JP2014110351A - 描画装置、および物品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】基板に照射される荷電粒子線の位置の正確さの点で有利な、複数の荷電粒子線で基板に描画する装置を提供する。
【解決手段】複数のブランカをそれぞれ含む複数のブランカ列を走査方向に配列してなるブランカアレイ6と、前記ブランカアレイでブランキングされなかった荷電粒子線を一括偏向して前記基板上で前記走査方向に走査する偏向器8と、前記ブランカ列を単位として周期をもったタイミングで前記ブランカアレイを順次駆動する駆動回路と、描画すべきパターンのデータに基づいて、前記タイミングに対応して前記走査方向において互いに位置がずれた複数の描画データを生成する生成部と、前記生成部により生成された前記複数の描画データを記憶する記憶部と、を有し、前記複数の描画データにおける該描画データの数は、前記複数のブランカ列における該ブランカ列の総数より少ない。
【選択図】図1
【解決手段】複数のブランカをそれぞれ含む複数のブランカ列を走査方向に配列してなるブランカアレイ6と、前記ブランカアレイでブランキングされなかった荷電粒子線を一括偏向して前記基板上で前記走査方向に走査する偏向器8と、前記ブランカ列を単位として周期をもったタイミングで前記ブランカアレイを順次駆動する駆動回路と、描画すべきパターンのデータに基づいて、前記タイミングに対応して前記走査方向において互いに位置がずれた複数の描画データを生成する生成部と、前記生成部により生成された前記複数の描画データを記憶する記憶部と、を有し、前記複数の描画データにおける該描画データの数は、前記複数のブランカ列における該ブランカ列の総数より少ない。
【選択図】図1
Description
本発明は、描画装置、および物品の製造方法に関する。
半導体集積回路における回路パターンの微細化および高集積化に伴い、複数の荷電粒子線(電子線)を用いて基板にパターンを描画する描画装置が注目されている(特許文献1参照)。近年、描画装置では、スループットの向上が要求されており、その要求にこたえるべく荷電粒子線の本数が飛躍的に増加している。
そのような描画装置のスループットの改善のためには、描画に用いる荷電粒子線の本数を増やすことが考えられる。しかし、荷電粒子線の本数を増加させると、荷電粒子線を個別にブランキングするためのブランカアレイの配線の本数も増加させなければならないため、ブランカアレイの配線実装は難しくなる。そのため、複数列に並んだブランカの1列ごとに制御信号線(ゲート電極線)を共通化し、当該制御信号線により1列のブランカを順次切り替え、対応する1列分の指令値により当該1列のブランカに電圧を順次印加する方式が提案されている(非特許文献1参照)。
M.J.Wieland et.al.,"Throughput enhancement technique for MAPPER maskless lithography",Proc.of SPIE,USA,SPIE,2010年,Vol.7637,76371Z
非特許文献1に開示された描画装置では、電圧を印加するブランカを1列ごとに順次切り替えるため、ブランカに電圧を印加するタイミングがブランカの列ごとにずれることとなる。その結果、ブランカアレイの制御により基板上に照射される荷電粒子線の位置は、上記タイミングのずれに応じて目標位置からずれてしまいうる。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、基板に照射される荷電粒子線の位置の正確さの点で有利な描画装置を提供することを例示的目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての描画装置は、複数の荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置であって、複数のブランカをそれぞれ含む複数のブランカ列を走査方向に配列してなるブランカアレイと、前記ブランカアレイでブランキングされなかった荷電粒子線を一括偏向して前記基板上で前記走査方向に走査する偏向器と、前記ブランカ列を単位として周期をもったタイミングで前記ブランカアレイを順次駆動する駆動回路と、描画すべきパターンのデータに基づいて、前記タイミングに対応して前記走査方向において互いに位置がずれた複数の描画データを生成する生成部と、前記生成部により生成された前記複数の描画データを記憶する記憶部と、を有し、前記複数の描画データにおける該描画データの数は、前記複数のブランカ列における該ブランカ列の総数より少なく、前記駆動回路は、前記複数の描画データに基づいて前記ブランカアレイを駆動し、かつ、前記総数より少ない複数のブランカ列に関して、前記複数の描画データのうちの1つの描画データに基づいて前記ブランカアレイを駆動する、ことを特徴とする。
本発明によれば、例えば、基板に照射される荷電粒子線の位置の正確さの点で有利な描画装置を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施の形態について説明する。なお、各図において、同一の部材ないし要素については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。また、各図において、基板面上で互いに直交する方向をそれぞれx方向およびy方向とし、基板面に直交する方向をz方向とする。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態における描画装置100について、図1を参照しながら説明する。第1実施形態の描画装置100は、荷電粒子線を基板に照射してパターンを描画する描画系100aと、描画系100aの各部を制御する制御系100bとで構成されている。描画系100aは、例えば、荷電粒子源1、コリメータレンズ2、第1アパーチャアレイ3、コンデンサーレンズ4、第2アパーチャアレイ5、ブランカアレイ6、ブランキングアパーチャ7、偏向器8および対物レンズアレイ9を含む。また、描画系100aは、基板10を保持して移動可能な基板ステージ11を含む。
本発明の第1実施形態における描画装置100について、図1を参照しながら説明する。第1実施形態の描画装置100は、荷電粒子線を基板に照射してパターンを描画する描画系100aと、描画系100aの各部を制御する制御系100bとで構成されている。描画系100aは、例えば、荷電粒子源1、コリメータレンズ2、第1アパーチャアレイ3、コンデンサーレンズ4、第2アパーチャアレイ5、ブランカアレイ6、ブランキングアパーチャ7、偏向器8および対物レンズアレイ9を含む。また、描画系100aは、基板10を保持して移動可能な基板ステージ11を含む。
荷電粒子源1は、例えば、LaB6やBaO/Wなどの電子放出材を含む熱電子放出型の電子源が用いられる。コリメータレンズ2は、例えば、電界により荷電粒子線を集束させる静電型のレンズが用いられ、荷電粒子源1から放出された荷電粒子線を平行ビームにし、第1アパーチャアレイ3に入射させる。第1アパーチャアレイ3は、マトリクス状に配列した複数の開口を有し、これにより、平行ビームとして入射した荷電粒子線が複数に分割される。第1アパーチャアレイ3により分割された荷電粒子線は、コンデンサーレンズ4を通過し、第2アパーチャアレイ5を照射する。第2アパーチャアレイ5は、複数の開口5bが形成されたサブアレイ5aを複数含んでいる。各サブアレイ5aは、第1アパーチャアレイにより分割された各荷電粒子線に対応するように配置され、各荷電粒子線を更に分割して複数の荷電粒子線を生成する。第1実施形態のサブアレイ5aは、例えば、16個(4×4個)の開口5bを有しており、これにより第1アパーチャアレイ3により分割された各荷電粒子線を16本(4×4本)に更に分割することができる。第2アパーチャアレイ5のサブアレイ5aにより分割された各荷電粒子線は、各荷電粒子線を個別に偏向するブランカを複数含むブランカアレイ6に入射する。
ブランカアレイ6に含まれるブランカは、対向する2枚の電極によって構成され、2枚の電極の間に電圧を加えることにより電界を発生させ、荷電粒子線を偏向することができる。ブランカアレイ6により偏向された荷電粒子線は、ブランカアレイ6の後段に配置されたブランキングアパーチャ7により遮断されて基板上には到達しない。一方で、ブランカアレイ6により偏向されなかった荷電粒子線は、ブランキングアパーチャ7に形成された開口を通過し、基板上に到達する。即ち、ブランカアレイ6は、基板10への荷電粒子線の照射と非照射とを切り換えている。ブランキングアパーチャ7を通過した荷電粒子線は、荷電粒子線を基板上で走査するための偏向器8に入射する。偏向器8は、複数の荷電粒子線を、ブランカアレイ6による各荷電粒子線の偏向と並行して、例えばx方向(走査方向)に同時に一括偏向する。これにより、対物レンズアレイ9を通過した複数の荷電粒子線を基板上で走査することができる。基板ステージ11は、例えば静電チャックなどにより基板10を保持し、xy方向に移動可能に構成されている。
制御系100bは、例えば、主制御部12と、ブランキング制御部13と、偏向器制御部14と、ステージ制御部15とを含む。また、ブランキング制御部13は、生成部13aと、記憶部13bと、制御部13cとを含む。主制御部12は、荷電粒子線により描画すべきパターンを規定するパターンデータ(CADデータ)をブランキング制御部13の生成部13aに供給するとともに、各部13〜15を制御する。生成部13aは、主制御部12により供給されたパターンデータに基づいて、パターンを偏向器8の走査方向に互いに異なる量だけずらした複数の描画データを生成する。記憶部13bは、生成部13aにより生成された複数の描画データを記憶する。制御部13cは、記憶部13bに記憶された各描画データに基づいてブランカアレイを制御する。偏向器制御部14は、主制御部12により供給された偏向信号に基づいて偏向器8を制御する。ステージ制御部15は、例えば、基板ステージ11の現在位置を計測するためのレーザ干渉計(不図示)を含み、基板ステージ11の現在位置と目標位置との偏差が小さくなるように基板ステージ11を制御する。
ここで、ブランカアレイ6における各荷電粒子線の偏向について、図2を参照しながら説明する。図2は、1つのサブアレイ5a(例えば4×4個の開口5bを有する)により分割された複数の荷電粒子線を個別に偏向する複数のブランカ6aの構成を示す図である。ブランカアレイ6は、例えば、走査方向(x方向)に距離BXだけ互いに離隔して配列された複数(4つ)のグループ(ブランカ列)21a〜21dを含んでいる。そして、4つのグループ21a〜21dは、走査方向と直交する方向(y方向)に距離BYずつずらして配置されている。また、各グループは、y方向に距離BY×4の間隔で並んだ複数(4つ)のブランカ6aを有する。
ブランカアレイ6には、グループ(ブランカ列)を単位として周期をもったタイミングで、ブランカアレイ6における複数のグループを順次駆動する駆動回路が備えられている。駆動回路は、フォトダイオード61と、トランスファーインピーダンスアンプ62と、リミッティングアンプ63と、シフトレジスタ64と、ゲートドライバ65と、データドライバ66とを含む。各グループによって描画を制御する制御信号は、各グループの制御信号が連続して並んだ信号(シリアル信号)に形成され、光信号60として、ブランキング制御部13から1本の光ファイバーを介してフォトダイオード61(PD)に供給される。シリアル信号とは、例えば、グループ21aの制御信号、グループ21bの制御信号、グループ21cの制御信号およびグループ21dの制御信号がその順番で連続して(直列に)並んだ信号のことである。フォトダイオード61により受光された光信号60は、電気信号としてトランスファーインピーダンスアンプ62(TIA)に供給され、電流−電圧変換される。電流−電圧変換された信号は、リミッティングアンプ63(LA)に供給され、そこで振幅が調整された後、シフトレジスタ64(SERDES)に供給される。シフトレジスタ64は、複数の制御信号が順番に並んだシリアル信号をパラレル信号(各グループの制御信号)に変換し、各グループの制御信号を当該順番でゲートドライバ65およびデータドライバ66に供給する。
ゲートドライバ65は、シフトレジスタ64により順番に供給された各グループの制御信号を、4本のゲート電極線67−1〜67−4を介して、ブランカ6aの各グループに当該順番で、即ち異なるタイミングで供給する。また、データドライバー66は、シフトレジスタ64により供給された制御信号に基づいて、4本のソース電極線68−1〜68−4に信号を供給する。各ゲート電極線67および各ソース電極線68は、それらが交わる点に配置されたFET69のゲート電極およびソース電極にそれぞれ接続されている。そして、各FET69のドレインには、ブランカ6aおよびコンデンサ70がそれぞれ1つずつ並列に接続されている。例えば、ゲート電極線67−1とソース電極線68−1とが交わる点には、ゲート電極線67−1がゲート電極に、およびソース電極線68−1がソース電極にそれぞれ接続されたFET69−1が配置されている。そして、ゲートドライバ65が第1グループ21aに、制御信号をゲート電極線67−1を介して第1タイミングで供給した場合、第1グループ21a内の全てのFET69(FET69−1を含む)がON動作する。このとき、例えば、ソース電極線68−1に信号が供給されていると、ソース電極線68−1に接続されたFET69−1のソース−ドレイン間が導通する。FET69−1のソース−ドレイン間が導通すると、フランカ6a1に電圧が印加されるとともに、その電圧に応じた電荷がコンデンサ70−1に蓄積(充電)される。
コンデンサ70−1の充電が終了すると、ゲートドライバ65は、第1グループ21aに制御信号を供給することを終了し、第2グループ21bにゲート電極線67−2を介して第2タイミングで制御信号を供給する。このとき、ゲート電極線67−1に接続されている第1グループ21a内の全てのFET69がOFF動作し、それに伴ってFET69−1のソース−ドレイン間が遮断される。ブランカ6a1は、それに並列に接続されたコンデンサ70−1に蓄積された電荷により、第1グループ21aに次に制御信号が供給されるまでの間は必要な電圧を維持できる。第2グループ21bへの制御信号の供給が終了したら、第3グループ21cに第3タイミングで制御信号が供給される。同様に、第3グループ21cへの制御信号の供給が終了したら、第4グループ21dに第4タイミングで制御信号が供給される。このように、第1実施形態では、第1グループ21a、第2グループ21b、第3グループ21cおよび第4グループ21dに順次、異なるタイミングで制御信号が供給される。そのため、第1実施形態のブランカアレイ6では、各グループ21a〜21dにおいてブランカ6aが駆動するタイミング、即ち、各グループ21a〜21dにおいて荷電粒子線を偏向(ブランキング)するタイミングが互いに異なる。なお、上述したように構成された各ブランカに制御信号を異なるタイミングで供給する方式をアクティブ・マトリクス駆動方式という。
このように構成されたブランカアレイ6を含む描画装置100において、ブランカアレイ6の制御について図3および図4を参照して説明する。まず、各ブランカ6aにより制御される荷電粒子線が基板上に描画可能な領域24について、図3を参照しながら説明する。図3は、ブランカアレイ6における複数のブランカ6aの配置と、各ブランカ6aにより制御される荷電粒子線が基板上に描画することができる領域24とを示す図である。ブランカアレイ6は、上述したように、走査方向(x方向)に距離BXだけ互いに離隔して配置された4つのグループ(ブランカ列)21a〜21dを含んでいる。そして、4つのグループ21a〜21dは、y方向に距離BYずつずらして配置されている。また、各グループは、y方向に距離BY×4の間隔で並んだ4つのブランカ6aを含んでいる。例えば、ブランカアレイの第1グループ21aはブランカ1−1〜1−4を、第2グループ21bはブランカ2−1〜2−4を、第3グループ21cはブランカ3−1〜3−4を、第4グループ21dはブランカ4−1〜4−4を含んでいる。各グループには、上述したように、異なるタイミングで制御信号が供給され、各ブランカ6aは、サブアレイ5aにより分割された各荷電粒子線を個別に制御する。そして、ブランカアレイ6を通過した複数の荷電粒子線は、偏向器8によりx方向に同時に一括偏向されて基板上において走査される。このとき、各ブランカ6aを通過した荷電粒子線は、図3に示す領域24をそれぞれ基板上に描画することができる。例えば、第1グループ21aのブランカ1−1を通過した荷電粒子線は基板上の領域24aを、第2グループ21bのブランカ2−1を通過した荷電粒子線は基板上の領域24bを描画することができる。同様に、第3グループ21cのブランカ3−1を通過した荷電粒子線は基板上の領域24cを、第4グループ21dのブランカ4−1を通過した荷電粒子線は基板上の領域24dを描画することができる。
第1実施形態の描画装置100では、複数の荷電粒子線を偏向器8でx方向に走査することにより複数の領域24が形成され、複数の領域24により図3における破線の四角で示すように描画領域25が形成される。そして、描画領域25を複数形成することにより、基板上に描画パターンが形成される。ここで、第1実施形態では、説明を簡単にするために、1つの描画領域25を描画する場合について説明する。そのため、主制御部12が生成部13aに供給するパターンデータには、1つの描画領域25における描画パターンが規定されているものとする。また、第1実施形態では、説明を簡単にするため、複数の荷電粒子線を偏向器8でx方向に1回走査させることにより描画領域25が形成されている。しかしながら、実際には、基板上に照射される荷電粒子線のビーム径が距離BYより小さくなる、即ち、領域24のy方向の長さGYが距離BYより小さくなることが多い。この場合、偏向器による1回の走査では描画領域25を形成することができないため、荷電粒子線の−x方向のフライバック、および基板ステージのy方向の移動を介して、荷電粒子線を偏向器8でx方向に繰り返し走査させることにより描画領域25が形成される。
次に、ブランキング制御部13における従来の処理について、図4を参照しながら説明する。図4は、ブランキング制御部13における従来の処理を説明するための図である。ブランキング制御部13の生成部13aには、図4(a)に示すように、荷電粒子線により描画すべきパターン26が規定された描画領域25のパターンデータが主制御部12により供給される。生成部13aは、主制御部12から供給されたパターンデータに基づいて、例えば、ブランカアレイ6の各グループ21a〜21dによる描画をそれぞれ制御するための制御信号41a〜41dを含む描画データ(図4(b))を生成する。生成部13aにより生成された描画データは、ブランキング制御部13の記憶部13bに供給され、記憶される。ブランキング制御部13の制御部13cは、記憶部13bに記憶された描画データからブランカアレイの各グループに供給する制御信号を抽出する。例えば、制御部13cは、第1グループ21aに供給する制御信号として制御信号41aを記憶部13bに記憶された描画データから抽出する。制御信号41aは、制御信号41a1〜41a4を含み、制御信号41a1〜41a4はそれぞれ、第1グループ21aのブランカ1−1〜1−4の制御信号である。また、制御部13cは、第2グループ21bに供給する制御信号として制御信号41bを記憶部13bに記憶された描画データから抽出する。制御信号41bは、制御信号41b1〜41b4を含み、制御信号41b1〜41b4はそれぞれ、第2グループ21bのブランカ2−1〜2−4の制御信号である。同様に、制御部13cは、第3グループ21cに供給する制御信号41c、および第4グループに供給する制御信号41dも記憶部13bに記憶された描画データから抽出する。制御信号41cは、制御信号41c1〜41c4を含み、制御信号41c1〜41c4はそれぞれ第3グループ21cのブランカ3−1〜3−4の制御信号である。制御信号41dは、制御信号41d1〜41d4を含み、制御信号41d1〜41d4はそれぞれ第4グループ21dのブランカ4−1〜4−4の制御信号である。このように抽出された制御信号は制御部13cによりブランカアレイの各グループに供給され、各グループのブランカは、当該制御信号に基づいて荷電粒子線をブランキングする。
しかしながら、描画装置100のブランカアレイ6では、各グループに制御信号が異なるタイミングで供給されており、各グループにおいて荷電粒子線を偏向するタイミングが互いに異なっている。その一方で、偏向器8は、ブランカアレイ6の各グループが荷電粒子線を異なるタイミングで偏向しているにも関わらず、ブランカアレイ6を通過した複数の荷電粒子線を同時に走査している。そのため、ブランキング制御部13において上述した従来の処理を行うと、基板上に形成されたパターンは、図4(c)に示すように、偏向器8における走査速度と制御信号が供給されるタイミングの差とに応じた距離だけ走査方向(x方向)にずれてしまいうる。図4(c)は、ブランキング制御部13において従来の処理を行った場合に、基板上に形成されたパターン27(斜線部)を示す図である。例えば、第2グループ21bの制御により描画可能な領域42bは、第1グループ21aの制御により描画可能な領域42aより距離LDだけ走査方向にずれてしまう。距離LDは、第1グループ21aに制御信号が供給されるタイミングと第2グループ21bに制御信号が供給されるタイミングとの差に、偏向器8における走査速度を乗じたものである。同様に、第3グループ21cの制御により描画可能な領域42cは領域42bより距離LDだけ走査方向にずれてしまい、第4グループ21dの制御により描画された領域42dは領域42cより距離LDだけ走査方向にずれてしまう。その結果、領域42aと領域42dとでは走査方向に距離LD×3もずれてしまうこととなり、基板上に形成されたパターン27は、パターンデータに規定されたパターン26と大幅に異なってしまいうる。
このような走査方向のずれを補正する方法として、ブランキング制御部13の生成部13aにおいてブランカアレイ6のグループごとに描画データを生成する方法がある。以下に、グループごとに描画データを生成する方法について、その方法を用いた際に生じる問題と併せて、図5を参照しながら説明する。図5は、ブランキング制御部13において、ブランカアレイ6のグループごとに描画データを生成した場合のブランキング制御部13における処理を説明するための図である。ブランキング制御部13の生成部13aは、荷電粒子線により描画すべきパターン26を規定するパターンデータ(図5(a))に基づいて、ブランカアレイ6のグループごとに描画データを生成する。即ち、ブランカアレイ6におけるグループの数と同じ数の描画データが生成部13aにより生成される。そして、この複数の描画データは、各グループに制御信号が供給されるタイミングに応じた量だけパターン26を走査方向に互いにずらして生成されている。例えば、生成部13aは、ブランカアレイ6が4つのグループ21a〜21dを含む場合、図5(b)に示すように、第1描画データ、第2描画データ、第3描画データおよび第4描画データの4つの描画データを生成する。第1描画データは、第1グループ21aの制御信号41aを含む描画データであり、第1描画データに規定されるパターン26aの位置がパターンデータに規定されるパターン26の位置と同じになるように生成されている。第2描画データは、第2グループ21bの制御信号41bを含む描画データであり、第2描画データに規定されるパターン26bの位置が第1描画データに規定されるパターン26aの位置より距離LDだけ−x方向にずらして生成されている。第3描画データは、第3グループ21cの制御信号41cを含む描画データであり、第3描画データに規定されるパターン26cの位置が第2描画データに規定されるパターン26bの位置より距離LDだけ−x方向にずらして生成されている。第4描画データは、第4グループ21dの制御信号41dを含む描画データであり、第4描画データに規定されるパターン26dの位置が第3描画データに規定されるパターン26cの位置より距離LDだけ−x方向にずらして生成されている。生成部13aにより生成された複数(4つ)の描画データは、ブランキング制御部13の記憶部13bに供給され、記憶される。
ブランキング制御部13の制御部13cは、記憶部13bに記憶された複数の描画データうち各グループに対応する描画データから当該グループの制御信号を抽出する。例えば、制御部13cは、第1グループ21aの制御信号41aを記憶部13bに記憶された第1描画データから抽出し、第2グループ21bの制御信号41bを記憶部13bに記憶された第2描画データから抽出する。同様に、制御部13cは、第3グループ21cの制御信号41cを記憶部13bに記憶された第3描画データから抽出し、第4グループ21dの制御信号41dを記憶部13bに記憶された第4描画データから抽出する。このように抽出された各グループの制御信号は制御部13cによりブランカアレイ6の各グループに供給され、各グループのブランカ6aは、当該制御信号に基づいて荷電粒子線をブランキングする。これにより、各グループに制御信号を供給するタイミングの差による走査方向のずれを補正することができ、基板上に形成されたパターン27の位置を、図5(c)に示すように、パターンデータに規定されたパターン26の位置と等しくすることができる。
しかしながら、このような方法では、ブランカアレイ6のグループごとに描画データを生成するため、グループの総数に応じて多数の描画データを生成する必要がある。この場合、例えば、多数の描画データを生成するために生成部13aの回路規模を増大させたり、多数の描画データを記憶するために記憶部13bの記憶容量を増大させたりする必要が生じてしまい、描画装置100のコストや設置容積の増大を招いてしまいうる。そこで、第1実施形態では、生成部13aは、複数の描画データを、その数がブランカアレイ6のグループの総数より少なくなるように生成する。また、生成部13aにおいて生成された各描画データは、複数のグループのうち少なくとも2つのグループの制御信号を抽出するために用いられる。これにより、生成部13aの回路規模や記憶部13bの記憶容量が増大することを抑制しつつ、基板上に形成されたパターン27の走査方向のずれを補正することができる。以下に、第1実施形態のブランキング制御部13における処理について、図6を参照しながら説明する。
図6は、第1実施形態のブランキング制御部13における処理を説明するための図である。第1実施形態において、ブランキング制御部13の生成部13aは、荷電粒子線により描画すべきパターン26を規定するパターンデータ(図6(a))に基づいて、ブランカアレイ6のグループの総数より少ない数の描画データを生成する。そして、この複数の描画データは、パターン26を走査方向に互いに異なる量だけずらして生成される。また、生成部13aにおいて生成された各描画データは、複数のグループのうち少なくとも2つのグループの制御信号を抽出するために用いられる。例えば、第1実施形態の生成部13aは、ブランカアレイ6が4つのグループ21a〜21dを含む場合、図6(b)に示すように、第1描画データおよび第3描画データの2つの描画データを生成する。第1描画データは、互いに隣り合う第1グループ21aおよび第2グループ21bの制御信号41aおよび41bをそれぞれ含む描画データである。そして、第1描画データは、第1グループ21aの制御(駆動)により基板上に照射される荷電粒子線の走査方向における位置が目標位置になるように生成される。即ち、第1描画データは、第1グループ21aの制御により描画可能な基板上の領域42aにおけるパターン27(斜線部)の走査方向の位置が、図6(a)におけるパターン26の走査方向の位置と同じになるように生成される。また、第3描画データは、互いに隣り合う第3グループ21cおよび第4グループ21dの制御信号41cおよび41dをそれぞれ含む描画データである。そして、第3描画データは、第3グループ21cの制御(駆動)により基板上に照射される荷電粒子線の走査方向における位置が目標位置になるように生成される。即ち、第3描画データは、第3グループ21cの制御により描画可能な基板上の領域42cにおけるパターン27(斜線部)の走査方向の位置が、図6(a)におけるパターン26の走査方向の位置と同じになるように生成される。そのため、第3描画データは、第3描画データに規定されるパターン26cが第1描画データに規定されるパターン26aより距離LD×2だけ−x方向にずらして生成されている。生成部13aにより生成された複数(2つ)の描画データは、ブランキング制御部13の記憶部13bに供給され、記憶される。
第1実施形態において、ブランキング制御部13の制御部13cは、記憶部13bに記憶された複数の描画データのうち各グループに対応する描画データから当該グループの制御信号を抽出する。例えば、制御部13cは、第1グループ21aの制御信号41aおよび第2グループ21bの制御信号41bを記憶部13bに記憶された第1描画データから抽出する。制御信号41aは、制御信号41a1〜41a4を含み、制御信号41a1〜41a4はそれぞれ、第1グループ21aのブランカ1−1〜1−4の制御信号である。制御信号41bは、制御信号41b1〜41b4を含み、制御信号41b1〜41b4はそれぞれ、第2グループ21bのブランカ2−1〜2−4の制御信号である。同様に、制御部13cは、第3グループ21cの制御信号41cおよび第4グループ21dの制御信号41dを記憶部13bに記憶された第3描画データから抽出する。制御信号41cは、制御信号41c1〜41c4を含み、制御信号41c1〜41c4はそれぞれ、第3グループ21cのブランカ3−1〜3−4の制御信号である。制御信号41dは、制御信号41d1〜41d4を含み、制御信号41d1〜41c4はそれぞれ、第4グループ21dのブランカ4−1〜4−4の制御信号である。このように抽出された制御信号は制御部13cによりブランカアレイ6の各グループに供給され、各グループのブランカ6aは、当該制御信号に基づいて荷電粒子線をブランキングする。
第1実施形態のブランキング制御部13における処理により、基板上に形成されたパターン27を図6(c)に示す。第1実施形態のブランキング制御部13の処理では、従来の処理(図4(c))と比較して、基板上に形成されたパターン27が、パターンデータに規定されたパターン26をほぼ再現していることが分かる。即ち、第1実施形態のブランキング制御部13における処理では、ブランカアレイ6の各グループに制御信号が供給されるタイミングの差により基板上に形成されたパターン27が走査方向にずれることを補正することができる。また、第1実施形態のブランキング制御部13における処理では、各グループごとに描画データを生成する方法と比較して、生成部13aの回路規模や記憶部13bの記憶容量が増大することを抑制することができる。ここで、第1実施形態の処理では、図6(c)に示すように、第2グループ21bの制御により描画可能な領域42bにおいて、パターン27の位置がパターンデータに規定されたパターン26の位置より走査方向に距離LDだけずれている。また、第4グループ21dの制御により描画可能な領域42dにおいて、パターン27の位置がパターンデータに規定されたパターン26の位置より走査方向に距離LDだけずれている。そのため、基板上に形成されたパターン27の左右の辺が凹凸形状になっている。しかしながら、このような凹凸形状は、例えば、荷電粒子線が基板に照射した際のエネルギー分布(例えば正規分布)に対して距離LDが許容範囲であれば平均化され、ほぼ直線形状とみなすことができる。そのため、このような凹凸形状は、基板上にパターンを形成する上で問題とならない場合が多い。なお、許容範囲とは、例えば、当該エネルギー分布の半値幅以内のことをいう。
上述したように、第1実施形態の描画装置100において、ブランキング制御部13の生成部13aは、複数の描画データを、その数がブランカアレイ6のグループの総数より少なくなるように生成する。また、生成部13aにおいて生成された各描画データは、複数のグループのうち少なくとも2つのグループの制御信号を抽出するために用いられる。これにより、第1実施形態の描画装置100は、生成部13aの回路規模や記憶部13bの記憶容量が増大することを抑制しつつ、基板上に形成されたパターン27の走査方向のずれを補正することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態の描画装置について説明する。第2実施形態の描画装置では、第1実施形態の描画装置100と比較して、ブランキング制御部13の生成部13aにおいて描画データを生成する方法が異なる。以下に、第2実施形態のブランキング制御部13における処理について、図7を参照しながら説明する。
本発明の第2実施形態の描画装置について説明する。第2実施形態の描画装置では、第1実施形態の描画装置100と比較して、ブランキング制御部13の生成部13aにおいて描画データを生成する方法が異なる。以下に、第2実施形態のブランキング制御部13における処理について、図7を参照しながら説明する。
図7は、第2実施形態のブランキング制御部13における処理を説明するための図である。第2実施形態において、ブランキング制御部13の生成部13aは、荷電粒子線により描画すべきパターン26を規定するパターンデータ(図7(a))に基づいて、ブランカアレイ6のグループの総数より少ない数の描画データを生成する。そして、この複数の描画データは、パターン26を走査方向に互いに異なる量だけずらして生成される。また、生成部13aにおいて生成された各描画データは、複数のグループのうち少なくとも2つのグループの制御信号を抽出するために用いられる。例えば、第2実施形態の生成部13aは、ブランカアレイ6が4つのグループ21a〜21dを含む場合、図7(b)に示すように、第5描画データおよび第6描画データの2つの描画データを生成する。第5描画データは、互いに隣り合う第1グループ21aおよび第2グループ21bの制御信号41aおよび41bをそれぞれ含む描画データである。そして、第5描画データは、第1グループ21aで制御(駆動)された荷電粒子線が照射する基板上の位置と、第2グループ21bで制御された荷電粒子線が照射する基板上の位置との走査方向における中間位置(平均位置)が目標位置になるように生成される。即ち、第5描画データは、第1グループ21aにより描画可能な基板上のパターン27aと、第2グループ21bにより描画可能な基板上パターン27bとの走査方向の平均位置が、図7(a)におけるパターン26の走査方向の位置と同じになるように生成される。そのため、第5描画データは、第5描画データに規定されるパターン26eが、パターンデータに規定されるパターン26より距離LDの1/2倍だけ−x方向にずらして生成されている。また、第6描画データは、互いに隣り合う第3グループ21cおよび第4グループ21dの制御信号41cおよび41dをそれぞれ含む描画データである。そして、第6描画データは、第3グループ21cで制御(駆動)された荷電粒子線が照射する基板上の位置と、第4グループ21dで制御された荷電粒子線が照射する基板上の位置との走査方向における中間位置(平均位置)が目標位置になるように生成される。即ち、第6描画データは、第3グループ21cにより描画される基板上のパターン27cと、第4グループ21dにより描画される基板上のパターン27dとの走査方向の平均位置が、図7(a)におけるパターン26の走査方向の位置と同じになるように生成される。そのため、第6描画データは、第6描画データに規定されるパターン26fが、パターンデータに規定されるパターン26より距離LDの5/2倍だけ−x方向にシフトするように生成されている。生成部13bにより生成された複数(2つ)の描画データは、ブランキング制御部13の記憶部13bに供給され、記憶される。
第2実施形態において、ブランキング制御部13の制御部13cは、記憶部13bに記憶された複数の描画データのうち各グループに対応する描画データから当該グループの制御信号を抽出する。例えば、制御部13cは、第1グループ21aの制御信号41aおよび第2グループ21bの制御信号41bを記憶部13bに記憶された第5描画データから抽出する。同様に、制御部13cは、第3グループ21cの制御信号41cおよび第4グループ21dの制御信号41dを記憶部13bに記憶された第6描画データから抽出する。このように抽出された制御信号は制御部13cによりブランカアレイ6の各グループに供給され、各グループのブランカ6aは、当該制御信号に基づいて荷電粒子線をブランキングする。
第2実施形態のブランキング制御部13における処理により、基板上に形成されたパターン27を図6(c)に示す。第2実施形態における処理では、第1実施形態における処理と同様に、従来の処理(図4(c))と比較して、基板上に形成されたパターン27が、パターンデータに規定されたパターン26をほぼ再現していることが分かる。即ち、第2実施形態のブランキング制御部13における処理では、ブランカアレイ6の各グループに制御信号が供給されるタイミングの差によって基板上に形成されたパターン27が走査方向にずれることを補正することができる。また、第2実施形態のブランキング制御部13における処理では、第1実施形態における処理と同様に、各グループごとに描画データを生成する方法と比較して、生成部13aの回路規模や記憶部13bの記憶容量が増大することを抑制することができる。
上述したように、第2実施形態の描画装置は、第1実施形態の描画装置100と同様に、生成部13aの回路規模や記憶部13bの記憶容量が増大することを抑制しつつ、基板上に形成されたパターン27の走査方向のずれを補正することができる。また、第2実施形態の描画装置では、第1実施形態の描画装置100と比較して、生成部13aにより描画データを生成する際において、当該描画データに規定されるパターン26をシフトする量が異なっている。そのため、第2実施形態の描画装置では、第1実施形態の描画装置100と比較して、基板上に形成されたパターン27をパターンデータに規定されたパターン26に更に近づけることができる。
<第3実施形態>
第1実施形態および第2実施形態では、ブランカアレイ6が4つのグループ21a〜21dを含み、生成部13aが2つの描画データを生成する場合について説明した。第3実施形態では、ブランカアレイがN個のグループを含み、生成部13aがM個の描画データを生成する場合について説明する。以下では、グループの総数Nと生成部13aにおいて生成される描画データの数Mとの関係が、M=Nの場合、M>N/2の場合、M=N/2の場合およびM<N/2の場合の4つの場合ついて説明する。
第1実施形態および第2実施形態では、ブランカアレイ6が4つのグループ21a〜21dを含み、生成部13aが2つの描画データを生成する場合について説明した。第3実施形態では、ブランカアレイがN個のグループを含み、生成部13aがM個の描画データを生成する場合について説明する。以下では、グループの総数Nと生成部13aにおいて生成される描画データの数Mとの関係が、M=Nの場合、M>N/2の場合、M=N/2の場合およびM<N/2の場合の4つの場合ついて説明する。
M=Nの場合は、生成部13aがグループの総数Nと同じ数だけ描画データを生成した場合であり、上述した図5で説明したとおりである。この場合、基板上に形成されるパターン27の走査方向の位置を、パターンデータに規定されるパターン26の走査方向の位置と等しくすることができる。しかし、ブランカアレイ6のグループごとに描画データを生成するため、グループの総数に応じて多数の描画データを生成する必要があり、生成部13aの回路規模や記憶部13bの記憶容量を増大させる必要が生じてしまいうる。
M>N/2の場合は、生成部13aがグループの総数Nの半数より多い数だけ描画データを生成した場合である。この場合、1つグループにおける制御信号しか抽出されない描画データが存在することとなる。例えば、ブランカアレイが第1グループ〜第7グループの7個のグループを含み、生成部13aが第1描画データ〜第4描画データの4個の描画データを生成した場合を想定する。この場合、第1描画データは、第1グループの制御信号のみを含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターンの位置と同じになるように生成される。第2描画データは、第2グループおよび第3グループの制御信号を含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターン位置より走査方向に距離LDの3/2倍だけずらして生成される。第3描画データは、第4グループおよび第5グループの制御信号を含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターンの位置より走査方向に距離LDの7/2倍だけずらして生成される。第4描画データは、第6グループおよび第7グループの制御信号を含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターン位置より走査方向に距離LDの11/2倍だけずらして生成される。
M=N/2の場合は、生成部13aがグループの総数Nの半数だけ描画データを生成した場合である。この場合、第1実施形態および第2実施形態で説明したとおりであるため、ここでは説明を省略する。
M<N/2の場合は、生成部13aがグループの総数Nの半数より少ない数だけ描画データを生成した場合である。この場合、3つ以上のグループにおける制御信号が抽出される描画データが存在することとなる。例えば、ブランカアレイが第1グループ〜第7グループの7個のグループを含み、生成部13aが第1描画データ〜第3描画データの3個の描画データを生成した場合を想定する。この場合、第1描画データは、第1グループおよび第2グループの制御信号を含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターンの位置より走査方向に距離LDの1/2倍だけずらして生成される。第2描画データは、第3グループおよび第4グループの制御信号を含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターンの位置より走査方向に距離LDの5/2倍だけずらして生成される。第3描画データは、第5グループ、第6グループおよび第7グループの制御信号を含む描画データであり、それに規定されるパターンの位置がパターンデータのパターンの位置より走査方向に距離LDの5倍だけずらして生成される。
このように、生成部13aはブランカアレイ6のグループの数に応じて、生成する描画データの数を決定することができる。ここで、生成部13aは、記憶部13bの記憶容量に応じて、生成する描画データの数を決定してもよい。
<物品の製造方法の実施形態>
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の描画装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板に描画を行う工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
本発明の実施形態における物品の製造方法は、例えば、半導体デバイス等のマイクロデバイスや微細構造を有する素子等の物品を製造するのに好適である。本実施形態の物品の製造方法は、基板に塗布された感光剤に上記の描画装置を用いて潜像パターンを形成する工程(基板に描画を行う工程)と、かかる工程で潜像パターンが形成された基板を現像する工程とを含む。更に、かかる製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含む。本実施形態の物品の製造方法は、従来の方法に比べて、物品の性能・品質・生産性・生産コストの少なくとも1つにおいて有利である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
Claims (7)
- 複数の荷電粒子線で基板に描画を行う描画装置であって、
複数のブランカをそれぞれ含む複数のブランカ列を走査方向に配列してなるブランカアレイと、
前記ブランカアレイでブランキングされなかった荷電粒子線を一括偏向して前記基板上で前記走査方向に走査する偏向器と、
前記ブランカ列を単位として周期をもったタイミングで前記ブランカアレイを順次駆動する駆動回路と、
描画すべきパターンのデータに基づいて、前記タイミングに対応して前記走査方向において互いに位置がずれた複数の描画データを生成する生成部と、
前記生成部により生成された前記複数の描画データを記憶する記憶部と、
を有し、
前記複数の描画データにおける該描画データの数は、前記複数のブランカ列における該ブランカ列の総数より少なく、
前記駆動回路は、前記複数の描画データに基づいて前記ブランカアレイを駆動し、かつ、前記総数より少ない複数のブランカ列に関して、前記複数の描画データのうちの1つの描画データに基づいて前記ブランカアレイを駆動する、
ことを特徴とする描画装置。 - 前記生成部は、前記複数の描画データのうちの前記1つの描画データを、前記総数より少ない前記複数のブランカ列のうちの1つのブランカ列の駆動により前記基板上に照射される荷電粒子線の前記走査方向における位置が目標位置になるように生成する、ことを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
- 前記生成部は、前記複数の描画データのうちの前記1つの描画データを、前記総数より少ない前記複数のブランカ列の駆動により前記基板上に照射される荷電粒子線の前記走査方向における平均位置が目標位置になるように生成する、ことを特徴とする請求項1に記載の描画装置。
- 前記生成部は、前記複数の描画データにおける該描画データを前記記憶部の記憶容量に応じた数だけ生成する、ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の描画装置。
- 前記駆動回路は、前記複数の描画データのうちの各描画データに基づいて、前記総数より少ない複数のブランカ列に関して、前記ブランカアレイを駆動する、ことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の描画装置。
- 前記生成部は、前記複数の描画データのうちの前記1つの描画データを、前記複数のブランカ列のうちの前記走査方向において隣り合う少なくとも2つのブランカ列のために生成する、ことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の描画装置。
- 請求項1乃至6のうちいずれか1項に記載の描画装置を用いて基板に描画を行う工程と、
前記工程で描画を行われた前記基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とする物品の製造方法。
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