JP2014085764A - 座標入力装置、及び座標入力システム - Google Patents

座標入力装置、及び座標入力システム Download PDF

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恒夫 藤原
Nobuo Ogata
伸夫 緒方
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章子 小林
Naoki Shiba
直樹 芝
Masaki Nakano
正貴 中野
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Abstract

【課題】指等の被検出体の位置検出感度の向上を実現する。
【解決手段】導光部材内部に形成され、発光する第1の被検出体の接触位置から導光部材内部へ伝搬する第1の伝搬光を撮像手段へ取り出す光取り出し部と、導光板10の表面から突出して形成され、指9が導光板10の表面に接触したときに表面近傍の空気中を伝搬する散乱光15aを撮像ユニット20へ向けて取り出す柱状体12を備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、座標入力装置、及び座標入力システムに関する。
タッチペン、スタイラスペン等の棒状の操作部材(以下、「ペン」と記載する)又は指等による座標入力を受け付ける導光部材を備えた光学式の座標入力装置(位置検出装置ともいう)が知られている。また、座標入力装置は、表示パネルと組み合わせて、タブレット、タッチパネル等の座標入力システムを構成する。
上記座標入力システムでは、上記ペンまたは指を座標入力装置の座標入力領域に接近させる、あるいは接触させることにより、座標入力装置が該ペン又は指における接近もしくは接触した位置の座標を求める。求められた座標は、例えば座標入力装置とは別体の液晶ディスプレイ、又は該座標入力装置に一体的に積層されている液晶パネル等の表示画面に点画像又は直線画像等のオブジェクトを表示するため等に用いられる。
例えば、特許文献1の第1の実施形態に開示されているタッチパネル100は、図11に示すように、導光板101と、導光板101に光を入射する光源102と、導光板101の側面の一部に配置された受光素子104・105と、導光板101の側面と受光素子104・105との間に被検出体110により散乱した光源102からの光を受光素子104・105に結像する結像手段107と、を備えている。また、受光素子104・105が配置された導光板101の側面には光吸収手段108が配置され、受光素子104・105は、図11の(b)に示すように、光源102の照射範囲外に配置されている。
上記タッチパネル100の座標検出原理は、以下のとおりである。
導光板101の側面に配置された光源102から照射された光は導光板101の内部で全反射を繰り返しながら伝播する。導光板101に指等の被検出体110がタッチされない状態では、受光素子104・105は光源102の照射範囲外に配置されているため、導光板101の内部を伝搬する伝搬光を受光しない。一方、透明の導光板101上に指等の被検出体110がタッチされると、被検出体110のタッチ位置にて、導光板101内の伝搬光が乱され、散乱光が発生する。散乱光の一部は受光素子104・105の方向にも伝搬して、図12に示すように、受光素子104・105で受光される。これにより、その方位角が測定され、三角測量法により散乱光が発生した点、つまり、指等の被検出体110がタッチされたポイントが特定される。
また、特許文献2及び3には、上述した三角測量法と異なる方法で、被検出体の座標位置を検出する技術が開示されている。
特開2009−258967号公報(2009年11月 5日公開) 特表2011−525652号公報(2011年 9月22日公表) 特表2003−532216号公報(2003年10月28日公表)
特許文献1に開示された従来技術では、被検出体110のタッチによって乱され散乱光となった、導光板101内の伝搬光を、受光素子104・105で受光するようになっている。指などの被検出体110のタッチによって発生する散乱光は、非常に微弱である。それゆえ、例えば、被検出体110からの散乱光を結像し、その像を撮像することによって散乱光の受光を検知する場合、撮像手段によって散乱光を検出することが困難であるという問題がある。
また、この問題を解決するために、光源102の出射光の光量を増加させて、被検出体110からの散乱光の光量を増大させることが考えられる。しかし、光源102の出射光の光量を増加させた場合、背景ノイズとなる、導光板101表面の汚れに起因する散乱光も増大する。その結果、被検出体110からの散乱光の光量が増大するとともに背景ノイズも上昇するので、被検出体110からの散乱光と背景ノイズとの間の変調度が上昇しない。それゆえ、光源102の出射光の光量を増加させても、被検出体110の検出感度が低いままである。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、指等の被検出体の位置検出感度が向上した座標入力装置、及び座標入力システムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る座標入力装置は、板状の導光部材と、上記導光部材の1つの縁部における裏面側に配された、少なくとも2つの撮像手段と、上記導光部材内部に形成され、発光する第1の被検出体の接触位置から導光部材内部へ伝搬する第1の伝搬光を上記撮像手段へ向けて取り出す第1の光取出し部と、上記導光部材の表面から突出して形成され、上記第1の被検出体とは別の第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに上記表面近傍の空気中を伝搬する第2の伝搬光を上記撮像手段へ向けて取り出す第2の光取出し部と、上記撮像手段における第1または第2の光取出し部の撮像結果から上記第1または第2の被検出体おける導光部材の表面への接触位置の座標を検出する検出手段と、を備えたことを特徴としている。
本発明の一態様によれば、指等の被検出体の位置検出感度が向上した座標入力装置を実現できるという効果を奏する。
本発明の実施形態1に係る座標入力システムの概略構成を示す斜視図である。 図1のA−A’線矢視断面図である。 図1の座標入力システムに用いられる発光ペンの構成を示す平面図である。 (a)は、導光板に発光ペンをタッチしたときの撮像ユニットでの撮像状況を示す斜視図であり、(b)は撮像ユニットの撮像素子での像を示す平面図である。 (a)は、図1の座標入力システムに備えられた座標入力装置の検出原理を示す平面図であり、(b)は、上記座標入力装置の撮像ユニットにおける撮像素子の光信号を示す波形図である。 導光板に発光ペン及び指をタッチしたときの、撮像ユニットの撮像素子での像を示す平面図である。 本発明の実施形態2に係る座標入力システムに備えられた座標入力装置の概略構成を示す断面図である。 図7に示す座標入力装置における導光板の隅角部近傍の構成を示す平面図である。 本発明の実施形態3に係る座標入力システムに備えられた座標入力装置の概略構成を示す断面図である。 図9に示す座標入力装置の導光板に発光ペン及び指をタッチしたときの、撮像ユニットの撮像素子での像を示す平面図である。 (a)は、従来の座標入力装置としての位置検出装置の構成を示す斜視図であり、(b)は、上記位置検出装置の要部の構成を示す平面図である。 (a)は、上記従来の座標入力装置としての位置検出装置の検出原理を示す平面図であり、(b)は、上記位置検出装置における受光素子の光信号を示す波形図である。
〔実施形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
(座標入力システムの構成)
本実施の形態の座標入力装置を備えた座標入力システムの構成について、図1に基づいて説明する。図1は、上記座標入力システムの概略構成を示す斜視図である。
本実施の形態の座標入力システム1は、図1に示すように、画像表示パネルとしての液晶表示パネル2と、この液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3Aとを備えている。
液晶表示パネル2は、一対の図示しない基板間に液晶層を挟持しており、各基板には、電圧印加によって当該液晶層の液晶分子の配向を変えるための各種電極が少なくとも設けられている。そして、電圧印加によって液晶分子の配向を変化させることによって、各画素の液晶層を透過する光の透過量を調整して所望の表示を行う。液晶表示パネル2の構成は、従来周知の液晶表示パネルを用いることができる。
座標入力システム1では、液晶表示パネル2に表示された画面を見ながら、液晶表示パネル2の上側に設けられた座標入力装置3A上に被検出体としての例えばペンを接触させることにより、そのペンの接触位置の座標が特定され、所望のデータ入力ができるようになっている。
(座標入力装置の構成)
次に、座標入力システム1に備えられた座標入力装置3Aの構成について、図1、及び図2に基づいて以下に詳述する。図2は、図1のA−A’線矢視断面図である。
座標入力装置3Aは、図1に示されるように、長方形の透明の導光部材としての導光板10と、受光手段としての撮像ユニット20・30・40・50と、光源としての光源ユニット4A・4Bと、光源ユニット4Aからの光を導光板10に結合させる光結合部材5と、後述する検出手段としての検出部6と、を備えている。撮像ユニット20・30・40・50はそれぞれ、長方形の導光板10の各隅角部に配されている。また、光源ユニット4A・4Bはそれぞれ、導光板10の長手方向における両辺の各裏面側に設けられている。また、図1及び図2には示されていないが、導光板10における縁部の、光源ユニット4A・4Bが配された箇所の表面及び裏面側には、光吸収部材が設けられている。
導光板10は、透光性材料からなる一枚の長方形の平板からなっており、液晶表示モジュール2における液晶表示パネル2aの表示面側に重ねて配設されている。尚、導光板10は、完全な長方形である必要はなく、後述するように、隅角部に貫通孔11が形成されていたり、角が切り欠かれていたり、又は角が曲面加工されていたりする等の実質的な四角形であればよい。
導光板10の大きさは、4つの辺の周辺が液晶表示パネル2aよりも大きく構成されている。これにより、撮像ユニット20・30・40・50を、導光板10の背面側に配設することができる。この結果、座標入力装置3Aの指9やペン9における導光板10への接触面に沿って拡がる方向のサイズの大型化を抑制し、座標入力装置3Aのコンパクトサイズの実現に寄与している。長方形の導光板10の大きさは、例えば、対角線が例えば60インチとすることができるが、これに制限されるものではない。例えば、60インチ、70インチ、80インチ、…とさらに大きくてもよく、又は60インチ以下でもよい。
導光板10の厚さは1〜3mmが主に用いられる。ただし、これより厚くてもよい。本実施の形態では、厚さは例えば3mmとなっている。導光板10の材料としては、例えばアクリルが用いられ、ポリカーボネート又はガラスでもよい。
また、導光板10における撮像ユニット20・30・40・50を配設する4箇所の隅角部にはそれぞれ、図1に示されるように、貫通孔11(第1の光路変換部;第1の光取出し部)及び柱状体12(第2の光路変換部;第2の光取出し部)が形成されている。
貫通孔11は、凹型の円錐面状に構成されている。尚、本実施形態では、貫通孔11が円錐面状に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、双曲面状又は多角面状に構成されていてもよい。また、貫通孔11の中央部は必ずしも貫通している必要はない。導光板10の厚さの途中まで斜面が形成されていてもよい。この場合は、撮像ユニット20・30・40・50が密閉されるので、撮像ユニット20・30・40・50の内部に異物が混入することがなくなる。
また、柱状体12は、導光板10の表面に対して突出して形成されている。また、柱状体12には、凹型の円錐面状に構成された開口部が形成されている。尚、本実施形態では、柱状体12の開口部が円錐面状に構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、双曲面状又は多角面状に構成されていてもよい。
貫通孔11の円錐面の壁面11aと導光板10の裏面とがなす角度は、45°以下であり、例えば30°又は24°が選ばれる。また、同様に、柱状体12の開口部を構成する壁面12aと導光板10の裏面とのなす角度は、45°以下であればよい。貫通孔11の壁面11a及び柱状体12における開口部の壁面12aにはミラーコーティングが施されている。これにより、導光板10の内部を伝搬して貫通孔11に至った光の光路を、貫通孔11によって導光板10の下方、つまり導光板10の裏面に向けて変化させる。また、導光板10表面に略平行に進み柱状体12に至った光の光路を導光板10の裏面に向けて変化させる。尚、壁面11a及び壁面12aにミラーコーティングが施されていなくても、円錐面によって、光路を導光板10の下方に変化させることが可能である。
撮像ユニット20・30・40・50は、導光板10における4箇所の隅角部に形成された貫通孔11及び柱状体12の直下に配置されている。これによって、撮像ユニット20・30・40・50は、導光板10の表面よりも上方には突出していない構造となっている。
また、座標入力装置3Aでは、撮像ユニット20・30・40・50は、導光板10における縁部の互いに離れた4箇所の隅角部に設けられている。ただし、本発明においては、撮像ユニット20・30・40・50の設置箇所は、必ずしも隅角部に限らない。例えば、導光板10における長手方向に沿う一方の第1の縁部において、少なくとも2箇所に撮像ユニット20・30を設け、導光板10における該第1の縁部に対向する他方の第2の縁部においても、少なくとも2箇所に撮像ユニット40・50を設けてもよい。この理由は、座標入力装置3Aでは、導光板10における第1の縁部の撮像ユニット20・30と、導光板10における第2の縁部の撮像ユニット40・50とは、互いに交互に使用されるためである。すなわち、三角測量法においては少なくとも2個の受光手段が必要となるため、第1及び第2の縁部には、それぞれ2以上の撮像ユニット20・30及び撮像ユニット40・50を設けておく必要がある。
また、撮像ユニット20・30・40・50はそれぞれ、レンズ21・31・41・51と、撮像素子22・32・42・52とを有している。
撮像素子23・33・43・53は、例えば2次元のイメージセンサからなっている。ただし、必ずしも2次元に限らず、1次元のイメージセンサであってもよい。また、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補形金属酸化膜半導体)カメラであってもよい。
撮像素子23・33・43・53の受光面はそれぞれ、導光板10の表面と平行になるように配設されている。また、撮像ユニット20・30・40・50は、導光板10に接続されており、導光板10を伝搬しない光は撮像素子23・33・43・53に結合しない構造になっている。
次に、導光板10における長手方向の両辺の縁部に設けられた光源ユニット4A・4Bについて、説明する。光源ユニット4A・4Bは、図2に示すLED4aが導光板10の長手方向の辺に沿って直列に複数並べられた構成になっている。各LED4aは、例えば赤外光等の光を発するようになっている。ただし、必ずしも赤外光に限らず、紫外光であってもよい。座標入力システム1は、座標入力装置3Aを液晶表示パネル2aの前面に配置するため、光源ユニット4A・4Bの波長は非可視光であることが好ましい。また、撮像素子23・33・43・53は一般的にシリコン系の受光素子からなっており、その感度特性等から、LED4aの出射光は、赤外光であることが好ましい。また、必ずしもLED4aを使用する必要はなく、半導体レーザ(laser diode:LD)を用いてもよい。
ここで、本実施の形態では、光源ユニット4A・4Bは、導光板10における長手方向の両辺の縁部に設けられている。すなわち、座標入力装置3Aでは、撮像ユニット20・30及び光源ユニット4Aは、導光板10における長手方向に沿う一方の第1の縁部に設けられていると共に、撮像ユニット40・50及び光源ユニット4Bは、該第1の縁部に対向する他方の第2の縁部にそれぞれ設けられている。この場合、光源ユニット4A・4B及び撮像ユニット20・30・40・50は、いずれも導光板10の裏面側に設けられている。それゆえ、光源ユニット4A・4Bはそれぞれ、撮像ユニット20・30又は撮像ユニット40・50と重ならないように、撮像ユニット20と撮像ユニット30との間、撮像ユニット40と撮像ユニット50との間に設けられている。また、図2に示されるように、撮像ユニット30の方が、光源ユニット4Aに比べて、導光板10の外周端に設けられている。また、図1及び図2に示されていないが、撮像ユニット50の方が、光源ユニット4Bに比べて、導光板10の外周端に設けられている。したがって、光源ユニット4A・4Bからの直接光は、撮像ユニット20・30・40・50の信号検出有効エリア内に入射しないようになっている。
上述したように、光源ユニット4A・4Bは、導光板10における長手方向に沿う両辺の第1の縁部及び第2の縁部に設けられていることが好ましい。この理由は、LED4aが導光板10における両長辺に沿う第1及び第2の縁部に設けられている方が、導光板10における両短辺の縁部に設けられている場合よりも、導光板10内でのLED4aの光の到達距離が短いためである。これにより、光源ユニット4A・4Bからの光量が大きくなり、かつ導光板10に接触された指9から撮像ユニット20・30・40・50までの距離も小さくなる。このため、撮像ユニット20・30・40・50においては、導光板10に接触された指9で反射する光の検出強度が大きくなる。
ここで、指9からの反射光を撮像素子23・33・43等にて検出するときに、撮像素子23・33・43等での反射光の出力をできるだけ大きくする必要がある。そのためには、LED4aの出射光量が大きい方が好ましい。そこで、1個のLED4aの放射角度が小さくなるようにしている。LED4aの放射角度が大きいと1個のLED4aにおける照射領域の光量密度が減少するためである。
ここで、本実施の形態では、光源ユニット4A・4Bを導光板10の裏面側に配設している。この場合、光源ユニット4A・4Bの各LED4aの光を導光板10に対して垂直に入射させたのでは、入射光は導光板10の内部を導光せず、そのまま、導光板10の前面に抜けていく。そこで、本実施の形態では、図2に示すように、導光板10と光源ユニット4Aとの間に光結合部材5が設けられている。そして、光源ユニット4AのLED4a…からの光は、この光結合部材5を介して導光板10に対して斜めに入射されるようになっている。
上記光結合部材5は、詳細には、例えば、三角柱のプリズムからなっているとすることができる。このプリズムは導光板10に対して例えば両面テープ又は接着剤を用いて接着することができる。そして、このプリズムの傾斜面にLED4aを接着することにより、導光板10に対して斜めに光を入射させることができるものとなる。
次に、座標入力装置3Aには、図1に示すように、検出手段としての検出部6が設けられている。この検出部6は、撮像素子23・33での出力を検知して、発光ペン8や指9等の被検出体の導光板10表面への接触位置の座標を求めるものである。具体的には、CPUからなっている。
また、導光板10における第1の縁部及び第2の縁部には、光源ユニット4A・4B及び撮像ユニット20・30・40・50に重ならないように図示しない光吸収部材が設けられている。この光吸収部材は、例えば黒色ポリエステルフィルム等からなる高遮光フィルムを導光板10に貼着してなっており、導光板10の端部での反射光が反対側の端部に戻らないように、該反射光を吸収するものとなっている。
本実施の形態の座標入力システム1では、被検出体として例えば発光ペン8や指9が使用される。すなわち、座標入力システム1は、発光する被検出体及び発光しない被検出体の両方に対し、導光板10表面への接触位置の座標を求める構成となっている。なお、発光しない被検出体は、必ずしも指9に限らず、棒状のタッチペンであってもよい。
(発光ペンの構成)
ここで、発光ペン8の構成について、図3を参照して、説明する。図3は、発光ペン8の構成を示す平面図である。なお、図3においては、説明の便宜上、筐体の一部を取り外して、内部構造を露出させている。
発光ペン8は、いわゆるタッチペンまたはスタイラスペンと呼ばれる操作部材である。この発光ペン8は、図3に示されるように、外形となる筐体8aの内部に、発光部8bと電源装置8cと、制御装置8dとが格納されている。発光部8bは、光を出射する発光素子LDと、該発光素子LDから発光された光を発光ペン8の先端から導光板10へ導入させる導入部ISとを有する。そして、発光ペン8の光出射先端側には、光を拡散させる光散乱部材8eが導入部ISに固定されて取り付けられている。
光散乱部材8eは、光拡散材料を含有する樹脂から構成されている。上記光拡散材料としては、ガラスビーズを用いることができる。また、上記樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂、又はシリコンラバーを用いることができ、弾性を有して構成されていることが好ましい。弾性材を用いることによって、導光板10に発光ペン8の先端つまり光散乱部材8eを接触させるに際し、導光板10表面を傷付けることない。また、弾性材は、導光板10との接触によって僅かに接触部分を変形するので、導光板10表面との接触面積を大きくすることができる。この結果、導光板10表面に導入される光量を多くすることができる。すなわち、導光板10の内部における深さ方向に対して複数の放射状の方向に、発光ペン8からの光を入射させることができるようになっている。
光散乱部材8eの光出射面は、曲面を有している。すなわち、光散乱部材8eは概ね半球体であり、直径が例えば2.5〜5.5mmとなっている。直径が2.5よりも小さいと、十分に拡散した光を形成することができない虞がある。
さらに、この光散乱部材8eは、発光ペン8に対して着脱可能に構成されている。これにより、光散乱部材8eが何らかの理由で損傷した場合又は経時劣化した場合であっても、光散乱部材8eを交換するだけで発光ペン8の使用を継続することができる。
発光素子LDは、例えば赤外光等の光を発するLED(light emitting diode)又は、半導体レーザ(laser diode:LD)を用いることができる。ただし、半導体レーザはLEDよりも発光スペクトル幅が狭いので好ましい。
電源装置8cは、例えば電池を内蔵する構成とすることができるほか、充電式に構成されていてもよい。
制御装置8dは、発光素子LDの発光を制御する。例えば、発光素子LDが導光板10に接触したときにのみに発光する仕組み等が盛り込まれる。この仕組みは感圧スイッチ等を用いることにより構成され、発光時間を制御できるため、消費電力を低減し、電池寿命を延ばすことができる。
上記構成の発光ペン8では、電源装置8cから電源を受けた発光素子LDは所定波長の光を発光する。この発光素子LDから発光された光は、導入部ISを経て光散乱部材8eに入射し、該光散乱部材8eの光拡散材料及び上記微細な凹凸形状によって乱反射する。そして、光散乱部材8eの光出射面から拡散光となって出射される。
以上のように、発光ペン8には、光を出射する発光部8bが設けられており、ペン先から光が拡散放射される構成となっている。したがって、発光ペン8のペン先が導光板10に接触すると、ペン先から放射された赤外光の一部が、導光板10に結合して、導光板10内を伝搬する。発光ペン8は、ペン先から光を拡散放射するため、導光板10に結合した光は、導光板10内を拡散放射しながら導光伝搬される。
(座標入力装置の座標検出原理)
(発光ペンが導光板に接触されたときの座標検出原理)
まず、座標入力装置3Aにおける、発光ペン8が導光板10に接触されたときの座標検出原理について、図1、図2、及び図4に基づいて説明する。図4の(a)は、導光板10に発光ペン8をタッチしたときの撮像ユニット20での撮像状況を示す斜視図であり、図4の(b)は撮像ユニット20の撮像素子22での像を示す平面図である。
なお、以下、図2を参照して、発光ペン8から撮像ユニット20へ向かう伝搬光13aの光路についてのみ説明する。発光ペン8から撮像ユニット30へ向かう伝搬光14aについては、図2と同様の光路であるので、説明を省略する。
まず、図2に示されるように、発光ペン8のペン先が座標入力装置3Aにおける導光板10の表面に接触したとき、発光ペン8から放射される赤外光の一部が屈折率nの導光板10内に入射する。この入射光のうち、導光板10内の伝搬角θが、
sin(90°−θ)>1/n
に示す条件を満たす光束は、導光板10内に閉じ込められ、導光板10の表面、及び裏面での反射を繰り返し、導光板10内を進行する。
ここで、図1に示すように、発光ペン8から発せられた赤外光はペン先を中心にして導光板10の2次元平面に対して放射状に拡散され、導光板10内を伝搬する。そして、その光束のうちの一部の伝搬光13aは、円錐面状の貫通孔11の壁面11aにも導かれ、該壁面11aの反射光が撮像ユニット20にて受光される。具体的には、貫通孔11の壁面11aの反射光は、レンズ21にて集光され、撮像素子22に受光される。
次に、撮像ユニット20の処理について、図4に基づいて説明する。図4においては、撮像ユニット20についてのみ説明するが、撮像ユニット30においても同様の処理が行われる。なお、これらの処理は、検出部6が行う。
図4の(a)に示すように、撮像ユニット20に入射した光は、レンズ21を経て、撮像素子22に線状の像25を形成する。線状の像25の位置は発光ペン8の位置によって変化し、撮像ユニットの取得画像を分析することにより、伝搬光13a・14aと導光板10の一辺とがなす角度α・βがそれぞれ求められ。そして、この角度α・βにより、三角測量法を用いて発光源となるペン先が接した点の位置座標が求められる。
詳細には、図3の(a)において、発光ペン8が点Pの位置にあるとき、図3の(b)にも示すように、線状の像25が形成される。また、この発光ペン8が点Pの位置に移動したとき、線状の像27が形成される。
光を照射している状態にある発光ペン8のペン先が導光板10に接触していないとき、撮像素子22の取得画像には何も現れない。一方、発光ペン8のペン先が発光部9bから光を照射している状態にあり、導光板10に接触して赤外光が導光板10に結合すると、その光束のうち一部の伝搬光13aは撮像素子22に導かれ、撮像素子22の撮像面に線状の像が形成され、取得画像上に線状の像25が現れる。
図4の(b)に示す線状の像25の位置は、発光ペン8のペン先における接触点の位置に依存して変化し、ペン先の接触点の位置を変えると、線状の像25は線状の像27のように変化する。その線状の像25・27の軌跡は一点鎖線で示した扇形状26になる。その扇形の中心と線状の像25を結ぶ線分の傾き角度α’(円弧の中心を回転中心とする)は、発光ペン8と撮像素子22を結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度αと同じ角度になる。したがって、撮像素子の取得画像から傾き角度α’が求められ、この傾き角度α’から角度αが求められる。同様に、発光ペン8が点Pの位置に移動すると、線状の像27が形成され、その線状の像27の傾き角度α’を求めることにより、角度αが求められる。
撮像素子32についても同様に取得画像の分析から発光点の位置が特定され、発光ペン8と撮像素子32とを結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度βが求められる。
そして、撮像素子22と撮像素子32との間の間隔をL、撮像素子22からの画像を読み取り求めた輝点の角度をα、撮像素子32からの取得画像を読み取り求めた輝点の角度をβとしたとき、輝点の座標(X、Y)は下記の式(1)及び式(2)
Y=tanα・X …式(1)
Y=tanβ・(L−X) …式(2)
を満足する。これを解くと、輝点の座標(X、Y)は、
X=tanβ・L/(tanα+tanβ) …式(3)
Y=(tanα・tanβ)・L/(tanα+tanβ) …式(4)
と表され、上述のように求めた角度α・βと、予め求めることができる間隔Lとにより、ペン先が接触した地点の座標X・Yが求められる。このうち間隔Lは撮像素子22と撮像素子32との間の間隔であり、固定の値である。角度α・βを求めることにより、ペン入力位置の座標X・Yを求めることができる。
尚、撮像素子23と撮像素子33との間の間隔Lとは、レンズ21の光軸中心とレンズ31の光軸中心との間の距離である。
発光ペン8の位置座標を以上の方法で求めるために、座標入力システム1には、検出部6を設けている。
また、以上の方法にて求められた発光ペン8の位置座標に基づいて、液晶表示パネル2aの位置座標に対応する位置にある画素を駆動して、ユーザが、発光ペン8のタッチ位置を視認することができるようにすることが可能である。そのためには、液晶表示パネル2aの駆動を制御する図示しない制御部が、位置座標検出部で求めた位置座標の情報を取得して、該情報に基づいて液晶表示パネル2を駆動すればよい。
(指が導光板に接触されたときの座標検出原理)
次に、座標入力装置3Aにおける、指9が導光板10に接触されたときの座標検出原理について、図2、及び図5に基づいて説明する。図5の(a)は座標入力装置3Aの検出原理を示す平面図であり、図5の(b)は座標入力装置3Aの撮像ユニットにおける撮像素子の光信号を示す波形図である。
なお、以下、図2を参照して、光源ユニット4Aから指9で反射し撮像ユニット20へ向かう光の光路についてのみ説明する。光源ユニット4Aから指9で反射し撮像ユニット30へ向かう光の光路については、図2と同様の光路であるので、説明を省略する。
まず、図2に示されるように、座標入力装置3Aにおいて、LED4aは、常時、導光板10に対し斜め方向に光を出射するように構成されている。そして、LED4aから放射される光は、光結合部材5を介して、屈折率nの導光板10に入射する。LED4aの出射光の導光板10内での伝搬角θは、光結合部材5によって、導光板10内で光が全反射する条件で設定されている。例えば、LED4aの出射光の波長が発光ペン8の放射光の波長と同一である場合、伝搬角θ=伝搬角θに設定される。よって、LED4aの出射光は、導光板10に入射すると、導光板10内部を伝搬しつつ、導光板10の表面及び裏面で全反射しつつ、導光板10内を伝搬する。
ここで、導光板10に指9が触れていない場合、原理的には、LED4aからの光は、導光板10内を伝搬したままであり、導光板10外部に漏れ出ない。一方、導光板10に指9が触れた場合、指9が触れた箇所では、指9の水分、油分等の影響で、指9の屈折率が導光板10の屈折率と近くなる。このため、指9の接触箇所においては、全反射条件が成り立たず、指9の表面から指9の内側(導光板10の外側)に向かって光が漏れだす。そうすると、指9の表面よりも内側で光の散乱が起こり、指9の先が光る現象が観測される。指9の表面から散乱する光のうち、導光板10の表面に対し略平行に直進する光成分である散乱光15aは、柱状体12に導かれる。ここで、散乱光15aは、導光板10内部を伝搬する光(例えば伝搬光13a・14a)ではなく、空気中を伝搬する光である。それゆえ、円錐面状の貫通孔11の壁面11aには導かれない。
そして、柱状体12へ導かれた散乱光15aは、円錐面を構成する壁面12aにて下方に反射し、撮像ユニット20にて受光される。具体的には、壁面12aの反射光は、レンズ21にて集光され、撮像素子22に受光される。
次に、撮像ユニット20の処理について、説明する。なお、この処理は、検出部6が行う。
図5の(a)に示されるように、指9からの散乱光15a・16aがそれぞれ、撮像ユニット20・30にて受光される。これによって、図5の(b)に示されるように、各撮像素子22・32における画素番号のところに発光ピークが現れる。したがって、検出部6は、各撮像素子22・32から得られる各画像における画素番号を角度に換算することにより、図5の(a)に示すように、指9が接触した箇所における導光板10の二次元平面内での撮像ユニット20・30からの視認角度である角度α・βを求める。
図6は、導光板10に発光ペン8及び指9をタッチしたときの、撮像ユニット20の撮像素子22での像を示す平面図である。撮像ユニット20に入射した散乱光15aは、図6に示されるように、レンズ21を経て撮像素子22に線状の像28を形成する。線状の像28の位置は、導光板10における指9の位置によって変化する。指9の接触位置に依存して変化する線状の像28の軌跡は、一点鎖線で示した扇形状29となる。そして、その扇形状29の中心と線状の像28とを結ぶ線分の傾き角度(円弧の中心を回転中心とする)は、指9と撮像素子22を結ぶ線分と導光板10の上記或る一辺とがなす角度α(図5参照)と同じ角度になる。
このように、撮像素子22の取得画像を分析することにより、散乱光15aと導光板10の一辺とがなす角度αが求められる。また、撮像ユニット30に入射した光によっても、同様にして、レンズ31を経て、撮像素子32に線状の像28を形成する。そして、撮像素子32の取得画像を分析することにより、反射光16aと導光板10の一辺とがなす角度βが求められる。この角度α・βの値から、三角測量法を用いて指9が接した点の位置座標が求められる。三角測量法については、上述した、発光ペンが導光板に接触されたときの座標検出と同じであるので、説明を省略する。
本実施形態の座標入力装置3Aにおいて、被検出体として、発光ペン8及び指9の両方を導光板10の表面に接触させた場合、図6に示されるように、撮像素子22には、線状の像25及び線状の像28が生じる。線状の像25は、貫通孔11の壁面11a(扇形状26)に伝搬光13aが線状に入射する状態を示す像である。また、線状の像28は、柱状体12の開口部の壁面12a(扇形状29)に伝搬光13aが線状に入射する状態を示す像である。上述したように、検出部6は、線状の像25の位置から、発光ペン8の座標位置に関連する角度α(図1参照)を検出する。また、線状の像28の位置から、指9の座標位置に関連する角度α(図5の(a)参照)を検出する。
ここで、導光板10の表面における発光ペン8及び指9の接触箇所の位置関係によっては、LED4aの出射光は、導光板10内部を伝搬し、導光板10に接触している発光ペン8にて反射する場合がある。そして、その反射光の一部が柱状体12に導かれる場合がある。このため、撮像素子22における扇形状29の領域には、線状の像28と、発光ペン8の反射光による線状の像という2つの線状の像が生じる場合がある。
この場合、上記2つの線状の像のうち、指9の反射光15による線状の像28を判別する処理は、検出部6によって行われる。検出部6は、撮像素子22・32において、貫通孔11の壁面11a及び柱状体12の開口部の壁面12aの撮像結果を比較する。そして、この比較結果に基づき、発光ペン8若しくは指9、またはその両方における導光板10の表面への接触位置を検出する。具体的には、扇形状26の領域に現れた線状の像25から算出された値と扇形状29の領域に現れた2つの線状の像それぞれから算出された値とを比較する。そして、この比較結果に基づいて、線状の像28を判別する。
上述したように、導光板10に接触している指9にて反射した散乱光15aは、空気中を伝搬する光であるので、円錐面状の貫通孔11の壁面11aには導かれない。それゆえ、貫通孔11には、発光ペン8からの光のみが到達する。よって、撮像素子22においては、扇形状26の領域の出力から算出される値は、発光ペン8の座標位置に関連する角度α(図1参照)のみである。それゆえ、上記比較した結果、扇形状29の領域に存在する線状の像から算出された2つの値のうち、扇形状26の領域の出力から算出される値と等しい値が、発光ペン8の座標位置に関連する角度αとなる。そして、残りの値が、指9の座標位置に関連する角度αとなる。
以上のように、本実施形態の座標入力装置3Aは、導光板10の1つの縁部における裏面側に配された、少なくとも2つの撮像ユニット20・30と、導光板10内部に形成された貫通孔11と、導光板10の表面から突出して形成された柱状体12と、を備えている。貫通孔11は、発光ペン8の接触位置から導光板10内部へ伝搬する伝搬光14a・15aを撮像ユニット20・30へ向けて取り出す第1の光取出し部として機能する。また、柱状体12は、指9が導光板10の表面に接触したときに導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する散乱光15a・16aを撮像ユニット20・30へ向けて取り出す第2の光取出し部として機能する。そして、検出部6は、撮像ユニット20・30における貫通孔11の壁面11a及び柱状体12の開口部の壁面12aの撮像結果を比較し、この比較結果に基づき、発光ペン8若しくは指9、またはその両方における導光板10の表面への接触位置を検出する。
座標入力装置3Aにおいて、撮像ユニット20・30は、柱状体12の開口部の壁面12aに入射してくる散乱光15a・16aの像を撮像することになる。散乱光15a・16aは、空気中を伝搬する光である。一般的に、空気中を伝搬する光は、導光板10内部を伝搬する光よりも伝搬損失が小さい。それゆえ、座標入力装置3Aは、伝搬損失が小さい散乱光15a・16aを検出するので、指9等の被検出体の導光板10への接触位置から導光板10内部を伝搬する散乱光を検出する座標入力装置と比較して、指9等の被検出体の位置検出感度を向上させることができる。
また、座標入力装置3Aでは、撮像ユニット20・30は、貫通孔11の壁面11a及び柱状体12の開口部の壁面12aを撮像する。すなわち、導光板10内部を伝搬する伝搬光14a・15a(発光ペン8の出射光)を検出するための撮像、及び指9からの散乱光15aを検出するための撮像は、同じ撮像ユニット20・30で行われている。それゆえ、部材点数を削減することができ、コストを低減することができる。
また、本実施形態の座標入力装置3Aは、指9が導光板10の表面に接触したときに撮像ユニット20側から光を導光板10内部に伝搬させて照射する光源ユニット4Aを備えている。そして、柱状体12は、指9が導光板10の表面に接触したときに反射し導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する散乱光15aを、撮像ユニット20へ向けて取り出す構成になっている。
座標入力装置3Aにおいて、光源ユニット4Aは、常時、導光板10に対し斜め方向に光を出射し、導光板10内に光を伝搬するように構成されている。そして、導光板10に指9が接触すると、指9の水分・油分の影響で、指9の屈折率が導光板10の屈折率と近くなる。それゆえ、導光板10内部を伝搬する光は、指9が触れた箇所で導光板10内での全反射条件が崩れ、指9の表面から内側に漏れ出す。そして、指9の表面よりも内側で光の散乱が起こり、指9の先が光る現象が観測される。撮像ユニットは、指9の先で光って観測された散乱光15aを検出することになる。散乱光15aは、導光板10の表面に指9が触れた場合に生じる光であり、導光板10の表面に指9が触れていない場合には生じない。それゆえ、例えば指9が導光板10の表面に接触しない状態(ホバリング状態)で操作する場合、指9を誤検出するのを防止することができる。
さらに、座標入力装置3Aの構成によれば、指9でもペン8と同等の入力操作ができる座標入力装置を実現できる。
本実施形態の座標入力装置3Aは、ペン8及び指9の接触位置の検出のために、ペン8からの光と指9からの光を区別する可視光カットフィルタや波長選択フィルタ等の光学フィルタを必要としない構成である。ペン8からの光と指9からの光とは、同じ波長であってもよい。
しかし、本実施形態の座標入力装置3Aは、必ずしも可視光カットフィルタや波長選択フィルタ等の光学フィルタを備えない構成とする必要はない。すなわち、本実施形態の座標入力装置3Aは、上記光学フィルタを備えた構成であってもよい。
例えば、座標入力装置3Aの撮像ユニットが上記光学フィルタとして波長選択フィルタを備えた場合、LED4aの出射光のうち指9に照射される光に起因するノイズ光(例えば導光板10端面等からの望まない反射光、導光板10表面の汚れ・異物等による望まない反射光)をペン8からの光として誤検出することを低減させることができる。
また、座標入力装置3Aの撮像ユニットが上記光学フィルタとして可視光カットフィルタや当該波長のみを透過するバンドパスフィルタを備えた場合、外光などによる誤検出を減らすことができる。
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、図7及び図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7は、本実施形態の座標入力システムに備えられた座標入力装置3Bの概略構成を示す断面図である。図8は、図7に示す座標入力装置3Bにおける導光板10の隅角部近傍の構成を示す平面図である。なお、図7における断面方向は、図2と同様の方向(図1におけるA−A’線方向)である。
本実施形態の座標入力装置3Bと、実施形態1の座標入力装置3Aとの相違点は、指9に対し光を照射する光源ユニットの構成である。
図7に示されるように、座標入力装置3Bにおける光源ユニット4A’は、LED4aと、プリズム部材4bとを備えている。座標入力装置3Bには、LED4aの出射光15a’を導光板10に結合するための光結合部材が設けられていない。座標入力装置3Bにおいて、LED4aは、導光板10の裏面側に配置されている。そして、LED4aは、その出射光15a’の光軸が導光板10の裏面に対して垂直になるように、配置されている。また、プリズム部材4bは、導光板10の表面に設けられており、導光板10の厚さ方向において、LED4aと揃うように配置されている。
なお、以下、図7を参照して、光源ユニット4A’から指9で反射し撮像ユニット20へ向かう光の光路についてのみ説明する。光源ユニット4A’から指9で反射し撮像ユニット30へ向かう光の光路については、図7と同様の光路であるので、説明を省略する。
まず、図7に示されるように、座標入力装置3Bにおいて、LED4aは常時光を出射するように構成されている。そして、LED4aの出射光15a’は、導光板10の裏面に対し垂直方向に入射し、導光板10内をそのまま直進し導光板10の表面から外部へ出射する。そして、出射光15a’は、プリズム部材4bにてその進行方向が変換される。
LED4aの出射光15a’は、プリズム部材4bによって進行方向が変換されると、導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する。ここで、光源ユニット3A’は、2つ設けられており、図8に示されるように、柱状体12の両側にそれぞれ1つ配置されている。図8に示す構成では、導光板10の表面において、2つの光源ユニット4A’同士を結ぶ線が該導光板10の対角線と垂直になるように配置されている。そして、光源ユニット4A’の出射光15a’(プリズム部材4bによって進行方向が変換された出射光15a’)は、柱状体12に直接入射しないように、導光板10の2次元平面に対して略平行に放射状に出射される。
プリズム部材4bによって進行方向が変換された出射光15a’の一部は、導光板10に接触している指9にて反射する。この反射光のうちの一部の散乱光15aは、柱状体12にも導かれる。ここで、散乱光15aは、導光板10内部を伝搬する光(例えば伝搬光13a・14a)ではなく、空気中を伝搬する光である。それゆえ、円錐面状の貫通孔11の壁面11aには導かれない。
そして、柱状体12へ導かれた散乱光15aは、円錐面を構成する壁面12aにて下方に反射し、撮像ユニット20にて受光される。具体的には、壁面12aの反射光は、レンズ21にて集光され、撮像素子22に受光される。
以上のように、本実施形態の座標入力装置3Bは、指9が導光板10の表面に接触したときに撮像ユニット20側から出射光15a’を導光板10の表面近傍の空気中に伝搬させて照射する光源ユニット4A’を備えている。そして、柱状体12は、指9が導光板10の表面に接触したときに反射し導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する散乱光15aを、撮像ユニット20へ向けて取り出す構成になっている。
座標入力装置3Bにおいて、導光板10の表面に接触している指9に対し照射される光は、導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する光である。それゆえ、例えば導光板10の表面に対し指9をスワイプ操作(指9を滑らせる操作)し指9の接触面積が小さくなった場合でも、光源ユニット4A’は、確実に指9に光を照射する。その結果、接触面積が小さい状態で指9が導光板10に接触した場合であっても、確実に指9の接触位置を検出することができる。
〔実施形態3〕
本発明のさらに他の実施形態について、図9及び図10に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記実施形態1及び2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図9は、本実施形態の座標入力システムに備えられた座標入力装置3Cの概略構成を示す断面図である。図10は、図9に示す座標入力装置3Cの導光板10に発光ペン8及び指9をタッチしたときの、撮像ユニット20の撮像素子22での像を示す平面図である。なお、図9における断面方向は、図2と同様の方向(図1におけるA−A’線方向)である。
本実施形態の座標入力装置3Cと、実施形態1の座標入力装置3A及び実施形態2の座標入力装置3Bとの相違点は、指9に対し光を照射する光源ユニットの構成である。
図9に示されるように、座標入力装置3Cにおける光源ユニット4A’’は、LED4aと、プリズム部材4cとを備えている。座標入力装置3Cにおいて、LED4aは、導光板10の裏面側に配置されている。そして、LED4aは、その出射光15a’の光軸が導光板10の裏面に対して垂直になるように、配置されている。また、プリズム部材4cは、導光板10の表面に設けられており、導光板10の厚さ方向において、LED4aと揃うように配置されている。
ここで、座標入力装置3Cにおいて、光源ユニット4A’’は、導光板10の4辺に沿って設けられている。まず、座標入力装置3Cにおいて、LED4aは、常時光を出射するように構成されている。そして、例えば、撮像ユニット20・30によって指9の反射光を検知する場合、撮像ユニット20・30が設けられた導光板10の一辺とは異なる三辺に沿って設けられたLED4aが点灯するように制御される。
なお、以下、図9を参照して、光源ユニット4A’’から指9を介して撮像ユニット20へ向かう光の光路についてのみ説明する。光源ユニット4A’’から指9を介して撮像ユニット30へ向かう光の光路については、図9と同様の光路であるので、説明を省略する。
LED4aの出射光15a’は、導光板10の裏面に対し垂直方向に入射し、導光板10内をそのまま直進し導光板10の表面から外部へ出射する。そして、出射光15a’は、プリズム部材4bにてその進行方向が変換される。LED4aの出射光15a’は、プリズム部材4bによって進行方向が変換されると、導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する。そして、柱状体12の開口部を構成する円錐面の壁面12aによって下方に光路が変換し、撮像ユニット20の撮像素子22に入射する。これによって、撮像素子22では、柱状体12の開口部の形状に基づく、扇形状の明部22aの出力像が得られる。
この状態において、被検出体としての指9を導光板10の表面に接触させると、出射光15a’は、指9の接触位置で遮られ柱状体12に到達しない。その結果、撮像素子22においては、指9の接触位置とそれ以外の位置とで、撮像素子22での受光量に強度差が生じる。具体的には、図10に示されるように、明部22aの中に、線状の暗部BLが生じる。よって、撮像素子22における線状の暗部BLを検知することによって、検出部6にて導光板10表面における指9の接触位置の座標を求めることができる。
なお、本実施形態の座標入力装置3Cにおいて、被検出体として、発光ペン8及び指9の両方を導光板10の表面に接触させた場合、撮像素子22における貫通孔11の壁面11aの像(扇形状26)には、発光ペン8の接触によって生じる線状の像25があらわれる。一方、撮像素子22における柱状体12の開口部の壁面12aの像(明部22a)には、発光ペン8の接触によって生じる線状の暗部BL、及び指9の接触によって生じる線状の暗部BLという2つの暗部があらわれる。
上記2つの暗部について、線状の暗部BL及び線状の暗部BLを判別する処理は、検出部6によって行われる。検出部6は、撮像素子22において、扇形状26の領域の出力から算出された値と明部22aの領域の出力から算出された値とを比較し、その比較結果に基づいて、線状の暗部BL及び線状の暗部BLを判別する。
上述したように、導光板10に接触している指9にて反射した散乱光15aは、空気中を伝搬する光であるので、円錐面状の貫通孔11の壁面11aには導かれない。それゆえ、貫通孔11には、発光ペン8からの光のみが到達する。よって、撮像素子22においては、扇形状26の領域の出力から算出される値は、発光ペン8の座標位置に関連する角度α(図1参照)のみである。それゆえ、上記比較した結果、明部22aの領域に存在する2つの暗部BL・BLから算出された2つの値のうち、扇形状26の領域の出力から算出される値と等しい値が、発光ペン8の座標位置に関連する角度αとなる。そして、残りの値が、指9の座標位置に関連する角度αとなる。
以上のように、本実施形態の座標入力装置3Cは、指9が導光板10の表面に接触したときに、指9における撮像ユニット20と反対側から撮像ユニット20側へ向けて、出射光15a’を導光板10の表面近傍の空気中に伝搬させて照射する光源ユニット4A’’を備えている。そして、撮像ユニット20は、柱状体12の開口部の壁面12aについて、出射光15a’に基づく明部22a、及び指9が導光板10の表面に接触したときに生じる暗部BL・BLで構成された像を撮像する構成になっている。
本実施形態の座標入力装置3Cは、光源ユニット4A’’によって、光を導光板10における撮像ユニット20と反対側から撮像ユニット20側へ向けて照射し、撮像ユニット20にて、指9が導光板10の表面に接触したときに生じる暗部BL・BLを撮像する構成になっている。すなわち、本実施形態の座標入力装置3Cは、実施形態1及び2に対して発想の転換を図っている。実施形態1及び2では、導光板10に接触している指9に対し反射する散乱光15aを明部(受光ピーク)として撮像している。これに対し、本実施形態の座標入力装置3Cでは、出射光15a’が指9(場合によっては発光ペン8)によって遮られた結果生じる影を暗部として撮像している。
導光板10の表面に接触している指9に対し照射される出射光15a’は、導光板10の表面近傍の空気中を伝搬する光である。それゆえ、例えば導光板10の表面に対し指9をスワイプ操作し指9の接触面積が小さくなった場合でも、光源ユニット4A’’は、確実に指9に光を照射する。その結果、接触面積が小さい状態で指9が導光板10に接触した場合であっても、確実に指9の接触位置を検出することができる。
〔まとめ〕
本発明の一態様に係る座標入力装置は、板状の導光部材(導光板10)と、上記導光部材の1つの縁部における裏面側に配された、少なくとも2つの撮像手段(撮像ユニット20、30)と、上記導光部材内部に形成され、発光する第1の被検出体(発光ペン8)の接触位置から導光部材内部へ伝搬する第1の伝搬光(伝搬光13a、14a)を上記撮像手段へ向けて取り出す第1の光取出し部(貫通孔11、壁面11a)と、上記導光部材の表面から突出して形成され、上記第1の被検出体とは別の第2の被検出体(指9)が導光部材の表面に接触したときに上記表面近傍の空気中を伝搬する第2の伝搬光(散乱光15a、出射光15a’)を上記撮像手段へ向けて取り出す第2の光取出し部(柱状体12、壁面12a)と、上記撮像手段における第1または第2の光取出し部の撮像結果から上記第1または第2の被検出体おける導光部材の表面への接触位置の座標を検出する検出手段(検出部6)と、を備えている。上記検出手段は、上記撮像手段における第1及び第2の光取出し部の撮像結果を比較し、この比較結果に基づいて、上記第1若しくは第2の被検出体、またはその両方における導光部材の表面への接触位置の座標を検出するものであってもよい。
上記の構成によれば、撮像手段は、第2の光取出し部に入射してくる第2の伝搬光の像を撮像することになる。上記第2の伝搬光は、空気中を伝搬する光である。一般的に、空気中を伝搬する光は、導光部材内部を伝搬する光よりも伝搬損失が小さい。それゆえ、上記の構成によれば、伝搬損失が小さい第2の伝搬光を検出するので、被検出体の導光部材への接触位置から導光部材内部を伝搬する散乱光を検出する従来の座標入力装置と比較して、被検出体の位置検出感度を向上させることができる。
以上のことから、上記の構成によれば、指等の被検出体の位置検出感度が向上した座標入力装置を実現することができる。
本発明の一態様に係る座標入力装置において、上記第1の光取出し部は、導光部材の表面に形成された第1の開口部(例えば貫通孔11)を構成し、第1の開口部を構成する第1の壁面(壁面11a)は、上記第1の伝搬光の伝搬方向に対し傾斜した円錐面または双曲面であることが好ましい。また、上記第2の光取出し部は、第2の開口部が形成された柱状体であり、第2の開口部を構成する第2の壁面(壁面12a)は、上記第2の伝搬光の伝搬方向に対し傾斜した円錐面または双曲面であることが好ましい。そして、上記第1及び第2の光取出し部はともに、上記撮像手段ごとに設けられ、撮像手段は、上記第1及び第2の光取出し部の下方に配置されていることが好ましい。
上記の構成によれば、第1の開口部を構成する第1の壁面(壁面11a)は、上記第1の伝搬光の伝搬方向に対し傾斜した円錐面または双曲面であり、かつ上記柱状体の第2の開口部を構成する第2の壁面は、上記第2の伝搬光の伝搬方向に対し傾斜した円錐面または双曲面であり、さらに、上記第1及び第2の光取出し部はともに、上記撮像手段ごとに設けられ、撮像手段は、上記第1及び第2の光取出し部の下方に配置されているので、広範囲から光を集光して、撮像手段に光を導くことができる。よって、導光部材の表面における第1及び第2の被検出体の接触位置の検出可能範囲を広範囲にすることができる。
また、本発明の一態様に係る座標入力装置は、上記第2の被検出体は、非発光の被検出体であって、上記撮像手段側から光を導光部材内部に伝搬させて照射する第1の光源(光源ユニット4A)を備え、上記第2の光取出し部は、上記第2の伝搬光として、上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに第2の被検出体で散乱した光のうち、上記表面近傍の空気中を伝搬する散乱光(散乱光15a)を、上記撮像手段へ向けて取り出す構成であってもよい。
導光部材の表面に第2の被検出体が接触していない場合、原理的には、第1の光源からの光は、導光部材内を伝搬したままであり、導光部材外部に漏れ出ない。一方、導光部材の表面に第2の被検出体が接触した場合、第2の被検出体が触れた箇所では、第2の被検出体の表面から光が漏れだす。そうすると、第2の被検出体で光の散乱が起こり、第2の被検出体の先が光る現象が観測される。上記の構成によれば、上記第2の光取出し部は、このような第2の被検出体での光散乱により生じた散乱光のうち、導光部材の表面近傍の空気中を伝搬する散乱光を、上記撮像手段へ向けて取り出す。上記第2の光取出し部によって取り出される散乱光は、導光部材の表面に第2の被検出体が触れた場合に生じる光であり、導光部材の表面に第2の被検出体が触れていない場合には生じない。それゆえ、例えば第2の被検出体が導光部材の表面に接触しない状態(ホバリング状態)で操作する場合、第2の被検出体を誤検出するのを防止することができる。
なお、上記第1の光源は、例えば、導光部材の裏面側に配された光源素子(LED4a)と、該光源素子の出射光を上記導光部材の裏面に対し斜めに入射させるように結合させる光結合部材(光結合部材5)とを備えた構成である。
また、本発明の一態様に係る座標入力装置は、上記第2の被検出体は、非発光の被検出体であって、上記撮像手段側から光(出射光15a’)を導光部材の表面近傍の空気中に伝搬させて照射する第2の光源(光源ユニット4A’)を備え、上記第2の光取出し部は、上記第2の伝搬光として、上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに第2の被検出体で散乱した光のうち、上記表面近傍の空気中を伝搬する散乱光(散乱光15a)を、上記撮像手段へ向けて取り出す構成であってもよい。
さらに、導光部材の表面に接触している第2の被検出体に対し照射される光は、導光部材の表面近傍の空気中を伝搬する光である。それゆえ、例えば導光部材の表面に対し第2の被検出体をスワイプ操作(第2の被検出体を滑らせる操作)し第2の被検出体の接触面積が小さくなった場合でも、第2の光源は、確実に第2の被検出体に光を照射する。その結果、接触面積が小さい状態で第2の被検出体が導光部材に接触した場合であっても、確実に第2の被検出体の接触位置を検出することができる。
なお、上記第2の光源は、例えば、導光部材の裏面側に配された光源素子(LED4a)と、上記導光部材の表面に設けられ、光源素子の出射光の光路を上記導光部材の表面に平行な方向に変換する第1の光路変換部材(プリズム部材4b)とを備えた構成である。
また、上記光源素子は、その出射光の光軸が導光部材の裏面に対して垂直になるように配置され、上記第1の光路変換部材は、導光部材の厚さ方向(表面から裏面へ向かう方向)において、上記光源素子と揃うように配置されていることが好ましい。
また、本発明の一態様に係る座標入力装置は、上記第2の被検出体は、非発光の被検出体であって、上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに、上記第2の被検出体における上記撮像手段と反対側から上記撮像手段側へ向けて、上記第2の伝搬光としての光(出射光15a’)を導光部材の表面近傍の空気中に伝搬させて照射する第3の光源(光源ユニット4A’’)を備え、上記撮像手段は、上記第2の光取出し部(壁面12a)について、上記第2の伝搬光に基づく明部(明部22a)及び上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに生じる暗部(暗部BL、BL)で構成された像を撮像する構成であってよい。
上記の構成を備えた座標入力装置は、上記第3の光源によって、光を第2の被検出体における撮像手段と反対側から撮像手段側へ向けて照射し、撮像手段にて、第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに生じる暗部を撮像する構成になっている。すなわち、上記の構成を備えた座標入力装置は、導光部材の表面近傍を伝搬する第2の伝搬光が第2の被検出体(場合によっては第1の被検出体)によって遮られた結果生じる影を暗部として撮像している。
導光部材の表面に接触している第2の被検出体に対し照射される光は、導光部材の表面近傍の空気中を伝搬する光である。それゆえ、例えば導光部材の表面に対し第2の被検出体をスワイプ操作し第2の被検出体の接触面積が小さくなった場合でも、上記第2の光源と同様に、第3の光源は、確実に第2の被検出体に光を照射する。その結果、接触面積が小さい状態で第2の被検出体が導光部材に接触した場合であっても、確実に第2の被検出体の接触位置を検出することができる。
本発明の一態様に係る座標入力システムは、上述の座標入力装置と、画像表示パネル(液晶表示パネル2)と、を備えている。
これによって、指等の被検出体の位置検出感度が向上した座標入力システムを実現できる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、板状の導光部材と、導光部材に光を入射させる光源と、受光手段と、上記導光部材の表面に被検出体を接触したときの該被検出体による光散乱を検知した受光手段の出力に基づいて、該被検出体における導光部材の表面への接触位置の座標を検出する検出手段とを備えた座標入力装置、座標検出方法、及び座標入力システムに適用することができる。また、座標入力装置は、指タイプ及びタッチペンタイプのいずれにも適用可能である。さらに、座標入力システムは、パソコン、テレビ、白板、タブレット端末等に適用が可能である。
1 座標入力システム
2 液晶表示モジュール(画像表示パネル)
3A 座標入力装置
3B 座標入力装置
3C 座標入力装置
4A 光源ユニット(第1の光源)
4A’ 光源ユニット(第2の光源)
4A’’ 光源ユニット(第3の光源)
4B 光源ユニット(光源)
4a LED
5 光結合部材
6 検出部(検出手段)
8 発光ペン(第1の被検出体)
9 指(第2の被検出体)
10 導光板(導光部材)
11 貫通孔(第1の光取出し部)
11a 壁面(第1の光取出し部)
12 柱状体(第2の光取出し部)
12a 壁面(第2の光取出し部)
13a 伝搬光(第1の伝搬光)
14a 伝搬光(第1の伝搬光)
15a 散乱光(第2の伝搬光)
15a’ 出射光(第2の伝搬光)
20 撮像ユニット(撮像手段)
21 レンズ
22 撮像素子
22a 明部
BL 暗部
BL 暗部
30 撮像ユニット(撮像手段)
31 レンズ
32 撮像素子
40 撮像ユニット(撮像手段)
50 撮像ユニット(撮像手段)
L 間隔

Claims (5)

  1. 板状の導光部材と、
    上記導光部材の1つの縁部における裏面側に配された、少なくとも2つの撮像手段と、
    上記導光部材内部に形成され、発光する第1の被検出体の接触位置から導光部材内部へ伝搬する第1の伝搬光を上記撮像手段へ向けて取り出す第1の光取出し部と、
    上記導光部材の表面から突出して形成され、上記第1の被検出体とは別の第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに上記表面近傍の空気中を伝搬する第2の伝搬光を上記撮像手段へ向けて取り出す第2の光取出し部と、
    上記撮像手段における第1または第2の光取出し部の撮像結果から上記第1または第2の被検出体おける導光部材の表面への接触位置の座標を検出する検出手段と、を備えたことを特徴とする座標入力装置。
  2. 上記第2の被検出体は、非発光の被検出体であって、
    上記撮像手段側から光を導光部材内部に伝搬させて照射する第1の光源を備え、
    上記第2の光取出し部は、上記第2の伝搬光として、上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに第2の被検出体で散乱した光のうち、上記表面近傍の空気中を伝搬する散乱光を、上記撮像手段へ向けて取り出すことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  3. 上記第2の被検出体は、非発光の被検出体であって、
    上記撮像手段側から光を導光部材の表面近傍の空気中に伝搬させて照射する第2の光源を備え、
    上記第2の光取出し部は、上記第2の伝搬光として、上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに第2の被検出体で散乱した光のうち、上記表面近傍の空気中を伝搬する散乱光を、上記撮像手段へ向けて取り出すことを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  4. 上記第2の被検出体は、非発光の被検出体であって、
    上記第2の被検出体における上記撮像手段と反対側から上記撮像手段側へ向けて、上記第2の伝搬光としての光を導光部材の表面近傍の空気中に伝搬させて照射する第3の光源を備え、
    上記撮像手段は、上記第2の光取出し部について、上記第2の伝搬光に基づく明部、及び上記第2の被検出体が導光部材の表面に接触したときに生じる暗部で構成された像を撮像することを特徴とする請求項1に記載の座標入力装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の座標入力装置と、
    画像表示パネルと、を備えたことを特徴とする座標入力システム。
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