JP2014124405A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Wataru Uchiyama
亘 内山
Akihiro Hosokawa
明宏 細川
Tomohiro Fujii
友弘 藤井
Takeshi Gamo
健 蒲生
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Abstract

【課題】効率的にアンバランスを抑制すること。
【解決手段】正面側から背面側に向けて低く傾斜した回転軸35に支持される有底筒状のドラム3と、ドラム3を収容する水槽2と、ドラム3を回転駆動する駆動手段4と、ドラム3の正面側に設けられた環状の第1のバランサ31と、ドラム3の背面側に設けられた環状の第2のバランサ30と、を備え、第1のバランサ31は、環状の第1の案内部材32と、第1の案内部材32の内部に収容された流体と、を有し、第2のバランサ30は、環状の第2の案内部材17と、第2の案内部材17の内部に有用された転動体8と、を有する。これにより、効率的にアンバランスを抑制できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、バランサを有するドラム式洗濯機に関するものである。
近年、正面側から背面側に向けて下向きに傾斜した回転軸を有するドラム式洗濯機が広く普及しつつある。その大きな理由としては、使用者の使い勝手を向上させる意味合いで正面側(洗濯物を投入する側)の開口を上側に配置することで使用者が大きく屈む姿勢をとることなくドラム内の洗濯物が取り出せると言う理由と、節水の観点から、回転軸を水平方向とした場合に比べ、水槽内に給水された水が背面側に溜まって、少ない水量でも深い貯水状態が得られるという理由がある。
しかしながら、水平に対して傾斜した回転軸を有するドラム式洗濯機の脱水工程において、しばしば洗濯物がドラム内で不均一な状態、すなわちアンバランスな状態になる。その結果、脱水中に回転軸には偏った力が加わり、振動が発生する。振動の振幅は回転ドラムの回転速度の2乗に比例して増大する。その振動のために洗濯機自身が移動したり、また、騒音が激しいためにある回転速度以上では運転することができなくなってしまったりなどの問題が発生する。
洗濯物のアンバランスによる振動を低減するために、国内のドラム式洗濯機においては、液体を使用した流体バランサシステムが広く普及している。流体バランサは、ドラムに洗濯物を入れる投入口側の端周部に中空管を環状に丸めたレース部内に、水道水あるいは凍結防止を考慮して塩水を半分程度封入しており、このボールバランサは、洗濯物の偏心荷重により生じるアンバランスに対し、液体が自然の摂理で自動的にアンバランスの位置と対向の位置に移動する力学現象を利用したバランス装置である(例えば、特許文献1参照)。
一方で、近年、新しいバランサシステムとして、金属球(以降、ボールと呼ぶ)を使用したボールバランサシステムが提案されている。ボールバランサは、ドラムの内周に取り付けた環状のレース部内に、回転方向(周方向)に移動自在な複数のボールを備えていて、更に同じレース内にある一定の粘性を持ったシリコンオイルなどの液体を封入し、ボールとレース部との摩擦を制限している。このボールバランサも流体バランサと同様に、偏心荷重により生じるアンバランスに対し、自動的にアンバランスの位置と対向の位置に移動する特性を発揮することでアンバランスを吸収する。
ここでボールバランサの流体バランサに対する優位性を説明する。ボールバランサは上記したように流体バランサとの大きな違いはレース内部に収容されているボールであり、液体に比べて金属球は明らかに比重が高く、見た目で同じ量をレース内部に収容したとしてもボールは重いので、つまり、脱水時のアンバランス最大抑制量は液体に比べて圧倒的にボールの方が大きいので、ボールバランサを用いたドラムは脱水時の布偏りが大きくてもアンバランスが発生しにくいのである。
また、ドラムに洗濯物を入れる投入口側の端周部だけにボールバランサを配置するシングルボールバランサ構成と、その他に、ドラム筒両端の2箇所にボールバランサを配置するダブルボールバランサが知られており、実際にボールバランサを用いたドラム式洗濯機のほとんどはダブルボールバランサの構成である。
シングルボールバランサおよびダブルボールバランサとも原理的には同じである。すな
わち、どちらのボールバランサも、脱水工程において経時的に変化する洗濯物のアンバランス量に刻一刻と対応して、複数のボールが位置を変え、自動的にアンバランスを修正する仕組みである(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2において、ダブルボールバランサの構成を取る場合、同じボールバランサをドラム筒両端の2箇所に配置している。
また、ドラムの回転支持構造であるが駆動手段である電動機(モータ)の回転軸が軸受けを介して水槽の底板にしっかり固定されている。
この構成において、同じ洗濯物、例えば、バスタオル1枚を濡れた状態でドラム底板近傍においた場合と、ドラム投入口の近傍においた場合に発生するアンバラとを比較すると、同じ洗濯物を置く位置のみを変化させただけなので理論的に発生する偏心荷重は同じで、アンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)はドラムのどの場所でも同じであるが、発生頻度の観点から考えると、実際のドラムは投入口より底面に向かって低く傾斜しているため、ほとんどの洗濯物は背面側に集まり、つまり、アンバランスは圧倒的に底面近傍で発生する。
特開平9−187597号公報 特開2012−122576号公報
しかしながら、従来の構成では、ドラムは投入口より底面に向かって低く傾斜しているため、ほとんどの洗濯物は背面側に集まり、アンバランスは圧倒的に底面近傍で発生する。つまり、ドラム投入口近傍のアンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)が小さく、ドラム底面近傍での振動幅が大きいと言う特性があるが、ダブルボールバランサを構成するボールの重さや個数は、ドラム底面近傍で発生する最大のアンバランス振動幅を抑制するよう最適化を図り、それを単純にドラム筒両端に配置しているため、特に投入口側に取り付けられるボールバランサは発生するアンバランスの大きさに対して抑制力が過剰であるばかりか、脱水起動時や停止時にアンバラ抑制に使われないボール(金属球)同士が互いにぶつかり合うことで発生する金属音が新たな騒音を発生するという課題の有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、投入口より底面に向かって低く傾斜するドラムを有するドラム式洗濯機において、ドラム内に収容された洗濯物の偏心荷重により発生するアンバランスに応じて、効率的にアンバランスを抑制できるドラム式洗濯機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のドラム式洗濯機は、正面側から背面側に向けて低く傾斜した回転軸に支持される有底筒状のドラムと、前記ドラムを収容する水槽と、前記ドラムを回転駆動する駆動手段と、前記ドラムの正面側に設けられた環状の第1のバランサと、前記ドラムの背面側に設けられた環状の第2のバランサと、を備え、前記第1のバランサは、環状の第1の案内部材と、前記第1の案内部材の内部に収容された流体と、を有し、前記第2のバランサは、環状の第2の案内部材と、前記第2の案内部材の内部に有用された転動体と、を有するものである。
これにより、投入口より底面に向かって低く傾斜するドラムを備えるドラム式洗濯機においては、洗濯物の偏心荷重により発生するアンバランスは圧倒的に底面近傍で発生する可能性が高い。このため、アンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)が大きいドラム底面近傍では底面の近傍に取り付けられたボールバランサによる大きなアンバランス抑制力を発揮してアンバランスを抑えることができる。一方で、ドラム投入口近傍のアンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)は小さいので、投入口の近傍に取り付けられた流体バランサでも十分にアンバランスを抑制することができる。
本発明のドラム式洗濯機は、ドラム内に収容された洗濯物の偏心荷重により発生するアンバランスが圧倒的にドラム底面近傍にて発生することに着目しボールバランサと流体バランサを配置することで、効率的にアンバランスを抑制できる。
本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の要部断面図 本発明の実施の形態1におけるボールバランサと液体バランサの概略図 本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機のボールバランサの概略図 従来のドラム式洗濯機の概略断面図 従来のドラム式洗濯機のダブルボールバランサの概略図
第1の発明のドラム式洗濯機は、正面側から背面側に向けて低く傾斜した回転軸に支持される有底筒状のドラムと、前記ドラムを収容する水槽と、前記ドラムを回転駆動する駆動手段と、前記ドラムの正面側に設けられた環状の第1のバランサと、前記ドラムの背面側に設けられた環状の第2のバランサと、を備え、前記第1のバランサは、環状の第1の案内部材と、前記第1の案内部材の内部に収容された流体と、を有し、前記第2のバランサは、環状の第2の案内部材と、前記第2の案内部材の内部に有用された転動体と、を有するものである。
正面側から背面側に向かって低く傾斜するドラムを備えるドラム式洗濯機においては、洗濯物の偏心荷重により発生するアンバランスは圧倒的に底面近傍で発生する。つまり、アンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)が大きいドラム底面近傍では底面の近傍に取り付けられたボールバランサによる大きなアンバランス抑制力を使ってアンバランスを抑えることができる。一方で、ドラムの正面側で発生するアンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)は小さいので、投入口の近傍に取り付けられた流体バランサでも十分にアンバランスを抑制することができる。また、正面側には大きいアンバランスが発生しにくいので、正面側のバランサが返ってアンバランスの要因となることがあるが、正面側は流体バランサであるため、バランサによって大きく振動することを低減することができる。
上記構成におい、前記転動体は、1つ又は複数の鋼球であってもよい。
これにより、液体に比べて少ない量であっても十分なアンバランス抑制力を生み出すことが可能となる。
上記構成において、前記第2のバランサには粘性を有する流体が充填されるものである。
これにより、バランサ内部に例えば一定の粘性を持ったシリコンオイルなどの液体を封入することで、ボールと案内部材との摩擦を制限し互いの摩耗を防ぐことが可能となる。
上記構成において、前記第1のバランサに充填される流体と前記第2のバランサに充填される流体とは異なるものであってもよい。
これにより、第1のバランサは流体バランサとしてアンバランスを抑制するのに最適な液体を設定することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本案が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の概略構造を示す断面図である。ドラム式洗濯機1の内側には、有底円筒状の水槽2が収容されている。水槽2の内部には有底円筒状のドラム3が収容されている。ドラム式洗濯機1の洗濯物を投入する側(以下、正面側と言う)には、水槽2の開口部2aを通してドラム3内に通じる開口部3aが設けられている。ドラム3は、ドラム3を回転支持する回転軸35が正面側から背面側に向けて下向きに傾斜して配置されている。水槽2は開口部2aを正面側とし、ドラム3に沿うように傾斜配置されている。回転軸35を傾斜させることで、水槽2の前面側の開口を上側に配置することができるようになり、大きく屈む姿勢をとることなくドラム3内の洗濯物が取り出せるようになる。また、回転軸35を水平方向とした場合に比べ、水槽2内に給水された水が背面側に溜まって、少ない水量でも深い貯水状態が得られる。すなわち、少ない給水量でも洗濯物が含水しやすくすくなる。水槽2はバネ10とダンパー5によって支持されている。
ドラム3の内部には洗濯物13を持ち上げて落とすことができるバッフル16が設けられている。ドラム3が回転駆動することにより、バッフル16によって持ち上げられた洗濯物は、ドラム3の上部から水面に叩きつけられ、叩き洗い(機械力)によって洗浄がなされる。さらに、ドラム3には複数の透孔15が設けられている。透孔15を介して水槽2からドラム3内に通水および通気ができる。
また、ドラム式洗濯機1の正面側には、水槽2の開口部2aを開閉する扉7が設けられている。水槽2の開口部2aは、その口縁に管状のシール材が装着されている。シール材の正面側は扉7の背面側に当接して水槽2を密閉し、上下左右、前後に揺動する水槽2の開口部2aが動いても、シール材が変形し扉7背面側へ押圧するので密閉性が維持されている。
図2は、本発明の実施の形態1におけるボールバランサと液体バランサの概略図、図3は、本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機1のボールバランサ30の概略図である。
ドラム3の正面側となる開口部3aには、環状の流体バランサ31(第1のバランサ)が配置される。ドラム3の背面側には、環状のボールバランサ30(第2のバランサ)が配置される。ボールバランサ30は、ドラム3の背面側に配置され、内部が中空となる環状容器17(第2の案内部材)と、第2の環状容器17の内部に収容されて移動可能なボール8(転動体)と、第2の環状容器17内に貯留される粘性流体18とを有している。ボール8は、鋼などの金属から構成される。リング状となる第2の環状容器17はドラム3の回転軸35と軸線を一致するように設置される。ボール8の動きを制御するために、第2の環状容器17の内部には粘性流体(シリコンオイル)18が貯留されている。なお、他の粘性のある液体であれば同様の効果が得られることから、シリコンオイルに限定するものではない。流体により、ボール8と第2の環状容器17との摩擦を制限し、ボール
8および第2の環状容器17の磨耗を防げるものであればよい。
ドラム3の正面側に設けられた流体バランサ31は、内部が中空となる第1の環状容器32(第1の案内部材)を有する。また、流体バランサ31の第1の環状容器32の内部には、水道水が充填されてもよいが、冬季の凍結防止を考慮して塩水が半分程度充填される。
ドラム式洗濯機1の内部で水槽2の下方には、ドラム3を回転駆動するための駆動手段(モータ)4が取り付けられている。モータ4の回転駆動が、ベルト23を介してドラム3の回転軸35と同一軸に設けられたドラムプーリ24に伝達される。これにより、モータ4の回転でドラム3が回転駆動する。
以上のように構成されたドラム式洗濯機について、以下その動作、作用について説明する。比較のために従来のダブルボールバランサについてまず説明する。
図4は従来この種のドラム式洗濯機の要部断面図、図5は、従来のドラム式洗濯機のダブルボールバランサの概略図である。ドラム3の両端面(正面側側の端と、背面側の端)の周部には、同じ構成のボールバランサ30a、30bが設けられている。この図において、同じ洗濯物13(例えば、バスタオル1枚)を濡れた状態でドラム3の底板3b近傍においた場合と、ドラム3の正面側においた場合に発生するアンバラとを比較すると、同じ洗濯物を置く位置のみを変化させただけなので理論的に発生する偏心荷重は同じで、アンバランスによるドラムの振動幅(振れ回り)はドラムのどの場所でも同じであるが、発生頻度の観点から考えると、実際のドラムは投入口より底板3bに向かって低く傾斜しているため、ほとんどの洗濯物は背面側に集まり、つまり、アンバランスは圧倒的に底面近傍で発生する。
また、この時のボール8の位置について補足する。背面側のボールバランサ30bはドラム3のアンバランスが大きいため、ボール8は両矢印で図示したようにアンバランスの位置に対向する位置に自動的に集まりアンバランスを打ち消そうとする。一方で、正面側のボールバランサ30aはドラム3のアンバランスが小さく、つまりボール8が抑制するには小さすぎるアンバランス量である。このため、その一部のボール8はアンバランスを打ち消そうとアンバランス位置の対向位置に寄ろうとする。しかし、多くのボール8は自動的に拡散してボール8同士でつりあいを取ろうとする。つまり、流体バランサよりも高価な金属球やシリコンオイルを用いて構成するボールバランサを背面側に配置しても効果は薄い。さらに悪いことに、先に述べた大半のボール8が自動的に拡散していく過程では、一気に全てのボールが拡散するのではなく、自然の摂理に任せてボールが徐々に拡散したり集中した位置に集まったりの不規則なボール移動を繰り返す。このため、度々、金属からなるボール8同士が互いにぶつかり合うために独特の金属音が発生する。なお、図では環状容器17aの内部にある粘性流体(シリコンオイル)18は記載していないが常にボール8と環状容器17および環状容器17aとの間に適量存在している。さらに、背面側に存在するアンバランスと、正面側に配置されたボールバランサ30aが対向するアンバランスとなる。これは例えば、背面側のアンバランスが下方にある場合に、正面側のボールバランサ30aがバランスを取ろうとして上方に位置するような位置関係に相当する。これにより、返って振動が大きくなることがある。
一方、本発明のドラム式洗濯機を以下に説明する。ドラム3の正面側に流体バランサ31を、背面側にボールバランサ30を配したドラム式洗濯機1において、同じ洗濯物13、例えば、バスタオル1枚を濡れた状態でドラム3の底板3b近傍においた場合と、ドラム3の開口部3aの近傍においた場合に発生するアンバラとを比較する。このとき、バスタオル1枚がドラム3の内部に均等に張り付くことは難しく、アンバランス状態となる。
同じ洗濯物13を濡れた状態でドラム3の底板3b近傍においた場合と、ドラム3の開口部3aの近傍においた場合とでは、同じ洗濯物を置く位置のみを変化させただけなので理論的に発生する偏心荷重は同じはずである。よって、アンバランスによるドラム3の振動幅(振れ回り)はドラム3のどの場所でも同じとなるはずである。しかし、発生頻度の観点から考えると、実際のドラム3は、正面側となる開口部3aより底面に向かって低く傾斜しているため、ほとんどの洗濯物は背面側に集まる。つまり、アンバランスは圧倒的に底面近傍で発生する。
この時のボール8の位置について補足する。背面側に配置したボールバランサ30は、ドラム3のアンバランスが背面側で大きいため、ボール8は両矢印で図示したようにアンバランスの位置に対向する位置に自動的に集まりアンバランスを打ち消そうとする。一方で、正面側のアンバランスは小さいため、開口部3a側に配置された流体バランサ31は内部の流体が、両矢印で図示したように、アンバランスの位置に対向する位置に自動的に集まる。ボールバランサと異なり、流体バランサであれば小さなアンバランスを的確に打ち消すことができ、対向アンバランスを発生しにくくすることができる。正面側のアンバランスは背面側に比べて小さいため、正面側のバランサのアンバランス抑制力は比較的小さくてよい。よってアンバランス抑制力がボールバランサよりも小さい流体バランサを正面側に用いることで簡単な構造で振動を効率的に抑制できる。
このような構成により、ドラム内に収容された洗濯物の偏心荷重により発生するアンバランスが圧倒的にドラム底面近傍にて発生することに着目しボールバランサと流体バランサを配置することで、効率的にアンバランスを抑制できるのと同時に、ドラム背面側に流体バランサを配置したことで、ボールバランサ特有の脱水起動時および停止時に発生するボール(金属球)同士が互いにぶつかり合うことで発生する金属音がなくなるので全体的に騒音を軽減することができる。
上記構成において、ボールバランサ30には一定の粘性を有する流体が充填されるようにしてもよい。ボールバランサ30の内部に例えば一定の粘性を持ったシリコンオイルなどの液体を封入することで、ボール8と第2の環状容器17との摩擦を制限し互いの摩耗を防ぐことが可能となる。
さらに、上記構成において、ボールバランサ30に充填される流体と、流体バランサ31に充填される流体とは異なるように構成されている。ボールバランサ30はボール8と第2の環状容器17との摩擦を防ぐために充填される。流体バランサ31は、アンバランスとのバランスをとるために充填される。このように、脱水起動時に最適な流体を設定することにより、脱水時の振動を簡単な構成で抑制するよう構成することができる。
また、本実施の形態においては、転動体として複数の鋼球を例として説明したが、これに限られない。たとえば、球体ではなく、弧状の質量体として環状容器内を移動可能に動くものであってもよい。
本発明にかかる洗濯機は、ドラム内に収容された洗濯物の偏心荷重により発生するアンバランスの位置と発生頻度に応じて、ボールバランサと流体バランサを適切に配置することで、効率的にアンバランスを抑制できることから、家庭用、業務用のドラム式洗濯機やクリーニング装置として有用である。
1 ドラム式洗濯機
2 水槽
3 ドラム
4 駆動手段(モータ)
5 ダンパー
8 ボール(転動体)
10 バネ
13 洗濯物
16 バッフル
17 第2の環状容器(第2の案内部材)
18 粘性流体
30 ボールバランサ(第2のバランサ)
31 流体バランサ(第1のバランサ)
32 第1の環状容器(第1の案内部材)
35 回転軸

Claims (4)

  1. 正面側から背面側に向けて低く傾斜した回転軸に支持される有底筒状のドラムと、
    前記ドラムを収容する水槽と、
    前記ドラムを回転駆動する駆動手段と、
    前記ドラムの正面側に設けられた環状の第1のバランサと、
    前記ドラムの背面側に設けられた環状の第2のバランサと、を備え、
    前記第1のバランサは、環状の第1の案内部材と、前記第1の案内部材の内部に収容された流体と、を有し、
    前記第2のバランサは、環状の第2の案内部材と、前記第2の案内部材の内部に有用された転動体と、を有するドラム式洗濯機。
  2. 前記転動体は、1つ又は複数の鋼球である請求項1に記載のドラム式洗濯機。
  3. 前記第2のバランサには粘性を有する流体が充填される請求項1または2に記載のドラム式洗濯機。
  4. 前記第1のバランサに充填される流体と前記第2のバランサに充填される流体とは異なるものである請求項3に記載のドラム式洗濯機。
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