JP2014069526A - 描画処理装置、画像形成装置、コンピュータープログラムおよび描画処理方法 - Google Patents

描画処理装置、画像形成装置、コンピュータープログラムおよび描画処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】行なうべきクリア処理のビット値が異なる2種の画像の描画を迅速化することができる画像処理装置を提供する。
【解決手段】メモリ上で画像を描画する描画処理において、メモリ内の複数のメモリエリアを一つずつ順に用いて画像を一部分ずつ描画しながら、描画された部分画像の読出し、および、読出しを終えたメモリエリアのビット値の一様化をする一連の動作を繰り返し、それによって画像の全体を出力し終えるまでに、以後に他の画像を描画するためのメモリエリアである予備エリアを設定するとともに、予備エリアに対して読出しを終えたメモリエリアのビット値の一様化とは異なる値にビット値を一様化するクリア処理を行なっておく。
【選択図】図7

Description

本発明は、メモリ上でラスター画像を描画する技術に関する。
印刷やディスプレイによる表示に際して、ベクターデータやテキストデータといったラスター形式以外のデータをラスター形式の多値または2値の画像データに変換するラスタライズが行なわれる。ラスタライズにはランダムアクセスの可能なメモリが用いられ、このメモリ上でラスター画像が描画される。すなわち、出力すべき画像を表すようにメモリ上の所定ビットのビット値を書き換えるビットマッピングが行なわれる。
ラスター画像の描画に際して、描画に用いるメモリエリアを“1クリア状態”または“0クリア状態”にしておく必要がある。1クリア状態はメモリエリア内の全ビットにビット値の一方である「1」が書き込まれた状態であり、0クリア状態はメモリエリア内の全ビットにビット値の他方である「0」が書き込まれた状態である。
ページ記述言語(PDL: Page Description Language)で記述されたプリントジョブを実行する画像形成装置は、ページ記述言語に応じたクリア処理を行なう。代表的なページ記述言語の一つであるPCL(Printer Control Language)は、加法混色用のRGBの各色成分の画像を指定する。PCLで記述されたプリントジョブ(以下、これを「PCLジョブ」という)を実行するとき、画像形成装置は描画用のメモリエリアを1クリア状態にするクリア処理(以下、これを「1クリア」という)を行なう。また、代表的なページ記述言語の他の一つであるPostScript(登録商標)は、減法混色用のYMCKの各色成分の画像を指定する。PostScriptで記述されたプリントジョブ(以下、これを「PSジョブ」という)を実行するとき、画像形成装置は描画用のメモリエリアを0クリア状態にするクリア処理(以下、これを「0クリア」という)を行なう。
一般に、画像形成装置では、描画に用いるメモリエリアのメモリサイズを低減するため、特許文献1に記載されているように、1ページ分の描画すべき画像を指定するデータをバンドと呼ばれる複数の部分に分割してバンド単位で描画する。バンド単位の描画では、最大印刷サイズ(例えば、A3サイズ)に対応する大サイズのメモリエリアを用意する代わりに、それぞれが一つのバンドに対応する複数の小サイズのメモリエリアを用意する。そして、一つのメモリエリアへの描画と、描画された1バンド分の部分画像を読み出して後処理用のメモリへ移す転送と、読出しを終えたエリアのクリア処理とを並行して行い、このシーケンスを繰り返して1ページ分の画像を描画する。複数ページの画像を印刷する場合は各ページの描画を連続的に行なう。一つのプリントジョブにおいて各メモリエリアを繰り返し用いて描画をするので、読出しを終えるごとに各メモリエリアに対してプリントジョブのページ記述言語に応じて1クリアまたは0クリアを行なう。
また、複数のページ記述言語に対応する画像形成装置、すなわちページ記述言語の異なる複数種のプリントジョブの実行が可能な画像形成装置が知られている。特許文献2には、複数のページ記述言語のそれぞれに割り当てるべきワークメモリを予めRAMに確保し、それによって複数種のプリントジョブに対する並行処理を可能にする手法が記載されている。
特開2002−356019号公報 特開2009−220457号公報
画像形成装置が複数のプリントジョブを連続的に実行することはよくある。例えば、複数のパーソナルコンピューターと画像形成装置とが接続されるネットワークにおいて、パーソナルコンピューターからの印刷要求が一時期に集中することがある。このようなとき、画像形成装置は、複数のプリントジョブを受付順または予め決められた優先順位の順に一つずつ次々に実行する。プリントジョブの実行には画像の描画が伴うので、必然的に各プリントジョブに対応した画像の描画を連続的に行なうことになる。
実行順序が連続する二つのプリントジョブの間で描画すべき画像の種類が同一である場合は、先に実行されるm番目のプリントジョブに伴う描画が終了した後、直ちに次のn番目のプリントジョブに伴う描画を開始することができる。ここでいう画像の種類とは、1クリアを必要とするか0クリアを必要とするかによって区別される種類である。上述のように、バンド単位の描画では一つのメモリエリアへの描画と並行して、既に読出しを終えた他のメモリエリアのクリア処理が行なわれる。つまり、m番目のプリントジョブに伴う描画が終了した時点で、複数のメモリエリアのうちの少なくとも一つはクリア処理を受けたままの状態である。行なうべきクリア処理はm番目のプリントジョブとn番目のプリントジョブとで同一であるので、このクリア処理を受けたままの状態であるメモリエリアを、次のn番目のプリントジョブに伴う描画における最初のバンドの描画に用いることができる。
しかし、実行順序が連続する二つのプリントジョブの間で描画すべき画像の種類が異なる場合は、m番目のプリントジョブに伴う描画が終了した後、次のn番目のプリントジョブに伴う描画を開始するのに先立って、クリア処理をやり直さなければならない。それは、行なうべきクリア処理がm番目のプリントジョブとn番目のプリントジョブとで異なるからである。例えばPCLジョブに続けてPSジョブを実行する場合、PCLジョブに伴う描画が終了した時点のメモリエリアは1クリア状態であるので、PSジョブに伴う描画を行なうために、1クリア状態を0クリア状態に変える必要がある。PSジョブに続けてPCLジョブを実行する場合は、逆に0クリア状態をクリア状態に変える必要がある。クリア処理をやり直すことによって、n番目のプリントジョブに伴う描画の開始が遅れ、画像形成装置のパフォーマンスが低下する。
本発明は、このような事情に鑑み、描画用のメモリエリアに対して行なうべきクリア処理のビット値が異なる2種の画像の描画の迅速化を目的としている。
上記目的を達成する装置は、メモリ上で画像を描画する描画処理装置であって、画像出力を指示するジョブによって指定される、描画に用いるメモリエリアのビット値が0および1のいずれのクリア値に一様化されている必要があるかによって区別される二つの種類のラスター画像のいずれかである描画すべき画像を、複数のメモリエリアを一つずつ順に用いて一部分ずつ描画する描画手段と、前記描画手段による描画に用いられたメモリエリアから当該メモリエリアに描画された部分画像を読み出す読出し手段と、前記読出し手段による読み出しが行なわれた前記メモリエリアに対して、前記二つの種類のうちの前記描画すべき画像の種類に応じたクリア値にビット値を一様化するクリア処理を行なう第1のクリア手段と、当該描画処理装置に前記ジョブが与えられてから前記描画すべき画像の描画に最後に用いられるメモリエリアからの前記読出し手段による読出しが終了するまでの期間内に、前記描画すべき画像とは種類が異なる画像を描画するためのメモリエリアである予備エリアを設定する設定手段と、前記描画すべき画像の描画に最後に用いられるメモリエリアに対する前記第1のクリア手段によるクリア処理が終了する以前に、前記設定手段によって設定された前記予備エリアに対して、前記二つの種類のうちの前記描画すべき画像の種類ではない他方の種類に応じた値にビット値を一様化するクリア処理を行なう前記第2のクリア手段と、を備える。
本発明によれば、描画用のメモリエリアに対して行なうべきクリア処理のビット値が異なる2種の画像のうちの一方の種類の画像を描画した後、クリア処理を行なう以前に他方の種類の画像の描画を開始することができる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略の構成を示す図である。 画像形成装置に組み込まれて描画処理装置として動作するメインコントローラーのハードウェア構成を示す図である。 メインコントローラーの印刷に関わる機能構成を示す図である。 バンド単位の描画に用いるバンドエリアの設定例を示す図である。 描画処理動作の基本シーケンスを示す図である。 描画処理動作の第1例における予備エリアが設定されたワークメモリを示す図である。 描画処理動作の第1例のシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第1例における同種のジョブが連続する場合のシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第2例における予備エリアが設定されたワークメモリを示す図である。 描画処理動作の第2例のシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第2例における同種のジョブが連続する場合のシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第3例のシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第3例における同種のジョブが連続する場合のシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第4例の第1のジョブに対応したシーケンスを示す図である。 描画処理動作の第4例の第2のジョブに対応したシーケンスを示す図である。
図1に例示される画像形成装置1は、複数のページ記述言語に対応した印刷機能および印刷以外の多様な機能を有するMFP(Multi-functional Peripheral)である。画像形成装置1には、操作パネル13による直接の操作またはネットワーク8を介して接続される外部装置(典型的にはパーソナルコンピューター)5,6,7からのアクセスによって印刷ジョブが与えられる。印刷ジョブとして、コピージョブ、ネットワークプリントジョブ、およびストレージ12に保存されたドキュメントを印刷するジョブがある。画像形成装置1は、PCLジョブおよびPSジョブをネットワークプリントジョブとして実行することができる。
印刷ジョブでは、プリンターコントローラー16によって制御される電子写真式のプリンターエンジン17が、用紙スタッカー18から供給される用紙に画像を印刷する。コピージョブでは、ADF(Auto Document Feeder)14によって搬送される原稿シートからイメージスキャナー15によって読み取られた原稿画像が印刷される。また、ネットワークプリントジョブでは、ネットワークコントローラー11が受信したページ記述言語データによって指定される画像が印刷される。
画像形成装置1では、画像形成装置1の制御を統括するメインコントローラー10がネットワークプリントジョブに伴う描画処理を受け持つ。言い換えれば、メインコントローラー10が描画処理装置として動作する。このようなメインコントローラー10のハードウェア構成が図2に示される。
図2のように、メインコントローラー10は、CPU(Central Processing Unit)20、フラッシュROM(Read Only Memory)21、ブリッジ回路22、バス調停器23、圧縮・伸長回路25、ファイルメモリ26、出力バッファ27、入力バッファ28、およびワークメモリ30を有する。
CPU20にブリッジ回路22を介して接続されるフラッシュROM21に、画像形成装置1を動作させるためのプログラムが予め格納されている。このプログラムは、画像形成装置1の電源投入時にフラッシュROM21からワークメモリ30上にロードされ、CPU20によって実行される。
バス調停器23は、ブリッジ回路22に通じるPCIバスの使用を調停する。バス調停器23は、ワークメモリ30に対するDMA(Direct Memory Access)を実現する転送コントローラー24を備えている。
圧縮・伸張回路25は、圧縮動作および伸張動作のうちの選択された一方を行なう複数の圧縮伸張器を備えており、圧縮および伸張を並行して行なうことができる。各圧縮伸張器の動作の選択は、バス調停器23に備わる転送コントローラー24によって行なわれる。
ファイルメモリ26は、圧縮・伸張回路25によって圧縮されたデータの一時記憶に用いられる。出力バッファ27は、プリンターインタフェース16Bを介するプリンターコントローラー16への印刷用ラスター画像データの出力に用いられる。入力バッファ28は、スキャナーインタフェース15Bを介するイメージスキャナー15からの読取り画像データの入力に用いられる。
このようなメインコントローラー10は、ネットワークプリントジョブに係る次の動作を行なう。ネットワークコントローラー11が受信した外部装置からのページ記述言語データを、ソフトウェア処理によって解析し、印刷すべき画像に対応したラスター画像をワークメモリ30上にバンド単位で描画する。描画したラスター画像を、ワークメモリ30からブリッジ回路22およびバス調停器23を介して圧縮・伸張回路25へ転送して圧縮する。そして、圧縮によって得られた圧縮データをファイルメモリ26にいったん格納する。所定バンド数分の圧縮データを格納した後、圧縮データをファイルメモリ26から読み出す。読み出した圧縮データを圧縮・伸張回路25によって伸張し、出力バッファ27を用いてプリンターインタフェース16Bへ出力する。印刷すべき全ページのデータを出力し終えるまで、描画、圧縮および伸張というバンド単位の各処理を繰り返す。
なお、コピージョブに際しては、入力バッファ28に入力された読み取り画像データを圧縮・伸張回路25へバス調停器23を介して転送して圧縮する。その後はネットワークプリントジョブの場合と同様に、圧縮データをいったんファイルメモリ26に格納した後に読み出して伸張し、伸張したデータをプリンターインタフェース16Bへ出力する。
図3はメインコントローラー10の印刷に関わる機能構成を示している。メインコントローラー10は、ジョブ管理部101、ネットワーク管理部102、操作パネル制御部103、描画処理部104、圧縮制御部105、伸張制御部106、スキャナーIF制御部107、およびプリンターIF制御部108を有する。これらの要素は、CPU20が所定のプログラムを実行することによって実現される機能要素である。そして、これらの要素のうちの描画処理部104および圧縮制御部105が、メインコントローラー10のハードウェアを制御して描画処理装置100としての動作を実現する機能要素である。
ジョブ管理部101は、操作パネル13からの指示またはネットワーク8からの要求に応じて実行すべきジョブを設定し、ジョブの進行を制御する。ネットワーク管理部102は、ネットワーク8による外部装置との送受信を管理する。操作パネル制御部103は、操作パネル13の画面表示処理および操作入力処理を受け持つ。伸張制御部106は、圧縮・伸張回路25による伸張を制御する。スキャナーIF制御部107は、スキャナーインタフェース15Bからのデータ入力を制御する。プリンターIF制御部108は、プリンターインタフェース16Bへのデータ出力を制御する。
描画処理部104は、描画部401と設定部402とを有する。描画部401は、ページ記述言語データを解析してワークメモリ30にラスター画像を描画する。設定部402は、“予備エリア”をワークメモリ30内に設定する。予備エリアは、1クリアを必要とするか0クリアを必要とするかによって区別される2種のラスター画像の一方の描画に引き続いて他方の描画を遅滞なく開始するために準備する描画用のメモリエリアである。
圧縮制御部105は、読出し部501と、第1のクリア手段としての通常クリア処理部502と、第2のクリア手段としての予備クリア処理部503とを有する。読出し部501は、転送コントローラー24に対して、描画したラスター画像のワークメモリ30からの読出しを要求する。通常クリア処理部502は、ワークメモリ30における予備エリア以外の読出しを終えたメモリエリア(後述のバンドエリア)に対するクリア処理を転送コントローラー24に要求する。予備クリア処理部503は、予備エリアに対するクリア処理を転送コントローラー24に要求する。
図4はバンド単位の描画に用いるバンドエリアの設定例を示している。図示において、1ジョブ分の描画すべき画像Dは三つのページP1,P2,P3である。ただし、ページ数Nは3に限らず、1、2または4以上であってもよい。また、画像Dを指定するデータは、ページ記述言語データであってもよいし、描画し易いようにページ記述言語データを変換した中間データであってもよい。ページP1,P2,P3は、先頭のページP1から最終のページP3まで、例えば256ライン幅のバンドに分割されて描画される。図示ではページP1,P2,P3がそれぞれk個のバンドに分割されている。
ワークメモリ30には、電源投入時の初期設定において、カラー印刷を要求するPSジョブのための描画を想定した四つのプレーンエリア31,32,33,34が確保される。
PSジョブでは、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、およびK(ブラック)の色成分濃度を表す四つのプレーン(多値ラスター画像)が、プレーンエリア31,32,33,34を用いて描画される。また、PCLジョブでは、R(レッド)、G(グリーン)、およびB(ブルー)の色成分輝度を表す三つのプレーン(多値ラスター画像)が、プレーンエリア31,32,33,34のうちの三つのプレーンエリア31,32,33を用いて描画される。つまり、プレーンエリア31,32,33はPSジョブおよびPCLジョブに共用され、残りのプレーンエリア34はPSジョブにおいてのみ用いられる。
プレーンエリア31,32,33,34のそれぞれが四つのバンドエリアに区分される。各プレーンエリア31,32,33,34における各バンドエリアがページP1,P2,P3の一つのバンドに対応する。プレーンエリア31,32,33,34のそれぞれにおいて、一つのバンドエリアへの描画、既に描画された他のバンドエリアからの部分画像の読出し、および読出しを終えたバンドエリアに対するクリア処理が並行して行なわれる。先頭のページP1の先頭のバンドから最終のページP3の最終(k番目)のバンドまでの1ジョブ分の描画において、各バンドエリアが繰り返し用いられる。
PSジョブにおいてのみ用いられるプレーンエリア34については、クリア処理として0クリアのみを行なえばよい。これに対して、PSジョブおよびPCLジョブに共用されるプレーンエリア31,32,33については、PSジョブでは0クリアを行い、PCLジョブでは1クリアを行なう必要がある。
従来の描画処理方法では、PSジョブの次にPCLジョブを実行する場合には、プレーンエリア内の全バンドを0クリア状態から1クリア状態に変えてからPCLジョブのための描画を開始し、逆にPCLジョブの次にPSジョブを実行する場合には、1クリア状態を0クリア状態に変えてからPSジョブのための描画を開始する。このため、ジョブの切り替わりに際して、クリア処理の所要時間分の遅延が生じる。
この遅延を無くすため、本実施形態の画像形成装置1では、PCLジョブの実行中にPSジョブの描画に適した0クリア状態の予備エリアを準備しておき、PSジョブの実行中にPCLジョブの描画に適した1クリア状態の予備エリアを準備しておく。予備エリアを準備して必要に応じてそれを使用する動作は、プレーンエリア31,32,33の間で共通であるので、以下では代表としてプレーンエリア31に注目し、描画処理装置100の動作を説明する。
図5は描画処理の基本シーケンス、すなわち予備エリアの準備を行なわないシーケンスを示している。
ネットワーク管理部102(図3参照)が外部装置から送信されたページ記述言語データを描画処理部104に引き渡す。描画処理部104は、実行中のネットワークプリントジョブ(以下、単にジョブということがある)のための描画処理期間TJにおいて、最初にジョブに応じた処理動作を決定するモード設定要求を圧縮制御部105に対して行う。圧縮制御部105は描画処理部104からの要求を受けてモード設定に必要な処理を完了させ、モード設定完了応答を返す。以降のシーケンスは描画処理部104からの要求に対する圧縮制御部105からの応答という形式で時系列に進んでいく。上述のとおり描画・転送・クリア処理がバンド単位で行なわれ、描画処理部104と圧縮制御部105との連携によって、ジョブの実行に必要な画像データを出力していく。
転送開始要求は、一つのバンドの描画の完了および描画に用いたバンドエリアのアドレス情報を圧縮制御部105に通知する処理である。圧縮制御部105は通知されたバンドエリアから描画されたデータを読み出して圧縮・伸張回路25へ送るDMAの転送制御を行ない、転送が完了すると転送完了応答を返す。
クリア開始要求は、描画に用いたバンドエリアに対するクリア処理を実施させる指示である。今回の描画に用いたバンドエリアへの次回の描画の準備として、当該バンドエリアについての転送が完了したタイミングでクリア処理を実施しておく。クリア開始要求の属性(0クリアまたは1クリアの指定)は、実行中のジョブに係るページ記述言語に対応する。
このような基本シーケンスに、上述の予備エリアに関わるシーケンスを組み入れることにより、PCLジョブとPSジョブとを続けて実行する場合におけるジョブの変わり目での描画開始前のクリア処理を不要にすることができる。以下に、予備エリアの準備を行なうシーケンスの四つの例を挙げる。
〔描画処理動作の第1例〕
図6のように、第1例ではワークメモリ30内にプレーンエリア31の四つのバンドエリア41,42,43,44とは別に予備エリア45が設定される。予備エリア45の設定は動的であり、ワークメモリ30において設定時点で解放されているメモリエリアが予備エリア45とされる。また、予備エリア45の設定時期は1ジョブの描画処理期間TJの終わり近くであり、描画処理期間TJの初期段階でそれ以前に設定された予備エリア45が解放される。つまり、描画処理期間TJのうちの始まりと終わりの部分を除く大半においてワークメモリ30内に予備エリア45は確保されていない。このことは、CPU20が他の処理の実行のために使用することのできるメモリエリアが多くなるという効果をもつ。
なお、PCLジョブとPSジョブとに共用される他のプレーンエリア32,33についても、それぞれに対応する予備エリアがプレーンエリア31と同様に動的に設定されかつ解放される。
図7は描画処理動作の第1例のシーケンスを示している。図では上段、中段、および下段に分けて三つのジョブを続けて実行する場合の描画処理装置100の動作が示されている。三つのジョブのうちの1番目はPCLジョブであり、2番目はPSジョブであり、3番目はPCLジョブである。ここで、1番目はPCLジョブの実行開始時点で四つのバンドエリア41,42,43,44がPCLジョブに適した1クリア状態にされているものとする。
図7の上段に示されるように、1番目のPCLジョブにおいて、四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。描画が終われば転送が行なわれ、転送が終われば1クリアが行なわれる。例えば、第1のバンドエリア41からの転送と並行して第2のバンドエリア42への描画が行なわれ、第1のバンドエリア41の1クリアと並行して第2のバンドエリア42からの転送および第3のバンドエリア43への描画が行なわれる。ジョブが指定するN個のページについての処理が終わるまで、このシーケンスが繰り返される。例示では最終のページの最終のバンドの描画に第3のバンドエリア43が用いられる。期間Tz1において最終のバンドの描画が行なわれ、期間Tz1に続く期間Tz2においてバンドエリア43からの転送が行なわれ、さらに期間Tz2に続く期間Tz3においてバンドエリア43の1クリアが行なわれる。
最終のバンドの描画が行なわれる期間Tz1において、予備エリア45が設定部402によって確保される。すなわち、ワークメモリ30内の一部が予備エリア45に設定される。確保された予備エリア45に対するクリア処理を描画処理部104が圧縮制御部105に要求し、要求に応えて圧縮制御部105の予備クリア処理部503が期間Tz2において予備エリア45に対して0クリアを実施する。0クリアの完了により、PSジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。
図7の中段に示されるように、PCLジョブに続くPSジョブにおいて、先頭のページの先頭のバンドを描画する期間Ta1に、予備エリア45を用いて描画が行なわれる。期間Ta1の開始時点で予備エリア45は0クリア状態であるので、一つ前のジョブ(PCLジョブ)における最後の期間Tz3と当該期間Ta1との間に1クリア状態を0クリア状態に変える必要がない。クリア状態を変える処理が省略される分だけ早い時点でPSジョブの最初の描画を開始することができる。
予備エリア45に描画する期間Ta1において、1クリア状態である四つのバンドエリア41,42,43,44に対して0クリアが行なわれる。0クリアが完了した後は、四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。例えば、期間Ta1に続く期間Ta2では、先頭のページの2番目のバンドが第1のバンドエリア41に描画される。そして、この期間Ta2において、予備エリア45から先頭ページの先頭のバンドの描画されたデータが転送される。
PSジョブのための1ジョブ分の描画処理が進行するのと並行して、期間Ta2に続く期間Ta3において、転送を終えた予備エリア45が解放される。すなわち、予備エリア45の設定がいったん解除される。その後、PCLジョブの場合と同様に、最後のバンドを描画する期間Tz1において、新たに予備エリア45が確保される。そして、確保された予備エリア45に対して、0クリアではなく1クリアが行なわれる。1クリアの完了により、PCLジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。
図7の下段に示されるように、PSジョブに続くPCLジョブにおいて、先頭のページの先頭のバンドを描画する期間Ta1に、予備エリア45を用いて描画が行なわれる。期間Ta1の開始時点で予備エリア45は1クリア状態であるので、一つ前のジョブ(PSジョブ)における最後の期間Tz3と当該期間Ta1との間に0クリア状態を1クリア状態に変える必要がない。クリア状態を変える処理が省略される分だけ早い時点でPCLジョブの最初の描画を開始することができる。
下段のシーケンスにおいても、中段のシーケンスと同様に予備エリア45が解放され、その後に上段のシーケンスと同様に新たに予備エリア45が確保されるとともに0クリアが行なわれる。
図8(A)は実行順位の連続する二つのジョブが共にPCLジョブである場合のシーケンスを示している。先に実行されるm番目のPCLジョブの実行中に、図7で説明したとおりのシーケンスによって、0クリア状態の予備エリア45が準備される。しかし、m番目の次のn番目のPCLジョブの実行に際して、準備されている予備エリア45を用いることなく、既に1クリア状態である四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。準備されている予備エリア45は、先頭のバンドを描画する期間Ta1に解放される。最後のバンドを描画する期間Tz1に予備エリア45を確保して期間Tz2に0クリアを行なう準備動作は、m番目のジョブが図8(A)のようにPCLジョブである場合も図7のようにPSジョブである場合も同様に行なわれる。
図8(B)は実行順位の連続する二つのジョブが共にPSジョブである場合のシーケンスを示している。先に実行されるm番目のPSジョブの実行中に、図7で説明したとおりのシーケンスによって、1クリア状態の予備エリア45が準備される。しかし、n番目のPSジョブの実行に際して、準備されている予備エリア45を用いることなく、既に0クリア状態である四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。準備されている予備エリア45は、期間Ta1に解放される。期間Tz1に予備エリア45を確保して期間Tz2に1クリアを行なう準備動作は、m番目のジョブが図8(B)のようにPSジョブである場合も図7のようにPSジョブである場合も同様に行なわれる。
〔描画処理動作の第2例〕
第2例では、図9(A)および(B)のように、プレーンエリア31における四つのバンドエリア41,42,43,44のうちの一つが予備エリアとされる。図9(A)のように、PCLジョブの実行中にPSジョブのために準備される予備エリアは第4のバンドエリア44と決められている。一方、図9(B)のように、PSジョブの実行中にPCLジョブのために準備される予備エリアは第1のバンドエリア41と決められている。すなわち、PSジョブの場合とPCLジョブの場合とで異なるバンドエリアが予備エリアとされる。設定部402は、実行するジョブの種類に応じて、第4のバンドエリア44または第1のバンドエリア41を予備エリアに設定する。
図10は描画処理動作の第2例のシーケンスを示している。図7と同様に、上段、中段、および下段に分けてPCLジョブ、PSジョブおよびPCLジョブを続けて実行する場合の描画処理装置100の動作が示されている。
図10の上段に示されるように、1番目のPCLジョブにおいて、三つのバンドエリア41,42,43を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。描画が終われば転送が行なわれ、転送が終われば1クリアが行なわれる。ジョブが指定するN個のページについての処理が終わるまで、このシーケンスが繰り返される。例示では最終のページの最終のバンドの描画に第3のバンドエリア43が用いられる。
先頭ページの先頭のバンドを描画する期間Ta1において、第1のバンドエリア41への描画と並行して、予備エリアに設定された第4のバンドエリア44に対して0クリアが行なわれる。0クリアの完了により、PSジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。
図10の中段に示されるように、PCLジョブに続くPSジョブにおいて、先頭のページの先頭のバンドを描画する期間Ta1に、一つ前のジョブ(PCLジョブ)での予備エリアであった第4のバンドエリア44を用いて描画が行なわれる。期間Ta1の開始時点でバンドエリア44は0クリア状態であるので、一つ前のジョブにおける最後の期間Tz3と当該期間Ta1との間に1クリア状態を0クリア状態に変える必要がない。クリア状態を変える処理が省略される分だけ早い時点でPSジョブの最初の描画を開始することができる。
また、期間Ta1では、バンドエリア44への描画と並行して、1クリア状態である第2および第3のバンドエリア42,43に対して0クリアが行なわれる。そして、PSジョブにおける予備エリアとしての第1のバンドエリア41に対して1クリアが行なわれる。ただし、期間Ta1の開始時点でバンドエリア41は1クリア状態であるので、期間Ta1での1クリアを省略してもよい。バンドエリア41が予備エリアに設定されることにより、PCLジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。期間Ta1より以降においては、第2、第3および第4のバンドエリア42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。
図10の下段に示されるように、PSジョブに続くPCLジョブにおいて、期間Ta1の描画に一つ前のジョブ(PSジョブ)での予備エリアであった第1のバンドエリア41が用いられる。期間Ta1の開始時点でバンドエリア41は1クリア状態であるので、一つ前のジョブにおける最後の期間Tz3と当該期間Ta1との間に0クリア状態を1クリア状態に変える必要がない。クリア状態を変える処理が省略される分だけ早い時点でPCLジョブの最初の描画を開始することができる。
また、期間Ta1では、バンドエリア41への描画と並行して、0クリア状態である第2および第3のバンドエリア42,43に対して1クリアが行なわれる。そして、PCLジョブにおける予備エリアとしての第4のバンドエリア44に対して0クリアが行なわれる。ただし、期間Ta1の開始時点でバンドエリア44は0クリア状態であるので、期間Ta1での0クリアを省略してもよい。バンドエリア44が予備エリアに設定されることにより、PSジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。期間Ta1より以降においては、第1、第2および第3のバンドエリア41,42,43を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。
図11(A)は実行順位の連続する二つのジョブが共にPCLジョブである場合のシーケンスを示している。先に実行されるm番目のPCLジョブの実行中に、図10で説明したとおりのシーケンスによって、予備エリアとして0クリア状態のバンドエリア44が準備される。しかし、m番目の次のn番目のPCLジョブの実行に際して、予備エリアとして準備されているバンドエリア44を用いることなく、既に1クリア状態である三つのバンドエリア41,42,43を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。予備エリアとして準備されているバンドエリア44は、n番目の次のジョブの準備として、引き続き0クリア状態に保たれる。
図11(B)は実行順位の連続する二つのジョブが共にPSジョブである場合のシーケンスを示している。先に実行されるm番目のPSジョブの実行中に、図10で説明したとおりのシーケンスによって、予備エリアとして1クリア状態のバンドエリア41が準備される。しかし、n番目のPCLジョブの実行に際して、予備エリアとして準備されているバンドエリア41を用いることなく、既に0クリア状態である三つのバンドエリア42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。予備エリアとして準備されているバンドエリア41は、n番目の次のジョブの準備として、引き続き1クリア状態に保たれる。
〔描画処理動作の第3例〕
図12は描画処理動作の第3例のシーケンスを示している。図7および図10と同様に、上段、中段、および下段に分けてPCLジョブ、PSジョブおよびPCLジョブを続けて実行する場合の描画処理装置100の動作が示されている。
図12の上段に示されるように、1番目のPCLジョブにおいて、四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。描画が終われば転送が行なわれ、転送が終われば1クリアが行なわれる。ジョブが指定するN個のページについての処理が終わるまで、このシーケンスが繰り返される。例示では最終のページの最終のバンドの描画に第1のバンドエリア41が用いられる。
第3例では、最終のバンドの描画に用いられるバンドエリア以外のいずれかのバンドエリアが予備エリアに設定される。図示では、最終のバンドの描画に用いられる第1のバンドエリア41の次のバンドエリアである第2のバンドエリア42が予備エリアに設定されている。
予備エリアに設定された第2のバンドエリア42に対して、最終のバンドを描画する期間Tz1に0クリアが実施される。0クリアの完了により、PSジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。期間Tz1で0クリアが実施されるので、当然ながら予備エリアの設定は期間Tz1よりも以前の時点で行なわれる。
図12の中段に示されるように、PCLジョブに続くPSジョブにおいて、期間Ta1に行なわれる先頭のページの先頭のバンドの描画に、一つ前のジョブ(PCLジョブ)で予備エリアに設定された第2のバンドエリア42が用いられる。期間Ta1の開始時点でバンドエリア42は0クリア状態であるので、一つ前のジョブにおける最後の期間Tz3と当該期間Ta1との間に1クリア状態を0クリア状態に変える必要がない。クリア状態を変える処理が省略される分だけ早い時点でPSジョブの最初の描画を開始することができる。
また、期間Ta1では、バンドエリア42への描画と並行して、1クリア状態である第1、第3および第4のバンドエリア41,43,44に対して0クリアが行なわれる。期間Ta1より以降においては、四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。描画が終われば転送が行なわれ、転送が終われば1クリアが行なわれる。ジョブが指定するN個のページについての処理が終わるまで、このシーケンスが繰り返される。図示において、最終のバンドの描画に第2のバンドエリア42が用いられている。
最終のバンドが描画される期間Tz1において、第3のバンドエリア43に対して1クリアが実施される。第3のバンドエリア43は、最終のバンドが描画される第2のバンドエリア42の次のバンドエリアであって、期間Tz1の以前に予備エリアに設定されたバンドエリアである。1クリアの完了により、PCLジョブの描画に適したメモリエリアが準備されたことになる。
図12の下段に示されるように、PSジョブに続くPCLジョブにおいて、期間Ta1に行なわれる先頭のページの先頭のバンドの描画に、一つ前のジョブ(PSジョブ)で予備エリアに設定された第3のバンドエリア43が用いられる。期間Ta1の開始時点でバンドエリア43は1クリア状態であるので、一つ前のジョブにおける最後の期間Tz3と当該期間Ta1との間に0クリア状態を1クリア状態に変える必要がない。クリア状態を変える処理が省略される分だけ早い時点でPSジョブの最初の描画を開始することができる。
また、期間Ta1では、バンドエリア43への描画と並行して、0クリア状態である第1、第2および第4のバンドエリア41,42,44に対して1クリアが実施される。期間Ta1より以降においては、四つのバンドエリア41,42,43,44を一つずつ順にかつ繰り返し用いて描画が行なわれる。描画が終われば転送が行なわれ、転送が終われば1クリアが行なわれる。ジョブが指定するN個のページについての処理が終わるまで、このシーケンスが繰り返される。例示では、最終のバンドの描画に第3のバンドエリア43が用いられており、これの次の予備エリアに設定されたバンドエリア44に対して期間Tz1に0クリアが実施される。
図13(A)は実行順位の連続する二つのジョブが共にPCLジョブである場合のシーケンスを示している。先に実行されるm番目のPCLジョブの実行中に、図12で説明したとおりのシーケンスによって、予備エリアとして0クリア状態のバンドエリア42が準備される。しかし、m番目の次のn番目のPCLジョブの実行に際して、予備エリアとして準備されているバンドエリア42ではなく、1クリア状態である三つのバンドエリア41,43,44のいずれかが先頭のバンドの描画に用いられる。図示では、第1のバンドエリア41が期間Ta1における先頭のバンドの描画に用いられている。
期間Ta1における先頭のバンドの描画と並行して、一つ前のジョブで予備エリアとされた第2のバンドエリア42に対して1クリアが実施される。これによって予備エリアの設定が解除されたことになる。
図13(B)は実行順位の連続する二つのジョブが共にPSジョブである場合のシーケンスを示している。先に実行されるm番目のPSジョブの実行中に、図12で説明したとおりのシーケンスによって、予備エリアとして1クリア状態のバンドエリア43が準備される。しかし、m番目の次のn番目のPSジョブの実行に際して、予備エリアとして準備されているバンドエリア43ではなく、0クリア状態である三つのバンドエリア41,42,44のいずれかが先頭のバンドの描画に用いられる。図示では、第2のバンドエリア42が期間Ta1における先頭のバンドの描画に用いられている。
期間Ta1における先頭のバンドの描画と並行して、一つ前のジョブで予備エリアとされた第3のバンドエリア43に対して0クリアが実施される。これによって予備エリアの設定が解除されたことになる。
〔描画処理動作の第4例〕
第4例では、第3例と同様に、各ジョブにおいて最後の描画に用いるバンドエリア以外の一つが予備エリアとされる。第3例と比較したときの第4例の特徴は、実行待ちのジョブを示すスプール情報に基づいて、準備をする必要がある場合に限って所定クリア状態の予備エリアを準備することである。準備をする必要がある場合とは、実行中のジョブの種類と次に実行するジョブの種類とが異なる場合である。具体的には、PCLジョブの次にPSジョブを実行する場合およびPSジョブの次にPCLジョブを実行する場合である。
図14(A)および(B)はPCLジョブに適用されるシーケンスを示している。
実行中のPCLジョブにおける最終(k番目)より一つ前の(k−1)番目のバンドを描画する期間Tyまたはそれ以前において、設定部402がジョブ管理部101からのスプール情報に基づいて、予備エリアの設定の要否を判定する。
図14(A)に示される場合では、PCLジョブの次のジョブがPSジョブであるので、予備エリアを設定する必要がある。設定部402は、図12の例と同様に例えばバンドエリア42を予備エリアに設定し、予備エリアに対する0クリアを圧縮制御部105に要求する。最終のバンドを描画する期間Tz1において、予備エリアに対する0クリアが実施される。
これに対して、図14(B)に示される場合では、PCLジョブの次のジョブが同種のPCLジョブであるので、予備エリアを設定する必要がない。設定部402は、予備エリアに設定せず、予備エリアに対する0クリアの要求も行なわない。したがって、期間Tz1において、予備エリアに対しては実質的に何の処理も行なわれない。
図15(A)および(B)はPSジョブに適用されるシーケンスを示している。
実行中のPSジョブにおける最終(k番目)より一つ前の(k−1)番目のバンドを描画する期間Tyまたはそれ以前において、設定部402がジョブ管理部101からのスプール情報に基づいて、予備エリアの設定の要否を判定する。
図15(A)に示される場合では、PSジョブの次のジョブがPCLジョブであるので、予備エリアを設定する必要がある。設定部402は、例えばバンドエリア42を予備エリアに設定し、予備エリアに対する1クリアを圧縮制御部105に要求する。最終のバンドを描画する期間Tz1において、予備エリアに対する1クリアが実施される。
これに対して、図15(B)に示される場合では、PSジョブの次のジョブが同種のPSジョブであるので、予備エリアを設定する必要がない。設定部402は、予備エリアに設定せず、予備エリアに対する1クリアの要求も行なわない。したがって、期間Tz1において、予備エリアに対しては実質的に何の処理も行なわれない。
以上の実施形態において、予備エリア45または予備エリアとして用いるバンドエリア41,42,43,44を設定して所定のクリア処理を実施しておく準備動作を完了すべき時期は、実行すべきジョブが決まってから次のジョブの実行を開始するまでの期間内であればよい。
画像形成装置1に限らず、パーソナルコンピューターや他の情報機器において、予備エリアを準備する本発明の描画処理方法を実施してもよい。0クリアおよび1クリアを選択的に行なう必要があれば、表示のためのラスター画像の描画に本発明を適用することができる。
1 画像形成装置
100 描画処理装置
30 ワークメモリ
D 画像
41,42,43,44 バンドエリア(メモリエリア)
401 描画部(描画手段)
501 読出し部(読出し手段)
502 通常クリア処理部(第1のクリア処理手段)
503 予備クリア処理部(第2のクリア処理手段)
Tz1 期間
Ta1 期間

Claims (8)

  1. メモリ上で画像を描画する描画処理装置であって、
    画像出力を指示するジョブによって指定される、描画に用いるメモリエリアのビット値を0および1のいずれのクリア値に一様化する必要があるかによって区別される二つの種類のラスター画像のいずれかである描画すべき画像を、複数のメモリエリアを一つずつ順に用いて一部分ずつ描画する描画手段と、
    前記描画手段による描画に用いられたメモリエリアから当該メモリエリアに描画された部分画像を読み出す読出し手段と、
    前記読出し手段による読み出しが行なわれた前記メモリエリアに対して、前記二つの種類のうちの前記描画すべき画像の種類に応じたクリア値にビット値を一様化するクリア処理を行なう第1のクリア手段と、
    当該描画処理装置に前記ジョブが与えられてから前記描画すべき画像の描画に最後に用いられるメモリエリアからの前記読出し手段による読出しが終了するまでの期間内に、前記描画すべき画像とは種類が異なる画像を描画するためのメモリエリアである予備エリアを設定する設定手段と、
    前記描画すべき画像の描画に最後に用いられるメモリエリアに対する前記第1のクリア手段によるクリア処理が終了する以前に、前記設定手段によって設定された前記予備エリアに対して、前記二つの種類のうちの前記描画すべき画像の種類ではない他方の種類に応じたクリア値にビット値を一様化するクリア処理を行なう前記第2のクリア手段と、を備える
    ことを特徴とする描画処理装置。
  2. 前記ジョブをm番目ジョブとしたときの次のジョブであるn番目ジョブによって指定される描画すべき画像の種類が、前記m番目ジョブに対応する前記描画すべき画像の種類と異なる場合において、
    前記描画手段は、前記n番目ジョブによって指定される前記描画すべき画像であるn番目画像の先頭部分の描画に際して、それ以前に前記設定手段によって設定された前記予備エリアを用い、当該n番目画像の残りの部分の描画に前記複数のメモリエリアを順に用い、
    前記第1のクリア手段は、前記複数のメモリエリアのそれぞれに対して、当該各メモリエリアが前記n番目画像の描画に用いられる以前に、前記n番目画像の種類に応じたクリア処理を行い、
    前記読出し手段は、前記複数のメモリエリアの一つを用いて行なわれる前記n番目画像の前記残りの部分の最初の描画と並行して、前記予備エリアに描画された前記先頭部分を読み出し、
    前記設定手段は、前記予備エリアからの読出しが終了したときに当該予備エリアを解放し、その後に前記n番目画像の最後の描画が開始されてから当該n番目画像の最後の読出しが終了するまでの期間内に、新たに予備エリアを設定し、
    前記第2のクリア手段は、新たに設定された前記予備エリアに対して、前記二つの種類のうちの前記n番目画像の種類ではない他方の種類に応じたクリア処理を行なう
    請求項1記載の描画処理装置。
  3. 前記設定手段は、前記描画すべき画像の最初の描画を開始する以前に、3以上のM個のメモリエリアのうちのいずれか一つを前記予備エリアに設定し、かつ前記ジョブをm番目ジョブとしたときの次のジョブであるn番目ジョブによって指定される描画すべき画像の種類が、前記m番目ジョブに対応する前記描画すべき画像の種類と異なる場合において、前記n番目ジョブによって描画が指示された前記画像であるn番目画像の最初の描画を開始する以前に、前記予備エリアに代えて前記のM個のメモリエリアのうちの前記予備エリア以外の一つを新たな予備エリアに設定し、
    前記描画手段は、前記m番目ジョブによって指示された描画および前記n番目ジョブによって指示された描画に際して、前記M個のメモリエリアのうちの前記予備エリアに設定されている一つを除いた残りのメモリエリアを前記複数のメモリエリアとして用いる
    請求項1記載の描画処理装置。
  4. 前記設定手段は、前記複数のメモリエリアのうちのいずれか一つを前記予備エリアに設定する
    請求項1記載の描画処理装置。
  5. 前記設定手段は、実行待ちのジョブがスプールされており、かつ次に実行すべきジョブによって指定される描画すべき画像の種類が実行中の前記ジョブによって指定される前記描画すべき画像の種類と異なる場合にのみ前記予備エリアを設定する
    請求項1ないし4のいずれかに記載の描画処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の描画処理装置を備え、
    前記画像出力ジョブとして、ページ記述言語によって前記描画すべき画像を指定するプリントジョブが与えられ、
    前記描画処理装置によって描画された画像に対応する印刷画像を形成する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. メモリ上で画像を描画する描画処理装置において実行されるコンピュータープログラムであって、
    前記描画処理装置が有するコンピューターに、
    画像出力を指示するジョブによって指定される、描画に用いるメモリエリアのビット値が0および1のいずれのクリア値に一様化されている必要があるかによって区別される二つの種類のラスター画像のいずれかである描画すべき画像を、複数のメモリエリアを一つずつ順に用いて一部分ずつ描画する処理と、
    描画に用いられたメモリエリアから当該メモリエリアに描画された部分画像を読み出す処理と、
    読み出しが行なわれた前記メモリエリアに対して、前記二つの種類のうちの前記描画すべき画像の種類に応じたクリア値にビット値を一様化する処理と、
    当該描画処理装置に前記ジョブが与えられてから前記描画すべき画像の描画に最後に用いられるメモリエリアからの前記読出し手段による読出しが終了するまでの期間内に、前記描画すべき画像とは種類が異なる画像を描画するためのメモリエリアである予備エリアを設定する処理と、
    前記描画すべき画像の描画に最後に用いられるメモリエリアに対するビット値の一様化が終了する以前に、設定された前記予備エリアに対して、前記二つの種類のうちの前記描画すべき画像の種類ではない他方の種類に応じたクリア値にビット値を一様化する処理と、を実行させる
    ことを特徴とするコンピュータープログラム。
  8. メモリ上で画像を描画する描画処理方法であって、
    前記メモリ内の複数のメモリエリアを一つずつ順に用いて前記画像を一部分ずつ描画しながら、描画された部分画像の読出しおよび読出しを終えたメモリエリアのビット値の一様化をする一連の処理を繰り返し、それによって前記画像の全体を出力し終えるまでに、以後に他の画像を描画するためのメモリエリアである予備エリアを設定するとともに、前記予備エリアに対して前記読出しを終えたメモリエリアのビット値の一様化とは異なる値にビット値を一様化する処理を行なう
    ことを特徴とする描画処理方法。
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