JP2014119079A - 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫 - Google Patents

真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫 Download PDF

Info

Publication number
JP2014119079A
JP2014119079A JP2012276361A JP2012276361A JP2014119079A JP 2014119079 A JP2014119079 A JP 2014119079A JP 2012276361 A JP2012276361 A JP 2012276361A JP 2012276361 A JP2012276361 A JP 2012276361A JP 2014119079 A JP2014119079 A JP 2014119079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat insulating
insulating material
vacuum heat
fiber
refrigerator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012276361A
Other languages
English (en)
Inventor
Yushi Arai
祐志 新井
Kuninari Araki
邦成 荒木
Hisashi Echigoya
恒 越後屋
Yasuto Terauchi
康人 寺内
Daigoro Kamoto
大五郎 嘉本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Appliances Inc
Original Assignee
Hitachi Appliances Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Appliances Inc filed Critical Hitachi Appliances Inc
Priority to JP2012276361A priority Critical patent/JP2014119079A/ja
Publication of JP2014119079A publication Critical patent/JP2014119079A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thermal Insulation (AREA)
  • Refrigerator Housings (AREA)

Abstract

【課題】屈曲あるいは湾曲し易い真空断熱材を提供する。また、屈曲あるいは湾曲し易い真空断熱材を用いることで、真空断熱材の貼付面の密着性を向上して熱漏洩を低減した冷蔵庫を提供する。
【解決手段】繊維集合体の芯材51と、芯材51を覆う外被材53と、を有する真空断熱材50であって、繊維集合体の引張強度が6.1N以下であり、平均繊維長さが7〜18cmである。また、外箱21と内箱22との間に真空断熱材50と発泡断熱材23とを配置した冷蔵庫1において、真空断熱材50は繊維集合体の引張強度が6.1N以下であり、平均繊維長さが7〜18cmである、少なくとも外箱21又は内箱22に沿う曲げ形状を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫に関する。
本技術分野の背景技術として、特開2009−024921号公報(特許文献1)がある。この公報には、「冷蔵庫において、真空断熱材を立体形状に曲げて放熱パイプと制御基板,電源基板等の電気部品に跨って配置すること」が記載されている(要約欄)。
特開2009−024921号公報
しかしながら、特許文献1記載の構成では、平板状の真空断熱材を部分的に屈曲若しくは湾曲させた場合、元の平板形状に戻ろうとするスプリングバックを抑制する必要があり、屈曲若しくは湾曲の範囲が限定的になる場合があった。
そこで本発明は、屈曲あるいは湾曲し易い真空断熱材を提供することを目的とする。また、屈曲あるいは湾曲し易い真空断熱材を用いることで、真空断熱材の貼付面の密着性を向上して熱漏洩を低減した冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、繊維集合体の芯材と、前記芯材を覆う外被材と、を有する真空断熱材であって、芯材に用いられる繊維集合体は短繊維であり、前記繊維集合体の引張強度が6.1N以下である。また、繊維集合体にはガラス繊維を用いる。
本発明によれば、屈曲あるいは湾曲し易い真空断熱材を提供することができる。また、屈曲あるいは湾曲し易い真空断熱材を用いることで、真空断熱材の貼付面の密着性を向上して熱漏洩を低減した冷蔵庫を提供することができる。
本発明の実施例1に係る冷蔵庫の正面図である 図1のA−A断面図である 本発明の実施例に係る真空断熱材の外観図正面図である 図3のB−B断面図である 本発明の実施例に係る真空断熱材を曲げた状態の一例を示す縦断面図である 本発明の実施例1乃至4、及び比較例1乃至3を示す比較表図である
以下、本発明の実施形態について、図1〜図4を用いて説明する。まず、図1は、本発明の実施例1に係る冷蔵庫の正面図である。図2は、図1のA−A断面図である。
本実施形態の冷蔵庫1は、図2に示すように、上から冷蔵室2、下段冷凍室4、野菜室5を有している。また、冷蔵室2と下段冷凍室4の間には、左右に製氷室3aと上段冷凍室3bを有している。冷蔵室2、製氷室3a、上段冷凍室3b、下段冷凍室4、及び野菜室5は、それぞれの前面開口を閉塞する扉を備えている。すなわち、冷蔵室扉6a,6b、製氷室扉7a、上段冷凍室扉7b、下段冷凍室扉8、及び野菜室扉9を配置する。冷蔵室扉6a、6bは、ヒンジ10等を中心に回動する回転式のフレンチ扉である。製氷室扉7a、上段冷凍室扉7b、下段冷凍室扉8、及び野菜室扉9は、引き出し式の扉であり、各扉を引き出すと、各貯蔵室を構成する容器が扉と共に引き出される。各扉には、冷蔵庫本体1aと密閉するためのパッキン等のシール部材11を備え、一例として、各扉の貯蔵室内側外周縁に取り付けられている。
冷蔵室2と、製氷室3a及び上段冷凍室3bとの間を上下に区画断熱するために、仕切断熱壁12を配置している。この仕切断熱壁12は厚さ30〜50mm程度の断熱壁で、スチロフォーム、発泡断熱材(硬質ウレタンフォーム)、及び真空断熱材を、それぞれ単独又は複数組み合わせて構成されている。一例として、本実施形態では、発泡ポリスチレン33と真空断熱材50cで構成されているが、硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材23を充填しても良く、特に発泡ポリスチレン33と真空断熱材50cに限定するものではない。
製氷室3a、上段冷凍室3b、及び下段冷凍室4の間は、上下左右で温度帯が同じであるため、区画断熱する仕切断熱壁ではなく、パッキン11受面を形成した仕切り部材13を設けている。
下段冷凍室4と野菜室5の間には、上下に区画断熱するための仕切断熱壁14を設けている。仕切断熱壁14は、仕切断熱壁12と同様に30〜50mm程度の断熱壁で、スチロフォーム、発泡断熱材(硬質ウレタンフォーム)、及び真空断熱材を、それぞれ単独又は複数組み合わせて構成されている。一例として、本実施形態では、発泡ポリスチレン33と真空断熱材50cで構成されているが、硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材23を充填しても良く、特に発泡ポリスチレン33と真空断熱材50cに限定するものではない。
本実施形態では、冷蔵、冷凍等のように、貯蔵温度帯の異なる貯蔵室間の仕切りには、仕切断熱壁を設置して、同様の温度帯の貯蔵室間の仕切りには、仕切り部材を設置している。
本実施形態では、冷蔵庫本体1aを構成する箱体20内に、上から冷蔵室2、製氷室3a及び上段冷凍室3b、下段冷凍室4、野菜室5をそれぞれ区画形成しているが、各貯蔵室の配置については特にこれに限定するものではない。公知の冷蔵庫の形態に基づき、上下方向や左右方向に配置や貯蔵容量等、レイアウトを適宜変更可能である。
また、冷蔵室扉6a、6b、製氷室扉7a、上段冷凍室扉7b、下段冷凍室扉8、野菜室扉9に関しても回転による開閉、引き出しによる開閉及び扉の分割数等、特に限定するものではない。
箱体20は、外箱21と内箱22とを備え、外箱21と内箱22とによって形成される空間に断熱部を設けて箱体20内の各貯蔵室と外部とを断熱している。外箱21は、鋼板製であり、内箱22は樹脂製である。この外箱21と内箱22の間の空間に真空断熱材50を配置し、真空断熱材50以外の空間には硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材23を充填してある。真空断熱材50については図3で説明する。なお、本実施形態では、真空断熱材50の配置箇所を特定するために、符号a乃至dを付して説明する。
冷蔵庫1の各貯蔵室を所定の温度に冷却するために冷凍室3a、4の背側には冷却器28が備えられている。この冷却器28と圧縮機30と凝縮機31、キャピラリーチューブ(図示せず)とを接続し、冷凍サイクルを構成している。冷却器28の上方には、冷却器28にて熱交換した冷気を冷蔵庫1の各貯蔵室内に循環して所定の低温温度を保持する送風機27が配設されている。
また、箱体20の天面後方部には冷蔵庫1の運転を制御するための基板や電源基板等の電気部品41を収納するための凹部40が形成されている。さらに、凹部41の上方には、電気部品41を覆うカバー42が設けられている。カバー42の高さは外観意匠性と内容積確保を考慮して、外箱21の上面21aとほぼ同じ高さになるように配置している。
特に限定するものではないが、カバー42の高さが外箱21の上面21aよりも突出する場合は10mm以内の範囲に収めることが望ましい。これに伴って、凹部40は発泡断熱材23側に電気部品41を収納する空間だけ窪んだ状態で配置されるため、断熱厚さを確保するため必然的に内容積が犠牲になってしまう。内容積をより大きくとると凹部40と内箱22間の発泡断熱材23の厚さが薄くなってしまう。このため、凹部40の発泡断熱材23中に真空断熱材50aを配置して断熱性能を確保、強化している。本実施例では、真空断熱材50aを冷蔵室2内の庫内灯ケース(図示せず)と電気部品41に跨るように略Z形状に成形した1枚の真空断熱材50aとしている。尚、カバー42は耐熱性を考慮し鋼板製としている。
また、箱体20の背面下部には、外箱21の底面21dを折り曲げて形成された空間に、圧縮機30や凝縮機31が配置されている。圧縮機30や凝縮機31は発熱の大きい部品であるため、庫内への熱侵入を防止するため、外箱21の底面21d又は底面21dの内箱22側への投影面に真空断熱材50dを配置している。
また、箱体20の後面21b内面には、真空断熱材50bを配置している。
次に、真空断熱材50について、図3、図4を用いてその構成を説明する。図3は、本発明の実施例に係る真空断熱材の外観図正面図である。図4は、図3のB−B断面図である。真空断熱材50は、芯材51と、吸着剤55と、吸着剤55を内材させた芯材51を圧縮状態に保持するための内包材52と、内包材52で圧縮状態に保持した芯材51を被覆するガスバリヤ層を有する外被材53と、で構成している。なお、内包材52は必ずしも必要ではなく、芯材51を外被材53で覆う構成としてもよい。
外被材53は、真空断熱材50の両面に配置され、同じ大きさのラミネートフィルムの稜線から一定の幅の部分を熱溶着により貼り合わせた袋状で構成されている。
本実施例において、芯材51はバインダ等で接着や結着していない繊維集合体の積層体として平均繊維径4μmのグラスウールを用いた。芯材51については、無機系繊維材料の積層体を使用することによりアウトガスが少なくなる。
外被材53のラミネート構成については、ガスバリヤ性を有し、熱溶着可能であれば特に限定するものではないが、本実施形態においては、表面保護層、第一ガスバリヤ層、第二ガスバリヤ層、熱溶着層の4層構成からなるラミネートフィルムとしている。表面保護層は保護材の役割を持つ樹脂フィルムとし、第一ガスバリヤ層は樹脂フィルムに金属蒸着層を設け、第二ガスバリヤ層は酸素バリヤ性の高い樹脂フィルムに金属蒸着層を設け、第一ガスバリヤ層と第二ガスバリヤ層は金属蒸着層同士が向かい合うように貼り合わせている。熱溶着層については表面層と同様に吸湿性の低いフィルムを用いた。具体的には、表面層を二軸延伸タイプのポリプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート等の各フィルム、第一ガスバリヤ層をアルミニウム蒸着付きの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、第二ガスバリヤ層をアルミニウム蒸着付きの二軸延伸エチレンビニルアルコール共重合体樹脂フィルム又はアルミニウム蒸着付きの二軸延伸ポリビニルアルコール樹脂フィルム、或いはアルミ箔とし、熱溶着層を未延伸タイプのポリエチレン、ポリプロピレン等の各フィルムとした。
この4層構成のラミネートフィルムの層構成や材料については、特にこれらに限定するものではない。例えばガスバリヤ層として、金属箔、或いは樹脂系のフィルムに無機層状化合物、ポリアクリル酸等の樹脂系ガスバリヤコート材、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)等によるガスバリヤ膜を設けたものや、熱溶着層には例えば酸素バリヤ性の高いポリブチレンテレフタレートフィルム等を用いても良い。
表面層については、第一ガスバリヤ層の保護材であるが、真空断熱材の製造工程における真空排気効率を良くするためにも、好ましくは吸湿性の低い樹脂を配置するのが良い。
また、通常、第二ガスバリヤ層に使用する金属箔以外の樹脂系フィルムは、吸湿することによってガスバリヤ性が著しく悪化してしまうため、熱溶着層についても吸湿性の低い樹脂を配置することで、ガスバリヤ性の悪化を抑制すると共に、ラミネートフィルム全体の吸湿量を抑制するものである。これにより、先に述べた真空断熱材50の真空排気工程においても、外被材53が持ち込む水分量を小さくできるため、真空排気効率が大幅に向上し、断熱性能の高性能化につながっている。
尚、各フィルムのラミネート(貼り合せ)は、二液硬化型ウレタン接着剤を介してドライラミネート法によって貼り合わせるのが一般的であるが、接着剤の種類や貼り合わせ方法には特にこれに限定するものではなく、ウェットラミネート法、サーマルラミネート法等の他の方法によるものでもよい。
本発明の実施例1について、図1から図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施例に係る真空断熱材を曲げた状態の一例を示す縦断面図である。図6は、本発明の実施例1乃至4、及び比較例1乃至3を示す比較表図である。
真空断熱材50に用いる芯材51は、繊維集合体のグラスウールを用いている。グラスウールは、バインダを用いることなく、柔軟性と、所定の圧縮荷重に対する反発力を有する状態のまま、内包材52となる高密度ポリエチレンに包まれて脱気される。芯材51を含む内包材52は外被材53に挿入されて、真空包装することで真空断熱材50を形成している。なお、実施例2から実施例4についても、実施例1と同様の構成の真空断熱材を採用する。
グラスウールにバインダを用いることで、取扱い性が容易になるが、バインダでグラスウールの繊維同士を結合させることで硬度が高くなる。この真空断熱材50を成形するために曲げ加工を行うと、バインダで結着した繊維が割れて砕けてしまう。また、バインダを用いることで繊維同士が結合し硬度が高くなっていることから、曲げ成形をすることが困難である。
さらに、繊維が割れて砕けた部分では、熱伝導が高くなり、バインダの結合部から熱が伝わることで、真空断熱材50としての性能が低下してしまう。そのため、グラスウールにバインダを用いない芯材51を用いた真空断熱材50とすることで、繊維同士が結合していないため、真空断熱材50を成形するために曲げ加工をしても、真空断熱材50内で繊維が移動しやすくなり、曲げ加工での応力も少なく、成形が容易となる。
実施例1では、真空断熱材50の芯材51となる繊維集合体として、平均繊維径を6.8μm、平均繊維長18cmの繊維集合体を用いた。すなわち、芯材51に用いられる繊維集合体は短繊維である。
繊維径の測定方法は、繊維を紡糸して繊維集合体となったものを、顕微鏡で拡大し30本の測定の平均値とした。本実施例においては、顕微鏡にて拡大測定を行った。なお、この測定方法の他にも、マイクロネア測定機によって、一定量の繊維に圧力をかけて通過する空気量から繊維径を測定する方法もある。
繊維長の測定は、繊維紡糸時に繊維化装置から繊維化された直後に治具を1秒間通過させ、採取した繊維を測定することで繊維長とした。繊維採取としては棒状の治具を用いて、繊維長さは治具から繊維先端までの距離の最短部と、最長部を各3箇所以上測定する。以上の測定により得られた繊維長さの平均値を平均繊維長とした。
また、本実施例においては、繊維採取治具としてφ5mm、先端形状がL字型の棒冶具を用いて採取を行った。
実施例1の繊維集合体において、引張強度を測定したところ4.3Nの測定結果が得られた。引張強度の測定方法においては、引張試験機を用いて評価を行った。繊維集合体のグラスウールを評価サンプルサイズの50mm×200mmにカットし、目付量を1155g/m2となるものを用いた。このサンプルを引張試験機に引張間距離100mmとなるように上下50mmを引張試験機に装着し、引張速度を150mm/minで引張試験を行い、サンプルに負荷された最大引張強さを引張強度とした。引張試験機には、SHIMADZU社製のAUTOGRAPFH、AG-X10kNを用いて試験をした。
次に、このサンプルを用いて作製した真空断熱材において、曲げ強度を確認した。曲げ強度の測定方法においては、真空断熱材の寸法として、幅285mm、長さ485mm、厚さ15mmの真空断熱材を、支点間距離210mmの冶具で支える。支点間距離の中央に10mm/minで圧力を加え、押し込み深さを25mmとしたときの最大圧力を曲げ強度とした。この曲げ試験から得られた試験結果は、2.6MPaとなった。
曲げ強度の圧力は2.6MPaと小さいことから、曲げ用の治具を用いなくても真空断熱材50を曲げ加工することが可能である。
また、本実施例においては、引張強度の低い繊維集合体を用いることで、真空断熱材内の繊維が移動し易い。このことから、真空断熱材50に曲部54を成形加工することも容易である(図5参照)。
また、屈曲や湾曲に成形を行う際、本実施形態の真空断熱材50は曲げ易くなるとともに、表面の凹凸を低減でき平滑度を高めることができる。
曲がり形状の他にも段付き形状とすることも可能である。段付き形状とするためには、ローラによる圧縮や、プレスによる段付き形状加工がある。本実施形態の真空断熱材50は、引張強度が小さく、曲げ強度が小さいことで、真空断熱材50内の繊維が移動し易い。このことから、ローラやプレス加工による段付き形状の加工も容易に行うことができ、段付き部のグラスウール繊維の割れや破断を防止できる。グラスウール繊維の割れや破断を防止できることから、真空断熱材50としての断熱性能を低下させることなく、曲げ形状を有することができる。
図6に示すように、実施例2の真空断熱材50は、平均繊維径を6.2μm、平均繊維長を7cmとした繊維集合体のグラスウールを用いたものである。なお、平均繊維径、平均繊維長、引張強度、及び曲げ強度の測定方法は、実施例1記載の方法と同様である。
本実施例では、実施例1よりも平均繊維径を細くし、平均繊維長を短くすることで、グラスウールの引張強度を2.1Nと小さくすることができる。これは、平均繊維長を短くすることで、引張強度が小さくなったためである。これにより、曲げ強度は1.2MPaとなり曲げ性の良い真空断熱材50を得ることができる。
また、取扱い性に関して、グラスウールを真空断熱材50とする規定寸法にカットする工程や、グラスウールを搬送する工程、外被材53に挿入する工程において、本実施例の芯材51の引張強度は小さいことから、繊維が裂けてしまうことがある。そこで、本実施例はグラスウールを規定寸法にカット直後に内包材52でグラスウールを包むことで、繊維が裂けるのを防止した状態で搬送することができる。これにより、曲げ性の良い真空断熱材50を得ることができる。
図6に示すように、実施例3の真空断熱材50は、繊維径を6.0μm、繊維長を7cmとし、実施例2よりも繊維径を細くした繊維集合体のグラスウールを用いたものである。なお、平均繊維径、平均繊維長、引張強度、及び曲げ強度の測定方法は、実施例1記載の方法と同様である。
本実施例のグラスウールの引張強度は、2.0Nとなり、曲げ強度は1.3MPaとなる。これにより、繊維径を細くしたことによる引張強度と曲げ強度の差はほとんど無く、曲げ強度が低いことから、曲げ性の良い真空断熱材50を得ることができる。
図6に示すように、実施例4の真空断熱材50は、繊維径を3.7μm、繊維長を18cmとした繊維集合体のグラスウールを用いたものである。なお、平均繊維径、平均繊維長、引張強度、及び曲げ強度の測定方法は、実施例1記載の方法と同様である。
このグラスウール繊維の引張強度は6.1Nとなり、曲げ強度は4.5MPaとなる。
実施例1よりも繊維径を細くすることで、繊維同士か絡み合い引張強度は高くなっている。すなわち、繊維同士が絡み合うことにより曲げ強度が高くなっている。引張強度、曲げ強度が高くなっているが、容易に屈曲や湾曲加工が可能であり、曲げ性の良い真空断熱材50を得ることができる。また、製造工程においては引張強度が6.1Nであることから、製造時にグラスウールが繊維間で裂けることが抑制されて、取扱い性が良好である。
(比較例1)
図6に示すように、比較例1の真空断熱材は、繊維径を4.2μm、繊維長を25cmとした繊維集合体のグラスウールを用いたものである。なお、平均繊維径、平均繊維長、引張強度、及び曲げ強度の測定方法は、実施例1記載の方法と同様である。
このグラスウール繊維の引張強度は30Nとなった。これは繊維長を長くしたことにより、繊維同士が絡み合い引張強度が高くなったためである。これにより、曲げ強度においても9.6MPaと高い値となる。真空断熱材の曲げ強度が高くなったことから、曲げ加工しにくい真空断熱材となる。比較例1の真空断熱材は、バインダで結着していない芯材である繊維集合体であっても、曲げ性が低く、複雑な立体形状へ適用するための曲げ加工が十分にできない。
(比較例2)
図6に示すように、比較例2の真空断熱材は、平均繊維径を4.5μm、平均繊維長を25cmとした繊維集合体のグラスウールを用いたものである。なお、平均繊維径、平均繊維長、引張強度、及び曲げ強度の測定方法は、実施例1記載の方法と同様である。
この繊維集合体の引張強度は19Nとなり、曲げ強度は7.7MPaとなる。比較例1と比較すると繊維径を太くすることで、繊維同士の絡みが少なくなり、繊維集合体の引張強度が低く、曲げ強度も高くなった。比較例2の真空断熱材は、バインダで結着していない芯材である繊維集合体であっても、曲げ性が低く、複雑な立体形状へ適用するための曲げ加工が十分にできない。
(比較例3)
図6に示すように、比較例3の真空断熱材は、平均繊維径を3.5μm、平均繊維長を35cmとした繊維集合体を用いたものである。なお、平均繊維径、平均繊維長、引張強度、及び曲げ強度の測定方法は、実施例1記載の方法と同様である。
平均繊維長を35cmと長くすると繊維同士が絡み合い引張強度を強くすることができるが、平均繊維径が3.5μmと細いことから、引張強度は結果として低くなり、砕けやすくなる。しかし、曲げ強度は11.0MPaと高くなった。比較例3の真空断熱材は、バインダで結着していない芯材である繊維集合体であっても、曲げ性が低く、複雑な立体形状へ適用するための曲げ加工が十分にできない。
1 冷蔵庫
1a 冷蔵庫本体
20 箱体
21 外箱
21a 上面
21b 後面
21d 底面
21e 側面
22 内箱
23 発泡断熱材
33 発泡ポリスチレン
50 真空断熱材
51 芯材
52 内包材
53 外被材
54 曲部
55 吸着剤

Claims (5)

  1. 繊維集合体の芯材と、前記芯材を覆う外被材と、を有する真空断熱材であって、
    芯材に用いられる繊維集合体は短繊維であり、前記繊維集合体の引張強度が6.1N以下であることを特徴とする真空断熱材。
  2. 請求項1記載の真空断熱材において、平均繊維長さは7〜18cmであることを特徴とした真空断熱材。
  3. 請求項1又は2記載の真空断熱材において、前記繊維集合体の平均繊維径が3.7〜6.8μmであることを特徴とする真空断熱材。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の真空断熱材において、前記繊維集合体にガラス繊維を用いることを特徴とする真空断熱材。
  5. 外箱と内箱との間に真空断熱材と発泡断熱材とを配置した冷蔵庫において、前記真空断熱材は請求項1乃至4のいずれかに記載の構成であって、前記真空断熱材は少なくとも前記外箱又は前記内箱に沿う曲げ形状を有することを特徴とする冷蔵庫。
JP2012276361A 2012-12-19 2012-12-19 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫 Pending JP2014119079A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012276361A JP2014119079A (ja) 2012-12-19 2012-12-19 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012276361A JP2014119079A (ja) 2012-12-19 2012-12-19 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014119079A true JP2014119079A (ja) 2014-06-30

Family

ID=51174086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012276361A Pending JP2014119079A (ja) 2012-12-19 2012-12-19 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014119079A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5492685B2 (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫
JP5689387B2 (ja) 冷蔵庫及びその製造方法
KR100507783B1 (ko) 단열 상자 및 이것에 이용하는 진공 단열재
JP2012063029A (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫
JP2009228917A (ja) 冷蔵庫
JP5544338B2 (ja) 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫
JP2013002484A (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫
JP2009024922A (ja) 冷蔵庫
JP2010276308A (ja) 真空断熱材を備えた冷蔵庫
JP5372877B2 (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫
KR101560355B1 (ko) 진공 단열재, 냉장고, 진공 단열재를 사용한 기기
JP2016080281A (ja) 断熱箱体及び断熱扉
JP2011099566A (ja) 真空断熱パネル及び冷蔵庫
JP5571610B2 (ja) 真空断熱材の製造方法、真空断熱材及びこれを備えた冷蔵庫
JP2011149501A (ja) 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫
JP2011153721A (ja) 冷蔵庫
JP2009024921A (ja) 冷蔵庫
JP5982276B2 (ja) 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫
JP5548025B2 (ja) 真空断熱材およびこれを用いた冷蔵庫
JP2013024440A (ja) 冷蔵庫
JP2013040717A (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫
JP2016089963A (ja) 真空断熱材及びこの真空断熱材を用いた冷蔵庫
JP5401422B2 (ja) 真空断熱材及びこれを用いた冷蔵庫
JP2013002580A (ja) 真空断熱材及びそれを用いた冷蔵庫
JP2014119079A (ja) 真空断熱材及び真空断熱材を用いた冷蔵庫