JP2014094622A - Vehicle seat - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、乗物用シートに関する。詳しくは、シートフレームと、シートフレームに裏面部が接触して設けられたシートパッドと、シートフレームと干渉しやすいシートフレームの近傍箇所を通って配設された付属部品と、を有する乗物用シートに関する。 The present invention relates to a vehicle seat. Specifically, a vehicle seat having a seat frame, a seat pad provided in contact with the back surface of the seat frame, and an accessory disposed through a location near the seat frame that easily interferes with the seat frame. About.
従来、車両用シートにおいて、シートクッションの下部に送風用のファンが設けられた構成が知られている(特許文献1)。上記ファンには、その送り出された風をシートバックへと導くためのダクトが接続されており、ダクトは、シートクッションの後部を通ってシートバック内に導かれた配設状態とされている。 2. Description of the Related Art Conventionally, in a vehicle seat, a configuration in which a fan for blowing air is provided below a seat cushion is known (Patent Document 1). The fan is connected to a duct for guiding the sent-out air to the seat back, and the duct is disposed in the seat back through the rear portion of the seat cushion.
上記従来技術では、ダクトがシートクッションフレームの近くを通って配設されている場合、車両走行時の振動によりダクトがシートクッションフレームと干渉して異音を発生させることがある。しかし、これらの間に干渉を和らげるための別部材を設定することは、部品点数の増加やコストアップに繋がるため、好ましくない。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、部品点数を増大させることなく、ダクト等の付属部品とシートフレームとの干渉音を抑えられるようにすることにある。 In the above-described prior art, when the duct is disposed near the seat cushion frame, the duct may interfere with the seat cushion frame due to vibrations when the vehicle travels and generate noise. However, it is not preferable to set another member for reducing the interference between them because it leads to an increase in the number of parts and an increase in cost. The present invention was devised as a solution to the above problem, and the problem to be solved by the present invention is to reduce the interference sound between an accessory such as a duct and a seat frame without increasing the number of parts. It is to be suppressed.
上記課題を解決するために、本発明の乗物用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、シートフレームと、シートフレームに裏面部が接触して設けられたシートパッドと、シートフレームと干渉しやすいシートフレームの近傍箇所を通って配設された付属部品と、を有する乗物用シートである。シートパッドの裏面部には、シートパッドの構造特性を高めるように機能する軟性の裏面材が一体的に積層された状態に設けられている。裏面材は、シートパッドの裏面部より形状が外側に張り出すように延長された延長部を有し、延長部がシートフレームと付属部品との間に介在して設けられている。
In order to solve the above problems, the vehicle seat of the present invention takes the following means.
1st invention has a seat frame, the seat pad provided in contact with the back surface part to the seat frame, and the accessory parts arranged through the vicinity of the seat frame that easily interferes with the seat frame It is a vehicle seat. A soft back material that functions to enhance the structural characteristics of the seat pad is provided on the back surface of the seat pad so as to be integrally laminated. The back material has an extension part extended so that the shape projects outward from the back part of the seat pad, and the extension part is provided between the seat frame and the accessory.
ここで、「シートパッドの構造特性を高めるように機能する軟性の裏面材」としては、シートパッドの構造強度を高めたり、シートパッドとシートフレームとの間に生じる異音を防止したりするように機能する軟性の裏面材が挙げられる。 Here, as "a soft back surface material that functions to enhance the structural characteristics of the seat pad", the structural strength of the seat pad is increased, or abnormal noise generated between the seat pad and the seat frame is prevented. And a soft back material that functions in
この第1の発明によれば、軟性の裏面材の延長部がシートフレームと付属部品との間に介在して設けられることにより、付属部品とシートフレームとの干渉による異音の発生が抑えられる。このように、シートパッドの裏面部に設けられる裏面材に延長部を形成することにより、部品点数を増大させることなく、付属部品とシートフレームとの干渉音を抑えることができる。 According to the first aspect of the invention, the extension of the soft back material is provided between the seat frame and the accessory part, so that the generation of noise due to the interference between the accessory part and the seat frame can be suppressed. . In this manner, by forming the extension portion on the back surface material provided on the back surface portion of the seat pad, it is possible to suppress the interference sound between the accessory part and the seat frame without increasing the number of parts.
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。シートパッドには、その一部に、付属部品を通すための肉抜きされた空洞部が形成されている。延長部は、上記空洞部の形成によって同空洞部に露呈する裏面材の領域部として形成されている。 The second invention is the following configuration in the first invention described above. In the seat pad, a hollow portion is formed in a part thereof so as to allow the accessory parts to pass therethrough. The extension part is formed as a region part of the back material exposed to the cavity part by forming the cavity part.
この第2の発明によれば、シートパッドに付属部品を通すことのできる空洞部が形成されることにより、付属部品をシート外形内に収めたコンパクトな状態に配設することができる。また、上記空洞部の形成によって同部に露呈する裏面材の領域部を延長部とすることで、裏面材に実質的な延長形状を設けることなく延長部を合理的に形成することができる。 According to the second aspect of the present invention, the hollow part through which the accessory part can be passed is formed in the seat pad, so that the accessory part can be disposed in a compact state in which the accessory part is accommodated in the seat outer shape. Moreover, the extension part can be rationally formed without providing a substantial extension shape in the back surface material by forming the region part of the back material exposed to the same part by forming the hollow part.
第3の発明は、上述した第2の発明において、次の構成とされているものである。シートパッドは、そのシートフレームに接触して設けられる裏面部の接触箇所が、シートフレームの外周面に沿って巻かれるように曲げられた形に形成されている。そして、上記シートパッドの曲げられた接触箇所の一部に空洞部が形成されることにより、延長部がシートフレームと付属部品との間に介在して設けられた状態とされている。 The third invention is the following configuration in the second invention described above. The seat pad is formed in a bent shape so that the contact portion of the back surface portion provided in contact with the seat frame is wound along the outer peripheral surface of the seat frame. A hollow portion is formed at a part of the bent contact portion of the seat pad, so that the extension portion is provided between the seat frame and the accessory part.
この第3の発明によれば、シートフレームとの接触箇所となるシートパッドの曲げられた一部に空洞部が形成されることで、空洞部に露呈する延長部が、シートフレームと付属部品との間に介在して設けられる構成となる。したがって、延長部をシートフレームと付属部品との間に介在させて設ける構成を、空洞部の形成のみによって簡単に形成することができる。また、形成された延長部は、その周縁部が、シートパッド裏の裏面材と連続する構成となるため、延長部を強く形状維持した状態に設けることができる。 According to the third aspect of the invention, the hollow portion is formed in the bent part of the seat pad that is a contact portion with the seat frame, so that the extension portion exposed to the hollow portion is the seat frame and the accessory part. Between the two. Therefore, the configuration in which the extension portion is provided between the seat frame and the accessory can be easily formed only by forming the cavity portion. Moreover, since the extension part formed becomes a structure in which the peripheral part continues with the back surface material of a seat pad back, it can be provided in the state which maintained the extension part strongly shape.
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。 EMBODIMENT OF THE INVENTION Below, the form for implementing this invention is demonstrated using drawing.
始めに、実施例1のシート1の構成について、図1〜図6を用いて説明する。本実施例のシート1は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されており、着座乗員の背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備える。シートクッション3は、車両のフロア上に、左右一対のスライド装置4を間に介して設置されており、フロアに対する設置位置をシート前後方向に調整することができるように設けられた状態とされている。シートバック2は、その左右両サイドの下端部が、それぞれ、図示しないリクライニング装置を間に介してシートクッション3の左右両サイドの後端部に連結されており、シートクッション3に対する起立角度(背凭れ角度)をシート前後方向に調整することができるように設けられた状態とされている。
First, the configuration of the
上述したシート1には、その着座乗員の背部が凭れ掛かるシートバック2の背凭れ面や、着座乗員の大腿部が圧し掛かるシートクッション3の着座面から、それぞれ外部の空気を吸い込んで、シート1内を通してシートクッション3の下部へと排気する吸気装置10が設けられている。この吸気装置10は、シートクッション3の底部に設置された遠心式の排風機11により構成されており、排風機11の内部ファンの回転により、そのシート上方側に向けられた吸気口11Aから空気を吸い込んで、シート前方側に向けられた排気口11Bから空気を排出する構成となっている。
The
上述した排風機11は、その吸気口11Aが、第1のダクト12を介してシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成された吸気接続口3Pd1に接続されている。この吸気接続口3Pd1は、シートクッションパッド3P内に形成された着座面(上面)まで貫通する形の複数の配風路を持つ通風溝3Paと連通した形に形成されている。これにより、上記排風機11の作動によって、上述した通風溝3Paを通してシートクッション3の着座面から外部の空気が下方側へと吸い込まれるようになっている。
In the above-described
また、上記シートクッションパッド3Pの底部には、更に、上述した第1のダクト12とは別の第2のダクト13が接続されている。この第2のダクト13は、シートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2と、シートバック2内から導かれた蛇腹状の第3のダクト14とを接続して、上述したシートクッションパッド3P内の通風溝3Paと第3のダクト14とを互いに連通させた状態にする導管となっている。上述したダクト接続口3Pd2は、上述したシートクッションパッド3P内に形成された通風溝3Paと互いに連通した状態に形成されている。また、第3のダクト14は、図示は省略されているが、シートバックパッド内に形成された背凭れ面(前面)まで貫通する形の複数の配風路を有した通風溝と連通した状態に接続されて設けられた状態とされている。
Further, a
上述した第3のダクト14は、蛇腹状に形成されていることで、シート前後方向や幅方向に自由に曲げ変形したり上下方向に伸縮変形したりすることができるようになっており、その可撓構造によって、シートバック2の背凭れ角度が変えられた時の動きを自由に逃がせるようになっている。したがって、上述した第2のダクト13と第3のダクト14との接続により、上述した排風機11と図示しないシートバックパッド内の通風溝とがシートクッションパッド3P内の通風溝3Paを通じて互いに連通した状態に接続された状態とされている。これにより、上記排風機11の作動によって、上述した第2のダクト13と第3のダクト14とを通してシートバック2の背凭れ面からも外部の空気が吸い込まれるようになっている。
The above-described
以下、上述したシートクッション3及び吸気装置10の具体的な構成について更に詳しく説明する。図2に示すように、シートクッション3は、その内部骨格を成す鋼製のシートクッションフレーム3Fと、クッション構造を成す発泡ウレタン製のシートクッションパッド3Pと、表皮材となる通気性に優れた布製のシートクッションカバー3Cと、によって構成されている。シートクッションフレーム3Fは、シートクッション3の外周形状に沿った四角枠状の骨格形状に組まれて構成されている。具体的には、シートクッションフレーム3Fは、左右一対の前後方向に長尺な鋼板材より成る各サイドフレーム3Faと、これらサイドフレーム3Faの前端部間に一体的に架け渡されて設けられた鋼板製のフロントパネル3Fbと、両サイドフレーム3Faの後端部間に差し込まれて一体的に剛結合された円鋼管製のリヤフレーム3Fcと、によって構成されている。
Hereinafter, specific configurations of the
上述したフロントパネル3Fbとリヤフレーム3Fcとの間には、4本のSばね3Fsが掛着されている。これらSばね3Fsは、それぞれ、シート幅方向に波状に曲げられた形に形成されており、両サイドフレーム3Faの間の領域内にシート幅方向に4本並んで配設された状態とされている。これらSばね3Fsは、それらのシート幅方向に波状に曲げられた形によって、後述するシートクッションフレーム3Fの上部にセットされるシートクッションパッド3Pの中央部を、下方側から面に近い状態で弾性的に支持する構成となっている。
Four S springs 3Fs are hooked between the front panel 3Fb and the rear frame 3Fc. Each of these S springs 3Fs is formed in a wave-like shape in the sheet width direction, and is arranged in a state where four are arranged side by side in the sheet width direction in the region between both side frames 3Fa. Yes. These S springs 3Fs are elastic in a state in which the central part of a
シートクッションパッド3Pは、軟質ポリウレタンフォーム原料を発泡成形させて形成したものである。このシートクッションパッド3Pは、上述したシートクッションフレーム3Fの上部に組み付けられることにより、シートクッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3Fa、フロントパネル3Fb、リヤフレーム3Fc)や上述した各Sばね3Fsによって、下方側から広く面に近い状態で支持された状態にセットされるようになっている。具体的には、シートクッションパッド3Pは、上述したシートクッションフレーム3Fの各枠部によって支持された外周部では、これらによって下方側から硬く支持された状態とされ、各Sばね3Fsによって支持された中央部では、これらによって下方側から弾性的に軟らかく支持された状態とされるようになっている。
The
詳しくは、上述したシートクッションパッド3Pは、シートクッションフレーム3Fの各枠部をシート外周側からそれぞれ覆った状態となるように組み付けられてセットされている。そして、シートクッションパッド3Pは、上記シートクッションフレーム3Fの上部に組み付けられた後、その表面全体(着座面や前後左右の各側面)が覆われるようにシートクッションカバー3Cが被せ付けられて、シートクッションカバー3Cの各周縁部がシートクッションフレーム3Fの底部に引張り込まれて止着されることにより、このシートクッションカバー3Cの張設力によって、シートクッションフレーム3Fの各サイドフレーム3Faやフロントパネル3Fbやリヤフレーム3Fcにそれぞれ強く押し付けられて密着した状態に組み付けられて保持された状態とされるようになっている。
Specifically, the
上記の組み付けにより、シートクッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部から強い体圧を受ける中央の尻支え部3Pbが、上述した各Sばね3Fsによって下方側から適切に軟らかく受け止められる構成でありながら、その外周部が、上記シートクッションフレーム3Fの各枠部によって下方側から強く安定的に支えられた状態に保持されるようになっている。
With the above assembly, the
ここで、図5に示すように、上述したシートクッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部を受け止める尻支え部3Pbの着座面が、着座乗員の大腿部を支える大腿支持部3Pcの着座面よりも低い位置に形成されている。これにより、着座乗員の尻部が大腿部よりも低い位置で受け止められるようになるため、着座乗員が後ろ凭れ姿勢となる快適な着座姿勢をとれるようになっている。一方、上記シートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbは、その裏面部が、上述した大腿支持部3Pcの裏面部よりも下方側に大きく膨らんだ形に形成されており、それ自体のパッド厚(着座乗員の尻部を受け止める高さ方向の厚み)が、大腿支持部3Pcよりも厚く形成された構成とされている。これにより、シートクッションパッド3Pは、その尻支え部3Pbの着座面の位置が低く設定された構成でありながら、尻支え部3Pbの大きな厚みによって、着座乗員の尻部から受ける大きな着座圧を広く分散させて尻部を軟らかく受け止められる構成とされている。
Here, as shown in FIG. 5, the
具体的には、上述したシートクッションパッド3Pの裏面部は、上述した尻支え部3Pbの裏面部を頂点Pとして、その前後側に向かってパッド厚が漸次小さくなっていく、逆向きの山状に傾斜した形に形成されている。ここで、図3に示すように、上述したシートクッションパッド3Pは、その発泡成形時に、成形型の型形状によって、その裏面部に上述した通風溝3Paの各配風路が外部に露呈した状態となって形成された構成とされている。そして、上記発泡成形後に、通風溝3Paに蓋をするようにシートクッションパッド3Pの裏面部に非通気性の面状の蓋カバー3Pdが積層状に接着された状態に設けられることにより、上記通風溝3Paが、蓋カバー3Pdによって覆われたシートクッションパッド3Pの裏面側の溝領域を通る形に形成された状態とされている。このように、通風溝3Paは、シートクッションパッド3Pの裏面部に近い下層領域を面内方向に延びた形に形成された状態とされている。
Specifically, the back surface portion of the
詳しくは、上記通風溝3Paは、その上述したシートクッションパッド3Pの発泡成形によって裏面側に開口して形成される形が、上述した尻支え部3Pbの頂点Pを前後方向に跨って開口する形に形成されており、成形後に蓋カバー3Pdで蓋をされることにより、蓋カバー3Pdに空けられた吸気接続口3Pd1とダクト接続口3Pd2とを通じて外部に開口した形に形成された状態とされている。上述した蓋カバー3Pdに形成された吸気接続口3Pd1は、シートクッションパッド3Pの上述した頂点Pより前側の裏面部領域において開口するように形成されている。また、ダクト接続口3Pd2は、シートクッションパッド3Pの上述した頂点Pより後側の裏面部領域において開口するように形成されている。
Specifically, the shape of the ventilation groove 3Pa opened to the back side by foam molding of the
また、上述したシートクッションパッド3Pは、図4に示すように、そのシートクッションフレーム3Fのリヤフレーム3Fcに接触して設けられる後部箇所3Peが、円管状に形成されたリヤフレーム3Fcの外周面に沿って巻かれるように曲げられた形に形成されており、この曲げられた後部箇所3Peのシート幅方向の中央部に、形状が部分的に肉抜きされた形の空洞部3Pe1が形成されている。この空洞部3Pe1も、上述した通風溝3Paと同様に、シートクッションパッド3Pの発泡成形時の成形型の形状によって形作られており、シートクッションパッド3Pの後部箇所3Peのシート幅方向の中央部において、高さ方向に断面矩形状の形に貫通して形成された状態とされている。
Further, as shown in FIG. 4, the
上述した空洞部3Pe1には、図5〜図6に示すように、その内部に、前述した第2のダクト13が高さ方向に通された状態に設けられている。このように、第2のダクト13が、シートクッションパッド3Pの後部箇所3Peに通されて設けられることで、第2のダクト13が後部箇所3Peの更に後側の領域を通ることなく、シート後方側への張り出しが抑えられたコンパクトな状態に配設された状態とされている。しかし、このように第2のダクト13がシートクッションパッド3Pの後部箇所3Peを通って設けられることで、第2のダクト13は、シートクッションフレーム3Fのリヤフレーム3Fcの直ぐ後側を通された状態となり、リヤフレーム3Fcと干渉しやすい近傍箇所に配設された状態となる。
As shown in FIGS. 5 to 6, the above-described
ここで、上述した第2のダクト13は、その一端がシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2に接続され、そこから後ろ上方側に延びて、他端がシートバック2から導かれる蛇腹状の第3のダクト14の下端部と接続される構成として、蛇腹構造とされた第3のダクト14を下方側から支持するために構造強度が高められた硬質な樹脂材により形成されている。そのため、このような硬質な第2のダクト13が車両振動等の作用によってリヤフレーム3Fcと干渉すると、不快な叩き音(干渉音)が発生することがある。
Here, the above-described
そこで、上述した第2のダクト13とリヤフレーム3Fcとの直接の干渉を回避するために、これらの間に不織布から成る軟性の延長部3Baが介在して設けられている。この延長部3Baは、シートクッションパッド3Pの裏面部に一体的に積層された状態に設けられた不織布から成る面状の裏面材3Bから延長されて設けられたものである。この裏面材3Bから延びる延長部3Baを上記干渉を回避するための緩衝材として用いることにより、別部品を増設することなく、上記干渉音を抑えることができるようになっている。ここで、シートクッションパッド3Pが本発明の「シートパッド」に相当し、リヤフレーム3Fcが本発明の「シートフレーム」に相当し、後部箇所3Peが本発明の「(シートフレームとの)接触箇所」に相当し、第2のダクト13が本発明の「付属部品」に相当する。
Therefore, in order to avoid the direct interference between the
ここで、上記裏面材3Bは、シートクッションパッド3Pの発泡成形時に、予め成形型内にセットされた状態でウレタン樹脂の発泡成形が行われることにより、シートクッションパッド3Pの裏面部に一体的に積層された状態として設けられているものである。上記裏面材3Bは、上述した一体成形により、その内部に発泡した樹脂原料が含浸して硬化した状態に形成されるようになっており、シートクッションパッド3Pの裏面部にシートクッションパッド3Pよりも硬質な裏面層を形成した状態として設けられるようになっている。上記裏面材3Bは、図3に示すように、シートクッションパッド3Pの裏面全域に亘って設けられた状態とされている。これにより、図2及び図5に示すように、シートクッションパッド3Pの裏面部は、そのシートクッションフレーム3Fの各枠部によって支えられる各外周部や、各Sばね3Fsによって線に近い状態で支えられる中央部が、それぞれ硬質化されて、これらによって支えられる力を裏面部において広く面方向に分散させて受けられるようになっている。
Here, the
また、図3に示すように、シートクッションパッド3Pの裏面部に開口した形で形成される前述した通風溝3Paも、その凹んだ内周面が、上述した裏面材3Bの一体成形によって硬質化された状態に形成されており、着座乗員からの着座圧を受けても潰れにくい形に形成された状態とされている。なお、上記裏面材3Bは、その通風溝3Pa内に通される所々の部分に孔が形成されており、通風溝3Paのシートクッションパッド3Pの着座面まで貫通する各孔の形を塞がない形に形成されている。
Further, as shown in FIG. 3, the above-described ventilation groove 3Pa formed in an opening shape on the back surface portion of the
上述した裏面材3Bは、図3及び図5〜図6に示すように、上述したシートクッションパッド3Pのリヤフレーム3Fcに巻き掛けられる後部箇所3Peの裏面部にも一体的に積層成形された状態に設けられている。詳しくは、上述した裏面材3Bは、図3及び図4に示すように、上述したシートクッションパッド3Pの後部箇所3Peに高さ方向に貫通して空けられた空洞部3Pe1の形成領域においても、特に切り抜かれることなく延長して設けられた状態とされており、この空洞部3Pe1内に露呈する部分が延長部3Baとして形成されている。
As shown in FIGS. 3 and 5 to 6, the
この延長部3Baは、上述したように、裏面材3Bから部分的に張り出したり切り抜かれたりして片持ち状に繋がって設けられたものではなく、その両隣が他の裏面材3Bの部分と連続的に繋がっている中間部分として形成されたものである。したがって、図5〜図6に示すように、上述した延長部3Baは、常に、その両隣に連続する裏面材3Bの他の部分によって吊持される形で、上述したリヤフレーム3Fcの外周面に覆い掛けられる後部箇所3Peの曲げられた裏面部の形に倣って、リヤフレーム3Fcの外周面に巻かれるように曲げられた形に保持された状態とされている。これにより、延長部3Baは、上述したリヤフレーム3Fcと、空洞部3Pe1内に通された第2のダクト13と、の間に常に一定の状態で介在するように保持された状態に設けられた状態とされている。
As described above, the extension 3Ba is not provided in a cantilevered manner by being partially overhanged or cut out from the
次に、吸気装置10の構成について説明する。図2及び図5に示すように、排風機11は、前述したシートクッションフレーム3Fに掛着された4本のSばね3Fsのうちの中央2本の各Sばね3Fsに跨って、これらの下部にネジ止めされて固定された状態として設けられている。詳しくは、排風機11は、図5において前述したように、シートクッションパッド3Pのパッド厚が最も厚い尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pよりも前側の領域に配設されており、吸気口11Aがシート上方側に向けられた状態として、第1のダクト12により、上述したシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成された吸気接続口3Pd1に接続された状態とされている。この吸気接続口3Pd1は、前述もしたように、シートクッションパッド3Pの裏面部に接着されて設けられる面状の蓋カバー3Pdに形成されたものであり、シートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pよりも前側の領域に開口して形成されている。
Next, the configuration of the
第2のダクト13は、図5に示すように、上述したシートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pよりも後側の領域に配設されており、その一端が、シートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2に接続されており、そこから後ろ上方側に延びて、他端がシートバック2から導かれる蛇腹状の第3のダクト14の下端部と接続された状態とされている。このように、第2のダクト13が、シートクッションパッド3Pの頂点Pより後側の領域の裏面部に形成されたダクト接続口3Pd2と接続されて、シートクッションパッド3P内の空間(通風溝3Pa)を通じて頂点Pより前側の領域に配された排風機11と連通した状態に接続されていることにより、第2のダクト13が頂点Pを前後方向に跨ることなく配設された構成となっている。
As shown in FIG. 5, the
これにより、シートクッションパッド3Pの尻支え部3Pbが、着座乗員の尻部から大きな着座荷重を受けて下方側に大きく撓むことがあっても、第2のダクト13がシートクッションパッド3Pの裏面部によって上方側から押し曲げられるような無理な負荷を受けることがないようになっている。また、第2のダクト13が尻支え部3Pbの裏面部の頂点Pを前後方向に跨らないようになっていることから、第2のダクト13のシート高さ方向の配置スペースがコンパクトに抑えられている。
As a result, even if the buttocks support portion 3Pb of the
また、本実施例のように、排風機11の吸気口11Aが上向きに配されているために、吸気口11Aとシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成された吸気接続口3Pd1との間(第1のダクト12)の高さ領域に第2のダクト13を接続すると排風機11の設置高さを下げなければならなくなる構成において、第2のダクト13をシートクッションパッド3Pの裏面部(蓋カバー3Pd)に形成されたダクト接続口3Pd2と接続してシートクッションパッド3P内の空間(通風溝3Pa)を通じて排風機11と連通させる構成を採ることにより、排風機11の設置高さを下げることなく、第2のダクト13と排風機11とを高さ方向に重ねて配置して、高さ方向の配置スペースをコンパクトに抑えることができる。
Further, as in the present embodiment, since the
このように、本実施例のシート1の構成によれば、シートクッションパッド3Pの裏面部に設けられる裏面材3Bに延長部3Baを形成することにより、部品点数を増大させることなく、第2のダクト13(付属部品)とシートクッションフレーム3Fとの干渉音を抑えることができる。また、シートクッションパッド3Pに第2のダクト13を通すことのできる空洞部3Pe1が形成されることにより、第2のダクト13をシートクッション3の前後幅内に収めたコンパクトな状態に配設することができる。また、上記空洞部3Pe1の形成によって同部に露呈する裏面材3Bの領域部を延長部3Baとすることで、裏面材3Bに実質的な延長形状を設けることなく延長部3Baを合理的に形成することができる。
Thus, according to the configuration of the
また、シートクッションパッド3Pのリヤフレーム3Fcとの接触箇所となる下方側に曲げられた形状の後部箇所3Peの一部に高さ方向に貫通する空洞部3Pe1が形成されることで、空洞部3Pe1内に露呈する延長部3Baが、リヤフレーム3Fcと第2のダクト13との間に介在して設けられる構成となる。したがって、延長部3Baをリヤフレーム3Fcと第2のダクト13との間に介在させて設ける構成を、空洞部3Pe1の形成のみによって簡単に形成することができる。また、形成された延長部3Baは、その周縁部が、シートクッションパッド3P裏の裏面材3Bと連続する構成となるため、延長部3Baを強く形状維持した状態に設けることができる。
Further, a cavity 3Pe1 penetrating in the height direction is formed in a part of the rear part 3Pe bent downward so as to be in contact with the rear frame 3Fc of the
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、上記各実施例では、本発明の乗物用シートの一例として、自動車のシート1を例示したが、本発明の乗物用シートは、自動車以外の車両や、鉄道、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートに適用することができるものである。
As mentioned above, although the embodiment of the present invention has been described using one example, the present invention can be implemented in various forms in addition to the above example. For example, in each of the above embodiments, the
また、本発明の互いに干渉しやすい配置関係となる「付属部品」と「シートフレーム」の構成について、上記実施例では、第2のダクト13とシートクッション3のリヤフレーム3Fcを例示したが、「付属部品」は、ダクトの他、配線やケーブル等のシートに付属して設けられる何らかの部品であればよい。また、「シートフレーム」は、上記「付属部品」がその近傍箇所を通って配設されるフレーム部位であればよく、シートクッションの構成フレームの他、シートバックの構成フレームであってもよい。なお、「付属部品」は、「シートフレーム」との干渉によって干渉音を発生させる「硬質」のものに限らず、「軟質」のものであってもよい。「付属部品」が軟質のものであっても、「シートフレーム」との間に「裏面材」の「延長部」が介在して設けられることにより、「シートフレーム」のような硬質物との擦れによる損傷を緩和させることができるからである。
In addition, in the above embodiment, the
また、「シートパッド」に、「付属部品」を通すための「空洞部」が形成されず、「裏面材」の「延長部」が、「裏面材」の一部を部分的に延長させて張り出させたり切り抜かれたりして形成されたものであってもよい。すなわち、「裏面材」の「延長部」は、「裏面材」の面内方向(延長方向)に面一状に延びて機能するものでなくてもよく、「シートフレーム」と「付属部品」との間に介在するように「裏面材」から垂れ下げられた状態に設けられたり、所定方向に曲げられて設けられたりするものであってもよい。また、「裏面材」は、上記実施例で示したような、シートパッドとの一体成形により含浸硬化して積層された状態に形成される不織布の他、シートパッドの構造強度を高めたりシートパッドとシートフレームとの間に生じる異音を防止したりするためにシートパッドの裏面部に一体的に積層されて設けられる様々な軟性の面材を適用することができるものである。 In addition, the “cavity” for passing the “accessory part” is not formed in the “seat pad”, and the “extension part” of the “back material” partially extends the “back material”. It may be formed by overhanging or cutting out. That is, the “extension portion” of the “back material” does not have to function in a plane extending in the in-plane direction (extension direction) of the “back material”. It may be provided in a state of being hung down from the “back surface material” so as to be interposed between the two, or bent in a predetermined direction. In addition to the non-woven fabric formed in a laminated state by impregnating and curing by integral molding with the seat pad as shown in the above embodiment, the “back material” increases the structural strength of the seat pad, In order to prevent abnormal noise generated between the seat pad and the seat frame, various soft face materials provided integrally laminated on the back surface portion of the seat pad can be applied.
また、「シートパッド」に形成される「空洞部」は、「シートパッド」の四隅のいずれかの箇所に形成されていてもよい。この場合、「空洞部」が矩形状となっているときには、この「空洞部」内に露呈する「裏面材」の「延出部」は、「裏面材」とひと繋がりとなっている2辺の縁部において支持されて、裏面材と面一状の形状状態に保たれることとなる。なお、「シートパッド」に形成される「付属部品」を通すための「空洞部」は、断面が矩形状の他、丸型のものや三角型のものであってもよい。 Further, the “cavity” formed in the “seat pad” may be formed at any one of the four corners of the “seat pad”. In this case, when the “cavity” has a rectangular shape, the “extended portion” of the “back material” exposed in the “cavity” is connected to the “back material” on two sides. It will be supported in the edge part of this, and it will be maintained in the state of the same shape as a back material. In addition, the “cavity portion” for passing the “accessory part” formed in the “seat pad” may be a round shape or a triangular shape in addition to a rectangular cross section.
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3P シートクッションパッド(シートパッド)
3Pa 通風溝
3Pb 尻支え部
3Pc 大腿支持部
3Pd 蓋カバー
3Pd1 吸気接続口
3Pd2 ダクト接続口
3Pe 後部箇所(シートフレームとの接触箇所)
3Pe1 空洞部
3B 裏面材
3Ba 延長部
3C シートクッションカバー
3F シートクッションフレーム
3Fa サイドフレーム
3Fb フロントパネル
3Fc リヤフレーム(シートフレーム)
3Fs Sばね
4 スライド装置
10 吸気装置
11 排風機
11A 吸気口
11B 排気口
12 第1のダクト
13 第2のダクト(付属部品)
14 第3のダクト
P 頂点
1 seat (vehicle seat)
2 Seat back 3
3Pa Ventilation groove 3Pb Bottom support part 3Pc Thigh support part 3Pd Lid cover 3Pd1 Intake connection port 3Pd2 Duct connection port 3Pe Rear part (contact point with seat frame)
14 3rd duct P vertex
Claims (3)
前記シートパッドの前記裏面部には、前記シートパッドの構造特性を高めるように機能する軟性の裏面材が一体的に積層された状態に設けられており、
前記裏面材は、前記シートパッドの前記裏面部より形状が外側に張り出すように延長された延長部を有し、該延長部が前記シートフレームと前記付属部品との間に介在して設けられていることを特徴とする乗物用シート。 A vehicle seat comprising: a seat frame; a seat pad provided with a back surface portion in contact with the seat frame; and an accessory disposed through a location near the seat frame that easily interferes with the seat frame. Because
The back surface portion of the seat pad is provided in a state where a soft back material that functions to enhance the structural characteristics of the seat pad is integrally laminated,
The back material has an extension portion extended so that the shape projects outward from the back surface portion of the seat pad, and the extension portion is provided between the seat frame and the accessory. A vehicle seat characterized by
前記シートパッドには、その一部に、前記付属部品を通すための肉抜きされた空洞部が形成されており、前記延長部は、前記空洞部の形成によって同空洞部に露呈する前記裏面材の領域部として形成されていることを特徴とする乗物用シート。 The vehicle seat according to claim 1,
In the seat pad, a hollow portion is formed in a part of the seat pad through which the accessory part passes, and the extension portion is exposed to the hollow portion by forming the hollow portion. A vehicle seat characterized by being formed as a region portion of the vehicle.
前記シートパッドは、その前記シートフレームに接触して設けられる前記裏面部の接触箇所が、前記シートフレームの外周面に沿って巻かれるように曲げられた形に形成されており、この曲げられた接触箇所の一部に前記空洞部が形成されることにより、前記延長部が前記シートフレームと前記付属部品との間に介在して設けられた状態とされていることを特徴とする乗物用シート。
The vehicle seat according to claim 2,
The seat pad is formed in a bent shape so that the contact portion of the back surface portion provided in contact with the seat frame is wound along the outer peripheral surface of the seat frame. A vehicle seat characterized in that the cavity is formed in a part of a contact location, so that the extension is provided between the seat frame and the accessory. .
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