JP2014124354A - 遊技機 - Google Patents

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【課題】予告演出の実行可能性を認識可能にする。
【解決手段】始動入賞口へのパチンコ球の入賞を契機として、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出としての特定予告演出を実行するか否かを統括制御CPUが決定すると共に、当該特定予告演出の実行を示唆する数値を統括制御CPUが決定して、当該数値に基づいた数値表示演出を、図柄変動演出の変動開始から特定予告演出の実行タイミングまでの間に図柄表示手段で実行するよう構成する。このとき、特定予告演出の実行を決定した場合に決定する数値の平均値が、当該特定予告演出の不実行を決定した場合に決定する数値の平均値より大きくなるようにした。
【選択図】図11

Description

本発明は、始動入賞手段への遊技球の入賞に伴って図柄表示手段において図柄変動演出が実行されるよう構成された遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技店の図示しない設置枠台に設置される固定枠としての外枠に、遊技盤や制御装置等の各種部材が設置される本体枠としての中枠を開閉および着脱可能に組み付けると共に、該遊技盤を透視保護するガラス板を備えた装飾枠としての前枠を中枠の前面側に開閉可能に組み付けて構成される。前記遊技盤には、パチンコ球(遊技球)が流下する遊技領域が画成されており、該遊技領域へパチンコ球を打ち出して遊技を行うようになっている。そして、前記遊技盤に設けられた始動入賞口(始動入賞手段)へのパチンコ球の入賞を契機として当り判定用の乱数の値(入賞情報)を取得して、該乱数値が予め設定された当り判定値と一致するか否かを判定する当り判定が行われるようになっている。また、前記遊技盤には、各種図柄を変動表示可能な液晶式やドラム式等の図柄表示装置(図柄表示手段)が設置されており、前記始動入賞口へのパチンコ球の入賞を契機として取得される入賞情報に基づいて図柄表示装置において図柄変動演出を行って、前記当り判定の判定結果に応じた最終表示を図柄表示装置に確定停止表示することで、当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が発生するか否かを遊技者に認識させ得るよう構成されている。そして、前記当り判定の判定結果が当りであった場合には、遊技盤に設けた特別入賞口(特別入賞手段)を開閉扉(開閉手段)が開閉する当り遊技(大当り遊技または小当り遊技)が行われて、遊技者が賞球を獲得する機会が与えられるようになっている(特許文献1参照)。
特開2002−165962号公報
ところで、従来のパチンコ機では、前記当り遊技が付与されるか否かの可能性を示唆する予告演出を図柄変動演出において行い得るよう構成されており、同じ内容の図柄変動演出であっても、予告演出によって当り遊技に対する期待感を可変して遊技の興趣を高めるように構成されている。しかしながら、図柄変動演出において予告演出が行われるか否かに対する関心を持たせることはできるものの、実際に予告演出が行われるか否かは、予告演出の実行タイミングになるまで遊技者が認識することができず、予告演出が行われる期待感を向上することは困難で、遊技の興趣も限られたものとなっていた。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、予告演出の実行可能性を認識可能な遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明の請求項1に係る発明は、
遊技球が入賞可能な始動入賞手段(30,31)と、前記始動入賞手段(30,31)への入賞を契機として当り遊技を生起するか否かを行う当り判定手段(60a)と、前記始動入賞手段(30,31)への入賞を契機として図柄変動演出を行う図柄表示手段(17,50A,50B)とを備え、前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合に、前記図柄表示手段(17,50A,50B)で行われる図柄変動演出において予め定められた当り表示が表示されるよう構成された遊技機において、
前記始動入賞手段(30,31)への入賞を契機として、前記図柄変動演出において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として特定予告演出を実行するか否かを決定する特定予告演出実行決定手段(65a)と、
前記特定予告演出の実行を示唆する数値を決定する数値決定手段(65a)と、
図柄変動演出の変動開始から特定予告演出の実行タイミングまでの間に、前記数値決定手段(65a)が決定した数値に基づいて数値表示演出を前記図柄表示手段(17,50A,50B)で行わせる数値表示演出実行手段(65a)とを備え、
前記特定予告演出実行決定手段(65a)が特定予告演出の実行を決定した場合に前記数値決定手段(65a)が決定する数値の平均値は、当該特定予告演出実行決定手段(65a)が特定予告演出の不実行を決定した場合に数値決定手段(65a)が決定する数値の平均値より大きくなるよう構成されたことを要旨とする。
このように、特定予告演出の実行タイミングの前に、当該特定予告演出が実行される可能性を数値によって認識し得るので、特定予告演出が表示されることへの遊技者の期待感を高めて遊技の興趣を向上し得る。
請求項2に係る発明は、
前記図柄変動演出は、複数の演出ブロック(BL1〜BL4)に区分されて、各演出ブロック(BL1〜BL4)毎の数値を前記数値決定手段(65a)が決定するよう構成され、
前記数値表示演出実行手段(65a)は、演出ブロック(BL1〜BL4)の進行に伴って、前記数値決定手段(65a)が決定した各演出ブロック(BL1〜BL4)毎の数値を累積した累積値に基づいて数値表示演出を前記図柄表示手段(17,50A,50B)で行わせるよう構成されたことを要旨とする。
このように、図柄変動演出を区分した各演出ブロック毎の数値を決定して、演出の進行に伴って各演出ブロック毎の数値を累積した累積値に基づいて数値を表示することで、特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めることができ、興趣を向上し得る。
請求項3に係る発明は、
前記数値決定手段(65a)は、前記特定予告演出の実行を示唆する数値としての基準値を決定すると共に、前記図柄表示手段(17,50A,50B)で行われる図柄変動演出の演出ブロック(BL1〜BL4)の終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で、当該決定した基準値を振り分けて各演出ブロック(BL1〜BL4)の数値を決定するよう構成されたことを要旨とする。
このように、図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で、数値を振り分けることで、図柄変動演出の進行に伴い特定予告演出が実行される期待感を高めるような配分となるよう適切に数値を振り分けることができる。
請求項4に係る発明は、
前記数値決定手段(65a)は、決定した基準値を複数の演出ブロック(BL1〜BL4)に振り分ける場合に、図柄変動演出の開始側の演出ブロックに対して振り分ける値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロックに対して振り分ける値が大きくなるよう構成されたことを要旨とする。
このように、演出ブロックが進行するにつれて図柄表示手段に表示される数値が大きく変わるので、遊技者に特定予告演出が表示される期待感を高めることができる。
請求項5に係る発明は、
前記特定予告演出実行決定手段(65a)が前記特定予告演出の実行を決定した場合において、前記当り判定手段(60a)の判定結果が肯定の場合に前記数値決定手段(65a)が決定する数値の平均値は、当該当り判定手段(60a)の判定結果が否定の場合に数値決定手段(65a)が決定する数値の平均値より大きくなるよう構成されたことを要旨とする。
このように、数値によって当り遊技が発生する可能性が異なるので、数値に対する遊技者の関心がより高められる。
本発明に係る遊技機によれば、予告演出の実行可能性を認識することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
本発明の好適な実施例に係るパチンコ機を示す正面図である。 実施例に係る遊技盤を示す正面図であって、特図表示部、特図保留表示部、普図表示部、普図保留表示部を拡大して示している。 大当り遊技の種類を示す説明図である。 特図入力処理の流れを示すフローチャートである。 特図開始処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップB15に続く処理の流れを示すフローチャートである。 図5のステップB19に続く処理の流れを示すフローチャートである。 実施例に係るパチンコ機の制御構成を示すブロック図である。 実施例に係る特定予告演出実行決定テーブルである。 特定予告演出が実行される図柄変動演出の流れを示す説明図である。 実施例に係る数値表示演出の決定処理を示すフローチャートである。 特定予告演出が実行されない場合の基準値を決定する第1の基準値決定テーブルであって、基準値が0〜10の範囲を示す。 特定予告演出が実行されない場合の基準値を決定する第1の基準値決定テーブルであって、基準値が11〜21の範囲を示す。 特定予告演出が実行される場合の基準値を決定する第2の基準値決定テーブルである。 実施例の演出パターンと演出ブロックパターンとの関係を示す説明図である。 演出ブロックパターンで特定される各演出ブロックに定められた最低割当値を示す説明図である。 実施例に係る第4演出ブロック加算値決定テーブルである。 実施例に係る第3演出ブロック加算値決定テーブルである。 実施例に係る第2演出ブロック加算値決定テーブルである。 数値表示演出で表示可能な数値範囲と演出値との関係を示す説明図であるである。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機を例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機を前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機10について)
実施例に係るパチンコ機10は、図1に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠11の開口前面側に、遊技盤20を着脱可能に保持する本体枠としての中枠12が開閉および着脱可能に組み付けられて、該遊技盤20の裏側に、所定条件の成立(後述する始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行う演出実行手段としての図柄表示装置(表示手段)17が着脱可能に配設されている。また、前記中枠12の前面側には、前記遊技盤20を透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板(図示せず)で前後に開口する窓口13aを覆うよう構成された装飾枠としての前枠13が開閉可能に組み付けられると共に、該前枠13の下方にパチンコ球を貯留する下球受け皿15が開閉可能に組み付けられる。なお、実施例では、前記前枠13の下部位置に、パチンコ球を貯留する上球受け皿14が一体的に組み付けられており、前枠13の開閉に合わせて上球受け皿14も一体的に開閉するよう構成される。
また、前枠13には、窓口13aの外周を囲繞するようランプ装置(発光手段)18が配設されると共に、中枠12の上隅部に、音声や効果音を出力可能なスピーカ(音出力手段)19が配設されている。すなわち、前記ランプ装置18に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、前記スピーカ19から適宜の音声を出力することで、前記図柄表示装置17での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。すなわち、前記前枠13に配設された前記ランプ装置18やスピーカ19も演出実行手段として機能している。
また、前記中枠12の右下方位置には、該中枠12に配設された打球発射装置(図示せず)を作動する操作ハンドル16が設けられている。前記操作ハンドル16は、左回転方向に付勢された操作レバー16aを備えており、該操作レバー16aを右回転するよう遊技者が回動操作することで打球発射装置が作動されて、前記上球受け皿14に貯留されたパチンコ球が前記遊技盤20の遊技領域20aに向けて1球ずつ発射されるようになっている。ここで、前記操作レバー16aの回動量に応じて前記打球発射装置によるパチンコ球の打球力が強弱変化するよう構成されており、遊技者が操作レバー16aの回動量を調節することで、前記遊技領域20aへのパチンコ球の発射位置を任意に変更し得るようになっている。なお、実施例では、前記図柄表示装置17としては、飾図の他に各種絵柄やキャラクタ等を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されているが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置を採用し得る。また、前記上球受け皿14は、前記前枠13と別体に形成して中枠12に対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
図1に示す如く、前記上球受け皿14の上面には、操作手段としての操作ボタン36が設けられている。そして、操作ボタン36は、後述するリーチ前予告演出の文字予告演出を表示させる契機となる押下信号を入力する手段として用いられるよう構成される。
前記操作ボタン36は、遊技者の手が届く前枠13の前側に配置されており、遊技者が操作可能な操作手段である。操作ボタン36は、押下したときに押下信号を統括制御基板65の統括制御CPU65aに出力するよう構成されており、該統括制御CPU65aは、後述する有効期間(第1有効期間、第2有効期間)において、押下信号を受け付けるよう構成されている。また、操作ボタン36の内部には、図示しないがLED等の発光体を配設したランプ装置が配設され、該ランプ装置を発光することで、操作ボタン36の操作時期等を知らせ得るよう構成されている。
前記パチンコ機10の裏側には、図示しないが、球払出装置を駆動制御する払出制御基板(払出制御手段)、前記打球発射装置を駆動制御する発射制御基板等が配設されている。前記払出制御基板は、前記パチンコ機10の後側に配設されるメイン制御基板(図8参照)60に配線接続されており、該メイン制御基板60のメイン制御CPU60aから出力された制御信号が払出制御基板に入力され、該制御信号に基づいて払出制御基板が球払出装置を制御することで、所要数のパチンコ球を賞球として払い出すよう構成される。
(遊技盤20について)
前記遊技盤20は、図2に示すように、ベニヤ材や合成樹脂材により形成された略矩形状の板部材であって、遊技盤20の裏面側に、前記図柄表示装置17が着脱可能に組み付けられている。前記遊技盤20の前面には、略円形状に湾曲形成した案内レール21が配設されており、該案内レール21により画成される略円形の遊技領域20aに、前記中枠12に配設された図示しない打球発射装置から発射されたパチンコ球が打ち出されることで遊技が行われるようになっている。また、前記遊技盤20には、前後に貫通する装着口(図示せず)が適宜位置に開設されており、各装着口に対して各種の遊技盤設置部品(具体的には後述する枠状装飾体25、特別入賞装置40、ゲート部材47、普通入賞装置49等)が前側から取り付けられると共に、遊技領域20aの最下部位置には、該遊技領域20aに打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口22が開設されている。なお、前記装着口の形成数は、遊技盤20に取り付けられる各種遊技盤設置部品の個数や配設位置等により必要に応じて適宜変更される。
ここで、実施例の前記遊技盤20には、図2に示すように、前記案内レール21で囲まれた遊技領域20aの略中央で開口する装着口に、前後に開口する表示窓口25aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾体25が取り付けられ、該枠状装飾体25の表示窓口25aを介して図柄表示装置17の画像表示面17aが遊技盤20の前面側に臨むよう構成されている。なお、前記遊技盤20には、前記遊技領域20a内に多数の遊技釘23が設けられており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が遊技釘23に接触することで、流下方向が不規則に変化するよう構成されている。また、前記遊技盤20における枠状装飾体25の右側下方位置に開設された装着口に、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な特別入賞口(特別入賞手段)41を有する特別入賞装置(入賞手段)40が取り付けられている。
(枠状装飾体25について)
前記遊技盤20に配設される前記枠状装飾体25は、図2に示す如く、前記図柄表示装置17の画像表示面17aを前側に臨ませる表示窓口25aを画成する上枠部38aの下側に、可動演出装置80を前側に臨ませる演出用窓口25bを画成する下枠部38bが連設されている。なお、下枠部38bは、上枠部38aに対して左右方向の寸法が小さく設定されて、該下枠部38bの左右両側の遊技領域20aに、特別入賞装置40や普通入賞装置49を設置するスペースを確保するよう構成される。
ここで、前記枠状装飾体25(上枠部38aおよび下枠部38b)は、その全周に亘って前記遊技盤20の前面から前方へ突出するよう形成されて、前記遊技領域20aと表示窓口25aおよび演出用窓口25bとを区画するよう構成されており、遊技領域20aを流下するパチンコ球が枠状装飾体25の窓口25a,25b内側に進入しないようになっている。すなわち、実施例の遊技領域20aは、前記枠状装飾体25の左側に画成される第1球流下経路と、当該枠状装飾体25の右側に画成される第2球流下経路とに区画されて、遊技盤20の遊技領域20aに打ち出されるパチンコ球の位置や発射強度に応じて、該第1球流下経路または第2球流下経路をパチンコ球が流下するようになっている。
前記遊技盤20には、遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能な入賞口30,31,41,49aが適宜の位置に設けられており、各入賞口30,31,35a,41へのパチンコ球の入賞(具体的には、後述する各入賞検出センサ34,35,44,49bの検出)を賞球の払出条件として、各入賞口毎に定めた払い出し個数の賞球が払い出されるよう構成されている。実施例のパチンコ機10では、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立すると共に図柄変動演出(後述する特図変動表示)の開始条件が成立する始動入賞口(始動入賞手段)30,31と、後述する特別遊技としての当り遊技の発生を契機としてパチンコ球の入賞が可能となると共にパチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する特別入賞口(特別入賞手段)41と、パチンコ球の入賞を契機として賞球の払出条件が成立する普通入賞口49aとが設けられている。具体的に、前記始動入賞口30,31は、前記枠状装飾体25の左右側部に夫々設けられ、前記特別入賞口41は、前記遊技領域20aの第2球流下経路に設けられると共に、前記普通入賞口49aは、遊技領域20aの第1球流下経路および第2球流下経路の夫々に設けられている。なお、実施例のパチンコ機10では、当り遊技として、当り遊技後の遊技状態が当り遊技の種類に応じて定まる大当り遊技が設定されており、以下大当り遊技と表示する場合もある。
(第1始動入賞口30および第2始動入賞口31について)
前記枠状装飾体25に、第1始動入賞口(始動入賞手段)30および第2始動入賞口(始動入賞手段)31が設けられている。第1始動入賞口30は、図2に示す如く、枠状装飾体25における上枠部38aの左下部に設けられる。この第1始動入賞口30は、枠状装飾体25の左側に画成される遊技領域20a(第1球流下経路)に向けて常に開口する常時開放型の入賞口とされ、枠状装飾体25の左側の遊技領域20aを流下するパチンコ球が入賞可能に構成される。前記第2始動入賞口31は、図2に示す如く、枠状装飾体25における上枠部38aの右下部に設けられる。この第2始動入賞口31は、枠状装飾体25の右側に画成される遊技領域20a(第2球流下経路)に向けて開口するように設けられる。また枠状装飾体25に、第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33が設けられており、駆動手段としての始動入賞ソレノイド32(図8参照)の駆動に伴って開閉部材33が第2始動入賞口31を閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、図2において開閉部材33の開放位置を二点鎖線で示してある。
すなわち、実施例において前記第1始動入賞口30は、前記遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口31は、始動入賞ソレノイド32を駆動することでパチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。ここで、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞が阻止されて、前記遊技領域20aの第1球流下経路を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が低くなるよう設定されている。一方で、前記開閉部材33が開放位置に変位した状態では、開閉部材33で受止められたパチンコ球が第2始動入賞口31に案内されることで、前記遊技領域20aの第1球流下経路を流下するパチンコ球が第1始動入賞口30へ入賞する確率よりも、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が第2始動入賞口31へ入賞する確率の方が高くなるよう設定されている。実施例では、前記開閉部材33が閉鎖位置に変位した状態では、前記第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞しないよう構成されているが(入賞確率0%)、パチンコ球が入賞可能な程度に第2始動入賞口31を開放させるようにしてもよい。
また、前記第1および第2始動入賞口30,31は、該第1および第2始動入賞口30,31に入賞したパチンコ球を検出する入賞検出手段としての始動入賞検出センサ34,35(図8参照)が設けられている。前記始動入賞検出センサ34,35は、パチンコ機10の裏側に配設されたメイン制御基板60(図8参照)に配線接続されている。そして、始動入賞検出センサ34,35からの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。すなわち、メイン制御CPU60aは、所定の払出条件の成立に伴い、払い出し賞球数を決定する賞球数決定手段としての機能を有している。具体的に、第1始動入賞口30に対応した始動入賞検出センサ34によるパチンコ球の検出(すなわち第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では3個)の賞球の払い出しを決定するよう設定されている。また、第2始動入賞口31に対応した始動入賞検出センサ35によるパチンコ球の検出(すなわち第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御CPU60aが所定数(実施例では2個)の賞球が払い出されるようになっている。なお、第1始動入賞口30および第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞時の払い出し賞球数を同数にしてもよく、また第1始動入賞口30への入賞時よりも第2始動入賞口31への入賞時の払い出し賞球数を多くすることも可能である。
また、始動入賞検出センサ34,35によるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞)を遊技の開始条件として、前記メイン制御CPU60aが各種情報(後述する各種乱数情報)を取得して、この取得した情報に基づいて後述する特図当り抽選(当り判定)が行われるよう構成されている。そして、特図当り抽選の結果に基づいて前記図柄表示装置17において図柄変動演出が実行されると共に、後述する特図表示部50A,50Bにおいて特図変動が実行されるようになっている。そして、前記図柄表示装置17での図柄変動演出の結果、該図柄表示装置17に所定の組み合わせ(例えば同一飾図の3つ揃い等)で飾図が確定停止表示されることで、遊技者に有利な当り遊技(大当り遊技)が付与され、当り遊技の発生に伴って前記特別入賞口41を所定の開放条件で開放する当り遊技が行われて、遊技者が賞球を獲得し得る機会が与えられるよう構成されている。
ここで、実施例では、前記始動入賞検出センサ34,35が始動入賞口30,31毎に設けられており、以下の説明では、第1始動入賞口30に対応するセンサを第1始動入賞検出センサ34と指称し、第2始動入賞口31に対応するセンサを第2始動入賞検出センサ35と指称するものとする。また、メイン制御基板60は、第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35からの検出信号を受信すると、払出制御基板(図示せず)に制御信号を出力して、前記球払出装置に所定数の賞球を払い出させるよう構成される。なお、球払出装置から払い出される賞球数は、前述したようにパチンコ球が入賞した始動口毎に予め設定されている。
(特別入賞装置40について)
前記特別入賞装置40は、図2に示すように、前記枠状装飾体25における下枠部38bより右側の遊技領域20aに配置されている。この特別入賞装置40は、遊技領域20aに開口する特別入賞手段としての特別入賞口41を開閉自在に閉成する開閉体(開閉部材)43,43を備えており、駆動手段としての特別入賞ソレノイド42(図8参照)の駆動に伴って開閉体43,43が閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。なお、実施例では、特別入賞口41を挟む左右両側に開閉体43,43が設けられており、特別入賞ソレノイド42の駆動に伴って一対の開閉体43,43が揺動することで特別入賞口41を開閉するよう構成されている。また、前記特別入賞装置40には、前記特別入賞口41に入賞したパチンコ球を検出する特別入賞検出手段としての特別入賞検出センサ44(図8参照)が設けられている。特別入賞検出センサ44は、前記メイン制御基板60に配線接続されており、特別入賞検出センサ44がパチンコ球を検出すると、検出信号をメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに出力し、メイン制御CPU60aは、特別入賞検出センサ44からの球検出信号の入力を賞球の払出条件として前記払出制御基板に制御信号を出力して前記球払出装置に予め設定された数(実施例では14個)の賞球を払い出させるようになっている。ここで、前記特別入賞ソレノイド42は、前記第1および第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として特別入賞口41を開放する当り遊技(大当り遊技)が付与される場合に、当りの種類に応じた所定の開閉条件に従ってメイン制御基板60によって駆動制御される。
(普通入賞装置49について)
前記普通入賞装置49に設けられる普通入賞口49aは、図2に示すように、前記遊技盤20の遊技領域20a内で常に上方へ開口する常時開放タイプの入賞口とされており、該遊技領域20aを流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞し得るよう構成されている。また、前記普通入賞装置49には、該普通入賞口49aに入賞したパチンコ球を検出する普通入賞検出手段としての普通入賞検出センサ49b(図8参照)が設けられている。前記普通入賞検出センサ49bは、前記メイン制御基板60に配線接続されており、普通入賞検出センサ49bからの検出信号がメイン制御基板60のメイン制御CPU60aに入力されることを賞球の払出条件として、該メイン制御CPU60aが賞球の払い出しを決定するようになっている。具体的に、普通入賞検出センサ49bによるパチンコ球の検出(すなわち普通入賞口49aへのパチンコ球の入賞)を契機として賞球の払出条件が成立した場合には、メイン制御基板60が所定数(実施例では5個)の賞球の払い出しを決定するようになっている。
前記遊技盤20には、図2に示すように、前記遊技領域20aの第1球流下経路に、所定数(実施例では3つ)の普通入賞口49aが設けられた普通入賞装置49が前記第1始動入賞口30の下方に位置するよう配設されており、該第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞機会を優先して確保すると共に、当該第1始動入賞口30に入賞しなかったパチンコ球が普通入賞口49aに入賞し得るようになっている。また、前記遊技領域20aの第2球流下経路には、所定数(実施例では1つ)の普通入賞口49aが設けられた普通入賞装置49が設けられると共に、該第2球流下経路の普通入賞口49aが前記第2始動入賞口31の下方に位置するよう構成されており、該第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞機会を優先して確保すると共に、当該第2始動入賞口31に入賞しなかったパチンコ球が普通入賞口49aに入賞し得るようになっている。また、前記普通入賞装置49には、前記メイン制御CPU60aにより決定された各種の遊技情報を表示する遊技情報表示部Mが設けられており、当該遊技情報表示部Mを確認することで、遊技に必要な遊技情報を適宜に確認し得るようになっている。ここで,実施例の遊技情報表示部Mには、前記遊技情報を表示する各表示として、後述する特図表示部50A,50B、特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57および右打ち表示部58が設けられている。なお前記遊技情報表示部Mは、前記遊技盤20の盤面と略同一面上に位置するよう前記第1球流下経路に配設された普通入賞装置49に設けられた透視板49c(図2参照)の裏側に設けられている。
(ゲート部材47について)
図1、図2に示すように、前記枠状装飾体25の右側には、遊技領域20aの第2球流下経路を流下するパチンコ球が通過可能なゲート部材47が設けられている。前記ゲート部材47にはゲートセンサ48(図8参照)が配設されており、該ゲート部材47を通過するパチンコ球をゲートセンサ48で検出するよう構成されている。前記ゲートセンサ48は、前記メイン制御基板60(メイン制御CPU60a)に配線接続されており、該ゲートセンサ48からメイン制御基板60への球検出信号の入力(すなわちゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部材47のパチンコ球の通過)に伴って各種通過検出情報(後述する普図当り判定用乱数等の乱数情報)が取得され、この取得した情報に基づいて後述する普図当り判定(普図当り抽選)が行われるよう構成されている。そして、この普図当り抽選の結果に応じて前記始動入賞ソレノイド32が駆動制御されて開閉部材33が開閉動作するようになっている。すなわち、実施例のメイン制御CPU60aは、ゲートセンサ48によるパチンコ球の検出に基づいて、前記第2始動入賞口31を開放するか否かを決定する入賞口開放判定手段として機能している。
(特図表示部50A,50Bについて)
前記特図表示部(表示手段)50A,50Bは、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31への入賞を契機として行われる特図当り抽選(大当り判定)の結果を示す報知用の特別図柄(以下、特図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、特図表示部50A,50Bは、前記第1始動入賞口30への入賞(第1始動入賞検出センサ34による検出)を契機として変動表示を開始する第1特図表示部50Aと、第2始動入賞口31への入賞(第2始動入賞検出センサ35による検出)を契機として変動表示を開始する第2特図表示部50Bとからなり、各特図表示部50A,50Bの何れも複数個(実施例では8個ずつ)の発光表示部により構成されている。そして、前記第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞を契機として、第1特図表示部50Aの発光表示部が順次点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われ、最終的に発光表示部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するようになっている。また、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞を契機として、第2特図表示部50Bの発光表示部が点灯・消灯する変動表示(以下特図変動表示という場合がある)が行われて、最終的に発光部が確定的に点灯した点灯位置(点灯パターン)により複数種類の特図の内の1つを表示するよう構成されている。なお、実施例の各発光表示部は小数点表示可能な7セグメント表示部により構成されているが、これに限らず点灯位置を適宜変更し得る形態であればよく、複数個のLEDにより構成された表示部であったり、ドットマトリックス表示部、小型の液晶表示部、その他特図を表示可能な表示手段を採用できる。
具体的には、各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る特図としては、当りの当選を認識し得る当り表示(大当り図柄)としての100種類の特図と、はずれを認識し得るはずれ表示(はずれ図柄)としての1種類の特図とが各特図表示部50A,50Bに対応して夫々設定されて、特図当り抽選の結果に応じて1つの特図が決定されて、特図変動表示の結果として、決定された特図が各特図表示部50A,50Bに確定停止表示される。なお、前述した各特図表示部50A,50Bにおいて表示し得る大当り図柄やはずれ図柄としての特図の数は一例であって、適宜に変更することができる。そして、前記特図表示部50A,50Bの何れかに、大当り表示としての特図が表示されることで、当り表示に対応した大当り遊技が引き続いて遊技者に付与されるようになっている。実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技については後で詳細に説明する。なお、以下の説明では、第1特図表示部50Aで行われる特図変動表示を「第1特図変動表示」と称し、該第1特図変動表示の結果、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図を特図1と称する場合がある。同様に、第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示を「第2特図変動表示」と称し、該第2特図変動表示の結果、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図を特図2と称する場合がある。
(特図保留表示部52,53について)
前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に特図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該特図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、前記特図保留表示部52,53は、前記第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第1特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第1特図保留表示部52と、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数情報)をメイン制御RAM60cが第2特図始動保留情報として記憶した保留数を表示する第2特図保留表示部53とからなり、各特図保留表示部52,53の何れも複数個(実施例では2個ずつ)の発光表示部により構成されている。この第1特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第1特図保留表示部52が設けられると共に、該第2特図始動保留情報の保留数を表示する複数のLED(実施例では2個)から発光表示部が構成された第2特図保留表示部53が設けられている。すなわち、前記第1および第2特図保留表示部52,53の表示内容によって、保留されている第1特図変動表示および第2特図変動表示の回数(図柄変動演出の回数)が報知される。
ここで、前記第1特図保留表示部52で表示される第1特図始動保留情報の保留数は、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第1特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。同様に、前記第2特図保留表示部53で表示される第2特図始動保留情報の保留数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞することで1加算されると共に、第2特図変動表示(図柄変動演出)が行われる毎に1減算される。なお、第1および第2特図始動保留情報の保留数には所定の上限数(実施例では何れに対しても「4」)が設定されており、該上限数まで第1および第2特図始動保留情報の保留数を夫々加算し得るよう設定されている。なお、前記第1および第2特図保留表示部52,53の夫々は、左右に並んだ複数(実施例では2つ)のLEDから構成されており、各始動保留記憶数が「1」〜「2」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点灯し、各始動保留記憶数が「3」〜「4」の場合には対応の特図保留表示部52,53が左から順に点滅することで、保留情報の保留数を遊技者が把握し得るようになっている。
(普図表示部55について)
前記普図表示部55は、前記ゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部材47のパチンコ球の通過)を契機として行われる普図当り抽選(普図当り判定)の結果を示す報知用の普通図柄(以下、普図という)を特定可能に表示する表示部である。ここで、図2に示すように、普図表示部55では、ゲートセンサ48のパチンコ球の検出(ゲート部材47のパチンコ球の通過)を契機として、複数種類の普図を変動させて1つの普図を導出する普図変動表示が行われるようになっている。実施例では、2つのLEDの発光態様にて2種類の普図を表示するようになっている。具体的には、左側LEDだけが点灯する発光態様および右側LEDだけが点灯する発光態様により普図を示している。なお、以下では、右側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「0」とし、左側LEDだけが点灯することにより示される普図を普図「1」とする。そして、前記普図表示部55の最終的な点灯結果から普図当りまたははずれを認識できるようになっている。具体的には、普図当りの場合に普図表示部55に普図「1」が表示され、はずれの場合に普図「0」が表示される。すなわち、この普図当りを認識できる普図が普図当りの表示結果となり、はずれを認識できる普図が普図はずれの表示結果となる。
(普図保留表示部56について)
前記普図保留表示部56は、前記ゲート部材47をパチンコ球が通過した際に取得される球通過検出情報(普図当り判定用乱数等の各種乱数情報)を、機内部の記憶手段(実施例では、メイン制御RAM60c)に普図始動保留情報(始動保留情報)として記憶する場合に、当該普図始動保留情報の保留数を特定可能に表示する表示部である。ここで、前記普図保留表示部56は、図2に示すように、複数個(実施例では2個)の発光表示部により構成されており、該普図保留表示部56の表示内容によって保留されている普図の変動回数が報知される。前記普図保留表示部56で表示される普図始動保留記憶数は、ゲート部材47をパチンコ球が通過すると1加算され、普図変動表示が開始されることにより1減算される。なお、普図始動保留記憶数には所定の上限数(実施例では「4」)が設定されており、該上限数まで普図始動保留記憶数を加算し得るよう設定されている。具体的に、実施例の普図保留表示部56は、普図始動保留記憶数が1〜2の場合には普図保留表示部56が上から順に点灯し、普図始動保留記憶数が3〜4の場合には普図保留表示部56が上から順に点滅することで、普図変動表示が行われる保留数を把握し得るようになっている。
(ラウンド表示部57について)
前記ラウンド表示部57は、大当り判定に当選した場合に、当選した大当り遊技のラウンド回数を特定可能に表示する表示部である。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り判定に当選した場合に、後述するように複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定されると共に、この大当り遊技には規定のラウンド回数(規定ラウンド数)が異なる複数種類のものが設定されており、当選した大当り遊技の規定ラウンド数を報知するラウンド表示部57で表示するようになっている。このラウンド表示部57は、複数のLED(実施例では3個)から発光表示部が構成される。実施例では、大当り遊技の規定ラウンド数として、「2回」、「4回」および「16回」の3種類が設定されており、規定ラウンド数毎に点灯するLEDが定められて、LEDの点灯位置に応じて当選した大当り遊技に対応した規定ラウンド数が報知されるようになっている。なお、前記遊技情報表示部Mの前面を被覆する透視板49cには、ラウンド表示部57の各LEDに対応した位置に各LEDで示される規定ラウンド数を表す数値が表示されており、LEDの点灯位置に対応した規定ラウンド数を直接的に認識し得るようになっている。
(右打ち表示部58について)
前記右打ち表示部58は、前記第2球流下経路へパチンコ球を打ち出して遊技を実行する右打ち遊技状態であることを特定可能に表示する表示部である。すなわち、右打ち遊技状態では、第2球流下経路へパチンコ球を打ち出して遊技を行うことで、第1球流下経路へパチンコ球を打ち出して遊技を行う場合と比べて、遊技者により多くの特典が付与される状態であり、右打ち表示部58が右打ち遊技状態であることを報知するようになっている。具体的に、前述のように第2球流下経路に第2始動入賞口31や特別入賞装置40が配置された実施例のパチンコ機10では、後述する変短状態が付与された状態および大当り遊技が付与された状態等が右打ち遊技状態に該当する。実施例の右打ち表示部58は、所定数のLED(実施例では1個)から発光表示部が構成されており、当該右打ち表示部58のLEDを点灯することで右打ち遊技状態であることを報知するようになっている。また、前記右打ち表示部58は、前記第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに特図が確定停止されて右打ち遊技状態に移行した後に点灯し、右打ち遊技状態が終了するのに伴い消灯するようになっている。
(図柄表示装置17について)
前記図柄表示装置17には、図2に示すように、前記飾図を変動表示可能な図柄列26a,26b,26cが複数列設定されており、前記第1始動入賞口30または第2始動入賞口31への入賞を契機として、各図柄列26a,26b,26cの飾図が変動開始されるようになっている。実施例の図柄表示装置17には、図柄変動演出の結果として1つの飾図を停止表示可能な複数の有効停止位置27が夫々設定されており、図柄変動演出により、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27を組み合わせた停止図柄有効ライン28に確定停止表示される飾図の図柄組み合わせを導出するようになっている。なお、実施例の図柄表示装置17には、3列の図柄列26a,26b,26cが左右横並び状に設定されると共に、各図柄列26a,26b,26c毎に飾図の有効停止位置27が1箇所ずつ定められており、3列の飾図からなる図柄変動演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の図柄表示装置17には、1つの停止図柄有効ライン28が設定されている。以下の説明では、左側から順に左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cと指称する場合がある。
また、前記図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cにおける飾図の表示領域は、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに比較して大きな領域で構成されて、特図に比較して飾図が遥かに大きく表示されるようになっている。このため、遊技者は、図柄表示装置17の停止図柄有効ライン28に停止表示された図柄組み合わせから大当りまたははずれを認識できる。
前記図柄表示装置17には、図柄変動演出の開始と共に予め定めた変動方向(実施例では上から下の縦方向)に沿って飾図が移動するよう変動表示されるようになっており、予め定められた停止順序で変動表示されている飾図が各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に停止表示されるようになっている。なお、実施例では、図柄変動演出の開始時に、左図柄列26a、中図柄列26b、右図柄列26cの順で飾図が変動開始し、左図柄列26a、右図柄列26c、中図柄列26bの順で停止表示する飾図の変動タイミングを基本として、図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の演出内容や特図始動保留情報(後述)の記憶数等に応じて飾図の変動タイミングが適宜に変更されるよう構成されている。
また、前記図柄表示装置17では、図柄変動演出が終了する前に各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図が一時的に仮停止表示されて、各図柄列26a,26b,26cの飾図が確定停止表示されることで1回の図柄変動演出が終了するようになっている。すなわち、図柄変動演出(第1特図変動表示および第2特図変動表示)は、1つの特図始動保留情報に基づいて行われる飾図(特図1および特図2)の変動開始から確定停止までを1回として実行されるようになっている。なお、「変動表示」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて、有効停止位置27に表示される飾図が所定順序で変化している状態である。そして、飾図の「確定停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に飾図が所定の特図変動インターバル時間に亘って継続して停止表示された状態である。なお、実施例では、第1始動入賞検出センサ34の検出に基づく図柄変動演出(第1特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600ms(ミリ秒)が設定され、第2始動入賞検出センサ35の検出に基づく図柄変動演出(第2特図変動表示)の特図変動インターバル時間として600msが設定されている。また、飾図の「仮停止」とは、前記各図柄列26a,26b,26cにおいて有効停止位置27に留まるよう表示された飾図が特図変動インターバル時間だけ継続して停止していない状態である。すなわち、飾図の仮停止には、有効停止位置27において飾図がゆれ変動状態で表示されている状態や、特図変動インターバル時間より短い時間で停止表示されている状態を含んでいる。
ここで、第1特図表示部50Aと図柄表示装置17では、第1特図変動表示と該第1特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図1と飾図とが確定停止表示される。同様に、第2特図表示部50Bと図柄表示装置17では、第2特図変動表示と該第2特図変動表示に関する図柄変動演出が開始され、特図2と飾図とが確定停止表示される。なお、第1および第2特図表示部50A,50Bにおいて特図変動表示が同時に行われることはなく、一方の特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている場合には、メイン制御RAM60cに対応する第1または第2特図始動保留情報として保留記憶されるようになっている。
ここで、実施例に係る図柄表示装置17には、各図柄列26a,26b,26cに「0」〜「9」の10種類の数字が基本の飾図として設定されており、該基本の飾図が各図柄列26a,26b,26cで順番に変動表示されるようになっている。なお、飾図としては、これに限られるものではなく、任意の数字や文字、絵柄等のように、遊技者が各飾図を区別して識別し得る形態とされる。実施例の飾図は、大当り遊技の終了後に確変状態(後述)を付与することを確定的に遊技者が認識可能な第1の識別図柄と、大当り遊技終了後に確変状態を付与される可能性のあることを非確定的に認識可能な第2の識別図柄に分類されている。なお、本実施形態において大当り遊技終了後に付与可能な確変状態については後で詳細に説明する。ここで、第1の識別図柄としては、基本となる飾図の中から適宜に設定しても、基本となる飾図以外に定めた特別な飾図を用いることもできる。なお、実施例においては、「1」、「3」、「5」、「7」、「9」の奇数図柄を第1の識別図柄とし、「0」、「2」、「4」、「6」、「8」の偶数図柄を第2の識別図柄とした例で説明する。
そして、前記図柄表示装置17における各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27(停止図柄有効ライン28)に確定停止表示された各図柄列26a,26b,26cの飾図が当りの図柄組み合わせであった場合に、当り遊技(大当り遊技)が付与されることを把握し得るようになっている。ここで、実施例では、大当りの図柄組み合わせとして、各図柄列の有効停止位置27に同じ飾図が確定停止表示される図柄組み合わせ(例えば、「222」、「777」等)が設定されている。この大当りを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り表示となり、図柄変動演出の終了後に遊技者に有利な大当り遊技が付与される。また、実施例では、図柄表示装置17で変動表示される前述した基本の飾図とは別に、特殊飾図(特殊図柄)を表示し得るよう設定されており、各図柄列の有効停止位置27の何れか(例えば中図柄列の有効停止位置)に特殊飾図が確定停止表示されることで、所定の大当り遊技が付与されることを認識できるよう構成されている。この大当り遊技が発生する可能性を認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17に表示される大当り示唆表示となる。一方で、図柄表示装置17の有効停止位置27に確定停止表示された全列の図柄が1つでも異なる種類の場合には、その図柄組み合わせ(例えば「123」、「734」、「171」等)から、原則的には大当り遊技が付与されない「はずれ」であることを認識できる。このはずれを認識できる飾図の図柄組み合わせが、図柄表示装置17のはずれ表示となる。但し、このような3列の飾図が全て同一でない図柄組み合わせのうち、特定の図柄組み合わせを所定の演出(例えば、所定の大当り遊技)が実行される契機として用いることも可能である。特定の図柄組み合わせとは、当該図柄組み合わせから遊技者が何らかの法則性や意味を認識または連想し得るものである。特定の図柄組み合わせの具体例としては、3列の飾図が連続した昇順または降順で並ぶ図柄組み合わせ(例えば、「123」、「321」)や、左図柄列26aおよび中図柄列26bの飾図が同一で、右図柄列26cの飾図の値が1つずれた図柄組み合わせ(例えば、「778」)、3列の飾図が所定の語呂合わせとなる図柄組み合わせ(例えば、「758」(名古屋))等が挙げられる。このように、特定の図柄組み合わせは、はずれ表示結果としてだけでなく大当り表示結果としても選択され得る飾図の図柄組み合わせとされる。
また、図柄変動演出において、複数の図柄列の内で、特定の図柄列(実施例では、左図柄列26aおよび右図柄列26c)に同じ飾図が停止表示され、かつ残りの図柄列(実施例では、中図柄列26b)が変動表示された表示(リーチ表示)となることで、リーチが生起されたことを遊技者が認識し得るようになっている。具体的なリーチ表示の例としては、左図柄列26aおよび右図柄列26cに同じ飾図が停止表示された図柄組み合わせ(「1↓1」、「4↓4」等)となる。なお、「↓」は変動中であることを表している。また、リーチ表示を形成する特定の図柄列(左図柄列26aおよび右図柄列26c)の飾図は、仮停止表示の状態とされ、残りの図柄列(中図柄列26b)に飾図が停止表示(仮停止表示)された後に、全ての図柄列の飾図が確定停止表示されるようになっている。
また、前記図柄表示装置17には、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bで行われる特図変動表示の結果、表示される特図に応じた飾図の図柄組み合わせが表示される。すなわち、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに表示される特図と、図柄表示装置17に表示される飾図の図柄組み合わせとが夫々対応しており、図柄変動演出が終了すると、第1特図表示部50Aおよび第2特図表示部50Bに特図が確定停止されると共に、図柄表示装置17の各図柄列26a,26b,26cに飾図が確定停止表示されるようになっている。なお、特別図柄に対する飾図の図柄組み合わせは一対一とは限らず、1つの特別図柄に対して複数の飾図による図柄組み合わせの中から1つの飾図による図柄組み合わせが選択されるようになっている。
(確変状態について)
実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第1特典遊技状態を付与する機能を備えている。第1特典遊技状態では、特図当り確率を低確率から高確率に変更することにより特別入賞口41へのパチンコ球の入賞機会を高めることができる。以下の説明では、第1特典遊技状態を、便宜的に「確変状態」というものとする。
確変機能は、確定停止表示された大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた確変図柄(特定図柄)であることを条件として、大当り遊技の終了後に大当りの抽選確率(大当り確率)が低確率(実施例では、219/65536)から高確率(実施例では、441/65536)に変動させる確変状態を付与する機能である。なお、確変状態が付与されていない状態を非確変状態というものとする。実施例では、大当り遊技終了後に確変状態が付与される大当りが確変大当りであり、確変状態が付与されない大当りが非確変大当りとなる。このように、確変状態が付与されると、大当りの抽選確率が高確率に変動して大当り遊技が生起され易くなるため、確変状態は遊技者にとって有利であり、遊技者は確変大当りになることを期待しつつ遊技を行っている。また、実施例では、確変状態が付与される大当り遊技の場合には、大当り遊技終了後、所定回数の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与される。実施例では、大当り遊技終了後、200回の図柄変動演出(特図変動表示)が実行されるまでの間継続して確変状態が付与されるよう設定してある。なお、確変状態が付与される期間としては、上記のものに限られない。例えば、確変状態が付与されてから所定条件を満たすまでの間継続して確変状態を付与し、当該所定条件を満たすことを条件に非確変状態に移行させるようにすることもでき、また次回の大当り遊技が生起されるまでの間継続して確変状態が付与されるようにすることもできる。また、図柄変動演出(特図変動表示)毎に非確変状態に移行させるかを、始動入賞手段へのパチンコ球の入賞を契機に取得する乱数に基づいて判定(転落抽選)し、転落抽選に当選することを条件に非確変状態に移行させるようにすることもできる。
(変短状態について)
また、実施例のパチンコ機10は、大当り遊技終了後に遊技者に有利な遊技状態として第2特典遊技状態(第2の遊技状態)を付与する機能を備えている。ここで、第2特典遊技状態としては、前記第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機が、当該第2特典遊技状態が付与されていない状態(第1の遊技状態)と較べて増加する入賞率向上状態である。具体的には、第2特典遊技状態では、(1)普図変動表示の変動時間の短縮、(2)普図当り確率を低確率から高確率に変動、(3)普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすこと、により第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞契機を増加することができる。なお、第2特典遊技状態では、上記(1)〜(3)を単独または複数を組み合わせることができる。なお普図当り1回についての第2始動入賞口31を開放する開閉部材33の開放時間を増やすに際しては、開閉部材33の開放時間を単純に延長することで実現してもよく、また開閉部材33の開放回数を増やすことで実現することもでき、またこれらを複合させてもよい。なお、実施例では、第2特典遊技状態を変短状態と指称するものとし、実施例の変短状態は上記(1)〜(3)を組み合わせて設定されている。また、変短状態が付与されていない状態を非変短状態というものとする。すなわち、変短状態は、第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞率が向上した入賞率向上状態である。
すなわち、実施例では、非変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が5000msに設定され、変短状態において普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が非変短状態よりも短い600msおよび1500msの何れかに設定されており、変短状態の付与に伴い普図表示部55で行われる普図変動表示の変動時間が短縮されるようになっている。また、非変短状態における普図当り確率が低確率(実施例では、1125/65536)に設定されると共に、変短状態における普図当り確率が高確率(実施例では、65535/65536)に設定されており、変短状態の付与に伴い普図当り確率が低確率から高確率に変動するようになっている。なお、実施例において、普図が確定停止表示されてから次回の普図変動が行われるまでの間(普図変動インターバル)は、500msに設定されている。
また、変短状態が付与された状態では、変短状態が付与されていない状態とは異なる動作パターンで開閉部材33が開閉動作されるようになっている。具体的には、変短状態が付与されていない状態では、普図変動表示で当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33が開放してから所定時間(実施例では300ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を1回行う。一方で、変短状態が付与されている状態では、普図変動表示に当選した場合(普図当りの場合)に、開閉部材33は開放してから所定時間(実施例では1800ms)が経過するまで開放状態を維持する開放動作を3回行うようになっている。すなわち、変短状態が付与されている状態では、変短状態が付与されていない状態と比較して、開閉部材33の合計開放時間が長く、遊技者にとって有利に動作するように設定されている。なお、1回の普図当りにおいて第2始動入賞口31への入賞を許容する入賞上限数(実施例では10個)が設定されており、前記開閉部材33を開放してからの入賞数が入賞上限個数(閉鎖条件)に達することで、開閉部材33を閉鎖させるようになっている。
実施例では、大当り判定に当選した時点における遊技状態に応じて変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類に応じて、変短状態が付与される変動回数(以下、変短回数という)が変化するよう構成されている。具体的には、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた図柄(実施例において後述する図柄B、図柄c、図柄d)である場合に、確変状態が付与されている間継続して変短状態が付与されるよう変短回数(実施例では200回)が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた更に別の図柄(実施例において後述する図柄f)である場合に、確変状態の付与期間(実施例では200回)より短い変短状態が付与されるよう変短回数(実施例では100回)が設定されている。また、大当り図柄(特図1または特図2)の種類が予め定めた特定の図柄(実施例において後述する図柄A、図柄E)である場合には、大当り時点における遊技状態に応じて付与される変短回数が変わるよう設定されている。具体的に、実施例では、大当り時点における遊技状態に応じて変短回数が、33回、100回、200回の何れかとなるよう設定されている。ここで、変短状態の付与条件は、大当り遊技(大当り図柄)の種類毎に定められている。
(大当り遊技について)
次に、実施例のパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。大当り遊技は、特図変動表示の結果として第1特図表示部50Aまたは第2特図表示部50Bに大当り図柄が確定停止表示された後に開始されるよう設定されており、当選した大当り遊技(大当り図柄)の種類に応じて特別入賞装置40の開閉体43,43が開閉動作される。なお実施例の大当り遊技では、特別入賞装置40の開閉体43,43を開放するラウンド遊技を規定ラウンド数(実施例では2回、4回、16回)だけ実行することで、大当り遊技が終了するようになっている。1回のラウンド遊技は、特別入賞口41に規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞するか、あるいは各ラウンド遊技の開始から規定時間(ラウンド遊技時間)が経過することで終了する。なお、大当り遊技における各ラウンド遊技の間は、所定時間だけ開閉体43,43が閉鎖状態で保持されるラウンド間インターバル時間が設定されている。ここで、前記大当り遊技の各ラウンド遊技における特別入賞装置40の開閉体43,43の開閉態様(開閉パターン)には、パチンコ球を所定間隔で連続的に発射した条件において、1回の開放動作(開放してから閉鎖するまでの動作)においてラウンド遊技に定められた規定個数(例えば9個)のパチンコ球が入賞可能な時間だけ開放を継続する長時間開放動作と、該長時間開放動作よりも開閉体43,43の開放時間が短く設定された短時間開放動作とを適宜に組み合わせて構成されている。なお、実施例では、長時間開放動作において開閉体43,43が最大で25秒間開放するよう設定されると共に、短時間放動作において開閉体43,43が最大で0.06秒間開放するよう設定される。
(大当り遊技の種類について)
実施例のパチンコ機10では、図3に示すように、大当り判定に当選した場合に、遊技者に与える価値が異なる複数種類の大当り遊技の中から1つの大当り遊技が決定され、その決定された大当り遊技が付与される。ここで、複数種類の大当り遊技の内で何れの大当り遊技が付与されるかは、大当り判定に当選した際に決定される大当り図柄(特図1および特図2)の種類に基づいて決定されるようになっている。実施例において第1特図表示部50Aに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄A、図柄B、図柄Eの3つのグループに分類されており、第1特図表示部50Aに確定停止表示された大当り図柄としての特図1に応じた大当り遊技が付与されるようになっている。同様に、実施例において第2特図表示部50Bに表示可能な100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄c、図柄d、図柄fの3つのグループに分類されており、第2特図表示部50Bに確定停止表示された大当り図柄としての特図2に応じた大当り遊技が付与される。ここで、100種類の大当り図柄としての特図1は、図柄Aに74種類、図柄Bに16種類、図柄Eに10種類が夫々振り分けられている。また、100種類の大当り図柄としての特図2は、図柄cに18種類、図柄dに72種類、図柄fに10種類が夫々振り分けられている。
(大当り遊技について)
次に、実施例に係るパチンコ機10で付与される大当り遊技について説明する。実施例のパチンコ機10では、前記第1〜第2始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞に基づいて行われる大当り判定の判定結果が肯定の場合に、大当り図柄毎に定められた大当り遊技が決定される。なお、実施例では、特定の大当り図柄(図柄A,E)に関しては、大当り判定の判定結果が肯定判定であった時点における遊技状態に応じて、大当り遊技後に変短状態が付与される期間(変短回数)が変化するようになっている。この変短回数の振分条件となる遊技状態として、低確未変短状態(確変状態および変短状態が何れも付与されていない遊技状態)、低確変短状態(確変状態が付与されない一方で変短状態が付与された遊技状態)、高確未変短状態(確変状態が付与される一方で変短状態が付与されない遊技状態)および高確変短状態(確変状態および変短状態が付与された遊技状態)がある。
(第1特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第1特図始動保留情報(第1始動入賞口30へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄A、図柄B、図柄E)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第1特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、74%の割合で大当り図柄としての図柄Aが選択され、16%の割合で大当り図柄としての図柄Bが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄Eが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振り分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第1の大当り遊技について)
前記図柄Aに対応した第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第1の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に、第1の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。すなわち、第1の大当り遊技は、第1の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いにより大当り遊技後に移行する遊技状態が段階的に変化する第1の特定大当り遊技(特定当り遊技)として設定されている。
具体的に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確未変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として33回が設定されている。また、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が高確未変短状態である場合には、当該第1の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。更に、図柄A(第1の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態(低確変短状態または高確変短状態)である場合には、当該第1の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として200回が設定されている。
また、実施例における第1の大当り遊技は、当該第1の大当り遊技(図柄A)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第1の大当り遊技は、規定ラウンド数が「4回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第1の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されており、各ラウンド遊技において前記開閉体43,43が最大で「25.0(秒)」に亘って開放動作するようになっている。なお、第1の大当り遊技におけるラウンド間インターバル時間は、「2.0(秒)」に設定されている。また、第1の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が設定されている。
(第2の大当り遊技について)
前記図柄Bに対応した第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第2の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている。具体的に、実施例では、図3に示すように、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に、第2の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄B(第2の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、200回の変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第2の大当り遊技は、当該第2の大当り遊技(図柄B)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第2の大当り遊技は、規定ラウンド数が「2回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第2の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「0.06(秒)」が設定されている。なお、第2の大当り遊技では、オープニング演出時間として「10.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第2の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「1.5(秒)」に設定されている。すなわち、第2の大当り遊技における各ラウンド遊技時間(0.06(秒))は、1回のラウンド遊技において、特別入賞口41に入賞するパチンコ球の入賞個数が入賞上限個数を満たさないような時間に設定されている。このように、第2の大当り遊技は、入賞球は殆ど発生することはなく賞球数が最も少ない大当り遊技として設定されている。
(第3の大当り遊技について)
前記図柄Eに対応した第3の大当り遊技は、当該第3の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第3の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。また、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に応じて可変するよう設定されている。すなわち、第3の大当り遊技は、第3の大当り遊技に当選した時点における遊技状態(確変状態や変短状態の付与状態)の違いにより大当り遊技後に移行する遊技状態が段階的に変化する第2の特定大当り遊技として設定されている。
具体的に、図3に示すように、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が低確未変短状態である場合には、当該第3の大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)として33回が設定されている。また、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が高確未変短状態である場合には、当該第3の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。更に、図柄E(第3の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態が変短状態(低確変短状態または高確変短状態)である場合には、当該第3の大当り遊技後の変短状態の付与期間(変短回数)として100回が設定されている。
(第2特図始動保留情報に基づく大当り遊技について)
前記第2特図始動保留情報(第2始動入賞口31へのパチンコ球の入賞)に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合には、前記メイン制御CPU60aは、予め定められた複数種類の大当り図柄の中から1つの大当り図柄を決定するよう設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞した際に取得された特図決定用乱数に基づいて、3種類の大当り図柄(図柄c、図柄d、図柄f)の中から1つの大当り図柄を決定するようになっている。実施例のパチンコ機では、第2特図始動保留情報に基づく大当り判定の判定結果が肯定判定の場合に、18%の割合で大当り図柄としての図柄cが選択され、72%の割合で大当り図柄としての図柄dが選択され、10%の割合で大当り図柄としての図柄fが選択されるよう特図決定用判定値が割り当てられている。なお、前述した大当り図柄の振り分け割合は一例であり、これに限られるものではない。
(第4および第5の大当り遊技について)
前記図柄cに対応した第4の大当り遊技および図柄dに対応した第5の大当り遊技は、当該第4または第5の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第4または第5の大当り遊技の終了後に確変状態および変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に、第4または第5の大当り遊技の終了後に所定の変動回数(実施例では200回)の図柄変動演出(第1または第2特図変動表示)が実行されるまで確変状態が継続して付与されるよう設定されている。また、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄c,d(第4または第5の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、200回の変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第4および第5の大当り遊技は、当該第4および第5の大当り遊技(図柄c,d)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第4および第5の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第4および第5の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第4および第5の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第4および第5の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。このように、第4および第5の大当り遊技は、各大当り遊技によって得られる利益が等しく設定されると共に、実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も付与される利益が大きい大当り遊技として設定されている。
(第6の大当り遊技について)
前記図柄fに対応した第6の大当り遊技は、当該第6の大当り遊技をメイン制御CPU60aが決定した際に、第6の大当り遊技の終了後に確変状態が付与されない一方で変短状態が付与される大当り遊技として設定されている(図3参照)。具体的に、実施例では、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された場合に付与される変短状態の付与期間は、図柄f(第6の大当り遊技)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関係なく、100回の変短状態が付与されるように設定されている。
また、実施例における第6の大当り遊技は、当該第6の大当り遊技(図柄f)が決定された時点の遊技状態(確変状態および変短状態)に関わりなく、前記特別入賞装置40の特別入賞口41が同じ開閉態様で開閉されるようになっている。具体的に、前記第6の大当り遊技は、規定ラウンド数が「16回」に設定された大当り遊技であって、各ラウンド遊技の入賞上限個数が「9個」に設定されている。また第6の大当り遊技では、1回のラウンド遊技のラウンド遊技時間として「25.0(秒)」が設定されている。なお、第6の大当り遊技では、オープニング演出時間として「6.0(秒)」が設定され、エンディング演出時間として「13.0(秒)」が夫々設定されている。また、第6の大当り遊技のラウンド間インターバル時間は「2.0(秒)」に設定されている。このように、第6の大当り遊技は、前述した第4および第5大当り遊技と同様に実施例のパチンコ機10に設定された大当り遊技の種類の内で最も獲得可能な賞球数が多い大当り遊技として設定されている。
このように、実施例のパチンコ機10では、第1始動入賞口30への入賞を契機とする第1特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「2」または「4回」に設定された第1〜第3大当り遊技に対して大当り図柄としての特図1(図柄A,図柄B,図柄E)が割り当てられているのに対し、第2始動入賞口31への入賞を契機とする第2特図始動保留情報に基づく当り判定の判定結果が肯定の場合には、規定ラウンド数が「16回」に設定された第4〜第6の大当り遊技に対して大当り図柄としての特図2(図柄c,図柄d,図柄f)が夫々割り当てられている。すなわち、実施例のパチンコ機10では、大当り図柄として何れの図柄が決定された場合であっても、第2始動入賞口31への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合に、第1始動入賞口30への入賞に基づいた当り判定の判定結果が肯定の場合と比べて、獲得可能な賞球数(付与される特典量)が多くなるようメイン制御CPU60aが大当り遊技の種類(大当り図柄)を決定するよう設定されている。
(パチンコ機の制御構成について)
次に、パチンコ機10の制御構成について説明する。実施例のパチンコ機10には、図8に示す如く、パチンコ機10を全体的に制御する制御手段としてのメイン制御基板(メイン制御手段)60と、該メイン制御基板60からの制御信号に基づいて各制御対象を制御する制御手段としてのサブ制御基板(サブ制御手段)65,70とが設けられている。すなわち、メイン制御基板60では、パチンコ機10に備えられた各種検出センサ(検出手段)からの検出信号に基づいて各種処理が実行され、その処理結果に応じた各種の制御信号(制御コマンド)がサブ制御基板65,70に出力されるようになっている。
また、実施例のパチンコ機10には、サブ制御基板として、遊技演出を全体的に制御する統括制御基板65と、図柄表示装置17での表示内容を制御する表示制御基板70と、パチンコ機10が備える各種発光演出手段(ランプ装置18や演出発光装置106等)の発光制御を行うランプ制御基板72と、パチンコ機10が備えるスピーカ19の音出力制御を行う音制御基板73とを備えている。すなわち、メイン制御基板60が出力した制御信号(制御コマンド)に基づいて、前記統括制御基板65が表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を制御するよう構成されており、パチンコ機10で実行される各種遊技演出(図柄変動演出や発光演出、音声演出)を統括的にコントロールし得るようになっている。ここで、表示制御基板70は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、図柄表示装置17に表示される図柄(飾図)や背景画像等の図柄変動演出の表示内容を制御するよう構成される。また、ランプ制御基板72は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づいて、パチンコ機10が備える各種発光演出手段の点灯・消灯のタイミングや、発光強度等を制御するものである。そして、音制御基板73は、統括制御基板65から出力された制御信号(制御コマンド)に基づき、パチンコ機10が備える各種スピーカ19からの音声出力のタイミングや出力内容等を制御するものである。
(メイン制御基板60について)
前記メイン制御基板60は、図8に示す如く、制御処理を実行するメイン制御CPU60a、該メイン制御CPU60aが実行する制御プログラムを記憶するメイン制御ROM60b、当該メイン制御CPU60aの処理に必要なデータの書込み・読出しが可能なメイン制御RAM60c等が備えられている。そして、前記始動入賞検出センサ34,35、特別入賞検出センサ44、普通入賞検出センサ49b、ゲートセンサ48等の各種センサが前記メイン制御CPU60aに接続されている。また、メイン制御CPU60aには、遊技情報表示部Mの各表示部(第1および第2特図表示部50A,50B、第1および第2特図保留表示部52,53、普図表示部55、普図保留表示部56、ラウンド表示部57、右打ち表示部58)が接続されて、各検出センサ34,35,44,48,49bの検出を契機としてメイン制御CPU60aで実行された制御処理に基づいて、遊技情報表示部Mの各表示部50A,50B,52,53,55,56,57,58の表示制御が実行されるようになっている。また、メイン制御CPU60aには、前記第2始動入賞口31を開閉する開閉部材33に連繋する始動入賞ソレノイド32および特別入賞口41を開閉する開閉体43,43に連繋する特別入賞ソレノイド42が接続されており、該メイン制御CPU60aでの制御処理結果に基づいて各ソレノイド32,42を駆動させることで、対応する開閉部材33や開閉体43,43が開閉するようになっている。そして、メイン制御CPU60aは、大当り遊技の種類に応じた開閉態様で開閉体43,43が開閉するよう前記特別入賞ソレノイド42を駆動制御し、開閉体43,43を長時間開放動作させる長時間開放制御および開閉体43,43を短時間開放動作させる短時間開放制御を実行するよう構成される。
メイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として入賞情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aが始動入賞検出センサ34,35の検出を契機として取得する乱数としては、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数(リーチ判定用乱数)、特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、第1または第2始動入賞検出センサ34,35の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記第1始動入賞口30および第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞した際に取得される入賞情報(各種乱数値)は、対応する第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の特図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。第1特図始動保留情報および第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する特図記憶領域が定まっており、各特図始動保留情報に基づいて図柄変動演出(特図変動表示)を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で特図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。実施例では、第1特図始動保留情報か第2特図始動保留情報かを区別可能に個別にメイン制御RAM60cに記憶されており、第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1特図始動保留情報よりも第2特図始動保留情報をメイン制御CPU60aが優先して読み出して図柄変動演出(特図変動表示)を実行させるよう設定されている。
当り判定用乱数は、図柄変動演出の結果として当り遊技(大当り遊技)を発生するか否かの当り判定(大当り判定)で用いる乱数である。実施例では、当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。また、特図決定用乱数は、大当り判定の結果に応じて第1特図表示部50Aに確定停止表示させる特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる特図2を決定する際に用いる乱数である。ここで、実施例では、特図決定用乱数として、「0」〜「100」の全101通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。特図決定用乱数の各値には、前述したはずれを示す1種類の特図に対応する乱数と、大当りの当選を示す100種類の特図に対応する乱数とが設定されており、該特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定されるようになっている。すなわち、第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第1特図表示部50Aに確定停止表示される特図1が特定され、第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される特図決定用乱数の値により、第2特図表示部50Bに確定停止表示される特図2が特定される。また、前述したように、前記大当り図柄としての特図1および特図2は、大当り遊技の種類毎に分類されており、特図1または特図2が特定されることで、図柄変動演出の終了後に付与される大当り遊技の種類が特定されるようになっている。すなわち、特図決定用乱数が当り遊技(大当り遊技)の種類を決定する乱数としての機能を有している。また、前述したように、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に確変状態および変短状態が付与されるか否かが一義的に定められており、特図決定用乱数が確変状態および変短状態を付与するか否かを決定する乱数としての機能も有している。更に、大当り遊技の種類毎に大当り遊技後に付与される変短状態の付与期間(変短回数)が1つまたは複数定められており、特図決定用乱数が変短状態の付与期間を決定する乱数としての機能も有している。
また、演出実行判定用乱数は、前述した当り判定(大当り判定)における判定結果が否定となった場合に(大当り遊技に当選しなかったはずれの場合に)、当り表示が表示される可能性を示唆する演出を行うか否かの演出実行判定(リーチ判定)で用いられる乱数である。実施例では、演出実行判定用乱数として、「0」〜「238」の全239通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。ここで、当り表示が表示される可能性を示唆する演出としては、図柄表示装置17に図柄変動の過程で表示されるリーチ表示を契機として行われるリーチ演出や、飾図の変動開始から変動停止までを1回とした変動サイクルを複数回連続して実行可能とする連続予告演出(先読み予告演出)や、図柄表示装置17に表示される当り表示される可能性を示唆する予告演出や、ランプ装置18の光やスピーカ19から出力される音声により当り表示が表示される可能性を遊技者に示唆する予告演出を含むものである。前記特図変動パターン振分用乱数は、図柄変動演出における図柄変動の特図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、特図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「99」の全100通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。
実施例のパチンコ機10では、当り判定用乱数、特図決定用乱数、演出実行判定用乱数および特図変動パターン振分用乱数は、第1始動入賞口30または第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したこと(より具体的には第1始動入賞検出センサ34または第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている各乱数を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。また、第1始動入賞口30へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数は、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞したことを契機に取得される各乱数と同一のものが共通で使用され、各始動入賞口30,31への入賞タイミングに応じた乱数を前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
また、メイン制御CPU60aは、ゲート部材47をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として通過検出情報としての各種乱数を取得するよう設定されている。ここで、メイン制御CPU60aがゲートセンサ48の検出を契機に取得する乱数としては、普図当り判定用乱数、普図変動パターン決定用乱数等の各種乱数が設定されている。そして、メイン制御CPU60aがこれらの乱数値を所定の周期(実施例では4ms)で更新し、更新後の乱数値をメイン制御RAM60cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えることにより、ゲートセンサ48の検出信号がメイン制御CPU60aに入力されたタイミングに応じて乱数が取得されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、時間を計測するタイマ更新処理を実行する。メイン制御RAM60cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種情報(乱数値、タイマ値、フラグなど)が記憶(設定)されるようになっている。
また、前記ゲートセンサ48をパチンコ球が通過した際に取得される通過検出情報(各種乱数値)は、普図始動保留情報としてメイン制御RAM60cの所定の普図記憶領域(記憶領域)に一時的に記憶保持されるよう構成されている。普図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶する順序で記憶する普図記憶領域が定まっており、普図始動保留情報に基づいて普図変動表示を実行する場合に、メイン制御RAM60cに記憶した順序で普図始動保留情報がメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。
普図当り判定用乱数は、普図変動の結果として第2始動入賞口31の開放(普図当り)を発生させるか否かの普図当り判定(普図当り抽選)で用いられる乱数である。実施例では、普図当り判定用乱数として、「0」〜「65535」の全65536通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。前記普図変動パターン振分用乱数は、普図変動表示における普図変動の変動時間を定めた普図変動パターンの決定に用いる乱数である。実施例では、普図変動パターン振分用乱数として、「0」〜「8」の全9通りの整数値が設定されており、所定の周期(4ms)で1ずつ更新されるようになっている。そして、ゲート部材47をパチンコ球が通過したこと(より具体的にはゲートセンサ48がパチンコ球を検出したこと)を契機として、メイン制御RAM60cに一時的に記憶されている通過検出情報(普図当り判定用乱数および普図変動パターン振分用乱数等)を同じタイミングで前記メイン制御CPU60aが取得するようになっている。
(判定値について)
一方、メイン制御ROM60bには、図柄変動演出の結果、大当りを発生させることを示す大当り判定値が記憶されている。大当り判定値は、前記当り判定用乱数を用いて大当りか否かの判定(大当り判定)で用いる判定値であり、当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、大当り判定値は、大当り判定を行う時点で前述した確変状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、確変状態のときに設定される大当り判定値の数(実施例では441個)は、非確変状態の場合に設定される大当り判定値の数(実施例では219個)よりも多く設定されている。すなわち、確変状態における大当り判定値の設定数を多くすることで、大当り遊技が発生し易くなっている。
また、メイン制御ROM60bには、特図決定用判定値が記憶されている。特図決定用判定値は、大当り判定の結果が肯定の場合に、第1特図表示部50Aに確定停止表示させる大当り図柄としての特図1または第2特図表示部50Bに確定停止表示させる大当り図柄としての特図2を、特図決定用乱数を用いて決定する判定値である。ここで、実施例では、特図決定用判定値には、前述した101種類の特図決定用乱数に対応した「0」〜「100」の整数値が設定されており、特図決定用判定値の夫々に個別に特図1および特図2が対応付けられている。
また、メイン制御ROM60bには、演出実行判定値(リーチ判定値)が記憶されている。演出実行判定値は、当り判定(大当り判定)の結果が否定の場合に、当り表示が図柄表示装置17に表示される可能性を示唆するリーチ演出等の演出を実行させるか否かの演出実行判定(リーチ抽選)で用いる判定値であり、演出実行判定用乱数の取り得る数値「0」〜「238」までの全239通りの整数の中から定められている。すなわち、取得された演出実行判定用乱数の値が、設定された演出実行判定値と一致する場合に、リーチ演出等の演出を実行させることをメイン制御CPU60aが決定するようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、変動内容を特定する複数種類の特図変動パターンが記憶されており、各特図変動パターンに対応して特図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから確定停止表示されるまでの間に実行される演出内容(図柄変動演出の表示内容、発光演出態様、音声演出態の動作態様)の基本的なベースとなる内容を特定するものである。また、特図変動パターンは、第1特図変動表示または第2特図変動表示が開始してから特図1または特図2が確定停止表示されるまでの変動時間(図柄変動演出および特図変動表示の時間)を特定している。特図変動パターン振分判定値は、前記特図変動パターン振分用乱数を用いて特図変動パターンの決定に用いる判定値であり、特図変動パターン毎に所定の判定値が割り当てられており、取得された特図変動パターン振分用乱数に対応する特図変動パターン振分判定値が割り当てられた特図変動パターンが特定されるようになっている。
また、メイン制御ROM60bには、普図変動演出の結果、普図当りを発生させることを示す普図当り判定値が記憶されている。普図当り判定値は、前記普図当り判定用乱数を用いて普図当りか否かの判定(普図当り判定)で用いる判定値であり、普図当り判定用乱数の取り得る「0」〜「65535」までの全65536通りの整数の中から所定数の判定値が定められている。ここで、普図当り判定値は、普図当り判定を行う時点で前述した変短状態が付与されているか否かで判定値の設定数が異なっている。具体的には、変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では65535個)は、非変短状態の場合に設定される普図当り判定値の数(実施例では1125個)よりも多く設定されている。すなわち、変短状態における普図当り判定値の設定数を多くすることで、普図当りが発生し易くなっている。
メイン制御ROM60bには、複数種類の普図変動パターンが記憶されており、各普図変動パターンに対応して普図変動パターン振分判定値が記憶されている。ここで、前記普図変動パターンは、普図変動表示を開始してから普図が確定停止表示されるまでの普図変動表示の変動時間を特定している。普図変動パターン振分判定値は、前記普図変動パターン振分用乱数を用いて普図変動パターンの決定に用いる判定値であり、普図変動パターン決定用乱数の取り得る数値「0」〜「8」までの全9通りの整数の中から定められている。そして、普図変動パターン毎に所定の判定値が割当てられており、取得された普図変動パターン振分用乱数に対応する普図変動パターン振分判定値が割り当てられた普図変動パターンがメイン制御CPU60aにより特定されるようになっている。ここで、普図変動パターン決定用判定値は、普図当り判定を行った時点での遊技状態が変短状態か非変短状態であるかによって、割当てられる普図変動パターンの種類および割当数が異なっている。具体的に、実施例では、非変短状態の場合に1つの普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、所定時間の変動時間(例えば5000ms)を定める普図変動パターンが決定されるのに対し、変短状態の場合に複数(実施例では2つ)の普図変動パターンに対して普図変動パターン決定用判定値が割り当てられて、各普図変動パターンに対する普図変動パターン決定用判定値の割当数に応じた割合で、所定時間の変動時間(例えば600ms)を定める普図変動パターンおよびこれと異なる変動時間(例えば1500ms)を定める普図変動パターンの何れかの普図変動パターンが決定される。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板65には、統括制御CPU65aが備えられている。該統括制御CPU65aには、図8に示す如く、統括制御ROM65bおよび統括制御RAM65cが接続されている。また、統括制御CPU65aは、各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAM65cの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。
ここで、前記統括制御ROM65bには、図柄変動演出において実行する図柄変動演出の具体的な演出内容を特定する演出パターンが記憶されている。前記演出パターンは前記変動パターンに対応付けられており、メイン制御CPU60aにより決定された変動パターンに基づいて対応する演出パターンを統括制御CPU65aが決定するようになっている。なお、前記演出パターンは、前記変動パターンに対して一対一の関係で対応付けられたものではなく、1つの変動パターンに対して複数の演出パターンが対応付けられている。また、演出パターンには、図柄変動演出において各図柄表示列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングが定められており、該演出パターンで定められる停止タイミングに従って各列に飾図が停止されると共に、該飾図の停止に合わせてスピーカ19から適宜の効果音が出力されたり、ランプ装置18が適宜の発光を行ったりするようになっている。
また、統括制御ROM65bには、表示制御基板70、ランプ制御基板72および音制御基板73を統括的に制御するための統括制御プログラムが記憶されている。統括制御CPU65aは、各種制御コマンドを入力すると、当該統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。
(表示制御基板70について)
次に、図8に基づき表示制御基板70について説明する。表示制御基板70には、表示制御CPU70aが備えられている。該表示制御CPU70aには、表示制御ROM70bおよび表示制御RAM70cが接続されている。また、表示制御基板70(表示制御CPU70a)には、図柄表示装置17が接続されている。表示制御ROM70bには、図柄表示装置17の表示内容を制御するための表示制御プログラムが記憶されている。また、表示制御ROM70bには、各種の画像データ(図柄、各種背景画像、文字、キャラクタなどの画像データ)が記憶されている。更に、表示制御RAM70cには、パチンコ機10の動作中に適宜書き換えられる各種の情報が記憶(設定)されるようになっている。
すなわち、メイン制御CPU60aは、始動入賞口30,31への入賞を契機として各種乱数を取得する乱数取得手段としての機能を有すると共に、図柄変動演出の開始時に、乱数取得手段により取得された乱数の値が予め定められた当り判定値(大当り判定値)と一致するか否かを判定することで、当り遊技(大当り遊技)が付与されるか否かの当り判定を行う当り判定手段としての機能を備えている。また、始動入賞口30,31への入賞を契機として当りか否かを判定する当り判定手段、複数種類の当り遊技の中から付与する当り遊技の種類を決定する当り遊技決定手段(当り判定手段)および決定した種類の当り遊技を特図変動表示終了後(図柄変動演出終了後)に付与する当り遊技付与手段としての夫々の機能を前記メイン制御CPU60aが備えている。メイン制御CPU60aは、前記始動入賞口30,31への入賞に基づいて、前記メイン制御ROM60bが記憶する複数の特図変動パターン(変動パターン)の中から1つの特図変動パターンを決定する特図変動パターン決定手段(変動パターン決定手段)としての機能を備えている。また、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する確率(当り判定手段による判定結果が肯定となる確率)が通常よりも高確率となる確変状態を付与するか否かを決定する確変決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に確変状態を付与する確変付与手段として機能するよう構成されている。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)にのみ、確変状態を付与するか否かを判定するようになっている。
更に、前記メイン制御CPU60aは、当りが発生する場合(当り判定手段の判定結果が肯定の場合)に、第2始動入賞口31へパチンコ球が入賞する確率が高確率となる入賞率向上状態(変短状態)を付与するか否かを判定する入賞率向上状態判定手段として機能し、入賞率向上状態を付与する場合に、入賞率向上状態を付与する期間を決定する入賞率向上状態付与期間決定手段として機能すると共に、当り遊技終了後に決定された入賞率向上状態を付与する期間だけ変短状態を付与する変短状態付与手段としても機能している。ここで、前記メイン制御CPU60aは、当り遊技の終了後から予め決められた回数の特図変動表示(図柄変動演出)が実行されるまでの間、あるいは次回の当り遊技が付与されるまでの間の何れかの期間を、入賞率向上状態付与期間として決定するようになっている。このように、前記メイン制御CPU60aは、当り判定が肯定判定の場合に、始動入賞口30,31への入賞に基づいて当り遊技後に遊技者に有利な特典状態(確変状態、変短状態)を付与するか否かを決定する特典状態決定手段としての機能を備えている。また、前記メイン制御RAM60cは、図柄表示装置17で図柄変動演出が行われている間(すなわち第1および第2特図表示部50A,50Bで特図変動表示が行われている間)に取得された入賞情報を始動保留情報として複数記憶可能な保留記憶手段として機能する。具体的に、表示手段(図柄表示装置17や第1特図表示部50A)で変動表示が行われている間に第1始動入賞検出センサ34の検出を契機として取得される入賞情報を第1始動保留情報として記憶する第1保留記憶手段および表示手段(図柄表示装置17や第2特図表示部50B)で変動表示が行われている間に第2始動入賞検出センサ35の検出を契機として取得される入賞情報を第2始動保留情報として記憶する第2保留記憶手段として機能する。
次に、メイン制御基板60のメイン制御CPU60aが制御プログラムに基づき実行する特図処理および特図開始処理について具体的に説明する。
(特図入力処理について)
特図入力処理では、図4に示すように、第1始動入賞口30にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する(ステップA11)。すなわち、ステップA11においてメイン制御CPU60aは、第1始動入賞口30に対応する第1始動入賞検出センサ34がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA11の判定結果が否定の場合には、ステップA15に移行する。ステップA11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第1特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA12)。ステップA12の判定結果が否定(すなわち第1特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、ステップA15に移行する。
ステップA12の判定結果が肯定(第1特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第1特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第1特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA13)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第1特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA14)。これにより、ステップA15に移行する。
また、ステップA15では、第2始動入賞口31にパチンコ球が入賞したか否かをメイン制御CPU60aが判定する。すなわち、ステップA15においてメイン制御CPU60aは、第2始動入賞口31に対応する第2始動入賞検出センサ35がパチンコ球を検出した時に出力する検出信号が入力されたか否かを判定する。そしてステップA15の判定結果が否定の場合には、特図入力処理を終了する。ステップA15の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、メイン制御RAM60cに記憶されている第2特図始動保留情報の保留数が上限数の4未満であるか否かを判定する(ステップA16)。ステップA16の判定結果が否定(すなわち第2特図始動保留情報の保留数が4)の場合には、メイン制御CPU60aは、特図入力処理を終了する。
ステップA16の判定結果が肯定(第2特図始動保留情報の保留数<4)の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を1加算し、メイン制御RAM60cが記憶する第2特図始動保留情報の保留数を書き換える(ステップA17)。続いて、メイン制御RAM60cから入賞情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが読み出して、当該入賞情報(乱数の値)を第2特図始動保留情報として保留数に対応付けたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に設定する(ステップA18)。これにより、特図入力処理を終了する。
(特図開始処理について)
次に、特図開始処理について図5に基づき説明する。メイン制御CPU60aは、特図開始処理を所定の周期(実施例では4ms)毎に実行している。特図開始処理では、メイン制御CPU60aは、特図表示部50A,50Bおよび図柄表示装置17において特図1または特図2が変動表示中であるか、または大当り遊技中であるか否かを判定する(ステップB11)。そして、ステップB11の判定結果が肯定の場合には、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。一方、ステップB11の判定結果が否定の場合には、第2特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB12)、第2特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB13)。ステップB13の判定結果が否定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合には)、メイン制御CPU60aは、ステップB16の処理に移行する。またメイン制御CPU60aは、ステップB13の判定結果が肯定の場合には(第2特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第2特図変動演出を実行することを示す値「1」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第2特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB14)、保留数に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当該第2特図始動保留情報(当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数等の各種乱数の値)をメイン制御CPU60aが取得する(ステップB15)。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第2特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第2特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第2特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第2特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第2特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第2特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第2特図始動保留情報の保留数に対応するように第2特図保留表示部53の表示を変更させる。
前記ステップB15の処理により第2特図始動保留情報としての各種乱数が取得されると、図6に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB22)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、219/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、441/65536に設定されている。そして、ステップB22における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB23)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第2特図表示部50Bに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図2)を決定する(ステップB24)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図2の大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図2を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、大当り図柄が確変状態を付与する大当り図柄の場合には、確変状態を示す確変フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄の場合に確変フラグを「0」に設定する。また、大当り図柄が変短状態を付与する大当り図柄の場合には、変短状態を示す変短フラグを大当り遊技の終了後に「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄の場合に変短フラグを「0」に設定する。なお、変短フラグは、変短状態の終了条件が満たされると、変短フラグが「0」に設定される。大当り図柄(特図)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB25)。
一方、ステップB22の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB27)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB15の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB27の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB28)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB29)。
また、ステップB27での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第2特図表示部50Bにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図2)として決定する(ステップB30)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB31)。
ここで、ステップB25,B29,B31において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図2)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB26)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第2特図変動表示を開始させるように第2特図表示部50Bを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図2を指示するための特図2指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第2特図表示部50Bの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB13の判定結果が否定の場合(第2特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、第1特図始動保留情報の保留数を読み出し(ステップB16)、第1特図始動保留情報の保留数が「0」よりも大きいか否かを判定する(ステップB17)。メイン制御CPU60aは、ステップB17の判定結果が肯定の場合には(第1特図始動保留情報の保留数>0)の場合には、メイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶される特図変動処理フラグに第1特図変動演出を実行することを示す値「0」を設定する。次いで、メイン制御CPU60aが第1特図始動保留情報の保留数を1減算して(ステップB18)、当該第1特図始動保留情報に対応付けられたメイン制御RAM60cの所定の記憶領域に記憶されている当り判定用乱数の値、特図決定用乱数の値、演出実行判定用乱数の値および特図変動パターン振分用乱数の値をメイン制御CPU60aが取得して(ステップB19)、次いで当り判定処理を実行する。すなわち、実施例のパチンコ機10では、第2始動入賞口31への入賞を契機として取得される第2特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されている場合には、第1始動入賞口30への入賞を契機として取得される第1特図始動保留情報がメイン制御RAM60cに記憶されていたとしても、該第2特図始動保留情報に基づく図柄変動演出が優先的に実行されるようになっている。
ここで、メイン制御CPU60aは、最も早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶される第1特図記憶領域から第1特図始動保留情報(乱数)を取得する。そして、メイン制御CPU60aは、第1特図始動保留情報に関連付けられた乱数を取得した後、2番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第2特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を、前記第1特図記憶領域に記憶させる。同様に、メイン制御CPU60aは、3番目に早く記憶した第1特図始動保留情報が記憶されている第3特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第2特図記憶領域に記憶させ、4番目に早く記憶した(すなわち最も新しい)第1特図始動保留情報が記憶されている第4特図記憶領域の第1特図始動保留情報(乱数)を前記第3特図記憶領域に記憶させる。すなわち、第1特図始動保留情報は、メイン制御RAM60cに記憶された順序でメイン制御CPU60aにより読み出されるようになっている。また、メイン制御CPU60aは、減算後の第1特図始動保留情報の保留数に対応するように第1特図保留表示部52の表示を変更させる。
前記ステップB19の処理により各種乱数が取得されると、図7に示すように、メイン制御CPU60aは、取得した当り判定用乱数の値がメイン制御ROM60bに記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する大当り判定(当り抽選)を行う(ステップB32)。なお、前述したように、非確変状態の時(低確率の時)に大当り判定の判定結果が肯定となる確率(すなわち大当り確率)は、219/65536に設定され、確変状態の時(高確率の時)に判定結果が肯定となる確率(大当り確率)は、441/65536に設定されている。そして、ステップB32における大当り判定の判定結果が肯定の場合には(大当りが発生する場合には)、大当りの変動であることを示す大当りフラグに「1」が設定される(ステップB33)。そして、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に基づき、第1特図表示部50Aに確定停止表示される大当り図柄となる最終停止図柄(特図1)を決定する(ステップB34)。ここで、特図決定用乱数の値は、特図1毎に大当り図柄が対応付けられていることから、メイン制御CPU60aは、取得した特図決定用乱数の値に対応付けられた特図1を決定することで大当り図柄を決定することになる。また、メイン制御CPU60aは、決定した大当り図柄に応じて該大当り図柄により特定される大当り遊技後の遊技状態を示す確変フラグおよび変短フラグを大当り遊技後に設定する。大当り図柄(特図1)が決定されると、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいて当り用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB35)。
一方、ステップB32の大当り判定の判定結果が否定の場合には(大当りでない場合には)、メイン制御CPU60aは、リーチ演出を実行させるか否かを判定する演出実行判定(リーチ判定)を行う(ステップB37)。実施例では、メイン制御CPU60aは、ステップB19の処理時においてメイン制御RAM60cから取得した演出実行判定用乱数の値が、演出実行判定値と一致するか否かにより当選判定を行う。そして、ステップB37の判定結果が肯定の場合には(リーチ演出を行う場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB38)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれリーチ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB39)。
また、ステップB37での演出実行判定の判定結果が否定の場合には(リーチ演出を行わない場合には)、メイン制御CPU60aは、第1特図表示部50Aにて確定停止表示されるはずれ図柄を最終停止図柄(特図1)として決定する(ステップB40)。次に、メイン制御CPU60aは、特図変動パターン振分用乱数の値に基づいてはずれ用の特図変動パターンの中から1つの特図変動パターンを決定する(ステップB41)。
ここで、ステップB35,B39,B41において特図変動パターンおよび最終停止図柄(特図1)を決定したメイン制御CPU60aは、統括制御基板65に対し、所定の制御コマンドを所定のタイミングで出力する(ステップB36)。具体的には、メイン制御CPU60aは、特図変動パターンを指定すると共に図柄変動の開始を指示する特図変動パターン指定コマンドを出力すると共に、特図変動パターンで特定された変動時間の計測を開始する。これと同時に、メイン制御CPU60aは、第1特図変動表示を開始させるように第1特図表示部50Aを制御する。また、メイン制御CPU60aは、最終停止図柄となる特図1を指示するための特図1指定コマンドを出力する。そして、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。その後、特図開始処理とは別の処理で、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、決定した最終停止図柄を表示させるように第1特図表示部50Aの表示内容を制御する。また、メイン制御CPU60aは、前記指定した特図変動パターンに定められている変動時間に基づいて、飾図の変動停止を指示し、図柄組み合わせを確定停止表示させるための全図柄停止コマンドを出力する。また、変短状態の終了条件を満たした場合には、変短終了コマンドを出力する。
一方、ステップB17の判定結果が否定の場合(第1特図始動保留情報の保留数=0の場合)には、メイン制御CPU60aは、デモ演出の実行を開始させるデモンストレーション指定コマンドを既に出力したか否かを判定し(ステップB20)、判定結果が否定の場合には、デモンストレーション指定コマンドを出力して特図開始処理を終了する(ステップB21)。また、ステップB20の判定結果が肯定の場合には(デモンストレーション指定コマンドを既に出力していた場合には)、メイン制御CPU60aは、特図開始処理を終了する。
(統括制御について)
次に、統括制御基板65で実行される処理について説明する。統括制御基板65の統括制御CPU65aは、前記メイン制御CPU60aから入力された特図変動パターン指定コマンドに基づいて、当該図柄変動演出において実行する演出パターンを決定し、決定した演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドが入力されると、該コマンドに対応する特図の停止図柄指定に応じて図柄表示装置17に最終停止表示させる各図柄列26a,26b,26cの飾図を決定する。すなわち、統括制御CPU65aは、特図1指定コマンドまたは特図2指定コマンドで指定された図柄が大当り図柄の場合には、大当り表示となる飾図の図柄組み合わせとなるよう各図柄列26a,26b,26cの飾図が決定される。
また、メイン制御CPU60aから出力される特図1指定コマンドおよび特図2指定コマンドに基づいて、確変情報フラグおよび変短情報フラグを統括制御CPU65aが設定するようになっている。具体的には、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、確変状態を付与する大当り図柄に対応する場合に確変状態を示す確変情報フラグを「1」に設定し、確変状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に確変情報フラグを「0」に設定する。また、特図1指定または特図2指定コマンドで特定される特図1または特図2が、変短状態を付与する大当り図柄に対応する場合に変短状態を示す変短情報フラグを「1」に設定し、変短状態を付与しない大当り図柄に対応する場合に変短情報フラグを「0」に設定する。
そして、前記演出パターンで特定される各図柄列26a,26b,26cの飾図の停止タイミングにおいて、各列の飾図指定コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。具体的には、統括制御CPU65aは、特図変動パターン指定コマンドが入力されると同時にタイマ手段(図示せず)により時間の計測を開始し、左図柄列26aの飾図の停止タイミングにおいて左飾図指定コマンドを出力し、右図柄列26cの飾図の停止タイミングにおいて右飾図指定コマンドを出力し、中図柄列26bの飾図の停止タイミングにおいて中飾図指定コマンドを出力する。
また、前記統括制御CPU65aは、特図指定コマンドで指定された停止図柄が、はずれ図柄の場合、はずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、はずれリーチ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含むはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。一方、統括制御CPU65aは、はずれ演出用の特図変動パターンが指示されている場合、リーチ形成図柄を含まないはずれを認識可能な図柄組み合わせを決定する。また、統括制御CPU65aは、全図柄停止コマンドを入力すると、該コマンドを表示制御基板70やランプ制御基板72、音制御基板73等に出力する。
(表示制御について)
前記表示制御基板70では、演出パターン指定コマンドが入力されると、該コマンドで特定される演出パターンに対応する演出内容を示す表示データを表示制御CPU70aが選択し、該演出パターンに対応した表示内容で図柄変動演出を実行させるように図柄表示装置17を制御する。そして、表示制御CPU70aは、図柄変動演出の開始に伴って演出開始からの経過時間を計時し、計測した時間毎に演出パターンに基づいた画像が表示されるよう図柄表示装置17に映し出す画像を所定の周期毎に切り替える。そして、表示制御CPU70aは、各図柄列26a,26b,26cの図柄停止コマンドが入力されると、対応する図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指定された飾図を仮停止させ、全図柄停止コマンドが入力されると、各図柄列26a,26b,26cの有効停止位置27に飾図指定コマンドで指示された飾図を図柄表示装置17に確定停止表示させるように図柄表示装置17の表示内容を制御し、図柄変動演出を終了させる。
ここで、前記図柄表示装置17で実行される図柄変動演出の内容は、メイン制御CPU60aから出力される特図変動パターン指定コマンドまたは統括制御CPU65aから出力される演出パターン指定コマンドに応じて設定されるものであり、メイン制御CPU60aおよび統括制御CPU65aが図柄変動演出の内容を特定する演出内容を決定する図柄変動演出決定手段としての機能を有している。
次に、実施例に係るパチンコ機10で行われる特定予告演出に関して説明する。
(特図変動パターンについて)
実施例のメイン制御ROM60bに記憶されているはずれ変動用および当り変動用の特図変動パターンの詳細について説明する。前記メイン制御ROM60bには、図9に示すように、はずれ変動用の特図変動パターンとして、図柄変動演出においてリーチ演出が行われることなく(リーチ表示が表示されることなく)はずれ表示が表示される通常はずれ特図変動パターンPA1と、図柄変動演出においてリーチ演出が行われて最終的にはずれ表示が表示されるリーチはずれ特図変動パターンとが設定されると共に、当り変動用の特図変動パターンとして、図柄変動演出において最終的に当り表示が表示される当り特図変動パターンが設定されている。そして、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる大当り判定や演出実行判定の判定結果に基づいて、メイン制御CPU60aが何れか1つの特図変動パターンを決定するよう構成されている。なお、図9には、メイン制御ROM60bに設定された特図変動パターンの一部(13個の特図変動パターン)を示しているが、特図変動パターンの設定数がこれに限られるものではなく、パチンコ機10で行われる演出のバリエーションに応じて適宜の数の特図変動パターンが設定されることは云うまでもない。以下の説明では必要に応じて各特図変動パターンに対して、PA1,PB1〜PB6,PC1〜PC6の符号を付加して区別する場合がある。また、リーチ演出は、図柄表示装置17の飾図による図柄変動演出において、リーチ表示となる図柄組み合わせが形成されてから、当り表示またははずれ表示となる飾図の図柄組み合わせが停止表示されるまでの間に行われる演出である。なお、リーチ演出には、大当り遊技が付与される期待度が低いノーマルリーチ演出および大当り遊技が付与される期待度が高いスーパーリーチ演出等、大当り遊技が付与される期待度が異なる複数の演出が設定されている。
(通常はずれ特図変動パターンについて)
前記通常はずれ特図変動パターンPA1は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる大当り判定および演出実行判定の判定結果が何れも否定の場合にメイン制御CPU60aが決定する特図変動パターンである。すなわち、通常はずれ特図変動パターンPA1は、パチンコ機10において遊技が行われる際にメイン制御CPU60aによる選択頻度が最も高い特図変動パターンである。ここで、メイン制御ROM60bには、所定数(図9では1種類)の通常はずれ特図変動パターンPA1が記憶されている。この通常はずれ特図変動パターンPA1に基づいて実行される図柄変動演出は、背景画像として通常背景が表示されるようになっている。なお、実施例における通常背景とは、図柄変動演出で表示される基本的な演出背景画像であって、図柄変動演出の変動開始から変動停止までの間に表示されたり、図柄変動演出が終了して次の図柄変動演出が開始されるまでの間に表示されるものであって、当該背景画像により図柄変動演出の結果として当り遊技が発生するか否かを示唆しないよう構成されている。なお、通常背景の背景画像としては、1種類である必要はなく、複数種類の通常背景画像を設定して、適宜に切り替えるようにすることも可能である。
そして、統括制御ROM65bには、通常はずれ特図変動パターンPA1で特定される通常はずれ演出の具体的内容を規定する演出パターンとして、通常はずれ演出パターンが記憶されている。すなわち、通常はずれ特図変動パターンPA1を指定する特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65に入力された場合には、当該特図変動パターン指定コマンドに基づいて統括制御CPU65aが演出パターンとして通常はずれ演出パターンを決定し、通常はずれ演出パターンを指定する演出パターン指定コマンドを表示制御CPU70aに出力するようになっている。
(リーチはずれ特図変動パターンおよび当り特図変動パターンについて)
前記リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる大当り判定が否定判定となり、演出実行判定の判定結果が肯定結果となる場合にメイン制御CPU60aが決定する特図変動パターンである。そして、リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6では、図柄変動演出においてリーチ表示を形成してリーチ演出を実行した後に、最終的にはずれ表示となる図柄組み合わせで飾図が確定停止表示される演出を特定している。また、前記当り特図変動パターンPC1〜PC6は、始動入賞口30,31への入賞に基づいて行われる大当り判定が肯定判定の場合にメイン制御CPU60aが決定可能な特図変動パターンである。当り特図変動パターンPC1〜PC6では、図柄変動演出においてリーチ表示を形成してリーチ演出を実行した後に、最終的に当り表示となる図柄組み合わせで飾図が確定停止表示される演出を特定している。ここで、リーチはずれ特図変動パターンおよび当り特図変動パターンには、同一の演出が行われるものが含まれており、決定された特図変動パターンに応じて同一の演出が行われた結果はずれ表示となったり、当り表示となるようになっている。このように、リーチはずれ特図変動パターンや当り特図変動パターンが決定されることで、図柄変動演出においてリーチ演出を行って当り表示が表示される可能性を示唆した後にはずれ表示または当り表示が表示されることで、図柄変動演出に対する期待感を持たせている。ここで、図9には、実施例のメイン制御ROM60bに設定されたリーチはずれ特図変動パターンの一部として第1〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6を示すと共に、当り特図変動パターンの一部として第1〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6と演出内容が夫々対応する第1〜第6の当り特図変動パターンPC1〜PC6として複数種類(図9では6種類)の特図変動パターンが記憶されている。
なお、リーチ演出では、背景画像として通常背景が表示されるようになっており、リーチ演出が通常背景のもとで行われるノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出後に発展的に実行されるリーチ演出であって背景画像として通常背景とは異なるスーパーリーチ演出画像が表示されるスーパーリーチ演出とがある。ここで、スーパーリーチ演出画像とは、特殊背景の1つであって通常背景とは異なる態様で表示されて、スーパーリーチ演出であることを遊技者に認識させる背景画像である。スーパーリーチ演出画像としては、例えば、特定のキャラクタが登場するアニメーション画像(動画)や、明暗や色調を段階的に変化させるグラデーション画像等が設定される。例えば、ノーマルリーチ演出は、リーチ表示の図柄組み合わせが表示された後に、残り1列(例えば中図柄列)を変動させてはずれ表示または当り表示を導出(図柄を停止表示)する演出内容とされている。また、スーパーリーチ演出は、リーチ表示の図柄組み合わせが表示された後に、ノーマルリーチ演出とは異なる演出に移行してはずれ表示または当り表示を導出(図柄を停止表示)する演出内容とされている。また、実施例では、スーパーリーチ演出は、ノーマルリーチ演出から移行してはずれ表示または当り表示を導出する第1段階のスーパーリーチ演出(スーパーリーチ前半演出)と、第1段階のスーパーリーチ演出から異なる演出に移行してはずれ表示または当り表示を導出する第2段階のスーパーリーチ演出(スーパーリーチ後半演出)とが設定されている。また、リーチ演出の種類に応じて、図柄変動演出の結果として当り遊技状態が付与される割合(大当り遊技が付与される可能性の大小を示す当り期待度)を異ならせている。具体的には、リーチ演出なし<ノーマルリーチ演出<スーパーリーチ演出(スーパーリーチ前半演出<スーパーリーチ後半演出)の順番で、当り遊技が付与される割合が高くなるように設定されている。
なお、リーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6が特定する図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンは、リーチはずれ演出パターンEB1〜EB6として統括制御ROM65bに記憶されている。同様に、当り特図変動パターンPC1〜PC6が特定する図柄変動演出の具体的内容を規定する演出パターンが、当り演出パターンEC1〜EC6として統括制御ROM65bに記憶されている。具体的に、実施例では、第1のリーチはずれ特図変動パターンPB1および第1の当り特図変動パターンPC1に対応する演出パターンEB1,EC1が図柄変動演出においてノーマルリーチ演出を特定し、第2〜第4のリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4および第2〜第4の当り特図変動パターンPC2〜PC4に対応する演出パターンEB2〜EB4,EC2〜EC4が図柄変動演出においてスーパーリーチ前半演出を夫々特定し、第5〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6および第5〜第6の当り特図変動パターンPC5〜PC6に対応する演出パターンEB5〜EB6,EC5〜EC6が図柄変動演出においてスーパーリーチ後半演出を夫々特定している。
(予告演出について)
実施例に係るパチンコ機10では、前記図柄変動演出において当該図柄変動演出の結果として当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として特定予告演出を実行可能に構成されると共に、当該図柄変動演出において特定予告演出が行われる可能性を数値表示により示唆する数値表示演出を実行可能に構成されている。ここで、前記特定予告演出は、当該特定予告演出が実行された場合に、他の予告演出が実行された場合と比べて当り表示が表示される可能性が高く設定された期待度の高い予告演出として設定されている。すなわち、特定予告演出が行われることで、当該図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する期待感を高め、遊技の興趣を向上するようになっている。また、実施例の特定予告演出の実行タイミングは、図10に示すように、スーパーリーチ演出(スーパーリーチ前半演出または後半演出)において実行されるよう設定されている。特定予告演出の演出内容としては、任意に決定することができるが、実施例では特定予告演出の実行時に、図柄変動装置17の表示画面全体に特殊画像を表示するよう設定されており、当該特定予告演出が実行された際のインパクトを高めている。また、実行される特定予告演出の種類としては、1種類である必要はなく、当り期待度の異なる特定予告演出を複数種類設定して、適宜に決定された特定予告演出を実行するようにすることもできる。実施例では、特殊画像として、図柄変動演出とは直接関連しない星柄マークを表示するよう設定されているが、これに限られるものではなく、パチンコ機10のモチーフとなっているキャラクタを表示するようにしてもよい。また、特殊画像としては、静止画であっても映像であってもよい。
ここで、実施例では、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターンに基づいて特定予告演出を実行するか否かを統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。すなわち、当り変動用の特図変動パターン(当り特図変動パターン)が決定された場合に、当り判定の結果の否定判定に伴い決定されるはずれ変動用の特図変動パターン(通常はずれ特図変動パターンPA1およびリーチはずれ特図変動パターン)が決定された場合と比べて、特定予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定し易くなるよう構成されている。また、実施例では、スーパーリーチ演出(スーパーリーチ前半演出または後半演出)を実行する特図変動パターンを前記メイン制御CPU60aが決定した場合に、特定予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定し得るよう構成されると共に、スーパーリーチ演出(スーパーリーチ前半演出または後半演出)を実行しない特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定した場合には、特定予告演出の不実行を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、始動入賞口30,31へのパチンコ球の入賞を契機として、図柄変動演出において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として特定予告演出を実行するか否かを決定する特定予告演出実行決定手段として機能するよう構成されている。
具体的に、実施例の統括制御ROM65には、図9に示すように、特定予告演出の実行(肯定判定)および特定予告演出の不実行(否定判定)に対して所定数の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられた特定予告演出の実行決定テーブルが設定されており、統括制御CPU65aが取得した特定予告演出実行可否判定用乱数に基づいて、特定予告演出を実行するか否かを決定するよう構成されている。すなわち、統括制御CPU65aが取得した特定予告演出実行可否判定用乱数の値が特定予告演出の実行に割り当てられた判定値と一致する場合に、特定予告演出を実行することを統括制御CPU65aが決定し、当該特定予告演出実行可否判定用乱数の値が特定予告演出の不実行に割り当てられた判定値と一致する場合に、特定予告演出を実行しないことを統括制御CPU65aが決定するようになっている。なお、特定予告演出の実行(肯定判定)および特定予告演出の不実行(否定判定)に対して割り当てられる特定予告演出実行可否判定値の重複はない。なお実施例では、特定予告演出実行可否判定用乱数および特定予告演出実行可否判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、特定予告演出実行可否判定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65(統括制御CPU65a)に入力されることを契機として、統括制御RAM65cに記憶されている乱数値を統括制御CPU65aが取得するよう構成されている。
図9に示すように、実施例に係る特定予告演出の実行決定テーブルでは、第1および第2のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB2、第1および第2の当り特図変動パターンPC1〜PC2である場合に、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して全ての特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、特定予告演出が実行されないよう設定されている。また、第3〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB3〜PB6の場合に、特定予告演出の実行(肯定判定)に対して10個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられ、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して90個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、10%の割合で特定予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。また、第3〜第6の当り特図変動パターンPC3〜PC6の場合に、特定予告演出の実行(肯定判定)に対して50個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられ、特定予告演出の不実行(否定判定)に対して50個の特定予告演出実行可否判定値が割り当てられており、メイン制御CPU60aがこれらの何れかの特図変動パターンを決定した場合には、50%の割合で特定予告演出の実行を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。このように、実施例では、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される(すなわちメイン制御CPU60aにより当り特図変動パターンが決定された)場合に、統括制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定し易くなるよう設定されている。また、メイン制御CPU60aが当り期待度の高い当り特図変動パターン(すなわち第3〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB3〜PB6または第3〜第6の当り特図変動パターンPC3〜PC6)が決定された場合に、統括制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定し易くなるよう設定されている。
また、実施例では、前記特定予告演出の実行タイミングの直前に、特定予告演出が実行されるか否かの分岐となるボタン予告演出を実行するよう構成されている。ボタン予告演出は、前記図柄表示装置17の画像表示面17aに、操作ボタン36を模した画像を表示すると共に「PUSH」の操作指示文字列を表示することで、遊技者に操作ボタン36を押下することを促す演出である。そして、実施例のパチンコ機10では、ボタン予告演出の実行に合わせて、操作ボタン36の押下信号を受け付ける有効期間が設定され、該有効期間中に操作ボタン36が押下されることにより出力される押下信号を統括制御CPU65aが受け付けるよう構成される。そして、有効期間中に操作ボタン36からの押下信号が入力されるのに伴い、特定予告演出の実行を決定していた場合には図柄表示装置17で特定予告演出が行われた後に図柄変動演出が続行されると共に、特定予告演出の不実行を決定していた場合には図柄表示装置17で特定予告演出が行われることなく図柄変動演出が続行されるようになっている。このように、特定予告演出の実行タイミングの直前に、遊技者の能動的な操作ボタン36の操作を促すボタン予告演出を実行するようにしたことで、特定予告演出の実行および不実行に対する遊技者の関心を高めて、遊技の興趣を向上するよう構成されている。
また、実施例では、有効期間中に操作ボタン36からの押下信号が入力されない(すなわち遊技者が操作ボタン36を操作しない)場合に、特定予告演出の実行を決定していることを条件として当該有効期間の経過後に図柄表示装置17で特定予告演出を統括制御CPU65aが実行させるよう構成されており、操作ボタン36の有無に関わらず特定予告演出の実行による演出効果が得られるよう構成されている。なお、特定予告演出の実行を決定している場合にあって、有効期間中に操作ボタン36からの押下信号が入力されない(すなわち遊技者が操作ボタン36を操作しない)場合には、特定予告演出の実行を統括制御CPU65aが取り消して、特定予告演出が行われないようにすることもできる。この場合には、特定予告演出を実行させるか否かの最終決定を遊技者の意思に委ねることができ、遊技者の好みに合わせた演出の実行が可能となる。
(数値表示演出について)
次に、図柄変動演出において特定予告演出が行われる可能性を数値表示により示唆する数値表示演出について説明する。数値表示演出は、図柄変動演出が行われる過程において、特定予告演出が行われる可能性を数値で表示することで、特定予告演出の実行タイミングとなる前に、特定予告演出が行われる期待感を遊技者が直接的に認識し得るようにしている。具体的に、実施例では、図柄表示装置17の所定位置に数値表示演出が行われる数値表示領域が設定されて、当該数値表示領域に「0」〜「1000」までの整数値を表示し得るよう構成されており、特定予告演出の実行を決定した場合に数値表示領域に表示される数値の平均値が、特定予告演出の不実行を決定した場合に数値表示領域に表示される数値の平均値に比べて大きくなるよう設定されている。なお、数値表示演出としての数値を表示する表示部は、図柄表示装置17とは別に独立して設けるようにしてもよい。
数値表示演出に関して統括制御CPU65aが行う処理について、図11を参照して説明する。統括制御CPU65aは、特定予告演出の実行・不実行の決定に基づいて、数値表示演出を行う基準となる数値(基準値)を決定する(ステップSE1〜SE3)。具体的に、統括制御ROM65bに設定された基準値決定テーブルに基づいて数値表示演出として図柄表示装置17に表示する数値の基準値を統括制御CPU65aが決定し、決定した基準値に基づいて数値表示演出を前記図柄表示装置17で行わせるよう構成されている。実施例では、決定した基準値を後述する演出ブロックに振り分けて、各演出ブロックにおいて振り分けられた値(演出値)に基づいて数値表示演出が行われるようになっている。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、前記特定予告演出の実行を示唆する数値(基準値)を決定する数値決定手段として機能するよう構成されている。
ここで、前記統括制御ROM65bには、前記特定予告演出の不実行が決定された際に統括制御CPU65aが基準値を決定する第1の基準値決定テーブルと、特定予告演出の実行が決定された際に統括制御CPU65aが基準値を決定する第2の基準値決定テーブルとが設定されており、特定予告演出の実行可否の決定結果に応じて、対応の基準値決定テーブルに基づいて統括制御CPU65aが数値表示演出の基準値を決定するようになっている。すなわち、特定予告演出の不実行を決定した場合には、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した数値表示演出の基準値を統括制御CPU65aが第1の基準値決定テーブル基づいて決定し(ステップSE2)、特定予告演出の実行を決定した場合には、メイン制御CPU60aが決定した特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した数値表示演出の基準値を統括制御CPU65aが第2の基準値決定テーブルに基づいて決定する(ステップSE3)。
実施例では、第1の基準値決定テーブルおよび第2の基準値決定テーブルの夫々に対して、統括制御CPU65aが決定可能な基準値として「0」〜「21」の整数値が設定されて、各基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられており、統括制御CPU65aが取得した基準値決定用乱数に基づいて、数値表示演出として図柄表示装置17に表示する数値表示の基準値を決定するよう構成されている。すなわち、「0」〜「21」の範囲から、統括制御CPU65aが取得した基準値決定用乱数の値と対応する基準値決定用判定値が割り当てられた数値を、数値表示演出の基準値として統括制御CPU65aが決定するようになっている。なお、各基準値に対して特図変動パターン毎に割り当てられる基準値決定用判定値の重複はない。なお実施例では、基準値決定用乱数および基準値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、特定予告演出実行可否判定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65(統括制御CPU65a)に入力されることを契機として、統括制御RAM65cに記憶されている乱数値を統括制御CPU65aが取得するよう構成されている。ここで、前記第1基準値決定テーブルおよび第2基準値決定テーブルに設定された各基準値に対する基準値決定用判定値の割当は、特定予告演出の実行を決定した場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値が、特定予告演出の不実行を決定した場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値より大きくなるよう設定されている。すなわち、メイン制御CPU60aが同じ特図変動パターンを決定した場合でも、統括制御CPU65aによる特定予告演出の実行・不実行の決定に応じて数値表示演出の基準値が変化するようになっている。また、同じ演出が行われた結果としてはずれ表示となる特図変動パターンよりも、当り表示となる特図変動パターンをメイン制御CPU60aが決定した場合に、統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値が大きくなるよう設定されており、数値表示演出として大きな数値(基準値)が表示されることで、当りに対する期待感を高めて遊技の興趣を向上させるようになっている。すなわち、統括制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定した場合に、前記当り判定の判定結果が肯定(当り)の場合に決定される基準値の平均値は、当該当り判定の判定結果が否定(はずれ)の場合に決定される数値の平均値より大きくなるよう構成されている。
(第1の基準値決定テーブル)
前記第1の基準値決定テーブルは、図12Aおよび図12Bに示すように、特定予告演出が行われない場合に数値表示演出が実行される可能性がある特図変動パターン毎に、「0」〜「20」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。実施例では、通常はずれ特図変動パターンPA1、第1〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6、第1〜第6の当り特図変動パターンPC1〜PC6の何れかがメイン制御CPU60aにより決定された場合に、統括制御CPU65aが特定予告演出の不実行を決定して数値表示演出が実行される可能性があることから、第1の基準値決定テーブルには、通常はずれ特図変動パターンPA1、第1〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB1〜PB6、第1〜第6の当り特図変動パターンPC1〜PC6の夫々について、「0」〜「20」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。
具体的に、第1の基準値決定テーブルでは、例えば通常はずれ特図変動パターンPA1に対しては、基準値「0」に対してのみ基準値決定用判定値が割り当てられており、通常はずれ特図変動パターンPA1が決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」を基準値として決定するよう設定されている。また、第1のリーチはずれ特図変動パターンPB1に対しては、基準値「0」および「1」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1のリーチはずれ特図変動パターンPB1が決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」および「1」の何れかを基準として決定するよう設定されている。そして、第2のリーチはずれ特図変動パターンPB2に対しては、基準値「2」〜「4」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第2のリーチはずれ特図変動パターンPB2が決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「2」〜「4」の何れかを基準として決定するよう設定されている。なお、第3〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB3〜PB6および第1〜第6の当り特図変動パターンPC1〜PC6の夫々に対しても同様に、基準値「0」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、各特図変動パターンが決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」〜「21」の何れかを基準として決定するよう設定されている。
ここで、第1の基準値決定テーブルでは、同一内容の演出が行われる特図変動パターンを比較した場合に、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、はずれ表示となる特図変動パターンが決定された場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、当り表示となる特図変動パターンが決定された場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、数値表示演出として図柄表示装置17に表示される数値により、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性を示唆するようするよう構成されている。具体的に、例えば第2のリーチはずれ特図変動パターンPB2に対しては、前述のように基準値「2」〜「4」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第2のリーチはずれ特図変動パターンPB2と同一内容の演出が行われる第2の当り特図変動パターンPC2に対しては、基準値「4」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第2のリーチはずれ特図変動パターンPB2が決定された場合と比べて第2の当り特図変動パターンPC2が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。同様に、例えば第5のリーチはずれ特図変動パターンPB5に対しては、基準値「18」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第5のリーチはずれ特図変動パターンPB5と同一内容の演出が行われる第5の当り特図変動パターンPC5に対しては、基準値「18」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第5のリーチはずれ特図変動パターンPB5が決定された場合と比べて第5の当り特図変動パターンPC5が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。すなわち、特定予告演出が行われない場合には、図柄表示装置17において数値表示演出として大きな値の数値が表示されるほど、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性が高くなるようになっている。
(第2の基準値決定テーブル)
前記第2の基準値決定テーブルは、図13に示すように、特定予告演出が行われる場合に数値表示演出が実行される可能性がある特図変動パターン毎に、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。実施例では、第3〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB3〜PB6、第3〜第6の当り特図変動パターンPC3〜PC6の何れかがメイン制御CPU60aにより決定された場合に、統括制御CPU65aが特定予告演出の実行を決定して数値表示演出が実行される可能性があることから、第2の基準値決定テーブルには、第3〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB3〜PB6、第3〜第6の当り特図変動パターンPC3〜PC6の夫々について、「0」〜「21」の範囲の基準値に対して所定数の基準値決定用判定値が割り当てられている。
具体的に、第2の基準値決定テーブルでは、例えば第3のリーチはずれ特図変動パターンPB3に対しては、基準値「16」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第3のリーチはずれ特図変動パターンPB3が決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「16」〜「20」の何れかを基準値として決定するよう設定されている。同様に、第4のリーチはずれ特図変動パターンPB4に対しては、基準値「16」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第1のリーチはずれ特図変動パターンPB1が決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「16」〜「21」の何れかを基準として決定するよう設定されている。また第6のリーチはずれ特図変動パターンPB6に対しては、基準値「20」に対してのみ基準値決定用判定値が割り当てられており、第6のリーチはずれ特図変動パターンPB6が決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「20」を基準として決定するよう設定されている。第4〜第5のリーチはずれ特図変動パターンPB4〜PB5および第4〜第5の当り特図変動パターンPC4〜PC5の夫々に対しても同様に、基準値「0」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、各特図変動パターンが決定された場合は、統括制御CPU65aが基準値決定用乱数に基づいて「0」〜「21」の何れかを基準として決定するよう設定されている。
ここで、第2の基準値決定テーブルでは、同一内容の演出が行われる特図変動パターンを比較した場合に、図柄変動演出の結果として当り表示が表示される当り特図変動パターンに対して値の大きな基準値に対する基準値決定用判定値の割当数が多くなるよう設定されており、はずれ表示となる特図変動パターンが決定された場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値に比べて、当り表示となる特図変動パターンが決定された場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値の方が大きくなるよう構成されている。すなわち、数値表示演出として図柄表示装置17に表示される数値により、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性を示唆するようするよう構成されている。具体的に、例えば第3のリーチはずれ特図変動パターンPB2に対しては、前述のように基準値「16」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第3のリーチはずれ特図変動パターンPB3と同一内容の演出が行われる第3の当り特図変動パターンPC3に対しては、基準値「16」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第3のリーチはずれ特図変動パターンPB3が決定された場合と比べて第3の当り特図変動パターンPC3が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。同様に、例えば第5のリーチはずれ特図変動パターンPB5に対しては、基準値「17」〜「20」に対して基準値決定用判定値が割り当てられるのに対し、該第5のリーチはずれ特図変動パターンPB5と同一内容の演出が行われる第5の当り特図変動パターンPC5に対しては、基準値「18」〜「21」に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、第5のリーチはずれ特図変動パターンPB5が決定された場合と比べて第5の当り特図変動パターンPC5が決定された場合に大きな値の基準値が決定され得るよう構成されている。すなわち、特定予告演出が行われない場合には、図柄表示装置17において数値表示演出として大きな値の数値が表示されるほど、図柄変動演出の結果として大当り遊技が発生する可能性が高くなるようになっている。
また、実施例に係る第2の基準値決定テーブルは、図13に示すように、所定の値以上の基準値に対して基準値決定用判定値が割り当てられており、特定予告演出が行われる場合には、数値表示演出において一定以上の数値表示が表示されるようになっている。これにより、数値表示演出として図柄表示装置17に表示される数値に対する遊技者の関心を高めている。具体的に実施例では、第2の基準値決定テーブルにおいて、「16」以上の値の基準値に対してのみ基準値決定用判定値を割り当てるよう設定されている。
(演出ブロックについて)
統括制御CPU65aは、図柄表示装置17の数値表示領域における数値表示演出の実行タイミングを決定するよう構成されている。実施例では、図柄変動演出を複数の演出ブロックに区分して、各演出ブロック毎で表示する演出値を基準値に基づいて統括制御CPU65aが決定するよう構成されている(ステップSE4〜SE6)。具体的に、統括制御CPU65aは、メイン制御CPU60aから入力される特図変動パターン指定コマンドに基づいて対応する演出パターンを決定し、決定した演出パターンに基づいて数値表示演出を行う演出ブロックを決定するようになっている(ステップSE4)。
図10に示すように、実施例では、演出パターンにより特定される図柄変動演出は、大きく4つの演出区間(演出ブロック)に区分されて、演出パターン毎に演出を実行する演出ブロックBL1〜BL4が定められている。具体的に、図柄変動演出の開始からリーチ表示が表示されるタイミングまでの演出区間となる第1演出ブロックBL1と、リーチ表示が表示されてノーマルリーチ演出が行われてから第1段階のスーパーリーチ演出に発展するタイミングまでの演出区間となる第2演出ブロックBL2と、第1段階のスーパーリーチ演出から第2段階のスーパーリーチ演出に発展するタイミングまでの演出区間となる第3演出ブロックBL3と、第2段階のスーパーリーチ演出以降の演出区間となる第4演出ブロックBL4とに図柄変動演出の演出区間が大きく区分されており、各演出パターンで特定される演出内容に応じて図柄変動演出の演出ブロックパターンBLP1〜BLP6が定まるようになっている。ここで、実施例では、第1演出ブロックBL1および第2演出ブロックBL2は、夫々の演出区間で実行される演出内容に関わらず、単一の演出ブロックとして設定されているのに対し、第3演出ブロックBL3および第4演出ブロックBL4は、夫々の演出区間で実行される演出内容に応じて複数種類に区分けされている。具体的に実施例においては、第3演出ブロックBL3は、演出内容に応じて5種類の演出ブロックBL3A〜BL3Eに区分けされ、第4演出ブロックBL4は、演出内容に応じて2種類の演出ブロックBL4A〜BL4Bに区分けされている。なお、各演出ブロックBL1〜BL4を区分けする数としては、これに限られるものではなく、任意に設定可能な事項である。
実施例に係るパチンコ機10に設定された演出パターンと対応する演出ブロックパターンBLP1〜BLP6の関係を図14に示す。すなわち、実施例では、リーチ演出が行われることなくはずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する通常はずれ特図変動パターンPA1に対応した通常はずれ演出パターンEA1に対しては、前記第1演出ブロックBL1のみを特定する演出ブロックパターンBLP0が設定されており、通常はずれ演出パターンEA1が決定された場合には、演出ブロックパターンBLP0を統括制御CPU65aが決定するようになっている。また、ノーマルリーチ演出が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する第1のリーチはずれ特図変動パターンPB1に対応した第1のはずれ演出パターンEB1または第1の当り特図変動パターンPC1に対応した第1の当り演出パターンEC1に対しては、前記第1演出ブロックBL1と第2演出ブロックBL2とを特定する演出ブロックパターンBLP1が設定されており、第1のはずれ演出パターンEB1および第1の当り演出パターンEC1の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP1を統括制御CPU65aが決定するようになっている。
更に、第1段階のスーパーリーチ演出が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する第2〜第4のリーチはずれ特図変動パターンPB2〜PB4に対応した第2〜第4のはずれ演出パターンEB2〜EB4または第2〜第4の当り特図変動パターンPC2〜PC4に対応した第2〜第4の当り演出パターンEC2〜EC4に対しては、前記第1演出ブロックBL1と、第2演出ブロックBL2と、第3演出ブロックBL3A〜BL3Cとを特定する演出ブロックパターンBLP2〜BLP4が設定されている。そして、第2のはずれ演出パターンEB2および第2の当り演出パターンEC2の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP2を統括制御CPU65aが決定し、第3のはずれ演出パターンEB3および第3の当り演出パターンEC3の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP3を統括制御CPU65aが決定し、第4のはずれ演出パターンEB4および第4の当り演出パターンEC4の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP4を統括制御CPU65aが決定するようになっている。そして、第2段階のスーパーリーチ演出が行われた結果として当り表示またははずれ表示が表示されて図柄変動演出が終了する第5〜第6のリーチはずれ特図変動パターンPB5〜PB6に対応した第5〜第6のはずれ演出パターンEB5〜EB6または第3〜第6の当り特図変動パターンPC5〜PC6に対応した第5〜第6の当り演出パターンEC5〜EC6に対しては、前記第1演出ブロックBL1と、第2演出ブロックBL2と、第3演出ブロックBL3D〜BL3Eと、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bとを特定する演出ブロックパターンBLP5〜BLP6が設定されている。そして、第5のはずれ演出パターンEB5および第5の当り演出パターンEC5の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP5を統括制御CPU65aが決定し、第6のはずれ演出パターンEB6および第6の当り演出パターンEC6の何れかが決定された場合には、演出ブロックパターンBLP6を統括制御CPU65aが決定するようになっている。
(演出ブロックの演出値の決定について)
統括制御CPU65aは、決定した演出ブロックパターンBLP1〜BLP6に基づいて、各演出ブロックBL1〜BL4で行われる数値表示演出の基準となる単位演出値を決定するよう構成されている(ステップSE5〜SE6)。ここで、各演出ブロックBL1〜BL4の単位演出値は、各演出ブロックBL1〜BL4毎に定められた最低割当値と、各演出ブロック毎に決定される加算値とに基づいて定められるようになっており、演出パターンに対応した各演出ブロックの演出実行時に、少なくとも最低割当値に基づいた数値表示演出が実行されるようになっている。また実施例では、図柄変動演出の進行に伴って、各演出ブロックBL1〜BL4毎に決定された単位演出値(数値)を累積した演出値(累積値)に基づいて数値表示演出が行われるよう構成されている。すなわち、第1演出ブロックBL1では、当該第1演出ブロックBL1に決定された単位演出値に基づいて数値表示演出が行われ、第2演出ブロックBL2では、第1〜第2演出ブロックBL1〜BL2の夫々に決定された単位演出値を累積(加算)した演出値に基づいて数値表示演出が行われ、第3演出ブロックBL3では、第1〜第3演出ブロックBL1〜BL3の夫々に決定された単位演出値を累積(加算)した演出値に基づいて数値表示演出が行われ、第4演出ブロックBL4では、第1〜第4演出ブロックBL1〜BL4に決定された単位演出値を累積(加算)した演出値に基づいて数値表示演出が行われるようになっている。各演出ブロックBL1〜BL4毎に決定された単位演出値(数値)を累積した演出値(累積値)に基づいて数値表示演出を行うようにすることで、図柄変動演出の進行に伴って特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めるようになっている。すなわち、実施例の統括制御CPU65aは、前記特定予告演出の実行を示唆する数値(基準値や単位演出値)を決定する数値決定手段として機能するよう構成されると共に、図柄変動演出の変動開始から特定予告演出の実行タイミングまでの間に、決定した数値(基準値)に基づいて数値表示演出を図柄表示装置17で行わせる数値表示演出実行手段として機能するよう構成されている。
図15に示すように、第1〜第4演出ブロックBL1,BL2,BL3A〜BL3E,BL4A〜BL4Bの夫々には、各演出ブロックの演出実行時に図柄表示装置17で表示する数値表示演出の最低割当値が定められている。すなわち、統括制御CPU65aが演出パターンに基づいて演出ブロックパターンBLP1〜BLP6を決定することで、演出パターンに対応した各演出ブロックの演出実行時に、少なくとも最低割当値に基づいた数値表示演出が実行されるようになっている。具体的に実施例では、第1および第2演出ブロックBL1〜BL2に対する最低割当値は「0」に設定され、第3演出ブロックBL3A〜BL3Eに対する最低割当値は「1」、「2」、「3」、「4」の何れかが設定され、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bに対する最低割当値は「4」、「5」の何れかが設定されている。例えば、演出ブロックパターンBLP2が決定された場合には、第1および第2演出ブロックに対する最低割当値が「0」に決定されると共に、第3演出ブロックBL3Aに対する最低割当値が「1」に決定され、演出ブロックパターンBLP5が決定された場合には、第1および第2演出ブロックに対する最低割当値が「0」に決定され、第3演出ブロックBL3Dに対する最低割当値が「1」に決定されると共に、第4演出ブロックBL4Aに対する最低割当値が「4」に決定される。演出パターンに基づいて、その他の演出ブロックパターンが決定された場合も同様である。このように、統括制御CPU65aは決定した基準値に基づいて最低割当値を複数の演出ブロックに振り分ける場合に、各演出ブロックパターンにおいて特定される図柄変動演出の開始側の演出ブロック(第1演出ブロックに近い演出ブロック)に対して振り分ける値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロック(第4演出ブロックに近い演出ブロック)に対して振り分ける値が大きくなるよう構成されている。
(演出ブロックの加算値について)
また、統括制御ROM65bには、各演出ブロックの演出実行時に図柄表示装置17で表示する数値表示演出の加算値を決定する加算値決定テーブルが設定されており、各演出ブロックの演出実行時に図柄表示装置17で表示する数値表示演出の加算値を決定するようになっている(ステップSE6)。実施例では、第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4における数値表示演出の加算値を決定する加算値決定テーブルが設定されており、各加算値決定テーブルに基づいて第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4の加算値を統括制御CPU65aが決定するよう構成されており、該加算値が決定されることで、第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4の単位演出値が定まるよう構成されている。
ここで、前記統括制御CPU65aは、前記図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値(すなわち単位演出値)を決定するようになっている。すなわち、第1〜第4演出ブロックを含むブロックパターンBLP5〜BLP6の場合には、第4演出ブロックBL4、第3演出ブロックBL3、第2演出ブロックBL2、第1演出ブロックBL1の順で単位演出値を決定し、第1〜第3演出ブロックを含むブロックパターンBLP2〜BLP4の場合には、第3演出ブロックBL3、第2演出ブロックBL2、第1演出ブロックBL1の順で単位演出値を決定し、第1〜第2演出ブロックを含むブロックパターンBLP1の場合には、第2演出ブロックBL2、第1演出ブロックBL1の順で単位演出値を決定するよう構成されている。
ここで、前記各演出ブロックの加算値は、各演出ブロックに割り当てられた最低割当値および決定された加算値を基準値から順次減算した残数値に基づいて統括制御CPU65aが決定するようになっている。すなわち、例えば、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6の場合は、ブロックパターンにより定まる第2〜第4演出ブロックBL2〜BL4の最低割当値の合計を基準値から減算した残数値に基づいて第4演出ブロックBL4の加算値を統括制御CPU65aが決定し、当該第4演出ブロックBL4の加算値を更に減算した残数値に基づいて第3演出ブロックBL3の加算値を統括制御CPU65aが決定し、当該第3演出ブロックBL3の加算値を更に減算した残数値に基づいて第2演出ブロックBL2の加算値を統括制御CPU65aが決定すると共に、当該第2演出ブロックBL2の加算値を更に減算した残数値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。
同様に、第1〜第3演出ブロックからなるブロックパターンBLP2〜BLP4の場合は、ブロックパターンにより定まる第2〜第3演出ブロックBL2〜BL3の最低割当値の合計を基準値から減算した残数値に基づいて第3演出ブロックBL3の加算値を統括制御CPU65aが決定し、当該第3演出ブロックBL3の加算値を更に減算した残数値に基づいて第2演出ブロックBL2の加算値を統括制御CPU65aが決定すると共に、当該第2演出ブロックBL2の加算値を更に減算した残数値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。また、第1〜第2演出ブロックからなるブロックパターンBLP1の場合は、ブロックパターンにより定まる第2演出ブロックBL2の最低割当値の合計を基準値から減算した残数値に基づいて第2演出ブロックBL2の加算値を統括制御CPU65aが決定すると共に、当該第2演出ブロックBL2の加算値を更に減算した残数値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。なお、第1演出ブロックからなるブロックパターンBLP1の場合は、統括制御CPU65aが決定した基準値を第1演出ブロックBL1の単位演出値として統括制御CPU65aが決定するようになっている。
(第4演出ブロック加算値決定テーブルについて)
第4演出ブロックBL4A〜BL4Bにおける加算値を決定する加算値決定テーブル(以下、第4演出ブロック加算値決定テーブルという)は、図16に示すように、各演出ブロックBL4A〜BL4B毎に、統括制御CPU65aが決定可能な複数の加算値が定められており、当該第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値を決定する時点までに、統括制御CPU65aが決定した数値(最低割当値および加算値)を基準値から減算した余りとなる残数値に応じて、当該第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前述のように実施例では、前記図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値が決定されるよう設定されている。従って、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算した値を基準として、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値が決定される。
前記第4演出ブロック加算値決定テーブルでは、各第4演出ブロックBL4A〜BL4B毎に決定可能な加算値が定められると共に、当該第4演出ブロックBL4の加算値決定時の残数値となり得る数値範囲に対して、所定数の第4演出ブロック加算値決定用判定値が所定の加算値に割り当てられており、統括制御CPU65aが取得した第4演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて、第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値を決定するよう構成されている。すなわち、統括制御CPU65aが取得した第4演出ブロック加算値決定用乱数の値と対応する第4演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられた数値を、統括制御CPU65aが第4演出ブロックBL4A〜BL4Bの加算値として決定するようになっている。なお実施例では、第4演出ブロック加算値決定用乱数および第4演出ブロック加算値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、第4演出ブロック加算値決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65(統括制御CPU65a)に入力されることを契機として、統括制御RAM65cに記憶されている乱数値を統括制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例では、図16に示すように、第4演出ブロックBL4Aが決定された場合に統括制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「3」が設定されており、当該第4演出ブロックBL4Aの加算値を決定する時点での残数値が「0」〜「2」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Aの加算値として「0」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「3」〜「21」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Aの加算値として「3」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。同様に、第4演出ブロックBL4Bが決定された場合に統括制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「5」が設定されており、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値を決定する時点での残数値が「0」〜「4」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値として「0」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「5」〜「9」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値として「0」および「5」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「10」〜「21」の場合に、当該第4演出ブロックBL4Bの加算値として「5」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。
(第3演出ブロック加算値決定テーブルについて)
第3演出ブロックBL3A〜BL3Eにおける加算値を決定する加算値決定テーブル(以下、第3演出ブロック加算値決定テーブルという)は、図17に示すように、各演出ブロックBL3A〜BL3E毎に、統括制御CPU65aが決定可能な複数の加算値が定められており、当該第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値を決定する時点までに、統括制御CPU65aが決定した数値(最低割当値および加算値)を基準値から減算した余りとなる残数値に応じて、当該第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前述のように実施例では、前記図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値が決定されるよう設定されている。従って、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算すると共に第4演出ブロックBL4の加算値を減算した値を基準として、第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値が決定され、第1〜第3演出ブロックからなるブロックパターンBLP2〜BLP4が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算した値を基準として、第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値が決定される。
前記第3演出ブロック加算値決定テーブルでは、各第3演出ブロックBL3A〜BL3E毎に決定可能な加算値が定められると共に、当該第3演出ブロックBL3A〜BL3Eの加算値決定時の残数値となり得る数値範囲に対して、所定数の第3演出ブロック加算値決定用判定値が加算値毎に割り当てられており、統括制御CPU65aが取得した第3演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて、第3演出ブロックBL3の加算値を決定するよう構成されている。すなわち、統括制御CPU65aが取得した第3演出ブロック加算値決定用乱数の値と対応する第3演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられた数値を、統括制御CPU65aが第3演出ブロックBL3の加算値として決定するようになっている。なお実施例では、第3演出ブロック加算値決定用乱数および第3演出ブロック加算値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、第3演出ブロック加算値決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65(統括制御CPU65a)に入力されることを契機として、統括制御RAM65cに記憶されている乱数値を統括制御CPU65aが取得するよう構成されている。
実施例では、図17に示すように、第3演出ブロックBL3Aが決定された場合に統括制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「5」が設定されており、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値を決定する時点での残数値が「0」〜「4」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値として「0」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「5」〜「9」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値として「0」および「5」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「10」〜「21」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Aの加算値として「5」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。同様に、第3演出ブロックBL3Bが決定された場合に統括制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」および「1」が設定されており、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値を決定する時点での残数値が「0」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値として「0」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「1」〜「4」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値として「0」および「1」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「5」〜「21」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Bの加算値として「1」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。
また、第3演出ブロックBL3Cが決定された場合に統括制御CPU65aが決定可能な加算値として「0」、「1」、「3」および「6」が設定されており、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値を決定する時点での残数値が「0」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「1」〜「2」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」および「1」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「3」〜「5」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」、「1」および「3」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。また、第3演出ブロックBL3Cの加算値を決定する時点での残数値が「6」〜「13」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「0」、「1」、「3」、「6」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられ、当該決定時点での残数値が「13」〜「17」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「3」および「6」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられると共に、当該決定時点での残数値が「18」〜「21」の場合に、当該第3演出ブロックBL3Cの加算値として「6」を統括制御CPU65aが決定可能に判定値が割り当てられている。そして、図17に示すように、第3演出ブロックBL3D〜BL3Eについても同様に、各演出ブロックの加算値を決定する時点での残数値に応じて統括制御CPU65aが決定可能な加算値を可変するよう判定値が割り当てられている。
ここで、第3演出ブロックに引き続いて第4演出ブロックの演出が行われる場合には、
第3演出ブロックに対する加算値として決定可能な値よりも、第4演出ブロックに対する加算値として決定可能な値の方が大きくなるよう設定されている。すなわち、演出ブロックパターンBLP5が決定された場合には、第3演出ブロックBL3Dに引き続いて第4演出ブロックBL4Aの演出が行われることから、第3演出ブロックBL3Dの加算値として決定可能な値(「0」または「3」)よりも、第4演出ブロックBL4Aの加算値として決定可能な値(「0」または「6」)の方が大きくなるよう設定されている。同様に、演出ブロックパターンBLP6が決定された場合には、第3演出ブロックBL3Eに引き続いて第4演出ブロックBL4Bの演出が行われることから、第3演出ブロックBL3Eの加算値として決定可能な値(「0」または「1」)よりも、第4演出ブロックBL4Bの加算値として決定可能な値(「0」または「5」)の方が大きくなるよう設定されている。このように、統括制御CPU65aは決定した基準値に基づいて加算値を複数の演出ブロックに振り分ける場合に、各演出ブロックパターンにおいて特定される図柄変動演出の開始側の演出ブロック(第1演出ブロックに近い第3演出ブロック)に対して振り分ける値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロック(第4演出ブロック)に対して振り分ける値が大きくなるよう構成されている。これにより、演出ブロックが進行するにつれて図柄表示装置17に表示される数値表示演出の値が大きく変わるようにしている。
(第2演出ブロック加算値決定テーブルについて)
第2演出ブロックBL2における加算値を決定する加算値決定テーブル(以下、第2演出ブロック加算値決定テーブルという)は、図18に示すように、実施例の統括制御ROM65bに設定された複数の演出パターンを演出内容毎にグループ化した複数の演出パターングループが設定されると共に、各演出パターングループ毎に、統括制御CPU65aが決定可能な加算値が定められている。そして、第2演出ブロックBL2の加算値を決定する時点までに、統括制御CPU65aが決定した数値(最低割当値および加算値)を基準値から減算した余りとなる残数値に応じて、当該第2演出ブロックBL2の加算値を統括制御CPU65aが決定するよう構成されている。ここで、前述のように実施例では、前記図柄表示装置17で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で加算値が決定されるよう設定されている。従って、第1〜第4演出ブロックからなるブロックパターンBLP5〜BLP6が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算すると共に第4演出ブロックBL4および第3演出ブロックBL3の加算値を減算した値を基準として、第2演出ブロックBL2の加算値が決定され、第1〜第3演出ブロックからなるブロックパターンBLP2〜BLP4が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算すると共に第3演出ブロックBL3の加算値を減算した値を基準として、第2演出ブロックBL2の加算値が決定され、第1〜第2演出ブロックからなるブロックパターンBLP1が決定された場合には、基準値から各演出ブロックの最低割当値を減算した値を基準として、第2演出ブロックBL2の加算値が決定される。
前記第2演出ブロック加算値決定テーブルでは、各演出パターングループ毎に、「0」〜「7」の範囲の加算値に対して所定数の第2演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられており、統括制御CPU65aが取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて、第2演出ブロックBL2の加算値を決定するよう構成されている。すなわち、「0」〜「7」の範囲から、統括制御CPU65aが取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数の値と対応する第2演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられた数値を、統括制御CPU65aが第2演出ブロックBL2の加算値として決定するようになっている。なお、各演出パターングループに対して特図変動パターン毎に割り当てられる第2演出ブロック加算値決定用判定値の重複はない。なお実施例では、第2演出ブロック加算値決定用乱数および第2演出ブロック加算値決定用判定値として「0」〜「99」の100個の整数値が設定されている。また、第2演出ブロック加算値決定用乱数は、所定の周期(実施例では4ms)で更新されると共に更新後の値を統括制御RAM65cに一時的に記憶して更新前の値を書き換えるよう構成されており、特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65(統括制御CPU65a)に入力されることを契機として、統括制御RAM65cに記憶されている乱数値を統括制御CPU65aが取得するよう構成されている。なお、第2〜第4演出ブロック加算値決定用乱数として個別に乱数値を統括制御CPU65aが取得するようにしたが、同じ乱数値を用いるよう構成することも可能である。
ここで実施例では、図18に示すように、統括制御ROM65bに設定された演出パターンが第1〜第8の演出パターングループに分類されている。ここで、第2演出ブロック加算値決定テーブルでは、大当り期待度の高い演出パターングループの方が、大当り期待度の低い演出パターングループよりも大きな値が選択され易くなるように、第1〜第8の演出パターングループの夫々に対する第2演出ブロック加算値決定用判定値の割当数が設定されている。具体的に、第1の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「0」が統括制御CPU65aにより決定され、第2の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「0」または「1」が統括制御CPU65aにより決定され、第3の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「1」または「2」が統括制御CPU65aにより決定され、第4の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「1」〜「3」が統括制御CPU65aにより決定され、第5の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「2」〜「4」が統括制御CPU65aにより決定され、第6の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「3」〜「5」が統括制御CPU65aにより決定され、第7の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「6」が統括制御CPU65aにより決定され、第8の演出パターングループに含まれる演出パターンが決定された場合には、取得した第2演出ブロック加算値決定用乱数に基づいて第2演出ブロックBL2における加算値として「8」が統括制御CPU65aにより決定されるよう構成されている。また、複数の値の加算値を決定可能な演出パターングループ(すなわち第2〜第6の演出パターングループ)では、値の大きな加算値に対して多くの第2演出ブロック加算値決定用判定値が割り当てられており、第2演出ブロックBL2で行われる数値表示演出に対する期待感を高めている。
なお、実施例では、前記第1のリーチはずれ演出パターンEB1および第1の当り演出パターンEC1が第1の演出パターングループに含まれており、前記第2〜第3のリーチはずれ演出パターンEB2〜EB3および第2〜第3の当り演出パターンEC2〜EC3が第2の演出パターングループに含まれており、前記第4のリーチはずれ演出パターンEB4および第4の当り演出パターンEC4が第5の演出パターングループに含まれており、前記第5のリーチはずれ演出パターンEB5および第5の当り演出パターンEC5は第6の演出パターングループに含まれており、前記第6のリーチはずれ演出パターンEB6および第6の当り演出パターンEC6は第7の演出パターングループに含まれている。
(数値表示演出としての表示値について)
各演出ブロックの単位演出値を決定すると、当該決定した単位演出値に基づいて、図柄表示装置17の数値表示領域に表示する演出値(累積値)を統括制御CPU65aが決定するよう設定されている。実施例では、図19に示すように、決定された演出値毎に数値表示演出として表示可能な表示値の範囲が定められており、当該数値範囲で統括制御CPU65aが表示値を決定するようになっている。例えば、演出値が「2」であれば「50」〜「99」の範囲で表示値が定められ、演出値が「19」であれば「900」〜「949」の範囲で表示値が定められるようになっている。すなわち、実施例では、小さな基準値(演出値)を大きな表示値に変換することで、数値表示演出として表示される数値に対するインパクトを高め、遊技の興趣を向上するようになっている。なお、演出値毎に定められた数値範囲からの表示値の方法は、適宜に決定することができ、乱数を用いてランダムに決定したり、一定の規則性を定めて表示値を決定することもできる。また、図19に示す表示値の数値範囲はあくまで一例であり、これに限定されるものでないことは当然である。また、各演出ブロックの数値表示演出は、各演出ブロックに対応して決定された演出値(累積値)に対応する表示値を、対応する演出ブロックの演出実行時に図柄表示装置17に表示することで行われる。すなわち、第1演出ブロックBL1の演出が行われている間に、当該第1演出ブロックBL1の単位演出値に基づいて決定された表示値が図柄表示装置17に表示され、第2演出ブロックBL2の演出が行われている間に、第1〜第2演出ブロックBL1〜BL2の単位演出値を合計(累積)した演出値に基づいて決定された表示値が図柄表示装置17に表示され、第3演出ブロックBL3の演出が行われている間に、第1〜第3演出ブロックBL1〜BL3の単位演出値を合計(累積)した演出値に基づいて決定された表示値が図柄表示装置17に表示され、第4演出ブロックBL4の演出が行われている間に、第1〜第3演出ブロックBL1〜BL4の単位演出値を合計(累積)した演出値に基づいて決定された表示値が図柄表示装置17に表示されるように構成されており、図柄変動演出が進行するにつれて特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高め得るようになっている。
ここで、各演出ブロックにおける数値表示演出の実行タイミングとしては、各演出ブロック毎に所定の実行タイミングを設定し、当該実行タイミングにおいて決定された表示値を統括制御CPU65aが表示させるよう構成されている。また、各演出ブロックにおける数値表示演出の実行タイミングとして、各演出ブロック毎に1箇所である必要はない。すなわち、演出ブロック毎に複数の実行タイミングを定めて、1つの演出ブロックにおいて複数回に分けて数値表示演出を行うようにすることも可能である。複数回に分けて数値表示演出を行う場合に、演出ブロック毎に定めた演出値を分割して、分割した演出値に基づいた数値表示演出を実行タイミング毎に行うと共に、演出ブロックの最終の実行タイミングにおいて演出ブロックに定められたた演出値に基づく数値表示演出を行うことで、演出ブロックの演出が進むにつれて特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めることが可能となる。また、演出ブロックでの数値表示演出の表示値は、図柄表示装置17に表示した後に消去して一時的に表示するようにして、演出ブロックにおいて数値表示演出として表示される表示値に対する関心を高め得る余構成することができる。また、演出ブロックでの数値表示演出の表示値を図柄表示装置17に常時表示するようにして、図柄変動演出が進むにつれて表示値が更新されるようにしてもよく、表示値を更新することで、数値表示演出の実行を遊技者が見逃すのを防止して図柄変動演出が進行に対する関心を高めるようにすることができる。
(実施例の作用)
次に、前述のように構成された実施例に係るパチンコ機10の作用につき説明する。
実際例のパチンコ機10では、メイン制御CPU60aにより特図変動パターンが決定されて特図変動パターン指定コマンドが統括制御基板65に入力されると、統括制御CPU65aが特定予告演出の実行決定テーブルに基づいて特定予告演出を実行するか否かを決定する。そして、特定予告演出の不実行を決定した場合には、特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した数値表示演出の基準値を第1の基準値決定テーブルに基づいて統括制御CPU65aが決定すると共に、特定予告演出の実行を決定した場合には、特図変動パターン(特図変動パターン指定コマンド)に対応した数値表示演出の基準値を第2の基準値決定テーブルに基づいて統括制御CPU65aが決定する。更に、数値表示演出の基準値が決定されると、特図変動パターン指定コマンドに基づいて対応する演出パターンを決定して、決定した演出パターンに基づいて数値表示演出を行う演出ブロックパターンBLP1〜BLP6を統括制御CPU65aが決定すると共に、決定された演出ブロックパターンBLP1〜BLP6で特定される演出ブロック毎の単位演出値が統括制御CPU65aにより決定される。
ここで、演出ブロック毎の単位演出値を決定する際に、統括制御CPU65aは、演出ブロックパターンBLP1〜BLP6で特定される各演出ブロックの最低割当値を決定し、予め決定した基準値から最低割当値の合計を減算した残数値を各演出ブロックに割り振るよう設定されているから、数値表示演出として表示される数値を演出ブロック毎にある程度分散させることができ、図柄変動演出の全般に亘って数値表示演出に対する期待感を維持することができる。
また、演出ブロック毎の単位演出値を決定する際に、予め各演出ブロック毎で数値表示演出を行う基準となる最低割当値を決定したもとで、図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で各演出ブロックの加算値を残数値の範囲で決定するよう設定したことで、図柄変動演出の開始から適切に数値表示演出を行うことができると共に、特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めることが可能となる。そして、図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で残数値を振り分けるようにしたことで、図柄変動演出の進行に伴い特定予告演出が実行される期待感を高めるような配分となるよう適切に数値を振分けることができる。
また、実施例では、図柄変動演出が進んで演出ブロックが進行するのに伴って、統括制御CPU65aが決定した各演出ブロックの単位演出値を累積して、累積した演出値(累積値)に基づいて数値表示演出が行われるようにしたことで、図柄変動演出が進行するにつれて数値表示演出として表示される数値が大きくなり、特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めて興趣の向上に繋がる。そして、特定予告演出の実行を決定した場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値を、当該特定予告演出の不実行を決定した場合に統括制御CPU65aが決定する基準値の平均値より大きくなるよう構成したことで、数値表示演出として表示される数値により特定予告演出が実行される可能性を認識することができ、図柄変動演出の早い段階から特定予告演出が表示されることに対する遊技者の関心を高めて遊技の興趣を向上することが可能となる。
しかも、図柄変動演出(演出ブロック)が進行するにつれて図柄表示装置17に表示される数値表示演出の数値が大きく変化(増加)し易くなるよう構成されているから、図柄変動演出が進むことで遊技者に特定予告演出が表示される期待感を高めることができる。更に、数値表示演出で表示される数値によって特定予告演出の実行可能性を示唆するだけでなく、当該数値によって図柄変動演出の結果として当り遊技が発生する可能性を示唆するよう構成されているから、数値に対する遊技者の関心がより高められる。
実施例では、図柄変動演出で行われる演出の最終盤となるスーパーリーチ前半演出やスーパーリーチ後半演出が実行される途中で、特定予告演出が実行され得るよう構成すると共に、図柄変動演出が行われる序盤や中盤の段階から数値表示演出が実行され得るよう構成したから、図柄変動演出の序盤や中盤では数値表示演出で表示される数値を通じてスーパーリーチ前半演出やスーパーリーチ後半演出に移行する期待感を持たせることができ、図柄変動演出で行われる全体演出に対する関心を高め得る。
(変更例)
なお、本発明に係る遊技機の構成としては、前述した実施例に示したものに限らず、種々の変更が可能である。
(1) 実施例では、特定予告演出の実行・不実行を決定する特定予告演出実行決定テーブルにおける判定値の割当数を、変動パターンに応じて変更するようにしたが、これに限られるものではない。すなわち、変動パターンの種類に関わらず、一定の割合でようにしてもよい。また、当り判定手段の判定結果(肯定判定か否定判定か)に応じて特定予告演出実行決定テーブルにおける判定値の割当数を変更するようにしてもよい。
(2) 実施例では図柄変動演出を4つの演出ブロックに区分するようにしたが、これに限られるものではなく、3以下の演出ブロックに区分したり5以上の演出ブロックに区分するようにしてもよい。
(3) 実施例では、リーチ表示やーパーリーチ演出への発展等の演出の実行タイミングを基準として図柄変動演出を複数の演出ブロックに区分するようにしたが、図柄変動演出を区分する基準はこれに限られるものではない。すなわち、演出ブロックは、数値表示演出にいて最低割当値が割り当てられる演出区間を定めるものであればよい。
(4) 実施例では、演出ブロックの進行に伴って、前記数値決定手段が決定した各演出ブロック毎の数値を累積した累積値に基づいて数値表示演出を実行するようにしたが、これに限られるものではなく、演出ブロック毎に決定した単位演出値に基づいて数値表示演出を実行するようにしてもよい。この場合も、予め基準値を決定することにより、数値表示演出として表示される数値の合計によって特定予告演出が実行される可能性を示唆することができると共に、数値の合計(累積値)に基づいて数値表示演出が事項されないことで、演出ブロック毎に表示される数値表示演出の数値に対する遊技者の注意を集中させる効果も期待できる。
(5) 実施例では、特定予告演出の実行を示唆する基準値を決定して、図柄表示手段で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で、当該決定した基準値の範囲で数値を振り分けて各演出ブロック毎の数値表示演出を行う基準となる単位演出値(数値)を決定するよう構成したが、これに限られるものではなく、演出ブロックの開始側の演出ブロックから終了側の演出ブロックの順で振り分けて各演出ブロックの単位演出値を決定してもよく、また乱数による振分等により、ランダムな順で各演出ブロックの単位演出値を決定してもよい。
(6) 実施例では、各演出ブロックに設定される最低割当値や各演出ブロック加算値決定テーブルにおける判定値の割当数を、各演出ブロックパターンにおいて特定される図柄変動演出の開始側の演出ブロックの単位演出値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロックの単位演出値が大きくなり易くなるよう設定したが、これに限られるものではなく、任意に変更することができる。
(7) 実施例では、常時開放する第1始動入賞口(第1始動入賞手段)および入賞口を開閉する第2始動入賞口(可変始動入賞口、第2始動入賞手段)を枠状装飾体 に備えるよう構成したが、これに限られるものではなく、遊技盤おいて遊技球が流下する遊技領域内の適宜の位置に各始動入賞口を配置することができる。例えば、遊技領域における第1球流下経路内に第1および第2始動入賞口の夫々を配置する構成であってもよい。また、第1および第2始動入賞口を1つの装置に備えたものであってもよい。同様に、始動入賞口(特別入賞手段)の配置に関しても、遊技盤において遊技球が流下する遊技領域内の適宜の位置に配置することができる。
(8) 実施例では、遊技球が一定の確率で入賞可能な第1始動入賞手段と、遊技球の入賞確率を可変可能な第2始動入賞手段とを始動入賞手段として備え、各始動入賞具手段毎に検出手段を設けて個別に遊技球の入賞を検出するよう構成したが、該第1および第2入賞検出手段の入賞検出手段を共通にしてもよい。すなわち、第1始動入賞手段への入賞と、第2入賞検出手段への入賞とを区別しないよう構成してもよい。
(9) 実施例においてメイン制御手段(メイン制御CPU)が備える機能の全部または一部をサブ制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対にサブ制御手段が備える機能の全部または一部をメイン制御手段が備えるようにしてもよい。そして実施例では、メイン制御基板とサブ制御基板(統括制御基板)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例におけるメイン制御手段およびサブ制御手段の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が備えるようにしてもよい。更に別途制御基板を備えて、実施例のメイン制御手段やサブ制御手段が備える機能の全部または一部を、別の制御手段に備えさせてもよい。
(10) また、実施例において統括制御手段(統括制御CPU)が備える機能の全部または一部を、表示制御手段(表示制御CPU)が備えるようにしてもよく、反対に表示制御手段(表示手段CPU)が備える機能の全部または一部を統括制御手段(統括制御CPU)が備えるようにしてもよい。そして実施例では、統括制御手段(統括制御CPU)と表示制御基板(表示制御CPU)とを分けて設けるようにしたが、単一の制御基板とすることもできる。すなわち、実施例における統括制御基板および表示制御基板の機能を、単一の制御基板に設けた制御手段(CPU)が兼用するようにしてもよい。また、発光制御を行うランプ制御手段や音出力制御を行う音制御手段に関しても同様に、統括制御手段が兼用することができる。
(11) 実施例では、演出用の図柄(飾図)を表示する図柄表示手段(図柄表示装置)とは独立して、特図を表示する特図表示手段(特図表示器)を設けるようにしたが、これに限られるものではない。例えば、図柄表示手段において飾図および特図の両方を表示するようにしてもよい。また飾図と特図とを共用して、図柄表示手段に表示するようにしてもよい。
また、実施例には例えば次のような技術的思想が含まれている。
(A) 請求項3の構成を含む遊技機に関し、
前記数値決定手段(65a)は、前記特定予告演出の実行を示唆する数値としての基準値を決定し、当該決定した基準値に基づいて各演出ブロック(BL1〜BL4)毎に割り当てる最低割当値を決定すると共に、当該基準値から最低割当値の合計を減算した残数値を、前記図柄表示手段(17,50A,50B)で行われる図柄変動演出の演出ブロック(BL1〜BL4)の終了側の演出ブロック(BL1〜BL4)から開始側の演出ブロック(BL1〜BL4)の順で振り分けて各演出ブロック(BL1〜BL4)の加算値を決定し、各ブロックの最低割当値および加算値からブロック毎の数値を決定する。
このような構成を含む発明によれば、予め各演出ブロック(BL1〜BL4)毎で数値表示演出を行う基準となる基準値を決定したもとで、残数値を各ブロック毎に振り分けるようにすることで、図柄変動演出の開始から適切に数値表示演出を行うことができると共に、特定予告演出が実行されることへの期待感を徐々に高めることが可能となる。
(B) 請求項1〜5の何れか一項に記載の構成を含む遊技機に関し、
前記始動入賞手段(30,31)への入賞を契機として、前記図柄変動演出の演出内容を特定する変動パターンを決定する変動パターン決定手段(60a)と、
前記特定予告演出実行決定手段(65a)が特定予告演出の実行を決定した場合に、当該特定予告演出を図柄表示手段(17,50A,50B)で実行させる実行制御手段(65a)とを備え、
前記変動パターンとして、図柄変動演出においてリーチ表示を表示して図柄を変動させた後に図柄を停止表示するノーマルリーチ演出が行われる変動パターンと、リーチ表示を表示させてからノーマルリーチ演出と異なる演出を行った後に図柄を停止表示すると共にノーマルリーチ演出よりも当り期待度の高いスーパーリーチ演出が行われる変動パターンとを含み、
スーパーリーチ演出が行われる変動パターンを前記変動パターン決定手段(60a)が決定した場合に、前記特定予告演出実行決定手段(65a)が前記特定予告演出の実行を決定し得るよう構成されると共に、当該特定予告演出実行決定手段(65a)が特定予告演出の実行を決定した場合には、前記スーパーリーチ演出が実行されている途中で前記実行制御手段(65a)が特定予告演出を実行させるよう構成する。
17 図柄表示装置(図柄表示手段)
30 第1始動入賞口(始動入賞手段)
31 第2始動入賞口(始動入賞手段)
50A 第1特図表示器(図柄表示手段)
50B 第2特図表示器(図柄表示手段)
60a メイン制御CPU(当り判定手段)
65a 統括制御CPU(特定予告演出実行決定手段、数値決定手段、数値表示演出実行手段)

Claims (5)

  1. 遊技球が入賞可能な始動入賞手段と、前記始動入賞手段への入賞を契機として当り遊技を生起するか否かを行う当り判定手段と、前記始動入賞手段への入賞を契機として図柄変動演出を行う図柄表示手段とを備え、前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に、前記図柄表示手段で行われる図柄変動演出において予め定められた当り表示が表示されるよう構成された遊技機において、
    前記始動入賞手段への入賞を契機として、前記図柄変動演出において当り表示が表示される可能性を示唆する予告演出として特定予告演出を実行するか否かを決定する特定予告演出実行決定手段と、
    前記特定予告演出の実行を示唆する数値を決定する数値決定手段と、
    図柄変動演出の変動開始から特定予告演出の実行タイミングまでの間に、前記数値決定手段が決定した数値に基づいて数値表示演出を前記図柄表示手段で行わせる数値表示演出実行手段とを備え、
    前記特定予告演出実行決定手段が特定予告演出の実行を決定した場合に前記数値決定手段が決定する数値の平均値は、当該特定予告演出実行決定手段が特定予告演出の不実行を決定した場合に数値決定手段が決定する数値の平均値より大きくなるよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記図柄変動演出は、複数の演出ブロックに区分されて、各演出ブロック毎の数値を前記数値決定手段が決定するよう構成され、
    前記数値表示演出実行手段は、演出ブロックの進行に伴って、前記数値決定手段が決定した各演出ブロック毎の数値を累積した累積値に基づいて数値表示演出を前記図柄表示手段で行わせるよう構成された請求項1記載の遊技機。
  3. 前記数値決定手段は、前記特定予告演出の実行を示唆する数値としての基準値を決定すると共に、前記図柄表示手段で行われる図柄変動演出の演出ブロックの終了側の演出ブロックから開始側の演出ブロックの順で、当該決定した基準値を振り分けて各演出ブロックの数値を決定するよう構成された請求項2記載の遊技機。
  4. 前記数値決定手段は、決定した基準値を複数の演出ブロックに振り分ける場合に、図柄変動演出の開始側の演出ブロックに対して振り分ける値よりも図柄変動演出の終了側の演出ブロックに対して振り分ける値が大きくなるよう構成された請求項3記載の遊技機。
  5. 前記特定予告演出実行決定手段が前記特定予告演出の実行を決定した場合において、前記当り判定手段の判定結果が肯定の場合に前記数値決定手段が決定する数値の平均値は、当該当り判定手段の判定結果が否定の場合に数値決定手段が決定する数値の平均値より大きくなるよう構成された請求項1〜4の何れか一項に記載の遊技機。
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