JP2014101262A - ガラス成形装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ガラス成形装置において、粉塵による成形品の外観不良の発生を抑制することができるようにする。
【解決手段】ガラス成形装置40は、ガラス成形材料14を収容した成形型組立体10を導入して不活性ガス置換を行うため、真空引き部と、不活性ガス供給部とが接続された不活性ガス置換室1と、不活性ガス置換室1から搬入された成形型組立体10を加熱しつつ加圧してプレス成形を行う成形室20と、不活性ガス置換室1の内部かつ成形型組立体10の外部となる領域で粉塵量を測定してクリーン度を算出する粉塵測定部と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガラス成形装置に関する。
従来、例えば、レンズ等のガラス光学素子などを成形するガラス成形装置において、成形品の外観不良を発生する要因として、成形時の酸素、粉塵の混入が挙げられる。
酸素の混入に関しては、成形前にガラス成形装置の内部の雰囲気を不活性ガスで置換することにより確実に防止することができる。これにより、焼き付きなどの酸素の混入による外観不良が低減される。
一方、粉塵の混入に関しては、成形室内に混入した粉塵は、不活性ガス置換時の真空引きにより、ある程度、内部雰囲気とともに排出される。しかし、真空引き後に成形室内に残存する粉塵量によっては、外観不良が発生してしまう。
ガラス成形装置には、装置外部から成形用型組立体が搬入されるため、成形を繰り返すことにより、成形室内に粉塵が蓄積していく。このため、どのようなタイミングで外観不良が発生するようになるか予測することも難しい。
粉塵の低減に関する技術ではないが、成形不良となるガラス成形装置の異常検出に関する技術として、例えば、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1には、上型と下型から構成される成形用金型で成形素材を加熱成形する際の異常検出方法であって、前記成形用金型を加熱する前に、前記上型と前記下型の間隔を狭める異常検出動作を行い、前記異常検出動作に基づいて異物が存在するか否かを検出することを特徴とする、異常検出方法が記載されている。
この異常検出方法は、成形品が成形用金型に残存した状態で、次の成形が行われてしまうことによる成形用金型の損傷を防止する技術である。
特開2009−103738号公報
しかしながら、上記のような従来のガラス成形装置には、以下のような問題があった。
従来のガラス成形装置では、装置内の粉塵の有無や増減を検知することができないため、外観不良を防止するには、高頻度で成形室内を清掃する必要がある。このような清掃作業は、装置を停止して行わなければならないため、装置の利用効率が低下するという問題がある。
これに対して、外観不良となる異常の発生時に、警告したり成形を停止したりして、外観不良の発生を未然に防止することも考えられるが、これまで粉塵に関する異常を検知するガラス成形装置は知られていない。
例えば、特許文献1に記載の技術は、上型と下型との間隔の異常検出ができるような大きな異物が成形用金型内に存在する場合に適用可能な異常検知技術であるため、ごくわずかでも外観不良を発生する微小な粉塵を検知することは困難である。
このため、粉塵による成形品の外観不良の発生を抑制することのできるガラス成形装置が強く望まれていた。
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、粉塵による成形品の外観不良の発生を抑制することができるガラス成形装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1の態様のガラス成形装置は、ガラス成形材料を収容した成形型組立体を導入して不活性ガス置換を行うため、真空引き部と、不活性ガス供給部とが接続された不活性ガス置換室と、該不活性ガス置換室から搬入された前記成形型組立体を加熱しつつ加圧してプレス成形を行う成形室と、前記不活性ガス置換室の内部かつ前記成形型組立体の外部となる領域で粉塵量を測定してクリーン度を算出する粉塵測定部と、を備える構成とする。
上記ガラス成形装置では、前記成形型組立体を、前記不活性ガス置換室から前記成形室に移動する成形型組立体移動部と、前記粉塵測定部で算出された前記クリーン度の情報を取得し、該クリーン度の情報に基づいて、前記成形型組立体移動部、前記真空引き部、および不活性ガス供給部の動作を制御する制御部と、を備えることが好ましい。
成形型組立体と制御部と備える上記ガラス成形装置では、前記制御部は、前記粉塵測定部による測定終了時まで前記クリーン度が許容値以下であった場合に、前記成形型組立体移動部を駆動して、前記不活性ガス置換室内の前記成形型組立体を前記成形室に移動し、前記クリーン度が許容値を越えた場合には、前記成形型組立体を前記不活性ガス置換室に配置した状態で、不活性ガス置換をやり直すことが好ましい。
成形型組立体と制御部と備える上記ガラス成形装置では、前記成形型組立体移動部は、前記成形型組立体の前記不活性ガス置換室への搬入動作と、前記不活性ガス置換室から装置外部への搬出動作とが可能とされ、前記制御部は、前記粉塵測定部による測定終了時まで前記クリーン度が許容値以下であった場合に、前記成形型組立体移動部を駆動して、前記不活性ガス置換室内の前記成形型組立体を前記成形室に移動し、前記クリーン度が許容値を越えた場合には、前記成形型組立体移動部によって、前記成形型組立体を装置外部に搬出し、前記不活性ガス置換室に前記成形型組立体または他の成形型組立体を搬入してから、不活性ガス置換をやり直すことが好ましい。
成形型組立体と制御部と備える上記ガラス成形装置では、前記成形型組立体移動部は、前記成形型組立体の前記不活性ガス置換室への搬入動作と、前記不活性ガス置換室から装置外部への搬出動作とが可能とされ、前記制御部は、前記粉塵測定部による測定終了時まで前記クリーン度が許容値以下であった場合に、前記成形型組立体移動部を駆動して、前記不活性ガス置換室内の前記成形型組立体を前記成形室に移動し、前記クリーン度が許容値を越えた場合には、前記成形型組立体移動部によって前記成形型組立体を装置外部に排出し、前記不活性ガス置換室を空室としてから、不活性ガス置換をやり直し、前記粉塵測定部によるクリーン度が前記許容値以下になってから、前記成形型組立体または他の成形型組立体を前記不活性ガス置換室に搬入して、不活性ガス置換をやり直すことが好ましい。
上記ガラス成形装置では、前記粉塵測定部は、不活性ガスが前記不活性ガス置換室に流入している間、前記粉塵量の測定を行うことが好ましい。
本発明のガラス成形装置によれば、不活性ガス置換室の内部かつ成形型組立体の外部となる領域で粉塵量を測定してクリーン度を算出する粉塵測定部を備えるため、粉塵による成形品の外観不良の発生を抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態のガラス成形装置の構成を示す模式的な縦断面図である。 成形型組立体を配した状態の図1におけるA−A断面図である。 本発明の実施形態のガラス成形装置の制御部の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施形態のガラス成形装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の第1変形例のガラス成形装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の第2変形例のガラス成形装置の動作を示すフローチャートである。 本発明の実施形態の第2変形例のガラス成形装置の動作の一部を示すフローチャートである。
以下では、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態のガラス成形装置の構成を示す模式的な縦断面図である。図2は、成形型組立体を配した状態の図1におけるA−A断面図である。図3は、本発明の実施形態のガラス成形装置の制御部の機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のガラス成形装置40は、ガラス成形材料14を内部に収容した成形型組立体10を加熱しつつ加圧することにより、ガラス成形材料14の成形を行う装置である。
ガラス成形装置40による成形品としては、特に限定されない。ガラス成形装置40に特に好適な成形品の例としては、成形時の粉塵の付着により外観不良を起こしやすい成形品、例えば、レンズ、プリズムなどの光学素子を挙げることができる。
ガラス成形材料14は、成形品の質量に応じて計量された塊状のガラス部材であり、例えば、モールド成形や母材からの切削により、例えば、円板状、球状等の適宜形状に形成されている。
ガラス成形材料14の材質は、成形品に必要な光学特性等に応じて、適宜の物性を有するガラス材料を採用することができる。
成形型組立体10は、ガラス成形材料14と、ガラス成形材料14を成形するための成形面を有する成形型とからなる。成形型の構成は、成形品の形状等に応じて適宜の構成を備えることができる。
以下では、一例として、側面が円筒面で構成されたフランジ付きのレンズの成形に好適な構成を有する場合の例で説明する。
成形型組立体10の成形型の構成は、下型11、上型12、および側型13を備える。
下型11は、レンズの外径よりも大きな外径を有する円筒面状の側面を備えた略円柱状部材からなり、その上端部に、レンズの一方のレンズ面およびフランジ面の形状を転写する成形面が形成されている。
上型12は、下型11の側面と同じ外径を有する円筒面状の側面を備えた略円柱状部材からなり、その下端部に、レンズの他方のレンズ面およびフランジ面の形状を転写する成形面が形成されている。
側型13は、下型11および上型12の側面を摺動可能に外嵌する内周面を有する円筒状部材である。側型13の内周面は、組立時に下型11の上端面より上側となる一部の領域が、レンズの外周側面となる円筒面の形状を転写する成形面になっている。
成形型組立体10において、下型11、上型12、および側型13は、側型13が下型11および上型12の各側面を外嵌する状態で、同軸に配置され、上型12が側型13の内周面に沿って移動可能になっている。
下型11、上型12、および側型13の各成形面に囲まれた閉空間は、ガラス成形材料14を成形するための成形空間Sを構成しており、成形空間S内にガラス成形材料14が配置(収容)されている。
本実施形態では、側型13において成形の支障とならない部位に、側型13の径方向に貫通する貫通孔13aが設けられている。このため、成形時に、貫通孔13aを通して、成形空間Sに通気可能となるため、成形空間S内に気体を成形空間Sの外部に排出することができる。この結果、成形空間S内に気体が閉じ込められて成形の支障となることを防止することができる。
ただし、成形型の隙間等によって、貫通孔13aを設けなくても、成形空間Sの通気が可能であれば、貫通孔13aは省略することができる。
下型11、上型12、および側型13の材質は、成形時の加熱温度、加圧力に耐える適宜のセラミックス材料などを採用することができる。また、各成形型の成形面は、適宜の離型膜が形成されている。
ガラス成形装置40の概略構成は、不活性ガス置換室1、成形室20、および搬出室30を備える。以下では、簡単のため、不活性ガス置換室1、成形室20、および搬出室30を総称する場合には、単に「各室」と称する場合がある。
図1では図示を省略しているガラス成形装置40の構成としては、各室の不活性ガス置換を行う後述の真空ポンプ2(真空引き部)および不活性ガス供給部3(図2、3参照)や、装置全体の動作を制御する後述の制御ユニット5(制御部、図2、3参照)を備えている。
不活性ガス置換室1は、成形型組立体10の成形空間Sを不活性ガス置換するとともに、成形型組立体10を成形室20に搬入する前に待機させるための装置部分であり、成形室20の一端側に隣接して設けられている。
不活性ガス置換室1の成形室20と反対側の端部には、成形型組立体10を装置外部から搬入するため、搬入扉7により開閉可能とされた搬入口1aが設けられている。
搬入口1aの前の不活性ガス置換室1の外側には、搬入する成形型組立体10を載置する載置台8と、載置台8上の成形型組立体10を不活性ガス置換室1内に向けて搬送する搬送部6A(成形型組立体移動部)が設置されている。
搬入扉7、搬送部6Aは、後述する制御ユニット5に電気的に接続され、制御ユニット5からの制御信号に応じて動作するようになっている。
搬送部6Aの構成は、成形型組立体10を移動できれば特に限定されない。例えば、成形型組立体10を水平方向に押圧して移動する移動アームや、成形型組立体10を把持して移動する移動ロボットを採用することができる。
図2に示すように、不活性ガス置換室1の上部には、不活性ガス置換室1内の真空引きを行う真空引き管路2a(真空引き部)と、不活性ガス置換室1内に不活性ガスGを供給する不活性ガス供給管路3aとが設けられている。
真空引き管路2aの不活性ガス置換室1側の端部は、不活性ガス置換室1の内部に開口しており、不活性ガス置換室1と反対側の端部は、真空ポンプ2に接続されている。
不活性ガス供給管路3aの不活性ガス置換室1側の端部は、不活性ガス置換室1の内部に開口しており、不活性ガス置換室1と反対側の端部は、不活性ガスGを不活性ガス供給管路3aに流通させる不活性ガス供給部3に接続されている。
いる。不活性ガスGとしては、例えば、窒素ガス、Arガスなどを採用することができる。
真空ポンプ2、不活性ガス供給部3は、後述する制御ユニット5に電気的に接続され、制御ユニット5からの制御信号に応じて動作するようになっている。
また、不活性ガス置換室1の側方には、不活性ガス置換室1の内部の粉塵量を測定して不活性ガス置換室1内のクリーン度を算出する粉塵測定部4が設置されている。
粉塵測定部4の具体的な構成としては、本実施形態では、パーティクルカウンタを採用している。
粉塵測定部4は、粉塵を吸引してサンプリングを行うため、不活性ガス置換室1の側部を貫通して不活性ガス置換室1内に挿入された測定チューブ4aを備えている。
測定チューブ4aの吸引口4bは、不活性ガス置換室1の内部であって、かつ不活性ガス置換室1に搬入された成形型組立体10の外部となる位置であれば、不活性ガス置換室1や成形型組立体10の形状に応じて適宜の位置に配置することができる。
吸引口4bの位置は、成形型組立体10における成形空間S内の粉塵量と相関が良好となる位置に選定することが好ましい。このため、吸引口4bの位置としては、成形型組立体10の周囲において、成形空間Sが形成された高さの範囲、もしくは、成形空間Sよりも下方となる高さの範囲が好ましい。
また、成形空間Sとの通気経路となる開口が存在する範囲も好適である。例えば、本実施形態のように、側型13の貫通孔13aが形成されている場合には、貫通孔13aの近傍の位置や、貫通孔13aと対向する位置であることが好ましい。
なお、本実施形態では、一例として、粉塵測定部4は、ガラス成形装置40の起動とともに動作を開始し、必要に応じて、クリーン度を評価できるものとして説明する。ただし、後述する制御ユニット5と電気的に接続して制御ユニット5からの制御信号に応じて差作動させ、クリーン度評価が必要な場合以外は停止させておいてもよい。
図1に示すように、不活性ガス置換室1の内部には、不活性ガス置換室1に搬入された成形型組立体10を成形室20に移動するとともに、搬入口1aを通して載置台8上に搬出することができる搬送部6B(成形型組立体移動部)が設けられている。
搬送部6Bは、後述する制御ユニット5に電気的に接続され、制御ユニット5からの制御信号に応じて動作するようになっており、搬送部6Aと同様の構成を採用することができる。
成形室20は、搬送部6Bによって不活性ガス置換室1から搬入された成形型組立体10を加熱しつつ加圧してプレス成形を行う装置部分であり、図1に示すように、一端部に不活性ガス置換室1が隣接し、他端部に後述する搬出室30が隣接するように設けられている。
成形室20の一端部には、成形型組立体10を不活性ガス置換室1との間で移動させられるように、搬入扉24により開閉可能とされた搬入口20aが設けられている。
成形室20の他端部には、成形型組立体10を搬出室30との間で移動させるように、搬出扉25により開閉可能とされた搬出口20bが設けられている。
成形室20の内部には、搬入口20aから搬出口20bに向かう経路上に、成形型組立体10の加熱と加圧とを行う成形ステージ21A、21B、21Cがこの順に近接して配置されている。
成形ステージ21A、21B、21Cの構成は共通であり、いずれも、成形型組立体10の下型11を下方から支持して、下型11を加熱する下加熱板21aと、下加熱板21aの上方に対向して配置され、上型12に上方から当接して上型12を加熱する上加熱板21bと、上加熱板21bを昇降させて、降下時に成形型組立体10を上方から加圧する加圧軸21cとを備える。
下加熱板21a、上加熱板21bは、いずれも、内部にヒータが内蔵された円板状の部材からなる。
また、各下加熱板21aの上面は水平方向に整列されており、成形型組立体10を水平方向に摺動移動させることが可能である。
加圧軸21cの構成は、加熱により軟化したガラス成形材料14を成形可能な加圧ができれば、特に限定されないが、例えば、流体圧シリンダなどを採用することができる。
成形ステージ21A、21B、21Cは、それぞれ、後述する制御ユニット5に電気的に接続され、制御ユニット5からの制御信号に応じて、それぞれ独立に動作するようになっている。
また、成形室20の内部には、搬入口20aと搬出口20bとの間で、成形型組立体10を水平方向に搬送する搬送部6Cが設けられている。
搬送部6Cの構成は、搬送部6Aと同様の構成を採用することができる。
なお、図1では、搬送部6Cが1つだけ描かれているが、成形室20内には、最大3個の成形型組立体10を搬入できるため、搬入される個数に応じて、成形ステージ21A、21B、21Cの近傍にそれぞれ1個ずつ設けられていてもよい。
搬入扉24、搬出扉25、搬送部6Cは、後述する制御ユニット5に電気的に接続され、制御ユニット5からの制御信号に応じて動作するようになっており、
成形室20の上部には、成形室20内の真空引きを行う真空引き管路22aと、成形室20内に不活性ガスGを供給する不活性ガス供給管路23aとが設けられている。
真空引き管路22aの成形室20側の端部は、成形室20の内部に開口している。不活性ガス供給管路23aの成形室20側の端部は、成形室20の内部に開口している。
また、真空引き管路22a、不活性ガス供給管路23aの成形室20と反対側の端部(図示略)は、不活性ガス置換室1の真空引き管路2a、不活性ガス供給管路3aと同様に、それぞれ、真空ポンプ2、不活性ガス供給部3に接続されている。
ただし、真空ポンプ2は、真空引き管路2a、22aを介した真空引きをそれぞれ独立に行うことができるようになっている。
また、不活性ガス供給部3は、不活性ガス供給管路3a、23aに、不活性ガスGをそれぞれ独立して供給することができるようになっている。
搬出室30は、成形室20内を大気開放することなく、成形が終了した成形型組立体10を装置外部に搬出するための装置部分であり、成形室20の他端側の搬出口20bを覆う範囲に隣接して設けられている。
搬出室30の成形室20と反対側の端部には、成形型組立体10を装置外部に搬出するため、搬出扉34により開閉可能とされた搬出口30aが設けられている。
搬出室30の上部には、搬出室30内を真空引きするため図示略の真空ポンプ2に接続された真空引き管路32aと、搬出室30内に不活性ガスGを供給するため図示略の不活性ガス供給部3と接続された不活性ガス供給管路33aとがそれぞれ設けられている。
ただし、真空ポンプ2は、真空引き管路2a、22aを介した真空引きとは独立に真空引き管路32aを介して真空引きを行うことができる。
また、不活性ガス供給部3は、不活性ガス供給管路3a、23aとは独立に、不活性ガス供給管路33aに、不活性ガスGを供給することができるようになっている。
搬出室30の内部には、搬出室30内に移動された成形型組立体10を搬出口30aから搬出するため、搬送部6Aと同様な構成の搬送部6Dが設けられている。
搬送部6Dは、後述する制御ユニット5に電気的に接続され、制御ユニット5からの制御信号に応じて動作するようになっている。
制御ユニット5の機能構成は、図3に示すように、装置制御部100、粉塵判定部101、不活性ガス置換制御部102、搬送制御部103、および成形制御部104を備える。
装置制御部100は、外部からの操作入力に基づいて、成形型組立体10の成形を行う装置動作全体を制御するものであり、ガラス成形装置40の各装置部分の動作を個別に制御する後述の不活性ガス置換制御部102、搬送制御部103、および成形制御部104と通信可能に接続されている。
また、装置制御部100は、後述の粉塵判定部101と通信可能に接続され、粉塵判定部101の判定結果に基づいて、各装置部分の動作を制御できるようになっている。
また、装置制御部100には、操作者が操作入力を行うため、例えば、キーボード、マウス等の適宜の操作入力手段を備える操作部106と、操作入力を行うための操作画面を表示したり、各装置部分の動作や成形の進行状況の情報や警告メッセージなどを表示したりする表示部105が接続されている。
粉塵判定部101は、粉塵測定部4で算出されたクリーン度の情報を取得し、このクリーン度が、予め記憶された許容値以下かどうかを判定し、判定結果の情報を装置制御部100に送出するものであり、粉塵測定部4と通信可能に接続されている。
本実施形態では、判定結果の情報は、クリーン度が許容値を越えたことを通知する異常検知信号として装置制御部100に送出する。
クリーン度の許容値は、粉塵測定部4の吸引口4bにおけるクリーン度と、成形型組立体10の成形空間S内のクリーン度との相関に基づいて、例えば、実験やシミュレーション等によって予め決めた値を記憶しておく。
成形空間S内のクリーン度の許容値は、粉塵が原因となる成形品の外観不良発生率を許容限度以下に抑制できるクリーン度とする。
不活性ガス置換制御部102は、装置制御部100からの制御信号に基づいて、不活性ガス置換室1、成形室20、搬出室30において、それぞれ独立に不活性ガス置換を行うものである。
このため、不活性ガス置換制御部102は、真空ポンプ2および不活性ガス供給部3に電気的に接続され、後述する動作フローに基づいて、真空ポンプ2による真空引き動作と、不活性ガス供給部3による不活性ガスGの供給および供給停止動作とを行う。
搬送制御部103は、装置制御部100からの制御信号に基づいて、成形型組立体10を装置外部から搬入し、不活性ガス置換室1、成形室20、および搬出室30に順次移動して、成形が終了した成形型組立体10を搬出室30からの装置外部への搬出する制御を行うものである。
このため、搬送制御部103は、搬送部6A、6B、6C、6Dと、搬入扉7、24と、搬出扉25、34とにそれぞれ電気的に接続され、後述する動作フローに基づいて、これらの動作を制御する。
成形制御部104は、装置制御部100からの制御信号に基づいて、成形ステージ21A、21B、21Cに移動された成形型組立体10を加熱、加圧する制御を行うものである。
このため、成形制御部104は、成形ステージ21A、21B、21Cにそれぞれ電気的に接続され、後述する動作フローに基づいて、これらの動作を制御する。
制御ユニット5の装置構成は、CPU、メモリ、入出力インターフェース、外部記憶装置などからなるコンピュータからなり、これにより上記のような制御を行う制御プログラムが実行されるようになっている。
次に、本実施形態のガラス成形装置40の動作について、不活性ガス置換室1における不活性ガス置換動作を中心として説明する。
図4は、本発明の実施形態のガラス成形装置の動作を示すフローチャートである。
ガラス成形装置40によって、ガラス成形材料14の成形を行うには、以下に説明するステップS1〜S10を図4に示すフローに基づいて実行する。
なお、簡単ため、ガラス成形装置40の初期化動作の説明は省略する。そこで、ステップS1に先だって、ガラス成形装置40の成形室20、搬出室30は、成形型組立体10を搬入しない状態で、不活性ガス置換が終了しているものとする。
この初期の不活性ガス置換によって、成形室20、搬出室30は、酸素が排出され、一定値以下のクリーン度に調整された不活性ガスGが満たされており、搬入扉7、24、搬出扉25、34はすべて閉止されている。
ステップS1では、不活性ガス置換室1に成形型組立体10を搬入する。
操作者は、クリーンルーム等の清浄な環境で成形型組立体10を組み立ててから、この成形型組立体10を、下型11が下側となるように載置台8上に載置する。
そして、操作部106から、動作開始を操作入力する。
装置制御部100は、成形型組立体10の搬入動作を行う制御信号を搬送制御部103に送出する。これにより、搬送制御部103は、搬入扉7を開放してから、搬送部6Aを駆動し、搬入口1aを通して成形型組立体10を不活性ガス置換室1内に搬入する。
搬送制御部103は、成形型組立体10を不活性ガス置換室1内の所定位置に配置できたら、搬送部6Aを退出させて搬入扉7を閉止する。
搬入扉7が閉止したら、搬送制御部103は動作完了を装置制御部100に通知する。
以上でステップS1が終了する。
本ステップでは、不活性ガス置換室1が大気開放されるため、大気雰囲気に含まれる粉塵や、成形型組立体10の外側に付着した粉塵も一緒に搬入される。
次に、ステップS2では、不活性ガス置換室1を真空引きする。
装置制御部100は、不活性ガス置換室1の真空引き動作を行う制御信号を不活性ガス置換制御部102に送出する。これにより、不活性ガス置換制御部102は、真空ポンプ2を駆動して、真空引き管路2aから真空引きを行う。不活性ガス置換制御部102は、真空引きが終了したら動作完了を装置制御部100に通知する。
以上でステップS2が終了する。
本ステップでは、不活性ガス置換室1が真空引きされるため、不活性ガス置換室1内の粉塵も雰囲気とともに真空引き管路2aから吸引され、不活性ガス置換室1の外部に排出される。成形型組立体10の表面や、成形空間S内の粉塵も同様に排出される。
ただし、吸引流により排出できなかった一部の粉塵は、不活性ガス置換室1の内面や成形型組立体10の表面に付着して残っているおそれがある。
ただし、この残存粉塵は、不活性ガス置換室1内には浮遊しないため、粉塵測定部4では検出されない。
次に、ステップS3では、不活性ガス置換室1に不活性ガスGの供給を開始する。
装置制御部100は、不活性ガスGの供給を開始する制御信号を不活性ガス置換制御部102に送出する。これにより、不活性ガス置換制御部102は、不活性ガス供給部3の動作を制御して、不活性ガス供給管路3aを通した不活性ガスGの供給を開始させる。
以上で、ステップS3が終了する。
本ステップによる不活性ガスGの供給動作は、不活性ガス置換室1が一定圧になるまで継続される。不活性ガス置換室1が一定圧になったことが検知されると、不活性ガス置換制御部102は、不活性ガス置換が終了したことを装置制御部100に通知する。
次に、ステップS4を行う。本ステップでは、不活性ガス置換室1のクリーン度評価を開始する。
装置制御部100は、ステップS3を実行した直後に、クリーン度評価を開始する制御信号を粉塵判定部101に送出する。これにより、粉塵判定部101は、粉塵測定部4からクリーン度の取得を開始する。
以上で、ステップS4が終了する。
ステップS3で不活性ガスGの供給が開始されると、不活性ガス置換室1内に不活性ガスGの気流が生じるため、不活性ガス置換室1内に残存している粉塵が舞い上がり、一部の粉塵は、不活性ガスGとともに成形空間S内にも侵入するおそれがある。
成形空間Sに侵入する粉塵を直接観測することは困難であるため、本実施形態では、成形空間S内の粉塵量と相関がとれる成形型組立体10の外部でクリーン度を測定している。
次に、ステップS5を行う。本ステップでは、クリーン度が許容値以下かどうかを判定する。
クリーン度が許容値以下の場合には、ステップS7に移行する。
クリーン度が許容値以下でない場合には、ステップS6に移行する。
本実施形態では、粉塵判定部101において、粉塵測定部4からクリーン度を取得するたびに、取得値が許容値を越えているかどうか判定し、許容値を越えた場合には、装置制御部100に異常検知信号を送出する。これにより装置制御部100によってステップS6が実行される。
異常検出信号が送出されなかった場合には、装置制御部100によってステップS7が実行される。
ステップS6では、不活性ガスGの供給を停止する。
すなわち、装置制御部100は、粉塵判定部101から異常検知信号を受信すると、不活性ガス置換制御部102に不活性ガスGの供給停止を行う制御信号を送出する。これにより、不活性ガス置換制御部102は、不活性ガスGの供給が停止される。
このようにして、ステップS6が終了すると、装置制御部100は、ステップS2に移行し、不活性ガス置換室1内に成形型組立体10を配置した状態で、ステップS2〜S5を繰り返す。
ステップS7では、不活性ガス置換が終了したかどうかを判定する。
不活性ガス置換が終了した場合には、装置制御部100は粉塵判定部101によるクリーン度評価を停止させてから、ステップS8に移行する。
不活性ガス置換が終了していない場合には、ステップS5に移行して、クリーン度評価を続行する。
このため、ステップS8に移行するのは、不活性ガス置換が終了するまでの間、不活性ガス置換室1内のクリーン度が許容値以下であった場合のみである。
不活性ガス置換が終了するまでの間に、不活性ガス置換室1内のクリーン度が許容値を上回ると、ステップS2に移行して、ただちに真空引きが開始される。このため、不活性ガス置換室1内の残存粉塵が装置外部に排出される。
ステップS2〜S5を繰り返す間、搬入扉7、24は閉じられているため、粉塵は漸減して、確実に不活性ガス置換室1のクリーン度を許容値以下に低減することができる。
ステップS8では、成形型組立体10を成形室20に移動する。
装置制御部100は、成形型組立体10を不活性ガス置換室1から成形室20の成形ステージ21Aに移動させる制御信号を搬送制御部103に送出する。これにより、搬送制御部103は、搬入扉7を開放し、不活性ガス置換室1内の搬送部6Bを駆動して成形型組立体10を成形ステージ21Aの下加熱板21a上に移動させる。このとき、成形ステージ21Aにおける上加熱板21bは、成形型組立体10の上面よりも上方に退避されている。
成形型組立体10を下加熱板21aの中心まで移動したら、搬送制御部103は搬送部6Bを不活性ガス置換室1に戻してから、搬入扉7を閉止する。
以上で、ステップS8が終了する。
ステップS9では、成形型組立体10を加熱、加圧してガラス成形を行う。
装置制御部100は、成形制御部104、搬送制御部103を動作させる制御信号を適宜タイミングで送出し、成形ステージ21A、21B、21Cによって、順次、成形型組立体10を加熱し、軟化したガラス成形材料14に成形面の形状が転写されるように加圧し、冷却する動作を実行させる。
例えば、成形ステージ21Aの下加熱板21a、上加熱板21bの間に成形型組立体10を挟んで、加熱を行って、ガラス成形材料14が成形可能な温度まで軟化するように加熱を行う。
次に、成形ステージ21Aの加圧軸21cを上昇させて成形型組立体10を開放し、搬送部6Cによって、成形型組立体10を成形ステージ21B上に移動する。
成形ステージ21Bでは、成形温度を保って加熱を継続した状態で、上加熱板21bにより、成形型組立体10を加圧し、ガラス成形材料14の成形を行う。
ガラス成形材料14に成形面の形状が転写されたら、次に、成形ステージ21Bの加圧軸21cを上昇させて成形型組立体10を開放し、搬送部6Cによって、成形型組立体10を成形ステージ21C上に移動する。
成形ステージ21Cでは、成形ステージ21Cの下加熱板21a、上加熱板21bにより、成形型組立体10を挟持した状態で、下加熱板21aおよび上加熱板21bを温度制御して、成形型組立体10およびガラス成形材料14を徐冷し、成形されたガラス成形材料14のひずみを緩和させる。
一定時間経過し、ガラス成形材料14の形状が安定したら、加圧軸21cを上昇させて成形型組立体10を開放する。
以上で、ステップS9が終了する。
次に、ステップS10では、成形型組立体10を搬出室30に移動して装置外部に排出する。
装置制御部100は、成形型組立体10を成形室20から搬出して搬出室30に移動する制御信号を搬送制御部103に送出する。これにより、搬送制御部103は、搬出扉25を開放してから、搬送部6Cを駆動し、搬出口20bを通して成形型組立体10を搬出室30内に搬入し、搬送部6Cを退出させて搬出扉25を閉止する。
搬出扉25が閉止したら、成形型組立体10を搬出室30内に放置し、放冷させる。
成形型組立体10の放冷が終了したら、装置制御部100は、成形型組立体10を搬出室30から搬出する動作を行う制御信号を、不活性ガス置換制御部102、搬送制御部103に送出する。これにより、不活性ガス置換制御部102は、不活性ガス供給管路33aを通した不活性ガスGの供給を一旦停止する。また、搬送制御部103は搬出扉34を開放し、搬送部6Dを駆動して、成形型組立体10を搬出口30aから装置外部に搬出する。
成形型組立体10の搬出が終了したら、搬送制御部103は、搬送部6Dを搬出室30内に戻して、搬出扉34を閉止する。不活性ガス置換制御部102は、搬出扉34が閉止されたら、真空ポンプ2、不活性ガス供給部3を駆動して、搬出室30内の不活性ガス置換を実行する。
以上でステップS10が終了し、成形型組立体10がガラス成形装置40の外部に搬出される。以上で、ガラス成形装置40による動作が終了する。
成形品は、取り出し可能な温度となるまで、成形型組立体10とともに冷却した後、成形型組立体10から脱型する。
以上、1つの成形型組立体10に注目して、ガラス成形装置40の動作を説明したが、ガラス成形装置40では、成形型組立体10は、搬送タクトを設けて、順次、複数の成形型組立体10を投入することが可能である。この場合、各室および各成形ステージにおいて、上記の動作が搬送タクトだけずれるのみで、複数の成形型組立体10の動作が並行して行われる。
以上、説明したように、ガラス成形装置40では、不活性ガス置換室1における不活性ガス置換を行う間、粉塵測定部4によって、クリーン度を評価し、粉塵判定部101によって、不活性ガス置換室1内のクリーン度が許容値以下であることが、確認されてから、成形型組立体10を成形室20に搬入する。
このため、成形室20に搬入されるまでに、不活性ガス置換室1内に残存したり成形型組立体10に付着していたりする粉塵が真空引きにより除去されていることを確認してから、成形室20に搬入される。
この結果、成形室20内に、不活性ガス置換室1内の不活性ガスGや成形型組立体10とともに粉塵が侵入しにくくなるため、成形を繰り返しても、成形室20内のクリーン度が初期の清浄なクリーン度に保たれ、粉塵に起因する外観不良の発生を抑制することができる。
[第1変形例]
次に、本実施形態の第1変形例のガラス成形装置40Aについて説明する。
図5は、本発明の実施形態の第1変形例のガラス成形装置の動作を示すフローチャートである。
図1〜3に示すように、本変形例のガラス成形装置40Aは、上記実施形態のガラス成形装置40の制御ユニット5に代えて、制御ユニット5A(制御部)を備える。
制御ユニット5Aは、図3に示すように、上記第1の実施形態の装置制御部100と不活性ガス置換室1における不活性ガス置換の動作制御が異なる装置制御部100Aを備える。
以下、上記実施形態と異なる点を中心に説明する。
ガラス成形装置40Aによって、ガラス成形材料14の成形を行うには、以下に説明するステップS11〜S21を図5に示すフローに基づいて実行する。
ステップS11〜S16、S18〜S21は、それぞれ、上記実施形態のステップS1〜S6、S7〜S10と同様なステップであり、装置制御部100が行う動作を、装置制御部100Aが行う点のみが異なる。
本変形例では、上記実施形態のステップS6を実行後ステップS2に移行するまでの間に、ステップS17、S11を実行する点のみが上記実施形態と異なる。
すなわち、本変形例では、ステップS15(ステップS5に相当)によって、装置制御部100Aに異常検出信号が送出されると、装置制御部100Aは、ステップS16(ステップS6に相当)に移行して、上記実施形態と同様に不活性ガスGの供給を停止させる。
次に、ステップS17では、成形型組立体10を不活性ガス置換室1から装置外部に排出する。
装置制御部100Aは、成形型組立体10を不活性ガス置換室1から排出する制御信号を搬送制御部103に送出する。これにより、搬送制御部103は、搬入扉7を開放し、搬送部6Aによって、成形型組立体10を載置台8上に移動する。
以上で、ステップS17終了する。
次に、ステップS11に移行する。ステップS11は、上記実施形態と同様に成形型組立体10を不活性ガス置換室1に搬入するステップである。
ただし、本ステップでは、成形型組立体10を一度装置外部に搬出するため、操作者は、搬出した成形型組立体10を観察して、直前に不活性ガス置換室1から排出した成形型組立体10を再搬入するか、他の成形型組立体10を新たに搬入するか、のどちらかを選択することが可能である。
例えば、搬出した成形型組立体10に粉塵が多く付着していた場合、上記実施形態では、真空引きを何度も繰り返さないと、許容値以下のクリーン度を達成できないおそれがあるが、本変形例では、例えば、搬出時に清掃するなどして余分な粉塵を除去できる。このため、再搬入すると、より短時間で、許容値以下のクリーン度を達成することが可能となるため不活性ガス置換を短時間で行えるため成形の効率が向上する。
一方、清掃しにくい部位に粉塵が付着しているような場合には、清掃の手間をかけるよりも、他の成形型組立体10と交換して、成形を続行した方が効率的である。
このように、本変形例では、ステップS17を追加することで、異常検出信号が送出された場合に、成形型組立体10を装置外部に取り出して、例えば、成形型組立体10の粉塵を観察した上で対処できるため、効率的に成形を行うことができる。
ただし、本変形例において、搬出した成形型組立体10を観察してから投入することは必須ではない。例えば、排出した成形型組立体10は、無条件に他の成形型組立体10に交換することも可能である。この場合には、搬送部6Aによって、成形型組立体10を自動的に交換する制御を行うようにしてもよい。
本変形例は、制御ユニット5Aが、不活性ガス置換室1のクリーン度が許容値を越えた場合には、搬送部6Aによって、成形型組立体10を装置外部に搬出し、不活性ガス置換室1に成形型組立体10または他の成形型組立体10を搬入してから、不活性ガス置換をやり直す制御を行う場合の例になっている。
[第2変形例]
次に、本実施形態の第2変形例のガラス成形装置40Bについて説明する。
図6は、本発明の実施形態の第2変形例のガラス成形装置の動作を示すフローチャートである。図7は、本発明の実施形態の第2変形例のガラス成形装置の動作の一部を示すフローチャートである。
図1〜3に示すように、本変形例のガラス成形装置40Bは、上記実施形態のガラス成形装置40の制御ユニット5に代えて、制御ユニット5B(制御部)を備える。
制御ユニット5Bは、図3に示すように、上記第1の実施形態の装置制御部100と不活性ガス置換室1における不活性ガス置換の動作制御が異なる装置制御部100Bを備える。装置制御部100Bの動作制御は、上記第1変形例の装置制御部100Aの動作制御を変形したものである。
以下、上記実施形態、第1変形例と異なる点を中心に説明する。
ガラス成形装置40Bによって、ガラス成形材料14の成形を行うには、以下に説明するステップS31〜S42を図6に示すフローに基づいて実行する。
ステップS31〜S36、S39〜S42は、それぞれ、上記実施形態のステップS1〜S6、S7〜S10と同様なステップであり、装置制御部100が行う動作を、装置制御部100Bが行う点のみが異なる。
本変形例では、上記実施形態のステップS6を実行後ステップS2に移行するまでの間に、ステップS37〜S38、S31を実行する点のみが上記実施形態と異なる。
ここで、ステップS37、S31は、上記第1変形例のステップS17、S11に相当しているため、本変形例は、上記第1変形例のステップS17、S11の間に、ステップS38を挿入した変形例になっている。
ステップS38は、ステップS37(ステップS17に相当)によって、不活性ガス置換室1から成形型組立体10が搬出されることで、空室となった不活性ガス置換室1を不活性ガス置換するステップである。このため、ステップS38は、不活性ガス置換室1を清浄化するステップになっている。
ステップS38は、図7に示すステップS51〜S56を図7のフローにしたがって実行することにより行われる。
ステップS51〜S56は、上記実施形態のステップS2〜S7の装置制御部100が行う動作を装置制御部100Bが行う点のみが異なる。
ステップS51〜S56は、上記実施形態のステップS2〜S7と同様のステップであるが、不活性ガス置換室1が空室であるため、成形型組立体10に付着した粉塵が存在せず、真空引きの際、成形型組立体10が抵抗とならないため、効率よく粉塵を除去することができる。
このため、ステップS38終了後に成形型組立体10を搬入してから行うステップS31〜S35では、不活性ガス置換室1内により粉塵が少ない状態から不活性ガス置換が行われる。この結果、より効率的に不活性ガス置換室1内の粉塵を除去することができる。
このように、本変形例では、上記第1変形例のステップS17、S11の間に、不活性ガス置換室1を清浄化するステップS38を挿入することにより、不活性ガス置換をやり直す際に、上記第1変形例に比べて、さらに効率的にクリーン度を低減することができる。
なお、上記の実施形態、各変形例の説明では、成形型組立体移動部として、成形型組立体10を不活性ガス置換室1から成形室20に移動する搬送部6Bと、成形型組立体10の不活性ガス置換室1への搬入動作と、不活性ガス置換室1から装置外部への搬出動作とを行う搬送部6Aとを備え、いずれも制御ユニット5等によって動作制御される場合の例で説明した。
ただし、搬送部6Aの動作が、ガラス成形装置40と異なる移送装置や人手による搬送などで代用できる場合には、搬送部6Aを削除した構成も可能である。
また、上記の実施形態、各変形例の説明では、制御ユニット5等の制御部が、ガラス成形装置の動作制御を行う場合の例で説明したが、ガラス成形装置40の各装置部分の全部または一部は、操作者のマニュアル操作によって動作する構成とすることができる。
すなわち、本発明のガラス成形装置としては、成形型組立体を不活性ガス置換室から成形室に移動する成形型組立体移動部の構成と、粉塵測定部で算出されたクリーン度の情報を取得し、このクリーン度の情報に基づいて成形型組立体移動部、真空引き部、および不活性ガス供給部の動作を制御する制御部との構成は必須の構成ではない。
このような制御部を削除した構成の場合、例えば、クリーン度の算出値や、成形動作の進行状況を示す情報等の各装置部分を操作するために必要な情報は、必要に応じて表示部105に表示し、操作者がこれらの情報を見て、操作を行えるようにすることが好ましい。
また、上記の実施形態、各変形例の説明では、クリーン度が許容値以下となるまで、不活性ガス置換室1の不活性ガス置換を行う場合の例で説明したが、不活性ガス置換の繰り返し回数をモニタするなどして、許容回数以上繰り返してもクリーン度が許容値以下とならない場合には、不活性ガス置換を停止して、表示部105に、点検を促す警告メッセージを表示させるようにすることが可能である。
また、上記に説明したすべての構成要素は、本発明の技術的思想の範囲で適宜組み合わせたり、削除したりして実施することができる。
1 不活性ガス置換室
1a 搬入口
2 真空ポンプ(真空引き部)
2a、22a、32a 真空引き管路(真空引き部)
3 不活性ガス供給部
3a、23a、33a 不活性ガス供給管路
4 粉塵測定部
4a 測定チューブ
4b 吸引口
5、5A、5B 制御ユニット(制御部)
6A、6B 搬送部(成形型組立体移動部)
6C、6D 搬送部
10 成形型組立体
14 ガラス成形材料
20 成形室
21A、21B、21C 成形ステージ
30 搬出室
40、40A、40B ガラス成形装置
100、100A、100B 装置制御部
101 粉塵判定部
102 不活性ガス置換制御部
103 搬送制御部
104 成形制御部
105 表示部
G 不活性ガス
S 成形空間

Claims (6)

  1. ガラス成形材料を収容した成形型組立体を導入して不活性ガス置換を行うため、真空引き部と、不活性ガス供給部とが接続された不活性ガス置換室と、
    該不活性ガス置換室から搬入された前記成形型組立体を加熱しつつ加圧してプレス成形を行う成形室と、
    前記不活性ガス置換室の内部かつ前記成形型組立体の外部となる領域で粉塵量を測定してクリーン度を算出する粉塵測定部と、
    を備えるガラス成形装置。
  2. 前記成形型組立体を、前記不活性ガス置換室から前記成形室に移動する成形型組立体移動部と、
    前記粉塵測定部で算出された前記クリーン度の情報を取得し、該クリーン度の情報に基づいて、前記成形型組立体移動部、前記真空引き部、および不活性ガス供給部の動作を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のガラス成形装置。
  3. 前記制御部は、
    前記粉塵測定部による測定終了時まで前記クリーン度が許容値以下であった場合に、前記成形型組立体移動部を駆動して、前記不活性ガス置換室内の前記成形型組立体を前記成形室に移動し、
    前記クリーン度が許容値を越えた場合には、前記成形型組立体を前記不活性ガス置換室に配置した状態で、不活性ガス置換をやり直す
    ことを特徴とする請求項2に記載のガラス成形装置。
  4. 前記成形型組立体移動部は、
    前記成形型組立体の前記不活性ガス置換室への搬入動作と、前記不活性ガス置換室から装置外部への搬出動作とが可能とされ、
    前記制御部は、
    前記粉塵測定部による測定終了時まで前記クリーン度が許容値以下であった場合に、前記成形型組立体移動部を駆動して、前記不活性ガス置換室内の前記成形型組立体を前記成形室に移動し、
    前記クリーン度が許容値を越えた場合には、前記成形型組立体移動部によって、前記成形型組立体を装置外部に搬出し、前記不活性ガス置換室に前記成形型組立体または他の成形型組立体を搬入してから、不活性ガス置換をやり直す
    ことを特徴とする請求項2に記載のガラス成形装置。
  5. 前記成形型組立体移動部は、
    前記成形型組立体の前記不活性ガス置換室への搬入動作と、前記不活性ガス置換室から装置外部への搬出動作とが可能とされ、
    前記制御部は、
    前記粉塵測定部による測定終了時まで前記クリーン度が許容値以下であった場合に、前記成形型組立体移動部を駆動して、前記不活性ガス置換室内の前記成形型組立体を前記成形室に移動し、
    前記クリーン度が許容値を越えた場合には、
    前記成形型組立体移動部によって前記成形型組立体を装置外部に排出し、
    前記不活性ガス置換室を空室としてから、不活性ガス置換をやり直し、
    前記粉塵測定部によるクリーン度が前記許容値以下になってから、前記成形型組立体または他の成形型組立体を前記不活性ガス置換室に搬入して、不活性ガス置換をやり直す
    ことを特徴とする請求項2に記載のガラス成形装置。
  6. 前記粉塵測定部は、
    不活性ガスが前記不活性ガス置換室に流入している間、前記粉塵量の測定を行う
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のガラス成形装置。
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