JP2014095353A - 液体供給装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】医療機器に液体を供給する液体供給装置であって、液体の送液動作を行った後に、液体の吸入動作を行うことが可能な第1のポンプと、第1のポンプが送液動作中に液体の吸入動作を行い、第1のポンプが吸入動作中に液体の送液動作を行うことが可能な第2のポンプと、を備えるポンプ機構と、弾性部材を含んで構成され、第1のポンプおよび第2のポンプと連通し液体を医療機器に供給する流路と、流路の一部を変形させる流路変形部と、を備え、流路変形部は、第1のポンプが送液動作から吸入動作に切換わる前に流路の第1の変形を開始し、第2のポンプが送液動作中に流路の第1の変形が完了し流路の第2の変形を開始していることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
容易な流路変形部の変形動作の設定によって、医療機器に供給する液体の流量の変動を抑制することができる。
(A1)システム構成:
図1は、本発明の第1実施形態としての液体供給装置を用いたウォータージェットメスシステム10を説明する説明図である。ウォータージェットメスは、医療用のメスの一種であり、液体を高圧で吐出し、その吐出圧力で切開や切除を行う。本実施形態においては、吐出する液体として、生理食塩水またはリンゲル液、水等を採用する。
図5は、液体供給装置30がウォータージェットメス20に水を供給する際に、制御部40の制御による、プランジャーポンプ33,34および流路変形機構50の動作を説明する説明図である。図5(A)はプランジャー33p,34pの移動速度を示す。グラフ上の実線がプランジャー33pの移動速度を示し、一点鎖線が34pの移動速度を示す。各プランジャーポンプ(33,34)に対応したグラフにおいて、縦軸の0以上の部分が送液動作に対応し、0未満の部分が吸入動作を示す。横軸は時間を示す。本実施形態においては、制御部40は、各プランジャーポンプの送液動作の動作時間と、吸入動作の動作時間を制御する。プランジャーポンプ33が送液動作を行っているときに、プランジャーポンプ34が吸入動作を行う。プランジャーポンプ33とプランジャーポンプ34の単位時間あたりの送液量は同じが望ましいが、±5%程度の誤差は許容されてもよい。また、制御部40は、2つのプランジャーポンプのうち、常時、一つのプランジャーポンプが送液動作を行うように制御する。制御部40によるプランジャーポンプの動作制御は、制御部40がポンプ駆動部35,36の駆動を制御することにより間接的に行う。尚、プランジャーポンプ33,34の吸入動作は、一つのプランジャーポンプが送液動作を行っている間に、もう一方のプランジャーポンプが吸入動作を行っていればよく、図5(A)のようにプランジャー33p,34pの移動速度が等速でなくともよく、各プランジャーポンプの送液動作の動作時間と、吸入動作の動作時間とが同一でなくともよい。
次に、ウォータージェットメス20について説明する。図7は、ウォータージェットメス20の構造について説明する説明図である。ウォータージェットメス20は、上ケース210、下ケース220、底部222、圧電素子230、上板232、ダイアフラム240、パッキン212、ノズル247を備える。上ケース210と下ケース220とは対向して接合されている。下ケース220は筒状部材であり、一方の端部は底部222で密閉されている。図示するように、下ケース220の内部空間には圧電素子230が配設されている。
なお、この発明は上記の実施形態や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(B1)変形例1:
上記実施形態においては、液体供給装置30は2つのプランジャーポンプを備えるとしたが、3つ、4つなど、液体供給装置30が搭載可能な限度において、2以上の任意の数のプランジャーポンプを備えるとしてもよい。また、複数の各プランジャーポンプの吸入動作と送液動作のタイミングは、上記図5で説明したタイミングに関わらず、種々のタイミングを採用するとしてもよい。例えば、複数のプランジャーポンプの送液動作のタイミングが重なっているとしてもよい。その場合においても、プランジャーポンプの送液動作によって生じる内部圧力変動のタイミングを予め測定によって取得しておき、制御部40が、その取得したタイミングに対応させて流路変形機構50を動作させることによって、ウォータージェットメス20に安定した流量の水を供給することができる。
上記実施形態においては、流路変形部として流路変形機構50(図3,図4)を採用したが、それに限ることなく、流路を変形させて流路の内部の圧力を変化させることができるものであれば、種々の態様を採用することができる。図9は、一例としての、流路変形機構50aを示す説明図である。流路変形機構50aは、溝部52aと可動部56とによって流路73を挟持して固定する(図9(A)(B)(C)参照)。図9(C)に示すように、可動部56は開閉式である。可動部56を閉状態にすると、ロック機構57(図9(C))が可動部56をロックする。
上記実施形態においては、ウォータージェットメスとして、図7で説明したウォータージェットメス20の態様を採用したが、それに限ることなく、種々の態様のウォータージェットメスを採用するとしてもよい。図10は、採用可能なウォータージェットメスの一例について説明する説明図である。図7(A)は、パルスレーザーを利用したウォータージェットメス250の構成を説明する説明図である。ウォータージェットメス250は、液体供給装置30からの水を流路73を介して吸入する吸入路252と、吸入した水に気泡を発生させる気泡発生部254と、水を噴出するための噴出流路256とを備える。また、ウォータージェットメス250は、ユーザーがウォータージェットメス250を持つための把持部264と、光ファイバー266とを備える。
上記実施形態においては、流路73を変形させることによって圧力変動の抑制を行ったが、流路71や流路72を、複数箇所変形させて圧力変動を抑制するとしてもよい。すなわち、液体供給装置30は複数の流路変形部を備えるとしてもよい。
上記実施形態においては、ポンプとして、送液動作と吸入動作とを行うプランジャーポンプを採用したが、送液動作のみを行うポンプを採用してもよい。この場合においても、常に一のポンプが送液動作を行うように制御する。そして制御部40は、各ポンプが送液動作を開始するタイミングに相関するタイミングで流路変形機構50を駆動させ、流路内の圧力変動を抑制する。このようにしても、水の供給流量の変動を抑制することができる。
上記実施形態においては、制御部40は、ポンプが送液動作を開始するタイミングと相関のあるタイミングで流路変形機構50を駆動させたが、それに限ることなく、構造的要因や外的要因によって流路内の圧力変動が生じるタイミングが予め把握できている場合には、そのタイミングで流路変形機構50を駆動させるとしてもよい。このようにしても、流路内の圧力変動を抑制し、結果として、流量の変動を抑制することができる。
流路変形機構50は、圧力変動抑制を目的に流路73を押圧するに限らず、止水弁としての機能を有するとしてもよい。例えば、ユーザーがウォータージェットメス20からの水の吐出を停止させる操作を行った際に、制御部40の制御によって、流路変形機構50が流路73を押圧して流路を閉塞し、水の流通を完全に停止させるものとしてもよい。そして、ユーザーがウォータージェットメス20からの水の吐出を開始させる操作とともに、制御部40の制御によって、流路変形機構50が流路73の閉塞を解除し水を流通させる。このようにすることで、ウォータージェットメス20からの水の吐出停止時に、流路内に滞留する水がウォータージェットメス20のノズルから漏出するのを抑制することができる。
上記実施形態においては、液体として水を採用したが、それに限らず、弱粘性の油など、種々の液体を採用することができる。
上記実施形態においては、医療機器として、ウォータージェットメスを採用したが、それに限ることなく、例えば、手術時や治療時に患部を洗浄する洗浄装置や、薬液を体内に注入する機器など、種々の医療機器を採用することができる。
15…液体収容部
20…ウォータージェットメス
30…液体供給装置
32…筐体
33…プランジャーポンプ
33s,34s…シリンジ
33p,34p…プランジャー
35,36…ポンプ駆動部
38…表示部
40…制御部
44…フットスイッチ
50,50a…流路変形機構
51…流路固定部
52,52a…溝部
53…押圧機構
54,54a…押圧部
55…リニアアクチュエータ
56…可動部
57…ロック機構
70〜73…流路
81〜84…逆止弁
91…プランジャーポンプ
210…上ケース
212…パッキン
215…流路接続部
220…下ケース
222…底部
230…圧電素子
232…上板
240…ダイアフラム
245…ポンプ室
247…ノズル
250…ウォータージェットメス
252…吸入路
254…気泡発生部
256…噴出流路
258…吸引流路
260…排液路
264…把持部
266…光ファイバー
270…ウォータージェットメスシステム
272…吸入路
276…噴出流路
334…プランジャー
42…入出力IF
PJ…パルスジェット
Claims (10)
- 医療機器に液体を供給する液体供給装置であって、
前記液体の送液動作を行った後に、前記液体の吸入動作を行うことが可能な第1のポンプと、
前記第1のポンプが前記送液動作中に前記液体の吸入動作を行い、前記第1のポンプが前記吸入動作中に前記液体の送液動作を行うことが可能な第2のポンプと、を備えるポンプ機構と、
弾性部材を含んで構成され、前記第1のポンプおよび前記第2のポンプと連通し前記液体を前記医療機器に供給する流路と、
前記流路の一部を変形させる流路変形部と、を備え、
前記流路変形部は、前記第1のポンプが前記送液動作から前記吸入動作に切換わる前に前記流路の第1の変形を開始し、前記第2のポンプが前記送液動作中に前記流路の第1の変形が完了し前記流路の第2の変形を開始していることを特徴とする液体供給装置。 - 請求項1に記載の液体供給装置であって、
前記第1のポンプの単位時間あたりの送液量が所定の送液量となったときから、前記単位時間あたりの送液量が前記所定の送液量より少なくなるまでの間に、前記流路変形部による前記流路の変形量がピークであることを特徴とする液体供給装置。 - 請求項1または請求項2に記載の液体供給装置であって、
前記第1のポンプが前記送液動作から前記吸入動作に切換わるとき、前記流路変形部が前記流路を変形させる速度が最も早いことを特徴とする液体供給装置。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の液体供給装置であって、
前記第1のポンプが前記送液動作から前記吸入動作に移行するとき、前記第2のポンプが前記吸入動作から前記送液動作に移行することを特徴とする液体供給装置。 - 請求項4に記載の液体供給装置であって、
前記第1のポンプが前記送液動作を始めてから前記吸入動作が終わるときまでの期間をTとしたとき、前記流路変形部が変形させる前記流路の変形期間がT/2以内であることを特徴とする液体供給装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液体供給装置であって、
前記流路変形部は、前記流路の外部壁面を押圧することによって前記流路を変形させることを特徴とする液体供給装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液体供給装置であって、
前記流路は、前記第1のポンプと接続された第1の流路と、前記第2のポンプと接続された第2の流路と、前記第1の流路と前記第2の流路とが1つに合流した流路であって前記医療機器に接続されている前記第3の流路と、により構成され、
前記流路変形部は、前記第3の流路を変形させることを特徴とする
液体供給装置。 - 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記流路変形部は、前記流路の変形によって該流路を閉塞し、前記第1のポンプおよび前記第2のポンプから前記医療機器への前記液体の供給を停止することを特徴とする液体供給装置。 - 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液体供給装置であって、
前記医療機器は、液体を生体に吐出することにより前記生体を治療する治療機器であることを特徴とする液体供給装置。 - 医療機器に液体を供給する液体供給装置であって、
前記液体を外部に送液する送液動作を行うポンプを複数備えるポンプ機構と、
弾性を有する流路であって、前記各ポンプから送液された前記液体を前記医療機器に供給する流路と、
予め定めた所定のタイミングで前記流路を変形させる流路変形部と
を備える液体供給装置。
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