JP2014129859A - 軸受装置及びターボ冷凍機用圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の玉軸受を組み合わせた組合せ玉軸受を用いてシャフトを支持するにあたって、シャフトの軸方向へ向かう玉軸受の移動を許容する部分に配置された玉軸受の傾斜を抑制すること。
【解決手段】回転機械のシャフトを支持する軸受装置20は、シャフト3の一端側に複数の玉軸受10、11が予圧が負荷された状態で取り付けられ、かつ複数の玉軸受10、11がシャフト3の軸方向に移動できるように第1取付部に取り付けられる第1組合せ玉軸受21と、シャフト3の他端側に取り付けられ、かつ第2取付部に取り付けられて、少なくともシャフト3の軸方向への移動が拘束される第2組合せ玉軸受22と、を含む。
【選択図】図2
【解決手段】回転機械のシャフトを支持する軸受装置20は、シャフト3の一端側に複数の玉軸受10、11が予圧が負荷された状態で取り付けられ、かつ複数の玉軸受10、11がシャフト3の軸方向に移動できるように第1取付部に取り付けられる第1組合せ玉軸受21と、シャフト3の他端側に取り付けられ、かつ第2取付部に取り付けられて、少なくともシャフト3の軸方向への移動が拘束される第2組合せ玉軸受22と、を含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、複数の玉軸受を組み合わせた軸受装置及びこれを備えたターボ冷凍機用圧縮機に関する。
玉軸受は、転がり軸受の一種である。複数の玉軸受を組み合わせて軸を支持して、ラジアル荷重及びアキシャル荷重を支持するものが知られている。例えば、特許文献1、2には、アンギュラ玉軸受組み合わせた軸受構造が記載されている。
ところで、複数の玉軸受を用いてシャフトを支持する軸受装置は、熱膨張等に起因するシャフトの伸縮を許容するために、筐体の取付部に対して玉軸受がシャフトの軸方向へ移動することを許容するようになっている。玉軸受がシャフトの軸方向に移動すると、玉軸受が傾斜する可能性がある。その結果、玉軸受の軸方向への円滑な移動が実現できない可能性もある。特許文献1、2に記載された技術は、筐体の取付部に対して玉軸受がシャフトの軸方向へ移動することを許容しないものである。このため、シャフトの軸方向へ向かう玉軸受の移動を許容するものに対しては改善の余地がある。
本発明は、複数の玉軸受を組み合わせた組合せ玉軸受を用いてシャフトを支持するにあたって、シャフトの軸方向へ向かう玉軸受の移動を許容する部分に配置された玉軸受の傾斜を抑制することを目的とする。
本発明は、回転機械のシャフトを支持する軸受装置であって、シャフトの一端側に複数の玉軸受が予圧が負荷された状態で取り付けられ、かつ前記複数の玉軸受が前記シャフトの軸方向に移動できるように前記回転機械の第1取付部に取り付けられる第1組合せ玉軸受と、前記シャフトの他端側に取り付けられ、かつ前記回転機械の第2取付部に取り付けられて、少なくとも前記シャフトの軸方向への移動が拘束される第2組合せ玉軸受と、を含む軸受装置である。
この軸受装置は、第1組合せ玉軸受が有する複数の玉軸受がシャフトに組み込まれた時点で、これらに予圧が負荷されている。このため、この軸受装置は、第1組合せ玉軸受が有する複数の玉軸受のモーメント剛性を高めて、玉軸受の傾斜を抑制することができる。その結果、軸受装置は、シャフトが熱膨張等した場合に、シャフトに取り付けられている玉軸受を、シャフトの軸方向へ円滑に移動させることができる。
前記シャフトは、前記第1組合せ玉軸受と、前記第2組合せ玉軸受との間に、動力発生源の出力シャフトに取り付けられた歯車とかみ合い、かつ前記出力シャフトの回転を増速して前記シャフトに伝達するための歯車が取り付けられることが好ましい。第1組合せ玉軸受と第2組合せ玉軸受との間に設けられる歯車は、出力シャフトから入力を受けるため、第1組合せ玉軸受及び第2組合せ玉軸受には、より大きなモーメント剛性が要求される。軸受装置は、第1組合せ玉軸受が有する複数の玉軸受のモーメント剛性を高めることができるので、このような構造のシャフトを支持することに対して好適である。
本発明は、回転翼と、前記回転翼が取り付けられるシャフトと、前記シャフトを保持する筐体と、シャフトの一端側に複数の玉軸受が予圧が負荷された状態で取り付けられ、かつ前記複数の玉軸受が前記シャフトの軸方向に移動できるように前記回転機械の第1取付部に取り付けられる第1組合せ玉軸受と、前記シャフトの他端側に取り付けられ、かつ前記回転機械の第2取付部に取り付けられて、少なくとも前記シャフトの軸方向への移動が拘束される第2組合せ玉軸受と、を含むターボ冷凍機用圧縮機である。
ターボ冷凍機用圧縮機は、回転翼が高速で回転するため、軸受装置に高い剛性が要求される。このターボ冷凍機用圧縮機が有する軸受装置は、第1組合せ玉軸受が有する複数の玉軸受がシャフトに組み込まれた時点で、これらに予圧が負荷されている。このため、この軸受装置は、第1組合せ玉軸受が有する複数の玉軸受のモーメント剛性を高めて、玉軸受の傾斜を抑制することができる。その結果、このターボ冷凍機用圧縮機が有する軸受装置は、シャフトが熱膨張等した場合に、シャフトに取り付けられている玉軸受を、シャフトの軸方向へ円滑に移動させることができるので、ターボ冷凍機用圧縮機の安定した運転が実現される。
上述したターボ冷凍機用圧縮機は、前記回転翼を回転させる動力発生源を有し、前記シャフトは、前記第1組合せ玉軸受と、前記第2組合せ玉軸受との間に、前記動力発生源の出力シャフトに取り付けられた歯車とかみ合い、かつ前記出力シャフトの回転を増速して前記シャフトに伝達するための歯車が取り付けられることが好ましい。ターボ冷凍機用圧縮機は、動力発生源の出力シャフトの回転を増速させて回転翼に伝達するため、回転翼が取り付けられたシャフトは、第1組合せ玉軸受と第2組合せ玉軸受との間に増速用の歯車を備えることが多い。このターボ冷凍機用圧縮機が有する軸受装置は、第1組合せ玉軸受が有する複数の玉軸受のモーメント剛性を高めることができるので、第1組合せ玉軸受及び第2組合せ玉軸受により大きなモーメント剛性が要求されるターボ冷凍機用圧縮機のシャフトを支持することに対して好適である。
本発明は、複数の玉軸受を組み合わせた組合せ玉軸受を用いてシャフトを支持するにあたって、シャフトの軸方向へ向かう玉軸受の移動を許容する部分に配置された玉軸受の傾斜を抑制することができる。
以下、この発明を実施するための形態(以下、実施形態という)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る軸受装置を備えたターボ冷凍機の一例を示す概略図である。図1を用いて、軸受装置20が適用される回転機械としてのターボ冷凍機用圧縮機1について説明する。ターボ冷凍機用圧縮機1は、回転翼2によって冷媒を圧縮する装置である。ターボ冷凍機用圧縮機1は、例えば、冷凍機の圧縮機に用いられる。
ターボ冷凍機用圧縮機(以下、適宜圧縮機という)1は、回転翼2と、シャフト3と、筐体1Cと、軸受装置20とを含む。本実施形態では、圧縮機1は、回転翼2の動力発生源として電動機4を備えている。
回転翼2は、電動機4に駆動されて回転中心軸Zrを中心として回転する。回転翼2の回転中心側(IN)から吸い込まれた冷媒は、回転翼2の回転によって径方向外側(OUT)に吐出されて圧縮される。このように、圧縮機1は、遠心式の圧縮機である。本実施形態において、圧縮機1は遠心式の圧縮機に限定されるものではなく、例えば、軸流式の圧縮機であってもよい。
シャフト3は、回転翼2が取り付けられている。シャフト3は、軸受装置20を介して筐体1Cに取り付けられて保持される。軸受装置20は、第1組合せ玉軸受21と、第2組合せ玉軸受22とを含んでいる。第1組合せ玉軸受21は、複数(本実施形態では2個)の玉軸受10、11を組み合わせたものである。複数の玉軸受10、11は、シャフト3の一端部に嵌め込まれて、締結部材としてのロックナット12によってシャフト3に取り付けられる。第1組合せ玉軸受21は、シャフト3の一端側に取り付けられる。そして、第1組合せ玉軸受21は、複数の玉軸受10、11が、シャフト3の軸、すなわち回転中心軸Zrの方向に移動できるように、圧縮機1の第1取付部1Caに取り付けられる。第1取付部1Caは、圧縮機1の筐体1Cの一部である。
第1組合せ玉軸受21と第1取付部1Caとの間には、シャフト3の軸方向における複数の玉軸受10、11の移動を規制するものは設けられていない。また、第1取付部1Caと複数の玉軸受10、11との嵌め合いは、例えば、シャフト3の熱膨張等によって複数の玉軸受10、11がシャフト3の軸方向へ移動した場合に、この移動を許容できる程度に設定されている。このようにすることで、圧縮機1の運転中にシャフト3が熱膨張したり、運転後に収縮したりすることに起因する、シャフト3の軸方向への変形を許容することができる。本実施形態において、第1組合せ玉軸受21が取り付けられている部分を、自由側Fともいう。
第2組合せ玉軸受22は、シャフト3の他端側に取り付けられる。そして、第2組合せ玉軸受22は、圧縮機1の第2取付部1Cbに取り付けられて、少なくともシャフト3の軸方向への移動が拘束される。第2組合せ玉軸受22は、複数(本実施形態では3個)の玉軸受13、14、15を組み合わせたものである。複数の玉軸受13、14、15は、シャフト3の他端部に嵌め込まれて、締結部材としてのロックナット16によってシャフト3に取り付けられる。第2取付部1Cbは、圧縮機1の筐体1Cの一部である。
第2組合せ玉軸受22が第2取付部1Cbに組み込まれると、第2取付部1Cbには、シャフト3の軸方向から移動規制部材17が締結部材であるボルト18によって取り付けられる。また、第2取付部1Cbは、移動規制部材17が取り付けられる側とは反対側に、第2組合せ玉軸受22の玉軸受13と係り合う突起部Tを有している。突起部T及び移動規制部材17によって、シャフト3の軸方向に向かう第2組合せ玉軸受22の移動が拘束される。本実施形態において、第2組合せ玉軸受22が取り付けられている部分を、拘束側Lともいう。
電動機4は、筐体1Cに取り付けられている。電動機4の出力シャフト5は、軸受5Bを介して筐体1Cに支持されている。出力シャフト5には、歯車(電動機側歯車)6が取り付けられている。シャフト3は、第1組合せ玉軸受21と、第2組合せ玉軸受22との間に、歯車(シャフト側歯車)7を有している。シャフト側歯車7は、電動機4の出力シャフト5に取り付けられた電動機側歯車6とかみ合い、かつ出力シャフト5の回転を増速してシャフト3に伝達する。このため、電動機側歯車6の歯数は、シャフト側歯車7の歯数よりも多い。このような構造によって、回転翼2及びシャフト3は、電動機4の出力シャフト5の回転速度よりも高い回転速度で回転する。次に、軸受装置20についてより詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る軸受装置を示す図である。図3、図4は、第1組合せ玉軸受の軸方向における初期隙間を正とした例を示す図である。第1組合せ玉軸受21が有する複数の玉軸受10、11及び第2組合せ玉軸受22が有する複数の玉軸受13、14、15は、いずれもアンギュラ玉軸受である。なお、玉軸受10、11、13、14、15は、深溝玉軸受であってもよい。なお、アンギュラ玉軸受は、転動体としての玉の数が多いので、より高負荷で使用することができるため好ましい。
軸受装置20の第1組合せ玉軸受21は、隣接する複数の玉軸受10、11の内輪10A、11A間に内側間座23が設けられており、外輪10C、11C間には外側間座24が設けられている。軸受装置20の第2組合せ玉軸受22は、隣接する2個の玉軸受13、14の内輪13A、14A間に内側間座25が設けられており、外輪13C、14C間には外側間座26が設けられている。また、隣接する2個の玉軸受14、15の内輪14A、15A間に内側間座27が設けられており、外輪14C、15C間には外側間座28が設けられている。
第1組合せ玉軸受21が有する複数の玉軸受10、11は、背面組合せで組み合わせられている。背面組合せは、複数の玉軸受10、11を、接触角が異なる向きに組み合わせたものである。このように組み合わせることにより、回転中心軸Zrを含み、かつこれと平行な平面で切った断面において、玉軸受10の玉10Bと内輪10A及び外輪10Cとの接触点を通る直線laと、玉軸受11の玉11Bと内輪11A及び外輪11Cとの接触点を通る直線lbとが、回転中心軸Zrに向かって大きくなる。
第2組合せ玉軸受22は、シャフト側歯車7から回転中心軸Zrと平行な方向に向かって離れた位置、すなわち、ロックナット16側に取り付けられる2個の玉軸受14、15が、背面組合せとなっている。また、2個の玉軸受13、14は並列組合せとなっている。並列組合せは、複数の玉軸受13、14を、接触角が同じ向きに組み合わせたものである。このように組み合わせることにより、回転中心軸Zrを含み、かつこれと平行な平面で切った断面において、玉軸受13の玉13Bと内輪13A及び外輪13Cとの接触点を通る直線lcと、玉軸受14の玉14Bと内輪14A及び外輪14Cとの接触点を通る直線ldとが平行になる。このように、第2組合せ玉軸受22は、複数の玉軸受13、14、15を1個の並列組合せと1個の背面組合せとで組み合わせた、3列の組合せ玉軸受である。
圧縮機1は、シャフト3及び軸受装置20に高剛性が求められている。このため、上述したように、例えば、シャフト3の自由側Fを複数の玉軸受10、11が組み合わせられた多列組合せの第1組合せ玉軸受21で支持し、拘束側Lを複数の玉軸受13、14、15が組み合わせられた多列組合せの第2組合せ玉軸受22で支持する。また、圧縮機1は、長期間におけるメンテナンスフリーを実現するため、長寿命(例えば、5年〜6年)も求められている。長寿命化を実現するために、玉軸受10、11等をシャフト3に組み込んだ時点では、玉軸受10、11、13等に予圧が負荷されずにガタが残った状態とする手法がある。
圧縮機1は、回転翼2及びシャフト3が高速(数千rpm〜数万rpm)で回転する。このように、高速回転するシャフトを組合せ玉軸受によって支持する場合、高速回転に起因する玉軸受10等の昇温及び内輪10A等の膨張により、アキシャル隙間(シャフト3の軸、すなわち回転中心軸と平行な方向の隙間)及びラジアル隙間の減少量が大きくなる傾向がある。すなわち、高速回転に起因したアキシャル隙間及びラジアル隙間は小さくなる。
本実施形態の第1組合せ玉軸受21を例にして上述した状態を説明すると、図3に示すように、背面組み合わせされた複数の玉軸受10、11をシャフト3に組み込んだ時点で、外側間座24と、外輪10C、11Cとの隙間ΔAは0よりも大きくなる。このとき、複数の玉軸受10、11の内輪10A、11A間に設けられた内側間座23と、内輪10A、11Aとの隙間は0である。外側間座24を用いない場合、図4に示すように、背面組み合わせされた複数の玉軸受10、11をシャフト3に組み込んだ時点で、外輪10C、11Cとの隙間ΔAが0よりも大きくなり、内輪10A、11A間の隙間は0となる。
自由側Fは、拘束側Lとは異なり、シャフト3の熱膨張等が発生した場合、玉軸受10、11が筐体1Cの第1取付部1Caに拘束されずに、シャフト3の軸方向へ自由に移動できることが求められる。玉軸受10、11をシャフト3に組み込んだ時点で、玉軸受10、11に予圧が負荷されずにガタが残った状態とすると、玉軸受10、11が傾斜しやすくなる。その結果、玉軸受10、11が筐体1Cの第1取付部1Caと干渉して、シャフト3の軸方向へ向かう玉軸受10、11の円滑な移動が阻害される可能性がある。その結果、玉軸受10、11の玉10B、11Bと内輪10A、11A及び外輪10C、11Cとの接触部分(転動体接触部分)に剥離等が発生する可能性がある。
上述したように、ターボ冷凍機に用いる圧縮機1のように、シャフト3が高速で回転する回転機械は、玉軸受10、11、13等の長寿命化を図るため、玉軸受10、11、13等に予圧を負荷せずにガタが残った状態でシャフト3に組み付ける。しかし、本実施形態では、敢えて、自由側の第1組合せ玉軸受21が有する複数の玉軸受10、11の初期アキシャル隙間を負とすることにより、複数の玉軸受10、11を予圧が負荷された状態でシャフト3に取り付ける。初期アキシャル隙間とは、複数の玉軸受10、11をシャフト3に組み込んだ時点のアキシャル隙間である。
軸受装置20は、玉軸受21が有する複数の玉軸受10、11の初期アキシャル隙間を負とすることにより玉軸受10、11をシャフト3に組み付けた状態でこれらに予圧を負荷することで、複数の玉軸受10、11のモーメント剛性を高めることができる。その結果、軸受装置20は、玉軸受10、11の傾斜を抑制することができるので、シャフト3の軸方向へ向かって玉軸受10、11を円滑に移動させることができる。
また、上述したように、圧縮機1のシャフト3は、第1組合せ玉軸受21と第2組合せ玉軸受22との間にシャフト側歯車7を備える。シャフト側歯車7は、電動機4の出力シャフト5から入力を受けるため、シャフト3を支持する第1組合せ玉軸受21及び第2組合せ玉軸受22には、より大きなモーメント剛性が要求される。軸受装置20は、第1組合せ玉軸受21が有する複数の玉軸受10、11のモーメント剛性を高めることができるので、圧縮機1のシャフト3を支持することに対して好適である。
図5、図6は、予圧を説明するための図である。図5、図6は、定位置予圧によって、第1組合せ玉軸受21の玉軸受10、11に予圧を負荷する例を示している。図5は、内側間座23及び外側間座24を用いる場合であり、図6は、内側間座23及び外側間座24を用いない場合である。
背面組み合わせされた複数の玉軸受10、11に予圧を与える場合、図5、図6に示すように、接触角がそれぞれ対向する(法線方向の向きが逆)玉軸受10、11の合わせ面における端面間に、つまり背面組合せ部位である内輪10A、11Aの端面の間に適切な隙間(予圧隙間ともいう)ΔBを設ける。次に、両端の玉軸受10、11を、図2に示すロックナット12用いて、隙間ΔBが0になる、すなわち、端面間が密着するまで締め込む。このとき、締付力Fnが負荷される。このようにすることで、玉軸受10は、玉10Bと内輪10Aの溝との接触部及び玉10Bと外輪10Cの溝との接触部に、隙間ΔBの設定数値に応じた予圧が負荷されることになる。また、玉軸受11は、玉11Bと内輪11Aの溝との接触部及び玉11Bと外輪11Cの溝との接触部に、隙間ΔBの設定数値に応じた予圧が負荷されることになる。
図7は、拘束側に配置される第2組合せ玉軸受のアキシャル隙間を説明するための図である。拘束側Lに配置される第2組合せ玉軸受22は、複数の玉軸受13、14、15の初期アキシャル隙間、すなわち、複数の玉軸受13、14、15をシャフト3に組み込んだ時点のアキシャル隙間を正にする。これは、第2組合せ玉軸受22に作用するラジアル剛性及びアキシャル剛性が許容する限り初期アキシャル隙間を大きくして、玉軸受13、14、15の長寿命化を図るためである。拘束側Lは、シャフト3の軸方向に向かう玉軸受13、14、15の移動が拘束されているため、これらの傾斜は考慮せず、長寿命化を重視するためである。
背面組み合わせされた2個の玉軸受14、15の間において、シャフト3の軸方向における内側間座27の長さを外側間座28の長さよりもΔCだけ大きくする。このようにすることで、外輪14C、15Cの端面の間に隙間ΔCが設けられる。隙間ΔCは、0よりも大きい値に設定される。また、並列組み合わせされた2個の玉軸受13、14の間において、シャフト3の軸方向における内側間座25の長さと外側間座28の長さとは等しい。このようにすることで、軸受装置20は、第2組合せ玉軸受22が有する複数の玉軸受13、14、15の初期アキシャル隙間を正にすることができる。
上述したように、軸受装置20は、自由側Fに配置される第1組合せ玉軸受21が有する複数の玉軸受10、11に予圧が負荷される。また、拘束側Lに配置される第2組合せ玉軸受22が有する複数の玉軸受13、14、15の初期アキシャル隙間を正にする。このようにすることで、軸受装置20は、シャフト3の軸方向へ向かって玉軸受10、11を円滑に移動させることができる。その結果、軸受装置20は、玉軸受10、11の転動体接触部分における剥離等を抑制して、これらの耐久性を十分に確保できる。また、軸受装置20は、第2組合せ玉軸受22の初期アキシャル隙間を正にすることにより、これらの長寿命化を図ることができる。軸受装置20は、特に、シャフト3が高速回転する回転機械、例えば、ターボ冷凍機に用いられる圧縮機等に好適である。
以上、実施形態について説明したが、上述した内容に実施形態が限定されるものではない。また、実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、実施形態の構成要素は適宜組み合わせることが可能である。また、実施形態の要旨を逸脱しない範囲で各実施形態の構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うこともできる。
1 ターボ冷凍機用圧縮機(圧縮機)
1Ca 第1取付部
1Cb 第2取付部
1C 筐体
2 回転翼
3 シャフト
4 電動機
5B 軸受
5 出力シャフト
6 電動機側歯車
7 シャフト側歯車
10、11、13、14、15 玉軸受
10A、11A、13A、14A、15A 内輪
10B、11B、13B、14B、15B 玉
10C、11C、13C、14C、15C 外輪
12、16 ロックナット
17 移動規制部材
18 ボルト
20 軸受装置
21 第1組合せ玉軸受
22 第2組合せ玉軸受
23、25、27 内側間座
24、26、28 外側間座
F 自由側
L 拘束側
T 突起部
1Ca 第1取付部
1Cb 第2取付部
1C 筐体
2 回転翼
3 シャフト
4 電動機
5B 軸受
5 出力シャフト
6 電動機側歯車
7 シャフト側歯車
10、11、13、14、15 玉軸受
10A、11A、13A、14A、15A 内輪
10B、11B、13B、14B、15B 玉
10C、11C、13C、14C、15C 外輪
12、16 ロックナット
17 移動規制部材
18 ボルト
20 軸受装置
21 第1組合せ玉軸受
22 第2組合せ玉軸受
23、25、27 内側間座
24、26、28 外側間座
F 自由側
L 拘束側
T 突起部
Claims (4)
- 回転機械のシャフトを支持する軸受装置であって、
シャフトの一端側に複数の玉軸受が予圧が負荷された状態で取り付けられ、かつ前記複数の玉軸受が前記シャフトの軸方向に移動できるように前記回転機械の第1取付部に取り付けられる第1組合せ玉軸受と、
前記シャフトの他端側に取り付けられ、かつ前記回転機械の第2取付部に取り付けられて、少なくとも前記シャフトの軸方向への移動が拘束される第2組合せ玉軸受と、
を含むことを特徴とする軸受装置。 - 前記シャフトは、
前記第1組合せ玉軸受と、前記第2組合せ玉軸受との間に、動力発生源の出力シャフトに取り付けられた歯車とかみ合い、かつ前記出力シャフトの回転を増速して前記シャフトに伝達するための歯車が取り付けられる、請求項1に記載の軸受装置。 - 回転翼と、
前記回転翼が取り付けられるシャフトと、
前記シャフトを保持する筐体と、
シャフトの一端側に複数の玉軸受が予圧が負荷された状態で取り付けられ、かつ前記複数の玉軸受が前記シャフトの軸方向に移動できるように前記回転機械の第1取付部に取り付けられる第1組合せ玉軸受と、
前記シャフトの他端側に取り付けられ、かつ前記回転機械の第2取付部に取り付けられて、少なくとも前記シャフトの軸方向への移動が拘束される第2組合せ玉軸受と、
を含むことを特徴とするターボ冷凍機用圧縮機。 - 請求項3に記載のターボ冷凍機用圧縮機は、前記回転翼を回転させる動力発生源を有し、
前記シャフトは、前記第1組合せ玉軸受と、前記第2組合せ玉軸受との間に、前記動力発生源の出力シャフトに取り付けられた歯車とかみ合い、かつ前記出力シャフトの回転を増速して前記シャフトに伝達するための歯車が取り付けられる、ターボ冷凍機用圧縮機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012288742A JP2014129859A (ja) | 2012-12-28 | 2012-12-28 | 軸受装置及びターボ冷凍機用圧縮機 |
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JP2012288742A JP2014129859A (ja) | 2012-12-28 | 2012-12-28 | 軸受装置及びターボ冷凍機用圧縮機 |
Publications (1)
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---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019044936A (ja) * | 2017-09-07 | 2019-03-22 | 日本電産株式会社 | 変速機 |
KR102196317B1 (ko) * | 2019-07-16 | 2020-12-29 | 엘지전자 주식회사 | 팬 모터 및 베어링 |
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2012
- 2012-12-28 JP JP2012288742A patent/JP2014129859A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019044936A (ja) * | 2017-09-07 | 2019-03-22 | 日本電産株式会社 | 変速機 |
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