JP2014106002A - フレッシュコンクリートの分離判断方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレッシュコンクリートの分離状態を容易に且つ定量的に判断することができる方法を提供する。
【解決手段】水平板上に設置したスランプコーンにフレッシュコンクリートを充填しスランプコーンを引き抜いてコンクリートサンプルを設置するサンプル設置工程と、コンクリートサンプルの側面形状を画像として取得する画像取得工程と、画像におけるコンクリートサンプルの側面形状の外形線から、外形線上の最高点と外形線の下端点とを結ぶ曲線を得て、曲線を座標における関数y=f(x)として表し、および最高点と下端点とを結ぶ直線を関数y=g(x)として表す関数化工程と、関数y=f(x)およびy=g(x)を用いて数式から得られる値Aを、所定の基準値と比較して、フレッシュコンクリートの分離状態を判断する判断工程とを備える。
【選択図】なし

Description

本発明は、フレッシュコンクリートの分離判断方法に関する。
フレッシュコンクリートの練り上がり性状を判断する方法としては、フレッシュコンクリートの流動性およびフレッシュコンクリートの分離状態を判断することが挙げられる。このうち、流動性を試験する方法としては、JIS A 1101に規定されているコンクリートのスランプ試験方法が知られている。
この方法では、フレッシュコンクリートを、水平な平面上に設置された円錐台形状のスランプコーン内に充填した後に、前記スランプコーンを引き抜いて、平面上に残ったフレッシュコンクリートの変形状態を、頂部の沈下量(スランプ)や、平面上のフレッシュコンクリートの直径(スランプフロー)として測定して、フレッシュコンクリートの流動性を判断する。
一方、前記スランプ試験ではフレッシュコンクリートの流動性は判断できても、分離状態を判断することはできない。そこで、フレッシュコンクリートの分離状態を判断する方法が種々検討されている。
例えば、特許文献1には、スランプコーンを引き抜いた後に、フレッシュコンクリートの周囲に柵状の枠を設置してフレッシュコンクリートに振動を与えて、フレッシュコンクリートを柵状の枠を通過させることでフレッシュコンクリートを分離しやすい条件にして移動させ、その後柵状の枠の内側と外側とからフレッシュコンクリートの試料を採取して、各試料中の骨材質量比(骨材質量/コンクリート質量)を測定し、骨材の偏在性を見ることで、フレッシュコンクリートの分離しやすさ及び分離状態を判断する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1の方法では、骨材質量比(骨材質量/コンクリート質量)を測定するために各箇所から採取した試料を計量し、さらにウエットスクリーニング等を行い骨材を回収し、該骨材を計量する等の一連の作業に手間がかかる。従って、例えば、コンクリートの施工現場等ですぐにフレッシュコンクリートの分離状態等を判断することは困難である。
そこで、施工現場等で簡易的にフレッシュコンクリートの分離状態を判断する際には、スランプコーンを引き抜いたフレッシュコンクリートの形状を目視で観察して分離の有無を判断することが考えられるが、目視による判断は熟練を要し、また、定量的に評価ができないという問題があった。
特開2003−106973号公報
そこで、本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みて、フレッシュコンクリートの分離状態を容易に且つ定量的に判断することを課題とする。
本発明にかかるフレッシュコンクリートの分離判断方法は、
水平板上に設置したスランプコーンにフレッシュコンクリートを充填した後に、前記スランプコーンを引き抜いて、前記水平板上にコンクリートサンプルを設置するサンプル設置工程と、
前記コンクリートサンプルの側面形状を画像として取得する画像取得工程と、
前記画像における前記コンクリートサンプルの側面形状の外形線から、前記外形線上の最も高い位置の点である最高点(T)と、前記外形線が前記水平板の上面の線と交わる点のうちのいずれか一方の点である下端点(P)とを結ぶ曲線を得て、前記曲線を、前記画像の水平方向と平行な線をX軸とし垂直方向と平行な線をY軸とする座標における関数y=f(x)として表し、および、前記最高点(T)と下端点(P)とを結ぶ直線を関数y=g(x)として表す関数化工程と、
前記曲線の関数y=f(x)およびy=g(x)を用いて下記数式(1)から得られる値Aを、予め設定した所定の基準値と比較して、前記フレッシュコンクリートの分離状態を判断する判断工程とを備える。
Figure 2014106002
(但し、a、bは、前記最高点Tおよび前記下端点PのX軸上の位置であって、a<bである。)
前記本発明のフレッシュコンクリートの分離判断試験方法によれば、まず、水平板上に設置したスランプコーンにフレッシュコンクリートを充填した後に、前記スランプコーンを引き抜いて、前記水平板上にコンクリートサンプルを設置して、該コンクリートサンプルの側面形状を画像として取得して、前記画像における前記コンクリートサンプルの側面形状の外形線から、前記コンクリートサンプルの最も高い位置にある点である最高点(T)と、前記外形線が水平板の上面の線と交わる点のうちのいずれか一方の点である下端点(P)とを結ぶ曲線を取り出し、画像の水平方向と平行な線をX軸とし垂直方向と平行な線をY軸とする座標に、前記曲線を関数y=f(x)として表し、および、前記最高点(T)と下端点(P)とを結ぶ直線を関数y=g(x)として表す。そして、前記曲線の関数y=f(x)とy=g(x)とを用いて前記数式(1)で得られる値Aを、予め設定した所定の基準値と比較して、前記フレッシュコンクリートの分離状態を判断することができる。従って、複数個所からフレッシュコンクリートの試料を採取して各試料中の成分の質量を測定する等の煩雑な作業を必要とせずに、容易にフレッシュコンクリートの分離状態を判断することができる。また、前記数式(1)で得られる値Aを、予め設定した所定の基準値と比較して、前記フレッシュコンクリートの分離状態を判断するため、熟練を必要とせずに且つ定量的に分離状態の評価ができる。
尚、本発明において『スランプコーン』とは、JIS 1101に定めるスランプコーンをいう。
本発明において、前記フレッシュコンクリートのスランプは5cm以上21cm以下であってもよい。
前記フレッシュコンクリートのスランプが前記範囲である場合には、より精度よく、分離抵抗が簡易に測定することができる。
尚、本発明において『スランプ』とは、JIS A1101「コンクリートのスランプ試験」に規定される方法に従って測定したスランプをいう。
以上のように、本発明にかかるレッシュコンクリートの分離判断方法によれば、フレッシュコンクリートの分離状態を容易に且つ定量的に判断することができる。
一実施形態の分離判断方法の工程を示す概略工程図。 実施例の使用装置を示す概略斜視図。
以下、本発明にかかる実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態にかかるフレッシュコンクリートの分離判断方法は、水平板上に設置したスランプコーンにフレッシュコンクリートを充填した後に、前記スランプコーンを引き抜いて、前記水平板上にコンクリートサンプルを設置するサンプル設置工程と、前記コンクリートサンプルの側面形状を画像として取得する画像取得工程と、前記画像における前記コンクリートサンプルの側面形状の外形線から、前記外形線上の最も高い位置の点である最高点(T)と、前記外形線が前記水平板の上面の線と交わる点のうちのいずれか一方の点である下端点(P)とを結ぶ曲線を得て、前記曲線を、前記画像の水平方向と平行な線をX軸とし垂直方向と平行な線をY軸とする座標における関数y=f(x)として表し、および、前記最高点(T)と下端点(P)とを結ぶ直線を関数y=g(x)として表す関数化工程と、前記関数y=f(x)およびy=g(x)を用いて下記数式(1)から得られる値Aを、予め設定した所定の基準値と比較して、前記フレッシュコンクリートの分離状態を判断する判断工程とを備える方法である。
Figure 2014106002
(但し、a、bは、前記最高点Tおよび前記下端点PのX軸上の位置であって、a<bである。)
(フレッシュコンクリート)
本実施形態で分離状態を判断する対象は、セメント、細骨材、粗骨材、水等を練り混ぜたフレッシュコンクリートである。
前記フレッシュコンクリートは、例えば、試験用サンプルとして準備したものでもよく、あるいは、施工現場等で施工するフレッシュコンクリートの一部を取り出したものであってもよい。
本実施形態の分離判断方法で用いるフレッシュコンクリートは、通常コンクリートの施工に用いられるフレッシュコンクリートであれば、特に限定されるものではないが、例えば、スランプが、5cm以上21cm以下、好ましくは12cm〜21cmのフレッシュコンクリートであることが好ましい。
フレッシュコンクリートのスランプが前記範囲である場合には、本実施形態の分離判断方法において、水平面に設置したコンクリートサンプルの側面形状から精度よく分離状態が判断できる。
前記フレッシュコンクリートには、必要に応じて減水剤等の混和剤等を配合して、前記スランプの範囲になるように調製してもよい。
前記フレッシュコンクリートのスランプは、JIS A1101「コンクリートのスランプ試験」に規定される方法に従って測定したスランプをいう。
(サンプル設置工程)
まず、本実施形態のフレッシュコンクリートの分離判断方法においては、水平板上に設置したスランプコーンにフレッシュコンクリートを充填した後に、前記スランプコーンを引き抜いて、前記水平板上にコンクリートサンプルを設置するサンプル設置工程を実施する。
前記スランプコーンを設置する水平板は、水平な面であれば特に限定されるものではないが、例えば、JIS A1101「コンクリートのスランプ試験」に規定されるスランプ平板等を用いることが好ましい。
前記スランプコーンにフレッシュコンクリートを充填した後に、前記スランプコーンを引き抜く方法としては、例えば、JIS A1101「コンクリートのスランプ試験」に規定される試験方法に従うことが好ましい。
前記スランプコーンを引き抜いた後の前記水平板には、図1(a)、(b)に示すように、フレッシュコンクリートがスランプコーンの形状から自然に崩れた状態となった、コンクリートサンプルが設置される。
尚、本実施形態においてコンクリートサンプルとは、硬化していない状態のコンクリートであって、前記水平板上に一塊の状態で存在しているものを指す。
この時、前記フレッシュコンクリートが均一に混合された状態、すなわちフレッシュコンクリート中のモルタルと粗骨材とが分離していない状態であれば、コンクリートサンプルは、図1(a)に示すように、側面形状は上方に盛り上がった稜線を備えた山型の形状になる。
一方、前記フレッシュコンクリートが均一に混合されていない状態、すなわち粗骨材とモルタルとが分離している状態であれば、モルタル部分のみが下方に落下するため、コンクリートサンプルの側面形状は、図1(b)に示すように、稜線のところどころにくぼみが生じた形状になる。
(画像取得工程)
前記サンプル設置工程を実施後、前記コンクリートサンプルの側面形状を画像として取得する画像取得工程を実施する。
前記画像を取得する手段としては、例えば、カメラによる写真撮影等が挙げられる。取得された前記画像は、プリントアウト等された紙データとして保存してもよく、あるいは、コンピュータのハードディスクや記録媒体に記録してデジタルデータとして保存してもよい。
前記画像をカメラで撮影して取得する場合には、前記コンクリートサンプルの真横から撮影することが精度よく分離状態を判断することができるため好ましい。
コンクリートサンプルの真横とは、例えば、コンクリートサンプルの最も高い位置の高さの半分の高さであって、且つコンクリートサンプルの最も広い幅の中心の位置にあたる位置から水平方向に所定距離離れた位置にカメラを配置することが好ましい。前記所定距離は、前記コンクリートサンプルの外形が撮影できる程度の距離であればよい。
前記画像をカメラで撮影して取得する場合には、メジャーなどを同時に撮影しておき、後からコンクリートサンプルの大きさがわかるようにしてもよい。
また、画像をカメラで撮影して取得する場合には、後述する関数化工程で、コンクリートサンプルの側面形状の外形線を明確に認識できるように、コンクリートサンプルの色とコントラストが強い色の背景を用いてコンクリートサンプルの外形線を画像上に明確に写るようにしてもよい。
尚、画像取得工程は、フレッシュコンクリートのスランプ試験を行なった後のコンクリートサンプルを用いて行なってもよい。
(関数化工程)
次に、前記画像における前記コンクリートサンプルの側面形状の外形線から、前記外形線上の最も高い位置の点である最高点(T)と、前記外形線が前記水平板の上面の線と交わる点のうちのいずれか一方の点である下端点(P)とを結ぶ曲線を得て、前記曲線を、前記画像の水平方向と平行な線をX軸とし垂直方向と平行な線をY軸とする座標における関数y=f(x)として表し、および、前記最高点(T)と下端点(P)とを結ぶ直線を関数y=g(x)として表す関数化工程を実施する。
まず、図1(a)に示すように前記画像から得られる前記コンクリートサンプルの側面形状の外形線Oを取り出す。
前記外形線Oを取り出す手段としては、例えば、画像をコンピュータの画像の編集ソフト等を使用して画像の外形線Oを取り出してもよい。あるいは、前記画像が写真であれば、該写真上の前記コンクリートサンプルの外形線Oを手書きでなぞってもよい。前記編集ソフト等を用いて前記外形線Oを取り出した場合には、後述する関数化をソフトウエア等を用いて容易にできるため好ましい。
次に、前記外形線Oから、前記コンクリートサンプルの最も高い位置にある最高点(T)を選び、さらに、前記外形線Oが水平板の上面の線と交わる2点P1、P2のうちのいずれか一方を下端点(P)として選ぶ。図1(a)、(b)においては向かって左側の点P1を下端点Pとした。そして、前記最高点(T)と前記下端点(P)とを結ぶ曲線Cを取り出す(図1(c)、(d))。この場合には、曲線Cは右上がりの曲線となる。
さらに、前記曲線Cを、画像の水平方向と平行な線をX軸とし垂直方向と平行な線をY軸とする座標において関数y=f(x)として表す。
前記曲線Cを関数で表す方法は、例えば、画像を関数化(数値化)するソフトウエア等を用いて行なうことが好ましい。あるいは、手書きでグラフ用紙上に前記曲線Cを表して、計算することで関数化してもよい。
図1(e)、(f)には、前記下端点(P)を原点0に配置した場合を示す。
さらに、前記最高点(T)と下端点(P)とを結ぶ直線Lも同じ座標上に関数をy=g(x)として表す。
(判断工程)
次に、前記曲線の関数y=f(x)および前記直線の関数y=g(x)を用いて下記数式(1)から得られる値Aを、予め設定した所定の基準値と比較して前記フレッシュコンクリートの分離状態を判断する判断工程を実施する。
Figure 2014106002
(但し、a、bは、前記最高点Tおよび前記下端点PのX軸上の位置であって、a<bである。)
前記数式1で得られた値Aは、前記曲線の関数y=f(x)が前記直線の関数y=g(x)よりも上側にある場合には、前記曲線Cと直線Lで囲まれた部分の面積に相当する値、すなわち正の値となるが、前記曲線が前記直線よりも下側にある部分では、前記曲線Cと直線Lで囲まれた部分の面積に相当する値の負の値として算出される。
従って、前記曲線が前記直線の上側にある部分が大きければ値Aは大きくなり、反対に前記曲線が前記直線の下側にある部分が大きければ値Aは小さくなる。さらに、図1(f)のように前記直線Lよりも曲線Cが全範囲で下側にある場合には、値Aは負の数値として算出される。
フレッシュコンクリートは分離していない状態であれば、前述のようなコンクリートサンプルとして水平板に設置された場合には盛り上がった山型形状になるため、前記曲線および直線を前記座標上にグラフとして表した場合には、前記曲線が前記直線よりも上側になる部分の方が多くなる(図1(e))。
一方、モルタルが分離している状態であれば、コンクリートサンプルの形状は前述のとおりモルタル部分が下方に落下してくぼみが生じ、且つ、フレッシュコンクリート全体の粘度も少なくなるため、盛り上がった形状にはなりにくい。従って、前記曲線は前記直線よりも下側になる部分の方が多くなる。
よって、分離していないフレッシュコンクリートと分離しているフレッシュコンクリートの前記値Aを比較すると、分離が生じているフレッシュコンクリートの前記値Aは小さくなる。
従って、前記値Aを、予め設定した所定の基準値と比較した際に、値Aが所定の基準値以下となった場合に、フレッシュコンクリートが分離していると判断することができる。
尚、前記基準値は、例えば、予め、サンプルのフレッシュコンクリートを用いて前記値Aを測定した結果に基づいて適切な所定の値をAとして決定してもよい。
前記基準値は、コンクリートの配合や用途に応じて適宜好ましい数値を設定することができるが、例えば−0.05〜0.1、好ましくは−0.01〜0.05程度の範囲から設定することが好ましい。
尚、判断工程において、コンクリートサンプルの任意の方向から見た側面形状において得られる一本の曲線を用いて前記値Aを算出してもよく、あるいは、複数個所の側面形状において得られる複数の曲線を用いて複数の値A’を算出し、前記複数の値A’の平均値を値Aとして前記基準値と比較して分離状態を判断してもよい。
前記複数の値A’の平均値を基準値と比較した場合には、より、精度よくフレッシュコンクリートの分離状態を判断することができるため好ましい。
フレッシュコンクリートをコンクリートサンプルとした際に、例えば分離しているフレッシュコンクリートであっても、部分的に側面形状の稜線が盛り上がったようになる場合がある。かかる場合でも、複数個所の側面形状において得られる複数の曲線を用いて複数の値A’を算出してから平均値を値Aとすることで、より、精度よく分離状態の判断ができる。
本実施形態の分離判断方法は、前述のとおり、コンクリートサンプルの側面形状の画像を取得し、その画像から得られる外形線の曲線を関数化することで、フレッシュコンクリートの分離状態を判断できる。従って、例えば、スランプ試験を行なった後のコンクリートサンプルを写真等に撮影しておけば、後は画像を関数化するためのコンピュータ等があれば簡単な作業で分離判断が可能となる。よって、例えば、コンクリートの施工現場においても、カメラとパーソナルコンピュータとを持参するだけで、簡単にフレッシュコンクリート分離状態の判断ができる。
また、本実施形態の分離判断方法では、値Aと基準値との比較で分離状態を判断できるため、分離状態の定量的な評価が可能となる。よって、目視による判断のように熟練を要さず、且つ、客観的な判断結果が得られる。
尚、本実施形態にかかるフレッシュコンクリートの分離判断方法は以上のとおりであるが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下、本発明の実施例について説明する。
(フレッシュコンクリート)
以下の各使用材料を、ミキサー(二軸練りミキサーKYC-50RGS、光洋機械産業社製)を用いて150秒間混合してフレッシュコンクリート1および2を得た。練り混ぜ量は30リットルとなるように、下記表1の配合量となるように各使用材料を配合した。

使用材料
セメント:普通ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製)
細骨材:揖斐川産川砂(揖斐川工業社製)
粗骨材:西島産砕石(中上マテリアル社製)
混和材:AE減水剤ポゾリス15S(BASFジャパン社製)
水:水道水
Figure 2014106002
(スランプ試験)
前記フレッシュコンクリート1、2を用いて、JIS A 1101「コンクリートスランプ試験」に記載の方法でスランプを測定した。
結果は、フレッシュコンクリート1のスランプは18.0cm、フレッシュコンクリート2のスランプは16.5cmであった。
また、目視にて各コンクリートサンプルを観察したところ、フレッシュコンクリート1は材料の分離は観察されなかったが、フレッシュコンクリート2は粗骨材が分離しているように見えた。
(分離判断試験)
前記スランプ試験後のコンクリートサンプルをそれぞれ、図2に示すようなカメラ設置台を用いて撮影した。図2のカメラ設置台10は、コンクリートサンプルSを設置する水平板Fの手前側にカメラ20を載置可能な載置部11と、該載置部11の両端部を支える脚部11aと、前記水平板Fの後ろ側に配置される背景プレート12と、前記載置部11の両端と前記背景プレート12とを固定する固定竿13とを備えている。
前記スランプ試験後のコンクリートサンプルの周囲に、前記背景プレート12の前面にコンクリートサンプルが配置されるように、前記カメラ設置台10を配置して、コンクリートサンプルの側面形状を撮影した。
撮影用のカメラとしては、デジタルカメラOptio WG−1(PENTAX社製)を用いた。
撮影されたデジタル写真をパーソナルコンピュータに取り込み、画像加工ソフトMicrosoft Photo Editorを使用して、明るさ及びコントラストの調整をし、エッジフィルタ処理を行い、各コンクリートサンプルの外形線を取り出した。
各外形線から、さらに、各コンクリートサンプルの最も高い位置の点(最高点)と、コンクリートサンプルの外形線が水平線と交わる左右2点のうちの左側の点(下端点)との間の線を取り出し、曲線データとして保存した。
保存した前記曲線データを、画像数値化ソフト(フリーソフト:graphcel vr.1.11)を用いて関数化した(y=f(x))。尚、前記関数化において、前記最高点をY軸における1として、前記下端点を0とした。さらに前記0と1を結ぶ直線の関数(y=g(x))を得て、X軸における0から前記最高点の位置までの区間で数式(1)によりAの値を求めた。
Figure 2014106002
(但し、a=0、b=前記最高点TのX軸上の位置である。)
結果は、フレッシュコンクリート1のA=0.21、フレッシュコンクリート2のA=−0.08となった。
本実施例では、予め基準値を0と定め、値Aが該基準値以下の場合に分離していると判断した。従って、フレッシュコンクリート1は分離なし、フレッシュコンクリート2は分離あり、と判断した。これは、目視による分離状態の判断と一致した。
T:最高点、P:下端点、O:外形線、C:曲線、L:直線。

Claims (2)

  1. 水平板上に設置したスランプコーンにフレッシュコンクリートを充填した後に、前記スランプコーンを引き抜いて、前記水平板上にコンクリートサンプルを設置するサンプル設置工程と、
    前記コンクリートサンプルの側面形状を画像として取得する画像取得工程と、
    前記画像における前記コンクリートサンプルの側面形状の外形線から、前記外形線上の最も高い位置の点である最高点(T)と、前記外形線が前記水平板の上面の線と交わる点のうちのいずれか一方の点である下端点(P)とを結ぶ曲線を得て、前記曲線を、前記画像の水平方向と平行な線をX軸とし垂直方向と平行な線をY軸とする座標における関数y=f(x)として表し、および、前記最高点(T)と下端点(P)とを結ぶ直線を前記座標における関数y=g(x)として表す関数化工程と、
    前記関数y=f(x)およびy=g(x)を用いて下記数式(1)から得られる値Aを、予め設定した所定の基準値と比較して、前記フレッシュコンクリートの分離状態を判断する判断工程とを備えるフレッシュコンクリートの分離判断方法。

    Figure 2014106002
    (但し、a、bは、前記最高点Tおよび前記下端点PのX軸上の位置であって、a<bである。)
  2. 前記フレッシュコンクリートのスランプは5cm以上21cm以下である請求項1に記載のフレッシュコンクリートの分離判断方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2016142532A (ja) * 2015-01-29 2016-08-08 前田建設工業株式会社 施工性評価プログラム、施工性評価方法及び施工性評価装置
JP2018046346A (ja) * 2016-09-13 2018-03-22 大成建設株式会社 コンクリートの品質管理方法

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