JP2014106008A - 視差算出装置及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】暗領域のコントラストが小さくなった場合でも、視差値を算出することができる視差算出装置を提供する。
【解決手段】本開示の一態様にかかる視差算出装置は、複数の視点から得られた画像間の画像ずれとしての視差値を算出する視差算出装置であって、画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、暗領域のコントラストを強調して視差値を算出する、ことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本開示は、複数の視点から得られた画像間の画像ずれとしての視差値を算出する技術に関する。
移動体に取り付けたステレオカメラで撮像して得られた左右画像を基に視差演算処理を行う場合に、その左右画像に明領域と暗領域とが混在する場合は、暗領域のコントラストが小さくなってしまう。
暗領域のコントラストが小さくなってしまうと、ステレオマッチング処理を行う際に被写体の位置を特定し難くなる。その結果、明領域と暗領域とが混在する左右画像を基に視差演算処理を行うと、左右画像間の画像ずれとしての視差値が算出され難くなる。
このため、暗領域のコントラストが小さくなった場合でも、視差値を算出することが可能な仕組みが必要視されている。
なお、特許文献1(特開2004-117078号公報)には、ステレオカメラで撮像して得られた左右画像の特徴量を算出し、その算出した左右画像の特徴量の類似度を基に、左右画像の中の障害物領域を精度良く検出する技術について開示されている。
また、特許文献2(特開2012-212428号公報)には、2つの視点それぞれから得られた画像間の視差を算出する際に、画像間の歪み又はずれの影響を抑え、精度の高い視差を算出する技術について開示されている。
しかし、上記特許文献1、2には、暗領域のコントラストが小さくなった場合に、視差値が算出され難いという問題点については何ら考慮されていない。
本開示の目的は、暗領域のコントラストが小さくなった場合でも、視差値を算出することができる視差算出装置を提供することにある。
本開示の一態様にかかる視差算出装置は、
複数の視点から得られた画像間の画像ずれとしての視差値を算出する視差算出装置であって、
前記画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、前記暗領域のコントラストを強調して前記視差値を算出する、ことを特徴とする。
本開示の一態様によれば、暗領域のコントラストが小さくなった場合でも、視差値を算出することができる。
第1の実施形態のステレオカメラの機能構成例を示す図である。 判定部3での処理動作例を示す図である。 コントラスト強調部4での処理動作例を示す図である。 視差演算部5での処理動作例を示す図である。 第2の実施形態のステレオカメラの機能構成例を示す図である。 路面領域検出部6での処理動作例を示す図である。 視差画像とVマップとの関係を示す図である。 画像を左右に分割したハフ変換を示す図である。
(本開示の一態様にかかる視差算出装置の実施形態の概要)
まず、図1を参照しながら、本開示の一態様にかかる視差算出装置の実施形態の概要について説明する。
本開示の一態様にかかる視差算出装置は、複数の視点から得られた画像間の画像ずれとしての視差値を算出する視差算出装置であり、撮像部1と、コントラスト強調部4と、判定部3と、視差演算部5と、を有して構成する。
撮像部1は、複数の視点から得られた画像を取得する処理を行う。コントラスト強調部4は、撮像部1で得られた画像の中で暗領域のコントラストを強調する処理を行う。判定部3は、撮像部1で取得した画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、暗領域に対してコントラスト強調部4でコントラストを強調する処理を行うと判定する処理を行う。視差演算部5は、暗領域に対してコントラストを強調した画像を用いて視差値を算出する処理を行う。
本開示の一態様にかかる視差算出装置は、画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、暗領域のコントラストを強調して視差値を算出する。このため、暗領域のコントラストが小さくなった場合でも、視差値を算出することができる。以下、添付図面を参照しながら、本開示の一態様にかかる視差算出装置の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、視差算出装置の一態様であるステレオカメラを例に説明する。
(第1の実施形態)
<ステレオカメラの機能構成例>
まず、図1を参照しながら、本実施形態のステレオカメラの機能構成例について説明する。図1は、本実施形態のステレオカメラの機能構成例を示す図である。
本実施形態のステレオカメラは、撮像部1と、パラメータ設定部2と、判定部3と、コントラスト強調部4と、視差演算部5と、を有して構成する。
撮像部1は、ステレオカメラで撮像された左右画像を取得する。左右画像は、2つの視点から得られた画像である。
パラメータ設定部2は、判定部3やコントラスト強調部4で用いるパラメータを設定する。判定部3で用いるパラメータとしては、画像の中で明領域か暗領域かを判定する処理を特定する際に使用する処理領域A、明領域か暗領域かを判定する際に使用する輝度閾値T、コントラスト強調処理を実施するか否かを決定する際に使用する閾値Pなどがあげられる。これらのパラメータについては後述する。なお、パラメータ設定部2で設定するパラメータは、ユーザが人手操作で設定する。処理領域Aは、画像の中の座標で特定する。例えば、処理領域Aが矩形領域の場合は、矩形領域の左上頂点の(x,y)座標と、矩形領域の右下頂点の(x,y)座標と、の2点の座標で特定することができる。この2点の座標で特定された領域を処理領域Aとし、画像の中から処理領域Aを特定することになる。
判定部3は、撮像部1が取得した左右画像と、パラメータ設定部2で設定した処理領域A、輝度閾値T、閾値Pと、を用いて、左右画像上の処理領域Aについて輝度閾値Tで2値化処理を行い、2値画像を生成する。また、コントラスト強調部4でコントラスト強調処理を実施するか否かを判定し、実施フラグをコントラスト強調部4に出力する。実施フラグは、コントラスト強調処理を実施するか否かを特定するためのフラグである。実施フラグがONの場合は、コントラスト強調処理を実施し、実施フラグがOFFの場合は、コントラスト強調処理を実施しないようにする。
コントラスト強調部4は、判定部3から出力された実施フラグのON、OFFに応じて撮像部1で取得した左右画像の処理領域Aの暗領域に対してコントラスト強調処理を行い、コントラスト強調左右画像を生成する。
視差演算部5は、撮像部1で取得した左右画像、判定部3で生成した2値画像、実施フラグ、コントラスト強調部4で生成したコントラスト強調左右画像を基に視差演算処理を行い、視差画像を生成する。
本実施形態のステレオカメラは、撮像部1で取得した左右画像の処理領域Aにおいてコントラストの変動(明領域と暗領域との混在度合)が大きいかどうかを判定部3で判定する。そして、判定部3でコントラストの変動が大きいと判定した場合は、コントラスト強調部4は、左右画像の処理領域Aの暗領域に対してコントラスト強調処理を行い、コントラスト強調左右画像を生成する。そして、視差演算部5は、コントラスト強調部4で生成したコントラスト強調左右画像を用いて視差演算処理を行い、視差画像を生成する。
これにより、撮像部1で取得した左右画像の処理領域Aにおいてコントラストの変動(明領域と暗領域との混在度合)が大きい場合には、暗領域に対してコントラスト強調処理を行い、視差演算処理を行うため、暗領域の視差値を算出することができる。また、処理領域Aにおいてコントラストの変動が大きい場合であっても、処理領域Aの暗領域に対してのみコントラスト強調処理を行うため、コントラスト強調処理の処理量を低減することができる。
<判定部3での処理動作例>
次に、図2を参照しながら、判定部3での処理動作例について説明する。
判定部3には、撮像部1で取得した左右の輝度画像(左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y))が入力される。また、パラメータ設定部2に設定された処理領域A、輝度閾値T、閾値Pが入力される。判定部3は、これらの情報を基に、左右の輝度画像L(x,y)、R(x,y)上の処理領域Aについて輝度閾値Tで2値化処理を行い、2値画像BL(x,y)、BR(x,y)を生成する。また、コントラスト強調部4でコントラスト強調処理を実施するか否かを判定し、実施フラグをコントラスト強調部4に出力する。
まず、判定部3は、パラメータ設定部2から設定された処理領域Aを基に、左右の輝度画像L(x,y)、R(x,y)上の処理領域Aを特定する。そして、その特定した左右の輝度画像L(x,y)、R(x,y)上の処理領域Aについて輝度閾値Tで2値化処理を行う(ステップS1)。
例えば、輝度閾値Tより小さい画素値の領域を暗領域と定義し、輝度閾値Tより大きい画素値の領域を明領域と定義する。
左輝度画像L(x,y)の処理領域A上の各画素について、以下の判定を行う。
if L(x,y)<T then BL(x,y)←0
それ以外 BL(x,y)←1
同様に右輝度画像R(x,y)の処理領域A上の各画素について、以下の判定を行う。
if R(x,y)<T then BR(x,y)←0
それ以外 BR(x,y)←1
判定部3は、上記ステップS1の判定を行うことで、左輝度画像L(x,y)の2値画像BL(x,y)、右輝度画像R(x,y)の2値画像BR(x,y)において、明領域の画素は1の値を持ち、暗領域の画素は0という値を持つことになる。
次に、判定部3は、右輝度画像R(x,y)の2値画像BR(x,y)の暗領域に着目し、暗領域の画素数が処理領域Aの全体のP%以上か否かを判定する(ステップS2)。P%以上の場合は(ステップS2/Yes)、判定部3は、実施フラグをONにし(ステップS3)、コントラスト強調部4でコントラスト強調処理を実施するようにする。
また、P%未満の場合は(ステップS2/No)、判定部3は、実施フラグをOFFにし(ステップS4)、コントラスト強調部4でコントラスト強調処理を実施しないようにする。
判定部3は、実施フラグがONの場合は(ステップS3)、実施フラグに加えて、2値画像BL(x,y)、BR(x,y)も出力する。また、実施フラグがOFFの場合は(ステップS4)、後述する後段の処理で2値画像BL(x,y)、BR(x,y)を利用しないので、実施フラグのみ出力する。
なお、図2に示す処理動作例では、右輝度画像R(x,y)の2値画像BR(x,y)を基準画像としたが、左輝度画像L(x,y)の2値画像BL(x,y)を基準画像とすることも可能である。
<コントラスト強調部4での処理動作例>
次に、図3を参照しながら、コントラスト強調部4での処理動作例について説明する。
コントラスト強調部4には、左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y)、双方の2値画像BL(x,y)、BR(x,y)、実施フラグが入力される。コントラスト強調部4は、これらの情報を基に、撮像部1で取得した左右輝度画像L(x,y)、R(x,y)の処理領域Aの暗領域に対してコントラスト強調処理を行い、コントラスト強調左右画像CL(x,y)、CR(x,y)を生成する。
まず、コントラスト強調部4は、入力された実施フラグがONか否かを確認し(ステップA1)、実施フラグがOFFの場合は(ステップA1/No)、コントラスト強調部4は、コントラスト強調処理を行わず、何も出力しない。
また、実施フラグがONの場合は(ステップA1/Yes)、コントラスト強調部4は、処理領域Aの暗領域に対してコントラスト強調処理を行い(ステップA2〜A4)、コントラスト強調画像を出力する。ステップA2〜A4のコントラスト強調処理は、Histogram Equlization処理を用いて行う。
例えば、コントラスト強調部4は、左輝度画像L(x,y)の処理領域Aの暗領域についてヒストグラムを算出する(ステップA2)。
左輝度画像L(x,y)の処理領域Aの暗領域のヒストグラムを、h(I):I=0〜255(但し、L(x,y)が8bit画像の場合)とすると、h(I)は、処理領域A内の輝度値Iの出現回数(投票数)を示す。この、輝度値I毎の出現回数がヒストグラムになる。
擬似コードは以下のようになる。
Loop I=0〜255
h(I)=0 //ヒストグラムの初期化
End
Loop 処理領域Aの各画素(x,y)について
I=画素(x,y)の輝度値
h(I)=h(I)+1 //出現回数を1増やす
End
次に、コントラスト強調部4は、上記算出したヒストグラムを基に、H(I)、Hminを算出する(ステップA3)。
処理領域Aの画素総数をNとすると、H(I)の算出は以下のようになる。
Loop I=0〜255
H(I)=h(I)/N
End
なお、H(I)のうち、最小のものをHminとする。
次に、コントラスト強調部4は、左輝度画像L(x,y)の処理領域Aの暗領域の各画素についてコントラスト強調処理を行い、コントラスト強調左画像CL(x,y)を算出する(ステップA4)。
コントラスト強調左画像CL(x,y)は、以下の式で算出する。但し、8bit画像の場合は、階調数は256になる。
CL(x,y)←(H(L(x,y))−Hmin)×(階調数−1)/(1−Hmin)
コントラスト強調部4は、上記のステップA2〜A4の処理を左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y)のそれぞれについて行い、双方のコントラスト強調画像CL(x,y)、CR(x,y)を出力する。
<視差演算部5での処理動作例>
次に、図4を参照しながら、視差演算部5での処理動作例について説明する。
視差演算部5には、左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y)、2値画像BR(x,y)、コントラスト強調左画像CL(x,y)、コントラスト強調右画像CR(x,y)、実施フラグが入力される。視差演算部5は、これらの情報を基に、視差画像を生成する。
まず、視差演算部5は、入力された実施フラグがONか否かを判定し(ステップB1)、実施フラグがOFFの場合は(ステップB1/No)、視差演算部5は、通常の視差演算処理を行う。この場合は、撮像部1で取得した左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y)を基に、処理領域A上の全画素について左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y)からステレオマッチング処理を行う。ステレオマッチング処理(視差演算処理)は、特に限定せず、任意のステレオマッチング処理が適用可能である。
例えば、面積相関法という手法を用いて行うことができる。処理領域Aの画素(x,y)が明領域に属する場合は、基準画像である右輝度画像R(x,y)上の(x,y)を中心とする小領域と、左輝度画像L(x,y)上の(x+d,y)を中心とする小領域と、について各画素の差分の絶対値の和を算出する。小領域は、例えば、9×9画素の領域で構成する。その算出した絶対値の和が最小になるdが(x,y)における視差となる。なお、ステレオマッチング処理は、精度を主眼にした場合は、画素毎に行うことが好ましい。但し、画素毎にステレオマッチング処理を行うと、処理に負荷がかかるため、処理効率を主眼にした場合は、小領域(例えば、9×9画素領域)毎に行うことが好ましい。
また、実施フラグがONの場合は(ステップB1/Yes)、視差演算部5は、注目画素が明領域か暗領域かで処理を分ける。注目画素(x,y)が明領域、即ち、BR(x,y)=1の場合は(ステップB3/Yes)、左右輝度画像L(x,y)、R(x,y)を用いて、視差演算処理を行う。この場合は、画素毎に、左輝度画像L(x,y)、右輝度画像R(x,y)からステレオマッチング処理を行う(ステップB4)。
また、注目画素(x,y)が暗領域、即ち、BR(x,y)=0の場合は(ステップB3/No)、コントラスト強調左右画像CL(x,y)、CR(x,y)を用いて、視差演算処理を行う。この場合は、画素毎に、コントラスト強調左画像CL(x,y)、コントラスト強調右画像CR(x,y)からステレオマッチング処理を行う(ステップB5)。
次に、視差演算部5は、全ての画素についてステレオマッチング処理を行ったか否かを判定する(ステップB6)。全ての画素についてステレオマッチング処理を行っていない場合は(ステップB6/No)、次の画素に移行し(ステップB7)、同様の処理を行う。そして、全ての画素についてステレオマッチング処理を行い(ステップB6/Yes)、視差画像を出力する。
これにより、視差演算部5は、実施フラグがOFFの場合は、撮像部1で取得した左右輝度画像L(x,y)、R(x,y)に対して視差演算処理を行った視差画像を出力することになる。また、実施フラグがONの場合は、コントラスト強調左右画像CL(x,y)、CR(x,y)に対して視差演算処理を行った視差画像を出力することになる。また、明領域と暗領域とでステレオマッチング処理を分けて行うことで、明領域は、コントラスト強調処理の影響を全く受けずに視差演算処理を行うことができる。
<本実施形態のステレオカメラの作用・効果>
このように、本実施形態のステレオカメラは、撮像部1で取得した左右輝度画像L(x,y)、R(x,y)の処理領域Aにおいてコントラストの変動(明領域と暗領域との混在度合)が大きいかどうかを判定部3で判定する。そして、判定部3でコントラストの変動が大きいと判定した場合は、コントラスト強調部4は、左右輝度画像L(x,y)、R(x,y)の処理領域Aの暗領域に対してコントラスト強調処理を行う。これにより、コントラスト強調部4は、コントラスト強調左右画像CL(x,y)、CR(x,y)を生成する。そして、視差演算部5は、コントラスト強調部4で生成したコントラスト強調左右画像CL(x,y)、CR(x,y)を用いて視差演算を行い、視差画像を生成する。
これにより、視差演算部5は、撮像部1で取得した左右輝度画像L(x,y)、R(x,y)においてコントラストの変動(明領域と暗領域との混在度合)が大きい場合であっても、暗領域の視差値を算出することができる。また、コントラスト強調部4は、処理領域Aの暗領域に対してのみコントラスト強調処理を行うため、コントラスト強調処理の処理量を低減することができる。
また、視差演算部5は、明領域と暗領域とで視差演算処理を分けて実施するため、明領域の視差演算処理時においてコントラスト強調処理による影響を無くすことができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態のステレオカメラは、図5に示すように、路面領域検出部6を有して構成する。路面領域検出部6は、視差演算部5で生成した視差画像を基に、路面領域を検出し、その検出した路面領域を処理領域Aとしてパラメータ設定部2に設定する。これにより、第1の実施形態の処理領域Aを路面領域として処理することができる。以下、図5〜図8を参照しながら、第2の実施形態について説明する。
<ステレオカメラの機能構成例>
まず、図5を参照しながら、本実施形態のステレオカメラの機能構成例について説明する。図5は、本実施形態のステレオカメラの機能構成例を示す図である。
本実施形態のステレオカメラは、路面領域検出部6を有して構成する。他の構成は、第1の実施形態と同様である。
路面領域検出部6は、視差演算部5で生成した視差画像を基に、路面領域を検出し、その検出した路面領域を処理領域Aとしてパラメータ設定部2に設定する。図6に、路面領域検出部6での処理動作例を示す。
まず、路面領域検出部6は、視差演算部5で生成した視差画像のVマップを生成し、Vマップによる路面推定を行う(ステップC1)。図7に、視差画像とVマップとの関係を示す。Vマップは、視差画像をX方向(主走査方向)に走査し、走査上の各視差値の出願回数を測定したデータである。Vマップは、縦軸としてY方向位置、横軸として視差値を示し、Vマップの値自体はそのY方向位置における視差値の出現頻度を示すデータとなる。例えば、図7に示す走査線α上を走査した結果、各視差値の出現回数は、Vマップの(走査線αと同じY座標上の)画素値として表される。その中で、最も出現回数が多かった視差値を点βで示している。走査線α上は同じ距離であるため、特定の視差値の出現回数が増加することになる。図7に示すVマップを用いることで、視差値の連続的な変化を捉えることができる。視差値が連続的に変化している範囲(Y方向範囲)が、路面を表していると考えられるため、その領域をY方向の路面領域と推定することができる(ステップC1)。
なお、上記ステップC1の処理で路面領域のY方向範囲を推定することができた。しかし、路面領域のX方向の範囲が特定できていない。
そこで、推定されたY方向範囲の路面領域について、左右の領域に分割し、各領域について輝度画像のエッジを抽出する(ステップC2)。
そして、各領域のエッジ画像についてハフ変換を実施し、各領域における路肩のエッジを検出する(ステップC3)。これにより、路面領域のX方向の範囲を特定することができる。
そして、推定された領域領域、且つ、路肩のエッジ内側領域を路面領域と特定する(ステップC4)。
ステップC2〜ステップC4の処理は、まず、図7に示すVマップにおいてノイズ除去のために閾値Tv0で2値化処理を行い、2値Vマップを生成する。即ち、Tv0以上の値を持つ画素の画素値(白画素と呼ぶ)を1とし、Tv0以上の値を持たない画素の画素値(黒画素と呼ぶ)を0とする。これにより、2値Vマップを生成することができる。
次に、2値Vマップの白画素から近似直線を算出する。
次に、近時直線と白画素とのX方向の距離が閾値Tv1以内であることを満たす最大のY座標と最小のY座標とをそれぞれYmax、Yminとする(図8参照)と、Ymin以上Ymax以下の領域を、ハフ変換を行う画像領域として決定する。この画像領域を図8に示すように左右の領域a,bに分割し、各領域a,bについて輝度画像のエッジを抽出する。そして、各領域a,bのエッジ画像についてハフ変換を実施し、各領域a,bにおける路肩のエッジを検出する。例えば、図8に示すように、左側の領域aの路肩の傾きは"/"方向と予想されるので、その傾きを持つ範囲の直線をハフ変換する。また、右側の領域bの路肩の傾きは"\"方向と予想されるので、その傾きを持つ範囲の直線をハフ変換する。これにより、路面領域のX方向の範囲を特定することができる。そして、推定された領域領域、且つ、路肩のエッジ内側領域を路面領域と特定する。これにより、図8に示すa1、a2、b1、b2の4点で囲まれた領域を路面領域として特定することができる。
路面領域検出部6は、上記特定した路面領域を処理領域Aとしてパラメータ設定部2に設定する。これにより、路面領域検出部6で検出した路面領域を、パラメータ設定部2に設定する処理領域Aとして設定し、第1の実施形態の処理を行うことができる。
本実施形態のステレオカメラの路面領域検出部6は、視差演算部5で生成した視差画像を用いて、路面領域を検出し、その検出した路面領域を処理領域Aとしてパラメータ設定部2に設定する。これにより、路面領域検出部6で検出した路面領域を処理領域Aとして自動的に設定することができる。
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
例えば、上記実施形態では、撮像部1で2つの視点から得られた左右画像を取得することにしている。しかし、複数の視点から得られた画像を取得することも可能である。
また、上記実施形態のステレオカメラを構成する各部における制御動作は、ハードウェア、ソフトウェア、あるいは、両者の複合構成を用いて実行することも可能である。
なお、ソフトウェアを用いて処理を実行する場合には、処理シーケンスを記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュータ内のメモリにインストールして実行させることが可能である。
例えば、プログラムは、記録媒体としてのハードディスクやROM(Read Only Memory)に予め記録しておくことが可能である。あるいは、プログラムは、リムーバブル記録媒体に一時的、あるいは、永続的に格納(記録)しておくことが可能である。このようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することが可能である。リムーバブル記録媒体は、磁気ディスク、半導体メモリなどの各種記録媒体があげられる。
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体からコンピュータにインストールすることになる。また、ダウンロードサイトからコンピュータに無線転送することになる。また、ネットワークを介してコンピュータに有線で転送することになる。
また、上記実施形態のステレオカメラを構成する各部は、上記実施形態で説明した処理動作に従って時系列的に処理を実行するだけに限定するものでない。例えば、処理を実行する装置の処理能力、あるいは、必要に応じて並列的にあるいは個別に処理を実行するように構築することも可能である。
1 撮像部
2 パラメータ設定部
3 判定部
4 コントラスト強調部
5 視差演算部
6 路面領域検出部
特開2004−117078号公報 特開2012−212428号公報

Claims (6)

  1. 複数の視点から得られた画像間の画像ずれとしての視差値を算出する視差算出装置であって、
    前記画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、前記暗領域のコントラストを強調して前記視差値を算出する、ことを特徴とする視差算出装置。
  2. 複数の視点から得られた画像を取得する撮像部と、
    前記画像の中で暗領域のコントラストを強調するコントラスト強調部と、
    前記画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、前記暗領域に対して前記コントラスト強調部でコントラストを強調する処理を行うと判定する判定部と、
    前記暗領域に対してコントラストを強調した画像を用いて前記視差値を算出する視差演算部と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の視差算出装置。
  3. 前記画像の中で特定の処理領域を設定する設定部を有し、
    前記判定部は、前記画像の前記処理領域の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上か否かを判定する、ことを特徴とする請求項2記載の視差算出装置。
  4. 前記視差演算部で算出した視差値を基に、前記画像の中から路面領域を検出する路面領域検出部を有し、
    前記設定部は、前記路面領域を前記処理領域として設定する、ことを特徴とする請求項3記載の視差算出装置。
  5. 前記視差演算部は、前記画像の中で明領域については、前記撮像部で取得した前記画像を用いて前記視差値を算出し、前記画像の中で暗領域については、前記コントラスト強調部でコントラストを強調した画像を用いて前記視差値を算出する、ことを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1項に記載の視差算出装置。
  6. 複数の視点から得られた画像間の画像ずれとしての視差値を算出するコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記画像の中で暗領域の占める割合が所定の割合以上の場合に、前記暗領域のコントラストを強調して前記視差値を算出する処理を、前記コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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