JP2014116562A - 半導体製造装置および半導体製造装置における基板の除電方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板の除電を低コストで実現可能な半導体製造装置および半導体製造装置における基板の除電方法を提供する。
【解決手段】接地電位が印加され、被処理基板Wの搬送ルートとなる基板搬送面との間で複数の異なる距離を持つように設置される除電部材14を備える。真空中で、被処理基板Wを搬送する際に、被処理基板Wと除電部材14との間の距離と、真空搬送室2の圧力との関係を用いて被処理基板Wを除電する。
【選択図】図1
【解決手段】接地電位が印加され、被処理基板Wの搬送ルートとなる基板搬送面との間で複数の異なる距離を持つように設置される除電部材14を備える。真空中で、被処理基板Wを搬送する際に、被処理基板Wと除電部材14との間の距離と、真空搬送室2の圧力との関係を用いて被処理基板Wを除電する。
【選択図】図1
Description
本発明は半導体製造装置および半導体製造装置における基板の除電方法に関し、例えば、処理前の基板の除電に好適な半導体製造装置および半導体製造装置における基板の除電方法に関する。
従来、半導体製造装置では基板の搬送・受け渡しに伴い基板に静電気が帯電することが知られており、この静電気を除去する技術が存在する。例えば、特許文献1には、簡単な構成で基板の静電破壊を防止することを目的とし、副基板搬送装置としての各搬送アームに、それぞれ基板に向けて大量のイオンを放射する除電手段としてのイオナイザーを配置する基板搬送装置及び基板処理システムが示されている。具体的には、例えば搬送アームがスピンチャックから基板を受け取る前後、或いは搬送アームがスピンチャックから基板を受け取り周辺部除去装置へ移動する間等に、イオナイザーから基板に向けてイオンが放射され、除電が行われる。また、他の除電方法としては、特許文献2や特許文献3に開示された技術が知られている。
しかし、上記従来技術では基板を除電するために、除電装置を新たに導入して基板を除電する必要がある。すなわち、除電装置を導入するコスト、設置するためのスペース、設置後の維持費などが必要となる。
本発明の目的の一つは、基板の除電を低コストで実現可能な半導体製造装置および半導体製造装置における基板の除電方法を提供することにある。本発明の前記並びにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態の概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
本実施の形態による半導体製造装置は、装置外部との間で被処理基板の搬入または搬出を行うロック室と、内部の圧力を設定し、ロック室を経由して搬入される被処理基板を基板搬送面上で搬送し、内部に除電部材が設置される真空搬送室と、真空搬送室を経由して搬入される被処理基板に対して所定の処理を行う真空処理室とを備える。ここで、除電部材は、接地電位が印加され、基板搬送面との間で複数の異なる距離を持つように設置される。
本願において開示される発明のうち、代表的な実施の形態によって得られる効果を簡単に説明すると、基板の除電を低コストで実現可能になる。
以下の実施例においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施例に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらは互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施例において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
さらに、以下の実施例において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施例において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
以下、本発明の実施例1による半導体製造装置および当該装置における基板の除電方法について、図1ないし図4により説明する。
図1は、本発明の実施例1による半導体製造装置において、その概略構成例を示す断面図であり、図2は、図1の平面図である。ここでは、半導体製造装置としてプラズマエッチング装置を例に説明を行う。ただし、プラズマエッチング装置に限定されるものではなく、基板の除電が必要とされる半導体製造装置であれば同様に適用可能である。
図1の半導体製造装置は、被処理基板Wを装置外部から真空室に搬入あるいは真空室から装置外部に搬出するロック室1と、被処理基板Wを各所に搬送する真空搬送室2と、被処理基板Wにエッチングを施すプラズマエッチング処理室(真空処理室)3を備える。ロック室1は、基板載置台4や真空ポンプ5、図示していないが真空計やガス導入機構などから構成されている。真空搬送室2は、基板搬送機構6、真空ポンプ7、図示していないが真空計やガス導入機構などから構成されている。プラズマエッチング処理室(真空処理室)3は、基板載置台8や真空ポンプ9、図示していないが真空計やエッチングプロセスに必要なガスを供給するガス導入機構、圧力調整機構、電源やコイルなどのプラズマ発生装置などから構成されている。ロック室1、真空搬送室2、プラズマエッチング処理室3の間は、ゲートバルブ10,11で区切られている。
真空搬送室2の被処理基板Wの上方には、上板12が被処理基板Wの基板搬送面、すなわち、基板搬送機構6の基板配置面と平行に設置されている。他方、真空搬送室2の被処理基板Wの下方には、図1に示すように二つの領域が存在し、各領域に除電部材14が配置されている。除電部材14は、被処理基板Wの基板搬送面と平行な下板13に搭載され、下板13よりも被処理基板W側に隆起し、かつ基板搬送面との距離が場所によって異なるような形状を持つ。言い換えれば、除電部材14は、基板搬送面との間で複数の異なる距離を持つように設置される。除電部材14は、例えば、アルミ合金等の導体(金属)で構成され、ここでは、真空搬送室2の中央部では基板搬送面との距離が長く、ゲートバルブ10,11側に近づくほど距離が短くなるような形状を持っている。なお、基板搬送機構6と除電部材14は接触しない。
基板搬送機構6の先端部には、被処理基板Wをその上に載せる基板搬送ハンド15がある。基板搬送ハンド15は絶縁物であり、例えばアルミナ製である。本実施例の場合、真空搬送室2は、基本的にアルミ合金で作られており、また、安全性のため接地されている。そのため、真空搬送室2の電位は接地電位となっており、除電部材14の電位も接地電位となっている。
プラズマエッチング処理室3は、ここでは、図2に示すように、真空搬送室2の周囲に3個設けられており符号3a,3b,3cで示される。ゲートバルブ11も、3個のプラズマエッチング処理室3a,3b,3cにそれぞれ対応して3個(符号11a,11b,11c)備わっている。真空搬送室2内で基板搬送ハンド15に載っている被処理基板Wは、基板搬送機構6によって、所定の搬送ルート(基板搬送面)上を自由に移動することができる。ここでは、搬送ルート(基板搬送面)は、図2の面内方向となり、図1の水平方向ならびに奥行き方向となる。
図2は、一例として、被処理基板Wが、基板搬送ハンド15に載っている状態でプラズマエッチング処理室3bに搬入される直前の状態を示している。また、被処理基板Wの下方には、ここでは、真空搬送室2の4辺にそれぞれ配置されたゲートバルブ10(10a,10b)、11a,11b,11cに対応して4個の除電部材14が配置されている。なお、図1は、図2におけるA−A’間の断面に対応する。
図3は、図1における真空搬送室2の寸法例を示す図であり、単位はmmである。図3に示すように、被処理基板Wの基板搬送面(すなわち、基板搬送ハンド15の基板載置面)と真空搬送室2の上板12までの距離は20mmであり、基板搬送面と下板13までの距離は100mmである。基板搬送面から除電部材14までの距離は、中心部から水平方向に離れるにつれて、最大距離である100mmから最小距離である5mmに向けて順次推移する。除電部材14における基板搬送面と平行でない領域(この形状例では除電部材14の全領域)の水平方向の長さは、被処理基板Wの直径と同等の300mmである。
次に、被処理基板Wのプラズマエッチング装置内での処理内容の一例を、図1を用いて説明する。まず、全体の概略的な処理内容について述べる。図示していないフープ(ウエハ格納容器)から取り出された被処理基板Wはロック室1に搬入され、その後、ゲートバルブ10を介して真空搬送室2に搬入される。真空搬送室2は、ロック室1から搬入された被処理基板Wを、プラズマエッチング処理室(真空処理室)3に向けて、基板搬送機構6および基板搬送ハンド15を用いて基板搬送面上で搬送する(搬送工程)。次いで、プラズマエッチング処理室(真空処理室)3は、ゲートバルブ11を介して真空搬送室2から搬入された被処理基板Wを対象として所定の処理(ここではプラズマエッチング処理)を行う(処理工程)。
このような処理において、ロック室1および真空搬送室2での処理内容は、より詳細には次ぎのようになる。図示していないフープ(ウエハ格納容器)から取り出された被処理基板Wは、図示していない大気中の搬送機構によってロック室1内の基板載置台4に載置される。このとき、ロック室1は大気圧であるが、真空ポンプ5によって所定の圧力まで排気される。その後、プラズマエッチング装置は、ロック室1と真空搬送室2の間にあるゲートバルブ10を開き、ロック室1内の基板載置台4上にある被処理基板Wを基板搬送機構6および基板搬送ハンド15で取り出し、被処理基板Wを真空搬送室2に搬送し、ゲートバルブ10を閉じる。
このときの被処理基板Wの電位を考える。ロック室1に被処理基板Wが搬送される前、なんらかの方法で被処理基板Wが除電されていたとしても、被処理基板Wと大気中の搬送機構との間で接触剥離帯電が発生する。すなわち、被処理基板Wは帯電する。さらにロック室1内でも、被処理基板Wと基板載置台4との間で接触剥離帯電が発生する。すなわち、ここでも被処理基板Wは帯電する。以上のことから、基板搬送機構6、基板搬送ハンド15上の被処理基板Wは帯電している。また、基板搬送ハンド15は例えばアルミナ等でできているため、被処理基板Wの電荷は接地部に逃げることができず、被処理基板Wの電位の絶対値は数百V以上となる場合がある。
真空搬送室2には、真空ポンプ7や図示していないガス導入部や圧力計等があるため、真空搬送室2内の圧力pは任意の値で制御できる。図1の実施例の場合、制御可能な圧力範囲は0.1Paから100Paである。被処理基板Wと除電部材14までの距離をdとする。被処理基板Wが除電部材14の上空に存在するとき、圧力pと距離dの積pdは以下の式(1)の範囲となる。
0.05<pd<1000(Pa・cm) (1)
パッシェンの法則から、圧力pと距離dの積pdがpd=100(Pa・cm)前後の場合にもっとも放電が発生しやすいが、式(1)で示される範囲は、このpd=100(Pa・cm)を含んでいる。つまり、pd=100(Pa・cm)前後になるように真空搬送室2の圧力を設定すれば、被処理基板Wと除電部材14との間で放電が発生する。
パッシェンの法則から、圧力pと距離dの積pdがpd=100(Pa・cm)前後の場合にもっとも放電が発生しやすいが、式(1)で示される範囲は、このpd=100(Pa・cm)を含んでいる。つまり、pd=100(Pa・cm)前後になるように真空搬送室2の圧力を設定すれば、被処理基板Wと除電部材14との間で放電が発生する。
図4(a)〜図4(d)は、図1の半導体製造装置において、真空搬送室2内での被処理基板Wと除電部材14の位置関係の一例を示した図である。この例では、図1における真空搬送室2の圧力は20Paに設定しているものとする。
ロック室1から真空搬送室2への被処理基板Wの搬送直後の被処理基板Wと除電部材14の位置関係は図4(a)のように離れていて、被処理基板Wと除電部材14の間で放電は発生しない。引き続き、被処理基板Wを除電部材14に近づけ、図4(b)の位置関係になっても被処理基板Wと除電部材14の間で放電は発生しない。さらに近づけて、被処理基板Wと除電部材14が図4(c)の位置になると、被処理基板Wと除電部材14の距離が、この場合、5cm程度になり、圧力pと距離dの積がpd=100(Pa・cm)となって、パッシェンの法則により被処理基板Wと除電部材14の間で放電が発生する。放電が発生することで、被処理基板Wの電荷は中和される、すなわち除電されて、被処理基板Wの電位は接地電位となる。そのため、さらに被処理基板Wを搬送した状態となる図4(d)以降では、被処理基板Wにおいて静電気力に伴う異物が付着することはない。
また、図4(c)で放電が発生したことによる被処理基板W、特にその被処理面側(表側)への異物付着は問題とならない。その理由は二つある。ひとつは放電が被処理基板Wの裏側と除電部材14の間で発生するため、仮にこの放電で異物が発生したとしても被処理基板Wの被処理面側(表側)への影響はないからである。もうひとつの理由として、この放電がグロー放電であるため、異物が発生するような激しい放電ではないためである。
なお、被処理基板Wと除電部材14の間で発生する放電は、図4(c)の位置、すなわち被処理基板Wと除電部材14の距離が5cmのときに必ず発生するとは限らない。なぜなら、被処理基板Wや除電部材14のミクロな表面状態が異なっているため、装置状態あるいは被処理基板Wの状態によって放電のしやすさが異なるためである。また、ここでは、圧力pは20Paに設定されているが、必ずしも20Paであるとは限らず、その前後である程度の誤差が生じる場合もある。
そこで、図1および図4で述べたように、接地電位の領域となる除電部材14は、真空搬送室2内における被処理基板Wの搬送ルート面(基板搬送面)との間で複数の異なる距離dを持つように設置される。ここでは、その一例として、除電部材14は、基板搬送面との間で一定の傾きで変化する距離dを持つように設置される。これにより、基板搬送面上で被処理基板Wを搬送した際に、除電部材14と基板搬送面との距離dは、基板搬送面上の位置に応じて5mm〜100mmの範囲で変動する。その過程で、被処理基板Wと除電部材14との距離dが5cm「前後」となる領域を経由し、そのいずれかの箇所で圧力pと距離dの積pdが100(Pa・cm)となる条件を満たすことになる。
さらに、この5cm「前後」の距離dが生じる機会は、被処理基板Wの搬送に伴い、図4(c)に示したように、所定の位置に被処理基板Wの右端部が到達した時点から、当該所定の位置を被処理基板Wの左端部が通り過ぎるまで与えられる。すなわち、ある所定の期間に渡って継続的に除電を行う機会が得られる。このように、本実施例1の除電方法は、所定の形状を持つ除電部材14を用いると共に、被処理基板Wの搬送という通常の処理を利用して、除電が行われる条件を探索しつつ当該条件を満たす機会を十分に確保できる方法となっている。これによって、除電を確実に行うことが可能になる。
以上、本実施例1の半導体製造装置および基板の除電方法を用いると、被処理基板Wに帯電が生じている場合には、真空搬送室2内で被処理基板Wを搬送中に、被処理基板Wと除電部材14の間で放電が生じる条件となり、放電が発生して、被処理基板Wは除電される。したがって、本実施例1によれば、高価な除電装置を用いることなく、低コストで被処理基板Wの電位を接地電位まで低減することが可能となり、静電気力によって被処理基板Wに付着する異物をなくすことが可能となる。また、被処理基板Wの搬送を利用して除電を行っているため、除電を行うための特別な工程を追加する必要もなく、半導体製造装置のスループットの向上が図れる。
本発明の実施例2による半導体製造装置および当該装置における基板の除電方法について、図5により説明する。図5は、本発明の実施例2による半導体製造装置において、その基板の除電方法の一例を示すフロー図である。本実施例2の除電方法は、例えば図1に示す半導体製造装置の真空搬送室2内で、被処理基板Wを除電部材14の上空まで搬送後、真空搬送室2内の圧力を変化させて被処理基板Wを除電する方法である。
図5において、半導体製造装置(プラズマエッチング装置)は、まず、ロック室1を介して真空搬送室2に被処理基板Wを搬送し、被処理基板Wを処理室3の前にある除電部材14の上空に移動する(ステップS51)。すなわち、例えば、被処理基板Wを図4(d)に示したような位置に設置する。このとき、真空搬送室2の内部の圧力は所定圧力の下限である0.1Paである(ステップS52)。プラズマエッチング装置は、真空搬送室2に窒素(N2)ガスを導入して、真空搬送室2の圧力を上げていく(ステップS53)。
このステップS53では、真空搬送室2の圧力が上限である100Paに到達するまでの過程で、圧力pと、被処理基板Wと除電部材14の距離dとの積pdが、pd=100(Pa・cm)となる瞬間がある。このとき、パッシェンの法則により、被処理基板Wと除電部材14の間で放電が発生し(ステップS54)、被処理基板Wは除電される。その後、真空搬送室2の圧力は上限である100Paに到達する(ステップS55)。プラズマエッチング装置は、真空搬送室2の圧力を所定の圧力である20Paに戻した後(ステップS56)、被処理基板Wをプラズマエッチング処理室3へ搬送して(ステップS57)、所定の処理を施す。
このように、真空搬送室2内の圧力を変化させることで、被処理基板Wと除電部材14の間で放電が発生し、被処理基板Wは除電されて接地電位となるため、被処理基板Wに静電気力によって異物が付着することはなくなる。なお、ここでは、真空搬送室2の圧力を下から上に上げていく方法を例としたが、勿論、上から下に下げていく方法を用いることも可能である。
また、本実施例2では、除電部材14として、図1等のように距離dに変動幅を持たせることが可能な部材を用いたが、ここでは圧力pを変動させているため、場合によっては距離dが一定である部材(例えば図1のような直角三角形ではなく長方形の部材)を用いることも可能である。ただし、この場合、圧力pを変動させる過程で除電が行われる機会が瞬間的になり得る。そこで、距離dに変動幅を持たせることが可能な除電部材14を用いることで、この距離dの変動幅に応じて除電が行われる圧力pにも幅を持たせることが可能になる。その結果、ある所定の期間に渡って継続的に除電を行う機会が得られ、除電を確実に行うことが可能になる。
本発明の実施例3による半導体製造装置および当該装置における基板の除電方法について、図6により説明する。図6は、本発明の実施例3による半導体製造装置において、その主要部の概略構成例を示す断面図である。図6に示す構成例は、図1の半導体製造装置の真空搬送室2内で、除電部材14の上部に金属製で先端が針状となっている針状除電部材20を所定の間隔で複数個取り付けて、被処理基板Wと接地電位間の距離を変えた例である。
実施例1と同様の方法を用いて被処理基板Wを除電することが可能であるが、図6のように針状除電部材20を用いることで、より放電が発生しやすくなり、より確実に被処理基板Wを除電することが可能となる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば、前述した実施例は、本発明を分かり易く説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、図6の真空搬送室2を用いて、図5の処理フローを実施し、被処理基板Wを除電する方法を適用してもよい。また、除電部材14は、必ずしも、図1のような形状に限定されるものではなく、基板搬送面との間で複数の異なる距離を持つように設置されていればよく、図7(a)〜図7(c)を初めとして、様々に変形することが可能である。図7(a)〜図7(c)は、図1の半導体製造装置において、その除電部材14の各種変形例を示す断面図である。例えば、図7(a)に示すように、図1の除電部材14を左右反転させたような除電部材14aや、図7(b)に示すように、図1の除電部材14を複数個繋げたような除電部材14bや、図7(c)に示すように、二等辺三角形の形状からなる除電部材14c等を用いることも可能である。
1…ロック室、2…真空搬送室、3,3a,3b,3c…プラズマエッチング処理室(真空処理室)、4,8…基板載置台、5,7,9…真空ポンプ、6…基板搬送機構、10,10a,10b,11,11a,11b,11c…ゲートバルブ、12…上板、13…下板、14,14a,14b,14c…除電部材、15…基板搬送ハンド、20…針状除電部材、W…被処理基板。
Claims (6)
- 装置外部との間で被処理基板の搬入または搬出を行うロック室と、
内部の圧力を設定し、前記ロック室を経由して搬入される前記被処理基板を基板搬送面上で搬送し、内部に除電部材が設置される真空搬送室と、
前記真空搬送室を経由して搬入される前記被処理基板に対して所定の処理を行う真空処理室とを備え、
前記除電部材は、接地電位が印加され、前記基板搬送面との間で複数の異なる距離を持つように設置される半導体製造装置。 - 請求項1記載の半導体製造装置において、
前記除電部材は、前記基板搬送面との間で一定の傾きで変化する距離を持つように設置される半導体製造装置。 - 請求項2記載の半導体製造装置において、
前記真空搬送室は、前記内部の圧力を所定の範囲で上から下へ又は下から上へ変動させる圧力可変部を有する半導体製造装置。 - 請求項2記載の半導体製造装置において、
前記除電部材は、更に、前記基板搬送面に向けて突出する複数の針状の部品を有する半導体製造装置。 - 真空搬送室内で被処理基板を真空処理室に向けて搬送する搬送工程と、
前記真空搬送室を経由して搬入される前記被処理基板に対して所定の処理を行う処理工程とを備え、
前記搬送工程では、前記被処理基板は、前記被処理基板との間で複数の異なる距離を持つ接地電位の領域を通過するように搬送される半導体製造装置における基板の除電方法。 - 真空搬送室内で被処理基板を真空処理室に向けて搬送する搬送工程と、
前記真空搬送室を経由して搬入される前記被処理基板に対して所定の処理を行う処理工程とを備え、
前記搬送工程は、さらに、
前記被処理基板との間で複数の異なる距離を持つ接地電位の領域に前記被処理基板を配置するステップと、
前記被処理基板が前記接地電位の領域に配置された状態で、前記真空搬送室内の圧力を変動させるステップとを有する半導体製造装置における基板の除電方法。
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