JP2014108159A - 頭皮ケア装置 - Google Patents

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悦夫 松木
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篤史 西田
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Abstract

【課題】光によって使用者にリラックスや癒しの効果を与える頭皮ケア装置を提供する。
【解決手段】本体ハウジング13内に光を発光するLED発光部26aを有し、本体ハウジング13のLED発光部26aに対向する位置には、LED発光部26aの光を本体ハウジング13の外へ導出する導出部27が設けられている。導出部27は、LED発光部26aの光を多方向に拡散させる光拡散部材により構成される。また、導出部27の外側は、本体ハウジング13の上面側に係止されたパネル部材17によって覆われている。パネル部材17は、導出部27からの拡散光を透過しつつ多方向に拡散させる光拡散材料により構成される。このため、LED発光部26aの光は、導出部27及びパネル部材17で拡散され、ぼんやりとした明かりとなり、使用者にリラックスや癒しの効果を与えることが可能になっている。
【選択図】図3

Description

本発明は、施術子を頭皮に接触させて刺激を付与する頭皮ケア装置に係り、特に装置本体内にハウジングの外側へ導出される光を発光する発光部を備えた頭皮ケア装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載の頭皮ケア装置では、ハウジング内に設けられた光を発光する発光部と、ハウジングの発光部に対向する部位に配置された導出部とを備え、発光部の光が導出部を介してハウジングの外へ導出されるようになっている。
特開2012−061176号公報
しかしながら、上記の頭皮ケア装置では、発光部の光をハウジングの外に導出するだけの導出部で、導出された光によって動作モードの表示をするものであった。このため、この頭皮ケア装置から導出される光は、使用者にリラックスや癒しの効果を与えるものではなかった。
本発明は、上記課題を解決するもので、その目的の一つは、光によって使用者にリラックスや癒しの効果を与える頭皮ケア装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の頭皮ケア装置は、装置本体の外郭を構成するハウジングと、前記ハウジングの一端側に設けられて使用者の頭皮に接触させて刺激を与える施術子と、前記ハウジング内で光を発光する発光部とを備えている。
そして、前記ハウジングに対して前記発光部と対向する位置に設けられ、前記発光部の光を前記ハウジングの外側へ導出する導出部を備え、前記導出部は、少なくとも前記光を導出する部分が前記発光部の光を多方向に拡散させる光拡散材料により構成されるようにしたものである。
本発明に係る頭皮ケア装置によれば、光によって使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
一実施形態における頭皮ケア装置の斜視図。 頭皮ケア装置の平面図。 頭皮ケア装置の図2におけるA−A断面図。 頭皮ケア装置の図2におけるB−B断面図。 頭皮ケア装置の図2におけるC−C断面図。 頭皮ケア装置の底面図。 頭皮ケア装置の電気的構成を示すブロック図。 (a)〜(c)は頭皮ケア装置のモータ制御のプログラムパターンを示す特性図。 頭皮ケア装置のLED発光制御のプログラムパターンを示す特性図。 (a)〜(c)は頭皮ケア装置のLED発光制御の詳細なプログラムパターンを示す特性図。
第1の発明は、頭皮ケア装置であって、装置本体の外郭を構成するハウジングと、前記ハウジングの一端側に設けられて使用者の頭皮に接触させて刺激を与える施術子と、前記ハウジング内で光を発光する発光部とを備えている。
そして、前記ハウジングに対して前記発光部と対向する位置に設けられ、前記発光部の光を前記ハウジングの外側へ導出する導出部を備え、前記導出部は、少なくとも前記光を導出する部分が前記発光部の光を多方向に拡散させる光拡散材料により構成されるようにしたものである。
これによって、ハウジング内で発光する発光部の光は、導出部の光拡散材料により構成される部分を通るときに多方向に拡散される。このため、ハウジングの外側へ導出される光によりぼんやりとした明かりを実現でき、使用者にリラックス又は癒しの効果を与えることができる。
第2の発明は、導出部を覆うカバーを設け、カバーは少なくとも導出部と対向する部分が導出部から導出された光を透過可能な光拡散材料により構成されるようにしたものである。
これによって、導出部より一旦外に出た光をさらに拡散し、よりぼんやりとした明かりを実現でき、より使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
第3の発明は、発光部の発光を制御する制御部を備え、制御部は、発光部の発光を開始させた後に、発光部から発光される光の色を所定の順番に従って変更するように発光部を制御するようにしたものである。
これによって、ぼんやりとした明かりの色が所定の順番に変更されるので、使用者の精神状態をリラックス状態へいざなうことができ、使用者にリラックス又は癒しの効果を与えることができる。
第4の発明は、制御部は、発光部から発光される光の色を変更する所定の順番として、寒色系の色の光の発光を先行させた後に、寒色系の色の光から徐々に暖色系の色の光へと移行する寒暖色の発光を行わせ、その後暖色系の色の光を発光させるように、発光部を制御するようにしたものである。
これによって、より使用者の精神状態をリラックス状態へいざなうことができ、より使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
第5の発明は、発光部は、寒色系の色の光と、寒暖色系の色の光と、暖色系の色の光とをそれぞれ複数色発光可能に構成され、制御部は寒色系の色の光と寒暖色系の色の光と暖色系の色の光とを順番に変更させるとともに、それぞれの色系の発光を、それぞれの色系に属する複数の色の光を変更させるサイクルで行うように前記発光部を制御するようにしたものである。
これによって、順番に変更される寒色系の色の光と寒暖色系の色の光と暖色系の色の光での各発光は、それぞれの色系に属する複数の色の光を変更させるサイクルによって行われる。従って、より使用者の精神状態をリラックス状態へいざなうことができ、より使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施形態)
図1に示すように、本実施形態の頭皮ケア装置10は、装置本体部11と、この装置本体部11の一端側(下端側)において着脱可能に設けられる施術ヘッド部12とを有している。
図1、図3〜図5に示すように、装置本体部11は、底部側が開放された中空の本体ハウジング13を備えている。図1及び図6に示すように、本体ハウジング13には、施術ヘッド部12が取付けられる一端側(下端側)に略四角形状の開口部13aが形成されている。
施術ヘッド部12は、開口部13aに一部挿入された状態で、本体ハウジング13に係止により取り付けられている。また、本体ハウジング13の開口部13a側とは反対側となる他端側(上端側)には、アーチ部14が形成されている。アーチ部14は、装置本体部11の両側面11aの各上端部から、装置本体部11の上面11bの部分とともに図4、図5に示す横長楕円状の環状部を形成するアーチ形状をなすように延設されている。
図1に示す頭皮ケア装置10は、装置本体部11の上面11bとアーチ部14との間に形成された横長楕円状の指挿入孔16を有する。
使用者は、親指を除く複数本(一例として3本又は4本)の指を揃えて指挿入孔16に挿入して、上面11bに形成された凸弧状の把持面15に手のひらを載せて、親指を添えて複数本の指で頭皮ケア装置10の把持部(把持面15を含む上端部)を把持して使用する。
頭皮ケア装置10を把持する際は、複数本の指の第1関節又は第2関節より先の部分を装置本体部11の正面11cに掛けるとともに、親指を一方(例えば図3に示された側)の側面11aに添えて把持される。この頭皮ケア装置10の把持状態では、指挿入孔16に挿入した指の背面又は手の甲の部分がアーチ部14により支持される。
本体ハウジング13の上面13bの中央領域に凹み形成された凹部13cには、凸弧形状に成形された板状のパネル部材17が取り付けられている。
そして、図2、図3に示すように、本例では、装置本体部11の把持面15(上面11b)の大部分をパネル部材17の表面が占めている。なお、本実施形態では、本体ハウジング13により、ハウジングの一例が構成される。また、本実施形態では、パネル部材17により、カバーの一例が構成される。
図1に示すように、装置本体部11の一方の側面11aには、縦長矩形状の操作パネル部20が設けられている。操作パネル部20には、頭皮ケア装置10を動作させる際に操作されるスイッチ操作部材22と、頭皮ケア装置10の動作モード等を点灯により使用者に報知する複数のLED表示灯23とが設けられている。
例えばスイッチ操作部材22を操作することで複数の動作モードのうち1つを選択して、その選択した動作モードで頭皮ケア装置10を動作させることが可能である。操作パネル部20に設けられた複数のLED表示灯23のうち選択された動作モードに対応する一つが点灯する。
このため、使用者は、どの動作モードが選択されているかをLED表示灯23の点灯により認識できる。もちろん、頭皮ケア装置10に用意される動作モードは1つでも構わない。なお、本実施形態では、操作パネル部20は、頭皮ケア装置10を把持した際に親指を添える側の側面11aに設けられ、把持した状態のまま親指を使ってスイッチ操作部材22の操作が可能になっている。
図1に示すように、装置本体部11の背面11dには、外部電源と接続するためのプラグ端子39aが設けられている。プラグ端子39aは、装置本体部11の背面11dに形成された挿通穴18内で背面側へ突出して外部に露出している。
そして、このプラグ端子39aに外部電源と接続されるケーブルのコネクタ(いずれも図示せず)が接続されることで、装置本体部11に内蔵された蓄電池33(図4、図5参照)に充電が可能となっている。
一方、図1及び図6に示すように、装置本体部11の下端部に取り付けられた施術ヘッド部12は、本体ハウジング13の下端開口を閉塞する状態に取り付けられたカバー部61と、カバー部61の下面部における複数箇所(一例として4箇所)に設けられてそれぞれ異なる位相で偏心回転する複数(一例として4つ)の施術子71a〜71dとを有している。
施術子71a〜71dは、有底筒状の施術子ベース部72と、この施術子ベース部72の下面(底面)から垂直な方向(下方)に突出する複数(一例として4つ)の施術突起73とを有している。
複数の施術子71a〜71dは、それぞれ異なる位相で中心軸の周りを偏心回転することにより、頭皮を挟みつつ動作方向Xの下流側へ運ぶように駆動される。例えば頭皮ケア装置10を使用者が自身の側頭部に当てたときに、この動作方向Xがリフトアップ方向(頭頂に向かう方向)になるように把持することが、頭皮ケア装置10の好ましい使用例となる。
このため、本実施形態の頭皮ケア装置10では、手のひらを把持面15に対向する下向きにした状態で、手の親指以外の3指又は4指をアーチ部14と把持面15との間の指挿入孔16に、図1に矢印で示す指挿入方向IDに挿入して把持することが想定されている。
この想定された把持方法で頭皮ケア装置10を把持すると、その把持している手の3指又は4指の指の長手方向が動作方向Xと平行になる。
そのうえ、その把持している手の3指又は4指の指先方向が、頭皮ケア装置10の動作方向Xに一致する。頭皮ケア装置10を把持している指の指先を上向きにして、使用者が、自身の右側頭部又は左側頭部に複数の施術子71a〜71dを当てて頭皮マッサージするときに、施術子71a〜71dの動作方向Xがリフトアップ方向になる。
また、使用者が後頭部をリフトアップ方向へマッサージしたい場合、頭越し(又は肩越し)に手を後頭部へ回したマッサージ姿勢をとると、頭皮ケア装置10を把持する手の指先方向(つまり動作方向X)が下向きとなる。
この場合、動作方向Xがリフトアップ方向となるように、指挿入方向IDの反対側から3指又は4指を挿入して頭皮ケア装置10を把持して後頭部をマッサージすれば、後頭部もリフトアップ方向にマッサージできる。
次に、操作パネル部20及び頭皮ケア装置10の内部構造について説明する。図3及び図7に示すように、本体ハウジング13の側面13dに形成された略四角形状の凹部13eに装着された略四角形状のカバー部材21には、スイッチ操作部材22が貫通方向に移動可能に取り付けられている。
このスイッチ操作部材22は、その先端部に一体形成された押圧用凸部22aが、本体ハウジング13内に配置されたスイッチ側基板24上のスイッチ部24a(例えばタクトスイッチ(登録商標))を押圧可能な位置に配置されている。
また、図7に示すように、スイッチ操作部材22の押圧用凸部22aとスイッチ部24aとの間には、略円盤状のシールゴム部材25が介在している。このため、スイッチ操作部材22が使用者により押圧操作されると、押圧用凸部22aに押されたシールゴム部材25が弾性変形してスイッチ部24aが操作可能とされる。
このとき、シールゴム部材25によりスイッチ操作部材22の組付け用の隙間が閉塞されるため、本体ハウジング13内部に水等が浸入することを防止している。
また、図3に示すカバー部材21に設けられた複数のLED表示灯23は、図7に示すスイッチ側基板24上に実装された複数のLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)23aと、これらLED23aから出力される光を導光可能にカバー部材21に設けられたLEDカバー23bとにより構成される。
また、図3、図4に示すように、本体ハウジング13内には、略平板状のモータ基台30がその基台面を頭皮ケア装置10の軸線方向(上下方向)と直交させた状態で収容されている。
モータ基台30の下面側には、ギヤ基台40がモータ基台30と所定の間隔を開けた略平行な状態で配置されている。このギヤ基台40は、モータ基台30を本体ハウジング13との間で挟持した状態で下側から螺入された複数のねじ31により固定されている。
図3、図4に示すように、モータ基台30上には、駆動源の一例としてのモータ32が配設されている。このモータ32は、図4に示すようにモータ基台30に突設された複数のモータ支持部30aに支持された状態で、モータ基台30の上面幅方向略中央部に配置されている。
また、図4、図5に示すように、モータ基台30上には、モータ32に電力を供給するための蓄電池33が配設されている。蓄電池33は、略円柱形状を有し、その上面の一部が略半円筒状の電池保持部材34に覆われた状態でモータ基台30に保持されている。
蓄電池33は、その両端面の正負各電極部が、モータ基台30に固定された陽極金具及び陰極金具(図示略)に当接することで、本体側基板36上の制御回路(図示略)と電気的に接続されている。
本実施形態の本体側基板36は、モータ基台30とギヤ基台40との隙間に、両基台30,40と略平行な状態で配置されている。このため、比較的大面積な本体側基板36でも、頭皮ケア装置10を高さ方向にさほど高くすることなく、本体ハウジング13内にコンパクトに収容可能となっている。
本実施形態では、モータ基台30の下面の複数箇所から下方へ突出する複数本の柱状の突出部30bと、ギヤ基台40の上面の複数箇所から上方へ突出するやや偏平な柱状を有する複数の凸部40aとが、それぞれ対向する位置に形成されている。
そして、各突出部30bと各凸部40aとを当接させることで、モータ基台30とギヤ基台40との間に本体側基板36を収容するために必要な間隔が確保されている。この間隔は、本体側基板36に実装された部品が、モータ基台30とギヤ基台40のそれぞれと干渉しない程度の値に設定されている。
なお、本実施形態では、モータ基台30の突出部30bと、ギヤ基台40の凸部40aとにより、モータ基台30とギヤ基台40との間に本体側基板36の収容に必要な間隔を保持する間隔保持部が構成される。
また、図3、図5に示すように、モータ基台30の上面側には、LED側基板26(LED制御基板)が保持されている。LED側基板26の上面には発光部の一例としてのLED発光部26aが配置されている。
本体ハウジング13のLED発光部26aに対向する位置には、LED発光部26aが発光した光を導出する貫通孔13fと、さらに貫通孔13fを通過した光を導出する導出部27とが設けられている。
この導出部27は、略円板形状を有し、その底面中央部から突出する筒状の支持部が貫通孔13fに嵌入された状態で本体ハウジング13の上面13bに取り付けられている。導出部27は、LED発光部26aが発光した光を多方向に拡散させる拡散物質を含有する光拡散材料からなる光拡散部材により構成されている。
よって、LED発光部26aからの光は導出部27により多方向に拡散されるため、導出部27からは拡散光が導出される。導出部27からの拡散光によって比較的広い面積でぼんやりと光る明かりが実現される。なお、導出部27により、本体ハウジング13の貫通孔13fが閉塞されるため、本体ハウジング13内への水等の浸入が防止されている。
図3、図5に示すように、導出部27の外側には、本体ハウジング13の上面13bに取り付けられたカバーの一例としてのパネル部材17が配置されている。本体ハウジング13の上面13bには、導出部27の配置位置と対応する箇所に凹部13gが設けられている。
この凹部13gの底面略中央部に前述の貫通孔13fが形成されている。導出部27は、貫通孔13fへ嵌入される円筒状の支持部と、凹部13gの底面上に配置される円板状部分とを有する。そして、導出部27の円板状部分が、凹部13gとパネル部材17とにより囲み形成された室28内に配置されている。このため、導出部27はその外側をパネル部材17によって覆われた状態にある。
パネル部材17は、少なくとも導出部27と対向する部分が、導出部27から導出された光を透過可能であり、かつ導出された光を多方向に拡散させる拡散物質を含有する光拡散材により形成されている。
本実施形態のパネル部材17は、一例としてその全体が光拡散材料からなる光拡散部材により形成されている。導出部27から導出された拡散光は、パネル部材17を通過するときに再び拡散されるため、パネル部材17の対応する箇所が比較的広い領域に渡ってぼんやり光る明かりが実現される。
LED発光部26aは1個のLED発光体であるが、その内部に「赤」「緑」「青」に発光する発光素子(LED)が組込まれている。このため、LED発光部26aは、「赤」「緑」「青」の発光素子(LED)のうち発光させる色を組み合せることにより、フルカラー発光が可能になっている。
また、図3に示すように、パネル部材17は、本体ハウジング13の上面13bの凹部13gを除く凸曲面状部分に載置された状態で係止により着脱可能な状態で取り付けられている。パネル部材17において装置本体部11の背面側となる端部(図3では右端部)には、パネル部材17の取り外し時に操作される突部17aが形成されている。
パネル部材17において突部17aの裏面側となる近傍位置には係止突起17bが突設されており、この係止突起17bが本体ハウジング13の上面13bの対応位置に形成された係止凹部13hと係合するようになっている。
これにより、パネル部材17は、本体ハウジング13の上端側に対して、スナップフィット係合により上下方向(軸線方向)において着脱可能に係合されている。そして、この係合状態において使用者は突部17aを上方へ押す操作をすることで、係止突起17bと係止凹部13hとの係合を外して、パネル部材17を本体ハウジング13から取り外すことが可能になっている。
これによりパネル部材17を本体ハウジング13から取り外して、パネル部材17及び凹部13cのうち少なくとも一方の汚れなどを除去する清掃が可能になっている。
ここで、図3に示すように、モータ32は、その一方のターミナルにリード線(図示略)を介してモータ基台30に設けられるモータ用金具35cに電気的に接続され、他方のターミナルがリード線(図示略)を介して本体側基板36上の制御回路と電気的に接続されている。
そして、モータ用金具35cは、ばね部材37aによって付勢されるレバー部材37bにより上側に押圧されることで、本体側基板36上の制御回路と電気的に接続されるレバー金具(図示略)と電気的且つ機械的に接続されるようになっている。
そして、蓄電池33の電力が、各金具、リード線38及び制御回路を介してモータ32に供給される。なお、図4、図5に示すように、本体側基板36は、複数のリード線38を通じてスイッチ側基板24及びLED側基板26と電気的に接続され、各基板24,26との間で各種の電気信号が双方向に伝送される。
図4、図5に示すリード線38を介して各基板24,26,36上の制御回路に伝送される信号としては、例えばスイッチ部24aのオン状態及びオフ状態の信号、モータ32の駆動力(回転数)を決定するための信号、LED発光部26aを構成する赤・青・緑の各LED素子を独立して発光制御するための信号がある。また、リード線38がLED発光部26a及びLED23a等を駆動させる電力の伝送に用いられている。
ここで、図4、図5に示すモータ基台30に設けられる蓄電池33は、外部電源(例えば商用電源)と電気的に接続されることで充電が可能である。詳しくは、図3に示すように、本体ハウジング13の背面13i側の挿通穴18内で外部に露出するプラグ端子39aが突設されたプラグ基台39bが、本体ハウジング13内でモータ基台30の側縁部に取付部を介して支持されている。
このプラグ基台39bは本体側基板36の制御回路に電気的に接続されている。そして、このプラグ端子39aに、外部電源と接続されたケーブルのコネクタが接続されることで、本体側基板36の制御回路及び各金具を介して蓄電池33(図4、図5参照)に充電が可能となっている。
図3に示すように、モータ32の駆動力は減速機構41を介して出力側である施術ヘッド部12の4つの施術子71a〜71dまで伝達される。詳しくは、モータ32の駆動力は、減速機構41を介して減速されてトルクが高められつつその動力伝達経路の途中で複数の経路に分配され、その分配された各動力が施術ヘッド部12の各施術子71a〜71dにそれぞれに位相の異なる回転として伝達される。
ここで、図3〜図5を用いて、減速機構41の構成を簡単に説明する。図3に示すように、モータ32は、モータ基台30の上面に基台面(モータ設置面)と軸線が平行になる姿勢で配置されている。
モータ32の出力軸32aの先端部に固定されたピニオンギヤ32bの近傍位置には、ピニオンギヤ32bと回転軸線が直交する向きに配置された筒状の伝達ギヤ42が設けられている。
伝達ギヤ42は上端面と外周面にそれぞれギヤ部を有し、ピニオンギヤ32bは伝達ギヤ42の上端面に形成された環状のギヤ部と噛合している。ピニオンギヤ32bと伝達ギヤ42は、両者の回転の軸線方向を直交する向きに変換して回転を伝達する直交変換機構を構成している。
図3に示す伝達ギヤ42の回転は、その外周面のギヤ部と噛合する他のギヤを含む減速機構41の中間ギヤ群を介して、減速機構41の最終段を構成する図3〜図5に示す4つの最終ギヤ46a〜46dに伝達される。図5に示すように、これらの各最終ギヤ46a〜46dには、その中心軸位置にそれぞれ連結軸47が圧入もしくはインサート成形にて一体回転可能に配置されている。
図5に示すように、各連結軸47は、防水基台50及びその下面側に配置された金属製の押さえ板51のそれぞれに不図示のOリングでシールされた状態で挿通されている。防水基台50は、本体ハウジング13の略四角形状の開口部13aよりも若干小さい形状をなし、シールされた状態で本体ハウジング13の開口部13aに嵌め込まれている。防水基台50及び押さえ板51は、本体ハウジング13にねじにより固定されている。
図5に示すように、各最終ギヤ46a〜46d(但し、同図では2つのみ示す)と一体回転可能な各連結軸47の下端部は、それぞれに対応する回転基台55に対してその中心線から径方向外側へずれた位置に取付けられている。回転基台55の中心線には、出力軸56が下方へ突出する状態で圧入固定されている。
このため、この出力軸56は、各最終ギヤ46a〜46dの軸中心からずれた位置で連結軸47を中心として周回動作するように設定されている。
一方、図3〜図5に示すように、上記のように構成された装置本体部11に着脱可能に設けられる施術ヘッド部12は、本体ハウジング13の開口部13aを閉塞させるカバー部61と、モータ32の駆動力を受けて駆動される施術子71a〜71dとを有している。カバー部61は例えばエラストマ等の可撓性を有する部材で構成されるとともに、本体ハウジング13の開口部13aと略同形状・同サイズとなる大きさに設定されている。
図3に示すように、カバー部61には、これよりも硬質材料で構成されるとともに複数の略円柱状の施術子基台70のそれぞれを挿通可能な複数の開口を有するヘッドベース部62が取り付けられている。ヘッドベース部62は、防水基台50とスナップフィットにより上下方向において係合されている。また、ヘッドベース部62にカバー部61が嵌合により取り付けられている。
図3、図4に示すように、ヘッドベース部62の中央部上面側には各施術子基台70の上下方向(軸方向)への移動を規制する支持装置67が設けられている。
支持装置67には、施術子基台70と同数(本例では4つ)の略平板状の連結部材68が四方に延出するようにそれぞれの基端部が異なる高さ位置で差し込まれており、四方に延出した各連結部材68の先端部に形成されたU字状部が、各施術子基台70の外周面上の周溝に係入されている。これにより各施術子基台70の上下方向(軸方向)への移動が規制されている。
図5に示すように、各施術子基台70には、4つの回転基台55の各回転中心位置に固定された4本の前記出力軸56が嵌入されている。回転基台55が連結軸47を中心として回転すると、回転基台55の中心から径方向にずれた位置に固定された出力軸56と共に施術子基台70が周回運動をするようになっている。各施術子基台70には、カバー部61と一体成形された施術子71a〜71dが組み付けられている。
図5、図6に示すように、施術子71a〜71dは、カバー部61と同様の例えばエラストマ等の可撓性を有する部材で、カバー部61と一体成形されている。図6に示すように、4つの施術子71a〜71dは、平面視で略正方形をなすように並ぶ連結軸47に回転基台55、出力軸及び施術子基台70を介してそれぞれ連結され、同図に示す底面視で略正方形の4つの頂点をなす位置に配置される。
図5、図6に示すように、施術子71a〜71dは、施術子基台70が取付けられる有底筒状の施術子ベース部72と、この施術子ベース部72の下面から下方に延出する複数の施術突起73とを有している。施術突起73の先端にはさらに図5に示す小径の突起73aがそれぞれ3つ形成されている。
図5に示すように、各施術子ベース部72には、各施術子基台70の先端部(下端部)が嵌合されている。なお、本実施形態では、一例として、施術子基台70を金型に配置した状態でカバー部61及び施術子71a〜71dを構成する樹脂材料を充填させることで、カバー部61及び施術子71a〜71dは、施術子基台70と二色成形にて一体的に構成されている。
図1、図6に示すように、施術子71a〜71dを構成する施術子ベース部72には、その周囲にカバー部61の追従変形部61aが設けられている。追従変形部61aは、施術子71a〜71dの施術突起73とは反対側に凹状をなして上下方向(軸方向)と直交する方向に弾性変形可能に構成されている。
このため、施術子基台70によって施術子ベース部72が上下方向(軸方向)と直交する方向に動作されても施術子71a〜71dの動作を許容してその動作に追従するように変形される。なお、この追従変形部61aは、蛇腹状としてもよい。
次に頭皮ケア装置10の電気的構成について図7を用いて説明する。なお、図7は、モータ32の制御及びLED発光部26aの制御に係る部分の電気的構成を示し、その他の部分の電気的構成は省略している。図7に示すように、頭皮ケア装置10は、前述の本体側基板36、スイッチ側基板24及びLED側基板26を備えている。
図7に示すように、スイッチ側基板24に設けられたスイッチ部24aは、使用者によりスイッチ操作部材22が押されたときにその押圧用凸部22aによって押圧されることで、オン・オフが切り換わる。スイッチ部24aは、本体側基板36と電気的に接続されており、そのオン・オフの信号は本体側基板36に入力される。
本体側基板36には制御部80(制御回路)が設けられている。制御部80には、モータ32の駆動制御を司るモータ制御部81及びモータ駆動部82が設けられている。また、制御部80には、LED発光部26aの発光制御を司るLED制御部83及びLED駆動部84が設けられている。
さらに制御部80には、蓄電池33と電気的に接続されて蓄電池33への充電及び蓄電池33からの電力を基に供給先に応じた必要な電圧を生成する電力部85が設けられている。電力部85は、モータ駆動部82及びLED駆動部84にそれぞれに必要な電圧を供給する。なお、制御部80は、例えば少なくともCPUを含む1つ又は複数の電子部品により構成される。
このように制御部80は、モータ制御部81によるモータ32の駆動制御と、LED制御部83によるLED発光部26aの発光制御とを行う。まず、モータ制御部81によるモータ制御について説明する。
図7に示すモータ制御部81は、モータ32に印加する電圧をPWM(Pulse Width Modulation)のデューティ制御にて調整することで、時間とともにモータ32の回転数を変化させて、施術子71a〜71dの回転数を変化させる速度制御を行う。
詳しくは、モータ制御部81は、例えばモータ32の速度制御用のプログラムパターン(速度プロファイルデータ)を参照データとして実行されるモータ制御用プログラムを記憶する。そして、モータ制御部81は、この参照データを参照することでその時々のモータ目標速度に対応するデューティ比を有するPWM信号を生成して、その生成したPWM信号をモータ駆動部82に逐次出力する。
モータ駆動部82は、モータ用の所定電圧が印加されるとともにPWM信号が入力されることでオン・オフ切り換えされるスイッチング回路を備える。そして、このスイッチング回路がPWM信号を基にオン・オフ切り換えされることで、スイッチング回路からデューティ比に応じた電圧がモータ32に出力される。
本実施形態の頭皮ケア装置10には、施術子71a〜71dの動作モードが複数設定されている。前述の参照データには、複数の動作モードのそれぞれに応じた複数のプログラムパターンが含まれている。
詳しくは、図8(a)〜(c)に示すような「Hi」、「リズムA」及び「リズムB」等を含む複数の動作モードが設定されており、モータ制御部81には、同図(a)〜(c)にそれぞれグラフで示すプログラムパターンのデータが記憶されている。
図7に示すモータ制御部81は、前述のプログラムパターンを参照して、モータ32に印加する電圧値と印加時間とを変化させる。すなわち、モータ制御部81は、このプログラムパターンを基にその時々のPWM指令値を生成し、その生成したPWM指令値をモータ駆動部82に送信することで、プログラムパターンに従った電圧値をそれに対応する必要な印加時間に渡ってモータ32に印加する。
これにより、モータ制御部81は、モータ32の回転数を変化させ、施術子71a〜71dの回転数を変化させている。本例では、使用者がスイッチ操作部材22を押圧操作してスイッチ部24aがオンする度に、動作モードが切替えられる。なお、図8(a)〜(c)に示す3つのプログラムパターンに基づく各動作モードの詳細は、後述する。
次に、LED制御部83によるLED発光部26aの発光色の制御について説明する。
LED制御部83は、モータ32が駆動されていないときに、使用者によりスイッチ操作部材22が動作開始時の操作態様とは異なる所定の操作態様で押圧操作(一例として1秒以上)されることで、LED側基板26のLED発光部26aの発光を開始する。
図7に示すLED発光部26aは1個のLEDであるが、内部に「赤」「緑」「青」に発光する発光素子(LED)が組込まれている。
LED制御部83は、LED駆動部84を介して、これら「赤」「緑」「青」の各発光素子に対しそれぞれ独立に電圧と電流を印加する。LED制御部83は、「赤」「緑」「青」の各発光素子に印加する電圧と電流をPWM信号のデューティ制御にて調整し、LED発光部26aの発光色を時間と共に変化させる。
「赤」「緑」「青」の各発光素子に印加する電圧値と電流値及び印加時間を変化させる値は、LED制御部83内にプログラムパターンとして記憶されている。
このプログラムパターンを基に決まるその時々のPWM指令値をLED駆動部84に送信することで、LED駆動部84はプログラムパターンに従った電圧値と電流値をそれぞれに対応する印加時間に渡りLED発光部26aに印加する。これにより、LED制御部83はLED発光部26aの発光色を変化させる。
本実施形態の発光制御のためのプログラムパターンは、図9に示す大きく3種類の発光色パターンC1〜C3を含んでいる。すなわち、図9に示すように、発光開始後、1番目に実行される寒色光を発光させる寒色パターンC1と、2番目に実行される寒色光と暖色光とを混ぜて発光させる寒暖色パターンC2と、3番目に実行される暖色光を発光させる暖色パターンC3とが含まれる。
なお、本実施形態では、寒色パターンC1に基づき発光される色の光が、寒色系の色の光に相当し、寒暖色パターンC2に基づき発光される色の光が、寒暖色系の色の光に相当し、さらに暖色パターンC3に基づき発光される色の光が、暖色系の色の光に相当する。
図9に示す一例では、寒色、寒暖色、暖色の各発光色パターンC1,C2,C3は、それぞれの発光時間T1〜T3が、5分、2.5分、12.5分に設定されている。具体的には、寒色、寒暖色、暖色の各パターンC1〜C3における1サイクルの発光時間は、すべて2.5分としている。
寒色パターンC1は1回(1サイクル)2.5分のパターンを2回行うことで、発光時間T1を5分としている。また、寒暖色パターンC2は1回(1サイクル)2.5分のパターンを1回行うことで、発光時間T2を2.5分としている。暖色パターンC3は1回(1サイクル)2.5分のパターンを5回行うことで、発光時間T3を12.5分としている。
ここで、発光色の変色パターンの考え方は、人の精神状態は、急に変化をしないため、ゆっくりとした色の変化をしていくことで、ゆっくりとした精神状態の変化を促進させるようにしている。
発光色の変色パターンは、最初は鎮静を目的とする色とし、ゆっくりと癒しを目的とする色に変化をさせている。本例では、鎮静・癒しの効果を有する次に挙げる色を採用している。
イライラを鎮静させるための色として「紫」、落ち着かせるための色として「青」、緊張をほぐすための色として「ピンク」、ストレスを解消するための色として「黄」、体を温めるための色として「オレンジ」を採用する。このように「紫」、「青」、「ピンク」には「鎮静」の効果があり、「黄」、「オレンジ」には「癒し」の効果がある。
その他、本例では、鎮静・癒しの効果のある、「青緑」、「黄緑」、「薄黄色」、「薄オレンジ」、「薄ピンク」などの同系色も採用している。
図10(a)に示すように、寒色パターンC1は、複数種の寒色を所定の順番で切り替えながら発光させるパターンである。詳しくは、寒色パターンC1は、一例として、青→青緑→黄緑→薄黄緑→青→紫の順番で、寒色系の発光色を変化させる。それぞれの発光時間は、青が30秒、青緑、黄緑、薄黄緑及び青が20秒ずつ、紫が40秒となっている。
LED制御部83は、一例として、この青→青緑→黄緑→薄黄緑→青→紫の順番で寒色系の発光色を変化させる2.5秒のサイクルを連続して2回(サイクル)実行することで、寒色パターンC1に基づく寒色系の発光色制御を行う。
また、図10(b)に示すように、寒暖色パターンC2は、複数種の寒色と暖色とを所定の順番で切り替えながら発光させるパターンである。詳しくは、寒暖色パターンC2は、一例として、青緑→薄緑→黄→オレンジ→ピンク→白の順番で、寒色と暖色とを混ぜて寒暖色系の発光色を変化させる。
それぞれの発光時間は、青緑、薄緑、黄、オレンジ、ピンク及び白のすべてが25秒ずつとなっている。LED制御部83は、一例として、この青緑→薄緑→黄→オレンジ→ピンク→白の順番で寒暖色系の発光色を変化させる2.5分のサイクルを1回実行することで、寒暖色パターンC2に基づく寒暖色系の発光色制御を行う。
さらに図10(c)に示すように、暖色パターンC3は、複数種の暖色を所定の順番で切り替えながら発光させるパターンである。詳しくは、暖色パターンC3は、薄ピンク→ピンク→薄オレンジ→オレンジ→黄→薄黄→黄の順番で、暖色の発光色を変化させる。
それぞれの発光時間は、薄ピンクが20秒、ピンクが25秒、薄オレンジが15秒、オレンジが10秒、黄が20秒、薄黄が30秒、黄が30秒となっている。LED制御部83は、一例として、この薄ピンク→ピンク→薄オレンジ→オレンジ→黄→薄黄→黄の順番で暖色系の発光色を変化させる2.5分のサイクルを連続して5回(サイクル)実行することで、暖色パターンC3に基づく暖色系の発光色制御を行う。
そして、LED制御部83は、3番目の暖色パターンC3のサイクルを5回終えると、合計20分間のLED発光部26aの発光を終了するように設定されている。
次に、上記のように構成された頭皮ケア装置10の作用を説明する。
使用者は、頭皮ケア装置10に設けられたアーチ部14と上面11bとの間の指挿入孔16に親指以外の3指又は4指を挿入して手のひらを把持面15に載せて装置本体部11の上面部を把持する。
この把持方向では、指挿入孔16内の3指又は4指の長手方向が動作方向Xに略一致する。このとき、例えば側頭部を頭皮ケアするときなど通常使用の場合、指挿入方向IDから挿入した3指又は4指の指先方向が動作方向Xに略一致する。この通常使用の把持方向では、親指が操作パネル部20側に位置し、親指を使ってスイッチ操作部材22を操作して、頭皮ケア装置10を動作させる。
この頭皮ケア装置10では、使用者は、スイッチ操作部材22の操作により複数の動作モードの中から所望の1つを選択する。使用者は停止状態の頭皮ケア装置10に対しスイッチ操作部材22を押圧操作することで、スイッチ部24aがオフからオンに切り替わり、このオンによりモータ32が駆動されて施術子71a〜71dが回転し、所定の動作モードでケア動作が開始される。
上記動作モードでのケア動作中にスイッチ操作部材22を押圧操作すると、上記動作モードとは異なる動作モードに切り替えられ、この切り替えられた動作モードに応じたプログラムパターンに従ってモータ32が回転数制御(速度制御)され、施術子71a〜71dが上記動作モードとは異なる動作モードで回転する。
こうして、スイッチ操作部材22が押圧操作される度に、モータ制御部81は次の動作モードに応じたプログラムパターンを読み込んで、その読み込んだプログラムパターンに従ってモータ32を速度制御する。これにより、施術子71a〜71dは複数(例えば3つ)の動作モードのうち一つの所定の動作モードで動作する。
最後の動作モードで動作中に、使用者によりスイッチ操作部材22が押圧操作されると、スイッチ部24aがオンからオフに切り替わり、このオフによりモータ32の駆動が停止されて、施術子71a〜71dの回転が停止し、そのときの動作モードでの動作が終了する。
上記のように、モータ制御部81は、スイッチ操作部材22の操作によりスイッチ部24aがオンされる度に動作モードを順番に切り換えるが、このとき、本体側基板36は、複数のLED23aのうち選択された動作モードに対応する1つを点灯させるように、LED23aの点灯位置を切り換える。このため、使用者はLED表示灯23の点灯位置によって選択した動作モードを確認できる。
このとき、モータ32の駆動力が減速機構41を介して伝達されることで、図5に示す4本の連結軸47(但し、同図では2本のみ図示)はそのうち2本が他の2本と逆向きとなるように軸回転する。そして、各連結軸47の周りを偏心回転する各出力軸56と共にそれぞれ対応する施術子71a〜71dが周回するように動作される。
この施術子71a〜71dの施術突起73(突起73a)を頭皮に接触させると、施術突起73の動きに合わせて使用者の頭皮が動かされることになり、頭皮がケア(マッサージ)されることになる。このとき、各施術子71a〜71dは、前記各ギヤ42,46a〜46d等の動作並びに回転基台55の配置関係から、頭皮を一方向に動かすように動作する。
ここで、頭皮ケア装置10に備えられる各施術子71a〜71dの回転動作について、主に図6を用いて詳細に説明する。なお、図6では、頭皮ケア装置10を下方向から見たときの底面図を示す。因みに図6では、紙面直交方向が上下方向に該当し、図における左右方向を頭皮ケア装置10の左右方向、図における上下方向を前後方向として説明する。
図6に示す4つの施術子71a〜71dは、カバー部61の底面において略正方形の4つの頂点をなす位置に配置されている。そのうち、前後方向(同図の上下方向)に隣り合う反時計回りに回転する施術子71a,71bは、それらの施術子ベース部72の中心P1,P2が前記各連結軸47を中心として互いに180度の位相のずれをもって回転する。
また、前後方向(同図の上下方向)に隣り合う時計回りに回転する施術子71c,71dにおいても同様に、それらの施術子ベース部72の中心P3,P4が前記各連結軸47を中心として互いに180度の位相のずれをもって回転する。
また、左右方向に隣り合う施術子71a,71c(施術子71b,71d)においては、それらの施術子ベース部72の中心P1,P3(中心P2,P4)が垂直二等分線Lに対して互いに線対称となるように回転する。
このような構成によれば、施術子71a、71cの中心P1,P3と、施術子71b,71dの中心P2,P4とが前後方向に最も離れた状態(図9の状態から反転方向に90度回転させた状態)から、各施術子71a〜71dがそれぞれ90度回転すると、図6に示すように、施術子71a,71cが左右方向において最も接近した状態とされて、各施術子71a,71cの施術突起73間で挟み揉みを行うように動作する。
このとき、各施術子71a,71c間で挟まれた頭皮はその回転方向に移動される。
そこから更に、各施術子71a〜71dが90度回転すると、同方向に回転する施術子71a,71bにおいて、それらの施術子ベース部72の中心P1,P2は、同じタイミングで互いに最も接近する。
そして、施術子71a,71bの間を局所的に見ると、各施術子71a,71bは、互いに接近した状態で互いにすれ違うように周回動作する。これにより、同じタイミングで接近する各施術子71a,71bで頭皮を挟むとともに、そこから互いにすれ違う動作によって頭皮にひねりの動きを与えることが可能となっている。
そして、このように挟みの動作及びひねり揉みの動作を行う各施術子71a,71bを頭皮に接触させると、その各施術子71a,71bの動きに合わせて使用者の頭皮が効果的に動かされることになり、頭皮がケア(マッサージ)されることになる。
また、施術子71c,71dにおいても、この施術子71a,71bと同様の挟みとひねりの動きがなされるようになっている。このように、図6に示す例では、各施術子71a〜71d(中心P1〜P4)の回転角度に応じて、頭皮に対して異なる種類の動きを与えることが可能であるため、頭皮ケア効果の向上に寄与できる。
次に頭皮ケア装置10の各動作モードに応じた動作を説明する。
モータ制御部81は、動作モードが決まると、その動作モードに対応するプログラムパターンに基づいてモータ32をPWMのデューティ制御により速度制御する。このプログラムパターンには、モータ32に印加する電圧値と印加時間とを変化させる値が設定されている。
モータ制御部81は、プログラムパターンに基づいてその時々のPWM信号を生成し、その生成したPWM信号をモータ駆動部82に逐次送信する。PWM信号を受信したモータ駆動部82は、プログラムパターンに従ったそれぞれの電圧値と印加時間をモータ32に印加する。
これによりモータ制御部81は、プログラムパターンに基づいて時間とともにモータ32の回転数を変化させることで、施術子71a〜71dの回転数を変化させる。
モータ制御部81は、使用者がスイッチ操作部材22を押圧操作してスイッチ部24aをオンさせる度に動作モードを切り替える。本実施形態では、3つの動作モードに対応する3つのプログラムパターンによりモータ32が駆動制御される。
この結果、モータ32は、図8にグラフで示すように回転数(min-1)を変化させる。動作モードは、「Hi」、「リズムA」、「リズムB」の3種類があり、モータ制御部81は、そのときの動作モードに応じたプログラムパターンを読み出し、そのプログラムパターンに従ってモータ32を速度制御する。
図8(a)に示すように、動作モードが「Hi」のときは、モータ32は一定の回転数で回転する。このとき、一例として、施術子71a〜71dは、150min-1の一定の回転数で回転する。
また、図8(b)に示すように、動作モードが「リズムA」のときは、モータ32は、同図(b)に示す速度プロファイルに従って施術子71a〜71dが回転するように、リズムAのプログラムパターンに基づいて速度制御される。これにより「リズムA」の動作が開始されると、施術子71a〜71dは、水準の高い回転数(例えば155min-1)と水準の低い回転数(例えば120min-1)とで、それぞれの回転数に応じた異なる一定時間(それぞれ700msec.と1900msec.)の間回転する。
このとき、最初に水準の高い回転数(例えば155min-1)に上げることで、施術子71a〜71dによって頭皮をねじるねじり感を出すマッサージを行う。この一定時間のねじり動作の後、次に水準の低い回転数(例えば120min-1)に回転数を落とし、頭皮にゆっくりしたマッサージを長めの一定時間行うことで、使用者をリラックスさせる。
そして、モータ32は、施術子71a〜71dの低い回転数から高い回転数への切替動作を1サイクルの始点と終点とするサイクル動作を繰り返す。これにより、使用者は、施術子71a〜71dによって頭皮を平行に寄せて離すプロの施術(ペトリサージュ)を感じることができ、毛細血管の血行を促進することができる。
さらに図8(c)に示すように、動作モードが「リズムB」のときは、モータ32は同図(c)に示す速度プロファイルに従って施術子71a〜71dが回転するように、リズムBのプログラムパターンに基づいて速度制御される。
以下、「リズムB」の動作の一例を詳しく説明する。「リズムB」の動作が開始されると、施術子71a〜71dは、次の(1)〜(8)の各速度過程を経て「リズムB」の1サイクルの動作を行う。(1)極く低速の回転数(例えば100min-1)から高い回転数(例えば170min-1)へ一気に加速する。(2)高い回転数(例えば170min-1)に時間150msec.保持する。
(3)一定時間780msec.かけて高い回転数(例えば170min-1)から低い回転数(例えば130min-1)へ減速する。(4)低い回転数(例えば130min-1)から高い回転数(例えば170min-1)へ一気に加速する。
(5)高い回転数(例えば170min-1)に時間15msec.保持する。(6)高い回転数(例えば170min-1)から低い回転数(例えば130min-1)へ時間100msec.をかけて減速する。(7)低い回転数(例えば130min-1)から極く低速の回転数(例えば100min-1)へ一気に減速する。
(8)極く低速の回転数(例えば100min-1)に時間150msec.保持する。(9) 極く低速の回転数(例えば100min-1)から高い回転数(例えば170min-1)へ一気に加速する。施術子71a〜71dは、これを1サイクルとして、このサイクル動作を繰り返す。
この「リズムB」の動作では、最初に回転数を急に上げることで(上記(1),(2))、施術子71a〜71dによって頭皮を強く押す圧迫感を出す。その後、一定時間かけてゆっくり回転数を下げてゆき(上記(3))、再度、回転数を急に上げることで、施術子71a〜71dによって強く押し滑らす感を出す(上記(4),(5))。
その後、回転数を少しの時間をかけて下げた後(上記(6))、極く低速の回転数へ一気に下げ(上記(7))、その極く低速の回転数に保持することで(上記(8))、施術子71a〜71dによる押し滑らし動作を停止して指が離れる感を出す。
このように施術子71a〜71dの回転数をゆっくり下げ(上記(3))、その下げた回転数を上げて落とす動作(上記(4)〜(8))により、指で頭皮を摘んで離す指の動作に似た動作を施術子71a〜71dに行わせることができる。
これにより、使用者は、施術子71a〜71dにより、頭皮を指先で摘んで離すプロの施術(パンスモン+プレッション)を感じることができ、頭皮へ栄養を行き渡らせたり、老廃物の排出を促進したりすることができる。
次に、LED発光色制御について図10を用いて詳細に説明する。
また、LED発光部26aの発光を開始させるためには、使用者は、頭皮ケア装置10が動作していないときに(モータ停止状態)、スイッチ操作部材22を、施術子動作開始時の操作態様と異なる特定の操作態様で操作する。
本実施形態では、スイッチ操作部材22を、一例として一定時間(例えば1秒)以上押し続ける長押しをする。LED制御部83は、モータ32の停止状態の下で、スイッチ部24aから一定時間(例えば1秒)以上のオン信号を入力すると、LED駆動部84を介してLED発光部26aの発光を開始させる。
LED制御部83は、「赤」「緑」「青」の発光素子に印加する電圧値と電流値及び印加時間を変化させる値が設定された発光色制御用のプログラムパターンに基づいて、「赤」「緑」「青」の発光素子を発光制御するための3種類のPWM信号を逐次生成する。
そして、LED制御部83は、生成した各PWM信号を、「赤」「緑」「青」の発光素子を発光制御するためにLED駆動部84に送信する。LED駆動部84は、PWM信号に基づきプログラムパターンに従ったそれぞれの電圧値と電流値及び印加時間を、LED発光部26aを構成する「赤」「緑」「青」の各発光素子に個別に印加することで、時間の経過とともにLED発光部26aの発光色を変化させる。
図9に示す大きなパターンとして、「寒色」→「寒暖色」→「暖色」の変化を1セットとする。寒色パターンC1→寒暖色パターンC2→暖色パターンC3の順番で、LED発光部26aの発光色を時間とともに変化させる。寒色、寒暖色、暖色の各パターンC1〜C3は、それぞれ5分、2.5分、12.5分行われる。
詳しくは、図10(a)に示すように、1番目の寒色パターンC1では、一例として、青→青緑→黄緑→薄黄緑→青→紫の順番で、寒色系に属する複数の色を使って時間とともに発光色を変化させる。寒色パターンC1では、この寒色系に属する複数の色を変化させる1回2.5秒のサイクルが連続して2回(サイクル)実行される。
使用者は、頭皮ケア装置10のぼんやりとした寒色系の明かりを見ることで覚醒する。使用者は一旦覚醒状態になることで、その後、リラックス状態へ誘導され易くなる。そして、この寒色系の光の色の変化を2サイクル終了すると、2番目の寒暖色パターンC2へ移行する。
図10(b)に示すように、寒暖色パターンC2では、一例として、青緑→薄緑→黄→オレンジ→ピンク→白の順番で、寒色と暖色の両方の色を含む寒暖色系に属する複数の色を使って時間とともに発光色を変化させる。寒暖色パターンC2では、この寒暖色系に属する複数の色(寒色と暖色)を変化させる1回2.5分のサイクルが1回実行される。
使用者は、頭皮ケア装置10の寒色から暖色へ徐々に変化するぼんやりとした寒暖色系の明かりを見るうちに、覚醒状態から徐々にリラックス状態へいざなわれる。このように寒色パターンC1と暖色パターンC3との間に寒暖色パターンC2が入ることで、使用者は覚醒状態からリラックス状態へスムーズに誘導され易くなる。そして、この寒暖色系の光の色の変化を1サイクル終了すると、3番目の暖色パターンC3へ移行する。
図10(c)に示すように、暖色パターンC3では、一例として、薄ピンク→ピンク→薄オレンジ→オレンジ→黄→薄黄→黄の順番で、暖色系に属する複数の色を使って時間とともに発光色を変化させる。暖色パターンC3では、この暖色系に属する複数の色を変化させる1回2.5分のサイクルが連続して5回(サイクル)実行される。
使用者は、頭皮ケア装置10のぼんやりとした暖色系の明かりを見ることでリラックスし、暖色系の明かりの下に居るうちにそのリラックス状態が徐々に深まる。そして、3番目の暖色パターンC3のサイクルを5回(12.5分)終えると、合計20分間のLED発光部26aの発光が終了する。
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を記載する。
(1)導出部27はLED発光部26aが発光した光を、透過しつつ多方向に拡散させる光拡散材料で構成されているので、ぼんやりとした明かりを実現でき、使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
(2)導出部27の外側には、導出部27を覆うパネル部材17が設けられており、パネル部材17は導出部27から導出された光を透過可能であり、かつ多方向に拡散させる光拡散材料で構成されている。よって、導出部27より一旦外に出た拡散光をさらに拡散し、よりぼんやりとした明かりを実現でき、より使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
(3)LED発光部26aの発光色をプログラムパターンに従って変化させ、大きなパターンとして「寒色」→「寒暖色」→「暖色」の順に明かりの色を変化させるので、使用者の精神状態をリラックス状態へいざなうことができ、より使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
(4)寒色、寒暖色、暖色の各パターンC1〜C3内も、それぞれの色系に属する複数の色を使って光の色を時間とともに変化させるサイクルで実行する。このため、それぞれの色系に属する複数の色の光を変化させることで、使用者の精神状態をより一層効果的に、覚醒状態、覚醒状態からリラックス状態への各誘導、及び深いリラックス状態への誘導を実現でき、より使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
(5)モータ32を動作モードに応じて速度制御するので、頭皮のマッサージ効果を高めることができる。例えば「リズムA」では、施術子71a〜71dによって頭皮を平行に寄せて離す施術(ペトリサージュ)を感じることができ、毛細血管の血行を促進することができる。
また、例えば「リズムB」では、施術子71a〜71dの回転数をゆっくり下げ、その下げた回転数を一旦上げてから下げる動作により、指で頭皮を摘んで離す指の動作に似た動作を施術子71a〜71dにより実現できる。よって、使用者は頭皮ケア装置10を「リズムB」の動作モードで使用することで、頭皮を指先で摘んで離す施術を行って、頭皮へ栄養を行き渡らせたり、老廃物の排出を促進したりすることができる。
なお、実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態において、導出部27とパネル部材17に、拡散物質の含有率の異なる光拡散材料を用いてもよい。例えば導出部27側の拡散物質含有率をパネル部材17のそれよりも高くし、導出部27の光拡散をより顕著にしてもよい。これによりLED発光部26aの光源をよりぼかし、ぼんやりとした明かりを実現でき、使用者にリラックスや癒しの効果を与えることができる。
・寒色→寒暖色→暖色の順番で発光色のパターンC1〜C3を変化させる過程で、1つのパターンの中で複数種の色を変化させたが、寒色パターンと暖色パターンとのうち少なくとも一方については、発光色を変化させない構成としてもよい。
例えば寒色パターンを、青、青緑、黄緑、緑、薄黄緑、紫のうちの1色のみを、1サイクルの間、発光し続けることで実現してもよい。また、例えば暖色パターンを、薄ピンク、ピンク、薄オレンジ、オレンジ、黄、赤のうちの1色のみを、1サイクルの間、発光し続けることで実現してもよい。
・寒色パターンC1において、寒色であれば、変化させる順番、変化させる数、変化させる色を適宜変更してよい。また、寒暖色パターンC2において、寒色と暖色を含んでいれば、変化させる順番、変化させる数、変化させる色を適宜変更してよい。さらに暖色パターンC3において、暖色であれば、変化させる順番、変化させる数、変化させる色を適宜変更してよい。
・寒暖色パターンC2を無くし、寒色パターンC1と暖色パターンC3との2パターンとしてもよい。この構成でも、発光部を寒色→暖色の順番で発光させることで、一旦覚醒状態を経るので、使用者を効果的にリラックス状態に誘導できる。さらに寒色光及び暖色光の変化する順番がランダムでもよい。発光部の光の色を所定の順番に従って変更させるものであっても、ぼんやりとした明かりの実現によりリラックスや癒しの効果がある。
・発光色パターンは、1サイクルが2.5分に限定されず、他の時間を採用してもよい。但し、30秒以上10分以下が好ましい。また、寒色・寒暖色・暖色の各パターンの1サイクルの時間を異ならせてもよい。さらに各発光色パターン内の個別の発光色の発光時間を適宜変更してもよい。
・寒暖色パターンC2は、寒色パターンC1より短い時間であることが好ましい(T2<T1)。また、寒色パターンC1は、暖色パターンC3より短い時間であることが好ましい(T1<T3)。この場合、各パターンC1〜C3とも1サイクルのみ実行する構成とし、T2<T1<T3を満たすように1サイクルの時間を異ならせてもよい。
また、各発光色パターンの時間T1〜T3の合計は20分に限定されず、その他の時間でもよい。例えば5分以上60分以下の範囲内の適宜な時間を設定してもよい。また、LED発光部26aの発光時間は、使用者がスイッチ操作部材22を操作してスイッチ部24aがオフされるまでとしてもよい。
・LED発光部26aの発光により頭皮ケア装置10をぼんやり光らせる位置は、本体上面部の把持面15に限定されない。本体の正面、背面、側面でもよい。また、本体全体がぼんやり光るように構成してもよい。
例えば本体ハウジング13の内周面に沿って拡散材料からなる筒状の光拡散部材を配置し、この内側に同じく略筒状の導光板を配置する。そして、導光板の光導入部にLED発光部からの光を照射する構成とする。
この構成によれば、LED発光部の光が導光板を伝播されることで導光板が筒状に光り、その筒状の光がその外側に配置された筒状の光拡散部材を透過する過程で拡散するので、本体全体をぼんやり光らせることができる。さらに、本体において施術突起が設けられた底面側をぼんやり発光させてもよい。この場合、施術突起が設けられた底面部の部材を拡散物質が含まれる光拡散部材により構成すればよい。
・LED発光部26aを点滅させてもよい。例えば、複数のパターンC1〜C3のうち少なくとも1つの発光パターンにおいて点滅させてもよい。また、パターンにおいて発光色の移り変わる周期が短いときに点滅速度を速くし、周期が遅いときに点滅速度を遅くしてもよい。この構成によれば、発光色の変化周期に加え、点滅のリズム(点滅周期)をパターンに応じて変化させることで、ユーザーを一層リラックス状態に誘導し易くなる。
・本体にスピーカを設け、LED発光部26aの発光パターンに音楽を連動させてもよい。例えば発光パターンの光の色の変化周期と音楽のテンポを同期させる制御を行う。なお、スピーカは防水構造とする。
・発光部はLED発光部26aに限定されない。有機EL発光部、カラー液晶発光部、プラズマ発光部、蛍光灯、白熱電球、高輝度放電ランプ(HIDランプ)などの電力で発光するものであればよい。
・導出部とカバーとの光拡散材料は同じものでも異なるものでもよい。また、導出部に含まれる拡散物質と、カバーに含まれる拡散物質は、同じものでも異なるものでもよい。また、導出部とカバーとに含まれる各々の拡散物質の含有率は同じでも異なってもよい。
・パネル部材17の全体が光拡散材料からなる必要はなく、導出部から導出された光が透過する部分を少なくとも含む一部分が光拡散材料により形成される構成でもよい。例えばカバー(例えばパネル部材17)のうち導出部から導出された拡散光を透過する部分を少なくとも含む一部分を、拡散物質を含有する光拡散材料で構成したり、その一部分に光拡散部材を嵌め込んだりしてもよい。
また、導出部についても比較的大面積の構成の場合は、発光部からの光が透過する部分を少なくとも含む一部分を光拡散材料により形成してもよい。
・カバー(例えばパネル部材17)が無い構成でもよい。例えば導出部が装置本体部の表面に露出した構成でもよい。また、導出部27を廃止し、パネル部材17自体を導出部として構成してもよい。
・上記実施形態において、連結軸47と出力軸56が同軸上で回転する構成を採用してもよい。この場合、施術子71a〜71dは各施術子71a〜71dの施術突起73の配置中心(P1〜P4)を中心軸として回転動作するため、施術子71a〜71dとカバー部61とは別体であることが望ましい。
・上記実施形態において、施術子71a〜71dが出力軸56と直交する方向(面方向)に加え、軸方向にも動作する構成を採用してもよい。この構成によれば、更に使用者の頭皮を叩くような刺激を付与することができる。
・上記実施形態において、施術ヘッド部12を構成するカバー部61と施術子71a〜71dとを別体とした構成を採用してもよい。但し、施術突起73は、いずれの構成においても可撓性部材(弾性部材)にて構成することが望ましい。
・上記実施形態では、施術子71a〜71dを4つ設ける構成としたが、その数は任意に変更してもよい。また、施術子71a〜71dを構成する施術突起73をそれぞれ4つずつ設ける構成としたが、その数は任意に変更してもよく、さらに複数の施術子間で施術突起の数が異なってもよい。
また、各施術突起73の先端に形成した小径の突起73aは3つに限らず、その数は任意に変更してもよく、例えば各施術突起73間で突起73aの数が異なってもよい。また、突起73aを省略した構成を採用してもよい。
以上のように、本発明に係る頭皮ケア装置は、発光部の光を光拡散材料からなる部材又は部材の部分を透過させてぼんやりとした明かりを実現でき、また光の変色パターンを寒色→寒暖色→暖色とすることで使用者の精神状態をリラックス状態へいざなうことができ、使用者にリラックスと癒しの効果を与えることが可能となるので、頭皮に限らず身体のケアを目的とした器具、浴槽装置等の用途にも適用できる。
10…頭皮ケア装置、11…装置本体部、12…施術ヘッド部、13…ハウジングの一例としての本体ハウジング、22…スイッチ操作部材、24a…スイッチ部、17…カバーの一例としてのパネル部材、26…LED側基板、26a…発光部の一例としてのLED発光部、27…導出部、32…モータ、71a〜71d…施術子、80…制御部、81…モータ制御部、83…制御部の一例としてのLED制御部、C1…寒色パターン、C2…寒暖色パターン、C3…暖色パターン。
次に、操作パネル部20及び頭皮ケア装置10の内部構造について説明する。図4及び図5に示すように、本体ハウジング13の側面13dに形成された略四角形状の凹部13eに装着された略四角形状のカバー部材21には、スイッチ操作部材22が貫通方向に移動可能に取り付けられている。
また、図4に示すように、スイッチ操作部材22の押圧用凸部22aとスイッチ部24aとの間には、略円盤状のシールゴム部材25が介在している。このため、スイッチ操作部材22が使用者により押圧操作されると、押圧用凸部22aに押されたシールゴム部材25が弾性変形してスイッチ部24aが操作可能とされる。
5に示すように、施術子71a〜71dを構成する施術子ベース部72には、その周囲にカバー部61の追従変形部61aが設けられている。追従変形部61aは、施術子71a〜71dの施術突起73とは反対側に凹状をなして上下方向(軸方向)と直交する方向に弾性変形可能に構成されている。
LED制御部83は、一例として、この青→青緑→黄緑→薄黄緑→青→紫の順番で寒色系の発光色を変化させる2.5分のサイクルを連続して2回(サイクル)実行することで、寒色パターンC1に基づく寒色系の発光色制御を行う。
このような構成によれば、施術子71a、71cの中心P1,P3と、施術子71b,71dの中心P2,P4とが前後方向に最も離れた状態(図6の状態から反転方向に90度回転させた状態)から、各施術子71a〜71dがそれぞれ90度回転すると、図6に示すように、施術子71a,71cが左右方向において最も接近した状態とされて、各施術子71a,71cの施術突起73間で挟み揉みを行うように動作する。
詳しくは、図10(a)に示すように、1番目の寒色パターンC1では、一例として、青→青緑→黄緑→薄黄緑→青→紫の順番で、寒色系に属する複数の色を使って時間とともに発光色を変化させる。寒色パターンC1では、この寒色系に属する複数の色を変化させる1回2.5分のサイクルが連続して2回(サイクル)実行される。

Claims (5)

  1. 頭皮ケア装置であって、
    装置本体の外郭を構成するハウジングと、
    前記ハウジングの一端側に設けられて使用者の頭皮に接触させて刺激を与える施術子と、
    前記ハウジング内で光を発光する発光部と、
    前記ハウジングに対して前記発光部と対向する位置に設けられ、前記発光部の光を前記ハウジングの外側へ導出する導出部と、を備え、
    前記導出部は、少なくとも前記光を導出する部分が前記発光部の光を多方向に拡散させる光拡散材料により構成される、ことを特徴とする頭皮ケア装置。
  2. 前記導出部を覆うカバーを設け、前記カバーは、少なくとも前記導出部と対向する部分が、前記導出部から導出された光を透過可能な光拡散材料により構成される、ことを特徴とする請求項1に記載の頭皮ケア装置。
  3. 前記発光部の発光を制御する制御部を備え、前記制御部は、前記発光部の発光を開始させた後に、前記発光部から発光される光の色を所定の順番に従って変更するように前記発光部を制御する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の頭皮ケア装置。
  4. 前記制御部は、前記発光部から発光される光の色を変更する前記所定の順番として、寒色系の色の光の発光を先行させた後に、寒色系の色の光から徐々に暖色系の色の光へと移行する寒暖色系の発光を行わせ、その後暖色系の色の光を発光させるように、前記発光部を制御する、ことを特徴とする請求項3に記載の頭皮ケア装置。
  5. 前記発光部は、前記寒色系の色の光と、前記寒暖色系の色の光と、前記暖色系の色の光とをそれぞれ複数色発光可能に構成され、前記制御部は、前記寒色系の色の光と前記寒暖色系の色の光と前記暖色系の色の光とを順番に変更させるとともに、それぞれの色系の発光を、それぞれの色系に属する複数の色の光を変更させるサイクルで行うように前記発光部を制御する、ことを特徴とする請求項4に記載の頭皮ケア装置。
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