JP2014077639A - 回転角度検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供する。
【解決手段】回転軸33に取付けた主動ギヤ58と、第1ハウジング20に取付けた第2ハウジング71と、回転軸33と平行な軸線周りに第2ハウジング71に回転可能に軸承され、主動ギヤ58に噛合する従動ギヤ75と、この従動ギヤ75の回転角度を検出する角度センサー73とを有し、回転軸33の回転を、主動ギヤ58を介して従動ギヤ75に伝達し、角度センサー73によって回転軸33の回転角度を検出するようにした回転角度検出装置において、第1ハウジング20に対し第2ハウジング71を主動ギヤ58の径方向に移動可能に案内する案内部21b、78を第1ハウジング20および第2ハウジング71間に設け、熱によって変形する熱感応部材91、95を第1ハウジング20および第2ハウジング71間に設けた。
【選択図】 図2
【解決手段】回転軸33に取付けた主動ギヤ58と、第1ハウジング20に取付けた第2ハウジング71と、回転軸33と平行な軸線周りに第2ハウジング71に回転可能に軸承され、主動ギヤ58に噛合する従動ギヤ75と、この従動ギヤ75の回転角度を検出する角度センサー73とを有し、回転軸33の回転を、主動ギヤ58を介して従動ギヤ75に伝達し、角度センサー73によって回転軸33の回転角度を検出するようにした回転角度検出装置において、第1ハウジング20に対し第2ハウジング71を主動ギヤ58の径方向に移動可能に案内する案内部21b、78を第1ハウジング20および第2ハウジング71間に設け、熱によって変形する熱感応部材91、95を第1ハウジング20および第2ハウジング71間に設けた。
【選択図】 図2
Description
本発明は、一対のギヤを使用した回転角度検出装置に関する。
例えば、図6(特許文献1)に示すような回転角度検出装置がある。このものは、シャフト102の回転を主動ギヤ140を介して従動ギヤ145に伝達し、従動ギヤ145の回転角度を磁界検出素子で検出することによって、シャフト102の回転角度を検出している。主動ギヤ140および従動ギヤ145間のバックラッシュを軽減するために、ケース120をハウジング100に対し主動ギヤ140の径方向に案内し、ケース120をハウジング100側へ押す必要がある。前記径方向の案内は、ケース120のフランジ部121に取付けられたガイドピン122と、ハウジング100に形成されたピン穴とで行い、ケース120のハウジング100側への押圧は、ハウジング100に取付けた押さえ板110およびフランジ部121間に介挿されたばね130によって行っている。
特許文献1には、低温によってケース120および従動ギヤ145が熱収縮することが記載されていない。仮に熱収縮しても前記ばね130によって主動ギヤ140および従動ギヤ145間のバックラッシュを軽減できると思われるが、ケース120の移動量が増加してばね130の押圧力が低下し、主動ギヤ140および従動ギヤ145の噛合いを適正に保つことが難しい。ばね130で常時押圧すると主動ギヤ140および従動ギヤ145が摩耗して噛合いを適正に保つことが難しい。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供する。
請求項1に記載の発明は、第1ハウジングに回転可能に軸承された回転軸に取付けた主動ギヤと、前記第1ハウジングに取付けた第2ハウジングと、前記回転軸と平行な軸線周りに前記第2ハウジングに回転可能に軸承され、前記主動ギヤに噛合する従動ギヤと、この従動ギヤの回転角度を検出する角度センサーとを有し、前記回転軸の回転を、前記主動ギヤを介して前記従動ギヤに伝達し、前記角度センサーによって前記回転軸の回転角度を検出するようにした回転角度検出装置において、前記第1ハウジングに対し前記第2ハウジングを前記主動ギヤの径方向に移動可能に案内する案内部を前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジング間に設け、熱によって変形する熱感応部材を前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジング間に設け、前記案内部の案内方向における前記熱感応部材の熱による変形量を、前記案内部の案内方向における前記第2ハウジングおよび前記従動ギヤの熱による膨張収縮量に一致させたことを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の前記案内部が、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのいずれか一方に取付けられた棒状のガイド部と、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのいずれか他方に形成され、前記ガイド部を挿通する挿通穴とを有することを特徴とするものである。
請求項2の発明によれば、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供することができる。しかも、案内部をコンパクトにすることができる
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の前記案内部が、前記第1ハウジングに形成された嵌合穴と、前記第2ハウジングの外面に形成された被嵌合部とを有し、前記嵌合穴に前記被嵌合部を摺動可能に嵌合したことを特徴とするものである。
請求項3の発明によれば、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供することができる。しかも、第1ハウジングに対し前記第2ハウジングを正確に案内することができるので、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いをより適正に保つことができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の前記ガイド部が、前記第1ハウジングに取り付けられる頭付きボルトであり、前記第2ハウジングは前記頭付きボルト側へ突出したフランジ部を有し、このフランジ部に前記挿通穴を形成し、前記頭付きボルトの頭および前記フランジ部間に前記熱感応部材であるバイメタルを介挿したことを特徴とするものである。
請求項4の発明によれば、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供することができる。しかも、案内部および熱感応部材をコンパクトにすることができる
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の前記バイメタルが、温度が低くなるにつれて、前記第2ハウジングを前記第1ハウジング側へ押す方向に湾曲するものであることを特徴とするものである。
請求項5の発明によれば、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供することができる。しかも、第2ハウジングを確実に第1ハウジング側へ移動させることができる
本発明によれば、温度による膨張収縮にも関わらず、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いを適正に保つことができる回転角度検出装置を提供することができる。
本発明の一実施形態について、図1乃至図5を参酌しつつ説明する。図1は、電動パワーステアリング装置の断面図、図2は、図1のA−A線断面図、図3は、図2の要部拡大図、図4は、ケーシングおよび従動ギヤが熱収縮したときの図2相当の状態図、図5は、図4の要部拡大図である。
図1および図2に示すように、電動パワーステアリング装置は、図略のハンドルの回転をステアリングシャフト15、入力軸30、出力軸33を介して図略のタイヤに伝え、ハンドルにかかる回転トルクを検出して出力軸33へパワーアシストする機能を有する。電動パワーステアリング装置にトルク検出装置40および回転角度検出装置70が取付けられている。トルク検出装置40は、図略のハンドルにかかる回転トルクを検出する機能を有する。回転角度検出装置70は、ハンドルの回転角度を検出する機能を有する。
図略のハンドルの回転を図略のタイヤに伝えるために、ステアリングシャフト15、入力軸30および出力軸33が互いに軸方向にずらして同軸に配置され、ステアリングシャフト15の他端と入力軸30の一端が、圧入嵌合により一体化され、入力軸30の一端と出力軸33の他端が、トーションバー35を介して連結されている。トーションバー35は、ハンドルにかかる回転トルクに応じて捩れる性質を持つ。
ステアリングシャフト15は、ステアリングチューブ10に挿通され、アウターシャフト16およびインナーシャフト17を有する。インナーシャフト17の他端に入力軸30の一端が嵌合固定されている。
入力軸30は、ギヤハウジング20の前側ハウジング21に円筒ころ軸受22を介して回転可能に支持されている。出力軸33は、ギヤハウジング20の後側ハウジング25に一対の玉軸受23、26を介して回転可能に支持されている。トーションバー35の一端は、入力軸30の一端内周に嵌合固定され、トーションバー35の他端は、出力軸33の他端にピン36を介して回転連結されている。前側ハウジング21の取付け穴21aにボルトを挿通し、ボルトを後側ハウジング25に螺合することによって、前側ハウジング21および後側ハウジング25が一体化されている。
トルク検出装置40は、入力軸30と、出力軸33と、トーションバー35と、入力軸30に設けられた永久磁石50と、出力軸33に設けられた磁気ヨーク56、57と、ギヤハウジング20に取付けられたトルク検出用ケーシング41と、トルク検出用ケーシング41に設けられた集磁リング60、61と、トルク検出用ケーシング41に設けられた磁気センサー62とを有する。
永久磁石50は、円筒形状を有し、S極とN極を円周方向に交互に配置したものである。磁気ヨークは、第1磁気ヨーク56および第2磁気ヨーク57からなり、樹脂製の円筒形状の伝達部材55と一体化されている。第1磁気ヨーク56および第2磁気ヨーク57は、互いに伝達部材55の軸方向に離間して配置され、それぞれがリング形状を有し、磁力線を通しやすい材質が用いられている。伝達部材55には円筒形状のカラー59が嵌合固定され、カラー59が出力軸33の一端に嵌合固定されている。
集磁リングは、第1集磁リング60および第2集磁リング61からなり、樹脂製のトルク検出用ケーシング41と一体化されている。第1集磁リング60および第2集磁リング61は、互いに伝達部材55の軸方向に離間して配置され、それぞれがリング形状を有し、磁力線を通しやすい材質が用いられている。第1集磁リング60は、第1磁気ヨーク56と対応する位置に配置され、第2集磁リング61は、第2磁気ヨーク57と対応する位置に配置されている。
第1集磁リング60および第2集磁リング61間に磁気センサー62が配置されている。磁気センサー62は、第1集磁リング60および第2集磁リング61の磁力の差を検出する機能を有する。このようにこれらを配置することによって、永久磁石50によって、第1磁気ヨーク56を介して第1集磁リング60に磁力線が発生し、第2磁気ヨーク57を介して第2集磁リング61に磁力線が発生する。入力軸30に対し出力軸33が相対回転することにより、第1集磁リング60および第2集磁リング61に発生する磁力線に差が生ずる。この磁力線の差を磁気センサー62で検出することによって、入力軸30に対する出力軸33の相対回転量を検出し、これから回転トルクを検出することができる。
回転角度検出装置70は、伝達部材55に一体形成された主動ギヤ58と、主動ギヤ58に噛合する第1従動ギヤ75と、第1従動ギヤ75に噛合する第2従動ギヤ85と、第1従動ギヤ75および第2従動ギヤ85を回転可能に収納した第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72と、第1従動ギヤ75に取付けられた第1永久磁石76と、第2従ギヤ85に取付けられた第2永久磁石86と、第1永久磁石76に対向する位置で第2回転角度検出用ケーシング72に設けられた第1磁気検出素子73と、第2永久磁石86に対向する位置で第2回転角度検出用ケーシング72に設けられた第2磁気検出素子83とを有する。
主動ギヤ58、第1従動ギヤ75および第2従動ギヤ85は、いずれも樹脂製の平歯車である。主動ギヤ58は一番歯数が多く、第1従動ギヤ75、第2従動ギヤ85の順に歯数が少なくなる。
第1従動ギヤ75には、一方の端面側へ突出し、同軸で円柱形状の軸部77が一体形成され、他方の端面側に凹んだ部分が形成され、この凹んだ部分に第1永久磁石76が同軸に埋め込まれている。第2従動ギヤ85には、一方の端面側へ突出し、同軸で円柱形状の軸部87が一体形成され、他方の端面側に凹んだ部分が形成され、この凹んだ部分に第2永久磁石86が同軸に埋め込まれている。第1永久磁石76および第2永久磁石86は、平たい長方形状を有し、S極およびN極をそれぞれ1個ずつ有する。
第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72は、重ね合わせた状態でねじ等により一体に固定される。第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72間には、第1従動ギヤ75および第2従動ギヤ85を回転可能に収納する収納室が形成されている。また、第1回転角度検出用ケーシング71には、軸部77、87を回転可能に軸支する円柱形状の凹みが形成されている。第2回転角度検出用ケーシング72には、第1永久磁石76および第2永久磁石86に対応する位置に凹みが形成され、この凹みに第1磁気検出素子73および第2磁気検出素子83が埋設されている。第1磁気検出素子73および第2磁気検出素子83は、AMR(異方性磁気抵抗)が使用される。
ねじ等により一体化した第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72は、第1バイメタル90、頭付きボルト98、第2バイメタル95を介してギヤハウジング20に取付けられる。第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72には、頭付きボルト98側へ突出したフランジ部74が一体形成され、フランジ部74には頭付きボルト98を挿通する挿通穴が形成されている。
第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72は、略長方体形状に第1従動ギヤ75側に断面円弧状の凹みを形成した外観形状を有する。第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72の外面に被嵌合部78が形成され、ギヤハウジング20に長方形状の嵌合穴21bが形成されている。嵌合穴21bに被嵌合部78が摺動可能に嵌合され、これによって第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72は、ギヤハウジング20に対し主動ギヤ58の径方向に移動可能に案内支持されている。ギヤハウジング20には環状溝が形成され、環状溝にOリング24が嵌め込まれている。第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72が熱収縮しても、Oリング24によって嵌合穴21bおよび被嵌合部78間を確実にシールすることができる。
図3および図5に示すように第1バイメタル90は、ギヤハウジング20およびフランジ部74間に配置され、円盤形状を有する。第1バイメタル90は、熱膨張係数の異なる2枚の金属板91、92を貼り合せたもので、熱膨張係数の小さい金属板91がギヤハウジング20側に配置され、熱膨張係数の大きい金属板92がフランジ部74側に配置されている。従って、温度が高くなると、第1バイメタル90は図3に示すように皿ばねに似た形状に大きく湾曲し、温度が低くなると、第1バイメタル90は図5に示すように皿ばねに似た形状に小さく湾曲する。
第2バイメタル95は、フランジ部74および頭付きボルト98の頭の間に配置され、円盤形状を有する。第2バイメタル95は、熱膨張係数の異なる2枚の金属板96、97を貼り合せたもので、熱膨張係数の大きい金属板96がフランジ部74側に配置され、熱膨張係数の小さい金属板97が頭付きボルト98の頭側に配置されている。従って、温度が低くなると、第2バイメタル95は図5に示すように皿ばねに似た形状に湾曲し、温度が高くなると、第2バイメタル95は図3に示すように平ワッシャに似た形状で平板状となる。
嵌合穴21bに対する被嵌合部78の摺動方向におけるフランジ部74のギヤハウジング20側の面より主動ギヤ55および第1従動ギヤ75の噛合いまでの長さは、図2および図3に示す長さFaの状態から、図4および図5に示す長さFbの状態に変化する。長さ変化量ΔFは、次式で表される。
ΔF=Fa−Fb
嵌合穴21bに対する被嵌合部78の摺動方向におけるフランジ部74のギヤハウジング20側の面より主動ギヤ55および第1従動ギヤ75の噛合いまでの長さに、温度差ΔTを掛け、熱膨張係数を掛けた値が、長さ変化量ΔFに等しい。ここで言う温度差ΔTは、図2および図3に示す状態における温度Taから図4および図5に示す状態における温度Tbを引いた値である。
ΔF=Fa−Fb
嵌合穴21bに対する被嵌合部78の摺動方向におけるフランジ部74のギヤハウジング20側の面より主動ギヤ55および第1従動ギヤ75の噛合いまでの長さに、温度差ΔTを掛け、熱膨張係数を掛けた値が、長さ変化量ΔFに等しい。ここで言う温度差ΔTは、図2および図3に示す状態における温度Taから図4および図5に示す状態における温度Tbを引いた値である。
第1バイメタル90の変化量ΔGは、図2および図3に示す大きく湾曲した形状の厚さGaから、図4および図5に示す小さく湾曲した形状の厚さGbを引いた値である。嵌合穴21bに対する被嵌合部78の摺動方向における第1バイメタル90の変化量ΔGが、長さ変化量ΔFと等しくなるように、第1バイメタル90を選定する。
第2バイメタル95の変化量−ΔGは、図2および図3に示す平板形状の厚さから、図4および図5に示す湾曲形状の厚さを引いた値である。嵌合穴21bに対する被嵌合部78の摺動方向における第2バイメタル95の変化量−ΔGが、長さ変化量ΔFと等しくなるように、第2バイメタル95を選定する。第1バイメタル90の変化量ΔGと第2バイメタル95の変化量−ΔGは、+−の違いはあるが大きさは同じである。
続いて上述した構成にもとづいて、回転角度検出装置70の作用について説明する。
図略のハンドルの回転は、ステアリングシャフト15、入力軸30および出力軸33を介してタイヤに伝えられる。出力軸33とともに主動ギヤ58が一体回転し、主動ギヤ58の回転が増速されて第1従動ギヤ75に伝えられ、第1従動ギヤ75の回転が増速されて第2従動ギヤ85に伝えられる。
第1従動ギヤ75の回転角度が変化すると、第1永久磁石76および第1磁気検出素子73間の磁力線が変化し、この変化を第1磁気検出素子73で捉える。第2従動ギヤ85の回転角度が変化すると、第2永久磁石86および第2磁気検出素子83間の磁力線が変化し、この変化を第2磁気検出素子83で捉える。第1従動ギヤ75の回転角度を第1磁気検出素子73で検出し、第2従動ギヤ85の回転角度を第2磁気検出素子83で検出することによって、主動ギヤ58の回転角度を高精度に検出することができる。
周囲の温度が高温のときは、主動ギヤ58、第1従動ギヤ75、第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72が、それぞれ樹脂で作られているため、大きく熱膨張する。即ちフランジ部74のギヤハウジング20側の面を基準に、第1従動ギヤ75、第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72が主動ギヤ58側へ熱膨張し、主動ギヤ58が径方向に熱膨張する。このため、主動ギヤ58および第1従動ギヤ75の適正な噛合いを維持するために、第1従動ギヤ75を主動ギヤ58から遠下げる必要がある。これは、第1バイメタル90が湾曲形状となり、第2バイメタル95が平板状となることによって可能となる。
周囲の温度が低温のときは、主動ギヤ58、第1従動ギヤ75、第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72が、それぞれ樹脂で作られているため、大きく熱収縮する。即ちフランジ部74のギヤハウジング20側の面を基準に、第1従動ギヤ75、第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72が主動ギヤ58側と反対側へ熱収縮し、主動ギヤ58が径方向に熱収縮する。このため、主動ギヤ58および第1従動ギヤ75の適正な噛合いを維持するために、第1従動ギヤ75を主動ギヤ58に近づける必要がある。これは、第1バイメタル90が大きな湾曲から小さな湾曲に変化し、第2バイメタル95が平板状から湾曲形状に変化することによって可能となる。
このように、第1バイメタル90および第2バイメタル95が変形することによって、第1従動ギヤ75の位置が変化し、主動ギヤ58、第1従動ギヤ75、第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72の熱膨張収縮にも関わらず、主動ギヤ58および第1従動ギヤ75の適正な噛合いを保つことができる。
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
上述した実施形態は、嵌合穴21bに被嵌合部78を摺動方向に嵌合し、嵌合穴21bおよび被嵌合部78で案内部を構成した。このような案内部は、大きな案内面を有するので、第1ハウジングに対し前記第2ハウジングを正確に案内することができ、主動ギヤおよび従動ギヤの噛合いをより適正に保つことができる。他の実施形態として、嵌合穴21bに被嵌合部78を遊嵌し、頭付きボルト98の軸部およびフランジ部74の挿通穴で案内部を構成しても良い。この案内部により、ギヤハウジング20に対し第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72を主動ギヤ58の径方向に案内支持することができる。このような案内部に変えることより、案内部をコンパクトにすることができる。
上述した実施形態は、嵌合穴21bに被嵌合部78を摺動方向に嵌合し、嵌合穴21bおよび被嵌合部78で案内部を構成した。他の実施形態として、嵌合穴21bに被嵌合部78を遊嵌し、頭付きボルト98と平行に案内ピンをフランジ部74に取付け、案内ピンを摺動可能に嵌合するピン穴をギヤハウジング20に形成しても良い。案内ピンおよびピン穴によって案内部が構成される。
上述した実施形態は、ギヤハウジング20およびフランジ部74間に第1バイメタル90を介挿した。他の実施形態として、ギヤハウジング20およびフランジ部74間に皿ばねを介挿しても良い。あるいはコイルばねを介挿しても良い。
上述した実施形態は、熱感応部材として第2バイメタル95を用いた。バイメタルを使用するとコンパクトにでき、第1回転角度検出用ケーシング71および第2回転角度検出用ケーシング72を主動ギヤ58側へ確実に移動させることができる。他の実施形態として、熱感応部材としてコイルばね形状の形状記憶合金を用いても良い。
20:ギヤハウジング(第1ハウジング)、21b:嵌合穴(案内部)、33:出力軸(回転軸)、58:主動ギヤ、71:第1回転角度検出用ケーシング(第2ハウジング)、72:第2回転角度検出用ケーシング(第2ハウジング)、73:第1磁気検出素子(角度センサー)、75:第1従動ギヤ(従動ギヤ)、76:第1永久磁石(角度センサー)、78:被嵌合部(案内部)、90:第1バイメタル(熱感応部材)、95:第2バイメタル(熱感応部材)
Claims (5)
- 第1ハウジングに回転可能に軸承された回転軸に取付けた主動ギヤと、前記第1ハウジングに取付けた第2ハウジングと、前記回転軸と平行な軸線周りに前記第2ハウジングに回転可能に軸承され、前記主動ギヤに噛合する従動ギヤと、この従動ギヤの回転角度を検出する角度センサーとを有し、前記回転軸の回転を、前記主動ギヤを介して前記従動ギヤに伝達し、前記角度センサーによって前記回転軸の回転角度を検出するようにした回転角度検出装置において、前記第1ハウジングに対し前記第2ハウジングを前記主動ギヤの径方向に移動可能に案内する案内部を前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジング間に設け、熱によって変形する熱感応部材を前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジング間に設け、前記案内部の案内方向における前記熱感応部材の熱による変形量を、前記案内部の案内方向における前記第2ハウジングおよび前記従動ギヤの熱による膨張収縮量に一致させたことを特徴とする回転角度検出装置。
- 前記案内部は、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのいずれか一方に取付けられた棒状のガイド部と、前記第1ハウジングおよび前記第2ハウジングのいずれか他方に形成され、前記ガイド部を挿通する挿通穴とを有することを特徴とする請求項1に記載の回転角度検出装置。
- 前記案内部は、前記第1ハウジングに形成された嵌合穴と、前記第2ハウジングの外面に形成された被嵌合部とを有し、前記嵌合穴に前記被嵌合部を摺動可能に嵌合したことを特徴とする請求項1に記載の回転角度検出装置。
- 前記ガイド部は、前記第1ハウジングに取付けられる頭付きボルトであり、前記第2ハウジングは前記頭付きボルト側へ突出したフランジ部を有し、このフランジ部に前記挿通穴を形成し、前記頭付きボルトの頭および前記フランジ部間に前記熱感応部材であるバイメタルを介挿したことを特徴とする請求項2に記載の回転角度検出装置。
- 前記バイメタルは、温度が低くなるにつれて、前記第2ハウジングを前記第1ハウジング側へ押す方向に湾曲するものであることを特徴とする請求項4に記載の回転角度検出装置。
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-
2012
- 2012-10-08 JP JP2012223733A patent/JP2014077639A/ja active Pending
Cited By (5)
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JP2016028931A (ja) * | 2014-07-15 | 2016-03-03 | 日本精工株式会社 | 電動式パワーステアリング装置 |
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