JP2014079184A - 播種装置 - Google Patents

播種装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014079184A
JP2014079184A JP2012228252A JP2012228252A JP2014079184A JP 2014079184 A JP2014079184 A JP 2014079184A JP 2012228252 A JP2012228252 A JP 2012228252A JP 2012228252 A JP2012228252 A JP 2012228252A JP 2014079184 A JP2014079184 A JP 2014079184A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seed container
seed
rotation
holding
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012228252A
Other languages
English (en)
Inventor
Jun Oshimo
純 大志茂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsubakimoto Chain Co
Original Assignee
Tsubakimoto Chain Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tsubakimoto Chain Co filed Critical Tsubakimoto Chain Co
Priority to JP2012228252A priority Critical patent/JP2014079184A/ja
Publication of JP2014079184A publication Critical patent/JP2014079184A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sowing (AREA)

Abstract

【課題】種子の保持が無用に解除されたとしても、装置外部への種子の脱落を抑制することができる播種装置を提供する。
【解決手段】種子収容体2が左回転すると、周壁貫通孔21と種子を保持した保持部22とが反時計回りに回転移動し、周壁貫通孔21が種子収容体2の最下部に位置している場合に保持部22が種子の保持を解除すれば、保持部22から解放された種子が区画壁25の左側へ落下し、周壁貫通孔21を通り抜けて培地部材Bに播かれる。保持部22における種子の保持が無用に解除された場合、保持部22から脱落した種子は、区画壁25の右側又は左側へ落下する。区画壁25の右側へ落下した種子は、区画壁25によって周壁貫通孔21から隔てられるため、装置外部へ脱落する虞はない。区画壁25の左側へ落下した種子は、周壁貫通孔21を通り抜けて培地部材Bに播かれるため、装置外部へ脱落する虞はない。
【選択図】図7

Description

本発明は、培地又は培地部材へ種子を播く播種装置に関する。
従来、培地又は培地部材へ種子を播く播種装置が提案されている(特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の播種装置は、種子が収納される種子箱と、電気掃除機に連通した減圧箱とを備える。減圧箱の下面板には多数個の吸着口が開設されている。
減圧箱の下面板を種子箱の上側に配して電気掃除機をオンにすると、電気掃除機が減圧箱の内部の空気を吸引する。この結果、吸着口を通して減圧箱の外部の空気が減圧箱の内部へ吸引される。このとき、種子箱に収容されている種子が吸着口に吸着される。吸着された種子は、下面板の外面に位置している。
種子の吸着後、減圧箱の下面板の外面を育苗箱の上側に配してから、電気掃除機をオフにすると、空気の吸引が終了する。この結果、種子が自重で育苗箱へ落下する。つまり、育苗箱に収容されている培地(文中「培土」)へ種子が播かれる。この後、種子は苗になるまで育苗箱にて育成される。
特許文献2に記載の播種装置(文中「真空播種機」)は、夫々の軸が水平且つ平行になるよう回転自在に支持された播種ロール及び攪拌ロールを備える。
播種ロールと攪拌ロールとは外周面同士が接触又は接近した状態で横方向に並置されている。種子は、播種ロールと攪拌ロールとの間の上側に形成されるV字溝状のスペースに配される。播種ロールの周面には吸引孔が形成されている。播種ロールの真下には、培地が収容されたポットが載置されている。
播種ロールの外部の空気を、吸引孔を通して播種ロールの内部へ吸引すると、V字溝状のスペースに配されている種子が吸引孔に吸着される。吸着された種子は、播種ロールの外周面に位置している。
この後、播種ロールの外周面に位置している種子は、播種ロールの回転に伴って播種ロールの最下部へ搬送され、自重によってポットへ落下する。
実用新案登録第2516477号公報 特開2008−131905号公報
しかしながら、特許文献1に記載の播種装置は、種子箱の上側から育苗箱の上側へ減圧箱を移動させなけばならない。このため、播種装置が、特に平面方向に大型化するきらいがある。播種装置が平面方向に大型化すると、例えば植物工場において播種装置の設置スペースに広大な床面積を割り当てなければならなくなる。
また、減圧箱を種子箱から育苗箱へ移動させている最中に電気掃除機がオフになってしまったら、種子が減圧箱の下面板外面から床又は地面等へ脱落してしまう。
特許文献2に記載の播種装置の場合、播種ロール及び攪拌ロールは何れも平面方向に移動する必要がない。このため、播種装置の平面方向の大型化は避けられる。
とはいえ、特許文献2に記載の播種装置においても、種子が播種ロールの最下部へ搬送される前に播種ロールの外周面から床又は地面等へ脱落してしまう可能性がないとはいえない。
脱落した種子を回収する作業は、煩雑である上に、本来の播種作業とは無関係の無駄な作業である。更に、床又は地面等に脱落した種子が紛失又は損傷等する虞がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、種子の保持が無用に解除されたとしても、装置外部への種子の脱落を抑制することができる播種装置を提供することにある。
第1発明に係る播種装置は、種子を収容する種子収容体と、該種子収容体に収容されている種子を保持解除可能に保持する保持部と、該保持部における種子の保持及び保持解除を切り替える切替手段とを備え、培地又は培地部材へ種子を播く播種装置において、前記種子収容体は横姿勢の中空柱状をなし、軸方向に沿う回転軸を中心として少なくともθ1 °(0<|θ1 |<360 )の範囲内で往復回転可能に支持されており、前記種子収容体の周壁には貫通孔が形成されており、前記保持部は、前記周壁の内面における前記貫通孔から前記種子収容体の一の回転方向にθ2 °(0<θ2 <180 )離隔している位置に配されており、前記種子収容体には、前記貫通孔から前記一の回転方向にθ3 °(180 <θ3 <360 )離隔しており、前記内面を前記種子収容体の回転方向に区画する区画壁が内蔵されており、前記種子収容体を少なくともθ1 °の範囲内で往復回転させるための回転駆動部を備えることを特徴とする。
第2発明に係る播種装置は、前記回転駆動部は、前記種子収容体を往復回転させるための回転操作部を有することを特徴とする。
第3発明に係る播種装置は、前記回転駆動部は、前記種子収容体を下降させるための下降操作部と、前記種子収容体を上昇させるための付勢部とを有し、前記種子収容体の上昇に伴って前記種子収容体が前記一の回転方向に回転し、前記種子収容体の下降に伴って前記種子収容体が前記一の回転方向とは異なる他の回転方向に回転するようにしてあることを特徴とする。
第4発明に係る播種装置は、前記回転駆動部は、前記種子収容体を往復回転可能に支持する支持部と、前記下降操作部の操作に伴って前記支持部を下降させ、前記付勢部の付勢によって前記支持部を上昇させるリンク機構と、前記支持部に正逆回転可能に支持された回転部と、前記支持部の昇降に伴って昇降する前記回転部が係合して正逆に回転するようにしてある回転案内部と、前記回転部の回転を前記種子収容体に伝達する回転伝達部とを有することを特徴とする。
第5発明に係る播種装置は、前記種子収容体の外部にて、夫々の基端部が前記貫通孔の前記回転軸の軸長方向の両側に配され、夫々の先端部同士が互いに離反する傾斜姿勢で突出している2個の突出部を更に備えることを特徴とする。
第6発明に係る播種装置は、前記種子収容体の少なくとも周壁外面における回転方向の一部は凸状になしてあり、先端部に前記貫通孔が形成されていることを特徴とする。
第7発明に係る播種装置は、前記種子収容体の周壁外面に、前記貫通孔に連通している管状部が突設してあることを特徴とする。
第8発明に係る播種装置は、前記保持部は吸気孔を用いてなり、該吸気孔に連通している吸気管と、該吸気管を通して前記種子収容体の内部の空気を吸引することによって前記保持部に種子を吸着させるための吸気装置とを備え、前記切替手段は、前記吸気装置の作動/非作動を切り替えるようにしてあることを特徴とする。
第9発明に係る播種装置は、複数個の前記種子収容体を前記回転軸の軸長方向に並置してあり、前記吸気管は、異なる前記種子収容体の前記吸気孔に連通していることを特徴とする。
第10発明に係る播種装置は、前記種子収容体の内部における前記保持部から前記貫通孔までの間に、前記種子収容体に収容されている種子を前記貫通孔の側へ案内する案内面が設けられていることを特徴とする。
第1発明にあっては、播種装置は、種子収容体、保持部、切替手段、及び回転駆動部を備える。
種子収容体は横姿勢の中空柱状をなしている。種子収容体は、回転軸を中心として往復回転可能に支持されており、少なくともθ1 °の範囲内で往復回転する。ここで、θ1 は0<|θ1 |<360 である。種子収容体の回転軸の軸長方向は、種子収容体の軸方向に沿う。種子収容体の回転軸は、種子収容体の軸と同心でもよく、偏心していてもよい。
種子収容体の周壁には貫通孔(以下、周壁貫通孔という)が設けられている。種子収容体の内部においては、一の回転方向に、周壁貫通孔、保持部、及び区画壁がこの順に並設されている。
種子収容体に収容されている種子の内、保持部に保持されている種子は、種子収容体が回転すると、保持部と共に回転移動する。一方、保持部に保持されていない種子は、種子収容体が回転すると、通常、種子収容体の内部の最下部へ移動する。以下では、種子収容体に収容されている種子の内、保持部に保持されていない種子を、非保持種子ということもある。
区画壁は、種子収容体の周壁内面を、種子収容体の回転方向に区画する。従って、非保持種子が周壁貫通孔を通って種子収容体から脱落してしまうことを抑制するためには、非保持種子と周壁貫通孔との間に区画壁が位置していればよい。故に、非保持種子は、区画壁の回転方向両側の内、周壁貫通孔から遠い側(以下、非孔側という)に収容される。
この状態で、種子収容体が一の回転方向に回転すると、区画壁が非保持種子から離隔する方向に回転移動し、保持部が非保持種子に接近する方向に回転移動する。保持部が非保持種子に接触又は近接しているときに切替手段が保持部の態様を種子の保持側に切り替えれば、保持部は種子を保持する。
この後、種子収容体が他の回転方向に回転すると、種子を保持した保持部が非保持種子から離隔する方向に回転移動し、区画壁が非保持種子に近接する方向に回転移動する。周壁貫通孔も回転移動し、やがて、種子収容体の最下部に到達する。
保持部は、周壁貫通孔から一の回転方向にθ2 °離隔している。一方、区画壁は周壁貫通孔から一の回転方向にθ3 °離隔している。ここで、θ2 は0<θ2 <180 であり、θ3 は180 <θ3 <360 である。このため、周壁貫通孔が種子収容体の最下部に位置しているときには、保持部は、区画壁の回転方向両側の内、周壁貫通孔に近い側(以下、貫通孔側という)の上方に位置している。
保持部が種子を保持しているときに切替手段が保持部の態様を種子の保持解除側に切り替えれば、保持部は種子の保持を解除する。以下では、保持部から解放された種子を解放種子ということもある。
保持部が種子の保持を解除したときに、周壁貫通孔が種子収容体の最下部に位置しているならば、解放種子は自重によって区画壁の貫通孔側へ落下する。
区画壁の貫通孔側へ落下した解放種子は、周壁貫通孔を通り抜け、種子収容体の下方へと更に落下する。種子収容体の下方に培地又は培地部材が配されていれば、解放種子は培地又は培地部材に播かれる。
ここで、保持部における種子の保持が無用に解除された場合を考える。
保持部が種子の保持を無用に解除したことによって保持部から脱落した種子は、区画壁の非孔側及び貫通孔側の何れか一方へ落下する。
区画壁の非孔側へ落下した種子は、周壁貫通孔を通り抜けることはないため、特段の問題はない。
周壁貫通孔に近い側へ落下した種子は、周壁貫通孔を通り抜けて培地又は培地部材に播かれるため、特段の問題はない。
何れにせよ、保持部から脱落した種子が、培地又は培地部材に播かれることなく播種装置の外部へ脱落してしまう虞はない。
第2発明にあっては、回転駆動部は回転操作部(例えばハンドル)を有する。
播種作業を行なう作業者は、回転操作部を操作することによって種子収容体を往復回転させる。
このような回転駆動部は、構造が単純であるため信頼性が高い。
第3発明にあっては、回転駆動部は、下降操作部及び付勢部を有する。
付勢部の付勢によって種子収容体が上昇すると、種子収容体は一の回転方向に回転する。作業者が下降操作部を操作することによって種子収容体が下降すると、種子収容体は他の回転方向に回転する。即ち、種子収容体が往復回転する。
この場合、作業者は、種子収容体を手動で下降させることによって、種子収容体を一の回転方向に回転させればよい。換言すれば、作業者は、種子収容体を手動で上昇させることによって、種子収容体を他の回転方向に回転させる必要がない。従って、作業性の利便性を向上させることができる。
第2発明又は第3発明における回転駆動部は、例えばモータを用いて種子収容体を自動的に回転させる構成の回転駆動部とは異なり、静音性が高く、しかも省エネルギに貢献する。従って、播種装置が静音性を要する作業場に設置されても特段の問題はない。また、播種装置のランニングコストの低減を図ることができる。
第4発明にあっては、回転駆動部は、支持部、リンク機構、回転部、回転案内部、及び回転伝達部を有する。
付勢部の付勢によってリンク機構が支持部を上昇させると、支持部に支持されている種子収容体及び回転部が、支持部と共に上昇する。この場合、回転案内部に係合している回転部が正回転(又は逆回転)する。回転部の正回転(又は逆回転)は回転伝達部によって種子収容体に伝達され、種子収容体は一の回転方向に回転する。
作業者が下降操作部を操作することによってリンク機構が支持部を下降させると、種子収容体及び回転部が支持部と共に下降する。この場合、回転部が逆回転(又は正回転)する。回転部の逆回転(又は正回転)は回転伝達部によって種子収容体に伝達され、種子収容体は他の回転方向に回転する。
以上の結果、種子収容体を昇降させつつ往復回転させることができる。
なお、回転伝達部は、回転部の回転方向と同方向の回転を種子収容体に伝達してもよく、回転部の回転方向と逆方向の回転を種子収容体に伝達してもよい。
第5発明にあっては、播種装置は、2個の突出部を更に備えている。
従来、切れ目が形成されたスポンジ製のブロック状の培地部材が用いられることがある。この場合、作業者は切れ目を開けて、切れ目の内部に播種する必要がある。
2個の突出部は、種子収容体の外部にて、傾斜姿勢で突出している。2個の突出部夫々の基端部は、貫通孔の両側(更に詳細には、貫通孔の、種子収容体の回転軸の軸長方向の両側)に配されている。2個の突出部夫々の先端部は、互いに離反している。
作業者が下降操作部を操作することによって種子収容体が下降した場合に、2個の突出部夫々の先端部が、培地部材における切れ目の開閉方向の一側及び他側に上側から押し付けられるようにすれば、培地部材の上面の切れ目が開けられる。解放種子は、周壁貫通孔を通り抜けて、切れ目の内部に播かれる。
第6発明にあっては、種子収容体の少なくとも周壁外面における回転方向の一部は、凸状になしてある。周壁貫通孔は、種子収容体の周壁外面における凸状部分の先端部に形成されている。
培地部材として前述したようなスポンジ製のブロック状のものが用いられた場合、種子収容体の周壁外面における凸状部分は、種子収容体の回転に伴い、培地部材を変形させて、切れ目の内部へ突き込まれる。この後、凸状部分の先端部に形成されている周壁貫通孔を通して、切れ目の内部へ解放種子が播かれる。
第7発明にあっては、種子収容体の周壁外面に管状部が突設してある。管状部は周壁貫通孔に連通している。
培地部材として前述したようなスポンジ製のブロック状のものが用いられた場合、管状部の他端部は、種子収容体の回転に伴い、培地部材を変形させて、切れ目の内部へ突き込まれる。この後、周壁貫通孔及び管状部を通して、切れ目の内部へ解放種子が播かれる。
第5発明、第6発明、又は第7発明の場合、播種装置が培地部材の切れ目の内部へ自動的に播種することができる。従って、作業者が手動で培地部材の切れ目を開ける必要も、切れ目を自動的に開けるための装置を別途使用する必要もない。
第8発明にあっては、播種装置は、吸気管及び吸気装置を備える。
保持部は吸気孔を用いてなる。
切替手段が吸気装置を作動させると、吸気孔に連通している吸気管を通して、種子収容体の内部の空気が種子収容体の外部へ吸引される。これに伴い、保持部に種子が吸着される。即ち、切替手段は吸気装置の状態を作動状態に切り替えることによって保持部の態様を種子の保持側に切り替える。
切替手段が吸気装置を非作動にすると、空気が吸引されなくなる。これに伴い、保持部に吸着されていた種子が解放される。即ち、切替手段は吸気装置の状態を非作動状態に切り替えることによって保持部の態様を種子の保持解除側に切り替える。
換言すれば、吸気装置のオン/オフにより、保持部における種子の保持(吸着)と保持解除(吸着解除)とを切り替えることができる。
第9発明にあっては、M個の種子収容体が回転軸の軸長方向に並置してある。このため、各種子収容体が1回の往復回転につきN個の種子を播くように構成されているならば、{M×N}個の種子を同時的に播くことができる。ここで、MはM≧2の自然数であり、NはN≧1の自然数である。
吸気管は、異なる種子収容体の吸気孔に連通している。このため、1台の吸気装置をオン/オフすれば、M個の種子収容体夫々について、保持部における種子の保持(吸着)と保持解除(吸着解除)とを切り替えることができる。
第10発明にあっては、種子収容体の内部に案内面が設けられている。
解放種子は、案内面上を転動することによって、周壁貫通孔側へ案内される。故に、解放種子を速やかに、且つ円滑に、周壁貫通孔を通して培地又は培地部材に播くことができる。
このような案内面は、種子収容体の内部における保持部と周壁貫通孔との間に設けられている。つまり、案内面は、区画壁の貫通孔側に設けられている。従って、区画壁の非孔側に位置している非保持種子が誤って周壁貫通孔側へ案内される虞はない。
本発明の播種装置による場合、保持部における種子の保持が無用に解除されたとしても、保持部から脱落した種子が播種装置の外部へ脱落してしまうことを抑制することができる。故に、脱落した種子を回収するという煩雑で無駄な作業を行なう必要がない。つまり、作業性を向上させることができる。また、脱落した種子の紛失又は損傷等を抑制することができる。
播種装置においては、培地又は培地部材への播種は、種子収容体の往復回転によって行なわれる。このため、播種装置の平面方向の大型化を抑制することができる。従って、播種装置の設置スペースを縮小することができる。
本発明の実施の形態1に係る播種装置の構成を示す斜視図である。 播種装置が備える種子収容体の内部構成を示す正面断面図である。 播種手順(種子保持)を説明するための正面断面図である。 播種手順(左回転中)を説明するための正面断面図である。 播種手順(左回転中)を説明するための正面断面図である。 播種手順(左回転中)を説明するための正面断面図である。 播種手順(保持解除)を説明するための正面断面図である。 播種手順(右回転中)を説明するための正面断面図である。 播種手順(右回転中)を説明するための正面断面図である。 本発明の実施の形態2に係る播種装置が備える種子収容体の内部構成を示す正面断面図である。 播種手順を説明するための正面断面図である。 本発明の実施の形態3に係る播種装置の構成を示す斜視図である。 本発明の実施の形態4に係る播種装置の構成を示す正面図である。 播種装置の構成を示す拡大正面図である。 播種装置が備える種子収容体の内部構成を示す正面断面図である。 播種手順(左回転中)を説明するための正面断面図である。 播種手順(左回転中)を説明するための側面図である。 播種手順(保持解除)を説明するための正面断面図である。 播種手順(保持解除)を説明するための側面図である。
以下、本発明を、その実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。以下の説明では、図において矢符で示す上下、前後、及び左右を使用する。
実施の形態 1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る播種装置1の構成を示す斜視図である。図2は、播種装置1が備える種子収容体2の内部構成を示す正面断面図である。
播種装置1は、回転駆動部11、種子収容体2、及び吸気装置3を備える。回転駆動部11は、回転操作部12及び支持脚13を有する。
まず、支持脚13について説明する。
支持脚13は、播種装置1を例えば卓上に据え置くためのものである。支持脚13は夫々前後一対の脚部131,131と軸受け部132,132(1個のみ図示)とを有する。
脚部131,131は、例えば卓上に載置される。脚部131,131の上部には、軸受け部132,132が一体的に設けられている。軸受け部132,132は、後述する円盤203,203に対面配置されている。軸受け部132,132は、種子収容体2の後述する回転軸部200の両端部を回動可能に支持する。軸受け部132,132が回転軸部200を支持することによって、支持脚13は種子収容体2を往復回転可能に支持する。ただし、回転軸部200に対する軸受け部132,132の摩擦抵抗により、種子収容体2に外力が働いていない状態では、種子収容体2は静止している。
次に、種子収容体2について説明する。
種子収容体2は、前後方向に沿う横姿勢の中空柱状体である。正面視の種子収容体2と背面視の種子収容体2とは同形状になしてある。
正面視の種子収容体2は、下膨れの涙滴状をなす。更に詳細には、正面視の種子収容体2は、中心角270 °の半径aの扇形に、一辺aの正方形が一体化したような形状である。ここで、aはa>0の正数である。
具体的には、種子収容体2の本体は、横姿勢の部分円筒201と、有底四角筒202とが一体化されたものである。
部分円筒201は、円筒から中心角90 °分の周壁が取り去られたような形状になしてある。部分円筒201の軸長方向の長さは、部分円筒201の半径に等しい。部分円筒201の周壁は、種子収容体2の周壁2aの一部(種子収容体2の回転方向の270 °分)を構成している。
有底四角筒202の底壁20a及び4枚の側壁夫々は、部分円筒201の半径に等しい一辺を有する正方形状になしてある。有底四角筒202の底壁20a及び側壁20bは、種子収容体2の周壁2aの残部(種子収容体2の回転方向の90°分)を構成している。このため、種子収容体2の周壁2aにおける回転方向の90°分は、残りの270 °分に比べて径方向外側へ突出する凸状をなす。以下では、種子収容体2の周壁2aにおける凸状の部分を凸状部51という。凸状部51の先端部には、後述する周壁貫通孔21が形成されている。
有底四角筒202の側壁20bに連続する2枚の側壁20c,20cは、互いに前後方向に対面した縦姿勢に配されている。側壁20c,20cの外面には、円盤203,203が取り付けられている。円盤203,203は、部分円筒201の半径に等しい半径を有し、部分円筒201の両端開口を閉鎖している。なお、円盤203,203が何れも透明部材を用いてなる場合、作業者が種子収容体2の内部を視認することができる。
有底四角筒202の側壁20bに対面する側壁は、後述する区画壁25として機能する。
有底四角筒202の開口は、種子収容体2の内部に位置している。
種子収容体2の径方向中央部には、前後方向(即ち種子収容体2の軸長方向)に沿う横姿勢の円筒204が配されている。円筒204は、有底四角筒202の開口周縁部であり区画壁25の一辺部でもある部分に、一体的に設けられている。
円筒204の内部には、回転軸部200が嵌合している。回転軸部200は、前後方向に沿う横姿勢の円柱状をなしている。回転軸部200の両端部は、円筒204の両端開口から突出し、更に、円盤203,203の中央部を貫通して、種子収容体2の外側へ突出している。回転軸部200が回転すると、円筒204、延いては種子収容体2が回転軸部200に一体的に回転する。
回転軸部200の両端部は、前述したように、軸受け部132,132によって回動可能に支持されている。
回転軸部200の一端部には、回転操作部12が取り付けられている。回転操作部12は、L字状の手回しハンドルである。回転操作部12のL字の一側は、播種作業を行なう作業者が握持する握持部であり、回転操作部12のL字の他側は、握持部と回転軸部200とを連結するレバー部である。作業者が回転操作部12を操作すれば、回転軸部200が回転し、延いては種子収容体2が回転する。
種子収容体2の回転方向は、概ね、種子収容体2の周方向である。
本実施の形態においては、回転操作部12を一方向に操作し続ければ種子収容体2が360°以上に右回転し続け、回転操作部12を他方向に操作し続ければ種子収容体2が360°以上に左回転し続けるように構成してある。作業者は、回転操作部12を操作することによって、種子収容体2をθ1 °の範囲内で往復回転させる。本実施の形態におけるθ1 は約210 °である。
なお、播種装置1は、例えば種子収容体2の外面に、図示しない収容体側突起が突設され、脚部131に、図示しない第1及び第2の回転規制突起が突設されている構成でもよい。この場合、種子収容体2は、収容体側突起が第1の回転規制突起(又は第2の回転規制突起)に当接するまでは右回転可能(又は左回転可能)にしてある。換言すれば、種子収容体2が右回転している場合に収容体側突起が第1の回転規制突起に当接したら、種子収容体2の右回転が阻止される。逆に、種子収容体2が左回転している場合に収容体側突起が第2の回転規制突起に当接したら、種子収容体2の左回転が阻止される。この結果、作業者が種子収容体2の往復回転の範囲を意識しなくても、種子収容体2の往復回転の範囲がθ1 °の範囲までに規制される。
更に、収容体側突起が第1の回転規制突起に当接したときに、吸気装置3がオフからオンに自動的に切り替えられ、収容体側突起が第2の回転規制突起に当接したときに、吸気装置3がオンからオフに自動的に切り替えられる構成でもよい。このような構成では、後述する電源ボタン31を、作業者が手動で操作する必要がない。
さて、種子収容体2の内部においては、周壁貫通孔21、投入孔24、保持部22、及び区画壁25が時計回りにこの順に並設されている。
周壁貫通孔21は、種子収容体2の周壁2aを貫通する円形状をなしている。周壁貫通孔21は、有底四角筒202の底壁20aと側壁20bとの境界部(即ち、凸状部51の先端部)における前後方向中心部に形成されている。周壁貫通孔21の内径は、種子収容体2に収容される種子の最大径よりも長い。従って、種子が周壁貫通孔21を通り抜けずに周壁貫通孔21の開口又は内部に詰まる虞はない。
投入孔24は、種子収容体2の周壁2aを貫通する円形状をなしている。投入孔24は、周壁貫通孔21から時計回りに約90°離隔した位置に形成されている。投入孔24を通して、外部から種子収容体2の内部へ種子が投入される。なお、投入孔24を開閉する図示しない蓋が備えられていてもよい。
保持部22は、吸気孔23及び環状突起222を有する。
吸気孔23は、種子収容体2の周壁2aを貫通している。吸気孔23は、周壁貫通孔21から時計回りに約150 °離隔した位置に形成されている。吸気孔23の内径は種子収容体2に収容される種子の最小径未満の長さを有する。
環状突起222は、種子収容体2の周壁2aの内面に突設されており、吸気孔23の開口周縁部を囲繞している。環状突起222の内径は種子収容体2に収容される種子の最小径以上、且つ最大径未満の長さを有する。
ここで、吸気装置3について説明する。
吸気装置3の本体は、例えば電気掃除機を用いてなる。吸気装置3には、電源ボタン(切替手段)31が設けられている。播種作業を行なう作業者が電源ボタン31を操作する都度、吸気装置3のオン(作動)/オフ(非作動)が切り替えられる。
吸気装置3の本体に設けられている図示しない吸気路は、吸気管32の一端部に連通している。吸気管32の他端部は、種子収容体2の外側から吸気孔23に連通している。
オンになった吸気装置3は、吸気孔23及び吸気管32を通して、種子収容体2の内部の空気を吸引する。オフになった吸気装置3は、空気の吸引を終了する。
種子収容体2に収容されている種子の内、保持部22の近傍に位置している種子は、吸気装置3がオンになると、吸気孔23に吸着される。つまり、種子収容体2に収容されている種子は、吸着によって保持部22に保持される。吸気孔23に吸着された種子の周囲には、環状突起222が存在する。このとき、環状突起222の内部は、種子収容体2の内部における環状突起222の外部よりも気圧が下がり易いため、種子は確実に吸着される。
吸気装置3がオフになると、種子は吸気孔23に吸着されなくなる。このとき、保持部22の保持が解除され、種子は保持部22から解放される。
以上のようにして、保持部22は、種子収容体2に収容されている種子を保持解除可能に保持する。本実施の形態において、保持部22が一度に保持可能な種子の個数は1個である。
区画壁25は、種子収容体2の周壁2aの内面を種子収容体2の回転方向に区画する。区画壁25は、周壁貫通孔21から時計回りに約270 °離隔した位置に配されている。換言すれば、区画壁25は、周壁貫通孔21から反時計回りに約90°離隔した位置に配されている。
区画壁25の反時計回り側(即ち、周壁貫通孔21から遠い側)は、部分円筒201の内部である。区画壁25の時計回り側(即ち、周壁貫通孔21に近い側)は、有底四角筒202の内部である。
次に、播種装置1を用いた培地部材Bへの播種作業について説明する。
培地部材Bは、スポンジ製の直方体である。培地部材Bの上面には、培地部材Bの上面の一辺に沿って、切れ目Gが形成されている。切れ目Gの長さは、種子収容体2の凸状部51の前後方向の長さよりも長い。切れ目Gの深さは、培地部材Bの上面から培地部材Bの上下方向中央部までの長さである。
図3〜図9は、播種手順を説明するための正面断面図である。図3は保持部22による種子の保持、図4〜図6は種子収容体2の左回転中、図7は保持部22による種子の保持解除、図8及び図9は種子収容体2の右回転中を示している。
播種装置1は、例えば植物工場に設置されている作業用テーブルの上面(不図示)に据え置かれる。
作業者は、回転操作部12を操作して、種子収容体2を回転させ、周壁貫通孔21が下向きにならない状態(例えば図1及び図2に示すように、周壁貫通孔21が上向きの状態、又は図5に示すように、周壁貫通孔21が横向きの状態)で、投入孔24を通して種子収容体2の内部へ複数個の種子を投入する。投入された種子は、種子収容体2に収容される。
また、作業者は、未播種の培地部材Bを、種子収容体2の下方の作業用テーブル上面に、切れ目Gが前後方向に沿い、且つ、切れ目Gが回転軸部200の直下に位置するように配する。培地部材Bの位置決めは、例えば作業用テーブル上面に固定されている不図示の位置決め部材に培地部材Bを接触させることによって、容易に行なうことができる。
作業者は、回転操作部12を操作して、保持部22が種子収容体2の最下部に位置するまで(換言すれば、周壁貫通孔21が種子収容体2の最下部から時計回りに約150 °離隔したところに位置するまで)種子収容体2を右回転させる。この結果、種子収容体2は図3に示す状態になる。
種子収容体2が回転すると、非保持種子は、種子収容体2の内部の最下部へ移動する。例えば、回転開始前に種子収容体2の周壁2a内面上に位置していた種子は、最初は摩擦力によって、周壁2aと共に回転移動しようとするが、やがて自重によって、周壁2a内面に沿って下方へ転動する。従って、保持部22が種子収容体2の最下部に位置するまで種子収容体2を右回転させれば、非保持種子は、種子収容体2の最下部、即ち、保持部22の近傍に集まる。
保持部22が種子収容体2の最下部に位置している状態で、作業者は、電源ボタン31を操作し、吸気装置3をオンにする。この結果、保持部22は1個の種子を保持する。
なお、保持部22が種子収容体2の最下部に位置していなくても(例えば図4に示すように、種子収容体2の最下部から反時計回りに約30°離隔したところに位置していても)、保持部22の近傍に種子が存在すれば、保持部22は特段の問題なく種子を保持する。
次に、作業者は、吸気装置3をオンにしたまま、回転操作部12を操作して、種子収容体2を左回転させる。この結果、種子収容体2は、図3に示す状態から、図4に示す状態を経て、図5に示す状態になる。
このとき、非保持種子は、種子収容体2の最下部に位置したまま、反時計回りに回転移動する周壁2a内面上を摺動又は転動する(図3→図5)。
一方、保持部22は、種子を保持したまま、反時計回りに回転移動する。この結果、保持部22に保持された種子は、非保持種子から離隔しつつ上昇する(図3→図5)。
周壁貫通孔21は、反時計回りに回転移動することによって、一旦上昇してから(図3→図4)、下降する(図4→図5)。
区画壁25は、反時計回りに回転移動することによって、非保持種子に接近するように下降する(図3→図5)。
更に、作業者は、種子収容体2の凸状部51が培地部材Bの上面に当接し、培地部材Bを変形させて切れ目Gの内部へ突き込まれるまで種子収容体2を左回転させる。この結果、種子収容体2は、図5に示す状態から、図6に示す状態を経て、図7に示す状態になる。
作業者は、凸状部51が切れ目Gの内部へ突き込まれ、周壁貫通孔21が種子収容体2の最下部に位置したときに、回転操作部12の操作を一旦終了する。このとき、種子収容体2は、図7に示す状態で静止する。
非保持種子は、反時計回りに回転移動する区画壁25によって、種子収容体2の最下部から押し上げられる(図5→図7)。回転操作部12の操作の一旦終了に伴い、区画壁25は、種子収容体2の最下部から反時計回りに約60°離隔しているところで回転移動を停止する。このため、非保持種子は、区画壁25及び部分円筒201に囲繞された空間の内部にて静止する。
仮に、区画壁25が、種子収容体2の最下部から反時計回りに90°以上離隔するまで回転移動すると、非保持種子が区画壁25に沿って左方向へ転動し、有底四角筒202の内部及び周壁貫通孔21を通過して種子収容体2の外部へ無用に脱落する虞がある。
一方、保持部22は、種子収容体2の最下部から反時計回りに約210 °離隔しているところで回転移動を停止する。この結果、保持部22に保持された種子は、区画壁25の左上方へ離隔した位置に配される。換言すれば、保持部22に保持された種子は、有底四角筒202の開口の上方に配される(図5→図7)。
回転操作部12の操作を一旦終了した作業者は、電源ボタン31を操作し、吸気装置3をオフにする。この結果、保持部22は、種子の保持を解除する。
保持部22から解放された種子は、有底四角筒202の内部へ落下し、更に、有底四角筒202の内面上を下方向へ転動し、周壁貫通孔21を通過して種子収容体2の外部へ出現する。
凸状部51が切れ目Gの内部に突き込まれているため、周壁貫通孔21は切れ目Gの内部に位置している。故に、周壁貫通孔21を通過して種子収容体2の外部へ出現した種子は、切れ目Gの内部に播かれる。
次に、作業者は、吸気装置3をオフにしたまま、回転操作部12を操作して、種子収容体2を右回転させる。この結果、種子収容体2は、図7に示す状態から、図8に示す状態を経て、図9に示す状態となる。即ち、凸状部51が切れ目Gの内部から引き出される。このとき、切れ目Gの内部に播かれた種子は、切れ目Gの内部に残留し、培地部材Bの弾性復元力によって、切れ目Gの内面に挟持される。
作業者は、播種済の培地部材Bを、播種装置1の下側から取り除く。そして、作業者は、新たな未播種の培地部材Bを、種子収容体2の直下の作業用テーブル上面に配する。
次に、作業者は、回転操作部12を操作して、保持部22が種子収容体2の最下部に位置するまで種子収容体2を右回転させる。この結果、種子収容体2は図3に示す状態になる。保持部22が種子収容体2の最下部に位置している状態で、作業者は、電源ボタン31を操作し、吸気装置3をオンにする。この結果、保持部22は新たな種子を保持する。
この後、作業者は、回転操作部12を操作して種子収容体2を左回転させることによって、新たな未播種の培地部材Bへ新たな種子を播く。
ここで、従来の播種作業について説明する。
従来の播種作業においては、作業者が、例えばピンセットを用いて右手で種子を摘み、左手で切れ目Gを押し広げておいて、摘んだ種子を切れ目Gの内部に播いていた。しかしながら、このような手作業は煩雑であり、特に、種子が小さい場合は身体的な負担が大きい。
一方、播種装置1を用いた播種作業においては、作業者は、種子収容体2への複数個の種子の投入、種子収容体2の下側への培地部材Bの配置、並びに回転操作部12及び電源ボタン31夫々の操作という簡単な軽作業によって、身体的に大きな負担を強いられることなく、播種作業を行なうことができる。従って、たとえ作業者が障碍者又は高齢者等であっても、特段の問題なく播種作業を行なうことができる。
なお、播種装置1は、培地部材Bではなく図示しない培地に播種する構成でもよい。
次に、何らかのアクシデント(例えば停電又は操作ミス等)によって、吸気装置3が不意にオフになった場合を考える。この場合、保持部22における種子の保持が無用に解除される。
図3〜図5に示すように、種子を保持している保持部22が、種子収容体2の右半分側(即ち、種子収容体2の最下部から反時計回りに180 °の範囲)に位置している場合、保持部22から脱落した種子は、部分円筒201の内部に落下し、他の非保持種子と同様に、種子収容体2に収容され続ける。つまり、保持部22から脱落した種子が、作業用テーブル又は床等、播種装置1の外部へ無用に脱落する虞はない。
図6及び図7に示すように、種子を保持している保持部22が、種子収容体2の左半分側(即ち、種子収容体2の最下部から時計回りに180 °の範囲)に位置している場合、保持部22から脱落した種子は、有底四角筒202の内部に落下する。このため、種子収容体2を左回転させ続ければ、有底四角筒202の内部へ落下した種子が、周壁貫通孔21を通過して切れ目Gの内部に播かれる。つまり、保持部22から脱落した種子が、播種装置1の外部へ無用に脱落する虞はない。
以上のことから、保持部22における種子の保持が無用に解除されたとしても、脱落した種子を回収する作業は不要である。しかも、脱落した種子が紛失又は損傷等する虞はない。
更に、播種装置1の場合、種子収容体2は平面方向に移動する必要がない。このため、播種装置1を平面方向に小型化することができる。
また、種子収容体2を手動で回転させるため、例えばモータで自動的に回転させる場合よりも静音性が高く、省電力である。
なお、回転駆動部11がモータを有する構成でもよい。この場合、モータが種子収容体2を自動的に回転させれば、静音性及び省電力性は犠牲になるが、省力化を図ることができる。又は、この場合、手動による種子収容体2の回転をモータが補助すれば、作業者の身体的な負担を更に軽減することができる。従って、体力的に不安がある作業者であっても、播種作業に従事することができる。
ここで、周壁貫通孔21と保持部22及び区画壁25との位置関係について述べる。周壁貫通孔21から保持部22及び区画壁25夫々までの好適な離隔距離は、区画壁25の周壁2aからの突出長さ又は突出方向、及び保持部22と区画壁25との位置関係等によって変化する。しかしながら、周壁貫通孔21が種子収容体2の最下部に位置している場合に、保持部22が種子収容体2の左半分側に位置し、区画壁25が種子収容体2の右半分側に位置していることが望ましい。
仮に、区画壁25が種子収容体2の左半分側に位置していると、反時計回りに回転移動する区画壁25によって持ち上げられた非保持種子が、有底四角筒202の内部へ脱落する可能性が高い。また、仮に、保持部22が種子収容体2の右半分側に位置していると、保持部22から解放された種子が有底四角筒202の内部へ落下するように、例えば区画壁25の周壁2aからの突出長さを短くしなければならない。この結果、区画壁25によって持ち上げられた非保持種子が有底四角筒202の内部へ脱落する可能性が高くなる。
実施の形態 2.
図10は、本発明の実施の形態2に係る播種装置1が備える種子収容体2の内部構成を示す正面断面図である。
図11は、播種手順を説明するための正面断面図である。
図10及び図11は、実施の形態1の図2及び図7に対応する。
本実施の形態の播種装置1は、実施の形態1の播種装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
周壁貫通孔21は、有底四角筒202の底壁20aと側壁20bとの境界部に替えて、凸状部51の先端部近傍の底壁20aに形成されている。
種子収容体2の周壁2aの外面には、円筒状の管状部53が垂直に突設されている。管状部53の基端部は、底壁20aの外面に取り付けられている。管状部53の基端開口は、周壁貫通孔21に連通している。管状部53の先端部は、切れ目Gに容易に突き込まれるよう先鋭状になしてある。
管状部53の外径は、凸状部51の前後方向の長さよりも短い。
管状部53の内径は、種子収容体2に収容される種子の最大径よりも長い。従って、種子が管状部53を通り抜けずに管状部53の開口又は内部に詰まる虞はない。
次に、播種装置1を用いた培地部材Bへの播種作業について説明する。
培地部材Bに形成されている切れ目Gの長さは、管状部53の外径よりも長い。
作業者は、未播種の培地部材Bを、種子収容体2の下方の作業用テーブル上面に、切れ目Gが左右方向に沿うように配する。
作業者は、回転操作部12を操作して、管状部53の先端部が培地部材Bの上面に当接し、培地部材Bを変形させて切れ目Gの内部へ突き込まれるまで種子収容体2を左回転させる。この結果、種子収容体2は、図11に示す状態になる。
作業者は、管状部53が切れ目Gの内部へ突き込まれ、凸状部51の先端部が種子収容体2の最下部に位置したときに、回転操作部12の操作を一旦終了する。このとき、種子収容体2は、図11に示す状態で静止する。
回転操作部12の操作を一旦終了した作業者は、電源ボタン31を操作し、吸気装置3をオフにする。この結果、保持部22から解放された種子は、有底四角筒202の内部へ落下し、周壁貫通孔21及び管状部53をこの順に通過して種子収容体2の外部へ出現する。
管状部53の先端部は切れ目Gの内部に位置しているため、管状部53を通過して種子収容体2の外部へ出現した種子は、切れ目Gの内部に播かれる。
次に、作業者は、吸気装置3をオフにしたまま、回転操作部12を操作して、種子収容体2を右回転させる。この結果、管状部53が切れ目Gの内部から引き出される。このとき、切れ目Gの内部に播かれた種子は、切れ目Gの内部に残留し、培地部材Bの弾性復元力によって、切れ目Gの内面に挟持される。
以上のような播種装置1は、実施の形態1の播種装置1と同様の効果を奏する。また、凸状部51に替えて管状部53を切れ目Gの内部へ突き入れるため、切れ目Gの長さは実施の形態1の切れ目Gの長さよりも短くてもよい。
実施の形態 3.
図12は、本発明の実施の形態3に係る播種装置1の構成を示す斜視図である。
本実施の形態の播種装置1は、実施の形態1の播種装置1と略同様の構成である。以下では、実施の形態1との差異について説明し、その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
図12においては、回転駆動部11、円盤203、及び吸気装置3の図示は省略してある。
播種装置1は、M個の種子収容体2,2,…を備えている。ここで、MはM≧2の自然数である。
M個の種子収容体2,2,…は、実施の形態1の回転軸部200よりも長い1本の回転軸部200を共用している。即ち、回転軸部200が、各種子収容体2の円筒204に嵌合している。このために、M個の種子収容体2,2,…が回転軸部200に沿う方向に並置されている。
また、M個の種子収容体2,2,…は、1台の吸気装置3を共用している。このために、吸気管32は、各種子収容体2の保持部22における吸気孔23に連通している。従って、1個の電源ボタン31を操作すれば、M個の種子収容体2,2,…の吸気孔23,23,…における種子の吸着及び吸着解除、即ち、保持部22,22,…における種子の保持及び保持解除が切り替えられる。
なお、隣り合う種子収容体2,2は、対面配置される円盤203,203に替えて、1枚の円盤203を共用してもよい。
各種子収容体2を構成する有底四角筒202の内部には、案内面26,26が配されている。案内面26,26は、有底四角筒202の内部空間、更に詳細には、案内面26,26と側壁20b及び区画壁25とで囲まれた空間を、周壁貫通孔21に向けて狭める傾斜面である。
次に、播種装置1を用いた培地部材Bへの播種作業について説明する。
培地部材Bは、スポンジ製の直方体である。培地部材Bの前後方向の長さは、実施の形態1の培地部材Bの前後方向の長さよりも長い。培地部材Bの上面には、培地部材Bの上面の左辺(又は右辺)に沿って、切れ目Gが形成されている。切れ目Gの長さは、M個の種子収容体2,2,…の凸状部51,51,…夫々の前後方向の長さの和よりも長い。
作業者は、回転操作部12を操作して、M個の種子収容体2,2,…の凸状部51,51,…が培地部材Bを変形させて切れ目Gの内部へ突き込まれるまで種子収容体2を左回転させる。この結果、各種子収容体2は、図7に示す状態になる。
作業者は、凸状部51,51,…が切れ目Gの内部へ突き込まれ、周壁貫通孔21,21,…が種子収容体2の最下部に位置したときに、回転操作部12の操作を一旦終了する。このとき、各種子収容体2は、図7に示す状態で静止する。
回転操作部12の操作を一旦終了した作業者は、電源ボタン31を操作し、吸気装置3をオフにする。この結果、保持部22,22,…は、種子の保持を解除する。
各保持部22から解放された種子は、有底四角筒202の内部へ落下し、更に、有底四角筒202の内面上及び/又は案内面26上を下方向へ転動し、周壁貫通孔21を通過して種子収容体2の外部へ出現する。つまり、案内面26,26は、保持部22から解放された種子の周壁貫通孔21への転動を案内する。
周壁貫通孔21,21,…は何れも切れ目Gの内部に位置しているため、周壁貫通孔21,21,…を通過して種子収容体2の外部へ出現したM個の種子は、全て切れ目Gの内部に播かれる。M個の種子は、種子収容体2,2,…の周壁貫通孔21,21,…の間隔に対応する間隔で前後方向に離隔している。
なお、実施の形態1の培地部材Bと同様の培地部材Bが、前後方向にM個並置された状態で播種作業が行なわれてもよい。この場合、M個の培地部材B,B,…に対して、種子が1個ずつ播かれる。
以上のような播種装置1は、実施の形態1の播種装置1と同様の効果を奏する。ただし、播種装置1が播く種子の個数は、実施の形態1では1個であったが、本実施の形態ではM個である。つまり、播種装置1は作業性が向上している。
実施の形態 4.
図13及び図14は、本発明の実施の形態4に係る播種装置1の構成を示す正面図及び拡大正面図である。図14は、図13に示す支持部43(後述)近傍を示している。
図15は、播種装置1が備える種子収容体2の内部構成を示す正面断面図である。図15は実施の形態1の図2に対応する。
図16〜図19は、播種手順を説明するための正面断面図又は側面図である。図16及び図17は種子収容体2の左回転中を示す正面断面図及び側面図である。図16は実施の形態1の図6に対応する。図18及び図19は保持部22による種子の保持解除を示す正面断面図及び側面図である。図18は実施の形態1の図7に対応する。
本実施の形態の播種装置1は、実施の形態3の播種装置1に類似する構成である。以下では、実施の形態3との差異について説明し、その他、実施の形態3に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。
播種装置1は、実施の形態3の播種装置1と同様に、M個の種子収容体2,2,…を備えている。M個の種子収容体2,2,…は、回転軸部200を共用している。
周壁貫通孔21は、有底四角筒202の底壁20aと側壁20bとの境界部に替えて、凸状部51の先端部近傍の底壁20aに形成されている。
各種子収容体2の周壁2aの外面には、四角筒状の管状部521が垂直に突設されている。管状部521の基端部は、底壁20aの外面に取り付けられている。管状部521の基端開口は、周壁貫通孔21に連通している。管状部521を通り抜けようとした種子が管状部521の開口又は内部に詰まる虞はない。
管状部521の前後両側には、板状の突出部52,52が配されている。各突出部52の基端部は管状部521の側面に取り付けられている。各突出部52の先端部は管状部521から管状部521の突設方向に突出している。各突出部52の先端部は、培地部材Bを損傷しないように、培地部材Bに接触する部分の端部が弧状をなしている。
突出部52,52の先端部同士は、互いに離反する方向に傾斜している。
また、播種装置1は、実施の形態1の回転駆動部11に替えて、回転駆動部4を備える。回転駆動部4は、下降操作部41、付勢部42,42、支持部43,43、リンク機構44,44、回転部45、回転案内部46、回転伝達部47、及び基台48を有する。付勢部42,42、支持部43,43、及びリンク機構44,44は前後方向に離隔並置された一対のものであり、図13には手前側のものだけ図示してある。
基台48は、横姿勢に配された矩形板状の基台本体481を有する。基台本体481の下面には複数本の脚部482,482,…が突設されている。脚部482,482,…は、基台本体481の上面が水平になるようにして、例えば卓上に載置される。
基台本体481の上面における左右方向中央部且つ前後方向両端部には、前後方向に離隔並置された一対の第1支柱483,483(手前側の第1支柱483のみ図示)が縦姿勢に突設されている。第1支柱483,483の頂部同士の間には、前後方向に沿う横姿勢の支持杆485が架設されている。
基台本体481の上面における右端部且つ前後方向両端部近傍には、前後方向に離隔並置された一対の第2支柱484,484(手前側の第2支柱484のみ図示)が縦姿勢に突設されている。
各支持部43,43は、上下左右方向に沿う縦姿勢の平板状になしてある。
支持部43,43は、基台本体481の左端部の上方且つ第2支柱484,484の左方に配されている。手前側(及び奥側)の支持部43と手前側(及び奥側)の第2支柱484とは、手前側(及び奥側)のリンク機構44を介して連結されている。
各リンク機構44は、平行リンクを用いてなる。リンク機構44は、上下方向に離隔位置された杆状のリンク441,441を有する。各リンク441の左端部が支持部43に連結されており、各リンク441の右端部が第2支柱484に連結されている。この結果、支持部43,43は、所定の姿勢を維持したまま上下移動することが可能である。
各リンク機構44を構成するリンク441,441の一方(図13では下方)と支持杆485とは、弦巻ばねを用いてなる付勢部42によって連結されている。
各付勢部42は、下方のリンク441を上方へ付勢する。この結果、下方のリンク441は、第2支柱484との連結部分を中心に上方へ揺動しようとする。延いては、リンク機構44,44を介して、支持部43,43が上昇しようとする。回転駆動部4に外力が働いていない場合、リンク機構44,44、延いては支持部43,43は、付勢部42,42による上方向への付勢と、リンク機構44,44に加わる装置各部の重量とが釣り合った状態で静止する。以下では、支持部43,43が自然と静止している位置を、種子収容体2,2,…の初期位置という。
下降操作部41は、前後方向に沿う横姿勢の杆状をなしている。各支持部43には、左上方へ突出する支持突起441(手前のもののみ図示)が設けてあり、下降操作部41は、支持突起441,441間に架設されている。作業者が下降操作部41を握持して下方へ押し下げれば、支持部43,43は下降する。
手前側の支持部43は、回転部45を回動可能に支持している。回転部45は、ギア(又はスプロケット)を用いてなる。
回転案内部46は、タイミングベルト(又はチェーン)を用いてなる。回転案内部46の一端部は、手前側の第1支柱483の頂部に固定してあり、回転案内部46の他端部は、正面視L字状の取付部材461を介して基台本体481の上面に固定してある。回転案内部46の長手方向中央部は、回転部45に巻回してあり、回転案内部46と回転部45とは歯合している。この状態で、回転案内部46には所定の張力が与えられている。
支持部43,43が上下移動すれば、回転部45も上下移動する。このとき、回転部45は、回転案内部46に沿って左回転(又は右回転)しながら下降(又は上昇)する。
回転伝達部47は、第1歯車471と第2歯車472とを有する。
第1歯車471は、回動可能に支持部43に支持されている。第1歯車471は、回転部45と同軸に配してあり、回転部45と共に同方向に回転する。
第2歯車472は、回転軸部200に嵌合してある。回転軸部200の両端部は、回動可能に支持部43,43に支持されている。第2歯車472は第1歯車471に歯合しており、回転部45の回転に伴って逆方向に回転する。第2歯車472が回転すると、回転軸部200、延いては、M個の種子収容体2,2,…が一体的に同方向に回転する。
以上のようにして、回転伝達部47は、回転部45の回転を種子収容体2,2,…に伝達する。
ところで、図13及び図14においては、図のわかりやすさに配慮して、回転部45が、回転部45の奥側に配されている第1歯車471より小径に描かれているが、回転部45が第1歯車471の径以上の径を有している構成でもよい。
第1支柱483,483には、図示しない下降規制突起が突設してある。左回転した各種子収容体2の凸状部51が種子収容体2の最下部に位置したときに、リンク機構44が下降規制突起に上側から当接し、リンク機構44、延いては種子収容体2,2,…の下降が阻止される。リンク機構44が下降規制突起に当接する位置を、以下では種子収容体2,2,…の最下位置という。
一方、初期位置における各種子収容体2は、図3に示すように、保持部22が種子収容体2の最下部に位置している。従って、吸気装置3がオンになれば、保持部22は種子を保持する。
次に、播種装置1を用いた培地部材Bへの播種作業について説明する。
培地部材Bの上面には、M本の切れ目G,G,…(1本のみ図示)が形成されている。切れ目G,G,…は左右方向の仮想的な一直線上に離隔並置されている。各切れ目Gは左右方向に沿う。
作業者は、未播種の培地部材Bを、種子収容体2の下方の作業用テーブル上面に配する。
作業者は、付勢部42,42の付勢力に逆らって、下降操作部41を下方へ押し下げる。このとき、支持部43,43、延いては種子収容体2,2,…は、初期位置から下降する。支持部43,43の下降に伴い、回転部45は、回転案内部46に沿って右回転しながら下降する。回転部45の右回転は、回転伝達部47によって逆回転となってM個の種子収容体2,2,…に伝達される。この結果、種子収容体2,2,…は左回転しつつ下降する。下降しつつ左回転した各種子収容体2は、図16及び図17に示す状態になる。このとき、突出部52,52の先端部が培地部材Bの上面における切れ目Gの前後方向両側に接触する。
作業者は、下降操作部41を操作し続けて、種子収容体2,2,…を最下位置へ移動させる。このとき、更に下降しつつ左回転した各種子収容体2は、図18及び図19に示す状態になる。このとき、各種子収容体2の突出部52,52の先端部が培地部材Bの上面を押し下げるため、各種子収容体2に対応する切れ目Gが前後に押し開けられる。
作業者は、種子収容体2,2,…が最下位置に到達すると、種子収容体2,2,…を最下位置で静止させる。このために、作業者は、付勢部42,42の付勢力に逆らって下降操作部41を下方へ押し下げ続ければよい。この状態で、作業者は、電源ボタン31を操作し、吸気装置3をオフにする。この結果、保持部22から解放された種子は、有底四角筒202の内部へ落下し、周壁貫通孔21及び管状部521をこの順に通過して種子収容体2の外部へ出現する。
切れ目Gは前後に開かれているため、管状部521を通過して種子収容体2の外部へ出現した種子は、更に突出部52,52の間を通過して、切れ目Gの内部に播かれる。
次に、作業者は、吸気装置3をオフにしたまま、下降操作部41から手を離す。このとき、付勢部42,42の付勢力によって、支持部43,43が上昇する。支持部43,43の上昇に伴い、回転部45は、回転案内部46に沿って左回転しながら上昇する。回転部45の左回転は、回転伝達部47によって逆回転となってM個の種子収容体2,2,…に伝達される。この結果、種子収容体2,2,…は右回転しつつ上昇する。上昇しつつ右回転した各種子収容体2は、初期位置に戻る。
各種子収容体2と共に突出部52,52も上昇する。このため、突出部52,52が培地部材Bから離隔する。このとき、切れ目Gの内部に播かれた種子は、切れ目Gの内部に残留し、培地部材Bの弾性復元力によって、切れ目Gの内面に挟持される。
以上のような播種装置1は、実施の形態3の播種装置1と同様の効果を奏する。しかも、播種装置1においては、作業者は種子収容体2,2,…を下降及び左回転させるときに下降操作部41を操作すればよい。換言すれば、作業者が手動で種子収容体2,2,…を上昇及び右回転させる必要はない。従って、作業者の利便性を向上させることができる。
今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
また、本発明の効果がある限りにおいて、播種装置1に、実施の形態1〜4に開示されていない構成要素が含まれていてもよい。
各実施の形態に開示されている構成要件(技術的特徴)はお互いに組み合わせ可能であり、組み合わせによって新しい技術的特徴を形成することができる。
1 播種装置
11,4 回転駆動部
12 回転操作部
2 種子収容体
21 周壁貫通孔(貫通孔)
22 保持部
23 吸気孔
25 区画壁
26 案内面
3 吸気装置
31 電源ボタン(切替手段)
32 吸気管
41 下降操作部
42 付勢部
43 支持部
44 リンク機構
45 回転部
46 回転案内部
47 回転伝達部
51 凸状部
52 突出部
53 管状部
B 培地部材

Claims (10)

  1. 種子を収容する種子収容体と、
    該種子収容体に収容されている種子を保持解除可能に保持する保持部と、
    該保持部における種子の保持及び保持解除を切り替える切替手段と
    を備え、
    培地又は培地部材へ種子を播く播種装置において、
    前記種子収容体は横姿勢の中空柱状をなし、軸方向に沿う回転軸を中心として少なくともθ1 °(0<|θ1 |<360 )の範囲内で往復回転可能に支持されており、
    前記種子収容体の周壁には貫通孔が形成されており、
    前記保持部は、前記周壁の内面における前記貫通孔から前記種子収容体の一の回転方向にθ2 °(0<θ2 <180 )離隔している位置に配されており、
    前記種子収容体には、前記貫通孔から前記一の回転方向にθ3 °(180 <θ3 <360 )離隔しており、前記内面を前記種子収容体の回転方向に区画する区画壁が内蔵されており、
    前記種子収容体を少なくともθ1 °の範囲内で往復回転させるための回転駆動部を備えることを特徴とする播種装置。
  2. 前記回転駆動部は、前記種子収容体を往復回転させるための回転操作部を有することを特徴とする請求項1に記載の播種装置。
  3. 前記回転駆動部は、
    前記種子収容体を下降させるための下降操作部と、
    前記種子収容体を上昇させるための付勢部と
    を有し、
    前記種子収容体の上昇に伴って前記種子収容体が前記一の回転方向に回転し、
    前記種子収容体の下降に伴って前記種子収容体が前記一の回転方向とは異なる他の回転方向に回転するようにしてあることを特徴とする請求項1に記載の播種装置。
  4. 前記回転駆動部は、
    前記種子収容体を往復回転可能に支持する支持部と、
    前記下降操作部の操作に伴って前記支持部を下降させ、前記付勢部の付勢によって前記支持部を上昇させるリンク機構と、
    前記支持部に正逆回転可能に支持された回転部と、
    前記支持部の昇降に伴って昇降する前記回転部が係合して正逆に回転するようにしてある回転案内部と、
    前記回転部の回転を前記種子収容体に伝達する回転伝達部と
    を有することを特徴とする請求項3に記載の播種装置。
  5. 前記種子収容体の外部にて、夫々の基端部が前記貫通孔の前記回転軸の軸長方向の両側に配され、夫々の先端部同士が互いに離反する傾斜姿勢で突出している2個の突出部を更に備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の播種装置。
  6. 前記種子収容体の少なくとも周壁外面における回転方向の一部は凸状になしてあり、先端部に前記貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の播種装置。
  7. 前記種子収容体の周壁外面に、前記貫通孔に連通している管状部が突設してあることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の播種装置。
  8. 前記保持部は吸気孔を用いてなり、
    該吸気孔に連通している吸気管と、
    該吸気管を通して前記種子収容体の内部の空気を吸引することによって前記保持部に種子を吸着させるための吸気装置と
    を備え、
    前記切替手段は、前記吸気装置の作動/非作動を切り替えるようにしてあることを特徴とする請求項1乃至7の何れか一項に記載の播種装置。
  9. 複数個の前記種子収容体を前記回転軸の軸長方向に並置してあり、
    前記吸気管は、異なる前記種子収容体の前記吸気孔に連通していることを特徴とする請求項8に記載の播種装置。
  10. 前記種子収容体の内部における前記保持部から前記貫通孔までの間に、前記種子収容体に収容されている種子を前記貫通孔の側へ案内する案内面が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか一項に記載の播種装置。
JP2012228252A 2012-10-15 2012-10-15 播種装置 Pending JP2014079184A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012228252A JP2014079184A (ja) 2012-10-15 2012-10-15 播種装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012228252A JP2014079184A (ja) 2012-10-15 2012-10-15 播種装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014079184A true JP2014079184A (ja) 2014-05-08

Family

ID=50784026

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012228252A Pending JP2014079184A (ja) 2012-10-15 2012-10-15 播種装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014079184A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110710427A (zh) * 2019-11-14 2020-01-21 湖南农业大学 一种水稻直播方法
CN113079764A (zh) * 2021-05-19 2021-07-09 宁夏回族自治区原种场 一种春小麦育种用高精度单粒播种设备

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110710427A (zh) * 2019-11-14 2020-01-21 湖南农业大学 一种水稻直播方法
CN113079764A (zh) * 2021-05-19 2021-07-09 宁夏回族自治区原种场 一种春小麦育种用高精度单粒播种设备
CN113079764B (zh) * 2021-05-19 2022-03-01 宁夏回族自治区原种场 一种春小麦育种用高精度单粒播种设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR200461448Y1 (ko) 반자동 파종기
CN112690149A (zh) 一种旋转式植物生长供液培育装置
JP2014079184A (ja) 播種装置
US20050015045A1 (en) Manual breast pump
JP5076090B2 (ja) ニンニク等の球根等の植え付け機
JP2004261097A (ja) 播種器
JPH11155310A (ja) 植物種子の播種装置
CN215012004U (zh) 一种旋转式植物生长供液培育装置
JP5109096B2 (ja) ニンニク等の球根類の植え付け機の植え付けホルダー
CN201537939U (zh) 块茎类食品切削装置
KR20150108726A (ko) 파종기
JP6428888B1 (ja) 移植ハンド
JP6458840B1 (ja) 移植ハンド
KR101314147B1 (ko) 파종장치
JP2011004627A (ja) 球根類の移植機
JP3074207B2 (ja) 吸着播種器及び種子の吸着方法
CN209330706U (zh) 一种手动穴盘播种机
JPS6343848Y2 (ja)
JPH0716Y2 (ja) 真空播種機
JPS6343850Y2 (ja)
JP2013118829A (ja) 播種器
JP2006296329A (ja) 植付装置
JP2607412Y2 (ja) 吸引型播種機
JP2529887Y2 (ja) 真空播種機における種子落下管
JP3918861B2 (ja) 苗植機