JP2014109595A - 拡散反射膜形成用組成物と拡散反射膜及び拡散反射膜付き基材並びに光学部材 - Google Patents

拡散反射膜形成用組成物と拡散反射膜及び拡散反射膜付き基材並びに光学部材 Download PDF

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Abstract

【課題】LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても拡散反射性の高い拡散反射膜を形成することができる拡散反射膜形成用組成物と拡散反射膜及び拡散反射膜付き基材並びに光学部材を提供する。
【解決手段】本発明の拡散反射膜形成用組成物は、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有してなる拡散反射膜形成用組成物であり、この白色顔料の含有率は、この組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下であり、ニトロセルロースの含有率は、白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、拡散反射膜形成用組成物と拡散反射膜及び拡散反射膜付き基材並びに光学部材に関し、更に詳しくは、LED(Light-emitting diode)光を拡散反射させるのに用いて好適な拡散反射膜形成用組成物と、この拡散反射膜形成用組成物により形成された拡散反射膜、及びこの拡散反射膜を備えた基材、並びに拡散反射膜を備えた光学部材に関するものである。
光を拡散及び反射させる拡散反射膜は様々な用途で用いられている。例えば、液晶表示装置のバックライトユニットに適用される拡散反射膜としては、液晶表示装置の薄型化、省電力化を図るとともに高輝度が得られるように、拡散反射率の高い拡散反射膜が要求されている。
このような拡散反射膜としては、例えば、ガラスの表面に合成樹脂のコーティングを行い、表面を凹凸状にすることで、光を拡散させる方法が提案されている(特許文献1)。
また、透明フィルムに、有機蛍光体や有機蛍光誘導体を拡散材の原料としたインキを用いて拡散膜層を形成し、さらに、この拡散膜層の表面に形成された微細な凹凸面で透過する光を高拡散させる光拡散フィルタが提案されている(特許文献2)。
また、有機系の透明樹脂と、この透明樹脂と屈折率の異なる微粒子と、有機溶剤と、レベリング剤とを含有する光拡散膜用組成物を用いて、基板上に光散乱膜を形成する方法が提案されている(特許文献3)。
また、シート状支持体の少なくとも一面上に染着性樹脂を主成分とする受容層が形成され、この受容層がスター型(メタ)アクリル系ポリマー及び直鎖型(メタ)アクリル系ポリマーを含む熱転写受容シートが提案されている(特許文献4)。
さらに、液晶表示装置のバックライト用反射板として、アルミニウム板上に、樹脂及び酸化チタンを含む下塗層と、樹脂及び酸化チタンを含み、光沢が15以下かつ膜厚10〜30μmの上塗層とを積層することで、光の拡散反射を向上させた高拡散反射塗装金属板が提案されている(特許文献5)。
特開平05−105487号公報 特開平09−15404号公報 特開2007−187824号公報 特開2004−130727号公報 特開2002−172735号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜5に記載された拡散反射膜を液晶表示装置のバックライトユニットに適用し、バックライトにLEDのような高輝度で指向性の高い光源を用いた場合には、バックライトからの光を十分に拡散反射させることができず、したがって、液晶表示装置の表示面に輝度ムラが生じたり、あるいは輝度が低下したり等の問題点があった。
また、特許文献5に記載されたようなバックライト用反射板では、白色顔料を塗料中に分散させる際には、分散剤を白色顔料に対して5%以上含有させて分散させるのが通例であるから、塗料中の総固形分(白色顔料+分散剤+バインダー)中における白色顔料の含有率を高めることが難しいという問題点があった。
そこで、拡散反射性を向上させるために、総固形分中の白色顔料の量を増加させた場合には、白色顔料が組成物中で沈降する等により、組成物の安定性が悪化するという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても拡散反射性の高い拡散反射膜を形成することができる拡散反射膜形成用組成物と拡散反射膜及び拡散反射膜付き基材並びに光学部材を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、白色顔料に対してニトロセルロースを所定量混合させることにより、分散剤を使わなくても白色顔料を溶媒中に分散させることができ、この組成物の総固形分中における白色顔料の含有量を多くすることができる拡散反射膜形成用組成物を得ることができ、よって、この拡散反射膜形成用組成物を用いて形成された拡散反射膜は、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高く、しかも、この拡散反射膜形成用組成物の安定性が高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の拡散反射膜形成用組成物は、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有してなる拡散反射膜形成用組成物であって、前記白色顔料の含有率は、前記組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下であり、前記ニトロセルロースの含有率は、前記白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下であることを特徴とする。
さらに、樹脂を含有してなることが好ましい。
本発明の拡散反射膜は、本発明の拡散反射膜形成用組成物により形成されてなることを特徴とする。
本発明の拡散反射膜付き基材は、基材の一方の主面または双方の主面に、本発明の拡散反射膜を備えてなることを特徴とする。
本発明の光学部材は、本発明の拡散反射膜及び本発明の拡散反射膜付き基材のうちいずれか一方または双方を備えてなることを特徴とする。
本発明の拡散反射膜形成用組成物によれば、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有し、この白色顔料の含有率を組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下とし、かつ、ニトロセルロースの含有率を白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下としたので、この拡散反射膜形成用組成物を用いて形成された膜は、LED光のように指向性が高い光であっても、高い拡散反射率を得ることができる。
本発明の拡散反射膜によれば、本発明の拡散反射膜形成用組成物により形成したので、従来よりも薄い膜厚で十分な拡散反射率を得ることができ、よって、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても高い拡散反射率を得ることができる。したがって、高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高い拡散反射膜を提供することができる。
本発明の拡散反射膜付き基材によれば、基材の一方の主面または双方の主面に、本発明の拡散反射膜を備えたので、従来よりも薄い膜厚で十分な拡散反射率を得ることができ、よって、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても高い拡散反射率を得ることができる。したがって、高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高い拡散反射膜付き基材を提供することができる。
本発明の光学部材によれば、本発明の拡散反射膜及び本発明の拡散反射膜付き基材のうちいずれか一方または双方を備えたので、光学部材の拡散反射率を高めることができ、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても高い拡散反射率を得ることができる。したがって、高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高い光学部材を提供することができる。
本発明の実施例1の拡散反射膜及び白色反射フィルムそれぞれの積分反射率を示す図である。 LED光の反射照度の測定方法を示す模式図である。
本発明の拡散反射膜形成用組成物と拡散反射膜及び拡散反射膜付き基材並びに光学部材を実施するための形態について説明する。
なお、この形態は発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り本発明を限定するものではない。
[拡散反射膜形成用組成物]
本実施形態の拡散反射膜形成用組成物(以下、単に「組成物」と略記する場合がある)は、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有してなる拡散反射膜形成用組成物であり、この白色顔料の含有率は、前記組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下であり、かつ、ニトロセルロースの含有率は、白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下である。
「白色顔料」
上記の白色顔料としては、一般的に用いられている白色顔料を使用することができ、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、硫酸バリウム等が挙げられる。
この白色顔料の平均一次粒子径は、0.2μm以上かつ0.7μm以下が好ましい。この白色顔料の平均一次粒子径を上記の範囲とすることにより、拡散反射率が高く、組成物の分散安定性が良好な組成物を得ることができる。
この白色顔料の含有率は、上記の組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下が好ましい。
なお、ここでいう固形分とは、揮発成分を除いた成分の総質量のことであって、揮発成分とは、後述する低級アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類等のうち室温(25℃)〜150℃程度の温度にて容易に散逸して膜中に残らない物質のことを称するものとする。
ここで、白色顔料の含有率が、上記の組成物中の固形分の総質量に対して91質量%未満の場合には、LED光のような高輝度で指向性の高い光によっては光の拡散反射率が十分でない場合があるので好ましくなく、一方、98質量%を超えると、塗布して拡散反射膜を形成した場合に、塗布ムラや微小な凹凸が発生し易く、場合によっては外観を損なう虞があるので好ましくない。
「ニトロセルロース」
ニトロセルロースの平均重合度は、200以上かつ700以下が好ましく、250以上かつ600以下がより好ましく、250以上かつ500以下がさらに好ましい。
このようなニトロセルロースとしては、例えば、日本工業規格JIS K 6703「工業用セルロース」に指定されたH20、H60、H80、H120等が好適に用いられる。
このニトロセルロースは、白色顔料の全質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下含有させることが好ましく、より好ましくは3質量%以上かつ5質量%以下である。
ここで、ニトロセルロースの含有率が2質量%未満では、白色顔料を組成物中に均一に分散させることができなかったり、あるいは組成物の分散安定性が悪くなったりする虞があるので好ましくない。この場合、分散剤または乳化剤のような分散助剤をさらに添加する必要があるが、これら分散剤や分散助剤の添加は、光の拡散反射率を低下させる虞があるので好ましくない。一方、ニトロセルロースの含有率が9質量%を超えると、相対的に固形分中の白色顔料の割合が減少し、良好な拡散反射性が得られないので好ましくない。
この拡散反射膜形成用組成物では、ニトロセルロースを含有することにより、このニトロセルロースが白色顔料と白色顔料との間に存在することで、白色顔料同士が凝集するのを抑制することができる。また、ニトロセルロースは、後述するバインダーとしても機能するので、上記の組成物中の固形分の総質量中における白色顔料の含有率を増大させることができる。
この拡散反射膜形成用組成物中の固形分、すなわち白色顔料とニトロセルロースとの合計量を45質量%、この組成物の温度を20℃としたときの該組成物の粘度は、70mPa・s以上かつ1000mPa・s以下が好ましく、より好ましくは100mPa・s以上かつ900mPa・s以下、さらに好ましくは100mPa・s以上かつ800mPa・s以下である。
ここで、この拡散反射膜形成用組成物の粘度を上記の範囲に限定した理由は、上記の組成物の粘度が70mPa・s未満では、粘度が低すぎて、この組成物に含まれる白色顔料とニトロセルロースが分離する虞があり、塗膜とした際に塗布ムラや微小な凹凸が発生し易くなり、場合によっては外観を損なう虞があるので好ましくない。一方、上記の組成物の粘度が1000mPa・sを超えると、粘度が高すぎて、表面が平滑な塗膜が得られ難くなり、その結果、塗膜とした際に塗布ムラや微小な凹凸が発生し易くなり、場合によっては外観を損なう虞があるので好ましくない。
この拡散反射膜形成用組成物では、必要に応じて樹脂や溶媒を含有してもよい。
「樹脂」
樹脂としては、一般的に用いられる樹脂であればよく、特に限定されないが、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、または紫外線硬化性樹脂等の光硬化性樹脂を用いることができる。これらの樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂、塩化ビニル樹脂が挙げられ、これらの樹脂は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
「溶媒」
溶媒としては、白色顔料及びニトロセルロース、必要に応じて添加される樹脂、それぞれを均一に混合することができるものであればよく、特に限定されないが、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等の低級アルコール類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸−1−ブチル、酢酸−2−ブチル(酢酸イソブチル)等のエステル類、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)、エチレングリコールモノエチルエーテル(エチルセロソルブ)等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、N−メチル−2−ピロリジノン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルセロソルブ)等のグリコール類、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類等から選択される1種または2種以上が用いられる。
これらの溶媒の中でも、白色顔料、ニトロセルロース、樹脂等を速やかかつ均一に混合することができる点で、低級アルコール類、エステル類、ケトン類等が好ましく、中でも、特に、酢酸−1−ブチル、酢酸−2−ブチル(酢酸イソブチル)、シクロヘキサノンが好適に用いられる。
さらに、この拡散反射膜形成用組成物では、特性を失わない範囲において、消泡剤、レベリング剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤等を適宜添加しても良い。
[拡散反射膜形成用組成物の製造方法]
本実施形態の拡散反射膜形成用組成物は、混合装置の容器内に、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを、この白色顔料の含有率が上記の組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下、かつ、ニトロセルロースが白色顔料の全質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下となるように投入し、必要に応じて樹脂や溶媒を投入し、さらに、必要に応じて消泡剤、レベリング剤、滑剤、酸化防止剤、光安定剤、重合禁止剤等を投入し、撹拌・混合することにより得ることができる。
混合装置としては、白色顔料及びニトロセルロースが均一に分散され、必要に応じて投入される樹脂や溶媒等が均一に混合されていればよく、特に限定されないが、公知の混合装置、例えば、ボールミル、ビーズミル、超音波分散機、ホモジナイザー等が好適に用いられる。
[拡散反射膜]
本実施形態の拡散反射膜は、本実施形態の拡散反射膜形成用組成物により形成した膜である。
膜厚は用途に応じて適宜調整すればよく、特には限定しないが、膜厚が30μmを超えると、膜の表面にマイクロクラックやヒビ等が生じたり、あるいは膜に割れ等が生じる虞があるので、30μm以下の厚みが好ましい。
特に、LED光のように指向性の高い光を拡散反射させる必要がある場合には、この拡散反射膜の膜厚は、5μm以上かつ30μm以下が好ましく、より好ましくは5μm以上かつ20μm以下である。ここで、膜厚が5μm未満では、拡散反射性能が劣ったものとなり、特にLED光のように指向性の高い光の場合、一部の光が拡散反射されずに透過してしまう虞があるので好ましくない。
[拡散反射膜の製造方法]
本実施形態の拡散反射膜の製造方法は、上述した拡散反射膜形成用組成物を塗工することで塗膜を形成する工程と、この塗膜を硬化させる工程とを含む。
ここで、塗膜を形成する工程における塗工方法としては、所望の厚みの塗膜を形成することができればよく、特には限定されないが、例えば、スピンコート法、ディップコート法、グラビアコート法、スプレー法、ローラー法、バーコート法、はけ塗り法等が挙げられる。
塗膜を硬化させる工程における硬化方法としては、使用する樹脂に応じて適宜選択すればよく、例えば、樹脂として熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂を用いる場合には熱硬化方法を用いればよく、光硬化性樹脂を用いる場合には光硬化方法を用いればよい。
この光硬化方法に用いるエネルギー線としては、塗膜が硬化すればよく、特に限定されないが、例えば、紫外線、遠赤外線、近紫外線、赤外線、X線、γ線、電子線、プロトン線、中性子線等のエネルギー線を用いることができる。これらのエネルギー線の中でも、硬化速度が速く、装置の入手が容易で、比較的安価である紫外線照射による硬化が好ましい。
[拡散反射膜付き基材]
本実施形態の拡散反射膜付き基材は、基材の一方の主面または双方の主面に、上記の拡散反射膜を備えている。
「基材」
基材としては、上記の拡散反射膜形成用組成物を塗布して塗膜を形成することができるものであればよく、特に限定されないが、例えば、LED光のように指向性の高い光を拡散反射させる必要がある場合には、反射性を有する基材が好ましい。
反射性を有する基材としては、例えば、表面に銀を蒸着したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム等の金属反射層を形成したフィルム、白色PETフィルム、白色ポリプロピレン(PP)フィルム、白色ポリカーボネートフィルム等の白色フィルム、フィルム状または薄板状のアルミニウム、鏡面仕上げやアルマイト処理を施したフィルム状または薄板状のアルミニウム、表面が白色に塗装されたアルミニウム薄板等の各種基材、あるいは発泡白色ポリエステルフィルムが挙げられる。
これらの基材は、単体で用いてもよく、金属や樹脂等の各種支持体に貼着したものを用いてもよい。
白色フィルムとしては、東レ(株)社製の、ルミラーE60L、ルミラー60V、ルミラー60SL、ルミラー60SV、三井化学(株)社製のポリプロピレン(PP)リフレクタ−、古河電工(株)社製のエムシーペット等が市販されている。
「光学部材」
本実施形態の光学部材は、上記の拡散反射膜及び上記の拡散反射膜付き基材のうちいずれか一方または双方を備えている。
光学部材としては、光を拡散反射させる用途で用いられる光学部材であればよく、特に限定されないが、例えば、液晶表示装置のディスプレイ(液晶表示面)用バックライトユニットにおける照明光路制御に使用される光学部材等が挙げられる。
上記の拡散反射膜を光学部材に形成する方法は、上述した拡散反射膜の製造方法と全く同様である。
また、上記の拡散反射膜付き基材を光学部材に取り付ける方法は、特に限定されず、公知の方法で上記の拡散反射膜付き基材を光学部材に実装させればよい。
以上説明したように、本実施形態の拡散反射膜形成用組成物によれば、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有し、この白色顔料の含有率を組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下、かつ、ニトロセルロースの含有率を白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下としたので、この拡散反射膜形成用組成物を用いて形成された膜は、LED光のように指向性が高い光であっても、高い拡散反射率を得ることができる。
本実施形態の拡散反射膜によれば、本実施形態の拡散反射膜形成用組成物により形成したので、従来よりも薄い膜厚で十分な拡散反射率を得ることができ、よって、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても高い拡散反射率を得ることができる。したがって、高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高い拡散反射膜を提供することができる。
本実施形態の拡散反射膜付き基材によれば、基材の一方の主面または双方の主面に、本実施形態の拡散反射膜を備えたので、従来よりも薄い膜厚で十分な拡散反射率を得ることができ、よって、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても高い拡散反射率を得ることができる。したがって、高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高い拡散反射膜付き基材を提供することができる。
本実施形態の光学部材によれば、本実施形態の拡散反射膜及び本実施形態の拡散反射膜付き基材のうちいずれか一方または双方を備えたので、光学部材の拡散反射率を高めることができ、LED光のような高輝度で指向性の高い光に対しても高い拡散反射率を得ることができる。したがって、高輝度で指向性の高い光に対する拡散反射率が高い光学部材を提供することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
[実施例1]
「拡散反射膜形成用組成物の作製」
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、ニトロセルロース(H120)を1.5質量部含む酢酸−1−ブチル55質量部に混合させた。次いで、ビーズミルを用いて2,500回転にて0.5時間分散させて、実施例1の拡散反射膜形成用組成物を得た。
この拡散反射膜形成用組成物における酸化アルミニウムの含有率は、この組成物中の固形分の総質量に対して97質量%であった。また、ニトロセルロースは、酸化アルミニウムの全質量に対して3質量%であった。
「拡散反射膜形成用組成物の評価」
この拡散反射膜形成用組成物に酢酸−1−ブチルを添加して、この拡散反射膜形成用組成物中の白色顔料とニトロセルロースとの合計量を30質量%に調製し、この調製済みの組成物の温度を20℃としたときの粘度を、粘度計 RE−80L(東機産業社製)を用いて測定した。その結果、400mPa・sであった。
さらに、この拡散反射膜形成用組成物の液安定性について評価した。
この拡散反射膜形成用組成物の混合・分散直後の固形分の質量、及び、1日静置後の固形分の質量を測定し、一日静置後の固形分の質量の減少率を、下記基準に基づき評価した。なお、固形分の減少率は、100℃にて10分予備乾燥した後、150℃にて60分乾固させて、乾固前後の質量変化により求めた。
◎:2%未満
○:2%以上かつ5%未満
△:5%以上かつ10%未満
×:10%以上
この拡散反射膜形成用組成物の組成や特性を表1に、評価結果を表2に、それぞれ示す。
「拡散反射膜の作製及び評価」
上記の拡散反射膜形成用組成物を、白色反射フィルム ルミラーE60L(東レ社製)上に、乾燥膜厚が20μmになるようにバーコーターにて塗布し、次いで、80℃にて3分間乾燥し、実施例1の拡散反射膜を得た。
ここで、得られた拡散反射膜の成膜性を目視にて観察し、下記の基準に基づき成膜性の評価を行った。
◎:塗布ムラやブツがまったく観察されない。
×:塗布ムラやブツが観察される。
次に、実施例1の拡散反射膜の特性評価を行った。
評価項目は下記のとおりである。
(1)550nmにおける積分反射率
分光光度計 V−570(日本分光株式会社製)を用いて、上記の拡散反射膜の積分反射率(R(%))を、白色反射フィルム ルミラーE60L(東レ社製)の反射率を基準として、380nm〜800nmの波長範囲で測定した。実施例1の拡散反射膜及び白色反射フィルムそれぞれの積分反射率を図1に示す。
さらに、波長が550nmのときの積分反射率(%)について、下記基準に基づき評価を行った。なお、反射率(%)は、膜の形成に用いられた白色反射フィルムを介して測定した値である。
◎:反射率が98%以上
○:反射率が95%以上かつ98%未満
△:反射率が90%以上かつ95%未満
×:反射率が90%未満
(2)反射光の波長ばらつき
上記の(1)550nmにおける積分反射率にて測定した380nm〜800nmの波長範囲にて、積分反射率の最大値と最小値との差を算出した。
得られた反射率(%)の差について、下記の基準に基づき反射光の波長ばらつきの評価を行った。
◎:反射率(%)の差が2%未満
○:反射率(%)の差が2%以上かつ5%未満
△:反射率(%)の差が5%以上かつ10%未満
×:反射率(%)の差が10%以上
(3)LED光の反射照度
上記の拡散反射膜の反射照度を、図2に示す反射照度測定装置を用いて測定した。
この反射照度測定装置1は、直方体の内部空間が暗室とされた筐体2に、LED光源3と、上記の拡散反射膜Sを固定するホルダー4と、反射照度計5とが設けられた構成である。なお、反射照度計5としては、照度計 CS−1000(KONICA MINOLTA(株)社製)を用いた。
ここでは、ホルダー4に拡散反射膜Sを固定し、この拡散反射膜Sが固定されたホルダー4を筐体2内に固定し、この筐体2内を密閉状態とした。これにより、筐体2内は暗室となった。次いで、LED光源3から拡散反射膜Sに向けてLED光Lを照射し、この拡散反射膜Sから反射される反射光Rの反射照度を、反射照度計5を用いて、白色反射フィルム ルミラーE60L(東レ社製)の反射率を基準として測定した。
得られたLED光の反射照度の値について、下記の基準に基づきLED光の反射照度の評価を行った。
◎:反射照度が100%以上
○:反射照度が95%以上かつ100%未満
△:反射照度が85%以上かつ95%未満
×:反射照度が85%未満
(4)LED光の拡散性
6個のLED素子を円環状に等間隔に配置したLED光源を、上記の拡散反射膜に照射し、6個のLED素子が白色反射フィルム上でどのように見えるかを目視で観察した。
ここでは、6個のLED素子そのままの形状を目視にて観測できるか否かにより、下記の基準に基づき、LED光の拡散性の評価を行った。
◎:LED光源が拡散反射して、LED素子の形状が映らない。
×:LED光源が拡散反射せず、LED素子の形状がそのまま映る。
これらの評価結果を表2に示す。
[実施例2]
ニトロセルロース(H120)をニトロセルロース(H20)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例2の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例2の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例3]
ニトロセルロース(H120)をニトロセルロース(H60)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例3の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例3の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例4]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例4の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例4の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例5]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)42.7質量部及びポリエステル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例5の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例5の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例6]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)42.7質量部及びフッ素系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例6の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例6の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例7]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部及びニトロセルロース(H120)1.5質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)42.7質量部及びニトロセルロース(H120)3.8質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例7の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例7の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例8]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.5μm)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例8の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例8の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例9]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.5μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例9の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例9の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例10]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.2μm)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例10の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例10の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例11]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.2μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例11の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例11の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例12]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化チタン(平均一次粒子径:0.3μm)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例12の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例12の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例13]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化チタン(平均一次粒子径:0.3μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例13の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例13の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例14]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化チタン(平均一次粒子径:0.5μm)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例14の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例14の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例15]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化チタン(平均一次粒子径:0.5μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例15の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例15の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例16]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化チタン(平均一次粒子径:0.2μm)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例16の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例16の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例17]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化チタン(平均一次粒子径:0.2μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例17の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例17の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例18]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を硫酸バリウム(平均一次粒子径:0.3μm)に替えた他は、実施例1に準じて、実施例18の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例18の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[実施例19]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、硫酸バリウム(平均一次粒子径:0.3μm)42.7質量部及びアクリル系樹脂2.3質量部に替えた他は、実施例1に準じて、実施例19の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、実施例19の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表1及び表2に示す。
[比較例1]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.1μm)に替えた他は、実施例1に準じて、比較例1の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例1の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例2]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.8μm)に替えた他は、実施例1に準じて、比較例2の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例2の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例3]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部及びニトロセルロース(H120)1.5質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)46質量部及びニトロセルロース(H120)0.5質量部に替えた他は、実施例1に準じて、比較例3の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例3の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例4]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)41.9質量部及びアクリル系樹脂3.1質量部に替えた他は、実施例1に準じて、比較例4の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例4の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例5]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)45質量部及びニトロセルロース(H120)1.5質量部を、酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)41.9質量部及びニトロセルロース(H120)4.6質量部に替えた他は、実施例1に準じて、比較例5の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例5の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例6]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化チタン(平均一次粒子径:0.1μm)に替えた他は、実施例1に準じて、比較例6の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例6の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例7]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を酸化チタン(平均一次粒子径:0.8μm)に替えた他は、実施例1に準じて、比較例7の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例7の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例8]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を硫酸バリウム(平均一次粒子径:0.1μm)に替えた他は、実施例1に準じて、比較例8の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例8の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
[比較例9]
酸化アルミニウム(平均一次粒子径:0.3μm)を硫酸バリウム(平均一次粒子径:0.8μm)に替えた他は、実施例1に準じて、比較例9の拡散反射膜形成用組成物を作製し評価を行い、さらに、比較例9の拡散反射膜を作製し評価を行った。
これらの結果を表3及び表4に示す。
Figure 2014109595
Figure 2014109595
Figure 2014109595
Figure 2014109595
上記の評価結果によれば、
実施例1〜19では、LED光のように指向性が高い光であっても、高い拡散反射率の拡散反射膜が得られることが確認された。
一方、比較例1、6、8では、白色顔料の平均一次粒子径が0.1μmと小さいので、拡散反射膜におけるLED光の透過が大きく、反射照度やLED光の拡散性が低下することが確認された。
また、比較例2、7、9では、白色顔料の平均一次粒子径が0.8μmと大きいので、膜形成用組成物の液安定性が低下し、成膜性も低下することが確認された。
また、比較例3では、白色顔料の含有率が、膜形成用組成物中の固形分の総質量に対して99質量%と高いので、成膜性が低下し、塗布ムラやブツが発生する俺があることが確認された。
さらに、比較例4、5では、白色顔料の含有率が、膜形成用組成物中の固形分の総質量に対して90質量%と低いので、膜形成用組成物の液安定性や成膜性は実施例1〜19と比べて遜色ないものの、LED光の反射照度及び拡散性が低下することが確認された。
本発明の拡散反射膜形成用組成物は、平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有してなる拡散反射膜形成用組成物であり、白色顔料の含有率を組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下とし、ニトロセルロースの含有率を白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下としたことにより、この拡散反射膜形成用組成物を用いて形成された膜についても、LED光のように指向性が高い光であっても、高い拡散反射率を得ることができるようにしたものであるから、液晶表示装置のバックライトユニットに適用されることはもちろんのこと、光を拡散反射させるガラス板や樹脂板等の用途にも容易に適用することができ、その工業的価値は大きい。
1 反射照度測定装置
2 筐体
3 LED光源
4 ホルダー
5 反射照度計
S 拡散反射膜

Claims (5)

  1. 平均一次粒子径が0.2μm以上かつ0.7μm以下の白色顔料と、ニトロセルロースとを含有してなる拡散反射膜形成用組成物であって、
    前記白色顔料の含有率は、前記組成物中の固形分の総質量に対して91質量%以上かつ98質量%以下であり、前記ニトロセルロースの含有率は、前記白色顔料の総質量に対して2質量%以上かつ9質量%以下であることを特徴とする拡散反射膜形成用組成物。
  2. さらに、樹脂を含有してなることを特徴とする請求項1記載の拡散反射膜形成用組成物。
  3. 請求項1または2記載の拡散反射膜形成用組成物により形成されてなることを特徴とする拡散反射膜。
  4. 基材の一方の主面または双方の主面に、請求項3記載の拡散反射膜を備えてなることを特徴とする拡散反射膜付き基材。
  5. 請求項3記載の拡散反射膜及び請求項4記載の拡散反射膜付き基材のうちいずれか一方または双方を備えてなることを特徴とする光学部材。
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