JP2014087728A - 水処理調整システム - Google Patents

水処理調整システム Download PDF

Info

Publication number
JP2014087728A
JP2014087728A JP2012238148A JP2012238148A JP2014087728A JP 2014087728 A JP2014087728 A JP 2014087728A JP 2012238148 A JP2012238148 A JP 2012238148A JP 2012238148 A JP2012238148 A JP 2012238148A JP 2014087728 A JP2014087728 A JP 2014087728A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
circulating water
unit
amount
circulating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012238148A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Ukiana
雄二 浮穴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2012238148A priority Critical patent/JP2014087728A/ja
Publication of JP2014087728A publication Critical patent/JP2014087728A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】簡易な構成で、補給水の補給量、循環水の排出量及び薬剤の投入量を調整することができる水処理調整システムを提供すること。
【解決手段】冷却塔120と、補給水ラインL120と、循環水W2を冷却塔120と被冷却装置131との間で循環させる循環水ラインL110と、ブロー手段136,138と、薬剤供給手段134と、循環水W2の温度を測定する温度測定部151、152と、循環水W2の温度に基づいて回転ファン144の回転速度が調整される送風手段143と、を備える水処理システム1に用いられ、送風手段143の負荷電力に基づいて、補給水ラインL120により供給される補給水W1の補給量、ブロー手段により排出される循環水W2の排水量又は供給される補給水W1の補給量、及び、薬剤供給手段134により循環水W2に供給される薬剤の投入量のうちのいずれか1つ以上を調整する調整制御部201と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷却塔と被冷却装置との間で循環水を循環させる水処理システムに用いられる水処理調整システムに関する。
商業ビル、工業プラント等においては、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置(冷却負荷装置)を冷却するために、冷却水が用いられる。冷却水は、その節約を図る観点から、冷却塔で冷却しながら循環して用いられる(以下、循環する冷却水を適宜に「循環水」ともいう)。水処理システムにおいて、循環水は、循環水ラインを介して、冷却塔と被冷却装置との間を循環する。
循環水は、冷却塔で冷却される際にその一部が蒸発する。そのため、循環水を継続的に循環させると、循環水の濃縮度が徐々に高くなり、水質が悪化する。そこで、循環水の水質を改善するために、外部から定期的に新鮮な水(補給水)を補給水ラインにより補給すると共に、濃縮度の高い循環水の一部を外部に排出することにより循環水を希釈する、いわゆるブロー処理がブロー手段により実行される。また、循環水又は補給水に、スケール防止剤や防食剤等の薬剤を供給する処理(以下、「薬注処理」ともいう)も薬剤供給手段により実行される。
従来、水処理システムに用いられる水処理調整システムであって、電気伝導率計により測定された循環水の濃縮度に基づいて、薬注処理により供給される薬剤の投入量の調整を行う水処理調整システムが提案されている(特許文献1参照)。また、水処理システムに用いられる水処理調整システムにおいて、電気伝導率計により測定された循環水の濃縮度に基づいて、補給水ラインにより供給される補給水の補給量や、ブロー処理により排出される循環水の排出量又は供給される補給水の補給量が調整されることがある。
特開2002−159962号公報
しかし、水処理システムに用いられる水処理調整システムにおいて、循環水の濃縮度を検出せずに、補給水ラインにより供給される補給水の補給量や、ブロー処理により排出される循環水の排出量又は供給される補給水の補給量や、薬注処理により供給される薬剤の投入量を調整することができれば、水処理調整システムの構成を簡易にすることができる。そのため、簡易な構成で、補給水ラインにより供給される補給水の補給量や、ブロー処理により排出される循環水の排出量又は供給される補給水の補給量や、薬注処理により供給される薬剤の投入量を調整することができる水処理調整システムが望まれる。
本発明は、簡易な構成で、補給水ラインにより供給される補給水の補給量、ブロー処理により排出される循環水の排出量又は供給される補給水の補給量、及び、薬注処理により供給される薬剤の投入量のうちのいずれか1つ以上を調整することができる水処理調整システムを提供することを目的とする。
本発明は、補給水が供給されると共に、当該補給水を循環水として冷却し、冷却した循環水を被冷却装置へ供給する冷却塔と、補給水を前記冷却塔へ供給する補給水ラインと、循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、補給水を前記冷却塔内に補給しながら、循環水の一部を前記冷却塔及び/又は前記循環水ラインから排出するブロー処理を実行可能なブロー手段と、補給水及び/又は循環水に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能な薬剤供給手段と、循環水の温度を測定する温度測定部と、回転ファンを有し、前記冷却塔の内部へ外気を流入させると共に前記冷却塔の外部に外気を排出する送風手段であって、前記温度測定部により測定された循環水の温度の測定値に基づいて前記回転ファンの回転速度が調整される送風手段と、を備える水処理システムに用いられる水処理調整システムであって、前記送風手段の負荷電力を測定する負荷電力測定部と、前記負荷電力測定部により測定された前記送風手段の負荷電力に基づいて、前記補給水ラインにより供給される補給水の補給量、前記ブロー手段により排出される循環水の排水量又は供給される補給水の補給量、及び、前記薬剤供給手段により供給される薬剤の投入量のうちのいずれか1つ以上を調整する調整制御部と、を備える水処理調整システムに関する。
また、前記調整制御部は、前記薬剤供給手段により供給される薬剤の投入量を調整する薬剤供給制御部を備え、前記薬剤供給制御部は、前記負荷電力測定部により測定された前記送風手段の負荷電力が所定の電力よりも小さくなると薬剤の投入量を少なくするように前記薬剤供給手段を制御し、前記負荷電力測定部により測定された前記送風手段の負荷電力が所定の電力よりも大きくなると薬剤の投入量を多くするように前記薬剤供給手段を制御することが好ましい。
また、前記冷却塔は、循環水が流入する流入部と、循環水が流出する流出部とを有し、前記温度測定部は、前記流入部に流入する循環水の温度と前記流出部から流出する循環水の温度との差である水温差を測定し、前記回転ファンは、前記温度測定部により測定された前記水温差が所定の水温差よりも大きくなると回転速度が遅くなるように回転され、前記温度測定部により測定された前記水温差が所定の水温差よりも小さくなると回転速度が速くなるように回転されることが好ましい。
また、前記冷却塔は、循環水が流出する流出部を有し、前記温度測定部は、前記流出部から流出する循環水の温度を測定し、前記回転ファンは、前記温度測定部により測定された前記流出部から流出する循環水の温度が一定になるように回転されることが好ましい。
本発明によれば、簡易な構成で、補給水ラインにより供給される補給水の補給量、ブロー処理により排出される循環水の排出量又は供給される補給水の補給量、及び、薬注処理により供給される薬剤の投入量のうちのいずれか1つ以上を調整することができる水処理調整システムを提供することができる。
第1実施形態の水処理システム1及び水処理調整システム2を示す概略構成図である。 第1実施形態の水処理調整システム2の制御に係る機能ブロック図である。 本発明の水処理調整システム2の制御部200においてファン144の制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。 第2実施形態の水処理システム1A及び水処理調整システム2を示す概略構成図である。 第3実施形態の水処理システム1B及び水処理調整システム2を示す概略構成図である。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の第1実施形態の水処理調整システム2の概略構成について説明する。図1は、第1本実施形態の水処理システム1及び水処理調整システム2を示す概略構成図である。図2は、第1実施形態の水処理調整システム2の制御に係る機能ブロック図である。
図1に示すように、第1実施形態の水処理調整システム2は、水処理システム1に用いられるシステムである。第1実施形態の水処理調整システム2は、後述する調整制御部201と、後述する負荷電力測定部149とを備え、既存の水処理システム1に後から追加可能な構成である。水処理システム1は、空調機や冷凍機に組み込まれた熱交換器等の被冷却装置131を冷却するために、循環水W2(冷却水)を循環させるシステムである。循環水W2は、その節約を図る観点から、冷却塔120で冷却しながら循環して用いられる。本実施形態における冷却塔120は、いわゆる開放式冷却塔である。
本実施形態の水処理システム1は、主な構成として、冷却塔120と、被冷却装置131と、薬剤供給手段としての薬剤供給装置134と、循環水W2の水温を測定する温度測定部としての第1温度センサ151及び第2温度センサ152と、システム制御装置100と、を備える。また、水処理システム1は、主なラインとして、循環水ラインL110と、補給水ラインL120と、を備える。なお、「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。また、図1では、電気的な接続の経路を破線で示している。
冷却塔120は、補給水W1が供給されると共に、この補給水W1を循環水W2として被冷却装置131へ供給し、被冷却装置131から回収(返送)される循環水W2を冷却する設備である。冷却塔120は、塔本体121と、貯留部122と、を備える。また、冷却塔120は、循環水ラインL110と共に循環水系を構成する。
塔本体121は、冷却塔120の外郭を形成する筐体である。塔本体121は、散水部141、送風手段としての送風部143、上部開口部145、ルーバー146等からなる循環水冷却部140を有する。循環水W2は、循環水冷却部140により冷却され、貯留部122に落下する。塔本体121の下部には、貯留部122が設けられている。
貯留部122は、循環水冷却部40で冷却された循環水W2を貯留する部位である。貯留部122は、塔本体121の下部に設けられている。貯留部122の底部には、循環水ラインL110の循環水供給ラインL111(後述)が接続されている。貯留部122に貯留された循環水W2は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131へ供給される。貯留部122は、循環水供給ラインL111を介して循環水W2が流出するため、循環水W2が流出する流出部を構成する。なお、貯留部122には、後述するブロー手段としての流入口138が設けられている。
散水部141は、被冷却装置131を冷却する循環水W2を冷却するために、循環水W2を散布する部位である。散水部141は、循環水回収ラインL112を介して被冷却装置131から回収された循環水W2を、塔本体121の内部に散布(散水)する。
散水部141は、上部水槽142を備える。上部水槽142には、循環水ラインL110の循環水回収ラインL112が接続されている。上部水槽142は、循環水回収ラインL112を介して被冷却装置131から回収された循環水W2を貯留する。また、上部水槽142は、散水部112から散布される前の循環水W2を貯留する。上部水槽142は、循環水回収ラインL112を介して循環水W2が流入するため、循環水W2が流入する流入部を構成する。
ルーバー146は、塔本体121の内部へ外気(エア)を導入するための通気孔であり、塔本体121の外部と内部とを連通する。ルーバー146を介して、塔本体121の外部のエア(外気)は、塔本体121の内部へ流入することができる。
上部開口部145は、塔本体121の上部に形成された開口部であり、塔本体121の内部に位置するエアを塔本体121の外部に排出するために設けられる。
送風部143は、上部開口部145に配置されている。送風部143は、回転ファンとしてのファン144を有する。送風部143は、冷却塔120の内部へ外気を流入させると共に冷却塔120の外部に外気を排出する。送風部143においては、第1温度センサ151及び第2温度センサ152により測定された循環水W2の温度の測定値に基づいて、ファン144の回転速度が調整される。
ファン144の回転軸144aは、上下方向に延びるように配置されている。ファン144は、ルーバー146から塔本体121の内部へ外気(エア)を流入させると共に、塔本体121の内部に位置するエアを、上部開口部145を介して塔本体121の外部に排出させるように、気流を発生させる。
ファン144は、第1温度センサ151及び第2温度センサ152により測定された循環水W2の水温差が所定の水温差(設定温度差)よりも大きくなると回転速度が遅くなるように回転され、第1温度センサ151及び第2温度センサ152により測定された循環水W2の水温差が所定の水温差(設定温度差)よりも小さくなると回転速度が速くなるように回転される。
循環水W2の水温差が所定の水温差よりも大きくなるとファン144の回転速度が遅くなるように回転される理由について説明する。循環水W2の水温差が所定の水温差よりも大きくなると、循環水W2の放熱量が過大になっていると推測される。そのため、塔本体121の内部における通風量を減少させて循環水W2の蒸発損失量を増大させないために、ファン144の回転速度を遅くすることが必要となるためである。ここで、ファン144の回転速度を遅くすると、ファン144の負荷電力が小さくなる。つまり、循環水W2の放熱量が過大になっている場合には、ファン144の回転速度が遅くなるようにファン144が回転され、ファン144の負荷電力が小さくなる。
また、循環水W2の水温差が所定の水温差よりも小さくなるとファン144の回転速度が速くなるように回転される理由について説明する。循環水W2の水温差が所定の水温差よりも小さくなると、循環水W2の放熱量が過小になっていると推測される。そのため、塔本体121の内部における通風量を増大させて循環水W2の蒸発損失量を増大させるために、ファン144の回転速度を速くすることが必要となるためである。ここで、ファン144の回転速度を速くすると、ファン144の負荷電力が大きくなる。つまり、循環水W2の放熱量が過小になっている場合には、ファン144の回転速度が速くなるようにファン144が回転され、ファン144の負荷電力が大きくなる。
以上のように、ファン144の負荷電力が大きい場合には、ファン144の回転速度が速くなるようにファン144が回転されているため、循環水W2の蒸発損失量が多くなっている。また、ファン144の負荷電力が小さい場合には、ファン144の回転速度が遅くなるようにファン144が回転されているため、循環水W2の蒸発損失量が少なくなっている。このように、ファン144の負荷電力は、循環水W2の蒸発損失量と一定の関係を有している。
ファン駆動部129は、モータ及びモータの駆動周波数を制御するインバータ装置等からなり、ファン144を回転駆動する。ファン駆動部148は、ファン144の上方に配置されており、ファン144の回転軸144aに連結されている。ファン駆動部148は、ファン144の回転駆動の開始又は停止、回転速度の調整(変速)などを行う。
ファン駆動部148には、負荷電力測定部149が設けられている。負荷電力測定部149は、送風部143の負荷電力を測定する。「負荷電力」とは、負荷が消費する電力の瞬間量である。負荷電力測定部149は、ファン144を駆動するファン駆動部129に流れる電流及びファン駆動部129に印加される電圧値に基づいて、送風部143の負荷電力を測定する。負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力値は、システム制御装置100へ送信される。負荷電力測定部149は、水処理調整システム2の一部を構成する。
第1温度センサ151は、貯留部122の内部に配置され、貯留部122に貯留される循環水W2の水温を測定する。貯留部122は、前述の通り、冷却塔120における循環水W2が流出する流出部を構成する。
第2温度センサ152は、上部水槽142の内部に配置され、上部水槽142に貯留される循環水W2の水温を測定する。ここで、上部水槽142は、前述の通り、冷却塔120における循環水W2が流入する流入部を構成する。
第1温度センサ151及び第2温度センサ152は、システム制御装置100と電気的に接続されている。第1温度センサ151により測定される貯留部122に貯留された循環水W2の水温の値及び第2温度センサ152により測定される上部水槽142に貯留された循環水W2の水温の値は、システム制御装置100へ送信される。
循環水ラインL110は、冷却塔120と被冷却装置131との間で循環水W2を循環させるラインである。循環水ラインL110は、循環水供給ラインL111と、循環水回収ラインL112と、を有する。
循環水供給ラインL111は、冷却塔120の貯留部122と被冷却装置131との間を接続する。貯留部122に貯留された循環水W2は、循環水供給ラインL111を介して被冷却装置131に供給される。
循環水供給ラインL111の途中には、循環水ポンプ132が設けられている。循環水ポンプ132は、循環水ラインL110(循環水供給ラインL111、循環水回収ラインL112)の上流側から下流側へ向けて、循環水W2を送り出すことができる。循環水ポンプ132は、システム制御装置100と電気的に接続されている。循環水ポンプ132の運転(駆動及び停止)は、システム制御装置100から出力される運転信号により制御される。
循環水回収ラインL112は、被冷却装置131と冷却塔120との間を接続するラインである。被冷却装置131において熱交換により加温された循環水W2は、循環水回収ラインL112を介して冷却塔120の循環水冷却部(不図示)に回収される。
被冷却装置131は、循環水W2による冷却が必要な熱交換器等の各種装置である。被冷却装置131は、例えば、各種の化学プラントのターボ冷凍機や吸収冷凍機、建築物の空調用冷却機、食品工場の冷水製造機や真空冷却機等である。
被冷却装置131において、循環水流路の一方の端部には、循環水供給ラインL111の下流側の端部が接続されている。また、被冷却装置131において、循環水流路の他方の端部には、循環水回収ラインL112の上流側の端部が接続されている。
薬剤供給装置134は、循環水W2へ薬剤としてのスケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を供給する薬注処理を実行可能な装置である。薬剤供給装置134は、接続部J1において循環水供給ラインL111に接続されている。接続部J1は、循環水ポンプ132と被冷却装置131との間に配置されている。
スケール防止剤は、水中でのスケールの成長、或いは配管表面等へのスケールの堆積を防止するために用いられる薬品である。防食剤は、主に配管系等における全面腐食、或いはピッチング等の部分腐食の発生を抑制するために用いられる薬品である。殺菌剤は、水中における微生物の繁殖を抑制するために用いられる薬品であり、スライムコントロール剤とも呼ばれる。本実施形態では、スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤を総称して「薬剤」という。
スケール防止剤、防食剤、及び殺菌剤は、それぞれの薬剤タンク及び薬剤供給ポンプ(不図示)から循環水供給ラインL111に供給される。薬剤供給ポンプは、各薬剤タンクに貯留された薬剤を同時に循環水供給ラインL111へ送り出す設備である。
また、冷却塔120には、補給水ラインL120が接続されている。補給水ラインL120は、補給水W1を冷却塔120の貯留部122へ補給(供給)するラインである。補給水ラインL120の上流側は、水道水や工業用水等の補給水W1の供給源(不図示)に接続された第1補給水ラインL121である。一方、補給水ラインL120の下流側は、分岐部J2において、第2補給水ラインL122及び第3補給水ラインL123に分岐している。分岐部J2は、補給水W1の供給源(不図示)と冷却塔120との間に配置されている。
第2補給水ラインL122の下流側の端部は、冷却塔120の塔本体121に接続されている。第2補給水ラインL122において、分岐部J2と冷却塔120との間には、補給水バルブ136が設けられている。
補給水バルブ136は、第2補給水ラインL122を開閉することにより、貯留部122に対して補給水W1を強制的に供給する給水設備である。補給水バルブ136は、システム制御装置100と電気的に接続されている。補給水バルブ136における弁体の開閉は、システム制御装置100からの駆動信号により制御される。
第3補給水ラインL123の下流側の端部は、冷却塔120の塔本体121に接続されている。第3補給水ラインL123の下流側の端部には、給水栓137が設けられている。給水栓137は、貯留部122に貯留される循環水W2の水位(すなわち、水量)を管理するボールタップ式の給水設備である。循環水W2の蒸発損失及び飛散損失により貯留部122の水位が低下すると、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。
排水ラインL130は、貯留部122の内部に立設され、下方に延びている。排水ラインL130の上流側の端部は、循環水W2の流入口138を形成する。流入口138は、給水栓137の管理水位よりも上方に開口している。一方、排水ラインL130の下流側の端部は、貯留部122の外部に通じている。排水ラインL130は、後述するブロー処理において、補給水バルブ136が開状態となり補給水W1が強制的に供給された場合に、冷却塔120の貯留部122から溢れた循環水W2を、水処理システム1の系外に排出するラインである。
本実施形態において、補給水バルブ136及び流入口138は、補給水W1を冷却塔120に補給しながら、循環水W2の一部を冷却塔120から排出するブロー処理を実行可能なブロー手段を構成する。
次に、図2を参照して、本実施形態の水処理システム1及び水処理調整システム2の制御に係る機能について説明する。
システム制御装置100は、本実施形態の水処理システム1における各部の動作を制御する。図2に示すように、システム制御装置100は、例えば、ファン駆動部126、循環水ポンプ132、薬剤供給装置134及び補給水バルブ136に電気的に接続される。
また、システム制御装置100は、水処理システム1の測定装置と電気的に接続され、これら測定装置から測定情報を受信する。例えば、システム制御装置100は、負荷電力測定部149、第1温度センサ151及び第2温度センサ152と電気的に接続される。システム制御装置100において、測定装置から受信した最新の測定情報は、適宜、メモリ300に記憶される。
システム制御装置100は、制御部200と、メモリ300と、を備える。制御部200は、調整制御部201と、回転ファン制御部204と、温度測定部としての水温差算出部205と、を有する。制御部200における調整制御部201、回転ファン制御部204及び水温差算出部205の機能は、CPU及び内部メモリ含むマイクロプロセッサ(不図示)により実現される。
調整制御部201は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力に基づいて、薬剤供給装置134により供給される薬剤の投入量を調整する。調整制御部201及び負荷電力測定部149は、水処理システム1に用いられる水処理調整システム2を構成する。
調整制御部201は、薬注制御部203を備える。薬注制御部203は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力に基づいて、薬剤供給装置134により供給される薬剤の投入量を調整する。薬注制御部203は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力と循環水W2の蒸発損失量とを関連付けて制御することができるため、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力に応じて薬剤の投入量を調整する。
具体的には、薬注制御部203は、負荷電力測定部149により測定されたファン144の負荷電力が所定の電力よりも大きくなると、循環水W2の蒸発損失量が多いと推測されて補給水ラインL120により供給される補給水W1の補給量が増加すると推定されるため、薬剤の投入量を多くするように薬剤供給装置134を制御する。また、薬注制御部203は、負荷電力測定部149により測定されたファン144の負荷電力が所定の電力よりも小さくなると、循環水W2の蒸発損失量が少ないと推測されて補給水ラインL120により供給される補給水W1の補給量が減少すると推定されるため、薬剤の投入量を少なくするように薬剤供給装置134を制御する。
詳細には、薬注制御部203は、ブロー処理が行われていないときに、補給水W1の流量に比例した量の薬剤(スケール防止剤及び防食剤)を、薬剤供給装置134から供給させる処理を実行する。本実施形態においては、ブロー処理が行われていないときには、循環水W2の蒸発損失により貯留部122の水位が低下すると、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。そのため、循環水W2の蒸発損失量は、給水栓137により貯留部122に流入される補給水W1の補給水流量と等しい。
薬注制御においては、薬注制御部203は、所定時間毎に負荷電力のサンプル値を取得し、このサンプル値から補給水流量を推定し、この補給水流量の値に予め設定された流量当たりの薬注量を乗じて時間当たりの薬注量(投入量)を調整する。薬注量は、例えば、次の式により求められる。
薬注量[mL/h]=流量当たりの薬注量[mL/m]×補給水流量[m/h]
薬注制御部203は、薬剤供給装置134において薬注処理を実行させるために、薬剤供給ポンプ(不図示)を駆動するためのパルス信号を薬剤供給装置134に出力する。
回転ファン制御部204は、ファン144の回転を開始又は停止させるように、ファン駆動部148を制御する。また、回転ファン制御部204は、ファン144の回転速度を調整するように、ファン駆動部148を制御する。ファン144の回転速度の調整には、例えば、PID演算によるフィードバック制御などが使用される。
水温差算出部205は、第1温度センサ151により測定された上部水槽142に流入する循環水W2の温度と、第2温度センサ152により測定された貯留部122から流出する循環水W2の温度との水温差を算出(測定)する。水温差算出部205により算出された循環水W2の水温差は、メモリ300(後述)に順次記憶されていく。第1温度センサ151、第2温度センサ152及び水温差算出部205は、水処理調整システム2の温度測定部を構成する。
メモリ300は、薬注制御部203による薬剤供給装置134の薬注量の制御のため、サンプリングした送風部143の負荷電力の値と補給水W1の補給水流量とを関連付けるデータテーブル(又は関数式)を記憶すると共に、流量当たりの薬注量の設定値を記憶する。また、メモリ300は、回転ファン制御部204による送風部143の回転速度の制御のため、循環水W2の設定水温差(目標値)を記憶する。
次に、本実施形態の水処理調整システム2において、制御部200により実行されるファン144の動作について、図3のフローチャートを参照しながら説明する。図3は、本発明の水処理調整システム2の制御部200においてファン144の制御を実行する場合の処理手順を示すフローチャートである。
まず、本実施形態の水処理調整システム2において、制御部200により実行されるファン144の動作について、図3を参照しながら説明する。図3に示すフローチャートの制御は、メモリ300に記憶された制御プログラムに基づいて、制御部200の回転ファン制御部204により実行される。また、図3に示すフローチャートの処理は、水処理調整システム2の運転中において、繰り返し実行される。
図3に示すように、ステップST11において、回転ファン制御部204は、第1温度センサ151により測定された上部水槽142に流入する循環水W2の温度と、第2温度センサ152により測定された貯留部122から流出する循環水W2の温度との水温差を、逐次取得している。循環水W2の水温差は、水温差算出部205により算出される。
ステップST12において、回転ファン制御部204は、所定時間毎に、循環水W2の測定水温差を取得し、この測定水温差が設定水温差(目標値)よりも大きくなっているか否かを判定する。循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも大きくなっていると判定された場合(YES)には、処理は、ステップST13に進む。循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも大きくなっていないと判定された場合(NO)には、処理は、ステップST14に進む。
ステップST13において、回転ファン制御部204は、循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも大きくなっている場合には循環水W2の放熱量が過大となっており、ファン144による通風量を減少させるため、ファン144の回転速度を現在の制御量から所定量分だけ遅くするように、ファン駆動部148を制御する。そのため、ファン144の負荷電力は小さくなる。ここで、ファン144の負荷電力が小さくなる場合には、循環水W2の蒸発損失量は小さいと推測される。そして、本フローチャートの処理は終了する(ステップST11へリターンする)。
ステップST12における循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも大きくなっていないと判定された場合(NO)におけるステップST14において、回転ファン制御部204は、循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも小さくなっているか否かを判定する。循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも小さくなっていると判定された場合(YES)には、処理は、ステップST15に進む。循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも小さくなっていないと判定された場合(NO)には、処理は、ステップST11に戻る。
ステップST15において、回転ファン制御部204は、循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも小さくなっている場合には循環水W2の放熱量が過小となっており、ファン144による通風量を増大させるため、ファン144の回転速度を現在の制御量から所定量分だけ速くするように、ファン駆動部148を制御する。そのため、ファン144の負荷電力は大きくなる。ここで、ファン144の負荷電力が大きくなる場合には、循環水W2の蒸発損失量は大きいと推測される。そして、本フローチャートの処理は終了する(ステップST11へリターンする)。
ステップST14における循環水W2の測定水温差が設定水温差よりも小さくなっていないと判定された場合(NO)には循環水W2の放熱量が適正となっているため、ファン144の回転速度は、現在の制御量に維持される。このように、回転ファン制御部204は、ステップST11〜ST15の動作を繰り返すことにより、循環水W2の測定水温差と設定水温差との偏差をゼロに近付けるように、ファン144の回転速度を制御する。この結果、循環水W2の放熱量は、ほぼ一定に保たれる。
次に、本実施形態の水処理調整システム2において、薬注処理の制御について説明する。本実施形態の薬注処理の動作は、水処理調整システム2の運転中において、繰り返し実行される。
まず、薬注制御部203は、送風部143の負荷電力を所定の時間周期でサンプリングしている。メモリ300は、サンプリングされた送風部143の負荷電力を逐次記憶している。
次に、薬注制御部203は、ブロー処理が行われていないときには、メモリ300に記憶されたサンプリングされた最新の送風部143の負荷電力の値に基づいて、メモリ300のデータテーブルを参照して、貯留部122に補給される補給水W1の補給水流量を推定する。本実施形態においては、ブロー処理が行われていないときに、循環水W2の蒸発損失により貯留部122の水位が低下すると、給水栓137のボールタップが作動し、第3補給水ラインL123を流通する補給水W1が貯留部122に補給される。そのため、循環水W2の蒸発損失量は、給水栓137により貯留部122に流入される補給水W1の補給水流量と等しくなる。
また、本実施形態においては、ファン144の負荷電力が大きい場合には、ファン144の回転速度が速くなるようにファン144が回転されているため、循環水W2の蒸発損失量が多くなっている。これにより、循環水W2の蒸発損失量分の補給水W1が貯留部122に補給されるため、補給水W1の補給水流量は多くなっている。また、ファン144の負荷電力が小さい場合には、ファン144の回転速度が遅くなるようにファン144が回転されているため、循環水W2の蒸発損失量が少なくなる。これにより、循環水W2の蒸発損失量分の補給水W1が貯留部122に補給されるため、補給水W1の補給水流量は少なくなっている。
そのため、薬注制御部203は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力が大きくなると薬剤の投入量を多くするように薬剤供給装置134を制御し、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力が小さくなると薬剤の投入量を少なくするように薬剤供給装置134を制御する。具体的には、薬注制御部203は、送風部143の負荷電力に基づいて推定される補給水W1の補給水流量に、予め設定された流量当たりの薬注量を乗じて、時間当たりの薬注量を調整する。
薬注制御部203は、送風部143の負荷電力に基づく薬注量の薬注処理を実行させるために、薬剤供給ポンプ(不図示)を駆動するためのパルス信号を薬剤供給装置134に出力する。この結果、循環水W2には、調整された時間当たりの薬注量(投入量)で薬剤が供給される。
上述した本実施形態の水処理調整システム2によれば、例えば、以下のような効果を奏する。
本実施形態の水処理調整システム2は、水処理システム1に用いられる水処理調整システム2であって、送風部143の負荷電力を測定する負荷電力測定部149と、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力に基づいて、薬剤供給装置134により供給される薬剤の投入量を調整する調整制御部201と、を備える。
そのため、送風部143の負荷電力に基づいて、補給水W1の補給水流量を求め、この流量を利用して薬剤の流量比例薬注制御を実現することができる。従って、本実施形態の水処理調整システム2は、負荷電力測定部149を設けて送風部143の負荷電力を計測するだけの簡易な構成で、循環水W2に薬剤を過不足なく供給することができる。
本実施形態の水処理調整システム2においては、調整制御部201は、薬剤供給装置134により供給される薬剤の投入量を調整する薬注制御部203を備え、薬注制御部203は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力が所定の電力よりも小さくなると薬剤の投入量を少なくするように薬剤供給装置134を制御し、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力が所定の電力よりも大きくなると薬剤の投入量を多くするように薬剤供給装置134を制御する。そのため、薬注処理において、送風部143の負荷電力に関連付けた簡易な制御により、薬剤の投入量を調整することができる。
本実施形態の水処理調整システム2においては、冷却塔120は、循環水W2が流入する上部水槽142(流入部)と、循環水W2が流出する貯留部122(流出部)とを有し、第1温度センサ151及び第2温度センサ152は、上部水槽142に流入する循環水W2の温度と貯留部122から流出する循環水W2の温度との差である水温差を測定し、ファン144は、第1温度センサ151及び第2温度センサ152により測定された水温差が所定の水温差よりも大きくなると回転速度が遅くなるように回転され、第1温度センサ151及び第2温度センサ152により測定された水温差が所定の水温差よりも小さくなると回転速度が速くなるように回転される。これにより、循環水W2の蒸発損失量に応じて、ファン144の負荷電力が変化する。従って、ファン144の負荷電力に関連付けた簡易な制御により、循環水W2の蒸発損失量から補給水W1の補給水流量を推定して、薬注処理における薬剤の投入量を調整することができる。
<第2実施形態>
次に、図4により、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。第2実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
図4は、第2実施形態の水処理システム1A及び水処理調整システム2を示す概略構成図である。第2実施形態の水処理システム1Aは、図4に示すように、第2補給水ラインL122に定流量弁155が設けられている点について、第1実施形態とは主に異なる。
第2実施形態の水処理調整システム2は、ブロー処理を行う際に、第2補給水ラインL122に設けられる補給水バルブ136を制御することにより補給水W1を強制的に貯留部122に流入させるように構成されている。調整制御部201(図2参照)は、ブロー処理として、循環水W2の排水及び補給水W1の補給を同時に(又は連続して)実施する。
第2実施形態の水処理システム1Aにおいては、第2補給水ラインL122には、定流量弁155が設けられている。定流量弁155は、ブロー処理中において、第2補給水ラインL122に流通される補給水W1の補給水流量を一定に保つことができる。
第2実施形態の水処理調整システム2においては、調整制御部201は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力に基づいて、流入口138(ブロー手段)により排出される循環水W2の排水量又は補給水バルブ136(ブロー手段)の開閉により供給される補給水W1の補給量を調整する。具体的には、調整制御部201は、所定時間毎に負荷電力のサンプル値を取得し、このサンプル値から補給水流量(=蒸発損失量)を推定し、補給水流量の値と濃縮倍率(設定値)からブロー損失量を求める。そして、調整制御部201は、このブロー損失量となるように、定期的に補給水バルブ136が開状態になるように制御して排水量を調整する。例えば、ブロー損失量が1m/hで定流量弁の設定が100L/分である場合には、1時間のうち補給水バルブ136を10分間開状態になるように補給水バルブ136を制御する。
ここで、ブロー損失量は、循環水W2の濃縮倍率と蒸発損失量を用いて、次の式により求めることができる。
ブロー損失量[m/h]=蒸発損失量[m/h]/(濃縮倍率−1)
濃縮倍率は、補給水W1の電気伝導率に対する循環水W2の電気伝導率(ブロー処理により管理する上限値)により、次の式により計算される。濃縮倍率は、例えば、循環水W2中でシリカスケールの発生しないシリカ濃度の上限値を考慮して設定される。
濃縮倍率=循環水の電気伝導率/補給水の電気伝導率
なお、第2実施形態においては、ブロー処理の終了後に、補給水バルブ136の開状態の時間(すなわち、ブロー処理中の補給水W1の補給量)に比例して薬注動作を実行させることにより、ブロー処理により排出された薬剤を補うことができる。なお、ブロー処理中は、薬注動作はインターロックしておき、供給された薬剤が利用されずに排出されることを防止する。
以上のように構成される第2実施形態の水処理調整システム2においては、送風部143の負荷電力に基づいて、流入口138(ブロー手段)により排出される循環水W2の排水量又は補給水バルブ136(ブロー手段)により供給される補給水W1の補給量を調整することができる。従って、第2実施形態の水処理調整システム2は、負荷電力測定部149を設けて送風部143の負荷電力を計測するだけの簡易な構成で、ブロー処理における循環水W2の排水量又は補給水W1の補給量を調整することができる。
<第3実施形態>
次に、図5により、本発明の第3実施形態について説明する。第3実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。第3実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第3実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
図5は、第3実施形態の水処理システム1B及び水処理調整システム2を示す概略構成図である。第3実施形態の水処理システム1Bは、図5に示すように、第3補給水ラインL123及び給水栓137が設けられていない点、第2補給水ラインL122に定流量弁155が設けられている点について、第1実施形態とは主に異なる。
第3実施形態の水処理システム1Bにおいては、補給水ラインL120は、第1補給水ラインL121と、第2補給水ラインL122と、を備える。第1補給水ラインL121と第2補給水ラインL122との間には、補給水バルブ136が設けられている。第1補給水ラインL121の上流側は、水道水や工業用水等の補給水W1の供給源(不図示)に接続されている。第1補給水ラインL121の下流側の端部は、補給水バルブ136に接続されている。
第2補給水ラインL122の上流側の端部は、補給水バルブ136に接続されている。
第2補給水ラインL122の下流側の端部は、冷却塔120の塔本体121に接続されている。第2補給水ラインL122には、定流量弁155が設けられている。定流量弁155は、第2補給水ラインL122に流通される補給水W1の補給水流量を一定に保つことができる。
第3実施形態の水処理調整システム2においては、調整制御部201(図2参照)は、負荷電力測定部149により測定された送風部143の負荷電力に基づいて、補給水ラインL120により供給される補給水W1の補給量を調整する。具体的には、所定時間毎に負荷電力のサンプル値を取得し、このサンプル値から補給水流量(=蒸発損失量)を推定する。そして、この蒸発損失量に見合う補給水W1が供給されるように、補給水バルブ136を断続的に開状態になるようにして、補給水W1の時間当たりの補給量を調整する。例えば、蒸発損失量が5m/hで定流量弁の設定が100L/分である場合には、1時間のうち補給水バルブ136を50分間開状態になるように補給水バルブ136を制御する。
ここでは、補給水バルブ136を開状態にするのに同期して薬注動作を実行させることにより、実質的には、補給水W1の流量に比例した量の薬剤を供給することができる。なお、第3実施形態の補給水W1を供給する制御と第2実施形態のブロー処理による制御とを組み合わせて実行することも可能である。
以上のように構成される第3実施形態の水処理調整システム2においては、送風部143の負荷電力に基づいて、補給水ラインL1により供給される補給水W1の補給量を調整することができる。従って、第3実施形態の水処理調整システム2は、負荷電力測定部149を設けて送風部143の負荷電力を計測するだけの簡易な構成で、補給水ラインL1により供給される補給水W1の補給量を調整することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。例えば、前記実施形態においては、薬剤を循環水供給ラインL111に供給する例について説明した。しかし、薬剤を循環水W2へ供給することができれば、薬剤を供給する位置はこの例に限定されない。例えば、薬剤を貯留部122又は循環水回収ラインL112に供給してもよい。また、薬剤を補給水W1に供給してもよいし、補給水W1及び循環水W2の両方に供給してもよい。
前記実施形態においては、ブロー処理として、循環水W2の一部を冷却塔120から系外に排出する例について説明した。この例に限らず、ブロー処理として、循環水W2の一部を循環水ラインL110から系外に排出してもよい。また、ブロー処理として、循環水W2の一部を冷却塔120及び循環水ラインL110の両方から系外に排出してもよい。
前記実施形態においては、ファン144は、第1温度センサ151及び第2温度センサ152により測定された循環水Wの水温差により回転速度が調整されているが、これに制限されない。ファン144は、第1温度センサ151により測定された貯留部122から流出する循環水W2の温度が一定になるように回転速度が調整されていてもよい。この場合には、ファン144は、貯留部122から流出する循環水W2の温度が上がると回転速度が速くなるように調整され、循環水W2の温度が下がると回転速度が遅くなるように調整される。
前記実施形態においては、補給水バルブ136、流入口138(ブロー手段)を、循環水W2の一部を冷却塔120から排出するブロー処理を実行可能に構成したが、これに制限されず、循環水W2の一部を循環水ラインL110から排出するブロー処理を実行可能に構成してもよい。
前記実施形態においては、冷却塔120を開放式冷却塔として構成した例について示した。この例に限らず、冷却塔120を密閉式冷却塔として構成してもよい。
1 水処理システム
2 水処理調整システム
120 冷却塔
122 貯留部(流出部)
131 被冷却装置
134 薬剤供給装置(薬剤供給手段)
136 補給水バルブ(ブロー手段)
138 流入口(ブロー手段)
142 上部水槽(流入部)
143 送風手段(送風部)
144 ファン(回転ファン)
149 負荷電力測定部
151 第1温度センサ(温度測定部)
152 第2温度センサ(温度測定部)
202 調整制御部
203 薬注制御部(薬剤供給制御部)
205 水温差算出部(温度測定部)
L110 循環水ライン
L120 補給水ライン
L130 排水ライン
W1 補給水
W2 循環水

Claims (4)

  1. 補給水が供給されると共に、当該補給水を循環水として冷却し、冷却した循環水を被冷却装置へ供給する冷却塔と、
    補給水を前記冷却塔へ供給する補給水ラインと、
    循環水を前記冷却塔と前記被冷却装置との間で循環させる循環水ラインと、
    補給水を前記冷却塔内に補給しながら、循環水の一部を前記冷却塔及び/又は前記循環水ラインから排出するブロー処理を実行可能なブロー手段と、
    補給水及び/又は循環水に薬剤を供給する薬剤供給処理を実行可能な薬剤供給手段と、
    循環水の温度を測定する温度測定部と、
    回転ファンを有し、前記冷却塔の内部へ外気を流入させると共に前記冷却塔の外部に外気を排出する送風手段であって、前記温度測定部により測定された循環水の温度の測定値に基づいて前記回転ファンの回転速度が調整される送風手段と、を備える水処理システムに用いられる水処理調整システムであって、
    前記送風手段の負荷電力を測定する負荷電力測定部と、
    前記負荷電力測定部により測定された前記送風手段の負荷電力に基づいて、前記補給水ラインにより供給される補給水の補給量、前記ブロー手段により排出される循環水の排水量又は供給される補給水の補給量、及び、前記薬剤供給手段により供給される薬剤の投入量のうちのいずれか1つ以上を調整する調整制御部と、
    を備える水処理調整システム。
  2. 前記調整制御部は、前記薬剤供給手段により供給される薬剤の投入量を調整する薬剤供給制御部を備え、
    前記薬剤供給制御部は、前記負荷電力測定部により測定された前記送風手段の負荷電力が所定の電力よりも小さくなると薬剤の投入量を少なくするように前記薬剤供給手段を制御し、前記負荷電力測定部により測定された前記送風手段の負荷電力が所定の電力よりも大きくなると薬剤の投入量を多くするように前記薬剤供給手段を制御する
    請求項1に記載の水処理調整システム。
  3. 前記冷却塔は、循環水が流入する流入部と、循環水が流出する流出部とを有し、
    前記温度測定部は、前記流入部に流入する循環水の温度と前記流出部から流出する循環水の温度との差である水温差を測定し、
    前記回転ファンは、前記温度測定部により測定された前記水温差が所定の水温差よりも大きくなると回転速度が遅くなるように回転され、前記温度測定部により測定された前記水温差が所定の水温差よりも小さくなると回転速度が速くなるように回転される
    請求項1又は2に記載の水処理調整システム。
  4. 前記冷却塔は、循環水が流出する流出部を有し、
    前記温度測定部は、前記流出部から流出する循環水の温度を測定し、
    前記回転ファンは、前記温度測定部により測定された前記流出部から流出する循環水の温度が一定になるように回転される
    請求項1又は2に記載の水処理調整システム。
JP2012238148A 2012-10-29 2012-10-29 水処理調整システム Pending JP2014087728A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012238148A JP2014087728A (ja) 2012-10-29 2012-10-29 水処理調整システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012238148A JP2014087728A (ja) 2012-10-29 2012-10-29 水処理調整システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014087728A true JP2014087728A (ja) 2014-05-15

Family

ID=50790144

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012238148A Pending JP2014087728A (ja) 2012-10-29 2012-10-29 水処理調整システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014087728A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105692733A (zh) * 2016-03-21 2016-06-22 安徽众源新材料股份有限公司 一种铜加工循环冷却水处理装置
JP2017150679A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 株式会社荏原製作所 熱交換器
JP2017180978A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社荏原製作所 熱交換器
JP2018069175A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 株式会社片山化学工業研究所 薬液注入装置および薬液注入方法
JP2018119751A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 荏原冷熱システム株式会社 熱交換器
CN109764739A (zh) * 2018-12-29 2019-05-17 北京世纪互联宽带数据中心有限公司 排水控制方法及排水系统
CN110118509A (zh) * 2019-06-11 2019-08-13 珠海派诺科技股份有限公司 一种冷却塔风机节能控制方法及系统

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017150679A (ja) * 2016-02-22 2017-08-31 株式会社荏原製作所 熱交換器
CN105692733A (zh) * 2016-03-21 2016-06-22 安徽众源新材料股份有限公司 一种铜加工循环冷却水处理装置
JP2017180978A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社荏原製作所 熱交換器
CN107270739A (zh) * 2016-03-31 2017-10-20 株式会社荏原制作所 热交换器
JP2018069175A (ja) * 2016-10-31 2018-05-10 株式会社片山化学工業研究所 薬液注入装置および薬液注入方法
JP2018119751A (ja) * 2017-01-26 2018-08-02 荏原冷熱システム株式会社 熱交換器
CN109764739A (zh) * 2018-12-29 2019-05-17 北京世纪互联宽带数据中心有限公司 排水控制方法及排水系统
CN110118509A (zh) * 2019-06-11 2019-08-13 珠海派诺科技股份有限公司 一种冷却塔风机节能控制方法及系统
CN110118509B (zh) * 2019-06-11 2020-07-07 珠海派诺科技股份有限公司 一种冷却塔风机节能控制方法及系统

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014087728A (ja) 水処理調整システム
JP5206308B2 (ja) 循環水系の運転制御装置、及び循環水系の運転方法
EP2056025B1 (en) Hot water circulation heating system for heating building by hot water circulation
US20100126939A1 (en) Method and apparatus for controlling feeding an agent to a cooling water system
JP2007132582A (ja) クーリングシステム
JP2016125771A (ja) 動力最適化システム
JP2011247447A (ja) 薬注制御方法及び薬注制御装置
JP2015081719A (ja) 熱源システム
BR102013027431A2 (pt) Método de recuperação do calor de um aparelho de refrigeração de túneis e aparelho de refrigeração de túneis
JP2011224455A (ja) 開放循環冷却水系の水処理薬品注入管理方法および装置
JP5363139B2 (ja) 冷却塔ファン制御装置および方法
JP2013015259A (ja) 水処理システム
KR101641947B1 (ko) 운전비가 절감된 냉난방장치 및 이의 축열운전 제어방법
JP2008241326A (ja) 配管系設備における流量測定方法
JP2010060166A (ja) 冷却塔及び熱源機システム
JP2011127810A (ja) 水処理システム
JP2014092302A (ja) 水処理システム
JP2013128927A (ja) 循環水系の薬注制御方法、及び循環水系の薬注制御装置
CN110993539B (zh) 温控装置及半导体加工设备
JP6084385B2 (ja) 循環水系の薬注制御方法、及び循環水系の薬注制御装置
JPH11248394A (ja) 冷却塔を有する冷却水循環システムにおける冷却水管理装置
JP2012237485A (ja) 温度調整装置および温度調整方法
JPH08159690A (ja) 冷却水系の自動ブロー薬注装置
JP6455201B2 (ja) 水処理システム
JP2015169367A (ja) 空調システム及び空調システムの制御方法