JP2014092942A - 旅行アシスト方法とそのプログラムとその記憶装置及び旅行アシストシステム - Google Patents

旅行アシスト方法とそのプログラムとその記憶装置及び旅行アシストシステム Download PDF

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Abstract

【課題】団体旅行において添乗員をアシストするとともに各旅行者を支援することが可能な携帯端末等を実現することを目的とする。
【解決手段】団体旅行客及びその添乗員が各々保有する複数の携帯端末の間で確立されたアドホック通信によるプライベートネットワークを用いる旅行アシスト方法であって、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能と、を選択実行可能に携帯端末の画面に表示する工程と、団体旅行客または添乗員からの入力に基づいて、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能との少なくともいずれか一つを実行する工程と、を有する旅行アシスト方法とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、団体旅行客及びその添乗員を支援する旅行アシスト方法とそのプログラムとその記憶装置及び旅行アシストシステムに関する。
特許文献1には、旅行サービスシステム、地域情報記憶方法、記憶領域貸し出し方法、サーバー装置及びこのサーバー装置に使用されるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する発明であって、旅行者にサイバースペースを貸し出し、そのサイバースペースを有効利用することができる旅行サービスシステム等を提供することを目的とする発明が開示されている。
下記特許文献1においては、旅行ガイドサーバー、この旅行ガイドサーバー及び携帯端末とネットワークを介して通信する保管用サーバーと、この保管用サーバーとネットワークを介して通信する端末装置とからなり、前記旅行ガイドサーバーは少なくとも旅行者の旅行スケジュール及び旅先の地域情報を記憶するデータベースと、旅行者の旅行スケジュール及び旅先の地域情報に基づいて地域情報を作成する地域情報作成手段とを備え、前記保管用サーバーは、各種情報を保管する保管手段と、旅行者が旅行を予約した時点から旅行が終了してから所定日数経過するまで前記保管手段の一部を個々の旅行者固有の記憶領域として旅行者に貸し出す貸し出し手段とを備え、前記端末装置は前記保管用サーバーに対して情報の取り出し要求を行う要求手段と、前記保管用サーバーからの情報を受信するとこの受信した情報を印刷出力する印刷出力手段とを具備した旅行サービスシステムとする。
そして、上記構成の旅行サービスシステムにより、旅行者は自分の携帯電話機から必要な情報を配信する要求を発信することも可能であり、この要求信号は、保管用サーバーの情報通信部を介して受信され、その配信するのに必要な情報が旅行ガイドサーバーに送信される。そして、旅行者からの配信要求が有ると判断されると、旅行ガイドサーバーは旅行者が必要としている旅行情報を配信し、旅行情報は、情報保管部のサイバースペースに格納される。また、保管用サーバーは携帯電話機にメールでその旅行情報がサイバースペースに入ったことを配信することが記載されている。
また、特許文献1の旅行代理店により管理されている保管用サーバーは、ハードディスク等からなり、旅行ガイドサーバーから送信される旅行ガイド情報を保管したり、旅行者固有の記憶領域(サイバースペース)が確保される保管手段としての情報保管部と、情報保管部に保管されている情報を管理する情報管理部、旅行ガイドサーバーとネットワークを介して情報通信を行うと共に携帯電話機と通信を行い、また端末装置からの旅行ガイド情報等の取り出し要求があると、情報保管部から旅行ガイド情報を取り出して端末装置に送信手段によって送信する情報通信部、制御部とを備えていることが開示されている。
特開2002−328978号公報
上述した特許文献1においては、旅行者の携帯端末とインターネット通信が可能な他の複数のサーバーが、旅行者の要求等に応じて予めサーバーに記憶された旅程等の必要な旅行ガイド情報を携帯端末に提供することができる。
しかし、旅行者の携帯端末とインターネット接続される複数の固定サーバーに予め記憶される旅行ガイド情報は、内容が固定化されたものであり限定されるものである。また、旅行者はサーバーから一方的に既存の情報を選択的に入手するのみであり、その場その状況に対応したフレキシブルな情報ではなく、その情報入手も個々の旅行者の操作如何に依存するものである。
一方、実際には置かれる環境や状況・場面が時々刻々と変化する現実の旅行中においては、旅行者と同一の場面や環境中に時間を一にして現実に身を置く添乗員とのリアルタイムでの情報交換が容易に可能となることが、旅行客にとって望ましい。
また、団体旅行においては、団体行動としての解散、集合、移動、観光等の各場面や旅行の各状況が旅行員及び添乗員の間で同一であることに加え、観光中に必要とされる情報も旅行者全員に時期を一にして共通的に必要とされる場合も多い。
本発明は、上述した問題点に鑑み為された発明であって、団体旅行において添乗員をアシストするとともに各旅行者を支援することが可能な携帯端末等を実現することを目的とする。
本発明の旅行アシスト方法は、団体旅行客及びその添乗員が各々保有する複数の携帯端末の間で確立されたアドホック通信によるプライベートネットワークを用いる旅行アシスト方法であって、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能と、を選択実行可能に携帯端末の画面に表示する工程と、団体旅行客または添乗員からの入力に基づいて、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能との少なくともいずれか一つを実行する工程とを有する。
本発明の旅行アシスト方法は、好ましくは音声翻訳機能が選択された場合に、団体旅行客が各々保有する各携帯端末において、旅行客からの音声入力に対応して、翻訳された音声出力を旅行客に提供することを特徴とする。
本発明の旅行アシスト方法は、さらに好ましくは集合状況確認機能が選択された場合に、添乗員の保有する携帯端末を中心として、団体旅行客が保有する各携帯端末について、各々予め定められた所定の距離範囲内に位置するか否かをアドホック通信を用いて判断し、添乗員に通知することを特徴とする。
本発明の旅行アシスト方法は、さらに好ましくはイヤホンガイド機能が選択された場合に、添乗員からの音声ガイダンスをアドホック通信を用いて添乗員が保有する携帯端末から、団体旅行客の保有する各携帯端末に一斉に配信することを特徴とする。
本発明の旅行アシスト方法は、さらに好ましくは緊急通報機能が選択された場合に、添乗員からの音声またはメールによる緊急通報を、団体旅行客が保有する各携帯端末に一斉に配信し、団体旅行客が保有する各携帯端末を介して団体旅行客の各々に通知し、団体旅行客が保有する各携帯端末の画面に表示された確認ボタンをタッチすることで、団体旅行客は緊急通報を確認済みであることを各々添乗員に通知することを特徴とする。
本発明の旅行アシスト方法は、さらに好ましくはリアルタイム行動確認機能が選択された場合に、添乗員が保有する携帯端末からの要求に応じて、GPSにより確認された団体旅行客が各々保有する各携帯端末のリアルタイムでの位置を、添乗員が保有する携帯端末の画面に表示された地図上に表示することを特徴とする。
本発明のプログラムは、上述のいずれかに記載の旅行アシスト方法を携帯端末に実行させるためのプログラムであることを特徴とする。
本発明の記憶装置は、上述のプログラムを格納した記憶装置であることを特徴とする。
本発明の旅行アシストシステムは、団体旅行客及びその添乗員が各々保有する複数の携帯端末の間で確立されたアドホック通信によるプライベートネットワークを用いる旅行アシストシステムであって、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能と、を選択実行可能に携帯端末の画面に表示し、団体旅行客または前記添乗員からの入力に基づいて、スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能との少なくともいずれか一つを実行することを特徴とする。
本発明の旅行アシストシステムは、好ましくは音声翻訳機能が選択された場合に、団体旅行客が各々保有する各携帯端末において、旅行客からの音声入力に対応して、翻訳された音声出力を旅行客に提供することを特徴とする。
本発明の旅行アシストシステムは、さらに好ましくは集合状況確認機能が選択された場合に、添乗員の保有する携帯端末を中心として、団体旅行客が保有する各携帯端末について、各々予め定められた所定の距離範囲内に位置するか否かをアドホック通信を用いて判断し、添乗員に通知することを特徴とする。
本発明の旅行アシストシステムは、さらに好ましくはイヤホンガイド機能が選択された場合に、添乗員からの音声ガイダンスをアドホック通信を用いて添乗員が保有する携帯端末から、団体旅行客の保有する各携帯端末に一斉に配信することを特徴とする。
本発明の旅行アシストシステムは、さらに好ましくは緊急通報機能が選択された場合に、添乗員からの音声またはメールによる緊急通報を、団体旅行客が保有する各携帯端末に一斉に配信し、団体旅行客が保有する各携帯端末を介して団体旅行客の各々に通知し、団体旅行客が保有する各携帯端末の画面に表示された確認ボタンをタッチすることで、団体旅行客は緊急通報を確認済みであることを各々添乗員に通知することを特徴とする。
本発明の旅行アシストシステムは、さらに好ましくはリアルタイム行動確認機能が選択された場合に、添乗員が保有する携帯端末からの要求に応じて、GPSにより確認された団体旅行客が各々保有する各携帯端末のリアルタイムでの位置を、添乗員が保有する携帯端末の画面に表示された地図上に表示することを特徴とする。
団体旅行において添乗員をアシストするとともに各旅行者を支援することが可能な携帯端末等を実現できる。
アドホック通信で接続する携帯端末と携帯端末との接続可能範囲を説明する概念図である。 図1に示した携帯端末が、アドホック通信可能なエリア領域内に存在する携帯端末との間の伝送レートを測定するタイムチャートを説明する概念図である。 アドホック接続で構築された典型的なプライべートネットワークを例示する概念図である。 携帯端末と他の携帯端末との間で距離を測定する手順を順次説明するフローチャートである。 本発明のアドホック接続によりプライベートネットワークを構築する手順を順次説明するフローチャートである。 添乗員が所持する親携帯端末と、各旅行者が所持する子携帯端末とのアドホック接続によるプライベートネットワーク構築を概念的に説明する概要図である。 親携帯端末が表示するメイン画面の典型例を説明する概念図である。 旅行者が旅行する場合の典型的な行動パターン及びその関係を説明する概念図である。 集合状況確認システムの処理概要について順次説明するフロー図である。 イヤホンガイドアプリケーションの特徴を説明する図である。 イヤホンガイドアプリケーションの有利な点を説明する図である。 イヤホンガイドアプリケーションの動作及び処理概要について経時的にその流れを説明するフローチャートである。 緊急通報が通知された子携帯端末の表示画面例を説明する概念図である。 緊急通報の動作処理について概要を説明するフローチャートである。 その他の機能としてリアルタイム行動確認機能(行先不明の旅行者捜しと同一機能)と周知事項配信機能とについて説明する図である。 親携帯端末及び/または子携帯端末に追加搭載可能ないわゆる「スマート通訳ポン(登録商標)」について概要を説明する図である。 メイン画面に表示される7つのアイコン例と当該7つのアイコンと関連付けされた機能との関係を例示して説明する図である。
実施形態においては、団体旅行または団体行動等において添乗員等の引率者と旅行者との利便性と安全性を最大限に向上させるコミュニケーションツールを提案する。本コミュニケーションツールでは、後述する各機能の殆どを端末間のアドホック通信により実現するものであり、データ通信料が不要なだけではなく、海外やデータ通信の電波サポート範囲外においても、利用可能となるものである。
本コミュニケーションツールの主たる機能は、イヤホンガイドと集合人員確認と緊急時一斉通報とリアルタイム行動確認とテキスト情報一斉通知と音声通訳機能とである。本ツールにより、団体行動時に重要となる安全、安心及び円滑なスケジュール運営を支援し、緊急事態発生時においてもスムースかつ迅速に適切な対応が可能となるようにサポートできる。
イヤホンガイドは、親携帯端末から子携帯端末へと無線で音声ガイダンスを一斉に通知するものであり、別途のガイド専用機を用いることなく各旅行者が所有するスマートフォンにより案内可能である。
また、集合人員確認は、親携帯端末でリアルタイムに子携帯端末の集合状況を把握可能とするものである。また、GPSを使えない状況下においても親携帯端末から各子携帯端末までの距離を認識し、一定の距離範囲内に存在する端末をサーチして通知する。このため、例えば瓦礫や暗闇の中等においても有用であり、また集合時の点呼が不要となる。
また、緊急時一斉通報は、緊急事態が発生した場合に、親携帯端末から子携帯端末へと一斉に通報や避難案内するものであり、子携帯端末からの受信応答や無事確認応答も可能である。また、アドホック通信網が利用できない場合には、通常の携帯電話回線網を用いることもできる。
また、リアルタイム行動確認は、親携帯端末で複数の子携帯端末の位置をGPSにて地図上でのその場確認を可能とするものである。
また、テキスト情報一斉通知は、旅行日程表や集合場所、集合時間等を親携帯端末から子携帯端末へと文字情報として一斉に配信するものであり、音声通訳機能は、旅行先において外国人とのコミュニケーションが円滑にできるように、スタンドアローンで音声入力を翻訳言語の音声出力とするものである。
従って、例えば修学旅行時において、先生が生徒の集合状況を確認する場合に、先生が保有する親携帯端末を確認すれば、子携帯端末を保有する生徒のその場その時点における集合状況が、一目で把握可能である。そして、万一、集合していない生徒がいれば、当該生徒の子携帯端末を介して速やかに個別に呼び出すことも可能であり、先生は多人数の生徒を容易に把握することができる。
また、緊急時においては、親携帯端末から子携帯端末へと一斉連絡が可能であり、通報を受けた子携帯端末は、生徒が当該通報を確認した後画面に表示される「確認済み」ボタンをタッチすることで、親携帯端末に確認済みであることを通知する。このため、親携帯端末は、全ての子携帯端末の緊急通報確認状況を一目で把握することが可能であり、万一確認済み連絡の来ない生徒がいた場合には、当該生徒の子携帯端末を介して個別に連絡を取ることが可能である。
上述のように、本コミュニケーションツールは、遠足や修学旅行及び観光旅行等の団体行動に好適な便利な機能を有する非クラウド型スマートフォングループシステム構成であり、添乗員や先生等の引率者にとっても極めて馴染みやすく利便性を一つのソフトウェアプログラムにより提供する。
また、上述した機能を有するソフトウェアプログラムとして提供することで、各旅行者や生徒等が日常使用している自身の携帯端末(スマートフォン、アンドロイド)をそのまま利用することができるので、特別な使用方法の教示や練習をしなくても容易に使用でき、ユーザフレンドリーなツールとなる。
また、親携帯端末は複数の子携帯端末を、場所を選ばずに一元的に管理し、把握することができる。すなわち、本コミュニケーションツールは、団体行動時に共通的に必要とされる機能をスマートフォン一台に集約して実現するものであり、引率者にも生徒(旅行者)にも便利である。学校の遠足や修学旅行、各種のツアー団体、企業の研修旅行やその他の団体行動時等に大いに利用することが期待される。
(概要)
本コミュニケーションツールは、親携帯端末1台、子携帯端末例えば49台、合計50台のアンドロイド・スマートフォンで、アドホック接続によるプライベートネットワークを構築する。添乗員が親携帯端末を保有し、各旅行者は子携帯端末を保有する。
また、親携帯端末は、添乗員の仕事のサポートを行うツールとして動作する。子携帯端末は、添乗員の指示、アドバイスを受け取り、旅行者に伝達したり、親携帯端末を介して添乗員に旅行者の情報を通知するためのインターフェースとして動作し、旅行に役立つ様々な情報を旅行者に提供する。
また、親携帯端末及び子携帯端末に搭載するアプリケーションという形態を採用することで、添乗員や旅行者が既に使用しているその時点の携帯端末を利用できる。親携帯端末及び子携帯端末とも同一のアプリケーションとして利用可能である。
また、子携帯端末のアプリケーションは、普段はバックグラウンドで動作しているので、通常のスマートフォンとしての操作を妨げることがない。一方、添乗員からの指令があった場合には、該当するアクションに対応する動作を迅速に遂行するため、前面に登場して所定の動作を行い、それが終わると再びバックグラウンドに移行する。
また、親携帯端末におけるメイン画面では、旅行者全員の現在の状態を表示する。図17は、メイン画面の下方に表示される7つのアイコン例と当該7つのアイコンと関連付けされた機能との関係を例示して説明する図である。
図17に示すように、上述した各機能は、メイン画面の下方に横方向に整列された7つのアイコンと関連付けされて、該当のアイコンをタッチすることで、速やかに対応する機能がバックグラウンドから顕在化されて動作する。
(準備)
旅行を行う上で必要になる情報をあらかじめ親携帯端末に格納しておく。具体的には、旅行者メンバーリスト、旅行者個人情報(氏名等)であり、メイン画面ではこの情報をリスト表示する。
また、旅行スケジュールや旅行関係の資料、本アプリケーションで使用する音声ファイル、動画、静止画などのデータは、汎用PCで作成する事を前提にしているので、PC標準のファイル形式をサポートする。たとえば、旅行者メンバーリストはCSV形式で作成してもよい。
また、旅行者全員に配布する必要のある共通データは、アドホック接続で形成されたプライベートネットワークを利用して全員に配布する。次に、本アプリケーションが備える各機能について個別具体的に以下に説明する。
(イヤホンガイドについて)
イヤホンガイドとは、観光地などでその施設のガイダンス説明について、音声で親携帯端末からすべての子携帯端末にアドホック接続を介して送るガイド機能である。また、その施設の説明文書をあらかじめ子携帯端末に配信しておくこともできる。
まず、添乗員は、自分で親携帯端末のマイクにむかって直接生ガイドを行うか、あらかじめ用意した音声ファイルの再生を行うかを決めてメニューで選択する。その後、添乗員は、イヤホンガイド開始をメニューから選択する。ここでは、生ガイドを行うものとして説明を続ける。
次に、イヤホンガイド開始の指示を親携帯端末から受信した子携帯端末は、バックグラウンド動作から前面での動作に移行する。また、子携帯端末は、画面表示および音声でこれからイヤホンガイドが始まる事を旅行者に通知する。これにより旅行者は、イヤホンをスマートフォンのイヤホンジャックに差し込む。
また、子携帯端末は、再生のハードウェアを初期化する。また、子携帯端末は、イヤホンがイヤホンジャックに差し込まれたことを検出すると、親携帯端末に準備が完了した旨の確認メッセージを送信する。
また、イヤホン差し込み検出は、Enable/Disableできるものとしてもよい。Disableの場合には、ハードウェアの準備ができた時点で親携帯端末に準備が完了した旨のメッセージを送信することとできる。
第3に、親携帯端末は、メイン画面で各子携帯端末の準備ができたか否かを確認する。全員(すなわち全子携帯端末)の準備済み確認が取れたら、添乗員は親携帯端末のマイクに向かってガイダンスを開始する。
マイクからの音声は16KHzサンプリング、PCM16bit形式で、AD−PCM形式1/4に圧縮されたものとできる。また、添乗員の音声によるガイダンスは、すべての子携帯端末に一斉に送信される。この場合の転送レートは、16×2/4=8kbyte/秒とできる。この程度の転送レートの場合、ブルーツースは1,000byteぐらいに区切って送信することができる
また、予め録音された音声ガイダンスファイルの再生を開始する場合は、全員の確認が取れた後、親携帯端末から子携帯端末に対して自動的にファイル内容を送信するものとできる。
第4に、すべての子携帯端末は親携帯端末から送信されてきた音声データを、順次受信するが、受信すると同時に再生することはしない。すなわち、子携帯端末は、自身のバッファーに音声データを規定量だけ記憶する。そして、規定量だけ記憶すると再生を開始する。これにより、いわゆるアンダーフロー、すなわち受信したデータをすべて再生したのに未だ次のデータが来ておらず再生データが欠如して再生が途切れる状態を防ぐことが一定程度可能となる。
具体的には、子携帯端末は、音声データを受信した後約0.4秒遅れて再生することとなる。換言すれば、子携帯端末のバッファーは、親携帯端末から送信されてきた音声データを0.4秒分だけバッファーに記憶した後、古い音声データ(すなわち0.4秒前の音声データ)から順次再生することができる。
また、子携帯端末は、音声データの再生中に受信量と再生量とをモニターし、アンダーフロー検出を行う。子携帯端末はバッファーを余裕を持たせた記憶量としているので、通常オーバーフローは生じない。一方、万一アンダーフローが発生した場合には、再生をポーズさせて継続データが一定量だけ記憶されるまでデータを蓄積しつつ待機する。
第5に、現在音声ガイダンスを行っている施設に関連する説明文や画像がある場合には、子携帯端末は当該説明文や画像を画面に表示してもよい。この説明文や画像は、旅行日程等とともに予め各子携帯端末に配信されているものであってもよい。
予め子携帯端末に配信されている説明文や画像は、親携帯端末からの一斉配信に限定されることはなく、例えば旅行開始前に旅行会社の所定のURLからダウンロード等により取得できるものとしてもよい。
第6に、音声ガイダンスの終了時に、添乗員は親携帯端末のメニューから終了を選択する。これを受けて、親携帯端末は、終了コマンドを子携帯端末に一斉に送信する。
第7に、子携帯端末は音声ガイダンスを終了する旨の通知を親携帯端末から受信すると、再生ハードウェアを停止させて、イヤホンをイヤホンジャックから取り外す旨を旅行者に画面表示等で通知する。
そして、イヤホンジャックが子携帯端末から取り外されて一定時間が経過した後、子携帯端末のイヤホンガイドアプリケーションはバックグラウンド動作モードに入る。なお、音声ガイダンスは、ブルーツースにより伝達されるので、極めて音質の良いガイダンスを提供できることとなる。
図10はイヤホンガイドアプリケーションの特徴を説明する図であり、図11はイヤホンガイドアプリケーションの有利な点を説明する図である。図10及び図11に示すように、従来は例えば博物館や美術館、動物園等において、大型で重いイヤホンガイド専門機がレンタルされて用いられる態様が知られている。
しかし、本アプリケーションを用いると、アドホック接続によるプライベートネットワーク網を用いるので通信費用が不要で、特別な専用機を用いる事無く、個々の旅行者が既に使用しているスマートフォンをガイダンス送信機または受信機として使用できる。
また、図11に示すように、音声ガイダンスを受信する子携帯端末のリストが親携帯端末に表示されて、各子携帯端末の受信準備可否が識別して表示される。このため、親携帯端末を保有する添乗員等は、音声ガイダンスの開始タイミングを旅行者全員の準備完了を確認後とできるので、聞きそびれの旅行者を生じることなく、音声ガイダンスの全旅行者への確実な伝達が可能となる。
また、各旅行者への専用機配布や回収の手間が不要となるだけでなく、さらに図10に示すように、旅行者の手元の携帯端末に、ガイダンスに関連する説明文を表示させながらのガイダンスが可能となり、極めて利便性が高く確実かつ迅速に情報伝達が可能となる。
旅行者は、耳元に届く添乗員の音声ガイダンスを聞きながら、子携帯端末の表示画面に表示される説明文や画像を見て理解を深めることができるので、聴覚と視覚と現地にその場存在するという触覚等の旅行者の五感を用いた迅速かつ的確な理解が可能となる。
図12は、イヤホンガイドアプリケーションの動作及び処理概要について経時的にその流れを説明するフローチャートである。そこで、図12に示した各ステップに基づいて、イヤホンガイドアプリケーションの動作及び処理概要の流れを以下に説明する。
(ステップS1210)
添乗員が自ら音声ガイダンスを発話するか、予め準備されたガイダンス音声ファイルの再生を行うかを、親携帯端末を保有する添乗員が選択し、親携帯端末へ入力する。
(ステップS1220)
添乗員が、親携帯端末の表示画面に表示されているメニュー画面から、イヤホンガイド開始ボタンをタッチして選択する。親携帯端末は、イヤホンガイドのアプリケーションを開始するとともに、全ての子携帯端末に対してイヤホンガイドの開始をアドホック通信を介して通知する。
(ステップS1230)
各子携帯端末はイヤホンガイドの開始通知を親携帯端末から受信すると、イヤホンガイドのアプリケーションを起動させて、画面表示においてもバックグラウンド状態から最前面表示へと移行させる。
(ステップS1240)
各子携帯端末は、画面表示と音声とでイヤホンガイドが開始されることを、旅行者に通知する。この場合に、バイブレーション機能を用いて旅行者に通知してもよい。
(ステップS1250)
旅行者はイヤホンを子携帯端末のイヤホンジャックにセットする。子携帯端末は、イヤホンジャックがセットされることをトリガーとして、再生ハードウェアを初期化する。また、イヤホンガイド開始通知を親携帯端末から受信した後にイヤホンガイドアプリケーションが起動される際に、再生ハードウェアの初期化が遂行されてもよい。
(ステップS1260)
各子携帯端末は、イヤホンジャックがセットされることをトリガーとして、イヤホンガイドの受信準備が整ったことを親携帯端末に通知する。
(ステップS1270)
添乗員は、全ての子携帯端末のイヤホンガイド準備が完了したか否かを判断する。より具体的には、図11に示したように、親携帯端末の表示画面には予め登録されている全ての旅行者のリストが表示されており、イヤホンガイドの準備完了通知を受け取った旅行者については例えば背景色を変えることで準備未完了の旅行者と識別してリスト表示する。
従って、添乗員は、親携帯端末のリスト表示された旅行者一覧を一見するだけで、全ての旅行者がイヤホンガイド受信の準備完了したのか否かを容易かつ瞬時に判断・確認することができる。
全ての子携帯端末のイヤホンガイド受信の準備が完了した場合にはステップS1280へと進む。また、全ての子携帯端末のイヤホンガイド受信の準備が完了していない場合にはステップS1270で待機する。また、添乗員は、イヤホンガイドの準備が遅延している旅行者に対して、該当旅行者のボタンをタッチすることで個別にメールまたは電話等により確認連絡をしてもよい。
(ステップS1280)
添乗員は、音声ガイドを開始する。すなわち、添乗員は、親携帯端末のマイクロフォンに向かって音声ガイダンスの発話を開始する。添乗員は、通常の電話会話時と同様に、携帯電話自体を顔側面に沿わせた状態で音声ガイダンスを発話することも可能であるし、イヤホンマイク等の発話アシストツールを用いて音声ガイダンスを発話することも可能である。
(ステップS1290)
各子携帯端末または/及び親携帯端末は、音声ガイダンスの対象となっている施設や建物等の対象物等に関して、予め準備されてダウンロードや配信等で提供された説明文や画像があるか否かを検索する。
音声ガイダンスの対象となっている施設や建物等の対象物等に関する予め準備された説明文や画像がある場合には、ステップS12a0へと進む。音声ガイダンスの対象となっている施設や建物等の対象物等に関する予め準備された説明文や画像がない場合には、ステップS12b0へと進む。
(ステップS12a0)
子携帯端末は、音声ガイダンスの対象物と関連付けされた説明文や画像を表示画面に表示する。また、親携帯端末が、子携帯端末に未配信の説明文や画像を有している場合には、全ての子携帯端末に一斉配信し、これを子携帯端末が画面に表示してもよい。
(ステップS12b0)
添乗員は、音声ガイダンスを終了するか否かを判断する。音声ガイダンスを終了する場合にはステップS12c0へと進む。音声ガイダンスを終了しない場合にはステップS12b0で待機する。
(ステップS12c0)
添乗員は、親携帯端末の表示画面にある終了メニューを選択しタッチする。
(ステップS12d0)
親携帯端末は、イヤホンガイドを終了するコマンドを全ての子携帯端末に送信する。
(ステップS12e0)
イヤホンガイドの終了コマンドを親携帯端末から受信した子携帯端末は、再生ハードウェアの稼働を終了させるとともに、イヤホンをイヤホンジャックから取り外す旨を画面表示により旅行者に通知する。
(ステップS12f0)
子携帯端末は、イヤホンジャックが取り外された後、所定の時間が経過したか否かを判断する。所定の時間は予めイヤホンガイドアプリケーションのプリセットとして設定できるようにしてもよい。例えば、10秒乃至15秒等に設定してもよい。また、子携帯端末は、親携帯端末からイヤホンガイド終了のコマンドを受信した後、所定の時間が経過したか否かを判断してもよい。
所定の時間が経過された場合にはステップ12g0へと進み、所定の時間が経過していない場合にはステップS12f0で待機する。
(ステップ12g0)
各子携帯端末及び親携帯端末において、イヤホンガイドアプリケーションがバックグラウンドに移行して本フローを終了する。これにより、CPU等のデータ処理にかかる負荷が低減されるものとなる。
以上の動作処理により、添乗員から各団体旅行客へのイヤホンガイドが適切に遂行されるものとなる。
(緊急通報)
緊急通報とは、緊急事態が発生した場合に親携帯端末から子携帯端末に緊急事態を一斉に通知する機能をいう。
緊急通報受信時に旅行者に通知する効果音などを子携帯端末で再生する場合には、予め旅行者に通知する音声ファイルを親携帯端末から子携帯端末に配信しておく。
第一に、緊急事態が発生した場合、添乗員は緊急事態のレベル別のメニューから該当するレベルを選び、次に親携帯端末の画面から発信を選択する。
ここで、親携帯端末においては、緊急事態のレベルごとに、「表示する文章」、「子携帯端末に対してどんなアクションをするか」具体的には「画面表示」と「バイブレーション」と「効果音(サイレンなど)再生」などについて各々子携帯端末にどのような動作をさせるか、また「子携帯端末の応答の要求」具体的には「確認のみ」とするか「電話で返答」とするか「メールで返答」とするか、の組み合わせがあらかじめプリセットされるものとする。また、その場で添乗員が設定内容を編集したり設定変更する事も可能とする。
第二に、予めプリセットされた内容で、緊急事態発生をすべての子携帯端末あるいは予め指定された子携帯端末に送信する。この場合に、親携帯端末からアドホック通信可能範囲内の子携帯端末には、ブルーツースで送信し、それ以外は3Gメールで送信する。
第三に、子携帯端末が親携帯端末から緊急事態を通知するメールを受信すると、バックグラウンドから前面へと本緊急通報プログラムが復帰し、予め決められた動作を自動的に遂行する。例えば、子携帯端末は、その画面に「至急連絡してください」と表示したり、サイレン音を再生させたりする。また、子携帯端末は、バイブレーションを起動して旅行者の注意を喚起してもよい。
第四に、子携帯端末の注意喚起動作に気づいた旅行者は、子携帯端末の画面に表示されたアクションを行うこととなる。例えば、旅行者は、「親携帯端末に電話する」、あるいは画面の指示に従って「ホテルのロビーに集合する」などのアクションを遂行することとなる。
また、親携帯端末からの緊急通報受信と同時に緊急通報受信の確認ボタンが子携帯端末の画面に表示されるので、旅行者は当該確認ボタンにタッチする。確認ボタンにタッチすると、子携帯端末は、「緊急通報を受け取りました」という確認メッセージを自動的に3Gメールで親携帯端末に送信する。この場合に、親携帯端末とアドホック通信可能範囲にいればブルーツースで送信する。
第五に、親携帯端末の画面には、どの旅行者に緊急通報を送信したか、それをどの旅行者が確認してどの旅行者が確認していないかが識別可能にリスト表示される。確認を行っていない旅行者の子携帯端末に対しては、集合人員確認の項目でダークグレー表示される場合に述べるようなアクションを取ることができる。すなわち具体的には、大声で直接該当旅行者に声をかけて呼び出すとか、個別に電話をする等のアクションと行うことができる。
図13は、緊急通報が通知された子携帯端末の表示画面例を説明する概念図である。図13に示すように、子携帯端末は、親携帯端末から緊急通報を受信すると、サイレン音やバイブレーション等による注意喚起に加えて、表示画面に緊急通報である旨の表示と、団体旅行者に対する安全行動の指示及び確認有無のボタンを表示することができる。
団体旅行時においては特に、緊急事態発生時に必要とされる安全行動が全ての団体旅行客について同一である場合が想定される。また、旅行先での避難先等安全が確保される集合場所等の情報について、最も確実かつ迅速に把握している可能性が高いのは添乗員である。このため、添乗員が有する緊急事態発生及びそれに対する最も適切なその場対処方法等の情報を、迅速かつ的確に全ての旅行客に確実に通知できることが好ましい。
また、図14は、緊急通報の動作処理について概要を説明するフローチャートである。そこで、図14に示す各ステップに基づいて、緊急通報の動作処理について以下に順次説明する。
(ステップS1410)
添乗員は、発生した緊急事態の状態に応じて、親携帯端末に緊急事態のレベルや内容を選択して入力する。緊急事態のレベルや内容に応じて、子携帯端末に行わせる呼び出し動作等の処理内容が異なるものとして、予め親携帯端末に設定されている。
(ステップS1420)
親携帯端末は、添乗員からの入力に基づく選択されたレベルや内容に対応する通知を子携帯端末に対して行う。ここで、内容とは例えば地震や火事や台風の来襲等であり、レベルとは危険度や緊急度の程度であってもよい。
(ステップS1430)
子携帯端末は、親携帯端末からの通知に対応する動作処理を遂行する。具体的には、緊急サイレンの発報や、バイブレーションの振動開始及び表示画面への避難先等連絡事項の表示通知等を遂行する。
(ステップS1440)
旅行者は、子携帯端末の表示画面に表示された「確認」ボタンをタッチする。「確認」ボタンは、例えば図13に示すような表示形態とすることができる。
(ステップS1450)
子携帯端末は、これを保有する旅行者が緊急通報を確認済みであることを知らせる通知を親携帯端末に送信する。
(ステップS1460)
親携帯端末は、その表示画面に、全ての旅行者をリスト表示するとともに、確認済みである旅行者と確認済み通知をまだ受信していない旅行者とを識別して表示する。親携帯端末は、例えば確認済み旅行者を青色背景色にて表示し、未確認の旅行者を赤色背景色にて表示してもよい。
(ステップS1470)
添乗員は、全ての旅行者が確認済みであるか否かを判断する。この場合に、添乗員は親携帯端末のリスト表示画面を一見して、未確認旅行者がいるか否かを判断できるので、迅速かつ的確な判断が可能となり好ましい。
全ての旅行者が確認済みであればこのフローチャートを終了し、全ての旅行者が確認済みでない場合はステップS1460へと戻る。また、添乗員は、未確認の旅行者に対して個別に連絡を試みる等の次善のアクションを速やかに行うことが可能である。
(行先不明の旅行者を捜す機能)
親携帯端末のメニュー表示画面から「3Gによる位置情報確認」を添乗員が選択すると、地図(Google Map(登録商標))上に当該対象となる子携帯端末(を保有する旅行者)の位置を表示する。すなわち、親携帯端末は子携帯端末に対して、メールで自身の位置を親携帯端末に送信するように命令することができる。
例えば、地図表示により該当旅行者が病院にいる事がわかったら、親携帯端末に表示された地図上の病院をタッチすると、その病院の電話番号が表示されるので、電話して呼び出してもらう事も可能である。(Google Map(登録商標)機能と連携:病院の電話番号表示は、Google Map(登録商標)の仕様である。)
図15は、その他の機能としてリアルタイム行動確認機能(行先不明の旅行者捜しと同一機能)と周知事項配信機能とについて説明する図である。
図15に示すように、複数の旅行者のその時点における居場所を親携帯端末に一括表示させることも可能であり、添乗員は団体旅行客各人の居場所状況について一見して把握することが可能となる。
また、旅行日程の再確認や変更された旅行日程等について、各旅行者に一斉配信して周知徹底を図ることも容易に行える。例えば、旅行スケジュールにあわせて、子携帯端末は、今日の現時点の次に予定されているスケジュールの表示を行うことができる。さらに、子携帯端末は、指定した時間に「お知らせコール」を行ってもよい。また、子携帯端末は、集合時間10分前(メニューで可変)に音楽等で旅行者に知らせるようにしてもよい。
また、図16は、親携帯端末及び/または子携帯端末に追加搭載可能ないわゆる「スマート通訳ポン(登録商標)」について概要を説明する図である。「スマート通訳ポン(登録商標)」は、スタンドアローンで動作し、旅行先等において音声による第一国言語入力を音声による第二国言語へと通訳して出力する。
このため通信が不要であり、文字入力や文字読み取りも不要である。音声から直接音声へと通訳するので、旅行先における利便性が極めて高い。また、使用シーンに併せて例えばレストランや空港、史跡名勝等を選択することで、より適切な音声通訳が可能となる。
(集合人員(集合状況)の確認)
実施形態で説明する集合状況確認システム等は、例えば修学旅行の際に、先生が生徒の集合状況を把握しようとする場合に、先生の手元にある親携帯端末を確認すればその場でその時点における子携帯端末を所持する生徒の集合状況が即座に把握可能であり、万一、集合していない生徒がいた場合には、すぐに呼び出す等の次善対応をすることが可能となる。
本実施形態においては、親携帯端末と子携帯端末とを含む複数の携帯端末間においてアドホック通信を用いたプライベートネットワークを構築した後、構築されたプライベートネットワーク内に参加していない子携帯端末が存在すれば、当該子携帯端末は近くにいないものとしてダークグレーまたは黒色で、親携帯端末の画面に表示する。
例えば先生が保持する親携帯端末は、生徒が保持する全ての子携帯端末のリストを有しており、当該リストを表示する親携帯端末の画面において、近くにいない生徒の子携帯端末についてはダークグレーまたは黒色で表示する。
また、プライベートネットワークに参加している子携帯端末は、直接または間接に親携帯端末からのアドホック通信が可能な範囲に存在するものである。また、当該プライベートネットワークは、予め定められた所定の接続段数以内で構築されるものである。
このため、アドホック通信により直接に接続可能な最大距離が例えば10メートルであると仮定すれば、接続段数3以内で構築されたプライベートネットワークの最大離間距離は30メートルと見積もることができる。また、接続段数4以内で構築されたプライベートネットワークの最大離間距離は40メートルと見積もることができる。
従って、この場合にプライベートネットワークに参加している子携帯端末を保有する生徒は、親携帯端末から最大半径30メートルまたは40メートル以内の範囲内に位置すると推定することができ、親携帯端末の近隣に現に集合しているか、または集合していないとしても近くに存在することとなる。
また、プライベートネットワークに参加し、直接または間接に親携帯端末とアドホック接続が可能となった子携帯端末については、その時点における親携帯端末との距離が各々算出されて推定されている。
このため、推定された距離と予め定められた所定距離とを比較し、所定の距離範囲(例えば5メートル)以内に位置する子携帯端末については、既に集合しているものとして親携帯端末の表示画面に示された全子携帯端末のリスト表示において緑色の表示とする。
また、その他の子携帯端末についてはピンク色の表示として全生徒(全子携帯端末)のリストを集合状況に応じて色分けして、集合しているか否か及び近くにいるか否かを親携帯端末に表示することができる。すなわち、親携帯端末を閲覧する先生は、生徒の集合状況が一目で把握できるものとなる。
また、上述したプライベートネットワークの構築と子携帯端末との距離測定及び当該距離と所定の距離範囲との比較動作等は、比較的短い一定期間ごとに繰り返し遂行し、随時更新することで、その時点における最新の集合状況が親携帯端末に随時更新されて表示されるものとできる。
そこで、旅行者の集合状況を画面表示する典型例について以下に説明する。
(準備)
まず、旅行者メンバーリスト作成の後で、キャンセルになった人については、添乗員がマニュアルでキャンセル設定し、プライベートネットワークの構成員として予め作成されたリストから外す。
また、旅行スケジュールはすべての子携帯端末にあらかじめ配信されているものとする。また、子携帯端末は、全ての旅行参加者に一台ずつ配布されて所持するものとする。
また、例えば、集合10分(この時間は設定変更可能)前になると、集合場所、集合時間を、旅行者各自が所持する子携帯端末の画面に表示して、旅行者に集合するように促す通知を行ってもよい。(この機能はDisable/Enableが可能であることが好ましい)
また、子携帯端末は定期的にGPSを利用して親携帯端末に自分の位置を報告するものとしてもよい。
また、親携帯端末と接続できない状態の場合には、GPS情報が更新され、親携帯端末への報告はしないものとしてもよい。
(メイン動作)
本実施形態のアプリケーションでは第一に、後述するように定期的にプライベートネットワークの構築及びその更新を随時遂行している。
図6は、添乗員が所持する親携帯端末と、各旅行者が所持する子携帯端末とのアドホック接続によるプライベートネットワーク構築を概念的に説明する概要図である。
図6に示すように、アドホック接続を用いることで、アドホック接続には近距離無線通信規格であるブルーツースまたはWi−Fiダイレクトを用いることができる。また、このようなアドホック接続は、通信料が不要であり、各国での通信規格の個別制限に拘わらず、全世界の如何なる場所においても同様に接続可能である利点を有する。
また、図8は、旅行者が旅行する場合の典型的な行動パターン及びその関係を説明する概念図である。図8に示すように、各旅行者は、当初の出発地から集団で目的地まで移動した後、目的地において解散して自由行動をとる。
自由行動時においては、各旅行者はそれぞれ離散し、添乗員とはもちろん旅行者同士の間においても互いに離間した状態となる。また、自由行動時間が終了すれば再び旅行者が集合し、集合した状態で団体観光を行う場合もある。
図8に示すように、旅行工程においては旅行者の集合と離散とが繰り返されて、添乗者は多数の旅行者の集合に関する連絡や集合状況の確認等に少なからぬ労力と時間とを要することとなる。この点、本実施形態の集合状況確認システムでは、集合の連絡やその確認動作を極めて短時間かつ容易に行える。
集合時間前の各旅行者が離散した状態においては、各旅行客は、添乗員から相当程度離れた所に位置していることが考えられ、親携帯端末にアドホック接続できる子携帯端末は1台も存在しない状態である場合も想定される。
その結果、旅行者全員が、親携帯端末の画面表示リストにおいて、ダークグレーまたは黒色で表示される。
図7は、親携帯端末が表示するメイン画面の典型例を説明する概念図である。図7に示すように、親携帯端末には、旅行者全員(グループメンバー全員)がリスト表示される。リスト表示には、各旅行者の名前だけではなく、名前とともに顔写真または似顔絵が併せて表示されて、添乗員が容易に旅行者を識別可能なように表示してもよい。
また、図7から理解できるように、プライベートネットワーク構築による子携帯端末の参加可否に対応して、添乗員の近くに存在しない旅行者はダークグレーで表示される。また、プライベートネットワーク構築による距離測定に基づいて、近く(例えば30メートル)にいるが未だ集合していない旅行者と、既に集合済みの旅行者とが区別されて、各々ピンク色と緑色とで表示される。
図7に示すように添乗員が所持する親携帯端末の表示画面に、全旅行者のリストを表示し、かつ上述したように旅行者の集合状況に応じて3つのパターンに区別して一目で把握可能なように、添乗員に対して各旅行者の集合状況を分別表示して通知することができる。
次に、親携帯端末のアドホック通信範囲内に入った旅行者(子携帯端末)が現れると、その子携帯端末とアドホック接続によるネットワークを構築します。ネットワークに入った旅行者は、親携帯端末の表示画面の旅行者リストにおいて、まずサーモンピンクで表示されるものとできる。
第3に、親携帯端末に近接する集合場所に来た人は緑色で表示される。すなわち、ネットワークの構成員になれば、後述するように親携帯端末と子携帯端末との端末間距離が把握されているので、これを利用して集合場所に来た人、換言すれば親携帯端末からの距離が所定の距離以内か否かで集合したか否かを判断できることとなる。
所定の距離は、例えば5メートルとしてもよいが、これに限定されるものではなく親携帯端末において適宜設定が可能であるものとする。
この場合に、測定される親携帯端末と子携帯端末との距離は、親携帯端末からその子携帯端末までの直線的な距離ではなく、親携帯端末−中継子携帯端末−目的の子携帯端末等のように間に他の子携帯端末を介した接続の合計伝送距離である場合もあり得る。
第4に、全員のリスト表示が緑色になれば全員集合完了となる。全員が緑色にならない場合に、サーモンピンク色で表示される人に対してはアドホック通信範囲内、すなわちプライベートネットワーク内に位置するので、例えば大きな声で直接呼びかけることも可能である。
さらに、呼んでも来ない人は、リストにタッチして色をダークグレーに変えることができる。また、リスト表示においてダークグレーで表示されている人に対しては、アドホック通信範囲内に入っていないこと、すなわちプライベートネットワークに参加できていないことを意味する。
また、この場合に、親携帯端末のメニュー画面から“ダークグレーの人に定型文メール(ここでは集合お願いしますのメール)を送る”を選択すると、ダークグレー表示の該当者全員に一斉にメールを送信してもよい。このメールは、3Gを利用して送信されることができる。
また、ダークグレー表示の該当者全員に一斉に送信するメールは、データ通信プラン適用の通常メールと、音声プランのショートメールとのどちらかを任意に選択可能であってもよい。
また、親携帯端末に表示された旅行者リストの中の任意の旅行者を選択すると当該選択された旅行者の個人情報(電話番号等)が表示され、表示された個人情報画面の中または欄外の一部に表示されている「電話する」ボタンをさらに選択すると、当該選択された人に電話をかけることも可能としてもよい。
また、電話をかけた旅行者が電話に出ない場合には、親携帯端末において、3Gによる位置情報確認を選択すると、地図(Google Map)上にその旅行者の位置を表示することができる。この場合に、メールで自分の位置を親携帯端末に送信するように命令してもよい。このように、選択された旅行者の居場所を確認し、その場所へ行って実際に話す場合の参考とすることが可能である。
例えば、地図表示により該当の旅行者が病院にいる事がわかった場合には、地図上の病院をタッチすると、その病院の電話番号が表示されるので、電話して呼び出してもらう事も可能である。(Google Map機能と連携した病院の電話番号表示は、Google Mapの仕様)
第5に、連絡のつかない旅行者に対しては、メニュー画面から「定型文メール(例えば、「先に行ってます」等)を送る」を選択可能な構成とし、該当者全員に一斉に当該メールを送信することができるようにすることも可能である。
図9は、集合状況確認システムの動作処理概要について順次説明するフロー図である。そこで、図9に示した各ステップに基づいて、集合状況確認システムの動作処理概要について順次説明する。
(ステップS910)
親携帯端末を中心としてアドホック接続を用いたプライベートネットワークを構築する。プライベートネットワークは、予め定められた所定の接続段数を超えない接続段数とし、かつ一台あたりの最大同時接続可能数の制限を充足する範囲で、総接続距離が最小となるものを親携帯端末が抽出する。
(ステップS920)
予め親携帯端末に設定されている旅行者リストの中で、直接または間接にアドホック接続の構築ができずプライベートネットワークに参加できない子携帯端末があるか否かを親携帯端末が判断する。
予め親携帯端末に設定されている旅行者リストの中で、直接または間接にアドホック接続の構築ができずプライベートネットワークに参加できない子携帯端末がある場合には、ステップS930へと進む。
また、予め親携帯端末に設定されている旅行者リストの中で、直接または間接にアドホック接続の構築ができずプライベートネットワークに参加できない子携帯端末がない場合には、ステップS940へと進む。
(ステップS930)
親携帯端末は、表示画面に表示している旅行者リストの中で、直接または間接にアドホック接続の構築ができずプライベートネットワークに参加できない子携帯端末を所持する該当者をダークグレーに表示する。親携帯端末は、例えば該当者の表示枠の背景をダークグレーとして表示してもよい。
(ステップS940)
親携帯端末は、構築した最新のプライベートネットワーク及び算出した携帯端末間の距離情報に基づいて、予め定められた所定の距離範囲内(例えば半径5メートル以内)に位置する子携帯端末が存在するか否かを判断する。
予め定められた所定の距離範囲内に位置する子携帯端末が存在する場合には、ステップS950へと進む。また、予め定められた所定の距離範囲内に位置する子携帯端末が存在しない場合には、ステップS960へと進む。
(ステップS950)
親携帯端末は、表示画面に表示している旅行者リストの中で、予め定められた所定の距離範囲内に位置する子携帯端末を所持する該当者を緑色に表示する。親携帯端末は、例えば該当者の表示枠の背景を緑色として表示してもよい。
(ステップS960)
親携帯端末は、表示画面に表示している旅行者リストの中で、プライベートネットワークに接続しているものの、予め定められた所定の距離範囲内に位置しない子携帯端末を所持する該当者をピンクに表示する。親携帯端末は、例えば該当者の表示枠の背景をピンク色として表示してもよい。
換言すれば、親携帯端末は、ダークグレーでもなく緑色に表示されているものでもない旅行者については、未だ集合してはいないものの比較的近くにいるものとしてピンク色で色分け表示することとなる。
(ステップS970)
親携帯端末は、旅行者リストに掲載表示されている全旅行者について、緑色に表示されているか否かを判断する。旅行者リストに掲載されている全旅行者について、緑色に表示されている場合には、旅行者全員が集合済みであるので、このフローを終了する。
また、旅行者リストに掲載されている全旅行者について、緑色に表示されていない旅行者がいる場合には、旅行者全員が集合済みではなくまだ集合していない旅行者が存在することとなるので、ステップS910へと戻る。
また、まだ集合していない旅行者がいる場合には、親携帯端末を有する添乗員は、電話やメール等により対象者に個別に連絡をとって、速やかな集合を促すことも可能である。
(親携帯端末の操作画面の具体例について)
図7に示す親携帯端末のメイン画面の下部に7つのアイコンがあり、一番右側のアイコンをタッチすると、詳細メニューがポップアップで表示されるものとする。
また、詳細メニューでは、「緊急通報詳細設定」ボタンと「イヤホンガイド詳細設定」ボタンと「集合詳細設定」ボタンと「資料の配信」ボタンと「メールする」ボタンと「旅行者リストを表示する」ボタンと「3Gによる位置情報確認画面を表示する」ボタンとを表示する。
また、メールをする場合には、詳細メニューにある「メールする」ボタンをタッチするとメール設定画面に移行する。
そして、メール設定画面においては、誰に、何を、何時送るかについてドロップダウンメニューで選択可能なように構成することができる。
例えば、「誰に」のドロップダウンメニューにおいては、「ダークグレーの人に送る」と、「サーモンピンクの人に送る」と、「グリーンの人に送る」と、「全員に送る」と「旅行者リストから選択する」との中から任意の項目を選択可能であり、複数選択も可能としてもよい。これにより、親携帯端末を所有する添乗員は、近くには位置していない旅行者や未集合だが近くに位置する旅行者や集合済みの旅行者や旅行者全員や個別旅行者の選択のいずれかを選択してメールすることが可能となる。
また、「何を」のドロップダウンメニューにおいては、「定型文から選ぶ」または「文面を入力する」の項目から選択可能としてもよい。また、「定型文から選ぶ」を選択すると、さらに下記のポップアップメニューが表示されるようにしてもよい。
「定型文から選ぶ」を選択した場合の具体的なポップアップメニューとしては、「集合をお願いする」と「先に行っています。」と「連絡をください」と「資料を送付したので見てください」とを表示し、いずれか一つを選択可能としてもよい。
また、「文面を入力する」を選ぶと標準のメール(例えばspモードメール)の文面入力画面に移行できるように構成してもよい。また、文面を入力し終わると、設定完了になるまでは下書きとして保存されるようにしてもよい。
また、「何時」のドロップダウンメニューとしては、「今すぐ」と「指定日時」とを選択可能に表示できる。また、「指定日時」を選択すると、「日付」、「時間」を設定する画面に移行するものとできる。
上述の設定状況は、メール設定画面下部に、親携帯端末の利用者に視認確認可能に常に表示されてもよい。また、設定内容が良ければ[メールする]ボタンにタッチすると、指定した内容を実行するものとできる。
また、詳細メニューで「メールする旅行者リストを表示する」を選択すると、旅行者リスト表示画面とすることができる。また、[メールする]または[旅行者リストから選択する]のメニューをたどった場合もこの画面が表示されるものとできる。
また、旅行者リストが表示された画面下部には、[個人情報表示]と[メールする]と[戻る]とのボタンが表示されてもよい。
また、メールする場合には、表示された旅行者リストにおいて、複数行(複数旅行者)を選択可能とできるが、その他の場合には1つだけ選択可能なように構成する。ここで、ある人を選択すると、自動的に個人情報表示画面に移行するように構成してもよい。
また、個人情報表示画面においては、氏名、年齢、顔写真、住所、メールアドレス、電話番号、現在の状態などの個人情報が表示された下方に、[電話する]と[位置を確認]と[戻る]とのボタンが表示されるものできる。
また、[電話する]ボタンにタッチすると、個人情報を表示している当該個人に電話発信するものとできる。また、[位置を確認]ボタンにタッチすると、3Gによる位置情報確認画面に移行し、地図上に当該個人の位置を表示する構成とできる。
また、詳細メニューの「緊急通報詳細設定」ボタンをタッチすると、「緊急通報レベルの設定」ボタンと「緊急通報に使用する文面の設定」ボタンと「通知を受け取った後の要求するアクションの設定」ボタンとを表示するものとできる。
また、詳細メニューの「イヤホンガイド詳細設定」ボタンをタッチすると、「マイクに向かって話す」ボタンと、「ファイルから選ぶ」ボタンとを表示するものとできる。ここで、イヤホンガイドとは、親携帯端末から全ての子携帯端末または任意に選択された特定の子携帯端末に対して、一斉に、種々の音声ガイダンスを通知することができる機能を有するものである。
また、詳細メニューの「集合詳細設定」ボタンをタッチすると、「集合区分の色の設定」ボタンと「集合の定義」ボタンが表示されるように構成してもよい。「集合区分の色の設定」ボタンにタッチすると、「連絡できない人」と「近くにいる人」と「集合した人」との3区分について、各々好みの色を設定することが可能である。
「連絡できない人」と「近くにいる人」と「集合した人」の文言表示の冒頭に各々設定済みの色を示すボタンが表示されるので、当該ボタンをタッチすることで色パレットが画面に表示され、好みの色をタッチすることで色の設定を変更可能となる。
すなわち、上述の説明においてはダークグレーまたは黒色で表示されていた「連絡できない人」について例えば赤色表示に設定変更し、上述の説明においてはピンク色で表示されていた「近くにいる人」について例えば黄色表示に設定変更し、上述の説明においては緑色で表示されていた「集合した人」について例えば青色表示に設定変更することも可能である。
また、「集合の定義」ボタンをタッチすると、親携帯端末からの「所定の距離」を入力可能なダイアログ画面が表示される。当該ダイアログ画面で集合したか否かを判断する基準となる「所定の距離」を入力すると、当該「所定の距離」より近い位置にいると判断された子携帯端末が「集合した人」であると判断されて表示されることとなる。上述の説明では典型例として5メートルを「所定の距離」として説明したが、これに限定されるものではなくTPOに応じて適宜変更してもよい。
(プライベートネットワークの構築及び距離測定)
実施形態では、スマートフォンを典型例とする複数の携帯端末がアドホック通信でプライベートネットワークを構築する。各携帯端末はランダムに散らばっているものであり、相互の携帯端末間をブルーツースやWi−Fiダイレクト等の基地局を必要としない無線通信(アドホック通信)により、直接接続する。
また、プライベートネットワーク内のすべての携帯端末間で、文字列やテキストデータやバイナリーデータを共有するものとする。バイナリーデータには、音声データと画像データと動画データ等が含まれる。また、これらの共有データは、1:1、1:n、n:1のいずれの携帯端末接続であっても双方向で伝送が可能であるものとする。
また、各携帯端末は、伝送されてきたデータが自身宛てのデータではない場合には、自身がアドホック接続している他の携帯端末へと転送(パススルー)するものとする。
また、プライベートネットワークを構築する各携帯端末は、お互いを識別して認証する手段を有しているので、仮に複数のプライベートネットワークが混在する場合でも、自身が所属するプライベートネットワークを認識することができる。
このため、一台の携帯端末が複数のプライベートネットワークに同時に参加することも可能である。また、各携帯端末は、アドホック通信が可能な範囲内(例えば半径10メートル範囲内)にアドホック通信が可能な他の携帯端末が存在するか否かを探知する機能を有しているものとする。
また、複数の携帯端末のうち任意の一台を中心として、そこから他の携帯端末へと所望の情報を効率良く伝送することが可能なベストなネットワークを選択し、各携帯端末に指示して当該ベストなネットワーク網を構築することが可能である。
一般に、ブルーツースやWi−Fiダイレクト等の基地局を必要としないアドホック通信においては、通信電波が届く範囲が比較的狭いという通信上の第一の制約がある。アドホック通信における通信可能範囲は、典型的には半径10メートル程度とされており、それ以上距離が離れた携帯端末間ではアドホック通信が困難となる。
また、アドホック通信の接続は、接続要求を送出する携帯端末と接続要求を受信して応答する携帯端末との1:1が基本であり、当該二台の携帯端末の間でアドホック通信が確立される。
また、アドホック接続する二台の携帯端末は、上述のような接続要求送出及び要求への受信応答との役割分担があることから、親携帯端末(接続要求をする端末)と子携帯端末(接続要求に応える端末)と称される場合もある。
また、同時に複数の携帯端末とアドホック通信接続をするためには、相応の処理能力が必要とされるところ、例えば、ブルーツースの場合には最大7台まで同時に接続することが可能であることが現在のところ知られている。
また、アドホック通信が可能な範囲が比較的小さいことに起因して、例えば携帯端末1と携帯端末2とが20メートル離間していた場合には、両者の間では直接的なアドホック通信が不可能となる。
しかし、携帯端末1と携帯端末2との中間地点に例えば携帯端末3が存在しているとすれば、携帯端末1と携帯端末2とは直接通信はできないとしても、携帯端末3を介して間接的にアドホック通信をすることが可能となる。
すなわち、携帯端末1と携帯端末3との距離は10メートルで直接的にアドホック通信が可能であり、携帯端末3と携帯端末2との距離は10メートルで直接的にアドホック通信が可能であることから、携帯端末3をいわば中継装置として利用することで、携帯端末1と携帯端末3とは間接的にアドホック通信が可能となるものである。
図1は、アドホック通信で接続する携帯端末100と携帯端末200との接続可能範囲を説明する概念図である。図1に示すように、携帯端末100とアドホック通信が可能な範囲は、半径lの円110で示される範囲内である。通常、半径lは電波の障害物等が存在しなければ、10メートル程度である場合が多い。
図1から理解できるように、半径lの円110内に存在する携帯端末200は、距離L(Lはlよりも小さい)だけ携帯端末100と離間しているものとする。この場合には、携帯端末100と携帯端末200との間でアドホック通信が確立されて、当該接続により、携帯端末100と携帯端末200との間で文字列やテキストデータやバイナリーデータを共有することができる。
また、図1には示していないが、仮に円110内にアドホック通信が可能な他の携帯端末が存在する場合には、携帯端末100は、携帯端末200と同様に、当該他の携帯端末との間においても、同時にアドホック通信を確立することが可能である。但し、携帯端末100は、同時接続が可能な台数に制限(例えばブルーツースでは7台等)があることから、他の携帯端末が複数台ある場合にはその制限台数の範囲内での接続数に限られる。
図2は、図1に示した携帯端末100が、アドホック通信可能なエリア領域(円110)内に存在する携帯端末200との間の伝送レートを測定するタイムチャートを説明する概念図である。
図2においては、10,000バイト/秒で携帯端末100からデータを送出して伝送レートを測定する典型例を示している。但し、伝送レートを測定するためのデータ送出は、10,000バイト/秒に限定されるものではなく、相手方の携帯端末200からの受信応答に遅延が生じるデータ送出であれば、例えば15,000バイト/秒でもよく、20,000バイト/秒でもよく、他の送出レートでもよい。
図2から理解できるように、携帯端末100は携帯端末200に対して、応答遅延が生じるように、100ミリ秒ごとに1,000バイトずつ継続してデータを送出する。
そして、例えば5回のデータ送出、すなわち5,000バイトのデータ送出に対する携帯端末200からの5回目の応答5の受信までに時間(T)だけ要したとすると、携帯端末100は携帯端末200に対する伝送レートを(5,000/T)として算出する。
ここで、携帯端末100は、携帯端末200との距離をK・(5,000/T)として算出する。Kは、現実に携帯端末100と携帯端末200との間で予め実測した伝送レートと距離との関係を示すパラメータである。
一般には、距離が大きくなるほど伝送レートは低下することから、距離と伝送レートとが線形関係を満たすものとして、定数Kを定めてもよい。また、仮に線形関係を満たさない場合には、予め実測した距離と伝送レートとの関係をテーブルにして携帯端末100に記憶させておき、測定された伝送レートと距離との関係をテーブルを参照しながら算出してもよい。
また、携帯端末100の通信方式によっては、携帯端末100と携帯端末200とのアドホック通信における電波強度が得られる場合もある。この場合には、電波強度がC/N(キャリア/ノイズ)比に比例すると仮定し、C/N比と一定バイトのデータ送受信に要する時間が比例すると仮定する。すなわち、電波強度と伝送レートとは比例するものと仮定して、携帯端末100は得られた電波強度から伝送レートを算出し、伝送レートから距離を求めることが可能となる。
上述の方法により、携帯端末100は、アドホック通信可能なエリア領域(円110)内に存在する全ての携帯端末との間の少なくとも相対的な距離を認識することが可能となる。
また、複数台の携帯端末でプライベートネットワークを構築している場合には、当該全ての複数台の携帯端末間の少なくとも相対的な距離の大小関係を算出し、親携帯端末はその時点における全ての相対的な距離の大小関係を把握できることが好ましい。
複数の携帯端末間の相対的な距離の大小関係を把握するだけであれば、距離を算出することなく、上述により求めた各携帯端末間の伝送レートのみにより見積もることが可能である。
また、伝送レートを測定できるのは直接的にアドホック接続可能な携帯端末間のみであり、アドホック接続が不可能に離間した携帯端末間において、伝送レートを算出することはない。
また、複数台の携帯端末はスマートフォン(アンドロイド等)であってもよく、全ての携帯端末間でデータを共有する場合には、任意の一台を親携帯端末として指定してもよい。全ての携帯端末間で伝送レート情報を共有するためには、二台の携帯端末がアドホック接続した場合に、互いに保有する伝送レート情報を全て相手方にもコピーして付与するものとする。
図3は、アドホック接続で構築された典型的なプライべートネットワーク3000を例示する概念図である。図3から理解できるように、図3のプライべートネットワーク3000においては、一台(親携帯端末300)あたりの最大接続数が4であり、最大接続段数が3段である。
図3に示すように、親携帯端末300は、親携帯端末300の接続範囲内に位置する子携帯端末1(310)と子携帯端末3(330)と子携帯端末4(340)と子携帯端末7(370)とアドホック接続しており、この接続が親携帯端末300から見た一段目の接続となる。
また、子携帯端末1(310)は、その接続領域内に位置する親携帯端末300と子携帯端末2(320)と子携帯端末8(380)とアドホック接続しており、子携帯端末1(310)と子携帯端末2(320)及び子携帯端末8(380)との接続が親携帯端末300から見た二段目の接続となる。
また、子携帯端末2(320)は、その接続領域内に位置する子携帯端末1(310)と子携帯端末5(350)とアドホック接続しており、子携帯端末2(320)と子携帯端末5(350)との接続が親携帯端末300から見た三段目の接続となる。
また、子携帯端末3(330)は、その接続領域内に位置する親携帯端末300と子携帯端末6(360)とアドホック接続しており、子携帯端末3(330)と子携帯端末6(360)との接続が親携帯端末300から見た二段目の接続となる。
ここで、上述のようなプライべートネットワーク3000のネットワークを構築は、上述した各端末間の距離を一定条件下で最小にするように、親携帯端末300から各子携帯端末1(310)〜8(380)に指示されて形成される。
例えば、仮に子携帯端末8(380)が、子携帯端末2(320)の接続範囲内に位置していたと仮定する。しかし、この場合でも、子携帯端末8(380)へ接続する場合に、親携帯端末300−子携帯端末1(310)−子携帯端末2(320)−子携帯端末8(380)と接続することなく、親携帯端末300−子携帯端末1(310)−子携帯端末8(380)と接続するべきである。
この経路指示は、親携帯端末300が上述のように伝送経路(距離の算出)に基づいてその総伝送経路が一定条件下で最小となるように決定し、子携帯端末1(310)に子携帯端末8(380)と接続するように指示を出すものとする。ここで、アドホック通信による接続は双方向の接続であるから、具体的には以下のように接続指示が伝達されてプライベートネットワークが構築されることとなる。
親携帯端末300は、決定したネットワーク経路に基づいて、子携帯端末1と子携帯端末3と子携帯端末4と子携帯端末7とアドホック接続を確立する。また、親携帯端末300は、決定したネットワーク経路に基づいて、子携帯端末1(310)に対しては、子携帯端末2(320)と子携帯端末8(380)と接続するように指示する。
また、これと同時に親携帯端末300は、決定したネットワーク経路に基づいて、子携帯端末2(320)に対しては子携帯端末子携帯端末5(350)と接続するように子携帯端末1(310)を介して指示する。
上述の指示に基づいて、子携帯端末1(310)は子携帯端末2(320)とアドホック接続を確立し、子携帯端末2(320)に対する親携帯端末300からの指示を子携帯端末2(320)へ伝送する。また当該伝送を受けて、子携帯端末2(320)は子携帯端末子携帯端末5(350)とアドホック接続を確立する。
また、親携帯端末300は、決定したネットワーク経路に基づいて、子携帯端末3(330)に対しては子携帯端末6(360)と接続するように指示する。そして、当該指示に基づいて、子携帯端末3(330)は子携帯端末6(360)と双方向のアドホック接続を確立する。
また、親携帯端末300は、上述の伝送経路のプライベートネットワークを構築・決定するにあたり、各携帯端末間の距離を入手し、予め定められた所定の最大接続段数の範囲内において、最小の総伝送距離となるように決定する。
また、親携帯端末300は、上述の伝送経路のプライベートネットワークを構築・決定するにあたり、各携帯端末間の距離を入手し、当該接続における最大の一台あたり同時接続可能数の範囲内において、最小の総伝送距離となるように決定する。
例えば、親携帯端末300の同時接続可能数が最大で4である場合には、仮に、子携帯端末8(380)が接続可能領域内に存在するとしても、図3の接続において親携帯端末300がさらに子携帯端末8(380)と追加的に接続することは不可能である。
このため、親携帯端末300は、直接に子携帯端末8(380)に接続する以外の伝送経路を探索し、その中で総伝送距離が最小となるネットワークを選択し、当該選択経路を介して子携帯端末8(380)に接続することとなる。
また、例えば、親携帯端末300からの最大接続段数が3である場合には、仮に、子携帯端末8(380)が子携帯端末5(350)の接続可能領域内に存在するとしても、図3の接続において子携帯端末5(350)がさらに子携帯端末8(380)と接続することはしない。仮にこのような接続とすると、接続段数が4となり所定の最大接続段数3を超えることとなる。
このため、親携帯端末300は、子携帯端末5(350)がさらに子携帯端末8(380)と接続する以外の伝送経路を探索し、その中で総伝送距離が最小となるネットワークを選択することとなる。
接続段数の制限は携帯端末の使用者等が予め任意に設定することとしてもよい。また、接続段数があまりに増大すると、いわゆる中継にかかわる子携帯端末が増大し、中継処理時間がパイルアップすることとなるので、より迅速なほぼリアルタイムな伝送処理を遂行する観点からは4〜5段程度以内とすることが好ましい。
また、図3においては、親携帯端末300と子携帯端末1(310)〜8(380)とを併せて合計9台の携帯端末で、プライベートネットワークを構築する例を示した。しかし、数十台以上たとえば50〜60台程度の携帯端末でプライベートネットワークを構築する場合には、アドホック通信で接続可能な距離内に位置する例えば10台程度ずつのグループ分けをしてもよい。そして、各グループ間でどのように伝送経路を構築するかについて、上述のように決定することとしてもよい。
図4は、携帯端末100と携帯端末200との間で距離を測定する手順を順次説明するフローチャートである。そこで、図4に示した各ステップに基づいて、携帯端末100と携帯端末200との間で距離を測定する手順について以下に説明する。
(ステップS410)
携帯端末100と携帯端末200とを直接的にアドホック通信により接続する。距離を測定するためには、直接的にアドホック接続された二台の携帯端末間の伝送レートを用いることとなる。
(ステップS420)
携帯端末100は時間計測を開始すると同時に、一定量のデータを定期的に携帯端末200へと送出する。携帯端末100は、例えば100ミリ秒毎に1,000バイトを携帯端末200へと送出してもよい。但し、このデータの送出は、携帯端末200からの受信応答に遅延が生じる程度のレートで送出する必要がある。
すなわち、極端に少ないデータを多くの時間をかけて携帯端末100から携帯端末200へと複数回データ送出したとしても、携帯端末200は何ら遅延を生じることなく、常に迅速かつ即座に受信応答(レスポンス)を返答するものと考えられる。
これでは、二台の携帯端末間の距離に対応するような応答遅延を含む伝送レートの情報を得ることはできない。距離に対応して伝送レートが変化するためには、携帯端末200からの受信応答に遅延が生じる程度の、ある程度多量のデータを比較的短い時間間隔で送出することが好ましい。
このようなデータ送出は、携帯端末200のデータ処理能力や負荷によっても異なる場合があるので、予め携帯端末200の処理能力を確認し、これに応じたデータ送出レートを予め決定しておくことが好ましい。
典型的には、距離離間による遅延の影響が含まれないように近接した状態にある携帯端末100から携帯端末200への最大の伝送レートを予め測定評価しておく。そして、当該最大の伝送レートでもって、現実の離間測定時の携帯端末100から携帯端末200へのデータ送出レートとし、これに対する距離離間による携帯端末200からの応答遅延が含まれる伝送レートを測定することが好ましい。
これにより、例えば、携帯端末200が携帯端末100から3メートル離間している場合と8メートル離間している場合とを比較すると、受信応答の遅延量は後者の方が大きいものとなるため、受信応答遅延を含む伝送レートを算出することで、相対的な距離を見積もることが可能となる。
(ステップS430)
携帯端末200は、携帯端末100から受信したバイト数(データ量)を端末100へ応答報告する。上述したように、この応答報告は、距離が離間すればするほど、より大きな遅延を含むものとなる。
また、ステップS420とステップS430とを複数回繰り返して総データ量と総応答時間とを積算するように遂行してもよい。例えば、5回分のデータ送出積算とする場合には、5回分の総データ送出量を、5回目データの受信応答が携帯端末200から得られるまでの時間、で除算した値が伝送レートとなる。但し、この場合には、1回〜4回の受信応答は、5回目の受信応答までに応答されているものとする。
(ステップS440)
携帯端末100は、携帯端末200による単位時間当たりの受信バイト数、すなわち伝送レートを算出する。伝送レートは、あくまで受信側の携帯端末200の実受信データ量と、当該データ量の受信に必要とされた実時間とに基づいて算出する。ただし、当該データ量を完全に受信完了した後、携帯端末200から携帯端末100へ応答報告するために要する報告通信時間は、ほぼ無視できるものとする。
(ステップS450)
携帯端末100は、算出した伝送レートに基づいて携帯端末200との距離を算出する。携帯端末100による距離の算出は、パラメータKを定数であるとして線形関係を近似することで求めることとしてもよい。
また、パラメータKの値が伝送レート等の各種条件により異なるものとして予め定義・記憶しておき、現実の測定時の条件に適合するパラメータKを用いて算出してもよい。
また、携帯端末100と携帯端末200との間の、一定データ送出条件下における伝送レートと離間距離との関係を、テーブルとして予め測定評価し携帯端末100に記憶させておき、テーブルに基づいて現実に測定した伝送レートに対応する離間距離をメモリから読み出してもよい。
また、携帯端末100と携帯端末200との間の離間距離と伝送レートとの関係は、その時点で使用している携帯端末200のアプリケーションとCPUの処理能力とのバランス等により、異なる場合もあるため、定期的に校正することが好ましい。
校正は、携帯端末100と携帯端末200との間の離間距離と伝送レートとの関係を実測により再評価し再定義することで行ってもよい。校正により、新たなパラメータKを更新し定義したり、新たなテーブルを更新し記憶させてもよい。
図5は、本発明のアドホック接続によりプライベートネットワーク3000を構築する手順を順次説明するフローチャートである。そこで、図5に示した各ステップに基づいて、アドホック接続によりプライベートネットワーク3000を構築する手順について以下に説明する。
(ステップS510)
各携帯端末は、アドホック通信可能な範囲内に存在する他の携帯端末を探索する。探索された携帯端末は、リストとして記憶される。一台の携帯端末の通信可能領域内に複数台の他の携帯端末がある場合には、当該複数台の携帯端末を全てリストアップする。
(ステップS520)
各携帯端末は、ステップS510で探索された他の携帯端末との距離を個別に逐一測定・算出する。この場合に、距離の測定・算出に換えて伝送レートのみを測定してこの値を相対的な距離としてもよい。
なお、伝送レートや距離を算出する場合に、複数のアドホック接続先が存在する場合でも、距離等測定時は1:1で順次に遂行するものとする。このため、このステップにおける他の携帯端末との距離等測定を遂行する場合には、現在通信をしている一の携帯端末以外とのアドホック通信は一旦切断するものとする。
(ステップS530)
ステップS510とステップS520を繰り返すことで、測定した各携帯端末間の距離を全ての携帯端末間で共有する。すなわち、距離算出後、アドホック接続する携帯端末間で、互いの保有する距離情報を相手方にも供与する。典型的には、親携帯端末にも全ての距離情報が集約される。
(ステップS540)
親携帯端末は、総伝送距離(各携帯端末間の通信距離の総和)が最小となるネットワークを算出し選択する。また、この場合に、ネットワークに組み入れられず通信ができない子携帯端末が生じないようにネットワークを選択することが好ましいが、仮にこのような子携帯端末が生じた場合には、親携帯端末のオペレータに通知してもよい。
(ステップS550)
親携帯端末は、ステップS540で選択したネットワークについて、一台の携帯端末が同時に接続可能な最大接続可能数を超えていないか、かつ、所定の最大接続段数を超えていないかを検証する。
ステップS540で選択したネットワークについて、一台の携帯端末が同時に接続可能な最大接続可能数を超えておらず、かつ、所定の最大接続段数を超えていない場合には、ステップS560へと進む。
また、ステップS540で選択したネットワークについて、一台の携帯端末が同時に接続可能な最大接続可能数を超えておらず、かつ、所定の最大接続段数を超えていない場合でなければ、ステップS540へと戻り、その次に総伝送距離が最小となるネットワークを選択する。
要約すれば、このステップS540とステップS550とにより、親携帯端末は、一台の携帯端末が同時に接続可能な最大接続可能数を超えておらず、かつ、所定の最大接続段数を超えていないとの条件を充足する範囲内において、ネットワーク上の総伝送距離が最小となるプライベートネットワーク網を決定することができる。
(ステップS560)
ステップS540とステップS550とで決定されたネットワークに基づいて、親携帯端末が、各子携帯端末にアドホック接続するべき相手を指示する。この場合に、親携帯端末が直接アドホック接続していない携帯端末については、決定されたネットワークに基づいて指示を順次伝送して間接的に指示することとなる。
上述したように例えば図3に例示したプライベートネットワークにおいては、図示した各携帯端末全てが直接または間接に親携帯端末とアドホック接続することが可能であった。
しかし、例えば50〜60台以上等の多数の携帯端末でプライベートネットワークを構築しようとする場合には、最大同時接続可能数や最大接続段数の制限の下、接続されない携帯端末が生じる懸念もある。接続されない携帯端末が生じる場合には、接続されない携帯端末数が最小となるように選択するネットワークを考慮してもよい。
また、各携帯端末は、常に移動することが想定されていることから、上述した距離測定やプライベートネットワークの構築動作は、比較的短い時間間隔ごとに、常に再測定・評価されて随時リアルタイムで更新されることが好ましい。
これにより、携帯端末の移動に拘わらず、その時点における最新かつ最善のプライベートネットワークの構築が可能となる。また、アドホック接続するべき全ての携帯端末のリストは、アドホック接続時に、距離情報の共有とともに全ての携帯端末で互いに共有されるものとなる。また、アドホック圏外については、3G回線で補間することも可能である。
上述の実施形態で例示した携帯端末やそのプライベートネットワーク3000等は、実施形態での説明に限定されるものではなく、実施形態で説明する技術思想の範囲内かつ自明な範囲内で、適宜その構成や動作及び動作方法等を変更することができる。また、説明の便宜上実施形態ごとに個別に説明しているが、実施形態の構成を適宜組み合わせて適用し、またその動作も適宜組み合わせてアレンジしてもよい。
本発明の携帯端末は、各種のスマートフォンやアンドロイドに対して広く適用できる。
100・・携帯端末、110・・アドホック通信可能領域(円)、200・・携帯端末、300・・親携帯端末、310・・子携帯端末1、320・・子携帯端末2、330・・子携帯端末3、340・・子携帯端末4、350・・子携帯端末5、360・・子携帯端末6、370・・子携帯端末7、380・・子携帯端末8、3000・・プライベートネットワーク。

Claims (14)

  1. 団体旅行客及びその添乗員が各々保有する複数の携帯端末の間で確立されたアドホック通信によるプライベートネットワークを用いる旅行アシスト方法であって、
    スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能と、を選択実行可能に前記携帯端末の画面に表示する工程と、
    前記団体旅行客または前記添乗員からの入力に基づいて、スタンドアローンで動作する前記音声翻訳機能と、前記集合状況確認機能と、前記イヤホンガイド機能と、前記緊急通報機能と、前記リアルタイム行動確認機能との少なくともいずれか一つを実行する工程と、を有する
    ことを特徴とする旅行アシスト方法。
  2. 請求項1に記載の旅行アシスト方法であって、
    前記音声翻訳機能が選択された場合に、前記団体旅行客が各々保有する各携帯端末において、旅行客からの音声入力に対応して、翻訳された音声出力を前記旅行客に提供する
    ことを特徴とする旅行アシスト方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の旅行アシスト方法であって、
    前記集合状況確認機能が選択された場合に、前記添乗員の保有する携帯端末を中心として、前記団体旅行客が保有する各携帯端末について、各々予め定められた所定の距離範囲内に位置するか否かを前記アドホック通信を用いて判断し、前記添乗員に通知する
    ことを特徴とする旅行アシスト方法。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の旅行アシスト方法において、
    前記イヤホンガイド機能が選択された場合に、前記添乗員からの音声ガイダンスを前記アドホック通信を用いて前記添乗員が保有する携帯端末から、前記団体旅行客の保有する各携帯端末に一斉に配信する
    ことを特徴とする旅行アシスト方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の旅行アシスト方法において、
    前記緊急通報機能が選択された場合に、前記添乗員からの音声またはメールによる緊急通報を、前記団体旅行客が保有する各携帯端末に一斉に配信し、前記団体旅行客が保有する各携帯端末を介して前記団体旅行客の各々に通知し、前記団体旅行客が保有する各携帯端末の画面に表示された確認ボタンをタッチすることで、前記団体旅行客は緊急通報を確認済みであることを各々前記添乗員に通知する
    ことを特徴とする旅行アシスト方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の旅行アシスト方法において、
    前記リアルタイム行動確認機能が選択された場合に、前記添乗員が保有する携帯端末からの要求に応じて、GPSにより確認された前記団体旅行客が各々保有する各携帯端末のリアルタイムでの位置を、前記添乗員が保有する携帯端末の画面に表示された地図上に表示する
    ことを特徴とする旅行アシスト方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の旅行アシスト方法を前記携帯端末に実行させるためのプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを格納した記憶装置。
  9. 団体旅行客及びその添乗員が各々保有する複数の携帯端末の間で確立されたアドホック通信によるプライベートネットワークを用いる旅行アシストシステムであって、
    スタンドアローンで動作する音声翻訳機能と、集合状況確認機能と、イヤホンガイド機能と、緊急通報機能と、リアルタイム行動確認機能と、を選択実行可能に前記携帯端末の画面に表示し、
    前記団体旅行客または前記添乗員からの入力に基づいて、スタンドアローンで動作する前記音声翻訳機能と、前記集合状況確認機能と、前記イヤホンガイド機能と、前記緊急通報機能と、前記リアルタイム行動確認機能との少なくともいずれか一つを実行する
    ことを特徴とする旅行アシストシステム。
  10. 請求項9に記載の旅行アシストシステムであって、
    前記音声翻訳機能は、前記団体旅行客が各々保有する各携帯端末において、旅行客からの音声入力に対応して、翻訳された音声出力を前記旅行客に提供する
    ことを特徴とする旅行アシストシステム。
  11. 請求項9または請求項10に記載の旅行アシストシステムであって、
    前記集合状況確認機能は、前記添乗員の保有する携帯端末を中心として、前記団体旅行客が保有する各携帯端末について、各々予め定められた所定の距離範囲内に位置するか否かを前記アドホック通信を用いて判断し、前記添乗員に通知する
    ことを特徴とする旅行アシストシステム。
  12. 請求項9乃至請求項11のいずれか一項に記載の旅行アシストシステムにおいて、
    前記イヤホンガイド機能は、前記添乗員からの音声ガイダンスを前記アドホック通信を用いて前記添乗員が保有する携帯端末から、前記団体旅行客の保有する各携帯端末に一斉に配信する
    ことを特徴とする旅行アシストシステム。
  13. 請求項9乃至請求項12のいずれか一項に記載の旅行アシストシステムにおいて、
    前記緊急通報機能は、前記添乗員からの音声またはメールによる緊急通報を、前記団体旅行客が保有する各携帯端末に一斉に配信し、前記団体旅行客が保有する各携帯端末を介して前記団体旅行客の各々に通知し、前記団体旅行客が保有する各携帯端末の画面に表示された確認ボタンをタッチすることで、前記団体旅行客は緊急通報を確認済みであることを各々前記添乗員に通知する
    ことを特徴とする旅行アシストシステム。
  14. 請求項9乃至請求項13のいずれか一項に記載の旅行アシストシステムにおいて、
    前記リアルタイム行動確認機能は、前記添乗員が保有する携帯端末からの要求に応じて、GPSにより確認された前記団体旅行客が各々保有する各携帯端末のリアルタイムでの位置を、前記添乗員が保有する携帯端末の画面に表示された地図上に表示する
    ことを特徴とする旅行アシストシステム。
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