JP2014088690A - ボックスカルバートとその製造方法およびボックスカルバートの補強方法 - Google Patents

ボックスカルバートとその製造方法およびボックスカルバートの補強方法 Download PDF

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雅宏 福冨
Michihiro Tsukaguchi
道弘 塚口
Yoshio Hirayama
善男 平山
Iori Nakabayashi
伊織 中林
Kimiaki Ota
公明 大田
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YAMACHU SHOTEN KK
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

【課題】工場出荷品について製造コストや在庫管理コストを低減できるうえ、敷設現場において工期を短縮できるとともに施工コストを抑えることができ、また既設品について容易に且つ確実に補強できるようにする。
【解決手段】互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備えるボックスカルバートである。頂版(5)の下面には、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とが熱硬化性樹脂を用いて貼り付けてある。繊維製シート(8)と金属製補強体(9)の端部は、水平方向において側壁(4)の内面からその側壁(4)の厚さ(T2)の130%の寸法までの範囲内に達している。頂版(5)と側壁(4)との連結部に隅肉部(6)が形成してある場合、両隅肉部(6・6)に亘って、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)が頂版(5)の下面に貼付される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ボックスカルバートとその製造方法およびボックスカルバートの補強方法に関し、さらに詳しくは、工場出荷品について製造コストや在庫管理コストを低減できるうえ、敷設現場において工期を短縮できるとともに施工コストを抑えることができ、また既設品について容易に且つ確実に補強できる、ボックスカルバートとその製造方法およびボックスカルバートの補強方法に関する。
鉄筋コンクリート製函体である、いわゆるボックスカルバートは、上下水道や共同溝、電信、電話等の付設地下道等、地下構造物を構築する際に使用される(例えば、特許文献1参照。)。このボックスカルバートは、両端が開口した角筒状に形成されており、底版と、その両側縁にそれぞれ立設された側壁と、両側壁の上端間を連結する頂版とを備えている。
上記のボックスカルバートは、開口内寸の幅と高さ、土被りや活荷重などの載荷重に応じて、各部の厚さが設計されており、製品の品種が多様となっている。これらのボックスカルバートは、外枠と内枠との間にコンクリートを流し込んで成形されるが、開口内寸の高さ、幅、及び各部の厚さの寸法に対応した型枠を、各品種ごとにそれぞれ必要とするため生産コストが高くつくうえ、品種が多いため在庫管理コストも高くつく問題がある。
またボックスカルバートを敷設する際、例えば土被りが標準厚さ以下の部分では所定厚さの標準型製品が使用され、土被りが標準を超える部分では厚さの厚い特厚型製品が使用される。これらのボックスカルバートの連結により形成される管路は、底面を一定高さに揃える必要がある。このため、特厚型製品を敷設する部分の基礎は、標準型製品を敷設する部分よりも、厚さの大きい分だけ深く施行する必要があり、敷設工程が煩雑となるうえ工期が長くなり、施工コストが高くつく問題がある。
一方、既設のボックスカルバートの内面にアラミド繊維などの連続繊維製シートを樹脂で貼り付け、この連続繊維製シートの両端をアンカー等の金具で固定する、ボックスカルバートの補強方法が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。しかしこれらはいずれも既設のボックスカルバートを補強するものであり、工場出荷品の強度を高めるものではない。
しかも上記の補強方法によれば、上記のアンカー等の金具は連続繊維製シートを固定するものであって、補強部材としては機能せず、従ってボックスカルバートはアラミド繊維等の連続繊維製シートのみで補強される。しかし、アラミド繊維等による補強では曲げ応力により生じる歪度(水平方向への変形量)やたわみ量(垂直方向への変位量)を小さく抑えることが容易でない。そして頂版に生じる歪度やたわみ量が大きくなると、頂版と側壁との接続部に加わるせん断応力を低減することができず、この部位にひび割れ等を発生する虞がある。
特公平03−025569号公報 登録実用新案第3071732号公報
本発明の技術的課題は上記の問題点を解消し、工場出荷品について製造コストや在庫管理コストを低減できるうえ、敷設現場において工期を短縮するとともに施工コストを抑えることができ、また既設品についても容易に且つ確実に補強できる、ボックスカルバートとその製造方法およびボックスカルバートの補強方法を提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するため、例えば本発明の実施の形態を示す図1から図5に基づいて説明すると、次のように構成したものである。
すなわち、本発明1はボックスカルバートに関し、互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備えるボックスカルバートであって、上記の頂版(5)の下面には、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とが熱硬化性樹脂を用いて貼り付けてあることを特徴とする。
また本発明2はボックスカルバートの製造方法に関し、互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備える本体(2)を、コンクリートを用いて成形したのち、上記の頂版(5)の下面に、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とを熱硬化性樹脂を用いて貼り付け、その後にこの熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする。
また本発明3はボックスカルバートの補強方法に関し、互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備えるボックスカルバートの補強方法であって、上記の頂版(5)の下面に、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とを熱硬化性樹脂を用いて貼り付けたのち、この熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする。
上記の繊維製シートは、熱硬化性樹脂により頂版の下面に確りと固着され、上記の金属製補強体は、この繊維製シートと上記の熱硬化性樹脂とにより、頂版の下面に一体的に固着される。この繊維製シートと金属製補強体は引張強度が高いので、上記の頂版は曲げ応力に対して良好に補強される。
この場合、上記の頂版を補強する補強体の弾性率が十分に高くないと、頂版下面の歪度(水平方向への変形量)とたわみ量(垂直方向への変位量)が大きくなり、この結果、頂版と側壁との連結部に発生するせん断応力が大きくなる虞がある。しかし本発明では、上記の繊維製シートと組み合わさって一体化している金属製補強体の弾性率が十分に高いので、頂版下面に発生する歪度とたわみ量が効果的に抑制される。この結果、頂版と側壁との連結部に対するせん断応力が低減され、このせん断応力によるひび割れなどの発生が抑制される。
上記の金属性補強体は、繊維製シートとこれに含浸した上記の熱硬化性樹脂によって頂版の下面に確りと一体的に固着される。しかも繊維製シートや金属製補強体は、高い引張強度を備えるものであっても厚さが十分に薄いので、ボックスカルバートは、これらを貼付していない標準型製品と同等の外寸や開口寸法を備える。
上記の繊維製シートと金属製補強体は、頂版の下面に貼り付けるだけでよく、ボックスカルバートの外面や側壁内面等に補強体を付設する必要が無く、頂版等のコンクリート厚さを厚くする必要もないので、安価に実施することができる。
ただし、ボックスカルバートの底版は、通常、頂版と同一形状となっており、この底版と側壁との連結部にも、頂版と側壁との連結部と同様の隅肉部が形成されている。このため、この底版の上面にも上記の繊維製シートと金属補強体とを貼り付けておくと、互いに対向するいずれの部分を頂版として用いてもよく、取扱いが容易となってより好ましい。さらにこの底版に繊維製シートと金属補強体とを貼り付けた場合は、ボックスカルバート内の流水による摩耗を低減できる効果もある。
上記の繊維製シートと金属製補強体は、頂版の下面に貼り付けてあればよいが、それらの端部は側壁の近傍に達するように配置すると好ましい。より具体的には、繊維製シートと金属製補強体の端部が、水平方向において上記の側壁の内面からその側壁の厚さの130%の寸法までの範囲内に達していると好ましく、側壁の内面からその側壁の厚さの60%の寸法までの範囲内に達しているとより好ましく、側壁の内面に達しているとさらに好ましい。
上記のボックスカルバートは、特定の寸法や断面形状のものに限定されない。例えば上記の頂版と側壁との連結部には、通常、水平方向外側にいくほど下面が下向きに傾斜した隅肉部が形成してあり、この隅肉部を備えると好ましいが、この隅肉部を省略したものであってもよい。また上記の頂板は平面状に形成したものであってもよいが、上方へ突出したアーチ状のものであってもよい。
上記の頂版と側壁との連結部に上記の隅肉部がそれぞれ形成してある場合、上記の繊維製シートと金属製補強体はこの両隅肉部に亘って上記の頂版の下面に貼り付けてあると、頂版及び頂版と側壁との連結部を一層確りと補強できて好ましく、この場合も、上記の繊維製シートと金属製補強体の端部は、上記の隅肉部の下面の最外部、即ち、側壁の内面にまで達しているとより好ましい。
上記の金属製補強体は、ボックスカルバートのコンクリート表面に直接配置して熱硬化性樹脂により固着すると、このコンクリート表面と金属製補強体の間の接着が弱く、外力が働くと容易に剥がれる虞がある。しかし本発明では、金属製補強体が繊維製シートとともに熱硬化性樹脂を用いて貼り付けてあるので、頂版の下面に確りと一体的に固着され、容易に剥がれる虞がない。
この場合、上記の頂版の下面に、熱硬化性樹脂を塗布し、その上に順に繊維製シートと金属製補強体を貼り付けたのち、この熱硬化性樹脂を硬化させると、金属製補強体が繊維製シートを介することで頂版の下面に一体的に固着されるので好ましい。特に、上記の頂版の下面に熱硬化性樹脂を塗布し、その上に順に第1の繊維製シートと上記の金属製補強体とを貼り付け、その上に熱硬化性樹脂を塗布し、さらにその上に第2の繊維製シートを貼り付けたのち、これらの熱硬化性樹脂を硬化させると、上記の金属製補強体は、この第1シートと第2シートとの間に配設され、これらの繊維製シートを介してコンクリート表面に一層しっかりと固着されるので、より好ましい。
上記の金属製補強体は、特定の材質に限定されないが、力学的特性は弾性率が高いほど好ましく、ステンレス鋼材や防錆処理を施した鋼材がより好ましい。
また上記の金属製補強体は、ボックスカルバートの内面形状に沿った形状であると好ましく、例えばその金属製補強体の両端部は、それぞれ上記の隅肉部の傾斜面に沿った形状であると好ましい。
上記の金属製補強体は、特定の形態に限定されないが、板状や線状などの長尺体が好ましく、この長尺の金属製補強体は、上記の両隅肉部に亘って、ボックスカルバートの開口の幅方向に長く配設される。この長尺の金属製補強体としては特に板状が好ましく、特定の寸法のものに限定されないが、取扱いの容易さやコスト等の観点から、幅は5〜200mm、好ましくは10〜100mmのものが用いられ、厚さは0.2〜4.5mm、好ましくは1.5〜3.0mmのものが用いられる。
上記の繊維製シートの材質としては、例えばビニロン繊維、ポリエステル繊維、ナイロン、パラ系アラミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、炭素繊維及びガラス繊維などを挙げることができるが、引張強度が高いうえ、頂版の下面への貼り付けが容易である等の観点から、パラ系アラミド繊維などの高強度有機繊維であるとより好ましい。上記の繊維製シートの形態としては織物、編物又は不織布であってもよい。織物としては平織、綾織などが挙げられる。繊維製シートの目付は例えば50〜2000g/mが好ましい。
上記の熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、メタクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂又はビニルエステル樹脂、ウレアウレタン樹脂等の公知の熱硬化性樹脂が挙げられる。このなかで、常温硬化型エポキシ樹脂が好ましい。この場合の標準使用量は繊維製シートの種類や厚さ、密度等にもよるが、下塗りの場合は0.2〜2kg/mであると好ましく、上塗りの場合は0.2〜1kg/mであると好ましく、全体では0.5〜3.0kg/mであると好ましい。
本発明は上記のように構成され作用することから、次の効果を奏する。
(1)上記の繊維製シートと金属製補強体は頂版の下面に確りと一体的に固着され、これにより上記の頂版が曲げ応力に対して良好に補強されるうえ、頂版に生じる歪度やたわみ量が低減され、頂版と側壁との連結部に対するせん断応力が低減さる。この結果、コンクリートの厚さを変更することなく、厚い土被りや大きな活荷重に対応させて、ボックスカルバートの強度を高めることができる。
(2)土被り等の載荷重が大きい場合であっても、コンクリートの厚さを厚く形成する必要がないので、コンクリート材料を低減できるうえ、ボックスカルバートを製造する場合のコンクリート用型枠を標準型製品に統一することができ、安価に製造できる。
しかも標準型製品を仕掛品として扱うことにより、この標準型製品を耐圧性の高いボックスカルバートへ容易に転用できるので、在庫管理を簡略にでき、在庫管理コストを低減できる。
また、本発明のボックスカルバートは、コンクリート厚さが標準型製品と同等であるため、標準型製品と同程度に軽量化でき、取扱いが容易であり、運搬コストを低減できる。
(3)製造工程において上記の繊維製シートと金属補強体を貼付する場合、環境の整った工場内で製造できるので、工場から出荷されるボックスカルバートにおいて、安定した品質を容易に確保することができる。
(4)本発明のボックスカルバートは、重量が標準型製品と同程度に軽量であるため、取扱いが容易である。また、ボックスカルバートの外寸や頂版などのコンクリート厚さ、開口の内寸等が標準型製品と同等であるため、標準型製品と同じ高さ位置の基礎に載置することで、管路内の底面を一定高さに揃えることができる。この結果、土被りの厚さや活荷重が異なる施工部分であっても基礎の深さや高さ位置を均一に施工すればよく、敷設作業を簡略にでき、施工コストを低減することができる。
(5)敷設作業を簡略にできるので、工期を短縮することができる。この結果、工事による交通規制を早期に解消でき、工事中に生じる騒音、振動等、周囲にかける迷惑を低減することができる。
(6)既設品に対して補強する場合は、ボックスカルバートの内面に繊維製シートと金属製補強体を貼り付けるだけでよく、コンクリートの厚さを増す必要がない。この結果、開口面積をほとんど変えることなく、土被りや活荷重の変化などに容易に対応することができる。
本発明の第1実施形態を示す、ボックスカルバートの正面図である。 本発明の第1実施形態の、ボックスカルバートの破断斜視図である。 本発明の第1実施形態のボックスカルバートの敷設状態を示す、概略構成図である。 本発明の第2実施形態を示す、ボックスカルバートの要部を拡大した一部破断斜視図である。 本発明の第3実施形態を示す、ボックスカルバートの斜視図である。
以下、図面に基づいて本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施形態のものに限定されるものではない。
図1に示すように、第1実施形態のボックスカルバート(1)は、補強用鉄筋を内蔵したコンクリート製の本体(2)を備えており、この本体(2)は、底版(3)と、その両側縁にそれぞれ互いに対向して立設された側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備えている。
上記の頂版(5)と各側壁(4)との連結部には、水平方向外側にいくほど下面が下向きに傾斜した隅肉部(6)がそれぞれ形成してあり、また、上記の底版(3)と各側壁(4)との連結部にも、水平方向外側にいくほど上面が上向きに傾斜した隅肉部(7)がそれぞれ形成してある。
図1と図2に示すように、上記の頂版(5)の下面には、上記の両隅肉部(6・6)に亘って、繊維製シート(8)と、複数の細長い金属製補強板(9)とが熱硬化性樹脂を用いて貼り付けてある。同様に、上記の底版(3)の上面にも、上記の両隅肉部(7・7)に亘って繊維製シート(8)と金属製補強板(9)とが熱硬化性樹脂を用いて貼り付けてある。従って、上記の頂版(5)と底版(3)とは同一形状、同一構造に形成されており、互いに対向するいずれの部分を頂版(5)として用いてもよい。
上記の繊維製シート(8)は、例えばパラ系アラミド繊維等の連続繊維により、例えば平織などに織成してあり、経糸と緯糸のうちの、一方の連続繊維は長さ方向をボックスカルバート(1)の開口(10)の幅方向(W)に配置してある。また上記の細長い金属製補強板(9)は、例えば厚さが数mm程度の薄肉鋼板などからなり、その長さ方向をボックスカルバート(1)の開口(10)の幅方向(W)に配置するとともに、ボックスカルバート内に形成される管路の長さ方向(L)に所定間隔をあけて配置してある。
上記の頂版(5)は下面に繊維製シート(8)と金属製補強板(9)とが熱硬化性樹脂で確りと固着されているので、土被りや活荷重による曲げ応力に対し、高い強度を発揮することができる。しかも上記の金属製補強板(9)は弾性率が高いので、土被り等により生じる歪度やたわみ量を小さく抑えることができ、頂版(5)と側壁(4)との接続部に加わるせん断応力を低減できる。この結果、上記の補強されたボックスカルバート(1)は、標準型製品と同程度にコンクリートの厚さが薄いにもかかわらず、土被りの厚い施工部分に適用することができる。
なお、ボックスカルバート(1)の頂版(5)や底版(3)の厚さ(T1)と側壁(4)の厚さ(T2)は、ボックスカルバート(1)の開口(10)の幅方向(W)の寸法と高さ方向(H)の寸法と、標準的な土被り量に応じて設定される。この開口(10)の幅方向(W)の寸法と高さ方向(H)の寸法は、この図1に示すように互いに異なっていてもよく、同じ寸法であってもよい。
上記の繊維製シート(8)と金属製補強板(9)は、両端がそれぞれ上記の隅肉部(6)の下面の最外部、即ち、側壁(4)の内面にまで達するように配置してある。
但し本発明では、この繊維製シート(8)と金属製補強板(9)は、頂版(5)の下面に貼り付けてあればよく、特定の範囲に貼り付けたものに限定されない。しかしこの繊維製シート(8)と金属製補強板(9)は、この第1実施形態のように、上記の両隅肉部(6・6)に亘って上記の頂版(5)の下面に貼り付けてあると好ましい。またこの繊維製シート(8)と金属製補強板(9)は、それぞれの端部が、水平方向において上記の側壁(4)の内面からその側壁(4)の厚さ(T2)の130%の寸法までの範囲内に達していると好ましく、側壁(4)の内面からその側壁(4)の厚さの60%の寸法までの範囲内に達しているとより好ましく、この第1実施形態のように、側壁(4)の内面に達しているとさらに好ましい。
次に、上記のボックスカルバート(1)の製造方法について説明する。
最初に、公知の製造方法により、図示しない型枠を用い、その型枠内の所定位置に鉄筋等を配設したのちコンクリートを打ち込むことで、所定形状のコンクリート製本体(2)が成型される。そしてこの本体(2)のコンクリート表面が十分に乾燥されたのち、頂版(5)の下面と底版(3)の上面とに、例えば、粘度の低い常温硬化型エポキシ樹脂のプライマーがローラーや刷毛等で塗布される。このプライマー樹脂使用量は、特定の値に限定されないが、通常、0.1〜0.3kg/m程度である。なお、プライマー処理における樹脂には、前記の熱硬化性樹脂と同じ種類のものを用いると好ましい。
次に、上記のプライマー樹脂の上に熱硬化性樹脂が下塗りされ、その上に上記の繊維製シート(8)が貼り付けられ、次いで上記の金属製補強板(9)が、その長さ方向をボックスカルバート(1)の開口(10)の幅方向(W)に向けて、上記の繊維製シート(8)の上に配置されて貼り付けられる。このとき、上記の繊維製シート(8)を頂版(5)の下面や底版(3)の上面に貼り付ける際、脱泡ローラーやゴムへらを使用して空気溜まりが残らないように、例えばしごきながら貼り付けることが望ましい。
そして上記の熱硬化性樹脂が繊維製シート(8)へ十分含浸したことが確認されたのち、さらにその上に同じく熱硬化性樹脂の上塗りが行われる。この場合の標準使用量は繊維の種類にもよるが、下塗りの場合0.2〜2kg/m程度であり、上塗りの場合は0.2〜1kg/m程度であり、全体では0.5〜3.0kg/m程度の範囲である。その後、上記の熱硬化性樹脂が硬化されて、繊維製シートと金属製補強板とが頂版(5)と底版(3)とに一体化され確りと固着される。なお、上記の繊維製シート(8)と金属製補強板(9)で補強された頂版(5)の下面や底版(3)の上面は、必要に応じて、さらに樹脂系塗装材料等で仕上げを施してもよい。
上記のボックスカルバート(1)を敷設する場合、例えば図3に示すように、盛土(12)が少なく、土被り(D)が標準型製品の許容値(例えば、4.6m)以下の部分では、上記の繊維製シートや金属補強板を貼り付けていないボックスカルバートの標準型製品(11)が敷設される。これに対し、盛土(12)が多く、土被り(D)が標準値よりも大きい部分に、上記の繊維製シート(8)と金属補強板(9)を貼り付けた本発明のボックスカルバート(1)が敷設される。この本発明のボックスカルバート(1)の本体(2)は、上記の標準型製品(11)とほぼ同じ重量であるので取扱いが容易であるうえ、ほぼ同じ寸法であるので、管路内の底面(13)を揃えるには、基礎(14)を一定の高さ(深さ)に施工すればよく、施工作業が簡略となり、短期間で施工される。
上記の第1実施形態では、頂版(5)の下面に熱硬化性樹脂を塗布し、その上に繊維製シート(8)と金属製補強板(9)を順に貼り付け、その後、この熱硬化性樹脂を硬化させてある。このため、金属製補強板(9)が繊維製シート(8)を介することで、頂版(5)の下面であるコンクリート表面に密着しており、高い強度で一体的に固着されている。しかし本発明では、上記の熱硬化性樹脂の塗布面の上に、順に金属製補強体と繊維製シートとを貼り付けてもよく、この場合は金属製補強体が繊維製シートで押さえつけられて頂版の下面に確りと固着される。
また、例えば図4に示す第2実施形態のように、上記の金属製補強板(9)が、第1繊維製シート(8a)と第2繊維製シート(8b)との間に配設してあると、これらの両繊維製シート(8a・8b)を介して金属製補強板(9)が頂版(5)の下面に一層しっかりと一体化され固着されるので、より好ましい。
この第2実施形態のボックスカルバート(1)は、例えば次の手順で製造される。
最初に、上記の第1実施形態と同様にコンクリート製の本体(2)が成型され、この本体(2)のコンクリート表面が十分に乾燥されたのち、頂版(5)の下面にプライマーが塗布される。次に、上記のプライマー塗布面に熱硬化性樹脂が塗布されたのち、その上に上記の第1繊維製シート(8a)と上記の金属製補強板(9)とが順に貼り付けられ、その上に熱硬化性樹脂が塗布される。そしてさらにその上に上記の第2繊維製シート(8b)が貼り付けられて、これらの両繊維製シート(8a・8b)に熱硬化性樹脂が十分含浸され、その後、これらの熱硬化性樹脂が硬化される。
上記の第1実施形態では、頂版(5)と両側壁(4)と底版(3)とが一体に形成されている場合について説明した。しかし本発明では、例えば図5に示す第3実施形態のように、両側壁(4)の上下方向中央で上下に分割された、分割型のボックスカルバート(1)であってもよい。
即ちこの第3実施形態では、コンクリート製本体(2)が上半体(2a)と下半体(2b)とからなり、この上半体(2a)は、互いに対向して立設された一対の側壁上半部(4a・4a)と、両側壁上半部(4a・4a)の上端間を連結する頂版(5)とを備えている。また、上記の下半体(2b)は、底版(3)とその両側縁に立設された一対の側壁下半部(4b・4b)とを備えている。そして上記の頂版(5)の下面と底版(3)の上面には、上記の第1実施形態と同様、繊維製シート(8)と複数の金属製補強板(9)とが熱硬化性樹脂で確りと固着してある。その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に製造され、同様に作用するので説明を省略する。
上記の各実施形態では、いずれもボックスカルバートが工場内で生産された、いわゆる工場出荷品である場合について説明した。しかし本発明はボックスカルバートの頂版の下面に繊維製シートと金属補強板を貼り付けるだけであるので、既設のボックスカルバートを補強する場合にも適用することができる。この場合、具体的には、例えば次の手順により上記の繊維製シートと金属補強板とが、頂版の下面に貼り付けられる。
最初にボックスカルバートの頂版の下面がグラインダー等で研磨され、微細凸凹部や汚れが除去される。グラインダーとしては例えばバフ加工用のグラインダーでよい。この研磨処理はコンクリート表面の汚れや表面上の弱い層を除去するものであり、サンドブラストや高圧水洗浄(ジェットウォーター)など他の研磨方法によって行ってもよい。これらはいずれも公知方法に従って行うことができる。なお、頂版の下面に脆弱層がない等の場合はこの研磨処理を省いてもよい。
次に、上記の頂版のコンクリート表面が十分に乾燥されたのち、この頂版の下面に、上記の第1実施形態と同様、例えば粘度の低い常温硬化型エポキシ樹脂のプライマーが塗布される。そして、そのプライマーの上に熱硬化性樹脂が下塗りされ、その上に上記の繊維製シートと金属製補強板とが順に貼り付けられ、必要に応じて熱硬化性樹脂の上塗りが行われたのち、それらの熱硬化性樹脂が硬化される。
上記の繊維製シートは、例えば上記の第2実施形態のように、第1繊維製シートと第2繊維製シートとで構成してもよく、この場合は、第1繊維製シートと金属製補強板と第2繊維製シートとを順に貼り付けて、金属製補強板を両繊維製シート間に配置することができる。
なお上記の繊維製シートに含浸した熱硬化性樹脂は、必要に応じてビニールシート等で蔽って養生させると好ましい。
その他の構成は上記の第1実施形態と同様であり、同様に処理され、同様に作用するので、説明を省略する。
(実施例1)
開口(内寸)の幅が1400mm、高さが800mm、長さが2000mmのボックスカルバート標準型製品を用いた。この標準型製品の頂版と底版の厚さはそれぞれ140mmであり、側壁の厚さは120mmである。頂版と側壁との連結部には、水平方向外側にいくほど下面が下向きに傾斜した隅肉部(以下、ハンチともいう。)が形成してあり、そのハンチ高さは150mmである。このハンチは底版と側壁との連結部にも形成してある。
上記の頂版の下面と底版の上面に、繊維製シートと金属補強板を熱硬化性樹脂で貼り付けて実施例1のボックスカルバートとした。その貼り付け手順は次の通りである。
最初に、頂版の下面と底版の上面に、それぞれ常温硬化型エポキシ樹脂プライマー(住友ゴム工業株式会社製、商品名:GB30)を塗布し、その上に、含浸接着剤として同じく常温硬化型エポキシ樹脂(住友ゴム工業株式会社製、商品名:GB35)をローラーで均一に塗布した。
次いで、繊維製シートを貼り付け、その外側に金属製補強板を、その長さ方向がボックスカルバートの開口の幅方向となるように貼り付けた。このとき、繊維製シートと金属製補強板は、それぞれの端部が側壁の内面に達するように、両ハンチに亘って配置した。その後、上記の熱硬化性樹脂を上塗りした。その熱硬化性樹脂の量は0.9kg/mであった。上記の繊維製シートには、アラミド繊維製シート(目付け量415g/m、耐力60tf/m)1層を用い、金属製補強板には、厚さ2.3mm、幅40mm、長さ1520mmの薄肉鋼板(SS400)を26枚用いた。各金属製補強板は、ボックスカルバートの長さ方向に、約77mmのピッチで等間隔に配置した。
(実施例2)
長さ1100mmの金属製補強板を26枚用い、ボックスカルバートの長さ方向に約77mmのピッチで等間隔に配置し、この金属性補強板と繊維製シートの端部が、それぞれ側壁の内面から150mm(側壁の肉厚の125%に相当)離隔した位置に達するように貼り付け、従って頂版下面のうちハンチを除く部分に繊維製シートと金属製補強板を貼り付けた以外は、上記の実施例1と同様にして実施例2のボックスカルバートとした。
(比較例1)
開口の幅が1400mm、高さが800mm、長さが2000mmで、上記の繊維製シートや金属補強板を貼り付けていない標準型製品を、比較例1のボックスカルバートとした。この標準型製品は、土被りが0.2〜4.7mの範囲で用いられる。
(比較例2)
金属補強板を用いず、耐力60tf/mのアラミド繊維製シート2層と、耐力40tf/mのアラミド繊維製シート1層を用いた以外は上記の実施例1と同様にして、標準型製品を補強したものを、比較例2のボックスカルバートとした。
(比較例3)
金属補強板を用いず、耐力60tf/mのアラミド繊維製シート2層と、耐力40tf/mのアラミド繊維製シート1層を用いた以外は上記の実施例2と同様にして、標準型製品を補強したものを、比較例3のボックスカルバートとした。
上記の実施例1、2と比較例1〜3の、それぞれの寸法と重量を、特厚型製品と対比して表1に示す。なお、この特厚型製品の許容土被りは9.4mである。
Figure 2014088690
次に、上記の実施例1、2と、比較例1〜3について、JIS A 5372:2010「プレキャスト鉄筋コンクリート」に基づき、ハンチでせん断ひび割れが生じたときの、いわゆる初期ひび割れ発生荷重を測定するとともに、特厚型製品の規格荷重(188kN/m)を加えた時の歪度とたわみ量をそれぞれ測定した。
但し、試料は砂基礎上に載置し、頂版上面の幅方向の中央からそれぞれ185mm離隔した2点に荷重を加えて測定した。
上記のたわみ量は、頂版下面の幅方向中央での、垂直方向への変位量を0.01mm単位で測定した。
上記の歪度は、頂版下面の幅方向中央と、中央からそれぞれ130mm離隔した位置の3点で、ひずみゲージ(株式会社東京測器研究所製、PL60−11−3L)を用いて水平方向への変形量を測定し、それらの平均値を歪度とした。
その測定結果を表2に示す。
Figure 2014088690
上記の表2から明らかなように、標準型製品である比較例1はもとより、アラミド繊維製シートのみで補強した比較例2、3も、特厚型製品の規格荷重(188kN/m)を載荷したときのたわみ量や歪度が大きく、初期ひび割れ発生荷重は、規格荷重を満足することができなかった。
これに対し本発明の実施例1、2は、特厚型製品の規格荷重(188kN/m)を載荷したときのたわみ量や歪度が十分に小さく、初期ひび割れ発生荷重は、特厚型製品の規格荷重を充分に満足するものであり、特に、繊維製シートや金属補強板の端部が側壁の内面に達するように配置した実施例1は、一層優れた強度を示していた。しかも、表1に示すように、実施例1、2は特厚型製品に比べて外寸が小さいうえ、重量が30%近く軽減されていた。
(実施例3)
開口の幅が1500mm、高さが1500mm、長さが2000mmのボックスカルバート標準型製品を用いた。頂版と底版の厚さはそれぞれ160mmであり、側壁の厚さは140mmである。上記の頂版の下面と底版の上面に、繊維製シートと金属補強板を熱硬化性樹脂で貼り付けた。その貼り付け手順は、金属製補強板に、厚さ2.3mm、幅40mm、長さ1620mmの薄肉鋼板(SS400)を20枚用い、各金属製補強板を、ボックスカルバートの長さ方向に、約100mmの間隔をあけて等間隔に配置した以外は、実施例1と同様である。
(比較例4)
開口の幅が1500mm、高さが1500mm、長さが2000mmで、上記の繊維製シートや金属補強板を貼り付けていない標準型製品を比較例3のボックスカルバートとした。この標準型製品は、土被りが0.2〜4.4mの範囲で用いられる。
この比較例4と上記の実施例3の、それぞれの寸法と重量を、特厚型製品と対比して表3に示す。なお、この特厚型製品の許容土被りは8.8mである。
Figure 2014088690
次に、上記の実施例3について、JIS A 5372:2010「プレキャスト鉄筋コンクリート」に基づき、初期ひび割れ発生荷重を測定した。但し、試料は底版下面の幅方向両端を支持し、頂版上面の幅方向の中央に荷重を加えて測定した。
その測定結果は、比較例4が95kN/mであり、標準型製品の規格荷重である73kN/mは満足するものの、特厚型製品の規格荷重である103kN/mには達しなかったのに対し、本発明の実施例3は170kN/mであり、特厚型製品の規格荷重を大きく上回っていた。しかも、表3に示すように、実施例3は特厚型製品に比べて外寸が小さいうえ、重量が40%近く軽減されていた。
上記の実施形態や実施例で説明したボックスカルバートとその製造方法、及び補強方法は、本発明の技術的思想を具体化するために例示したものであり、各部の材料や寸法、形状、貼り付け条件などを、これらの実施形態や実施例のものに限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲内において種々の変更を加え得るものである。
例えば上記の実施形態では、頂版と側壁との連結部に隅肉部(ハンチ)を形成した場合について説明した。しかし本発明ではこの隅肉部を省略したものであってもよい。また、本発明のボックスカルバートの断面形状は、これら実施形態や実施例のように矩形であってもよく、頂版がアーチ形のものであってもよい。
また上記の各実施形態では、いずれもボックスカルバートの外面や側壁の内面に繊維製シートや金属製補強体を貼り付けていないので、安価に実施できる利点がある。しかし本発明では、頂版の下面に繊維製シートと金属製補強体とを熱硬化性樹脂で貼り付けあればよく、ボックスカルバートの外面や側壁の内面の任意の部位に、繊維製シートや金属製補強体等を付設したものであってもよい。
また上記の実施例では、繊維製シートとしてアラミド繊維製シートを用い、金属製補強板として薄肉鋼板を用い、熱硬化性樹脂として常温硬化型エポキシ樹脂を用いた。しかし本発明ではこれらの材質に限定されず、他の種類の繊維製シートや金属製補強体、熱硬化性樹脂を任意の組み合わせで用いてもよい。繊維製シートの織組織や目付け量、金属製補強板の厚さや幅、使用枚数、熱硬化性樹脂の塗布量等は、上記の実施例のものに限定されない。ボックスカルバートの開口寸法や頂版、底版、側壁の各肉厚が上記の実施例のものに限定されないことは、言うまでもない。
本発明のボックスカルバートは、工場出荷品について製造コストや在庫管理コストを低減できるうえ、敷設現場において工期を短縮できるとともに施工コストを抑えることができ、また既設品について容易に且つ確実に補強できるので、上下水道や共同溝、電信、電話等の付設地下道等、地下構造物を構築するボックスカルバートに有用であり、特に工場出荷品であるボックスカルバートとして好適である。
1…ボックスカルバート
2…本体
2a…上半体
2b…下半体
3…底版
4…側壁
4a…側壁上半部
4b…側壁下半部
5…頂版
6…隅肉部
7…隅肉部
8…繊維製シート
8a…第1繊維製シート
8b…第2繊維製シート
9…金属製補強体(金属製補強板)
10…ボックスカルバート(1)の開口
11…ボックスカルバートの標準型製品
12…盛土
13…管路内の底面
14…基礎
D…土被り
H…開口(10)の高さ方向
L…管路の長さ方向
T1…頂版(5)と底版(3)の厚さ
T2…側壁(4)の厚さ
W…開口(10)の幅方向

Claims (15)

  1. 互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備えるボックスカルバートであって、
    上記の頂版(5)の下面には、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とが熱硬化性樹脂を用いて貼り付けてあることを特徴とする、ボックスカルバート。
  2. 上記の繊維製シート(8)と金属製補強体(9)は、それぞれの端部が、水平方向において上記の側壁(4)の内面からその側壁(4)の厚さ(T2)の130%の寸法までの範囲内に達している、請求項1に記載のボックスカルバート。
  3. 上記の頂版(5)と側壁(4)との連結部には、水平方向外側にいくほど下面が下向きに傾斜した隅肉部(6)がそれぞれ形成してあり、上記の繊維製シート(8)と金属製補強体(9)はこの両隅肉部(6・6)に亘って上記の頂版(5)の下面に貼り付けてある、請求項1または2に記載のボックスカルバート。
  4. 上記の繊維製シート(8)は、第1繊維製シート(8a)と第2繊維製シート(8b)とを備えており、上記の金属製補強体(9)は、この第1繊維製シート(8a)と第2繊維製シート(8b)との間に配設してある、請求項1から3のいずれかに記載のボックスカルバート。
  5. 上記の金属製補強体(9)は長尺体からなり、この金属製補強体(9)はボックスカルバートの開口(10)の幅方向(W)に長く配設してある、請求項1から4のいずれかに記載のボックスカルバート。
  6. 互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備える本体(2)を、コンクリートを用いて成形したのち、上記の頂版(5)の下面に、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とを熱硬化性樹脂を用いて貼り付け、その後にこの熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする、ボックスカルバートの製造方法。
  7. 上記の繊維製シート(8)と金属製補強体(9)を、それぞれの端部が、水平方向において上記の側壁(4)の内面からその側壁(4)の厚さ(T2)の130%の寸法までの範囲内に達するように、上記の頂版(5)の下面に貼り付ける、請求項6に記載のボックスカルバートの製造方法。
  8. 上記の頂版(5)と側壁(4)との連結部に、水平方向外側にいくほど下面が下向きに傾斜した隅肉部(6)をそれぞれ形成し、上記の繊維製シート(8)と金属製補強体(9)をこの両隅肉部(6・6)に亘って上記の頂版(5)の下面に貼り付ける、請求項6または7に記載のボックスカルバートの製造方法。
  9. 上記の頂版(5)の下面に熱硬化性樹脂を塗布し、その上に順に第1の繊維製シート(8a)と上記の金属製補強体(9)とを貼り付け、その上に熱硬化性樹脂を塗布し、さらにその上に第2の繊維製シート(8b)を貼り付けたのち、これらの熱硬化性樹脂を硬化させる、請求項6から8のいずれかに記載のボックスカルバートの製造方法。
  10. 上記の金属製補強体(9)として長尺の金属製補強板を用い、この金属製補強板(9)を、長さ方向がボックスカルバート(1)の開口(10)の幅方向(W)となるように配設して上記の頂版(5)の下面に貼り付ける、請求項6から9のいずれかに記載のボックスカルバートの製造方法。
  11. 互いに対向して立設された一対の側壁(4・4)と、両側壁(4・4)の上端間を連結する頂版(5)とを備えるボックスカルバートの補強方法であって、
    上記の頂版(5)の下面に、繊維製シート(8)と金属製補強体(9)とを熱硬化性樹脂を用いて貼り付けたのち、この熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする、ボックスカルバートの補強方法。
  12. 上記の繊維製シート(8)と金属製補強体(9)を、それぞれの端部が、水平方向において上記の側壁(4)の内面からその側壁(4)の厚さ(T2)の130%の寸法までの範囲内に達するように、上記の頂版(5)の下面に貼り付ける、請求項11に記載のボックスカルバートの補強方法。
  13. 上記の頂版(5)と側壁(4)との連結部に、水平方向外側にいくほど下面が下向きに傾斜した隅肉部(6)をそれぞれ備えており、上記の繊維製シート(8)と金属製補強体(9)をこの両隅肉部(6・6)に亘って上記の頂版(5)の下面に貼り付ける、請求項11または12に記載のボックスカルバートの補強方法。
  14. 上記の頂版(5)の下面に熱硬化性樹脂を塗布し、その上に順に第1の繊維製シート(8a)と上記の金属製補強体(9)とを貼り付け、その上に熱硬化性樹脂を塗布し、さらにその上に第2の繊維製シート(8b)を貼り付けたのち、これらの熱硬化性樹脂を硬化させる、請求項11から13のいずれかに記載のボックスカルバートの補強方法。
  15. 上記の金属製補強体(9)として長尺の金属製補強板を用い、この金属製補強板(9)を、長さ方向がボックスカルバート(1)の開口(10)の幅方向(W)となるように配設して上記の頂版(5)の下面に貼り付ける、請求項11から14のいずれかに記載のボックスカルバートの補強方法。
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