JP2014116507A - 半導体装置の検査方法および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の検査方法および半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電界効果トランジスタの評価に用いるTEGを構成する電界効果トランジスタのゲート絶縁膜が、プラズマプロセスにより生じる電荷によりダメージを受けることが防げる電界効果トランジスタの評価に用いるTEGを提供する。
【解決手段】評価用のMOSFETQUのゲート電極に、pチャネル型のMOSFETQPを介して保護ダイオードDPのアノードを接続し、また、当該ゲート電極にnチャネル型のMOSFETQNを介して保護ダイオードDNのカソードを接続したTEGを用いて、MOSFETQUの評価を行う。
【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置の検査方法および半導体装置に関し、特に、電界効果トランジスタを有する半導体装置に適用して有効な技術に関するものである。
近年では半導体装置の微細化に伴い、半導体基板上に形成する半導体素子であるMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:MOS型電界効果トランジスタ)のサイズが小さくなっている。特に、高速な動作性能を求められる低耐圧のMOSFETは、半導体装置の微細化によりゲート電極の平面視における面積が小さくなっている。このようなMOSFETの特性の劣化を評価する場合には、半導体基板上に形成した評価デバイスであるTEG(Test Elemental Group)を構成する評価用のMOSFETに対して、プローブ検査などを行うことが知られている。
また、近年では、半導体装置の配線の形成工程においては、プラズマエッチングなどのプラズマプロセスの利用が増加している。
特許文献1(特開2005−150396号公報)には、プラズマチャージダメージからMOSトランジスタを保護するために、MOSトランジスタのゲート電極に、互いに極性が異なる保護ダイオードを接続することが記載されている。
特許文献2(特開2008−311285号公報)には、MOSトランジスタのゲート絶縁膜に対するプラズマダメージを回避することが記載されている。
特許文献3(特開平10−65157号公報)には、MOSFETのゲート−ソース間に双方向ツェナーダイオードを内蔵させてクランプ回路を構成することにより、サージ電圧等による素子破壊を防ぐことが記載されている。
特開2005−150396号公報 特開2008−311285号公報 特開平10−65157号公報
半導体装置の製造工程において、プラズマプロセスの利用により大面積の配線に大きな電荷がチャージされた場合、この電荷がMOSFETのゲート電極に印加され、ゲート電極と半導体基板の間で絶縁破壊が起きることで、ゲート絶縁膜がダメージを受けて劣化する問題が生じる。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される実施の形態のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
一実施の形態である半導体装置の検査方法は、評価用の電解効果トランジスタのゲート電極にpチャネル型の電解効果トランジスタを介して第1保護ダイオードのアノードを接続し、また、当該ゲート電極にnチャネル型の電解効果トランジスタを介して第2保護ダイオードのカソードを接続した評価デバイスを用いて、電解効果トランジスタの評価を行うものである。
また、一実施の形態である半導体装置の検査方法は、評価用の電解効果トランジスタのゲート電極にpチャネル型の電解効果トランジスタを介して第1保護ダイオードのアノードを接続し、また、当該ゲート電極にnチャネル型の電解効果トランジスタを介して第2保護ダイオードのカソードを接続した評価デバイスを有するものである。
本願において開示される一実施の形態によれば、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
本発明の実施の形態1である半導体装置を含む半導体ウエハを示す平面図である。 図1に示す半導体ウエハの一部を拡大して示す平面図である。 図1に示す半導体ウエハの一部を拡大して示す平面図である。 本発明の実施の形態1である半導体装置を示す断面図である。 図4に示す半導体装置を模式的に示す回路図である 本発明の実施の形態2である半導体装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態2である半導体装置の変形例を示す断面図である。 比較例として示す半導体装置の断面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
(実施の形態1)
本実施の形態の半導体装置は、半導体基板上に、MOS(Metal Oxide Semiconductor)型のFET(Field Effect Transistor)、すなわち電界効果トランジスタ(以下単にMOSFETという)を有し、MOSFET上に、層間絶縁膜および当該層間絶縁膜に埋め込まれ配線により構成される配線層を有するものである。さらに、本実施の形態の半導体装置は、半導体基板上に、上記MOSFETの特性を評価するためのTEG(Test Elemental Group)を有するものである。以下では、評価デバイスであるTEGを構成するMOSFETのゲート絶縁膜がダメージを受けることを防ぎ、TEGの評価の信頼性を向上させることについて説明する。
微細なMOSFETのしきい値電圧Vthなどの特性が、設計値と比べて変動した場合、そのため、回路が動作しない課題、または動作範囲が限られるなどの課題が生じやすい。なお、しきい値電圧は、製造時にばらついてしまう場合に加え、動作時の温度または電源電圧の変動による影響で変動する場合がある。このようなMOSFETの特性を検査し、しきい値電圧などの特性が適正範囲であること、または許容範囲を超えて変動していることなどを評価するために用いる構造として、本実施の形態では、半導体基板上のスクライブ領域にTEGを配置している。
以下では、本実施の形態のTEGを用いた半導体装置の検査方法および当該TEGを含む半導体装置の構造について、図1〜図5を用いて説明する。図1は、本実施の形態の半導体装置を構成する半導体ウエハの平面図である。図2および図3は、上記半導体ウエハの一部を拡大して示す平面図である。図4は、本実施の形態の半導体装置を構成するTEGを示す断面図である。図5は、図4に示すTEGを含む半導体装置を模式的に示す回路図である。
本実施の形態の半導体装置を構成する半導体ウエハの平面図を図1に示す。図1に示す半導体ウエハWFは、例えば単結晶シリコンからなる半導体基板と、その上に形成された半導体素子および配線層を含んでいる。半導体ウエハWFの主面上には、後の工程で切削されることで個片化されてチップとなる領域がマトリクス状に並んで配置されている。なお、半導体ウエハWFは半導体基板と呼ぶこともできる。
半導体チップとなる領域、すなわちチップ領域は、格子状に形成されたスクライブ領域SLによりマトリクス状に区切られている。つまり、半導体ウエハWFの主面には、半導体ウエハWFの主面に沿う第1方向および第1方向に直交する第2方向のそれぞれの方向に延在するスクライブ領域SLが複数本並んで形成されている。なお、スクライブ領域SLは、スクライブラインと呼ぶこともできる。
図2に示す平面図は、図1に示す半導体ウエハWFの上面の複数のスクライブ領域SLのうち、2本のスクライブ領域SLが交差する領域の近傍を拡大して示す平面図である。また、図3に示す平面図は、一つの半導体チップCPの平面図である。つまり、図3に示す半導体チップCPは、図1に示す半導体ウエハWFの上面の4本のスクライブ領域に囲まれた一つのチップ領域を示す平面図である。
ダイシング工程により半導体ウエハWFが複数の半導体チップに個片化された際には、個片化されたそれぞれの半導体チップCPは図3に示すような構成となる。つまり、図2に示すスクライブ領域SLは、半導体ウエハをダイシングして半導体チップを個片化する際にダイシングブレードにより切削される領域である。このため、図3に示す半導体チップCPには、図1および図2に示すスクライブ領域SLは殆ど残っていないことが考えられる。
本実施の形態の半導体チップCPの全体の模式的な平面図である図3では、図を分かりやすくするため、半導体基板の上部に形成された素子、層間絶縁膜および配線などは示していない。ただし、図2および図3では、TEGを用いたプローブ検査などの際に電極として用いられるパッドP1、P2およびP3を示している。図3に示すように、半導体チップCPは平面視において矩形の形状を有している。
図3に示す半導体チップCPは、例えば半導体基板上に形成された電界効果トランジスタ、ダイオードまたは容量素子などを有し、増幅器、演算器、スイッチング素子またはメモリなどとして機能する。これらの機能を発揮するために用いられる素子および配線などは、図2および図3に示す製品領域である回路部PRに形成されている。平面視において回路部PRは半導体チップCPの大部分を占めており、回路部PRの周囲には、回路部PRを囲うように、金属膜からなるシールリングR1が形成されている。シールリングR1は例えばAl(アルミニウム)、Cu(銅)またはW(タングステン)などからなり、半導体チップCPを構成する半導体基板およびその上層の層間絶縁膜を貫通して形成された壁状の形状を有している。
シールリングR1は、半導体ウエハから半導体チップを切り離して個片化する際のダイシング工程において、半導体チップにクラックが生じて製品に不良が生じることを防ぐことを目的として設けられている保護用の膜である。シールリングR1は半導体チップCPの端部の近傍であって、半導体チップCPの端部と回路部PRとの間に配置されており、半導体チップCPの上面から裏面にかけて形成されている。ここではシールリングR1は回路部PRの周囲を完全に囲う環状の形状を有している。
また、半導体チップCPの上面には、平面視において、矩形の半導体チップCPの一辺に沿って延在するスクライブ領域S1、S2およびS3が形成されている。スクライブ領域S1、S2およびS3はシールリングR1の外側に形成されており、スクライブ領域S1は半導体チップCPの一辺に隣接して形成され、この一辺から半導体チップCPの反対側の一辺に向かって、スクライブ領域S1、S2およびS3の順に並んで配置されている。スクライブ領域S1およびS3には、半導体チップに形成した半導体素子、配線または層間絶縁膜などの特性を評価するためのTEGが形成されている。ここでは、半導体チップCPの一部であって、回路部PRを囲うシールリングR1の外側の領域をスクライブ領域と呼ぶ。また、本願ではスクライブ領域S1、S3の延在する方向を第1方向と呼び、前記半導体基板の主面および前記層間絶縁膜の上面に沿う方向であって第1方向に直交する方向を第2方向と呼ぶ。
なお、図3ではスクライブ領域S1〜S3を全て半導体チップCPの特定の一辺に沿う領域として示したが、スクライブ領域を複数設けている場合、その一部は、同一の半導体チップCPの四辺のうち、他のスクライブ領域とは異なる辺に沿って形成されていてもよい。例えばスクライブ領域S3はスクライブ領域S1の延在方向である第1方向に直交する方向である第2方向に延在し、半導体チップCPの上面の端部に形成されていてもよい。このとき、シールリングR1が平面視において矩形の形状を有していれば、シールリングR1の4辺のうちの2辺と、半導体チップCPの2辺との間にスクライブ領域が形成されていることとなる。
図3には、スクライブ領域S1に形成したTEG(図示しない)に対してプローブ検査行うための複数のパッドP1を示しており、同様に、スクライブ領域S3に形成したTEG(図示しない)に対してプローブ検査行うための複数のパッドP3を示している。パッドP1はスクライブ領域S1内において、第1方向に並べて配置されている。隣り合うパッドP1同士は互いに絶縁されている。
同様に、パッドP3はスクライブ領域S3内において、スクライブ領域S3が延在する第1方向に並べて複数配置されている。なお、本実施の形態においてMOSFETの特性を評価するためのTEGを構成するMOSFETは、スクライブ領域S1、S3のそれぞれのパッドP1およびP3の下層に形成されている。
ここで、スクライブ領域S1内のパッドP1の周囲には、パッドP1を囲うように、シールリングR1と同様の構造を有するシールリングR2が形成されているが、スクライブ領域S2内およびS3内にはシールリングは形成されていない。これは、半導体チップCPの端部に近い領域にはクラックが入りやすく、半導体チップCPの端部近傍に形成されたTEGを含む領域、すなわちパッドP1が形成された領域は、半導体チップCPの端部から形成されたクラックによって破壊されやすい位置にあるためである。
なお、シールリングR2は半導体チップCPの端部から入るクラックからTEGを保護するために形成されているため、パッドP1が形成された領域を完全に囲わず、パッドP1が形成された領域と、スクライブ領域S1と隣接する半導体チップCPの端部との間にのみシールリングR2が形成されていてもよい。したがって、シールリングR2は平面視において環状となっていなくてもよい。
回路部PRには、半導体装置を動作させるためにボンディングワイヤなどの接続部材を接続させる電極であるパッドP4(図2参照)が形成されている。パッドP4は製品である半導体チップCPを使用する際に電流が流れる電極である。また、パッドP1およびP3は、製品を使用する前であって、配線または層間絶縁膜などの信頼性を評価する際にプローブ、つまり検査針を接触させてTEGを構成するMOSFET特性などを調べるために用いられる測定用の電極である。なお、図3ではパッドP4の図示を省略している。
また、図2に示すように、マトリクス上に配置されたチップ領域同士の間のスクライブ領域SLには、スクライブ領域S1〜S2と同様に各種のTEGが配置され、プローブ検査においてプローブを接触させるためのパッドP2が複数形成されている。スクライブ領域SLはダイシング工程によって除去される領域であるが、スクライブ領域SL上のTEGを用いて半導体装置の特性評価および信頼性評価を行う場合、評価のための測定をダイシング工程の前に行うため、スクライブ領域SLにTEGが配置されていても、当該TEGを用いた測定は可能である。
ここで、様々な項目の評価を行う場合、または新たに評価すべき項目が増加した場合などは多くのTEGが必要になることもあり、そのような場合にはスクライブ領域SLだけではTEGの配置スペースが足りず、スクライブ領域SL以外の、半導体チップとなる領域にもスクライブ領域S1〜S3を複数列設ける場合が考えられる。このような場合は、スクライブ領域SLをダイシング工程で切断して半導体チップを個片化したとしても、半導体チップ上にTEGを含むスクライブ領域S1〜S3が残ることになる。半導体チップ上にTEGが残っていれば、ダイシング工程後の個片化された半導体チップについても、TEGを用いた測定・評価が可能である。なお、半導体チップ上に残るスクライブ領域は複数列ではなく、例えばスクライブ領域S1の1列のみでもよい。
また、ダイシング技術が向上し、今後ダイシングブレードによる切削面積が小さくなることが考えられ、そのような場合にダイシング工程で切削される領域よりも広いスクライブ領域SLをレイアウトしている場合、スクライブ領域SLの一部が除去されずに残り、スクライブ領域SLに形成したTEGが個片化した半導体チップの端部に残る可能性がある。また、ダイシング技術が向上した際に、切削される領域に合わせてスクライブ領域SLの幅を狭めると、TEGおよびTEGの導通検査などを行うためのプローブを当てるパッドを配置するための面積をスクライブ領域SL上に確保できなくなる可能性がある。その場合には、スクライブ領域SLではなくスクライブ領域S1〜S3などのように半導体チップとして残る領域にTEGを配置しなければならないため、ダイシング工程後の半導体チップにTEGが残ることになる。
次に、図4に、本実施の形態の半導体装置を構成するTEGの断面図を示す。当該TEGはpチャネル型のMOSFETQUを有し、ゲートクランプ用のnチャネル型のMOSFETQN、pチャネル型のMOSFETQP、保護ダイオードDNおよびDPを有している。これらを含むTEGは、図2および図3に示すスクライブ領域S1〜S3およびSLに形成されている。
図4に示すように、MOSFETQU、QP、QN、保護ダイオードDNおよびDPは互いに素子分離領域IEにより電気的に分離されている。素子分離領域IEは、半導体基板SBの上面に形成された溝内に埋め込まれた酸化シリコン膜などからなる絶縁膜である。素子分離領域IEは例えばSTI(Shallow Trench Isolation)構造またはLOCOS(Local Oxidization of Silicon)構造を有している。素子分離領域IEが形成されている領域は不活性領域であり、素子分離領域IEから半導体基板SBの主面が露出している領域は活性領域である。つまり、活性領域のレイアウトは素子分離領域IEにより規定されている。
MOSFETQUは、半導体基板SB上に形成されたゲート絶縁膜GF1とゲート絶縁膜GF1上に形成されたゲート電極G1と、ゲート電極G1の横の半導体基板SBの主面に対になって形成されたソース・ドレイン領域とを有している。ゲート絶縁膜GF1は例えば酸化シリコン膜からなり、ゲート電極G1は例えばポリシリコン膜からなる。ゲート電極G1およびゲート絶縁膜GF1からなる積層膜の側壁には、酸化シリコン膜または酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との積層膜などからなるサイドウォールSWが自己整合的に形成されている。
MOSFETQUを構成するソース・ドレイン領域はp型の不純物(例えばB(ホウ素))を含む半導体領域であり、ゲート電極G1の直下の半導体基板SBを挟むように配置されている。対になっているソース・ドレイン領域のそれぞれは、不純物濃度が比較的薄いp型の半導体領域であるエクステンション領域E1と、不純物濃度がエクステンション領域E1よりも高いp型の半導体領域である拡散層D1とを含むLDD(Lightly Doped Drain)構造を有している。
エクステンション領域E1は、拡散層D1よりもゲート電極G1の直下の半導体基板SBの上面に近い領域に形成されている。なお、ソース・ドレイン領域に挟まれた、ゲート電極G1の直下の半導体基板SBの上面近傍の領域の半導体基板SBは、MOSFETQUの動作時にチャネル領域となる。エクステンション領域E1は、拡散層D1よりも浅い深さで形成されている。なお、本願でいう深さとは、半導体基板SBの上面を始点として、半導体基板SBに向かう方向における距離をいう。
MOSFETQUは、半導体基板SBの上面に形成されたn型の半導体領域であるウエルW1上に形成されている。ウエルW1中のn型の不純物(例えばP(リン)またはAs(ヒ素))の濃度は比較的薄く、ウエルW1は上記ソース・ドレイン領域よりも深い深さで形成されている。
また、ゲートクランプ用のMOSFETQPは、他の領域に形成されたMOSFETQUと同様の構造を有している。つまり、MOSFETQPが形成されている領域において、半導体基板SBの上面に形成されたn型の半導体領域であるウエルW2上には、ゲート絶縁膜GF2を介してゲート電極G2が形成されている。また、ゲート電極G2の横の半導体基板SBの上面には、エクステンション領域E2および拡散層D2をそれぞれ有するp型の半導体領域であるソース・ドレイン領域が一対形成されている。MOSFETQPは、ゲート電極G2と、エクステンション領域E2および拡散層D2を有するソース・ドレイン領域とを含んでいる。
また、ゲートクランプ用のMOSFETQNは、他の領域に形成されたMOSFETQUと同様の構造を有している。ただし、MOSFETQNは、n型のトランジスタである点でMOSFETQUおよびQPと異なる。つまり、MOSFETQNが形成されている領域では、半導体基板SBの上面に形成されたp型の半導体領域であるウエルW3が形成されている。ウエルW3上には、ゲート絶縁膜GF3を介してゲート電極G3が形成されており、ゲート電極G3の横の半導体基板SBの上面には、エクステンション領域E3および拡散層D3をそれぞれ有するn型の半導体領域であるソース・ドレイン領域が一対形成されている。MOSFETQNは、ゲート電極G3と、エクステンション領域E3および拡散層D3を有するソース・ドレイン領域とを含んでいる。
また、ゲートクランプ用の保護ダイオードDPは、半導体基板SBの上面に形成されたp型半導体領域PS1と、p型半導体領域PS1よりも深い深さで形成されたn型半導体領域NS1とにより構成されている。図4に示す断面では、n型半導体領域NS1の上面は半導体基板SBの上面に露出しておらず、p型半導体領域PS1に覆われている。ここで、n型半導体領域NS1は半導体基板SBに電気的に接続されている。つまり、互いにPN接合を構成しているp型半導体領域PS1およびn型半導体領域NS1からなる保護ダイオードDPは、アノードがMOSFETQPのソース・ドレイン領域に接続され、カソードが半導体基板SBに接続されて接地されている。
また、ゲートクランプ用の保護ダイオードDNは、半導体基板SBの上面に形成されたn型半導体領域NS2と、n型半導体領域NS2よりも深い深さで形成されたp型半導体領域PS2とにより構成されている。図4に示す断面では、p型半導体領域PS2の上面は半導体基板SBの上面に露出しておらず、n型半導体領域NS2に覆われている。ここで、p型半導体領域PS2は半導体基板SBに電気的に接続されている。つまり、互いにPN接合を構成しているp型半導体領域PS2およびn型半導体領域NS2からなる保護ダイオードDNは、カソードがMOSFETQNのソース・ドレイン領域に接続され、アノードが半導体基板SBに接続されて接地されている。
ここでは、p型半導体領域PS1およびPS2は、半導体基板SB中にp型の不純物(例えばB(ホウ素))を導入して形成された領域である。また、n型半導体領域NS1およびNS2は、半導体基板SB中にn型の不純物(例えばP(リン)またはAs(ヒ素))を導入して形成された領域である。
ゲート電極G1〜G3、拡散層D1〜D3、p型半導体領域PS1およびn型半導体領域NS2のそれぞれの上面にはシリサイド層SCが形成されている。シリサイド層SCは、例えばニッケルシリサイド(NiSi)からなる。また、シリサイド層SCの材料は、コバルトシリサイド(CoSi)またはニッケルプラチナシリサイド(NiPtSi)であってもよい。シリサイド層SCは、ゲート電極G1〜G3、拡散層D1〜D3、p型半導体領域PS1およびn型半導体領域NS2のそれぞれに接続されるコンタクトプラグC1との間の接触抵抗を低減するために形成されている。
半導体基板SB上には、エッチングストッパ膜ESおよび層間絶縁膜IFが、MOSFETQU、QP、QN、保護ダイオードDPおよびDNを覆うように順次積層されて形成されている。エッチングストッパ膜ESは例えば窒化シリコン膜からなり、層間絶縁膜IFは例えばTEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)膜などの酸化シリコン膜からなる。層間絶縁膜IFおよびエッチングストッパ膜ESからなる積層膜には、その上面から底面を貫通するコンタクトホールが複数形成され、各コンタクトホール内には、主にW(タングステン)を含むコンタクトプラグC1が埋め込まれて形成されている。複数のコンタクトプラグC1および層間絶縁膜IFのそれぞれの上面は平坦化され、互いにほぼ同一の高さとなっている。
複数のコンタクトプラグC1は、シリサイド層SCを介してゲート電極G1〜G3、拡散層D1〜D3、p型半導体領域PS1およびn型半導体領域NS2のそれぞれに電気的に接続されている。なお、図4では、MOSFETQUのソース・ドレイン領域に接続されるコンタクトプラグを図示していない。
層間絶縁膜IF上およびコンタクトプラグC1上には、例えばSiOC膜からなる層間絶縁膜L1が形成されており、層間絶縁膜L1を貫通する複数の溝内には、配線M1、M1aおよびM1bが埋め込まれている。つまり、配線M1、M1aおよびM1bのそれぞれの間には層間絶縁膜L1が介在している。配線M1、M1aおよびM1bのそれぞれは、上記複数の溝内に形成されたバリア導体膜BM1および主導体膜MM1を含んでいる。バリア導体膜BM1は、上記溝の側壁および底面を覆うように形成されており、主導体膜MM1は上記溝内にバリア導体膜BM1を介して埋め込まれている。以下では、層間絶縁膜L1、配線M1、M1aおよびM1bを含む層を第1配線層と呼ぶ。
バリア導体膜BM1は例えばTa(タンタル)、TaN(窒化タンタル)またはそれらの積層膜からなり、主導体膜MM1は、例えばCu(銅)からなる。配線M1、M1aおよびM1bは所謂シングルダマシン法により形成されており、各配線の上面および層間絶縁膜L1の上面は平坦化され、高さが揃えられている。バリア導体膜BM1は、隣接する層間絶縁膜L1およびIFのそれぞれの内部に、主導体膜MM1を構成する金属(例えばCu(銅))が拡散することを防ぐために形成されている。これにより、層間絶縁膜L1内およびIF内に金属材料が拡散して各層間絶縁膜の絶縁性が低下することを防いでいる。また、バリア導体膜BM1を設けることで、主導体膜MM1と、主導体膜MM1に隣接する層間絶縁膜L1などとの密着性を向上させる効果を得られる。
ここで、配線M1は、コンタクトプラグC1およびシリサイド層SCを介して、MOSFETQU、QPおよびQNのそれぞれのゲート電極G1、G2およびG3に電気的に接続されている。また、配線M1は、コンタクトプラグC1およびシリサイド層SCを介して、MOSFETQPおよびQNのそれぞれのソース・ドレイン領域に電気的に接続されている。つまり、図4に示すように、配線M1は拡散層D2およびD3に電気的に接続されている。このように、ゲート電極G1、G2、G3、MOSFETQPのソース・ドレイン領域およびMOSFETQNのソース・ドレイン領域は、配線M1を介して並列に接続されている。
また、配線M1aは、コンタクトプラグC1およびシリサイド層SCを介して、MOSFETQPのソース・ドレイン領域を構成する拡散層D2と、保護ダイオードDPを構成するp型半導体領域PS1に電気的に接続されている。つまり、MOSFETQPを構成する一対のソース・ドレイン領域のうち、一方は配線M1を介してMOSFETQUのゲート電極G1に電気的に接続され、もう一方は配線M1aを介して保護ダイオードDPに電気的に接続されている。
また、配線M1bは、コンタクトプラグC1およびシリサイド層SCを介して、MOSFETQNのソース・ドレイン領域を構成する拡散層D3と、保護ダイオードDNを構成するn型半導体領域NS2に電気的に接続されている。つまり、MOSFETQNを構成する一対のソース・ドレイン領域のうち、一方は配線M1を介してMOSFETQUのゲート電極G1に電気的に接続され、もう一方は配線M1bを介して保護ダイオードDNに電気的に接続されている。
層間絶縁膜L1および配線M1、M1aおよびM1bのそれぞれの上には、バリア絶縁膜BFおよび層間絶縁膜L2が形成されている。バリア絶縁膜BFは例えば窒化シリコン膜からなり、層間絶縁膜L2は例えばSiOC膜からなる。層間絶縁膜L2の上面には、層間絶縁膜L2の途中深さまで達する配線溝が形成されており、当該配線溝の底面の一部には、層間絶縁膜L2およびバリア絶縁膜BFを貫通して配線M1の上面を露出するビアホールが形成されている。
上記した配線溝およびビアホール内には、バリア導体膜BM2を介して主導体膜MM2が埋め込まれている。上記配線溝内のバリア導体膜BM2および主導体膜MM2は配線M2を構成しており、上記ビアホール内のバリア導体膜BM2および主導体膜MM2はビアV1を構成している。つまり、層間絶縁膜L2の上面の配線溝内には配線M2が埋め込まれており、配線M2はその下部のビアV1を介して配線M1と電気的に接続されている。このように、配線M2およびビアV1は所謂デュアルダマシン法により形成されている。以下では、層間絶縁膜L2、バリア絶縁膜BF、配線M2およびビアV1を含む層を第2配線層と呼ぶ。
バリア導体膜BM2は、バリア導体膜BM1と同様に主導体膜MM2中の金属が隣接する絶縁膜内に拡散することを防いでいる。また、バリア導体膜BM2を設けることで、主導体膜MM2と、主導体膜MM2に隣接する層間絶縁膜L2などとの密着性を向上させる効果を得られる。また、バリア絶縁膜BFは、配線M1、M1aおよびM1bを構成する金属(例えばCu(銅))が、第1配線層上の層間絶縁膜L2中に拡散することを防いでいる。なお、ここでは配線M1a、M1bの上面にビアを介して第2配線を接続する必要はない。配線M1aはMOSFETQPおよび保護ダイオードDPを電気的に接続するために設けられており、配線M1bはMOSFETQNおよび保護ダイオードDNを電気的に接続するために設けられているためである。
図4では図示を省略しているが、第2配線層上には、第2配線層と同様の構造を有する配線層が複数積層されている。つまり、第2配線層上には、第2配線層中の配線M2に電気的に接続された配線を含む第3配線層が形成されており、当該第3配線層上には、第3配線層中の配線に電気的に接続された配線を含む第4配線層が形成されている。第1配線層および第2配線層を含む配線層は、例えば6層以上積層されており、その上面にはAl(アルミニウム)膜などからなるパッドが形成されている。当該パッドは、図2および図3に示すパッドP1〜P3に対応するものである。
また、例えば、スクライブ領域S1に形成された複数のパッドP1のうちの第1のパッドP1は図4に示すMOSFETQUのゲート電極G1に電気的に接続されており、第2のパッドP1はMOSFETQUのソース領域に電気的に接続されており、第3のパッドP1はMOSFETQUのドレイン領域に電気的に接続されている。
以上に説明したように、図2および図3に示すパッドP1〜P3のそれぞれには、図4に示すMOSFETQUを含むTEGが電気的に接続されている。なお、図4にはMOSFETおよびダイオードを含む複数の半導体素子を示しているが、本実施の形態のTEGにおいて半導体装置の特性などの評価に用いられる素子はMOSFETQUのみであり、MOSFETQP、QN、保護ダイオードDPおよびDNは、MOSFETQUがダメージを負うことを防ぐために設けられた保護用の素子である。
本実施の形態のTEGでは、例えば複数のパッドP1にプローブ装置の検査針を接触させ、所定の電位を供給してMOSFETQUを駆動させることにより、例えばMOSFETQUの電流を測定することでMOSFETQUのしきい値電圧特性を評価するものである。このTEGは、例えば差動増幅回路を構成するMOSFETのしきい値電圧特性を評価する場合になどに用いられる。なお、ここではTEGを構成する素子としてpチャネル型のMOSFETQUを示しているが、MOSFETQUはnチャネル型のMOSFETであってもよい。また、上記TEGは、スクライブ領域S1〜S3およびSLのいずれの領域に形成されていてもよい。
これにより、例えばNBTI(Negative Bias Temperature Instability)またはPBTI(Positive BTI)によるMOSFETの性能の変化を評価することができる。NBTIとは、例えばpチャネル型のMOSFETのゲート電極に対して負の電圧を印加した状態で半導体チップの温度が高まった場合に、当該MOSEFTのしきい値電圧の絶対値が大きくなる現象である。同様に、PBTIとは、例えばnチャネル型のMOSFETのゲート電極に対して正の電圧を印加した状態で半導体チップの温度が高まった場合に、当該MOSEFTのしきい値電圧の絶対値が大きくなる現象である。NBTIおよびPBTIは劣化モードの不良であり、トランジスタの長期信頼性を評価する重要な指標の一つである。
ただし、PBTIはnチャネル型のMOSFETに限らず、pチャネル型のMOSFETにも生じ、NBTIはpチャネル型のMOSFETに限らず、nチャネル型のMOSFETにも生じることが本発明者らの実験により判明している。つまり、pチャネル型のMOSFETのゲート電極に正または負のいずれの電圧を印加してもしきい値電圧の変動は起こり得る。また、nチャネル型のMOSFETのゲート電極に正または負のいずれの電圧を印加してもしきい値電圧の変動は起こり得る。
図2に示す回路部PRには、図4に示すMOSFETQUと同様の構造のMOSFETが形成されているため、上記プローブ検査により、TEGであるMOSFETQUのしきい値電圧特性を測定することで、回路部PRに形成された素子の特性評価を行うことができる。ここでは例えば、製造条件の違いなどによるMOSFETのゲート絶縁膜の劣化を評価し、半導体装置の製造工程にフィードバックして製造条件を改善することなどができる。
しかし、以下に説明するように、配線層の製造工程中のプラズマチャージによって発生する電荷により、TEGのゲート絶縁膜がダメージを受けることがある。TEGを用いたプローブ検査は、例えばNBTIを引き起こすゲート絶縁膜の劣化の発生の有無を調べるために行うものである。しかし、プラズマチャージダメージによりTEGのMOSFETを構成するゲート絶縁膜が劣化していると、ゲート絶縁膜の劣化を評価した際、当該劣化の原因がプラズマチャージダメージに起因して生じているのか、または他の要因に起因して生じているのかが不明となる。
つまり、ゲート絶縁膜がプラズマチャージダメージを受けると、検査にて本来評価すべき原因以外の理由によりゲート絶縁膜が劣化するため、評価用の素子としてのTEGの精度が下がり、TEGの信頼性が低下する。以下では、プラズマチャージダメージが発生する理由およびプラズマチャージダメージに起因して起こる問題について説明する。
図4に示すバリア絶縁膜BF、バリア導体膜BM1およびBM2は、例えばプラズマ処理を伴うプラズマCVD(Plasma Chemical Vapor Deposition)法を用いて形成される絶縁膜である。プラズマCVD法は、熱CVD法などに比べて、低い温度でより緻密な薄膜を形成することができ、これにより熱によるダメージの発生または層間での相互拡散の発生を抑制できるなどの利点がある。また、上記ビアホールは、例えばNFなどを用いて行うRIE(Reactive Ion Etching)法などのプラズマエッチング法により開口される孔部である。
このように、配線層を構成する膜の成膜工程、および加工工程では、プラズマCVDまたはプラズマエッチングなどのプラズマプロセスが利用されることが考えられる。このプラズマプロセスでは、例えば、より微細な溝掘りなどが可能となる高密度なプラズマを用いるHDP(High Density Plasma)技術を利用することが考えられる。
配線層を形成する際にプラズマ処理を用いることは、図示していない第3配線層などの上層の配線層を形成する場合にも同様である。ここで、例えば第2配線層を構成するバリア絶縁膜BF、バリア導体膜BM1およびBM2をプラズマCVD法により形成(堆積)する際には、その下地の配線M1はプラズマに晒される。また、層間絶縁膜L2およびバリア絶縁膜BFを貫通するビアホールをプラズマエッチングにより開口する場合、当該ビアホールの底部に露出する配線M1はプラズマに晒される。同様に第3配線層を形成する際には、バリア絶縁膜の形成および加工を行う場合などにプラズマプロセスを用いることで、下地の配線M2がプラズマに晒される。
このようにMOSFETQUを含むTEGの上層の配線層の形成工程で上記のようなプラズマプロセスを用いた場合、当該配線層の下地の配線がプラズマに晒され、当該配線に短時間に電荷が蓄積される。ここでは、プラズマプロセスにおいてプラズマに晒され、た配線に電荷が蓄積されることを、プラズマチャージまたはプラズマチャージアップという。
このような電荷は、配線M1およびM2を含む、各配線層のいずれの配線にも生じることが考えられる。特に配線の面積が大きい場合、すなわち、例えば配線がアンテナ状に広く形成されている場合には、当該配線に蓄積される電荷も大きくなる。なお、ここでいうアンテナ状の配線とは、一つの配線層内において、例えば配線が渦を巻くようにコイル状に設けられた場合のように、配線長が非常に長く、配線の全体の面積が大きいレイアウトの配線をいう。
プラズマチャージアップにより配線に蓄積された電荷は、TEGを構成するMOSFETのゲート電極に印加され、当該ゲート電極とその下の半導体基板との間を導通して半導体基板に流れる。この際、上記ゲート電極と半導体基板との間のゲート絶縁膜は絶縁破壊を起こし、ダメージを受けるため、絶縁膜としての性能が劣化する。本願では、このようにしてゲート絶縁膜が受けるダメージをプラズマチャージダメージと呼ぶ。
プラズマチャージダメージは、チャージアップされる配線の面積が大きい程大きくなり、また、MOSFETのゲート電極の平面視における面積が小さい程大きくなる。ただし、例えば半導体基板とゲート電極との間の耐圧を評価するような高耐圧なMOSFETを含むTEGでは、ゲート電極の平面視における面積が比較的大きく、さらにゲート絶縁膜が比較的大きいことが考えられるため、プラズマチャージダメージによりゲート絶縁膜が大きく劣化することを防ぐことができる。
しかし、上記のようにMOSFETのしきい値電圧の特性変化を評価するTEGであって、高速動作が求められる低耐圧のMOSFETと同様のゲート電極の面積を有する比較的低抵抗なMOSFETを含むTEGでは、平面視におけるゲート電極の面積が、上記した高耐圧のMOSFETよりも小さく、ゲート絶縁膜の膜厚が小さい。このため、プラズマチャージアップにより配線に蓄積された電荷は当該ゲート絶縁膜に局所的に流れ、ゲート絶縁膜の絶縁性能を大きく劣化させる。なお、プラズマチャージアップにより生じる電荷は、配線がプラズマプロセスによりプラズマに晒される度に蓄積されることが考えられるため、半導体装置の製造工程において、ゲート絶縁膜はプラズマチャージダメージを複数回受ける可能性がある。
ゲート絶縁膜がプラズマチャージダメージを受けた場合、TEGを用いて、ゲート絶縁膜の絶縁性などに起因するMOSFETのしきい値電圧特性を評価しようとしても、ゲート絶縁膜の特性の劣化がMOSFETの形成工程の条件等に拠るものであるのか、またはプラズマチャージダメージに起因するものであるのかを判断することができず、評価用素子としてのTEGの信頼性が低下する。このようにTEGを適切に利用することができない場合、半導体素子の製造条件を改善するためのフィードバックを行うことができなくなるため、プラズマチャージダメージによる問題を解決しなければ、半導体装置の信頼性が低下することとなる。
ここで、比較例として、MOSFETのゲート絶縁膜が上記のプラズマチャージダメージを受けることを回避するためのTEGの構造を、図8を用いて説明する。図8は、比較例として示すTEGを含む半導体装置の断面図である。
図8に示すように、比較例である半導体装置は、図4に示す本実施の形態の半導体装置と同様に、半導体基板SB上に形成されたMOSFETQUと、第2層配線とを有している。ただし、第1層配線およびMOSFETQUに接続されている素子の構造は本実施の形態とは異なる。なお、比較例のMOSFETQUは、本実施の形態のTEGを構成するMOSFETQU(図4参照)と同様に、MOSFETのしきい値電圧の特性を評価するために設けられた素子である。また、図示はしていないが、第2配線層上には複数の配線層が形成されており、配線層の製造工程では、プラズマチャージアップによる電荷が配線に蓄積される。
半導体基板SB上には、pチャネル型のMOSFETQUの他に、MOSFETQUとは素子分離領域IEにより隔てられた保護ダイオードDPaが形成されている。保護ダイオードDPaはゲートクランプ用に用いられる半導体素子であり、半導体基板SBの上面に形成されたp型半導体領域PS3と、p型半導体領域PS3の下部に接合されたn型半導体領域NS3とを含んでいる。
p型半導体領域PS3およびn型半導体領域NS3はPN接合を構成し、p型半導体領域PS3は、コンタクトプラグC1および第1配線層を構成する配線M1を介してMOSFETQUのゲート電極G1に電気的に接続されている。つまり、互いにPN接合を構成しているp型半導体領域PS3およびn型半導体領域NS3からなる保護ダイオードDPaは、アノードがMOSFETQUのゲート電極に接続され、カソードが半導体基板SBに接続されて接地されている。
このような構造の比較例の半導体装置において、プラズマチャージアップにより配線に負の電荷が蓄積され、この電荷が図8に示すTEGに印加された場合、当該負の電荷は、MOSFETQUのゲート電極G1および保護ダイオードDPaに印加される。負の電荷に対して保護ダイオードDPaは逆方向に接続されているため、TEGの評価のために、低い負の電圧をゲート電極G1に印加した場合には、保護ダイオードDPaはON状態にならず、保護ダイオードDPaに電流は流れない。このため、ゲート電極G1に印加される負の電圧が低い場合には、正常にTEGを使用して評価を行うことができる。
これに対し、プラズマチャージアップにより配線に蓄積された大きな負の電荷が保護ダイオードDPaに印加された場合には、ツェナー降伏などの降伏現象により保護ダイオードDPaがON状態となり、電流は保護ダイオードDPaを介して半導体基板SBに流れる。このため、ゲート電極G1および半導体基板SB間で絶縁破壊が起きることを防ぎ、ゲート絶縁膜GF1がプラズマチャージダメージを受けることを防ぐことができる。
ここで、半導体チップの製品領域である回路部に形成するpチャネル型のMOSFETを動作させる際には、ゲート電極に負電圧のみを印加し、正電圧は印加しないことが考えられる。この場合、ゲート絶縁膜に負の電位が印加されて起こるNBTIは考慮する必要があるが、ゲート絶縁膜に正の電位が印加されて起こるPBTIは考慮する必要がないようにも思える。
しかし、実際の半導体装置の製造工程では、上記したプラズマチャージアップによりpチャネル型のMOSFETのゲート電極に正電圧が印加される場合がある。この場合、製品領域のMOSFETには上記比較例で示した保護ダイオードは接続されていないため、PBTIが起こる虞がある。また、製品によっては、nチャネル型のMOSFETのゲート電極に正電圧を印加する半導体素子を設けることも考えられる。したがって、プローブ検査において、TEGを構成するpチャネル型のMOSFETのゲート電極に対し、負電圧のみではなく、正電圧を印加して評価を行うことが、半導体装置の信頼性を向上させる観点から重要となる。特に、差動増幅回路のようなアナログ回路では、NBTIまたはPBTIによるしきい値電圧の変動が顕著となる。
同様に、製品領域のnチャネル型のMOSFETは、ゲート電極に正電圧のみを印加し、負電圧を印加しないことが想定されるが、上記と同様に、プラズマチャージアップにより、負電圧の印加に起因するNBTIが起こる虞がある。したがって、TEGを構成するnチャネル型のMOSFETに対しても、正および負の両方の電圧をゲート電極に印加して評価を行うことが重要である。
しかし、図8に示す比較例の半導体装置では、正電圧をゲート電極G1に印加してMOSFETQUの特性を評価しようとしても、保護ダイオードDPaは正電圧に対して順方向に接続されているため、低い電圧を印加しても電流は常に保護ダイオードDPaを介して半導体基板SBに流れてしまう。したがって、MOSFETQUのゲート電極G1に所望の電圧を印加することができないため、正常にTEGを使用することができない。
また、図示はしないが、プラズマチャージダメージからゲート絶縁膜を保護する構造として、TEGを構成する評価対象のpチャネル型のMOSFETのゲート電極に、上記保護ダイオードDPaと同様の保護ダイオードを接続し、さらに、保護ダイオードDPaとは逆向きの保護ダイオードを接続することが考えられる。つまり、ゲート電極と半導体基板との間に、順方向および逆方向の保護ダイオードをそれぞれ接続することが考えられる。しかし、このようなTEGでは、正または負のいずれの電圧を当該MOSFETに印加しても、いずれか一方の保護ダイオードを通じて電流が半導体基板に流れてしまうため、TEGによる評価を行うことができない。
そこで、本実施の形態では、図4に示すように、評価対象のMOSFETQUのゲート電極G1と、保護ダイオードDPおよび保護ダイオードDNとの間に、MOSFETQPおよびMOSFETQNをそれぞれ接続している。これにより、pチャネル型またはnチャネル型のMOSFETQUは正または負のいずれの電圧をゲート電極G1に印加しても、MOSFETQUを動作させることが可能となる。また、プラズマチャージアップによる正または負のいずれの電荷がゲート電極G1に印加された場合であっても、ゲート電極G1および半導体基板SB間で絶縁破壊が起きることを防ぎ、ゲート絶縁膜GF1がプラズマチャージダメージを受けることを防ぐことができる。
ここで、プラズマチャージダメージから評価用トランジスタであるMOSFETQUを保護し、またMOSFETQUをTEGとして使用することができる仕組みを分かりやすく説明するため、図5に本実施の形態のTEGの模式的な回路図を示す。図5に示すように、例えばアンテナ状の大きな面積を有する配線部MPは、MOSFETQU、QPおよびQNのそれぞれのゲート電極に並列に接続され、さらにMOSFETQPおよびQNのそれぞれのソース・ドレイン領域の一方に並列に接続されている。また、MOSFETQPのもう一方のソース・ドレイン領域は、ゲートクランプとして使用される保護ダイオードDPに接続されており、MOSFETQNのもう一方のソース・ドレイン領域は、ゲートクランプとして使用される保護ダイオードDNに接続されている。なお、配線部MPは、図4に示す配線M1、M2を含む複数の配線層のうちの、一層または複数層の配線に相当する。
ここで、保護ダイオードDPは、アノードがゲートクランプ用のMOSFETQPのソース・ドレイン領域に接続され、カソードが半導体基板SBに接続されて接地されている。また、保護ダイオードDNは、カソードがゲートクランプ用のMOSFETQNのソース・ドレイン領域に接続され、アノードが半導体基板SBに接続されて接地されている。また、MOSFETQUのゲート電極および一対のソース・ドレイン領域は、それぞれ半導体チップの上面に露出するパッド(図2および図3参照)に電気的に接続されている。
このようなTEGを有する半導体装置において、プローブ検査により正電圧を評価用のトランジスタであるMOSFETQUのゲート電極に印加する際(例えばPBTIの評価時)には、ゲートクランプ用のMOSFETQPはOFF状態となり、ゲートクランプ用のMOSFETQNはON状態またはOFF状態となる。MOSFETQNがON状態となっても、MOSFETQNに接続された保護ダイオードDNはOFF状態、すなわち降伏現象が起きていない逆バイアスとなるため、この場合においては、MOSFETQPおよびQNには電流は流れず、MOSFETQUのゲート電極に正電圧を印加することができる。したがって、ゲート電極に正電荷ストレスを印加することでMOSFETQUをTEGとして使用し、しきい値電圧などのMOSFETQUの特性を評価することができる。
また、プローブ検査により負電圧を評価用のトランジスタであるMOSFETQUのゲート電極に印加する際(例えばNBTIの評価時)には、ゲートクランプ用のMOSFETQNはOFF状態となり、ゲートクランプ用のMOSFETQPはON状態またはOFF状態となる。MOSFETQPがON状態となっても、MOSFETQPに接続された保護ダイオードDPはOFF状態、すなわち降伏現象が起きていない逆バイアスとなるため、この場合においては、MOSFETQPおよびQNには電流は流れず、MOSFETQUのゲート電極に負電圧を印加することができる。したがって、ゲート電極に負電荷ストレスを印加することでMOSFETQUをTEGとして使用し、しきい値電圧などのMOSFETQUの特性を評価することができる。
次に、プラズマチャージアップにより配線部MPに生じる電荷により、上記したプローブ検査時にMOSFETQUのゲート電極に印加する電圧よりも大きい電圧が、MOSFETQUのゲート電極に印加された場合について説明する。
プラズマチャージアップにより配線部MPに生じる負電荷がMOSFETQUのゲート電極に印加された際には、ゲートクランプ用のMOSFETQNはOFF状態となるのに対し、ゲートクランプ用のMOSFETQPはON状態となる。このとき、MOSFETQPに接続された保護ダイオードDPは逆バイアスとなるが、降伏現象によりON状態となるため、電流はMOSFETQPおよび保護ダイオードDPを介して半導体基板に流れる。したがって、プラズマチャージアップにより配線部MPに生じる負電荷により、MOSFETQUのゲート電極とその直下の半導体基板との間のゲート絶縁膜が絶縁破壊されることを防ぐことができる。これにより、当該ゲート絶縁膜がプラズマチャージダメージを受け、MOSFETQUのしきい値電圧などの特性が変動してしまうことを防ぐことができる。
同様に、プラズマチャージアップにより配線部MPに生じる正電荷がMOSFETQUのゲート電極に印加された際には、ゲートクランプ用のMOSFETQPはOFF状態となるのに対し、ゲートクランプ用のMOSFETQNはON状態となる。このとき、MOSFETQNに接続された保護ダイオードDNは逆バイアスとなるが、降伏現象によりON状態となるため、電流はMOSFETQNおよび保護ダイオードDNを介して半導体基板に流れる。したがって、プラズマチャージアップにより配線部MPに生じる正電荷により、MOSFETQUのゲート電極とその直下の半導体基板との間のゲート絶縁膜が絶縁破壊されることを防ぐことができる。これにより、当該ゲート絶縁膜がプラズマチャージダメージを受け、MOSFETQUのしきい値電圧などの特性が変動してしまうことを防ぐことができる。
以上に説明したように、評価用のMOSFETのゲート電極にpチャネル型のMOSFETを介して保護ダイオードのアノードを接続し、また、当該ゲート電極にnチャネル型のMOSFETを介して保護ダイオードのカソードを接続したTEGを用いることにより、評価用のMOSFETのゲート絶縁膜がダメージを受けることを防ぐことを可能としている。したがって、図1〜図5を用いて説明したTEG(評価デバイス)を用いて半導体装置の検査を行うことで、プラズマチャージダメージに影響されずにMOSFETの特性の評価が可能となり、TEGの精度を向上させることができるため、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、ゲートクランプ用のMOSFETおよび保護ダイオードを用いるのではなく、代わりに、面積の大きいゲート電極を有するクランプ用のMOSFETまたは面積の大きい容量素子を、評価用のMOSFETのゲート電極に接続したTEGを用いた半導体装置の検査方法について説明する。
図6に、本実施の形態の半導体装置の断面図を示す。前記実施の形態1と同様に、半導体基板SB上にはTEGを構成するpチャネル型のMOSFETQUが形成されている。また、半導体基板SB上には、ゲートクランプ用のMOSFETQLが形成されている。MOSFETQLは例えばpチャネル型のMOSFETであり、MOSFETQUと同様にエクステンション領域E4および拡散層D4からなる一対のソース・ドレイン領域と、半導体基板SB上にゲート絶縁膜GF4を介して形成されたゲート電極G4を有している。
MOSFETQUは半導体チップ上に形成されたMOSFETのしきい値電圧などの特性の評価用に用いられ、MOSFETQLは、MOSFETQUのゲート絶縁膜GF1がプラズマチャージダメージを受けることを防ぐために用いられる。ゲート電極G4のゲート長はゲート電極G1よりも大きく、平面視におけるゲート電極G4の面積はゲート電極G1よりも大きい。
MOSFETQUおよびQLのそれぞれ上部にはエッチングストッパ膜ESおよび層間絶縁膜IFからなる積層膜が形成され、当該積層膜を貫通するコンタクトプラグC1が、MOSFETQUのゲート電極G1、ソース・ドレイン領域、およびMOSFETQLのゲート電極G4の上面に、シリサイド層SCを介して電気的に接続されている。層間絶縁膜IF上には、前記実施の形態1と同様に第1配線層および第2配線層ならびに第2配線層上に積層された複数の配線層(図示しない)が形成されている。
また、当該複数の配線層の上部には、例えば図2および図3に示すパッドP1、P2またはP3が形成されている。MOSFETQUのゲート電極G1および一対のソース・ドレイン領域のそれぞれは、例えば複数のパッドP1のそれぞれに、上記複数の配線層を介して電気的に接続されている。つまり、図6に示すTEGは、図2および図3に示すスクライブ領域S1〜S3およびSLのいずれかの領域に形成されている。
図6に示すように、前記実施の形態1と同様に、第1配線層内には配線M1が形成されているが、前記実施の形態1においてゲートクランプ用のMOSFETと保護ダイオードとを接続するために用いられた配線M1aおよびM1b(図4参照)は、本実施の形態の第1配線層内に形成されていない。配線M1は、その上部の配線M2にビアV1を介して電気的に接続されると共に、コンタクトプラグC1を介してMOSFETQUおよびQLのそれぞれのゲート電極G1およびG4に電気的に接続されている。
なお、図6にはMOSFETQUのソース・ドレイン領域に接続されるコンタクトプラグおよび配線は示していない。また、MOSFETQLのソース・ドレイン領域には、コンタクトプラグおよび配線は接続されていてもよいが、接続されていなくてもよい。これは、MOSFETQLを設けた目的が、ゲート絶縁膜にプラズマチャージダメージを与える電流を、面積の大きいゲート電極G4を有するMOSFETQLに流して分散させて、ゲート絶縁膜GF1がプラズマチャージダメージを受けることを防ぐことにあるためである。つまり、MOSFETQLをトランジスタとして駆動させる必要はない。
ここでは、第1配線層、第2配線層またはその上部の配線層で生じたプラズマチャージアップによる電荷がゲート電極G1に印加された際、ゲート電極G1に並列に接続された面積の大きいゲート電極G4が設けられていることにより、電流は主にゲート電極G4およびゲート絶縁膜GF4を介して半導体基板SBへと流れる。
これにより、評価用のMOSFETQUを構成するゲート絶縁膜が受けるプラズマチャージダメージを低減することができるため、プラズマチャージダメージによるMOSFETQUのしきい値電圧などの特性の変動は殆ど無視できる程度に低減することができる。したがって、図6に示すTEGを用いて半導体装置の検査を行うことで、プラズマチャージダメージによる影響を低減し、TEGの精度を向上させることができるため、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
なお、ゲートクランプ用のMOSFETQLおよび評価用のMOSFETQUはいずれもpチャネル型のMOSFETである必要はなく、いずれか一方または両方がnチャネル型のMOSFETであってもよい。
また、図7に示すように、ゲートクランプ用に用いる素子または構造体は、MOSFETQL(図6参照)に限らず、半導体基板SB上に絶縁膜IF1を介して形成したポリシリコン膜PFと、半導体基板SBの上面のウエルW5とからなる容量素子CAPであってもよい。ただし、ポリシリコン膜PFは、ゲート電極G1よりも平面視における面積が大きいパターン形状を有している。図7は、本実施の形態の半導体装置の変形例を示す断面図である。
図7に示すように、ゲートクランプ用の容量素子CAPを含む半導体装置は、図6に示す半導体装置とほぼ同様の構造を有しているが、容量素子CAPが形成されている領域の下部の半導体基板SBの主面には、ソース・ドレイン領域に相当する半導体領域は形成されていなくてもよい。ポリシリコン膜PFの直下の半導体基板SBの主面には、例えばp型の半導体領域であるウエルW5が形成されている。ポリシリコン膜PFおよびゲート電極G1は、シリサイド層SC、コンタクトプラグC1および配線M1を介して電気的に接続されている。
このようにゲート電極G1に、平面視における面積がゲート電極G1よりも大きいポリシリコン膜PFを電気的に接続することにより、MOSFETQUを対象としたプローブ検査などの検査時に、図6を用いて説明したTEGを含む半導体装置と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明者らによってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前述した各実施の形態では、半導体基板上に半導体素子としてMOSFETを形成する場合について説明したが、この半導体素子はMIS(Metal Insulator Semiconductor)型のFETであってもよい。
その他、実施の形態に記載された内容の一部を以下に記載する。
(1)半導体基板上に形成され、ゲート電極が配線部に接続された評価用の第1電界効果トランジスタと、
前記半導体基板上に絶縁膜を介して形成され、前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に電気的に接続された導体膜と、
を含むTEGを有し、
平面視において、前記導体膜の面積は、前記第1電界効果トランジスタのゲート電極よりも大きい、半導体装置。
(2)前記導体膜は、前記半導体基板上に形成された第2電界効果トランジスタのゲート電極を構成する、(1)記載の半導体装置。
(3)前記導体膜は、前記半導体基板上に形成された容量素子を構成する、(1)記載の半導体装置。
BF バリア絶縁膜
BM1、BM2 バリア導体膜
C1 コンタクトプラグ
CAP 容量素子
CP 半導体チップ
D1〜D4 拡散層
DN、DP、DPa 保護ダイオード
E1〜E4 エクステンション領域
G1〜G4 ゲート電極
GF1〜GF4 ゲート絶縁膜
IE 素子分離領域
IF、L1、L2 層間絶縁膜
IF1 絶縁膜
M1、M1a、M1b、M2 配線
MM1、MM2 主導体膜
MP 配線部
NS1、NS2、NS3 n型半導体領域
P1〜P4 パッド
PF ポリシリコン膜
PR 回路部
PS1、PS2、PS3 p型半導体領域
QL、QN、QP、QU MOSFET
R1、R2 シールリング
S1〜S3 スクライブ領域
SB 半導体基板
SC シリサイド層
SL スクライブ領域
SW サイドウォール
V1 ビア
W1〜W5 ウエル
WF 半導体ウエハ

Claims (18)

  1. (a)半導体基板上に形成され、ゲート電極が配線部に接続された第1電界効果トランジスタと、
    前記半導体基板上に形成され、一対のソース・ドレイン領域の一方およびゲート電極が前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に接続され、他方のソース・ドレイン領域が第1ダイオードのアノードに接続されたpチャネル型の第2電界効果トランジスタと、
    前記半導体基板上に形成され、一対のソース・ドレイン領域の一方およびゲート電極が前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に接続され、他方のソース・ドレイン領域が第2ダイオードのカソードに接続されたnチャネル型の第3電界効果トランジスタと、
    カソードが前記半導体基板に接続された前記第1ダイオードと、
    アノードが前記半導体基板に接続された前記第2ダイオードと、
    を有する半導体装置を準備する工程と、
    (b)前記第1電界効果トランジスタのゲート電極およびソース・ドレイン領域に電位を供給することで、前記第1電界効果トランジスタの特性を計測する工程と、
    を有する半導体装置の検査方法。
  2. 前記(b)工程では、前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に負電圧を印加すると、
    前記第2電界効果トランジスタはオン状態またはオフ状態となり、
    前記第3電界効果トランジスタはオフ状態となり、
    前記第1ダイオードはオフ状態となる、請求項1記載の半導体装置の検査方法。
  3. 前記(b)工程では、前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に正電圧を印加すると、
    前記第3電界効果トランジスタはオン状態またはオフ状態となり、
    前記第2電界効果トランジスタはオフ状態となり、
    前記第2ダイオードはオフ状態となる、請求項1記載の半導体装置の検査方法。
  4. 前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードのそれぞれは、逆方向の電圧が印加された際、
    前記第1電界効果トランジスタのゲート電極と前記半導体基板との間で絶縁破壊が起こる電圧よりも低い電圧でオン状態となる、請求項1記載の半導体装置の検査方法。
  5. 前記第1電界効果トランジスタ、前記第2電界効果トランジスタ、前記第3電界効果トランジスタ、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードを含むTEGは、前記半導体基板上の第1スクライブ領域に形成されている、請求項1記載の半導体装置の検査方法。
  6. 前記第1スクライブ領域は、ダイシングにより除去される第2スクライブ領域および前記ダイシングにより除去されない第3スクライブ領域とを含み、
    前記TEGは前記第3スクライブ領域に形成されている、請求項5記載の半導体装置の検査方法。
  7. (a)半導体基板上に形成され、ゲート電極が配線部に接続された第1電界効果トランジスタと、
    前記半導体基板上に絶縁膜を介して形成され、前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に電気的に接続された導体膜と、
    を有する半導体装置を準備する工程と、
    (b)前記第1電界効果トランジスタのゲート電極およびソース・ドレイン領域に電位を供給することで、前記第1電界効果トランジスタの特性を計測する工程と、
    を有する半導体装置の検査方法。
  8. 平面視において、前記導体膜の面積は、前記第1電界効果トランジスタのゲート電極よりも大きい、請求項7記載の半導体装置の検査方法。
  9. 前記導体膜は、前記半導体基板上に形成された第2電界効果トランジスタのゲート電極を構成する、請求項7記載の半導体装置の検査方法。
  10. 前記導体膜は、前記半導体基板上に形成された容量素子を構成する、請求項7記載の半導体装置の検査方法。
  11. 前記第1電界効果トランジスタおよび前記導体膜を含むTEGは、前記半導体基板上の第1スクライブ領域に形成されている、請求項7記載の半導体装置の検査方法。
  12. 前記第1スクライブ領域は、ダイシングにより除去される第2スクライブ領域および前記ダイシングにより除去されない第3スクライブ領域とを含み、
    前記TEGは前記第3スクライブ領域に形成されている、請求項11記載の半導体装置の検査方法。
  13. 半導体基板上に形成され、ゲート電極が配線部に接続された第1電界効果トランジスタと、
    前記半導体基板上に形成され、一対のソース・ドレイン領域の一方およびゲート電極が前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に接続され、他方のソース・ドレイン領域が第1ダイオードのアノードに接続されたpチャネル型の第2電界効果トランジスタと、
    前記半導体基板上に形成され、一対のソース・ドレイン領域の一方およびゲート電極が前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に接続され、他方のソース・ドレイン領域が第2ダイオードのカソードに接続されたnチャネル型の第3電界効果トランジスタと、
    カソードが前記半導体基板に接続された前記第1ダイオードと、
    アノードが前記半導体基板に接続された前記第2ダイオードと、
    を有する半導体装置。
  14. 前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に負電圧を印加すると、
    前記第2電界効果トランジスタはオン状態またはオフ状態となり、
    前記第3電界効果トランジスタはオフ状態となり、
    前記第1ダイオードはオフ状態となる、請求項13記載の半導体装置。
  15. 前記第1電界効果トランジスタのゲート電極に正電圧を印加すると、
    前記第3電界効果トランジスタはオン状態またはオフ状態となり、
    前記第2電界効果トランジスタはオフ状態となり、
    前記第2ダイオードはオフ状態となる、請求項13記載の半導体装置。
  16. 前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードのそれぞれは、逆方向の電圧が印加された際、
    前記第1電界効果トランジスタのゲート電極と前記半導体基板との間で絶縁破壊が起こる電圧よりも低い電圧でオン状態となる、請求項13記載の半導体装置。
  17. 前記第1電界効果トランジスタ、前記第2電界効果トランジスタ、前記第3電界効果トランジスタ、前記第1ダイオードおよび前記第2ダイオードを含むTEGは、前記半導体基板上の第1スクライブ領域に形成されている、請求項13記載の半導体装置。
  18. 前記第1スクライブ領域は、ダイシングにより除去される第2スクライブ領域および前記ダイシングにより除去されない第3スクライブ領域とを含み、
    前記TEGは前記第3スクライブ領域に形成されている、請求項17記載の半導体装置。
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