JP2014105218A - 偏光板用接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】初期硬化性および接着性に優れた偏光板用接着剤組成物を提供する。
【解決手段】(a)ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂 20〜70重量%、(b)ラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート 5〜80重量%、および(c)カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物 0〜75重量%(ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%)のみからなる重合性成分 100重量部と、光酸発生剤 1〜7重量部と、光重合開始剤および光増感剤の少なくとも一方 0.1〜7重量部と、を含む、偏光板用接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板を製造する際に使用される、偏光子と保護フィルムとを接着するための接着剤組成物およびこれを用いて製造した偏光板に関する。より詳細には、本発明は、初期硬化性および接着性に優れた偏光板用接着剤組成物およびこれを用いた偏光板に関する。
近年、液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ等のフラットディスプレイが、省スペースであり高精細であることから、表示装置として広範に使用されている。このうち、液晶ディスプレイは、より省電力であり高精細であるため注目され、開発が進められている。
液晶ディスプレイパネルには、その機能を発揮するため光シャッターの役割をする偏光板が液晶と組み合わせて使用されている。偏光板は偏光子を備える、液晶ディスプレイパネルに必須の部品である。通常偏光子は、ポリビニルアルコール樹脂を水槽中で5〜6倍の長さに一軸延伸して製造されるため、延伸方向に裂けやすく、脆いという欠点がある。そのため、偏光子は、その表面および/または裏面に保護フィルムを接着し、偏光板を構成して使用されている。その際、偏光子に保護フィルムを接着するための接着剤にも、偏光板を使用する場合に特有の要求を満たすことが求められる。
このような偏光板用接着剤としては、例えば、特定構造のN−置換アミド系モノマーを含有する硬化性成分を活性エネルギー線照射により硬化させる接着剤が知られている(特許文献1参照)。特許文献1には、かかるN−置換アミド系モノマーを用いて接着させた偏光板は、高温高湿下の耐久性に優れていることが記載されている。しかしながら、かかるN−置換アミド系モノマーは、初期硬化性に優れているものの、最終的に硬化して得られる接着剤は接着強度の点で十分ではない。
また、偏光板用接着剤として、芳香族環を含まないエポキシ樹脂を用いた接着剤が知られている(特許文献2参照)。特許文献2には、芳香族環を含まないエポキシ樹脂を用いることにより、透湿度の低い保護膜を用いた場合に、接着強度が十分であり、外観不良の問題が生じない偏光板が得られることが記載されている。しかしながら、芳香族環を含まないエポキシ樹脂を用いた接着剤は、接着強度に優れるものの、初期硬化性に劣ることが分かった。
さらに、単官能ラジカル重合性化合物を主として含むラジカル重合性化合物と、脂環式エポキシ基を有する化合物を含み、(メタ)アクリロイル基を含有しないカチオン重合性化合物とからなる主剤と、光ラジカル重合開始剤と、光カチオン重合開始剤とを含む光硬化性接着剤が知られている(特許文献3参照)。特許文献3には、当該接着剤が、保護フィルムと偏光子との接着性のみならず、打ち抜き加工性および耐水性に優れることが記載されている。しかしながら、かかる接着剤は、初期硬化性は良好だが、ポリエチレンテレフタレートフィルムのような特定のフィルムに対する接着性が十分でない。
特開2008−287207号公報 特開2004−245925号公報 特開2011−76058号公報
ところで、偏光子は上記のように水槽中で延伸して製造されるため、通常水分を含んでいる。上記従来技術で使用されている芳香族環を含まないエポキシ樹脂等の重合性化合物は、活性エネルギー線を照射してからある程度の時間をかけて硬化が進行するが、偏光板に使用した場合に一般的に初期硬化性がよくないという問題がある。このような問題は、実際の製造工程において、偏光板がロールやベルト等で折り曲げられながら搬送される際に、保護フィルムのはがれを引き起こし、歩留まりの低下や工程性の低下をもたらす結果となる。
一方、長期間の使用や、温湿度の環境変化によっても、十分な耐久性を備える偏光板を得るためには、接着剤組成物には優れた接着性が求められる。特許文献1で用いられているN−置換アミド系モノマーは、初期硬化性に優れているものの、偏光子と保護フィルムとの接着性にはやや劣るという欠点がある。
また、脂環式エポキシ樹脂およびラジカル重合性化合物を共に使用した上記特許文献3の従来技術の場合にも、接着剤組成物は、接着性の点ではいまだ不十分であることが分かった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、初期硬化性および接着性に優れた偏光板用接着剤組成物を提供することを目的とする。また、本発明の他の目的は、そのような接着剤組成物を使用することにより、耐久性に優れた偏光板を提供することである。
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく、鋭意研究を行った結果、ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂、ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、およびカチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物のみからなる重合性成分を用いることにより、初期硬化性および接着性に優れた偏光板用接着剤組成物が得られることを見出した。そして、上記知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、(a)ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂 20〜70重量%、(b)ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート 5〜80重量%、および(c)カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物 0〜75重量%(ただし(a)〜(c)の合計は100重量%である)のみからなる重合性成分 100重量部と、光酸発生剤 1〜7重量部と、光重合開始剤および光増感剤の少なくとも一方 0.1〜7重量部と、を含む、偏光板用接着剤組成物である。
本発明の偏光板用接着剤組成物によれば、各種の保護フィルムを用いる偏光板に使用した際に、優れた初期硬化性および接着性を発現できる。したがって、本発明の偏光板用接着剤組成物を使用した偏光板は、保護フィルムとの接着性がよく、耐久性の高い偏光板となり得る。
実施例における偏光板の製造工程を説明するための概略図である。 実施例における初期硬化性試験の方法を説明するための概略図である。 実施例における温水浸漬試験の方法を説明するための概略図である。
(1)偏光板用接着剤組成物
本発明の第一の態様は、本発明は、(a)ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂 20〜70重量%、(b)ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート 5〜80重量%、および(c)カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物 0〜75重量%(ただし(a)〜(c)の合計は100重量%である)のみからなる重合性成分 100重量部と、光酸発生剤 1〜7重量部と、光重合開始剤および光増感剤の少なくとも一方 0.1〜7重量部と、を含む、偏光板用接着剤組成物である。
上述したように、従来の偏光板用接着剤は、初期硬化性および接着性を両立する点でいまだ十分ではなかった。本発明においては、ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂、ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、およびカチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物を特定の比率で用いることにより、優れた初期硬化性および接着性の両立を実現している。
本発明の偏光板用接着剤組成物を用いることにより上記のような効果が得られる詳細な理由は不明であるが、ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートは、(メタ)アクリロイル基と末端ヒドロキシ基とが、ラクトン由来のアルキレン基がラクトンを付加したモル数分、酸素を介して連結しているため、(メタ)アクリロイル基と末端ヒドロキシル基との間の距離が長くなる。よって、他の共重合成分の立体構造的な障害が小さくなり、ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート末端の水酸基と偏光板に含まれる保護フィルム表面の水酸基との水素結合が効果的に発生することで、接着性が高くなると考えられる。また、カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物の含有量を少なくすることが可能になり、生産性の点で有利になる。なお、上記メカニズムは推測によるものであり、本発明は上記メカニズムに何ら限定されるものではない。
以下、本発明の組成物の構成成分について詳細に説明する。
[重合性成分]
本発明の偏光板用接着剤組成物は、(a)ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂(以下、単に(a)成分とも称する)20〜70重量%、(b)ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(以下、単に(b)成分とも称する)5〜80重量%、および(c)カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物(以下、単に(c)成分とも称する)0〜75重量%(ただし、(a)〜(c)の合計は100重量%である)のみからなる重合性成分を含む。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートの記載は、アクリレートおよびメタクリレートを意味する。
(a)ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂
本発明で用いられる(a)成分は、分子内にエチレン性不飽和結合などのラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂である。(a)成分は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
かような(a)成分は、ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂であれば特に制限されず、種々のものが使用できる。例えば、水酸基を有する芳香族化合物または鎖状化合物のグリシジルエーテル化物、アミノ基を有する化合物のグリシジルアミノ化物、飽和炭素環に直接もしくはアルキレン基を介してグリシジルオキシ基またはエポキシエチル基が結合している脂環式エポキシ化合物などが挙げられる。
より具体的には、グリシジルエーテル化物としては、フェニルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジシクロペンタジエンジメタノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールF型ジグリシジルエーテル、ビスフェノールAD型ジグリシジルエーテル、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ビフェノールのグリシジルエーテル化物を使用することができる。
また、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル化物、フェノールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル化物、ナフトールアラルキル樹脂のグリシジルエーテル化物、フェノールジシクロペンタジエン樹脂のグリシジルエーテル化物等の多芳香環型グリシジルエーテル化物も使用できる。
また、エチレングリコールのグリシジルエーテル化物、ジエチレングリコールのグリシジルエーテル化物、1,4−ブタンジオールのグリシジルエーテル化物、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテル化物などアルキレングリコール型グリシジルエーテル化物も使用できる。
さらに、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートなども使用できる。
また、1,3−フェニレンジアミンのグリシジルアミノ化物、1,4−フェニレンジアミンのグリシジルアミノ化物、3−アミノフェノールのグリシジルアミノ化物およびグリジシジルエーテル化物、4−アミノフェノールのグリシジルアミノ化物およびグリジシジルエーテル化物等のグリシジルアミノ化物も使用できる。
上記の(a)成分は、合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、エピコート(登録商標)825、828、834、1001、1002、1003、1004、1007、1009、1010(以上、油化シェルエポキシ株式会社製)、エポトート(登録商標)YD−128、YD−011、YD−014、YD−017、YD−019、YD−022(以上、東都化成株式会社製)、エピクロン(登録商標)840、850、1050、3050、HM−101、EXA850CRP(以上、DIC株式会社製)等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;エポライト(登録商標)シリーズ(共栄社化学株式会社製)、エピコート(登録商標)シリーズ(三菱化学株式会社製)、エピクロン(登録商標)シリーズ(DIC株式会社製)、エポトート(登録商標)シリーズ(新日鐵化学株式会社製)、アデカレジン(登録商標)シリーズ(株式会社ADEKA製)、デナコール(登録商標)シリーズ(ナガセケムテックス株式会社製)、ダウエポキシシリーズ(ダウ・ケミカル日本株式会社製)、テピック(登録商標)シリーズ(日産化学工業株式会社製)、DVE−3、CHVE(BASFジャパン株式会社製)、セロキサイド(登録商標)シリーズ(株式会社ダイセル製)等が挙げられる。
さらに、(a)成分として、レゾルシン型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂なども使用することができる。
レゾルシン型エポキシ樹脂としては、下記式(1)で表されるものを使用することができる。
Figure 2014105218
上記式中、YおよびYはそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、このアルキレン中の任意の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜2の置換されていないアルキレン基である。Rはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、好ましくは水素原子である。XおよびXは下記式(2)で表されるエポキシ基である。
Figure 2014105218
レゾルシン型エポキシ樹脂は、比較的エポキシ等量の小さいエポキシ樹脂であるため、偏光板用接着剤に使用した場合にも、得られる硬化物の単位体積当たりの架橋点がより多くなり、強固な接着性を発揮すると考えられる。
レゾルシン型エポキシ樹脂は、例えば、レゾルシノールとエピクロルヒドリンとの反応により合成することができるが、市販品を用いてもよい。上記式(1)のレゾルシン型エポキシ樹脂の市販品としては、デナコール(登録商標)EX−201(ナガセケムテックス株式会社製)等が挙げられる。
ナフタレン型エポキシ樹脂としては、下記式(3)で表されるものを使用することができる。
Figure 2014105218
上記式(3)中、YおよびYはそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、このアルキレン中の任意の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜2の置換されていないアルキレン基である。RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、好ましくは水素原子である。XおよびXは上記式(2)で表されるエポキシ基である。
ナフタレン型エポキシ樹脂は、偏光板用接着剤に使用した場合に、ナフタレン環部分が、保護フィルムおよび偏光子の素材となじみやすいため、偏光板と保護フィルムとの密着性に貢献していると考えられ、偏光板の接着性向上が実現されていると考えられる。
ナフタレン型エポキシ樹脂は、例えば、ジヒドロキシナフタレンとエピクロルヒドリンとの反応により合成することができるが、市販品を用いてもよい。上記式(3)で表されるナフタレン型エポキシ樹脂の市販品としては、エピクロン(登録商標)HP−4032、エピクロン(登録商標)HP−4032D(DIC株式会社製)が挙げられる。
ビスフェノールS型エポキシ樹脂としては、下記式(4)で表されるものを使用することができる。
Figure 2014105218
上記式(4)中、YおよびYはそれぞれ独立して、炭素数1〜10のアルキレン基を表し、このアルキレン中の任意の水素原子はハロゲン原子で置換されていてもよく、好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数1〜2の置換されていないアルキレン基である。RおよびRはそれぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子または炭素数1〜5のアルキル基を表し、好ましくは水素原子である。XおよびXは上記式(2)で表されるエポキシ基である。
ビスフェノールS型エポキシ樹脂は、偏光板用接着剤に使用した場合に、ベンゼン環の間に存在する−SO−の特徴的な結合部分が水素結合のような形で偏光板と保護フィルムとの密着性に貢献していると考えられ、結果として偏光板の接着性向上が実現されていると考えられる。
ビスフェノールS型エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノールSとエピクロルヒドリンとの反応により合成することができるが、市販品を用いてもよい。上記式(4)で表されるビスフェノールS型エポキシ樹脂の市販品としては、エピクロン(登録商標)EXA−1514(DIC株式会社製)、デナコール(登録商標)EX−251(ナガセケムテックス株式会社製)等が挙げられる。
これら(a)成分の中でも、分子内に2個以上エポキシ基を有するものが好ましい。分子内に2個以上エポキシ基を有する(a)成分は、硬化後3次元のネットワーク構造を取りやすく、接着剤組成物の耐熱性がより向上するため好ましい。より好ましくは、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、下記式(5)で表されるレゾルシノールのジグリシジルエーテル化物(レゾルシン型エポキシ樹脂)、下記式(6)で表されるジヒドロキシナフタレンのジグリシジルエーテル化物(ナフタレン型エポキシ樹脂)、または下記式(7)で表されるビスフェノールSのジグリシジルエーテル化物(ビスフェノールS型エポキシ樹脂)である。
Figure 2014105218
Figure 2014105218
Figure 2014105218
重合性成分中の(a)成分の含有量は、20〜70重量%である。(a)成分の含有量が20重量%未満であると、架橋度が低く、接着剤組成物の耐熱性が低下する。一方、(a)成分の含有量が70重量%を超えると、架橋度が高くなりすぎ、脆性破壊が発生しやすくなり、接着性が低下する。重合性成分中の(a)成分の含有量は、好ましくは35〜65重量%、より好ましくは30〜60重量%である。
(b)ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート
本発明で用いられる(b)成分は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートに対して、ラクトンが開環付加した化合物である。
前記ラクトンとしては、例えば、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン等が挙げられる。具体的には(b)成分は、下記式(8)で表される化合物である。
Figure 2014105218
式(8)中、Rは水素原子またはメチル基であり、mは2〜5の整数であり、nは1〜10の整数である。
中でも、分子鎖長が長いことから水酸基の立体障害が小さくなるため、水素結合性が発現しやすく接着性が向上する観点から、ε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート(上記式(8)のm=5である化合物)がより好ましい。かような好ましい(b)成分として、以下の式(9)〜(17)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014105218
さらに、立体障害性と水酸基含有量の観点から、上記式(8)中のmとnとの積(m×n)が5〜10の範囲にある化合物、すなわち、式(9)、式(10)、式(13)、または式(14)で表される化合物がさらに好ましく、式(9)で表される2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン1モル付加物、または式(10)で表される2−ヒドロキシエチルアクリレートのε−カプロラクトン2モル付加物が特に好ましい。
(b)成分は、合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、プラクセル(登録商標)FM1、FM1D、FM2D、FM3、FM3X、FM4、FM5、FA1、FA1DDM、FA2D、FA5、FA10(以上、株式会社ダイセル製)などが挙げられる。
重合性成分中の(b)成分の含有量は5〜80重量%である。(b)成分の含有量が5重量%未満であると、水酸基含有量が少なくなり水素結合性が小さくなることから接着性が低くなる。一方、(a)成分の含有量が80重量%を超えると、低弾性率成分の比率が高くなり硬化後の弾性率が低くなることから耐熱性が低下する。重合性成分中の(b)成分の含有量は、好ましくは10〜70重量%、より好ましくは10〜60重量%である。
(c)カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物
本発明で用いられる(c)成分は、分子内にエポキシ基などのカチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物である。(c)成分は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
(c)成分としては、カチオン重合性基を有さず、かつラジカル重合性を有する化合物であれば従来公知のものを特に制限なく使用できる。典型的には、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリルアミド基等を有するモノマーを挙げることができ、(メタ)アクリル酸およびその誘導体、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体などが挙げられる。
より具体的には、アクリルモノマーとしては以下が例示される。すなわち、
(メタ)アクリル酸およびその塩;
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1.6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロイルモルフォリン、ウレタン(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールのモノε−カプロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールのジε−カプロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールのモノβ−メチル−δ−バレロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールのジβ−メチル−δ−バレロラクトン付加物の(メタ)アクリレート、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル化合物;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル化合物;および
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシエチル)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、N,N−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビニル化合物などが挙げられる。
上記のうち、偏光板用接着剤組成物として初期硬化性に優れることおよびフィルムとの接着性向上の観点から、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、メチルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレートがより好ましい。
上記の(c)成分は、合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、KAYARAD(登録商標)シリーズ(日本化薬株式会社製)、NKエステル(登録商標)シリーズ(新中村化学工業株式会社製)、コーエイハードシリーズ(広栄化学工業株式会社製)、セイカビーム(登録商標)シリーズ(大日精化工業株式会社製)、KRMシリーズ(ダイセル・サイテック株式会社製)、EBシリーズ、UVECRYL(登録商標)シリーズ(ダイセル・ユーシービー株式会社製)、アクリディック(登録商標)シリーズ(DIC株式会社製)、オーレックス(登録商標)シリーズ(中国塗料株式会社製)、サンラッド(登録商標)シリーズ(三洋化成工業株式会社製)、RCCシリーズ(グレース・ジャパン株式会社製)、アロニックス(登録商標)シリーズ(東亞合成株式会社製)、ライトアクリレートシリーズ(共栄社化学株式会社製)等が挙げられる。
重合性成分中の(c)成分の含有量は、0〜75重量%である。(c)成分の含有量が75重量%を超えると、偏光板の接着性が十分ではなくなる虞がある。重合性成分中の(c)成分の含有量は、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは20〜30重量%である。
[光酸発生剤]
光酸発生剤としては、従来公知の光酸発生剤を特に制限なく使用できる。具体的には、例えば、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩や芳香族スルホニウム塩などのオニウム塩、鉄−アレン錯体などが挙げられる。これらは、単独でもまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
芳香族ジアゾニウム塩としては、例えば、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロホスフェート、ベンゼンジアゾニウム ヘキサフルオロボレートなどが挙げられる。
芳香族ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウム ヘキサフルオロアンチモネート、ジ(4−ノニルフェニル)ヨードニウム ヘキサフルオロホスフェートなどが挙げられる。
芳香族スルホニウム塩としては、例えば、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロホスフェート、トリフェニルスルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウム テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウム ヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジフェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロアンチモネート、4,4’−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルホニオ〕ジフェニルスルフィド ビスヘキサフルオロホスフェート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン ヘキサフルオロアンチモネート、7−〔ジ(p−トルイル)スルホニオ〕−2−イソプロピルチオキサントン テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、4−フェニルカルボニル−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロホスフェート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジフェニルスルホニオ−ジフェニルスルフィド ヘキサフルオロアンチモネート、4−(p−tert−ブチルフェニルカルボニル)−4’−ジ(p−トルイル)スルホニオ−ジフェニルスルフィド テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジフェニル[4−(フェニルチオ)フェニル]スルホニウムのリン酸塩などが挙げられる。
鉄−アレン錯体としては、例えば、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロアンチモネート、クメン−シクロペンタジエニル鉄(II)ヘキサフルオロホスフェート、キシレン−シクロペンタジエニル鉄(II)−トリス(トリフルオロメチルスルホニル)メタナイドなどが挙げられる。
光酸発生剤は市販品を用いてもよく、例えば、CPI−100P、101A、200K、210S(以上、サンアプロ株式会社製)、カヤラッド(登録商標)PCI−220、PCI−620(以上、日本化薬株式会社製)、UVI−6990(以上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプトマー(登録商標)SP−150、SP−170(以上、株式会社ADEKA製)、CI−5102、CIT−1370、1682、CIP−1866S、2048S、2064S(以上、日本曹達株式会社製)、DPI−101、102、103、105、MPI−103、105、BBI−101、102、103、105、TPS−101、102、103、105、MDS−103、105、DTS−102、103(以上、みどり化学株式会社製)、PI−2074(ローディアジャパン株式会社製)などが挙げられる。
光酸発生剤の使用量は、重合性成分100重量部に対して、1〜7重量部であり、好ましくは1〜4重量部である。光酸発生剤の使用量が1重量部未満であると、紫外線照射後の接着剤組成物の硬化性が悪く、7重量部を超えるとブリートアウト成分により接着性や耐久性が不十分となる可能性がある。
[光重合開始剤、光増感剤]
本発明の接着剤組成物は、さらに、光重合開始剤および光増感剤の少なくとも一方を含む。光重合開始剤としては特に制限はなく、従来公知の光重合開始剤を好ましく使用できる。光重合開始剤は、単独でもまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光重合開始剤は、具体的には、過酸化水素、過硫酸カリウムや過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物、t−ブチルヒドロパーオキサイド、過酸化t−ジブチル、クメンヒドロパーオキサイド、過酸化アセチル、過酸化ベンゾイルおよび過酸化ラウロイル等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル、アゾビスイソ酪酸メチル、アゾビスイソブチルアミジン塩酸塩およびアゾビスシアノ吉草酸等のアゾ化合物、アセトフェノン類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、ホスフィンオキシド類、ケタール類、アントラキノン類、チオキサントン類、2,3−ジアルキルジオン化合物類、ジスルフィド化合物類、フルオロアミン化合物類、芳香族スルホニウム類、ロフィンダイマー類、オニウム塩類、ボレート塩類、活性エステル類、活性ハロゲン類、無機錯体、クマリン類などが挙げられる。
より具体的には、アセトフェノン、3−メチルアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン類;ベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノンをはじめとするベンゾフェノン類;ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾインエーテル類;4−イソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;キサントン、フルオレノン、カンファーキノン、ベンズアルデヒド、アントラキノンなどがある。
光重合開始剤は市販品を用いてもよく、例えばIRGACURE(登録商標)−184、819、907、651、1700、1800、819、369、261、DAROCUR−TPO(以上、BASFジャパン株式会社製)、ダロキュア(登録商標)−1173(メルク株式会社製)、エザキュアKIP150、TZT(以上、DKSHジャパン株式会社製)、カヤキュア(登録商標)BMS、DMBI(以上、日本化薬株式会社製)等が挙げられる。
無機過酸化物および有機過酸化物に対しては、エチルアミン、トリエタノールアミンおよびジメチルアニリン等のアミン、ポリアミン、2価鉄塩化合物、アンモニア、トリエチルアルミニウム、トリエチルほう素、ジエチル亜鉛等の有機金属化合物、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ナフテン酸コバルト、スルフィン酸、メルカプタン等の適切な還元剤を併用してもよい。
本発明の偏光板用接着剤組成物は、光重合開始剤の代わりに、または光重合開始剤と併用して光増感剤を使用してもよい。光増感剤としては特に制限はなく、従来公知の光増感剤を好ましく使用できる。光増感剤は、単独でもまたは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
光増感剤の具体例としては、例えば、アントラセン化合物、ピレン化合物、カルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物、レドックス系化合物、アゾおよびジアゾ化合物、ハロゲン化合物、光還元性色素等が挙げられ、これらは、2種類以上を混合して使用してもよい。
さらに具体的な光増感剤としては、例えば、下記一般式(I)で表わされるアントラセン化合物;ピレン;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−α−フェニルアセトフェノンなどのベンゾイン誘導体;ベンゾフェノン、2,4−ジクロロベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体;2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン誘導体;2−クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノンなどのアントラキノン誘導体;N−メチルアクリドン、N−ブチルアクリドンなどのアクリドン誘導体;その他、α,α−ジエトキシアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサントン、ウラニル化合物、ハロゲン化合物などが挙げられる。
Figure 2014105218
式中、RおよびR’は、それぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分枝鎖状、もしくは環状のアルキル基、または炭素数2〜18のエーテル基を表し、R”は、水素原子または炭素数1〜18の直鎖状、分枝鎖状、もしくは環状のアルキル基を表す。
上記一般式(I)において、R、R’、およびR”で表される炭素数1〜18の直鎖状、分枝鎖状、もしくは環状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、アミル基、イソアミル基、tert−アミル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、n−ヘプチル基、2−ヘプチル基、3−ヘプチル基、イソヘプチル基、tert−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、へプタデシル基、またはオクタデシル基等が挙げられる。RおよびR’で表される炭素数2〜18のエーテル基としては、例えば、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−フェノキシエチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、3−メトキシプロピル基、3−ブトキシプロピル基、3−フェノキシプロピル基、2−メトキシ−1−メチルエチル基、2−メトキシ−2−メチルエチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基、2−ブトキシエチル基、2−フェノキシエチル基等が挙げられる。ここでいうエーテル基とは、以上の例示からもわかるように、少なくとも1個のエーテル結合を有する炭化水素基であり、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシアルキル基、アリールオキシアルキル基などを包含する概念である。
光増感剤は合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。市販品の例としては、例えば、カヤキュア(登録商標)−DMBI、BDMK、BP−100、BMBI、DETX−S、EPA(以上、日本化薬株式会社製)、アントラキュア(登録商標)UVS−1331、UVS−1221(以上、川崎化成工業株式会社製)、ユベクリルP102、103、104、105(以上、UCB社製)等が挙げられる。
光重合開始剤および光増感剤の少なくとも一方の使用量(光重合開始剤と光増感剤とを併用する場合においては、その合計の使用量)は、重合性成分 100重量部に対して、0.1〜7重量部であり、好ましくは0.5〜2.5重量部である。該使用量が0.1重量部未満であると、紫外線照射によっても硬化しにくく、7重量部を超えると、ブリートアウト成分により接着性や耐久性が不十分となる可能性がある。
本発明の偏光板用接着剤組成物には、必要に応じて、紫外線吸収剤、酸化防止剤、熱安定剤、シランカップリング剤、無機充填剤、軟化剤、酸化防止剤、老化防止剤、安定剤、粘着付与樹脂、改質樹脂(ポリオール樹脂、フェノール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等)、レベリング剤、消泡剤、可塑剤、染料、顔料(着色顔料、体質顔料等)、処理剤、紫外線遮断剤、蛍光増白剤、分散剤、光安定剤、帯電防止剤、および滑剤等の他の成分を添加してもよい。
[接着剤組成物の製造方法]
本発明の接着剤組成物を製造するには、特に制限はなく、通常は、上記の(a)〜(c)成分、光酸発生剤、光重合開始剤、および必要に応じて他の成分を混合して接着剤組成物が得られる。粘度調整のために適宜有機溶媒を使用してもよい。混合方法にも特に制限はなく、室温(25℃)で、液体内が均一になるまで十分に攪拌混合すればよい。
(2)偏光板
本発明の第二の態様によれば、本発明の偏光板用接着剤組成物を用いて接着した、保護フィルムと、偏光子とを備える偏光板が提供される。本発明の偏光板は、製造時の工程性に優れ、十分な接着性を示す。以下、本発明の偏光板の構成について説明する。
[偏光子]
偏光子としては、特に制限はなく、従来公知のものを使用できる。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性材料を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。
このうち、平均重合度2000〜2800、ケン化度90〜100モル%のポリビニルアルコールフィルムをヨウ素で染色し、5〜6倍に一軸延伸して製造した偏光子が特に好ましい。より具体的には、このような偏光子は、例えばポリビニルアルコールフィルムを、ヨウ素の水溶液に浸漬して染色し、延伸して得られる。ヨウ素の水溶液としては、例えば、ヨウ素/ヨウ化カリウムの0.1〜1.0重量%水溶液に浸漬することが好ましい。必要に応じて50〜70℃のホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬してもよく、洗浄や染色むら防止のために、25〜35℃の水に浸漬してもよい。延伸はヨウ素で染色した後に行っても、染色しながら延伸しても、延伸してからヨウ素で染色してもよい。染色および延伸後は、水洗し、35〜55℃で1〜10分程度乾燥してもよい。
[保護フィルム]
保護フィルムとしては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れる材料が好ましい。例えば、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等のセルロース系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系樹脂、イミド系樹脂、スルホン系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリエーテルエーテルケトン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ビニルブチラール系樹脂、アリレート系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、エポキシ系樹脂、または前記樹脂のブレンドなどが挙げられる。
上記のうち、偏光板用保護フィルムには、セルロースと脂肪酸のエステルであるセルロース系樹脂、または、シクロオレフィンポリマー(COPフィルム)、ポリエチレンテレフタレート(PETフィルム)が好ましい。セルロース系樹脂としては、セルローストリアセテート(TACフィルム)、セルロースジアセテート、セルローストリプロピオネート、セルロースジプロピオネート等が挙げられる。これらのなかでも、入手し易さやコストの点からセルローストリアセテート、ポリエチレンテレフタレートおよびシクロオレフィンポリマーが特に好ましい。セルローストリアセテートは、ケン化されたものも使用できるが、未ケン化のものがより好ましい。シクロオレフィンポリマーとしては、特公平2−9619号公報記載のテトラシクロドデセン類の開環重合体等を水素添加反応させて得られた重合体を構成成分とするポリマーが挙げられる。
TACフィルムの市販品としては、富士フイルム株式会社製UV−50、UV−80、SH−80、TD−80U、TD−TAC、UZ−TAC、コニカミノルタオプト株式会社製のKCシリーズ等が挙げられる。COPフィルムの市販品としては、JSR株式会社製アートン(登録商標)や、日本ゼオン株式会社製ゼオネックス(登録商標)シリーズ、ゼオノア(登録商標)シリーズが挙げられる。PETフィルムの市販品としては、東洋紡績株式会社製コスモシャイン(登録商標)シリーズが挙げられる。
保護フィルム表面は、コロナ放電処理によって改質されていることが好ましい。コロナ放電処理の方法としては特に制限はなく、一般的なコロナ放電処理装置(例えば、春日電機株式会社製)を用いて処理できる。コロナ放電処理することによって、保護フィルム表面には例えば水酸基等の活性基が形成され、これがより接着性の向上に寄与すると考えられる。保護フィルムとしてケン化されたセルローストリアセテートを使用する場合には、コロナ放電処理と同様の接着性向上の効果が期待できるため、コロナ放電処理は必ずしも必要ではない。しかし、ケン化処理は工程が複雑であり高コストとなるため、未ケン化のセルローストリアセテートをコロナ放電処理して用いる方が製造工程上は好ましい。
コロナ処理の際の放電量としては、特に制限はないが、30〜300W・min/mが好ましく、より好ましくは50〜250W・min/mである。このような範囲であると、保護フィルム自体を劣化させることなく保護フィルムと接着剤との接着性を向上でき好ましい。ここで、放電量とは、次の計算によって求まるコロナ放電による対象物への仕事量であり、これを基準としてコロナ放電電力が決定される。
Figure 2014105218
(C)偏光板の製造方法
偏光板の製造方法としては特に制限はなく、従来公知の方法によって、保護フィルムと偏光子とを、本発明の接着剤組成物を用いて貼り合わせることによって製造し得る。塗布した接着剤組成物は、紫外線照射により接着性を発現して接着層を構成する。
接着剤組成物を塗布する際は、保護フィルム、偏光子のいずれに塗布してもよく、双方に塗布してもよい。接着剤組成物は、乾燥後の接着層の厚みが10nm〜5μmになるように塗布するのが好ましい。接着層の厚みは、均一な面内厚みを得ることと、十分な接着力を得ることから、より好ましくは500nm〜3μmである。接着層の厚みは、接着剤組成物の溶液中の固形分濃度や接着剤組成物の塗布装置によって調整することができる。また、接着層の厚みは、走査型電子顕微鏡(SEM)によって断面を観察することにより、確認できる。接着剤組成物を塗布する方法にも特に制限はなく、接着剤組成物を直接滴下する方法、ロールコート法、噴霧法、浸漬法等の各種手段を採用できる。
接着剤組成物を塗布した後は、偏光子と保護フィルムとをロールラミネーター等により貼り合わせる。
貼り合せた後、接着剤組成物硬化のために偏光板に紫外線を照射する。紫外線の光源は特に限定されないが、波長400nm以下に発光分布を有する、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプなどを用いることができる。紫外線照射量は特に限定されないが、重合開始剤の活性化に有効な波長領域の紫外線照射量が100〜2000mJ/cmであることが好ましい。この範囲であれば、反応時間が適当であり、ランプから輻射される熱および重合時の発熱により、接着剤自体や偏光フィルムの劣化を生じる恐れがない。
紫外線照射後は、エポキシ樹脂については暗反応が進行するため、偏光板は紫外線照射直後から16〜30時間程度室温(23℃)で保管する。硬化の完了によって偏光板が完成する。
以下本発明を、実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
<実施例1>
<接着剤組成物の調製>
ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂((a)成分))として、レゾルシン型エポキシ樹脂(ナガセケムテックス株式会社製、デナコール(登録商標)EX−201)60重量部、ラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート((b)成分)として、プラクセル(登録商標)FA2D(株式会社ダイセル製)40重量部、光酸発生剤(サンアプロ株式会社製CPI210S)3重量部、および光重合開始剤(BASFジャパン株式会社製イルガキュア(登録商標)907)1重量部を、23℃、相対湿度50%RHの恒温室内で、目視で均一になるまで攪拌混合し、接着剤組成物を得た。
<偏光板の製造>
偏光子は、以下の方法で作製した。平均重合度2400、ケン化度99.9%の厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、28℃の温水中に90秒間浸漬し膨潤させ、次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比2/3)の濃度0.6重量%の水溶液に浸漬し、2.1倍に延伸させながらポリビニルアルコールフィルムを染色した。その後、60℃のホウ酸エステル水溶液中で合計の延伸倍率が5.8倍となるように延伸を行い、水洗、45℃で3分乾燥を行い、偏光子(厚み25μm)を作製した。
図1は、本実施例での偏光板の製造方法を示す概略図である。図1に示すように、保護フィルム3と保護フィルム4との間に偏光子1を挟み、上記のように得られた接着剤組成物2を、保護フィルム3および偏光子1、保護フィルム4および偏光子1の間にそれぞれスポイトによって適量滴下し、ロール6、7を備えるロールプレスによって貼り合わせた。本実施例では、保護フィルム3としてCOPフィルム(日本ゼオン株式会社製 厚み30μm)、保護フィルム4としてセルローストリアセテートフィルム(TACフィルム、富士フイルム株式会社製 厚み80μm)を使用した。このように貼り合わせた紫外線照射前偏光板5は、1000mJ/cm(365nm メタルハライドランプ)の照射量の紫外線を保護フィルム3側から照射した。なお、接着剤組成物を用いた偏光子と保護フィルムとの貼り合せの工程から紫外線照射までは、23℃、相対湿度50%RHで行った。
紫外線照射後、偏光板は恒温室(23℃、相対湿度50%RH)で24時間保管し、接着剤組成物を硬化させ、偏光板を完成させた。完成した偏光板中の接着剤層の厚みは、2.0μmであった。
<実施例2〜7>
下記表1に示す材料および配合量を用いた以外は、実施例1と同様にして、それぞれ接着剤組成物を作製した。さらに、得られた各接着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、それぞれ偏光子と保護フィルムとを貼り合せ、紫外線照射を行って、偏光板を完成させた。
<比較例1〜5>
下記表1に示す材料および配合量を用いた以外は、実施例1と同様にして、それぞれ接着剤組成物を作製した。さらに、得られた各接着剤組成物を用いて、実施例1と同様にして、それぞれ偏光子と保護フィルムとを貼り合せ、紫外線照射を行って、偏光板を完成させた。
各実施例および各比較例で得られた偏光板は、下記のようにして、紫外線照射直後に初期硬化性試験を実施し、さらに紫外線照射後室温(23℃)で24時間保管後、裁断試験および温水浸漬試験を実施し、評価した。
<初期硬化性試験>
実施例1〜7および比較例1〜5で作製した紫外線照射直後の偏光板を、図2に示すように、折り曲げた偏光板8の間隔が10mmとなるように(R10mm)折り曲げ、保護フィルムの剥離があるかないかを目視で判定した。剥離が観察されなかった場合は○、観察された場合は×とした。評価結果を下記表1に示す。
<裁断試験>
実施例1〜7および比較例1〜5で作製した偏光板を、トムソン刃で50mm×50mmの大きさに裁断し、裁断の際の端部の剥がれの状態を目視で観察した。評価基準としては、0.5mm以下を合格とした。評価結果を表1に示す。
<温水浸漬試験>
実施例1〜7および比較例1〜5で作製した偏光板を、トムソン刃で50mm×50mmの大きさに裁断し、60℃の水槽に浸漬し、2時間保持した。その後、水槽から各サンプルを取り出し、偏光子の収縮の大きさを測定した。図3(A)に示すように、試験前の偏光板8の端部から、図3(B)に示すように、延伸方向に収縮した偏光板8の端部までを測定し、収縮の大きさ9とした。接着剤の接着性が高ければより収縮は小さく、接着性が十分でなければ偏光板の収縮はより大きい値となる。評価基準としては、収縮の大きさが2.0mm以下を合格とした。評価結果を表1に示す。
Figure 2014105218
上記表1に示されるように、実施例1〜7では、裁断試験、温水浸漬試験、および初期硬化性試験のすべてにおいて、良好な結果を示した。これに対して、比較例1〜3では、裁断試験の結果が評価基準を満たさず、また、温水浸漬試験の結果が実施例に劣り、接着性に劣る結果となった。
ラジカル重合性基およびカチオン重合性基の両方を有するGAを用いた比較例4および比較例5では、裁断試験および温水浸漬試験の結果が、比較例1〜3の結果と比較してもさらに悪くなった。
上記のように、実施例と比較例との対比から、本発明の接着剤組成物は、偏光板に使用した際に、優れた初期硬化性および接着性が両立できていることが示された。
1 偏光子、
2 接着剤組成物溶液、
3、4 保護フィルム、
5 紫外線照射前偏光板、
6、7 ロール、
8 偏光板、
9 収縮の大きさ。

Claims (4)

  1. (a)ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂 20〜70重量%、(b)ラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート 5〜80重量%、および(c)カチオン重合性基を有さないラジカル重合性化合物 0〜75重量%(ただし、(a)+(b)+(c)=100重量%)のみからなる重合性成分 100重量部と、
    光酸発生剤 1〜7重量部と、
    光重合開始剤および光増感剤の少なくとも一方 0.1〜7重量部と、
    を含む、偏光板用接着剤組成物。
  2. 前記ラクトン変性ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートは、ε−カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートである、請求項1に記載の偏光板用接着剤組成物。
  3. 前記ラジカル重合性基を有さないエポキシ樹脂は、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する、請求項1または2に記載の偏光板用接着剤組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の偏光板用接着剤組成物を用いて接着した、保護フィルムと、偏光子とを備える偏光板。
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