JP2014105187A - 核酸類ハイドロゲル状態変更方法、放射線分解ハイドロゲル、物質内包放射線分解ハイドロゲル、および放射線応答ハイドロゲルキット - Google Patents

核酸類ハイドロゲル状態変更方法、放射線分解ハイドロゲル、物質内包放射線分解ハイドロゲル、および放射線応答ハイドロゲルキット Download PDF

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Abstract

【課題】所望の場所において所望のタイミングで瞬時に状態変化させることが可能な核酸類ハイドロゲル状態変更方法、放射線分解ハイドロゲル、物質内包放射線分解ハイドロゲル、および放射線応答ハイドロゲルキットを提供する
【解決手段】複数のDNA1をEGDE4によって1つの構造体となるよう架橋させてDNAハイドロゲル6を作製し、このDNAハイドロゲル6に薬剤8を担持させて薬剤内包DNAハイドロゲル10を作製し、この薬剤内包DNAハイドロゲル10に対して放射線を照射し、薬剤内包DNAハイドロゲル10を分解して薬剤8を放出する。
【選択図】図3

Description

この発明は、例えば所定の場所で所定のタイミングにゲル状態と分解状態とに変化させることのできる核酸類ハイドロゲル状態変更方法、放射線分解ハイドロゲル、物質内包放射線分解ハイドロゲル、および放射線応答ハイドロゲルキットに関する。
従来、様々な目的で、外部から刺激を与えて分解することが可能なゲルが提案されている。
例えば、ゾル−ゲル転移温度を境界にしてゾル状態とゲル状態に転移する熱可逆ハイドロゲル形成性組成物が提案されている(特許文献1参照)。
この熱可逆ハイドロゲル形成性組成物は、第1のゾル−ゲル転移温度とそれより低い第2のゾル−ゲル転移温度の間であればゲル状態となり、それより高温あるいは低温になればゾル状態となるものである。この熱可逆ハイドロゲル形成性高分子を含む組成物は、前記ハイドロゲル中に生理活性物質自体を好適に保持可能であるのみならず、前記ゲル中において前記生理活性物質本来の機能を実質的に保持可能であるため、ゲル内に理活性物質を固定化することにより、種々の用途に広く利用することが可能となるとされている。
他にも、酵素反応で主鎖が切断され得る分解性基およびスペーサーを介して、薬剤が水膨潤性高分子ゲルに固定化された医療用高分子ゲルが提案されている(特許文献2参照)。
この医療用高分子ゲルは、酵素の量に応じた薬剤放出特性を示すため、酵素が産生される病巣においてのみ、治療に有効な量の薬剤を放出することが可能であり、創傷被覆材、生体組織接着剤、癒着防止材、骨補強材、薬剤放出基材の構成成分として有用であるとされている。
しかし、これらのゲルは、所望の場所において所望のタイミングで状態変化させることに難があった。すなわち、特許文献1の熱可逆ハイドロゲル形成性組成物は、温度によって状態が転移するものであるから、温度が変化するまでの時間が必ず必要になるものであり、場所と時間の正確な制御には適さないものである。また、特許文献2の医療用高分子ゲルは、酵素の量に応じた薬剤放出特性を示すため、酵素の無い場所で状態変化させることができず、また、酵素のある場所が複数ある場合にその一部の場所だけで状態変化させることが困難なものである。
特開平11−169703号公報 特開平8−24325号公報
この発明は、上述した問題に鑑み、所望の場所において所望のタイミングで瞬時に状態変化させることが可能な核酸類ハイドロゲル状態変更方法、放射線分解ハイドロゲル、物質内包放射線分解ハイドロゲル、および放射線応答ハイドロゲルキットを提供することを目的とする。
この発明は、核酸類を架橋させて作製した核酸類ハイドロゲルに、前記核酸類ハイドロゲルにおける前記核酸類の鎖を切断する強度の放射線を所望の場所で照射する核酸類ハイドロゲル状態変更方法であることを特徴とする。
前記核酸類の鎖を切断する強度の放射線は、LETが80keV/μm以下の放射線とすることが好ましい。
前記核酸類ハイドロゲルは、含水率95%以上の架橋度を有するものとすることが好ましい。
前記核酸類ハイドロゲルは、ゲル作製前の核酸類の濃度が100(mg/ml)より低く、架橋剤の割合が20(%)以下とすることが好ましい。
この発明により、所望の場所において所望のタイミングで瞬時に状態変化させることができる。
核酸類から核酸類ハイドロゲルを作製する作業の説明図。 物質内包核酸類ハイドロゲルが放射線により分解する動作の説明図。 核酸類ハイドロゲルに放射線を照射した実験結果の説明図。 物質内包核酸類ハイドロゲルに放射線を照射した実験結果の説明図。
本発明者らは、任意の場所において任意のタイミングでゲル状態と分解状態との変化を瞬時に行う方法を鋭意研究した。そして、核酸類に対して放射線を照射した際に発生する鎖切断に着目した。
放射線が照射されると、水の放射線分解によって核酸にラジカル(ヒドロキシラジカル)が形成され、これによって核酸の鎖は切断される。ラジカル産生は約10−12秒で起こるため、放射線の照射から鎖切断までの時間がきわめて短い。この瞬時の鎖切断を利用するべく、核酸によるハイドロゲルを用いた。そして、この核酸類ハイドロゲルに放射線を照射し、ゲル状態から分解状態へ瞬時に変化する分解手法を確立した。また、核酸類ハイドロゲル内に目的物質を内包させ、放射線を照射して、核酸類ハイドロゲルの分解によって目的物質が瞬時に放出される内包物質放出手法も確立した。
<核酸類>
核酸類は、核酸または核酸様化合物を指し、1本鎖、2本鎖、3本鎖、あるいはこれらが部分的に混合しているものなど、ヌクレオチドが長く連結した鎖状の高分子とすることができる。
核酸は、DNA(デオキシリボ核酸,Deoxyribo Nucleic Acid)、RNA(リボ核酸,Ribo Nucleic Acid)、またはPNA(ペプチド核酸,Peptide Nucleic Acid)とすることができる。
DNAは、cDNA(相補的DNA,complementary DNA)、cpDNA(葉緑体DNA,chloroplast DNA)、msDNA(multicopy singlestranded DNA)、またはmtDNA(ミトコンドリアDNA,Mitochondrial DNA)等、適宜のものを使用することができる。
RNAは、mRNA(伝令RNA,messenger RNA)、hnRNA(mRNA前駆体,precursor mRNA)、tRNA(転移RNA,transfer RNA)、rRNA(リボソームRNA,ribosomal RNA)、rRNA前駆体、aRNA(アンチセンスRNA)、ncRNA(ノンコーディングRNA,non−coding RNA)、miRNA(micro−RNA)、piRNA(PIWI interacting RNA)、siRNA(small interfering RNA)、shRNA(短ヘアピンRNA,short hairpin RNA)、snRNA(核内低分子RNA,small nuclear RNA)、snoRNA(核小体低分子RNA,small nucleolar RNA)、ta−siRNA(トランス作動性siRNA,trans−acting siRNA)、tmRNA(transfer−messenger RNA)など、適宜のRNAとすることができる。
核酸様化合物は、DNA様化合物、RNA様化合物、PNA/DNA二重鎖化合物、PNA/RNA二重鎖化合物、PNA/PNA二重鎖化合物等とすることができる。
DNA様化合物は、アデニンとチミン、およびグアニンとシトシンの少なくとも一方の塩基対を有し、ヌクレオチドが長く連結した鎖状の高分子化合物とすることができる。
RNA様化合物は、アデニンとウラシル、およびグアニンとシトシンの少なくとも一方の塩基対を有し、ヌクレオチドが長く連結した鎖状の高分子化合物とすることができる。
これらのDNA様化合物およびRNA様化合物は、いずれか1種類の塩基対を多く有する、いずれか1種類の塩基対が全体の殆どを占める、あるいはいずれか1種類の塩基対のみで構成されるなど、特定の塩基対を中心にする化合物とすることもできる。これにより、放射線による分解性が良好な核酸類とすることができる。
これらの核酸類は、非環状核酸類、環状核酸類のどちらであってもよく、生物由来の核酸類でも人工合成の核酸類でもよい。
<架橋剤>
架橋剤は、複数の核酸類の塩基を相互に結合させる適宜の物質とすることができる。具体的には、EGDE(エチレングリコールジグリシジルエーテル,Ethylene Glycol Diglycidyl Ether)、ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)、3,3’−ジチオビス(スルホスクシンイミジルプロピオネート)、ジスクシンイミジルスベレート、ビス(スルホスクシンイミジル)スベレート、ジスクシンイミジルタータレート、ジスルホスクシンイミジルタータレート、ビス(2−(スクシンイミジルオキシカルボニルオキシ)エチル)スルホン、ビス(2−(スルホスクシンイミジルオキシカルボニルオキシ)エチル)スルホン、エチレングリコールビス(スクシンイミジルスクシネート)、エチレングリコールビス(スルホスクシンイミジルスクシネート)、ジスクシンイミジルグルタレート、N.N’−ジスクシンイミジルカルボネート、ジメチルアジピミデートジハイドロクロライド、ジメチルピメリミデートジハイドロクロライド、ジメチルスベリミデートジハイドロクロライド、ジメチル−3,3’−ジチオビスプロピオニミデートジハイドロクロライド、オリゴメチレンまたはオリゴエチレングリコール等をスペーサーとして含む多官能性活性化エステル体、オリゴメチレンまたはオリゴエチレングリコール等をスペーサーとして含む多官能性イソシアネート、オリゴメチレンまたはオリゴエチレングリコール等をスペーサーとして含む多官能性イソチオシアネート、トリレンジイソシアネート、グルタールアルデヒド、多価アルコール、多価カルボン酸、金属イオン等とすることができる。
なお、本明細書における「架橋」とは、1つの核酸類内で起こる鎖内架橋(1本の鎖における異なる部分同士の共有結合)や鎖間架橋(2本の鎖の塩基間における共有結合)ではなく、別箇の核酸類が架橋により連結されることをいう。従って、架橋した状態とは、複数のDNA、RNA、DNA様化合物、RNA様化合物、あるいはこれらの複数種類が連結されて1つの構造体になっている状態を指す。
<触媒>
触媒は、架橋剤による核酸類の相互の架橋を促進する適宜の物質とすることができる。例えば、架橋剤にEGDEを用いる場合に触媒をTEMEDとすることができる。
<作製方法>
核酸類に、架橋剤を混合し、触媒を添加して、核酸類ハイドロゲルを作製する。架橋剤を混合する際には、撹拌することが好ましい。また、触媒は、架橋剤を核酸類と架橋剤を十分撹拌した後に添加することが好ましく、添加後撹拌することが好ましい。
<内包させる物質>
核酸類ハイドロゲルに内包させる物質は、高分子物質、ナノ粒子物質、および核酸類と相互作用する低分子物質とすることができ、いずれも薬剤とすることができる。ここでいう薬剤には、治療薬剤だけでなく、造影剤等の診断薬剤も含まれる。またこの薬剤は、糖のない薬剤であることが好適である。
核酸類と相互作用する低分子物質は、金属イオンまたは正電荷をもつ低分子とすることができ、例えば、治療診断に用いられる金属イオンおよび抗がん剤等とすることができる。
治療診断に用いられる金属イオンは、テクネチウムイオン、銅イオン、インジウムイオン、タリウムイオン、ガリウムイオン、ヒ素イオン、レニウムイオン、ホルミウムイオン、イットリウムイオン、サマリウムイオン、セレンイオン、ストロンチウムイオン、ガドリニウムイオン、ビスマスイオン、鉄イオン、マンガンイオン、ルテチウムイオン、コバルトイオン、白金イオン、カルシウムイオンおよびロジウムイオンとすることができる。これらの金属イオンは、放射性と非放射性のどちらでも可能であるが、非放射性金属イオンであることが好ましい。
抗がん剤は、イホスファミド、シクロフォスファミド、ダカルバジン、テモゾロミド、ニムスチン、ブスルファン、メルファラン、チオテパ、ラニムスチン、プロカルバジン、およびベンダムスチン等のアルキル化剤、オキサリプラチン、カルボプラチン、シスプラチン、およびネダプラチン等の白金製剤、イリノテカン、ノギテカン、ドキソルビシン、エトポシド、レボフロキサシン、およびシプロフロキサシン等のトポイソメラーゼ阻害剤とすることができる。
高分子物質およびナノ粒子物質は、高分子系分子標的薬(抗体)等の抗がん剤、酵素、分化因子、および増殖因子等、全てのものを対象とすることができる。すなわち、核酸類ハイドロゲルの架橋点間距離よりも大きい高分子物質およびナノ粒子物質は、核酸類と相互作用しなくとも担持することができる。
<放射線の照射>
放射線は、アルファ線、ベータ線、中性子線、透過率の高いエックス線およびガンマ線、あるいは重粒子線など、核酸類の鎖を切断できる適宜の放射線を使用することができる。また、放射線は、LET(線エネルギー付与)が80keV/μm以下であることが好ましく、40keV/μmより低いことがより好ましく、13keV/μm程度がさらに好ましい。薬剤等の目的物質の放出に十分な分解を行う放射線を照射することで、核酸類ハイドロゲルおよび目的物質内包放射線分解ハイドロゲルの放射線応答分解を実現する。また、放射線による核酸類ハイドロゲルの鎖切断は、全鎖切断である必要がある。ここで、全鎖切断とは、1本鎖核酸類であれば1本鎖の切断、2本鎖核酸類であれば核酸類が分離される2本鎖の切断、3本鎖核酸類であれば核酸類が分離される3本鎖の切断とするなど、ヌクレオチドが長く連結した鎖を切断して核酸類を連結の方向に分離する切断をいう。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、核酸類の1種であるDNA1から放射線分解ハイドロゲル(核酸類ハイドロゲル)の1種であるDNAハイドロゲル6を作製する一連の作業を説明する説明図である。
図1(A)は、DNA1の構造を示す概略図であり、図1(B)は、架橋剤の1種であるEGDE4の構造を示す概略図である。図1(A)に示すように、DNA1は複数の塩基2を備えている。図示では塩基2としてアデニン塩基2aを示している。この実施例では、DNA1としてサケ精巣由来の非環状2本鎖DNA(2,000塩基対)を使用している。
DNA1にEGDE4(Fluka)を混合させて撹拌し、その後、触媒として図示省略するTEMED(Merck)を混合させてさらに撹拌する。そうすると、図1(C)のDNA1同士の架橋の構造を示す概略図のように、EGDE4の一端が1つのDNA1の塩基2(図示の例ではシトシン塩基2c)に結合し、EGDE4の多端が、別のDNA1の塩基2(図示の例ではアデニン塩基2a)に結合する。これにより、2つのDNA1がEGDE4によって架橋され、EGDE4が架橋部として機能する。
この架橋が複数のDNA1の様々な箇所で起こり、図1(D)のDNAハイドロゲル6の構造を示す概略図のように、複数のDNA1がEGDE4の架橋により連結し1つの構造体となったDNAハイドロゲル6が作製される。
このDNAハイドロゲル6の作製方法の詳細については、Biomacromolecules 2009, 10, 2652−2661「Formation of Hydrogels by Simultaneous Denaturation and Cross−Linking of DNA」(Fuat Topuz et al.)のとおりである。
この実施例では、DNA1の濃度(mg/ml),EGDE4の添加量(DNAに対する割合(%)),TEMEDの添加量(vol%)を、次の割合とする4種類の作製をした。
(1)70−15: 70(mg/ml),15(%),0.5(vol%)
(2)70−20: 70(mg/ml),20(%),0.5(vol%)
(3)100−10:100(mg/ml),10(%),0.5(vol%)
(4)100−15:100(mg/ml),15(%),0.5(vol%)
図2は、DNAハイドロゲル6に薬剤8を内包させて薬剤内包DNAハイドロゲル10(物質内包放射線分解ハイドロゲル)を作製し、放射線を照射して分解させる一連の動作を示す説明図である。
図2(A)は、DNAハイドロゲル6の写真を示す図であり、図2(B)は、DNAハイドロゲル6に薬剤8を内包させた薬剤内包DNAハイドロゲル10の構造の概略図であり、図2(C)は、薬剤内包DNAハイドロゲル10の写真を示す図であり、図2(D)は、放射線を照射して薬剤内包DNAハイドロゲル10が分解した状態を示す概略図であり、図2(E)は、薬剤内包DNAハイドロゲル10を収納した放射線応答ハイドロゲルキット20の概略図である。
薬剤8を含む水溶液中へ図2(A)のDNAハイドロゲル6を浸漬し、図2(B)および図2(C)に示すように、薬剤8をDNAハイドロゲル6に内包した薬剤内包DNAハイドロゲル10を作製する。
この実施例では、薬剤8として金ナノ粒子(増感剤)をDNAハイドロゲル6に内包させた薬剤内包DNAハイドロゲル10を例に説明する。薬剤内包DNAハイドロゲル10は、DNA1にEGDE4を混合し、粒子径50nmの金ナノ粒子を7×1010粒子添加し、TEMEDを混合させ、水中で膨潤させることによって作製されている。
なお、金ナノ粒子は、サイズが大きすぎてDNAハイドロゲル6を作製した後に内包させることができない。このため、DNAハイドロゲル6を作製する際に薬剤8(金ナノ粒子)を一緒に入れることで、薬剤内包DNAハイドロゲル10を作製している。
このようにして作製された薬剤内包DNAハイドロゲル10や、薬剤8を内包する前のDNAハイドロゲル6に放射線を照射すると、図2(D)に示すように、DNAハイドロゲル6のDNA鎖が切断されてDNAハイドロゲル6が複数の断片7に分解され、ゲル状態から分解状態(例えばゾル状態)に状態変更される。そして、薬剤内包DNAハイドロゲル10からは薬剤8が放出される。
図2(B)および図2(C)に示した薬剤内包DNAハイドロゲル10は、図2(E)に仮想線で示すように、放射線条件表示部22を有する容器21に収納され、放射線応答ハイドロゲルキット20として提供してもよい。ここで、放射線条件表示部22は、図示するように容器21に表示しても良いが、これに限らず、同封する説明書に表示する、あるいはインターネット上のホームページ等の別途の場所に表示するなど、適宜の場所に表示することができる。
図3は、作製したDNAハイドロゲル6に対して放射線を照射した実験結果を示す説明図である。
実験における放射線源は、高線量照射型ガンマ線照射装置(88TBq137Cs、LET=0.3keV/μm)、および、重粒子線加速器(炭素線:290MeV、LET=13,40,80keV/μm)を用いた。
測定は、DNAハイドロゲル6を含む水溶液へ異なる線量、LETの放射線を照射した後、DNA鎖切断により水可溶化したDNA量を測定し、この結果によりDNAハイドロゲル6の分解度を算出したものである。
図3(A)は、上述した4種類のDNAハイドロゲル6について、各配合における架橋度を示す表である。表に示すとおり、EGDE4の割合が高いほど架橋度が高く、DNA濃度が濃いほど架橋度が高いことがわかる。
なお、架橋度は、含水率および膨潤度と反比例の関係にあって、含水率および膨潤度が下がると架橋度が高くなる。この架橋度は、DNAとDNAを架橋する架橋の数でも表すことができる。含水率および膨潤度の定義は、次のとおりであり、膨潤率(%)は、シリンダー状のゲルを作製したときのみ評価可能である。
含水率(%)={(平衡膨潤時のゲルの重量−乾燥時のゲルの重量)
/平衡膨潤時のゲルの重量}×100
膨潤率(%)=平衡膨潤時のゲルの直径/膨潤前のゲルの直径×100
図3(B)は、4種類のDNAハイドロゲル6に複数種類の放射線としてガンマ線(0.3keV/μm)を照射した際の分解度を示すグラフである。横軸は線量(Gy)であり、放射線の照射線量が増加するほど分解度が高くなっていることが示されている。
このグラフより、DNA濃度70(mg/ml)の方が100(mg/ml)よりも分解度が高いことがわかる。従って、DNAハイドロゲル6の作製に用いるDNA1(核酸類)の濃度は、架橋剤と触媒を添加した後にゲル状になり得る濃度の範囲で、100(mg/ml)より低い方が好ましく、70(mg/ml)以下がより好ましい。
また、架橋剤の添加量は、20(%)より15(%)の方が分解度が高く、15(%)より10(%)の方が分解度が高いことがわかる。従って、架橋剤の添加量は、DNA1(核酸類)に架橋剤と触媒を添加した後にゲル状になり得る添加量の範囲で、20(%)以下が好ましく、15(%)以下がより好ましく、10(%)以下がさらに好ましい。
すなわち、分解度がDNAハイドロゲル6の架橋度に依存するため、DNAハイドロゲル6は、ゲル状態を保つ架橋度で、かつ、低い架橋度であることが好ましい。具体的にいうと、DNAハイドロゲル6は、含水率95%以上のゲルであることが好ましく、含水率99.5%以上のゲルであることがより好ましい。
また、照射する線量は、1Gy以上が好ましく、20Gy以上がより好ましい。
図3(C)は、4種類のDNAハイドロゲル6にガンマ線(0.3keV/μm)を100Gy照射した場合の分解度を、ラジカル捕捉剤であるスクロース(sucrose)の有無で比較して示すグラフである。
図示するように、スクロースがあると(例では10wt%)、分解が有意に抑制されている。このことから、DNAハイドロゲル6の分解は、水の放射線分解によって生じたラジカルを介したDNA鎖切断が主要因であると考えられる。従って、DNAハイドロゲル6にはスクロースが無いことが好ましい。
図3(D)は、4種類のDNAハイドロゲル6にLETの異なるガンマ線(0.3keV/μm、13keV/μm、40keV/μm、80keV/μm)を照射した分解度を線量(Gy)別に示すグラフである。
図3(E)は、4種類のDNAハイドロゲル6にガンマ線(50Gy)を照射した場合の分解度をLET別に示すグラフである。
これらの図に示されるように、LETは80keV/μm以下が好ましく、40keV/μmより低いことがより好ましく、13keV/μm付近がさらに好ましいことがわかる。LETが高すぎると分解度が下がるのは、DNA鎖の切断が局所で集中的に発生し、DNAハイドロゲル6の分解が部分的になったものと考えられる。
また、DNA1の濃度は、ゲルを作製できる濃度の範囲で100(mg/ml)より低いことが好ましく、ゲルを作製できる濃度の範囲で70(mg/ml)以下がさらに好ましい。EGDE4の割合は、ゲルを作製できる濃度の範囲で20(%)以下が好ましく、ゲルを作製できる濃度の範囲で15(%)以下がさらに好ましい。
図3(F)は、スクロース存在下において100Gyの放射線を異なるLETで照射した場合の4種類のDNAハイドロゲル6の分解度を示すグラフである。
図示するように、スクロース存在下においては、スクロース不存在下よりも分解度が全体に低いものの、LETの上昇とともにDNAハイドロゲル6の分解が促進されている。これは、重粒子線を用いる場合、DNA鎖の直接電離もDNAハイドロゲル6の分解に寄与するためであると考えられる。
図4は、薬剤8を内包させた薬剤内包DNAハイドロゲル10の実験結果を説明する説明図である。
図4(A)は、DNAハイドロゲル6に薬剤8として金ナノ粒子(増感剤)を内包させた薬剤内包DNAハイドロゲル10に対して放射線を照射した場合の分解度を示すグラフである。
この例では、DNA濃度100(mg/ml)、架橋剤15(%)のDNAハイドロゲル6を用いて、金ナノ粒子の有無による分解度を比較している。
図示するように、金ナノ粒子を内包した薬剤内包DNAハイドロゲル10の方が、DNAハイドロゲル6よりも分解度が高い。金ナノ粒子によって分解が促進されているのは、金ナノ粒子が放射線を吸収、2次粒子を生成したためであると考えられる。従って、内包する薬剤8は、放射線を吸収し2次粒子を生成するものが好ましい。
図4(B)〜図4(E)は、高分子薬の薬剤8としてFITCデキストランを用いた薬剤内包DNAハイドロゲル10a、低分子の薬剤8としてマンガン(II)イオン0.1mMを用いた薬剤内包DNAハイドロゲル10b、低分子の薬剤8としてマンガン(II)イオン1mMを用いた薬剤内包DNAハイドロゲル10c、低分子の薬剤8としてシスプラチン0.1mMを用いた薬剤内包DNAハイドロゲル10d、および、低分子の薬剤8としてシスプラチン1mMを用いた薬剤内包DNAハイドロゲル10eについても放射線照射実験を行った結果を示す図である。
図4(B)、図4(C)に示す薬剤内包DNAハイドロゲル10aは、DNAハイドロゲル10a(FITCデキストラン内包)の場合、DNA1にEGDE4を混合し、FITCデキストランを5mg添加し、TEMEDを混合させ、水中で膨潤させることによって作製した。
なお、FITCデキストランは、サイズが大きすぎてDNAハイドロゲル6を作製した後に内包させることができない。このため、DNAハイドロゲル6を作製する際に薬剤8(FITCデキストラン)を一緒に入れることで、薬剤内包DNAハイドロゲル10aを作製している。
このように作製することで、FITCデキストランが薬剤内包DNAハイドロゲル10a内に内包されることを確認できた。ただし、このFITCデキストランの内包によって薬剤内包DNAハイドロゲル10aの分解がDNAハイドロゲル6(コントロール32)よりも抑制された。これは、FITCデキストランが放射線により産生されたラジカルを補足したためであると考えられる。従って、このFITCデキストランを用いる場合は、内包する薬剤を最適化する(濃度を低くするなど)、放射線の線量やLETを強くする等の必要がある。
図4(D)、図4(E)に示す薬剤内包DNAハイドロゲル10b,10c,10d,10eは、ハイドロゲル6を5×5×5mmのブロックにし、マンガンあるいはシスプラチン水溶液へ3時間含浸し、その後、そのブロックを水溶液へ移し洗浄して作製した。
このように作製することで、マンガン(II)イオンおよびシスプラチンについても、薬剤内包DNAハイドロゲル10b,10c,10d,10e内にそれぞれ内包されることを確認できた。ただしこの場合、薬剤内包によってゲルのサイズがコントロール35,42より縮小し、分解が抑制された。これは、薬剤中の金属イオンとDNAハイドロゲル6のDNA鎖との相互作用によって、DNAハイドロゲル6がさらに架橋されたためであると考えられる。従って、このマンガン(II)イオンまたはシスプラチンを用いる場合は、内包する薬剤を最適化する(濃度を低くするなど)、放射線の線量やLETを強くする等の必要がある。なお、図4(E)の符号43は水である。
以上に説明したように、DNAハイドロゲル6または薬剤内包DNAハイドロゲル10に放射線を照射し、瞬時にゲルを分解することができる。放射線の照射場所および照射タイミングを精度よく制御することができるため、所望の場所において所望のタイミングでゲルを分解し、薬剤内包DNAハイドロゲル10から薬剤8を放出することができる。
従って、薬剤内包DNAハイドロゲル10は、重粒子線を含む放射線治療に好適に用いることができる。すなわち、極めて有効ながん治療法である重粒子線を含む放射線治療において、その効果と精度をより高め、副作用を最小化するためには、薬剤をがんに送り届ける「薬剤送達システム(DDS)」および生体イメージングと組み合わせることが有効である。
ここで、診断薬剤や造影薬剤等の薬剤8を内包する薬剤内包DNAハイドロゲル10は、放射線応答型ハイドロゲルとして機能するため、重粒子線応答による薬剤放出を実現可能である。これにより、重粒子線を含む放射線治療において、治療効果の増強、照射線量および照射範囲の最小化、イメージングによる治療領域の迅速評価など、多くのメリットを提供することができる。このようにして、次世代型スマートDDS(薬物送達システム,Drug Delivery System)を実現することができる。
また、DNAハイドロゲル6は、放射線照射で形状が変化することから、放射線科学の基礎研究のためのツールとして利用することができる。
また、DNAハイドロゲル6の架橋度を変化させることで、放射線分解性の程度を変えることが出来る。
また、DNAハイドロゲル6は、薬剤を内包(薬剤内包DNAハイドロゲル10)または担持(DNAハイドロゲル−薬剤複合体)することができるため、ドラッグデリバリー等の種々の治療やイメージングに用いることができる。
なお、放射線応答ハイドロゲルキット20は、DNAハイドロゲル6を収納する構成としてもよい。この場合、内包可能は薬剤を表示する薬剤表示部を設け、放射線条件表示部22には薬剤別に放射線条件を表示すると良い。また、DNAハイドロゲル6に対する放射線条件を放射線条件表示部22に表示すると良い。この場合、利用者が使用する薬剤8を適宜選択して薬剤内包DNAハイドロゲル10を作製することができ、作製した薬剤内包DNAハイドロゲル10に対して適切な放射線を照射して分解および薬剤放出を実施することができる。
また、放射線応答ハイドロゲルキット20は、核酸類と架橋剤と触媒を収納し、混合撹拌によるDNAハイドロゲル6の作製方法を表示する作製方法表示部と、上述した放射線条件表示部22、および薬剤表示部を設けるとよい。この場合、利用者は、使用時にDNAハイドロゲル6を作製し、所望の薬剤8を用いて薬剤内包DNAハイドロゲル10を作製し、適切な放射線を照射して分解および薬剤放出を実施することができる。
また、核酸類としてサケ精巣由来の非環状2本鎖DNA(2,000塩基対)を用いたが、これに限らず様々な核酸類を用いることができる。特に、1本鎖DNAまたはRNA、あるいは1本鎖核酸様化合物を用いれば、2本鎖DNAより鎖の切断が容易になり、より低線量の放射線で分解することが可能になる。
また、DNA鎖の配列をDNA合成技術によって制御することで、放射線により分解されたDNA鎖および放射線では分解されなかったが投与された生体の体内の酵素で分解されたDNA鎖が、その周辺組織に害を与えないようにすることができる。
また、アデニンとチミン、グアニンとシトシン、および、アデニンとウラシルの各組み合わせのいずれかの塩基対のみ、あるいはいずれかの塩基対を大部分とする核酸類を合成して核酸類ハイドロゲル(DNAハイドロゲル6)に用いてもよい。この場合、より高感度な放射線分解ハイドロゲルを作製することができる。
また、核酸類ハイドロゲルをナノ粒子化してもよい。これにより全身投与型薬物キャリアとして用いることができ、放射線に応答する新規薬物送達システムを提供することができる。
また、核酸類ハイドロゲルは、薬剤8として、放射線治療増強剤、防護剤、あるいは放射線イメージング造影剤等を用いることができる。また、核酸類ハイドロゲルは、化学薬剤併用治療、放射線の生体内センサー、あるいは放射線科学研究用ツールに用いることができる。
また、DNAハイドロゲル6は、所定の放射線で分解することを利用して、DNAのダメージを視覚的に見せるツールとして利用することができる。例えば、このDNAハイドロゲル6を透明な容器に入れて人目に触れる場所に置いておけば、DNAハイドロゲル6がゲル状を保っていればこれまでに所定量の放射線が照射されたことがないとわかり、DNAハイドロゲル6が分解していれば所定量の放射線が照射されたことがわかる。これにより、DNAハイドロゲル6は、被ばくモニターとして利用することができる。
また、DNAハイドロゲル6は、合成DNAを用いて2液混合型(DNA鎖の配列特異的な結合による3次元構築)のハイドロゲルとして構築してもよい。この場合、注射等の手段によって投与することが可能になる。
また、分解すると免疫細胞等の細胞に作用する核酸類を用いて核酸類ハイドロゲルを作製してもよい。この場合、この核酸類ハイドロゲルを放射線によって瞬時に分解し、所望の場所で所望のタイミングに細胞に作用させることができる。分解すると細胞に作用する核酸類を用いた核酸類ハイドロゲルの作製方法は、Biomaterials 32 (2011) 488−494「Biodegradable CpG DNA hydrogels for sustained delivery of doxorubicin and immunostimulatory signals in tumor−bearing mice」(Makiya Nishikawa et al.)のとおりである。
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明は、放射線応答ハイドロゲル、ドラッグデリバリー、重粒子線応答による薬剤放出、放射線治療の効果を増強させる治療効果増強剤、放射線治療における照射線量および照射範囲の最小化、放射線防護剤、イメージングによる放射線治療領域の迅速判定、低線量被ばくのモニター材料、および、放射線科学の基礎研究のためのツール等に用いることができる。
1…DNA
4…EGDE
6…DNAハイドロゲル
8…薬剤
10,10a,10b,10c,10d…薬剤内包DNAハイドロゲル
20…放射線応答ハイドロゲルキット
22…放射線条件表示部

Claims (9)

  1. 核酸類を架橋させて作製した核酸類ハイドロゲルに、
    前記核酸類ハイドロゲルにおける前記核酸類の鎖を切断する強度の放射線を所望の場所で照射する
    核酸類ハイドロゲル状態変更方法。
  2. 前記核酸類の鎖を切断する強度の放射線は、LETが80keV/μm以下の放射線である
    請求項1記載の核酸類ハイドロゲル状態変更方法。
  3. 前記核酸類ハイドロゲルは、含水率95%以上の架橋度を有する
    請求項1または2記載の核酸類ハイドロゲル状態変更方法。
  4. 前記核酸類ハイドロゲルは、ゲル作製前の核酸類の濃度が100(mg/ml)より低く、架橋剤の割合が20(%)以下である
    請求項1、2または3記載の核酸類ハイドロゲル状態変更方法。
  5. 前記核酸類ハイドロゲルは、高分子物質、ナノ粒子物質、および核酸類と相互作用する低分子物質から選択される少なくとも1つを目的物質として内包している
    請求項1から4のいずれか1つに記載の核酸類ハイドロゲル状態変更方法。
  6. 複数の核酸類と、
    前記複数の核酸類を互いに架橋する架橋部とを備え、
    前記架橋部による架橋度は、放射線の照射によって分解する程度の架橋度である
    放射線分解ハイドロゲル。
  7. 請求項6記載の放射性分解ハイドロゲルと、
    前記放射性分解ハイドロゲルに内包された物質とを備えた
    物質内包放射線分解ハイドロゲル。
  8. 前記物質は、高分子物質、ナノ粒子物質、または核酸類と相互作用する低分子物質である
    請求項7記載の物質内包放射線分解ハイドロゲル。
  9. 請求項6記載の放射線分解ハイドロゲル、または、請求項7または8記載の物質内包放射線分解ハイドロゲルと、
    ハイドロゲルが分解する放射線の条件を示す放射線条件表示部とを備えた
    放射線応答ハイドロゲルキット。
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