JP2014094097A - 生体情報検出装置、及び生体情報検出方法 - Google Patents

生体情報検出装置、及び生体情報検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利用者の状態による信号変化の影響を低減できる生体情報検出装置、及び生体情報検出方法を提供すること目的とする。
【解決手段】一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出部と、一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、電極が生体に装着されているか否かを検出する装着検出部と、装着検出部が検出した結果に基づいて、一対の電極のうち一方の電極に接続する電位を切り替える切替部と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、生体情報検出装置、及び生体情報検出方法に関する。
利用者の生体情報を検出する生体情報検出装置として、例えば心拍計が知られている。心拍計は、装着ベルトに取り付けられた一対の電極(胸電極)の間に発生した利用者の心電位を処理して心電位信号を検出する。また、心拍計は、この心電位信号を内部で演算して心拍数を算出して受信機へ送信するか、或いは心電位信号を増幅して増幅した心電位信号を外部へ送信する。受信機は、心拍計が算出した心拍数を、或いは心拍計が送信した心電位信号に基づいて心拍数を算出して心拍数を利用者に周知する。
このような一対の電極間には、皮膚抵抗が形成される。そして、一対の電極が被験者に装着された場合、皮膚抵抗を介して両電極間に電流が流れる。
例えば、特許文献1に記載の装置では、電極が被験者に装着されたか否かを電気インピーダンスにより検出する。特許文献1に記載の装置では、一対の電極のうち、一方の電極を、プルアップ抵抗を介して電源電圧に接続する。また、特許文献1に記載の装置では、プルアップ抵抗に接続されている電極が、検出器とともに信号の解析を行う解析装置にも接続されている。
特表2008−531174号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、電極を装着している利用者が安静な状態ではない場合、皮膚抵抗が利用者の動きに応じて変化する。なお、利用者が安静ではない状態とは、例えば、利用者が歩行や運動を行っている状態などである。そして、特許文献1に記載の技術では、プルアップ抵抗に接続されている電極が、装着の検出を行う検出器と解析装置とに接続されているため、皮膚抵抗が変化した場合、解析装置に入力される信号を検出するための基準となる電圧が変化する。このため、特許文献1に記載の技術では、利用者の状態に応じて電極により取得した信号が変化するので、取得した信号が安定しないという問題点があった。
本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、利用者の状態による信号変化の影響を低減できる生体情報検出装置、及び生体情報検出方法を提供すること目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る生体情報検出装置は、一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出部と、前記一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、前記電極が生体に装着されているか否かを検出する装着検出部と、前記装着検出部が検出した結果に基づいて、前記一対の電極のうち一方の電極に接続する電位を切り替える切替部と、を備えることを特徴としている。
また、本発明の一態様に係る生体情報検出装置において、前記切替部は、前記装着検出部により前記電極が生体に装着されていると検出された場合、前記一対の電極のうち一方の電極を、前記抵抗を介して接地し、前記装着検出部により前記電極が生体に装着されていないと検出された場合、前記一対の電極のうち一方の電極を、前記抵抗を介して電源電圧に接続するようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る生体情報検出装置において、前記生体情報検出部の電源が、前記装着検出部が検出した結果を示す装着検出信号ラインと接続されているようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る生体情報検出装置において、前記装着検出部が検出した結果に基づいて、前記切替部の接続を切り替える切替信号を生成する制御部を備え、前記切替部は、前記制御部が生成した前記切替信号に応じて、前記一対の電極のうち一方の電極を、抵抗を介して電源電圧に接続または接地に切り替えるようにしてもよい。
また、本発明の一態様に係る生体情報検出装置において、前記制御部は、前記生体情報検出部が生体情報を検出できない状態で、予め定められている時間が経過した後、前記一対の電極のうち一方の電極を、抵抗を介して電源電圧に接続する前記切替信号を生成するようにしてもよい。
上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る生体情報検出方法は、生体情報検出部が、一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出手順と、装着検出部が、前記一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、前記電極が生体に装着されているか否かを検出する装着検出手順と、切替部が、前記装着検出手順により検出された結果に基づいて、前記一対の電極のうち一方の電極に接続する電位を切り替える切替手順と、を含むことを特徴としている。
本発明によれば、利用者の状態による信号変化の影響を低減できる生体情報検出装置、及び生体情報検出方法を提供できる。
本実施形態に係る心拍計測システムの構成を示すブロック図である。 心拍計測装置の外観を示す図である。 出力装置の外観を示す図である。 本実施形態に係る装着検出回路、心拍検出回路の構成例を説明する概略回路図である。 本実施形態に係る心拍計測装置の動作例を説明するフローチャートである。 本実施形態におけるA点の電圧、心拍数を示す信号、切替信号の各波形の一例を説明する図である。 比較例である心拍計測装置の構成例を説明する概略回路図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。また、以下の例では、生体情報検出装置の一例として、心拍計測システムを例に説明する。
図1は、本実施形態に係る心拍計測システム1の構成を示すブロック図である。心拍計測システム1は、心拍計測装置100、及び出力装置200を備えている。図2は、心拍計測装置100の外観を示す図である。図2に示すように、心拍計測装置100は、利用者の胸部の全周に亘って装着されるように略環状に形成されている。心拍計測装置100は、利用者の胸部にベルトによって装着され、一対の電極を身体の胸部(生体表面)に接触させることにより、心臓の鼓動に伴って発生する心電信号を検出し、検出した心電信号に基づいて心拍数を算出する。図3は、出力装置200の外観を示す図である。図3に示すように、出力装置200は、例えば腕時計型のものであって、利用者の手首(腕)にベルトによって装着される。出力装置200は、利用者の手首の全周に亘って装着されるように略環状に形成されている。
図1に示すように、心拍計測装置100は、電源部110、計測部120、送信回路130、及びアンテナ140を含んで構成されている。
電源部110は、心拍計測装置100が備える各部に電力を供給する。
計測部120は、電極121、電極122、装着検出回路(装着検出部)123、心拍検出回路(生体情報検出部)124、及び制御部125を含んで構成されている。計測部120は、一定時間毎に利用者の心拍数を計測し、計測した心拍数を出力する。
電極121と電極122とは、一対の電極であり、心臓の鼓動に伴って発生する心電信号を検出する。
図4に示すように利用者が心拍計測装置100を胸部に装着すると、電極121と電極122との間に皮膚抵抗RHが形成され、この皮膚抵抗RHに応じた電流が両電極間に流れる。
装着検出回路123は、両電極間に流れる電流に基づく電圧により、利用者が心拍計測装置100を装着したか否かを検出し、検出した結果を示す装着検出信号を制御部125に出力する。
心拍検出回路124は、電極121と電極122とが検出した心電信号を増幅し、増幅した心電信号を心拍検出信号として制御部125に出力する。
制御部125は、心拍計測装置100が備える各部を制御する。また、制御部125は、心拍検出回路124から出力される心電信号のパルス間隔に応じて心拍数を算出する。ここで、心電信号のパルス間隔とは、例えば心電信号のピーク間の間隔である。
制御部125は、装着を示す装着検出信号が入力されるまで、装着検出回路123にローレベルの電圧VLの切替信号を出力する。制御部125は、装着検出回路123から入力された装着検出信号に基づいて、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されているか否かを判別する。心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていると判別されたとき、制御部125は、切替信号をローレベルの電圧VLからハイレベルの電圧VHに切り替える。制御部125は、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていると判定されたとき、算出した心拍数を示す情報を計測結果としてアンテナ140を介して出力装置200に送信する。
制御部125は、心拍検出回路124から入力された心拍検出信号に基づいて、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていない非装着状態であるか否かを判別する。制御部125は、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていない非装着状態であると判別した後、切替信号を、ハイレベルの電圧VHからハイレベルの電圧VLに切り替える。なお、電圧VHは、電源電圧VDDが3[V]の場合、例えば2[V]〜3[V]の範囲の電圧である。電圧VLは、電源電圧が3[V]の場合、例えば0[V]〜1[V]の範囲の電圧である。
出力装置200は、電源部210、アンテナ220、受信回路230、制御部240、表示部250、入力部260、報知部270、照明部280、及び装着部290を含んで構成されている。
電源部210は、出力装置200が備える各部(除く装着部290)に電力を供給する。
受信回路230は、心拍計測装置100から送信される心拍数を示す情報を、アンテナ220を介して受信し、受信した心拍数を示す情報を制御部240に出力する。
制御部240は、出力装置200が備える各部を制御する。また、制御部240は、心拍計測装置100から受信した情報に基づいて、心拍数を表示部250に表示する。
表示部250は、情報を表示するディスプレイである。表示部250は、一例として液晶表示装置(LCD)によって構成される。表示部250には、心拍数の表示以外に、例えば時刻が表示される。
入力部260は、利用者からの操作入力を検出し、検出した結果に基づく情報を制御部240に出力する。
報知部270は、音を出力するスピーカである。例えば、報知部270は、利用者からの操作入力を検出する毎に音を出力するようにしてもよい。
照明部280は、暗い場所等においても表示部250を利用者が視認できるように、入力部260が検出した結果に応じて、表示部250に光を照射する。
装着部290は、出力装置200を利用者の腕に装着するものであり、例えばベルトである。
図4は、本実施形態に係る装着検出回路123、心拍検出回路124の構成例を説明する概略回路図である。図4に示すように、装着検出回路123は、抵抗R2、抵抗R3、スイッチ(切替部)SW1、及びインバータ回路T1を備えている。心拍検出回路124は、コンデンサC1、コンデンサC2、抵抗R4、抵抗R5、抵抗R6、及びトランジスタT2を備えている。
また、抵抗R1は、一方端が電極121に接続され、他方端が装着検出回路123の入力端と心拍検出回路124の入力端とに接続されている。また、図4において、VDDは電源電圧を示し、VSSは、0Vを示す。
まず、装着検出回路123の構成について説明する。
スイッチSW1は、入力端aが抵抗R3の一方端に接続され、入力端bが電極122に接続され且つ接地され、出力端cが抵抗R2の一方端に接続され、制御端dが制御部125に接続されている。制御部125からスイッチSW1の制御端dに出力されている信号は、切替信号である。
抵抗R2は、他方端が抵抗R1の他方端と、インバータ回路T1の入力端と、心拍検出回路124のコンデンサC1の一方端とに接続されている。なお、抵抗R1の他方端と抵抗R2の他方端とインバータ回路T1の入力端との交点をA点とする。
抵抗R3は、他方端が電源電圧に接続されている。
インバータ回路T1は、出力端子が心拍検出回路124の抵抗R5の一方端と、制御部125とに接続されている。また、インバータ回路T1の出力信号は、装着検出信号である。
次に、心拍検出回路124の構成について説明する。図4には心拍検出回路124の初段増幅回路のみが記載されており、後段のフィルタ回路と波形整形回路は省略している。
コンデンサC1は、他方端が抵抗R4の一方端と、トランジスタT2のベースとに接続されている。
抵抗R4は、他方端がトランジスタT2のコレクタと、抵抗R5の他方端と、コンデンサC2の一方端とに接続されている、
トランジスタT2は、エミッタが抵抗R6の一方端に接続されている。トランジスタT2は、NPN型トランジスタである。
抵抗R6は、他方端が接地されている。
コンデンサC2は、他方端が後段のフィルタ回路(図示せず)と接続される。フィルタ回路の後段に接続される波形整形回路(図示せず)の出力が制御部125に接続されている。波形整形回路から制御部125に出力される信号は、心拍検出信号(生体情報検出信号)である。
ここで、切替信号とスイッチSW1の動作について説明する。
スイッチSW1は、切替信号がローレベルの電圧VLのとき、入力端aと出力端cとが接続されるように切り替える。スイッチSW1は、切替信号がハイレベルの電圧VHのとき、入力端bと出力端cとが接続されるように切り替える。このため、非装着時において切替信号がローレベルの電圧VLのとき、抵抗R2の一方端は、スイッチSW1及び抵抗R3を介してプルアップ接続される。装着時において切替信号がハイレベルの電圧VHのとき、抵抗R2の一方端は、スイッチSW1を介してプルダウン接続される。
ここで、心拍検出回路124に供給される電力について説明する。
上述したように、心拍検出回路124の電源は、装着検出回路123が検出した結果を示す装着検出信号ラインと接続されている。また、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されている装着状態の場合、装着検出信号の信号レベルはハイレベルである。この構成により、装着時、心拍検出回路124の電源にはハイレベルの電力が供給され、非装着時、心拍検出回路124の電源にはローレベルの電力が供給される。
次に、心拍計測装置100の動作例を、図4〜図6を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る心拍計測装置100の動作例を説明するフローチャートである。
(ステップS1)制御部125は、初期状態として、装着検出回路123のスイッチSW1にローレベルの電圧VLの切替信号を出力する。次に、スイッチSW1は、入力された切替信号に応じて、入力端aと出力端cとを接続し、抵抗R2をプルアップ接続するように切り替える。
(ステップS2)制御部125は、装着検出回路123から入力されたハイレベルの装着検出信号に基づいて、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されているか否かを判別する。制御部125は、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていると判別した場合(ステップS2;Yes)、ステップS3に進み、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていないと判別した場合(ステップS2;No)、ステップS2を繰り返す。
(ステップS3)制御部125は、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていると判別した場合、スイッチSW1にハイレベルの電圧VHの切替信号を出力する。次に、スイッチSW1は、入力されたハイレベルの電圧VHの切替信号に応じて、入力端bと出力端cとを接続し、抵抗R2をプルダウン接続するように切り替える。なお、制御部125は、スイッチSW1にハイレベルの電圧VHの切替信号を出力後、装着検出信号がローレベルに切り替わってもスイッチSW1の接続状態を切り替えない。
(ステップS4)心拍検出回路124は、電極121と電極122とが検出した心電信号を増幅し、増幅した心電信号を心拍検出信号として制御部125に出力する。
(ステップS5)制御部125は、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されているか否かを判別する。制御部125は、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていると判別した場合(ステップS5;Yes)、ステップS4に戻る。制御部125は、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていないと判別した場合(ステップS5;No)、ステップS6に進む。
(ステップS6)制御部125は、予め定められている時間の間、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続しているか否かを判別する。なお、予め定められている時間は、例えば1分間である。制御部125は、予め定められている時間の間、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続していると判別した場合(ステップS6;Yes)、ステップS7に進む。制御部125は、予め定められている時間の間、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続していないと判別した場合(ステップS6;No)、ステップS4に戻る。
(ステップS7)制御部125は、予め定められている時間の間、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続していると判別した場合、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていない非装着状態であると判別する。次に、制御部125は、判別した結果に基づいて、装着検出回路123のスイッチSW1にローレベルの電圧VLの切替信号を出力する。次に、スイッチSW1は、入力された切替信号に応じて、入力端aと出力端cとを接続し、抵抗R2をプルアップ接続するように切り替える。
次に、制御部125は、装着検出信号の電圧値がローレベルであるか否かを判別する。
制御部125は、装着検出信号の電圧値がローレベルではないと判別した場合、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていない非装着状態ではない可能性もあるため、スイッチSW1にハイレベルの電圧VHの切替信号を出力し、再度、予め定められている時間、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続しているか否かを判別する。
制御部125は、装着検出信号の電圧値がローレベルであると判別した場合、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着されていない非装着状態であるため、ステップS2に戻る。
ここで、ステップS7において、制御部125が、装着検出信号の電圧値がローレベルであるか否かを判別する理由を説明する。
心拍計測装置100の装着状態が一時的にずれたため、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続することもある。このため、制御部125は、予め定められている時間の間、心拍検出回路124から心拍検出信号が入力されていない状態が継続していると判別した場合であっても、A点の電位に基づく装着検出信号を用いて、非装着状態であるか装着状態であるかを判別している。
抵抗R2が抵抗R3を介してプルアップ接続さている場合の装着検出信号は以下の信号レベルである。心拍計測装置100が利用者の胸部から外されている場合、皮膚抵抗RHが形成されていないので、A点の電位はインバータ回路T1の閾値以上になる。これにより、非装着時、装着検出信号はローレベルである。一方、装着時、皮膚抵抗RHが形成されているので、A点の電位はインバータ回路T1の閾値以下になる。これにより、非装着時、装着検出信号はハイレベルである。
次に、心拍計測装置100における各部の波形の一例を説明する。
図6は、本実施形態におけるA点の電圧、心拍数を示す信号、切替信号の各波形の一例を説明する図である。図6(a)は、A点の電圧波形の一例であり、図6(b)は、心拍数を示す波形であり、図6(c)は、切替信号の波形である。図6(a)〜図6(c)において、横軸は時間である。図6(a)及び図6(c)において、縦軸は電圧値であり、図6(b)において縦軸は心拍数である。また、波形S401とS402は、A点の電圧を示す信号の波形であり、波形S411とS412は、心拍数を示す信号の波形である。波形S433は、切替信号の波形である。なお、波形S402とS412については、後述するように、比較例である装着検出回路123がスイッチSW1を備えていない場合の信号波形の一例である。
時刻t0から時刻t1の期間は、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着していない非装着状態である。
非装着状態の場合、図4において、電極121と122との間に皮膚抵抗RHが形成されていないため、両電極間に電流が流れない。制御部125は、装着検出信号が装着を示す状態に切り替わるまで、ローレベルの電圧VLの切替信号をスイッチSW1の制御端dに出力する。これにより、抵抗R2の一方端は、スイッチSW1と抵抗R3を介してプルアップ接続される(図5、ステップS1)。
従って、図6(a)に示すように、A点の電圧値は、ハイレベルの電圧V1である。なお、電圧V1は、例えば電源電圧が3[V]の場合、3[V]である。従って、インバータ回路T1は、入力が閾値以上のハイレベルの電圧値であり、出力である装着検出信号が、ローレベルの電圧値である。
時刻t1において、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着している装着状態である。この結果、電極121と122との間に皮膚抵抗RHが形成されるため、両電極間に電流が流れる。このため、A点の電位は、ハイレベルの電圧V1からローレベルの電圧V2に低下する。なお、電圧V2は、インバータ回路T1の閾値以下の電圧値であり、例えば、0[V]〜1[V]の範囲の電圧値である。このため、インバータ回路T1の出力である装着検出信号が、ローレベルからハイレベルに切り替わる。制御部125は、装着検出信号が、ローレベルからハイレベルに切り替ったことに応じて、心拍計測装置100が利用者の胸部に装着している装着状態であると判別する(図5、ステップS2;Yes)。
制御部125は、判別した結果に応じて、切替信号をローレベルの電圧VLからハイレベルの電圧VHに切り替える。この結果、抵抗R2の一方端は、スイッチSW1を介してプルダウン接続される(図5、ステップS3)。この結果、心拍検出回路124の電源には、ハイレベルの装着検出信号が供給される。
時刻t0から時刻t1の期間において、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数はHR1以下である。なお、HR1は、安静時の心拍数より低い値である。
時刻t1から時刻t2の期間において、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着している装着状態であり、且つ、利用者が安静な状態である。なお、安静な状態とは、例えば、利用者が歩行や運動を行っていない状態等である。この期間、図6(c)の波形S433に示すように、切替信号はハイレベルの電圧VHのままである。また、A点の電位は、図6(a)の波形S401に示すようにほぼローレベルの電圧V2のままである。この期間、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数はHR1より多い略HR2である。なお、HR2は、利用者の安静時における心拍数である。
時刻t2から時刻t3の期間において、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着している装着状態であり、且つ、利用者が歩行または運動を行っている状態である。この期間、図6(c)の波形S433に示すように、切替信号はハイレベルの電圧VHのままである。また、図6(a)の波形S401に示すように、A点の電位は、ほぼローレベルの電圧V2のままである。この期間、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数はHR2より多い。例えば、時刻t2から時刻t3の期間における心拍数の最大値は、HR3である。
時刻t3から時刻t4の期間において、利用者は、心拍計測装置100を胸部に装着している装着状態であり、且つ、安静な状態である。この期間、図6(c)の波形S433に示すように、切替信号はハイレベルの電圧VHのままである。また、図6(a)の波形S401に示すように、A点の電位は、ほぼローレベルの電圧V2のままである。この期間、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数は、運動後のためHR3からHR2に向けて下がる。
時刻t4において、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着していない非装着状態である。この結果、電極121と122との間に電流が流れなくなる。時刻t4において、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数はHR1以下である。
時刻t5において、制御部125は、予め定められている時間、心拍数が検出できない状態が継続していると判別したため、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着していない非装着状態であると判別する(図5、ステップS6;Yes)。制御部125は、判別した結果に応じて、切替信号をハイレベルの電圧VHからローレベルの電圧VLに切り替える。この結果、抵抗R2の一方端は、スイッチSW1と抵抗R3とを介してプルアップ接続される(図5、ステップS7)。
(比較例の説明)
次に、図4において、装着検出回路123がスイッチSW1を備えていず、抵抗R2の一方端が抵抗R3を介してプルアップ接続されている場合を図4の比較例として、図6と図7を用いて説明する。
図7は、比較例である心拍計測装置100aの構成例を説明する概略回路図である。
図7の心拍計測装置100aにおいて、図4に示した心拍計測装置100と構成が異なるのは、装着検出回路123aである。装着検出回路123aは、スイッチSW1を備えていず、抵抗R2、抵抗R3、及びインバータ回路T1を備えている。
抵抗R2は、一方端が抵抗R1の他方端と、インバータ回路T1の入力端と、心拍検出回路のコンデンサC1の一方端とに接続されている。なお、抵抗R1の他方端と抵抗R2の一方端とインバータ回路T1の入力端との交点をA点とする。
抵抗R2は、他方端が抵抗R3の一方端に接続されている。
抵抗R3は、他方端が電源電圧に接続されている。
インバータ回路T1は、出力端子が心拍検出回路124の抵抗R5の一方端と、制御部125とに接続されている。
利用者が心拍計測装置100aを胸部に装着していない非装着状態の場合、皮膚抵抗RHが形成されていないため、抵抗R2は、抵抗R3を介してプルアップ接続される。
利用者が心拍計測装置100aを胸部に装着している装着状態の場合、皮膚抵抗RHが形成されるため、抵抗R2は、皮膚抵抗RHを介してプルダウン接続される。
次に、心拍計測装置100aにおける各部の波形の一例を、図6を用いて説明する。
図6に示すように時刻t0から時刻t1の期間において、利用者は、心拍計測装置100aを胸部に装着していない非装着状態であるため、電極121と122との間に電流が流れない。また、A点は、抵抗R2と抵抗R3を介してプルアップ接続されている。従って、図6(a)に示すように、A点の電位は、ハイレベルの電圧V1である。
時刻t1において、利用者が心拍計測装置100aを胸部に装着している装着状態である。この結果、電極121と122との間に皮膚抵抗RHが形成されるため、両電極間に電流が流れる。これにより、A点の電位は、ハイレベルの電圧V1からローレベルの電圧V2に低下する。このため、インバータ回路T1の出力である装着検出信号は、ローレベルからハイレベルに切り替わる。制御部125は、装着検出信号が、ローレベルからハイレベルに切り替ったことに応じて、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着した装着状態であると判別する。また、時刻t1において、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数はHR1以下である。
時刻t1から時刻t2の期間において、A点の電圧値は、図6(a)の波形S401に示すようにほぼローレベルの電圧V2のままである。この期間、図6(b)の波形S411に示すように、心拍数はHR1より多い略HR2である。
時刻t2から時刻t3の期間において、利用者の運動に応じて皮膚抵抗RHが変化し、皮膚抵抗RHの変化に応じて、図6(a)の波形S402に示すようにA点の電位が変化する。この結果、図6(b)の波形S412に示すように、心拍検出信号は不安定な波形になる。この期間における測定される心拍数の最大値は、例えばHR4である。
以上のように、抵抗R2がプルアップ接続に固定されている場合、図6(b)に示すように、利用者の運動中における心拍検出信号の波形が不安定である。このため、心拍検出回路124は、利用者が運動中、適切な心拍数を検出できないことがあった。
一方、本実施形態では、一対の電極(121、122)の間に生じる電位差に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出部(心拍検出回路124)と、一対の電極の間に生じる電位差に基づいて電極が生体に装着されているか否かを検出する装着検出部(装着検出回路123)と、装着検出部が検出した結果に基づいて一対の電極のうち一方の電極に接続する電位を切り替える切替部(スイッチSW1)と、を備える。
この構成により、本実施形態では、心拍計測装置100が装着されているか否かに応じて抵抗R2をプルアップ接続と、プルダウン接続とにスイッチSW1により切り替えるようにした。これにより、本実施形態の心拍計測装置100は、利用者が運動中であっても、A点の電位を安定させることができるので、利用者の状態による信号変化の影響を低減できる。この結果、本実施形態の心拍計測装置100は、心拍数を適切に検出できる効果が得られる。
なお、本実施形態では、心拍計測装置100が、心拍数を示す情報を出力装置200に送信する例を説明したが、これに限られない。例えば、心拍計測装置100は、利用者が心拍計測装置100を胸部に装着しているか否かを示す装着状態・非装着状態を示す情報も出力装置200に送信するようにしてもよい。この場合、出力装置200は、心拍計測装置100から受信した装着状態・非装着状態を示す情報を表示部250に表示するようにしてもよい。これにより、利用者は、心拍計測装置100が適切に装着されているか否かを知ることができるので、利用者にとって利便性が向上する効果がある。
なお、本実施形態では、心拍計測装置100と出力装置200が分離している例を説明したが、心拍計測装置100が出力装置200を有していてもよい。
また、図4に示した装着検出回路123と心拍検出回路124の構成は一例であり、例えば、心拍検出回路124は、ノイズ除去回路等を介して心拍検出信号を制御部125に出力するようにしてもよい。また、装着検出回路123は、インバータ回路T1を介して装着検出信号を出力する例を説明したが、インバータ回路T1の後段にさらに第2のインバータ回路を介して、装着検出信号を制御部125に出力するようにしてもよい。この場合、抵抗R5の一端には、インバータ回路T1の出力と第2のインバータ回路の入力端との交点の信号が接続されるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、生体情報として心拍数を検出する例を説明したが、これに限られない。心拍計測装置100が検出する生体情報は、電極を用いて検出するものであればよく、例えば、脳波等であってもよい。
なお、本発明における計測部120の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりスイッチSW1の切り替え、及び心拍数の計測を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
1…心拍計測システム、100…心拍計測装置、200…出力装置、110…電源部、120…計測部、121…電極、122…電極、123…装着検出回路、124…心拍検出回路、125…制御部、130…送信回路、140…アンテナ、R1〜R5…抵抗、C1、C2…コンデンサ、SW1…スイッチ、T1…インバータ回路、T2…トランジスタ

Claims (6)

  1. 一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出部と、
    前記一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、前記電極が生体に装着されているか否かを検出する装着検出部と、
    前記装着検出部が検出した結果に基づいて、前記一対の電極のうち一方の電極に接続する電位を切り替える切替部と、
    を備えることを特徴とする生体情報検出装置。
  2. 前記切替部は、
    前記装着検出部により前記電極が生体に装着されていると検出された場合、前記一対の電極のうち一方の電極を、抵抗を介して接地し、
    前記装着検出部により前記電極が生体に装着されていないと検出された場合、前記一対の電極のうち一方の電極を、前記抵抗を介して電源電圧に接続する
    ことを特徴とする請求項1に記載の生体情報検出装置。
  3. 前記生体情報検出部の電源が、
    前記装着検出部が検出した結果を示す装着検出信号ラインと接続されている
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体情報検出装置。
  4. 前記装着検出部が検出した結果に基づいて、前記切替部の接続を切り替える切替信号を生成する制御部を備え、
    前記切替部は、
    前記制御部が生成した前記切替信号に応じて、前記一対の電極のうち一方の電極を、抵抗を介して電源電圧に接続または接地に切り替える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の生体情報検出装置。
  5. 前記制御部は、
    前記生体情報検出部が生体情報を検出できない状態で、予め定められている時間が経過した後、前記一対の電極のうち一方の電極を、抵抗を介して電源電圧に接続する前記切替信号を生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の生体情報検出装置。
  6. 生体情報検出部が、一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、生体情報を検出する生体情報検出手順と、
    装着検出部が、前記一対の電極の間に生じる電位差に基づいて、前記電極が生体に装着されているか否かを検出する装着検出手順と、
    切替部が、前記装着検出手順により検出された結果に基づいて、前記一対の電極のうち一方の電極に接続する電位を切り替える切替手順と、
    を含むことを特徴とする生体情報検出方法。
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WO2018151011A1 (ja) * 2017-02-17 2018-08-23 アルプス電気株式会社 生体情報測定装置、生体情報測定装置の装着状態検出方法、及び生体情報測定装置の制御プログラム
US10254877B2 (en) 2014-11-21 2019-04-09 Samsung Electronics Co., Ltd. Touch panel apparatus for measuring biosignals and method of measuring biosignals by using the same

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