JP2014104438A - 焼却灰の脱水送出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 焼却灰に含まれる水分を減らすことにより、効率的な焼却灰の処理が行えるようにする。
【解決手段】 焼却炉から取り出された焼却灰に冷却のために加水して泥状とした泥状焼却灰に含まれる水分を減らすために、底部を上下2層の多孔板間にろ過材を装填した水分ろ過部とした脱水槽と、前記水分ろ過部の下方に空間部を設けて真空ポンプと連結可能とした脱水装置と、前記脱水槽の底部に沿って駆動され脱水後の焼却灰を脱水槽の端部から次工程へ押し出す送出装置とを設けた焼却灰の脱水送出装置とした。
【選択図】 図1
【解決手段】 焼却炉から取り出された焼却灰に冷却のために加水して泥状とした泥状焼却灰に含まれる水分を減らすために、底部を上下2層の多孔板間にろ過材を装填した水分ろ過部とした脱水槽と、前記水分ろ過部の下方に空間部を設けて真空ポンプと連結可能とした脱水装置と、前記脱水槽の底部に沿って駆動され脱水後の焼却灰を脱水槽の端部から次工程へ押し出す送出装置とを設けた焼却灰の脱水送出装置とした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、焼却炉から取り出された焼却灰を処理水槽の中の水に投入して冷却した後の泥状の焼却灰に含まれる水分を除き、脱水後の焼却灰を次工程に送り出すことができる脱水送出装置に関する。
ゴミの処理方法として、焼却炉で燃焼させて処理するのが一般的である。焼却炉でゴミを燃焼させた後に生じる焼却灰は、冷却するために水に浸す。そのため、泥状の焼却灰になる。加水された後に水分を減らして、ピットに集められたあと、埋め立てに用いられたり、又は、再度、高温の溶融炉で処理される場合がある。
冷却のために加水した泥状の焼却灰をコンベヤや灰押出機で送出し、運ぶこととなる。
また、最近ではゴミの分別が進んでいることから、従来のように、空き缶等の金属類が含まれていることが少なくなっており、焼却灰を水で冷却した後には、泥状の焼却灰となっている状態にあるため、沈殿、自然ろ過等での脱水は難しくなっている。
そこで、従来例では焼却灰を運ぶコンベアの途中において、コンベア自体に傾斜を加え、一定時間停止させあるいは、コンベヤ途中で加熱して脱水を試みられているが、焼却灰の中の水分を減らすことが十分にできず、効率性が良くない。
さらに、現在では、冷却後の焼却灰から、金属、アルミ等を分離し、残りの焼却灰を更に高温の溶融炉で溶かして、無害化、減量して埋め立て処理することが行われている。
このため、加水された泥状焼却灰から水分を減らすことが必要となっている。
本発明においては、少ないエネルギーで泥状の焼却灰に含まれている水分を減らし、送り出す装置を提供する。
第1発明として、投入された焼却灰を受ける底部を有する脱水槽と、この脱水槽の底部に上下2層の多孔板間にろ過材を設けてなる脱水部とこの脱水部の下方に空間部をあけて設けた真空吸引部及びドレン部とを有する脱水装置と、前記焼却灰を前記脱水槽の底部に沿って押出し底部端から次工程へ送り出す送出装置とからなる焼却灰の脱水送出装置とした。
第2発明の送出装置として、脱水槽の底部を円弧状とし、この円弧の円弧中心点で回動可能に軸支された腕部と、この腕部の端部に押出部とを設けてなる焼却灰の脱水送出装置とした。
第3発明として、投入された焼却灰を受ける円弧状の底部を有し、この円弧状の底部の円弧中心点で回動可能に軸支された脱水槽と、この脱水槽の底部に上下2層の多孔板間にろ過材を設けてなる脱水部とこの脱水部の下方に空間部をあけて設けた真空吸引部及びドレン部を有する脱水装置と、焼却灰が投入される範囲を区画し、前記脱水槽が軸支部を中心に回転時に焼却灰を次工程へ送り出す仕切板部とからなる焼却灰の脱水送出装置とした。
本発明においては、焼却灰に含まれている水分を真空脱水することで、水分を減少させることができ、焼却灰を送り出すことができることから、効率的な処理ができることとなる。このため、焼却灰を再度燃焼させ溶融させる場合においても、溶融炉での再処理が効率的になり、また、溶融炉によってより高温で溶かすことで、焼却灰の量を減らすことができる。また、セメントを混入させて固体化し、ゴミの再利用も可能となり、環境に配慮したゴミの処理を提供できる。
本発明の焼却灰の脱水送出装置における実施例を示す。
焼却炉で焼却されたあと、焼却灰は水に浸され冷却される。この水を含む焼却灰は、コンベア(例えば、スクレーパコンベア)で運ばれ、本実施例1に示す焼却灰の脱水送出装置に投入される。真空脱水処理が完了した焼却灰は、再び、コンベヤに戻されて、次の工程に移される。
実施例1として示した焼却灰の脱水送出装置の構造は、以下の通りである。
図1は、焼却灰の脱水送出装置に焼却灰を投入した状態を示す説明図であり、図2は、焼却灰の脱水送出装置に投入した焼却灰を送り出した状態を示す説明図である。図1及び図2において、1は焼却灰であり、焼却炉から取り出された焼却灰に冷却のために水を加えて、泥状としたものであり、脱水槽に投入される。2は脱水槽であり、投入された焼却灰を受ける底部を有する。この底部には上下2層の多孔板3、4を設け中間にろ過材6を有している。また、脱水槽2は、たとえば、箱形等、焼却灰を受け止めることができる形態であればよい。
図1は、焼却灰の脱水送出装置に焼却灰を投入した状態を示す説明図であり、図2は、焼却灰の脱水送出装置に投入した焼却灰を送り出した状態を示す説明図である。図1及び図2において、1は焼却灰であり、焼却炉から取り出された焼却灰に冷却のために水を加えて、泥状としたものであり、脱水槽に投入される。2は脱水槽であり、投入された焼却灰を受ける底部を有する。この底部には上下2層の多孔板3、4を設け中間にろ過材6を有している。また、脱水槽2は、たとえば、箱形等、焼却灰を受け止めることができる形態であればよい。
図1及び図2に示した脱水槽の底部は、円弧状とし、この円弧中心点で回動可能に軸支された腕部を設けている。
図3は、脱水槽底部の一部拡大断面図である。5は孔であり、前記多孔板3、4に複数個設けられている。孔5の大きさ及び間隔、個数等は、容器本体の大きさ、焼却灰の状態等に応じて決められる。
図3は、脱水槽底部の一部拡大断面図である。5は孔であり、前記多孔板3、4に複数個設けられている。孔5の大きさ及び間隔、個数等は、容器本体の大きさ、焼却灰の状態等に応じて決められる。
また、図3において、6はろ過材であり、脱水槽2の底部の上下2層に設けた多孔板3、4の間に設けられ、多孔板3、4の孔5を通過する水分をろ過する役割をする。ろ過材6として、たとえば、スポンジがある。また、ろ過材6は、水を通過させるが、灰などの微粒子は通過させないものであればよい。
7は空間部であり、脱水槽2の底部の下方に設けられ、真空吸引部8により、空間部7内の空気を真空ポンプで吸引することで、焼却灰1に含まれている水分を前記多孔板3、4に複数個設けられている孔5、ろ過材6を通して吸い込み集められる。集められた水はドレン部9から外部へ排出されるようになっている。
また、図2に示すように、真空脱水処理が完了した焼却灰1は次の工程に送り出されるようにするため、腕部10の下端に設けた押出部(スクレーパー)11により脱水槽から送り出す。腕部10は、油圧シリンダー13その他の駆動源で駆動され、軸支部12を中心に回動させることができるようになっている。14は油圧シリンダーの取付部であり、油圧シリンダー13が取り付けられている。
また、腕部10の押出部11が脱水槽の円弧状底部に沿って移動することで、焼却灰を押し出す役割をもつ。押出部としてスクレーパーを用いることができる。送り出された焼却灰は、次の工程(例えば、コンベアによる搬送)に送られる。
押出部11が焼却灰を押し出した後には、押出部11は、元の位置に戻り、焼却灰が再び投入口から投入されて、脱水を繰り返す。
また、脱水後の焼却灰を送り出す回数は、例えば、5分に1回(1時間に12回)程度が目安となる。押出部を動かす回数は、真空ポンプの吸引能力、焼却灰の容積、焼却灰の含有水分の状態、等を考慮して決められる。
この実施例1においては、脱水槽の底部を円弧状としたものを示したが、脱水槽の底部の形状は円弧状に限られものではない。たとえば、脱水槽の底部を直線状とすることも可能である。この場合、押出部(スクレーパー)を脱水槽の底部に沿ってプッシャー等で押し出すことにより焼却灰を次工程に送り出すことができる。
実施例2として、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置を示す。図4、図5及び図6に示したものは、腕部10を押出部11の両端に設けた場合である。
図4は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置に焼却灰を投入した状態を示す説明図である。図5は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置に投入した焼却灰を送り出した状態を示す説明図である。図6は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置の側面説明図である。15は焼却灰1の投入口である。押出部11で焼却灰1を押し出すことができるようになっている。
実施例3として、図7、図8及び図9に、軸支部12の両側に、モーター、減速機その他の駆動装置16を取り付けた場合を示す。
図7は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置に焼却灰を投入した状態を示す説明図である。図8は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置に投入した焼却灰を送り出した状態を示す説明図である。図9は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置の側面説明図である。
図7は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置に焼却灰を投入した状態を示す説明図である。図8は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置に投入した焼却灰を送り出した状態を示す説明図である。図9は、本発明の第1発明の他実施例における焼却灰の脱水送出装置の側面説明図である。
図9において、軸支部12の両側に、モーター、減速機その他の駆動装置16を取り付け、軸17を回転させることにより、腕部10の押出部11を脱水槽の円弧状底部に沿って移動させることができる。この場合には、実施例1で示した油圧シリンダー13を設ける必要がない。
実施例4として示した焼却灰の脱水送出装置の構造を、図10、図11及び図12に示す。
この実施例4で示した焼却灰の脱水送出装置の脱水槽の底部及び脱水装置の構成は、実施例1で示したものと同じである。
実施例1と異なる点として、真空脱水処理が完了した泥状焼却灰を次の工程に送り出す構造を下記のようにした。
図10は、焼却灰の脱水送出装置に焼却灰を投入した状態を示す説明図であり、図11は、焼却灰の脱水送出装置に投入した焼却灰を送り出す状態を示す説明図である。図12は、本発明の第2発明の焼却灰の脱水送出装置の側面説明図である。
図10及び図11において、18はコンベア(例えば、スクレーバコンベア)で、焼却灰を脱水槽に投入する役割を果たす。19は焼却灰であり、焼却炉から取り出された焼却灰に冷却のために水を加えて、泥状としたものであり、脱水槽に投入される。20は脱水槽であり、投入された焼却灰を受ける底部を有する。
この底部の構成は、図3に示したものと同様である。底部には上下2層の多孔板3、4を設け中間部にろ過材6を有している。孔5が前記多孔板3、4に複数個設けられている。孔5の大きさ及び間隔、個数等は、容器本体の大きさ、焼却灰の状態等に応じて決められる。
脱水槽の底部の上下2層に設けた多孔板3、4の間にろ過材6が設けられ、多孔板3、4の孔5を通過する水分をろ過する役割をする。ろ過材6として、たとえば、スポンジがある。また、ろ過材6は、水を通過させるが、灰などの微粒子は通過させないものであればよい。
21は空間部であり、脱水槽20の底部の下方にもうけられ、真空吸引部22により、空間部21内の空気を真空ポンプで吸引することで、焼却灰19に含まれている水分を前記多孔板3、4に複数個設けられている孔5、ろ過材6を通して吸い込み集められる。集められた水はドレン部23から外部へ排出されるようになっている。
図10及び図11において、脱水処理を完了した後、脱水槽の全体を油圧シリンダーその他の駆動源で回動させることで、容器本体内の焼却灰を移動させ落下して排出する。
24は仕切板部であり、泥状焼却灰が投入される範囲を区画すると共に、脱水槽が軸支部を中心に回転するときに焼却灰を次工程へ送り出す役割を果たす。25は軸支部であり、脱水槽全体を回動させる中心となる。26は油圧シリンダーその他の駆動源である。27は油圧シリンダー取付部である。
脱水処理を完了した後に、脱水槽の全体は、油圧シリンダー26により回動される。脱水槽の底部が仕切板部24に沿って移動することで、脱水槽20に投入されている焼却灰19は、次工程に送り出されることになる。
脱水槽の全体を回動させる回数は、5分に1回(1時間に12回)程度が目安となる。回動する回数は、真空ポンプの吸引能力、焼却灰の容積、焼却灰の含有水分の状態、等を考慮して決められる。
なお、この実施例4では、脱水槽の底部を円弧状とし、仕切板部によって焼却灰を次工程に送り出す場合を示したが、脱水槽の底部の形状は、円弧状に限られるものではなく、例えば、直線状とすることも可能である。この場合においても、脱水槽自体を傾けて、脱水済の焼却灰を次工程に送り出すことができるようにする。
本発明は、焼却灰を冷却するために水に投入した焼却灰を、脱水処理することで水分を減らし、少ないエネルギーで効率的な焼却灰の処理が行え、次の工程に送り出すことができる。
1 焼却灰
2 脱水槽
3 多孔板
4 多孔板
5 孔
6 ろ過材
7 空間部
8 真空吸引部
9 ドレン部
10 腕部
11 押出部
12 軸支部
13 油圧シリンダー
14 油圧シリンダー固定部
15 投入口
16 駆動装置
17 軸
18 コンベア(スクレーパコンベア)
19 焼却灰
20 脱水槽
21 空間部
22 真空吸引部
23 ドレン部
24 仕切板部
25 軸支部
26 油圧シリンダー
27 油圧シリンダー取付部
2 脱水槽
3 多孔板
4 多孔板
5 孔
6 ろ過材
7 空間部
8 真空吸引部
9 ドレン部
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11 押出部
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15 投入口
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18 コンベア(スクレーパコンベア)
19 焼却灰
20 脱水槽
21 空間部
22 真空吸引部
23 ドレン部
24 仕切板部
25 軸支部
26 油圧シリンダー
27 油圧シリンダー取付部
Claims (3)
- 投入された焼却灰を受ける底部を有する脱水槽と、
この脱水槽の底部に上下2層の多孔板間にろ過材を設けてなる脱水部とこの脱水部の下方に空間部をあけて設けた真空吸引部及びドレン部とを有する脱水装置と、
前記焼却灰を前記脱水槽の底部に沿って押出し底部端から次工程へ送り出す送出装置とからなる焼却灰の脱水送出装置。 - 送出装置として、脱水槽の底部を円弧状とし、この円弧の円弧中心点で回動可能に軸支された腕部と、この腕部の端部に押出部とを設けてなる請求項1記載の焼却灰の脱水送出装置。
- 投入された焼却灰を受ける円弧状の底部を有し、この円弧状の底部の円弧中心点で回動可能に軸支された脱水槽と、
この脱水槽の底部に上下2層の多孔板間にろ過材を設けてなる脱水部とこの脱水部の下方に空間部をあけて設けた真空吸引部及びドレン部を有する脱水装置と、
焼却灰が投入される範囲を区画し、前記脱水槽が軸支部を中心に回転時に焼却灰を次工程へ送り出す仕切板部とからなる焼却灰の脱水送出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012260578A JP2014104438A (ja) | 2012-11-29 | 2012-11-29 | 焼却灰の脱水送出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012260578A JP2014104438A (ja) | 2012-11-29 | 2012-11-29 | 焼却灰の脱水送出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014104438A true JP2014104438A (ja) | 2014-06-09 |
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JP (1) | JP2014104438A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108654160A (zh) * | 2018-07-03 | 2018-10-16 | 青岛格陆特环保设备有限公司 | 灰渣陶瓷真空过滤系统 |
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2012
- 2012-11-29 JP JP2012260578A patent/JP2014104438A/ja active Pending
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CN108654160A (zh) * | 2018-07-03 | 2018-10-16 | 青岛格陆特环保设备有限公司 | 灰渣陶瓷真空过滤系统 |
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