JP2014092181A - Pressure buffering device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、圧力緩衝装置に関する。 The present invention relates to a pressure buffering device.
自動車等の車両のサスペンション装置は、走行中に路面から車体へ伝達される振動を適切に緩和する減衰力発生器を用いた圧力緩衝装置を備えている。例えば特許文献1には、周波数に応じて減衰力を調整可能にした圧力緩衝装置が開示されている。 2. Description of the Related Art A suspension device for a vehicle such as an automobile includes a pressure buffering device using a damping force generator that appropriately mitigates vibration transmitted from a road surface to a vehicle body during traveling. For example, Patent Literature 1 discloses a pressure buffer device that can adjust a damping force according to a frequency.
ところで、発生する振動の周波数や振幅は路面の状況によって複雑に変化する。ここで、例えば乗心地を向上させるには減衰力を低くし、操縦安定性(操安性)を高めるためには減衰力を大きくすることが好ましい。ところが、乗心地の向上を求められる場合と操安性の向上を求められる場合とにおいて、例えば振幅は異なるものの周波数が同程度となることもある。そのため、例えば周波数や振幅に対して一意的に減衰力を設定してしまうと、乗心地の向上と操安性の向上との両立が困難であった。
本発明は、周波数や振幅に応じて減衰力が可変する圧力緩衝装置を提供することを目的とする。
By the way, the frequency and amplitude of the generated vibration vary in a complicated manner depending on the road surface condition. Here, for example, it is preferable to reduce the damping force in order to improve riding comfort, and to increase the damping force in order to improve steering stability (steering stability). However, in the case where improvement in riding comfort is required and in the case where improvement in maneuverability is required, for example, although the amplitude is different, the frequency may be approximately the same. Therefore, for example, if the damping force is uniquely set with respect to the frequency and the amplitude, it is difficult to achieve both improvement in riding comfort and improvement in maneuverability.
An object of this invention is to provide the pressure buffering device from which a damping force changes according to a frequency or an amplitude.
かかる目的のもと、本発明は、液体を収容するシリンダと、シリンダ内を第1液室と第2液室とに区画するとともに、第1液室と第2液室とを連通する複数の連通路が形成された区画部材と、区画部材に接続するとともに、シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、シリンダ内の第1液室に液体が流入する空間を形成するとともに、移動可能に設けられ空間を第1区分室と第2区分室とに区分する区分部材を有する空間形成部と、空間形成部の第2区分室とシリンダの第2液室との間の液体の流路を形成する流路形成部と、流路形成部の流路上に設けられ、流路における液体の流れを絞る絞り部材と、を備えることを特徴とする圧力緩衝装置である。 For this purpose, the present invention provides a plurality of cylinders that contain liquid, partition the cylinder into a first liquid chamber and a second liquid chamber, and communicate the first liquid chamber and the second liquid chamber. A partition member formed with a communication path, a rod member connected to the partition member and moving in the axial direction of the cylinder, and a space for liquid to flow into the first liquid chamber in the cylinder are formed and movably provided A space forming portion having a dividing member for dividing the space into a first dividing chamber and a second dividing chamber, and a liquid flow path between the second dividing chamber of the space forming portion and the second liquid chamber of the cylinder. And a throttle member provided on the flow path of the flow path forming section to restrict the flow of liquid in the flow path.
ここで、空間形成部の第1区分室とシリンダの第1液室との間の液体の流路上に設けられ、流路における液体の流れを絞る第2絞り部材を備えるとよい。
また、第2絞り部材は、ロッド部材の軸方向における両方向の移動に伴う液体の流れに対して単数枚で抵抗を付与するとよい。
さらに、区画部材は、ロッド部材の一端部においてロッド部材が貫通して設けられ、空間形成部は、ロッド部材の一端部において区画部材よりもさらに軸方向の端部に設けられるとよい。
Here, a second throttle member may be provided that is provided on the liquid flow path between the first compartment chamber of the space forming portion and the first liquid chamber of the cylinder and throttles the liquid flow in the flow path.
Further, the second throttle member may be provided with a single sheet of resistance against the flow of liquid accompanying the movement of the rod member in both directions in the axial direction.
Further, the partition member may be provided through the rod member at one end portion of the rod member, and the space forming portion may be provided at an end portion in the axial direction further than the partition member at one end portion of the rod member.
本発明によれば、周波数や振幅に応じて減衰力が可変する圧力緩衝装置を提供できる。 ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the pressure buffering device from which damping force can be varied according to a frequency or an amplitude can be provided.
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施形態の油圧緩衝装置1の全体構成図である。
図2は、本実施形態の油圧緩衝装置1を詳細に説明するための図である。
油圧緩衝装置1は、図1に示すように、サスペンションの一部を構成する複筒型式油圧緩衝装置である。そして、油圧緩衝装置1は、シリンダ部10と、ロッド部材の一例としてのピストンロッド20と、ピストンバルブ30と、圧力吸収部40と、ボトムバルブ60と、を備えている。
Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the accompanying drawings.
FIG. 1 is an overall configuration diagram of a hydraulic shock absorber 1 according to the present embodiment.
FIG. 2 is a diagram for explaining in detail the hydraulic shock absorber 1 of the present embodiment.
As shown in FIG. 1, the hydraulic shock absorber 1 is a double cylinder type hydraulic shock absorber that constitutes a part of a suspension. The hydraulic shock absorber 1 includes a
〔シリンダ部の構成・機能〕
シリンダ部10は、薄肉円筒状の外シリンダ11と、外シリンダ11内に収容される薄肉円筒状の内シリンダ12と、円筒状の外シリンダ11の円筒の軸方向(図1では上下方向)の一方の端部を塞ぐ底蓋13とを備えている。なお、以下では、外シリンダ11の円筒の中心軸方向を、単に「軸方向」と称す。
[Configuration and function of cylinder part]
The
また、シリンダ部10は、外シリンダ11の内側に配置されてピストンロッド20をガイドするロッドガイド14と、ピストンロッド20を摺動させるとともに、外シリンダ11における軸方向の他方の端部に装着されたバンプストッパキャップ15とを備えている。また、シリンダ部10は、バンプストッパキャップ15の内側であって、ロッドガイド14に対して後述のピストン31とは反対側に設けられ、シリンダ部10内の液体の漏れやシリンダ部10内への異物の混入を防ぐオイルシール16を備えている。
The
そして、シリンダ部10においては、外シリンダ11における軸方向の長さの方が内シリンダ12の長さよりも長く、内シリンダ12は、外シリンダ11と同心に配置される。つまり、内シリンダ12における軸方向の一方の端部は、ボトムバルブ60を構成する部品の一つである後述するバルブボディ61と底蓋13とを介して、外シリンダ11における軸方向の一方の端部に支持される。他方、内シリンダ12における軸方向の他方の端部は、ロッドガイド14にて支持される。これらにより、内シリンダ12の外周と外シリンダ11の内周との間隙が軸方向に一定となるように、内シリンダ12は、外シリンダ11と同心に配置される。そして、内シリンダ12の外周面と外シリンダ11の内周面とで、リザーバ室Rを形成している。ボトムバルブ60は、図1に示すように、後述するバルブボディ61により後述する第1油室Y1とリザーバ室Rとを区画する。
In the
〔ピストンロッドの構成・機能〕
ピストンロッド20は、軸方向に延びるとともに軸方向の一方の端部(図1では下側)でピストンバルブ30および圧力吸収部40に接続する。
ピストンロッド20は、本実施形態では中実または中空の棒状の部材であり、円柱状のロッド部21と、軸方向の一方の端部にピストンバルブ30や圧力吸収部40などを取り付けるための一方側取付部22aと、軸方向の他方の端部にこのピストンロッド20を車体などへ取り付けるための他方側取付部22bと、を有している。一方側取付部22aおよび他方側取付部22bの端部の外面には螺旋状の溝が切られて雄ねじが形成されており、ボルトとして機能する。
また、一方側取付部22aは、ロッド部21と比較して外径が小さくなっており、ロッド部21との接続点において段差部23を形成する。
[Configuration and function of piston rod]
The
The
Further, the one
さらに、ピストンロッド20は、図2に示すように、一方側取付部22aにおいて、第2油室Y2と後述する圧力吸収室Dとの間でオイルを流通させるバイパス路25(流路形成部)を備えている。バイパス路25は、垂直方向路25Hと、その垂直方向路25Hに連続する軸方向路25Sとを備えている。なお、本実施形態では、一方側取付部22aの一部の断面をD字形状にする所謂Dカット加工によりバイパス路25を構成している。
垂直方向路25Hは、段差部23に形成され軸方向に対して垂直な方向に延びて形成される溝であり、後述の第1バルブストッパ351との間にオイルの流路を構成する。また、垂直方向路25Hは、開口が第2油室Y2に臨む。
軸方向路25Sは、軸方向に伸びて形成された経路であり、段差部23から一方側取付部22aの端部側(先端側)に向けて形成される。そして、軸方向路25Sは、後述する第1バルブストッパ351、第2バルブ群322、ピストン31、第1バルブ群321および第2バルブストッパ352にそれぞれ形成される一方側取付部22aを通す孔との間にオイルの流路を構成する。
Further, as shown in FIG. 2, the
The
The
〔ピストンバルブの構成・機能〕
ピストンバルブ30は、図2に示すように、区画部材の一例としてのピストン31と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の一方側の端部を塞ぐ第1バルブ群321と、ピストン31に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の他方側の端部を塞ぐ第2バルブ群322と、を備えている。また、ピストンバルブ30は、第1バルブストッパ351および第2バルブストッパ352を備えている。
[Configuration and function of piston valve]
As shown in FIG. 2, the
ピストン31は、軸方向に形成された複数の油路を有する円柱状の部材である。そして、ピストン31は、その外周面に設けられたシール部材を介して内シリンダ12の内周面に接触し、内シリンダ12内の液体(本実施形態においてはオイル)が封入された空間を、ピストン31よりも軸方向の一方側の端部に形成される第1油室Y1と、ピストン31よりも軸方向の他方側の端部に形成される第2油室Y2とに区画する。なお、本実施形態では、第1油室Y1が第1液室として機能し、第2油室Y2が第2液室として機能する。
The
そして、ピストン31には、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すために軸方向に形成された取付孔33Rと、取付孔33Rよりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第1油路341と、第1油路341よりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第2油路342とが形成されている。第1油路341および第2油路342は、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)形成されており、第1油室Y1と第2油室Y2とを連通する。
The
ピストンバルブ30は、ピストン31の取付孔33Rがピストンロッド20の一方側取付部22aに嵌め込まれる。そして、ピストンバルブ30は、圧力吸収部40の後述するピストンケース41が一方側取付部22aの雄ねじに固定されることで、圧力吸収部40によって挟み込まれるかたちでピストンロッド20に保持される。このように、ピストンバルブ30は、ピストンロッド20の軸方向において圧力吸収部40よりも内側に位置した状態でピストンロッド20と接続する。
In the
第1バルブ群321は、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すボルト孔が形成された円盤状の部材が複数重ねられることで構成される。また、図2に示すように、第1バルブ群321を構成する複数の円盤状の部材は、それぞれ外径が異なっている。そして、第1バルブ群321を構成する個々のバルブは、第1油路341を塞ぎ、かつ第2油路342を開放する。
The
第2バルブ群322は、ピストンロッド20の一方側取付部22aを通すボルト孔が形成された円盤状の部材が複数重ねられることで構成される。また、図2に示すように、第2バルブ群322を構成する複数の円盤状の部材は、それぞれ外径が異なっている。そして、第2バルブ群322を構成する個々のバルブは、第2油路342を塞ぎ、かつ第1油路341を開放する。
The
第1バルブストッパ351は、概形が円柱形状をしている。第1バルブストッパ351は、ピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通可能な内径を有して軸方向に伸びる取付孔351Rを備える。そして、第1バルブストッパ351は、取付孔351Rに一方側取付部22aが嵌め込まれ、ピストンロッド20に保持される。そして、第1バルブストッパ351は、第2バルブ群322の変形を可能にしながら、第2バルブ群322をピストン31に向けて押さえ付ける。
The
第2バルブストッパ352は、概形が円柱形状をしている。第2バルブストッパ352は、ピストンロッド20の一方側取付部22aが貫通可能な内径を有して軸方向に伸びる取付孔352Rと、軸方向の端部に形成され取付孔352Rより内径が大きい環状溝部352Tとを有する。
そして、第2バルブストッパ352は、取付孔352Rに一方側取付部22aが嵌め込まれてピストンロッド20に保持される。そして、第2バルブストッパ352は、第1バルブ群321の変形を可能にしながら、第1バルブ群321をピストン31に向けて押さえ付ける。
また、環状溝部352Tは、バイパス路25に接続するとともに、圧力吸収部40側を向けて設けられる。そして、環状溝部352Tは、後述の流路付バルブ42のスリット42Sに対向する。
The
The
The
〔圧力吸収部の構成・機能〕
図3は、本実施形態の圧力吸収部40の分解図である。
圧力吸収部40は、図3に示すように、ピストンケース41と、絞り部材の一例としての絞り流路付バルブ42と、スペーサ43と、第1パッド44と、フリーピストン45と、第2パッド46と、バルブボディ47と、コントロールバルブ48と、終端部材49とを備える。
[Configuration and function of pressure absorber]
FIG. 3 is an exploded view of the
As shown in FIG. 3, the
ピストンケース41は、円柱部411と、円柱部411の軸方向の一方側に位置する円筒部412とを備えている。
円柱部411は、図2に示すように、雌ねじ41R、環状溝部41Cおよび油路41Hを有する。雌ねじ41Rは、ピストンロッド20の一方側取付部22aに形成される雄ねじと噛み合う。
雌ねじ41Rは、一方側取付部22aに形成される雄ねじに嵌め込まれる。この雌ねじ41Rを一方側取付部22aに固定することによって、ピストンバルブ30が段差部23との間に挟み込まれ、圧力吸収部40およびピストンバルブ30がピストンロッド20に固定された状態になる。そして、本実施形態では、ピストンロッド20の軸方向において、圧力吸収部40がピストンバルブ30よりも端部側に位置する。
The
As shown in FIG. 2, the
The
環状溝部41Cは、円柱部411の円筒部412とは反対側の端部に形成された、環状の溝部である。そして、本実施形態では、ピストンケース41が組み付けられた状態にて、環状溝部41Cが絞り流路付バルブ42と対向する。
油路41Hは、円柱部411において形成され、円柱部411の端部から円筒部412に向けて軸方向に形成された貫通孔である。油路41Hは、複数(本実施形態では3本)形成される。また、複数の油路41Hは、環状溝部41Cに開口部が位置するように周方向おいて等間隔に並んで設けられる。
The
The
円筒部412は、スペーサ43、第1パッド44、フリーピストン45、第2パッド46、バルブボディ47、第2絞り部材の一例としてのコントロールバルブ48および終端部材49を収容する。また、図2に示すように、円筒部412は、内部に収容する第1パッド44と、第1パッド44からフリーピストン45の軸方向における幅よりも離れた位置に設けられる第2パッド46とによって内シリンダ12の内部にオイルの流入する空間となる圧力吸収室D(空間形成部)を形成する。
The
ところで、本実施形態の油圧緩衝装置1では、ピストンロッド20の一方側取付部22aにおいて、先端側に圧力吸収部40を配置し、圧力吸収部40よりも軸方向において内側に一方側取付部22aに貫通させピストンバルブ30を設けている。本実施形態のように圧力吸収室Dやフリーピストン45を内部に備える圧力吸収部40を採用する場合、圧力吸収部40に対して軸方向にピストンロッド20を貫通させることは構造的に難しい。そのため、例えばピストンロッド20の軸方向において、ピストンバルブ30よりも圧力吸収部40を内側に配置すると、ピストンバルブ30をピストンロッド20に間接的に接続しなければならない。このような場合、ピストンロッド20の中心軸とピストンバルブ30の中心軸とがずれる軸ずれが生じる可能性が高くなる。
By the way, in the hydraulic shock absorber 1 of the present embodiment, the
そこで、本実施形態では、ピストンロッド20の軸方向における端部に圧力吸収部40を配置し、その内側にピストンバルブ30を配置した。これによって、本実施形態では、ピストンロッド20に対しピストンバルブ30と圧力吸収部40とを直接的に接続して同じ軸に締結することを可能にした。これによって、ピストンバルブ30および圧力吸収部40とピストンロッド20との軸ずれを抑制し、ピストンバルブ30および圧力吸収部40を安定して動作させている。
Therefore, in the present embodiment, the
絞り流路付バルブ42は、図3に示すように、円板状のバルブ部材である。そして、絞り流路付バルブ42は、中央に開口部42Hと、開口部42Hから径方向に途中まで形成されるスリット42Sとを有する。
絞り流路付バルブ42は、図2に示すように、開口部42Hが一方側取付部22aに取り付けられ、ピストンロッド20に保持される。そして、絞り流路付バルブ42は、図2に示すように、第2バルブストッパ352とピストンケース41との間に挟み込まれる。
また、スリット42Sは、ピストンケース41の環状溝部41Cと対向する位置まで形成される。なお、本実施形態では、環状溝部41Cは周方向に形成されるため、絞り流路付バルブ42が回転しても、スリット42Sが環状溝部41Cと対向した状態が保たれる。そして、スリット42Sにおけるオイルの流路の断面は、バイパス路25における流路の断面よりも小さくしている。そのため、絞り流路付バルブ42は、バイパス路25を経由してピストンケース41の環状溝部41Cおよび油路41Hなどを通るオイルの流れを絞るように作用する。
As shown in FIG. 3, the throttle passage-equipped
As shown in FIG. 2, the
The
スペーサ43は、図3に示すように、概形が円板状の部材であって、径方向の外側に向けて突出する複数の突出部43Pを備えている。突出部43Pは、ピストンケース41の円筒部412の内周面との間に隙間を形成し、オイルの流路を確保する。
突出部43Pの数は、油路41Hの本数以上に設定している。そして、複数の突出部43Pは、周方向において等間隔に配置される。本実施形態では、突出部43Pは、4つ設けている。これは、本実施形態のピストンケース41の油路41Hが3本であるためである。このようにスペーサ43を構成することによって、動作に伴ってスペーサ43が回転するなどしても、複数本の油路41Hのうち全てが塞がれず、いずれかの油路41Hが開放されるようにしている。
As shown in FIG. 3, the
The number of
図4は、本実施形態のスペーサ43を説明するための図である。
スペーサ43は、図4に示すように、円板状の部材であって、径方向の外側に向けて突出する複数の突出部43Pを備えている。突出部43Pは、ピストンケース41の円筒部412の内周面との間に隙間を形成し、オイルの流路を確保する。
突出部43Pの数は、油路41Hの本数よりも多くなるように設定している。そして、複数の突出部43Pは、周方向において等間隔に配置される。本実施形態では、図4(a)に示すように、突出部43Pは、4つ設けている。これは、本実施形態のピストンケース41の油路41Hが3本であるためである。このようにスペーサ43を構成することによって、動作に伴ってスペーサ43が回転するなどしても、複数本の油路41Hのうち全てが塞がれず、いずれかの油路41Hが開放されるようにしている。
なお、スペーサ43における突出部43Pの数は、3本に限定されるものではない。例えば、図4(b)に示すように、油路41Hが2つの場合には、突出部43Pを3本にする。また、図4(c)に示すように、油路41Hが4つの場合には、突出部43Pを5本にする。さらに、図4(d)に示すように、油路41Hが5つの場合には、突出部43Pを6本にすれば良い。
FIG. 4 is a view for explaining the
As shown in FIG. 4, the
The number of
The number of
第1パッド44は、図3に示すように、概形が円板状をした部材であって、ウレタン材やゴム材などの弾性材料によって構成される。第1パッド44は、外縁部に形成される複数の切り欠44Kと、中央に環状凹部44Cとを有している。そして、第1パッド44は、図2に示すように、環状凹部44Cをスペーサ43側に向けて、スペーサ43とフリーピストン45との間に設けられる。また、第1パッド44は、スペーサ43を円筒部412の円柱部411側における端部に挟み込む。
切り欠44Kは、後述する圧力吸収室Dの第1区分室D1へのオイルの流路を形成する。本実施形態では、切り欠44Kは、周方向において等間隔に設けられている。そして、絞り流路付バルブ42やスペーサ43を介し、バイパス路25を通って流れてきたオイルを第1区分室D1に連絡する。
As shown in FIG. 3, the
The
第1パッド44は、上記のとおりウレタン材やゴム材などを用いることで、フリーピストン45の接触を受けて変形可能に構成している。さらに、本実施形態では、環状凹部44Cを形成することによって、フリーピストン45の接触を受けた際の変形によるばね特性の変化幅をより大きくしている。
そして、第1パッド44は、例えばフリーピストン45の接触を受けた際に、衝撃力を吸収して衝撃音の低減を図る。さらに、第1パッド44は、後述するように、フリーピストン45が接触することによってピストンバルブ30による減衰力の発生へと遷移する際に生じ得る急な減衰力の変化を抑え、ピストンロッド20における衝撃の発生を抑制している。
The
For example, when the
フリーピストン45は、円柱形状の概形を有する保持部45Hと、軸方向における一方側にて突出する突出部45P1と、他方側にて突出する突出部45P2とを備えている。また、フリーピストン45は、外周部に形成され、後述のリング状部材45Rを保持する保持部45Hを有している。
保持部45Hは、リング状部材45Rを保持するように、リング状部材45Rの幅に応じた溝を形成する。そして、保持部45Hは、リング状部材45Rを保持する。
The
The holding part 45H forms a groove corresponding to the width of the ring-shaped
突出部45P1および突出部45P2は、フリーピストン45における軸心部分が最も高く、外周に向けて低くなるように突出した形状をしている。これによって、例えばフリーピストン45が移動して、突出部45P1が第2パッド46に、または突出部45P2が第1パッド44に接触した際に、第1パッド44または第2パッド46との間に隙間を形成することで接触時の張り付きを防止している。
さらに、突出部45P1および突出部45P2は、第2パッド46または第1パッド44にそれぞれ接触したときに、頂上部から徐々に接触面積が増加するようになる。そのため、フリーピストン45の接触に伴う急な減衰力の変化を抑制することが可能となる。
The protruding portion 45P1 and the protruding portion 45P2 have a shape in which the axial center portion of the
Furthermore, when the protrusion 45P1 and the protrusion 45P2 come into contact with the
リング状部材45Rは、円筒形状をしており少なくとも表面がフッ化炭素樹脂によって構成されている。そして、リング状部材45Rは、フリーピストン45が圧力吸収室D内にて移動する際の移動を円滑にしている。なお、リング状部材45Rは、周方向の一部に軸方向に形成される切り欠を備えており、保持部45Hへの取り付けの切り欠を広げるよう変形させて装着される。
The ring-shaped
そして、フリーピストン45は、ピストンケース41の内部に設けられる。ピストンケース41の圧力吸収室Dを第1区分室D1と第2区分室D2とに区分する。また、フリーピストン45は、リング状部材45Rが円筒部412(圧力吸収室D)の内周に接触するようにして設けられる。そして、フリーピストン45は、リング状部材45Rが円筒部412の内周を摺動するように移動可能に設けられる。なお、後述するように、フリーピストン45の軸方向における移動に応じて、圧力吸収室Dの第1区分室D1および第2区分室D2の容積が変化する。
The
また、フリーピストン45には、樹脂材料や金属材料などを用いている。特に、本実施形態のフリーピストン45は、アルミニウムにより構成している。
ここで、例えば油圧緩衝装置1の動作によって、オイルの温度が高くなる場合がある。そして、オイルの温度が高くなることによって、オイルの粘度が低下する。つまり、高温になったオイルは、流動性が比較的に高くなる。その結果、温度によるオイルの流動特性が変化によって、フリーピストン45の挙動も変化するおそれがある。
The
Here, for example, the oil temperature may increase due to the operation of the hydraulic shock absorber 1. And when the temperature of oil becomes high, the viscosity of oil will fall. In other words, the oil that has become hot has a relatively high fluidity. As a result, the behavior of the
そこで、本実施形態では、ピストンケース41を鉄によって構成し、フリーピストン45をアルミニウムによって構成している。これにより、温度変化によるフリーピストン45の挙動の変化を抑制している。すなわち、上記のようにピストンケース41とフリーピストン45との材質を異ならせることによって、両者の熱膨張率を異ならせる。これによって、温度の上昇に伴ってピストンケース41とフリーピストン45との隙間が狭まり、ピストンケース41とフリーピストン45との間においてオイルが流れ難くなる。そうすると、温度によるオイルの流動特性の変化を、ピストンケース41とフリーピストン45との間の隙間という構造的な特性の変化によって相殺することで、フリーピストン45の動作特性の変化の抑制を図っている。
Therefore, in this embodiment, the
第2パッド46は、図3に示すように、概形が円板状をした部材であって、ウレタン材やゴム材などの弾性材料によって構成される。第2パッド46は、外縁部に形成された複数の切り欠46Kと、中央に環状凹部46Cとを有している。そして、第2パッド46は、図2に示すように、環状凹部46Cをバルブボディ47側に向けて、バルブボディ47とフリーピストン45との間に設けられる。また、第2パッド46は、バルブボディ47に接するように取り付ける。
そして、第2パッド46は、第1パッド44と同様な機能を有する。すなわち、第2パッド46は、フリーピストン45に衝突された際に、衝撃音の低減や、後述するように急激な減衰力の上昇を抑制する。
As shown in FIG. 3, the
The
バルブボディ47は、図3に示すように、円柱部471と、円柱部471の外周にて軸方向の一方側から突出する外周突出部472と、円柱部471の中央に設けられ軸方向の一方側から突出する中央突出部473とを備える。そして、バルブボディ47は、図2に示すように、他方側の端部がピストンケース41の円筒部412の内周に形成された凹み部分にて支持される。
円柱部471は、外周突出部472と中央突出部473との間に形成される環状凹領域474において円柱部471の一方側の面から他方側の面まで軸方向に貫通する油路47Hを複数備えている。本実施形態では、4つの油路47Hが周方向において等間隔に配置される。
外周突出部472は、外径がピストンケース41の円筒部412の内周と同程度に形成される。そして、バルブボディ47は、この外周突出部472が円筒部412内にて保持されることによってピストンケース41に固定される。
中央突出部473は、コントロールバルブ48の開口部48H(後述)を保持する。
As shown in FIG. 3, the
The
The outer peripheral protruding
The
コントロールバルブ48は、本実施形態では中央に開口部48Hを有する円板状の板バネ部材である。コントロールバルブ48は、バルブボディ47と終端部材49との間に設けられる。より具体的には、コントロールバルブ48は、中央における開口部48Hがバルブボディ47の中央突出部473に支持され、外周部が終端部材49に支持される。そして、コントロールバルブ48は、オイルの圧力を受けることによって変形し、開口部48H側が突出するように撓んだ場合に、中央突出部473との間に隙間を形成する。また、コントロールバルブ48は、オイルの圧力を受けることによって変形し、外周部が突出するように撓んだ場合に、終端部材49との間に隙間を形成する。
In the present embodiment, the
そして、コントロールバルブ48は、伸張行程時には第2区分室D2からオイルを流出し難くするとともに、開いた後は第2区分室D2から流出したオイルの流れを絞る。さらに、コントロールバルブ48は、圧縮行程時には終端部材49の貫通孔49H(後述)を通ってピストンケース41の内側の第2区分室D2へとオイルが流入し難くするとともに、開いた後は流入するオイルの流れを絞る。このように、本実施形態が適用されるコントロールバルブ48は、単数枚にて、圧縮行程時および伸張行程時の両方において機能する所謂両利きバルブとなっている。なお、コントロールバルブ48が単数枚にて両工程時において機能することにより、部品点数の削減や装置の小型化を図ることができる。そして、本実施形態では、コントロールバルブ48によるオイルの流量の調整によって、フリーピストン45の動きを制御する。
The
なお、コントロールバルブ48は、本実施形態では、中央に開口が設けられた円形状の板バネを用いているが、これに限定されるものではない。コントロールバルブ48は、圧力を受けた当初においてはオイルの流量を小さくし、一定以上の圧力を受けた状態にてオイルの流量を大きくすることができれば良い。また、コントロールバルブ48は、後述するように流路付バルブ42のスリット42Sによるオイルの流れが許容され圧力吸収部40におけるオイルの流れが発生している状態にて、オイルの流れを絞る部材であれば良い。
例えば、コントロールバルブ48として、円板状の部材であって、外周部から径方向の途中までスリットが形成された部材を用いても良い。このような形状のコントロールバルブ48では、当初は外周部に形成されたスリットにて流量の小さい流れが発生する。そして、一定以上の圧力を受けることで部材全体が変形することで、大きい流量の流れを生じさせることができる。
In the present embodiment, the
For example, the
終端部材49は、ピストンケース41の円筒部412の端部に設けられる。終端部材49は、中央部に貫通孔49Hを有している。そして、貫通孔49Hを介して、圧力吸収室Dと第1油室Y1との間におけるオイルの流路を形成する。また、終端部材49は、ピストンケース41の端部に保持されることによって、バルブボディ47およびコントロールバルブ48を他方側の端部から押し込んで支持する。
The
〔ボトムバルブの構成・機能〕
ボトムバルブ60は、図1に示すように、軸方向に形成された複数の油路を有するバルブボディ61と、バルブボディ61に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の一方の端部を塞ぐ第1バルブ621と、バルブボディ61に形成された複数の油路の内の一部の油路における軸方向の他方の端部を塞ぐ第2バルブ622、これらの部材を固定するボルト60Bとを備えている。
[Configuration and function of bottom valve]
As shown in FIG. 1, the
バルブボディ61は、円盤状の円盤状部63と、この円盤状部63の半径方向の最外部から軸方向に延びた円筒状の円筒状部64と、を有し、シリンダ部10内における閉ざされた空間を区分する。
円盤状部63には、ボルト60Bの軸部を通すために軸方向に形成されたボルト孔65Rと、ボルト孔65Rよりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第1油路661と、第1油路661よりも半径方向の外側の部位に軸方向に形成された第2油路662とが形成されている。第1油路661および第2油路662は、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)形成されており、第1油室Y1とリザーバ室Rとを連通する連通路として機能する。
円筒状部64は、軸方向の一方の端部側に端面から凹んだ凹部64aを、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては4つ)有している。この凹部64aにより、円筒状部64の内部とリザーバ室Rとを連通している。
The
The disc-
The
第1バルブ621は、ボルト60Bの軸部を通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。そして、第1バルブ621の外径は、第1油路661を塞ぐ大きさであり、かつ第2油路662を開放する大きさに設定されている。
第2バルブ622は、ボルト60Bの軸部を通すボルト孔が形成された円盤状の部材である。そして、第2バルブ622の外径は、第2油路662を塞ぐ大きさに設定されている。また、第2バルブには、半径方向の中心から見た場合の第1油路661に対応する位置に、円周方向に等間隔に複数(本実施形態においては9つ)の油孔が形成されている。
The
The
〔油圧緩衝装置1の動作〕
図5は、小さな振幅で移動する場合の、伸張行程時におけるオイルの流れを示す図である。
例えば良路における車両の走行時など、ピストンロッド20が比較的小さく振幅する場合を説明する。
ピストンロッド20が、図5中白抜き矢印の方向に移動する伸張行程時では、第2油室Y2の圧力が第1油室Y1よりも上昇する。そして、ピストンロッド20が移動し始めた初期においては、第2油室Y2における圧力の上昇は、圧力吸収部40によって吸収される。すなわち、第2油室Y2における圧力の上昇によって、第2油室Y2のオイルがバイパス路25を通って圧力吸収室Dに流れ込む。より具体的には、第2油室Y2のオイルは、バイパス路25を経由し、絞り流路付バルブ42のスリット42S、ピストンケース41の油路41H、スペーサ43、第1パッド44の切欠き44Kを通って、圧力吸収室Dの第2区分室D2に流入する。
[Operation of hydraulic shock absorber 1]
FIG. 5 is a diagram showing the oil flow during the extension stroke when moving with a small amplitude.
For example, a case where the
During the extension stroke in which the
本実施形態では、圧力吸収部40によって圧力が吸収される状態では、ピストンバルブ30やボトムバルブ60が動作して減衰力がほとんど発生しないよう例えば第1バルブ群321などの調整を行っている。そのため、小さな振幅で移動する初期の段階においては、減衰力がほとんど発生しない状態となる。
In the present embodiment, in a state where the pressure is absorbed by the
その後、小さな振幅で移動する後期の段階において、圧力吸収室Dへとオイルがさらに流入すると、第2区分室D2の圧力が高くなるとともに、フリーピストン45が第1区分室D1を狭めるように移動する。そして、第1区分室D1の圧力が次第に高くなるとともに、第1区分室D1内のオイルは、第2パッド46の切り欠46K、バルブボディ47の油路47H、コントロールバルブ48および終端部材49の貫通孔49Hを通って第1油室Y1へと流出しようとする。
Thereafter, when oil further flows into the pressure absorption chamber D in the later stage of movement with a small amplitude, the pressure in the second compartment D2 increases and the
このとき、コントロールバルブ48は、第1区分室D1における圧力が一定以上になるまで閉じた状態を維持する。このコントロールバルブ48が閉じた状態を維持することによる抵抗によって、一定の減衰力が発生する。その後、第1区分室D1における圧力が一定以上になると、図5に示すように、開口部48H側がバルブボディ47の中央突出部473から離れるように撓む。そして、このコントロールバルブ48によりオイルの流れが絞られながら、第1油室Y1へとオイルが流出する。そして、このコントロールバルブ48によるオイルの絞りによっても減衰力が発生する。この減衰力は、フリーピストン45が第2パッド46に接触するまで継続する。例えば、車両が交差点などの曲がり角をゆっくり曲がるときや、高速道路などにおいて車線変更をするときなどは、このコントロールバルブ48におけるオイルの流れの絞りによって減衰させる。
At this time, the
以上のように、小さな振幅で移動する場合の、振幅の初期ではほとんど減衰力を発生させない状態や振幅の後期においては例えばピストンバルブ30などによって生じる減衰力よりも小さくすることで、乗心地を向上させる。
As described above, when the vehicle moves with a small amplitude, the ride comfort is improved by reducing the damping force generated by the
図6は、大きな振幅で移動する場合の、伸張行程時におけるオイルの流れを示す図である。
続いて、例えばバウンジングなど車両が姿勢変化するときなど、ピストンロッド20が大きな振幅で動作する場合を説明する。
ピストンロッド20の移動が大振幅の範囲に達すると、図6に示すように、圧力吸収部40におけるフリーピストン45の突出部45P1が第2パッド46に接触した状態になる。そのため、圧力吸収部40を介した第1油室Y1および第2油室Y2間のオイルの流れがほぼなくなり、第2油室Y2内のオイルの圧力の吸収が行われなくなる。
FIG. 6 is a diagram showing the oil flow during the extension stroke when moving with a large amplitude.
Subsequently, a case where the
When the movement of the
そして、ピストンロッド20がさらに移動すると、図6に示すように、ピストンロッド20の移動により第2油室Y2内のオイルは押され、ピストンバルブ30上側の圧力は上昇し、ピストンバルブ30の第1油路341に高圧が作用する。その結果、この第1油路341を塞ぐ第1バルブ群321が開き、オイルは第1油路341を通ってピストンバルブ30の下方の第1油室Y1に流入する。この第2油室Y2から第1油室Y1へのオイルの流れは第1バルブ群321および第1油路341で絞られ、その結果として減衰力が発生する。
When the
また、同様にピストンロッド20が移動することで、図1に示すように、リザーバ室R内のオイルがボトムバルブ60のバルブボディ61の凹部64a、第2油路662を通り、この第2油路662を閉塞する第2バルブ622を開き、第1油室Y1内に流入する。このリザーバ室Rから第1油室Y1へのオイルの流れは、ボトムバルブ60の第2バルブ622および第2油路662で絞られ、その結果として減衰力が発生する。
Similarly, as the
なお、本実施形態では、フリーピストン45が第2パッド46に衝突した後においても、衝突を受けた第2パッド46の変形によって、圧力吸収部40を介したオイルの流れが急に遮断されないようしている。これにより、圧力吸収部40からピストンバルブ30やボトムバルブ60へと減衰力の発生源が遷移することによる、減衰力の急激な変化が低減される。
In the present embodiment, even after the
以上のように、伸張行程時における大振幅の範囲では、油圧緩衝装置1において発生する減衰力は、ピストンバルブ30およびボトムバルブ60にて発生するため、圧力吸収部40にて減衰力が発生する状態と比較して、大きな減衰力を発生させることができる。
As described above, since the damping force generated in the hydraulic shock absorber 1 is generated in the
続いて、圧縮行程時における動作について説明する。
図7は、小さな振幅で移動する場合の、圧縮行程時におけるオイルの流れを示す図である。
ピストンロッド20が、図7中白抜き矢印の方向に移動する圧縮行程時では、第1油室Y1の圧力が第2油室Y2よりも上昇する。そして、ピストンロッド20が移動し始めた初期においては、第1油室Y1における圧力の上昇は、圧力吸収部40によって吸収される。すなわち、第1油室Y1における圧力の上昇によって、終端部材49の貫通孔49H、第1油室Y1のオイルがコントロールバルブ48、バルブボディ47の油路47H、第2パッド46の切り欠46Kを通って、圧力吸収室Dの第1区分室D1に流入する。
Next, the operation during the compression stroke will be described.
FIG. 7 is a diagram showing the oil flow during the compression stroke when moving with a small amplitude.
During the compression stroke in which the
そして、本実施形態では、圧力吸収部40によって圧力が吸収される状態では、ピストンバルブ30やボトムバルブ60が動作して減衰力がほとんど発生しないようにしている。そのため、小さな振幅で移動する初期の段階においては、減衰力がほとんど発生しない状態となる。
In the present embodiment, in a state where the pressure is absorbed by the
その後、小さな振幅で移動する後期の段階において、圧力吸収室Dへとオイルがさらに流入すると、第1区分室D1の圧力が高くなり、フリーピストン45が第2区分室D2を狭めるように移動する。そして、第2区分室D2の圧力が次第に高くなるとともに、第2区分室D2内のオイルは、第1パッド44の切り欠44K、スペーサ43、ピストンケース41の油路41H、流路付バルブ42のスリット42Sを通り、さらにバイパス路25を経由して第2油室Y2へと流出しようとする。
Thereafter, when oil further flows into the pressure absorption chamber D in the later stage of movement with a small amplitude, the pressure in the first compartment D1 increases and the
このとき、コントロールバルブ48は、第1油室Y1における圧力が一定以上になるまで閉じた状態を維持する。このコントロールバルブ48が閉じた状態を維持することによる抵抗によって、一定の減衰力が発生する。その後、第1油室Y1における圧力が一定以上になると、図7に示すように、外周部が終端部材49から離れるように撓む。そして、このコントロールバルブ48によりオイルの流れが絞られながら、第1区分室D1へとオイルが流入する。そして、このコントロールバルブ48によるオイルの絞りによっても減衰力が発生する。この減衰力は、フリーピストン45が第2パッド46に接触するまで継続する。例えば、車両が交差点などの曲がり角をゆっくり曲がるときや、高速道路などにおいて車線変更をするときなどは、このコントロールバルブ48におけるオイルの流れの絞りによって減衰させる。
At this time, the
以上のように、小さな振幅で移動する場合の、振幅の初期ではほとんど減衰力を発生させない状態や後期においては例えばピストンバルブ30などによって生じる減衰力よりも小さくすることで、乗心地を向上させる。
As described above, when the vehicle moves with a small amplitude, riding comfort is improved by reducing the damping force generated by, for example, the
図8は、大きな振幅で移動する場合の、圧縮行程時におけるオイルの流れを示す図である。
引き続いて、ピストンロッド20が大きな振幅で動作する場合を説明する。
ピストンロッド20の移動が大振幅の範囲に達すると、図8に示すように、圧力吸収部40におけるフリーピストン45の突出部45P2が第1パッド44に接触した状態になる。そのため、圧力吸収部40を介した第1油室Y1および第2油室Y2間のオイルの流れがほぼなくなり、第1油室Y1内のオイルの圧力の吸収が行われなくなる。
FIG. 8 is a diagram illustrating the oil flow during the compression stroke when moving with a large amplitude.
Subsequently, a case where the
When the movement of the
そして、ピストンロッド20がさらに移動すると、図8に示すように、ピストンロッド20の移動により第1油室Y1内のオイルは押され、ピストンバルブ30下側の圧力は上昇し、ピストンバルブ30の第2油路342に高圧が作用する。その結果、この第1油路341を塞ぐ第2バルブ群322が開き、オイルは第2油路342を通ってピストンバルブ30の上方の第2油室Y2に流入する。この第1油室Y1から第2油室Y2へのオイルの流れは第2バルブ群322および第2油路342で絞られ、その結果として減衰力が発生する。
When the
また、同様にピストンロッド20がさらに移動することで、図1に示すように、ピストン31の軸方向の一方の端部側への移動により高まった第1油室Y1の圧力は、ボトムバルブ60の第1油路661に作用し、これを閉塞する第1バルブ621を開く。そして、第1油室Y1内のオイルは、バルブボディ61の第1油路661、凹部64aを通って内シリンダ12と外シリンダ11との間に形成されるリザーバ室Rに流入する。この第1油室Y1からリザーバ室Rへのオイルの流れは、第1バルブ621および第1油路661で絞られ、その結果として減衰力が発生する。
Similarly, as the
なお、本実施形態では、フリーピストン45が第1パッド44に衝突した後においても、衝突を受けた第1パッド44の変形によって、圧力吸収部40を介したオイルの流れが急に遮断されないようしている。これにより、圧力吸収部40からピストンバルブ30やボトムバルブ60へと減衰力の発生源が遷移することによる、減衰力の急激な変化が低減される。
In the present embodiment, even after the
以上のように、圧縮行程時における大振幅の範囲では、油圧緩衝装置1において発生する減衰力は、主にピストンバルブ30およびボトムバルブ60にて発生するため、圧力吸収部40にて減衰力が発生する場合と比較して、大きな減衰力を発生させることができる。
As described above, in the large amplitude range during the compression stroke, the damping force generated in the hydraulic shock absorber 1 is mainly generated in the
次に、高速における油圧緩衝装置1での減衰力の発生について説明する。
例えば比較的に大きな凹凸の路面の走行時などピストンロッド20が高速で動作する場合、例えば伸張行程時においては、第2油室Y2のオイルの圧力が高くなり、第1油室Y1に向けてオイルが流れようとする。このとき、本実施形態の油圧緩衝装置1では、上述したとおりバイパス路25を経由する圧力吸収部40を介した流れ(図5参照)と、ピストンバルブ30の第1油路341を介した流れ(図6参照)との2つのオイルの流路が存在する。
Next, generation of damping force in the hydraulic shock absorber 1 at high speed will be described.
For example, when the
ここで、本実施形態では、バイパス路25におけるオイルの流路上に、絞り流路付バルブ42を配置している。そのため、ピストンロッド20が高速で移動することによって、流量の大きいオイルの流れが発生した場合、絞り流路付バルブ42のスリット42Sにてオイルが流れることができず、結果的に、バイパス路25におけるオイルの流れがほとんど発生しない状態になる。そのため、高速域においては、動作の最初から、ピストンバルブ30およびボトムバルブ60を主とする減衰力が発生する。
Here, in the present embodiment, the
なお、以上の作用は、油圧緩衝装置1の圧縮行程時においても同様となる。すなわち、ピストンロッド20が高速で動作する場合、圧縮行程時においては、第1油室Y1のオイルの圧力が高くなり、第2油室Y2に向けてオイルが流れようとする。このとき、圧力吸収部40およびバイパス路25を経由して流れようとするオイルの流量が大きいため、絞り流路付バルブ42のスリット42Sをオイルが流れることができず、動作の最初から、ピストンバルブ30およびボトムバルブ60を主とする減衰力が発生することとなる。
The above operation is the same during the compression stroke of the hydraulic shock absorber 1. That is, when the
上述のとおり、本実施形態では、ピストンロッド20が高速で移動するときには、ピストンバルブ30およびボトムバルブ60による高い減衰力が発生する。これによって大きな凹凸の路面を走行するときに、減衰力の立ち上がりを早くすることができる。
As described above, in the present embodiment, when the
以上のように、本実施形態が適用される油圧緩衝装置1では、例えば絞り流路付バルブ42によってバイパス路25におけるオイルの流れを制御することによって、圧力吸収部40とピストンバルブ30およびボトムバルブ60と選択的に作動させ、ピストンロッド20の移動速度に応じて減衰力を可変することができる。さらに、圧力吸収部40に設けられたフリーピストン45の移動動作によって、振幅に応じて減衰力を可変することができる。このように、本実施形態の油圧緩衝装置1は、周波数や振幅に応じて減衰力が可変することを可能にした。
As described above, in the hydraulic shock absorber 1 to which the present embodiment is applied, the
1…油圧緩衝装置、10…シリンダ部、20…ピストンロッド、30…ピストンバルブ、40…圧力吸収部、60…ボトムバルブ DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Hydraulic shock absorber, 10 ... Cylinder part, 20 ... Piston rod, 30 ... Piston valve, 40 ... Pressure absorption part, 60 ... Bottom valve
Claims (4)
前記シリンダ内を第1液室と第2液室とに区画するとともに、当該第1液室と当該第2液室とを連通する複数の連通路が形成された区画部材と、
前記区画部材に接続するとともに、前記シリンダの軸方向において移動するロッド部材と、
前記シリンダ内の前記第1液室に液体が流入する空間を形成するとともに、移動可能に設けられ当該空間を第1区分室と第2区分室とに区分する区分部材を有する空間形成部と、
前記空間形成部の前記第2区分室と前記シリンダの前記第2液室との間の液体の流路を形成する流路形成部と、
前記流路形成部の前記流路上に設けられ、当該流路における液体の流れを絞る絞り部材と、
を備えることを特徴とする圧力緩衝装置。 A cylinder containing liquid;
A partition member in which the inside of the cylinder is partitioned into a first liquid chamber and a second liquid chamber, and a plurality of communication passages are formed to communicate the first liquid chamber and the second liquid chamber;
A rod member connected to the partition member and moving in the axial direction of the cylinder;
A space forming portion that forms a space into which the liquid flows into the first liquid chamber in the cylinder, and has a partition member that is movably provided to partition the space into a first partition chamber and a second partition chamber;
A flow path forming part that forms a liquid flow path between the second compartment of the space forming part and the second liquid chamber of the cylinder;
A throttle member that is provided on the flow path of the flow path forming portion and restricts the flow of liquid in the flow path;
A pressure buffering device comprising:
前記空間形成部は、前記ロッド部材の前記一端部において前記区画部材よりもさらに軸方向の端部に設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧力緩衝装置。 The partition member is provided through the rod member at one end of the rod member,
4. The pressure buffering device according to claim 1, wherein the space forming portion is provided at an end portion in an axial direction further than the partition member at the one end portion of the rod member. 5.
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