JP2014125416A - Ceramic-metal joined body, and manufacturing method thereof - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、セラミックス−金属の接合体およびその製造方法に関するものである。 The present invention relates to a ceramic-metal joined body and a method for producing the same.
従来より、セラミック材料からなるセラミックス部材と金属材料からなる金属部材とを、ろう付けにより接合することが行われている。セラミックス部材は、ろう付けにより金属部材と接合して、たとえば、電磁継電機、真空スイッチやセラミックス放熱用電子部品などに利用されている。 Conventionally, a ceramic member made of a ceramic material and a metal member made of a metal material are joined by brazing. A ceramic member is joined to a metal member by brazing and is used, for example, in an electromagnetic relay, a vacuum switch, a ceramic heat dissipation electronic component, or the like.
この種のセラミックス−金属の接合体として、図11に示す、セラミック部材102と接する反応層104と、金属部材103と接するろう材105とを介して、金属部材103とセラミック部材102とを接合するものが知られている(たとえば、特許文献1)。
As this kind of ceramic-metal joined body, the
特許文献1のセラミックス−金属の接合体たる金属−セラミック接合体100は、金属部材103がNiを含有している。金属−セラミック接合体100は、反応層104が、Ti,Zr,Hfから選択される1種または2種以上の活性金属を含んでいる。金属−セラミック接合体100は、セラミック部材102上に反応層104をメタライズ処理により形成する一次ろう付けを行った後、金属部材103とセラミック部材102とをろう材105による二次ろう付けにより接合している。
In the metal-ceramic
特許文献1の金属−セラミック接合体100は、ろう材105中に活性金属とNiとを含有する金属間化合物が形成されることを抑制し、金属部材103とセラミック部材102との接合状態を安定させ、かつ接合強度を高くすることができる、としている。
The metal-ceramic
ところで、セラミックス−金属の接合体では、接合強度のより高いものが求められている。また、セラミックス−金属の接合体では、ろう材の使用量がより少ないものが求められている。特許文献1の金属−セラミック接合体100では、一次ろう付けと、二次ろう付けとを行っており、反応層104やろう材105の使用量を少なくすることが難しい傾向にある。また、特許文献1の金属−セラミック接合体100は、反応層104やろう材105の使用量を少なくすると、ろう材105のフィレットの大きさが小さくなり、ろう材105の一部にフィレットが小さくなる現象(以下、フィレットの引けともいう)が生ずる恐れがある。金属−セラミック接合体100は、ろう材105にフィレットの引けが生ずると、金属部材103とセラミック部材102との接合信頼性が低下する場合がある。
By the way, a ceramic-metal bonded body having a higher bonding strength is required. Further, a ceramic-metal bonded body is required that uses less brazing material. In the metal-
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、接合信頼性のより高いセラミックス−金属の接合体およびその製造方法を提供することにある。 The present invention has been made in view of the above-described reasons, and an object thereof is to provide a ceramic-metal bonded body with higher bonding reliability and a method for manufacturing the same.
本発明のセラミックス−金属の接合体は、セラミックス部材と金属部材とを、ろう材により接合したセラミックス−金属の接合体であって、上記セラミックス部材は、該セラミックス部材の表面から突出する凸状部位を備え、上記セラミックス部材と反応可能な活性金属を含み上記セラミックス部材と上記ろう材との接着を行う接着層を上記凸状部位周りの上記表面に有しており、上記金属部材は、上記凸状部位と嵌合する凹状部位を上記セラミックス部材側の接合端部に備えており、上記ろう材は、上記接着層および上記接合端部の外周に接していることを特徴とする。 The ceramic-metal joined body of the present invention is a ceramic-metal joined body in which a ceramic member and a metal member are joined by a brazing material, and the ceramic member is a convex portion protruding from the surface of the ceramic member. Including an active metal capable of reacting with the ceramic member and having an adhesive layer on the surface around the convex portion for bonding the ceramic member and the brazing material. A concave portion that fits in the shape portion is provided at the joining end portion on the ceramic member side, and the brazing material is in contact with the outer periphery of the adhesive layer and the joining end portion.
このセラミックス−金属の接合体において、上記金属部材は、上記ろう材と接する上記外周に上記ろう材のフィレットを形成するフィレット形成領域を有し、該フィレット形成領域に上記ろう材に対して上記金属部材よりも濡れ性の高い金属膜を備えていることが好ましい。 In the ceramic-metal joined body, the metal member has a fillet forming region that forms a fillet of the brazing material on the outer periphery in contact with the brazing material, and the metal is bonded to the brazing material in the fillet forming region. It is preferable to provide a metal film having higher wettability than the member.
このセラミックス−金属の接合体において、上記金属部材は、上記接合端部が上記セラミックス部材側に向かって先細りする外表面を有しており、該外表面が平面状あるいは外側に向かって膨らむ曲面状であることが好ましい。 In this ceramic-metal bonded body, the metal member has an outer surface in which the bonding end portion tapers toward the ceramic member side, and the outer surface is a flat surface or a curved surface bulging outward. It is preferable that
本発明のセラミックス−金属の接合体の製造方法は、酸化物系セラミックあるいは窒化物系セラミックよりなるセラミックス部材と、Niを含有し主としてFeよりなる金属部材とを、AgとCuとの合金を含むろう材により接合するセラミックス−金属の接合体の製造方法であって、上記セラミックス部材の表面から突出する凸状部位と、該凸状部位と嵌合する凹状部位を備えた上記金属部材とを、上記凸状部位周りの上記表面に設けられTiを含有するペースト材および該ペースト材上のAgとCuとの合金よりなる金属材を介して配置する配置工程と、減圧雰囲気において、5分から30分の間、上記ペースト材と上記金属材とを790℃から850℃の温度範囲内で加熱処理して上記金属材を溶融させることにより、上記セラミックス部材と上記金属部材とをろう付けするろう付け工程とを有することを特徴とする。 The method for producing a ceramic-metal joined body of the present invention includes a ceramic member made of an oxide ceramic or a nitride ceramic, a metal member containing Ni and mainly made of Fe, and an alloy of Ag and Cu. A method for producing a ceramic-metal joined body to be joined by a brazing material, the convex part projecting from the surface of the ceramic member, and the metal member provided with a concave part fitted to the convex part, 5 to 30 minutes in a reduced pressure atmosphere, a placement step of placing the paste material containing Ti provided on the surface around the convex portion and a metal material made of an alloy of Ag and Cu on the paste material, The paste material and the metal material are heated in a temperature range of 790 ° C. to 850 ° C. to melt the metal material. And having a brazing step of brazing the member and the metal member.
このセラミックス−金属の接合体の製造方法において、上記ろう付け工程に先立って、粉末状のTiH2を含有する上記ペースト材を上記表面に印刷するスクリーン印刷工程を有することを特徴する。 This method for producing a ceramic-metal bonded body is characterized by having a screen printing step of printing the paste material containing powdered TiH 2 on the surface prior to the brazing step.
このセラミックス−金属の接合体の製造方法において、上記ペースト材は、上記ペースト材中に20重量%から40重量%のTiH2を有することが好ましい。 In this method for producing a ceramic-metal joined body, the paste material preferably has 20% to 40% by weight of TiH 2 in the paste material.
本発明のセラミックス−金属の接合体は、接合信頼性をより高くすることが可能となる。 The ceramic-metal bonded body of the present invention can further increase the bonding reliability.
本発明のセラミックス−金属の接合体の製造方法は、接合信頼性のより高いセラミックス−金属の接合体を製造することが可能となる。 The method for producing a ceramic-metal joined body of the present invention makes it possible to produce a ceramic-metal joined body with higher joining reliability.
(実施形態1)
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10を図1に基づいて説明し、セラミックス−金属の接合体10の製造方法を図2を用いて説明する。なお、図中において同じ部材に対しては、同じ番号を付している。
(Embodiment 1)
The ceramic-metal joined
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1と金属部材2とを、ろう材4により接合している。セラミックス部材1は、セラミックス部材1の表面1aaから突出する凸状部位1aを備えている。セラミックス部材1は、セラミックス部材1と反応可能な活性金属を含みセラミックス部材1とろう材4との接着を行う接着層3を凸状部位1a周りの表面1aaに有している。金属部材2は、凸状部位1aと嵌合する凹状部位2aをセラミックス部材1側の接合端部2bに備えている。ろう材4は、接着層3および接合端部2bの外周2baに接している。
In the ceramic-metal joined
これにより、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、接合信頼性をより高くすることが可能となる。
As a result, the ceramic-metal bonded
より具体的には、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1として、酸化物系セラミックを用いている。酸化物系セラミックは、アルミナ(Al2O3)の含有率が92%のセラミック材料を用いることができる。なお、セラミックス部材1には、アルミナの他、セラミックス部材1の基礎となるグリーンシート(図示していない)に使用される焼結助剤から生ずる、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ホウ素や酸化ジルコニウムなどが含まれている。セラミックス部材1は、セラミックス部材1の表面1aaから突出する凸状部位1aを備えている。凸状部位1aは、凸状部位1aの形状に対応した突出部を備えるグリーンシートを焼成することにより形成することができる。セラミックス部材1は、凸状部位1a周りの表面1aaに活性金属としてTiを含む接着層3を有している。
More specifically, the ceramic-metal joined
金属部材2は、金属部材2の金属材料として、Niを含有し主としてFeよりなる金属材料を用いている。金属部材2は、Niを含有し主としてFeよりなる金属材料として、42アロイ(42Ni−Fe)を用いている。42アロイは、熱膨張率がアルミナに比較的近い鉄合金である。金属部材2は、セラミックス部材1側の接合端部2bをプレス加工などすることにより接合端部2bの中央部を窪まして、セラミックス部材1の凸状部位1aと嵌合可能な凹状部位2aを形成することができる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10では、金属部材2は、凸状部位1aの突出高さよりも窪み深さが若干浅い凹状部位2aを備えている。セラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1側の接合面となる表面1aaの表面積を、金属部材2側の接合端部2bにおける端面2caの表面積よりも大きくしている。
The
セラミックス−金属の接合体10は、ろう材4により、セラミックス部材1と金属部材2とを接合している。ろう材4は、ろう材4の材料として、AgとCuとの合金を用いている。より詳細には、ろう材4は、AgとCuとの合金として、Ag−Cu系合金である銀ろうを用いている。Ag−Cu系合金である銀ろうは、JIS−Z3261の銀ろう(BAg−8(Ag:Cu=18:7))を用いている。セラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1の凸状部位1aに金属部材2の凹状部位2aを嵌め合わせている。セラミックス−金属の接合体10は、凸状部位1aと凹状部位2aとを嵌め合わせた状態で、ろう材4が接着層3、凸状部位1aおよび金属部材2に接している。セラミックス−金属の接合体10は、凸状部位1aと凹状部位2aとを嵌め合わせた状態で、ろう材4によりセラミックス部材1と金属部材2とを接合している。
The ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10は、金属部材2側からセラミックス部材1側に向けて裾拡がりの形状となるろう材4のフィレット4bを備えている。セラミックス−金属の接合体10は、ろう材4のフィレット4bが金属部材2のフィレット形成領域2bbを埋没させる形で金属部材2の接合端部2bの外周2baを覆って接着層3と接合している。
The ceramic-metal joined
以下、上述のセラミックス−金属の接合体10を製造する製造方法について図2を用いて説明する。
A manufacturing method for manufacturing the ceramic-metal bonded
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、予め接合面となる表面1aaの中央部から突出する凸状部位1aを備えたセラミックス部材1を準備する(図2(a)を参照)。
In the method for manufacturing the ceramic-metal joined
次に、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、活性金属としてTiを含む接着層3の基礎となるペースト材3aを、凸状部位1a周りの表面1aa上に形成する(図2(b)を参照)。ペースト材3aは、粉末状のTiH2を30重量%で有機バインダ中に含有させたものを用いている。なお、ペースト材3aは、粉末状のTiH2の他にSn−Ag−Cu粒子を含有させていてもよい。セラミックス部材1は、セラミックス部材1の表面1aaにペースト材3aを、たとえば、厚さ200μmで形成する。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、粒子状のTiH2を含有するペースト材3aを表面1aaに印刷するスクリーン印刷工程を行っている。セラミックス部材1は、スクリーン印刷により、凸状部位1a周りの表面1aa上にペースト材3aを比較的簡単に形成することができる。なお、接着層3の基礎となるペースト材3aは、スクリーン印刷により塗布するだけでなく、ディスペンスにより塗布してもよい。
Next, in the method for manufacturing the ceramic-metal joined
次に、セラミックス部材1は、ろう材4の基礎となる金属材4aをペースト材3a上に配置する。セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、位置決め用のろう付け治具(図示していない)を用いて、凸状部位1aを挟み込むようにペースト材3a上に金属材4aを配置する。セラミックス部材1は、凸状部位1a周りのペースト材3aを介して、金属材4aが配置される(図2(c)を参照)。金属材4aは、セラミックス部材1の表面1aa上にペースト材3a介して配置した金属材4aと、金属部材2の凹状部位2aを有する接合端部2bとが、当接可能な金属材4aの厚みとしている。金属材4aは、たとえば、厚み0.05mmの金属箔を使用することができる。金属材4aは、ろう材4の基礎となる材料であり、Ag−Cu系合金(Ag:Cu=18:7)を用いている。
Next, the
セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属部材2の凹状部位2aをセラミックス部材1の凸状部位1aに嵌め合わせた状態で、金属材4a上に金属部材2の接合端部2bを載置する。なお、金属部材2は、セラミックス部材1の凸状部位1aに対向する形で凹状部位2aをプレス加工などによりセラミックス部材1とは別途に形成したものを予め準備している。
The manufacturing method of the ceramic-metal joined
次に、セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属材4a上に金属部材2を載置して固定する位置決め用のろう付け治具ごと、セラミックス部材1と金属部材2とを加熱炉30内に収納する(図2(d)を参照)。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属部材2の凹状部位2aをセラミックス部材1の凸状部位1aに嵌め合わせた状態で、加熱炉30にて減圧雰囲気において、加熱処理をする。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、加熱炉30内で、所定の雰囲気および所定の加熱温度で所定時間保持することにより、ろう付けするろう付け工程を行う。
Next, the method for manufacturing the ceramic-metal joined
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程の条件として、加熱炉30内の真空度を1.0×10−3Paの減圧雰囲気としている。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程の条件として、加熱炉30の加熱温度を820℃としている。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程の条件として、加熱炉30の加熱保持時間を10分としている。
In the method of manufacturing the ceramic-metal bonded
セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属材4aを溶融して、AgとCuとの合金を含むろう材4を形成する場合、ろう付け工程の加熱温度を790℃から850℃とするのが好ましい。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属材4aを溶融して、AgとCuとの合金を含むろう材4を形成する場合、ろう付け工程の加熱保持時間を5分から30分の間とすることが好ましい。
In the method of manufacturing the ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、加熱温度が790℃よりも低く、且つ加熱保持時間が5分よりも短い場合、ろう材4の濡れが不十分となりやすい傾向にある。また、セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、加熱温度が850℃よりも高く、且つ加熱保持時間が30分よりも長い場合、ろう材4の濡れ性が高くなりすぎる傾向にある。ろう材4の濡れ性が高くなりすぎるとなるセラミックス−金属の接合体10では、金属部材2側へろう材4が這い上がり過ぎる傾向にある。
In the manufacturing method of the ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程の雰囲気を減圧雰囲気で行うことが好ましい。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、真空度として、1.0×10−3Pa以下とすることが好ましい。ろう付け工程は、減圧雰囲気の真空度を、1.0×10−3Paを超える条件で行うと、ペースト材3aの濡れ不良が生じやすい。また、ろう付け工程は、大気中で加熱処理するとペースト材3a中の活性金属が酸化や窒化などされる恐れがある。接着層3は、酸化や窒化された活性金属が含まれるペースト材3aから形成される場合、特性ばらつきのない安定した接着層3の形成が難しくなる傾向にある。なお、セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程の雰囲気が減圧雰囲気に限られるものではない。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程の雰囲気として、たとえば、ArガスやN2ガス雰囲気などの不活性ガスの加圧雰囲気中で、ろう付け工程を行ってもよい。
In the method for manufacturing the ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属材4aが溶融した、ろう材4によりセラミックス部材1側と金属部材2側とを接合することができる。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程終了後、冷却したセラミックス−金属の接合体10を加熱炉30内から取り出して、ろう付け冶具を取り外す。これにより本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、セラミックス部材1の凸状部位1a周りの表面1aaに接着層3を形成する。また、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、金属材4aが溶融して、フィレット4bを備えたろう材4を形成することができる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、接着層3、凸状部位1aおよび接合端部2bの外周2baに、ろう材4が接したセラミックス−金属の接合体10を製造することができる(図2(e)を参照)。
In the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ろう付け工程により金属材4aが溶融して、ろう材4が形成され、ペースト材3aが活性金属を含む接着層3となる。セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ろう付け工程に伴って、セラミックス部材1の表面1aa側の界面で活性金属とセラミック材料とが反応する。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、接着層3に含まれる活性金属が、セラミックス部材1のセラミック材料とろう材4中の金属成分とのいずれに対しても親和性に優れている。そのため、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、接着層3が、ろう材4とセラミックス部材1との間で強固な接合を行うことが可能となる。
In the manufacturing method of the ceramic-metal joined
言い換えれば、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、酸化物系セラミックよりなるセラミックス部材1と、Niを含有し主としてFeよりなる金属部材2とを、AgとCuとの合金を含むろう材4により接合している。セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、セラミックス部材1の表面1aaから突出する凸状部位1aと、凸状部位1aと嵌合する凹状部位2aを備えた金属部材2とを配置する配置工程を有している。配置工程では、凸状部位1aと凹状部位2aとを嵌合するように、凸状部位1a周りの表面1aaに設けられTiを含有するペースト材3aおよびペースト材3a上のAgとCuとの合金よりなる金属材4aを介して、セラミックス部材1と金属部材2とを配置する。また、セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、金属材4aを溶融させることにより、セラミックス部材1と金属部材2とをろう付けするろう付け工程を有している。ろう付け工程では、減圧雰囲気において、5分から30分の間、ペースト材3aと金属材4aとを790℃から850℃の温度範囲内で加熱処理している。さらに、セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう付け工程に先立って、粉末状のTiH2を含有するペースト材3aを表面1aaに印刷するスクリーン印刷工程を有している。また、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3aは、ペースト材3a中に20重量%から40重量%のTiH2を有している。
In other words, the manufacturing method of the ceramic-metal joined
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、接合信頼性のより高い図1に示すセラミックス−金属の接合体10を製造することができる。なお、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1の表面1aaに垂直な方向に沿って金属部材2を設ける場合だけでなく、セラミックス部材1の表面1aaに垂直な法線と傾斜して金属部材2を設けてもよい(図3を参照)。
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1の表面1aaと垂直な法線と傾斜して金属部材2を設ける場合でも、ろう材4の一部にフィレット4bの引けが生じることを抑制することが可能となる。
In the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
In the ceramic-metal joined
次に、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法によって製造されたセラミックス−金属の接合体10の接合信頼性が高まることを、図4および図5に示す比較例1を用いて説明する。比較例1のセラミックス−金属の接合体20は、図4に示すように、反応層23を有するセラミックス部材21と金属部材22とを、ろう材24により接合している。比較例1のセラミックス−金属の接合体20は、セラミックス部材21に凸状部位1aを備えていない。また、比較例1のセラミックス−金属の接合体20は、金属部材22に凹状部位2aを備えていない。
Next, the fact that the bonding reliability of the ceramic-metal bonded
比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、まず、平滑な表面21aaを有するセラミックス部材21を準備する(図5(a)を参照)。セラミックス部材21は、セラミックス部材21のセラミック材料として、本実施形態におけるセラミックス部材1と同じセラミック材料を用いている。
In the method for manufacturing the ceramic-metal joined
次に、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、活性金属としてTiを含む反応層23の基礎となるペースト材23aを表面21aa上に形成する(図5(b)を参照)。ペースト材23aは、粉末状のTiH2と、粉末状のSn−Ag−Cuとを有機バインダ中に混合させたものを用いている。
Next, in the method for manufacturing the ceramic-metal joined
続いて、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、表面21aa上にペースト材23aを形成させたセラミックス部材21を加熱炉31に収容して加熱処理する(図5(c)を参照)。比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、ペースト材23aのセラミックス部材21への一次ろう付けにより、セラミックス部材21の表面21aa上に活性金属としてTiを含む反応層23を形成するメタライズ処理を行う。これにより、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、セラミックス部材21の表面に、ろう材24に対して濡れ易い反応層23を形成することができる。
Subsequently, in the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
次に、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、反応層23が形成されたセラミックス部材21を反応炉31から取り出す。比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、銀ろうの金属箔24aを介して、金属部材22を反応層23が形成されたセラミックス部材21上に配置する(図5(d)を参照)。なお、金属箔24aは、本実施形態と同様に、Ag−Cu系合金(Ag:Cu=18:7)を用いている。
Next, in the method for manufacturing the ceramic-metal joined
続いて、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、金属箔24aを介して、金属部材22を反応層23が形成されたセラミックス部材21上に配置した状態で反応炉32内で加熱処理する(図5(e)を参照)。比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、金属箔24aが溶融した、ろう材24によりセラミックス部材21と金属部材22とを二次ろう付けする。
Subsequently, in the method of manufacturing the ceramic-metal joined
比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法は、二次ろう付け工程終了後、冷却したセラミックス−金属の接合体20を加熱炉32内から取り出すことにより、反応層23を有するセラミックス部材21と金属部材22とを、ろう材24により接合したセラミックス−金属の接合体20を製造することができる(図5(f)を参照)。
In the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
こうして形成された比較例1のセラミックス−金属の接合体20では、ろう付け工程が一次ろう付けと、二次ろう付けの2回必要となる。また、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、ろう付け工程が2回必要なため、ろう材24全体の使用量を少なくすることが難しい。
In the ceramic-metal joined
これに対して、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、セラミックス部材1の凸状部位1aと、凸状部位1aと嵌合する凹状部位2aを備えた金属部材2とを、凸状部位1aの周囲に設けられ活性金属を含む接着層3と接する、ろう材4を1回のろう付け工程により接合することができる。
On the other hand, in the manufacturing method of the ceramic-metal joined
また、比較例1のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、セラミックス部材21と金属部材22との、ろう付け工程において、反応層23中に含まれる活性金属のTiと、金属部材22からのNiとが、ろう材23中で反応して偏析する場合がある。そのため、比較例1のセラミックス−金属の接合体20は、活性金属のTiと、金属部材22のNiとが反応した金属間化合物の偏析層24a1が形成されることがある。金属間化合物は、たとえば、Ti2Ni、TiNiやNi3TiなどのTi−Ni系化合物を構成する場合がある。セラミックス−金属の接合体20では、偏析層24a1が形成された部位において、ろう材24の接合強度が低下したり、セラミックス部材21のセラミック材料と反応する活性金属が不足し、セラミックス部材21側とろう材24側との界面付近の接合強度が低下する恐れもある。
Further, in the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
これに対して、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、凸状部位1aと凹状部位2aとを嵌め合わせた状態で、接着層3、凸状部位1aおよび接合端部2bの外周2baに、ろう材4が接している。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、ろう材4中に金属間化合物の偏析層4a1ができても、凸状部位1aと凹状部材2aとにより、セラミックス部材1側と金属部材2側との間の全体に、金属間化合物の偏析層4a1が形成されない。言い換えれば、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、セラミックス部材1と金属部材2との間おける金属間化合物の偏析層4a1を分断している(図1を参照)。これにより、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、接合信頼性をより高くすることが可能となる。
On the other hand, the ceramic-metal joined
さらに、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、セラミックス部材1と金属部材2との間に、嵌め合わされた凸状部位1aと凹状部位2aとを介して、一対のろう材4,4が金属部材2のフィレット形成領域2bbに略均一に形成することが可能となる。セラミックス−金属の接合体10では、嵌め合わせた凸状部位1aと凹状部位2aとを介して、一方のろう材4側から他方のろう材4側へ或いは、他方のろう材4側から一方のろう材4側へ溶融状態のろう材4が流れ込むことを抑制できるためと推測される。
Further, in the method for manufacturing the ceramic-metal joined
また、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、ろう材4の使用量を少なくしても、比較例1のセラミックス−金属の接合体20のごとき、ろう材24の一部にフィレット24bの引け(図4中の破線で囲まれた領域を参照)が生ずることを抑制することができる。したがって、セラミックス−金属の接合体10は、嵌合するセラミックス部材1の凸状部位1aと金属部位2の凹状部位2aとを備えていないものと比較して、接合強度をより向上させることができる。また、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、嵌合するセラミックス部材1の凸状部位1aと金属部位2の凹状部位2aとを備えていないものと比較して、セラミックス部材1と金属部材2との接合箇所において高い気密性を有することが可能となる。
Further, the ceramic-metal joined
以下、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の各構成について詳述する。
Hereafter, each structure of the ceramic-metal joined
セラミックス部材1のセラミック材料は、たとえば、1000℃を超える高温で使用可能であり、硫酸、硝酸や苛性ソーダなどの薬品に対する高い耐食性、優れた耐熱衝撃性、低熱膨張係数、耐摩耗性や電気絶縁性を有している。そのため、セラミックス部材1は、たとえば、電磁継電機や真空スイッチの外囲器などとして利用することができる。セラミックス部材1は、利用される用途に応じて、平板状、筒状など種々の形状のものとすることができる。セラミックス部材1は、酸化物系セラミックや窒化物系セラミックを利用することができる。セラミックス部材1は、たとえば、酸化物系セラミックとして、アルミナを主成分とするアルミナ系セラミックにより構成することができる。セラミックス部材1は、アルミナ系セラミックとして、たとえば、アルミナの含有率が92%のセラミック材料を用いることができるが、これだけに限られない。セラミックス部材1は、アルミナ系セラミックとして、たとえば、アルミナの含有率が96%以上のセラミック材料を用いることもできる。セラミックス部材1は、アルミナの他、たとえば、酸化珪素、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化バリウム、酸化ホウ素や酸化ジルコニウムなどを含有していてもよい。セラミックス部材1は、窒化物系セラミックとして、たとえば、窒化ケイ素(Si3N4)を主成分とするセラミックにより構成してもよい。セラミックス部材1は、窒化ケイ素の他、たとえば、酸化イッテルビウムや窒化硼素などを含有していてもよい。セラミックス部材1は、セラミック部材1の表面1aaから突出する凸状部位1aを備えている。セラミックス部材1は、凸状部位1aが必ずしも表面1aaに垂直な方向に突出して形成する必要はない。セラミックス部材1は、セラミックス−金属の接合体10の構成によって、凸状部位1aが表面1aaに垂直な法線と傾斜して突出するものでもよい。また、セラミックス部材1は、研磨などにより、セラミックス部材1の表面1aaの平滑性を向上させてもよい。
The ceramic material of the
金属部材2は、セラミックス部材1と、ろう材4を用いて接合させるものである。金属部材2は、セラミックス部材1の凸状部位1aと嵌合する凹状部位2aを備えている。金属部材2は、凸状部位1aがセラミックス部材1の表面1aaに対して傾斜した方向に突出する場合、凸状部位2aに対応して傾斜して窪ませた凹状部位2aを備えればよい。凹状部位2aは、凸状部位1aと嵌め合わせることができれば、凹状部位2aの形状を種々の形状とすることができる。金属部材2は、セラミックス部材1との間に熱応力が生じにくいように、セラミックス部材1と金属部材2との線膨張係数差の比較的小さいものが好ましい。また、金属部材2は、セラミックス−金属の接合体10の用途などに応じて、耐熱性や耐食性の優れたものを用いればよい。金属部材2は、金属部材2の金属材料として、たとえば、Niを含有し主としてFeよりなるものを好適に利用することができる。ここで、主としてFeよりなるとは、金属部材2を構成する金属材料の成分のうち、主なものの1つがFeである。金属部材2は、Niを含有し主としてFeよりなるものとして、Fe−Ni合金などを好適に利用することもできる。金属部材2は、Fe−Ni合金として、たとえば、Fe:58%,Ni:42%を含有する42アロイを好適に用いることができる。金属部材2は、アルミナを92%含有するセラミックス部材1を用いる場合、金属部材2の金属材料として42アロイを用いれば、セラミックス部材1との熱膨張係数が近く、ろう付け工程での急速冷却に伴うセラミックスの割れやクラックなどを抑制することが可能となる。また、金属部材2は、金属部材2の金属材料として、たとえば、Feを主成分とするFe−Ni−Co合金を好適に用いることができる。金属部材2は、Fe−Ni−Co合金として、たとえば、Fe:54%,Ni:29%,Co:17%を含有するコバールを用いることができる。
The
接着層3は、セラミックス部材1と、ろう材4との接着性を向上可能なものである。接着層3は、活性金属を含んでいる。活性金属は、セラミックス部材1のセラミック材料の構成元素と反応可能なものである。活性金属は、ろう材4の主となる金属元素よりもイオン化傾向が強いことが好ましい。活性金属は、たとえば、セラミックス部材1のセラミック材料として酸化物系セラミックや窒化物系セラミックを用いる場合、Ti、ZrやHfなどの金属元素が好適に挙げられる。
The
セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、たとえば、活性金属として、Tiを用いる場合、接着層3の基礎となるペースト材3a中に含まれるTiが、セラミックス部材1のセラミック材料中におけるOやNと反応する。また、セラミックス−金属の接合体10は、接着層3がろう材4のセラミックス部材1側への濡れ性を良くする。そのため、セラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ろう材4側とセラミックス部材1側との接合強度の向上を図ることが可能となる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10では、接着層3は、ろう材4とともに一度の加熱処理により形成することができる。
For example, when Ti is used as an active metal, Ti contained in the
接着層3は、接着層3に含まれる活性金属の含有量が少なすぎれば、セラミックス部材1を構成するセラミック材料との反応が不十分となる傾向にある。また、接着層3は、接着層3に含まれる活性金属が多すぎれば、接着層3と、ろう材4との間の濡れ性が悪くなる傾向にある。したがって、接着層3は、接着層3中の活性金属の含有量を、セラミックス部材1やろう材4に応じて適宜に設定することが好ましい。接着層3は、活性金属として、たとえば、酸化物系セラミックや窒化物系セラミックに対して接合特性が良好なTiを好適に利用することができる。接着層3は、Tiとセラミックス部材1のセラミック材料との反応を高めるため、接着層3の基礎となるペースト材3a中に粉末状のTiH2を含有することが好ましい。接着層3は、接着層3の基礎となるペースト材3a中に粉末状のTiH2を含有させることで、Tiの酸化や窒化を抑制することが可能となる。
If the content of the active metal contained in the
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ろう付け工程前に、スクリーン印刷によって形成されたペースト材3aを利用して接着層3を形成している。ペースト材3aには、粉末状のTiH2を含有している。TiH2は、たとえば、平均粒子径2μmないし15μmのものを利用することができる。なお、平均粒子径は、レーザー光による光散乱法による球相当径による測定で測ることができる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、活性金属であるTiの水素化物を用いることで、ろう付け工程時の加熱処理により、Tiが酸化することを抑制することが可能となる。また、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、活性金属であるTiの酸化を抑制することで、セラミックス部材1側へのろう材4の濡れ性を向上させることができる。さらに、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、スクリーン印刷により、ペースト材3aを塗布することにより、セラミックス部材1の表面1aa全体に接着層3の基礎となるペースト材3aを均一に形成することが可能となる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、セラミックス部材1側への、ろう材4の濡れ性の均一性を向上させることが可能となる。
In the manufacturing method of the ceramic-metal joined
また、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、粉末状のTiH2を20重量%ないし40重量%でペースト材3a中に含有させることが好ましい。
Further, in the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3a中にTiH2を20重量%から40重量%の範囲内で含有させることで、ろう材4のフィレット4bの一部に引けが生ずることを抑制しつつ、ろう材4のフィレット4bを形成することが容易となる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法は、ペースト材3a中に20重量%から40重量%のTiH2を有するので、セラミックス−金属の接合体10を製造した場合、セラミックス部材1側へのろう材4の濡れ性やろう材4のフィレット4bの形状が良好となる。
In the manufacturing method of the ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3a中におけるTiH2が20重量%より小さい場合、ペースト材3aの粘度調整が困難となる傾向にある。また、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3a中におけるTiH2が20重量%より小さい場合、粉末状のTiH2の分散性が低下し、均一なペースト材3aをセラミックス部材1の表面1aaに形成することが難しくなる傾向にある。その結果、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、セラミックス部材1側へのろう材4の濡れ性が低下する傾向にある。
In the method of manufacturing the ceramic-metal bonded
また、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3a中におけるTiH2が40重量%よりも大きい場合、活性金属のTiと金属部材2のNiとが、ろう材4中で反応して偏析し、ろう材4中に金属間化合物の析出量が多くなりすぎる傾向にある。セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3a中におけるTiH2が40重量%よりも大きい場合、析出量が多い金属間化合物により、残留応力が増大する傾向にある。この結果、セラミックス−金属の接合体10の製造方法では、ペースト材3a中におけるTiH2が40重量%よりも大きい場合、ろう材4の接合強度が低下する傾向にある。
Further, in the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
以下、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法によって製造されたセラミックス−金属の接合体10における接合信頼性が高まることを、比較例2,3を用いて説明する。図6に示す比較例2のセラミックス−金属の接合体20は、セラミックス部材21の表面21aaに垂直な法線と傾斜して金属部材22を設け、ペースト材23a中におけるTiH2を10重量%とした以外は比較例1と同様にして製造している。図7に示す比較例3のセラミックス−金属の接合体20は、セラミックス部材21の表面21aaに垂直な法線と傾斜して金属部材22を設け、ペースト材23a中におけるTiH2を65重量%とした以外は比較例1と同様にして製造している。
Hereinafter, it will be described with reference to Comparative Examples 2 and 3 that the bonding reliability in the ceramic-metal bonded
セラミックス−金属の接合体10の製造方法と比較する比較例2のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、たとえば、ペースト材(図示していない)中に10重量%のTiH2を有する場合、ろう材24のセラミックス部材21側への濡れが不十分となりやすい傾向にある。
In the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
そのため、ペースト材中にTiH2の濃度を10重量%でセラミックス−金属の接合体20を製造した場合、セラミックス−金属の接合体20は、ろう材24のフィレット24bの一部に引けが生ずる(図6の破線で囲まれた領域を参照)。セラミックス−金属の接合体20は、ろう材24のフィレット24bの一部に引けが生ずると、セラミックス部材1と金属部材2との接合箇所となる、ろう材24で気密性を確保することが難しくなる傾向にある。
Therefore, when the ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10の製造方法と比較する比較例3のセラミックス−金属の接合体20の製造方法では、たとえば、ペースト材23a中におけるTiH2が65重量%の場合、ろう材24の濡れ性が高くなりすぎる。ろう材24の濡れ性が高くなりすぎるとなるセラミックス−金属の接合体20では、金属部材22側へろう材24が這い上がり難くなる傾向にある。
In the method for manufacturing the ceramic-metal bonded
そのため、ペースト材中にTiH2の濃度を65重量%でセラミックス−金属の接合体20を製造した場合、セラミックス−金属の接合体20は、ろう材24のフィレット24bも小さくなる(図7の破線で囲まれた領域を参照)。また、セラミックス−金属の接合体20は、ペースト材中にTiH2の濃度を65重量%でセラミックス−金属の接合体20を製造した場合、ろう材24中に過剰な金属間化合物(図示していない)が形成される恐れがある。セラミックス−金属の接合体20は、ろう材24中に過剰な金属間化合物が形成されると、セラミックス部材21に過剰な応力がかかり、接合強度が低下する傾向にある。
Therefore, when the ceramic-metal joined
この結果、比較例3のセラミックス−金属の接合体20では、ろう材24のフィレット24bの大きさが小さくなり、強度低下を招く恐れがある。また、セラミックス−金属の接合体20では、セラミックス−金属の接合体20を気密封止の用途に用いる場合、フィレット24bの大きさが小さくなると、ろう材24における気密封止の信頼性が低下する恐れもある。
As a result, in the ceramic-metal joined
したがって、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10の製造方法においても、粉末状のTiH2を20重量%ないし40重量%でペースト材3a中に含有させることが好ましい。
Therefore, also in the manufacturing method of the ceramic-metal joined
ろう材4は、セラミックス部材1と金属部材2とを接合可能なものである。ろう材4は、セラミックス部材1、金属部材2や接着層3の材質に応じて適宜に選択することができる。ろう材4の基礎となる金属材4aは、たとえば、Ag−Cu系合金を用いることができる。ろう材4は、AgとCuとの合金だけでなく、AgとCuとの合金にSnが含有されたものを用いることができる。同様に、ろう材4は、AgとCuとの合金にLiが含有されたものも用いることができる。ろう材4は、金属部材2の接合端部2bの外周2baを覆い、金属部材2側からセラミックス部材1側に向けて裾拡がりとなるフリット形状を有していることが好ましい。
The
ろう材4は、接着層3の活性金属との濡れ性あるいは親和性に優れた類似組成の金属材4aを使用することが望ましい。Ag−Cu系合金の金属材4aは、Tiなどの活性金属と反応して金属間化合物の偏析層4a1を形成することも少なく、融点が比較的低く、金属部材2との接合性も良い。なお、Ag−Cu系合金は、Ag−Cu系合金におけるAgとCuとの含有比率を、たとえば、Agが100重量に対し、Cuを30重量から50重量とすることが好ましい。
As the
(実施形態2)
図8に示す本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、図1に示す実施形態1の金属部材2のフィレット形成領域2bbにろう材4に対して金属部材2よりも濡れ性の高い金属膜5を備えた点が主として相違する。実施形態1と同様の部材については、同じ番号を付して重複する説明を省略する。
(Embodiment 2)
The ceramic-metal joined
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、図8に示すように、金属部材2は、ろう材4と接する外周2baにろう材4のフィレット4bを形成するフィレット形成領域2bbを有している。金属部材2は、フィレット形成領域2bbにろう材4に対して金属部材2よりも濡れ性の高い金属膜5を備えている。
As shown in FIG. 8, in the ceramic-metal joined
セラミックス−金属の接合体10は、Niを含有し主としてFeよりなる金属部材2のフィレット形成領域2bbに対して、めっき処理を施すことによりCuよりなる金属膜5を形成することができる。セラミックス−金属の接合体10は、Niを含有する金属部材2と比較して、銀ろうのろう材4との濡れ性が高いCuの金属膜5を金属部材2の少なくともフィレット形成領域2bbに有している。
The ceramic-metal bonded
なお、セラミックス−金属の接合体10は、金属部材2の金属膜5のめっき処理にあたり、金属膜5を形成させたくない領域に予め樹脂などによりマスクしてから電気めっき処理を行うことができる。セラミックス−金属の接合体10は、マスクを利用した電気めっき処理により、金属部材2のフィレット形成領域2bbを選択して金属膜5を形成することができる。本実施形態のセラミックス−金属の接合体10では、予め樹脂により金属部材2の接合端部2bにおける凹状部位2aをマスクしてからCuの電気めっき処理を行っている。セラミックス−金属の接合体10は、電気めっき処理後にマスクを除去している。
Note that the ceramic-metal bonded
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、フィレット形成領域2bbに金属膜5を有していることにより、金属部材2側へのろう材4の濡れ性が向上する。セラミックス−金属の接合体10は、ろう材4の一部にフィレット4bの引けが生ずることを抑制することが可能となる。
Since the ceramic-metal joined
(実施形態3)
図9に示す本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、図1に示す実施形態1の金属部材2の接合端部2bがセラミックス部材1側に向かって先細りする外表面2bcを有している点が主として相違する。実施形態1と同様の部材については、同じ番号を付して重複する説明を省略する。
(Embodiment 3)
The ceramic-metal joined
本実施形態のセラミックス−金属の接合体10は、図9に示すように、金属部材2は、接合端部2bがセラミックス部材1側に向かって先細りする外表面2bcを有している。金属部材2は、外表面2bcが平面状である。これにより、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10では、金属部材2側へのろう材4に対する濡れ性を向上させることが可能となる。この結果、セラミックス−金属の接合体10は、外表面2bcが平面状であることにより、金属部材2側へのろう材4に対する濡れ性を向上させ、ろう材4の一部にフィレット4bの引けが生ずることを抑制することが可能となる。
As shown in FIG. 9, in the ceramic-metal joined
また、セラミックス−金属の接合体10では、外表面2bcが平面状なものだけに限られず、図10に示すように、金属部材2は、外表面2bcが外側に向かって膨らむ曲面状としてもよい。これにより、図10に示すセラミックス−金属の接合体10は、金属部材2側へのろう材4に対する濡れ性を向上させることが可能となる。セラミックス−金属の接合体10は、外表面2bcが外側に向かって膨らむ曲面状であることにより、金属部材2側へのろう材4に対する濡れ性を向上させ、ろう材4の一部にフィレット4bの引けが生ずることを抑制することが可能となる。
Further, in the ceramic-metal bonded
なお、本実施形態のセラミックス−金属の接合体10では、実施形態1と同様に、セラミックス部材1の表面1aaと垂直な法線と傾斜して金属部材2を設けてもよいし、実施形態2と同様に、金属膜5を備えてもよい。
In addition, in the ceramic-metal joined
1 セラミックス部材
1a 凸状部位
1aa 表面
2 金属部材
2a 凹状部位
2b 接合端部
2ba 外周
2bb フィレット形成領域
2bc 外表面
3 接着層
3a ペースト材
4 ろう材
4a 金属材
4b フィレット
5 金属膜
10 セラミックス−金属の接合体
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記セラミックス部材は、該セラミックス部材の表面から突出する凸状部位を備え、前記セラミックス部材と反応可能な活性金属を含み前記セラミックス部材と前記ろう材との接着を行う接着層を前記凸状部位周りの前記表面に有しており、前記金属部材は、前記凸状部位と嵌合する凹状部位を前記セラミックス部材側の接合端部に備えており、前記ろう材は、前記接着層および前記接合端部の外周に接していることを特徴とするセラミックス−金属の接合体。 A ceramic-metal joined body in which a ceramic member and a metal member are joined by a brazing material,
The ceramic member has a convex portion protruding from the surface of the ceramic member, and includes an active metal capable of reacting with the ceramic member, and an adhesive layer for bonding the ceramic member and the brazing material around the convex portion. The metal member includes a concave portion that fits into the convex portion at a joint end portion on the ceramic member side, and the brazing material includes the adhesive layer and the joint end. A ceramic-metal joined body characterized by being in contact with the outer periphery of the portion.
前記セラミックス部材の表面から突出する凸状部位と、該凸状部位と嵌合する凹状部位を備えた前記金属部材とを、前記凸状部位周りの前記表面に設けられTiを含有するペースト材および該ペースト材上のAgとCuとの合金よりなる金属材を介して配置する配置工程と、
減圧雰囲気において、5分から30分の間、前記ペースト材と前記金属材とを790℃から850℃の温度範囲内で加熱処理して前記金属材を溶融させることにより、前記セラミックス部材と前記金属部材とをろう付けするろう付け工程とを有することを特徴とするセラミックス−金属の接合体の製造方法。 A method for producing a ceramic-metal joined body in which a ceramic member made of an oxide-based ceramic or a nitride-based ceramic and a metal member containing Ni and mainly made of Fe are joined by a brazing material containing an alloy of Ag and Cu Because
A paste material containing Ti, provided on the surface around the convex part, a convex part protruding from the surface of the ceramic member, and the metal member provided with a concave part fitted to the convex part; An arrangement step of arranging via a metal material made of an alloy of Ag and Cu on the paste material;
In a reduced pressure atmosphere, the paste material and the metal material are heat-treated within a temperature range of 790 ° C. to 850 ° C. for 5 minutes to 30 minutes to melt the metal material, whereby the ceramic member and the metal member And a brazing step for brazing the ceramic-metal joined body.
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