JP2014109238A - グロープラグの電圧・電流算出方法及びグロープラグ駆動制御装置 - Google Patents

グロープラグの電圧・電流算出方法及びグロープラグ駆動制御装置 Download PDF

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豊 田中
Yasuo Toyoshima
康夫 豊島
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Abstract

【課題】個々の部品の温度特性に頼ることなく、高精度でグロープラグの電圧、電流の取得を可能とする。
【解決手段】計測回路52を介して得られたシャント抵抗器3の電圧を、GCU100内の温度に基づいて補正してシャント補正電圧とすると共に、シャント抵抗器3の所定の標準値をGCU100の温度に基づいて補正してシャント補正抵抗値とし、シャント補正電圧をシャント補正抵抗値で除し、その除算結果をグロープラグ1の電流であるグロー電流とする一方、車両用バッテリ4の電圧からシャント補正電圧及び前記通電制御用半導体素子2の電圧降下を減算し、その減算結果をグロープラグ1の電圧であるグロー電圧として求められるものとなっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、グロープラグの駆動制御に必要とされるグロープラグの電圧、電流の算出方法及びグロープラグ駆動制御装置に係り、特に、精度の向上等を図ったものに関する。
ディーゼルエンジンなどの内燃機関に用いられるグロープラグの動作状態、特に、その温度はディーゼルエンジン等の始動性などに大きな影響を与えることがあるため、従来から高い精度での温度制御が必要とされていることは知られている通りである。グロープラグの温度制御は、例えば、グロープラグの実際の抵抗値や実際の印加電圧に基づいて制御することで行われる。
ところで、グロープラグへの通電回路は、車両用バッテリとグランドとの間に、通電制御用の半導体、シャント抵抗器、及び、グロープラグが直列接続された構成が採られることが多い(例えば、特許文献1等参照)。かかる構成において、温度制御に必要とされるグロープラグの抵抗値やグロープラグの電圧、電流などは、シャント抵抗器の電圧と電流の計測値を基に演算算出される。
すなわち、シャント抵抗器の抵抗値は予め把握されているため、シャント抵抗器における電圧降下分を、その抵抗値で除することでシャント抵抗器を流れる電流、換言すれば、グロープラグを流れる電流を算出することができる。シャント抵抗器の電圧は、増幅器を介してアナログ・ディジタル変換器へ入力され、制御装置におけるディジタル演算処理に供されるようになっている。
そして、グロープラグの両端における電圧は、予め把握されている通電制御用の半導体における電圧降下とシャント抵抗器の電圧降下分を車両用バッテリの電圧から差し引くことで算出することができる。しかして、グロープラグの抵抗値は、上述のようにして算出されたグロープラグの両端における電圧を、上述のようにして算出されたグロープラグを流れる電流で除することにより算出される。
上述のようにして求められるグロープラグの電圧、電流や抵抗値は、先に述べたように温度制御に用いられるため、可能な限り高い精度での算出値を得ることが望まれる。
そのためには、例えば、グロープラグの抵抗値を算出するために用いられるシャント抵抗器の電圧が、周囲の温度の影響等を受けることなく精度良く得られることが肝要となる。すなわち、より具体的には、シャント抵抗器が、周囲の温度変化によらず安定した抵抗値を示すものを用いることが所望される。
特開2009−191842号公報(第6−15頁、図1−図20)
しかしながら、グロープラグに流れる電流は数十Aにも及び、シャント抵抗器には同一の電流が流れるため、シャント抵抗器は高電流用のものが用いられる。 一般に抵抗器の温度特性は、通電電流が大となる程、安定性が損なわれる傾向にあるため、所望の精度でのグロープラグの実抵抗値を得ることが困難となるという問題がある。
また、グロープラグの実抵抗値を高い精度で求めるためには、シャント抵抗器のみならず、先に述べた増幅器やアナログ・ディジタル変換器にも、安定した温度特性のものを用いることが必要とされる。これら増幅器やアナログ・ディジタル変換器は、先のシャント抵抗器に比して、温度特性が高い安定性のあるものを得ることは容易であるが、コストとトレードオフの関係となるという問題がある。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、個々の部品の温度特性に頼ることなく、グロープラグの電圧、電流を高い精度で得ることができるグロープラグの電圧・電流算出方法及びグロープラグ駆動制御装置を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るグロープラグの電圧・電流算出方法は、
グロープラグが、バッテリとグランドとの間に、通電制御用半導体素子及びシャント抵抗器と共に直列接続されて設けられる一方、前記グロープラグの通電制御を可能とするために前記通電制御用半導体素子の動作制御可能に構成されてなる演算制御部と、前記シャント抵抗器の電圧を前記演算制御部へ供給可能に構成されてなる計測回路とが、前記シャント抵抗器と共に同一の筐体内に設けられ、前記シャント抵抗器の両端の電圧が、前記演算制御部による前記グロープラグの電圧、電流の認識に供されるよう構成されてなるグロープラグ駆動制御装置におけるグロープラグの電圧・電流算出方法であって、
前記計測回路を介して得られた前記シャント抵抗器の電圧を、前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正電圧とすると共に、前記シャント抵抗器の所定の標準値を前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正抵抗値とし、
前記シャント補正電圧を前記シャント補正抵抗値で除し、その除算結果を前記グロープラグの電流であるグロー電流とする一方、
前記バッテリの電圧から前記シャント補正電圧及び前記通電制御用半導体素子の電圧降下を減算し、その減算結果を前記グロープラグの電圧であるグロー電圧とするよう構成されてなるものである。
また、上記本発明の目的を達成するため、本発明に係るグロープラグ駆動制御装置は、
グロープラグが、バッテリとグランドとの間に、通電制御用半導体素子及びシャント抵抗器と共に直列接続されて設けられる一方、前記グロープラグの通電制御を可能とするために前記通電制御用半導体素子の動作制御可能に構成されてなる演算制御部と、前記シャント抵抗器の電圧を前記演算制御部へ供給可能に構成されてなる計測回路とが、前記シャント抵抗器と共に同一の筐体内に設けられ、前記シャント抵抗器の両端の電圧が、前記演算制御部による前記グロープラグの電圧、電流の認識に供されるよう構成されてなるグロープラグ駆動制御装置であって、
前記演算制御部は、
前記計測回路を介して得られた前記シャント抵抗器の電圧を、前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正電圧として算出すると共に、前記シャント抵抗器の所定の標準値を前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正抵抗値として算出し、
前記シャント補正電圧を前記シャント補正抵抗値で除し、その除算結果を前記グロープラグの電流であるグロー電流として算出する一方、
前記バッテリの電圧から前記シャント補正電圧及び前記通電制御用半導体素子の電圧降下を減算し、その減算結果を前記グロープラグの電圧であるグロー電圧として算出するよう構成されてなるものである。
本発明によれば、個々の部品の温度特性に頼ることなく、温度変化による測定値の変動を極力抑圧することができ、従来に比して、より高い精度でグロープラグの電圧、電流を得ることができるという効果を奏するものである。
また、そのような従来に比して精度の高いグロープラグの電圧及び電流をグロープラグの駆動制御に供することで、より安定性、信頼性の高いグロープラグの駆動制御が可能となるものである。
本発明の実施の形態におけるグロープラグ駆動制御装置の構成例を示す構成図である。 図1に示されたグロープラグ駆動制御装置において実行されるグロープラグ電圧・電流算出処理の手順を示すサブルーチンフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図1及び図2を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態におけるグロープラグ駆動制御装置(以下「GCU」と称する)について、図1を参照しつつ説明する。
本発明におけるGCU100は、通電駆動回路51と、計測回路52と、演算制御部(図1においては「CPU」と表記)53とに大別されて構成されたものとなっている。なお、これら通電駆動回路51、計測回路52、及び、演算制御部53は、適宜な筐体(図示せず)内に収納されるものとなっている。
通電駆動回路51は、通電制御用半導体素子2と、シャント抵抗器3とを主たる構成要素として、グロープラグ1の通電制御が可能に構成されたものとなっている。
すなわち、まず、通電制御用半導体素子2は、例えば、MOS FETなどが用いられ、そのドレインは、車両用バッテリ4の正極に、ソースは、シャント抵抗器3を介してグロープラグ1の正極側に接続され、グロープラグ1の負極側は、アースに接続されたものとなっている。また、通電制御用半導体素子2のゲートには、演算制御部53からの制御信号が印加されるようになっており、通電制御用半導体素子2の導通、非導通が制御可能となっている。
一方、計測回路52は、演算増幅器5と、アナログ・ディジタル変換器(図1においては「A/D」と表記)6と、温度検出素子7とを主たる構成要素として、シャント抵抗器3における電圧降下がディジタル信号として演算制御部53に供給可能に構成されたものとなっている。
すなわち、まず、演算増幅器5には、シャント抵抗器3の両端の電圧が入力されるようになっており、その入力電圧は、次段のアナログ・ディジタル変換器6の入力に適した電圧に増幅され、出力されるようになっている。そして、演算増幅器5の出力電圧は、アナログ・ディジタル変換器6によりディジタル値として演算制御部53に入力されるようになっている。
温度検出素子7は、GCU100内(換言すれば、筐体内)の温度、換言すれば、シャント抵抗器3、演算増幅器5、アナログ・ディジタル変換器6等のGCU100内の電子部品が晒されている雰囲気温度(周囲温度)を検出するため、GCU100内の適宜な位置に設けられているものである。かかる温度検出素子7としては、具体的には、例えば、NTC(negative temperature coefficient)などが好適である。
この温度検出素子7の出力信号は、演算制御部53に入力され、演算制御部53においてディジタル信号に変換されて、演算制御部53において実行される後述のグロープラグの電圧・電流算出処理に供されるようになっている。
演算制御部53は、例えば、公知・周知の構成を有してなるマイクロコンピュータ(図示せず)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)を中心に、RAMやROM等の記憶素子(図示せず)を有すると共に、先の通電制御用半導体素子2へ対する制御信号を出力するためのインターフェイス回路(図示せず)などを主たる構成要素として構成されたものとなっているものである。
ここで、本発明の実施の形態におけるグロープラグ1の駆動制御について説明する。
本発明の実施の形態において、グロープラグ1の駆動制御は、いわゆる閉ループ制御によるものとなっている。
具体的には、まず、演算制御部53において、計測回路52により入力されたシャント抵抗器3の電圧降下の大きさと、予め把握されているシャント抵抗器3の抵抗値とからシャント抵抗器3を流れる電流が、グロープラグ1を流れる電流として演算算出される。そして、グロープラグ1の実際の印加電圧を、上述の算出された電流値で除することでグロープラグ1の実際の抵抗値が求められる。
ここで、グロープラグ1の印加電圧は、車両用バッテリ4の電圧値から、通電制御用半導体素子2における電圧降下、シャント抵抗器3の電圧降下を減算したものとして求められる。通電制御用半導体素子2の電圧降下は、予め把握されて定数として設定されたものが用いられるようになっている。
演算制御部53には、グロープラグ1の抵抗値とグロープラグ1の温度(グロープラグ温度)との相関関係が、例えば、抵抗・温度相関マップとして記憶されており、上述のようにして求められたグロープラグ1の抵抗値に対するグロープラグ温度がその抵抗・温度相関マップから求められる。
一方、演算制御部53は、エンジン制御用の電子制御ユニット(図1においては「ECU」と表記)200からグロープラグ1の設定温度及びベースとなるグロープラグ1の印加電圧が指示されるようになっている。この設定温度は、エンジン制御用の電子制御ユニット200において、エンジンの動作状況に応じて決定されるものである。また、ベースとなるグロープラグ印加電圧は、エンジン制御用の電子制御ユニット200において、各グロープラグ設定温度及びエンジンの動作状況に応じて、予め把握されているグロープラグ1の電気的特性に基づいて設定された演算式やマップ等を用いて定められるようになっているものである。
演算制御部53においては、エンジン制御用の電子制御ユニット200から入力されたグロープラグ設定温度と、上述のようにして求められたグロープラグ温度との相関関係から、エンジン制御用の電子制御ユニット200から入力されたべースとなるグロープラグ印加電圧に対する補正電圧が求められるようになっている。そして、ベースとなるグロープラグ印加電圧が補正電圧分だけ補正され、グロープラグ1の最終的な印加電圧とされる。
一方、演算制御部53による通電制御用半導体素子2の駆動制御は、PWM制御により行われるようになっており、演算制御部53においては、グロープラグ1の印加電圧が、上述のようにして補正された所要の電圧となるように、通電制御用半導体素子2に印加されるPWM信号のデューティが演算処理により算出され、通電制御用半導体素子2へ印加されることで、その導通、非導通が制御されるようになっている。
次に、上述の演算制御部53によって実行されるグロープラグの電圧・電流算出処理の手順について、図2に示されたサブルーチンフローチャートを参照しつつ説明する。
まず、図2に示されたサブルーチンフローチャートは、演算制御部53において従来同様実行されるグロープラグ1の通電駆動制御などと共に演算制御部53において実行される種々のサブルーチン処理の一つとなっているものである。
しかして、演算制御部53による処理が開始されると、最初に、シャント抵抗器3の両端子間の電圧(シャント電圧)の読み込みが行われる(図2のステップS102参照)。
すなわち、シャント抵抗器3の電圧が、演算増幅器5及びアナログ・ディジタル変換器6を介してディジタル値として演算制御部53に取り込まれ、適宜な記憶領域に記憶、保持されることとなる。
次いで、GCU100内の温度(筐体内温度)の読み込みが行われる(図2のステップS104参照)。すなわち、温度検出素子7の出力信号が、演算制御部53に取り込まれ、筐体内温度として適宜な記憶領域に記憶、保持されることとなる。
次いで、抵抗補正係数Krと増幅・変換補正係数Kdの算出が行われる(図2のステップS106参照)。
ここで、抵抗補正係数Krは、筐体内温度変化を考慮したシャント抵抗器3の実抵抗値を後述するように演算算出する際に用いられる補正係数であり、増幅・変換補正係数Kdは、筐体内温度変化を考慮したアナログ・ディジタル変換器6の正しい出力値を後述するように演算算出する際に用いられる補正係数である。特に、増幅・変換補正係数Kdは、筐体内温度変化による演算増幅器5の出力信号の変動をも包含したものである。
本発明の実施の形態においては、グロープラグ1の実抵抗値を算出するために用いられるシャント抵抗器3の抵抗値や、演算増幅器5、アナログ・ディジタル変換器6の出力値が、その周囲の温度によって変化することに鑑みて、シャント抵抗器3の標準抵抗値、アナログ・ディジタル変換器6の出力値の標準値を、筐体内温度に対応して温度補正し、筐体内温度が考慮された、換言すれば、筐体内温度に対応したシャント抵抗器3の抵抗値及びアナログ・ディジタル変換器6の出力値を得、これをグロープラグ1の実抵抗値の算出に用いることで、従来に比して正確なグロープラグ1の実抵抗値の算出を可能としている。
筐体内温度を考慮したシャント抵抗器3の抵抗値(シャント補正抵抗値)Rsは、温度変化に対する抵抗素子の一般的な特性に準じて、下記する式1により求めることができる。
Rs=Rc(1±TCR×ΔT)・・・式1
ここで、Rcは、シャント抵抗器3の標準温度(例えば、24℃)における抵抗値(標準抵抗値)である。また、TCRは、抵抗補正係数Krである。さらに、ΔTは、上述の標準温度とステップS104で得られた筐体内温度との差である。またさらに、上記式1における符号±は、シャント抵抗器3の温度係数が負の温度係数か、正の温度係数かによって択一的に選択されるものである。
抵抗補正係数Krは、筐体内温度により変化するものであり、本発明の実施の形態においては、抵抗補正係数マップ、又は、抵抗補正係数算出式によって先のステップS104で取得された筐体内温度に対する抵抗補正係数Krが求められるようになっている。
すなわち、抵抗補正係数マップは、予め試験やシミュレーション結果に基づいて、種々の筐体内温度に対する抵抗補正係数Krが、筐体内温度を入力パラメータとして読み出し可能に構成されたものであり、演算制御部53の適宜な記憶領域に予め記憶されたものとなっている。また、抵抗補正係数算出式は、抵抗補正係数マップ同様に、予め試験やシミュレーション結果に基づいて、筐体内温度を引数として、抵抗補正係数Krが算出できるよう設定された式である。
一方、筐体内温度を考慮したアナログ・ディジタル変換器6の出力信号は、演算増幅器5の筐体内温度変化に伴う増幅率や入出力オフセットの変化をも包含して、下記する式2により求めることができる。
なお、本発明の実施の形態においては、演算増幅器5とアナログ・ディジタル変換器6の双方を併せた増幅率は1に設定されている。したがって、下記の式2で得られる電圧値は、演算増幅器5とアナログ・ディジタル変換器6を介したシャント抵抗器3の両端の電圧となる。
VT=f(Tu)×Vs・・・式2
ここで、VTは、筐体内温度を考慮したアナログ・ディジタル変換器6のディジタル出力値に相当するアナログ電圧値(シャント補正電圧)である。また、Vsは、ステップS102で読み込まれたシャント抵抗器3の両端の電圧である。
また、f(Tu)は、先の増幅・変換補正係数Kdを算出する増幅・変換補正係数算出式であり、Kd=f(Tu)と表されるものである。このf(Tu)は、試験結果やシミュレーション結果等に基づいて設定されたもので、Tuは、先のステップS104で得られた筐体内温度である。
すなわち、f(Tu)は、筐体内温度の変化による演算増幅器5の特性変動をも含んだアナログ・ディジタル変換器6のディジタル出力値の変動が生じても、シャント抵抗器3の両端の電圧について、本来の正しい値が得られるよう筐体内温度を入力パラメータとして増幅・変換補正係数Kdが定められるよう試験結果やシミュレーション結果に基づいて設定されたものである。
上述のようにして抵抗補正係数Kr、及び、増幅・変換補正係数Kdが求められた後は、これら抵抗補正係数Kr、及び、増幅・変換補正係数Kdを用いてシャント補正抵抗値、及び、シャント補正電圧の算出が行われる(図2のステップS108参照)。
すなわち、まず、シャント補正抵抗値Rsは、先の式1により求められる。
次いで、シャント補正電圧VTは、先の式2によって求められる。
次に、グロープラグ1の印加電圧(グロー電圧)、及び、グロープラグ1に流れる電流が算出される(図2のステップS110参照)。
すなわち、グロー電圧Vgは、下記する式3により求められる。
Vg=Vb−Vtr−VT・・・式3
ここで、Vbは、車両用バッテリ4の電圧、Vtrは、通電制御用半導体素子2における電圧降下、VTは、上述のステップS108で得られたシャント補正電圧である。なお、車両用バッテリ4の電圧は、エンジン制御用の電子制御ユニット200により実際の電圧が計測され、車両の診断診断処理に供されるようになっているため、その計測値を流用するのが好適である。
また、通電制御用半導体素子2における電圧降下Vtrは、予め把握されており、定数として演算制御部53の適宜な記憶領域に記憶されているものが用いられるものとなっている。
一方、グロープラグ1を流れる電流(グロー電流)Igは、シャント抵抗器3を流れる電流でもあるので、下記する式4により求められる。
Ig=VT/Rs・・・式4
ここで、VTは、ステップS108で得られたシャント補正電圧、Rsは、ステップS108で得られたシャント補正抵抗値である。
次いで、ステップS112において、上述のグロー電圧Vg、グロー電流Igに基づいて、グロープラグ1の実抵抗値Ractgが下記する式5により求められる。
Ractg=Vg/Ig・・・式5
かかるグロープラグ1の実抵抗値Ractgは、演算制御部53において別個に実行される先に述べたグロープラグ1の駆動制御に供されることにより、従来と異なり、筐体内温度の変化による電子部品の特性変動に起因するグロープラグ1の通電電流の変化が極力抑制され、従来に比してより高精度のグロープラグ1の温度制御が可能となる。
なお、グロープラグ1の駆動制御は、先に説明したような駆動制御の例に限定される必要は無いことは勿論である。
例えば、グロープラグ1の電圧が、エンジン制御用の電子制御ユニット200から指示される指示電圧となるようフィードバック制御を行う駆動制御であっても良い。すなわち、この場合は、ステップS110で得られたグロー電圧が指示電圧となるようフィードバック制御を行うようにすれば良い。
高い精度でのグロープラグの電圧、電流の取得が所望されるグロープラグを備えたエンジンを用いる車両などに適する。
1…グロープラグ
3…シャント抵抗器
5…演算増幅器
6…アナログ・ディジタル変換器
7…温度検出素子
51…通電駆動回路
52…計測回路
53…演算制御部

Claims (4)

  1. グロープラグが、バッテリとグランドとの間に、通電制御用半導体素子及びシャント抵抗器と共に直列接続されて設けられる一方、前記グロープラグの通電制御を可能とするために前記通電制御用半導体素子の動作制御可能に構成されてなる演算制御部と、前記シャント抵抗器の電圧を前記演算制御部へ供給可能に構成されてなる計測回路とが、前記シャント抵抗器と共に同一の筐体内に設けられ、前記シャント抵抗器の両端の電圧が、前記演算制御部による前記グロープラグの電圧、電流の認識に供されるよう構成されてなるグロープラグ駆動制御装置におけるグロープラグの電圧・電流算出方法であって、
    前記計測回路を介して得られた前記シャント抵抗器の電圧を、前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正電圧とすると共に、前記シャント抵抗器の所定の標準値を前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正抵抗値とし、
    前記シャント補正電圧を前記シャント補正抵抗値で除し、その除算結果を前記グロープラグの電流であるグロー電流とする一方、
    前記バッテリの電圧から前記シャント補正電圧及び前記通電制御用半導体素子の電圧降下を減算し、その減算結果を前記グロープラグの電圧であるグロー電圧とすることを特徴とするグロープラグの電圧・電流算出方法。
  2. 前記シャント補正電圧は、シャント抵抗器の両端の電圧に所定の増幅・変換補正係数を乗じて求められ、前記所定の増幅・変換補正係数は、前記筐体内の温度を入力パラメータとして予め定められた関数により求められる一方、
    前記シャント補正抵抗値は、前記筐体内の温度と前記標準温度との温度差と前記シャント抵抗器の温度係数との乗算値を、前記シャント抵抗器の標準温度における抵抗値に乗じ、その乗算結果を、前記シャント抵抗器の標準温度における抵抗値に、前記温度係数の正負に応じて加減算して求められたものであることを特徴とする請求項1記載のグロープラグの電圧・電流算出方法。
  3. グロープラグが、バッテリとグランドとの間に、通電制御用半導体素子及びシャント抵抗器と共に直列接続されて設けられる一方、前記グロープラグの通電制御を可能とするために前記通電制御用半導体素子の動作制御可能に構成されてなる演算制御部と、前記シャント抵抗器の電圧を前記演算制御部へ供給可能に構成されてなる計測回路とが、前記シャント抵抗器と共に同一の筐体内に設けられ、前記シャント抵抗器の両端の電圧が、前記演算制御部による前記グロープラグの電圧、電流の認識に供されるよう構成されてなるグロープラグ駆動制御装置であって、
    前記演算制御部は、
    前記計測回路を介して得られた前記シャント抵抗器の電圧を、前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正電圧として算出すると共に、前記シャント抵抗器の所定の標準値を前記筐体内の温度に基づいて補正してシャント補正抵抗値として算出し、
    前記シャント補正電圧を前記シャント補正抵抗値で除し、その除算結果を前記グロープラグの電流であるグロー電流として算出する一方、
    前記バッテリの電圧から前記シャント補正電圧及び前記通電制御用半導体素子の電圧降下を減算し、その減算結果を前記グロープラグの電圧であるグロー電圧として算出するよう構成されてなることを特徴とするグロープラグ駆動制御装置。
  4. 前記演算制御部は、前記筐体内の温度を入力パラメータとして予め定められた関数により増幅・変換補正係数を算出し、前記シャント抵抗器の両端の電圧に前記増幅・変換補正係数を乗じて前記シャント補正電圧を算出する一方、
    前記筐体内の温度と前記標準温度との温度差と前記シャント抵抗器の温度係数との乗算値を算出し、当該乗算値を前記シャント抵抗器の標準温度における抵抗値に乗じ、その乗算結果を、前記シャント抵抗器の標準温度における抵抗値に、前記温度係数の正負に応じて加減算してシャント補正抵抗値を算出するよう構成されてなることを特徴とする請求項3記載のグロープラグ駆動制御装置。
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