JP2014113327A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】着用者の肌への摩擦軽減剤の移行を低減して汚れを少なくし、かつ、吸収性物品の表面と着用者の肌との摩擦を従来よりもさらに低減させる吸収性物品を提供する。
【手段】少なくとも肌当接面側及び非肌当接面側の2枚のシートの間に吸収性コアを介在させた吸収性物品であって、前記肌当接面側のシートは親水性の繊維で構成され、該肌当接面側のシートの少なくとも一部に摩擦軽減剤が含有されており、前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素と摩擦係数改善剤とを含有する混合物からなり、23℃において半固体で、前記肌当接面側のシートにおける前記摩擦軽減剤の含有坪量が0.4g/m未満であり、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が、前記摩擦軽減剤を含まない部分の摩擦係数に対し40%以下で、かつ、0.15未満であり、前記摩擦軽減剤の肌への移行量が0.01mg/cm以下である吸収性物品。
【選択図】図1

Description

本発明は使い捨ておむつや生理用ナプキン、失禁パッド等の吸収性物品に関する。
使い捨ておむつ等の吸収性物品は、下着の一部のようにして着用者の体に直接あてて装着される。この装着状態において、肌と吸収性物品との密着や擦れが肌を傷める要因となりかねない。これに対して肌と接する表面シート等を工夫して肌を保護しようとするものがある。
例えば、おむつ等の表面シートとして、ローション等のスキンケア剤を付着させた不織布を用いるものがある(例えば、特許文献1〜4参照)。この不織布に付着したスキンケア剤は、おむつ等の装着時に着用者の肌にできるだけ効率よく移行させることで、肌荒れ等のトラブルを抑制するために用いられる。
特表2002−541983号公報 特表2003−532803号公報 特表2002−541982号公報 特許第4083395号公報
前記特許文献ではいずれも、前述のとおり、ローション等の肌へ移行が必須である。このローション等の移行は、肌質や移行量、装着時間、おむつ内環境等によっては、肌や着衣等の汚れや肌のベタつきとなることもある。特に高齢者や乳児は肌が弱いため、おむつ等を日常的に繰り返し着用する状況において、できるだけ移行量を抑制する方が好ましい。
本発明は、上記の点に鑑み、着用者の肌への摩擦軽減剤の移行を低減して汚れを少なくし、かつ、吸収性物品の表面と着用者の肌との摩擦を従来よりもさらに低減させる吸収性物品に関する。
本発明は、少なくとも肌当接面側及び非肌当接面側の2枚のシートの間に吸収性コアを介在させた吸収性物品であって、前記肌当接面側のシートは親水性の繊維で構成され、該肌当接面側のシートの少なくとも一部に摩擦軽減剤が含有されており、前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素と摩擦係数改善剤とを含有する混合物からなり、23℃において半固体で、前記肌当接面側のシートにおける前記摩擦軽減剤の含有坪量が0.4g/m未満であり、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が、前記摩擦軽減剤を含まない部分の摩擦係数に対し40%以下で、かつ、0.15未満であり、前記摩擦軽減剤の肌への移行量が0.01mg/cm以下である吸収性物品を提供する。
本発明の吸収性物品は、着用者の肌への摩擦軽減剤の移行を低減して汚れを少なくし、かつ、吸収性物品の表面と着用者の肌との摩擦を従来よりもさらに低減さることができる。
本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態としての展開型使い捨ておむつを模式的に示す一部切欠斜視図である。
以下、本発明の吸収性物品の好ましい実施形態としての展開型使い捨ておむつ10について、図面を参照しながら以下に説明する。
まず本実施形態の使い捨ておむつ10(以下、単におむつ10ともいう。)の概要を説明する。
図1に示されるように、本実施形態の使い捨ておむつ10は、肌当接面側に配置される液透過性の表面シート1と、非肌当接面側に配置される裏面シート2と、これらの間に介在された吸収体3とを有する。吸収体3は吸収性コア(図示せず)を被覆シート(図示せず)で被覆してなる。さらに、表面シート1の長手方向両側縁から幅方向(X方向)外方に向けて、一対のサイドシート4,4が積層されている。サイドシート4の幅方向中央寄りの端部には、弾性部材を配した防漏カフ41が形成され、幅方向外方にはそれぞれ弾性部材を配したレッグギャザー42が形成されている。
おむつ10の外形は、その展開状態として長手方向(Y方向)に着用者の腹側に配される腹側部Fと背側に配される背側部Rとその間に位置する股下部Cとに区分される。股下部Cは着用者の排泄部に対応する領域(排泄部対応領域)を含む。
おむつ10の腹側部F及び背側部Rには、サイドシート4と裏面シート2とが積層されて幅方向外方に張り出した背側フラップ部17及び腹側フラップ部18が形成されている。背側フラップ部17にはファスニングテープ19が設けられている。このテープ19を腹側フラップ部18に設けたテープ貼付部(図示せず)に貼付して、おむつを装着固定することができる。このとき、おむつ長手方向中央を緩やかに内側に折り曲げて、吸収体3が乳幼児の臀部から下腹部にわたって沿わされるように着用する。本実施形態のおむつ10においては、さらに機能的な構造部やシート材等を設けてもよい。
本実施形態において表面シート1は、肌当接面側のシートとして、排泄された体液等を速やかに吸収体3に伝達する観点と肌触りのよさの観点から、親水性の繊維で構成され、例えばエアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン多層複合不織布等の不織布からなる。また、裏面シート2は、液難透過性の部材からなり、例えば液不透過の透湿性フィルム等からなる。裏面シート2は1枚のシートからなるものであっても、複数のシートからなるものであってもよい。本発明の前記液難透過性とは、液を透過させにくい性質を意味し、防水性、撥水性及び液不透過性を含む。
さらに表面シート1は、界面活性剤を含む半固体又は固体の親水処理剤で親水化処理された繊維で構成されていることが好ましい。前記の半固体又は固体の親水処理剤は、この種の物品に用いられるものを任意に作用できる。例えば、アルキル脂肪酸塩、アルキル燐酸塩、ポリオキシエチレンアルキル脂肪酸エステルやポリオキシエチレン変性シリコーン、などの界面活性剤から選択される混合物である。このようにして親水化処理された表面シート1は、後述の摩擦係数処理剤との関係において、一部が相溶し摩擦軽減剤が親水剤上で配向しながら延展すると同時に、肌への移行を抑制することとなり好ましい。
本発明において、特に断らない限り、人体に接触する側を肌面側ないし肌当接面側あるいは表面側といい、これと反対側を非肌面側ないし非肌当接面側あるいは裏面側という。着用時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。この前端部と後端部とを結ぶ方向、つまり着用者の腹側部から股下部を介して背側部に亘る方向を、吸収性物品の縦方向(Y方向)という。この縦方向と直交する方向を横方向(X方向)という。また、吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み(厚さ)方向といいその量を厚み(厚さ)という。
表面シート1は、肌当接面の少なくとも一部に後述の摩擦軽減剤が含有されている。摩擦軽減剤とは、皮膚と表面材の摩擦係数を低減させる剤である。該摩擦軽減剤の含有坪量は0.4g/m未満と微量である。それにも関わらず、表面シート1は、摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が、前記摩擦軽減剤を含有しない部分(例えば、サイドシート4と重なり肌に当接しない部分)の摩擦係数に対し40%以下と低減されている。その結果、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が0.15未満に低く抑えられている。これにより表面シート1の表面は滑らかで摩擦が少ない。同時に、表面シート1は、肌が触れても前記摩擦軽減剤の移行量が0.01mg/cm以下と極微量に抑えられている。
以上のことから、おむつ10を装着した状態で、着用者の肌が表面シートに当接しても擦れがなく炎症等が抑えられ、摩擦軽減剤による汚れやべた付きが抑えられる。さらに排泄後の表面シートの濡れによる不快感も軽減される。なお、摩擦軽減剤は、表面シートの一部に含有されていてもよいし、シート全面に含有されていてもよい。少なくとも、表面シート1の肌に直接触れる部分に含有されていることが好ましく、排泄部対応領域を含む股下部に含有されていることが好ましい。この部分は、排泄液を直接受け止める部分である。液に触れた表面シート1はその親水性により排泄された尿などを吸収体3へと透過させると同時に、一般的には徐々に親水剤が脱離し易い。このことは、液戻り抑制性能の向上に寄与する一方で、肌との摩擦係数の上昇につながる。これに対し本発明においては、摩擦軽減剤は、表面シート1の親水性の繊維に対して、肌に接する面に一部処理することにより、排泄された尿等の透過性を保持しつつ、摩擦軽減剤自体は脱離しにくいので液吸収後も摩擦係数の低下を抑え、前述の肌のダメージを抑える。
上記の摩擦係数及び移行量は、次の方法により測定することができる。
(摩擦係数(動摩擦係数)の測定方法)
表面シート1を50×80mmの大きさに切り取り、KES−SE摩擦試機(カトーテック株式会社製、商品名)を用いて、人工皮革サプラーレPBZ13001(出光テクノファイン社製、黒色、商品名)と評価サンプルとの間の摩擦係数を求める。
試験条件として、KES−SEの摩擦センサーは通常のステンレスワイヤーによる擬似指紋センサーに変えて、底面の角を落としたアクリル板にサプラーレPBZ13001を両面テープ(日東電工No.5000NS)で貼り付けたセンサー(底面30×30mm)を用い、測定ごとに、サプラーレPBZ13001を取り替えて測定する。
摩擦係数の測定は、摩擦センサーへの加重を25g2回、100g4回を繰り返し行い、100g4回目の摩擦係数を測定値とする。室温23℃、湿度60%で行う。
(移行量の測定方法)
摩擦係数測定前のサンプルの質量と摩擦係数測定後(合計6回測定)の質量とを電子天秤(METTRER社製、XS205)を用いて測定し、下記式に当てはめて、減少量を移行量とする。
移行量(mg/cm
=(測定前重量(mg)−測定後重量(mg))/9(cm
また、測定後のサプラーレPBZ13001の表面状態を目視で確認し、下記の評価を行う。
A:テカリ無し
B:わずかにテカル
C:明らかにテカリがある
また、表面シート1における摩擦軽減剤の含有坪量は以下の方法により測定できる。
(摩擦軽減剤の含有坪量の測定方法)
摩擦軽減剤を処理する前のサンプルの質量と摩擦係数測定前(合計6回測定)の質量とを電子天秤(METTRER社製、XS205)を用いて測定し、下記式に当てはめて、減少量を移行量とする。
含有坪量(g/m
=(測定前重量(mg)−処理前重量(mg))/40(cm)×10
以上のとおり、おむつ10においては、着用者の肌の損傷防止を、表面シート1自体の摩擦係数を大きく低減することで達成したものである。この表面シート1の摩擦係数の低さは、摩擦軽減剤の移行量の抑制によって持続可能である。そして、摩擦軽減剤の移行量の抑制が肌や着衣の汚れや肌のベタつきを防止する。これは、従来のように肌側にローション等を移行させて肌を保護するものとは異なるものである。
通常、摩擦係数の低減は、摩擦軽減剤の含有量に比例する。一方で、含有量の増加は、通常、移行量の増加の可能性を高める。このように摩擦軽減剤の含有量の増減が摩擦係数と移行量とに相反する作用を及ぼす。
これに対し、本発明においては、摩擦低減効果が高く移行し難い摩擦軽減剤を用い、できるだけ少ない含有量としたことで、摩擦係数の低減と摩擦軽減剤の移行量の抑制との両立が達成された。これは、積極的に肌に移行させようとする従来技術とは異なるものである。この点につき、以下に詳述する。
本発明者の鋭意検討の結果、おむつ10のように股下部に当てて着用する吸収性物品においては、高荷重化での潤滑性能が高い半固体の状態の摩擦軽減剤が、優れた摩擦軽減効果を有すること分かった。具体的には、23℃より低温では固体であり、温度を上げていって23℃において半固体化するものが好ましい。ここで「半固体」とは、外力を受けない時には流動性を示さず、外力を受けることで初めて流動性を示すものあるいは外力により容易に塑性変形を示すものを意味する。典型的にはグリース状である。
この半固体の状態ものとして、例えば、ワセリンなどの飽和炭化水素が挙げられる。しかし、ワセリンなどの飽和炭化水素単独では、含有量の低減に限界があり、摩擦係数の低減と移行量の抑制との両立が十分でなかった。
そこで、本発明者はさらに検討を重ねた結果、飽和炭化水素(以下、A成分ともいう。)を主成分とし、これに摩擦係数改善剤(以下、B成分ともいう。)を加えたものを摩擦軽減剤とすることが有効であることが分かった。A成分とB成分との組み合わせの相乗効果により、従来にない高いレベルでの摩擦係数低減と移行量の抑制を達成できた。ここで、摩擦係数改善剤とは、それ自体は必ずしも摩擦軽減効果を有しないが、A成分と組み合わせて用いることで、A成分を単独で使用した場合よりも、摩擦係数を低下させる成分である。特に、前述の摩擦係数の低減と移行量の抑制との両立のため、含有坪量を0.4g/m未満とすることが好適である。
すなわちおむつ10において、この摩擦軽減剤を含有させた表面シート1の摩擦係数0.15未満は、従来のおむつ等における摩擦係数が0.3以上0.4以下程度、場合によっては0.5以上となるものに対して半分以下となり非常に低い値である。しかも、含有坪量を0.4g/m未満と低く抑え、肌への移行量が0.01mg/cm以下で肌の汚れが目視できない程に抑えられている。さらに摩擦係数はより好ましくは0.10未満である。移行量はより好ましくは0.005mg/cm以下である。摩擦係数は低いほどよく、その下限値は0(ゼロ)が好ましい。移行量は低いほどよく、その下限値は0(ゼロ)mg/cmが好ましい。このようにおむつ10は、摩擦軽減剤のより少ない含有量でこれまでになく低い摩擦係数とし、移行量の抑制を達成したものである。
前記移行量の抑制は、含有坪量とともに摩擦軽減剤の硬度にも影響を受ける。すなわち、オイルのように摩擦軽減剤の流動性が高いと、肌と表面シート1の繊維との接触で摩擦軽減剤が剥がれ易くなる。逆に、ワックスのように摩擦軽減剤が圧力で流動性を示さない程の硬度であると摩擦軽減に有利な分子の自由な配向が出来ず摩擦係数が低下しにくくなるため、適度な硬度をもって肌と繊維の間にあり、摩擦軽減剤の分子が摩擦軽減に有利に働きやすい流動性のある半固体の状態であることが好ましい。
この硬度の調整は、摩擦軽減剤の作用に影響を及ぼさない範囲で軟化剤、増粘剤、ゲル化剤などを用いることができる。
(A成分)
上記の飽和炭化水素は、この種の物品に用いられる化合物であって、飽和炭化水素同士の組み合わせおよび摩擦係数改善剤との組み合わせにより23℃で半固体となるものを種々用いることができる。この飽和炭化水素は、不揮発性があることが好ましい。その具体例としては、ワセリン、流動パラフィン、ワックス、イソパラフィン、水添パラフィンなどが挙げられる。その中でも、摩擦係数低減及び移行量低減の両立の観点から、ワセリン、流動パラフィン、ワックス、イソパラフィン、及び水添パラフィンが好ましく、ワセリンが特に好ましい。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、摩擦係数軽減剤を半固体の状態とするために、前記A成分に必要により架橋剤や増粘剤を含有させてもよい。架橋剤の具体例としては、金属石鹸(ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等)、低分子量ポリエチレン、架橋ポリメタクリル酸エステル、デキストリン脂肪酸エステル、架橋シリコーンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B成分)
飽和炭化水素と組み合わされる摩擦係数改善剤は、飽和炭化水素による摩擦低減効率を高めるものであり、具体例としては、シリコーン化合物が挙げられる。これらは、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記シリコーン化合物としては、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ジメチルシリコーン(ジメチルポリシロキサン)、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせ用いることができる。
その中でも、摩擦係数低減効率の観点から、ポリエーテル変性シリコーン及びアルキル変性シリコーンが好ましく、特に、ポリエーテル変性シリコーンが好ましい。
前記ポリエーテル変性シリコーンとしては、下記一般式(1)で表される化合物を用いることができ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
Figure 2014113327
式中、Rは炭素数2以上55以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、好ましくは炭素数10以上50以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、より好ましくは炭素数16以上45以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数18以上45以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数18又は30以上45以下の直鎖又は分岐のアルキル基である。EOはオキシエチレン基(−CH−CH−O−)、POはオキシプロピレン基(−CH−CH(CH)−O−、−CH(CH)−CH−O−、又は−CH−CH−CH−O−)である。a及びbは平均重合度であり、これらの値は、25℃における粘度が、2mm/s以上100万mm/s以下が好ましく、50mm/s以上50万mm/s以下が更に好ましく、150mm/s以上10万mm/s以下が特に好ましいように選ばれる。mは平均で0以上の整数であり、nは平均で1以上の整数である。尚、複数個のR、a、b及びmは同一でも異なっていてもよい。
前記アルキル変性シリコーンとしては、下記一般式(2)で表される化合物を用いることができ、これらの1種を単独で又は2種以上の混合物として用いることができる。
Figure 2014113327
式中、Rは炭素数2以上55以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、好ましくは炭素数10以上50以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、より好ましくは炭素数16以上45以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数18以上45以下の直鎖又は分岐のアルキル基であり、特に好ましくは炭素数18又は30以上45以下の直鎖又は分岐のアルキル基である。
上記シリコーン化合物は摩擦軽減剤の摩擦係数低減を促進するとともに、これを含んだ摩擦軽減剤を表面シート1に塗布すると、摩擦軽減剤のムラが少なく均一な塗布面が形成される。これにより、表面シート1の肌当接面が滑らかとなっている。この摩擦軽減剤は低く含有坪量を制御することにより繊維に付着して繊維間を塞がず、液透過性が維持される。さらに、摩擦軽減剤の剥離が生じ難いので肌への付着も低減され、かつ、内部の吸収体への移行も抑えられて吸収性能を阻害しない。この要因は明らかではないが、おそらくシリコーン化合物が、表面シート1の構成繊維と炭化水素との仲介役を果たし両者を結びつけているのではないかと考えられる。特に、シリコーン化合物は延展性がよいので、少量でも、摩擦軽減剤中の親水基の表面シート1での配列(配向)を整え、表面シート1の摩擦係数が安定的に低減されるのではないかと考えられる。
特に、ポリエーテル変性シリコーンは、親水−親油バランスを種々設定することができる化合物であり、表面シート1上の親水剤と摩擦軽減剤に対して相溶作用を有し延展性が優れている点で好ましい。このことからシリコーン化合物としてポリエーテル変性シリコーンを必須とすることが好ましい。
ポリエーテル変性シリコーンの親水−親油バランスは、HLBの値0以上20以下で示される。摩擦軽減剤の摩擦係数改善剤としては、ポリエーテル変性シリコーンのHLB値は3以下が好ましい。HLB値が大きすぎると、ポリエーテル変性シリコーンの親水基が大きくなり、摩擦係数の軽減に必要な分子の配向に不利に働くため、摩擦係数を高めてしまう。これに対し、HLB値を3以下とすることで、ポリエーテル変性シリコーンの親油基が小さくなって、親水基が表面剤側に配向すると同時にシリコーン側の配向性が高くなって摩擦軽減剤がシリコーン上でさらに配向することとなり、表面シート1の摩擦係数が大きく低減される。この観点から、ポリエーテル変性シリコーンのHLB値は1であることが特に好ましい。
前記摩擦軽減剤における摩擦係数改善剤(B成分)の含有量は飽和炭化水素(A成分)の含有量に対して、49質量%以下とすることが好ましく、33質量%以下とすることが好ましい。この上限値以下とすることで、同じ塗布量でも肌への移行量が小さくなる。また、その下限は、摩擦を効率よく軽減させる観点から、0.3質量%以上とするこが好ましく、2.4質量%以上とすることがより好ましい。
また、前記摩擦軽減剤において、摩擦軽減剤(B成分)との比率から移行量を少なく摩擦軽減を効率よく軽減させるため、含有される飽和炭化水素(A成分)としてワセリンを前記摩擦軽減剤全体の54質量%以上とすることが好ましく、74質量%以上とすることがより好ましい。その上限は99.5質量%以下とすることが好ましく、94質量%以下とすることがより好ましい。
また前記摩擦軽減剤において、含有される摩擦係数改善剤(B成分)としてシリコーン化合物を前記摩擦軽減剤全体の0.3質量%以上とすることが好ましい。その上限は、30質量%以下とすることが好ましい。
このような摩擦軽減剤が表面シート1の肌当接面側に均一に塗布されると、少ない量で摩擦軽減効果が高く、肌への移行量をゼロ又はそれに近似した量に抑制することができる。表面シート1における摩擦軽減剤の効果的な含有坪量としては、0.4g/m未満であり、より好ましくは0.24g/m以下である。前記上限値以下とすることで肌への移行量の増加を0.01mg/cm以下に抑えることができる。また下限値は、摩擦係数を0.15未満とする観点から、0.07g/m以上であり、より好ましくは0.13g/m以上である。
前記摩擦軽減剤を表面シート1に含有させる方法は、この種の物品に用いられる方法を種々採用できる。例えば、次のような方法が挙げられる。
1つの方法として、例えば、摩擦軽減剤の5%溶液(溶媒はヘキサン、エタノール)を噴霧機で均一に吹き付け、乾燥させて溶媒を除去する方法がある。他の方法として、23℃において半固体の摩擦軽減剤を例えば60℃以上80℃以下に加熱して液状にした状態下に、塗布、噴霧、浸漬等の方法で表面シートの表面に付着させることができる。いずれの場合も、例えばダイスコーター方式、スロットスプレー方式、カーテンスプレー方式、メルトブローン方式、スパイラルスプレー方式、グラビア方式、ビード方式等を用いることができる。
本発明の吸収性物品は、本実施形態の展開型使い捨ておむつに限らず、肌と接する親水性の肌当接面側のシートを有するものを広く含む。例えば、パンツ型の使い捨ておむつや生理用ナプキン、パンティライナー(おりものシート)、失禁パッド、尿とりパッド、母乳パッド等であってもよい。また、本発明における肌当接面側のシートとは、本実施形態の表面シート1に限定されず、肌と接する親水性のシートを広く含む。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の吸収性物品及びその製造方法を開示する。
<1>少なくとも肌当接面側及び非肌当接面側の2枚のシートの間に吸収性コアを介在させた吸収性物品であって、前記肌当接面側のシートは親水性の繊維で構成され、該肌当接面側のシートの少なくとも一部に摩擦軽減剤が含有されており、前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素と摩擦係数改善剤とを含有する混合物からなり、23℃において半固体で、前記肌当接面側のシートにおける前記摩擦軽減剤の含有坪量が0.4g/m未満であり、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が、前記摩擦軽減剤を含まない部分の摩擦係数に対し40%以下で、かつ、0.15未満であり、前記摩擦軽減剤の肌への移行量が0.01mg/cm以下である吸収性物品。
<2>前記肌当接面側のシートにおける前記摩擦軽減剤の含有坪量が、好ましくは0.4g/m未満、より好ましくは0.24g/m以下である前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>前記肌当接面側のシートにおける前記摩擦軽減剤の含有坪量が、好ましくは0.07g/m以上、より好ましくは0.13g/m以上である前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>飽和炭化水素が、ワセリン、流動パラフィン、ワックス、イソパラフィン及び水添ポリイソブテンから選択される1種又は2種以上からなる前記<1>〜<3>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<5>前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素としてワセリンを、好ましくは54質量%以上、より好ましくは74質量%以上含有する前記<4>に記載の吸収性物品。
<6>前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素としてワセリンを、好ましくは99.5質量%以下、好ましくは94質量%以下含有する前記<4>又は<5>に記載の吸収性物品。
<7>前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素としてワセリンを54質量%以上99.5質量%以下含有し、前記シリコーン化合物を0.3質量%以上30質量%以下含有する前記<1>〜<6>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<8>摩擦軽減剤に炭化水素の架橋剤が含まれる前記<1>〜<7>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<9>前記摩擦係数改善剤がシリコーン化合物からなる前記<1>〜<8>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<10>前記シリコーン化合物は、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、ジメチルシリコーン(ジメチルポリシロキサン)、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、及びアミノ変性シリコーンから選択される1種を単独で又は2種以上を組み合わせ用いる前記<9>に記載の吸収性物品。
<11>前記シリコーン化合物が、ポリエーテル変性シリコーン及びアルキル変性シリコーンから選択される1種又は2種以上からなる前記<9>又は<10>に記載の吸収性物品。
<12>前記シリコーン化合物として、下記一般式(1)で表される前記ポリエーテル変性シリコーンの1種を単独で又は2種以上の混合物として用いる前記<9>〜<11>のいずれか1に記載の吸収性物品。
Figure 2014113327
(式中、Rは直鎖又は分岐のアルキル基である。a及びbは平均重合度である。mは平均で0以上の整数であり、nは平均で1以上の整数である。尚、複数個のR、a、b及びmは同一でも異なっていてもよい。)
<13>前記一般式(1)中、直鎖又は分岐のアルキル基であるRは、炭素数2以上、好ましくは10以上、より好ましくは16以上、さらに好ましくは18以上である前記<12>に記載の吸収性物品。
<14>前記一般式(1)中、直鎖又は分岐のアルキル基であるRは、炭素数55以下、好ましくは50以下、より好ましくは45以下である前記<12>又は<13>に記載の吸収性物品。
<15>前記一般式(1)中、平均重合度であるa及びbは、25℃における粘度が、2mm/s以上、好ましくは50mm/s以上、更に好ましくは150mm/s以上である前記<12>〜<14>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<16>前記一般式(1)式中、平均重合度であるa及びbは、25℃における粘度が、100万mm/s以下、好ましくは50万mm/s以下、更に好ましくは10万mm/s以下である前記<12>〜<15>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<17>前記シリコーン化合物として、下記一般式(2)で表される前記アルキル変性シリコーンの1種を単独で又は2種以上の混合物として用いる前記<9>〜<16>のいずれか1に記載の吸収性物品。
Figure 2014113327
(式中、Rは直鎖又は分岐のアルキル基である。)
<18>前記一般式(2)中、直鎖又は分岐のアルキル基であるRは、炭素数2以上、好ましくは10以上、より好ましくは16以上、さらに好ましくは18以上である前記<17>に記載の吸収性物品。
<19>前記一般式(2)中、直鎖又は分岐のアルキル基であるRは、炭素数55以下、好ましくは50以下、より好ましくは45以下である前記<17>又は<18>に記載の吸収性物品。
<20>前記シリコーン化合物に少なくともポリエーテル変性シリコーンを必須成分として含む前記<9>〜<19>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<21>前記ポリエーテル変性シリコーンのHLBが3以下である前記<10>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<22>前記ポリエーテル変性シリコーンのHLBが1である前記<10>〜<20>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<23>前記肌当接面側のシートにおける、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が0.10未満である前記<1>〜<22>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<24>前記摩擦軽減剤は、前記肌当接面側のシートの肌に直接触れる部分に含有されている前記<1>〜<23>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<25>前記摩擦軽減剤は、前記肌当接面側のシートの排泄部対応領域を含む股下部に含有されている前記<1>〜<24>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<26>前記摩擦軽減剤は、前記肌当接面側のシート全面に含有されている前記<1>〜<25>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<27>前記肌当接面側のシートの前記摩擦軽減剤を含有する部分における前記摩擦係数は、好ましくは0.10未満、より好ましくは0(ゼロ)である前記<1>〜<26>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<28>前記移行量は、好ましくは0.005mg/cm未満、より好ましくは0(ゼロ)mg/cmである前記<1>〜<27>のいずれか1に記載の吸収性物品。
<29>未処理状態の前記肌当接面側のシートに対し、ヘキサンとエタノールの混合物を溶媒とした摩擦軽減剤の5%溶液を前記肌当接面側のシートに噴霧機で均一に吹き付け、乾燥させて溶媒を除去する摩擦軽減剤の含有工程を有する、<1>〜<28>のいずれか1に記載の吸収性物品の製造方法。
<30>前記摩擦軽減剤を60℃以上80℃以下に加熱して液状にした状態下に、塗布、噴霧、浸漬等の方法で未処理状態の前記肌当接面側のシートの表面に付着させる摩擦軽減剤の含有工程を有する、<1>〜<29>のいずれか1に記載の吸収性物品の製造方法。
<31>前記肌当接面側のシートは、界面活性剤を含む半固体又は固体の親水化処理剤で親水化処理された繊維で構成されている、<1>〜<30>のいずれか1に記載の吸収性物品の製造方法。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳しく説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。なお、本実施例において「部」および「%」とは特に断らない限りいずれも質量基準である。
(試料の作製)
基材となる親水性不織布(親水性油剤が塗布された、20g/mのサクションヒートボンド不織布)を50×80mmの大きさに切り取った。これを下記表1の実施例1〜14、下記表2の比較例1〜25の数だけ準備した。それぞれの基材に対して、下記表1及び2に示される組成の摩擦軽減剤の5%溶液(溶媒はヘキサンとし、場合によってエタノールを用いた)を噴霧器で、各実施例及び比較例における摩擦軽減剤の坪量となるようにして均一に吹き付けた。次いで、摩擦軽減剤の溶液を噴霧された各基材を1昼夜乾燥して溶媒を取り除き、これらを各実施例及び比較例の試料とした。
作製された各実施例及び比較例の試料について、前述の(摩擦係数(動摩擦係数)の測定方法)及び(移行量の測定方法)に基づいて測定及び目視確認を行った。なお、表1及び2における、未処理シートの摩擦係数(B)は、摩擦軽減剤を含有する前の前記親水性不織布の摩擦係数である。つまり、比較例1の摩擦係数(A)が未処理シートの摩擦係数(B)である。
Figure 2014113327
Figure 2014113327
表1に示すとおり、各実施例の試料は、含有坪量を0.4g/m未満の少量としながら、摩擦係数がいずれも0.15以下で未処理シートに対して40%以下に低減されていた。また同時に、移行量は全くないか極微量であり、目視でも確認できない程度に抑えられていた。実施例で用いた摩擦軽減剤はいずれも23℃において半固体であった。
これに対し、比較例2〜4は、ワセリン、流動パラフィン及びシリコーンオイルをそれぞれ単独で用いたものである。この比較例は、含有坪量が実施例よりも多いにも拘らず、摩擦係数低減が実施例に及ばないものであった。つまり、摩擦係数軽減効率が実施例よりも悪いものであった。同時に移行量も目視できる程に生じており、ベタつきや汚れが確認された。比較例5〜8は、飽和炭化水素と摩擦係数改善剤との組み合わせであるが、含有坪量を多くしたことで摩擦軽減剤の移行量が0.01g/cm以上になっていた。
さらに比較例9〜17は、ワセリン、パラフィンワックス、流動パラフィン及びシリコーンオイルをそれぞれ単独で用いたものであった。これらはそれぞれ、23℃においてワセリンが半固体、パラフィンワックスは固体、流動パラフィンおよびシリコーンオイルは粘性液体の状態であった。そのうち比較例9〜11、14,16及び17は、実施例と同等の0.4g/m以下の含有坪量としたものであった。また、比較例13及び15は、含有坪量が実施例よりも多かった。これらは、摩擦軽減剤の移行は確認できなかったが、摩擦係数は実施例よりも高いものであった。これは各剤の特性によるものであった。すなわち、流動パラフィンなどのオイルの場合、摩擦低減効果が低く、少量では摩擦係数があまり下がらなかった。シリコーンオイルの場合は、伸展性が良いために加重が加わったときの潤滑性能が余りよくなく摩擦軽減効果が低かった。またパラフィンワックスなど固形潤滑剤の場合は、汚染は少ないがオイル系の潤滑油に比べ潤滑性能が高くなく摩擦軽減効果が低かった。
比較例18〜25は、変性シリコーン、ミリスチルアルコール及びセタノールをそれぞれ単独で用いたものである。これらはそれぞれ、23℃において変性シリコーンは粘性液体、ミリスチルアルコールおよびセタノールは固体の状態であった。いずれも摩擦軽減剤の移行が無いか微量であったが、含有坪量が実施例よりも多いにも拘らず摩擦係数が実施例よりも高いものであった。つまり、摩擦係数軽減効率が実施例よりも悪いものであった。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収体
4 サイドシート

Claims (10)

  1. 少なくとも肌当接面側及び非肌当接面側の2枚のシートの間に吸収性コアを介在させた吸収性物品であって、
    前記肌当接面側のシートは親水性の繊維で構成され、該肌当接面側のシートの少なくとも一部に摩擦軽減剤が含有されており、
    前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素と摩擦係数改善剤とを含有する混合物からなり、23℃において半固体で、
    前記肌当接面側のシートにおける前記摩擦軽減剤の含有坪量が0.4g/m未満であり、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が、前記摩擦軽減剤を含まない部分の摩擦係数に対し40%以下で、かつ、0.15未満であり、前記摩擦軽減剤の肌への移行量が0.01mg/cm以下である吸収性物品。
  2. 飽和炭化水素が、ワセリン、流動パラフィン、ワックス、イソパラフィン及び水添ポリイソブテンから選択される1種又は2種以上からなる請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記摩擦軽減剤は、飽和炭化水素としてワセリンを54質量%以上99.5質量%以下含有し、前記シリコーン化合物を0.3質量%以上30質量%以下含有する請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 摩擦軽減剤に炭化水素の架橋剤が含まれる請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記摩擦係数改善剤がシリコーン化合物からなる請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記シリコーン化合物が、ポリエーテル変性シリコーン及びアルキル変性シリコーンから選択される1種又は2種以上からなる請求項5記載の吸収性物品。
  7. 前記シリコーン化合物に少なくともポリエーテル変性シリコーンを必須成分として含む請求項5又は6記載の吸収性物品。
  8. 前記ポリエーテル変性シリコーンのHLBが3以下である請求項6又は7記載の吸収性物品。
  9. 前記ポリエーテル変性シリコーンのHLBが1である請求項6又は7記載の吸収性物品。
  10. 前記表面シートにおける、前記摩擦軽減剤を含有する部分の摩擦係数が0.10未満である請求項1〜9のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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