JP2014103846A - 電気推進システムの発電機制御方式 - Google Patents
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Abstract
【課題】推進電動機を加速させるときに発生する推進電動機負荷の過渡的な増加や、推進電動機の高速運転などの負荷増加による電力不足により、推進電動機の運転が制限されることのないように発電機の制御を行なう。
【解決手段】蓄電池1(B)と、この蓄電池を充電する発電機5(G)とからなるハイブリッド電源を持つ電気推進システムにおいて、発電機から推進プロペラを回転させる推進電動機11(M)に電力を供給するとともに、蓄電池を一定電流で充電しながら運転する場合に、何らかの原因で推進電動機の電力が増加し発電機から推進電動機および蓄電池に供給すべき合計電力が発電機出力の上限設定値を超えたときは、発電機の制御を、定電流充電動作から、発電機出力の上限設定値から前記電力負荷に供給すべき電力を減じて求めた電池充電電力値に基づいて設定した発電機電圧設定値による電圧制御動作に切換える。
【選択図】図1
【解決手段】蓄電池1(B)と、この蓄電池を充電する発電機5(G)とからなるハイブリッド電源を持つ電気推進システムにおいて、発電機から推進プロペラを回転させる推進電動機11(M)に電力を供給するとともに、蓄電池を一定電流で充電しながら運転する場合に、何らかの原因で推進電動機の電力が増加し発電機から推進電動機および蓄電池に供給すべき合計電力が発電機出力の上限設定値を超えたときは、発電機の制御を、定電流充電動作から、発電機出力の上限設定値から前記電力負荷に供給すべき電力を減じて求めた電池充電電力値に基づいて設定した発電機電圧設定値による電圧制御動作に切換える。
【選択図】図1
Description
この発明は、蓄電池(以後、電池とも言う)と、この電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から、船舶を推進させるプロペラを回転させる推進電動機等に電力を供給する船舶電気推進システムなどの電気推進システムにおける発電機制御方式に関する。
電気推進船舶や電気自動車などにおける電気推進システムには、蓄電池と、この蓄電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から、推進電動機等に電力を供給する構成のものがある。そして、例えば、電池と、この電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から、船舶を推進させるプロペラを回転させる推進電動機等に電力を供給する船舶電気推進システムにおいては、上記発電機は、電池に充電電力を供給するほか、プロペラ駆動用の推進電動機へも電力を供給しながら航行する電池充電走行の場合、電池充電電力および推進電動機電力の合計電力が発電機出力容量を超えないよう操作することが必要となる。
この場合、充電電力を増加させるときは合計電力が発電機出力上限を超えないよう推進電動機の回転速度を低下させ、また、推進電動機の回転速度を増加させるときは合計電力が発電機出力上限を超えないよう電池の充電電力を低下させる。
この場合、充電電力を増加させるときは合計電力が発電機出力上限を超えないよう推進電動機の回転速度を低下させ、また、推進電動機の回転速度を増加させるときは合計電力が発電機出力上限を超えないよう電池の充電電力を低下させる。
その理由は、発電機出力上限を超えるような操作を行なった場合、例えば、定電流充電方式で充電走行中に、充電電力を増加させて合計電力が発電機出力上限値に達した場合には、発電機出力が制限機能により制限されて所定の充電電流を流すことができなくなるので、電流設定値と実充電電流の突合せによる定電流フィードバック制御におけるフィードバック信号不一致により、定電流制御回路の暴走が発生する。このため、制御暴走が発生しないよう、操作員は慎重な監視・操作を行なわなければならない。
このことを説明するのが図10で、同図の突合せ点bにおいては、充電電流設定値IBCsとその検出値IBとの間に不一致が生じ、その結果電流調節器ACRBが飽和して制御不能が発生するという訳である。そこで、出願人は特許文献1に示すような提案をしている。
その方法は、電池優先モードと推進電動機優先モードとを設け、電動機優先モードのときは、電動機回転速度の増大によって増加する電動機電力を充電電力の低減によって得た電力で補填し、また、電池優先モードで充電電力を増大させたときは、電動機回転速度を低下させて得た電力を充電電力に補填するよう制御するものである。いずれのモードにおいても、発電機出力容量以内で運転されるように制御する。
なお、図10では、電池電流IBとして、充電動作および放電動作においてそれぞれ充電電流IBCおよび放電電流IBDが図の矢印方向に流れるものとしているが、この点は、後述の図1、図4、図6でも同様である。
その方法は、電池優先モードと推進電動機優先モードとを設け、電動機優先モードのときは、電動機回転速度の増大によって増加する電動機電力を充電電力の低減によって得た電力で補填し、また、電池優先モードで充電電力を増大させたときは、電動機回転速度を低下させて得た電力を充電電力に補填するよう制御するものである。いずれのモードにおいても、発電機出力容量以内で運転されるように制御する。
なお、図10では、電池電流IBとして、充電動作および放電動作においてそれぞれ充電電流IBCおよび放電電流IBDが図の矢印方向に流れるものとしているが、この点は、後述の図1、図4、図6でも同様である。
推進電動機の回転速度−推進電力特性を図11(a)に、また、推進電動機の加速時の負荷特性を図11(b)に示す。
船舶を停止(0)から加速するとき、例えば回転速度nで運転するときの推進電動機電力PMは、停止時(0)のデッドプル特性ではPD点にあり、その後加速によってPD〜PDXへと減少し、PR点で加速が完了して航行時の推進電力となる。なお、図11(b)には、「回転速度ステップ変化時の電動機負荷」の変化パターンとともに、回転速度指令値を時刻0から時刻tx1まで零値からランプ状に所定の時間的勾配で増加させて時刻tx1以降は一定値とする「回転速度指令」パターンと、この「回転速度指令」パターンに対応する「電動機負荷」および「船体速度」の各変化パターンも示されている。
従って、推進電動機加速時に速度整定時の電力PRに対して(PDX÷PR)倍(回転速度をステップ変化させた場合には(PD÷PR)倍)の過渡的な負荷増加が発生し、そのときの回転速度設定値にもよるが、過渡的に増加した負荷が発電機出力上限よりも大きい場合、発電機が過負荷となって推進電動機への電力供給不足により、推進電動機が加速できない状況となる。また、危険回避等のために推進電動機回転速度を増速させたい状況が発生したとしても、上記と同様に増速ができずに危険回避行動ができない場合が生じるという問題がある。
船舶を停止(0)から加速するとき、例えば回転速度nで運転するときの推進電動機電力PMは、停止時(0)のデッドプル特性ではPD点にあり、その後加速によってPD〜PDXへと減少し、PR点で加速が完了して航行時の推進電力となる。なお、図11(b)には、「回転速度ステップ変化時の電動機負荷」の変化パターンとともに、回転速度指令値を時刻0から時刻tx1まで零値からランプ状に所定の時間的勾配で増加させて時刻tx1以降は一定値とする「回転速度指令」パターンと、この「回転速度指令」パターンに対応する「電動機負荷」および「船体速度」の各変化パターンも示されている。
従って、推進電動機加速時に速度整定時の電力PRに対して(PDX÷PR)倍(回転速度をステップ変化させた場合には(PD÷PR)倍)の過渡的な負荷増加が発生し、そのときの回転速度設定値にもよるが、過渡的に増加した負荷が発電機出力上限よりも大きい場合、発電機が過負荷となって推進電動機への電力供給不足により、推進電動機が加速できない状況となる。また、危険回避等のために推進電動機回転速度を増速させたい状況が発生したとしても、上記と同様に増速ができずに危険回避行動ができない場合が生じるという問題がある。
〔特許文献1〕特願2008−112519号
以上のことから、この発明の解決しようとする問題点は、推進電動機を加速させるときに発生する推進電動機負荷の過渡的な増加、および推進電動機の高速運転などの負荷増加による電力不足により、推進電動機の運転が制限されることのないようにして、船舶の加速性能を向上させるとともに、緊急時の高速運転ができるようにして、船舶の安全性を確保し得るようにすることにある。
上記のような課題を解決するために、この発明によれば、電気推進システムの発電機制御方式を、蓄電池と、この蓄電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源を持つ電気推進システムにおいて、発電機から、少なくとも推進電動機を含む電力負荷および前記蓄電池に電力を供給しながら運転するに当たり、
蓄電池を一定電流で充電する定電流充電動作中に推進電動機電力が増加し、発電機から前記電力負荷および前記蓄電池に供給すべき合計電力が発電機出力の上限設定値を超えて、発電機が定電流充電のための電池充電電力を供給できなくなったときは、発電機の制御を、定電流充電動作から、発電機出力の上限設定値から前記電力負荷に供給すべき電力を減じて求めた電池充電電力値に基づいて設定した発電機電圧設定値による電圧制御動作に切換える構成とする(請求項1の発明)。
また、上記請求項1に記載の電気推進システムにおける発電機制御方式において、前記蓄電池を定電圧充電方式、定電流充電方式のいずれの方式で充電する場合においても、電池電圧に発電機および蓄電池間の電路電圧降下分を加えて求めた電圧を発電機電圧設定値として、充電電流を供給する構成とすることができる(請求項2の発明)。
さらに、上記請求項1または2に記載の電気推進システムの発電機制御方式において、前記発電機が交流発電機であり、その交流出力電力が整流器により直流に変換されて蓄電池および推進電動機に供給されるものであって、前記発電機の設定電圧と電池電圧とを比較し、前者が後者よりも低くなったときは、発電機電圧の検出方式を、前記整流器を経た直流電圧を検出する方式に代えて、前記発電機の交流出力電圧を検出する方式として、発電機の電圧制御を行なう構成とすることができる(請求項3の発明)。
また、上記請求項1〜3のいずれか1つに記載の電気推進システムの発電機制御方式において、前記電気推進システムが船舶用の電気推進システムであって、前記推進電動機は推進プロペラを回転させるものである構成とすることができる。
蓄電池を一定電流で充電する定電流充電動作中に推進電動機電力が増加し、発電機から前記電力負荷および前記蓄電池に供給すべき合計電力が発電機出力の上限設定値を超えて、発電機が定電流充電のための電池充電電力を供給できなくなったときは、発電機の制御を、定電流充電動作から、発電機出力の上限設定値から前記電力負荷に供給すべき電力を減じて求めた電池充電電力値に基づいて設定した発電機電圧設定値による電圧制御動作に切換える構成とする(請求項1の発明)。
また、上記請求項1に記載の電気推進システムにおける発電機制御方式において、前記蓄電池を定電圧充電方式、定電流充電方式のいずれの方式で充電する場合においても、電池電圧に発電機および蓄電池間の電路電圧降下分を加えて求めた電圧を発電機電圧設定値として、充電電流を供給する構成とすることができる(請求項2の発明)。
さらに、上記請求項1または2に記載の電気推進システムの発電機制御方式において、前記発電機が交流発電機であり、その交流出力電力が整流器により直流に変換されて蓄電池および推進電動機に供給されるものであって、前記発電機の設定電圧と電池電圧とを比較し、前者が後者よりも低くなったときは、発電機電圧の検出方式を、前記整流器を経た直流電圧を検出する方式に代えて、前記発電機の交流出力電圧を検出する方式として、発電機の電圧制御を行なう構成とすることができる(請求項3の発明)。
また、上記請求項1〜3のいずれか1つに記載の電気推進システムの発電機制御方式において、前記電気推進システムが船舶用の電気推進システムであって、前記推進電動機は推進プロペラを回転させるものである構成とすることができる。
この発明によれば、原動機(エンジン)駆動発電機などの発電機により電池を充電するとともに、少なくとも推進電動機を含む電力負荷へ電力を供給する電気推進システムにおいて、推進電動機電力が増加し、前記電力負荷および電池に供給すべき合計電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合に、発電機出力で供給できる範囲では、電池充電電力を低減させて得た電力を推進電動機の増加電力に充当し、さらに前記電力負荷に供給すべき電力が増加して発電機出力の上限設定値を超えたときは、発電機の電圧制御によって電池を放電動作に移行させ、発電機出力と電池放電電力の合計電力を前記電力負荷に供給するようにする。
こうすることで、推進電動機を加速させるときに発生する推進電動機負荷の過渡的な増加、および推進電動機の高速運転などの負荷増加による電力不足により、推進電動機の運転が制限されることのないようにして、電気推進システムを備えた船舶などの加速性能を向上させるとともに、緊急時の高速運転ができるようにして、船舶などの安全性を確保できるようにする。
こうすることで、推進電動機を加速させるときに発生する推進電動機負荷の過渡的な増加、および推進電動機の高速運転などの負荷増加による電力不足により、推進電動機の運転が制限されることのないようにして、電気推進システムを備えた船舶などの加速性能を向上させるとともに、緊急時の高速運転ができるようにして、船舶などの安全性を確保できるようにする。
図1に、この発明の実施の形態としての船舶電気推進システムの構成例を示す。
図示のように、原動機4(DE)で駆動される交流発電機5(G)(以下、単に発電機ともいう)および整流器7(Di)からなる発電機装置と、この発電機装置によって充電される電池1(B)とによりハイブリッド電源装置が構成されている。発電機装置における整流器7(Di)の直流出力側と電池1(B)とが直流給電母線(電路)30に接続されており、交流発電機5(G)の交流出力電力は整流器7(Di)により直流に変換され、発電機装置の出力電力として直流給電母線(電路)30に供給される。なお、図1に示す6は交流発電機5(G)の励磁コイル、8は電圧検出用トランス(PTG)である。
図示のように、原動機4(DE)で駆動される交流発電機5(G)(以下、単に発電機ともいう)および整流器7(Di)からなる発電機装置と、この発電機装置によって充電される電池1(B)とによりハイブリッド電源装置が構成されている。発電機装置における整流器7(Di)の直流出力側と電池1(B)とが直流給電母線(電路)30に接続されており、交流発電機5(G)の交流出力電力は整流器7(Di)により直流に変換され、発電機装置の出力電力として直流給電母線(電路)30に供給される。なお、図1に示す6は交流発電機5(G)の励磁コイル、8は電圧検出用トランス(PTG)である。
さらに、図1の船舶電気推進システムには、同システムを制御するためのシステム制御装置28が設けられている。そして、このシステム制御装置28には、スイッチ16(COSB)、17(COSF)、20(CSG)、26(CSM)、設定器18(VRVB)、19(VRIB)、21(VRVG)、22(VRPG)、27(VRNM)、表示灯23(PLBC)、24(PLBD)、25(PLGL)、電圧検出器2(VDB)、9(VDG)、14(VDM)、電流検出器3(SHB)、10(SHG)、15(SHM)および速度検出器12(TD)が設けられている。
また、図2は船舶電気推進システムの制御ブロック図であり、システム制御装置28には図示のように、演算部50〜60、電圧調節器61、電流調節器62、界磁電流調節器63、励磁器64(EX)、電流検出器65(SHF)および検出信号切換器66(COSGF)が設けられる。
また、図2は船舶電気推進システムの制御ブロック図であり、システム制御装置28には図示のように、演算部50〜60、電圧調節器61、電流調節器62、界磁電流調節器63、励磁器64(EX)、電流検出器65(SHF)および検出信号切換器66(COSGF)が設けられる。
原動機駆動発電機5は図3(a)に示すような定出力特性を備えており、また、図3(b)のような発電機出力上限設定値PGsで出力制限を行なうために、発電機出力電流上限値IGL1、IGL2、IGL3、IGL4のように電流制限制御を行なう。すなわち、発電機出力上限設定器22(VRPG)で設定される出力上限設定値PGsを超えないように発電機電流IGを制限するが、具体的には図2の発電機電流制限演算部56で、IGL=PGs÷VGなる演算をして得られる発電機電流上限値IGLで、発電機電流IGを制限する。
また、プロペラを駆動する推進電動機の所要電力は、図11(a)の太実線で示すように、回転速度の3乗(PM∝n3)に略比例して変化する。従って、推進電動機の回転速度が増大すれば推進電動機電力PMは増加し、電池充電電力PBCとの合計電力(PM+PBC)の増加により発電機出力PGは増加する。
また、プロペラを駆動する推進電動機の所要電力は、図11(a)の太実線で示すように、回転速度の3乗(PM∝n3)に略比例して変化する。従って、推進電動機の回転速度が増大すれば推進電動機電力PMは増加し、電池充電電力PBCとの合計電力(PM+PBC)の増加により発電機出力PGは増加する。
図4に発電機、電池および推進電動機の各電圧の関係を示す。同図(a)は回路図、(b)はその関係式をまとめて示すものである。
充電動作における発電機電圧VGと電池電圧VBとの関係は、次の(1)式で示され、電池電圧VBは次の(2)式で示される。なお、電池1の電池電流IBとしては、充電動作および放電動作においてそれぞれ充電電流IBCおよび放電電流IBDが図4に示す矢印方向に流れるものとする。
VG=VB+IBC×RBL…(1)
VB=e B+IBC×RB…(2)
e B :電池内部起電圧
RB :電池内部抵抗
RBL:発電機から電池までの回路抵抗
IBC:電池充電電流
充電動作における発電機電圧VGと電池電圧VBとの関係は、次の(1)式で示され、電池電圧VBは次の(2)式で示される。なお、電池1の電池電流IBとしては、充電動作および放電動作においてそれぞれ充電電流IBCおよび放電電流IBDが図4に示す矢印方向に流れるものとする。
VG=VB+IBC×RBL…(1)
VB=e B+IBC×RB…(2)
e B :電池内部起電圧
RB :電池内部抵抗
RBL:発電機から電池までの回路抵抗
IBC:電池充電電流
電池充電電流IBCは、上記(1)、(2)式より、
IBC=(VG−e B)÷(RBL+RB)…(3)として求められる。ここで、RBLおよびRBを定数とすれば、充電電流の大小は、上記(3)式から、発電機電圧VGと電池内部起電圧eBとの電圧差で決定されるとともに、上記(1)式から、発電機電圧VGと電池電圧VBとの電圧差で決定されることが分かる。
また、推進電動機の受電端電圧VMは、RMLを発電機と推進電動機との間の回路抵抗として次の(4)式のようになり、この(4)式より発電機電圧VGは次の(5)式のように表わすことができる。
VM=VG−IM×RML…(4)
VG=VM+IM×RML…(5)
ここに、IMは推進電動機電流を示し、次式の関係から求められる。
IM=PM÷VM…(6)
IBC=(VG−e B)÷(RBL+RB)…(3)として求められる。ここで、RBLおよびRBを定数とすれば、充電電流の大小は、上記(3)式から、発電機電圧VGと電池内部起電圧eBとの電圧差で決定されるとともに、上記(1)式から、発電機電圧VGと電池電圧VBとの電圧差で決定されることが分かる。
また、推進電動機の受電端電圧VMは、RMLを発電機と推進電動機との間の回路抵抗として次の(4)式のようになり、この(4)式より発電機電圧VGは次の(5)式のように表わすことができる。
VM=VG−IM×RML…(4)
VG=VM+IM×RML…(5)
ここに、IMは推進電動機電流を示し、次式の関係から求められる。
IM=PM÷VM…(6)
この発明における充放電動作について、図5を参照して説明する。なお、電池の充電は一定の充電電流で充電する「定電流充電方式」と、一定の電圧で充電する「定電圧充電方式」とがあるが、いずれの充電方式も充電電源である発電機からの電力供給により行うものであり、発電機電圧により充電電流を調整して充電電力を調整する。
図5の充電動作は、充電電力PBCと電動機電力PMとの合計電力が発電機出力上限設定値PGs内、つまりPGs≧PBC+PMの場合である。図示A点は充電電流IBCが100%(充電電力PBC=100%)、電動機電流IMは0%(電動機電力PM=0:停止)の場合で、発電機出力上限設定値PGsで設定される発電機出力100%(発電機電流上限IGLの出力電流)の全てが、充電電力PBCとして電池に供給される。
図5の充電動作は、充電電力PBCと電動機電力PMとの合計電力が発電機出力上限設定値PGs内、つまりPGs≧PBC+PMの場合である。図示A点は充電電流IBCが100%(充電電力PBC=100%)、電動機電流IMは0%(電動機電力PM=0:停止)の場合で、発電機出力上限設定値PGsで設定される発電機出力100%(発電機電流上限IGLの出力電流)の全てが、充電電力PBCとして電池に供給される。
このとき、電動機は停止(電流IM=0A)であるから、上記(4)式のVM=VG−IM×RMLなる関係から、推進電動機受電端電圧VM=VGであり、図5のようにVG0=VM0で示される。
また、電池端子電圧VBは、発電機電圧VGから図2の演算部51に示すΔVBC=KBC×IBC=RBL×IBCを減じた電圧、すなわちVB=VG−IBC×RBL として求められ、図5ではB点の電圧VB0となる。
また、このとき、電池の充電電流IBC(=100%)として、IBC0=IGL(発電機電流上限値)なる充電電流が電池に流れることになる。
また、電池端子電圧VBは、発電機電圧VGから図2の演算部51に示すΔVBC=KBC×IBC=RBL×IBCを減じた電圧、すなわちVB=VG−IBC×RBL として求められ、図5ではB点の電圧VB0となる。
また、このとき、電池の充電電流IBC(=100%)として、IBC0=IGL(発電機電流上限値)なる充電電流が電池に流れることになる。
図5で、推進電動機が運転を開始して推進電動機電流が20%負荷になったとき、発電機電圧をVG0からVG1に低下させれば、電池の充電電流IBCは100%から80%に低減し、低下した20%分の電流(電力)が推進電動機に供給される。なお、このとき、発電機は上限設定値PGsで設定された100%出力で運転されている。
同様に、発電機電圧をVG2⇒VG3⇒ VG4のように低下させれば、発電機電圧VGと電池電圧VBとの電圧差が低下して充電電流(電力)は減少し、充電電流(電力)の減少分を推進電動機へ供給することができる。
同様に、発電機電圧をVG2⇒VG3⇒ VG4のように低下させれば、発電機電圧VGと電池電圧VBとの電圧差が低下して充電電流(電力)は減少し、充電電流(電力)の減少分を推進電動機へ供給することができる。
さらに、発電機電圧をVG5まで低下させ、発電機電圧VGと電池電圧VBが等しくなる電圧VG=VBになれば、電池電流IB=0A、すなわち充電電流IBCおよび放電電流IBDとも0Aの状態(浮動動作状態)であるから、電池内部電圧降下ΔVB=KBC×IB=RBL×IB=0により、電池端子電圧VBは電池内部起電圧eBに等しく(VB=eB)、かつ、上限設定値PGsで設定された発電機100%出力の全ては推進電動機に供給されIM5(=IGL)、このときの推進電動機受電端電圧VMは、図4(b)の(4)式からVM=VG−IM×RMLで表わされ、図5のVM5で示す電圧となる。
さらに、電動機電力PMが増加したとき、発電機電圧をVG6まで低下させると、電池は放電動作へ移行する。このとき、推進電動機受電端電圧がVM6とすれば、電池の放電動作時I-V(BIVD)特性により、
VM6=eB−IBD×(RB+RBL+RML)
=(eB−IBD×RB)−IBD×(RBL+RML)
ここで、IBD:電池放電電流となる。そして、VB= eB−IBD×RBであることから、
VM6=VB−IBD×(RBL+RML)となる。これにより、
IBD=(VB−VM6)÷(RBL+RML)なる放電電流<1>(=IBD1)が電池から推進電動機へ流れる。
なお、IBD=(eB−VM6)÷(RB+RBL+RML)と表すこともできる。
VM6=eB−IBD×(RB+RBL+RML)
=(eB−IBD×RB)−IBD×(RBL+RML)
ここで、IBD:電池放電電流となる。そして、VB= eB−IBD×RBであることから、
VM6=VB−IBD×(RBL+RML)となる。これにより、
IBD=(VB−VM6)÷(RBL+RML)なる放電電流<1>(=IBD1)が電池から推進電動機へ流れる。
なお、IBD=(eB−VM6)÷(RB+RBL+RML)と表すこともできる。
また、発電機から推進電動機へは、発電機−推進電動機受電端のI-V(MIVD)特性により、電圧VG6の発電機から発電機出力100%電流<2>(=IGL)が、電圧VM6の推進電動機受電端へ供給される。すなわち、電池からの放電電流IBDは<1>で示すような60%のIBD1となるとともに、発電機の出力電流IGは<2>で示すような100%のIGLとなり、<1>+<2>で示すような160%の合計電流IM6が推進電動機へ供給される。
電動機電力PMがさらに増加した場合、発電機電圧VGをVG7まで低下させれば、電池放電電流IBDは<3>で示すような100%のIBD2となるとともに、発電機電流IGは<4>で示すような100%のIGLとなり、<3>+<4>で示すような200%の合計電流IM7が推進電動機へ供給される。
このように、電動機電力PMの増大に応じて発電機電圧VGを低下させれば、電池放電電力PBLが調整できるので、電動機電力PMの増大に対応する電力を供給することができる。
このように、電動機電力PMの増大に応じて発電機電圧VGを低下させれば、電池放電電力PBLが調整できるので、電動機電力PMの増大に対応する電力を供給することができる。
次に、図2を参照して演算部等の各部について説明する。
ア)定数設定部50:
定数設定部50では、給電電路30の各抵抗を示す定数KBC、KBDおよびKGとしてそれぞれ設定された抵抗値を記憶しておく。
定数KBCは、図4のG点(発電機出力端)とB点(電池端子)間の抵抗RBLを示し、充電動作時の電圧降下ΔVBCの演算に用いる。
定数KBDは、図4のB点(電池端子)とM点(推進電動機受電端)間の抵抗RBL+RMLを示し、放電動作時の電圧降下ΔVBDの演算に用いる。
定数KGは、図4のG点(発電機出力端)とM点(推進電動機受電端)間の抵抗RMLを示し、発電機から推進電動機へ給電するときの電圧降下ΔVGの演算に用いる。
イ)電圧降下演算部51:
電圧降下演算部51では、各点間の電圧降下ΔVBC、ΔVBD、ΔVGを、上記定数と各点間を流れる電流との積から求める。
ウ)浮動動作電圧差演算部52:
浮動動作電圧差演算部52では、図1に示す浮動動作スイッチ17(COSF)が「入」のときに、発電機出力電圧VGと電池端子電圧VBとの電圧差ΔVF=VB−VGを求める。ΔVF=0、すなわちVG=VBならば、電池充放電電流IBは流れない。
ア)定数設定部50:
定数設定部50では、給電電路30の各抵抗を示す定数KBC、KBDおよびKGとしてそれぞれ設定された抵抗値を記憶しておく。
定数KBCは、図4のG点(発電機出力端)とB点(電池端子)間の抵抗RBLを示し、充電動作時の電圧降下ΔVBCの演算に用いる。
定数KBDは、図4のB点(電池端子)とM点(推進電動機受電端)間の抵抗RBL+RMLを示し、放電動作時の電圧降下ΔVBDの演算に用いる。
定数KGは、図4のG点(発電機出力端)とM点(推進電動機受電端)間の抵抗RMLを示し、発電機から推進電動機へ給電するときの電圧降下ΔVGの演算に用いる。
イ)電圧降下演算部51:
電圧降下演算部51では、各点間の電圧降下ΔVBC、ΔVBD、ΔVGを、上記定数と各点間を流れる電流との積から求める。
ウ)浮動動作電圧差演算部52:
浮動動作電圧差演算部52では、図1に示す浮動動作スイッチ17(COSF)が「入」のときに、発電機出力電圧VGと電池端子電圧VBとの電圧差ΔVF=VB−VGを求める。ΔVF=0、すなわちVG=VBならば、電池充放電電流IBは流れない。
エ)充放電電力演算部53:
充放電電力演算部53では、電池の充放電電力PBとして、電池端子電圧VBと充電電流IBCとの積から充電電力PBC=VB×IBCを求めるとともに、推進電動機受電端電圧VMと放電電流IBDとの積から放電電力PBD=VM×IBDを求める。
また、充電電流設定値IBCsでの定電流充電の充電電力値PBCs=VB×IBCsを求める。
オ)発電機出力演算部54:
発電機出力演算部54では、発電機出力電圧VGと出力電流IGとの積から発電機出力PG=VG×IGを求める。
カ)発電機出力状態演算部55:
発電機出力状態演算部55では、発電機出力上限設定値PGsと実際の発電機出力PGとの差ΔPG=PGs−PGを演算して、発電機出力状態の判別処理を行う。なお、発電機が発電機出力上限設定値PGs以下で運転されている時には、ΔPGが発電機の出力余裕となる。
式(a)「ΔPG=PGs−PG≧0」の条件が成立しているとき、発電機が発電機出力上限設定値PGs以下で運転されている状態であると判別する。
式(b)「ΔPG=PGs−PG=0」の条件が成立しているときは、発電機が発電機出力上限設定値PGsで運転されている状態、すなわち出力制限運転状態であると判別する。
充放電電力演算部53では、電池の充放電電力PBとして、電池端子電圧VBと充電電流IBCとの積から充電電力PBC=VB×IBCを求めるとともに、推進電動機受電端電圧VMと放電電流IBDとの積から放電電力PBD=VM×IBDを求める。
また、充電電流設定値IBCsでの定電流充電の充電電力値PBCs=VB×IBCsを求める。
オ)発電機出力演算部54:
発電機出力演算部54では、発電機出力電圧VGと出力電流IGとの積から発電機出力PG=VG×IGを求める。
カ)発電機出力状態演算部55:
発電機出力状態演算部55では、発電機出力上限設定値PGsと実際の発電機出力PGとの差ΔPG=PGs−PGを演算して、発電機出力状態の判別処理を行う。なお、発電機が発電機出力上限設定値PGs以下で運転されている時には、ΔPGが発電機の出力余裕となる。
式(a)「ΔPG=PGs−PG≧0」の条件が成立しているとき、発電機が発電機出力上限設定値PGs以下で運転されている状態であると判別する。
式(b)「ΔPG=PGs−PG=0」の条件が成立しているときは、発電機が発電機出力上限設定値PGsで運転されている状態、すなわち出力制限運転状態であると判別する。
キ)発電機電流制限演算部56:
発電機電流制限演算部56では、発電機出力上限設定値PGsと発電機の実電圧VGから、制限電流IGL=PGs÷VGを演算する。なお、電池電圧VBの変化により発電機電圧VGは変化するから、これに応じて制限電流IGLも変化する。
ク)電動機電力演算部57:
電動機電力演算部57では、推進電動機受電端電圧VMと電動機に流れる電流I Mとの積から電動機電力PM=VM×IMを求める。なお、電動機電力PMは、図11(a)に示す推進電動機の回転速度で決まる。また、電動機電力PMに対応する電動機電流IM=PM÷VMも求められる。
ケ)電力演算部58:
電力演算部58では、次のように各電力値に関する演算、判別処理を行なう。
発電機出力上限設定値PGs範囲内で発電機より推進電動機電力PMおよび電池充電電力PBCを供給することができる状態を式(c)「PGs≧PBC+PM」で判別し、式(c)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部59および60に与える。また、式(c)が成立しているとき、演算部53で演算されている充電電力値PBCs=VB×IBCsを演算部60に与える。
そして、演算部59による充電電圧設定値VBsに基づく定電圧充電のための発電機制御または演算部60による充電電流設定値IBCsに基づく定電流充電のための発電機制御を行なう。
推進電動機電力PMと電池充電電力PBCの合計電力が発電機出力上限設定値PGsを越えており、かつ、推進電動機電力PMは発電機出力上限設定値PGsより小さい状態を、式(d)「PGs−PBC<PM<PGs」(すなわち、PGs<PBC+PMかつPGs>PM)で判別し、式(d)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部60に与える。また、式(d)が成立しているとき、式(d1)「PBCr=PGs−PM」により、発電機出力上限設定値PGsと推進電動機電力PMとの差分である低減充電電力値PBCrを求め、演算部60に与える。そして、演算部60による電池充電電力を低減して得た電力を推進電動機電力の増加分に充当するための発電機制御を行なう。
電池充放電電力PB=0、すなわち充電電力IBCおよび放電電力IBDのいずれも0の状態を式(e)「PG=PM」で判別し、式(e)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部59および60に与える。
推進電動機電力PMが発電機出力上限設定値PGsを超過している状態を式(f)「PGs<PM」で判別し、式(f)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部59および60に与える。また、式(f)の条件が成立しているとき、式(f1)「PBDd=PM−PGs」により、推進電動機電力PMと発電機出力上限設定値PGsとの差分(すなわち発電機出力の不足分)に対する補充用として、電池からの放電動作により供給すべき所要放電電力値PBDdを求め、演算部59および60に与える。そして、演算部59および60により、所要放電電力値PBDdに基づき、推進電動機電力PMが発電機出力上限設定値PGsを超過した状態において、発電機出力PG(=PGs)と電池放電電力PBD(=PBDd)との並列(合計)電力を推進電動機へ供給する制御を行なう。
発電機電流制限演算部56では、発電機出力上限設定値PGsと発電機の実電圧VGから、制限電流IGL=PGs÷VGを演算する。なお、電池電圧VBの変化により発電機電圧VGは変化するから、これに応じて制限電流IGLも変化する。
ク)電動機電力演算部57:
電動機電力演算部57では、推進電動機受電端電圧VMと電動機に流れる電流I Mとの積から電動機電力PM=VM×IMを求める。なお、電動機電力PMは、図11(a)に示す推進電動機の回転速度で決まる。また、電動機電力PMに対応する電動機電流IM=PM÷VMも求められる。
ケ)電力演算部58:
電力演算部58では、次のように各電力値に関する演算、判別処理を行なう。
発電機出力上限設定値PGs範囲内で発電機より推進電動機電力PMおよび電池充電電力PBCを供給することができる状態を式(c)「PGs≧PBC+PM」で判別し、式(c)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部59および60に与える。また、式(c)が成立しているとき、演算部53で演算されている充電電力値PBCs=VB×IBCsを演算部60に与える。
そして、演算部59による充電電圧設定値VBsに基づく定電圧充電のための発電機制御または演算部60による充電電流設定値IBCsに基づく定電流充電のための発電機制御を行なう。
推進電動機電力PMと電池充電電力PBCの合計電力が発電機出力上限設定値PGsを越えており、かつ、推進電動機電力PMは発電機出力上限設定値PGsより小さい状態を、式(d)「PGs−PBC<PM<PGs」(すなわち、PGs<PBC+PMかつPGs>PM)で判別し、式(d)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部60に与える。また、式(d)が成立しているとき、式(d1)「PBCr=PGs−PM」により、発電機出力上限設定値PGsと推進電動機電力PMとの差分である低減充電電力値PBCrを求め、演算部60に与える。そして、演算部60による電池充電電力を低減して得た電力を推進電動機電力の増加分に充当するための発電機制御を行なう。
電池充放電電力PB=0、すなわち充電電力IBCおよび放電電力IBDのいずれも0の状態を式(e)「PG=PM」で判別し、式(e)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部59および60に与える。
推進電動機電力PMが発電機出力上限設定値PGsを超過している状態を式(f)「PGs<PM」で判別し、式(f)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部59および60に与える。また、式(f)の条件が成立しているとき、式(f1)「PBDd=PM−PGs」により、推進電動機電力PMと発電機出力上限設定値PGsとの差分(すなわち発電機出力の不足分)に対する補充用として、電池からの放電動作により供給すべき所要放電電力値PBDdを求め、演算部59および60に与える。そして、演算部59および60により、所要放電電力値PBDdに基づき、推進電動機電力PMが発電機出力上限設定値PGsを超過した状態において、発電機出力PG(=PGs)と電池放電電力PBD(=PBDd)との並列(合計)電力を推進電動機へ供給する制御を行なう。
コ)定電圧充電動作時の発電機電圧演算部59:
図1の充電切替スイッチ16(COSB)で定電圧充電を選択すれば、演算部59では、定電圧充電を行なうための発電機電圧指令VGSCを演算出力する。
また、後述のように、演算部59では、推進電動機電力が増加し、推進電動機電力と電池充電電力との合計電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合、さらには推進電動機電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合に対応する発電機制御のための演算処理も行なう。
サ)定電流充電動作時の発電機電圧演算部60:
図1の充電切替スイッチ16(COSB)で定電流充電を選択すれば、演算部60では、定電流充電を行なうための発電機電圧指令VGSCを演算出力する。
また、後述のように、演算部60では、推進電動機電力が増加し、推進電動機電力と電池充電電力との合計電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合、さらには推進電動機電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合に対応する発電機制御のための演算処理も行なう。
シ)検出信号切換部66:
発電機電圧設定値VGsと電池電圧VBとを比較し、VGs<VBのときは発電機制御用の電圧検出信号を交流発電機の交流電圧検出信号VGaとし、VGs>VBのときは発電機制御用の電圧検出信号を整流器出力の直流出力電圧検出信号VGとするよう、切換えを行なう。
図1の充電切替スイッチ16(COSB)で定電圧充電を選択すれば、演算部59では、定電圧充電を行なうための発電機電圧指令VGSCを演算出力する。
また、後述のように、演算部59では、推進電動機電力が増加し、推進電動機電力と電池充電電力との合計電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合、さらには推進電動機電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合に対応する発電機制御のための演算処理も行なう。
サ)定電流充電動作時の発電機電圧演算部60:
図1の充電切替スイッチ16(COSB)で定電流充電を選択すれば、演算部60では、定電流充電を行なうための発電機電圧指令VGSCを演算出力する。
また、後述のように、演算部60では、推進電動機電力が増加し、推進電動機電力と電池充電電力との合計電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合、さらには推進電動機電力が発電機出力の上限設定値を超えた場合に対応する発電機制御のための演算処理も行なう。
シ)検出信号切換部66:
発電機電圧設定値VGsと電池電圧VBとを比較し、VGs<VBのときは発電機制御用の電圧検出信号を交流発電機の交流電圧検出信号VGaとし、VGs>VBのときは発電機制御用の電圧検出信号を整流器出力の直流出力電圧検出信号VGとするよう、切換えを行なう。
次に、各動作について説明する。
1)定電圧動作:
図1、図2に示す充電切替スイッチ16(COSB)を「切」にすると、発電機電圧設定器21(VRVG)による設定電圧値VGsが図2の演算部59に入力され、(g)式に示す電圧指令+VGsc=VGsが突合せ点aに出力されるので、発電機電圧検出器8(トランス:PTG)からの検出信号VGa、または電圧検出器9(VDG)からの検出信号VGを突合せ点aにおけるフィードバック信号として、発電機の定電圧制御が行なわれる。
1)定電圧動作:
図1、図2に示す充電切替スイッチ16(COSB)を「切」にすると、発電機電圧設定器21(VRVG)による設定電圧値VGsが図2の演算部59に入力され、(g)式に示す電圧指令+VGsc=VGsが突合せ点aに出力されるので、発電機電圧検出器8(トランス:PTG)からの検出信号VGa、または電圧検出器9(VDG)からの検出信号VGを突合せ点aにおけるフィードバック信号として、発電機の定電圧制御が行なわれる。
ここで、発電機電圧設定器21(VRVG)の設定電圧値VGsを0Vから徐々に上昇させる際に、発電機制御用の電圧検出信号として検出信号VGを用いると、VGは電池1が接続された直流給電母線30側の電圧であることから、VGs<VGになり、電圧不一致により制御不能となる。そのため、発電機電圧設定器21(VRVG)の設定電圧値VGsを0Vから徐々に上昇させる際、VGs<VBのときは、発電機制御用の電圧検出信号をVGaに切換えることで、整流器7の電圧ブロック機能により、直流側電池電圧VBの影響を受けることなく、交流発電機の交流出力電圧を発電機電圧設定器21(VRVG)の設定電圧値VGsで調整できるようになる。
なお、設定電圧値VGsを上昇させて、発電機電圧VGが電池電圧VBより高い電圧になったら(VGs>VB)、これを検出して発電機制御用の電圧検出信号をVGaからVGへ切換え、整流器7の直流出力電圧VGまたは電池電圧VBを制御するようにする。
電池充電電流IBは発電機電圧VGと電池電圧VBとの差電圧により、また、推進電動機電力PMは回転速度により、推進電動機電流IMは推進電動機受電端電圧VMによりそれぞれ決まり、推進電動機受電端電圧VMは、発電機電圧VGより、発電機から推進電動機までの電圧降下ΔVG(図2の演算部51参照)を減じて、VM=VG−ΔVGとして決定される。
電池充電電流IBは発電機電圧VGと電池電圧VBとの差電圧により、また、推進電動機電力PMは回転速度により、推進電動機電流IMは推進電動機受電端電圧VMによりそれぞれ決まり、推進電動機受電端電圧VMは、発電機電圧VGより、発電機から推進電動機までの電圧降下ΔVG(図2の演算部51参照)を減じて、VM=VG−ΔVGとして決定される。
1−1)定電圧充電動作:
この場合は、充電切替スイッチ16(COSB)を「定電圧充電」側にすると図2の演算部59が選択され、充電電圧設定器18(VRVB)から電圧値VBsが入力され、(g)式に示す電圧指令+VGscを演算して出力する。
この場合は、充電切替スイッチ16(COSB)を「定電圧充電」側にすると図2の演算部59が選択され、充電電圧設定器18(VRVB)から電圧値VBsが入力され、(g)式に示す電圧指令+VGscを演算して出力する。
1−1−1)PGs≧PBC+PMの場合:
発電機出力状態演算部55における演算結果が、ΔPG=PGs−PG≧0…(a)であれば(この場合、発電機出力PG、すなわち推進電動機電力PMと電池充電電力PBCとの合計電力が、発電機出力上限設定値PGs以下で運転されていることを示す)、電力演算部58は(c)式の演算結果(判別結果)を演算部59に出力し、演算部59でPGs≧PBC+PMのときの、VGsc=VBs+ΔVBC…(h)式を演算し、その結果の発電機電圧指令VGscを突合せ点aに出力し、電圧検出信号VGによるフィードバック制御を行なう。
発電機出力状態演算部55における演算結果が、ΔPG=PGs−PG≧0…(a)であれば(この場合、発電機出力PG、すなわち推進電動機電力PMと電池充電電力PBCとの合計電力が、発電機出力上限設定値PGs以下で運転されていることを示す)、電力演算部58は(c)式の演算結果(判別結果)を演算部59に出力し、演算部59でPGs≧PBC+PMのときの、VGsc=VBs+ΔVBC…(h)式を演算し、その結果の発電機電圧指令VGscを突合せ点aに出力し、電圧検出信号VGによるフィードバック制御を行なう。
ここで、(h)式の右辺第1項のVBsは充電電圧設定値であるから、VBsに電圧降下演算部51の演算結果ΔVBC=KBC×IBCを加算した電圧指令VGscを突合せ点aに出力し、発電機電圧検出信号VGのフィードバック制御を行なえば、電圧降下を考慮した発電機電圧VGによって、設定された充電電圧VBsを電池に印加することができる。すなわち、演算部51での演算結果ΔVBCは、図4に示すG点−B点間の抵抗RBLと電池充電電流IBCとの積で求められる電圧降下であるから、充電電圧設定値VBsにG点−B点間電圧降下ΔVBCを加えた電圧を、発電機電圧VGとすれば良いことが分かる。
充電が進行して電池内部起電圧eBが上昇すれば、図4の(3)式「IBC=(VG−eB)÷(RB+RBL)」に従って充電電流IBCは低下するので、演算部51での演算値ΔVBCは低下、演算部59の(h)式のΔVBCおよび発電機電圧指令値VGscは低下し、電池印加電圧(充電電圧)VBを一定に保つように制御される。
また、推進電動機受電端電圧VMは、推進電動機の回転速度で決まる推進電動機電力PMと、図4に示すG点−M点間の電路抵抗と推進電動機電流IMとの積で表わされる電圧降下ΔVGを発電機電圧VGから減じた電圧で決まるが、発電機電圧VGは電池電圧で決まり、推進電動機電力PMには影響されることはない。
また、推進電動機受電端電圧VMは、推進電動機の回転速度で決まる推進電動機電力PMと、図4に示すG点−M点間の電路抵抗と推進電動機電流IMとの積で表わされる電圧降下ΔVGを発電機電圧VGから減じた電圧で決まるが、発電機電圧VGは電池電圧で決まり、推進電動機電力PMには影響されることはない。
1−1−2)「PB=0」および「浮動動作」:
長時間の充電で電池内部起電圧eBが上昇し、電池端子電圧VB=電池内部起電圧eB=発電機電圧VG(理想状態)になれば、充電電流IBC=0A(かつ放電電流IBD=0A)になり、PBC=0より、PG=PBC+PM=PMになるから、発電機出力は全て推進電動機に電力PMとして供給することになる。このPBC=0の状態において、推進電動機の負荷変動または電池電圧の変動が生じると、発電機電圧は追従制御によって、電池充放電電流が0Aになるように制御され、浮動動作と同様の動作になる。
長時間の充電で電池内部起電圧eBが上昇し、電池端子電圧VB=電池内部起電圧eB=発電機電圧VG(理想状態)になれば、充電電流IBC=0A(かつ放電電流IBD=0A)になり、PBC=0より、PG=PBC+PM=PMになるから、発電機出力は全て推進電動機に電力PMとして供給することになる。このPBC=0の状態において、推進電動機の負荷変動または電池電圧の変動が生じると、発電機電圧は追従制御によって、電池充放電電流が0Aになるように制御され、浮動動作と同様の動作になる。
電池の浮動動作を行ないたい場合は、図1、図2に示す浮動動作スイッチ17(COSF)を「入」にして、浮動動作電圧差演算部52により電池電圧VBと発電機電圧VGとの電圧差ΔVF=VB−VGを演算して演算部59、60へ出力する。演算部59、60における(i)式の演算VGsc=VB±ΔVFは、電池電圧VBと発電機電圧VGとの電圧差ΔVFを0Vになるようにするためのものである。すなわち、ΔVFが負値のときは電池電圧VBが発電機電圧VGより低いとき(VB<VG)であるから、(i1)式のように発電機電圧VGを|ΔVF|だけ下げ、ΔVFが正値のときは電池電圧VBが発電機電圧VGより高いとき(VB>VG )であるから、(i2)式のように発電機電圧VGを|ΔVF|だけ上げるよう電圧指令VGscを演算して発電機電圧を調整すれば、充放電電流が流れない浮動動作となる。そうすれば、電池には充放電電流が流れないから、電圧降下演算部51のΔVBC、ΔVBDは0Vになる。なお、浮動動作とするための実際の発電機電圧調整制御としては、例えば、ΔVF=VB−VGの演算結果に基づき発電機電圧VGを上げたり下げたりする電圧調整操作を繰り返すうちにΔVFが零に近づき、ΔVFが基準値以内となった時点で上記電圧調整操作を終了するというような調整制御を行なうことができる。
1−1−3)「PBD=PM−PG」の運転:
この運転は、推進電動機電力PMが発電機出力上限設定値PGsを超えた場合、電池を放電動作にして得た放電電力PBDと発電機電力PGの並列(合計)電力を、推進電動機電力PMとして供給する場合である。所要放電電力値PBDdは図2の演算部58の(f1)式「PBDd=PM−PGs」で示され、演算結果を演算部59、60へ出力し、これらで(j)式「VGsc=PBDd÷IBD+ΔVG」の演算をして発電機設定電圧VGscを図6の突合せ点aに出力し、発電機電圧VGの電圧フィードバック制御を行なう。この場合、増加した推進電動機電力PMにより、推進電動機電流IMはIM=PM÷VMとなるが、このIMは図4の(10)式に示すように、IM=電池放電電流IBD+発電機供給電流IGLと表わされる。
この運転は、推進電動機電力PMが発電機出力上限設定値PGsを超えた場合、電池を放電動作にして得た放電電力PBDと発電機電力PGの並列(合計)電力を、推進電動機電力PMとして供給する場合である。所要放電電力値PBDdは図2の演算部58の(f1)式「PBDd=PM−PGs」で示され、演算結果を演算部59、60へ出力し、これらで(j)式「VGsc=PBDd÷IBD+ΔVG」の演算をして発電機設定電圧VGscを図6の突合せ点aに出力し、発電機電圧VGの電圧フィードバック制御を行なう。この場合、増加した推進電動機電力PMにより、推進電動機電流IMはIM=PM÷VMとなるが、このIMは図4の(10)式に示すように、IM=電池放電電流IBD+発電機供給電流IGLと表わされる。
また、このときの推進電動機受電端電圧の電圧降下ΔVMは、
ΔVM=(IGL+IBD)×KG
=(IGL+IBD)×RMLとなり、発電機出力端子電圧VGは、
VG=VM+ΔVM=VM+KG×(IGN+IBD)となる。
PBD≧PM−PGの状態では、発電機出力PGの全部を推進電動機電力PMとして供給するので、図4に示すG点とM点間の電圧降下はΔVM=IM×KG=IM×RMLであって、PGs=PMの状態での運転においてはIM=IGLよりΔVM=IGL×KG=IGL×RMLであるが、PGs<PMの状態で電池より放電電力PBD=PM−PGを推進電動機に供給する運転におけるG点とM点間の電圧降下はΔVM=(IGL+IBD)×KG=(IGL+IBD)×RMLであるから、後者の電圧降下は増加したIBD分だけ増加する。推進電動機受電端電圧VMは概ね発電機電圧VGで決まるが、電池放電電流IBDは、図5に示す電池I−V特性(BIVD)と推進電動機受電端電圧VMで決まるから、発電機電圧VGを変化させれば電池放電電流IBDが決まるので、発電機電圧により電池放電電流が調整でき、発電機との分担を決めることができる。
ΔVM=(IGL+IBD)×KG
=(IGL+IBD)×RMLとなり、発電機出力端子電圧VGは、
VG=VM+ΔVM=VM+KG×(IGN+IBD)となる。
PBD≧PM−PGの状態では、発電機出力PGの全部を推進電動機電力PMとして供給するので、図4に示すG点とM点間の電圧降下はΔVM=IM×KG=IM×RMLであって、PGs=PMの状態での運転においてはIM=IGLよりΔVM=IGL×KG=IGL×RMLであるが、PGs<PMの状態で電池より放電電力PBD=PM−PGを推進電動機に供給する運転におけるG点とM点間の電圧降下はΔVM=(IGL+IBD)×KG=(IGL+IBD)×RMLであるから、後者の電圧降下は増加したIBD分だけ増加する。推進電動機受電端電圧VMは概ね発電機電圧VGで決まるが、電池放電電流IBDは、図5に示す電池I−V特性(BIVD)と推進電動機受電端電圧VMで決まるから、発電機電圧VGを変化させれば電池放電電流IBDが決まるので、発電機電圧により電池放電電流が調整でき、発電機との分担を決めることができる。
ここで、図5を参照し充放電動作時の電圧特性について説明する。
図5のB点は発電機電圧VG5、発電機100%出力(すなわち発電機出力PG=PGs)であって100%電流上限値IGLの運転状態であるから、発電機出力PGの全ては推進電動機電力PMとして供給され、電池充放電電流0Aであって充電電力PB=0の運転である。
この状態から推進電動機電力PMが増加すると(図11(a) 推進電動機回転速度・推進電力特性参照)、PMとして供給するための発電機出力PGが不足する。
図5のB点は発電機電圧VG5、発電機100%出力(すなわち発電機出力PG=PGs)であって100%電流上限値IGLの運転状態であるから、発電機出力PGの全ては推進電動機電力PMとして供給され、電池充放電電流0Aであって充電電力PB=0の運転である。
この状態から推進電動機電力PMが増加すると(図11(a) 推進電動機回転速度・推進電力特性参照)、PMとして供給するための発電機出力PGが不足する。
このとき、図2の電力演算部58の(f1)式で、電池が供給すべき所要放電電力値PBDd=PM−PGsを演算し、この値から演算部59、60では(j) 式「VGsc=PBDd÷IBD+ΔVG」の演算をして発電機電圧指令値VGsc(図5のVG7参照)を求め、突合せ点aに出力して電圧制御を行なう。なお、発電機の出力上限設定値PGsは100%であるから、発電機出力電流は電流IGLで制限される。
電池放電電力PBDは図2の放電電力演算部53により、
PBD=VM×IBDであり、また、VM=PBD÷IBDであるから、電池放電電流IBDは
IBD=PBD÷VMとなる。
電池放電電力PBDは図2の放電電力演算部53により、
PBD=VM×IBDであり、また、VM=PBD÷IBDであるから、電池放電電流IBDは
IBD=PBD÷VMとなる。
一方、発電機出力端電圧と推進電動機受電端電圧との間での電圧降下ΔVGは、図2の電圧降下演算部51により、
ΔVG=KG×(IGL+IBL)=RML×(IGL+IBL)であり、放電電力PBDとして所要放電電力PBDdが供給されるようにするための発電機出力電圧VG=指令値VGscは、VM=PBD÷IBD=PBDd÷IBDの条件を考慮し、図2の演算部59、60の(j) 式のように、
VGsc=VM+ΔVG=(PBDd÷IBD)+ΔVGと表わせる。このとき推進電動機は図5の<1>+<2>の状態にあり、推進電動機出力PMと推進電動機電流IMで決まる推進電動機受電端電圧VMとなるよう、図2の演算部59、60の(j) 式より、発電機電圧VGがVG6になる電圧設定VGscを次式のように演算し、突合せ点aに出力して発電機の電圧制御を行なう。
VG6=VGsc=VM+ΔVG=VM+RML×(IGL+IBD)
ΔVG=KG×(IGL+IBL)=RML×(IGL+IBL)であり、放電電力PBDとして所要放電電力PBDdが供給されるようにするための発電機出力電圧VG=指令値VGscは、VM=PBD÷IBD=PBDd÷IBDの条件を考慮し、図2の演算部59、60の(j) 式のように、
VGsc=VM+ΔVG=(PBDd÷IBD)+ΔVGと表わせる。このとき推進電動機は図5の<1>+<2>の状態にあり、推進電動機出力PMと推進電動機電流IMで決まる推進電動機受電端電圧VMとなるよう、図2の演算部59、60の(j) 式より、発電機電圧VGがVG6になる電圧設定VGscを次式のように演算し、突合せ点aに出力して発電機の電圧制御を行なう。
VG6=VGsc=VM+ΔVG=VM+RML×(IGL+IBD)
すなわち、発電機出力PGとして設定器22(VRPG)で設定された上限設定値PGsの電力を出力しているから、電池の所要放電電力値PBDdを図2の電力演算部58の (f1)式PBDd=PM−PGsにより求め、その結果から図2の演算部59、60の(j) 式を用いて発電機電圧指令値VGscを得、VGsc=VG6として発電機電圧VGを制御すれば、電池放電電流は<1>、発電機電流は<2>なる電流(電力)分担によって推進電動機電力PMを供給するわけである。
推進電動機電力PMが図5の<3>+<4>に増加したときも上記と同様にして、推進電動機受電端電圧VM7になることから、発電機電圧指令値VGsc=VM7になるよう発電機を制御すれば、電池放電電流は<3>、発電機電流は<4>の電流(電力)分担で推進電動機へ電力PMを供給する。なお、発電機出力を停止すれば、電池からは<5>のE点でVB6、IM6、<6>のF点でVB7、IM7の放電電力が推進電動機へ供給される。
2)定電流充電動作:
「定電流充電」を行なうときは、充電切換えスイッチ16(COSB)を「定電流充電」側にすると、定電流充電時の発電機電圧演算部60が選択され、電池充電電流設定器19(VRIB)から電流指令IBsが演算部60に入力されて定電流動作が行なわれる。
「定電流充電」を行なうときは、充電切換えスイッチ16(COSB)を「定電流充電」側にすると、定電流充電時の発電機電圧演算部60が選択され、電池充電電流設定器19(VRIB)から電流指令IBsが演算部60に入力されて定電流動作が行なわれる。
2−1)PGs≧PBCs+PMの場合:
発電機出力状態演算部55における(a)式の演算結果が、ΔPG=PGs−PG≧0であれば、充放電電力演算部53における演算式「PBCs=VB×IBCs」の演算結果を演算部58に出力し、演算部58では(c)式「PGs≧PBC+PM」すなわち「PGs≧PBCs+PM」の演算結果(判別結果)を演算部60に出力し、演算部60でPGs≧PBCs+PMのときの、VGsc=PBCs÷IBCs+ΔVBC…(k)式を演算し、その結果の発電機電圧指令VGscを突合せ点aに出力し、発電機電圧検出信号VGとのフィードバック信号による定電流制御が行なわれる。
発電機出力状態演算部55における(a)式の演算結果が、ΔPG=PGs−PG≧0であれば、充放電電力演算部53における演算式「PBCs=VB×IBCs」の演算結果を演算部58に出力し、演算部58では(c)式「PGs≧PBC+PM」すなわち「PGs≧PBCs+PM」の演算結果(判別結果)を演算部60に出力し、演算部60でPGs≧PBCs+PMのときの、VGsc=PBCs÷IBCs+ΔVBC…(k)式を演算し、その結果の発電機電圧指令VGscを突合せ点aに出力し、発電機電圧検出信号VGとのフィードバック信号による定電流制御が行なわれる。
ここで、充電電力演算部53の充電電力演算PBCs=VB×IBCsは、電池電圧VBと電流設定値IBCs(=充電電流IBC)との積であるので、充電電力は定電流充電が進行して電池電圧VB(内部起電圧eB)が上昇すれば増加する。
すなわち、(k)式のPBCs÷IBCsは電池端子電圧VBであるから、発電機電圧VGは電池電圧VBに、電圧降下演算部51で演算される図4のG点とB点間の電圧降下ΔVBC=KBC×IBCを加算した電圧値VGscに制御すれば、電池電圧VBが変動しても電池充電電流IBCは設定電流値IBCsとなるように制御される。
すなわち、(k)式のPBCs÷IBCsは電池端子電圧VBであるから、発電機電圧VGは電池電圧VBに、電圧降下演算部51で演算される図4のG点とB点間の電圧降下ΔVBC=KBC×IBCを加算した電圧値VGscに制御すれば、電池電圧VBが変動しても電池充電電流IBCは設定電流値IBCsとなるように制御される。
2−2)PGs<PBCs+PMの場合:
推進電動機電力PMが増加して、上記PGs≧PBCs+PMからPGs<PBCs+PMの運転状態に変化すると、発電機出力PGが発電機出力上限値PGsになっても不足して定電流充電のための充電電力PBCsを供給できなくなり、演算部60の(k)式の不成立により定電流制御不能となる。
そこで、電力演算部58は、推進電動機電力PMと電池充電電力PBCの合計電力が発電機出力上限設定値PGsを越えており、かつ、推進電動機電力PMは発電機出力上限設定値PGsより小さい状態を、式(d)「PGs−PBC<PM<PGs」(すなわち、PGs<PBC+PMかつPGs>PM)で判別し、式(d)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部60に与える。また、式(d)が成立しているとき、式(d1)「PBCr=PGs−PM」により、発電機出力上限設定値PGsと推進電動機電力PMとの差分である低減充電電力値PBCrを求め、演算部60に与える。なお、PBC=PBCsより、上記式(d)の判別条件は「PGs−PBCs<PM<PGs」となる。
演算部60では、電力演算部58の式(d)による上記演算結果(判別結果)を受けて、負荷がPGs≧PBCs+PMの状態からPGs<PBCs+PMの状態に変化したこと、および、PM<PGsの状態であることを判断し、電力演算部58より受けた低減充電電力値PBCr(=PGs−PM)に基づき、(l)式「 VGsc=PBCr÷IBC+ΔVBC 」で求まるVGscを突合せ点aに出力し、定電流制御から電圧指令VGscによる発電機電圧VGの制御へと切換える。
推進電動機電力PMが増加して、上記PGs≧PBCs+PMからPGs<PBCs+PMの運転状態に変化すると、発電機出力PGが発電機出力上限値PGsになっても不足して定電流充電のための充電電力PBCsを供給できなくなり、演算部60の(k)式の不成立により定電流制御不能となる。
そこで、電力演算部58は、推進電動機電力PMと電池充電電力PBCの合計電力が発電機出力上限設定値PGsを越えており、かつ、推進電動機電力PMは発電機出力上限設定値PGsより小さい状態を、式(d)「PGs−PBC<PM<PGs」(すなわち、PGs<PBC+PMかつPGs>PM)で判別し、式(d)の条件が成立しているときは、その判別結果を演算部60に与える。また、式(d)が成立しているとき、式(d1)「PBCr=PGs−PM」により、発電機出力上限設定値PGsと推進電動機電力PMとの差分である低減充電電力値PBCrを求め、演算部60に与える。なお、PBC=PBCsより、上記式(d)の判別条件は「PGs−PBCs<PM<PGs」となる。
演算部60では、電力演算部58の式(d)による上記演算結果(判別結果)を受けて、負荷がPGs≧PBCs+PMの状態からPGs<PBCs+PMの状態に変化したこと、および、PM<PGsの状態であることを判断し、電力演算部58より受けた低減充電電力値PBCr(=PGs−PM)に基づき、(l)式「 VGsc=PBCr÷IBC+ΔVBC 」で求まるVGscを突合せ点aに出力し、定電流制御から電圧指令VGscによる発電機電圧VGの制御へと切換える。
すなわち、電池は発電機出力PG(=PGs)から推進電動機電力PMを減じた低減充電電力PBCr(=PG−PM=PGs−PM)で充電することになり、このときの発電機電圧VGを、電池電圧VBに図4のG点とB点間の電圧降下ΔVBCを加えた電圧にすれば、充電電力PBCrとなる充電電流IBCを流すことができる。
以 BR>繧フように、負荷が増加したときは、発電機制御を(k)式「VGsc=PBCs÷IBCs+ΔVBC」に基づく定電流充電動作から、(l)式「VGsc=PBCr÷IBC+ΔVBC」で求められる電圧指令VGscに基づき発電機電圧VGを制御する動作に切換えることにより、安定な制御が可能となる。
以 BR>繧フように、負荷が増加したときは、発電機制御を(k)式「VGsc=PBCs÷IBCs+ΔVBC」に基づく定電流充電動作から、(l)式「VGsc=PBCr÷IBC+ΔVBC」で求められる電圧指令VGscに基づき発電機電圧VGを制御する動作に切換えることにより、安定な制御が可能となる。
2−3)PB=0の運転:
推進電動機電力PMがさらに増加して、電力演算部53において(e)式「 PG=PM(すなわちPB=0) 」が成立すれば、上記の1−1−2)項で説明した浮動動作と同じになるので、詳細は省略する。
推進電動機電力PMがさらに増加して、電力演算部53において(e)式「 PG=PM(すなわちPB=0) 」が成立すれば、上記の1−1−2)項で説明した浮動動作と同じになるので、詳細は省略する。
2−4)「PBD=PM−PG」の運転:
これも、上記1−1−3)項の「PBD=PM−PG」の運転と同じになるので、詳細は省略する。
これも、上記1−1−3)項の「PBD=PM−PG」の運転と同じになるので、詳細は省略する。
3)「発電機電圧検出位置の切換え」:
この発明の電気推進システムは、以上のように交流発電機が用いられ、直流回路への電力供給は交流電力を整流器により直流電力に変換して行なう。この場合、交流発電機の電圧制御を行なうための電圧検出方法としては、図2や図4、図6に示すように交流発電機の交流出力電圧を検出する方法と、整流器出力である直流電圧を検出する方法とがある。
前者と後者は整流器の入力側と出力側電圧を検出するものであるから、両者には整流器の数Vの沿層電圧差が発生する。
この発明の電気推進システムは、以上のように交流発電機が用いられ、直流回路への電力供給は交流電力を整流器により直流電力に変換して行なう。この場合、交流発電機の電圧制御を行なうための電圧検出方法としては、図2や図4、図6に示すように交流発電機の交流出力電圧を検出する方法と、整流器出力である直流電圧を検出する方法とがある。
前者と後者は整流器の入力側と出力側電圧を検出するものであるから、両者には整流器の数Vの沿層電圧差が発生する。
上記両方法を制御の観点から考慮すると、直流電圧を用いる方法では、発電機電圧設定値VGscが電池電圧VBより低い場合(VGsc<VB)には、突合せ点では設定電圧VGsと発電機制御用の検出電圧VGとに不一致が生じ、発電機電圧を0Vから徐々に増加させる電圧調整ができないという問題が生じる。これに対し、交流電圧を用いる方法では、整流器ダイオードが直流電圧をブロックするので、直流電圧の影響を受けることなく発電機電圧を0Vから調整することができる。
そこで、両者の特色を生かし、発電機電圧設定値VGsと電池電圧VBとを図2の検出切換え部66で電圧比較し、VGs<VBのときは交流電圧検出とし、VGs>VBになれば直流電圧検出に切換えることにより、円滑な電圧制御を行なうことができる。なお、交流電圧検出して電圧制御を行なう方法は、例えば特開昭57−68626号公報、特開昭57−85536号公報および特開2000−79357号公報などに記載されている。
4)システム動作:4−1)「発電機100%負荷時の動作パターン」:
図7に、発電機出力PG=上限設定値PGs×100%となっている負荷状態、すなわち発電機100%負荷時の動作パターンを示す。同図の時刻t0は、図5の充放電動作時の電圧特性のA点と対応する。つまり時刻t0は、発電機出力100%の全ては電池へ充電電力PB=PBCとして供給され、推進電動機は停止している場合である。
図7に、発電機出力PG=上限設定値PGs×100%となっている負荷状態、すなわち発電機100%負荷時の動作パターンを示す。同図の時刻t0は、図5の充放電動作時の電圧特性のA点と対応する。つまり時刻t0は、発電機出力100%の全ては電池へ充電電力PB=PBCとして供給され、推進電動機は停止している場合である。
いま、推進電動機が運転を開始して推進電動機電力PM=20%になったら、発電機電圧VGを図7のVG0からVG1に低下させれば、電池に印加される電圧がVB0からVB1に低下するとともに、充電電流IBCはIBC0からIBC1に減少して、充電電力PBCは20%低下し、充電電力の低下分20%が推進電動機に充当される。
推進電動機電力PMが40%→60%→80%へ順次増加した場合も、上記と同様に発電機電圧を低下させ、これによる充電電力の低下分を推進電動機に充当する。推進電動機負荷が100%に増加したt1時点では、発電機出力PGの全てが推進電動機に供給され、電池充電電力PBCは0になる。
推進電動機電力PMが40%→60%→80%へ順次増加した場合も、上記と同様に発電機電圧を低下させ、これによる充電電力の低下分を推進電動機に充当する。推進電動機負荷が100%に増加したt1時点では、発電機出力PGの全てが推進電動機に供給され、電池充電電力PBCは0になる。
さらに、推進電動機電力PMが増加して160%となるt3点になれば、発電機電圧をVG6に低下させ、発電機は電圧VG6で推進電動機に電力を供給し、電池は内部起電圧eBで推進電動機に放電電力PB=PBDを供給する。このときの発電機と電池の各電力分担は発電機100%、電池60%の合計160%電力が推進電動機に供給される。
推進電動機電力PMが200%になるt4点になれば、さらに発電機電圧を低下させ、発電機100%、電池100%の合計200%の電力が推進電動機に供給される。
推進電動機電力PMが200%になるt4点になれば、さらに発電機電圧を低下させ、発電機100%、電池100%の合計200%の電力が推進電動機に供給される。
4−2)「定電圧充電方式選択時の動作パターン」:
図8に、その動作パターンを示す。推進電動機の運転を時刻t0から開始すると、推進電動機電力PMが増加し、時刻t1で発電機出力PGは発電機出力上限設定値PGsで設定される100%出力に達する。時刻t1からさらに推進電動機電力PMが増加すると、発電機は最早電池に所定の電力を供給できなくなるから、電池充電電力PB=PBCを低減させ、推進電動機の増加した電力分を捻出する制御を行なう。
図8に、その動作パターンを示す。推進電動機の運転を時刻t0から開始すると、推進電動機電力PMが増加し、時刻t1で発電機出力PGは発電機出力上限設定値PGsで設定される100%出力に達する。時刻t1からさらに推進電動機電力PMが増加すると、発電機は最早電池に所定の電力を供給できなくなるから、電池充電電力PB=PBCを低減させ、推進電動機の増加した電力分を捻出する制御を行なう。
電池充電電力PBC=0となるt2点は、発電機出力100%の全てを推進電動機に供給する運転であるから、電池端子電圧VBは内部起電圧eB に等しくなり、かつ、充電電流は0Aであるから、発電機と電池との間での電圧降下はΔVB=0Vであり、よって発電機電圧VG=電池端子電圧VB=内部起電圧eBとなる。t2点からさらに推進電動機電力PMが増加して発電機の100%出力値(発電機出力上限設定値PGs)を超過すれば、推進電動機への供給電力が不足するので、発電機電圧を低下させ電池を放電動作にして得た放電電力PB=PBDを、推進電動機電力の増加分に充当するように制御する。
4−3)「定電流充電方式選択時の動作パターン」
図9に、その動作パターンを示す。推進電動機の運転を時刻t0から開始すると、推進電動機電力PMが増加し、時刻t1で発電機出力PGは発電機出力上限設定値PGsで設定される100%出力に達する。時刻t1からさらに推進電動機電力PMが増加すると、発電機出力が不足し定電流充電のための充電電力PB=PBCsを供給できなくなるから、発電機制御を図2の演算部60の(k)式:VGsc=PBCs÷IBCs+ΔVBCで求められる電圧指令VGscに基づいて発電機電圧VGを制御することにより設定された充電電流IBCsを流す定電流充電動作から、(l) 式:VGsc=PBCr÷IBCs+ΔVBCで求められる電圧指令VGscに基づいて発電機電圧VGを制御する動作に切換える。
なお、時刻t2以降の動作は図8と同様なので、説明は省略する。
次に、上述の図1には、上記ハイブリッド電源装置から直流給電母線(電路)30を介して補機71にも給電される場合における補機71への給電系統の構成を破線で示している。この場合、直流給電母線(電路)30のA点に接続された補機71への給電系統には、電圧検出器72(VDAX)および電流検出器73(SHAX)が設けられ、各検出器からそれぞれ補機電圧VAXおよび補機電流IAXの各検出信号がシステム制御装置28に送られる。後述のように回転速度nの3乗(PM∝n3)に略比例して変化する推進電動機の所要電力PMに対して、補機電力PAXは、電気推進システムの構成、運転条件等にもよるが、通常、概略1割程度の小さい電力値であって、推進電動機の運転状態に関わり無く略一定の固定負荷である場合が多い。そして、この発明は、上記のような、電池と、この電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から電力負荷として推進電動機とともに補機にも電力を供給する構成の電気推進システムにおける発電機制御方式にも適用することができるものである。
また、上述の説明では、この発明の実施の形態として、船舶用の電気推進システムにおける発電機制御方式の構成例を示したが、この発明は、蓄電池と、この蓄電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から、推進電動機等に電力を供給する構成の電気推進システムであれば、船舶用以外の電気推進システムにおける発電機制御方式にも適用することができるものである。
図9に、その動作パターンを示す。推進電動機の運転を時刻t0から開始すると、推進電動機電力PMが増加し、時刻t1で発電機出力PGは発電機出力上限設定値PGsで設定される100%出力に達する。時刻t1からさらに推進電動機電力PMが増加すると、発電機出力が不足し定電流充電のための充電電力PB=PBCsを供給できなくなるから、発電機制御を図2の演算部60の(k)式:VGsc=PBCs÷IBCs+ΔVBCで求められる電圧指令VGscに基づいて発電機電圧VGを制御することにより設定された充電電流IBCsを流す定電流充電動作から、(l) 式:VGsc=PBCr÷IBCs+ΔVBCで求められる電圧指令VGscに基づいて発電機電圧VGを制御する動作に切換える。
なお、時刻t2以降の動作は図8と同様なので、説明は省略する。
次に、上述の図1には、上記ハイブリッド電源装置から直流給電母線(電路)30を介して補機71にも給電される場合における補機71への給電系統の構成を破線で示している。この場合、直流給電母線(電路)30のA点に接続された補機71への給電系統には、電圧検出器72(VDAX)および電流検出器73(SHAX)が設けられ、各検出器からそれぞれ補機電圧VAXおよび補機電流IAXの各検出信号がシステム制御装置28に送られる。後述のように回転速度nの3乗(PM∝n3)に略比例して変化する推進電動機の所要電力PMに対して、補機電力PAXは、電気推進システムの構成、運転条件等にもよるが、通常、概略1割程度の小さい電力値であって、推進電動機の運転状態に関わり無く略一定の固定負荷である場合が多い。そして、この発明は、上記のような、電池と、この電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から電力負荷として推進電動機とともに補機にも電力を供給する構成の電気推進システムにおける発電機制御方式にも適用することができるものである。
また、上述の説明では、この発明の実施の形態として、船舶用の電気推進システムにおける発電機制御方式の構成例を示したが、この発明は、蓄電池と、この蓄電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源から、推進電動機等に電力を供給する構成の電気推進システムであれば、船舶用以外の電気推進システムにおける発電機制御方式にも適用することができるものである。
1…電池(B)、2、9、14、72…電圧検出器、3、10、15、65、73…電流検出器、4…原動機(DE)、5…発電機(G)、6…励磁コイル、7…整流器(Di)、8…トランス、11…推進電動機(M)、12…速度検出器(TG)、13…インバータ(INV)、16、17、20、26…スイッチ、18、19、21、22、27…設定器、23〜25…表示灯、28…システム制御装置、30…直流給電母線(電路)、50…定数設定部、51〜60…演算部、61(AVR)…電圧調節器、62(ACR)…電流調節器、63(AFR)…界磁電流調節器、64(EX)…励磁器、66…検出信号切換器、71…補機。
Claims (4)
- 蓄電池と、この蓄電池を充電する発電機とからなるハイブリッド電源を持つ電気推進システムにおいて、発電機から、少なくとも推進電動機を含む電力負荷および前記蓄電池に電力を供給しながら運転するに当たり、
蓄電池を一定電流で充電する定電流充電動作中に推進電動機電力が増加し、発電機から前記電力負荷および前記蓄電池に供給すべき合計電力が発電機出力の上限設定値を超えて、発電機が定電流充電のための電池充電電力を供給できなくなったときは、発電機の制御を、定電流充電動作から、発電機出力の上限設定値から前記電力負荷に供給すべき電力を減じて求めた電池充電電力値に基づいて設定した発電機電圧設定値による電圧制御動作に切換えることを特徴とする電気推進システムの発電機制御方式。 - 前記蓄電池を定電圧充電方式、定電流充電方式のいずれの方式で充電する場合においても、電池電圧に発電機および蓄電池間の電路電圧降下分を加えて求めた電圧を発電機電圧設定値として、充電電流を供給することを特徴とする請求項1に記載の電気推進システムにおける発電機制御方式。
- 前記発電機が交流発電機であり、その交流出力電力が整流器により直流に変換されて蓄電池および推進電動機に供給されるものであって、
前記発電機の設定電圧と電池電圧とを比較し、前者が後者よりも低くなったときは、発電機電圧の検出方式を、前記整流器を経た直流電圧を検出する方式に代えて、前記発電機の交流出力電圧を検出する方式として、発電機の電圧制御を行なうことを特徴とする請求項1または2に記載の電気推進システムの発電機制御方式。 - 前記電気推進システムが船舶用の電気推進システムであって、前記推進電動機は推進プロペラを回転させるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の電気推進システムの発電機制御方式。
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