JP2014068772A - 超電導磁石装置及び磁気共鳴撮像装置 - Google Patents

超電導磁石装置及び磁気共鳴撮像装置 Download PDF

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Abstract

【課題】初期投資の費用とアップグレードの費用とが抑えられる超電導磁石装置14を提供する。
【解決手段】超電導状態で通電することで磁場を生成する超電導コイル5、6を備え、超電導状態を維持できる第1運転温度で超電導コイル5、6に通電する第1運転モードと、第1運転温度より低い第2運転温度で超電導コイル5、6に通電する第2運転モードとを有する。第1運転モードと第2運転モードとでは、同じ超電導コイル5、6が用いられ、第2運転モードでは、第1運転モードより、超電導コイル5、6に流す電流が大きい。そして、まず、第1運転モードで使用され、次に、第2運転モードで使用される。第1運転モードでは第1冷凍機11で超電導コイル5、6を冷却し、第2運転モードでは第1冷凍機11より冷却能力の高い第2冷凍機24で超電導コイル5、6を冷却する。
【選択図】図2

Description

本発明は、超電導磁石装置及びそれを備えた磁気共鳴撮像装置(以下、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置と称す)に関する。
低温で電気抵抗がゼロになる超電導体は、通電に伴うジュール損失がなく、銅線に代表される常伝導材に比べ極めて高い電流密度を得られることから、強力な磁場を発生する超電導磁石装置に応用されている。超電導磁石装置によって得られる強力な磁場(強磁場)は、たとえば、原子核の磁気共鳴現象を利用して対象物の物理的、化学的性質を画像化するMRI装置における、磁場強度が強力かつ均一な磁場空間として利用されている。MRI装置は、主に、撮像領域として磁場強度が強力かつ均一な磁場空間を発生させる前記超電導磁石装置と、その撮像領域に高周波パルスを照射するRF(radio frequency)コイルと、撮像領域からの共鳴現象の応答(磁気共鳴信号)を受信する受信コイルと、共鳴現象の発生の位置情報を与えるための勾配磁場を撮像領域に発生させる傾斜磁場コイルとを備えている。
このMRI装置において、画像の画質を決定する要素のひとつに、撮像領域における超電導磁石装置が発生させる磁場強度(静磁場強度)が挙げられる。この静磁場強度を強くすることにより、磁気共鳴信号のS/N比が上がり、画質が向上する。そして、従来、MRI装置において、静磁場強度を強くすることは、MRI装置の買い替えを意味した。しかし、遠くない将来、静磁場強度を強くする計画がある場合、その都度買い換えていたのでは、経済的に負担が大きい。
そこで、当初から強い磁場強度(例えば、3.0テスラ)の静磁場を発生することができる高性能な超電導磁石装置を設置しておき、これを最初は1.5テスラの静磁場強度で使用し、その後、画質の向上(アップグレード)が必要になったときに、静磁場強度を3.0テスラに引き上げることが提案されている(非特許文献1等参照)。静磁場強度の引き上げに伴い、前記高周波パルスの周波数が変わるから、前記RFコイルと前記受信コイルの動作点(動作周波数)が変わる。このため変わった動作周波数で動作するRFコイルと受信コイルに交換する必要がある。また、静磁場強度を強くしてS/N比が上がる利点を画像の空間解像度の改善に充てるには、前記傾斜磁場コイルが発生する勾配磁場の勾配を大きくする必要がある。このため、非特許文献1では傾斜磁場コイルを交換している。そして、特許文献1には、マグネットを2つのクライオスタットに分けて設けておき、マグネットのアップグレードを容易にしたMRI装置が提案されている。
特開2009−226211号公報
PHILIPS社製品カタログ, "A protected future - Philips Achieva XR MR System" , 4522 962 21931/781, Mar 2007.
非特許文献1の先行技術によれば、MRI装置の大きさの大部分を占める超電導磁石装置を交換することなく、将来、必要なときに静磁場強度を強くできる。しかし、ユーザにとっては、画質の向上が必要になる前に限って考えると、静磁場強度は1.5テスラで十分なのに、3.0テスラを発生できるオーバースペックの超電導磁石装置を購入していることになるので、初期投資の費用に割高感がある。また、特許文献1のように、クライオスタットを二分割して設けると、超電導磁石装置の構造が複雑になり、その製造等の費用が増大すると考えられる。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、初期投資の費用とアップグレードの費用とが抑えられる超電導磁石装置及びMRI装置を提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は、超電導状態で通電することで磁場を生成する超電導コイルを備え、前記超電導状態を維持できる第1運転温度で前記超電導コイルに通電する第1運転モードと、前記第1運転温度より低い第2運転温度で前記超電導コイルに通電する第2運転モードとを有する超電導磁石装置であることを特徴としている。また、本発明は、この超電導磁石装置を有し、前記第1運転モードと前記第2運転モードとでは、異なるRFコイルと異なる傾斜磁場コイルを用いるMRI装置であることを特徴としている。
本発明によれば、初期投資の費用とアップグレードの費用とが抑えられる超電導磁石装置及びMRI装置を提供できる。なお、前記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置の斜視図であり、第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。 本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置の縦断面図であり、第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。 本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置の上側超電導コイル周辺の縦断面図である。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置に第1冷凍機を取り付けた第1運転モードの様子を示す一部断面図であり、(b)は本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置に第2冷凍機を取り付けた第2運転モードの様子を示す一部断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る超電導磁石装置の構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る超電導磁石装置の上側超電導コイル周辺の縦断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る超電導磁石装置の縦断面図であり、第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。 本発明の第5の実施形態に係る超電導磁石装置の斜視図である。 本発明の第6の実施形態に係る磁気共鳴撮像(MRI)装置の縦断面図であり、第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。
次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図において、共通する部分には同一の符号を付し重複した説明を省略する。
(第1の実施形態)
図1に、本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置14の斜視図を示す。図1は、超電導磁石装置14の第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。超電導磁石装置14は、後記するがMRI装置の静磁場発生源として用いることができる。超電導磁石装置14は、C字型をした鉄心1と、このC字型をした鉄心1の開口部(ギャップ)2の両端に対向して配置される円環状で一対のコイル容器3、4(上側コイル容器3と下側コイル容器4)と、円環状の上側コイル容器3の内周側に設けられる上側磁極板(第1磁極板)16と、円環状の下側コイル容器4の内周側に設けられる下側磁極板(第1磁極板)17と、第1運転モードから第2運転モードへの変更の際に鉄心1に取り付けられる追加の鉄心材19とを有している。上側磁極板16と下側磁極板17の間に、MRI装置において撮像領域となる磁場強度が強力かつ均一な磁場空間(均一磁場空間)7が形成される。そして、第1運転モードにおいては、均一磁場空間7に形成された静磁場による磁束は、C字型をした鉄心1を通り帰還する。追加の鉄心材19は、ねじ穴20、19aによって、鉄心1に対して着脱可能になっている。第2運転モードでは、鉄心1に、追加の鉄心材19が、それぞれのねじ穴20、19aを用いて取り付けられる。これにより、第2運転モードにおいては、均一磁場空間7に形成された静磁場による磁束は、鉄心1と追加の鉄心材19とを通り帰還する。後記するが、第2運転モードでは、第1運転モードより、均一磁場空間7に形成される静磁場の磁場強度を大きくしている。そのため、第2運転モードでは、第1運転モードより、磁束(磁力線)の本数が増えている。磁束(磁力線)の本数が増えても、その分は、追加の鉄心材19を通って帰還することができるので、第1運転モードだけでなく第2運転モードでも、外部に磁束が漏れるのを抑制することができる。
図2に、本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置14の縦断面図を示す。超電導磁石装置14の第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。上側コイル容器3の中には、中心軸Oを中心軸とする円環状の上側超電導コイル(超電導コイル)5が設けられている。下側コイル容器4の中には、中心軸Oを中心軸とする円環状の下側超電導コイル(超電導コイル)6が設けられている。上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とは、互いに対向して配置されている。上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とは、超電導状態で通電することで、磁場を均一磁場空間7等に生成する。第1運転モードでは、超電導状態を維持できる第1運転温度で、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6に通電する。第2運転モードでは、超電導状態を維持でき第1運転温度より低い第2運転温度で、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6に通電する。第1運転モードと、第2運転モードとでは、同じ上側超電導コイル5と同じ下側超電導コイル6が用いられ、別の超電導コイルに取り替えられることはない。第2運転モードでは、第1運転モードより、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6に流す電流を大きくしている。
上側超電導コイル5は、上側コイル容器3に収められている。下側超電導コイル6は、下側コイル容器4に収められている。上側コイル容器3と下側コイル容器4とは、連結管12によって、互いに連結している。上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とは、連結管12内において、アルミニウムや銅など熱伝導の良好な伝熱部材10によって、第1運転モードでは第1冷凍機11に、熱的に接続している。上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とは、第1冷凍機11によって冷却され、超電導状態に維持されている。上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とは、電気的に直列に接続されている。その直列接続の両端は、電流導入端子13に接続されている。電流導入端子13は、超電導磁石装置14の外部に置かれた直流電源装置15と電気的に接続可能になっている。第1運転モードでは、第1冷凍機11で、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とを、超電導状態になるように冷却している。第2運転モードでは、第1冷凍機11より冷却能力の高い第2冷凍機24で、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6とを、超電導状態になるように冷却している。これにより、第2運転モードにおける上側超電導コイル5と下側超電導コイル6の第2運転温度を、第1運転モードにおける上側超電導コイル5と下側超電導コイル6の第1運転温度より下げることができる。
第1運転モードでは、円環状の上側超電導コイル5の内周側に、第1運転モード用の上側磁極板(第1磁極板)16が設けられている。また、第1運転モードでは、円環状の下側超電導コイル6の内周側に、第1運転モード用の下側磁極板(第1磁極板)17が設けられている。上側磁極板16と下側磁極板17とは、第1運転モードにおいて、均一磁場空間7での磁場強度の均一性を向上させている。
第2運転モードでは、上側超電導コイル5の内周側に、第2運転モード用の上側磁極板(第2磁極板)28が取り付けられる。また、第2運転モードでは、下側超電導コイル6の内周側に、第2運転モード用の下側磁極板(第2磁極板)29が取り付けられる。上側磁極板28と下側磁極板29とは、第2運転モードにおいて、均一磁場空間7での磁場強度の均一性を向上させている。第2運転モード用の上側磁極板28と下側磁極板29の磁極面は、第1運転モード用の上側磁極板16と下側磁極板17の磁極面とは、それぞれ中心軸Oに対して線対称な形状をしているが、互いの形状は異なっている。このため、第1運転モードから第2運転モードへ切り替える際には、第1運転モード用の上側磁極板16と下側磁極板17から、第2運転モード用の上側磁極板28と下側磁極板29へ替えられる。上側磁極板16と28は、着脱可能に配置されている。下側磁極板17と29は、着脱可能に配置されている。上側超電導コイル5と下側超電導コイル6と上側磁極板16(28)と下側磁極板17(29)と鉄心1とで、磁気回路が構成されている。
図3に、本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置14の上側超電導コイル5周辺の縦断面図を示す。上側超電導コイル5は、上側コイル容器3内に収納されている。上側コイル容器3は、真空容器であり、上側コイル容器3内は、真空(減圧)状態になっている。これにより、上側超電導コイル5は、外部から断熱されている。また、上側超電導コイル5は、積層断熱材9によって覆われている。積層断熱材9は、上側コイル容器3内に収納されている。積層断熱材9によれば、上側コイル容器3から上側超電導コイル5への輻射入熱を抑制することができる。また、上側超電導コイル5は、アルミニウムや銅などの熱伝導の良好な巻枠8に巻かれている。巻枠8は、伝熱部材10によって第1冷凍機11に熱的に接続されている。上側超電導コイル5は、巻枠8と熱的に接続しており、巻枠8と伝熱部材10を介して第1冷凍機11によって冷却され、超電導状態に維持されている。なお、図示しないが、巻枠8は断熱荷重支持体によって上側コイル容器3から支持されている。
図4(a)に、本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置14に第1冷凍機11を取り付けた第1運転モードの様子を示す。第1冷凍機11は、一段式であり、一段の低温部22を有している。第1冷凍機11には、例えば、一段のギフォード・マクマホン冷凍機を用いることができる。第1冷凍機11は、超電導磁石装置14の冷凍機取り付け部21に、その上方から挿入されることで取り付けられる。この取付けにより、一段の低温部22が、第1熱接触部23に熱接触し、熱的に接続する。ばね18によって、第1熱接触部23には、伝熱部材10が、前記挿入方向とは逆方向に圧接している。この圧接により、第1熱接触部23は、伝熱部材10に熱的に接続する。伝熱部材10は、上側超電導コイル5(図2参照)と下側超電導コイル6(図2参照)に熱的に接続しているので、第1運転モードでは、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6は、伝熱部材10と第1熱接触部23とを介して、第1冷凍機11の一段の低温部22によって冷却される。
図4(b)に、本発明の第1の実施形態に係る超電導磁石装置14に第2冷凍機24を取り付けた第2運転モードの様子を示す。第2冷凍機24は、二段式であり、前記一段の低温部22と同等の冷却能力を有する一段目の低温部25と、前記一段の低温部22より冷却能力の高い二段目の低温部26とを有している。第2冷凍機24には、例えば、二段のギフォード・マクマホン冷凍機を用いることができる。第2冷凍機24は、超電導磁石装置14の冷凍機取り付け部21に、その上方から挿入されることで取り付けられる。この取付けにより、二段目の低温部26が、伝熱部材10に圧接し、熱的に接続する。ばね18によって、二段目の低温部26には、伝熱部材10が、前記挿入方向とは逆方向に圧接している。この圧接により、二段目の低温部26は、伝熱部材10に熱的に接続する。伝熱部材10は、上側超電導コイル5(図2参照)と下側超電導コイル6(図2参照)に熱的に接続しているので、第2運転モードでは、上側超電導コイル5と下側超電導コイル6は、伝熱部材10を介して、第2冷凍機24の二段目の低温部26によって冷却される。なお、伝熱部材10は、前記挿入の際に、二段目の低温部26に押されて移動する。これにより、伝熱部材10は、第1熱接触部23から離れ、第1熱接触部23とは熱的に接続しなくなる。第1熱接触部23は、前記挿入の際に、第2冷凍機24の一段目の低温部25に熱接触し、熱的に接続する。第2運転モードでは、第1熱接触部23を積層断熱材9に熱的に接続してもよい。一段目の低温部25は、積層断熱材9を、第1熱接触部23を介して冷却することができる。逆に、第1熱接触部23を積層断熱材9等の冷却に用いないのであれば、第1熱接触部23を、第2冷凍機24の二段目の低温部26に接触させる必要はなく、伝熱部材10と一体化させてもよい。
超電導磁石装置14は、第1運転モードにおいては、例えば、超電導コイル5、6の温度が30K(ケルビン)の条件で、均一磁場空間7に、0.5テスラの均一な静磁場を生成する。その際、超電導磁石装置14の周囲に漏洩する磁場は、例えば、磁場強度が0.0005テスラになる箇所の超電導磁石装置14からの距離が2メートル以下になるように抑えられている。超電導コイル5、6はこのような仕様を満たすために最適な超電導材料とその物量が選択され、第1冷凍機11としては、超電導コイル5、6を30Kまで冷やすことができる必要十分な能力を持つ機種が選択されている。
この超電導磁石装置14については、当初、第1運転モードの運転が行われ、例えば、磁場強度0.5テスラのMRI装置用超電導磁石として据付け、稼動させる。その後、MRI装置さらには超電導磁石装置14の装置性能をアップグレードするために、第2運転モードに切り替え、静磁場強度を増強する。具体的には、第1冷凍機11を、より冷却能力が高く、超電導コイル5、6を例えば4.2Kまで冷却できる第2冷凍機24に取り替える。このとき、伝熱部材10の第2熱接触部27は、第2冷凍機24の二段目の低温部26に押し込まれ、伝熱部材10は第1熱接触部23から離れる。
一般に、超電導材(超電導コイル5、6)はその温度が低いほど、通電能力が高まる。すなわち、通電可能な電流が大きくなる。このため、前記のように、超電導コイル5、6の温度を、第1運転モードにおける30Kから、第2運転モードにおける4.2Kへ下げることで、超電導コイル5、6の通電能力を高め、通電電流を大きくできる。そして、超電導磁石装置14が、均一磁場空間7につくる静磁場強度を高めることができる。
具体的に、超電導コイル5、6を、ビスマス系(Bi-2223)の酸化物超電導体からなる線材で構成した場合、超電導コイル5、6の運転温度を30Kから4.2Kへ下げることで、均一磁場空間7に作る静磁場の磁場強度を、0.5テスラから0.7テスラへ増やすことが可能である。
ただ、このように磁場強度を増やすと、均一磁場空間7における均一性が低下し、超電導磁石装置14の周囲に漏洩する磁場も多くなる。そこで、以下の変更を行う。まず、図2に示すように、磁極板16、17の一部または全部を、静磁場強度が0.7テスラのときに均一磁場空間7に均一磁場を生成するように設計された新たな磁極板28、29に交換する。次に、図1に示すように、鉄心1に、静磁場強度を0.7テスラに増強しても漏洩磁場範囲(磁場強度が0.0005テスラになる箇所)が超電導磁石装置14から2メートル以内になるようにあらかじめ計画された追加の鉄心材(磁性体)19を取り付ける。
第1の実施形態の超電導磁石装置14によれば、初期投資の費用が、一般的な超電導磁石装置に比べてほとんど増加しないと考えられる。すなわち、初期投資においては、超電導磁石装置14は第1運転モードで運転できればよいので、図1に示す追加の鉄心材19を省くことができ、さらには、ねじ穴20の形成の手間を省いてもよい。また、磁極板については、図2に示す第1運転モード用の磁極板16と17だけを用意すればよい。冷凍機については、第1運転モード用の第1冷凍機11だけを用意すればよい。図4(a)と(b)に示すように、冷凍機取り付け部21は、第1運転モード用の第1冷凍機11から、第2運転モード用の第2冷凍機24への交換を前提とした構造になっており、この分だけ、初期投資の費用が増加するが、その構造は簡単なものであり、その増加はわずかであると考えられる。
また、第1の実施形態の超電導磁石装置14によれば、第1運転モードから第2運転モードへのアップグレードの費用の増大を抑制できると考えられる。すなわち、アップグレードにおいては、図1に示す追加の鉄心材19を取り付ける。また、図2に示す第1運転モード用の磁極板16、17から第2運転モード用の磁極板28、29へ取り替える。図4(a)と(b)に示すように、第1運転モード用の第1冷凍機11から第2運転モード用の第2冷凍機24へ取り替える。しかし、超電導コイル5、6、鉄心1、コイル容器3、4のような主要な部品は取り替えずそのまま使用するので、アップグレードの費用を抑えられる。
なお、本第1の実施形態では、超電導コイル5、6の運転温度や、均一磁場空間7に生成する静磁場強度の値、超電導コイル5、6の材質、冷凍機11、24の冷却方式等を例示したが、もちろん、これらの値は例示に過ぎず、実際の設計によっては様々な選択肢があることは言うまでもない。例えば、ビスマス系(Bi-2223)の酸化物超電導体以外の銅酸化物超電導体を用いてもよいし、鉄系超電導体や、ニオブスズ、ニオブチタンを用いてもよい。
(第2の実施形態)
図5に、本発明の第2の実施形態に係る超電導磁石装置14の構成図を示す。第1の実施形態では、超電導コイル5、6の運転温度の低下を、冷却能力の高い第2冷凍機24に交換することで実現した。第2の実施形態では、超電導コイル5、6の運転温度の低下を、第1冷凍機11の冷却能力を高めることで実現する。一般的に、冷凍機では、気体の圧縮と膨張が繰り返し実施される。そして、この圧縮と膨張の繰り返しの駆動周期は、一般的に一定で駆動(運転)されている。そこで、この駆動周期を短くすると、単位時間当たりの圧縮と膨張の回数を増加させることができ、冷却能力を高めることができる。第2の実施形態では、第2運転モードにおける駆動周期を、第1運転モードより短くしている。すなわち、第2運転モードにおける駆動周波数を、第1運転モードより高めている。具体的には、超電導磁石装置14に、駆動周波数を変換する周波数変換機30を設けている。超電導磁石装置14は、第1冷凍機11と、その第1冷凍機11内の気体等を圧縮・膨張させる圧縮機ユニット37と、その圧縮機ユニット37を駆動する電源の周波数を商用電源の周波数から変換し、前記圧縮・膨張の駆動周波数を変える周波数変換機30を備えている。周波数変換機30は、第2運転モードでは、第1運転モードより駆動周波数を高くしている。なお、第1運転モードでは、周波数変換機30を省いて取り付けずに、圧縮機ユニット37を商用電源の商用周波数(50Hz又は60Hz)で駆動させてもよい。この場合、第2運転モードに切り替える際に、周波数変換機30を取り付ければよい。そして、周波数変換機30は、入力する商用周波数より高い駆動周波数の電力を、圧縮機ユニット37に出力できればよい。また、逆に、第1運転モードで、商用周波数より低い駆動周波数の電力を圧縮機ユニット37に出力する周波数変換機30を設けてもよい。この場合、第2運転モードでは、周波数変換機30を取り外して省き、圧縮機ユニット37を商用電源の商用周波数で駆動させる。これらによっても、第2運転モードにおける駆動周波数を、第1運転モードより高めることができる。
第2の実施形態では、第1の実施形態と比べて、周波数変換機30を設ける必要があるが、第1冷凍機11を取り替える必要がない。このため、第2の実施形態における初期投資の費用とアップグレードの費用の和は、第1の実施形態と略同程度になると考えられ、初期投資の費用とアップグレードの費用を抑えることができる。なお、第2の実施形態の前記で説明した構成以外の構成は、第1の実施形態と同一であるので、その説明を省略している。
(第3の実施形態)
図6に、本発明の第3の実施形態に係る超電導磁石装置の上側超電導コイル5周辺の縦断面図を示す。第3の実施形態が、第1の実施形態と異なっている点は、超電導コイル5が液体冷媒38に浸されて冷却されている点である。上側コイル容器3は、略中空円環状に形成された真空容器であり、内側が真空に保持されている。その内側には、上側コイル容器3からの輻射入熱を抑制するための輻射シールド板31が配置されている。さらにその内側には、超電導コイル5とそれを冷却するための液体冷媒、例えば液体ヘリウムや液体窒素等とを保持するための冷媒容器32が配置されている。液体冷媒38の液面38aは、超電導コイル5と巻枠8を浸すために、超電導コイル5と巻枠8の上方や側方に維持されている。このため、冷媒容器32内の上部は、液体冷媒38が気化したガスで満たされている。そして、第2運転モードでは、第1運転モードより、冷媒容器32内の気圧を低くしている。
第1運転モードでは、冷媒容器32内の気圧は、外界の大気圧(常圧:絶対圧で略1気圧)と略等しくなるように保たれている。液体冷媒38は外部から進入する熱により気化し続けるので、冷媒容器32内の気圧は上昇する。冷媒容器32内の気圧が外界の大気圧を越えると、逆流防止弁(図示省略)が開弁し、外界に液体冷媒38が気化したガスを放出する。これにより、冷媒容器32内の気圧は、外界の大気圧に略等しく維持される。
第2運転モードでは、冷媒容器32に設けられたキャップ32aを外し、外してできた開口に真空ポンプ等(図示せず)を接続する。この真空ポンプ等(図示せず)により冷媒容器32の内部を減圧にする。液体冷媒38の常圧における液体冷媒温度は、たとえば、液体ヘリウムなら4.2Kであり、液体窒素なら77Kである。しかし、真空(減圧)状態下では、液体冷媒38の沸点は低下し、液体冷媒温度も低下する。この低下により、第2運転モードでは、第1運転モードより、超電導コイル5の運転温度を下げることができる。もちろん、冷媒容器32内の気圧は、常圧と真空に限らず、第2運転モードで、第1運転モードより低くなっていればよく、真空ポンプによらずとも、このように制御できる装置を用いることができる。例えば、前記逆流防止弁が開弁する冷媒容器32内の気圧を、第2運転モードでは、第1運転モードより低くし、第2運転モードにおいて前記逆流防止弁が開弁する気圧を外界の大気圧に略等しくすればよい。
第3の実施形態では、第1の実施形態と比べて、冷媒容器32内の気圧を制御する必要があるが、第1冷凍機11を取り替える必要がない。このため、第3の実施形態における初期投資の費用とアップグレードの費用の和は、第1の実施形態と略同程度になると考えられ、初期投資の費用とアップグレードの費用を抑えることができる。なお、第3の実施形態の前記で説明した構成以外の構成は、第1の実施形態と同一であるので、その説明を省略している。また、本第3の実施形態では、当初、冷媒容器32の内部を常圧とし、静磁場強度のアップグレードに際して減圧にしたが、逆に、当初の圧力を常圧より高めに保持して運転温度を上げておき、アップグレードの際に常圧にしたり、常圧より低めに減圧したりして運転温度を下げてもよい。
(第4の実施形態)
図7に、本発明の第4の実施形態に係る超電導磁石装置14の縦断面図を示す。図7は、第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。第1運転モードから第2運転モードへの変更では、第4の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、第1冷凍機11をより能力の高い第2冷凍機24に交換し、超電導コイル5、6の運転温度を下げ、静磁場強度を増強している。この交換に伴い、第1の実施形態では、磁極板16、17を取り替えたり、追加の鉄心材19(図1参照)を取り付けたりしたが、第4の実施形態では、これらを省いている。このため、第4の実施形態では、磁極板16、17を着脱可能に設ける必要はなく、強固に固定することができる。また、追加の鉄心材19を取り付ける必要がないので、ねじ穴20を形成する必要がない。そして、第4の実施形態では、第1運転モードから第2運転モードへの変更の際に、シミングを行う。シミングについては、例えば、特許第04902787号公報に記載されているが、シムトレイ41上のシム(磁性体片)42の配置の分布を調整し、均一磁場空間7における磁場強度の均一性を向上させる。なお、シミングは、第1運転モードで運転する当初にも実施されている。すなわち、第1運転モードから第2運転モードへの変更の際には、シム42の分布を、第1運転モード用から第2運転モード用へ変更する。
第4の実施形態では、第1の実施形態と比べて、磁極板16、17を取り替えたり、追加の鉄心材19(図1参照)を取り付けたりする必要がない。このため、第4の実施形態におけるアップグレードの費用は、第1の実施形態より抑えることができる。なお、第4の実施形態の前記で説明した構成以外の構成は、第1の実施形態と同一であるので、その説明を省略している。また、本第4の実施形態では、超電導コイル5、6の運転温度の低下は、第1の実施形態に記載の方法によるとしたが、第2の実施形態に記載した第1冷凍機11の駆動周波数を変化させる方法や、第3の実施形態に記載した冷媒容器32内部の気圧を変化させる方法を用いてもよい。
(第5の実施形態)
図8に、本発明の第5の実施形態に係る超電導磁石装置14の斜視図を示す。第5の実施形態が第1の実施形態と異なっている点は、超電導コイル5、6の円環状の中心軸Oが、水平方向に配置されている点である。超電導コイル5、6は、中心軸が中心軸Oに一致する円筒形状のコイル容器3内に収納されている。そして、第1運転モードにおいては、第1冷凍機11が、コイル容器3の上部に設けられている。第1運転モードから第2運転モードへの切り替えにおいては、第1の実施形態と同様に、第2冷凍機24へ交換すればよい。また、第1運転モードから第2運転モードへの切り替えにおいて、第2の実施形態に記載した第1冷凍機11の駆動周波数を変化させる方法や、第3の実施形態に記載した冷媒容器32内部の気圧を変化させる方法を用いてもよい。
(第6の実施形態)
図9に、本発明の第6の実施形態に係るMRI装置40の縦断面図を示す。図9は、MRI装置40の第1運転モードから第2運転モードへの変更の様子を示している。MRI装置40には、第1の実施形態の超電導磁石装置14が用いられている。超電導磁石装置14において、第1運転モードから第2運転モードへ変更する際には、第1冷凍機11と、磁極板16、17等を取り替えた。これに伴い、MRI装置40では、RFコイル33と、傾斜磁場コイル34とを、異なるものに取り替えている。第1運転モードから第2運転モードへ変更して、超電導コイル5、6が発生させる静磁場強度が増強すると、磁気共鳴を誘起するための高周波パルスの周波数が変わるから、RFコイル33や受信コイル(図示省略)の動作点が変わる。さらに、第1運転モードから第2運転モードへの変更においては、静磁場強度を強くしてS/N比が上がる利点を画像の空間解像度の改善に充てるので、傾斜磁場コイル34が発生する勾配磁場の勾配を強くする。これらのため、第2運転モードでは、RFコイル33および傾斜磁場コイル34を、増強された新たな磁場強度に対応したRFコイル35および傾斜磁場コイル36に取り替える。さらに、静磁場強度の増強に伴って可能になる撮像方法を実施するためのソフトウェア等が、MRI装置40の制御部(コンピュータ)に実施可能なようにメモリに書き込まれることが望ましい。なお、第6の実施形態では、第1の実施形態の超電導磁石装置14を用いたが、これに限られず、第2の実施形態に記載した第1冷凍機11の駆動周波数を変化させる超電導磁石装置14や、第3の実施形態に記載した冷媒容器32内部の気圧を変化させる超電導磁石装置14を用いてもよい。
なお、本発明は、前記した第1〜第6の実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した第1〜第6の実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることも可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることも可能である。
1 C字型鉄心(鉄心)
2 C字型鉄心の開口部(ギャップ)
3 上側コイル容器
4 下側コイル容器
5 上側超電導コイル(超電導コイル)
6 下側超電導コイル(超電導コイル)
7 均一磁場空間(撮像領域)
8 巻枠
9 積層断熱材
10 伝熱部材
11 第1運転モード用の第1冷凍機
12 連結管
13 電流導入端子
14 超電導磁石装置
15 直流電源装置
16 第1運転モード用の上側磁極板(第1磁極板)
17 第1運転モード用の下側磁極板(第1磁極板)
18 ばね
19 追加の鉄心材
19a ねじ穴
20 ねじ穴
21 冷凍機取り付け部
22 第1冷凍機の一段の低温部
23 第1熱接触部
24 第1冷凍機よりも冷凍能力の高い第2冷凍機
25 第2冷凍機の一段目の低温部
26 第2冷凍機の二段目の低温部
27 第2熱接触部
28 第2運転モード用の上側磁極板(第2磁極板)
29 第2運転モード用の下側磁極板(第2磁極板)
30 周波数変換機
31 輻射シールド板
32 冷媒容器
33 第1運転モード用のRFコイル
34 第1運転モード用の傾斜磁場コイル
35 第2運転モード用のRFコイル
36 第2運転モード用の傾斜磁場コイル
37 圧縮機ユニット(駆動電源の入力により駆動して圧縮機に圧縮動作をさせる駆動機)
38 液体冷媒
38a 液体冷媒液面
40 磁気共鳴撮像装置

Claims (15)

  1. 超電導状態で通電することで磁場を生成する超電導コイルを備え、
    前記超電導状態を維持できる第1運転温度で、前記超電導コイルに通電する第1運転モードと、
    前記第1運転温度より低い第2運転温度で、前記超電導コイルに通電する第2運転モードとを有することを特徴とする超電導磁石装置。
  2. 前記第1運転モードと、前記第2運転モードとでは、同じ前記超電導コイルが用いられ、
    前記第2運転モードでは、前記第1運転モードより、前記超電導コイルに流す電流が大きいことを特徴とする請求項1に記載の超電導磁石装置。
  3. まず、前記第1運転モードで使用され、
    次に、前記第2運転モードで使用されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超電導磁石装置。
  4. 前記第1運転モードでは、第1冷凍機で前記超電導コイルを冷却し、
    前記第2運転モードでは、前記第1冷凍機より冷却能力の高い第2冷凍機で前記超電導コイルを冷却することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  5. 前記超電導コイルからの熱を伝える伝熱部材を有し、
    前記第1冷凍機は、一段式であり、一段の低温部を有し、超電導磁石装置に取り付けられると、前記一段の低温部が前記伝熱部材に熱接触して、前記超電導コイルを冷却し、
    前記第2冷凍機は、二段式であり、前記一段の低温部と同等の冷却能力を有する一段目の低温部と、前記一段の低温部より冷却能力の高い二段目の低温部とを有し、超電導磁石装置に取り付けられると、前記二段目の低温部が前記伝熱部材に熱接触して、前記超電導コイルを冷却し、
    前記伝熱部材は、前記二段目の低温部に熱接触する際に移動し、前記一段目の低温部から離れることを特徴とする請求項4に記載の超電導磁石装置。
  6. 前記超電導コイルを冷却し、駆動電源の周波数が高い程、冷却能力を高めることができる冷凍機と、
    前記周波数を変換する周波数変換機とを有し、
    前記第2運転モードでは、前記第1運転モードより、前記周波数が高いことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  7. 前記超電導コイルから前記冷凍機へ熱を伝える伝熱部材を有することを特徴とする請求項6に記載の超電導磁石装置。
  8. 前記超電導コイルと、前記超電導コイルを浸して冷却する液体冷媒とを収納する冷媒容器を有し、
    前記第2運転モードでは、前記第1運転モードより、前記冷媒容器内の気圧が低いことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  9. 略C字型をした鉄心を有し、
    前記鉄心の略C字型の開いた両端部のそれぞれに、前記超電導コイルが設けられ、
    前記超電導コイルは、互いに対向して配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  10. 前記第1運転モードでは、前記超電導コイルの円環状の内側に、前記磁場の磁場強度の均一性を向上させる第1磁極面を有する第1磁極板が設けられ、
    前記第2運転モードでは、前記超電導コイルの円環状の内側に、前記第1磁極板に替えて、前記磁場の磁場強度の均一性を向上させ前記第1磁極面とは異なる第2磁極面を有する第2磁極板が設けられることを特徴とする請求項9に記載の超電導磁石装置。
  11. 前記第2運転モードでは、前記鉄心に追加の鉄心材を取り付けることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の超電導磁石装置。
  12. 前記鉄心には、前記追加の鉄心材を取り付け可能なねじ穴が設けられていることを特徴とする請求項11に記載の超電導磁石装置。
  13. 前記超電導コイルの円環状の中心軸は水平方向に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  14. 前記超電導コイルには、銅酸化物超電導体又は鉄系超電導体が用いられることを特徴とする請求項1乃至請求項13のいずれか1項に記載の超電導磁石装置。
  15. 請求項1乃至請求項14のいずれか1項に記載の超電導磁石装置を有し、
    前記第1運転モードと前記第2運転モードとでは、異なるRFコイルと異なる傾斜磁場コイルを用いることを特徴とする磁気共鳴撮像装置。
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