JP2014068738A - ドラム式洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率よく、洗濯水を衣類に素早く満遍なく浸透させ洗浄性能を向上させる。
【解決手段】洗濯水を溜める水槽2と、水槽2内に回転可能に配設された回転ドラム4と、水槽2に設け回転ドラム4内に衣類を投入する開口部5と、開口部5の周縁に設け回転ドラム4内に向け水を噴出するノズル26と、水道水をノズル26へ供給する給水弁15と、水槽2内の水をノズル26へ供給するポンプ21とを有し、給水弁15およびポンプ21から供給された水をノズル26へ導水するノズル水路22を設けたことにより、洗濯開始前の給水時から衣類に水を注ぐことが可能となり、効率よく、洗濯水を素早く満遍なく衣類に浸透させることができ、洗浄性能が向上するものである。
【選択図】図1
【解決手段】洗濯水を溜める水槽2と、水槽2内に回転可能に配設された回転ドラム4と、水槽2に設け回転ドラム4内に衣類を投入する開口部5と、開口部5の周縁に設け回転ドラム4内に向け水を噴出するノズル26と、水道水をノズル26へ供給する給水弁15と、水槽2内の水をノズル26へ供給するポンプ21とを有し、給水弁15およびポンプ21から供給された水をノズル26へ導水するノズル水路22を設けたことにより、洗濯開始前の給水時から衣類に水を注ぐことが可能となり、効率よく、洗濯水を素早く満遍なく衣類に浸透させることができ、洗浄性能が向上するものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、水槽内に設置した回転ドラムを、回転軸方向が水平または水平方向から下向き傾斜となるようにして、回転ドラムを回転させて洗濯するドラム式洗濯機に関するものである。
従来、このようなドラム式洗濯機で、水槽内の洗濯水を循環ポンプで循環させる循環機能を有したものが知られている(例えば、特許文献1および2参照)。また、それに加えて水道水をノズルから水槽内に噴射するシャワー機能を有したものが知られている(例えば、特許文献3参照)。
特許文献1および2は、循環手段による回転ドラム内への噴射を、回転ドラム前面側から回転ドラム背面側または回転ドラム中心側に、ノズルの角度を変えて複数形成された噴射口より噴射し、洗濯水を衣類全体に均等に浸透させることにより、高容量の衣類を効率よく洗濯するものである。
特許文献3は前記特許文献1および2に類似した循環手段による回転ドラム内への噴射に加えて、水道水を給水するシャワーノズル(以降、給水シャワーノズルと言う)を備え、洗浄力の向上、節水、洗濯時間の短縮などを謳ったものである。
しかしながら、特許文献1および2の様に循環シャワーのみの構成では、運転開始直後から衣類に水道水を浸透させる手段がない為、洗濯水を衣類全体に均等に浸透させるまでに時間がかかる。一方、特許文献3はその点は改善されているが、循環シャワーノズルと給水シャワーノズルは別体である為、洗濯物が引っ掛かって不具合が生じたり、コスト上昇の要因になる。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、洗濯中の衣類破れの恐れやコスト上昇を抑えると共に、効率よく、洗濯水を衣類に素早く満遍なく浸透させることができるドラム式洗濯機を提供することを目的としている。
前記従来の課題を解決するために、本発明のドラム式洗濯機は、洗濯水を溜める水槽と、前記水槽内に回転可能に配設された回転ドラムと、前記水槽に設け前記回転ドラム内に衣類を投入する開口部と、前記開口部の周縁に設け前記回転ドラム内に向け水を噴出するノズルと、水道水を前記ノズルへ供給する給水弁と、前記水槽内の水を前記ノズルへ供給するポンプとを有し、前記給水弁および前記ポンプから供給された水を前記ノズルへ導水するノズル水路を設けたものである。
これによって、洗濯開始前の給水時から衣類に水を注ぐことが可能となり、コストアッ
プを抑えながら、効率よく、洗濯水を素早く満遍なく衣類に浸透させることができ、洗浄性能が向上するものである。
プを抑えながら、効率よく、洗濯水を素早く満遍なく衣類に浸透させることができ、洗浄性能が向上するものである。
本発明のドラム式洗濯機は、洗濯開始前の給水時から衣類に水を注ぐことが可能となり、効率よく、洗濯水を素早く満遍なく衣類に浸透させることができ、洗浄性能が向上するものである。
第1の発明は、洗濯水を溜める水槽と、前記水槽内に回転可能に配設された回転ドラムと、前記水槽に設け前記回転ドラム内に衣類を投入する開口部と、前記開口部の周縁に設け前記回転ドラム内に向け水を噴出するノズルと、水道水を前記ノズルへ供給する給水弁と、前記水槽内の水を前記ノズルへ供給するポンプとを有し、前記給水弁および前記ポンプから供給された水を前記ノズルへ導水するノズル水路を設けたことにより、回転ドラム内の洗濯物が引っ掛かることなく、衣類に向けて、水道水と循環水の双方を吐出することができる。また、水道水を運転開始直後から衣類に浸透させることができ、洗浄性能が向上する。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記ノズル水路と前記給水弁を結ぶ水路と、前記ノズル水路と前記ポンプを結ぶ水路とのいずれか一方または両方に、逆止弁を設けたことにより、ノズル水路内の水圧低下を防ぎ、ノズルから勢い良く水を噴出することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の側断面図、図2、図3は要部断面図、図4は、図1のA−A矢視図、図5はノズルの断面図である。
図1は本発明の実施の形態1におけるドラム式洗濯機の側断面図、図2、図3は要部断面図、図4は、図1のA−A矢視図、図5はノズルの断面図である。
図1〜図5において、筐体1内に有底円筒形に形成された水槽2がサスペンション3により弾性支持されている。この水槽2内に有底円筒形に形成された回転ドラム4が回転可能に配設されている。回転ドラム4の回転軸心4aは、回転ドラム4の円筒形の中心線とほぼ一致しており、これは水槽2の円筒形の中心線ともほぼ一致している。
水槽2および回転ドラム4は、前面側に各々開口部5、6が設けてあり、水槽2の開口部5側を筐体1の正面側にして、回転ドラム4の回転軸心4aを水平方向から前上がりに傾斜(例えば、10〜20度)させて支持されている。
水槽2および回転ドラム4の開口部5、6に対向して筐体1の前面に開閉自在な扉体7が設けてあり、この扉体7を開くことにより、回転ドラム4に対して洗濯物を出し入れすることができる。なお、水槽2の開口部5の周囲には、柔軟な例えばラバー等の弾性体によって成形されたベローズ8が配設され、扉体7を閉じると、その内面にベローズ8の一
端が圧接し、開口部5と扉体7がシールされる。
端が圧接し、開口部5と扉体7がシールされる。
水槽2の開口部5と反対側の端面には、回転ドラム4を回転駆動するモータ9が取り付けられている。モータ9のロータは、槽回転軸10で回転ドラム4と連結されており、モータ9の回転は槽回転軸10によって回転ドラム4に伝達される。
回転ドラム4の円筒壁11には、複数の突起体12が回転軸心4aに向かって突出して設けられており、回転ドラム4を回転させることにより、洗濯物を突起体12で引っ掛けて上方に持ち上げては、ある程度の高さから落下させるといった動作を行なうことができる。
回転ドラム4の円筒壁11には、小孔13が全周にわたって多数設けられており、水槽2内の洗濯水が所定の水位に溜まると、小孔13から回転ドラム4内に洗濯水が入ってくるように構成されている。
水槽2の上方には、水道の蛇口から入った水を制御する給水弁15、および洗剤を収容する洗剤容器14が設けられている。また、給水弁15にはシャワー用の耐圧ホース51が接続されており耐圧ホース51はエルボ52に接続されている。エルボ52は水槽2に固定されている。
水道の蛇口から入った水は、給水弁15から洗剤容器14に入り、洗剤とともに水槽2内に導く第1の給水経路16と、耐圧ホース51からエルボ52を介してノズル水路22に入り、ノズル26から水槽2内に導く第2の給水経路50が設けられている。エルボ52と水槽2の接続部には、第1の逆止弁53が装着されており、耐圧ホース51内に洗濯水が逆流するのを防ぐ構造となっている。
水槽2の下方には、水槽2内の洗濯水を排出する排出口17が設けられており、排出口17から排出される洗濯水を筐体1の外へと導く排水経路18が設けられている。排水経路18の途中には、排水経路18を開閉する排水弁19が設けられている。
排出口17には、水槽2から排出された洗濯水を回転ドラム4を経て、再び水槽2内へ導く循環経路20が接続されており、排水経路18と途中で分岐して設けられている。循環経路20は、水槽2の後方下部から前方に向かって水槽2の下方にほぼ水平に配設されてしいる。
循環経路20の途中には、ポンプ21が設けられており、ポンプ21を駆動すると、水槽2内の洗濯水を排出口17から循環経路20内に引き込み、循環経路20に流入した洗濯水を加圧して回転ドラム4へ送水し、循環経路20を通して水槽2へ循環させることができる。
水槽2の前部内側には、回転ドラム4の開口部6側から見て、水槽2に設けた円形の開口部5の外周側にノズル水路22が設けられている。このノズル水路22は、回転ドラム4に円形に設けた開口部6の周縁部23の外側に略円状に設けられている。水槽2に設けた開口部5と、回転ドラム4に設けた開口部6と、ノズル水路22は略同心円状に形成され、ノズル水路22の内周縁部24は、開口部6の周縁部23より半径方向の外側に位置する。
ポンプ21により送水される水槽2内の洗濯水は、循環経路20を通ってノズル水路22に設けられた流入口25からノズル水路22内へと導かれ、ノズル水路22に設けた少なくとも3個以上(図3の例は7個)の複数のノズル26(26a〜26g)へと導かれ
る。ノズル26は、ノズル水路22から回転ドラム4の回転軸心4a側に向けて洗濯水を噴出するように設けられている。
る。ノズル26は、ノズル水路22から回転ドラム4の回転軸心4a側に向けて洗濯水を噴出するように設けられている。
循環経路20と流入口25の接続部付近には第2の逆止弁54が装着されており、前記第2の給水経路50から給水された水が循環経路20に流入するのを防いでいる。これにより、第2の給水経路50のみで給水する場合にノズル水路内の圧力低下を防ぐ構造となっている。
ノズル26と、開口部6の周縁部23との間には空間部27が設けられている。空間部27には、ノズル26から空間部27に噴出した洗濯水を開口部6に向かって反射させる反射部28が設けてあり、空間部27に噴出した洗濯水を開口部6へと導いて、回転ドラム4内へ導入されるように構成している。
複数のノズル26(26a〜26g)は、回転ドラム4の開口部6の周縁部23から離れた位置に形成しており、ノズル26を回転ドラム4の開口部6に露出させることなく、回転ドラム4内の洗濯物に対して、拡散した洗濯水をかけることが可能となり、回転ドラム4に洗濯物を投入するとき、あるいは、取り出し時に開口部6に引っ掛かって傷めることがなく、かつ、洗濯物の出し入れが容易で、使い勝手をよくすることができる。
ノズル26から噴出された噴流を反射部28に導くための導水壁面等はなく、ノズル26からの噴流は、空間部27に放出された後、反射部28の衝突面28aに衝突し、拡散しながら回転ドラム4の開口部6から回転ドラム4内へと導かれるように構成しているため、ノズル26を回転ドラム4の開口部6の周側部から離れた位置に形成しても、ノズル26からの噴流は、不要な壁面抵抗を受けることなく回転ドラム4内へ導くことができ、流速の低下を最低限に抑え、洗濯水を勢いよく回転ドラム4内の洗濯物に供給することができる。
また、ノズル26は、導水壁面に沿わせるために、扁平形状とする必要がないため、同一断面積であれば、最も圧力損失の小さい丸穴形状としている。これにより、ノズル26から噴出される洗濯水の流量低下を最低限に抑えることができ、十分な量の洗濯水を回転ドラム4内の洗濯物に供給することができる。
また、反射部28により棒状の噴流を拡散させるため、回転ドラム4内の洗濯物に対して、広範囲に洗濯水をかけることができ、洗浄性能およびすすぎ性能を向上させることができる。
反射部28は、回転ドラム4の前面部に対向して開口部5の周囲に環状に配設してあり、ノズル26から噴出した洗濯水が衝突する衝突面28aを、ノズル26からの噴流方向に対して傾斜させて設けている。
これにより、ノズル26からの噴流を衝突面28aで多方向へ飛散させることなく、安定的に着水させ、傾斜面に沿って流しながら拡散させることができるため、回転ドラム4内の洗濯物に対して、安定した拡散状態で洗濯水を供給することができる。
ノズル26からの噴流方向に対する衝突面28aの傾斜角度は、緩やかであるほど、より安定的に噴流を着水させ、拡散させることができる。しかしながら、反射部28が衝突面28aだけで構成されていた場合、ノズル26からの噴出方向に対する衝突面28aの傾斜角度が緩やかであれば、噴流を回転ドラム4の内側奥方向へと導くことができず、回転ドラム4内の前方の衣類にしか洗濯水が供給されない。
そこで、反射部28には、ノズル26からの噴流が衝突面28aに衝突した後、回転ドラム4の内側奥方向へと導くための案内部28bをその内周縁に設けている。
ノズル26からの噴流方向に対して衝突面28aは、案内部28bよりも緩やかに傾斜させている。これにより、ノズル26からの噴流を回転ドラム4内に導くための方向とは関係なく、衝突面28aの傾斜をノズル26からの噴流方向に対して緩やかに設定することができ、より安定的に噴流を着水させ、拡散させることができる。
その後、回転ドラム4内に向けた方向へ案内部28bで導くため、回転ドラム4内の洗濯物に対して、安定した拡散状態で洗濯水を供給することができる。
また、反射部28は、案内部28bで洗濯水を導く長さを、衝突面28aで洗濯水を導く長さより短くしている。ノズル26から噴出する噴流を衝突面28aに安定的に着水させ、拡散させるためには、衝突面28aに対して噴流が接触する距離は、噴流の衝突範囲以上の長さで構成する必要がある。
一方、案内部28bは、噴流の方向を変えるだけの機能であるため、衝突面28aよりも短く接触させるだけで十分である。これにより、案内部28bにおける流速低下を最低限に抑えることができ、回転ドラム4内の洗濯物に対して洗濯水をより勢いよく供給することができ、洗浄性能およびすすぎ性能を向上させることができる。
ポンプ21によって送水される洗濯水は、ノズル水路22に設けた複数のノズル26a〜26gから棒状の噴流となって、回転軸心4a側へ噴出する。空間部27に噴出した洗濯水は反射部28の衝突面28aに衝突し、回転ドラム4の開口部6に向かって反射させるとともに、回転ドラム4の回転方向に拡散され、かつ、案内部28bにより開口部6の周縁部23の近傍から回転ドラム4内に向かって噴出する。
ノズル26は、開口部6の周縁部23の外側に略円状に設けられたノズル水路22に複数設けてあり、洗濯水の噴出方向を全て回転ドラム4の回転軸心4aに向けた方向から回転ドラム4の開口面側から見て、同一方向へ所定の変位角度(ずらし角度)θ1で変位させている。ノズル26a〜26gの変位角度(ずらし角度)θ1は、同じ角度に設定している。
これにより、回転ドラム4内に噴出した洗濯水が通過する範囲を拡大することができ、回転ドラム4内の洗濯物に効率よく満遍なく供給し続けることができる。変位角度(ずらし角度)が大きすぎると、回転軸心4a近傍に洗濯水が通過しない部分が生じるため、回転軸心4a近傍に洗濯水が通過しない部分が生じないようにする好適例として、回転軸心4aに対して洗濯水の噴出方向イを変位させる変位角度(ずらし角度)θ1は、回転ドラム4の回転方向に拡散される洗濯水の広がり角度θ2(例えば、10〜30度)の半分程度(例えば、5〜15度)に設定するのが好ましい。
ノズル26は、ノズル水路22の一部を回転ドラム4の回転軸心4a側へ膨らませた膨出部29を設け、この膨出部29の平面部30に円形のノズル孔31を設けている。ノズル孔31は、ノズル孔31の長さLを、ノズル孔31の直径d以下にしている。平面部30は、ノズル孔31から噴出する洗濯水の噴出方向と直交し、ノズル26の変位角度(ずらし角度)θ1で傾斜している。
膨出部29内は、ノズル水路22内を端部22aまで流れる洗濯水の主流(点線矢印)からは隔離されるため、ノズル26(26a〜26g)は洗濯水の主流からの影響を受けにくい。このため、ノズル26(26a〜26g)から噴出する噴流の乱れを抑えること
ができ、噴出される洗濯水の方向を安定させることができる。
ができ、噴出される洗濯水の方向を安定させることができる。
また、このノズル26(26a〜26g)からの噴流を縮流させることができるため、流速を速め、噴出される洗濯水の勢いを強めることができる。
ノズル水路22へ洗濯水を供給する循環経路20の循環流量を増加させると、水槽2内の水位が下がり、ポンプ21に空気が混入しやすくなり、所謂エア噛み状態となり、逆に流量が低下するという問題がある。このため、水槽2内に溜める水量を少なくして洗濯をおこなう場合は、循環経路20を循環する流量の増加に限度がある。また、ノズル孔31の断面積を小さくすると、洗濯物から発生した糸くず等が詰まる等の信頼性上の課題が生じ、ノズル孔31の断面積を小さくすることにも限度がある。
そこで、本発明は、図4に示すように、ノズル水路22に回転ドラム4の回転軸心4a側へ膨らませた膨出部29を設け、ノズル孔31の周囲にノズル孔31の貫通方向に対して略垂直な平面部30を設けている。
膨出部29によって作られるノズル水路22内の内壁面22b近傍の流れは、流体の粘性により内壁面22bに沿って流れようとするが、ノズル孔31から噴流として噴出する際、内壁面22bが急に約90度曲がるため、流れはノズル孔31の周壁から剥離する。
このため、図5に示すように、噴流の断面積ロはノズル孔31の断面積ハよりも小さくなる、つまり縮流する。これにより、本発明のノズル26は、流量が同一で、ノズル孔31の断面積が同一であっても、通常のものより流速を速めることができ、ノズル26から噴出する洗濯水の勢いを強めることができる。
また、ノズル孔31は、図5のE−E断面の形状を円形にしている。これにより、噴流は均一に縮流するため、ノズル孔31からの噴流の乱れを抑えることができ、洗濯水を設定された方向へ噴出させて洗濯物にかけることができる。また、ノズル孔31に角がないため、洗濯物から発生した糸くず等がノズル孔31に引っ掛かりにくく、糸くずによる孔詰まりを防止することができる。
また、ノズル孔31は、ノズル孔31の長さLを、ノズル孔31の直径d以下にしている。ノズル孔31が噴出方向に長すぎると、一旦、ノズル孔31の周壁から剥離されて縮流した流れが、徐々に広がって噴出するようになり、流速を速める効果がなくなるため、ノズル孔31の長さLは、ノズル孔の直径d以下程度であることが好ましく、ノズル孔31からの噴流の流速を確実に速めることができるため、噴出される洗濯水の勢いを確実に強めることができる。
また、ノズル水路22は、流入口25から2方向に分岐され、端部22aに向かって延長するように構成されている。このため、ノズル水路22内を流れる水の経路は、2分割されるので、ノズル水路22が開口部5を囲むように環状に長く形成されていても、流れの経路を短くすることができ、経路の圧力損失を低減させることができる。
したがって、各々のノズル26a〜26gに十分な圧力をかけることができ、ノズル26から噴出される噴流の流速を確保することができ、回転ドラム4内の洗濯物に満遍なく洗濯水をかけることができる。
なお、ノズル水路22は、端部22aのない環状に形成された構成でも、流入口25から2方向に分岐されるので同様である。
また、流入口25からノズル水路22へ洗濯水を流入させる方向を、回転ドラム4の回転軸心4a方向(矢印ニ)となるように構成している。このため、2方向への洗濯水の流れをスムーズに分岐することができ、各々のノズル26a〜26gに十分な圧力をかけることができ、ノズル26から噴出される噴流の流速を確保することができる。
筐体1内の後方下部には、モータ9、給水弁15、排水弁19、ポンプ21等を制御し、洗濯、すすぎ、脱水の各工程の動作を設定されたプログラムに基いて制御する制御手段32が設けられている。
以上のように構成されたドラム式洗濯機について、以下、その動作、作用を説明する。
扉体7を開いて回転ドラム4内に洗濯物を投入して運転を開始すると、投入された洗濯物の量を検知した後、給水弁15が開き、洗濯水が洗剤容器14内に貯蔵された洗濯洗剤を溶かして第1の給水経路16から水槽2内に給水する。
所定の時間が経過し、洗濯洗剤を水槽2内へ供給した後、今度は第2の給水経路50へ水道水を導くように給水弁15を開き、水道水を、耐圧ホース51からエルボ52を介してノズル水路22に導水し、ノズル26から水槽2内に噴流にして衣類へ注ぐ。このようにして水槽2内に給水が行われる。
このとき、第2の逆止弁54を設けているので、第2の給水経路50から給水された水が循環経路20に流入しない。これにより、ノズル水路内の圧力低下を防ぐことができ、勢いよくノズル26から衣類へ水を噴射することができる。
水槽2内に溜められる洗濯水は水位検知手段(図示せず)によって検知され、洗濯物の量に応じて設定された水量が溜められると、給水を停止して洗濯を開始する。回転ドラム4はモータ9によって正逆回転駆動され、回転ドラム4内に収容された洗濯物は、回転ドラム4の円筒壁11に設けられた突起体12により回転方向に持ち上げられた後落下し、洗濯物は叩き洗いの作用によって洗濯される。
洗濯水の水位は、叩き洗いの効果が得られるように洗濯物が洗濯水まで落下する距離が設定され、回転ドラム4内の下方まで洗濯水が溜められる。しかしながら、水槽2内の水位が低い状態では、洗濯物全体に洗濯水が行き渡りにくいため、回転ドラム4内の洗濯物に洗濯水を降りかけるべく、ポンプ21を動作させると、水槽2内の洗濯水は水槽2の底部に設けた排出口17から循環経路20内に引き込まれる。
循環経路20から流入口25を通してノズル水路22へ送水された洗濯水は、環状に長く形成された端部22aに向かって2方向へ分岐され、等間隔に設けられた複数のノズル26(26a〜26g)から回転ドラム4内に向かって拡散させながら噴出する。洗濯およびすすぎ時は、ポンプ21を動作させて水槽2内の洗濯水を循環させ、洗濯物に満遍なく洗濯水をかける。
このとき、第1の逆止弁53を設けているので、循環経路20から給水された水が第2の給水経路50に流入しない。これにより、ノズル水路内の圧力低下を防ぐことができ、勢いよくノズル26から衣類へ水を噴射することができる。
複数のノズル26(26a〜26g)は、洗濯水の噴出方向イを、回転ドラム4の開口面側から見て、回転ドラム4の回転軸心4aに向けた方向から、同一方向へ所定の変位角度(ずらし角度)θ1で変位させているため、ポンプ21により水槽2内に送水する洗濯水が、回転ドラム4内に噴出される範囲を拡大することができるようになり、回転ドラム
4内で撹拌されて移動している洗濯物に対して洗濯水がかかる機会が多くでき、回転ドラム4内の洗濯物全体に満遍なく洗濯水を供給し続けることができるため、洗浄性能およびすすぎ性能を向上させることができる。
4内で撹拌されて移動している洗濯物に対して洗濯水がかかる機会が多くでき、回転ドラム4内の洗濯物全体に満遍なく洗濯水を供給し続けることができるため、洗浄性能およびすすぎ性能を向上させることができる。
また、複数のノズル26(26a〜26g)は、洗濯水の噴出方向イを、回転ドラム4の開口面側から見て、回転ドラム4の回転軸心4aに向けた方向から、同一角度(ずらし角度)θ1で変位させているため、回転ドラム4内に噴出される範囲を均等に拡大することができるようになり、回転ドラム4内で撹拌されて移動している洗濯物に対して洗濯水がかかる機会が多くでき、回転ドラム4内の洗濯物全体に満遍なく洗濯水を供給し続けることができる。
また、複数のノズル26の少なくとも1個以上のノズル26gは、回転ドラム4の開口部6の周縁部23の上端近傍から回転ドラム4内に向かって洗濯水を噴出するように構成している。このため、洗濯物の最上点近傍から洗濯水をかけることができ、上方の洗濯物に供給された洗濯水が重力により下方へと流れていく過程において、下方の洗濯物にも供給されるため、効率よく洗濯物全体に満遍なく洗濯水を供給し続けることができる。
所定の洗濯時間が経過すると、排水弁19を開いて水槽2内の洗濯水を排水経路18を通して排水し、新たにすすぎ用の洗濯水を給水してすすぎ工程を実行する。すすぎ工程における回転ドラム4の動作は、洗濯工程と同様である。
すすぎ工程でもポンプ21を作動し、すすぎ水を回転ドラム4内の洗濯物全体に満遍なく供給することにより、効果的にすすぎを行うことができる。
所定回数のすすぎ工程が終わると、排水弁19を開いて水槽2内のすすぎ水を排水し、回転ドラム4を高速回転させて洗濯物に含まれているすすぎ水を脱水する、脱水工程を所定時間実行して運転を終了する。なお、乾燥装置を設け、脱水工程に続いて乾燥工程を実行するようにしてもよい。
以上のように、本発明にかかるドラム式洗濯機は、効率よく、洗濯水を衣類に素早く満遍なく浸透させ、洗浄性能を高めることができるので、ドラム式洗濯機以外の洗濯機等の用途にも適用できる。
2 水槽
4 回転ドラム
5、6 開口部
15 給水弁
21 ポンプ
22 ノズル水路
26 ノズル
53 第1の逆止弁
54 第2の逆止弁
4 回転ドラム
5、6 開口部
15 給水弁
21 ポンプ
22 ノズル水路
26 ノズル
53 第1の逆止弁
54 第2の逆止弁
Claims (2)
- 洗濯水を溜める水槽と、前記水槽内に回転可能に配設された回転ドラムと、前記水槽に設け前記回転ドラム内に衣類を投入する開口部と、前記開口部の周縁に設け前記回転ドラム内に向け水を噴出するノズルと、水道水を前記ノズルへ供給する給水弁と、前記水槽内の水を前記ノズルへ供給するポンプとを有し、前記給水弁および前記ポンプから供給された水を前記ノズルへ導水するノズル水路を設けたことを特徴とするドラム式洗濯機。
- 前記ノズル水路と前記給水弁を結ぶ水路と、前記ノズル水路と前記ポンプを結ぶ水路とのいずれか一方または両方に、逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012215882A JP2014068738A (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | ドラム式洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012215882A JP2014068738A (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | ドラム式洗濯機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014068738A true JP2014068738A (ja) | 2014-04-21 |
Family
ID=50744566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012215882A Pending JP2014068738A (ja) | 2012-09-28 | 2012-09-28 | ドラム式洗濯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014068738A (ja) |
-
2012
- 2012-09-28 JP JP2012215882A patent/JP2014068738A/ja active Pending
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