JP2014095530A - 冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】特別な部品を設置することなく、ダクト内の氷結の防止及び融解ができる冷蔵庫を提供する。
【解決手段】制御部74は、圧縮機24を停止状態にし、且つ、Rダンパ56,Fダンパ58を閉状態にして、吹き出しダクト54における送風機34の送風口以外を閉塞した後に、送風機34から吹き出しダクト54に送風を行なうダクト除霜モードを実行する。
【選択図】 図7
【解決手段】制御部74は、圧縮機24を停止状態にし、且つ、Rダンパ56,Fダンパ58を閉状態にして、吹き出しダクト54における送風機34の送風口以外を閉塞した後に、送風機34から吹き出しダクト54に送風を行なうダクト除霜モードを実行する。
【選択図】 図7
Description
本発明の実施形態は、冷蔵庫に関するものである。
従来、冷蔵室と冷凍室を1つの冷却器を用いて冷却する冷蔵庫において、プラスとマイナスの異なる温度帯の冷気がダクトを通じて送風される。そのため、冷却器の周辺のダクトや、冷蔵室と冷凍室への冷気経路をコントロールするダンパでは、表面温度と近傍の空気温度に温度差が生まれ、結露や着霜の可能性が高くなる。
これら結露や着霜が成長して氷結にいたると、最終的にはダクトが閉塞され、冷蔵庫が冷えなくなる。従来よりこの対策として、結露や着霜の可能性がある箇所では、ヒータを設置したり、ダクトの断熱の厚みを大きくするなどで防止していた。
しかし、ダクトにヒータを設置したり、ダクトの断熱の厚みを大きくすると、コストアップになると共に、ヒータなどの設置スペースなどを考慮しなければならないという問題点があった。
そこで、本発明の実施形態は上記問題点に鑑み、特別な部品を設置することなく、ダクト内の氷結の防止及び融解ができる冷蔵庫を提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、冷蔵空間と、冷凍空間と、前記冷蔵空間と前記冷凍空間を冷却する冷却器と、前記冷却器に冷媒を送る圧縮機と、前記冷却器を加熱して除霜を行う除霜ヒータと、前記冷蔵空間と前記冷却器、及び、前記冷凍空間と前記冷却器を繋ぐダクトと、前記冷却器からの空気を前記ダクトに送風する送風機と、前記ダクトを開閉するダンパと、前記圧縮機の停止状態にし、かつ、前記ダンパを閉状態にして前記ダクトにおける前記送風機の送風口以外を閉塞した後に、前記送風機から前記ダクトに送風を行うダクト除霜モードを実行する制御部と、を有する冷蔵庫である。
以下、本発明の一実施形態の冷蔵庫10について図1〜図13に基づいて説明する。
(1)冷蔵庫10
冷蔵庫10の構造について図1に基づいて説明する。図1は、冷蔵庫10の全体の縦断面図である。
冷蔵庫10の構造について図1に基づいて説明する。図1は、冷蔵庫10の全体の縦断面図である。
冷蔵庫10のキャビネット12は、内箱と外箱とよりなり、その間に断熱材を挟んだ断熱構造を有している。キャビネット12は、上から順番に冷蔵室14、野菜室16、小型冷凍室18、大型冷凍室20を有し、小型冷凍室18の横には、不図示の製氷室が設けられている。冷蔵室14と野菜室16とは、仕切り板26で仕切られ、野菜室16と小型冷凍室18及び製氷室とは断熱仕切り板28で仕切られているので、冷蔵庫10は、冷蔵室14と野菜室16より冷蔵空間が構成され、小型冷凍室18、大型冷凍室20、製氷室より冷凍空間が構成されている。
キャビネット12の底部の後には、機械室22が設けられている。機械室22には、圧縮機24が設けられている。
冷蔵室14には、ヒンジで開閉する扉14aが配され、野菜室16、小型冷凍室18、大型冷凍室20、製氷室にはそれぞれ引出し式の扉16a,18a,20aが設けられている。
小型冷凍室18、大型冷凍室20の背面には、冷却空間30が設けられている。この冷却空間30内部には、冷却器32、送風機34が設けられている。この冷却空間30については、後から詳しく説明する。
冷蔵室14及び野菜室16の背面には送風ダクト36が設けられ、この送風ダクト36には冷気を吹き出すための吹き出し口38開口している。また、冷蔵室14の背面には、冷蔵空間の庫内温度を検出するための冷蔵室温度センサ(以下、「Rセンサ」という)40が設けられている。また、大型冷凍室20の背面には、冷凍空間の庫内温度を検出するための冷凍室温度センサ(以下、「Fセンサ」という)42が設けられている。
冷蔵庫10のキャビネット12の背面下部には、制御基板72が設けられ、この制御基板72の内部には制御部74が設けられている。また、冷蔵室14の扉14の前面には、図5に示す操作部76が設けられている。
(2)冷却空間30
冷却空間30の構造について図2及び図3に基づいて説明する。図2及び図3は、図1で示した冷却空間30を判り易く拡大して示した縦断面図である。
冷却空間30の構造について図2及び図3に基づいて説明する。図2及び図3は、図1で示した冷却空間30を判り易く拡大して示した縦断面図である。
冷却空間30内部には、冷却器32が設けられている。冷却器32には、結露や着霜を取り除く除霜ヒータ44が設けられ、冷却器32の上部には、冷却器32の温度を検出するための冷却器温度センサ(以下、「RTセンサ」という)46が設けられている。
冷却器32の上方には、軸流型の送風機34が設けられ、この送風機34によって隔てられて、送風側には吹き出しダクト54が設けられている。
冷却器32の下方には、冷却器32で発生した水を受けるためのドレンパン48が設けられている。ドレンパン48の底面には排水口50が開口し、この排水口50から機械室22に設けられた不図示の蒸発皿に水を流す排水ホース52が設けられている。
吹き出しダクト54の上方にある第1の出口には、冷蔵室用ダンパ(以下、「Rダンパ」という)56が設けられ、冷蔵室14に通じる送風ダクト36に接続されている。
吹き出しダクト54の第2の出口には、冷凍室用ダンパ(以下、「Fダンパ」という)58が設けられている。このFダンパ58の出口側には、冷気をそれぞれ小型冷凍室18、製氷室、大型冷凍室20に送るための分岐空間60が設けられている。分岐空間60には、小型冷凍室18、製氷室、大型冷凍室20にそれぞれ冷気を吹き出すための吹き出し口62が設けられている。
大型冷凍室20の底面から冷却器32の底面、すなわち冷却空間30の下部に向かって冷凍室用リターンダクト(以下、「Fリターンダクト」という)64が設けられている。また、図3に示すように、野菜室16の底部に入口があり、出口が冷却空間30の下部に出口がある冷蔵室用リターンダクト(以下、「Rリターンダクト」という)66が設けられている。Rリターンダクト66は、冷却空間30の側方に配されている。吹き出しダクト54、Rリターンダクト66、Fリターンダクト64は、合成樹脂などの水分を吸収しない材料で構成されている。また、表面に撥水性を有する塗料を塗布してもよい。これにより、各ダクトに付着している水分を効率的に除去できる。
軸流型の送風機34は、正回転で冷却空間30側から吹き出しダクト54に向かって空気を送風する。この軸流型の送風機34は、回転翼68がベルマウス70の内周側を回転するものであり、ベルマウス70の内周側が空気を送風する送風口となっている。
(3)冷蔵庫10の電気的構成
次に、冷蔵庫10の電気的構成について、図4、図5に基づいて説明する。
次に、冷蔵庫10の電気的構成について、図4、図5に基づいて説明する。
図4のブロック図に示すように、制御部74には、Rセンサ40、Fセンサ42、除霜ヒータ44、RTセンサ46、Rダンパ56、Fダンパ58、送風機34、圧縮機24及び操作部76が接続されている。
図5は操作部76の正面図であり、操作部76には、冷蔵庫10の操作状態を示す表示部、操作スイッチが設けられている。
冷蔵庫10は、圧縮機24から不図示の凝縮器を経て冷却器32に冷媒を流す冷凍サイクルを有している。
(4)冷却モード
次に、冷蔵庫10が、冷蔵空間や冷凍空間を冷却する冷却モードについて図2及び図3に基づいて説明する。
次に、冷蔵庫10が、冷蔵空間や冷凍空間を冷却する冷却モードについて図2及び図3に基づいて説明する。
制御部74は、Fセンサ42が検出した庫内温度が上限冷凍温度に到達すると、圧縮機24を動作させ冷却器32を冷却する。次に、制御部74は、Fダンパ58を開状態とすると共に、送風機34を正回転で回転させる。これによって、図2に示すように、冷却器32で冷却された空気(冷気)が、吹き出しダクト54から開状態のFダンパ58を通り分岐空間60に至る。分岐空間60で各吹き出し口62から冷気が小型冷凍室18、製氷室、大型冷凍室20に吹き出し食品を冷却する。小型冷凍室18、製氷室、大型冷凍室20を冷却した戻り冷気は、大型冷凍室20の背面下部にあるFリターンダクト64を通って冷却空間30に入り、冷却器32に戻る。次に、Fセンサ42が検出した庫内温度が下限冷凍温度に到達すると、制御部74は、Fダンパ58を閉状態とするか、又は、圧縮機24を停止させる。
また、制御部74は、Rセンサ40の検出した庫内温度が上限冷蔵温度に到達すると、Rダンパ56も開状態にする。すると、冷却空間30から送風機34によって吹き出しダクト54に吹き出された冷気はRダンパ56を通り、送風ダクト36に至る。送風ダクト36に流れた冷気は、吹き出し口38から冷蔵室14、野菜室16に吹き出し、食品を冷却する。食品を冷却した戻り冷気は、図3に示すようにRリターンダクト66を通り、冷却空間30の下部に流れ、冷却器32に戻る。次に、制御部74は、Rセンサ40の検出した庫内温度が下限冷蔵温度に到達すると、Rダンパ56を閉状態にする。
(5)除霜モード
次に、冷却器32の除霜を行なう除霜モードについて説明する。
次に、冷却器32の除霜を行なう除霜モードについて説明する。
まず、制御部74は、所定時間毎又は操作部76のメンテナンスボタン78が操作されると、圧縮機24を停止させて冷却モードを終了して除霜モードに入り、除霜ヒータ44を加熱する。このとき制御部74は、Rダンパ56、Fダンパ58は閉状態にして、暖気が冷蔵室14や大型冷凍室20などに流れないようにする。これによって、冷却器32が加熱されて、冷却器32に結露又は着霜している水分が融解され、ドレンパン48に溜まり、排水口50から排水される。
次に、制御部74は、RTセンサ46の検出温度が所定温度(例えば、10℃)になると冷却器32の除霜が終了したと判断して、除霜ヒータ44を停止させ、除霜モードを終了する。
最後に、制御部74は、冷却モードを再び開始する。
(6)ダクト除霜モード
次に、ダクト除霜モードについて説明する。上記の除霜モードは、冷却器32の除霜であるが、冷却器32の周りの吹き出しダクト54、Rリターンダクト66、Fリターンダクト64、熱容量の多いRダンパ56、Fダンパ58についても結露や着霜が起こる可能性がある。そのため、制御部74は、この除霜モード中に、ダンパ除霜モードも実行する。それについて図6〜図9に基づいて説明する。図6は、除霜モード及びダンパ除霜モードにおけるタイムチャートである。
次に、ダクト除霜モードについて説明する。上記の除霜モードは、冷却器32の除霜であるが、冷却器32の周りの吹き出しダクト54、Rリターンダクト66、Fリターンダクト64、熱容量の多いRダンパ56、Fダンパ58についても結露や着霜が起こる可能性がある。そのため、制御部74は、この除霜モード中に、ダンパ除霜モードも実行する。それについて図6〜図9に基づいて説明する。図6は、除霜モード及びダンパ除霜モードにおけるタイムチャートである。
まず、制御部74は、圧縮機24を停止させ、Rダンパ56、Fダンパ58に閉となるパルス信号を送り、除霜ヒータ44を通電させて除霜モードを開始する。
次に、制御部74は、冷却器32の温度を検出するRTセンサ46の検出温度が、0℃以上(例えば、5℃以上)に到達した場合に、送風機34を正回転させ、除霜ヒータ44によって温められた暖気を吹き出しダクト54内に送風して攪拌する。これによって、吹き出しダクト54やRダンパ56、Fダンパ58に発生した氷結80を融解できる。図7に示すように、制御部74が、送風機34を正回転で送風すると(図7における実線の矢印)、吹き出しダクト54内部の圧力が高くなり、送風機34の吸い込み側である冷却空間30内では圧力が低くなる。この場合に、送風機34の回転翼68の部分では、吹き出し側に送風している一方、回転翼68と送風機34のベルマウス70の間には、物理的な隙間や空間が空いているため、この部分によって吸い込み側に送風される径路が形成される(図7における点線の矢印)。この現象を利用することにより、庫内への温度上昇をできるだけ押さえた上で、冷却器32の周辺の暖気を攪拌させながら送ることができるため、効果的に吹き出しダクト54やRダンパ56、Fダンパ58の氷結を融解できる。
次に、制御部74は、送風機34を正回転させた後、反対の逆回転を行なう(図8、図9における実線の矢印)。Rリターンダクト66の出口付近では、冷蔵室14からのプラス温度(0℃以上の温度)の冷気と冷却器32周辺のマイナス温度(0℃未満の温度)の冷気が混在するため、結露、着霜が起こり易い。そのため、送風機34を逆回転させることで、Rリターンダクト66内に暖気を入れて攪拌させることでRリターンダクト66内の氷結も融解できる(図9における実線の矢印)。また、ドレンパン48、Fリターンダクト64において氷結した部分についても、この暖気によって融解できる(図8における実線の矢印)。このとき、送風機34においては、正回転のときとは反対に、吹き出しダクト54から冷却空間30に送風を行い、ベルマウス70と回転翼68との隙間や空間から送風される径路が形成される(図8、図9における点線の矢印)。
最後に、制御部74は、冷却器32の温度を検出するRTセンサ46の検出温度が、10℃に到達した場合に除霜モードを終了し、かつ、ダクト除霜モードも終了する。
(7)効果
本実施形態によれば、圧縮機24を停止させ、Rダンパ56とFダンパ58を閉状態にし、送風機34を正回転させると、除霜ヒータ44の暖気が吹き出しダクト54に送風され攪拌されることで、吹き出しダクト54、Rダンパ56及びFダンパ58に発生した氷結を融解できる。このとき、送風機34の吹き出し側では圧力が高くなり、送風機34の吸い込み側では圧力が低くなる。しかし、送風機34の回転翼68の部分では、吹き出し側に送風している一方、回転翼68とベルマウス70の間には物理的な隙間や空間が空いているため、吸い込み側に送風される径路も形成され、特別な吸い込み側への径路を設ける必要がない。そして、このダクト除霜モードにおいて氷結を融解させる場合に、従来のような特別なヒータなどの部品が必要ない。
本実施形態によれば、圧縮機24を停止させ、Rダンパ56とFダンパ58を閉状態にし、送風機34を正回転させると、除霜ヒータ44の暖気が吹き出しダクト54に送風され攪拌されることで、吹き出しダクト54、Rダンパ56及びFダンパ58に発生した氷結を融解できる。このとき、送風機34の吹き出し側では圧力が高くなり、送風機34の吸い込み側では圧力が低くなる。しかし、送風機34の回転翼68の部分では、吹き出し側に送風している一方、回転翼68とベルマウス70の間には物理的な隙間や空間が空いているため、吸い込み側に送風される径路も形成され、特別な吸い込み側への径路を設ける必要がない。そして、このダクト除霜モードにおいて氷結を融解させる場合に、従来のような特別なヒータなどの部品が必要ない。
また、送風機34を逆回転させると、Rリターンダクト66とFリターンダクト64における氷結を融解できる。
また、送風機34は軸流型であるため、吹き出し側と吸い込み側の圧力の差を利用して風量を多く発生させることができ、また、回転翼68とベルマウス70との間の隙間によって、吹き出した冷気を逆流させることもできる。
また、吹き出しダクト54、Rダンパ56、Fダンパ58、Fリターンダクト64、Rリターンダクト66の氷結は、除霜モードにおける除霜ヒータ44の暖気を利用するため、効率よく実施できる。
また、吹き出しダクト54、Rリターンダクト66、Fリターンダクト64は、合成樹脂などの水分を吸収しない材料で構成されてたり、また、表面に撥水性を有する塗料を塗布されている。そのため、各ダクトに付着している水分を効率的に除去できる。
次に、実施形態2の冷蔵庫10について、図10のフローチャートに基づいて説明する。
実施形態1では、除霜モード中において、RTセンサ46の検出温度が0℃以上になったときに、ダクト除霜モードを開始したが、本実施形態では、除霜ヒータ44の通電時間に基づいてダクト除霜モードを開始する。すなわち、吹き出しダクト54などの結露や着霜は、ユーザの扉開閉や食品の負荷量といった冷蔵庫10内部への水分供給を起因としている。その影響を最も受けるのは、冷却器32であるため、冷却器32の除霜時間をモニタリングすることで、着霜量をある程度把握できる。この除霜時間によって、制御部74は、吹き出しダクト54などの着霜の可否を推定し、ダクト除霜モードの実施の可否を判断する。
本実施形態のダクト除霜モードの制御方法について、図10のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS1において、制御部74は、冷却器32が除霜中であるか否か、すなわち、除霜モードであるか否かを判断し、除霜モードである場合にはステップS2に進み(YESの場合)、除霜モードでない場合には終了する。
ステップS2において、除霜ヒータ44の通電時間が、所定時間(例えば、30分)以上であるか否かを判断し、30分以上であればステップS3に進み(YESの場合)、30分未満である場合にはステップS4に進む(NOの場合)。
ステップS3において、制御部74は、ダクト除霜モードを開始し、所定時間実施した後に終了するか、又は、除霜モードの終了と共に終了する。
ステップS4において、制御部74は、ダクト除霜モードを行なわず、ステップS1に戻る。
これによって、制御部74は、除霜モードが30分以上ではダクト除霜モードを開始し、除霜モードが30分より短い状態で終了した場合にはダクト除霜モードを開始しない。
本実施形態によれば、除霜ヒータ44の通電時間(除霜時間)が30分を超えた場合には着霜量が多くなるため、吹き出しダクト54などの除霜を実施し、30分以内の場合には着霜量が少ないため実施する必要がなく、消費電力の浪費を防止できる。
次に、実施形態3の冷蔵庫10について、図11に基づいて説明する。
実施形態1及び実施形態2では、除霜モード中において、ダクト除霜モードを行なったが、本実施形態ではRセンサ40やFセンサ42の検出庫内温度に応じて、ダクト除霜モードを実行する。
例えば、冷蔵庫10の全ての扉14a〜20aが閉じられ冷却中にもかかわらず、検出庫内温度が低下しない場合に、吹き出しダクト54などに氷結が起こっていると判断してダクト除霜モードを実行する。
本実施形態のダクト除霜モードの制御方法について、図11のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS11において、制御部74は、冷蔵室14が冷却中であるか否かを判断し、冷却中でなければステップS15に進み(NOの場合)、冷却中であればステップS12に進む(YESの場合)。
ステップS12において、制御部74は、Rセンサ40の検出庫内温度が20分以内に1℃以上低下したか否かを判断し、低下している場合にはステップS13に進み(YESの場合)、低下していない場合にはステップS14に進む(NOの場合)。
ステップS13において、冷蔵室14の検出庫内温度が20分以内に1℃以上低下しているため、制御部74が吹き出しダクト54などが氷結していないと判断し、ダクト制御モードを開始せずステップS15に進む。
ステップS14において、冷蔵室14の検出庫内温度が20分以内に1℃以上低下していないため、制御部74は、吹き出しダクト54、Rダンパ56又はRリターンダクト66が氷結していると判断して、ダクト除霜モードを開始する。そしてステップS15に進む。
ステップS15において、制御部74は、大型の冷凍室20などが冷却中であるか否かを判断し、冷却中でなければ終了し(NOの場合)、冷却中であればステップS16に進む(YESの場合)。
ステップS16において、制御部74がFセンサ42の検出庫内温度が20分以内に1℃以上低下したか否かを判断し、低下している場合にはステップS17に進み(YESの場合)、低下していない場合にはステップS18に進む。
ステップS17において、制御部74は、Fセンサ42の検出庫内温度が20分以内に1℃以上低下しているため、吹き出しダクト54などが氷結していないと判断して、ダクト除霜モードを開始せず終了する。
ステップS18において、Fセンサ42の検出庫内温度が20分以内に1℃以上低下していないため、制御部74は、吹き出しダクト54、Fダンパ58又はFリターンダクト64が氷結していると判断して、ダクト除霜モードを開始し、その後に終了する。
本実施形態によれば、Rセンサ40又はFセンサ42の検出庫内温度により、吹き出しダクト54などの着霜や氷結による閉塞状態を把握できるため、ダクト除霜モードを最適に開始できる。
なお、上記実施形態では、検出庫内温度の低下率を、20分以内に1℃としたが、これに限らず10分以内に2℃、30分以内に1℃などに設定してもよい。
次に、実施形態4の冷蔵庫10について、図12及び図13に基づいて説明する。
吹き出しダクト54、Rダンパ56、Fダンパ58及びRリターンダクト66の氷結を融解した場合に、その水分が庫内に流れると食品の腐敗や劣化、扉の開閉時に庫外に流れ出すことで床が濡れてしまう可能性がある。そこで、本実施形態では、融解した水分が庫内に流れないように、次のような構造を有する。
図12に示すように、吹き出しダクト54におけるFダンパ58の下方に貯留部82を設け、Rダンパ56の下方にも貯留部84を設け、分岐空間60の下方にも貯留部86を設ける。また、図13に示すように、Rリターンダクト66の下方には、ドレンパン48を延設させて、貯留部を兼用させる。
これによって、吹き出しダクト54、Rダンパ56、Fダンパ58の融解した水分は、図12に示すように貯留部82,84に溜まり、分岐空間60で融解した水分は貯留部86に溜まる。この溜まった水は、冷却中に蒸発し、庫外に流れ出ない。
また、Rリターンダクト66で融解した水分は、図132に示すように延設されたドレンパン48に溜まり、排水口50から排水ホース52を経て蒸発皿に流れる。これによって、大型の冷凍室20内部に流れ出ない。
なお、Fリターンダクト64に関しては、Fリターンダクト64の下方に貯留部を設けて、融解した水分を受けてもよい。
次に、実施形態5の冷蔵庫10について、図14に基づいて説明する。
上記各実施形態では、ダクト除霜モードにおいて送風機34から送風した空気が逆流する場合には、送風口であるベルマウス70と回転翼68の隙間や空間から逆流させていた。
本実施形態では、それに加えて、吹き出しダクト54と冷却空間30との間に逆流口88を開口する。これによって、Rダンパ56及びFダンパ58を閉じた状態で、送風機34を正回転させた場合に、逆流してくる空気は、回転翼68とベルマウス70の隙間や空間に加えて、逆流口88から逆流してくる。これによって、よりスムーズに空気が流れ、吹き出しダクト54などの氷結を融解できる。
次に、上記各実施形態の変更例について順番に説明する。
(1)変更例1
実施形態1及び実施形態2では、除霜モードを実行中にダクト除霜モードを実行したが、これに代えて除霜モードが終了したときからダクト除霜モードを実行してもよい。本変更例においても除霜ヒータ44による暖気によって、吹き出しダクト54などの除霜を行なうことができる。
実施形態1及び実施形態2では、除霜モードを実行中にダクト除霜モードを実行したが、これに代えて除霜モードが終了したときからダクト除霜モードを実行してもよい。本変更例においても除霜ヒータ44による暖気によって、吹き出しダクト54などの除霜を行なうことができる。
(2)変更例2
本変更例では、操作部76にあるメンテナンスボタン76aをユーザが操作すをことにより、ダクト除霜モードを強制的に実行させてもよい。これによってユーザ自身の判断でメンテナンスを行なうことができる。
本変更例では、操作部76にあるメンテナンスボタン76aをユーザが操作すをことにより、ダクト除霜モードを強制的に実行させてもよい。これによってユーザ自身の判断でメンテナンスを行なうことができる。
(3)変更例3
上記各実施形態では、Fリターンダクト64、Rリターンダクト66にはダンパが設けられていなかったが、このFリターンダクト64、Rリターンダクト66にもダンパを設けてもよい。そして、ダクト除霜モードにおいては、このリターンダクト側のダンパも閉状態にして行なうことにより、庫内への影響をより抑制でき、攪拌効果も上がるため、より効果的となる。
上記各実施形態では、Fリターンダクト64、Rリターンダクト66にはダンパが設けられていなかったが、このFリターンダクト64、Rリターンダクト66にもダンパを設けてもよい。そして、ダクト除霜モードにおいては、このリターンダクト側のダンパも閉状態にして行なうことにより、庫内への影響をより抑制でき、攪拌効果も上がるため、より効果的となる。
(4)その他
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10・・・冷蔵庫、14・・・冷蔵室、16・・・野菜室、18・・・小型の冷凍室、20・・・大型の冷凍室、24・・・圧縮機、30・・・冷却空間、32・・冷却器、34・・・送風機、40・・・Rセンサ、42・・・Fセンサ、44・・・除霜ヒータ、46・・・RTセンサ、48・・・ドレンパン、54・・・吹き出しダクト、56・・・Rダンパ、58・・・Fダンパ、64・・・Fリターンダクト、66・・・Rリターンダクト、68・・・回転翼、70・・・ベルマウス、74・・・制御部、80・・・氷結部、82,84,86・・・貯留部
Claims (16)
- 冷蔵空間と、
冷凍空間と、
前記冷蔵空間と前記冷凍空間を冷却する冷却器と、
前記冷却器に冷媒を送る圧縮機と、
前記冷却器を加熱して除霜を行う除霜ヒータと、
前記冷蔵空間と前記冷却器、及び、前記冷凍空間と前記冷却器を繋ぐダクトと、
前記冷却器からの空気を前記ダクトに送風する送風機と、
前記ダクトを開閉するダンパと、
前記圧縮機の停止状態にし、かつ、前記ダンパを閉状態にして前記ダクトにおける前記送風機の送風口以外を閉塞した後に、前記送風機から前記ダクトに送風を行うダクト除霜モードを実行する制御部と、
を有する冷蔵庫。 - 前記ダクト除霜モードにおいて、前記送風機によって前記ダクト内に送風した空気を、前記送風口と前記送風機の回転翼との間から前記冷却器に逆流させる、
請求項1に記載の冷蔵庫。 - 前記ダクト除霜モードにおいて、前記送風機によって前記ダクト内に送風した空気を、前記ダクトから前記冷却器が配された空間に通じる逆流孔から逆流させる、
請求項1又は2に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、前記除霜ヒータの加熱中、又は、加熱後にダクト除霜モードを実行し、前記ダクト内に暖気を送風する、
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記ダクトは、
前記冷却器から前記冷蔵空間と前記冷凍空間に、前記ダンパを経て空気を吹き出す吹き出しダクトと、
前記冷蔵空間と前記冷凍空間から前記冷却器に空気を戻すリターンダクトと、
を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、前記ダクト除霜モードにおいて、前記送風機を正回転させて前記吹き出しダクト内に送風する、
請求項5に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、前記ダクト除霜モードにおいて、前記送風機を逆回転させて前記リターンダクト内に送風する、
請求項5又は6に記載の冷蔵庫。 - 前記送風機は、軸流型である、
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記吹き出しダクトで発生した水を溜める貯留部を有する、
請求項5乃至8のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記冷却器から発生した除霜水を受けて庫外に排水するドレンパンをさらに有し、
前記リターンダクトで発生した水を、前記ドレンパンで受ける、
請求項5乃至9のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記ダクトは、水を吸収しない材料で形成されているか、又は、撥水性を有する材料が塗布されている、
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記冷却器の温度を検出する冷却器温度センサをさらに有し、
前記制御部は、前記冷却器温度センサの検出温度が0℃以上のときに前記ダクト除霜モードを開始する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、前記冷却器の除霜時間が、予め定めた基準時間以上のときに前記ダクト除霜モードを開始する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記冷蔵空間、又は、前記冷凍空間に庫内温度を検出する庫内温度センサをさらに有し、
前記制御部は、前記庫内温度センサの検出庫内温度の低下率が、予め定めた基準低下率より遅いときに、前記ダクト除霜モードを開始する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - 前記制御部は、前記冷却器の除霜終了時に前記ダクト除霜モードを開始する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷蔵庫。 - ユーザが前記制御部を操作するための操作部をさらに有し、
前記制御部は、前記操作部からの操作によって前記ダクト除霜モードを開始する、
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の冷蔵庫。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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JP2012248338A JP2014095530A (ja) | 2012-11-12 | 2012-11-12 | 冷蔵庫 |
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Family Applications (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2016000750A1 (en) * | 2014-06-30 | 2016-01-07 | A.P. Møller A/S | Method for reducing ice formation in a cooling unit |
CN107388676A (zh) * | 2017-07-27 | 2017-11-24 | 钱月珍 | 无霜保湿冷藏系统 |
WO2022270772A1 (ko) * | 2021-06-24 | 2022-12-29 | 엘지전자 주식회사 | 냉장고 |
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2012
- 2012-11-12 JP JP2012248338A patent/JP2014095530A/ja active Pending
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