JP2014125818A - 免震緩衝材 - Google Patents

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Abstract

【課題】免震構造物と周辺の構造物の衝突による衝撃を緩和して免震構造物へ入力する衝撃荷重を低減することができ、免震構造物の敷設面積が増大しない免震緩衝材を提供する。
【解決手段】免震構造物の周囲に設けられた周辺構造物に固定され、圧縮変形及び引張変形が可能な緩衝部13と、一端が緩衝部13に固定され、他端が免震構造物に固定される線状の引張荷重伝達部材14とを備える。緩衝部13は、免震構造物が変位して緩衝部13に衝突すると、免震構造物と周辺構造物とに圧縮されて圧縮変形する。引張荷重伝達部材14は、免震構造物が変位して引張荷重伝達部材14を引っ張ると、張力により緩衝部13を引張変形させる。
【選択図】図5A

Description

本発明は、機器や建屋などの構造物に使用される免震緩衝材に関する。
機器や建屋等の構造物の耐震性能を向上させる一つの方法として、免震構造の適用がある。免震構造は、免震化の対象となる構造物を免震装置上に設置する構造である。免震構造を用いると、地震時には免震装置が変形してエネルギーを吸収し、構造物に入力される地震荷重が低減される。
免震装置は、免震化する構造物を支持する支持性能、地震時のエネルギーを吸収する減衰性能、及び地震時に発生した変位に対して元の位置に戻ろうとする復元性能を有する。免震装置の例としては、鉛プラグ入り積層ゴム、すべり支承、直動転がり支承、オイルダンパ、鋼材ダンパ、及びコイルばねが挙げられる。これらの組み合わせも含めて様々な形式の免震装置が提案され、実際に使用されている。
ただし、免震の性能には上限があり、過大な地震力が作用する場合には、免震化した構造物(免震構造物)に大きな変位が生じ、免震構造物と周辺の構造物が衝突することが懸念される。そこで、構造物の保護や地震後の早期復旧の観点から、衝突により免震構造物へ入力される荷重は極力小さい方が好ましく、その方法として免震構造物と周辺の構造物の間へ緩衝材を設置する方法がある。例えば文献1では、橋梁構造を対象に、受衝部の衝撃を受ける側と逆側に配置された複数のゴム状弾性体を含み、受衝部に構造物が衝突すると、各々のゴム状弾性体が衝撃を受けて座屈変形して衝撃を吸収する緩衝用ユニットが開示されている。
免震構造では、免震構造物と周辺の構造物との間に、免震装置の変形に必要なクリアランス(隙間)が設けられる。さらに、クリアランスの上部には、免震構造物に接続している犬走りと呼ばれる設備が設置されている。犬走りは、免震装置が設置される免震ピットへの雨水等の侵入を防ぎ免震装置の設置環境を保護することで免震装置の劣化を防ぐとともに、免震ピットへの落下物を防いでいる。免震構造物の敷設面積は、免震構造を適用せずに構造物を下部基礎に直接固定する場合と比較すると、免震装置の変形量に応じたクリアランスと免震装置の変形に追従して動く犬走りの動作範囲とを足しあわせた分の面積が拡大する。
特開2008−156925号公報
このように従来の免震構造を適用した構造物では、過大な地震力が作用する場合には、免震構造物に大きな変位が生じ、免震構造物と周辺の構造物が衝突することで、免震構造物に衝撃が入力されてしまう。
さらに、構造物を免震化した場合には、免震構造とせずに構造物を下部基礎に直接固定する場合と比較して、免震構造物の敷設面積が増大する。
本発明は、免震構造物と周辺の構造物の衝突による衝撃を緩和して免震構造物へ入力する衝撃荷重を低減することができ、免震構造物の敷設面積が増大しない免震緩衝材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明による免震緩衝材は、次のような特徴を有する。免震構造物の周囲に設けられた周辺構造物に固定され、圧縮変形及び引張変形が可能な緩衝部と、一端が前記緩衝部に固定され、他端が前記免震構造物に固定される線状の引張荷重伝達部材とを備える。前記緩衝部は、前記免震構造物が変位して前記緩衝部に衝突すると、前記免震構造物と前記周辺構造物とに圧縮されて圧縮変形する。前記引張荷重伝達部材は、前記免震構造物が変位して前記引張荷重伝達部材を引っ張ると、張力により前記緩衝部を引張変形させる。
本発明によれば、免震構造物と周辺の構造物の衝突による衝撃を緩和して免震構造物へ入力する衝撃荷重を低減することができ、免震構造物の敷設面積が増大しない免震緩衝材を提供することができる。
従来の免震構造を建屋に適用した場合の、建屋の地震時の変形状態を示す立断面図である。 従来の免震構造を機器に適用した場合の、機器の地震時の変形状態を示す立面図である。 従来の免震構造を適用した建屋の免震構造部分の詳細を示す立断面図である。 従来の免震構造を適用した建屋の平面配置を示す図である。 本発明の実施例1による免震緩衝材の側断面図である。 本発明の実施例1による免震緩衝材の上面図である。 本発明の実施例1による免震緩衝材を適用した建屋の免震構造部分の詳細を示す立断面図である。 本発明の実施例1による免震緩衝材の地震時の圧縮挙動を示す図であり、地震動が作用していない静止状態を示す。 本発明の実施例1による免震緩衝材の地震時の圧縮挙動を示す図であり、地震動が作用して免震装置が変形した状態を示す。 本発明の実施例1による免震緩衝材の地震時の圧縮挙動を示す図であり、建屋とよう壁が免震緩衝材を介して衝突している状態を示す。 本発明の実施例1による免震緩衝材の地震時の引張挙動を示す図であり、地震動が作用していない静止状態を示す。 本発明の実施例1による免震緩衝材の地震時の引張挙動を示す図であり、地震動が作用して免震装置が変形した状態を示す。 本発明の実施例1による免震緩衝材の地震時の引張挙動を示す図であり、建屋とよう壁との距離がさらに大きくなっている状態を示す。 本発明の実施例1による免震緩衝材を備える建屋の、高さ方向の引張荷重伝達部材が固定されている位置における平面断面図である。 本発明の実施例2による免震緩衝材の側断面図である。 本発明の実施例3による免震緩衝材の側断面図である。 本発明の実施例4による免震緩衝材の側断面図である。 本発明の実施例5による免震緩衝材の平面断面図である。 本発明の実施例5による免震緩衝材の側面図である。 本発明の実施例6による免震緩衝材を適用した建屋の免震構造部分の詳細を示す立断面図である。 本発明の実施例7による免震緩衝材を適用した建屋の免震構造部分の詳細を示す立断面図である。 本発明の実施例8による免震緩衝材の側断面図である。 本発明の実施例8による免震緩衝材の平面断面図である。 本発明の実施例9による免震緩衝材を備える建屋の、高さ方向の引張荷重伝達部材が固定されている位置における平面断面図である。
本発明による免震緩衝材は、圧縮変形と引張変形という2つの方向の変形により、免震化した構造物(免震構造物)の動作(変位)に対して反力を発生させる。このため、免震構造物と周辺の構造物の衝突により生じる衝撃を緩和して、免震構造物へ入力する衝撃荷重を低減することができる。また、犬走りが不要であるので、免震構造物の敷設面積が縮小し、免震構造物の配置性を向上することができる。さらに、免震装置のメンテナンス性を向上することもできる。
上記以外の本発明が解決しようとする課題、本発明による免震緩衝材の構成、及び本発明の効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
以下、本発明による免震緩衝材の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下で参照する図面において、同一の要素には同一の符号を付け、それらの繰り返しの説明は省略する場合がある。
まず、従来の免震構造を図1〜図4を用いて説明する。
図1は、従来の免震構造を建屋6に適用した場合の、免震装置5の地震時の変形状態を示す立断面図である。地盤1上に下部基礎2があり、下部基礎2の周辺部にはよう壁3がある。よう壁3は周辺の地盤1とのしきりとなり、下部基礎2とよう壁3とで免震ピット4を形成する。免震ピット4には、免震装置5が設置されている。免震装置5は、下部基礎2に固定され、免震化対象の建屋6(免震構造物)を支持しており、建屋6の変位に合わせて変形する。
図1では、免震装置5として鉛プラグ入り積層ゴムを用いた場合の、建屋6の地震時の変形状態を示している。免震装置5は、地震時にせん断変形することで地震エネルギーを吸収するため、免震装置5を設置しない場合と比較して、建屋6へ入力される地震荷重を低減する。
図2は、従来の免震構造を機器9に適用した場合の、免震装置5の地震時の変形状態を示す立面図である。免震装置5は、設置床7の上に設けられた機器架台8に固定され、免震化の対象となる機器9(免震構造物)を支持しており、機器9の変位に合わせて変形する。機器架台8の周辺部には、機器9の変位を制限するためのよう壁3が設けられる。
図3は、従来の免震構造を適用した建屋6の免震構造部分の詳細を示す立断面図であり、図1に示したよう壁3とその周囲を拡大して示す図である。地震時には免震装置5の変形に追従して建屋6が変位するため、建屋6とよう壁3の間には、地震時に発生する建屋6の変位量以上の幅を有する免震クリアランス11が設けられている。免震クリアランス11の大きさ(幅)は、設計で定める免震装置5の変位量を考慮して設定される。
また、建屋6に接続する犬走り10が、免震クリアランス11とよう壁3の上部に敷設されている。犬走り10は、免震装置5や免震ピット4に敷設される設備類の保護や劣化を防止し、免震ピット4へ雨水や落ち葉などの落下物が入ることを防止する目的で設けられる。犬走り10は地震時に建屋6と同じ量だけ変位するため、建屋6(免震構造物)の周辺には、犬走り10の動作範囲として動作用空地12が設けられる。
免震装置5の免震性能には上限がある。このため、免震装置5の免震性能を超える過大な地震力が作用すると、免震構造物である建屋6は大きく変位して周辺の構造物であるよう壁3と衝突し、建屋6に衝撃荷重が入力する場合がある。
図4は、従来の免震構造を適用した建屋6の平面配置を示す図である。従来の免震構造を適用した建屋6(免震建屋)では、免震構造を適用せずに建屋6を下部基礎2に直接固定した場合と比較すると、免震クリアランス11とよう壁3の上部に敷設された犬走り10と、犬走り10の動作範囲である動作用空地12との面積の分だけ、免震構造物の敷設面積が拡大する。
以下、免震構造物が建屋6である場合を例として、本発明による免震緩衝材の実施形態を説明する。
図5A〜図9を用いて、本発明の実施例1による免震緩衝材について説明する。
図5Aは、本発明の実施例1による免震緩衝材18の側断面図である。図5Bは、本発明の実施例1による免震緩衝材18の上面図である。
図6は、本発明の実施例1による免震緩衝材18を適用した建屋6の免震構造部分の詳細を示す立断面図であり、図3と同様に、よう壁3とその周囲を拡大して示す図である。図6に示したように、免震装置5は、地盤1上に設けられた下部基礎2に固定されて免震ピット4に設置され、免震構造物である建屋6(免震建屋)を支持している。よう壁3は、建屋6の周囲に設けられた構造物(周辺構造物)であり、建屋6とよう壁3との間には、免震クリアランス11が設けられている。免震緩衝材18は、免震構造物である建屋6と、免震構造物の周辺の構造物であるよう壁3との間に配置される。
図5Aと図5Bに示すように、免震緩衝材18は、緩衝部13と、引張荷重伝達部材14と、複数の引張荷重伝達部材固定部15と、複数の取付け部16と、被覆部17とを備え、一端が建屋6に、他端がよう壁3に固定される。
緩衝部13は、変形してエネルギーを吸収可能な部材であり、例えば弾性樹脂やゴムなどの弾性体で形成され、圧縮又は引張によって変形すると反力を生じる。緩衝部13は、取付け部16を介してよう壁3に固定される。
建屋6は、よう壁3に近づく方向(図5A、図5B、及び図6の右方向)に大きく変位すると、緩衝部13に衝突する。このとき、緩衝部13は、圧縮され、圧縮方向と反対方向の反力を生じるので、建屋6とよう壁3との衝突を緩和することができる。また、建屋6がよう壁3から離れる方向(図5A、図5B、及び図6の左方向)に変位すると、緩衝部13は、後述する引張荷重伝達部材14の張力によって引っ張られ、引張荷重伝達部材14の引張方向と反対方向の反力を生じ、建屋6を挟んで反対側(建屋6がよう壁3に近づくように変位している側)での建屋6とよう壁3との衝突を緩和することができる。
引張荷重伝達部材14は、ワイヤー、鎖、ロープなどの線状の部材であり、両端が引張荷重伝達部材固定部15を介してそれぞれ建屋6と緩衝部13に固定され、建屋6と緩衝部13に架け渡される。引張荷重伝達部材14、建屋6が変位していないときは建屋6と緩衝部13との間で垂れ下がっている。
引張荷重伝達部材14は、建屋6がよう壁3から離れる方向に変位するときに発生する荷重に対して切断しない程度の強度を持つ。引張荷重伝達部材14は、建屋6の変位により引っ張られると、このときに生じる張力によって、建屋6の変位により発生した荷重を緩衝部13に伝達する。上述したように、緩衝部13は、引張荷重伝達部材14によって荷重が伝達されると引っ張られて反力を生じ、建屋6を挟んで反対側での建屋6とよう壁3との衝突を緩和する。また、引張荷重伝達部材14は、建屋6がよう壁3に近づく方向に変位するときには、折れ曲がらずにたわみ、柔軟に変形する。引張荷重伝達部材14の最適な長さについては後述する。
図5Bに示すように、1つの免震緩衝材18が、水平方向(地面に沿う方向)に複数の引張荷重伝達部材14を備えてもよい。本実施例及び以下の実施例では、特に記さない限り、1つの免震緩衝材18が3つの引張荷重伝達部材14を備える例を示す。
複数の引張荷重伝達部材固定部15のうち、少なくとも1つは、引張荷重伝達部材14の一端を緩衝部13に固定する部材であり、他の少なくとも1つは、引張荷重伝達部材14の他端を建屋6に固定する部材である。引張荷重伝達部材14の一端を緩衝部13に固定する引張荷重伝達部材固定部15は、緩衝部13の内部の任意の位置に設けられる。引張荷重伝達部材14の他端を建屋6に固定する引張荷重伝達部材固定部15は、緩衝部13と同様の材料で形成された部材の内部に設けられ、この部材とともに建屋6に固定される。
複数の取付け部16のうち、少なくとも1つは、緩衝部13をよう壁3に固定して、免震緩衝材18をよう壁3に固定する。他の少なくとも1つは、引張荷重伝達部材14を建屋6に固定する引張荷重伝達部材固定部15を介して、免震緩衝材18を建屋6に固定する。取付け部16は、任意の固定部材でもよく、ボルト等の固定材を挿入するための穴でもよい。
被覆部17は、緩衝部13と建屋6との間を覆う部材であり、緩衝部13と建屋6とを接続するように設けられ、免震緩衝材18の上部の一部を形成する。被覆部17は、建屋6がよう壁3から遠ざかる方向に変位すると引張変形して伸びる部材であり、緩衝部13と同じ材料で形成してもよく、緩衝部13と一体に形成してもよい。ただし、被覆部17の厚さ(図5Aの上下方向の長さ、すなわち建屋6の高さ方向の長さ)は、後述するように、建屋6がよう壁3に近づく方向に変位したときに被覆部17が圧縮されずに折れ曲がるような厚さとする。
なお、図5Aと図5Bに示すように、緩衝部13は、引張荷重伝達部材14が固定されている場所の近傍に、切欠き部23を有する。切欠き部23は、建屋6がよう壁3に近づく方向に変位したときに、たわんだ引張荷重伝達部材14を収納するための空間となる。
また、図5Aに示すように、緩衝部13は、切欠き部23を除く部分では、建屋6からよう壁3に向かう方向(図5Aの右方向)に沿って、厚さ(図5Aの上下方向の長さ)が徐々に大きくなる。このため、建屋6の変位の増大、すなわち免震装置5の変形量の増大に伴い、緩衝部13に発生する反力が大きくなる。従って、緩衝部13は、建屋6が衝突して発生した衝撃の最大荷重を緩和することができるとともに、建屋6とよう壁3との衝突を緩和するのに必要な反力を得ることができる。
また、引張荷重伝達部固定部15の、引張荷重伝達部材14の取付け面の面積又は緩衝部13の内部での固定位置を変えることによって、引張方向の荷重が作用したときに生じる緩衝部13の反力を調整できる。
被覆部17の上面には、建屋6からよう壁3に向かう方向に沿って下り勾配を設けてもよい。このような下り勾配により、被覆部17の排水性を向上させて免震緩衝材18の上部に雨水などが留まるのを防ぎ、免震緩衝材18の劣化を抑制することができる。また、このような下り勾配は、緩衝部13の上面に設けてもよい。
図6に示すように、本実施例の免震緩衝材18は、従来の免震構造で必要な犬走り(図1、図3参照)が不要である。本実施例の免震緩衝材18では、被覆部17と緩衝部13とが免震クリアランス11を覆い、免震ピット4へ雨水や落ち葉などが入るのを防ぐとともに、外部環境から免震ピット4を保護する。
図7A〜7Cと図8A〜8Cを用いて、地震時の免震緩衝材18の変形性状を説明する。図7A〜7Cと図8A〜8Cは、本発明の実施例1による免震緩衝材18を適用した建屋6の免震構造部分の詳細を示す立断面図であり、図6と同様に、よう壁3とその周囲を拡大して示す図である。
図7A〜7Cは、本実施例による免震緩衝材18の、地震時の圧縮挙動を示す図である。
図7Aは、地震動が作用していない静止状態を示す。
図7Bは、地震動が作用して免震装置5が変形した状態を示している。建屋6は、図7Bの右方向に変位してよう壁3との距離が小さくなっている。このとき、免震緩衝材18は、被覆部17が折れ曲がるとともに引張荷重伝達部材14がたわむことで、建屋6の変位に追従する(被覆部17は、前述したように、建屋6がよう壁3に近づく方向に変位したときに圧縮されずに折れ曲がるような厚さを持っている)。しかし、被覆部17と引張荷重伝達部材14の変形によって発生する反力はごくわずかであるため、免震装置5の変形は阻害されない。
図7Cは、建屋6が図7Cの右方向にさらに変位し、建屋6とよう壁3が免震緩衝材18を介して衝突している状態を示す。免震緩衝材18の緩衝部13は、建屋6とよう壁3とに挟まれ圧縮されて圧縮変形し、圧縮変位に比例して免震装置5の変形を抑制する方向(建屋6の変位方向と逆方向、すなわち図7Cの左方向)に反力を生じる。このため、免震緩衝材18は、建屋6とよう壁3との衝突による衝撃を緩和することができる。
図8A〜8Cは、本実施例による免震緩衝材18の、地震時の引張挙動を示す図である。
図8Aは、地震動が作用していない静止状態を示す。
図8Bは、地震動が作用して免震装置5が変形した状態を示しており、建屋6は、図8Bの左方向に変位してよう壁3との距離が大きくなっている。建屋6を挟んで反対側では、図7Bに示したような状態になっている。このとき、免震緩衝材18は、被覆部17が引張変形するとともにたわんでいた引張荷重伝達部材14がたわまなくなることで、建屋6の変位に追従する。しかし、被覆部17と引張荷重伝達部材14の変形によって発生する反力はごくわずかであるため、免震装置5の変形は阻害されない。
図8Cは、建屋6が図8Cの左方向にさらに変位し、建屋6とよう壁3との距離がさらに大きくなっている状態を示す。建屋6を挟んで反対側では、建屋6とよう壁3が衝突しており、図7Cに示したような状態になっている。このとき、被覆部17がさらに引っ張られて変形するとともに、引張荷重伝達部材14にはさらに張力がかかる。引張荷重伝達部材14に作用する張力は、緩衝部13に伝達される。緩衝部13は、伝達された張力により引張変形し、引張方向の変形量に比例して免震装置5の変形を抑制する方向(建屋6の変位方向と逆方向、すなわち図8Cの右方向)に反力を生じる。このため、免震緩衝材18は、建屋6を挟んで反対側での、建屋6とよう壁3との衝突による衝撃を緩和することができる。
図7Cと図8Cを用いて、引張荷重伝達部材14の最適な長さについて説明する。図7Cに示すように建屋6が変位して建屋6と緩衝部13とが接触したときにおける、建屋6を挟んで反対側での(すなわち、図8Cに示すような状態での)建屋6と緩衝部13との距離が、引張荷重伝達部材14の最適な長さである。引張荷重伝達部材14をこのような長さに設定すると、建屋6と緩衝部13とが接触して緩衝部13に圧縮変形の反力が生じると同時に、建屋6を挟んで反対側では、緩衝部13が引張荷重伝達部材14に引っ張られて緩衝部13に引張変形の反力(生じた圧縮変形の反力と同じ方向に働く力)が生じるので、建屋6とよう壁3との衝突による衝撃をより効果的に緩和することができる。
図9は、本実施例による免震緩衝材18を備える建屋6(免震建屋)の、高さ方向の引張荷重伝達部材14が固定されている位置における平面断面図である。建屋6は、平面断面が長方形であり、3つの引張荷重伝達部材14を備える免震緩衝材18が長辺に2基ずつ、短辺に1基ずつ配置されている。さらに、建屋6の四隅には、1つの引張荷重伝達部材14を備える免震緩衝材18aが1基ずつ配置されている。免震緩衝材18、18aの一端は建屋6に固定され、他端はよう壁3に固定されている。
本実施例の免震緩衝材18、18aは、免震装置5の設計変形量の範囲では、免震装置5の変形を阻害することなく、建屋6とよう壁3が衝突する変位量で圧縮と引張の両方に対して緩衝効果を発揮することが可能である。免震緩衝材18、18aは、圧縮と引張の両方に対して緩衝効果を有し、衝突荷重を分散して衝突の衝撃を低減することができるため、建屋6及びよう壁3は、求められる耐力を小さくすることができ、合理的な設計が可能である。
また、免震緩衝材18、18aが建屋6とよう壁3との間で変形するため、従来の免震構造で必要であった動作用空地12(図3、図4参照)が不要となり、免震構造の敷設に必要な面積が縮小するため、免震構造物の配置性が向上する。さらに、本実施例の免震緩衝材18、18aは、取付け部16によって建屋6とよう壁3に固定されているので、取付け部16による固定を解除して取外すことが可能である。このため、免震緩衝材18、18aを用いると、作業員の免震ピット4へのアクセスが容易になり、免震装置5や免震ピット4内に敷設される配管等の設備類のメンテナンス性を向上することができる。
図10を用いて、本発明の実施例2による免震緩衝材について説明する。図10は、本発明の実施例2による免震緩衝材18の側断面図である。本実施例による免震緩衝材18は、実施例1で示した引張荷重伝達部材14として、鎖形状引張荷重伝達部材19を備える。引張荷重伝達部材固定部15は、鎖形状引張荷重伝達部材19を引掛けることができる留め具(例えば、フック)を有し、この留め具で鎖形状引張荷重伝達部材19を緩衝部13と建屋6に固定する。
実施例2による免震緩衝材18では、鎖形状引張荷重伝達部材19の引張荷重伝達部材固定部15に引掛ける位置を変更することができる。このため、鎖形状引張荷重伝達部材19に張力がかかるまでの緩衝部13と建屋6との距離を変えることができ、鎖形状引張荷重伝達部材19に張力がかかるときの建屋6の変位を調整することができる。
従って、実施例2による免震緩衝材18では、鎖形状引張荷重伝達部材19による免震緩衝効果が作用し始める建屋6の変位を調整することが大きな自由度で可能であり、建屋6とよう壁3の距離を調整する自由度を大きくすることができる。さらに、免震装置5の仕様にかかわらずに免震緩衝材18の製作が可能となるため、免震緩衝材18の製作の工程を短縮することが可能である。
図11を用いて、本発明の実施例3による免震緩衝材について説明する。図11は、本発明の実施例3による免震緩衝材18の側断面図である。本実施例による免震緩衝材18は、実施例1で示した被覆部17がベロー(蛇腹)形状部20を有する。ベロー形状部20は、直線状の凹部と凸部を有し、引張力や圧縮力に応じて伸縮変形する。被覆部17は、全体がベロー形状部20であってよく、一部がベロー形状部20であってもよい。
ベロー形状部20は、建屋6がよう壁3に近づく方向に変位すると圧縮変形して縮み、建屋6がよう壁3から遠ざかる方向に変位すると引張変形して伸びる。被覆部17の一部がベロー形状部20である場合は、被覆部17のベロー形状部20以外の部分は、建屋6がよう壁3に近づく方向に変位すると折れ曲がり、建屋6がよう壁3から遠ざかる方向に変位すると引張変形して伸びる。
被覆部17がベロー形状部20を有することで、被覆部17に用いる材料の変形性能が低い場合でも、ベロー形状部20の伸縮変形により、被覆部17は建屋6の変位に追従して変形することが可能である。さらに、実施例2で示したように引張荷重伝達部材14として鎖形状引張荷重伝達部材19を用いると、建屋6とよう壁3の距離の調整や免震装置5の仕様の自由度を大きくすることができる。
なお、本実施例による免震緩衝材18では、被覆部17の排水性が低下することが懸念される。しかし、ベロー形状部20の凹部の深さや凸部の高さを調整することで、被覆部17の排水性の低下を防止することができる。また、ベロー形状部20の凹部と凸部の並び方向を、被覆部17の伸縮方向と異なる方向にすることにより、被覆部17の排水性の低下を防ぐことができる。例えば、ベロー形状部20の直線状の凹部と凸部が、被覆部17の伸縮方向に対して45度の角度をなすように配置すると、被覆部17の排水性の低下を防止できる。
図12を用いて、本発明の実施例4による免震緩衝材について説明する。図12は、本発明の実施例4による免震緩衝材18の側断面図である。本実施例による免震緩衝材18は、緩衝部13が、引張荷重伝達部材14が固定される位置とよう壁3と接する位置との間に、空隙部21を有する。緩衝部13は、空隙部21を有することにより、圧縮及び引張の変形方向の厚さが薄くなる。空隙部21の大きさや位置は、緩衝部13の圧縮特性及び引張特性や圧縮変形及び引張変形時に生じる荷重に応じて決めることができる。
緩衝部13にこのような空隙部21を設けることで、緩衝部13の圧縮変形及び引張変形時に生じる荷重が小さくなる。このため、本実施例による免震緩衝材18は、軽量な免震構造物に対しても適用することが可能である。
図13Aと図13Bを用いて、本発明の実施例5による免震緩衝材について説明する。図13Aは、本発明の実施例5による免震緩衝材18の平面断面図であり、図9と同様に、高さ方向の引張荷重伝達部材14が固定されている位置における平面断面図である。図13Bは、本発明の実施例5による免震緩衝材18の側面図であり、図13AのA−A矢視図に相当する。
本実施例による免震緩衝材18は、3つの引張荷重伝達部材14を備え、隣り合う引張荷重伝達部材14の間で緩衝部13が切り取られている形状を有する。図13Aに示すように、本実施例による免震緩衝材18は、緩衝部13の平面断面積が、実施例1〜5の免震緩衝材18よりも小さい。緩衝部13の切り取られている部分の大きさは、緩衝部13の圧縮特性及び引張特性や圧縮変形及び引張変形時に生じる荷重に応じて決めることができる。本実施例では、図13Bに示すように、上から下に向かって緩衝部13の体積が小さくなっていくように、緩衝部13を切り取っている。
このようにして緩衝部13の平面断面積を小さくすることで、緩衝部13の圧縮変形及び引張変形時に生じる荷重が小さくなる。このため、本実施例による免震緩衝材18は、軽量な免震構造物に対しても適用することが可能である。
図14を用いて、本発明の実施例6による免震緩衝材について説明する。図14は、本発明の実施例6による免震緩衝材18を適用した建屋6の免震構造部分の詳細を示す立断面図であり、図6と同様に、よう壁3とその周囲を拡大して示す図である。本実施例では、建屋6の高さ方向に、複数の免震緩衝材18を並べて配置している。図14では、一例として、2基の免震緩衝材18を高さ方向に並べた例を示している。なお、被覆部17は、一番上に配置する免震緩衝材18のみに設ける。従って、緩衝部13、引張荷重伝達部材14、複数の引張荷重伝達部材固定部15、及び複数の取付け部16を備える免震緩衝材18と、これらに加えて被覆部17を備える免震緩衝材18という、2基の免震緩衝材18が建屋6とよう壁3との間に設けられている。
本実施例のように、複数の免震緩衝材18を高さ方向に並べて建屋6に適用すると、建屋6の変位に対して大きな反力を発生させることが可能である。このため、本実施例による免震緩衝材18は、免震構造物(建屋6)が重い場合等、免震構造物に対して大きな反力を加える必要がある場合に適用できる。
図15を用いて、本発明の実施例7による免震緩衝材について説明する。図15は、本発明の実施例7による免震緩衝材18を適用した建屋6の免震構造部分の詳細を示す立断面図であり、図6と同様に、よう壁3とその周囲を拡大して示す図である。本実施例による免震緩衝材18は、建屋6の高さ方向に、互いに長さの異なる複数の引張荷重伝達部材14を備える。図15では、一例として、3つの引張荷重伝達部材14を高さ方向に備える。
3つの引張荷重伝達部材14は、上から下に向かって長さが長くなっている。すなわち、3つの引張荷重伝達部材14は、張力がかかるまでの緩衝部13と建屋6との距離が互いに異なり、張力がかかるときの建屋6の変位が互いに異なる。従って、よう壁3から離れる方向に建屋6の変位が大きくなっていくと、張力が作用する引張荷重伝達部材14の数が次第に増えていく。このため、本実施例による免震緩衝材18は、建屋6の変位に応じて段階的に反力を増大させることが可能である。
なお、免震緩衝材18は、建屋6の高さ方向だけでなく、図5Bに示すように、水平方向(地面に沿う方向)に複数の引張荷重伝達部材14をさらに備えてもよい。
図16と図17を用いて、本発明の実施例8による免震緩衝材について説明する。図16は、本発明の実施例8による免震緩衝材18の側断面図である。図17は、本発明の実施例8による免震緩衝材18の平面断面図であり、図9と同様に、高さ方向の引張荷重伝達部材14が固定されている位置における平面断面図である。
本実施例による免震緩衝材18では、引張荷重伝達部材14が被覆部17の内部で平面的に引きまわされている。建屋6が変位していないときの引張荷重伝達部材14は、実施例1〜8では、建屋6と緩衝部13との間で垂れ下がっているが、本実施例では、垂れ下がらずに被覆部17の内部で水平方向にたわんで配置されている。引張荷重伝達部材14は、例えば、被覆部17の内部に埋め込まれてもよく、被覆部17に設けた中空部の中に配置してもよい。引張荷重伝達部材14は、被覆部17の変形とともに、被覆部17の内部で変形する。
本実施例による免震緩衝材18では、引張荷重伝達部材14が外部に露出していないため、引張荷重伝達部材14の劣化を防ぐことができる。さらに、免震緩衝材18の敷設に必要な高さ方向の寸法が小さくなるため、免震緩衝材18の配置性を向上することができる。
図18を用いて、本発明の実施例9による免震緩衝材について説明する。図18は、本発明の実施例9による免震緩衝材18、18aを備える建屋6(免震建屋)の、高さ方向の引張荷重伝達部材14が固定されている位置における平面断面図である。
建屋6は、平面断面が長方形であり、3つの引張荷重伝達部材14を備える免震緩衝材18が長辺に2基、短辺に1基配置されている。さらに、建屋6の四隅のうち2つには、1つの引張荷重伝達部材14を備える免震緩衝材18aが1基ずつ配置されている。すなわち、建屋6には、合計5基の免震緩衝材18、18aが設置されている。免震緩衝材18、18aの一端は建屋6に固定され、他端はよう壁3に固定されている。建屋6の、免震緩衝材18、18aが設置されていない辺と隅には、免震クリアランスカバー22が設置されている。
免震クリアランスカバー22は、よう壁3と建屋6との間に免震クリアランス11(図6参照)を覆うように設けられ、地震時の建屋6の変位に追従して変位する。免震クリアランスカバー22には、免震クリアランス11を覆うための既存のものを用いることができる。
本実施例による免震緩衝部材18、18aは、圧縮と引張の両方に対して緩衝効果を有する。従って、免震緩衝部材18、18aを建屋6の周囲の全てに設置しなくても、周囲の半分に設置するだけで、建屋6の水平方向の任意の変位に対して緩衝効果を発揮することができる。ただし、免震緩衝部材18、18aは、建屋6の中心に対して互いに非対称となるような位置に配置する。
また、免震クリアランスカバー22を設けた箇所には、免震緩衝部材18、18aを設けていないので、この箇所では、作業員の免震ピット4へのアクセスが容易になり、免震装置5や免震ピット4内に敷設される配管等の設備類のメンテナンス性を向上することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の構成の追加、削除、置換をすることが可能である。
1…地盤、2…下部基礎、3…よう壁、4…免震ピット、5…免震装置、6…建屋、7…設置床、8…機器架台、9…機器、10…犬走り、11…免震クリアランス、12…動作用空地、13…緩衝部、14…引張荷重伝達部材、15…引張荷重伝達部材固定部、16…取付け部、17…被覆部、18、18a…免震緩衝材、19…鎖形状引張荷重伝達部材、20…ベロー形状部、21…空隙部、22…免震クリアランスカバー、23…切欠き部。

Claims (13)

  1. 免震構造物の周囲に設けられた周辺構造物に固定され、圧縮変形及び引張変形が可能な緩衝部と、
    一端が前記緩衝部に固定され、他端が前記免震構造物に固定される線状の引張荷重伝達部材と、を備え、
    前記緩衝部は、前記免震構造物が変位して前記緩衝部に衝突すると、前記免震構造物と前記周辺構造物とに圧縮されて圧縮変形し、
    前記引張荷重伝達部材は、前記免震構造物が変位して前記引張荷重伝達部材を引っ張ると、張力により前記緩衝部を引張変形させる、
    ことを特徴とする免震緩衝材。
  2. 前記免震構造物と前記緩衝部との間を覆う被覆部をさらに備え、
    前記被覆部は、前記免震構造物が前記周辺構造物に近づく方向に変位すると折れ曲がり、前記免震構造物が前記周辺構造物から遠ざかる方向に変位すると引張変形する請求項1記載の免震緩衝材。
  3. 前記緩衝部は、前記免震構造物から前記周辺構造物に向かう方向に沿って、厚さが大きくなる請求項1又は2記載の免震緩衝材。
  4. 前記引張荷重伝達部材の前記一端を前記緩衝部に固定する固定部をさらに備え、
    前記固定部は、前記緩衝部の内部の任意の位置に設けられる請求項1又は2記載の免震緩衝材。
  5. 前記被覆部は、上面が、前記免震構造物から前記周辺構造物に向かう方向に沿って下り勾配を有する請求項2記載の免震緩衝材。
  6. 前記引張荷重伝達部材が鎖形状である請求項1又は2記載の免震緩衝材。
  7. 前記免震構造物と前記緩衝部との間を覆う被覆部をさらに備え、
    前記被覆部は、前記免震構造物が前記周辺構造物に近づく方向に変位すると圧縮変形し、前記免震構造物が前記周辺構造物から遠ざかる方向に変位すると引張変形するベロー形状部を有する請求項1記載の免震緩衝材。
  8. 前記緩衝部は、前記引張荷重伝達部材が固定される位置と前記周辺構造物との間に空隙部を有する請求項1又は2記載の免震緩衝材。
  9. 前記免震構造物の高さ方向に、互いに長さの異なる複数の前記引張荷重伝達部材を備える請求項1又は2記載の免震緩衝材。
  10. 前記免震構造物の高さ方向に、前記緩衝部と前記引張荷重伝達部材とを複数備える請求項1記載の免震緩衝材。
  11. 前記引張荷重伝達部材は、前記被覆部の内部に配置されている請求項2記載の免震緩衝材。
  12. 免震緩衝材を備える免震構造物であって、
    前記免震緩衝材は、前記免震構造物の周囲に設けられた周辺構造物に固定されて圧縮変形及び引張変形が可能な緩衝部と、一端が前記緩衝部に固定されて他端が前記免震構造物に固定される線状の引張荷重伝達部材と、を備え、
    前記緩衝部は、前記免震構造物が変位して前記緩衝部に衝突すると、前記免震構造物と前記周辺構造物とに圧縮されて圧縮変形し、
    前記引張荷重伝達部材は、前記免震構造物が変位して前記引張荷重伝達部材を引っ張ると、張力により前記緩衝部を引張変形させる、
    ことを特徴とする免震構造物。
  13. 前記免震緩衝材は、前記免震構造物と前記緩衝部との間を覆う被覆部をさらに備え、
    前記被覆部は、前記免震構造物が前記周辺構造物に近づく方向に変位すると折れ曲がり、前記免震構造物が前記周辺構造物から遠ざかる方向に変位すると引張変形する請求項12記載の免震構造物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109505445A (zh) * 2018-12-04 2019-03-22 北京建筑大学 一种用于建筑隔震层的弹簧限位装置及其使用方法

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