JP2014070632A - 車両用廃熱回収システム - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の廃熱エネルギーを効率的に回収することにより、内燃機関の省燃費化を図ることができる車両用廃熱回収システムの提供を目的とする。
【解決手段】冷却液Rを冷却するラジエータ6と、冷却液Rを熱源とする廃熱回収装置9と、冷却液流通路61と、内燃機関1と廃熱回収装置9間に介装され、冷却液温度が第1開弁開始温度未満の時、冷却液Rを廃熱回収装置9とラジエータ6をバイパスさせ、第1開弁開始温度以上の時は廃熱回収装置9側へ切換える第1サーモスタット2と、廃熱回収装置9とラジエータ6と間に介装され、冷却液温度が第2開弁開始温度未満の時、冷却液Rはラジエータ6をバイパスさせ、第2開弁開始温度以上の場合はラジエータ6側へ切換える第2サーモスタット3と、を備え、第1開弁開始温度を第2開弁開始温度より高くしたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用廃熱回収システムに関する。
内燃機関を搭載した車両において、内燃機関の廃熱エネルギーを廃熱回収装置により回収して、内燃機関の熱効率を向上させることが行われている。
特許文献1によると、内燃機関と、該内燃機関により駆動される冷媒圧縮用のコンプレッサと、冷媒用の熱交換器と、内燃機関の熱を冷媒に伝えるための廃熱回収装置とを備え、内燃機関の温度が所定値より低い場合には、廃熱回収装置の熱交換器による熱交換を停止させる制御手段を備えている。制御手段としてサーモスタットを用いている。
このようにすることで、内燃機関の暖機促進を図っている。
また、特許文献2によると、内燃機関を冷却する冷却液が循環する冷却液循環路と、冷却液と熱交換することにより作動媒体を加熱する第1熱交換器と、第1熱交換器で加熱された作動媒体を膨張させる膨張器と、該膨張器で膨張された作動媒体を冷却するコンデンサと、コンデンサで冷却された作動媒体を循環するポンプとを備えたランキンサイクルを備え、冷却液を排ガスで加熱して、加熱された冷却液を第1熱交換器で熱エルギーに交換するようにしている。
しかし、冷却液温度が高くなりすぎて作動媒体が炭化するのを防止するため、第1熱交換器に流入する冷却液の流量をサーモスタットによって調整する技術が開示されている。
特開昭62−84273号公報 特開2006−144744号公報
ところが、特許文献1によると、内燃機関の冷却液を排ガスで加熱する熱交換器が廃熱回収装置の冷却液流通路の下流側にあり、排ガスで加熱する熱交換器は内燃機関の暖機促進に利用するだけで、排ガスの熱は廃熱回収装置の廃熱回収効率向上に寄与していない。
更に、冷却液を熱交換器で加熱する構造となっているので、内燃機関の熱負荷が大きくなり、内燃機関に悪い影響を与える不具合がある。
また、特許文献2においては、ランキンサイクル回路の熱交換器に流れる冷却液量とバイパスを流れる冷却液量をサーモスタットで調整して、作動媒体が炭化するのを防止するものである。
従って、特許文献1及び特許文献2共に内燃機関の暖機を促進させるため、サーモスタットによって冷却液の流路を調整するもので、内燃機関の廃熱エネルギーを廃熱回収装置によって効率的に回収できない不具合を有している。
本発明は、上述した従来技術の課題に鑑みなされた発明であって、内燃機関の廃熱エネルギーを効率的に回収することにより、内燃機関の省燃費化を図ることができる車両用廃熱回収システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明によれば、内燃機関と、前記内燃機関の冷却液を冷却するラジエータと、
前記冷却液を熱源として、熱エネルギーを回収する廃熱回収装置と、
前記内燃機関、前記廃熱回収装置、及び前記ラジエータの順に前記冷却液が循環する冷却液流通路と、
前記内燃機関と前記廃熱回収装置との間の前記冷却液流通路に介装され、前記冷却液温度が第1開弁開始温度未満の場合は、前記冷却液が前記廃熱回収装置及び前記ラジエータをバイパスし、前記冷却液温度が前記第1開弁開始温度以上の場合は、前記冷却液が前記廃熱回収装置側へ流通するように前記冷却液流通路を切換える第1サーモスタットと、
前記廃熱回収装置と前記ラジエータとの間の前記冷却液流通路に介装され、前記冷却液温度が第2開弁開始温度未満の場合は、前記冷却液が前記ラジュエータをバイパスし、前記冷却液温度が前記第2開弁開始温度以上の場合は、前記冷却液が前記ラジエータ側へ流通するように前記冷却液流通路を切換える第2サーモスタットと、を備え
前記第1開弁開始温度は、前記第2開弁開始温度より高くしたことを特徴とする廃熱回収システムを提供できる。
また、本発明において好ましくは、前記第1サーモスタットの第1開弁開始温度は、前記第2サーモスタットの第2開弁開始温度より5±1℃高くするとよい。
本発明によれば、第1と第2サーモスタットの間に廃熱回収装置を配置した構造としたので、第1サーモスタットが開弁すると冷却液全量が廃熱回収装置側へ流れるので、廃熱回収装置における廃熱回収効率が向上する。
一方、第1サーモスタットが閉弁中、冷却液は内燃機関内のバイパス側へ流れるので、内燃機関内を循環して、早期に内燃機関を暖気する。
更に、第1サーモスタットの第1開弁開始温度を高くすることで、廃熱回収装置側へ流れる冷却液温度が高くなり、廃熱回収装置での廃熱回収効率が高くなる。
一方、第2サーモスタットの第2開弁開始温度を第1サーモスタットの開弁開始温度より低くすることで、冷却水の廃熱回収装置での温度降下が少なく、温度の高い冷却液が内燃機関側に戻るのを防止できる。
また、本発明において好ましくは、前記内燃機関と前記廃熱回収装置との間に前記冷却液流通路を流れる冷却液を前記内燃機関の排ガスで加熱する熱交換器を設けるとよい。
このような構成にすることにより、廃熱回収装置側へ流れる冷却液温度を高くして、廃熱回収装置での廃熱回収効率を高くすることができる。
また、本発明において好ましくは、前記第1サーモスタットは前記内燃機関外周部に取り付けられると共に、前記廃熱回収装置側への流出口は突出させるとよい。
このような構成にすることにより、サーモスタットの廃熱回収装置側へ突出した構造となっている。
従って、冷却液を廃熱回収装置側へ流す通路(ゴムホース又は金属パイプ等)は外付けとなり、内燃機関の改修が不要となり、サーモスタットの小幅な改修で廃熱回収装置の設置が可能となり、コスト上昇を抑制すると共に、内燃機関の省燃費効果が得られる。
このようにすることで、内燃機関の廃熱エネルギーを効率的に回収することにより、内燃機関の省燃費化を図ることができる車両用廃熱回収システムを提供できる。
本発明の実施形態が適用された、廃熱回収システムの概略構成図を示す。 本実施形態におけるサーモスタットにおける冷却液流路で、(A)は内燃機関暖機運転の場合、(B)はラジエータの冷却を必要としない場合、(C)はラジエータの冷却を必要とする場合を示す。 本実施形態におけるサーモスタットの開弁開始温度と全開温度一覧表を示す。 本実施形態におけるサーモスタットの開弁速度の説明図を示す。 本実施形態におけるサーモスタット開閉弁作動による冷却液の流れフロー図を示す。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
図1は本発明の実施形態が用いられた車両用廃熱回収システムの概略構成図を示す。
車両用廃熱回収システム10は、図示されない車両に搭載された内燃機関1と、内燃機関1を冷却する冷却液Rを冷却するラジエータ6と、冷却液Rを熱源として熱エネルギーを回収する廃熱回収装置9と、内燃機関1、ラジエータ6及び廃熱回収装置9を連結して冷却液Rを循環させる冷却液流通路61と、内燃機関1の上部に装着され、冷却液流通路61の一部を構成する第1サーモスタット2と、廃熱回収装置9の熱交換器である第1熱交換器91とラジエータ6とを連結する冷却液流通路61を構成する配管中に介装された第2サーモスタット3と、第1サーモスタット2と第1熱交換器91とを連結する冷却液流通路61を構成する配管中に介装され、内燃機関1の排ガスで冷却液Rを加熱する熱交換器である第2熱交換器7と、内燃機関1の下部に装着され、冷却液流通路61内の冷却液Rを循環させるウォータポンプ5とで構成されている。
内燃機関1は、本体ブロック1aとヘッド部1bとで構成されている。内燃機関1の内部には、内燃機関1を冷却するための冷却液Rが流通する冷却液流通路61の一部を構成する冷却ギャラリー1cが形成されている。
第1サーモスタット2は、ヘッド部1bのラジエータ6側上部外周に一部が露出した状態で且つ、冷却ギャラリー1cの一部を構成するように取付けられている。
冷却液流通路61は、内燃機関1の冷却ギャラリー1cと、第1サーモスタット2と、第1サーモスタット2と第2熱交換器7とを連結する第1配管6aと、第2熱交換器7と、第2熱交換器7と第1熱交換器91とを連結する第2配管6bと、第1熱交換器91と、第1熱交換器91と第2サーモスタット3とを連結する第3配管6cと、第2サーモスタット3と、第2サーモスタット3とラジエータ6とを連結する第4配管6dと、ラジエータ6と、ラジエータ6とウォータポンプ5を連結する第5配管6eと、第2サーモスタット3とウォータポンプ5とを連結する第6配管6fと、ウォータポンプ5とで冷却液の循環回路を構成している。
尚、本実施形態では、第1サーモスタット2の第1開弁開始温度を第2サーモスタット3の第2温度である開弁開始温度より高くしてある。詳細は後述する。
一方、第2サーモスタット3の第2開弁開始温度は内燃機関1の最適温度又は少し低くしてある。
最適温度とは、内燃機関1の燃焼室内における燃料の燃焼効率が最も良い時の内燃機関温度となる冷却水温度とする。
これは、第1サーモスタット2の第1開弁開始温度を高くする理由は、第1熱交換器91での熱回収効率を向上させるものである。
また、第2サーモスタット3の第2開弁開始温度は内燃機関1の最適温度又は少し低くする理由は、第1サーモスタット2の第2開弁開始温度を高くしているため、第1熱交換器91で冷却液Rの温度の降下量が少なかった場合に、冷却液Rの温度が最適温度より高くなるのを防止するものである。
一般に、冷却液Rは水にエチレングリコールを加えたものが使用されている。
第1サーモスタット2は、図2に模式図で示すように、内燃機関1の上部に位置するヘッド部1bのラジエータ6側端部に外部から直接着脱可能に取り付けられている。
第1サーモスタット2は、複数の入出口を備えた第1ハウジング21と、冷却液Rの温度によって複数の入出口を開閉する第1開閉弁22とを備えている。
第1ハウジング21には、内燃機関1の冷却液ギャラリー1cに直結した第1冷却液流入口2aと、ラジエータ6をバイパスするバイパス通路1dを介してウォータポンプ5に連結しているバイパス口2bと、冷却液流入口2aからの冷却液Rを廃熱回収装置9側に流出させる流出口である廃熱回収口2cと、を備えている。
そして、廃熱回収口2cは内燃機関1の外方へ突出した円筒形状の連結部Sを備えている。
外方へ突出した廃熱回収口2cの円筒形状の連結部Sは、第2熱交換器7側へ冷却液Rを流通させるための冷却液流通路61の一部を形成する第1配管6a(図1参照)を連結する際に、容易に連結できると共に、内燃機関1側の改修が不要になり、コスト上昇を抑制できる効果を有する。
第2サーモスタット3は、図2に模式図で示すように、廃熱回収装置9の第1熱交換器91の冷却液流通路61下流側に配置されている。
そして、第2サーモスタット3は、複数の入出口を備えた第2ハウジング31と、冷却液Rの温度によって複数の入出口を開閉する第2開閉弁32とを備えている。
第2ハウジング31には、第1熱交換器91からの冷却液Rが流入する第2冷却液流入口3aと、ラジエータ6側に第4配管6dを介して連結しているラジエータ口3bと、ラジエータ6をバイパスして第6配管6fを介して連結するウォータポンプ口3cとを備えている。
尚、第1開閉弁22及び第2開閉弁32は、該開閉弁の内部に収納されている感温式のワックスが冷却液温度により膨張・収縮して各入出口を開閉させる複雑な構造となっている。
従って、本説明(図2)においては、発明の内容を理解しやすくするため、模式的に表示してある。
また、第2冷却液流入口3a、ラジエータ口3b及びウォータポンプ口3cは第2ハウジング31の外方へ突出した円筒形状の連結部Sを備えている。
これらの外方へ突出した円筒形状の連結部Sは各配管を連結して冷却液流通路61を形成する際に容易に連結できる効果を有している。
ウォータポンプ3は内燃機関1の本体ブロック1aのラジエータ6側下部に装着されている。
ウォータポンプ3は、内燃機関1の冷却ギャラリー1cに直結しており、第1サーモスタット2のバイパス口2b、ラジエータ6及び第2サーモスタット3のウォータポンプ口3cから戻ってくる冷却液Rを内燃機関1の冷却ギャラリー1cに圧送する。
ウォータポンプ3は冷却液流通路61内に冷却液Rを循環させて、内燃機関1を最適温度に保つ。
廃熱回収装置9は、内燃機関1の冷却液Rを熱媒体として、廃熱回収装置9の作動媒体を冷却液Rで高温・高圧の蒸気状態にする第1熱交換器91と、高温・高圧の蒸気状態の作動媒体を膨張させて動力を取出す膨脹器92と、膨張した作動媒体を冷却して、凝縮させるコンデンサ93と、凝結された液体(作動媒体)を第1熱交換器91に圧送するポンプ94と、これらの各機器を連結して作動媒体を循環させる各作動媒体配管とで構成されている。
尚、コンデンサ93とポンプ94との間にコンデンサ93で凝結された作動媒体の気液分離を促進させる気液分離器を配設してもよい。
この場合、作動媒体に混入し易い蒸気を確実に分離させることができ、第1熱交換器91での熱交換効率を向上させることができる。
廃熱回収装置9は、第1サーモスタット2からの冷却液Rの熱によって、第1熱交換器91にて廃熱回収装置9の作動媒体を高温高圧の蒸気に変換する。高温高圧に変換された作動媒体は第1廃熱回収管9aを介して膨張器92に導入される。作動媒体は膨張器92において膨張することにより回転駆動力を出力する。膨張した作動媒体は第2廃熱回収管9bによってコンデンサ93に導入される。作動媒体はコンデンサ93によって冷却され、蒸気状の作動媒体を凝結させ液体状にする。液体状の作動媒体は第3廃熱回収管9cを介してポンプ94に導入され、ポンプ94は第4廃熱回収管9dを介して第1熱交換器91に作動媒体を圧送して、作動媒体は再び高温高圧の蒸気に変換される。
図2は冷却液Rの温度に伴う各サーモスタットの動作を示したもので、(A)は内燃機関の暖機状態時、(B)は暖機状態が終了したが、ラジエータでの冷却を必要としない状態時、(C)はラジエータでの冷却を必要とする場合を示している。
図2(A)の場合、内燃機関1が始動した時は、内燃機関1全体が大気温状態(冷温状態)になっている。内燃機関1の燃焼室における燃料の燃焼効率を最適にするために、内燃機関1を最適温度まで昇温させ、維持する必要がある。
そのため、冷却液流通路61内の冷却液Rの流路を変え、冷却液Rの昇温(暖気運転)を促進させる必要がある。
この場合、第1サーモスタット2は、第1開閉弁22がバイパス口2bを開放、廃熱回収口2cを閉塞した状態に維持されている。
従って、冷却液Rは廃熱回収装置9の第1熱交換器91側には流れない。
内燃機関1が暖気運転時の場合、冷却液Rの流れは、ウォータポンプ5から圧送された冷却液Rが→冷却ギャラリー1c→第1サーモスタット2の第1冷却液流入口2a→第1サーモスタット2のバイパス口2b→バイパス通路1d→ウォータポンプ5の順に循環する。
この状態では、冷却液Rは内燃機関1内を循環するだけなので、シリンダ内の燃焼熱によって加温された冷却液Rの熱が内燃機関1外部に放出されることが極力抑えられ、内燃機関1の昇温(暖機運転)が促進される。
図2(B)は、内燃機関1の暖気運転が完了し、第1サーモスタット2が開き、冷却液Rがラジエータ6の冷却を必要としない場合を示している。
第1サーモスタット2は、冷却液Rの昇温に伴い第1開閉弁22がバイパス口2bを閉塞し、廃熱回収口2cを開放状態にする。冷却液Rは廃熱回収口2cから第2熱交換器7、及び第1熱交換器91側に流れる。
この時、第2サーモスタット3における冷却液Rは、第2熱交換器7において排ガスにより加熱されるが、第1熱交換器91の廃熱回収(熱交換作用)により温度が降下して、第2サーモスタット3を開弁する温度に達していない。
従って、第2サーモスタット3は、第2開閉弁32がラジエータ口3bを閉塞、ウォータポンプ口3cが開放状態になっている。
冷却液流通路61の冷却液Rは、ウォータポンプ5から圧送された冷却液Rが→冷却ギャラリー1c→第1サーモスタット2の第1冷却液流入口2a→第1サーモスタット2の廃熱回収口2c→第1廃熱配管6a→第2熱交換器7→第2配管6b→第1熱交換器91→第3配管6c→第2サーモスタット3の第2冷却液流入口3a→第2サーモスタット3のウォータポンプ口3c→ウォータポンプ5→冷却ギャラリー1cの順に流れるように構成されている。
また、内燃機関1の排気マニホールド1eからの排ガスが第1排気管8aを介して排ガス浄化装置8に導入され浄化される。排ガス浄化装置8で浄化された排ガスは、第2排気管8bを介して第2熱交換器7に導入される。第2熱交換器7に導入された排ガスは冷却液Rを加熱する。排ガスで加熱された冷却液Rが廃熱回収装置9の第1熱交換器91側に流れる構成になっている。
従って、冷却液Rは冷却ギャラリー1cと第2熱交換器7とによって加熱されるので、廃熱回収装置9側での熱エネルギー回収効率を向上させることができる。
また、この場合、ラジエータ6側に冷却液Rが流れないので、ラジエータ6が受ける熱負荷が低減され、ラジエータ6の耐久性が向上する。
図2(C)は、内燃機関1の運転負荷が大きくなり、廃熱回収装置9における熱エネルギー回収が行われるが、冷却液Rがラジエータ6の冷却を必要とする場合を示している。
第1サーモスタット2は、第1開閉弁22がバイパス口2bを閉塞し、廃熱回収口2cを開放状態になり、冷却液Rは廃熱回収口2cから第1熱交換器91側に流れる。
この時、第2サーモスタット3における冷却液Rは、第2熱交換器7において排ガスにより加熱され、第1熱交換器91の廃熱回収(熱交換作用)により温度が降下するが、冷却液温度は第2サーモスタット3を開弁する温度になっている。
従って、第2サーモスタット3は、第2開閉弁32がラジエータ口3bを開放、ウォータポンプ口3cを閉鎖状態に維持される。
冷却液流通路61の冷却液Rは、ウォータポンプ5から圧送された冷却液Rが→冷却ギャラリー1c→第1サーモスタット2の第1冷却液流入口2a→第1サーモスタット2の廃熱回収口2c→第1廃熱配管6a→第2熱交換器7→第2配管6b→第1熱交換器91→第3配管6c→第2サーモスタット3の第2冷却液流入口3a→第2サーモスタット3のラジエータ口3b→ラジエータ6→第5配管6e→ウォータポンプ5→冷却ギャラリー1cの順に流れるように構成されている。
内燃機関1が高負荷状態で運転され冷却液温度が高くなり、第1熱交換器91での熱交換による冷却液温度の降下量だけでは、内燃機関1の最適温度が維持できなくなった場合、冷却液Rをラジエータ6側に流し、冷却液温度を下げて、内燃機関1を最適温度に維持するようになっている。
この場合、冷却液Rを第1熱交換器91とラジエータ6とで冷却するので、ラジエータ6の冷却容量を小さくでき、ラジエータ6の重量及びコストの低減が可能となる。
また、本実施形態では既述のとおり、第1サーモスタット2の開弁開始温度T1を第2サーモスタット3の開弁開始温度T2より高くしてある。
廃熱回収装置9側へ流通させる冷却液温度は高いほど、廃熱回収装置9における熱エネルギーの回収量を多くするためである。
内燃機関1に与える第1サーモスタット2の第1開弁開始温度T1について検討した。
但し、第2サーモスタット3は従来の第2開弁開始温度T2で変更しないこととする。
図3において、弊社で使用している複数のサーモスタット2の開弁開始温度と全開温度を検討した一例である。
Type1は従来の開弁開始温度Toが83℃、全開温度Tmが98℃となっており、従来の開弁開始温度Toから全開温度Tmまでの従来の温度差Tm−To=15℃となっている。
同様にType2は14℃、Type3は14℃となっている。
そして、開弁開始温度Toをどの程度上げることができるかを検討した。
図4に示すように、開弁開始温度Toから全開温度Tmまでの温度差を小さくすることは、従来の開閉弁のリフト勾配に対し、実施形態のリフト勾配が急になる。
従って、次の事項の検討内容が必要となる。
1.新開弁開始温度Tnから全開温度Tmまでの開弁速度が速くなることによる、開閉弁を支持している各部材に発生する応力上昇に伴う耐久性の劣化。
2.内燃機関1の冷却ギャラリー1c内における、冷却液Rの温度上昇が発生し易い部分と、温度があまり上昇しない部分による、内燃機関1の冷却性能への影響。
3.車両が暖気運転時からすぐに、高負荷運転を実施した場合の、冷却液温度の急上昇に対する影響等である。
本実施形態では、各サーモスタットの開弁開始温度を一律5℃上げることを目的にして確認することにした。即ち、Type1において改良温度差Tm−Tnは10℃、同様にType2は9℃、Type3は9℃となった。
Type1〜3の新開弁開始温度Tn(第1サーモスタット2)を夫々3、5、7℃(5±2℃)上げたサーモスタットにて試験を実施して、上記の検討内容に問題ないことを確認した。
新開弁開始温度Tnの上げ幅を3℃の場合には、廃熱回収装置5における熱エネルギーの回収量が若干少なくなる傾向が表れたが、目標とする効果は得られた。
一方、新開弁開始温度Tnの上げ幅を7℃にしたサンプルの一部に、内燃機関1の冷却ギャラリー1c内の冷却液Rの温度上昇が発生し易い部分において、高負荷時に一時的に冷却液Rが所定値(社内評価基準値)より高くなった場合があったが、内燃機関の性能に影響ないものであった。
尚、開閉弁を支持している各部材に発生する応力上昇については、応力上昇は確認されたが、問題になるような値ではなかった。
以上の結果から、第1サーモスタットの新開弁開始温度Tnは、第2サーモスタット3の開弁開始温度に対し5±1℃高くすることが最適範囲と判断した。このように、第1サーモスタット2の開弁開始温度を上昇させて廃熱回収装置9側へ流すようにすることで、廃熱回収装置9における熱エネルギー回収効率の向上を図ることができた。
第1及び第2サーモスタット2,3によって上述の冷却液Rの流路を切換える制御を図5に基づいて説明する。
ステップS1にてスタートする。即ち内燃機関1が始動される。
ステップS2において、冷却液温度により第1サーモスタット2の開閉状態が判断する。冷却液温度が低い場合、第1サーモスタット2は閉弁状態になっており、Noを選
択して、内燃機関1のバイバス通路1dを通過してウォータポンプ5に戻る。
ステップS2において、冷却液温度が高く、内燃機関1が最適温度になり、第1サーモスタット2が開弁すると、Yesを選択してステップS3に進む。ステップS3において廃熱回収装置9が作動して、廃熱回収装置9の熱交換器91によって冷却液Rは冷却される。
廃熱回収装置9によって得られた熱エネルギーは利用目的によって使用され、結果的には内燃機関1の負荷を低減して、省燃費化が図られる。
熱交換器91での熱交換が終わると冷却液温度は低下する。ステップS4において、第1サーモスタット3の開閉状況を判断する。
即ち、熱交換器91を通過した冷却液温度が第2サーモスタット3の第2開弁開始温度以上になっているか否か流路が分かれる。冷却液温度が開弁開始温度以下の場合、Noが選択され、第2サーモスタット3のウォータポンプ口3cが開放されておりウォータポンプ5に戻る。
ステップS4において、熱交換器91を通過した冷却液温度が第2サーモスタット3の第2開弁開始温度以上の場合、即ち、冷却液温度が内燃機関1の最適温度を超えているとYesを選択してステップS5に進む。
第2サーモスタットのラジエータ口3bが開放、ウォータポンプ3cが閉塞され、冷却液Rはラジエータ6に流れる。
ステップS5において冷却液Rは内燃機関1が最適温度になるように冷却されて、冷却液RはステップS6のウォータポンプ5に流れる。
ステップS7で冷却液Rは、ステップS6のウォータポンプ5によって、内燃機関1の冷却ギャラリー1c内に圧送される。
このように、第1と第2サーモスタット2,3の間に廃熱回収装置9を配置して、内燃機関1の暖機中は、冷却液を内燃機関内のバイパス側へ流し、内燃機関内を循環させて、早期に暖機する。
また、第1サーモスタット2が開弁すると冷却液全量が廃熱回収装置9側へ流れる構造としたので、廃熱回収装置における廃熱回収効率が向上する。
更に、第1サーモスタット2の第1開弁開始温度を第2サーモスタット3の第2開弁開始温度より±5℃高くしたので、廃熱回収装置9側へ流れる冷却液温度が高くなり、廃熱回収装置での廃熱回収効率が高くなる。
廃熱回収装置を備えた車両の省燃費化に利用できる。
1 内燃機関
1c 冷却ギャラリー
1d バイパス通路
2 第1サーモスタット
2a 第1冷却液流入口
2b バイパス口
2c 廃熱回収口
3 第2サーモスタット
3a 第2冷却液流入口
3b ラジエータ口
3c ウォータポンプ口
5 ウォータポンプ
6 ラジュエータ
7 第2熱交換器(熱交換器)
8 排ガス浄化装置
9 廃熱回収装置
10 車両用廃熱回収システム
61 冷却液流通路
91 第1熱交換器
92 膨張器
93 コンデンサ
94 ポンプ

Claims (4)

  1. 内燃機関と、前記内燃機関の冷却液を冷却するラジエータと、
    前記冷却液を熱源として、熱エネルギーを回収する廃熱回収装置と、
    前記内燃機関、前記廃熱回収装置、及び前記ラジエータの順に前記冷却液が循環する冷却液流通路と、
    前記内燃機関と前記廃熱回収装置との間の前記冷却液流通路に介装され、前記冷却液温度が第1開弁開始温度未満の場合は、前記冷却液が前記廃熱回収装置及び前記ラジエータをバイパスし、前記冷却液温度が前記第1開弁開始温度以上の場合は、前記冷却液が前記廃熱回収装置側へ流通するように前記冷却液流通路を切換える第1サーモスタットと、
    前記廃熱回収装置と前記ラジエータとの間の前記冷却液流通路に介装され、前記冷却液温度が第2開弁開始温度未満の場合は、前記冷却液が前記ラジュエータをバイパスし、前記冷却液温度が前記第2開弁開始温度以上の場合は、前記冷却液が前記ラジエータ側へ流通するように前記冷却液流通路を切換える第2サーモスタットと、を備え
    前記第1開弁開始温度は、前記第2開弁開始温度より高くしたことを特徴とする車両用廃熱回収システム。
  2. 前記第1サーモスタットの第1開弁開始温度は、前記第2サーモスタットの第2開弁開始温度より5±1℃高くしたことを特徴とする請求項1記載の車両用廃熱回収システム。
  3. 前記内燃機関と前記廃熱回収装置との間に前記冷却液流通路を流れる冷却液を前記内燃機関の排ガスで加熱する熱交換器を設けたことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の車両用廃熱回収システム。
  4. 前記第1サーモスタットは前記内燃機関外周部に取り付けられると共に、前記廃熱回収装置側への流出口は突出していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用廃熱回収システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019194476A (ja) * 2018-05-04 2019-11-07 イエフペ エネルジ ヌヴェルIfp Energies Nouvelles ランキンサイクルの閉ループを含む2つのサーモスタットを備えたエンジン冷却システム

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