JP2014073279A - 仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置 - Google Patents

仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 先導子によるアーチファクト発生を防止し、さらに検査時における患者の苦痛を軽減可能な仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置を提供する。
【解決手段】 仮想内視鏡画像を作成する為のオリジナル画像データを得るためにCT撮影をする際、腸管内に挿入されて腸管内に気体を送る送気チューブであって、チューブ本体2と、本体側孔2a及び開口部3aから腸管内に気体を送気可能な腸内用送気管路と、本体側孔2aよりも基端側に設けられた留置バルーン4と、留置バルーン内に接続され留置バルーン内に気体を送って膨張させる留置用送気管路と、腸内用送気管路の先端部に設けられた金属製の先導子6と、先導子を覆う先導子バルーン7と、チューブ本体の内部に挿通されていると共に先導子バルーン内に接続され先導子バルーン内に液体を注入させて膨張させる液体注入管路とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線CT(Computed Tomography)画像の情報に基づいて内視鏡画像を仮想的に作成する仮想内視鏡装置により腸管内を検査する際に、腸管内に挿入されて腸管内に気体を送る送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置に関する。
近年、X線CT装置により消化管(大腸等)の腸管内のコンピュータ断層撮影検査で得られた情報を元にしてコンピュータ処理で三次元画像を作成し、仮想内視鏡画像を構築することで、あたかも実際に内視鏡で観察しているかのようなリアルな画像にして検査する、いわゆる仮想内視鏡(以下、バーチャル内視鏡とも称する)が患部の診断に採用されるようになってきた(特許文献1等参照)。この仮想内視鏡による検査は、実際に通常の内視鏡を使用した検査に比べて患者に対する苦痛が大幅に低減可能なメリットがあり、近年、バーチャル大腸内視鏡検査として欧米を中心に盛んに行われている。
一方、同様の手法に基づくバーチャル小腸内視鏡検査により、従来困難とされていた小腸疾患の診断が可能になることが期待されていたが、これまでに本検査のプロトコールや有用性に関する論文はほとんど存在しなかった。そこで、本出願の発明者らは、2006年より臨床研究として、小腸病変の存在が疑われる症例に対して本検査を積極的に施行し、プロトコールの開発に努めてきた結果、本検査に関する症例報告2編と原著論文1編とが欧米の学術誌に掲載されるに至った(非特許文献1〜3参照)。
これらのような仮想内視鏡による検査を行う場合、従来、送気チューブ(小腸造影チューブ)を腸管内に挿入し、送気チューブから腸管内に造影剤の代わりに気体を入れて拡張させCT撮影を行っている。上記送気チューブには小腸の奥まで挿入し易くするために、先端部に重りとして機能する先導子が取り付けられている。この先導子は、鉄製の金属で形成された複数の球状体を直列に配列させたもので構成されている。
特開2002−238887号公報
Yoshikawa T,Takehara Y,Kikuyama M,Takeuchi K,Hanai H、「Computed tomographic enteroclysis with air and virtual enteroscopy:protocol and feasibility for small bowel evaluation.」、Digestive and Liver Disease、Netherland、Elsevier、2012 Apr、44巻4号、p.297-302. Yoshikawa T, Suzuki N, Kikuyama M, Watanabe M、「Virtual enteroscopic images of inverted Meckel's diverticulum.」、Digestive and Liver Disease、Netherland、Elsevier、2011 Oct、43巻10号、p.834. Yoshikawa T, Kimura Y, Kikuyama M、「Virtual enteroscopic images of Meckel's diverticulum.」、Clin Gastroenterol Hepatol、USA、Philadelphia,PA : W.B. Saunders for the American Gastroenterological Association、2011 Jun、9巻6号、A29-30.
上記従来の技術において、以下の課題が残されている。
すなわち、従来の仮想内視鏡で使用する送気チューブは、上述したように金属製の先導子を先端部に取り付けているが、この先導子からアーチファクトが発生してしまう問題があった。このアーチファクトは、先導子を構成する金属と腸管内の気体との境界面に発生し、このアーチファクトが発生すると、先導子近傍の画像が乱れ、バーチャル内視鏡によるチューブ先端付近の画像構築や読影の妨げとなる不都合があった。
また、バーチャル小腸内視鏡検査の成否の鍵を握るのは、小腸内への適切な送気にある。これまでの用手的送気法では、しばしば撮像直前あるいは撮像中に腸管内の気体が大腸に移動し、小腸の内腔が虚脱して、適切な仮想内視鏡画像が得られないことがあった。また、腸管内圧が高すぎると患者が苦痛を訴えて、検査を続行することが困難になることがあった。
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたもので、先導子によるアーチファクト発生を防止し、さらに検査時における患者の苦痛を軽減可能な仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、前記課題を解決するために以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明に係る仮想内視鏡用送気チューブは、仮想内視鏡画像を作成する為のオリジナル画像データを得るためにCT撮影をする際、腸管内に挿入されて腸管内に気体を送る送気チューブであって、チューブ本体と、該チューブ本体の内部に挿通され前記チューブ本体の先端側の外周面に形成された本体側孔及び先端の開口部の少なくとも一方から腸管内に気体を送気可能な腸内用送気管路と、前記チューブ本体の前記本体側孔よりも基端側の外周に設けられた留置バルーンと、前記チューブ本体の内部に挿通されていると共に前記留置バルーン内に接続され前記留置バルーン内に気体を送って膨張させる留置用送気管路と、
前記チューブ本体の先端部又は該チューブ本体の先端から突出した前記腸内用送気管路の先端部に設けられた金属製の先導子と、前記先導子を覆って設けられた先導子バルーンと、前記チューブ本体の内部に挿通されていると共に前記先導子バルーン内に接続され前記先導子バルーン内に液体を注入させて膨張させる液体注入管路とを備えていることを特徴とする。
この仮想内視鏡用送気チューブでは、先導子を覆って設けられた先導子バルーンと、チューブ本体の内部に挿通されていると共に先導子バルーン内に接続され先導子バルーン内に液体を注入させて膨張させる液体注入管路とを備えているので、液体注入管路から先導子バルーン内に液体を注入して膨らませた状態でCT撮影することで、金属製の先導子によるアーチファクトの発生を抑制することができる。すなわち、金属製の先導子と腸管内の気体との間に、放射線の吸収レベルが先導子を構成する金属と気体との間である液体が先導子を覆っていることで、放射線の吸収レベルの急激な変化が先導子バルーン内の液体により緩和され、アーチファクトの発生が抑えられる。また、留置バルーンは、チューブ本体を腸管内に固定すると共に、送気が口側に逆流することを防ぐ機能を有している。
第2の発明に係る仮想内視鏡用送気チューブは、第1の発明において、前記先導子バルーンが、膨らんだ状態で細長く、直径が一定な部分を有する略円筒形状であることを特徴とする。
すなわち、この仮想内視鏡用送気チューブでは、先導子バルーンが、膨らんだ状態で細長く、直径が一定な部分を有する略円筒形状であるので、先導子バルーンの直径が一定となる部分(直胴部分)では、先導子から膨らんだ先導子バルーンの外表面までの距離が一定となり、アーチファクトの発生をさらに効率的に抑えることができる。
第3の発明に係る仮想内視鏡用送気チューブは、第1又は第2の発明において、前記留置バルーンが、前記チューブ本体に間隔を空けて直列に一対設けられていることを特徴とする。
すなわち、この仮想内視鏡用送気チューブでは、留置バルーンが、チューブ本体に間隔を空けて直列に一対設けられているので、このチューブの先端側を小腸に留置し、消化管の生理的狭窄部(Treitz靱帯・十二指腸水平脚と上腸間膜動脈交差部・幽門輪など)を挟むように、一対の留置バルーンを膨らませて固定することができる。この状態で小腸内に気体を注入すると、気体は小腸を膨らませるが、膨らませた一対の留置バルーンによって上記生理的狭窄部を塞ぎ、口側に逆流しない。
第4の発明に係る腸管内圧制御装置は、第1から第3の発明のいずれか仮想内視鏡用送気チューブと、該仮想内視鏡用送気チューブの前記腸内用送気管路に気体を送る送気ポンプと、前記腸内用送気管路を介して前記腸管の腸管内圧を計測する圧力計と、該圧力計で計測した前記腸管内圧に基づいて前記送気ポンプからの送気を制御する制御部とを備えていることを特徴とする。
すなわち、この腸管内圧制御装置では、圧力計で計測した腸管内圧に基づいて送気ポンプからの送気を制御する制御部を備えているので、仮想内視鏡用送気チューブを挿入して検査を行う際に、腸管内への送気を腸管内圧に応じて制御することで、検査時に患者への負担や苦痛を低減可能な適切な腸管内圧にコントロールしながら検査が可能になる。
第5の発明に係る腸管内圧制御装置は、第4の発明において、前記制御部が、前記送気ポンプの停止後に前記圧力計で計測される腸管内圧が予め設定した最低腸管内圧以下になった際に前記送気ポンプからの送気を再開することを特徴とする。
すなわち、この腸管内圧制御装置では、制御部が、送気ポンプの停止後に圧力計で計測される腸管内圧が予め設定した最低腸管内圧以下になった際に送気ポンプからの送気を再開するので、良好に検査が可能な腸管内圧を維持しつつ患者が許容できる腸管内圧で検査を継続することができる。例えば、予め設定した最大腸管内圧に対して90%の腸管内圧を最低腸管内圧に設定することで、検査中は腸管内圧が最大腸管内圧と最低腸管内圧との間、すなわち患者が許容可能であって安定したCT撮像が可能な腸管内圧を常に維持することができる。
本発明によれば、以下の効果を奏する。
すなわち、本発明の仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置によれば、先導子を覆って設けられた先導子バルーンと、チューブ本体の内部に挿通されていると共に先導子バルーン内に接続され先導子バルーン内に液体を注入させて膨張させる液体注入管路とを備えているので、先導子バルーンに注入される液体で先導子を覆うことで、金属製の先導子によるアーチファクトの発生を抑制することができる。
本発明に係る仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置の第1実施形態において、仮想内視鏡用送気チューブを示す軸方向に沿った断面図である。 図1のA−A線断面図である。 第1実施形態において、腸管内圧制御装置の装置本体を示す構成図である。 第1実施形態において、制御部の操作画面及び設定画面の一例を示す図である。 第1実施形態において、バルーンを膨らませた状態の仮想内視鏡用送気チューブを示す軸方向に沿った断面図である。 第1実施形態において、小腸内に挿入状態の仮想内視鏡用送気チューブを示す軸方向に沿った断面図である。 本発明に係る仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置の第2実施形態において、仮想内視鏡用送気チューブを示す軸方向に沿った断面図である。 図7のB−B線断面図である。 第2実施形態において、バルーンを膨らませた状態の仮想内視鏡用送気チューブを示す軸方向に沿った断面図である。 第2実施形態において、腸管内に挿入状態の仮想内視鏡用送気チューブを示す軸方向に沿った断面図である。 本発明に係る仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置の比較例において、仮想内視鏡による三次元画像と断面CT画像とを示す図である。 本発明に係る仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置の実施例において、仮想内視鏡による三次元画像と断面CT画像とを示す図である。
以下、本発明における仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置の第1実施形態を、図1から図6に基づいて説明する。
本実施形態における仮想内視鏡用送気チューブ1は、図1及び図2に示すように、仮想内視鏡画像を作成する為のオリジナル画像データを得るためにCT撮影をする際、腸管内に挿入されて腸管内に気体を送る送気チューブであって、チューブ本体2と、該チューブ本体2の内部に挿通されチューブ本体2の先端側の外周面に形成された本体側孔2a及び先端の開口部3aから腸管内に気体を送気可能な腸内用送気管路3と、チューブ本体2の本体側孔2aよりも基端側の外周に設けられた留置バルーン4と、チューブ本体2の内部に挿通されていると共に留置バルーン4内に接続され留置バルーン4内に気体を送って膨張させる留置用送気管路5と、チューブ本体2の先端から突出した腸内用送気管路3の先端部に設けられた金属製の先導子6と、先導子6を覆って設けられた先導子バルーン7と、チューブ本体2の内部に挿通されていると共に先導子バルーン7内に接続され先導子バルーン7内に液体Lを注入させて膨張させる液体注入管路8とを備えている。
上記先導子6は、例えば鉄製の略球状に形成されたものであり、腸内用送気管路3の先端部が先導子6に形成された貫通孔に挿通された状態で、4個が直列に取り付けられている。
上記先導子バルーン7は、図5及び図6に示すように、膨らんだ状態で細長く、直径が一定な部分を有する略円筒形状とされている。
この先導子バルーン7に注入される液体Lとしては、例えば水道水や蒸留水などが採用可能である。
なお、先導子バルーン7及び留置バルーン4は、例えば球状のゴムで形成されており、医療用に送気チューブに通常使用されるバルーンと同様の可撓性材料で形成されている。
上記腸内用送気管路3は、チューブ本体2内に挿通された送気ルーメンであり、先端側に形成された管路側孔3bを介してチューブ本体2の先端側の外周面に複数形成された本体側孔2aに接続されていると共に、チューブ本体2の先端から突出した先端の開口部3aを有している。すなわち、腸内用送気管路3に送られた空気等の気体は、管路側孔3bを介して本体側孔2aからチューブ本体2の外部の腸管内に送り出されると共に、先端の開口部3aからも腸管内に送気される。
また、上記液体注入管路8は、チューブ本体2内に挿通された液体注入用ルーメンであり、先端が先導子バルーン7内に接続されている。
さらに、上記留置用送気管路5は、チューブ本体2内に挿通された送気ルーメンであり、先端が留置バルーン4内に接続されている。
上記チューブ本体2、腸内用送気管路3、留置用送気管路5及び液体注入管路8は、医療用に送気チューブやルーメンに通常使用される可撓性の管材で形成されている。なお、図1、図5及び図6では、腸内用送気管路3、留置用送気管路5及び液体注入管路8は図示を省略している。
また、本実施形態の腸管内圧制御装置10は、図1及び図3に示すように、仮想内視鏡用送気チューブ1と、該仮想内視鏡用送気チューブ1の腸内用送気管路3に気体を送る送気ポンプ12と、腸内用送気管路3を介して腸管の腸管内圧を計測する圧力計13と、該圧力計で計測した腸管内圧に基づいて送気ポンプ12からの送気を制御する制御部Cとを備えている。
また、送気ポンプ12は、電磁弁14及び流量計15を介して腸内用送気管路3に接続されており、電磁弁14も制御部Cにより制御されると共に流量計15の出力情報は制御部Cに入力される。なお、送気ポンプ12、圧力計13、制御部C、流量計15及び電磁弁14は、装置本体11に設けられている。
上記制御部Cは、例えばパーソナルコンピュータ等であり、送気ポンプ12の停止後に圧力計13で計測される腸管内圧が設定圧(撮影時腸管内圧下限=最大腸管内圧に設定圧係数を掛けたもの)以下になった際に送気ポンプ12からの送気を再開するように設定されている。
また、制御部Cは、図4に示すように、タッチパネルである操作画面及び設定画面を表示可能なディスプレイ装置を有している。
上記操作画面には、「送気ON」「設定圧SET」「制御ON」の各スイッチボタンが表示されており、流量(流量計15で計測した気体の流量)、実圧(圧力計13で計測した腸管内圧)、設定圧が表示される。また、上記設定画面には、流速、設定圧係数(最大腸管内圧に対する設定圧の割合)、圧測定間隔が表示される。
この腸管内圧制御装置10により、小腸T1内の仮想内視鏡検査を行う場合、図6に示すように、まず仮想内視鏡用送気チューブ1を小腸T1の口側端に留置し、留置バルーン4内に留置用送気管路5を介して気体を送り込んで膨らませると共に先導子バルーン7内に液体注入管路8を介して液体Lを注入して膨らませる。これにより、仮想内視鏡用送気チューブ1が固定されると共に先導子6の周囲が液体Lで満たされる。次に、送気ポンプ12により腸内用送気管路3から管路側孔3b、本体側孔2a及び開口部3aを介して小腸T1内に気体を送り込み、小腸T1を拡張させる。
すなわち、制御部Cのタッチパネルの「送気ON」ボタンをONにすると、電磁弁14が開放されると共に送気ポンプ12が作動し、設定画面で予め設定された流速で気体が腸内用送気管路3を介して小腸T1内に送気される。
このとき、患者に対して我慢できなくなった時点で合図してもらい、我慢ができないところで「送気ON」ボタンをOFFにし、電磁弁14を閉じると共に送気ポンプ12を停止し、送気を停止する。
ここで、「設定圧SET」ボタンを押すと、患者が許容できる「最大腸管内圧」が測定され、制御部Cに数値が設定される。さらに、制御部Cは、設定した最大腸管内圧の数値に対して予め設定した設定圧係数(例えば90%)を掛けた数値を、撮影時腸管内圧下限である「設定圧」として設定する。
次に、「制御ON」ボタンを押し、腸管内圧が圧力計13によりモニターされ、操作画面の実圧に表示される。また、腸管内圧が最低腸管内圧以下になると自動的に電磁弁14が開放されると共に送気ポンプ12が作動し、設定された流速で気体を再び腸内用送気管路3を介して小腸T1内に送り込む。このとき、圧測定間隔として設定された量の気体(例えば、20ml/step)が追加送気された後、電磁弁14が閉鎖されると共に送気ポンプ12が停止し、腸管内圧が再度モニターされる。このような送気制御によって、撮像中の患者の腸管内圧が、患者の許容できる最大腸管内圧以下であって撮像に適切な腸管内圧に維持される。
したがって、本実施形態の仮想内視鏡用送気チューブ1では、先導子6を覆って設けられた先導子バルーン7と、チューブ本体2の内部に挿通されていると共に先導子バルーン7内に接続され先導子バルーン7内に液体Lを注入させて膨張させる液体注入管路8とを備えているので、液体注入管路8から先導子バルーン7内に液体Lを注入して膨らませた状態でCT撮影することで、金属製の先導子6によるアーチファクトの発生を抑制することができる。すなわち、金属製の先導子6と腸管内の気体との間に、放射線の吸収レベルが先導子6を構成する金属と気体との間である液体Lが先導子6を覆っていることで、放射線の吸収レベルの急激な変化が先導子バルーン7内の液体Lにより緩和され、アーチファクトの発生が抑えられる。
また、先導子バルーン7が、膨らんだ状態で細長く、直径が一定な部分を有する略円筒形状であるので、先導子バルーン7の直径が一定となる部分(直胴部分)では、先導子6から膨張時の先導子バルーン7の外表面までの距離が一定となり、アーチファクトの発生をさらに効率的に抑えることができる。
本実施形態の腸管内圧制御装置10では、圧力計13で計測した腸管内圧に基づいて送気ポンプ12からの送気を制御する制御部Cを備えているので、仮想内視鏡用送気チューブ1を挿入して検査を行う際に、腸管内への送気を腸管内圧に応じて制御することで、検査時に患者への負担や苦痛を低減可能な適切な腸管内圧にコントロールしながら検査が可能になる。
設定圧係数と圧測定間隔とを小さくすることにより、患者の許容できる腸管内圧以内で検査することができ、撮像中の患者の苦痛を低減することができる。
さらに、制御部Cが、送気ポンプ12の停止後に圧力計13で計測される腸管内圧が設定圧以下になった際に送気ポンプ12からの送気を再開するので、良好に検査が可能な腸管内圧を維持しつつ患者が許容できる腸管内圧で検査を継続することができる。
次に、本発明に係る仮想内視鏡用送気チューブ及びこれを備えた腸管内圧制御装置の第2実施形態について、図7から図10を参照して以下に説明する。なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態において説明した同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態との異なる点は、第1実施形態では、留置バルーン4が1つであるのに対し、第2実施形態の仮想内視鏡用送気チューブ21では、図7から図10に示すように、一対の留置バルーン24A,24Bが、チューブ本体2に間隔を空けて直列に設けられている点である。
すなわち、第2実施形態の仮想内視鏡用送気チューブ21を用いてバーチャル小腸内視鏡検査を行う場合、まず仮想内視鏡用送気チューブ21の先端側を小腸T1に留置し、消化管の生理的狭窄部T4(Treitz靱帯・十二指腸水平脚と上腸間膜動脈交差部・幽門輪など)を挟むように、一対の留置バルーン24A,24Bを膨らませて固定する。この状態で小腸T1内に気体を注入すると、気体は小腸T1を膨らませるが、膨らませた一対の留置バルーン24A,24Bによって上記生理的狭窄部T4が塞がり、口側に気体が逆流しない。
なお、図10で示す例では、符号T1は小腸であり、符号T2は胃であると共に、生理的狭窄部T3は幽門輪である。
このように第2実施形態の仮想内視鏡用送気チューブ21では、一対の留置バルーン24A,24Bが、チューブ本体2に間隔を空けて直列に設けられているので、一対の留置バルーン24A,24Bの間に幽門輪等の生理的狭窄部T4を配して両方の留置バルーン24A,24Bを膨らませることで、チューブを固定すると共に送気が口側に逆流することをさらに防ぐことができる。
従来の送気チューブを使用した場合と、第1実施形態の仮想内視鏡用送気チューブ1を使用した場合とで、バーチャル小腸内視鏡検査を行った際の実際の三次元画像を、図11及び図12に示す。これらの画像から分かるように、仮想内視鏡用送気チューブ1を使用しない場合、図11に示すように、先導子を構成する金属と腸管内の空気との境界面にアーチファクト(図11中の矢印範囲)が発生し、近傍の画像が乱れてしまっているのに対し、本実施形態の仮想内視鏡用送気チューブ1を使用した場合、図12に示すように、液体で満たされた先導子バルーンで金属製の先導子を覆い、先導子と腸管内の空気との間に液体を介在させたことで、アーチファクトが周囲に広がることを抑制して良好な画像が得られている。
次に、第1実施形態の腸管内圧制御装置10を使用した場合と使用しない場合とで、実際にバーチャル小腸内視鏡検査を行ったところ、使用しない場合では、全小腸の画像構築成功率が50%(10症例中、成功5症例)であったのに対し、腸管内圧制御装置10を使用した場合は、画像構築成功率が90%(10症例中、成功9症例)であり、画像構築成功率が大幅に向上した。
なお、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記各実施形態では、先導子が、チューブ本体の先端から突出した腸内用送気管路の先端部に設けられているが、腸内用送気管路を突出させずに、チューブ本体の先端部に先導子を設けても構わない。この場合、先導子バルーンもチューブ本体の先端部に先導子を覆うように設けられる。
また、チューブ本体の内部に排気排液用管路のルーメンを挿通させ、該ルーメンをチューブ本体の留置バルーンの基端側に形成した排気・排液孔に接続させることで、留置バルーンを越えて口側に逆流してしまった空気や留置バルーンの口側に貯留した胃十二指腸液を吸引し、体外に流出可能にしても構わない。
すなわち、口側に逆流した気体や、胃十二指腸液が送気チューブのバルーンの口側に溜まってしまった際に、小腸に十分な気体が送気される前に患者が我慢できなくなったり、検査中に嘔吐してしまったりすることがあるが、上記排気排液用管路のルーメンを内蔵することで、これらが解決可能になる。
1,21…仮想内視鏡用送気チューブ、2…チューブ本体、2a…本体側孔、3…腸内用送気管路、3b…管路側孔、4,24A,24B…留置バルーン、5,25A,25B…留置用送気管路、6…先導子、7…先導子バルーン、8…液体注入管路、10…腸管内圧制御装置、11…装置本体、12…送気ポンプ、13…圧力計、C…制御部、T1…小腸

Claims (5)

  1. 仮想内視鏡画像を作成する為のオリジナル画像データを得るためにCT撮影をする際、腸管内に挿入されて腸管内に気体を送る送気チューブであって、
    チューブ本体と、
    該チューブ本体の内部に挿通され前記チューブ本体の先端側の外周面に形成された本体側孔及び先端の開口部の少なくとも一方から腸管内に気体を送気可能な腸内用送気管路と、
    前記チューブ本体の前記本体側孔よりも基端側の外周に設けられた留置バルーンと、
    前記チューブ本体の内部に挿通されていると共に前記留置バルーン内に接続され前記留置バルーン内に気体を送って膨張させる留置用送気管路と、
    前記チューブ本体の先端部又は該チューブ本体の先端から突出した前記腸内用送気管路の先端部に設けられた金属製の先導子と、
    前記先導子を覆って設けられた先導子バルーンと、
    前記チューブ本体の内部に挿通されていると共に前記先導子バルーン内に接続され前記先導子バルーン内に液体を注入させて膨張させる液体注入管路とを備えていることを特徴とする仮想内視鏡用送気チューブ。
  2. 請求項1に記載の仮想内視鏡用送気チューブにおいて、
    前記先導子バルーンが、膨らんだ状態で細長く、直径が一定な部分を有する略円筒形状であることを特徴とする仮想内視鏡用送気チューブ。
  3. 請求項1又は2に記載の仮想内視鏡用送気チューブにおいて、
    前記留置バルーンが、前記チューブ本体に間隔を空けて直列に一対設けられていることを特徴とする仮想内視鏡用送気チューブ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の仮想内視鏡用送気チューブと、
    該仮想内視鏡用送気チューブの前記腸内用送気管路に気体を送る送気ポンプと、
    前記腸内用送気管路を介して前記腸管の腸管内圧を計測する圧力計と、
    該圧力計で計測した前記腸管内圧に基づいて前記送気ポンプからの送気を制御する制御部とを備えていることを特徴とする腸管内圧制御装置。
  5. 請求項4に記載の腸管内圧制御装置において、
    前記制御部が、前記送気ポンプの停止後に前記圧力計で計測される腸管内圧が設定圧以下になった際に前記送気ポンプからの送気を再開することを特徴とする腸管内圧制御装置。
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