以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技システム900の全体構成を示す図である。図1において、遊技用システム900は、例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bに代表される遊技機1と、例えば携帯型コンピュータ1001Aや携帯電話機1001Bに代表される端末装置1001と、管理サーバ1000とを備えている。端末装置1001と管理サーバ1000は、例えばLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、基地局およびパケット網を含む移動体通信網、公衆電話回線、インターネットの一部または全部といった通信ネットワーク1002を介して接続可能であり、所定のデータ通信を行うことができる。
図2は、遊技機1の構成例を示している。図2に示す遊技機1は、図柄表示装置11と、各種スイッチ12と、各種アクチュエータ13と、遊技制御基板21と、演出制御基板31と、画像表示装置41Aと、サブ表示装置41Bと、スピーカ42と、演出用発光部材43と、演出用可動部材44と、演出用操作部材45とを備えている。図柄表示装置11は、予め用意された複数種類の図柄を変動可能に表示(可変表示)して、可変表示結果となる確定図柄を導出表示する。
より具体的に、パチンコ遊技機1Aでは、7セグメントやドットマトリクスの発光ダイオード(LED)などを用いて図柄表示装置11を構成し、例えば「00」〜「99」を示す数字や「−−」あるいは「..」を示す記号等の一部または全部といった、互いに識別可能な複数種類の特別図柄を可変表示する。なお、7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターンが、複数種類の特別図柄として予め設定されてもよい。
また、スロットマシン1Bでは、「左」、「中」、「右」といった複数(例えば3つ)のリールが水平方向に並設されて図柄表示装置11を構成し、各リールの外周部には、例えば「赤7」、「白7」、「BAR」、「JAC」、「スイカ」、「チェリー」、「ベル」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。そして、例えば「左」、「中」、「右」の各リールが回転することにより、各リールに付された図柄を可変表示する。こうした図柄の可変表示を行って確定図柄を導出表示する遊技は、可変表示ゲームともいう。
各種スイッチ12は、所定の対象物や対象動作を検出し、その検出結果に応じた検出信号を遊技制御基板21に伝送する。より具体的に、パチンコ遊技機1Aでは、遊技領域内の所定位置に設けられた複数の入賞口にそれぞれ対応して、遊技媒体となる遊技球の通過(進入)を検出する複数の入賞口スイッチが設けられている。また、スロットマシン1Bでは、可変表示ゲームを開始させるためのスタートレバーが遊技者によって所定操作(例えば押下操作)されたことを検出するスタートスイッチや、「左」、「中」、「右」のリールにそれぞれ対応して、各リールの回転を停止させるために遊技者が所定操作(例えば押入操作)したことを検出する「左」、「中」、「右」のストップスイッチなどが設けられている。
各種アクチュエータ13は、特にパチンコ遊技機1Aにおいて、所定の入賞口に対応して設けられた可変入賞部材を作動させ、遊技球が入賞口を通過しにくいまたは通過しない状態と、遊技球が入賞口を通過しやすい状態とに変化させる。例えば、遊技領域内の所定位置に設けられた始動入賞口に対応して設けられた可変入賞部材(ハネ部材)を作動させる始動入賞口開閉用のソレノイドや、遊技領域内の所定位置に設けられた大入賞口に対応して設けられた可変入賞部材(大入賞口扉)を作動させる大入賞口開閉用のソレノイドなどが、各種アクチュエータ13に含まれていればよい。
遊技制御基板21は、遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されたメイン側の制御基板である。遊技制御基板21は、主として、可変表示ゲームなどに用いる乱数値の更新機能、各種スイッチ12からの検出信号を取得して動作状態を検出する機能、演出制御基板31といったサブ側の制御基板に対して指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力する機能、遊技場の管理コンピュータなどに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、遊技制御基板21は、図柄表示装置11による図柄の可変表示を制御する機能も備えている。
遊技制御基板21に搭載される各種回路には、遊技制御用マイクロコンピュータ22が含まれている。その他にも、遊技制御基板21には、各種スイッチ12からの検出信号が入力されて遊技制御用マイクロコンピュータ22に供給可能とするスイッチ回路や、各種アクチュエータ13を駆動するための駆動信号生成回路などが、搭載されていてもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ22は、例えば1チップのマイクロコンピュータとして構成され、遊技制御用のコンピュータプログラムや固定データなどを記録するROMと、遊技制御用のワークエリアを提供するRAMと、遊技制御用のコンピュータプログラムを実行して制御動作を行うCPUと、入出力回路とを備えていればよい。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、CPUがROMから読み出したコンピュータプログラムに対応して、遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPUがROMから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPUがRAMに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPUがRAMに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPUが入出力回路を介して遊技制御用マイクロコンピュータ22の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPUが入出力回路を介して遊技制御用マイクロコンピュータの外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ22を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPUの他にRAMが内蔵されていればよく、ROMや入出力回路は外付けされてもよい。
このように、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、CPUがROMなどに格納されている遊技制御用のコンピュータプログラムを実行して遊技の進行を制御する。以下の説明において、遊技制御用マイクロコンピュータ22(あるいは、そのCPU)が実行する(あるいは、処理を行う)ということは、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUがコンピュータプログラムの記述に従って制御や処理を実行することである。このことは、遊技制御基板21とは異なる他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
遊技制御用マイクロコンピュータ22には、CPUとは独立して乱数値を示す数値データを更新する乱数回路が、内蔵または外付けされてもよい。こうした乱数回路などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUが所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAMとは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPUが定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
演出制御基板31は、遊技機1における演出動作を制御するための各種回路が搭載されたサブ側の制御基板である。演出制御基板31は、主として、画像表示装置41Aおよびサブ表示装置41Bにおける表示動作の一部または全部や、スピーカ42からの音声出力動作の一部または全部、演出用発光部材43における発光動作の一部または全部、演出用可動部材44の移動や停止といった、演出用の電気部品(演出装置)に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能や、その決定結果に応じた指令信号や駆動信号を各演出装置へと出力する機能などを備えている。
演出制御基板31に搭載される各種回路には、演出制御用のマイクロコンピュータ32が含まれている。その他にも、演出制御基板31には、画像表示装置41Aおよびサブ表示装置41Bの表示領域に各種画像を表示させるための画像処理を実行する画像処理プロセッサや、スピーカ42から音声(効果音など)を出力させるための音声合成処理を実行する音声合成用IC、演出用発光部材43を発光させるための駆動信号を生成するドライバ回路などが、搭載されていてもよい。演出制御基板31は、単一の制御基板として構成されたものに限定されず、複数の制御基板に搭載された各種回路により、各種の演出動作が分担して制御されてもよい。
演出制御用マイクロコンピュータ32は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22と同様の構成を有する1チップマイクロコンピュータであり、内蔵されたCPUによって演出用の電気部品(演出装置)による演出動作を制御するための処理が実行される。演出制御用マイクロコンピュータ32のROMには、CPUによって実行される演出制御用のコンピュータプログラムや各種データが格納されている。この実施の形態において、演出制御用マイクロコンピュータ32のROMには、遊技機1ごとに付与された固有の識別情報である遊技機ID(IDナンバー)が記憶されていればよい。なお、遊技機IDを記憶する回路は、演出制御用マイクロコンピュータ32のROMに含まれてもよいし、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUにおける内蔵レジスタを用いることなどにより構成されてもよい。
画像表示装置41Aは、図柄表示装置11による図柄の可変表示などに対応して、所定の演出画像を表示領域に表示することによる演出動作を行う。サブ表示装置41Bは、図柄表示装置11による図柄の可変表示には特に対応せず、所定の演出画像を表示領域に表示することによる演出動作を行う。なお、本実施の形態においては、サブ表示装置41Bは、図柄表示装置11による図柄の可変表示には特に対応せず演出動作を行うこととするが、これに限定されず、図柄表示装置11による図柄の可変表示に対応して演出動作を行うようにしてもよい。
スピーカ42は、演出制御基板22などから供給される音声信号に対応して、所定の音声(効果音)を出力することによる演出動作を行う。演出用発光部材43は、演出制御基板22などから供給される電飾信号に対応して、点灯や消灯や点滅といった発光動作による演出動作を行う。演出用可動部材44は、演出制御基板22などから供給される駆動信号に対応して、演出用模型の移動(進出または退避)や停止や振動といった演出動作を行う。演出用操作部材45は、遊技者などによる所定操作を検出し、その検出結果に応じた検出信号(操作検出信号)を演出制御基板22に伝送する。なお、遊技機1におけるサブ側の制御基板としては、演出制御基板31の他にも、例えば電源基板、払出制御基板、外部出力基板、発射制御基板(パチンコ遊技機1Aの場合)、リール中継基板(スロットマシン1Bの場合)などが搭載されていればよい。
遊技機1は、端末装置1001といった外部装置との間で無線または有線によりデータ通信などを実行するための機能を備えていてもよい。そのために、例えば演出制御基板31の演出制御用マイクロコンピュータ32などには、データ通信などを実行するための通信処理回路や通信インタフェースが内蔵または外付けされていればよい。遊技機1が無線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定の近距離無線通信規格(具体例としてIEEE802.15.1規格やIEEE802.11規格、ISO/IEC 15693規格、JIS X 6319-4規格あるいはISO/IEC 18092規格など)や赤外線通信規格(具体例としてIrDA規格など)のうち、少なくともいずれか1つに適合する無線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。遊技機1が有線通信機能を備える場合、通信処理回路や通信インタフェースは、例えば所定のシリアルバス規格(具体例としてUSB-IFが標準化する汎用シリアルバス規格やIEEE1394規格など)に適合する有線通信を実行可能な構成を含んでいればよい。
あるいは、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bにおける所定画素や演出用発光部材43における所定ランプもしくはLEDを光ビーコンとして、遊技機1からの各種情報を出力するようにしてもよい。一例として、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bにおける所定画素を所定の点滅パターンで点滅させ、これを端末装置1001のカメラ511で撮影して所定のデコード処理を実行する。これにより、遊技機1から出力された各種情報を端末装置1001の側で取得することができればよい。また、遊技機1は、端末装置1001から出力される光信号を検出するフォトセンサを備えることなどにより、端末装置1001との間で双方向の光空間通信を行えるようにしてもよい。こうした光空間通信も、無線通信の一種に含まれる。
あるいは、スピーカ42を用いて遊技者が聴覚的に認識できない超音波などの不可聴信号を出力することにより、遊技機1からの各種情報を伝送可能にしてもよい。スピーカ42から出力された不可聴信号は、例えば端末装置1001の各種入出力インタフェース503に含まれるマイクによって検出され、所定のデコード処理が行われる。これにより、遊技機1から出力された各種情報を端末装置1001の側で取得することができればよい。また、遊技機1は、端末装置1001から出力される不可聴信号を検出する超音波センサなどを備えることにより、端末装置1001との間で双方向の音響通信を行えるようにしてもよい。こうした音響通信も、無線通信の一種に含まれる。
図3は、遊技機1の一例として、パチンコ遊技機1Aにおける主要部材の配置レイアウトを示す正面図である。パチンコ遊技機1Aは、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)と、遊技盤を支持固定する遊技機用枠とを備えている。遊技盤には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。遊技盤の所定位置には、図柄表示装置11となる特別図柄表示装置や、画像表示装置41A、サブ表示装置41B、始動入賞口を形成する普通入賞球装置や普通可変入賞球装置、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置、通過ゲート、普通図柄表示装置、一般入賞口を形成する玉受部材、その他に遊技球の流下方向や速度を変化させる風車および多数の障害釘などが設けられている。パチンコ遊技機1Aにおける筐体前面の所定位置には、スピーカ42に含まれる左スピーカ42Lや右スピーカ42R、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプ43L、43U、43Rが設けられている。また、遊技領域の内部または外部における所定位置には、演出用可動部材44に含まれる演出用模型が設けられてもよい。
パチンコ遊技機1Aの筐体前面において、遊技領域の下方には、上皿形成部材や下皿形成部材が設けられている。上皿形成部材は、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球が、打球発射装置へと供給可能に収納(貯留)される受皿(媒体収納部)となる上皿を形成する。下皿形成部材は、上皿から溢れた余剰球などが、パチンコ遊技機1Aの外部へと排出可能に収納(貯留)される下皿を形成する。
下皿形成部材において、下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央位置など)には、遊技者が把持して所定の指示入力が可能なスティックコントローラ45Aが取り付けられている。スティックコントローラ45Aは、遊技者が把持する操作桿を含んでいる。操作桿は、遊技者が操作手(例えば左手など)で把持した状態において傾倒操作することなどにより所定の指示入力ができるように構成されていればよい。操作桿の所定位置(例えば遊技者が操作桿を把持したときに操作手の人差し指が掛かる位置など)には、トリガボタンが設けられている。トリガボタンは、遊技者がスティックコントローラ45Aの操作桿を操作手(例えば左手など)で把持した状態において、所定の操作指(例えば人差し指など)で押引操作することなどにより所定の指示入力ができるように構成されていればよい。操作桿の内部には、トリガボタンに対する押引操作などによる所定の指示操作を検知するトリガセンサが内蔵されていればよい。このようなスティックコントローラ45Aは、パチンコ遊技機1Aにおける演出用操作部材45の具体的な一例となる。
スティックコントローラ45Aの下部における下皿の本体内部などには、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニットが設けられていればよい。例えば、傾倒方向センサユニットは、遊技盤の盤面に対して平行に配置された2つの透過形フォトセンサ(平行センサ対)と、遊技盤の盤面に対して垂直に配置された2つの透過形フォトセンサ(垂直センサ対)とを組み合わせた4つの透過形フォトセンサを含んで構成されていればよい。なお、下皿におけるスティックコントローラ45Aの取付位置は、下皿の中央部分に限定されず、左右のいずれかに寄せた位置であってもよい。
上皿形成部材において、上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ45Aの上方など)には、遊技者が押下操作などにより所定の指示入力が可能なプッシュボタン45Bが設けられている。プッシュボタン45Bは、遊技者からの押下操作などによる所定の指示操作を指示入力として、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検知できるように構成されていればよい。プッシュボタン45Bの設置位置における上皿の本体内部などには、プッシュボタン45Bに対してなされた遊技者の操作行為を指示入力として検出するプッシュセンサが設けられていればよい。このようなプッシュボタン45Bは、パチンコ遊技機1Aにおける演出用操作部材45の具体的な一例となる。
図3に示すようなパチンコ遊技機1Aにおいては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。例えば、パチンコ遊技機1Aにおける筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドル(操作ノブ)が遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、遊技領域の所定位置に設けられた始動入賞口を通過(進入)したときには、各種スイッチ12に含まれる始動口スイッチにより遊技球の通過(始動入賞)が検出され、所定の検出信号(始動入賞信号)が遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22へと伝送される。こうして始動入賞口を遊技球が通過したことに基づいて、図柄表示装置11による図柄(特別図柄)の可変表示を実行するための始動条件(実行条件)が成立する。なお、可変表示の始動条件が成立したものの、例えば先に成立した始動条件に基づく可変表示が実行されている場合や、遊技状態が大当り遊技状態に制御されている場合などといった、可変表示を開始することができない場合には、所定の上限値(例えば「4」など)に達するまで、可変表示の実行が保留される。始動入賞口を遊技球が通過したときには、所定個数(例えば3個または4個)の遊技球が賞球として払い出される。
また、可変表示の始動条件が成立したときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、可変表示結果を決定するために用いられる可変表示結果決定用の乱数値や、遊技状態を所定の特別遊技状態に制御するか否かを決定するために用いられる遊技状態決定用の乱数値、図柄の変動パターンを決定するために用いられる変動パターン決定用の乱数値などが含まれていればよい。
始動入賞口を遊技球が通過して可変表示の始動条件が成立した後、可変表示を開始するための開始条件が成立したときには、その可変表示結果を予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果を「大当り」とするか、「大当り」とはせずに「ハズレ」とするかの決定結果に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われ、可変表示結果や変動パターンを指定する演出制御コマンドが、遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22から演出制御基板31の演出制御用マイクロコンピュータ32へと伝送される。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始される。そして、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定図柄が停止表示(導出表示)される。図柄表示装置11による特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置41Aでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われるようにしてもよい。
一例として、画像表示装置41Aには、「左」、「中」、「右」といった複数の飾り図柄表示エリアが設けられ、図柄表示装置11による特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となることがある。ここで、飾り図柄の可変表示状態は、いずれかの飾り図柄表示エリアにて停止表示された飾り図柄が予め定められた大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続することにより、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動することにより、「リーチ」となる。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では飾り図柄が変動することにより、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動することにより、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる。
また、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置41Aの表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる以前とは異なる演出動作が実行される場合がある。このようなキャラクタ画像の表示や背景画像の表示態様の変化、動画像の再生表示、飾り図柄の変動態様の変化といった演出動作を、リーチ演出表示(あるいは単に「リーチ演出」ともいう)と称する。なお、リーチ演出には、画像表示装置41Aにおける表示動作のみならず、スピーカ42による音声出力動作や、演出用発光部材43における点灯動作(点滅動作)、演出用可動部材44の動作などを、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」となる以前とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、それぞれのリーチ態様では「大当り」となる可能性(「信頼度」あるいは「大当り信頼度」ともいう)が異なる。すなわち、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、可変表示結果が「大当り」となる可能性を異ならせることができる。一例として、この実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったリーチ態様が予め設定されている。そして、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといったスーパーリーチのリーチ態様が出現した場合には、ノーマルリーチのリーチ態様が出現した場合に比べて、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)が高くなる。なお、飾り図柄の可変表示状態が「リーチ」とならない場合を「非リーチ」ともいい、予め定められたチャンス目などの特殊な組合せとならない限り、可変表示結果が「大当り」となる可能性はない。
図柄表示装置11において特別図柄の可変表示結果となる確定図柄(確定特別図柄)が導出表示されるときには、画像表示装置41Aにおいて飾り図柄の可変表示結果となる確定図柄(確定飾り図柄)が導出表示される。特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。すなわち、大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
大当り遊技状態では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドが駆動され、遊技領域の所定位置に設けられた大入賞口が開放状態(第1状態)となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態(第1状態)とするラウンドが実行される。こうしたラウンドの実行期間以外の期間では、大入賞口を遊技者にとって不利な閉鎖状態(第2状態)とする。大入賞口に遊技球が進入したときには、各種スイッチ12に含まれるカウントスイッチにより入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンドは、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰り返し実行される。したがって、大当り遊技状態では、遊技者が多数の賞球をきわめて容易に獲得することができ、遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、パチンコ遊技機1Aは、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、所定回数の可変表示が実行されること、あるいは次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数の可変表示が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。確変状態や時短状態では、通常状態よりも始動入賞口を遊技球が通過しやすくなる有利開放制御が行われるようにしてもよい。こうした確変状態や時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
パチンコ遊技機1Aにおける図柄(特別図柄)の可変表示結果としては、「大当り」または「ハズレ」の他に、特殊表示結果としての「小当り」が設けられてもよい。特別図柄の可変表示結果として予め定められた小当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果が「小当り」(特殊表示結果)となり、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。小当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「小当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
小当り遊技状態では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドが駆動され、遊技領域の所定位置に設けられた大入賞口が開放状態(第1状態)となる。そして、所定期間(例えば0.1秒間)にて、大入賞口を遊技者にとって有利な開放状態(第1状態)とした後に、大入賞口を遊技者にとって不利な閉鎖状態(第2状態)とする。このように大入賞口を開放状態に変化させる動作が所定回数(例えば2回)まで繰り返し実行された後に、小当り遊技状態が終了する。小当り遊技状態でも、大入賞口に遊技球が進入したときには、各種スイッチ12に含まれるカウントスイッチにより入賞球が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。しかしながら、大入賞口が開放状態となる期間が短いことなどにより、実質的には賞球が得られない遊技状態となる。小当り遊技状態が終了した後には、その小当り遊技状態となる以前の遊技状態が維持されればよい。
こうしたパチンコ遊技機1Aにおいて遊技媒体として用いられる遊技球や、その個数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、パチンコ遊技機1Aで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、パチンコ遊技機1Aにおいて付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば2)よりも多い第1ラウンド数(例えば15)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば50)よりも多い第1回数(例えば100)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
なお、パチンコ遊技機1Aとしては、図2に示すような図柄表示装置11を備えないものであってもよい。一例として、遊技領域に設けられた始動入賞口を通過(進入)した遊技球が検出されたことに基づいて、遊技領域に設けられた可変入賞装置を閉鎖状態(第2状態)から開放状態(第1状態)へと変化させ、可変入賞装置の内部に進入した遊技球が複数の領域のうちの特定領域(V入賞口)に進入したときに、遊技者にとって有利な大当り遊技状態に制御されるものであってもよい。
図4は、遊技機1の他の一例として、スロットマシン1Bにおける主要部材の配置レイアウトを示す正面図である。スロットマシン1Bは、前面が開口する筐体と、この筐体の側端に回動自在に枢支された前面扉とを備えている。スロットマシン1Bの筐体内部には、図柄表示装置11となる可変表示装置が設置されている。可変表示装置は、外周に複数種の図柄が配列されたリールRL、RC、RRを水平方向に並設して構成されている。リールRL、RC、RRの外周部には、例えば「黒7」、「網7」、「白7」、「白BAR」、「黒BAR」、「リプレイ」、「ベル」、「オレンジ」、「スイカ」、「チェリー」といった、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で描かれている。リールRL、RC、RRの外周部に描かれた図柄は、各々上中下三段に表示されている。
各リールRL、RC、RRは、各々対応して設けられたリールモータ(例えば各種アクチュエータ13に含まれるによって回転させることで、各リールRL、RC、RRの図柄が連続的に変化しつつ表示される。また、各リールRL、RC、RRの回転を停止させることで、3つの連続する図柄が表示結果として導出表示される。スロットマシン1Bの前面扉には、パチンコ遊技機1Aの場合と同様に表示機能を有する画像表示装置41Aおよびサブ表示装置41Bが設けられている。スロットマシン1Bにおける図柄表示装置11の下部などには、遊技者が各種の操作により指示入力を行うための各種入力スイッチ等が配される操作テーブルが設けられている。スロットマシン1Bにおける前面扉の所定位置には、スピーカ42に含まれる左スピーカ42Lや右スピーカ42R、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプ43L、43U、43Rが設けられている。
スロットマシン1Bにおける操作テーブルの上面には、メダル投入口、MAXBETスイッチなどが設けられている。メダル投入口に投入されたメダルは、スロットマシン1Bにおいて遊技媒体となり、所定のメダル投入センサによって検知される。MAXBETスイッチは、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて1ゲームで賭けることのできる最高枚数分(本例では3枚分)の賭数を設定するために操作される。また、メダル1枚分の賭数を設定するためのBETスイッチや、スロットマシン1Bによる遊技に関する各種の情報を表示する遊技用表示部などが、操作テーブルの上面に設けられてもよい。
例えば操作テーブルの手前側といった、スロットマシン1Bにおける前面扉の所定位置には、ゲームを開始する際に操作されるスタートレバー、リールRL、RC、RRの回転を各々停止する際に操作される複数のストップスイッチ、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算するための精算スイッチなどが、設けられている。また、操作テーブルの手前側といった所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示入力が可能な演出用のプッシュボタン(CHANCEボタン)45Cが設けられている。プッシュボタン45Cは、スロットマシン1Bにおける演出用操作部材45の具体的な一例となる。
図4に示すようなスロットマシン1Bにおいては、遊技媒体としてメダルを用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。なお、遊技媒体としてのメダルを用いるものに限定されず、メダルの枚数に対応する点数(クレジットなど)を使用して、所定の遊技が実行可能となるものであってもよい。
例えば、スロットマシン1Bの筐体前面における所定位置に設けられた所定の投入口からメダルが投入された枚数や、データとして蓄積されているクレジットなどに応じて、賭け数(例えば「1」または「3」)が設定される。その後、各種スイッチ12に含まれるスタートスイッチが、遊技者によるスタートレバーに対する所定操作(例えば押下操作)を検出したことに基づいて、図柄表示装置11に含まれる「左」、「中」、「右」の各リールが回転を開始し、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始される。スタートレバーの操作が検出されて可変表示が開始されるときには、乱数回路などによって更新されている遊技用乱数の一部または全部が抽出される。このとき抽出される遊技用乱数には、所定の入賞役が発生することを許容するか否かを決定するために用いられる内部抽選用の乱数値などが含まれていればよい。こうして抽出された内部抽選用の乱数値や現在の遊技状態などに基づいて、所定の当選判定用テーブルを参照することで、内部抽選が行われる。
内部抽選に当選した場合は、当選した役に対応した当選フラグが遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設定される。役の種類には、大別して、メダルや得点の付与を伴う小役と、賭け数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技状態の移行を伴う特別役とがあり、遊技状態に応じて入賞となる役が定められている。各役の当選のうち、小役及び再遊技役の当選は、その当選が決定されたゲームにおいてのみ有効とされるが、特別役の当選は、その内部抽選により発生が許容された役が揃うまで有効とされる。すなわち特別役となる入賞の発生が一度許容されると、たとえ各ゲームにて特別役となる入賞を発生させることができなかった場合でも、その当選は次のゲームへ持ち越されることになる。ただし、例えばレギュラーボーナスといった所定の遊技状態中におけるゲーム(ボーナスゲーム)では、特別役の当選が次のゲームへと持ち越されることがないようにしてもよい。
各リールの回転動作による図柄の可変表示が開始された後、各種スイッチ12に含まれる「左」、「中」、「右」のストップスイッチが、遊技者による所定操作(例えば押入操作)を検出したことに基づいて、対応するリールの回転を停止させ、入賞ライン上に図柄が停止表示される。スロットマシン1Bの図柄表示装置11では、例えば5本(上中下段の3本および対角線の2本)あるいは4本(上中段の2本および対角線の2本)といった、複数の入賞ラインが予め定められ、賭け数の設定などに応じて所定数の入賞ラインが有効化される。そして、すべてのリールが回転を停止することで、1ゲームが終了し、有効化されたいずれかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せなどにより、入賞が発生し得る。
スロットマシン1Bにおける遊技状態には、例えばレギュラーボーナス、ビッグボーナス、通常遊技状態がある。レギュラーボーナスの遊技状態では、例えばJAC、チェリー、スイカ及びベルなどの小役が、入賞となる役として定められており、内部抽選での抽選対象とされる。ビッグボーナスでは、所定の小役ゲームにおいて、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、レギュラーボーナス(あるいはJACIN)などの特別役が、入賞となる役として定められており、各小役ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態では、例えばチェリー、スイカ及びベルなどの小役や、リプレイなどの再遊技役、ビッグボーナス、レギュラーボーナスなどの特別役が、入賞となる役として予め定められており、各ゲームにおける内部抽選での抽選対象とされる。通常遊技状態においてビッグボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がビッグボーナスに移行する。
ビッグボーナスでは、小役ゲームと称される所定のゲームを行うことができる。ビッグボーナスは、当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数(例えば最大360枚)以上となった場合に終了する。通常遊技状態やビッグボーナス中の小役ゲームにおいてレギュラーボーナスとなる特別役の入賞が発生すると、遊技状態がレギュラーボーナスに移行する。レギュラーボーナスは、12ゲーム消化した場合と、8ゲーム入賞(役の種類はいずれでもよい)した場合のいずれか早いほうで終了する。通常遊技状態時のレギュラーボーナスでは、遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となったときに、レギュラーボーナスを終了させるようにしてもよい。ビッグボーナス中のレギュラーボーナスで当該ビッグボーナス中において遊技者に付与したメダルの総数が規定枚数以上となった場合は、ビッグボーナスとともに当該レギュラーボーナスも終了する。なお、スロットマシン1Bは、景品遊技媒体となるメダルを直接に付与するものであってもよいし、景品遊技媒体となるメダルの枚数に対応した得点を付与するものであってもよい。
スロットマシン1Bでは、遊技状態がレギュラーボーナスやビッグボーナスなどの特別遊技状態に移行している場合に、通常遊技状態よりも多くのメダルを遊技者が獲得でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態となる。なお、特別遊技状態はレギュラーボーナスやビッグボーナスなどに限らず、通常遊技状態に比べて遊技者が多くのメダルを獲得することが期待でき、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態であればよい。このような通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な遊技状態としては、例えば、リールの導出条件(例えば停止順や停止タイミング)が満たされることを条件に発生する報知対象入賞の導出条件を満たす操作手順が報知されるアシストタイム(AT)や、少なくともいずれか1つのリールの引込範囲を制限することで、ストップスイッチが操作された際に表示されている図柄が停止しやすいように制御し、遊技者が目押しを行うことで入賞図柄の組合せを導出させることが可能となるチャレンジタイム(CT)、特定の入賞(例えばリプレイ入賞やシングルボーナス入賞等)の発生が許容される確率が高まる遊技状態(いわゆるリプレイタイム(RT)や集中状態)等、さらには、これらを組み合わせた遊技状態などであればよい。
こうしたスロットマシン1Bにおいて遊技媒体として用いられるメダルや、その枚数に対応して付与される得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらのメダルや得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、スロットマシン1Bで再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、スロットマシン1Bにおいて付与可能となる遊技価値は、景品遊技媒体となるメダルの付与や得点の付与に限定されず、例えばレギュラーボーナスやビッグボーナスや他の特別遊技状態に制御すること、特別遊技状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「25」)よりも多い第1回数(例えば「50」)となることといった、遊技者にとって有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
図5は、端末装置1001の構成例を示している。図5に示す端末装置1001は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160とを備えている。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)などの書換不能な不揮発性メモリ、フラッシュメモリなどの書換可能な不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)などの揮発性メモリ、これらの一部または全部を組み合わせた任意の半導体メモリで構成される。記憶部120は、端末装置1001の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のコンピュータプログラムやデータを記憶する。また、記憶部120は、磁気ディスク(例えばHD(hard disk)など)や光ディスク(例えばCD(Compact Disk)など)や光磁気ディスク(例えばMO(Magneto-Optical disk)など)といった不揮発性の記録媒体を含んで構成され、各種のコンピュータプログラムやデータを記録または再生できるものであってもよい。
操作部130は、電話番号や各種データといった数字やアルファベット、その他の文字などを入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、ユーザからの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データによって表される文字や画像を表示する。
無線通信部150は、他の端末装置やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の端末装置やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、2次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラムなどのコンピュータプログラムに従って、記憶部120、操作部130、無線通信部150、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、端末装置1001は、上記の構成のほか、一般の携帯電話機が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。
図6は、管理サーバ1000の構成例を示している。管理サーバ1000は、一般的なWebサーバとしての機能を有し、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250とを備えている。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブといった外部記憶装置などから構成される。記憶部220には、管理サーバ1000の各種機能を制御部210に実行させるためのコンピュータプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネルといった入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1000の管理者といったユーザからの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データによって表される文字や画像を表示する。
通信部250は、端末装置1001や他のサーバなどから、通信ネットワーク1002を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、通信ネットワーク1002を介して端末装置1001や他のサーバなどに送信する。
制御部210は、例えばMPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたコンピュータプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250からのデータや信号等に基づく処理を実行し、その処理にて生成されたデータや信号を記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
次に、本実施例における動作(作用)を説明する。以下では、遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合の制御動作例について説明する。
パチンコ遊技機1Aでは、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ22や演出制御用マイクロコンピュータ32が起動して所定の初期設定処理が実行され、制御に用いられる各種の初期データなどが設定される。遊技制御用マイクロコンピュータ22では、内蔵するCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定などにより、例えば2ms(ミリ秒)といった所定時間ごとにCTCから割込み要求信号がCPUへと送出される。遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUは、初期設定処理などが終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。そして、CTCからの割込み要求を受け付けると、遊技制御用のタイマ割込処理を実行する。遊技制御用のタイマ割込処理には、遊技制御プロセス処理が含まれている。
図7は、遊技制御用のタイマ割込処理にて実行される遊技制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す遊技制御プロセス処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUは、まず、始動入賞が発生したか否かを判定する(ステップS11)。一例として、ステップS11では、各種スイッチ12に含まれる始動口スイッチから伝送される検出信号となる始動入賞信号の入力状態(オン/オフ)をチェックして、オン状態であれば始動入賞が発生したと判定すればよい。
ステップS11にて始動入賞が発生した場合には(ステップS11;Yes)、入賞時乱数を格納する(ステップS12)。一例として、ステップS12の処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ22に内蔵または外付の乱数回路や、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられたランダムカウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ22においてRAMとは別個に設けられた内部レジスタを用いて構成されたランダムカウンタなどのうち、少なくとも一部により更新される遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値)を示す数値データの一部または全部を抽出する。このとき抽出された乱数値は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた保留用乱数値記憶部などに、保留番号と対応付けて記憶されればよい。
ステップS12の処理に続いて、始動入賞時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS13)。一例として、ステップS13の処理では、始動入賞の発生を通知する始動入賞指定コマンドを、演出制御基板31に対して送信するための設定が行われればよい。また、ステップS12の処理により抽出された可変表示結果決定用の乱数値や変動パターン決定用の乱数値に基づいて、変動パターンがスーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を伴う特定の変動パターンに決定されるか否かの判定を行うようにしてもよい。この場合、特定の変動パターンに決定されるか否かの判定結果を特定可能な入賞時判定結果指定コマンドを送信するための設定が行われてもよい。
特定の変動パターンに決定されるか否かを判定する処理では、まず、可変表示結果決定用の乱数値を用いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定する。例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるROMの所定領域などには、可変表示結果を「大当り」とするか否かの決定結果に対して判定値が設定された可変表示結果決定テーブルが予め記憶されており、ステップS12の処理により抽出された可変表示結果決定用の乱数値と合致する判定値が割り当てられた決定結果を特定することで、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かを判定することができる。続いて、可変表示結果が「大当り」に決定されるか否かの判定結果に応じて、複数種類の変動パターンに対して異なる判定値が設定された変動パターン決定テーブルを選択する。この変動パターン決定テーブルは、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるROMの所定領域などに予め記憶されていればよい。
こうして選択した変動パターン決定テーブルを参照することで、ステップS12の処理により抽出された変動パターン決定用の乱数値と合致する判定値が割り当てられた変動パターンを特定することで、スーパーリーチA〜スーパーリーチDといった特定のリーチ演出を行う特定の変動パターンに決定されるか否かを判定することができる。このように、始動入賞口を遊技球が通過して始動入賞が発生したときには、その始動入賞に対応する可変表示ゲームの実行が開始されるより前に、変動パターンが特定の変動パターンに決定されるか否かの判定を行い、その判定結果を特定可能な入賞時判定結果指定コマンドが、遊技制御基板21から演出制御基板31に対して送信されればよい。
ステップS11にて始動入賞が発生していない場合や(ステップS11;No)、ステップS13の処理を実行した後には、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域などに記憶された遊技プロセスフラグの値を判別し(ステップS21)、遊技制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から、判別値に応じた処理を選択して実行する。例えば、遊技プロセスフラグの値が“0”であるときには、図柄の可変表示(可変表示ゲーム)が開始可能であるか否かを判定する(ステップS101)。一例として、ステップS101の処理では、保留用乱数値記憶部の記憶内容をチェックすることなどにより、可変表示ゲームの保留数が「0」であるか否かを判定する。そして、保留数が「0」以外であるときには、可変表示の始動条件が成立した後、未だ開始条件が成立していない可変表示の保留が行われていることから、可変表示が開始可能であると判定する。これに対して、保留数が「0」であるときには、可変表示が開始不可能であると判定する。
ステップS101にて可変表示が開始不可能であるときには(ステップS101;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示が開始可能であるときには(ステップS101;Yes)、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定する(ステップS102)。このときには、保留用乱数値記憶部において先頭(保留番号が最小の記憶領域)に記憶されている遊技用乱数(可変表示結果決定用の乱数値、遊技状態決定用の乱数値、変動パターン決定用の乱数値など)を読み出す。保留用乱数値記憶部から読み出した遊技用乱数は、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた可変表示用乱数バッファなどに一時記憶させておけばよい。そして、可変表示結果決定用の乱数値と可変表示結果決定テーブルとを用いて、可変表示結果を「大当り」とするか否かを所定割合で決定する。ここで、パチンコ遊技機1Aにおける遊技状態が確変状態であるときには、通常状態や時短状態であるときよりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」に決定されるように、可変表示結果決定テーブルにおける判定値が設定されていればよい。
可変表示結果が「大当り」となったときには、遊技状態が大当り遊技状態に制御される。したがって、可変表示結果を「大当り」とするか否かを決定することは、大当り遊技状態に制御するか否かを決定することに対応している。また、ステップS102の処理では、可変表示結果を「小当り」とするか否かを所定割合で決定してもよい。可変表示結果が「小当り」となったときには、遊技状態が小当り遊技状態に制御される。したがって、可変表示結果を「小当り」とするか否かを決定することは、小当り遊技状態に制御するか否かを決定することに対応している。こうして、遊技状態を大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かは、可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)される。
ステップS102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときには、さらに遊技状態決定用の乱数値と遊技状態決定テーブルとを用いて、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態といった特別遊技状態とするか否かの決定を行う。これらの決定結果に対応して、可変表示結果として導出表示される確定図柄を決定すればよい。
ステップS102の処理に続いて、内部フラグなどの設定を行う(ステップS103)。一例として、ステップS103の処理では、ステップS102の処理にて可変表示結果が「大当り」に決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする。また、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定されたときには、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた確変確定フラグをオン状態にセットするなどして、確変状態となることを特定可能に記憶しておいてもよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS104)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“1”であるときには、変動パターンなどを決定する(ステップS111)。遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUにより決定される変動パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が導出表示されるまでの所要時間(可変表示時間)や演出態様の概略を特定可能に示している。
図8は、パチンコ遊技機1Aにおいて用いられる変動パターンの設定例を示している。図8に示す設定例では、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち、画像表示装置41Aにおいて可変表示される飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合と「リーチ」である場合のそれぞれに対応して、また、可変表示結果が「大当り」となる場合などに対応して、複数の変動パターンが予め用意されている。なお、可変表示結果として、「ハズレ」や「大当り」の他に「小当り」を設けて、可変表示結果が「小当り」となる場合に対応した変動パターンを予め用意してもよい。
ステップS111の処理では、可変表示用乱数バッファに一時記憶されている変動パターン決定用の乱数値と変動パターン決定テーブルとを用いて、使用パターンとなる変動パターンを所定割合で決定する。このときには、各変動パターンの決定割合を、可変表示結果に応じて異ならせることにより、各変動パターンに対応して可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り信頼度)などを異ならせることができる。また、ステップS111の処理では、可変表示結果が「ハズレ」に決定された場合の変動パターンを決定することにより、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かが決定されてもよい。あるいは、変動パターンを決定するより前に、リーチ決定用の乱数値とリーチ決定テーブルとを用いて、飾り図柄の可変表示状態を「リーチ」とするか否かを決定するようにしてもよい。すなわち、ステップS111の処理では、可変表示結果やリーチ有無の決定結果に基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定することができればよい。
ステップS111の処理に続いて、可変表示開始時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS112)。一例として、ステップS112の処理では、可変表示の開始を指定する可変表示開始コマンドとして、可変表示結果を通知する可変表示結果通知コマンドや、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどを、送信するための設定が行われればよい。また、可変表示の開始により保留数が減少することに対応して、減少後の保留数を通知する保留数通知コマンドを送信するための設定が行われてもよい。ステップS112の処理により変動パターンが決定されたことに対応して、可変表示時間が設定される。また、図柄表示装置11による図柄の可変表示を開始させるための設定が行われてもよい。一例として、図柄表示装置11に対して所定の駆動信号を伝送することにより、図柄の可変表示が開始されればよい。その後、遊技プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS113)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“2”であるときには、図柄表示装置11による図柄の可変表示制御を行う(ステップS121)。そして、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS122)。可変表示時間が経過していない場合には(ステップS122;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示時間が経過した場合には(ステップS121;Yes)、図柄表示装置11による図柄の可変表示を停止させ、確定図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS123)。
ステップS123の処理に続いて、可変表示終了時に対応した各種の制御コマンドを送信する(ステップS124)。一例として、ステップS124の処理では、可変表示の終了(停止)を指示する可変表示終了コマンドや、可変表示結果が「大当り」の場合に大当り遊技状態の開始を指定する大当り開始指定コマンド(ファンファーレコマンド)などを、送信するための設定が行われればよい。
ステップS124の処理を実行した後には、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS125)。そして、可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS125;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS126)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS125;No)、可変表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS127)。可変表示結果が「小当り」である場合には(ステップS127;Yes)、遊技プロセスフラグの値を“4”に更新してから(ステップS128)、遊技制御プロセス処理を終了する。一方、可変表示結果が「小当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS127;No)、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS129)、遊技制御プロセス処理を終了する。なお、ステップS129の処理が実行されるときには、確変状態や時短状態を終了させるか否かの判定を行い、所定条件の成立に基づき終了させると判定したときに、これらの遊技状態を終了して通常状態に制御するための設定が行われてもよい。
遊技プロセスフラグの値が“3”であるときには、大当り時における遊技動作制御が行われる(ステップS131)。一例として、ステップS131の処理では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドを駆動するための制御が行われ、大入賞口を開放状態(第1状態)とした後に所定期間が経過すると、閉鎖状態(第2状態)に戻すラウンドを実行可能にする。
ステップS131の処理を実行した後には、所定の大当り終了条件が成立したか否かに応じて、大当り遊技状態を終了させるか否かを判定する(ステップS132)。大当り遊技状態を終了させない場合には(ステップS132;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、大当り遊技状態を終了させる場合には(ステップS132;Yes)、大当り終了後の遊技状態を制御するための設定を行う(ステップS133)。一例として、ステップS133の処理では、確変確定フラグがオンであるか否かを判定し、オンである場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ22におけるRAMの所定領域に設けられた確変フラグをオン状態にセットする。これにより、可変表示結果を「大当り」とすることに決定したときに、大当り遊技状態の終了後における遊技状態を確変状態とすることが決定された場合には、この決定結果に対応して遊技状態を確変状態に制御することができる。時短状態に制御する場合にも、これに相当する設定が行われればよい。その後、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS134)、遊技制御プロセス処理を終了する。
遊技プロセスフラグの値が“4”であるときには、小当り時における遊技動作制御が行われる(ステップS141)。一例として、ステップS141の処理では、各種アクチュエータ13に含まれる大入賞口開閉用のソレノイドを駆動するための制御が行われ、大入賞口を開放状態(第1状態)とした後に所定期間が経過すると、閉鎖状態(第2状態)に戻す開閉動作を実行可能にする。
ステップS141の処理を実行した後には、所定の小当り終了条件が成立したか否かに応じて、小当り遊技状態を終了させるか否かを判定する(ステップS142)。小当り遊技状態を終了させない場合には(ステップS142;No)、遊技制御プロセス処理を終了する。これに対して、小当り遊技状態を終了させる場合には(ステップS142;Yes)、小当り終了後の遊技状態を制御するための設定を行う(ステップS143)。一例として、ステップS143の処理では、小当り遊技状態となる以前の遊技状態(通常状態、確変状態、時短状態のいずれか)に制御するための設定が行われればよい。その後、遊技プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS144)、遊技制御プロセス処理を終了する。
パチンコ遊技機1Aの演出制御用マイクロコンピュータ32では、初期設定処理などが終了した後、例えば4ms(ミリ秒)といった所定時間ごとにタイマ割込みが発生する。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、このタイマ割込みの発生に応答して、演出制御用のタイマ割込処理を実行する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出制御用のタイマ割込処理の他に、コマンド受信用の割込処理を実行して、遊技制御基板21の遊技制御用マイクロコンピュータ22などから伝送される演出制御コマンドを受信できればよい。演出制御用のタイマ割込処理には、演出制御プロセス処理が含まれている。
図9は、演出制御用のタイマ割込処理にて実行される演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図9に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、演出用設定処理を実行する(ステップS40)。演出用設定処理は、後述する図11で示すように、端末装置1001を所持して操作する遊技者を遊技システム900において登録するための情報を提供する処理や、遊技機1の遊技者による各種の設定を行うための処理などを含んでいる。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、いずれかの遊技履歴を更新する条件が成立したか否かを判断する(ステップS41)。たとえば、所定の遊技内容が実行された場合に所定数の経験値を付与する。また、経験値が所定値に達すると、レベルを1加算する。また、所定の遊技内容が実行された場合に対応するミッションをクリアしたこととする。所定の遊技内容が実行されるとは、たとえば、所定の演出が実行される、および、所定期間に所定数の大当りを引くなど様々なものが考えられる。
いずれかの遊技履歴更新条件が成立した(ステップS41でYES)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、条件が成立した遊技履歴を更新して記憶させ(ステップS42)、サブ表示装置41Bにその遊技履歴を表示するよう制御する(ステップS43)。
いずれの遊技履歴更新条件も成立していない(ステップS41でNO)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、所定時間(たとえば、5分)、遊技が行なわれていないか否かを判断する。
所定時間、遊技が無い(ステップS44でNO)と判断した場合、および、ステップS43の後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、蓄積している遊技履歴をクリアし、遊技者による音量設定がされている場合には、音量設定を初期化する(ステップS45)。
遊技が行なわれていない期間が所定期間に達していない(ステップS44でYES)と判断した場合、および、ステップS45の後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、受信コマンドがあったか否かを判定する(ステップS51)。そして、受信コマンドがあるときには(ステップS51;Yes)、その受信コマンドに応じて予め定められた各種設定や制御を行う。ステップS51における制御の一例として、受信コマンドが始動入賞指定コマンドであるときには、画像表示装置41Aに設けられた始動入賞記憶表示エリアにおける表示を更新する制御を行い、新たな可変表示の保留が発生したことを遊技者が認識可能に報知する。このとき、入賞時判定結果指定コマンドにより特定の変動パターンに決定されることが指定された場合には、そのような指定がない場合とは異なる表示態様で、始動入賞記憶表示エリアにおける表示を更新すればよい。
ステップS51にて受信コマンドがない場合や(ステップS51;No)、ステップS52の処理を実行した後には、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMの所定領域などに記憶された演出プロセスフラグの値を判別し(ステップS61)、演出制御用のコンピュータプログラムに予め記述された複数の処理から、判別値に応じた処理を選択して実行する。
演出プロセスフラグの値が“0”であるときには、可変表示の開始を指定する所定コマンド(可変表示開始コマンド)の受信があったか否かを判定する(ステップS201)。そして、可変表示の開始が指定された場合には(ステップS201;Yes)、演出プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS202)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示の開始が指示されていない場合には(ステップS201;No)、演出制御プロセス処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が“1”であるときには、演出制御パターンなどを決定する(ステップS211)。演出制御パターンは、演出用の電気部品(演出装置)を用いた演出動作の制御を行うためのパターンデータから構成される。演出制御用マイクロコンピュータ32におけるROMの所定領域には、複数種類の演出制御パターンが予め記憶されていればよい。複数種類の演出制御パターンには、図柄変動時演出制御パターンや大当り時演出制御パターンなどが含まれていればよい。
図柄変動時演出制御パターンは、可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定図柄が停止表示されるまでの期間における、演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成される。図柄変動時演出制御パターンは、遊技制御基板21の側で決定される変動パターンごとに予め複数用意されていればよい。画像表示装置41Aに設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリアなどにおいて飾り図柄の可変表示が行われる場合には、図柄変動時演出制御パターンにより飾り図柄の可変表示動作に関する制御内容が指定されればよい。例えば、複数の図柄変動時演出制御パターンはそれぞれ、最終停止図柄となる確定飾り図柄や可変表示中に仮停止表示される仮停止図柄などを用いて行われる飾り図柄の可変表示において、飾り図柄の表示位置や大きさ、飾り図柄の変動方向や変動速度などのタイムスケジュールを規定していればよい。大当り時演出制御パターンは、可変表示結果が「大当り」となった後に、大当り遊技状態に制御される期間における、演出動作の制御内容を示すパターンデータなどから構成される。
図10(A)は、各種の演出制御パターンの構成例を示している。図10(A)に示す構成例において、演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データとなるプロセスデータから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。
演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用マイクロコンピュータ32におけるRAMなどの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの格納値である演出制御プロセスタイマ値と比較される値(判定値)であって、各演出動作の実行時間(演出時間)に対応した判定値が予め設定されている。なお、演出制御プロセスタイマ判定値に代えて、例えば遊技制御基板21から所定の演出制御コマンドを受信したことや、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUにおいて演出動作を制御するための処理として所定の処理が実行されたことといった、所定の制御内容や処理内容に対応して、演出制御の切換タイミング等を示すデータが設定されていてもよい。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置41Aの表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。すなわち、表示制御データは、画像表示装置41Aの表示領域における演出画像の表示動作を指定するデータである。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した効果音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ42からの音声出力態様を示すデータが含まれている。すなわち、音声制御データは、スピーカ42からの音声出力動作を指定するデータである。ランプ制御データには、例えば演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプや装飾用LEDといった、電飾部材の点灯動作態様を示すデータが含まれている。すなわち、ランプ制御データは、電飾部材の点灯動作を指定するデータである。操作検出制御データには、例えば演出用操作部材45に対する所定操作を検出した場合の演出動作を示すデータが含まれている。
なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではなく、各演出制御パターンによる演出動作の内容に応じて、一部の制御データを含んで構成される演出制御パターンがあってもよい。また、演出制御パターンに含まれる複数種類のプロセスデータでは、各タイミングで実行される演出動作の内容に応じて、それぞれのプロセスデータを構成する制御データの種類が異なっていてもよい。すなわち、表示制御データや音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データの全部を含んで構成されたプロセスデータもあれば、これらの一部を含んで構成されたプロセスデータもあってよい。さらに、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた演出用可動部材44における動作を指定する演出用可動部材制御データといった、その他の各種制御データが含まれることがあってもよい。
図10(B)は、図柄変動時演出制御パターンとなる演出制御パターンの内容に従って実行される各種の演出動作例を示している。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値のいずれかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置41Aの表示領域に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ42から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様で遊技効果ランプ等の演出用発光部材43を点滅させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される所定操作が検出されたときに演出動作を変化させる制御を行う。なお、演出制御プロセスタイマ判定値と対応していても制御対象にならない演出用部品に対応するデータには、ダミーデータ(制御を指定しないデータ)が設定されてもよい。
図9に示すステップS211の処理では、遊技制御基板21から伝送された可変表示開始コマンド(可変表示結果通知コマンドや変動パターン指定コマンドなど)に示される変動パターンや可変表示結果、さらには遊技履歴の設定の有無などに応じて、異なる演出制御パターンが選択され、使用パターンに決定される。この実施の形態では、遊技履歴の設定の有無に応じて異なる演出制御パターンを選択することができる。遊技履歴は、図9に示すステップS40の演出用設定処理を実行することなどにより、可変表示が開始される以前に、演出用操作部材45の所定操作などに応じて設定できればよい。また、遊技履歴の設定がある場合には、履歴内容に応じて異なる演出制御パターンを選択することができるようにしてもよい。
例えば、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技開始時に、遊技者によりパスワード(鍵データ)が入力された場合に、予め定められた達成条件が成立したときに経験値を付与し、その経験値が所定値(例えば100)に達すると、レベルを加算する。そして、レベルの値が一定値(例えば30)を超えるごとに、実行される可能性のある演出の種類数を増加させる。経験値は、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMに設けられた経験値格納領域に格納される。また、レベルが一定値を超えるごとに、演出設定として選択可能な項目を増加させてもよい。
あるいは、遊技において予め定められた条件が成立したときには、遊技者に対して、管理サーバ1000から所定特典の付与を受ける際の交換価値となるコイン(金・銀・銅の3種類)が付与される。特典には、例えば音楽、壁紙、待受画面などのコンテンツデータや、所定の物品と交換できる交換券を示すデータ(例えば2次元コード)などが含まれる。これらのコインは、パスワードの入力有無にかかわらず、所定の条件が成立すると、加算されて蓄積される。蓄積されたコインは「ストックコイン」ともいう。ストックコインを示すデータ(ストックコインデータ)は、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMに設けられたストックコイン格納領域に格納される。また、ストックコインの蓄積量が一定値を超えるごとに、演出設定として選択可能な項目を増加させてもよい。
ステップS211の処理では、変動パターン指定コマンドに示された変動パターンに対応して、可変表示時間が設定されればよい。続いて、可変表示中における演出動作を開始させる制御を行う(ステップS212)。一例として、ステップS211の処理により決定した演出制御パターンに含まれる表示制御データの指定に基づいて、画像表示装置41Aにおける表示動作を制御することにより、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリアにて飾り図柄の可変表示を開始させればよい。その後、演出プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS213)、演出制御プロセス処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が“2”であるときには、可変表示時間が経過したか否かを判定する(ステップS221)。そして、可変表示時間が経過していない場合には(ステップS221;No)、可変表示中における演出動作制御を行ってから(ステップS222)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示時間が経過した場合には(ステップS221;Yes)、可変表示中における演出動作を終了させる制御を行う(ステップS223)。
ステップS223の処理に続いて、可変表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS224)。そして、可変表示結果が「大当り」である場合には(ステップS224;Yes)、演出プロセスフラグの値を“3”に更新してから(ステップS225)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、可変表示結果が「大当り」ではない場合には(ステップS224;No)、可変表示結果が「小当り」であるか否かを判定する(ステップS226)。可変表示結果が「小当り」である場合には(ステップS226;Yes)、演出プロセスフラグの値を“4”に更新してから(ステップS227)、演出制御プロセス処理を終了する。可変表示結果が「小当り」ではなく「ハズレ」である場合には(ステップS226;No)、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS228)、演出制御プロセス処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が“3”であるときには、大当り時における演出動作制御を行う(ステップS231)。その後、大当り遊技状態が終了するか否かを判定する(ステップS232)。このとき、大当り遊技状態が終了しない場合には(ステップS232;No)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、大当り遊技状態が終了する場合には(ステップS232;Yes)、大当り終了後の演出状態を制御するための設定を行う(ステップS233)。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS234)、演出制御プロセス処理を終了する。
演出プロセスフラグの値が“4”であるときには、小当り時における演出動作制御を行う(ステップS241)。その後、小当り遊技状態が終了するか否かを判定する(ステップS242)。このとき、小当り遊技状態が終了しない場合には(ステップS242;No)、演出制御プロセス処理を終了する。これに対して、小当り遊技状態が終了する場合には(ステップS242;Yes)、小当り終了後の演出状態を制御するための設定を行う(ステップS243)。その後、演出プロセスフラグをクリアして、その値を“0”に初期化してから(ステップS244)、演出制御プロセス処理を終了する。
図11は、図9のステップS40にて実行される演出用設定処理の一例を示すフローチャートである。この演出用設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、メインメニューを表示中であるか否かを判定する(ステップS301)。メインメニューを表示中ではない場合には(ステップS301;No)、メインメニューの表示操作があったか否かを判定する(ステップS302)。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技機1における遊技が行われていないときに、例えばパチンコ遊技機1Aのプッシュボタン45Bが押下操作されるといった、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力が検出されたときに、メインメニューの表示操作があったと判定すればよい。
ステップS302にてメインメニューの表示操作があった場合には(ステップS302;Yes)、パスワードの入力の有無に応じたメインメニューを表示する処理を実行する。すなわち、パスワードを入力済みであるか否かを判定して(ステップS303)、入力が済んでいない場合には(ステップS303;No)、パスワード入力前のメインメニューを画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bに表示させる(ステップS304)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが、演出制御基板31に搭載された画像処理プロセッサに所定の表示制御指令を送って、パスワード入力前のメインメニューに対応する画像を、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は画像表示装置41Aの表示領域に、他の画像表示中である場合はサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる。
図12(A)は、パスワード入力前におけるメインメニューの表示例を示している。パスワード入力前のメインメニューには、「会員登録」、「パスワード入力」、「簡単スタート」、「ストックコインのヒント」、「終了」といった項目が設けられている。このメインメニューが表示されたときには、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるスティックコントローラ45Aを用いた所定の指示入力(操作桿の傾倒操作など)により選択対象の項目(白黒反転で表示)を変更することができる。また、スティックコントローラ45Aを用いた所定の指示入力(トリガボタンの押引操作など)あるいはプッシュボタン45Bを用いた所定の指示入力(押下操作など)により、選択対象として表示された項目の選択が確定され、その項目に応じた処理が実行される。
図11に示すステップS303にてパスワードが入力済みであると判定された場合には(ステップS303;Yes)、パスワード入力後のメインメニューを画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bに表示させる(ステップS305)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが、演出制御基板31に搭載された画像処理プロセッサに所定の表示制御指令を送って、パスワード入力後のメインメニューに対応する画像を、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は画像表示装置41Aの表示領域に、他の画像表示中である場合はサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる。
図12(B)は、パスワード入力後におけるメインメニューの表示例を示している。パスワード入力後のメインメニューには、「データクリア」、「本日の結果」、「2次元コードの作成」、「音量設定」、「終了」といった項目が設けられている。パスワード入力後のメインメニューが表示されたときには、パスワード入力前のメインメニューが表示されたときと同様に、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるスティックコントローラ45Aやプッシュボタン45Bといった、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力により、選択対象となる項目を変更したり選択対象として表示された項目の選択を確定したりできればよい。
なお、音量設定フラグが「許可」に設定されていない場合は、パスワード入力後のメインメニューにおいて「音量設定」ボタンは、非表示とされる。音量設定フラグとは、遊技者による音量設定を「許可」するか「不許可」とするかを示すフラグである。
図11に示すステップS301にてメインメニューを表示中であると判定された場合には(ステップS301;Yes)、そのメインメニューがパスワード入力前に対応したものであるか否かを判定する(ステップS306)。そして、パスワード入力前のメインメニューである場合には(ステップS306;Yes)、入力前メニュー操作処理を実行する(ステップS307)。一方、パスワード入力後のメインメニューである場合には(ステップS306;No)、入力後メニュー操作処理を実行する(ステップS308)。
ステップS302にてメインメニューの表示操作がないと判定された場合には(ステップS302;No)、パスワード入力設定処理(ステップS309)や、その他の設定処理(ステップS310)が実行される。
図13は、図11のステップS307にて実行される入力前メニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。図13のステップS322,ステップS324,ステップS326,ステップS330,ステップS332など画像を表示する処理において、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は、後述するように画像表示装置41Aの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させるが、他の画像表示中である場合は、サブ表示装置41Bの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させる。
この入力前メニュー操作処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、入力前のメインメニューに設けられた「ストックコインのヒント」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS321)。このとき、「ストックコインのヒント」の項目に対する選択があった場合には(ステップS321;Yes)、ヒント画面となる所定画像を画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS322)。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、RAMのストックコイン格納領域に格納されているストックコインデータを参照し、蓄積されているストックコインの状況に応じて、予め用意された複数の画面のうちいずれかを選択して表示すればよい。この場合、いずれの画面が選択されて表示されるかに応じて、蓄積されているコインの価値が高いか否かの期待度が異なることを示唆してもよい。このように、ストックコインのヒントとなる画面を表示することで、遊技者はパスワードを入力する前に、ストックコインがどれくらい蓄積されているかを予測することができ、ストックコインがより多く蓄積されている遊技機を狙って選択することが可能となり、遊技の興趣を向上させることができる。
ステップS321にて「ストックコインのヒント」の項目に対する選択がない場合には(ステップS321;No)、「会員登録」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS323)。このとき、「会員登録」の項目に対する選択があった場合には(ステップS323;Yes)、会員登録用の2次元コードを示す所定画像を、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS324)。このとき表示される2次元コードは、管理サーバ1000の会員登録ページの所在を示すURLが特定されるものであればよい。遊技者は、端末装置1001を操作して、表示された2次元コードを撮像させ、端末装置1001の内部に取り込ませる(2次元コードを記憶部120に保存する)ことができる。2次元コードの表示中に、演出用操作部材45が操作されるか、遊技機1における遊技が開始されるか、あるいは、何も操作されない状態で所定時間が経過すると、メインメニューなどの基本画面に戻ればよい。
ステップS323にて「会員登録」の項目に対する選択がない場合には(ステップS323;No)、「簡易スタート」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS325)。このとき、「簡易スタート」の項目に対する選択があった場合には(ステップS325;Yes)、簡易スタート用の演出設定を行う(ステップS326)。例えば、遊技機1における演出状態を通常演出モードから特定演出モードに変更する制御を行う。この場合には、特定演出モードであることを示す特定演出モードフラグをオン状態にセットすればよい。また、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの所定表示領域に、デフォルトの演出設定に基づくキャラクタを表示して、デフォルト設定に応じたレベル値や経験値メータを表示する(具体的には、レベル値と経験値メータをともに0として表示する)。
ステップS325にて「簡易スタート」の項目に対する選択がない場合には(ステップS325;No)、「パスワード入力」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS327)。このとき、「パスワード入力」の項目に対する選択があった場合には(ステップS327;Yes)、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のROMなどに格納されている遊技機IDを読み出す(ステップS328)。遊技機IDは、遊技機1ごとに予め付与された固有の識別情報であり、遊技機1ごとに異なる値となっている。こうした遊技機IDを用いて、パスワード取得用の2次元コードが生成される(ステップS329)。そして、生成されたパスワード取得用の2次元コードを示す画像が、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示される(ステップS330)。
図15(A)は、パスワード取得用のコード表示例を示している。パスワード取得用の2次元コードは、管理サーバ1000のパスワード発行ページの所在を示すURLが特定されるとともに、その2次元コードが表示された遊技機1の遊技機IDが特定されるものであればよい。遊技者は、端末装置1001を操作して、表示された2次元コードを撮像させ、端末装置1001の内部に取り込ませる(2次元コードを記憶部120に保存する)ことができる。
ステップS327にて「パスワード入力」の項目に対する選択がない場合には(ステップS327;No)、「終了」の項目に対する選択があったか否かを判定する(ステップS331)。このとき、「終了」の項目に対する選択があった場合には(ステップS331;Yes)、終了確認画面となる所定画像を画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS332)。終了確認画面では、例えば「終了しますか?」のメッセージを示す画像が表示されるとともに、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力により「YES」と「NO」のいずれかを選択できればよい。そして、「YES」が選択された場合には、基本画面に切り替わる。一方、「NO」が選択された場合には、メインメニューの表示に戻る。
図14は、図11のステップS308にて実行される入力後メニュー操作処理の一例を示すフローチャートである。図14のステップS362,ステップS366,ステップS372,ステップS378など画像を表示する処理において、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は、後述するように画像表示装置41Aの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させるが、他の画像表示中である場合は、サブ表示装置41Bの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させる。
この入力後メニュー操作処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、図12(B)で示したパスワード入力後のメインメニューに設けられた「本日の結果」の項目に対する選択があったか否かを判断する(ステップS361)。
「本日の結果」の項目に対する選択が有った(ステップS361でYES)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、現在までにRAMの遊技履歴を格納する記憶領域に蓄積されている遊技履歴の全部または一部を、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS322)。
「本日の結果」の項目に対する選択が無い(ステップS361でNO)と判断した場合には、「データクリア」の項目に対する選択が有ったか否かを判断する(ステップS363)。
「データクリア」の項目に対する選択が有った(ステップS363でYES)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、RAMの遊技履歴を格納する記憶領域に蓄積されている遊技履歴をクリアして、クリアした状態から遊技履歴の更新を継続する(ステップS364)。
「データクリア」の項目に対する選択が無い(ステップS363でNO)と判断した場合には、「終了」の項目に対する選択が有ったか否かを判断する(ステップS365)。
「終了」の項目に対する選択が有った(ステップS365でYES)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、図13のステップS332と同様の処理を実行する(ステップS366)。
「終了」の項目に対する選択が無い(ステップS365でNO)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、後述する図28で説明する音量設定処理を実行する(ステップS370)。
音量設定処理の後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、「2次元コードの作成」の項目に対する選択が有ったか否かを判断する(ステップS376)。
「2次元コードの作成」の項目に対する選択が有った(ステップS376でYES)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、RAMの遊技履歴の記憶領域に蓄積された遊技履歴およびRAMの音量設定を記憶する記憶領域に記憶された音量設定に基づいて、2次元コードを生成し(ステップS377)、生成した2次元コードを、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させ(ステップS378)、蓄積された遊技履歴をクリアし、記憶された音量設定を初期化し、音量設定フラグを「不許可」に設定する(ステップS379)。
図16は、図11のステップS309にて実行されるパスワード入力設定処理の一例を示すフローチャートである。図16のステップS343,ステップS350,ステップS352,ステップS353など画像を表示する処理において、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は、後述するように画像表示装置41Aの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させるが、他の画像表示中である場合は、サブ表示装置41Bの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させる。
このパスワード入力設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、パスワード取得用の2次元コードを表示中であるか否かを判定する(ステップS341)。このとき、2次元コードを表示中である場合には(ステップS341;Yes)、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるプッシュボタン45Bやスロットマシン1Bにおけるプッシュボタン45Cに対する押下操作といった、所定のボタン操作があったか否かを判定する(ステップS342)。図15(A)に示されたパスワード取得用の2次元コードを表示しているときに、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるプッシュボタン45Bやスロットマシン1Bにおけるプッシュボタン45Cといった、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力(押下操作など)が検出されたときには(ステップS342;Yes)、パスワード入力画面を表示する(ステップS343)。一方、ボタン操作がない場合には(ステップS342;No)、パスワード入力設定処理を終了して待機する。
図15(B)は、パスワード入力画面の表示例を示している。遊技者は、管理サーバ1000から発行されたパスワードを、端末装置1001の表示画面に表示させる。このパスワードを見ながら、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるスティックコントローラ45Aやプッシュボタン45B、スロットマシン1Bにおけるストップスイッチ、プッシュボタン45Cなどを操作して、パスワード入力画面にてパスワードの入力を行うことができる。
図16のステップS341にてパスワード取得用の2次元コードを表示中ではないと判定された場合には(ステップS341;No)、パスワード入力画面の表示中であるか否かを判定する(ステップS344)。表示中ではない場合には(ステップS344;No)、パスワード入力設定処理を終了する。パスワード入力画面の表示中である場合には(ステップS344;Yes)、パスワードの決定の操作がなされたことなどに基づいて、パスワードの入力が完了したか否かを判定する(ステップS345)。
パスワードの入力が完了していない場合には(ステップS345;No)、パスワードを入力する操作があったか否かを判定する(ステップS346)。そして、入力する操作がなければ(ステップS346;No)、そのままパスワード入力設定処理を終了し、入力する操作があれば(ステップS346;Yes)、入力情報を更新する制御を行ってから(ステップS347)、パスワード入力設定処理を終了する。このように、パスワード入力画面の表示中にパスワードを入力する操作が行われたことに応じて、パスワードの入力が受け付けられる。
ステップS345にてパスワードの入力が完了した場合には(ステップS345;Yes)、入力されたパスワードに基づいて遊技機IDの照合を行う(ステップS348)。管理サーバ1000から発行されたパスワードには、遊技機1ごとに付与された固有の識別情報となる遊技機IDに応じた特定情報が含まれている。特定情報は、遊技機IDそのものを示す情報であってもよいし、遊技機IDを示す情報に所定の変換処理を施した情報であってもよい。すなわち、管理サーバ1000から発行されたパスワードは、遊技機1に表示されたパスワード取得用の2次元コードに対応するものであることを特定可能な特定情報を含むものであればよい。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、ROMの所定領域に格納されたパスワード解析テーブルを用いて、パスワードの解析を行う。
図17(A)は、パスワード解析テーブルの構成例を示している。図17(A)に示すパスワード解析テーブルでは、パスワードを構成する記号(英数字:10種類、ローマ字[大文字]:26種類、ローマ字[小文字]:26種類の合計62種類)に対応して「0」〜「61」の数値が定められている。
図17(B)は、パスワード解析テーブルを用いたパスワードの解析処理例を示している。パスワード入力画面にて受け付けたパスワードは、このパスワード解析テーブルを参照して対応する数値(10進数)に置き換えられる。こうして置き換えた数値(10進数)を、さらに6桁(6ビット)の2進数に変換し、各記号に対応する2進数の先頭ビットに割り当てられた値(16ビット)が遊技者ID(遊技機IDとは別に遊技者を識別するための固有情報)として抽出される。遊技者IDは、遊技機1の側における履歴情報に含められて、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域に記憶されればよい。
例えばパスワードを構成する記号列の上位10記号に対応する2進数の数値列において、遊技者IDに対応する先頭ビットを除外した50ビットのデータは、共通データとして抽出される。共通データには、遊技機1の機種情報や遊技機ID、可変表示回数、大当り回数(スロットマシンの場合はボーナス回数)および設定音量等といった、遊技機1の機種によらず共通して設定に使用されるデータが含まれていればよい。一方、パスワードを構成する記号列の下位6記号に対応する2進数の数値列において、遊技者IDに対応する先頭ビットを除外した30ビットのデータは、固有データとして抽出される。固有データは、同一機種の遊技機1などにおける設定に使用され、例えばレベルや経験値等といった、遊技機1の機種に応じて利用可能な遊技履歴情報などのデータが含まれていればよい。
図16に示すステップS348にて遊技機IDの照合を行った結果、正当な遊技機IDであったか否かを判定する(ステップS349)。このとき、遊技機IDの照合結果が不当なものであれば(ステップS349;No)、遊技機照合NG画面を表示する(ステップS350)。遊技機照合NG画面では、パスワードを用いた遊技機IDの照合結果が異常であったことを報知するメッセージや、パスワードの再入力を促すメッセージなどに対応する画像が表示されればよい。
ステップS349にて遊技機IDの照合結果が正当なものである場合には(ステップS349;Yes)、入力されたパスワードを用いた他の照合結果が正当なものであったか否かを判定する(ステップS351)。このとき、照合結果が不当なものであれば(ステップS351;No)、パスワードNG画面を表示する(ステップS352)。パスワードNG画面では、パスワードの照合結果が異常であったことを報知するメッセージや、パスワードの再入力を促すメッセージなどに対応する画像が表示されればよい。
ステップS351にてパスワードの照合結果が正当なものである場合には(ステップS351;Yes)、パスワードOK画面を表示する(ステップS353)。パスワードOK画面では、パスワードの照合結果が正常であったことを報知するメッセージなどに対応する画像が表示されればよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、パスワードを入力した遊技者の遊技履歴に、直前の遊技履歴を反映させるか否かを確認する直前遊技履歴反映確認画面を、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS354)。
この実施の形態においては、図9のステップS41,ステップS42で示したように、遊技履歴は、遊技者がパスワードを入力したか否かに関わらず、更新条件が成立するたびに、更新記憶され、図9のステップS44,ステップS45で示したように、所定時間、遊技が行なわれていない場合、および、図14のステップS379で示したように、「2次元コード作成」の選択操作などの遊技終了操作が行なわれた場合に、蓄積された遊技履歴がクリアされる。この実施の形態の遊技機においては、このようにパスワードを入力する前から蓄積されている遊技履歴を、パスワードを入力した後の遊技履歴に反映させることができる。ただし、反映される遊技履歴は、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMの遊技履歴を蓄積するための記憶領域の記憶容量の範囲内の遊技履歴に限られる。
ステップS354で表示される直前遊技履歴反映確認画面には、反映させる期間を選択するための選択肢が表示される。たとえば、「1回転前からの遊技履歴を反映」、「10回転前からの遊技履歴を反映」、「前回の大当りからの遊技履歴を反映」、「前回、遊技履歴がクリアされた後に蓄積されている遊技履歴をすべて反映」といった選択肢が表示される。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、ステップS354で表示された直前遊技履歴反映確認画面の選択肢のうちのいずれかが、スティックコントローラ45Aおよびプッシュボタン45Bなどの演出用操作部材45が用いられて選択されたか否かを判断する(ステップS355)。いずれの選択肢も選択されていない(ステップS355でNO)と判断した場合は、ステップS355の処理を繰返す。
選択肢のいずれかが選択された(ステップS355でYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、選択された範囲の遊技履歴を、入力されたパスワードに基づく遊技履歴に反映させて、RAMの遊技履歴の記憶領域に設定する(ステップS356)。
ステップS356の処理では、例えばパスワードから特定されるレベルや経験値その他の遊技履歴に応じて、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示される演出画像の表示態様や、スピーカ42から出力される楽曲などの種類、演出用発光部材43に含まれるLEDなどの点灯パターンが、予め用意された複数種類のいずれかに設定されればよい。また、遊技履歴に応じた演出モードを設定して、その演出モードに応じた演出画像の表示などが行われるようにしてもよい。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、音量設定スイッチ83の設定指示部83−1が遊技者音量調整「可」のスイッチ位置を指示しているか否かを判断する(ステップS357A)。
図26は、パチンコ遊技機1Aの演出制御基板31に設けられる音量設定スイッチ83の外観を示す図である。図26(A)は、平面図、図26(B)は、斜視図である。図27は、音量設定スイッチ83の設定指示部83−1の指示するスイッチ位置と設定内容との対応を示す図である。
図26および図27を参照して、音量設定スイッチ83は、パチンコ遊技機1Aの内部の演出制御基板31に設けられているため、遊技者は操作することができず、通常は、遊技店の係員のみが操作可能とされている。
音量設定スイッチ83の設定指示部83−1は、音量設定スイッチ83が回転させられることによって、「0」〜「F」までのいずれかのスイッチ位置を指示する。そして、設定指示部83−1の指示しているスイッチ位置に応じて、図27で示されている設定音量の上限音量、および、遊技者による音量調整が「可」であるか「不可」であるかが設定される。
たとえば、設定指示部83−1が「5」のスイッチ位置を指示している場合は、上限音量が「97.0」、遊技者による音量調整が「可」であることが設定される。
音量設定スイッチ83の設定指示部83−1が遊技者音量調整「可」のスイッチ位置を指示している(ステップS357AでYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技履歴が、遊技者に音量設定を許可する条件を満たすか否かを判断する(ステップS357B)。
音量設定許可条件は、たとえば、今までの通算の飾り図柄の変動回数が10000回を超えているという条件、レベルが最大値の半分に達しているという条件、および、全ミッションのうちのミッション達成率が50%以上であるという条件など、遊技履歴に関するいかなる条件であってもよい。
遊技履歴が音量設定許可条件を満たしている(ステップS357BでYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、パスワードに含まれている音量設定のデータに基づいて、設定音量を設定し(ステップS358)、音量設定フラグを「許可」に設定する(ステップS359)。
なお、パスワードに含まれているデータに基づく設定音量が、音量設定スイッチ83の設定指示部83−1により指示されるスイッチ位置に対応する上限音量を超える場合は、上限音量に設定される。
音量設定スイッチ83の設定指示部83−1が遊技者音量調整「可」のスイッチ位置を指示していない(ステップS357AでNO)と判断した場合、遊技履歴が音量設定許可条件を満たしていない(ステップS357BでNO)と判断した場合、および、ステップS359の後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、パスワード入力設定処理を終了し、実行する処理を呼出元の図11のステップS309に戻す。
こうして、パスワード入力設定処理では、ステップS349の処理にて遊技機IDの照合結果が正当なものであると判定されたことなどに基づいて、ステップS356の処理による演出設定が行われる。一方、ステップS349の処理にて遊技機IDの照合結果が不当なものであると判定されたときには、ステップS356の処理による演出設定が行われず、通常時(デフォルト)の演出設定となる。このように、遊技機IDの照合結果に応じて異なる演出設定を可能にすることで、パスワードと遊技機IDとに予め定められた対応関係があるか否かの判定結果に応じて遊技態様を設定することができる。すなわち、遊技機IDの照合結果に応じて設定される遊技態様には、遊技機1において実行される各種演出の演出態様が含まれている。
管理サーバ1000は、通信ネットワーク1002を介して端末装置1001からアクセス可能とされており、遊技機1で行われた遊技に関する遊技関連情報を管理するとともに、パスワードの発行や配信、端末装置1001で実行可能な遊技機アプリの配信などが可能である。管理サーバ1000では、遊技者ごとの遊技関連情報を管理するための遊技者データベースが構成されている。
図28は、演出制御用マイクロコンピュータ32によって実行される音量設定処理の流れを示すフローチャートである。図28のステップS382,ステップS395,ステップS398など画像を表示する処理において、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は、後述するように画像表示装置41Aの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させるが、他の画像表示中である場合は、サブ表示装置41Bの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させる。
図28を参照して、音量設定処理において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、まず、図12(B)で示したパスワード入力後のメインメニューに設けられた「音量設定」の項目に対する選択があったか否かを判断する(ステップS381)。
「音量設定」の項目に対する選択が有った(ステップS381でYES)と判断した場合には、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、遊技者が音量を設定するための音量設定画面を、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS382)。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、現在、飾り図柄の変動表示の演出音などの演出音を出力中であるか否かを判断する(ステップS383A)。
演出音を出力中である(ステップS383AでYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、現在の設定音量での演出音の再生を継続する(ステップS383B)。
一方、演出音を出力中でない(ステップS383AでNO)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、現在の設定音量で、設定用BGMの再生を開始する(ステップS383C)。設定用BGMは、設定音量を変更した場合の音量の聴こえ具合を遊技者が確認するために出力される。
「音量設定」の項目に対する選択が無い(ステップS381でNO)と判断した場合、ステップ383B、および、ステップS383Cの後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、ステップS382で表示される音量設定画面が表示中であるか否かを判断する(ステップS390)。音量設定画面の表示中でない(ステップS390でNO)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、実行する処理をこの音量設定処理の呼出元の図14のステップS370に戻す。
一方、音量設定画面の表示中である(ステップS390でYES)と判断した場合)、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出用操作部材45の操作が有ったか否かを判断する(ステップS391)。無い(ステップS391でNO)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、実行する処理をステップS397の処理に進める。
一方、演出用操作部材45の操作が有った(ステップS391でYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、操作方向に所定レベル、設定音量を変更した後の設定音量のレベルを算出する(ステップS392)。たとえば、所定レベルが1である場合、変更前のレベルが50であり、操作方向が上昇方向であれば、変更後の設定音量レベルは50+1=51として算出される。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、算出した設定音量が、図27で説明した上限音量以下であるか否かを判断する。上限音量以下でない(ステップS393でNO)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、算出した設定音量に変更することなく、実行する処理をステップS397に進める。
一方、算出した設定音量が上限音量以下である(ステップS393でYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、RAMの設定音量を記憶する記憶領域の設定音量を、算出した変更後の設定音量に更新し(ステップS394)、ステップS382で表示した音量設定画面の設定音量の表示を、変更後の設定音量に変更する(ステップS395)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、現在、飾り図柄の変動表示の演出音などの演出音を出力中であるか否かを判断する(ステップS396A)。
演出音を出力中である(ステップS396AでYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、RAMに記憶された変更後の設定音量で演出音を再生する(ステップS396B)。これにより、その後の演出音も変更後の設定音量で再生される。
一方、演出音を出力中でない(ステップS396AでNO)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、変更後の設定音量で、設定用BGMを再生する(ステップS396C)。これにより、その後の演出音も変更後の設定音量で再生される。
ステップS396BおよびステップS396Cの後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、実行する処理をステップS397の処理に進める。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、音量設定を終了させる条件が成立したか否かを判断する(ステップS397)。たとえば、音量設定を終了させる条件とは、音量設定画面の設定を終了させるためのボタンが操作されたといった条件、および、所定時間(たとえば、1分)、何の操作も行なわれなかったといった条件などである。
音量設定を終了させる条件が成立した(ステップS397でYES)と判断した場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、図12(B)のパスワード入力後のメインメニューを、画像表示装置41Aおよびサブ表示装置41Bの表示領域に表示させる(ステップS398)。
音量設定を終了させる条件が成立していない(ステップS397でNO)と判断した場合、および、ステップS398の後、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、実行する処理をこの音量設定処理の呼出元の図14のステップS370の処理に戻す。
図18は、遊技者データベースの構成例を示している。遊技者データベースは、端末装置1001を個々に識別可能な端末識別情報に対応付けて、現在のステータス(遊技中、遊技終了)、遊技機ID、可変表示回数、大当り回数、レベル、経験値、獲得コイン(金・銀・銅)、ポイント(獲得ポイント)、持点、カスタム、その他の遊技履歴情報や特典付与情報、設定音量などからなる各種データが、遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者データベースとは別個に、遊技履歴情報データベースや特典付与情報データベースを設けてもよい。遊技履歴情報データベースは、各種の遊技履歴情報を遊技者別(端末識別情報別)に登録するものであればよい。特典付与情報データベースは、各種の特典付与情報を遊技者別(端末識別情報別)に登録するものであればよい。
管理サーバ1000の記憶部220には、端末装置1001において処理可能なコンテンツが配信可能に記憶されていてもよい。コンテンツは、端末装置1001において再生され視聴される動画像、静止画像または音楽などであればよい。端末装置1001では、制御部110から無線通信部150などを介して、コンテンツの配信要求が送信される。管理サーバ1000の制御部210は、この配信要求に応じて、記憶部220から読み出したコンテンツを、通信部250などを介して端末装置1001に配信することができればよい。なお、コンテンツを配信するサーバ装置は、遊技関連情報を管理する管理サーバ1000とは別個に構成されたコンピュータシステムであってもよい。
図19は、管理サーバ1000から端末装置1001に提供されるサイトを構成する各ページの表示例を示している。図19(A)は、サイトのトップメニューページを示している。このトップメニューには、「パスワード発行」、「データ確認」、「コンテンツダウンロード」、「音量設定」といったメニューが含まれている。
「パスワード発行」というメニューの選択が確定したときには、遊技者の初期登録情報(会員登録情報)あるいは遊技者データベースに格納された遊技履歴情報などに基づいて、パスワードの発行が行われる。なお、遊技履歴情報に基づいてパスワードを発行する際には、図15(A)に示すようなパスワード取得用の2次元コードをカメラ部160にて撮影することにより、管理サーバ1000にアクセスしてパスワード取得要求が送信される。管理サーバ1000にて発行されたパスワードは、図19(B)に示すパスワード発行ページに含まれて、端末装置1001に配信される。こうして発行されたパスワードは、端末装置1001の記憶部120などに記憶させて保存することができる。
図19(A)に示すトップメニューページにおいて「データ確認」というメニューの選択が確定したときには、遊技者データベースに格納された各種データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応したレベル、経験値、可変表示回数、大当り回数などが抽出される。管理サーバ1000にて抽出されたデータは、例えば図19(C)に示すデータ確認ページに含まれて、端末装置1001に配信される。こうしたデータ確認ページの表示により、遊技機1での遊技履歴などを、遊技者が確認可能に出力することができる。
図19(A)に示すトップメニューページにおいて「コンテンツダウンロード」というメニューの選択が確定したときには、管理サーバ1000の記憶部220に記憶されているコンテンツをダウンロードするためのコンテンツダウンロードページが、端末装置1001に配信される。このとき、管理サーバ1000の制御部210は、遊技者データベースの格納データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応した獲得ポイントを抽出し、端末装置1001に配信するコンテンツダウンロードページに抽出した獲得ポイントを含ませる。例えば図19(D)に示すコンテンツダウンロードページが表示されると、現在の獲得ポイントがその中に表示され、かつ、特典として配信されているコンテンツAからCをダウンロードするのに必要な獲得ポイント(必要ポイント)も表示される。遊技者が操作部130を操作して、コンテンツA〜Cのいずれかの項目の選択が確定することで、獲得ポイントが必要ポイントに達していることを条件に、選択されたコンテンツが管理サーバ1000から端末装置1001に配信されて再生等が可能に記憶部120に記憶される。
図19(A)に示すトップメニューページにおいて「音量設定」のメニューの選択が確定したときには、遊技機1の音量を設定するためのページが、端末装置1001に配信される。このページには、ページの名称として「音量設定」と、現在の音量の設定値と、音量設定を上昇または下降させるための操作部と、音量設定を確定させる「確定」ボタンと、音量設定を変更せずにトップメニューに戻すための「戻る」ボタンとが表示される。
図20は、管理サーバ1000にて実行される各種の処理内容を示している。管理サーバ1000では、端末装置1001から通信ネットワーク1002を介して受信した各種要求に応じて、制御部210が記憶部220から読み出したコンピュータプログラムに基づく処理を実行する。例えば図12(A)に示すパスワード入力前のメインメニューにて「会員登録」の項目が選択されたことに基づいて、会員登録要求を受信したときには、会員登録処理が実行される。図12(A)に示すメインメニューにて「簡単スタート」の項目が選択されたことに基づいて、簡単スタート要求を受信したときには、簡単スタート更新処理が実行される。図12(A)に示すメインメニューにて「パスワード入力」の項目が選択されたことに基づいて、パスワード取得要求を受信したときには、パスワード発行処理が実行される。図12(B)に示すパスワード入力後のメインメニューにて「2次元コードの作成」の項目が選択されたことに基づいて、遊技後コード受付要求を受信したときには、遊技履歴更新処理が実行される。また、その他の情報更新要求を受信したときには、管理情報更新処理が実行される。あるいは、例えば図19(A)に示すトップメニューページにて「データ確認」という項目の選択が確定された場合のように、各種の情報提供要求を受信したときには、管理情報提供処理が実行される。
図21は、管理サーバ1000がパスワード取得要求を受信したときに実行されるパスワード発行処理の一例を示すフローチャートである。このパスワード発行処理において、管理サーバ1000の制御部210は、まず、遊技者データベースに格納された各種データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応したステータスの情報を読み取り、そのステータスは遊技中であるか否かを判定する(ステップS501)。ステータスが遊技中である場合には(ステップS501;Yes)、既にパスワードを発行済みである発行不可期間であると判断して、パスワード発行NGを端末装置1001に通知する(ステップS502)。なお、ステータスが遊技中である場合には、発行不可期間と判断するものに限定されず、遊技機1において現在実行中の遊技が遊技履歴に反映されない旨の情報を含む警告ページを端末装置1001に配信した後に、パスワード再発行要求を受信したことに応じて、新たなパスワードを発行できるようにしてもよい。
ステップS501にてステータスが遊技中ではないと判定された場合には(ステップS501;No)、端末装置1001から送信されたパスワード取得要求に含まれる遊技機IDを抽出する(ステップS503)。また、遊技者データベースに格納された各種データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応した遊技履歴情報などを読み出す(ステップS504)。その後、遊技機IDや遊技履歴情報などを用いてパスワードを生成する(ステップS505)。そして、生成したパスワードを端末装置1001に通知する(ステップS506)。このときには、現在のステータスを遊技中に設定する(ステップS507)。これにより、パスワードを発行した後には、現在のステータスが遊技中となり、遊技履歴に反映される遊技機1での遊技が開始されたことを、管理サーバ1000にて特定可能に記憶することができる。
図22は、管理サーバ1000が遊技後コード受付要求を受信したときに実行される遊技履歴更新処理の一例を示すフローチャートである。この遊技履歴更新処理において、管理サーバ1000の制御部210は、まず、遊技者データベースに格納された各種データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応したステータスの情報を読み取り、そのステータスは遊技中であるか否かを判定する(ステップS521)。ステータスが遊技中ではない場合には(ステップS521;No)、履歴更新NGを端末装置1001に通知する(ステップS522)。なお、ステータスが遊技中ではない場合でも、遊技後コード受付要求を受信したときには、ステップS523の処理に進むようにしてもよい。
ステップS521にてステータスが遊技中であると判定された場合には(ステップS521;Yes)、遊技機IDの照合を行う(ステップS523)。例えば、制御部210は、遊技者データベースに格納された各種データから、遊技者ID(端末識別情報)に対応した遊技機IDの情報を読み取り、端末装置1001から送信された遊技後コード受付要求に含まれる遊技機IDと比較する。そして、両者の遊技機IDが合致したか否かに応じて、遊技機IDの照合結果が正当なものであるか否かを判定する(ステップS524)。このとき、照合結果が不当なものであれば(ステップS524;No)、遊技機照合NGを端末装置1001に通知して(ステップS525)、遊技履歴更新処理を終了する。したがって、管理サーバ1000にて遊技者データベースに記憶されている遊技機IDと、端末装置1001からの遊技後コード受付要求で示された遊技機IDとが相違する場合には、遊技履歴などの更新が行われないように制限することができる。これにより、遊技履歴が不適切に更新されることを防止して、適切な遊技履歴に基づく演出設定が可能になり、遊技者の遊技意欲を適切に高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
ステップS524にて遊技機IDの照合結果が正当なものである場合には(ステップS524;Yes)、遊技後コード受付要求に含まれる遊技履歴更新情報などに基づいて、各種の遊技履歴情報および設定音量を更新する(ステップS526)。また、現在のステータスを遊技終了に設定する(ステップS527)。そして、履歴更新OKを端末装置1001に通知する(ステップS528)。
図23は、パスワードを用いて遊技機1の各種設定などを行う処理の一例を示すフローチャートである。図23のステップSA12,ステップSA13,ステップSA18など画像を表示する処理において、画像表示装置41Aで飾り図柄の変動表示など他の画像表示中でない場合は、後述するように画像表示装置41Aの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させるが、他の画像表示中である場合は、サブ表示装置41Bの表示領域に、それぞれのステップでの表示画像を表示させる。
図23に示す処理は、遊技機1、端末装置1001、管理サーバ1000のそれぞれで実行される処理を含んでいる。図23に示す処理では、まず、遊技機1において、図12(A)に示す「パスワード入力」の項目に対する選択がある(ステップSA11)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図13に示すステップS327の処理により「パスワード入力」の項目に対する選択があったと判定することに対応している。これにより、遊技機1では、パスワード取得用の2次元コードを画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bに表示する(ステップSA12)。この処理は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図13に示すステップS330の処理を実行することに対応している。
こうして表示されたパスワード取得用の2次元コードに基づいて、端末装置1001では、コード表示情報が取得される(ステップSA21)。ステップSA21における処理の一例として、端末装置1001の制御部110は、操作部130に対する所定操作を検出したことに基づいて、例えば図19(A)に示す「パスワード発行」というメニューに対する選択が確定したときに、カメラ部160を用いた撮影動作を開始するための設定(具体例として撮影用アプリケーションの実行開始など)を行う。続いて、例えば遊技者が操作部130に含まれる所定の撮影開始用ボタンを押下操作したことなどに応答して、制御部110は、カメラ部160を用いて遊技機1の画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bに表示された2次元コードを撮影することにより、端末装置1001が2次元コードによって表されるコード表示情報を取得する。
端末装置1001では、遊技者による所定操作に応じて、カメラ部160を用いた撮影が行われる。なお、ステップSA21にて撮影動作の開始設定が行われた後、そのままカメラ部160による撮影が開始され、撮影開始用ボタンの押下といった別個の操作は不要としてもよい。この場合でも、遊技者による端末装置1001の所定操作に応じてステップSA21の処理が実行されることから、遊技者による所定操作に応じてカメラ部160による撮影が行われるものといえる。
端末装置1001の制御部110は、ステップSA21にて取得したコード表示情報に基づいて、無線通信部150及びアンテナ151、通信ネットワーク1002を介して管理サーバ1000にアクセスし、パスワード取得要求を送信する(ステップSA22)。このとき、例えばアクセスが許可されたことなどに基づいて(認証成功)、端末装置1001の側において取得したコード表示情報を、そのまま管理サーバ1000に送信してもよい。あるいは、コード表示情報のうちから、管理サーバ1000で発行されるパスワードの取得に必要な情報を抽出して、管理サーバ1000に送信してもよい。パスワードの取得に必要な情報には、端末装置1001の識別情報(端末識別情報)や端末装置1001のネットワークアドレスを示す端末アドレス情報の他、パスワード取得用の2次元コードに含まれる遊技機IDを示す遊技機ID情報などが含まれていればよい。また、端末装置1001の記憶部120に遊技者のプロフィール情報が予め記録されている場合には、このプロフィール情報を含めてもよい。
管理サーバ1000の側では、例えば制御部210が記憶部220に記憶されたアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、端末装置1001からのアクセス(パスワード取得用アクセス)を検知する。そして、所定の認証処理を実行するなどして、アクセスを許可するか否かが決定されればよい。なお、特段の認証処理を実行せずに、任意のパスワード取得用アクセスを許可するようにしてもよい。その後、管理サーバ1000は、端末装置1001からの受信情報に基づいて、遊技機IDなどを特定する(ステップSA31)。この処理は、管理サーバ1000の制御部210が図21に示すステップS503の処理などを実行することに対応している。続いて、遊技機IDに基づくパスワードの発行結果が通知される(ステップSA32)。この処理は、管理サーバ1000の制御部210が図21に示すステップS506の処理などを実行することに対応している。
端末装置1001の側では、管理サーバ1000からのパスワード取得情報を報知する(ステップSA23)。このときには、例えば図19(B)に示すパスワード発行ページを表示部140に表示させることにより、遊技者がパスワードを認識可能に報知すればよい。また、管理サーバ1000からのパスワード取得情報を端末装置1001の記憶部120に記憶させて保存してもよい。
遊技機1では、パスワードの入力操作を受け付ける(ステップSA14)。例えば、図16に示すステップS342にてボタン操作ありと判定したことに基づいて、ステップS343の処理によりパスワード入力画面の表示を開始する。その後、ステップS346にて入力操作ありと判定するごとに、ステップS347の処理により入力情報を更新する制御が行われる。そして、ステップS345の処理により入力完了と判定されたときに、ステップS348の処理を実行することに対応して、遊技機IDの照合が行われる(ステップSA15)。そして、図16に示すステップS356およびステップS358などの処理を実行することに対応して、パスワードに基づく演出設定(音量設定を含む)が行われる(ステップSA16)。
こうしてパスワードに基づく演出設定が行われた後に、遊技機1での遊技が行われることで、遊技者ごとの遊技履歴が更新可能となる。遊技機1での遊技を終了するときには、図12(B)に示す「2次元コードの作成」の項目に対する選択がある(ステップSA17)。このときには、例えば図15(A)に示すようなパスワード取得用の2次元コードに代えて、遊技履歴更新用の2次元コード(遊技後コード)を示す画像が、画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示される(ステップSA18)。表示された遊技履歴更新用の2次元コードに基づいて、端末装置1001では、コード表示情報が取得される(ステップSA24)。端末装置1001の制御部110は、ステップSA24にて取得したコード表示情報に基づいて管理サーバ1000にアクセスし、遊技後コード受付要求を送信する(ステップSA25)。遊技後コード受付要求には、端末装置1001の識別情報(端末識別情報)や端末装置1001のネットワークアドレスを示す端末アドレス情報の他、遊技履歴更新用の2次元コードに含まれる遊技機IDを示す遊技機ID情報などが含まれていればよい。
管理サーバ1000の側では、例えば制御部210が記憶部220に記憶されたアクセス管理用のコンピュータプログラムを実行して、端末装置1001からのアクセス(遊技履歴更新用アクセス)を検知する。そして、所定の認証処理を実行するなどして、アクセスを許可するか否かが決定されればよい。その後、管理サーバ1000は、端末装置1001からの受信情報に基づいて、遊技機IDなどを特定する(ステップSA33)。この処理は、管理サーバ1000の制御部210が図22に示すステップS523の処理などを実行することに対応している。続いて、遊技機IDに基づく遊技履歴の更新結果が通知される(ステップSA34)。この処理は、管理サーバ1000の制御部210が図22に示すステップS522、S528の処理などを実行することに対応している。端末装置1001の側では、管理サーバ1000からの履歴更新結果を報知する(ステップSA26)。
このように、遊技機1の演出設定を行うために用いられるパスワードは、ステップSA22の処理により端末装置1001から送信されたパスワード取得要求に応じて作成される。パスワード取得要求は、ステップSA12の処理により遊技機1の画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bに表示されたパスワード取得用の2次元コードを端末装置1001のカメラ部160で撮影することにより生成され、遊技機1に付与された固有の識別情報となる遊技機IDを示す遊技機ID情報が含まれている。したがって、管理サーバ1000から発行されたパスワードは、遊技機IDに対応する遊技機1に固有のものとなり、その遊技機1と異なる遊技機IDを有する遊技機1では使用不可とすることができる。これにより、複数の遊技機1におけるパスワードの流用を防止して、適切な演出設定により遊技の興趣を向上させることができる。
遊技機1において、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、図13に示すステップS327の処理で図12(A)に示すような「パスワード入力」の項目に対する選択があったときに、ステップS328の処理で読み出した遊技機IDに基づいて、ステップS329の処理により図15(A)に示すようなパスワード取得用の2次元コードを生成する。こうして生成されたパスワード取得用の2次元コードを示す画像は、ステップS330の処理で画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示されることで、遊技機IDに基づいて生成されたパスワード取得用の2次元コードを、遊技機1の外部にて端末装置1001などにより取得可能に出力することができる。その後、図16に示すステップS343の処理で図15(B)に示すようなパスワード入力画面を表示して、遊技者が演出用操作部材45を用いた所定の指示入力を行うことによるパスワードの入力を可能にする。そして、ステップS345の処理で入力完了と判定されたときには、ステップS348の処理により遊技機IDの照合を行う。このときには、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のROMに格納されている遊技機IDの情報を読み取り、パスワードに含まれる遊技機IDと比較する。そして、両者の遊技機IDが合致するなどして、パスワードが遊技機IDと予め定められた対応関係があるときに、ステップS349の処理にて遊技機IDの照合結果が正当なものであると判定する。このような遊技機IDの照合結果が正当なものであったことなどに基づいて、ステップS356の処理でパスワードに基づく演出設定が行われる。一方、遊技機IDの照合結果が不当なものであった場合には、ステップS356の処理が行われないことから、パスワードの入力がなかった場合と同様の演出設定による遊技が実行される。
パスワードに基づく演出設定の一例として、演出モードを予め用意された複数種類のいずれかに決定するための演出モード決定テーブルを、パスワードの入力がなかった場合とは異なる演出モード決定テーブルに設定する。
例えばパチンコ遊技機1Aでは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となった場合に、大当り遊技状態において、大当り種別が「通常」や「確変」となった場合よりも短い期間(例えば0.1秒間)にわたり大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。あるいは、大当り種別が「突確」となった場合におけるラウンドの実行回数は、大当り種別が「通常」や「確変」となった場合よりも少ない回数(例えば「2」)となるようにしてもよい。このような大当り種別が「突確」となった場合に大当り遊技状態で実行されるラウンドを「短期開放ラウンド」ともいう。一方、大当り種別が「通常」や「確変」となった場合に大当り遊技状態で実行されるラウンドを「通常開放ラウンド」ともいう。短期開放ラウンドが実行される大当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各ラウンドにて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が短くなることと、ラウンドの実行回数が少なくなることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。大当り種別が「突確」となったことに基づく大当り遊技状態が終了した後には、パチンコ遊技機1Aにおける遊技状態が確変状態に制御される。
また、パチンコ遊技機1Aでは、可変表示結果が「小当り」となった場合に、小当り遊技状態において、短期開放ラウンドと同様に大入賞口を開放状態として遊技者にとって有利な第1状態に変化させる動作(可変入賞動作)が行われる。すなわち、可変入賞動作が行われる小当り遊技状態は、通常開放ラウンドが実行される大当り遊技状態に比べて、各動作期間(開放期間)にて大入賞口を遊技球が通過(進入)しやすい第1状態に変化させる期間が短くなることと、可変入賞動作(開放動作)の実行回数が少なくなることのうち、少なくともいずれか一方となるものであればよい。小当り遊技状態が終了した後には、パチンコ遊技機1Aにおける遊技状態が小当り遊技状態となる以前と同様の遊技状態に制御される。
大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態や可変表示結果が「小当り」に対応した小当り遊技状態が終了するときには、演出状態が通常とは異なる確変潜伏モードに移行することがある。こうした確変潜伏モードとしては、モードA〜モードCの演出モードといった、複数種類の演出モードが予め用意されていればよい。
図16に示すステップS356の処理では、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域(演出制御フラグ設定部など)に設けられたパスワード入力フラグをオン状態にセットすることにより、パスワードが正常に入力されたことを確認できるように記憶すればよい。例えば図9に示すステップS233の処理にて大当り種別が「突確」に対応した大当り遊技状態が終了するときや、ステップS243の処理にて小当り遊技状態が終了するときには、パスワード入力フラグがオンであるか否かに応じて、異なる演出モード決定テーブルが選択されればよい。演出モード決定テーブルでは、演出モード決定用の乱数値と比較される数値(決定値)が、モードA〜モードCといった複数種類の演出モードの決定結果に割り当てられていればよい。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出用乱数に含まれる演出モード決定用の乱数値を抽出し、選択された演出モード決定テーブルを参照することにより、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となった突確時であるか可変表示結果が「小当り」となった小当り時であるかに応じた決定割合で、確変潜伏モードとなるモードA〜モードCのいずれかに決定すればよい。
図24は、パチンコ遊技機1Aにおける突確時と小当り時における演出モードの決定例を示している。ここで、パスワードの入力がない場合には、図24(A)に示すような決定割合で移行先演出モードが決定される。一方、パスワードの入力があった場合には、図24(B)に示すような決定割合で移行先演出モードが決定される。移行先演出モードは、大当り遊技状態や小当り遊技状態の開始または終了に対応して移行(遷移)する演出モードである。
図24(A)に示すように、パスワードの入力がない場合には、突確時にて同一の割合で移行先演出モードがモードAまたはモードBに決定される。また、小当り時にてモードAに決定される割合は、モードBに決定される割合よりも高いものの、その決定割合の差異は比較的に少なくなるように設定されている。一方、図24(B)に示すように、パスワードの入力があった場合には、突確時にてモードAに決定される割合よりもモードBに決定される割合が高くなる。また、小当り時にてモードAに決定される割合は、モードBに決定される割合よりも高く、その決定割合の差異は相対的に大きくなるように設定されている。さらに、突確時には所定割合(20/100の割合)でモードCに決定されることがある一方、小当り時にはモードCに決定されることがない。このような設定により、パスワードの入力がない場合には、モードAまたはモードBのいずれになっても、突確時に対応して確変状態となっているか否かを遊技者が認識することは困難になる。これに対して、パスワードの入力があった場合には、モードAになれば小当り時に対応して確変状態となっていない可能性が高く、モードBになれば突確時に対応して確変状態となっている可能性が高いことを、遊技者が認識しやすくなる。さらに、モードCになれば、突確時に対応して確変状態となっていることを、遊技者が確定的に認識することができる。
移行先演出モードの決定割合は、図24に示すものに限定されず、例えばパスワード入力フラグがオフである場合には、突確時であるか小当り時であるかにかかわらず、常にモードAが移行先演出モードに決定される一方、パスワード入力フラグがオンである場合には、図24(B)に示すような突確時と小当り時に応じた所定割合で移行先演出モードがモードA〜モードCのいずれかに決定されてもよい。この場合、パスワードの入力がなければ、突確時であるか小当り時であるかにかかわらず常にモードAが移行先演出モードとなる。そのため、突確時に対応して確変状態となっているか否かを移行先演出モードから遊技者が認識することは不可能になる。これに対して、パスワードの入力があった場合には、モードAになれば小当り時に対応して確変状態となっていない可能性が高く、モードBになれば突確時に対応して確変状態となっている可能性が高いことを、遊技者が認識しやすくなる。さらに、モードCになれば、突確時に対応して確変状態となっていることを、遊技者が確定的に認識することができる。このように、モードBやモードCは、パスワードの入力があった場合に限り移行先演出モードとなり得るので、パスワードの入力により多様な演出を実行可能にするとともに、パスワードの入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
パスワードに基づく演出設定の他の一例として、特典付与示唆演出における演出結果を決定するための演出結果決定テーブルを、パスワードの入力がなかった場合とは異なる演出結果決定テーブルに設定する。特典付与示唆演出では、例えばルーレットの各ます目といった選択肢として、可変表示結果が「ハズレ」となることを報知する「×」と、可変表示結果が「大当り」となることを報知する「○」と、遊技者にコイン(所定特典)が付与されることを報知する「コイン」とのうち、一部または全部の選択肢が表示される。そして、ルーレットを球が回転するような態様で特典付与示唆演出が実行され、演出結果として「×」、「○」、「コイン」のうちいずれの選択肢に球が停止表示された化に応じて、可変表示結果やコインの付与があることを報知する。
例えば図9に示すステップS222の処理では、可変表示が開始されることに対応して特典付与示唆演出となる演出動作の制御が開始され、可変表示結果が導出表示される以前に、特典付与示唆演出における演出結果が報知されればよい。こうした特典付与示唆演出における演出結果は、パスワード入力フラグがオンであるか否かに応じた所定割合で決定されればよい。
一例として、パスワード入力フラグがオフである場合には、可変表示結果が「ハズレ」に決定された場合と、可変表示結果が「大当り」に決定された場合との各々に応じた所定割合で、特典付与示唆演出を実行しないこと、演出結果として「×」の選択肢に球が停止表示されること、演出結果として「○」の選択肢に球が停止表示されることのうち、いずれかに決定される。一方、パスワード入力フラグがオンである場合には、これらに加えて、さらに演出結果として「コイン」の選択肢に球が停止表示されることで、コインの付与があることを報知できればよい。このような設定により、パスワードの入力があった場合には、コインの付与があれば、特典付与示唆演出における演出結果として「コイン」の選択肢に球が停止表示されることで、コインの付与があることを報知できる。一方、コインの付与がある場合でも、パスワードの入力がない場合には、特典付与示唆演出における演出結果として「○」または「×」の選択肢に球が停止表示され、「コイン」の選択肢に球が停止表示される場合はない。この場合に、「コイン」の選択肢がルーレットにおける選択肢に含まれないように設定してもよいし、ルーレットにおける選択肢に含まれても球が停止表示されることはないように設定してもよい。
図25は、特典付与示唆演出が実行される場合の演出動作例を示している。この演出動作例では、新たな可変表示が開始されて特典付与示唆演出を実行すると決定されたことに基づいて、図25(1)に示すように、画像表示装置41Aの表示領域に、「○」および「×」の選択肢(ルーレットの各ます目に「○」および「×」が表示されている)を含むルーレットの絵が表示される。続いて、図25(2)に示すように、「ルーレットチャンス!」などのメッセージにより特典付与示唆演出の開始を報知するとともに、ルーレットを球が回転するような演出が開始される。
その後、演出結果の報知タイミングになると、図25(3)に示すように、球が一旦は「×」のます目に入球するような画像表示が行われ、あたかも可変表示結果が「ハズレ」となるかのような演出が実行される。そして、図25(4)に示すように、球が入ったます目が「×」から「コイン」に変化するような演出が実行されて、コインの付与があることを報知する。
図25に示す演出動作例では、演出結果として「コイン」の選択肢に球が停止表示されているが、「○」の選択肢に球が停止表示される場合には、図25(3)において、「○」のます目に球が入った状態で確定表示される。また、「×」の選択肢に球が停止表示される場合には、図25(3)において、「×」のます目に入球する演出が実行され、入球した「×」のます目が変化することなく、そのまま「×」のます目に球が入った状態で確定表示される。
なお、付与されるコインの種類が金・銀・銅のいずれであるかにかかわらず、共通の態様で「コイン」の選択肢を表示してコインの付与があることを報知するものに限定されず、例えば「金コイン」、「銀コイン」、「銅コイン」の選択肢を表示したり、「コイン」の選択肢における表示色を異ならせたりすることにより、付与されるコインの種類が金・銀・銅のいずれであるかを特定可能に報知してもよい。また、例えば「コイン」の選択肢とともに数字を表示することなどにより、コインが付与される枚数も特定可能に報知してもよい。
こうした特典付与示唆演出では、パスワードの入力がなければ、演出結果として「○」または「×」の選択肢に球が停止表示され、「コイン」の選択肢には球が停止表示されることがない。そのため、コインが付与されるか否かを特典付与示唆演出における演出結果から遊技者が認識することは不可能になる。これに対して、パスワードの入力があった場合には、演出結果として「コイン」の選択肢に球が停止表示されることで、コインが付与されることを遊技者が認識可能に報知できる。このように、「コイン」の選択肢は、パスワードの入力があった場合に限り演出結果として球が停止表示され得るので、パスワードの入力により多様な演出を実行可能にするとともに、パスワードの入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、パスワードの入力がない場合には、パスワードの入力があった場合よりも低い割合で、演出結果として「コイン」の選択肢に球を停止表示することに決定されてもよい。この場合でも、パスワードの入力があったか否かに応じて、演出結果として「コイン」の選択肢に球が停止表示される割合が異なるので、パスワードの入力により多様な演出を実行可能にするとともに、パスワードの入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
パスワードに基づく演出設定では、管理サーバ1000の遊技者データベースに格納された各種データなどに基づいて、遊技機1における遊技履歴が所定条件を満たしている場合に、所定条件を満たしていないときとは異なる設定が行われるようにしてもよい。一例として、パチンコ遊技機1Aでは、予め定められた予告演出やリーチ演出などが実行されたことに応じて、遊技者に経験値が付与される。付与された経験値は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMにおける所定領域(演出制御バッファ設定部など)において、加算されるように蓄積される。こうして加算された経験値が所定値(例えば100など)以上になったときには、レベルを1アップ(レベル値を1つ増加)させる。そして、加算された経験値から、1つアップしたレベルに対応する所定値(ここでは、100)を減算する。こうして、レベルおよび経験値が更新される。
このようなレベルが所定レベル(例えば10レベルなど)増加するごとに、所定条件が成立したとして、所定条件が成立していないときとは異なる演出設定が行われるようにしてもよい。一例として、図24(B)に示す演出モードの決定例において、レベルが所定レベルまで増加していないときには、突確時でも移行先演出モードがモードCに決定されないように、移行先演出モードの決定割合が設定される。一方、レベルが所定レベルまで増加したときには、突確時に移行先演出モードが所定割合でモードCに決定されるように、移行先演出モードの決定割合が設定される。こうした設定により、遊技者別(端末識別情報別)に更新される遊技履歴に応じて遊技機1における演出が変更されるので、遊技者の遊技意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。遊技機1における遊技履歴を示す遊技履歴情報は、管理サーバ1000にて図18に示すような遊技者データベースなどに格納されて記憶される。管理サーバ1000では、例えば制御部210が遊技者データベースから読み出した遊技履歴情報に基づく所定条件が成立したか否かに応じて、遊技機1において異なる演出設定を可能にするパスワードが発行される。したがって、遊技履歴に応じて異なる演出設定を可能にすることで、管理サーバ1000に記憶される遊技管理情報としての遊技履歴情報に基づく所定条件が成立したか否かに応じて遊技機1における遊技態様を設定することができる。すなわち、遊技履歴に基づく所定条件が成立したか否かに応じて設定される遊技態様には、遊技機1において実行される各種演出の演出態様が含まれている。
あるいは、パスワードに基づく演出設定では、管理サーバ1000の遊技者データベースに格納された各種データに基づいて、遊技機1における遊技により遊技者に対して付与された所定特典が所定条件を満たしている場合に、所定条件を満たしていないときとは異なる設定が行われるようにしてもよい。一例として、パチンコ遊技機1Aでは、可変表示結果が「大当り」となって大当り遊技状態となることや、可変表示回数が所定回数に達したことといった、予め定められたコイン付与許可条件が成立したときに、特典の付与を受ける際の交換価値であるコインを付与するための抽選処理が実行される。この抽選処理で当選した場合には、所定枚数のコインが付与される一方、落選した場合にはコインが付与されない。
コインを付与するための抽選処理では、例えば可変表示結果が「大当り」となる可能性が低いことを示唆する予告演出が実行された場合に、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高いことを示唆する予告演出が実行された場合よりも、高い割合で当選するように、抽選結果の決定割合が設定されてもよい。あるいは、この抽選処理では、遊技機1における遊技球差数(パチンコ遊技機1Aの場合)やメダル差枚数(スロットマシン1Bの場合)がマイナスである場合には、プラスである場合よりも高い割合で当選するように、抽選結果の決定割合が設定されてもよい。遊技球差数は、例えばパチンコ遊技機1Aにおけるパスワード入力後、または「簡単スタート」の選択後から、現時点までの遊技期間において、遊技者に払い出された遊技球数から、パチンコ遊技機1Aにて消化された遊技球数を差し引くことで求められる。メダル差枚数は、例えばスロットマシン1Bにおけるパスワード入力後、または「簡単スタート」の選択後から、現時点までの遊技期間において、遊技者が獲得したメダルの総枚数から、遊技者が投入したメダルの総枚数を差し引くことで求められる。
このように、遊技機1では、遊技者にとって不利な演出が実行されたときに、遊技者にとって有利な演出が実行されたときよりも高い割合で、遊技者が所定特典の付与を受けられたり、所定特典の付与を受けるための交換価値が増加したりするように設定してもよい。また、遊技機1では、遊技者にとって不利な遊技が実行されたときに、遊技者にとって有利な遊技が実行されたときよりも高い割合で、遊技者が所定特典の付与を受けられたり、所定特典の付与を受けるための交換価値が増加したりするように設定してもよい。
あるいは、コインを付与するための抽選処理では、例えば遊技者別(端末識別情報別)に付与されたポイントを用いることで、ポイントを用いないときよりも高い割合で当選するように、抽選結果の決定割合が設定されてもよい。また、ポイントを用いる際の消費数が多い場合に、消費数が少ない場合よりも高い割合で当選するように、抽選結果の決定割合が設定されてもよい。このように、コインが付与されるときには、ポイントを消費するか否かや、その消費数に応じて異なる割合で、コインを付与することに決定されたり、付与されるコインの種類(金・銀・銅のいずれか)が決定されてもよい。
そして、例えば付与されたコインの蓄積量である「ストックコイン」が所定量(例えば金のコインなら10、銀のコインなら20、銅のコインなら30など)に達したときには、所定条件が成立したとして、所定条件が成立していないときとは異なる演出設定が行われるようにしてもよい。一例として、図24(B)に示す演出モードの決定例において、「ストックコイン」が所定量まで増加していないときには、突確時でも移行先演出モードがモードCに決定されないように、移行先演出モードの決定割合が設定される。一方、「ストックコイン」が所定量まで増加したときには、突確時に移行先演出モードが所定割合でモードCに決定されるように、移行先演出モードの決定割合が設定される。こうした設定により、遊技者別(端末識別情報別)に更新される所定特典(あるいは、その交換価値)に応じて遊技機1における演出が変更されるので、遊技者の遊技意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、「ストックコイン」の蓄積量に基づいて所定条件が成立した場合に異なる演出設定が行われるものに限定されず、例えばコインと同様に所定特典の付与を受ける際の交換価値となるポイントに基づいて所定条件が成立した場合に異なる演出設定が行われるものであってもよい。あるいは、遊技者がコインやポイントを使用して取得したコンテンツ(アイテムなど)に基づいて所定条件が成立した場合に、所定条件が成立していない場合とは異なる演出設定が行われるものであってもよい。すなわち、所定の遊技価値を有する遊技特典とは異なり遊技者に付与された所定特典に基づいて所定条件が成立した場合に、所定条件が成立していない場合とは異なる演出設定が行われてもよい。
また、遊技者に付与されたコインやポイントを使用することで、遊技機1における演出設定を変更可能なパスワードが発行されてもよい。例えば図19(A)に示すようなトップメニューページにて「パスワード発行」というメニューの選択が確定したときには、遊技者データベースに格納された各種データから特定される獲得コインや獲得ポイントを使用することで設定可能な複数種類の演出内容(例えば演出に使用されるキャラクタ設定など)が、それぞれの演出内容を選択するために使用されるコインやポイントとともに表示される。そして、いずれかの演出内容に対する選択が確定したときには、遊技者データベースに格納された各種データから特定される獲得コインや獲得ポイントから、選択された演出内容に対応するコインやポイントを差し引いて、その演出内容に対応するパスワードを示すパスワード発行ページが表示されればよい。こうして発行された演出内容ごとのパスワードは、端末装置1001の記憶部120などに記憶させて保存することができればよい。遊技者は、例えば図15(B)に示すようなパスワード入力画面にて、演出内容ごとのパスワードを入力することで、コインやポイントを使用して選択された演出内容を設定することができる。したがって、コインやポイントを用いることで、遊技機1において設定される遊技態様を変更することができる。すなわち、コインやポイントを使用することで変更可能な遊技態様には、遊技機1において実行される各種演出の演出態様が含まれている。
遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合に、パスワードの入力があったか否かに応じて、遊技者にとっての有利度を変化させることができるように、パスワードに基づく演出設定が行われるようにしてもよい。なお、「パスワードの入力がある」とは、図16に示すステップS351の処理にてパスワードの照合結果が正当なものであると判定されたことであり、その前提として、ステップS349の処理にて遊技機IDの照合結果が正当なものであると判定されている。したがって、「パスワードの入力がある」とされる場合は、例えば遊技機1にて入力されたパスワードの一部が、遊技機1の内部に記憶されている遊技機IDの一部または全部と合致するなどして、パスワードと遊技機IDとは予め定められた対応関係を有している。
パスワードに基づく演出設定の一例として、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、図9に示すステップS231やステップS241の処理にて、図24に示すような突確時や小当り時に応じた決定割合で、移行先演出モードをモードA〜モードCのいずれかに決定する。この場合、パスワードの入力がなければ、演出モードがモードAまたはモードBのいずれとなった場合でも、確変状態となっているか否かを遊技者が認識することは困難になることから、小当り時に対応して確変状態ではないのに確変状態であると期待(誤認)して遊技を継続するために、パチンコ遊技機1Aにおける遊技球消化数が増加しやすくなる。一方、パスワードの入力があれば、演出モードがモードAとなった場合に確変状態となっている可能性が低くなり、演出モードがモードBとなった場合に確変状態となっている可能性が高くなる。そこで、遊技者は、演出モードがモードAであれば早めに遊技を終了するのに対して、演出モードがモードBであれば遊技を継続して行い、次回の大当り遊技状態にて多くの遊技球の払出しを受けられる可能性が高くなる。こうして、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも、パチンコ遊技機1Aにおける遊技媒体(遊技球)の消化数が増加することを防止しつつ、遊技媒体(遊技球)の払出期待値が高くなることで、遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定を行うことができる。
また、例えばパチンコ遊技機1Aにおいて確変リミッタが作動して確変状態への移行が制限(禁止)される場合にも、図24に示された演出モードの決定例のように、突確時であるか小当り時であるかに応じた移行先演出モードの決定割合を、パスワードの入力があったか否かに応じて異ならせるように設定してもよい。より具体的に、パチンコ遊技機1Aにおいて可変表示結果が「大当り」となったことに基づく大当り遊技状態の終了後に確変状態への制御が開始されるときには、大当り回数のカウントが開始される。その後、確変状態であるときに可変表示結果が「大当り」に決定されるごとに、大当り回数を1加算するように更新する。こうしてカウントされる大当り回数は、所定の上限値(例えば7)に達したときや、確変転落抽選で当選することが決定されたときに、初期化されて「0」に設定される。確変状態に移行した後、確変転落抽選に当選することなく大当り回数が上限値に達したときには、大当り遊技状態が終了した後に、確変状態への移行が制限(禁止)される。したがって、確変状態に制御されている場合に、大当り回数が上限値に達することなく確変転落抽選に当選すれば、確変状態が終了して低確状態に移行する一方で、確変転落抽選に当選することなく大当り回数が上限値に達すれば、確変リミッタが作動して、確変状態への制御が禁止されることで低確状態に移行する。
このような確変リミッタが作動して確変状態への移行が制限(禁止)されるパチンコ遊技機1Aでは、可変表示結果が「大当り」で大当り種別が「突確」となる突確時には大当り回数が1加算される。一方、可変表示結果が「小当り」となる小当り時には大当り遊技状態にはならないことから大当り回数が加算されない。この場合、図24に示されたように、パスワードの入力があったか否かに応じて、演出モードがモードA〜モードCのそれぞれにおける確変状態である可能性(信頼性)が変化することで、確変リミッタが作動するまでに残された大当り回数を遊技者が認識できる難易度が異なるものになる。すなわち、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも、確変リミッタが作動するまでに大当り遊技状態となる残り回数を遊技者が認識しやすくなり、パチンコ遊技機1Aにおける遊技を終了するか否かの判断を遊技者が行いやすくすることで、パチンコ遊技機1Aにおける遊技媒体(遊技球)の消化数が増加することを防止しつつ、遊技媒体(遊技球)の払出期待値が高くなることで、遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定を行うことができる。
その他にも、遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合に、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、遊技者にとって有利度が高くなるように任意の演出設定が行われてもよい。
一例として、大当り遊技状態であるときに遊技媒体を発射させる目標位置やタイミングを指示することで、遊技球が大入賞口に進入(通過)する割合を高める発射指示演出が行われてもよい。遊技者は、発射指示演出に従って遊技媒体を発射させることにより、例えば大当り遊技状態にて実行される各ラウンドの終了条件となる入賞球数の上限個数(例えば9個)よりも多くの遊技球を大入賞口に進入(通過)させて、より多く遊技球(賞球)の払出しを受けることができればよい。この場合、パスワードの入力があるときには発射指示演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときには発射指示演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確な目標位置やタイミングを指示する発射指示演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、発射指示演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、正確な目標位置やタイミングを指示する発射指示演出が実行されるように設定してもよい。
他の一例として、大当り遊技状態であるときに複数回実行される各ラウンドの前後に設けられたインターバル期間を指示することで、第2状態(閉鎖状態)となった大入賞口に進入(通過)しない遊技球の発生を抑制するインターバル報知演出が行われてもよい。インターバル報知演出としては、各ラウンドで大入賞口に進入(通過)した遊技球の検出個数を報知することで、今回のラウンドが終了するまでの残り入賞球数などを遊技者が認識可能に報知するものであればよい。この場合、パスワードの入力があるときにはインターバル報知演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときにはインターバル報知演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確なインターバル期間を報知するインターバル報知演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、インターバル報知演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、正確なインターバル期間を報知するインターバル報知演出が実行されるように設定してもよい。
遊技機1がスロットマシン1Bである場合に、パスワードの入力があったか否かに応じて、遊技者にとっての有利度を変化させることができるように、パスワードに基づく演出設定が行われるようにしてもよい。一例として、演出制御用のマイクロコンピュータ32のCPUは、遊技制御用のマイクロコンピュータ22からのコマンドに基づき、所定のAT抽選条件が成立したときにAT抽選を実行する。AT抽選は、ナビストック数を付与するか否かを決定するナビ付与抽選と、付与されるナビストック数を決定するナビストック数抽選とを含む。ナビストック数とは、AT(アシストタイム)に制御可能となる期間を示す。ナビストック数を1消化することにより、所定ゲーム数(例えば30G、50G、70G、100G、200G、300Gのいずれか)にわたりATに制御され、その期間では内部抽選結果を報知するナビ演出が実行可能になる。したがって、決定されたナビストック数が多くなるに従って、長い期間にわたりATに制御される可能性が高くなり、遊技者にとっての有利度が高くなる。ナビ演出では、内部抽選の当選状況に応じた入賞発生または入賞回避により遊技状態を変更(昇格)または維持させるために、スロットマシン1Bが備える複数のストップスイッチ(「左」、「中」、「右」のストップスイッチ)における押し順が報知されればよい。
ナビ付与抽選は、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUにより制御される確率モードに応じた当選確率に従って行われる。例えば、所定のビッグボーナスが終了した後から所定ゲーム数(50ゲームなど)を消化する期間にわたり当選確率が高い高確率モードに制御される。また、通常モードであるときに所定の高確率抽選条件が成立することにより、高確率モードに制御するか否かを所定割合で決定する確率モード抽選が行われる。そして、確率モード抽選に当選して高確率モードに制御されたときには、所定ゲーム数(30ゲームなど)を消化する期間にわたり高確率モードに制御される。高確率モードが終了した後には、高確率モードよりもナビ付与抽選の当選確率が低い通常モードに制御される。また、予め複数種類のAT抽選条件が定められており、いずれのAT抽選条件が成立したかに応じて異なる当選確率に従ってナビ付与抽選が行われればよい。複数種類のAT抽選条件のうちいずれが成立したかに応じて、ナビストック数の決定割合が異なるナビストック数抽選が行われてもよい。
ATが終了した後には、ナビストック数が1以上であっても、再びATに制御させるための開始条件が成立し得るタイミングを強制的に遅らせることがある。このように、ATが終了した後に再び報知期間となり得るまでの期間を、ATの潜伏期間という。演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、例えばナビストックを1消費してATに制御した後、そのATが終了してから最初のゲームが開始されるまでの所定期間(具体的には、ATが終了するゲーム終了時など)にて、潜伏期間決定処理を実行する。潜伏期間決定処理では、潜伏期間として0ゲームまたは5ゲーム以上の所定ゲーム数(例えば5G、10G、15G、20G、25G、30G、35G、45G、50G)のいずれかに所定割合で決定される。
こうして決定されたATの潜伏期間では、ATが潜伏していることを示唆する潜伏示唆演出が行われてもよい。潜伏示唆演出は、ATが潜伏していないときにも所定割合で実行されてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには潜伏示唆演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときには潜伏示唆演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりもATが潜伏している可能性が高いことを示唆する潜伏示唆演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、潜伏示唆演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、ATが潜伏している可能性が高いことを示唆する潜伏示唆演出が実行されるように設定してもよい。
あるいは、ATの潜伏期間では、潜伏期間が終了するまでの残りゲーム数を示唆する潜伏期間示唆演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには潜伏期間示唆演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときには潜伏期間示唆演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。また、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確な残りゲーム数を示唆する潜伏期間示唆演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、潜伏期間示唆演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、正確な残りゲーム数を示唆する潜伏期間示唆演出が実行されるように設定してもよい。
ATの報知期間などでは、ナビストックの有無やナビストック数を示唆するナビストック示唆演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときにはナビストック示唆演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときにはナビストック示唆演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。また、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確なナビストックの有無やナビストック数を示唆するナビストック示唆演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、ナビストック示唆演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、正確なナビストックの有無やナビストック数を示唆するナビストック示唆演出が実行されるように設定してもよい。
ATの報知期間などでは、その報知期間が終了するまでの残りゲーム数を示唆する報知期間示唆演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには報知期間示唆演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときには報知期間示唆演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。また、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確な残りゲーム数を示唆する報知期間示唆演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
その他にも、遊技機1がスロットマシン1Bである場合に、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、遊技者にとって有利度が高くなるように任意の演出設定が行われてもよい。
一例として、ビッグボーナスやレギュラーボーナスに制御されているボーナス中に、メダルの払出期待値が高くなるように、スロットマシン1Bが備えるストップスイッチの押し順を示唆するボーナス中ナビ演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときにはボーナス中ナビ演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときにはボーナス中ナビ演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。また、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確な押し順を示唆するボーナス中ナビ演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、ボーナス中ナビ演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、正確な押し順を示唆するボーナス中ナビ演出が実行されるように設定してもよい。
他の一例として、内部抽選における当選状況に応じて、特定の入賞を発生させるためにストップスイッチを所定タイミングで操作するためのポイント(目押しポイント)や操作タイミングそのもの(目押しタイミング)を報知する目押し報知演出が行われてもよい。目押しポイントとして、特定の入賞を発生させるために停止表示させるべき図柄(目押し図柄)が報知されてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには目押し報知演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときには目押し報知演出が行われないように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。また、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも正確な目押しポイントや目押しタイミングを報知する目押し報知演出が行われるように演出設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定が行われるようにしてもよい。
パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、目押し報知演出が実行されるように設定してもよい。パスワードの入力がある場合には、パスワードの入力がない場合よりも高い割合で、正確な目押しポイントや目押しタイミングを報知する目押し報知演出が実行されるように設定してもよい。
遊技機1がパチンコ遊技機1Aであるかスロットマシン1Bであるかにかかわらず、遊技者にとって有利な遊技状態(大当り遊技状態やビッグボーナスなど)に制御される可能性が極めて高いことを示唆する予告演出であって、その出現率が低い予告演出であるプレミア予告演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも高い割合で、プレミア予告演出が実行されるように設定してもよい。
あるいは、特定のキャラクタを示す演出画像が表示される予告演出が行われてもよい。例えば、パチンコ遊技機1Aにおいて「擬似連」の可変表示演出が実行される場合に、通常時とは異なる専用の図柄に用いられるキャラクタが変化する予告演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも高い割合で、こうした予告演出が実行されるように設定してもよい。
あるいは、遊技者にとって有利な遊技状態(大当り遊技状態やビッグボーナスなど)に制御されている特定期間にて、スピーカ42から出力される楽曲や画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示される演出画像を、特定の楽曲や特定の演出画像とする特定期間中演出が行われてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには特定期間中演出が行われる一方で、パスワードの入力がないときには特定期間中演出が行われないように設定してもよい。また、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも高い割合で、特定期間中演出が実行されるように設定してもよい。特定期間中演出は、遊技機1における遊技履歴に基づいて所定の演出許容条件が成立したときに実行可能となるようにしてもよい。この場合、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも演出許可条件が成立しやすくすることで、特定期間中演出が実行されやすくなるように設定してもよい。
遊技者にとっての有利度を変化させない設定として、遊技機1が備えるスピーカ42から出力される音量設定や、演出用発光部材43におけるLEDなどの輝度設定を、パスワードの入力があったか否かに応じて異ならせるようにしてもよい。例えば、パスワードの入力があった場合には、スピーカ42の音量やLEDなどの輝度を変更するように設定(調整)可能とする一方、パスワードの入力がない場合には、音量や輝度を変更できない一定値に設定する。あるいは、パスワードの入力がない場合でも、音量や輝度を変更できるものの、変更(調整)が可能な範囲を、パスワードの入力があった場合よりも狭くするように、最大音量や最大輝度、または最小音量や最小輝度などが制限されてもよい。
遊技機1における遊技の進行上では遊技者にとっての有利度を変化させないものの、遊技機1の外部における遊技者にとっての有利度を変化させることができるように、パスワードに基づく演出設定が行われるようにしてもよい。例えば、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも高い割合で、コインやポイントを付与する抽選処理で当選したり、コインやポイントの付与量が多くなるように設定してもよい。コインやポイントはコンテンツを取得するための交換価値を有していることから、例えば図19(D)に示すようなコンテンツダウンロードページでは、多くのコインやポイントを使用することで、より遊技者にとって有利度(プレミア度など)の高いコンテンツを取得することができればよい。
この発明は、上記実施の形態に限定されず、様々な変更および応用が可能である。例えば遊技システム900や、遊技システム900に含まれる遊技機1などは、上記実施の形態で示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。
具体的な一例として、上記実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図16に示すステップS356の処理にてパスワードに基づく演出設定を行うことにより、遊技機IDの照合結果が正当なものであるか否かの判定結果とともに、パスワードから特定される遊技履歴に応じて異なる演出設定を可能にするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、遊技機1における遊技履歴にかかわらず、遊技機IDの照合結果が正当なものであるか否かの判定結果に応じて異なる演出設定が行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが図16に示すようなパスワード入力設定処理を実行して、ステップS356の処理によりパスワードに基づく演出設定を行うものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUがパスワード入力設定処理と同様の処理を実行して、パスワードに基づく遊技設定を行うようにしてもよい。これにより、パスワードの入力があったか否かに応じて、遊技機1における遊技性を異ならせるように設定してもよい。
遊技機1がパチンコ遊技機1Aである場合に、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、遊技者にとって有利度が高くなるように任意の遊技設定が行われてもよい。
一例として、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも高い割合で、大当り遊技状態の終了後に遊技状態が確変状態に制御されるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも高い割合で、可変表示結果が「大当り」に決定されるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が多くなるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。
他の一例として、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、大当り遊技状態にて実行される各ラウンドの終了条件となる入賞球数の上限値が多くなるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、大当り遊技状態にて第1状態(開放状態)となった大入賞口に進入(通過)した遊技球が検出されるごとに払い出される遊技球数(賞球数)が多くなるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。
遊技機1がスロットマシン1Bである場合に、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、遊技者にとって有利度が高くなるように任意の遊技設定が行われてもよい。
一例として、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、内部抽選にて各種ボーナス(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス)や小役(チェリーやベルなど)、再遊技役(リプレイ)に当選する確率のうち、一部または全部の確率が高くなるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、ATではない非AT時にてAT抽選に当選する確率(初当りの確率)やAT中にてAT抽選に当選する確率(継続率)、ATにおける報知期間としてより多くのゲーム数に決定される確率、ナビストック数抽選にてより多くのナビストック数に決定される確率のうち、一部または全部の確率が高くなるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。あるいは、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときよりも、ATやRTあるいは各種ボーナス(ビッグボーナスまたはレギュラーボーナス)の一部または全部といった特定の遊技状態に対応した天井ゲーム数が少なくなるように遊技設定を行うことで、パスワードの入力がある場合に、パスワードの入力がない場合よりも遊技者にとって有利度が高くなるように遊技設定が行われるようにしてもよい。スロットマシン1Bでは、ATやRTあるいは各種ボーナスといった特定の遊技状態に制御されずに消化されたゲーム数が天井ゲーム数に到達したときに、特定の遊技状態に制御するための処理が実行されればよい。
こうしたパスワードに基づく遊技設定と同様に、管理サーバ1000に記憶される遊技管理情報としての遊技履歴情報に基づく所定条件が成立したか否かに応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUにより異なる遊技設定が行われるようにしてもよい。あるいは、遊技者に付与されたコインやポイントを所定特典として用いることで、遊技制御用マイクロコンピュータ22のCPUにより設定される遊技設定を変更可能なパスワードが発行されてもよい。
上記実施の形態では、図13に示すステップS328の処理で読み出された遊技機IDを用いて、ステップS329の処理により生成されたパスワード取得用の2次元コードを、ステップS330の処理で図15(A)に示すように表示するものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、パスワード取得用の2次元コードは、端末装置1001から管理サーバ1000にアクセスするための情報(例えば管理サーバ1000のネットワークアドレスを示すサーバアドレス情報など)を含む一方で、遊技機IDに関する情報は含まないものであってもよい。この場合、遊技機1では、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUがステップS328の処理で読み出した遊技機IDに応じたパスワード(アクセス用パスワード)を、パスワード取得用の2次元コードとは別に生成して、図15(A)に示すようなコード表示とともに、生成されたアクセス用パスワードを表示させてもよい。端末装置1001は、遊技者による所定操作に応じて、カメラ部160を用いたパスワード取得用の2次元コードの撮影により管理サーバ1000にアクセスする。このとき、管理サーバ1000は、アクセス開始ページを端末装置1001に返信して表示部140に表示させる。遊技者は、遊技機1の画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bにてパスワード取得用の2次元コードとともに表示されたアクセス用パスワードを見ながら、端末装置1001の操作部130を操作して、アクセス開始ページにてアクセス用パスワードを入力する。管理サーバ1000の側では、アクセス開始ページにて入力されたアクセス用パスワードに基づいて、遊技機IDを特定することができればよい。
管理サーバ1000の制御部210は、アクセス用パスワードから特定された遊技機IDに基づいて、遊技機1に入力するためのパスワードを発行することができればよい。なお、管理サーバ1000では、アクセス用パスワードから特定された遊技機IDに基づいてパスワードを発行することに限定されず、アクセス用パスワードの一部または全部に基づいて、遊技機IDを特定することなく、遊技機1に入力するためのパスワードを発行してもよい。こうしたアクセス用パスワードは、遊技機1における遊技機IDと1対1に対応しているものであってもよいし、例えば遊技機IDを暗号化するための鍵情報を変更することなどにより、1の遊技機IDから複数のアクセス用パスワードを生成することができるものであってもよい。この場合でも、遊技機IDと鍵情報が遊技機1の内部に保有されているので、遊技者などがアクセス用パスワードから遊技機1の遊技機IDを特定することは不可能または困難である。
このように、パスワード取得用の2次元コードとは別にアクセス用パスワードを用いることで、パスワード取得用の2次元コードは端末装置1001から管理サーバ1000にアクセスするために必要な最低限の情報を含んでいればよくなる。したがって、パスワード取得用の2次元コードそのものは遊技機1ごとに異ならせる必要がなくなり、2次元コードを生成するための処理負担を軽減することができる。
上記実施の形態では、所定レベルが増加するごとに所定条件が成立して、この所定条件が成立していないときとは異なる演出設定が行われるようにしてもよいものとした。ここで、図12(A)に示すメインメニューにて「簡単スタート」の項目が選択された場合には、パスワードを入力した場合とは異なり、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないが、遊技者は、「簡単スタート」の項目が選択された後から遊技終了までに増加したレベルや経験値、獲得コインその他の遊技履歴などを、管理サーバ1000が備える遊技者データベースの内容に反映(上乗せ)させることができる。例えば、「簡単スタート」の項目を選択して遊技を開始した後、遊技終了時には図12(B)に示す「2次元コードの生成」の項目を選択し、遊技履歴更新用の2次元コード(遊技後コード)を端末装置1001のカメラ部160で撮影して管理サーバ1000にアクセスすることで、遊技者データベースにおける各種データを更新することができる。こうした簡単スタートによる遊技を開始した後、所定レベルが増加するなどして所定条件が成立したときには、遊技者データベースで管理されている遊技者別の遊技履歴を用いて、以前の遊技履歴に簡単スタートによる遊技開始後の遊技履歴を反映して新たな演出設定を行うことができるようにしてもよい。
一例として、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、所定レベルが増加するなどして異なる演出設定が可能になる所定条件が成立したときに、以前の遊技履歴に反映させるか否かを選択するためのメッセージ(例えば「ボタンを押せば未知の演出へ!!」など)を報知するとともに、演出用操作部材45を用いた所定の指示入力(例えばプッシュボタン45B、45Cの押下操作など)を有効に検出する。このとき、所定の指示入力が検出されれば、図12(A)に示すメインメニューにて「パスワード入力」の項目が選択された場合と同様にして、管理サーバ1000から発行されるパスワードを取得するための2次元コードを表示した後、パスワード入力画面にてパスワードの入力を受け付ける。そして、パスワードの照合結果が正当なものであれば、遊技者データベースに格納された各種データに示される以前の遊技履歴に、簡単スタートによる遊技開始後の遊技履歴を反映(上乗せ)することで、新たな演出設定が行われるようにすればよい。この場合、パスワード取得用の2次元コードに、簡単スタートによる遊技開始後の遊技履歴を示す情報を含めることで、管理サーバ1000から発行されるパスワードを取得するときに、遊技者データベースにおいて遊技履歴を示す各種データが更新されるようにしてもよい。あるいは、管理サーバ1000から発行されるパスワードを取得するときには、遊技者データベースの更新は行わず、遊技終了時に表示された遊技履歴更新用の2次元コード(遊技後コード)を用いた遊技後コード受付要求が送信されたときに、遊技者データベースにおいて遊技履歴を示す各種データが更新されるようにしてもよい。
このように、簡単スタートによる遊技を開始した後でも、管理サーバ1000にて発行されたパスワードを遊技機1に入力することで、以前の遊技履歴に今回の遊技履歴を反映(上乗せ)して、新たな遊技態様の設定を行うことができるようにしてもよい。これにより、柔軟な遊技態様の設定が可能になり、遊技者による指示入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。なお、遊技履歴に代えて、あるいは遊技履歴とともに、遊技者に対して付与された所定特典(あるいは、その交換価値)についても、簡単スタートによる遊技を開始した後であっても、以前に付与された所定特典(あるいは、その交換価値)に今回付与された所定特典(あるいは、その交換価値)を反映(上乗せ)して、新たな遊技態様の設定を行うことができるようにしてもよい。
上記実施の形態では、パスワードの入力があるときに、パスワードの入力がないときよりも、遊技者にとって有利度が高くなるように演出設定や遊技設定が行われてもよいものとして説明した。この場合、パスワードの入力が行われたときに、これに応じた演出設定や遊技設定が直ちに行われてもよいし、遊技者にとって有利度が高くなる演出や遊技が実行可能になるまで、パスワードの入力に応じた演出設定や遊技設定が行われないようにしてもよい。一例として、遊技機1がスロットマシン1Bである場合、図9に示すステップS40の演出用設定処理が実行されて図12(A)に示されたメインメニューが表示されたときには、ATの潜伏期間ではなく、潜伏示唆演出が実行されない状態であるとする。このとき、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、パスワードの入力が行われたことに応じて、潜伏示唆演出が行われるための演出設定(例えばパスワード入力フラグをオン状態にセットすることなど)を行わないが、コインやポイントのような所定特典(あるいは、その交換価値)を付与する。その後、スロットマシン1Bにおける遊技が進行して、ATの潜伏期間となったときには、先に付与されたコインやポイントを使用することで、潜伏示唆演出を実行するための演出設定を行うことができるようにしてもよい。一方、ATの潜伏期間にならずにスロットマシン1Bでの遊技を終了させる場合には、遊技者データベースにおける各種データを更新することなどにより、パスワードの入力に応じて付与されたコインやポイントが、獲得コインや獲得ポイントとして蓄積されるようにすればよい。このように、パスワードの入力が行われることにより所定価値が付与された後に、その所定価値を使用して演出設定や遊技設定を可能にすることで、遊技者が不利益を受けることなく、遊技者の意思を反映しつつ、遊技者にとって有利度が高くなるような演出設定や遊技設定を行うことができ、遊技者による指示入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図15(A)に示すような2次元コードを画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示領域に表示させることにより、遊技機IDに基づいて作成された所定情報を出力するものとして説明した。また、上記実施の形態では、図15(B)に示すようなパスワード入力画面が表示されたときに演出用操作部材45を用いた所定の指示入力を検出することにより、パスワードなどの入力情報が受け付けられるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれらに限定されず、例えば2次元コードやパスワードを印刷したチケットを発行したり読み取ったりすることで、所定情報の出力や入力情報の受付などが行われるようにしてもよい。あるいは、遊技機1と端末装置1001との間で無線または有線により通信を行い、所定情報の出力や入力情報の受付などが行われるようにしてもよい。
上記実施の形態では、遊技機1ごとに付与された固有の識別情報となる遊技機IDに基づいて、2次元コードの生成やパスワードの発行が行われるものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、予め用意された複数種類の特定情報から遊技機1ごとに選択された特定情報に基づいて、2次元コードの生成やパスワードの発行が行われるようにしてもよい。この場合、特定情報の種類数は、遊技機1ごとに付与される遊技機IDの数よりも少ないが、例えば遊技場(遊技ホール)に設置される遊技機1ごとに異なる特定情報が付与できる程度の所定数であればよい。遊技機1ごとに選択された特定情報は、例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のROMにおける所定領域に予め記憶されればよい。このようにしても、1の遊技場(遊技ホール)に設置された遊技機1の範囲では、複数の遊技機1におけるパスワードの流用を防止して、適切な演出設定により遊技の興趣を向上させることができる。
上記実施の形態では、図15(A)に示すような2次元コードを端末装置1001のカメラ部160で読み取ることにより、端末装置1001から管理サーバ1000へとアクセスして、パスワードの発行を受けたり、遊技履歴などを示す各種情報を更新したりするものとして説明した。しかしながら、この発明はこれに限定されず、例えば端末装置1001において、制御部110が記憶部120から読み出したコンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)を実行することにより、上記実施の形態における管理サーバ1000と同様の構成や機能を、端末装置1001において実現できるようにしてもよい。このように、端末装置1001は、遊技機1から取得した2次元コードなどの所定情報に基づいて、図15(B)に示すようなパスワード入力画面などにて遊技機1に入力するパスワードとなる設定指示情報を、遊技者に提示することができればよい。
上記実施の形態では、遊技機1が備える演出用操作部材45を用いて、遊技者による所定の指示操作を指示入力として、機械的、電気的、あるいは、電磁的に検知できるものとして説明した。その他にも、遊技者による指示入力を検出するための構成として、例えば赤外線センサや超音波センサ、CCDセンサ、CMOSセンサのように、遊技者による所定の指示入力行為を検出できるセンサを用いてもよい。所定のカメラを用いて遊技者の手などを撮影した結果を解析(ビデオ式モーションキャプチャ)して、遊技者による指示入力を検出できるようにしてもよい。
遊技制御基板21から演出制御基板31といったサブ側の制御基板に対して送信される制御コマンドとして、例えば可変表示を開始するときに、可変表示時間やリーチ演出の種類などの可変表示態様を示す1つの変動パターン指定コマンドを送信してもよいし、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板31の側(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32など)に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ22では、1つ目のコマンドとして、いわゆる擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の前)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドとして、リーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には、いわゆる第2停止の後)の可変表示時間や可変表示態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、2つのコマンドから導かれる可変表示時間に基づいて可変表示における演出制御を行うようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ22の方では2つのコマンドのそれぞれにより可変表示時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な可変表示態様については演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUで選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込み内で2つのコマンドを送信するようにしてもよいし、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込みにおいて)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。また、それぞれのコマンドで示される可変表示態様はこの例に限定されるものではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知することで、変動パターン指定コマンドとして予め記憶して用意すべきデータ量を削減することができる。
パチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bといった遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、リーチ演出や予告演出といった所定演出を実行するための画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bによる画像表示制御やスピーカ42による音声出力制御、演出用発光部材43に含まれる遊技効果ランプや装飾用LEDによる点灯制御を含めた各種の演出動作制御などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのコンピュータプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bといった遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのコンピュータプログラムおよびデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたコンピュータプログラムおよびデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
以上説明したように、上記実施の形態では、例えば図16に示すステップS348の処理にて、遊技機1に入力されたパスワードが遊技機1に記憶された遊技機IDと予め定められた対応関係があるか否かに応じた遊技機IDの照合を行う。このような遊技機IDの照合結果に応じて、ステップS356の処理による演出設定が行われるか否かにより、異なる遊技態様が設定される。これにより、パスワードに基づく遊技態様の設定が他の遊技機1に流用されることを防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
例えば図24に示すように、パスワードの入力があるときには、パスワードの入力がないときとは異なる割合で、突確時や小当り時に対応した演出モードが決定される。このように、遊技機IDの照合結果に応じて異なる割合で特定演出が実行されるので、多様な演出を含めた多様な遊技を実行可能にするとともに遊技者による指示入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
図24に示されたモードA〜モードCの演出モードは、突確時に対応して遊技状態が確変状態となっている可能性を示唆する。したがって、遊技機IDの照合結果に応じて遊技状態が示唆される割合を異ならせて、遊技の興趣を向上させることができる。
管理サーバ1000に記憶される遊技管理情報としての遊技履歴情報に基づく所定条件が成立したか否かに応じて、遊技機1において異なる遊技態様を設定可能なパスワードが発行される。このように、遊技機1における遊技履歴に応じて異なる遊技態様の設定が可能になることで、遊技者の遊技意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
遊技者に付与されたコインやポイントを所定特典として用いることで、遊技機1において設定される遊技態様を変更可能なパスワードが管理サーバ1000にて発行される。このように、遊技者に付与された所定特典を用いて異なる遊技態様の設定が可能になることで、遊技者の遊技意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
図25に示すような特典付与示唆演出では、例えばコインといった所定特典が付与されるか否かに基づいて、「○」または「×」の選択肢に対応する演出結果のように所定の遊技特典が付与されるか否かを示唆する演出態様と、「コイン」の選択肢に対応する演出結果のように遊技特典とは異なる所定特典が付与されたことを示唆する演出態様とのうち、いずれかの演出態様となる。パスワードの入力があるときには、こうした特典付与示唆演出が実行されることで、遊技者による指示入力を促進して、特典の付与に関する遊技の興趣を向上させることができる。
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) この実施の形態における遊技機1の一例のパチンコ遊技機1Aおよびスロットマシン1Bは、所定の遊技を行なうことが可能な遊技機である。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の遊技を開始するための開始操作(たとえば、図12(A)の「パスワード入力」,開始ボタン操作など)が受付けられる(たとえば、図16のステップS344〜S347)。遊技制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の遊技を終了させるための終了操作(たとえば、図12(B)の「2次元コードの作成」操作など)が受付けられる(たとえば、図14のステップS376)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作が受付けられてから終了操作が受付けられるまでの遊技履歴情報(たとえば、レベル,達成ミッションなどの遊技履歴情報)が蓄積される(たとえば、図9のステップS41,S42)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられたことに基づいて、蓄積された遊技履歴情報(たとえば、遊技履歴情報を示す2次元コード)が出力される(たとえば、図14のステップS377,S378)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、遊技における所定演出の演出状態(たとえば、音量設定,輝度設定,演出モード設定,キャラ設定などの演出設定情報)が(たとえば、設定変更操作に応じて、開始操作に応じて、遊技の進行に応じて)変更される(たとえば、図28のステップS391〜S394、図16のステップS358)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、変更された演出状態に応じて所定演出が実行される(たとえば、図28のステップS396A〜S396C)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられたことを条件として演出状態が初期状態とされる(たとえば、図14のステップS379)。
これにより、遊技における所定演出の演出状態が変更されたとしても所定の遊技を終了させるための終了操作が受付けられたことを条件として演出状態が初期状態とされる。その結果、遊技者が意図しない演出状態で遊技を強いられるおそれを低減することができる。
(1−2) 上記(1−1)において、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作が受付けられたことを条件として演出状態が変更される(たとえば、図16のステップS358)。
これにより、演出状態を変更するためには遊技者は開始操作をしなければならない。その結果、遊技者に対して開始操作を促すことができる。
(1−3) 上記(1−1)または(1−2)において、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作が受付けられたことを条件として演出状態の変更が許容される(たとえば、図16のステップS359で音量設定フラグが許可に設定され、図11のステップS305で「音量設定」ボタンが図12(B)で示されるように表示され、音量の設定が可能となる)。
これにより、演出状態を変更するためには遊技者は開始操作をしなければならない。その結果、遊技者に対して開始操作を促すことができる。
(1−4) 上記(1−1)から(1−3)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、音量調整操作に応じて前記所定演出(たとえば、遊技機1で実行されるすべての音を発生する演出)の音量が調整される(たとえば、図28のステップS391〜S394)。
これにより、遊技者は、所定演出の音量を調整できる。その結果、好適な環境での遊技を提供することができる。
(1−5) 上記(1−1)から(1−4)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられることなく所定の遊技終了判定条件が成立したとき(たとえば、新たに開始操作が行なわれたとき、遊技されることなく所定時間が経過したとき)にも、演出状態が変更される(たとえば、新たに開始操作が行なわれたときは、図16のステップS358でパスワードに基づく設定音量が設定され、遊技されることなく所定時間が経過したときには、図9のステップS44,S45で音量設定が初期化される)。
これにより、具体的には、演出状態が初期状態とされる、または、新たに開始操作を行なった遊技者により変更された演出状態とされる。その結果、遊技者が意図しない演出状態で遊技を強いられるおそれをさらに低減することができる。
(2−1) この実施の形態における遊技機1の一例のパチンコ遊技機1Aおよびスロットマシン1Bは、所定の遊技を行なうことが可能な遊技機である。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の遊技を開始するための開始操作(たとえば、図12(A)の「パスワード入力」操作など)が受付けられる(たとえば、図16のステップS344〜S347)。遊技制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の遊技を終了させるための終了操作(たとえば、図12(B)の「2次元コードの作成」操作など)が受付けられる(たとえば、図14のステップS376)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、遊技における所定演出の演出状態(たとえば、音量設定,輝度設定,演出モード設定,キャラ設定などの演出設定情報)が演出状態の変更操作に応じて変更される(たとえば、図28のステップS391〜S394)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、変更された演出状態が記憶される(たとえば、図28のステップS394)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、記憶された演出状態に応じて所定演出が実行される(たとえば、図28のステップS396A〜S396C)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられたことに基づいて、記憶された演出状態を特定可能な情報(たとえば、演出状態を示す2次元コード)が出力される(たとえば、図14のステップS377,S378)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、出力された情報から特定される演出状態を特定可能な情報(たとえば、演出状態を示すパスワード)が開始操作において受付けられる(たとえば、図16のステップS344〜S347)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作において受付けられた情報から特定される演出状態に変更する(たとえば、図16のステップS358)。
これにより、遊技の開始時に前回の遊技の終了時の演出状態に変更されることで、遊技者が好みの状態に変更した演出状態が引継がれる。その結果、遊技の演出状態の変更において遊技の興趣を向上させることができる。
(2−2) 上記(2−1)において、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、遊技履歴情報(たとえば、レベル,達成ミッションなどの遊技履歴情報)が蓄積される(たとえば、図9のステップS41,S42)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、蓄積された遊技履歴情報に応じて変更可能な演出状態が異ならせられる(たとえば、図16のステップS357B,S359、図11のステップS305)。
これにより、遊技履歴情報の蓄積に応じて変更可能な演出状態が変わる。その結果、遊技履歴情報を蓄積するために遊技者による遊技を促進させることができる。
(2−3) 上記(2−1)または(2−2)において、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、音量調整操作に応じて所定演出(たとえば、遊技機で実行されるすべての音を発生する演出)の音量が調整される(たとえば、図28のステップS391〜S394)。
これにより、遊技者は、所定演出の音量を調整できる。その結果、好適な環境での遊技を提供することができる。
(2−4) 上記(2−1)から(2−3)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられたことを条件として演出状態が初期状態とされる(たとえば、図14のステップS379)。
これにより、遊技における所定演出の演出状態が変更されたとしても所定の遊技を終了させるための終了操作が受付けられたことを条件として演出状態が初期状態とされる。その結果、遊技者が意図しない演出状態で遊技を強いられるおそれを低減することができる。
(2−5) 上記(2−4)において、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられることなく所定の遊技終了判定条件が成立したとき(たとえば、新たに開始操作が行なわれたとき、遊技されることなく所定時間が経過したとき)にも、演出状態が変更される(たとえば、新たに開始操作が行なわれたときは、図16のステップS358でパスワードに基づく設定音量が設定され、遊技されることなく所定時間が経過したときには、図9のステップS44,S45で音量設定が初期化される)。
これにより、具体的には、演出状態が初期状態とされる、または、新たに開始操作を行なった遊技者により変更された演出状態とされる。その結果、遊技者が意図しない演出状態で遊技を強いられるおそれをさらに低減することができる。
(3−1) この実施の形態における遊技機1の一例のパチンコ遊技機1Aおよびスロットマシン1Bは、識別情報(たとえば、飾り図柄)の可変表示が実行される第1表示領域(たとえば、画像表示装置41A)と前記第1表示領域と異なる第2表示領域(たとえば、サブ表示装置41B)とを有し、所定の遊技を行なうことが可能な遊技機である。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の開始操作(たとえば、図12(A)の「パスワード入力」,開始ボタン操作など)が受付けられる(たとえば、図16のステップS344〜S347)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の終了操作(たとえば、図12(B)の「2次元コードの作成」操作など)が受付けられる(たとえば、図14のステップS376)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作が受付けられてから終了操作が受付けられるまでの特定期間において、所定の遊技に基づく遊技履歴情報(たとえば、レベル,達成ミッションなどの遊技履歴情報)が蓄積される(たとえば、図9のステップS41,S42)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、第1表示領域で識別情報の可変表示が実行されている期間は、開始操作を受付けるための案内情報を第2表示領域に表示する制御が実行される(たとえば、図11のステップS304)。
これにより、第1表示領域で識別情報の可変表示が実行されていても、第2表示領域での案内情報に基づいて開始操作が受付けられ、遊技履歴の蓄積が開始される。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−2) この実施の形態における遊技機1の一例のパチンコ遊技機1Aおよびスロットマシン1Bは、識別情報(たとえば、飾り図柄)の可変表示が実行される第1表示領域(たとえば、画像表示装置41A)と前記第1表示領域と異なる第2表示領域(たとえば、サブ表示装置41B)とを有し、所定の遊技を行なうことが可能な遊技機である。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の開始操作(たとえば、図12(A)の「パスワード入力」,開始ボタン操作など)が受付けられる(たとえば、図16のステップS344〜S347)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、所定の終了操作(たとえば、図12(B)の「2次元コードの作成」操作など)が受付けられる(たとえば、図14のステップS376)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作が受付けられてから終了操作が受付けられるまでの特定期間において、所定の遊技に基づく遊技履歴情報(たとえば、レベル,達成ミッションなどの遊技履歴情報)が蓄積される(たとえば、図9のステップS41,S42)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、第1表示領域で前記識別情報の可変表示が実行されている期間は、終了操作を受付けるための案内情報を第2表示領域に表示する制御が実行される(たとえば、図11のステップS305)。
これにより、第1表示領域で識別情報の可変表示が実行されていても、第2表示領域での案内情報に基づいて終了操作が受付けられ、遊技履歴の蓄積が終了される。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−3) 上記(3−1)または(3−2)において、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、特定期間において、蓄積されている遊技履歴情報を第2表示領域に表示する制御が実行される(たとえば、図9のステップS43)。
これにより、遊技者に現在の遊技履歴の蓄積状況を認識させることができる。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−4) 上記(3−1)から(3−3)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作として特定情報の入力操作が受付けられる(たとえば、図16のステップS344〜S347)。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、特定情報の入力操作に関わる情報を第2表示領域に表示する制御が実行される(たとえば、図16のステップS343)。
これにより、第1表示領域で識別情報の可変表示が実行されていても、第2表示領域での特定情報の入力操作に関わる情報に基づいて入力操作が受付けられ、遊技履歴の蓄積が開始される。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−5) 上記(3−1)から(3−4)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、終了操作が受付けられることに基づいて、蓄積された遊技履歴情報(たとえば、遊技履歴を示す2次元コード)を第2表示領域に表示する制御が実行される(たとえば、図14のステップS378)。
これにより、第1表示領域で識別情報の可変表示が実行されていても、蓄積された遊技履歴情報が第2表示領域に表示される。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−6) 上記(3−1)から(3−5)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、第1表示領域で識別情報の可変表示が実行されていない期間は、案内情報を第1表示領域に表示する制御が実行される(たとえば、図11のステップS304,S305)。
これにより、通常は識別情報の可変表示が実行されるような主たる表示領域に案内情報を表示させることができる。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−7) 上記(3−1)から(3−6)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32によって、開始操作が受付けられて特定期間に移行する前の所定の遊技に基づいた遊技履歴情報が蓄積される(たとえば、パスワードが受付けられている場合もいない場合も図9のステップS42において遊技履歴を更新記憶する)。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、特定期間に移行したときには移行の際の蓄積情報と併せて当該特定期間における遊技履歴情報が蓄積される(たとえば、パスワードが受付けられていた場合、図16のステップS354〜S356でパスワード入力前の選択範囲の遊技履歴が反映されてパスワードに基づく遊技履歴が設定され、図9のステップS42において当該遊技履歴を更新記憶する)。
これにより、遊技者が開始操作をせずに遊技をしていて、蓄積したい遊技履歴情報が発生した場合、開始操作をすることで、当該遊技履歴情報を蓄積することができる。その結果、遊技履歴を蓄積したい遊技者の利便性を向上させることができる。
(3−8) 上記(3−1)から(3−7)のいずれかにおいて、次のようにされる。演出制御用マイクロコンピュータ32に、第1表示領域に表示される画像の画像データと第2表示領域に表示される画像の画像データとが読出し可能に格納されるフレームバッファ(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ32のVRAM)が備えられる。
第1表示領域に表示される第1連携画像の画像データを格納する第1画像バッファ領域、および、第2表示領域に表示される第2連携画像の画像データを格納する第2画像バッファ領域は、フレームバッファにおいて、対応する第1表示領域および第2表示領域の配置状態に対応する位置に設定されて、共通の画像を描画可能とされている。
これにより、フレームバッファにおいて、第1表示領域に対する第2表示領域の配置状態に対応する位置に、第1画像バッファ領域と第2画像バッファ領域とが設定されている。このため、第1画像バッファ領域および第2画像バッファ領域に亘って共通の1の画像データとして第1連携画像の画像データおよび第2連携画像の画像データを描画することができるので、第1画像バッファ領域と第2画像バッファ領域とが、第1表示領域に対する第2表示領域の配置状態と無関係に設定される場合に比較して、画像データを描画する際における描画位置の指定等の処理を単純化できる。その結果、第1表示領域の他に第2表示領域を設けることによるフレームバッファの制御の複雑化を防止することができる。
(3−9) 上記(3−1)から(3−8)のいずれかにおいて、次のようにされる。第2表示領域は、前記第1表示領域と異なる表示面積と表示画素密度とを有する。演出制御用マイクロコンピュータ32に、第1表示領域に表示される画像の画像データと第2表示領域に表示される画像の画像データとが読出し可能に格納されるフレームバッファ(たとえば、演出制御用マイクロコンピュータ32のVRAM)が備えられる。
第1表示領域に表示される第1連携画像の画像データを格納する第1画像バッファ領域、および、第2表示領域に表示される第2連携画像の画像データを格納する第2画像バッファ領域は、フレームバッファにおいて、対応する第1表示領域および第2表示領域の表示面積の比率に対応した領域として設定されて、共通の画像を描画可能とされている。
演出制御用マイクロコンピュータ32によって、各画像バッファ領域に格納されている画像データの画像を、各画像バッファ領域に対応する第1表示領域または第2表示領域の表示画素密度に応じた倍率で拡大または縮小して表示する制御が実行される。
これにより、第1画像バッファ領域と第2画像バッファ領域では、表示画素密度が擬似的に同一とされる。このため、共通の画像データを描画するときに、画像を拡大や縮小して描画する必要がない。その結果、制御が複雑化してしまうことを防止できる。
また、各画像バッファ領域に描画された画像データが、各画像バッファ領域に対応する第1表示領域または第2表示領域の表示画素密度に応じた倍率にて拡大または縮小されて読み出される。このため、第1表示領域と第2表示領域として表示画素密度が同一のものを使用する必要がない。その結果、表示画素密度が異なる安価な表示装置を使用できるので、コストを削減することができる。
上記(3−8)および(3−9)について、以下に具体的に説明する。この実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ32と共動して画像表示装置41Aやサブ表示装置41Bの表示制御を行うVDPが演出制御基板31に搭載されている。
VDPは、スプライト画像として用いる画像要素データとしてのキャラクタ(人物、動物、文字、図形、記号等の画像データ、CGデータとも呼ぶ)などのデータが格納されるCGROM、フレームバッファ領域(VRAM領域)として使用されるSDRAM(シンクロナスDRAM)とともに表示制御回路を構成する。
演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、受信した演出制御コマンドに従って各種の画像データが記憶された画像データROMから必要なデータを読み出すための指令をVDPに出力する。画像データROMは、画像表示装置41Aやサブ表示装置41Bに表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像の画像データをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUの指令に応じて、画像データROMから画像データを読み出す。そして、VDPは、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
VDPは、VDPの各種設定などが格納されるシステムレジスタ、アトリビュート(キャラクタを描画する際に使用されるパラメータであり、キャラクタの描画順序や、色数、拡大縮小率、パレット番号、座標などを指定するデータ)が格納されるアトリビュートレジスタ、フレームバッファ領域の後述する描画領域への画像の描画制御を行う描画制御部、CGROMに格納されているCGデータをフレームバッファ領域に転送する制御を行うデータ転送制御部、フレームバッファ領域の後述する表示領域に格納されている画像データを表示するためのビデオ信号(R(赤)、G(緑)、B(青))信号及び同期信号を出力する表示制御部、表示制御部から出力されたビデオ信号をアナログ信号に変換して画像表示装置41Aやサブ表示装置41Bに出力するDAコンバータなどが搭載された集積回路である。
VDPの内部には、システムバス、CGバスが設けられており、システムバス及びCGバスはCPUインターフェイスを介して演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUと接続されているとともに、CGバスはCGバスインターフェイスを介してCGROMに接続されている。システムバスにはシステムレジスタが接続されているとともに、CGバスにはアトリビュートレジスタが接続されており、CPUは、システムレジスタ及びアトリビュートレジスタにアクセスできるようになっている。
また、描画制御部、データ転送制御部、表示制御部はシステムバスに接続されており、システムレジスタにアクセスできるようになっている。また、描画制御部、データ転送制御部はCGバスに接続されており、CGROM、アトリビュートレジスタにアクセスできるようになっている。
また、VDPの内部には、更にVRAMバスが設けられており、VRAMバスは、VRAMバスインターフェイスを介してSDRAMと接続されている。VRAMバスには、描画制御部、データ転送制御部、表示制御部が接続されており、VRAMバスを介してSDRAMのフレームバッファ領域にアクセスできるようになっている。
システムレジスタには、初期設定、描画、データ転送などの命令を格納するシステム制御レジスタ、後述する割込信号の出力命令などを格納する割込制御レジスタ、フレームバッファ領域における描画領域、パレットデータの配置領域などを格納する描画レジスタ、データ転送時の転送元のアドレス、転送先のアドレスなどを格納するデータ転送レジスタ、フレームバッファ領域における表示領域などを格納する表示レジスタなどが割り当てられている。
CPUインターフェイスは、Vブランク(画像を更新する周期)の開始毎にCPUに対してVブランク割込信号を出力するとともに、その他各種割込信号を、CPUに対して出力する。表示制御部は、表示レジスタにて指定されているフレームバッファ領域の画像データをビデオ信号として出力する表示処理を行う。
なお、SDRAMのフレームバッファ領域には、パレットデータが配置されるパレット領域、必要なキャラクタがCGROMから読み出されて格納されるキャラクタ用バッファ、描画制御部が画像を描画する際にパレットデータ(キャラクタの表示色が定義されたデータ)を一時的に保存するため、及び描画制御部が画像を描画する際にCGデータを一時的に保存するためのCG用バッファなどの各領域が割り当てられている。
また、フレームバッファ領域には、後述するように、画像表示装置41Aに表示される画像データが格納される第1描画領域(第1画像バッファ領域)、サブ表示装置41Bに表示される画像データが描画される第2描画領域(第2画像バッファ領域))、並びに第3描画領域(第3画像バッファ領域)が割り当てられており、これら各描画領域が、表示レジスタにて指定されることにより、第1描画領域に描画されて格納されている画像が画像表示装置41Aに表示され、第2描画領域または第3描画領域に描画されて格納されている画像がサブ表示装置41Bに表示される。
前述のように、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、CPUインターフェイスを介してシステムレジスタ及びアトリビュートレジスタにアクセスできるようになっており、前述した画像表示装置41Aやサブ表示装置41Bの表示パターンを定めたプロセスデータに従ってこれらシステムレジスタ及びアトリビュートレジスタに実行命令や必要なデータを格納することで、VDPを間接的に制御する。
プロセスデータには、Vブランク毎に演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUがシステムレジスタやアトリビュートレジスタに対して行う設定内容が定められている。システムレジスタの設定内容としては、描画、データ転送命令や、データ転送を行うCGデータやパレットデータ、アトリビュートの設定などがある。また、アトリビュートレジスタの設定内容は、アトリビュート、すなわちキャラクタを描画する際に使用されるパラメータそのものである。
また、プロセスデータには、Vブランク毎に画像の更新が行われるようにアトリビュートが設定されている。このため、画像の更新は、Vブランク毎に行われることとなる。
ここで、描画制御について簡潔に説明する。描画制御部が描画処理を行うためには、描画に必要なキャラクタがフレームバッファ領域に配置されている必要がある。すなわちスプライト画像のソースデータとなるキャラクタをフレームバッファ領域に配置する必要がある。
このため、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、各種の演出を実行する際に、当該演出の実行に必要な全てのキャラクタのCGROMからフレームバッファ領域への転送命令を行う。これに伴いデータ転送制御部によって演出の実行に必要な全てのキャラクタがフレームバッファ領域に配置されることとなる。演出を実行する場合には、何度も繰り返して同じキャラクタを描画に用いることが多いが、CGROMに格納されたデータは圧縮されており、これを読み出すのに時間を要するので、前述のように演出を実行する最初の段階で、必要な全てのキャラクタをフレームバッファ領域に配置することにより、各フレーム毎にCGROMからデータを読み出すのに比較して描画に要する時間が少なくて済むこととなる。なお、本実施例では、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUが演出を実行する際に、当該動画再生に必要な全てのキャラクタのCGROMからフレームバッファ領域への転送命令を行うようになっているが、描画に必要なキャラクタの転送命令をその都度行うようにしても良い。
また、描画制御部が描画処理を行うためには、アトリビュートレジスタにアトリビュートが設定されている必要がある。アトリビュートは、Vブランク毎に異なるため、Vブランク毎にプロセスデータに従ったアトリビュートをアトリビュートレジスタに格納する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは、演出を開始した後、Vブランク毎に、アトリビュートをアトリビュートレジスタに設定した後、アトリビュートの読込の実行を命令する。これに伴い描画制御部は、アトリビュートレジスタのアトリビュートを読み込んで、読込が終了すると読込終了割込信号の出力を命令する。これを受けて演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUは描画の実行を命令し、描画制御部は、読み込んだアトリビュートに従って第1描画領域や第2描画領域や第3描画領域に画像データの描画を行う。
また、画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bは、本実施例では、液晶パネルとバックライトとを有する液晶表示モジュールにて形成されており、該液晶表示モジュールの液晶パネルにより表示部(表示領域)が形成されている。このように、本実施例では液晶表示モジュールを使用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bは、飾り図柄の画像等を所定の解像度で表示することのできるものであれば、液晶以外の画像表示形態の表示装置、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクスLED、有機或いは無機のエレクトロルミネッセンス(EL)パネル等の表示装置により構成されてもよい。また、画像表示装置41Aにおいては、図柄表示装置11による特別図柄の変動表示期間中に、飾り図柄の変動表示を行う。
更に、画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bとが異なる表示面積と表示画素密度とを有している。本実施例では、画像表示装置41Aの総画素数は、横800ピクセル、縦600ピクセルとなっているとともに、サブ表示装置41Bの総画素数は、横400ピクセル、縦300ピクセルとなっている。なお、画像表示装置41Aに10インチの液晶パネルが用いられているとともに、サブ表示装置41Bに5インチの液晶パネルが用いられている。
また、前述した通り、SDRAMのフレームバッファ領域には、画像表示装置41Aに表示される第1画像データが描画される第1描画領域、サブ表示装置41Bに表示される第2画像データが描画される第2描画領域が割り当てられている。
そして、第1描画領域には、X軸方向(横方向)に800ピクセル、Y軸方向(縦方向)に600ピクセルの画素データを記憶可能なメモリ領域が割り当てられ、第2描画領域には、X軸方向(横方向)に400ピクセル、Y軸方向(縦方向)に300ピクセルの画素データを記憶可能なメモリ領域が割り当てられている。
なお、第1描画領域は、フレームバッファ領域においてX値及びY値が「0」となる基準点から所定領域に設定され、第2描画領域は、第1描画領域の近傍に設定される。
また、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMには、第1,2画像データをフレームバッファ領域のいずれの位置に描画するかを設定する描画領域設定テーブルが記憶される。この描画領域設定テーブルは、各画像データの項目に対応付けて、フレームバッファ領域におけるX軸方向(横方向)のX値及びY軸方向(縦方向)のY値、即ちSDRAMのメモリの番地を示す数値が登録される項目が設けられている。なお、描画領域設定テーブルにおけるX−X’値の項目には、各画像データにおける左上端から右上端までの数値が登録され、Y−Y’値の項目には、各画像データにおける左下端から右下端までの数値が登録される。
また、VDPの描画制御部は、フレームバッファ領域の各描画領域への画像の描画制御を行うときに、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMの描画領域設定テーブルを参照し、フレームバッファ領域におけるX軸方向(横方向)のX値及びY軸方向(縦方向)のY値、即ちSDRAMのメモリの番地を設定して、該設定された描画領域に、各画像データを描画するようになっている。
また、フレームバッファ領域において、第1画像データが描画される第1描画領域と、第2画像データが描画される第2描画領域とは、画像表示装置41Aの表示部及びサブ表示装置41Bの表示部の配置状態に対応する位置に設定される。
第1,2画像データには、各画像データにおいて、スプライト画像を重畳して描画する際に用いるZ値が設定されるようになっており、演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMには、第1,2画像データのZ値を設定するZ値設定テーブルが記憶されている。このZ値設定テーブルは、各画像データの項目に対応付けて、スプライト画像を描画するときに用いるZ値が登録されている。小さいZ値を有するスプライト画像が手前側、大きいZ値を有するスプライト画像が奥側に描画される。つまり、Z値が大きい値であるスプライト画像上に、Z値が小さい値であるスプライト画像が重なるように描画され、Z値が小さい値であるスプライト画像が優先的に表示される。
また、本実施例の画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bは、それぞれ個別の画像データを表示できるとともに、それぞれの画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに表示される画像中のキャラクタ等が連携する連携画像データを表示できる。
フレームバッファ領域には、第2描画領域が第1描画領域と重畳しない位置に設定される。なお、本実施例では、前述した描画領域設定テーブルにより、第1描画領域と第2描画領域とが、画像表示装置41Aの表示部及びサブ表示装置41Bの表示部の配置状態に対応する位置に設定される。また、VDPの描画制御部が、画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに表示される画像データを描画するときには、フレームバッファ領域における第1描画領域及び第2描画領域のそれぞれに、スプライト画像の各キャラクタを別個に配置して描画するようになっている。なお、前述の連携画像データを描画するときには、第1描画領域及び第2描画領域を単一の領域として描画する。
そして、第1描画領域に描画された第1連携画像データ(第1連携画像)を画像表示装置41Aに表示させるとともに、第2描画領域に描画された第2連携画像データ(第2連携画像)をサブ表示装置41Bに表示させる。このようにすることで、連携画像データをそれぞれの画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに表示できる。
また、画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに表示される連携画像データの例としては、画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに亘って描画される1つの画像であってもよいし、画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに亘って描画されるキャラクタ(エフェクト映像)等でもよいし、画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bとの間でキャラクタが移動する動画であってもよい。
また、連携画像データは、先読み連続予告演出におけるカウントダウンに関する画像であっても良いし、操作予告演出における期待度が異なるキャラクタ表示等の画像であっても良い。また、これら予告演出ではなく、予告に関係しない画像、たとえば、非稼動状態にあるときに実行されるデモ演出の画像や、遊技方法の説明画像であっても良いし、携帯電話連動型の遊技機であれば、これら携帯電話に記憶されたデータや携帯電話を介してサーバに記憶されたデータを用いた連動遊技に関する説明画像であっても良いし、これら連動遊技において遊技者が獲得したレベルや称号等の画像であっても良い。
この連携画像データを画像表示装置41A及びサブ表示装置41Bに表示する場合には、スプライト画像の各キャラクタが有するX値及びY値の情報を、そのままフレームバッファ領域におけるX値及びY値、即ちSDRAMのメモリの番地の指定に用いることができるので、フレームバッファ領域に描画を行うための制御を簡素化することができる。
次に、画像表示装置41Aとサブ表示装置41B、及びこれらに表示される画像データが格納されるフレームバッファ領域について詳述する。この例では、画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bとが異なる表示面積と表示画素密度とを有し、画像表示装置41Aの総画素数は、横800ピクセル、縦600ピクセルとなっているとともに、サブ表示装置41Bの総画素数は、横640ピクセル、縦480ピクセルとなっている。なお、画像表示装置41Aに10インチの液晶パネルが用いられているとともに、サブ表示装置41Bに5インチの液晶パネルが用いられている。つまり、サブ表示装置41Bが画像表示装置41Aよりも表示画素密度が高い(画素サイズの小さい)表示装置となっている。
SDRAMのフレームバッファ領域には、画像表示装置41Aに表示される第1画像データ(第1連携画像)が描画される第1描画領域(第1画像バッファ領域)と、サブ表示装置41Bに表示される第2画像データ(第2連携画像)を描画される第2描画領域(第2画像バッファ領域)とが割り当てられている。そして、第1描画領域には、X軸方向(横方向)に800ピクセル、Y軸方向(縦方向)に600ピクセルが割り当てられ、第2描画領域には、X軸方向(横方向)に400ピクセル、Y軸方向(縦方向)に300ピクセルが割り当てられる。
なお、画像表示装置41Aに表示される第1画像データを読み出す第1描画領域とサブ表示装置41Bに表示される第2画像データを読み出す第2描画領域とは、対応する画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bの表示面積の比率のみに対応した領域として設定されて、共通の画像データを描画可能とされている。
この例では、第1描画領域の総画素数は、画像表示装置41Aの総画素数と同一となっている。また、第2描画領域の総画素数は、サブ表示装置41Bの総画素数よりも小さくなっている。そして、サブ表示装置41Bに表示される第2画像データを描画するときには、第2描画領域を用いるようになっている。
なお、VDPの描画制御部が、第1描画領域を用いて画像表示装置41Aに表示される第1画像データを描画するとともに、第2描画領域を用いてサブ表示装置41Bに表示される第2画像データを描画するときには、フレームバッファ領域における第1描画領域及び第2描画領域のそれぞれに、同一の解像度となっているスプライト画像を描画する。
そして、第1描画領域にて描画された第1画像データは、等倍の総画素数で画像表示装置41Aに表示される。また、第2描画領域にて描画された第2画像データは、総画素数をサブ表示装置41Bの総画素数に拡大してサブ表示装置41Bに表示をする。なお、この例では、第2描画領域にて描画された第2画像データが、横400ピクセル、縦300ピクセルとなっており、この第2画像データを160%拡大(スケールアップ)して横640ピクセル、縦480ピクセルの画像データとしてサブ表示装置41Bに表示している。
なお、第2画像データを160%拡大(スケールアップ)する際には、例えば、5ピクセルの画像データを8分割し、分割された1つ画像データを1ピクセルとして8ピクセルの画像データに変換したり、隣接するピクセル同士の間に、該ピクセル同士を平均した新たなピクセルを生成して、第2画像データの総画素数を拡大したりする方法が用いられる。更になお、従来公知の画像コンバート処理により第2画像データを拡大してもよい。
このように画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bのうち、表示画素密度が高いサブ表示装置41Bに対応する第2描画領域の第2画像データを、表示画素密度が低い画像表示装置41Aの表示画素密度と同一の画素密度の画像データとして描画し、この第2描画領域に描画された低い画素密度の第2画像データを拡大して読み出して表示画素密度が高いサブ表示装置41Bに表示することで、フレームバッファ領域において描画される画像データの画素密度を同一にできるので、描画処理を効率的に行えるとともに、データ量が大きい高い画素密度の画像データを記憶しておく必要がないので、描画する画像データのデータ量を低減することができる。
また、この例では、画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bとで異なる解像度の液晶パネルを用いても、描画処理を効率的に行うことができるので、画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bとに用いる液晶パネルを、それぞれ異なるメーカーから調達できるようになるため、スマートフォン(携帯電話)などの普及により低コストで安価に流通している小型で高解像度の液晶パネルをサブ表示装置41Bとして用いることができ、パチンコ遊技機1Aおよびスロットマシン1Bの製造コストを低減できるようになる。
なお、この例では、表示画素密度が高いサブ表示装置41Bに対応する第2描画領域の第2画像データを、表示画素密度が低い画像表示装置41Aの表示画素密度と同一の画素密度の画像データとして描画し、この第2描画領域に描画された低い画素密度の第2画像データを拡大して読み出して表示画素密度が高いサブ表示装置41Bに表示するようにしているが、本発明はこれに限ることなく、サブ表示装置41Bが画像表示装置41Aよりも表示画素密度が低い(画素サイズの大きい)表示装置として構成し、この表示画素密度が低いサブ表示装置41Bに対応する第2描画領域の第2画像データを、表示画素密度が高い画像表示装置41Aの表示画素密度と同一の画素密度の画像データとして描画し、この第2描画領域に描画された高い画素密度の第2画像データを縮小して読み出して表示画素密度が低いサブ表示装置41Bに表示するようにしてもよい。
例えば、画像表示装置41Aに表示される第1画像データを読み出す第1描画領域とサブ表示装置41Bに表示される第2画像データを読み出す第2描画領域とは、対応する画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bの表示面積の比率のみに対応した領域として設定されて、共通の画像データを描画可能とし、かつ第1描画領域の総画素数は、画像表示装置41Aの総画素数と同一とし、第2描画領域の総画素数は、サブ表示装置41Bの総画素数よりも大きくする。
この例では、画像表示装置41Aの総画素数は、横800ピクセル、縦600ピクセルとなっているとともに、サブ表示装置41Bの総画素数は、横320ピクセル、縦240ピクセルとなっている。なお、画像表示装置41Aに10インチの液晶パネルが用いられているとともに、サブ表示装置41Bに5インチの液晶パネルが用いられている。つまり、サブ表示装置41Bが画像表示装置41Aよりも表示画素密度が低い(画素サイズの大きい)表示装置となっている。
SDRAMのフレームバッファ領域には、画像表示装置41Aに表示される第1画像データ(第1連携画像)が描画される第1描画領域(第1画像バッファ領域)と、サブ表示装置41Bに表示される第2画像データ(第2連携画像)が描画される第2描画領域(第2画像バッファ領域)が割り当てられている。そして、第1描画領域には、X軸方向(横方向)に800ピクセル、Y軸方向(縦方向)に600ピクセルが割り当てられ、第2描画領域には、X軸方向(横方向)に400ピクセル、Y軸方向(縦方向)に300ピクセルが割り当てられる。
この例では、第1描画領域の総画素数は、画像表示装置41Aの総画素数と同一となっている。また、第2描画領域の総画素数は、サブ表示装置41Bの総画素数よりも大きくなっている。そして、サブ表示装置41Bに表示される第2画像データを描画するときには、第2描画領域を用いるようになっている。
なお、VDPの描画制御部が、第1描画領域を用いて画像表示装置41Aに表示される第1画像データを描画するとともに、第2描画領域を用いてサブ表示装置41Bに表示される第2画像データを描画するときには、フレームバッファ領域における第1描画領域及び第2描画領域のそれぞれに、同一の解像度となっているスプライト画像を描画する。
そして、第1描画領域にて描画された第1画像データは、等倍の総画素数で画像表示装置41Aに表示される。また、第2描画領域にて描画された第2画像データは、総画素数をサブ表示装置41Bの総画素数に縮小してサブ表示装置41Bに表示をする。なお、この例では、第2描画領域にて描画された第2画像データが、横400ピクセル、縦300ピクセルとなっており、この第2画像データを80%縮小(スケールダウン)して横320ピクセル、縦240ピクセルの画像データとしてサブ表示装置41Bに表示している。
なお、第2画像データを80%縮小(スケールダウン)する際には、例えば、5ピクセルの画像データを4分割し、分割された1つ画像データを1ピクセルとして4ピクセルの画像データに変換したり、いくつかのピクセルを間引きしたりする方法が用いられる。更になお、従来公知の画像コンバート処理により第2画像データを縮小してもよい。
このようにすることで、フレームバッファ領域において描画される各画像データの画素密度を同一にできるので、描画処理を効率的に行えるとともに、表示画素密度が低いサブ表示装置41Bには、高い画素密度の画像データとして描画された画像が縮小して表示されるので、精密な画像表示を行うことができ、パチンコ遊技機1Aおよびスロットマシン1Bの演出効果を高めることができる。
以上の例によれば、第1描画領域と第2描画領域では、表示画素密度が擬似的に同一とされているので、共通の画像データを描画するときに、画像を拡大や縮小して描画する必要がないので、制御が複雑化してしまうことを防止できるとともに、各描画領域に描画された画像データが、各描画領域に対応する画像表示装置41Aまたはサブ表示装置41Bの表示画素密度に応じた倍率にて拡大または縮小されて読み出されるため、画像表示装置41Aとサブ表示装置41Bとして表示画素密度が同一のものを使用する必要がないので、表示画素密度が異なる安価な表示装置を使用できるので、コストを削減することができる。
(4−1) この実施の形態における遊技システムは、所定の遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bなど)と、所定の処理を行う情報処理装置(例えば管理サーバ1000など)とを備える遊技システム(例えば遊技システム900など)であって、
前記遊技機は、遊技者による指示入力を検出して設定指示情報(例えばパスワードなど)を受け付ける情報受付手段(例えばスティックコントローラ45Aや図16のステップS344〜S353の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、
前記遊技機の外部にて取得可能な所定情報(例えば2次元コードなど)を出力する情報出力手段(例えば画像表示装置41A、サブ表示装置41B、図13のステップS328〜S330の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、
特定情報(例えば遊技機IDなど)を記憶する特定情報記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のROMなど)と、遊技の実行を制御する遊技制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22や演出制御用マイクロコンピュータ32など)とを備え、
前記情報処理装置は、前記所定情報に基づいて前記設定指示情報を発行する情報発行手段(例えば図21のステップS506の処理を実行する制御部210など)を備え、
前記情報出力手段は、前記特定情報に基づいて前記所定情報を生成する情報生成手段(例えば図13のステップS328、S329の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を含み、
前記情報受付手段は、前記指示入力の検出結果に応じた入力情報と前記特定情報に予め定められた対応関係があるか否かに基づいて、前記設定指示情報として受付可能か否かを判定する情報判定手段(例えば図16のステップS348、S349の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を含み、
前記遊技制御手段は、前記情報判定手段による判定結果に応じて遊技態様を設定する遊技態様設定手段(例えば図16のステップS356の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を含む。
このような構成によれば、指示入力の検出結果に応じた入力情報と特定情報に予め定められた対応関係があるか否かに基づいて、設定指示情報として受付可能か否かを判定し、その判定結果に応じて遊技態様が設定される。これにより、遊技態様の設定が流用されることを防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−2) この実施の形態における遊技機1は、所定の遊技を行う遊技機(例えばパチンコ遊技機1Aやスロットマシン1Bなど)であって、
遊技者による指示入力を検出して設定指示情報(例えばパスワードなど)を受け付ける情報受付手段(例えばスティックコントローラ45Aや図16のステップS344〜S353の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、
前記遊技機の外部にて情報処理装置が取得可能な所定情報(例えば2次元コードなど)を出力する情報出力手段(例えば画像表示装置41A、サブ表示装置41B、、図13のステップS328〜S330の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、
特定情報(例えば遊技機IDなど)を記憶する特定情報記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のROMなど)と、遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ22や演出制御用マイクロコンピュータ32など)とを備え、
前記情報出力手段は、前記特定情報に基づいて前記所定情報を生成する情報生成手段(例えば図13のステップS328、S329の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を含み、
前記情報受付手段は、前記指示入力の検出結果に応じた入力情報が前記特定情報と予め定められた対応関係があるか否かに基づいて、前記情報処理装置にて取得した前記所定情報に基づき発行された設定指示情報として受付可能か否かを判定する情報判定手段(例えば図16のステップS348、S349の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を含み、
前記遊技制御手段は、前記情報判定手段による判定結果に応じて遊技態様を設定する遊技態様設定手段(例えば図16のステップS356の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)を含む。
このような構成によれば、指示入力の検出結果に応じた入力情報と特定情報に予め定められた対応関係があるか否かに基づいて、設定指示情報として受付可能か否かを判定し、その判定結果に応じて遊技態様が設定される。これにより、遊技態様の設定が流用されることを防止して、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−3) 上記(4−1)または(4−2)において、次のようにされる。前記遊技制御手段は、前記情報判定手段による判定結果に応じて異なる割合で特定遊技を実行する(例えば図24参照)ように構成されてもよい。
このような構成においては、設定指示情報が受け付けられたか否かに応じて異なる割合で特定遊技が実行されるので、多様な遊技を実行可能にするとともに指示入力を促進して、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−4) 上記(4−3)において、次のようにされる。前記遊技制御手段は、前記特定遊技として遊技状態を示唆する遊技の実行を制御する(例えば図24に示されたモードA〜モードCへの移行など)ように構成されてもよい。
このような構成においては、設定指示情報が受け付けられたか否かに応じて遊技状態が示唆される割合を異ならせて、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−5) 上記(4−1)、(4−3)または(4−4)において、次のようにされる。前記遊技機は、遊技に関連する遊技関連情報(例えば遊技履歴情報など)を特定可能に記憶する遊技関連情報記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMなど)を備え、前記情報生成手段は、前記遊技関連情報に基づいて前記所定情報を生成し(例えば図12(B)に示す「2次元コードの作成」が選択された場合に遊技後の2次元コードを生成する部分など)、前記情報処理装置は、前記所定情報に基づいて遊技管理情報(例えば遊技履歴情報など)を記憶する遊技管理情報記憶手段(例えば記憶部220に設けられた遊技者データベースなど)を備え、前記情報発行手段は、前記遊技管理情報に基づく所定条件(例えば経験値が所定値に達してレベルが加算されたことなど)が成立したか否かに応じて、前記遊技態様設定手段により異なる遊技態様を設定可能な設定指示情報を発行する(例えばステップS505の処理による読出結果に基づいてステップS506の処理を実行する部分など)ように構成されてもよい。
このような構成においては、遊技管理情報に基づく所定条件が成立したか否かに応じて、異なる遊技態様を設定可能な設定指示情報が発行されることで、遊技者の遊技意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−6) 上記(4−1)、(4−3)または(4−4)において、次のようにされる。前記遊技機は、遊技に基づく特定条件が成立したときに、遊技者にとって有利な遊技価値を有する遊技特典(例えば大当り遊技状態やボーナスなど)とは異なる所定特典(例えば金・銀・銅のコインなど)を付与する特典付与手段(例えばステップS223の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、遊技に関連する遊技関連情報(例えば遊技履歴情報など)を特定可能に記憶する遊技関連情報記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMなど)とを備え、前記情報生成手段は、前記所定特典の付与結果に基づいて前記所定情報を生成し(例えば図12(B)に示す「2次元コードの作成」が選択された場合に遊技後の2次元コードを生成する部分など)、前記情報処理装置は、前記所定情報に基づいて前記所定特典を示す特典管理情報(例えば特典付与情報など)を記憶する特典管理情報記憶手段(例えば記憶部220に設けられた遊技者データベースなど)を備え、前記情報発行手段は、前記特典管理情報に示される前記所定特典を用いることで前記遊技態様設定手段により設定される遊技態様を変更可能な設定指示情報を発行する(例えば図21のステップS505の処理による読出結果に基づいて図21のステップS506の処理を実行する部分など)ように構成されてもよい。
このような構成においては、特典管理情報に示される所定特典を用いることで遊技態様を変更可能な設定指示情報が発行されることで、遊技者の遊技意欲を高めて、遊技の興趣を向上させることができる。
(4−7) 上記(4−1)から(4−6)のいずれかにおいて、次のようにされる。前記遊技機は、遊技に基づく特定条件が成立したときに、遊技者にとって有利な遊技価値を有する遊技特典(例えば大当り遊技状態やボーナスなど)とは異なる所定特典(例えば金・銀・銅のコインなど)を付与する特典付与手段(例えば図9のステップS223の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、遊技に関連する遊技関連情報(例えば遊技履歴情報など)を特定可能に記憶する遊技関連情報記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ32のRAMなど)と、遊技者による指示入力に基づいて、前記所定情報として前記遊技関連情報を特定可能な情報を前記情報生成手段により生成するための設定を行う設定手段(例えば図13のステップS326や図16のステップS356の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)と、前記設定手段による設定が行われているときに、前記特典付与手段により前記所定特典が付与されるか否かに基づいて、前記遊技特典が付与されるか否かを示唆する遊技特典示唆態様(例えば「○」または「×」の演出結果など)と前記所定特典が付与されたことを示唆する所定特典示唆態様(例えば「コイン」の演出結果など)とを含む複数の示唆態様のうち、いずれかの示唆態様で特典付与示唆演出(例えば図25参照)を実行する示唆演出実行手段(例えば図9のステップS222の処理を実行する演出制御用マイクロコンピュータ32のCPUなど)とを備えるように構成されてもよい。
このような構成においては、所定特典が付与されるか否かに基づいて、遊技特典示唆態様や所定特典示唆態様を含む複数の示唆態様のいずれかで特典付与示唆演出が実行されることで、遊技関連情報を特定可能な所定情報を生成するための設定を行っている遊技者に対して、特典の付与に関する遊技の興趣を向上させることができる。
次に、以上に説明した実施の形態の変形例や特徴点等を以下に列挙する。
(1) 上記実施の形態においては、変動表示において実行する演出として、擬似連の演出を実行するようにしてもよい。擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。また、変動表示において実行する演出としては、滑り演出を実行するようにしてもよい。滑りとは、変動表示において図柄の停止直前に図柄を停止予測位置から滑らせる演出表示をいう。
(2) 上記実施の形態においては、変動時間およびリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータに通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御マイクロコンピュータは、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータは2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行なうようにすればよい。なお、遊技制御用マイクロコンピュータの方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータの方で選択を行なう様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。なお、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
(3) 前述した実施の形態においては、遊技機1から出力された2次元コードが端末装置1001によって取得され、2次元コードに基づいて管理サーバ1000に送信され、管理サーバ1000で、2次元コードに基づく遊技履歴および音量設定が管理され、次回の遊技において、管理サーバ1000から端末装置1001にパスワードが発行され、そのパスワードが遊技機1に入力されることで、遊技履歴および音量設定を引継ぐことができるようにした。
しかし、これに限定されず、遊技機1からパスワードが出力され、そのパスワードが、次回の遊技において、遊技機1い入力されることで、遊技履歴および音量設定が引継がれるようにしてもよい。つまり、このようにする場合、遊技システム900としては、端末装置1001および管理サーバ1000を含まず、遊技機1のみであってもよい。
(4) 前述した実施の形態においては、図14のステップS378で2次元コードを表示すると、その表示中に遊技履歴や音量設定が変更されても、2次元コードは変更されない。しかし、2次元コードの表示中に遊技履歴や音量設定が変更された場合は、変更されるごとに表示中の2次元コードが変更されるようにしてもよい。
(5) 前述の実施の形態においては、画像表示装置41Aに飾り図柄の変動表示以外が表示されているときに、変動表示が開始される場合には、画像表示装置41Aに表示されている画面は、画像表示装置41Aに替えて、サブ表示装置41Bに表示されるようにする。
(6) 前述の実施の形態においては、演出状態の変更として、音量設定の変更が行なわれるようにした。しかし、これに限定されず、演出状態の変更として、画像表示装置41A、サブ表示装置41B、演出用発光部材などの輝度設定の変更が行なわれるようにしてもよいし、控え目な演出モードや派手な演出モードなどの演出モードの設定が行なわれるようにしてもよいし、演出に用いられるキャラクタの種類を変更する設定が行なわれるようにしてもよい。
(7) 前述した実施の形態は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入し入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
具体的に、上記の実施の形態の遊技機は、遊技者に景品として遊技球が払出され、遊技者が払出された遊技球または貸し球を遊技領域に発射して遊技が行なわれる遊技機であったが、会員カードやビジターカード等の遊技用記録媒体の記録情報により特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点または遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打込んで遊技者が遊技を行なう遊技機にも本発明を適用することができる。
すなわち、始動領域を遊技媒体(遊技球)が通過した後に、変動表示の開始を許容する開始条件の成立に基づいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報の変動表示を行ない表示結果を導出表示する変動表示装置を備え、該変動表示装置に特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させる遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打込んで遊技が行なわれ、遊技球の打込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用することができる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読出しを行なう遊技用記録媒体処理手段とを備えていてもよい。
(8) 前述した実施の形態においては、図16のステップS357B,S359、図11のステップS305、および、(2−2)で説明したように、遊技履歴が音量設定許可条件を満たすことで、音量設定が可能となるようにした。しかし、これに限定されず、蓄積された遊技履歴に応じて変更可能な演出状態が異ならせられるものであれば、他のものであってもよい。たとえば、蓄積された遊技履歴に応じて変更可能な演出状態の種類(音量設定、輝度設定、演出モードの設定、キャラクタの設定など)の数が増減させられるものであってもよい。また、蓄積された遊技履歴に応じて変更可能な演出状態の範囲(たとえば、音量設定の範囲、輝度設定の範囲、演出モードの設定の範囲、選択可能なキャラクタの数、選択可能なキャラクタのアイテムの数など)が増減させられるものであってもよい。
(9) 前述した実施の形態においては、サブ表示装置41Bの表示領域とおよび画像表示装置41Aの表示領域が別の表示領域であることとした。しかし、これに限定されず、一方の表示領域が他方の表示領域の一部であってもよい。
(10) 前述した実施の形態においては、遊技履歴関連および音量設定関連など識別情報の変動表示以外の画像は、サブ表示装置41Bおよび画像表示装置41Aのいずれかで表示されるようにした。しかし、これに限定されず、それらの画像が、サブ表示装置41Bおよび画像表示装置41Aで協調して表示されるようにしてもよい。たとえば、画像表示装置41Aでは、パスワードの文字の選択肢を表示し、サブ表示装置41Bでは、入力されたパスワードを表示するようにしてもよい。
(11) なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。