JP2014091759A - 潜熱蓄熱材料及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】一定にできる温度を複数有する潜熱蓄熱材料を提供する。
【解決手段】融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する潜熱蓄熱材料であって、前記2種以上の相変化物質が分散相として連続相中に分散されており、かつ分散相において前記2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在することを特徴とする潜熱蓄熱材料である。また、本発明の潜熱蓄熱材料は、エマルション化することで柔軟性を確保することができ、ゲル化することで漏洩を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、相変化物質の潜熱を利用した潜熱蓄熱材料及びその製造方法に関する。
物質の相変化に伴って生じる潜熱を利用するための潜熱蓄熱材料として、氷、ノルマルパラフィン、無機塩などが知られている(例えば、特許文献1参照。)。これらの潜熱蓄熱材料において、液体と固体との間の相変化による潜熱を利用する場合は、固体状態が存在するために柔軟性に劣るなどの問題があった。そこで、この問題を解決するために、相変化物質をエマルション化、ゲル化、又はカプセル化したり、他の物質に担持したりする手法が提案されている(例えば、特許文献2〜6参照)。
特開昭57−40582号公報 特開2005−200616号公報 特開平8−100171号公報 特開2002−69438号公報 特開2004−75711号公報 特開2009−173834号公報
以上の潜熱蓄熱材料は、相変化物質を1種使用するもの、又は2種以上使用するものであり、相変化物質を1種用いた場合には、潜熱蓄熱材料の融点は当然ながら単一となり、当該潜熱蓄熱材料によって一定に維持できる温度は1つのみであった。一方、2種以上の相変化物質を用いる場合であっても、2種以上を単純に混合するものであるため、一の潜熱蓄熱材料で一定にできる温度を複数持たせることができなかった。その結果、使用時に、冷たすぎたり、熱すぎたり、ぬるかったりすることがあった。すなわち、冷やす場合においては、使用初期は適度な冷感・涼感が得られても、長時間使用した場合には冷たすぎるなどの問題があった。また、温める場合においても同様に、使用初期は温かく感じるが、長時間使用した場合に熱く感じてしまうことがあった。
本発明は、以上の従来の問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、一定にできる温度を複数有する潜熱蓄熱材料及びその製造方法を提供することにある。
前記課題を解決する手段は以下の通りである。
(1)融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する潜熱蓄熱材料であって、
前記2種以上の相変化物質が分散相として連続相中に分散されており、かつ分散相において前記2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在することを特徴とする潜熱蓄熱材料。
(2)前記2種以上の相変化物質がそれぞれカプセル化されていることを特徴とする前記(1)に記載の潜熱蓄熱材料。
(3)融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する、水中油型(O/W型)エマルションからなる潜熱蓄熱材料であって、
前記2種以上の相変化物質が、油相においてそれぞれ分離した状態で存在することを特徴とする潜熱蓄熱材料。
(4)前記2種以上の相変化物質がゲル中に分散されていることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の潜熱蓄熱材料。
(5)前記(1)〜(3)のいずれかに記載の潜熱蓄熱材料の製造方法であって、
融点が異なる2種以上の相変化物質をそれぞれ別々に分散媒と混合・攪拌して、2以上の分散液を調製する工程と、
前記2以上の分散液を混合し、異なる相変化物質同士が合一しないように、前記分散液の調製時における攪拌の剪断力よりも弱い剪断力で攪拌する工程と、
を含むことを特徴とする潜熱蓄熱材料の製造方法。
(6)前記(4)に記載の潜熱蓄熱材料の製造方法であって、
第一材料として、融点が異なる2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在する分散相と、水溶性高分子を含有する連続相とを含む潜熱蓄熱材料を調製する工程と、
第二材料として、前記水溶性高分子をゲル化し得るゲル化剤を含む水溶液を調製する工程と、
前記第一材料と前記第二材料とを混合する工程と、
を含むことを特徴とする潜熱蓄熱材料の製造方法。
本発明によれば、一定にできる温度を複数有する潜熱蓄熱材料及びその製造方法を提供することができる。
本発明を潜熱蓄熱材料を説明するための概念図である。
<潜熱蓄熱材料>
本発明の第1の態様による潜熱蓄熱材料は、融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する潜熱蓄熱材料であって、前記2種以上の相変化物質が分散相として連続相中に分散されており、かつ分散相において前記2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在することを特徴としている。
本発明の潜熱蓄熱材料について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の潜熱蓄熱材料について説明するための概念図である。図1に示す潜熱蓄熱材料10は、融点が異なる相変化物質を2種用いた例であり、連続相たる水相12中に、分散相A及び分散相Bを有してなり、当該2種の相変化物質はそれぞれ分散相A、分散相Bに属している。つまり、各相変化物質は分離した状態で存在している。
本発明の潜熱蓄熱材料は、融点が異なる2種以上の相変化物質を有し、それぞれの相変化物質が分離した状態で存在しているため、各相変化物質は融点において他の相変化物質の影響を受けることなく独立した相変化の挙動を示す。例えば、2種以上の相変化物質として、融点6℃の相変化物質と、同17℃の相変化物質との2種を用いる場合、6℃及び17℃の2つの温度において(相変化するまでの間)温度を一定にすることができる。つまり、一定にできる温度を複数有することとなる。その結果、使用初期と長時間使用時で温度が変わるため、例えば冷却・保冷を目的とする場合、使用初期は低い温度(例えば6℃)で一定になるため冷たく、長時間使用時は高い温度(例えば17℃)で一定になるため冷たすぎることなく使用することが可能となる。また、加熱・保温を目的とする場合、同様に使用初期は温かく(例えば50℃)、長時間使用時は低い温度(例えば38℃)で一定になるため熱すぎることなく使用することが可能となる。
[連続相]
連続相としては、相変化物質を分散させることができる分散媒を用いる。分散媒としては、水の他に必要に応じて添加剤を添加することができる。添加材としてはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、各種無機塩などの凍結防止剤、防腐剤が挙げられるが、使用する相変化物質に応じて適宜選択することができる。
なお、分散相がカプセル化されていれば、分散媒は水以外の油であっても構わない。
[分散相(相変化物質)]
本発明においては、融点が異なる2種以上の相変化物質を含むが、使用し得る相変化物質としては、例えば、ヘキサデカン等の脂肪族炭化水素、ラウリン酸及びミリスチン酸等の高級脂肪酸及びそのエステル、ヘキサデカノール及びステアリルアルコール等の脂肪族アルコール等が挙げられる。具体的には、有機物としては、テトラデカン、ペンタデカン、ヘキサデカン、ヘプタデカン、オクタデカン、ノナデカン、エイコサン、ヘンイコサン、ドコサンなどの直鎖の脂肪族炭化水素や、天然ワックス、石油ワックス、等が挙げられる。
相変化物質としては、潜熱蓄熱材料の使用目的・使用温度に応じた融点をもつ相変化物質を2種以上選定する。例えば、本発明の潜熱蓄熱材料を保冷目的に使用する場合であって、融点が異なる相変化物質として2種を用いる場合、当該2種の相変化物質の一例としては、融点1〜10℃のものと、融点11〜35℃のものとが挙げられる。
本発明の潜熱蓄熱材料に使用する、融点が異なる2種以上の相変化物質の全使用量は、本発明の潜熱蓄熱材料100質量部に対して相変化物質を10〜80質量部とすることが好ましく、30〜70質量部とすることがより好ましい。また、融点が異なる2種以上の相変化物質それぞれの使用量は、融点が低い相変化物質と融点が高い相変化物質の質量比が1:9〜9:1とすることが好ましい。
本発明の潜熱蓄熱材料において、相変化物質をカプセル化することができる。相変化物質をカプセル化することで、2種以上の相変化物質が合一するのを防止することができる。
カプセル化の手法としては特に限定はなく、従来公知の手法を用いることができる。例えば、例えば界面重合法、懸濁重合法、分散重合法、液中乾燥法やコアセルベーション法等が挙げられる。
カプセルの粒子径としては、0.01〜30mmとすることが好ましく、1〜20mmとすることがより好ましい。
あるいは、相変化物質を内包する市販のマイクロカプセルを使用することもでき、この場合、2種以上のマイクロカプセルとして、それぞれにおいて内包される相変化物質の融点が異なるように選定する。このようなマイクロカプセルとしては、三菱製紙(株)製、サーモメモリーが挙げられる。
本発明の第2の態様による潜熱蓄熱材料は、融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する、水中油型(O/W型)エマルションからなる潜熱蓄熱材料であって、油相において前記2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在することを特徴としている。
第2の態様の潜熱蓄熱材料はO/W型であり、連続相たる水相に、相変化物質たる油相が分散されている。
本態様において、相変化物質としては、既述の第1の態様において挙げた有機物を用いることができる。これらの有機物より、融点が異なる2種以上を選択して用いる。
また、水相としては、水の他に必要に応じて添加剤を添加することができる。添加材としてはエチレングリコール、ポリエチレングリコール、各種無機塩などの凍結防止剤、防腐剤を用いることができる。
一方、エマルション化するために用いる界面活性剤としては、非イオン界面活性剤及びアニオン系界面活性剤から選ばれる界面活性剤が好ましい。非イオン界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル及びしょ糖脂肪酸エステル等のエステル型界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキルフェニルエーテル、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル界面活性剤;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のエステル・エーテル型の界面活性剤が挙げられる。アニオン系界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等のスルホン酸塩界面活性剤;アルキル硫酸エステル等の硫酸エステル界面活性剤;及び燐酸エステル界面活性剤が挙げられる。中でも、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノヤシ油脂肪酸エステルなどが好ましい。
また、第2の態様において、融点が異なる2種以上の相変化物質の全使用量は、本発明の潜熱蓄熱材料100質量部に対して相変化物質を10〜80質量部とすることが好ましく、30〜70質量部とすることがより好ましい。融点が異なる2種以上の相変化物質それぞれの使用量は、第1の態様と同様である。
本発明の潜熱蓄熱材料は、相変化物質をゲル中に分散させることもできる。相変化物質をゲル中に分散させることで、漏洩がしにくくなり取り扱いが容易となる。
なお、相変化物質をゲル中に分散させるためのゲル化の手法については後述する。
<潜熱蓄熱材料の製造方法>
以上の本発明の潜熱蓄熱材料は、以下に説明する本発明の潜熱蓄熱材料の製造方法により製造することができる。
すなわち、本発明の第1の態様による潜熱蓄熱材料の製造方法は、既述の本発明の潜熱蓄熱材料の製造方法であって、融点が異なる2種以上の相変化物質をそれぞれ別々に分散媒と混合・攪拌して、2以上の分散液を調製する工程と、前記2以上の分散液を混合し、異なる相変化物質同士が合一しないように、前記分散液の調製時における攪拌の剪断力よりも弱い剪断力で攪拌する工程と、を含むことを特徴としている。
以下に、各工程について説明する。
[2以上の分散液を調製する工程]
本工程においては、融点が異なる2種以上の相変化物質をそれぞれ別々に分散媒と混合・攪拌して、2以上の分散液を調製するのであるが、相変化物質としては既述の相変化物質を用いることができ、分散媒としては、既述の連続相で例示したものを用いることができる。
具体的には、使用する相変化物質の数に応じて容器を用意し、それぞれの容器に、相変化物質と、(エマルション化するのであれば)界面活性剤と、分散媒を添加し、容器毎に攪拌し、分散液を得る。なお、相変化物質の使用量については、既述の本発明の潜熱蓄熱材料において示した量に準ずる。また、後の工程において、上記のようにして調製した分散液を混合することから、上記2以上の分散液の連続相はそれぞれ同じものを用いることが好ましい。
[2以上の分散液を混合する工程]
本工程においては、上記のようにして得られた2以上の分散液を混合するのであるが、異なる2以上の相変化物質が合一せずに分離した状態で存在させるため、上記工程における攪拌よりも弱い剪断力で攪拌する必要がある。すなわち、本工程においては、2以上の分散液を混合後、ゆっくりと弱く攪拌するのである。
一方、本発明の第2の態様の潜熱蓄熱材料の製造方法は、第一材料として、融点が異なる2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在する分散相と、水溶性高分子を含有する連続相とを含む潜熱蓄熱材料を調製する工程(以下、「工程A」と呼ぶ。)と、第二材料として、前記水溶性高分子をゲル化し得るゲル化剤を含有する水溶液を調製する工程(以下、「工程B」と呼ぶ。)と、前記第一材料と前記第二材料とを混合する工程(以下、「工程C」と呼ぶ。)と、を含むことを特徴としている。
以下に、各工程について説明する。
[工程A]
本工程においては、第一材料として、融点が異なる2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在する分散相と、水溶性高分子を含有する連続相とを含む潜熱蓄熱材料を調製する。本工程は、連続相たる分散媒に水溶性高分子を添加する点を除き、上述の本発明の製造方法における第1の態様と同様にして行うことができる。すなわち、融点が異なる2種以上の相変化物質をそれぞれ別々に分散媒に分散させ、2種以上の分散液を調製する工程と、前記2種以上の分散液を混合する工程とによって行うことができ、水溶性高分子を添加するタイミングとしては、2種以上の分散液を調製する前の連続相(分散媒)に添加してもよいし、2種以上の分散液を混合する工程において混合後の分散液に添加してもよい。
ここで、前記水溶性高分子は、工程Bにおいて使用するゲル化剤と組み合わせて使用し、潜熱蓄熱材料をゲル状にするために用いられるものである。以下に、水溶性高分子について説明する。
(水溶性高分子)
水溶性高分子としては、具体的には、デンプン、ゼラチン、寒天、カラギーナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、アラビアゴム、トラガントガム、ペクチン、キサンタンガム、プルラン、カードラン、デキストラン、ジュランガム等の天然高分子;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、及びこれらの塩(ナトリウム塩等)等の半合成高分子;ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸塩等の合成高分子が挙げられる。これらの水溶性高分子は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。
第一材料における水溶性高分子の濃度は、分散液全質量に対して1〜20質量%とすることが好ましく、3〜10質量%とすることがより好ましい。
[工程B]
本工程においては、第二材料として、前記水溶性高分子をゲル化し得るゲル化剤を含有する水溶液を調製する。すなわち、工程Aで調製した第一材料中の水溶性高分子をゲル化し得るゲル化剤を含有する水溶液を調製する工程である。以下に、ゲル化剤について説明する。
(ゲル化剤)
本発明において使用するゲル化剤としては、第一材料中の水溶性高分子をゲル化し得るゲル化剤を選択して使用する。例えば、ポリビニルアルコールをゲル化し得るゲル化剤としては、硼素化合物が挙げられる。硼素化合物としては、硼酸、硼酸塩(例、オルト硼酸塩、InBO、ScBO、YBO、LaBO、Mg(BO、Co(BO)、二硼酸塩(例、Mg、Co)、メタ硼酸塩(例、LiBO、Ca(BO、NaBO、KBO)、四硼酸塩(例、Na・10HO)、五硼酸塩(例、KB・4HO、Ca11・7HO、CsB)等を挙げることができる。
また、その他のゲル化剤としては、グリオキザール、メラミン・ホルムアルデヒド(例、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン)、メチロール尿素、レゾール樹脂、ポリイソシアネート等を挙げることができる。
第二材料たるゲル化剤を含有する水溶液の濃度は、分散液全質量に対して0.1〜5質量%とすることが好ましく、0.5〜2質量%とすることがより好ましい。
[工程C]
本工程においては、第一材料と第二材料とを混合するのであるが、両者を混合することで、第一材料中の水溶性高分子が、第二材料中のゲル化剤によりゲル化し、ゲル状の潜熱蓄熱材料が得られる。
第一材料と第二材料との混合比は、第一材料中の水溶性高分子をゲル化するのに必要なゲル化剤の量に基づき決定することが好ましい。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜3]
まず、下記表1に示す組成となるように、水相と、第1分散相と、第2分散相とを準備した。ここで、使用した各成分の詳細について以下に示す。
PVA:(株)クラレ製、KL−318
ノルマルヘキサデカン:和光純薬(株)製
テトラデカン:和光純薬(株)製
界面活性剤:日本サーファクタント工業(株)製、Decaglyn 1-L、モノラウリン酸テ゛カク゛リセリル
マイクロカプセル:三菱製紙(株)製、サーモメモリー
次いで、各実施例において、得られた水相の一部(25g)に、第1分散相として表1に示す量を徐々に添加・攪拌し、混合乳化物(分散液)1を得た。
次に、残りの水相(25g)に、第2分散相として表1に示す量を添加・攪拌し、混合乳化物(分散液)2を得た。なお、残りの水相すべてを第2分散相と混合してもよいし、残りの一部を第2分散相と混合して、余った水相を後の工程で添加してもよい。
最後に、混合乳化物1と混合乳化物2とを混合し、各分散相の相変化物質同士が合一しないように、前記分散液を調製したときよりも弱い剪断力で混合・攪拌し、実施例1〜3の潜熱蓄熱材料を得た。
[実施例4]
まず、下記表1に示す組成となるように、水相(水溶性高分子含む)と、第1分散相と、第2分散相と、ゲル化剤水溶液(第二材料)とを準備した。
次いで、得られた水相の一部(22g)に、第1分散相として表1に示す量を徐々に添加・攪拌し、混合乳化物1(分散液)を得た。
次に、残りの水相(22g)に、第2分散相として表1に示す量を添加・攪拌し、混合乳化物2(分散液)を得た。
次に、混合乳化物1と混合乳化物2とを混合し、各分散相の相変化物質同士が合一しないように、前記分散液を調製したときよりも弱い剪断力で混合し、第一材料を得た。
最後に、第一材料と第二材料と混合し、実施例4の潜熱蓄熱材料を得た。
[比較例1〜2]
まず、下記表1に示す組成となるように、水相と、第1分散相とを準備した。
次いで、得られた水相(50g)に、第1分散相として表1に示す量を徐々に添加・攪拌し、比較例1〜2の潜熱蓄熱材料を得た。
<評価>
(1)一定に維持できる温度
各実施例・比較例において得られた潜熱蓄熱材料15gをガラス瓶に計りとり、−5℃の環境に24時間放置した。その後、サンプルを35℃環境に移動させ、温度の経時変化を測定した。得られた温度の経時変化から一定になる温度を確認した。結果を表1に示す。
(2)漏洩性
1辺が190μmの紗に試料を載せ、試料が紗を通過するかを目視で評価した。
○:試料が紗を通過しない、×:試料が紗を通過する
Figure 2014091759
表1より、実施例1〜4の潜熱蓄熱材料は、一定に維持できる温度が2つあったのに対し、比較例1〜2の潜熱蓄熱材料は、一定に維持できる温度がないか1つであった。
また、水溶性高分子とゲル化剤とを用いて作製した実施例4の潜熱蓄熱材料はゲル状となり漏洩を防止することができた。
10 潜熱蓄熱材料
12 連続相

Claims (6)

  1. 融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する潜熱蓄熱材料であって、
    前記2種以上の相変化物質が分散相として連続相中に分散されており、かつ分散相において前記2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在することを特徴とする潜熱蓄熱材料。
  2. 前記2種以上の相変化物質がそれぞれカプセル化されていることを特徴とする請求項1に記載の潜熱蓄熱材料。
  3. 融点が異なる2種以上の相変化物質を含有する、水中油型(O/W型)エマルションからなる潜熱蓄熱材料であって、
    前記2種以上の相変化物質が、油相においてそれぞれ分離した状態で存在することを特徴とする潜熱蓄熱材料。
  4. 前記2種以上の相変化物質がゲル中に分散されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の潜熱蓄熱材料。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の潜熱蓄熱材料の製造方法であって、
    融点が異なる2種以上の相変化物質をそれぞれ別々に分散媒と混合・攪拌して、2以上の分散液を調製する工程と、
    前記2以上の分散液を混合し、異なる相変化物質同士が合一しないように、前記分散液の調製時における攪拌の剪断力よりも弱い剪断力で攪拌する工程と、
    を含むことを特徴とする潜熱蓄熱材料の製造方法。
  6. 請求項4に記載の潜熱蓄熱材料の製造方法であって、
    第一材料として、融点が異なる2種以上の相変化物質がそれぞれ分離した状態で存在する分散相と、水溶性高分子を含有する連続相とを含む潜熱蓄熱材料を調製する工程と、
    第二材料として、前記水溶性高分子をゲル化し得るゲル化剤を含む水溶液を調製する工程と、
    前記第一材料と前記第二材料とを混合する工程と、
    を含むことを特徴とする潜熱蓄熱材料の製造方法。
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