を広げる(ぼかす)ことによって、BDセンサー上の汚れやごみによる検知エラーを低減している。
本実施形態では、具体的数値として以下の値に設定した。
La=111.6mm
Lb=26.6mm
fBD=52.6mm
ここで、より好ましくは、上述した条件式に加え、以下の条件式(2)、更に好ましくは条件式(2a)を満足するようにする。
Lb=26.6mm
fBD=52.6mm
ここで、より好ましくは、上述した条件式に加え、以下の条件式(2)、更に好ましくは条件式(2a)を満足するようにする。
但し、Lcは、第2の結像光学系(BDレンズ21)の後側主平面もしくは出射面から、fΘレンズ20より遠ざかる方向をプラス方向として、折り返しミラー12’までの距離である。
本実施形態では、具体的数値として、Lc=−99.57mmに設定し、以下に示すように上述した条件式を満足している。
(BD信号と画像信号のタイミングチャート)
図4に本実施形態のBD信号と画像信号のタイミングチャートを示す。図4(b)は折り返しミラー12が傾いていない状態(設計称呼状態)を示し、図4(a)、図4(c)に折り返しミラー12が傾いた状態を示す。図4(a)は、画像領域が書き終わり側にシフトする方向に折り返しミラー12が調整された場合(図1(b)に示す折り返しミラー12’の傾きとなる場合)の発光タイミングチャートを示す。また、図4(c)は、書き始め側に画像領域がシフトする方向に折り返しミラー12が調整された場合(図1(b)に示す折り返しミラー12’とは左右逆の傾きとなる場合)を示す。
図4に本実施形態のBD信号と画像信号のタイミングチャートを示す。図4(b)は折り返しミラー12が傾いていない状態(設計称呼状態)を示し、図4(a)、図4(c)に折り返しミラー12が傾いた状態を示す。図4(a)は、画像領域が書き終わり側にシフトする方向に折り返しミラー12が調整された場合(図1(b)に示す折り返しミラー12’の傾きとなる場合)の発光タイミングチャートを示す。また、図4(c)は、書き始め側に画像領域がシフトする方向に折り返しミラー12が調整された場合(図1(b)に示す折り返しミラー12’とは左右逆の傾きとなる場合)を示す。
図4(b)に示すように、光走査装置は、BD検知位置の少し前にレーザーがON状態になり、BD検知位置に走査光束が到達した瞬間にLD出力がOFFになる。そして走査光が画像書き出し位置に到達した瞬間にレーザーがONになり、画像信号に応じて各レーザーがON,OFFを繰り返し画像終了端でレーザーはOFFになる。
ここで、折り返しミラー12aが前述した調整により画像が書き終わり側にシフトするように傾いて固定された場合は、BD光束が図3のRaの状態(折り返しミラーが傾いていない状態)からRbの状態(折り返しミラーが傾いた状態)となる。この場合、図4(a)のタイミングチャートに示すように、BD信号と画像開始位置までの相対時間(距離)が長くなる。
即ち、図3の光束Raに対して、fΘレンズ20a及び、20bの外側(光軸から遠ざかる位置)を通過する光束がBDセンサ22を通過する光束になるため、fΘレンズ20a、20bを大きく(長く)する必要がある。また、光偏向器10の偏向面を大きくする必要がある。
本実施形態では、上記課題を解決するために、折り返しミラー12を調整し、画像領域がシフトしても、BDセンサ22上で光束が動きにくい構成(Δα≒0)にするために、BDレンズ21の配置と主走査方向のパワーを最適化している。
なお、本実施形態では、光偏向器10で光束がけられない最も走査後方側にビーム(発光点1b)からの光束のみでBD検知を行っているが、その他のビームでBD検知しても同様の効果が得られる。
(ビームピッチ間隔変化への対応)
ビームピッチ間隔(図5のLD1とLD32の被走査面の間隔)の変化は、環境変動(昇温)により生じ、画像を劣化させる。具体的には、ビームピッチ間隔変化は、fΘレンズの主走査方向のピント位置がずれることにより発生する。本実施形態では、fΘレンズ20bが樹脂製のレンズのため、昇温により屈折率が変化し、被走査面で主走査方向のピント変化が生じる。特に、主走査方向に間隔が広い多ビーム光源を用いる場合、主走査のピント変化によるビームピッチ間隔ずれが大きい。
ビームピッチ間隔(図5のLD1とLD32の被走査面の間隔)の変化は、環境変動(昇温)により生じ、画像を劣化させる。具体的には、ビームピッチ間隔変化は、fΘレンズの主走査方向のピント位置がずれることにより発生する。本実施形態では、fΘレンズ20bが樹脂製のレンズのため、昇温により屈折率が変化し、被走査面で主走査方向のピント変化が生じる。特に、主走査方向に間隔が広い多ビーム光源を用いる場合、主走査のピント変化によるビームピッチ間隔ずれが大きい。
本実施形態の主走査方向のピントが1mmずれた場合のビームピッチ間隔変化は、以下の通りとなる。即ち、主走査絞りから偏向面までの距離L=25mm、発光点の主走査間隔W=0.35mm、fΘ光学系の主走査焦点距離ffΘ=250.0mm、入射光学系の主走査焦点距離fcol=75mmであり、以下の値となる。
一般的に2400dpiの解像度の画像形成装置は、ピント変化1mmで1/10画素、つまり1μm以下の誤差に抑える必要がある。従って、より好ましい形態としては、昇温で主走査方向のピントが変化した場合の被走査面上のピッチ間隔ずれを測定するために、被走査面30と等価な位置にBDセンサ22を配置する。BDセンサ22でビームピッチ間隔を検知し、ビームピッチ間隔ずれをキャンセルさせるように各ビームの発光タイミングを変化させることができる。
なお、本実施形態では、図1(a)に示すように、書き始め側と書き終わり側にBDセンサ22、22’を配置しているので、書き出し側と書き終わりのビームピッチずれを測定して補正している。両側に配置することにより、波長変化による倍率色収差で発生するビームピッチずれも補正できるというメリットを有する。また、装置内の温度ムラにより、書き出し側と書き終わり側で非対称に昇温した場合に発生するビームピッチずれも低減できる。
本実施形態では、fΘレンズ20を2枚の結像光学素子で構成しているが、これに限らず、1枚もしくは3枚以上で構成しても上記の実施形態と同様の効果を得ることができる。以上のように、折り返しミラー調整を行って副走査方向の印字位置精度を向上させつつ、主走査方向の印字位置精度も向上でき、高精細な画像形成を行うことができる小型で低価格な光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を提供できる。
《第2の実施形態》
図6は、本発明の第2の実施形態における光走査装置の副走査断面図である。同図において図1(a)に示した要素と同一要素には同符番を付している。本実施形態において第1の実施形態と異なる点は、折り返しミラー調整手段とBDレンズの主走査パワー配置である。その他の構成、及び光学的作用は、第1の実施形態と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
図6は、本発明の第2の実施形態における光走査装置の副走査断面図である。同図において図1(a)に示した要素と同一要素には同符番を付している。本実施形態において第1の実施形態と異なる点は、折り返しミラー調整手段とBDレンズの主走査パワー配置である。その他の構成、及び光学的作用は、第1の実施形態と同様であり、これにより同様な効果を得ている。
本実施形態の折り返しミラー調整手段は、図6に示すように複数の光反射手段である折り返しミラー11と12を連結部材13で連結させ、三角形14、15、16の底辺14,15の垂直2等分線方向13aに一体的に変位させている。本実施形態において、折り返しミラー11と12を連結させて、垂直二等分線方向に一体的に変位させることにより、ミラー調整によって被走査面上の照射位置変化が発生しないようにしている。
折り返しミラー調整で照射位置ずれが発生すると、装置内の他の部品で光線が蹴られるという問題や、他の照射位置調整手段を有する必要があるという問題が発生し、装置の大型化やコストアップになるのでよくない。
また、本実施形態も第1の実施形態と同様に、書き出し側と書き終わり側で独立に13a方向に調整可能としている。これは、fΘレンズ20による副走査方向の共役点位置調整を高精度化し、面倒れにより発生するピッチムラをより高精度に抑制するためである。
本実施形態のBD光学系は、ミラー11とミラー12の中点との主走査方向の共役位置(第1の実施形態における共役位置23に相当)を含み、BDレンズ21に近づく側の許容範囲内に書き出し検知用のBDセンサ22を設定する。具体的には、第1の実施形態で述べた条件式を満足するように構成されている。本実施形態では、以下の具体的数値を設定した。
La=111.6mm
Lb=26.6mm
fBD=30.0mm
Lc=−121.98mm
本実施形態では、上述した条件式の右辺=6×fBDとしたが、望ましくは、3×fBD、更に望ましくは2×fBDにすると、fΘレンズや光偏向器が小型化でき、光走査装置をコンパクトに構成できる。また2枚の折り返しミラーの中点との共役位置が条件式を満足するように構成したが、ミラー11およびミラー12との共役位置も条件式を満足するように構成している。
Lb=26.6mm
fBD=30.0mm
Lc=−121.98mm
本実施形態では、上述した条件式の右辺=6×fBDとしたが、望ましくは、3×fBD、更に望ましくは2×fBDにすると、fΘレンズや光偏向器が小型化でき、光走査装置をコンパクトに構成できる。また2枚の折り返しミラーの中点との共役位置が条件式を満足するように構成したが、ミラー11およびミラー12との共役位置も条件式を満足するように構成している。
以上のように、2枚の折り返しミラーを同時に調整して、照射位置変動を発生させずに、副走査方向の印字位置精度を向上させつつ、主走査方向の印字位置精度も向上可能な小型で低価格な光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を提供できる。
《第3の実施形態》
本実施形態が第2の実施形態と異なる点は、BD光学系の構成である。その他の構成、作用は、第2の実施形態と同様である。本実施形態のBD光学系は、BDレンズの主走査焦点距離を短くし、BD光学系の光路を短くしている。これにより、装置を小型化できるというメリットを有する。
本実施形態が第2の実施形態と異なる点は、BD光学系の構成である。その他の構成、作用は、第2の実施形態と同様である。本実施形態のBD光学系は、BDレンズの主走査焦点距離を短くし、BD光学系の光路を短くしている。これにより、装置を小型化できるというメリットを有する。
本実施形態のBD光学系は、第2の実施形態と同様、ミラー11とミラー12の中点との主走査方向の共役位置が、BDセンサ近傍に配置されるようにBD光学系を配置している。
具体的には、第1の実施形態で述べた条件式を満足するように構成されている。本実施形態では、以下の具体的数値を設定した。
La=119.6mm
Lb=12.9mm
fBD=20.23mm
Lc=−116.36mm
本実施形態では、上述した条件式の右辺=6×fBDとしたが、望ましくは、3×fBD、更に望ましくは2×fBDにすると、fΘレンズや光偏向器が小型化でき、光走査装置をコンパクトに構成できる。また2枚の折り返しミラーの中点との共役位置が条件式を満足するように構成したが、ミラー11およびミラー12との共役位置も条件式を満足するように構成している。
Lb=12.9mm
fBD=20.23mm
Lc=−116.36mm
本実施形態では、上述した条件式の右辺=6×fBDとしたが、望ましくは、3×fBD、更に望ましくは2×fBDにすると、fΘレンズや光偏向器が小型化でき、光走査装置をコンパクトに構成できる。また2枚の折り返しミラーの中点との共役位置が条件式を満足するように構成したが、ミラー11およびミラー12との共役位置も条件式を満足するように構成している。
以上のように、コンパクトなBD光学系を用いて、副走査方向の印字位置精度を向上させつつ、主走査方向の印字位置精度も向上可能な小型で低価格な光走査装置及びそれを用いた画像形成装置を提供できる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
(変形例1)
上述した実施形態では、BDセンサ22を被走査面30の等価位置より前方側(BDレンズ21側)に設定したが、本発明はこれに限らず、BDセンサ22を被走査面30の等価位置、あるいは該等価位置より後方側に設定しても良い。この場合、主走査断面でBDレンズ21による折り返しミラーと光学的に共役な位置を含み該位置からBDレンズ21へ近づく側の許容範囲としては、被走査面30の等価位置までの範囲となる。
上述した実施形態では、BDセンサ22を被走査面30の等価位置より前方側(BDレンズ21側)に設定したが、本発明はこれに限らず、BDセンサ22を被走査面30の等価位置、あるいは該等価位置より後方側に設定しても良い。この場合、主走査断面でBDレンズ21による折り返しミラーと光学的に共役な位置を含み該位置からBDレンズ21へ近づく側の許容範囲としては、被走査面30の等価位置までの範囲となる。
BDセンサ22を被走査面30の等価位置より後方側に設定する場合、例えばBDセンサ22を被走査面30の等価位置とBDレンズ21による折り返しミラーと光学的に共役な位置との中間位置に設定することができる。このように該中間位置にBDセンサ22を設定する場合、BDレンズ21による折り返しミラーと光学的に共役な位置から余りずれないこと、かつ被走査面30の等価位置から余りずれないことという条件を両方満足することは言うまでもない。
1・・光源手段、10・・光偏向器、12・・折り返しミラー、20・・fΘレンズ、21・・BDレンズ、22・・BDセンサ
Claims (11)
- 光源から出射した光束を主走査断面で主走査方向に偏向走査する偏向手段と、光路長を可変とする光反射手段を備え、前記偏向手段で偏向走査された走査光束を集光し被走査面に前記光源の像を結像させる第1の結像光学系と、
前記第1の結像光学系を介した光束を検知する光検知手段と、
前記第1の結像光学系と前記光検知手段の間の光路に設けられる第2の結像光学系と、
を有し、
前記光検知手段が設けられる位置が、前記主走査断面で前記第2の結像光学系による前記光反射手段と光学的に共役な位置を含み該位置と前記第2の結像光学系との間であることを特徴とする光走査装置。 - 前記第2の結像光学系および前記光検知手段は、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載の光走査装置。
但し、
La:前記第2の結像光学系の後側主平面もしくは出射面から、前記第1の結像光学系より遠ざかる方向をプラス方向として、前記第2の結像光学系による前記光反射手段の共役位置までの距離
Lb:前記第2の結像光学系の後側主平面もしくは出射面から、前記第1の結像光学系より遠ざかる方向をプラス方向として、前記光検知手段までの距離
fBD:前記第2の結像光学系の主走査方向の焦点距離 - 前記第2の結像光学系の後側主平面もしくは出射面から、前記第1の結像光学系より遠ざかる方向をプラス方向として、前記光反射手段までの距離をLcとすると、以下の条件式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光走査装置。
- 前記光検知手段が設けられる位置が、前記主走査断面で前記第2の結像光学系による前記光反射手段と光学的に共役な位置と、前記第1の結像光学系および前記第2の結像光学系による前記偏向手段による偏向された光束が結像される位置と、の中間位置であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記光反射手段は、前記走査光束の開始側と終了側で独立に光路長が可変であって、前記光検知手段および前記第2の結像光学系を走査開始側、走査終了側の夫々に設けることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記第1の結像光学系は樹脂製のレンズを含む一方、前記第2の結像光学系はガラス製のシリンドリカルレンズで構成されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記第1の結像光学系は、光路を折り曲げるために前記光反射手段を含む複数の光反射手段を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光走査装置。
- 前記複数の光反射手段は一体的に変位して前記光路長を可変とすることを特徴とする請求項7に記載の光走査装置。
- 前記光検知手段が設けられる位置が、前記主走査方向において前記第2の結像光学系による前記複数の光反射手段の中点と光学的に共役な位置と前記第2の結像光学系との間であることを特徴とする請求項8に記載の光走査装置。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光走査装置と、前記被走査面に配置された感光体と、前記走査光束によって前記感光体に形成された静電潜像をトナー像として現像する現像器と、現像された前記トナー像を被転写材に転写する転写器と、転写された前記トナー像を前記被転写材に定着させる定着器と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光走査装置と、外部機器から入力したコードデータを画像信号に変換して前記光走査装置に入力せしめるプリンタコントローラとを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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