JP2014066189A - 可変容量型ピストンポンプ - Google Patents

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慎一 池生
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健治 山田
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Abstract

【課題】レギュレータのピストンやスプールに偏荷重が作用することによる寿命低下や特性低下を防止し、かつ全圧力域で原動機の出力を有効に油圧エネルギに変換する可変容量型ピストンポンプを提供。
【解決手段】コントロールピストン38には該コントロールピストン38の直径内に収まる円筒軸受49を軸部材50により固定し、円筒軸受49がレバー46上を転動するようになっている。レバー46に作用するばね部材63の作用点と反対側のレバー46端に円筒軸受49と平行な長円47を設け、コントロールピストン38の中心軸と垂直な向きにケース12により支持されたピン45を長円溝44に貫通させている。
【選択図】図2

Description

本発明は、可変容量型ピストンポンプに関し、さらに詳細には可変容量型ピストンポンプの斜板の角度を制御する容量制御機構に関するものである
従来、この種の可変容量型ピストンポンプは、レバーに油圧力を作用させるピストンがレバーに対して直角でないため、ピストンに偏荷重が作用し、滑らかな定トルク特性が得られない問題点があった(例えば、特許文献1参照。)。
さらに、この種の他の可変容量型ピストンポンプおける圧力−流量特性はレギュレータのバネ定数によって決まるため、圧力−流量特性を複数のバネを用いて定トルクカーブに近似させたとしても全圧力域で定トルクカーブに近づけることが出来ないため、原動機出力を有効に活用できない問題点があった(例えば、特許文献2参照。)。
実開平6−28269号公報 特開2002−202063号公報
特許文献1では、定トルクレギュレータのピストンに横荷重が作用し、ピストンが嵌合する穴の摩耗や横荷重によって滑らかな制御ができず、ヒステリシスが過大となることがあった。
また、特許文献2では、原動機の出力を全ての圧力域で有効に活用できないため、必要以上に原動機が大きくなり、装置のコスト上昇を招くことがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、レギュレータのピストンやスプールに偏荷重が作用することによる寿命低下や特性低下を防止し、かつ全圧力域で原動機の出力を有効に油圧エネルギに変換する可変容量型ピストンポンプを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため本発明は、
ケースと、
前記ケース内に支持された駆動軸と共に回転可能にしたシリンダブロックと、
前記シリンダブロックに設けられた軸方向のシリンダに摺接可能に挿入された複数個のピストンの頭部と摺接可能とし、かつ駆動軸の回転に対して相対回転不能とし、かつ傾転可能にケースに支持された斜板と、
前記斜板の傾転角度が前記ケース内に設けられた前記シリンダに摺接可能なコントロールピストンによって操作され、
前記コントロールピストンには該コントロールピストン直径内に収まる軸受を小径軸により固定し、前記軸受がL字型レバー上を転動することが可能であり、
前記L字型レバーにはばね部材の弾発力とポンプの吐出圧力を導いたレギュレータのスプールの油圧力のバランスによって、コントロールシリンダの後端に油圧力を導き、前記レバーのバランスにより、定トルク制御を行うことが可能な可変容量型ピストンポンプにおいて、
前記レバーに作用するばね部材の作用点と反対側の前記L字型レバー端に前記軸受と平行な長円を設け、前記コントロールピストンの中心軸と垂直な向きに前記ケースにより支持されたピンを前記長円に貫通させたことを特徴とする。
本発明によれば、L字型レバーの一端に軸受の小径軸に平行に長円を設け、その長円にコントロールピストンと直交し、ケースによって支持されるピンを貫通させ、そのピンによってばね部材の弾発力に相当する水平荷重を受けるようにして、スプールには偏荷重が作用しないようにした。
前記可変容量型ピストンポンプにおいて、前記シリンダブロックに設けられた偶数本の軸方向のシリンダと、前記シリンダと摺接可能にピストンを有し、前記シリンダブロックと摺接する弁板の吐出ポートが直径方向に多重に設けることにより、スプリットフロー型ポンプ機構に適用することができるので、好適である。
前記可変容量型ピストンポンプにおいて、前記駆動軸と連結して駆動される他のポンプを多連とし、該ポンプの吐出圧力を前記レバーに作用する前記ばね部材の弾発力を減ずる向きに段付ピンを介して油圧力を作用させたので、可変容量型ピストンポンプと多連化したポンプの馬力合計を一定に制御することが出来るのでよい。
前記レギュレータに導く吐出圧力は、弁板の上死点近傍に設けられた小穴から導かれるP1とP2の中間圧力であるので、レギュレータに導くパイロット圧力数を最小にして、レギュレータを簡単な構造とすることが出来るのでよい。
前記レギュレータのスリーブが螺子により前記ケースと結合され、該スリーブの軸方向位置を調整可能としたので、前記レバーが水平状態で常に釣り合うようにすることができるので、好適である。
本発明は、スプールには偏荷重が作用せず、作動が滑らかとなり、圧力−流量特性におけるヒステリシスが極めて小さくなり、かつスプール穴の摩耗を防止できるため、ポンプの寿命を延長することが可能となった。
さらに、折れ点のない圧力−流量特性の実現によって、原動機の出力を全ての圧力域で有効に活用することが出来る定トルク特性とすることができる。
本発明の第一の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプを示す縦断面図である。 図1のII−II線の断面図である。 図2のIII−III線の断面図である。 図2のIV−IV線の断面図である。 図1のY矢視方向から見た弁板の概略図である。 図5のVI−VI線の断面図である。 L字型レバーの他の形態を示す概略構造図である。 本発明の第一の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプの制御機講概略図である。 本発明の第二の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプの制御機講概略図である。 本発明の第三の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプの制御機講概略図である。
以下、本発明の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプにつき好適の実施の形態を挙げ、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第一の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプ10(以下、可変容量型ピストンポンプ10と云う)の概略構成を示す縦断面図であり、図2は図1のll−ll線の断面図を示す。
図1に示すように、可変容量型ピストンポンプ10はボディ11とケース12が図示しないねじ部材によってポンプケース13を形成し、前記ボディ11及びケース12には、玉軸受14、ニードル軸受15により回転自在に支持されたシャフト(駆動軸)16が装着されている。シャフト16にはスプライン17が形成され、シリンダブロック18の内周面に形成されたスプライン溝19に結合されて該シリンダブロック18がシャフト16と共に回転する。
ケース12にはシリンダブロック18に摺接する弁板21を介してシリンダ20に連通する吐出口22a及び22bと吸込口23が設けられたスプリットフロー型ポンプとなっている。弁板21はばね部材33の弾発力によりシリンダブロック18に押圧され、図5及び図6に示すように吐出口22aと吐出口22bとの間にレギュレータ67(図2参照)に連通する小孔26が穿設されているので、スプリットフロー型ポンプに適用することができる。
参照符号25は、シャフト(駆動軸)16に装着されたニードル軸受15を介してケースに12に一体的取付けられた他の制御機器、例えば別ポンプである多連ポンプを示すもので、シャフト16の駆動により協動するようになっている。
リンダブロック18の回転軸線を中心とする同一円周上には複数個のシリンダ20が形成され、該シリンダ20の内部には複数個のピストン28が摺動自在に挿入されている。前記ピストン28の一端部である頭部29は、前記シリンダ20の開口から突出し、シュー30を介して斜板31の表面に摺動自在に当接されている。
斜板31は、ボディ11に結合されたすべり軸受32に当接されている。斜板31には、ばね部材33の弾発力がリテーナ34、バレルホルダ35、シューホルダー36、シュー30を介して作用している。斜板31は、すべり軸受32を摺動することで傾斜角θが変化するようになっている。
斜板31は、通常、ばね部材37の弾発力により傾斜角θが最大となるように背面側端部が付勢されており、ばね部材37とは反対側に配された軸形状のコントロールピストン38が該ばね部材37の弾発力の付勢に抗して斜板31を最小の傾斜角θとなるまで制御動作する。
コントロールピストン38はケース12に穿設されたシリンダ室39に摺動自在に嵌入され、該コントロールピストン38の一端部(図1で右端)が球面状に形成され、かつ二面幅38a(図2参照)が斜板31に設けられた溝40に係合しており、他端部(図1で左端)がケース12に螺着されたキャップ41に当接して該コントロールピストン38の後退限(図1で左端)の位置決めがされている。
図2に示すように、コントロールピストン38には、シャフト16の軸心方向に沿って上下方向(図2で方向)に所定幅42aを有する長円溝42はコントロールピストン38の軸径の略下半分には軸方向に長円溝43aが形成され、コントロールピストン38の軸径の略上半分には軸方向に長円溝43bが形成されており、長円溝43a及び長円溝43bは一端(図2で右端)が一致しており、他端(図2で左端)は長円溝43aが長円溝43bよりも長く形成されている。長円溝42の所定幅42aは、該長円溝43a及び長円溝43bに連続してコントロールピストン38の軸径を貫通して形成されている。
図3に示すように長円溝43aには、該長円溝43aに直交(図2の紙面に対して垂直方向)方向に長円溝44が形成せれ、該長円溝44はピン(小径軸)45をガイドする機能を有する。長円溝42には、所定幅42aの図2で上下方向に断面略四角形のL字型レバー46(以下、レバー46という)を構成する短辺46a及び長辺46bが変位自在に遊挿されている。ピン45は一側(図3で上部)がケース12に螺着したスリーブ48に支持され、他側(図3で下部)ケース12に嵌挿された状態で、短辺46aを支持している。スリーブ48は、ケース12に螺着されたキャップ66(図4参照)により位置決めされている。
図1及び図3に示すようにレバー46の短辺46aには、その一側(図1及び図3で左側)に長辺46bに指向する長円47が形成されている。長円47には、短辺46aを支持した軸形状のピン45が移動自在に遊挿されている。
一方、レバー46の長辺46bは図2に示すように、長円溝43a及び長円溝43bの所定幅42aにガイドされながら短辺46aに対して略直角方向に上方に指向し、ケース12の開口部12a(図1参照)に収納されている。
図7はレバー46の他の形態に係る概略図で、図7中、図1及び図2の構成要素と同一の構成要素については、同一符号を付して説明を省略する。
図7におけるレバー46の特徴は、短辺46aに形成された四角形状の凹溝46cにピン45が該凹溝46cに常時、接触させることによってレバー46とピン45と干渉を少なくし、かつ該レバー46と該ピン45位置を一定にしている。
参照符号49は、長円溝42に嵌挿された円筒軸受(軸受)を示すもので、該円筒軸受49はコントロールピストン38に嵌挿した軸部材50に回転自在に支持されていて、円筒軸受49の外周面はレバー46の短辺46aの上面(図2参照)に接触しており、該短辺46aの浮き上がりを防止している。
レバー46の長辺46bの上部には、トルク設定部51が設けられている。
トルク設定部51は、ケース12に形成されシャフト16の軸心方向に指向する段付穴52の小径穴52a及び大径穴52bにそれぞれ摺動自在に嵌挿される小径軸53a及び大径軸53bを有し、かつ小径軸53aが開口部12aに突出する段付ピストン53と、該段付ピストン53の略中心に摺動自在に設けられ図示しない圧油により変位し、一側(図2で左側)が常時、長辺46bの一側(図2で右側)に係合する段付ピン54と、段付穴52の大径部52bを閉塞するプラグ55と、を備える。
さらに、トルク設定部51は、段付穴52に対向して長辺46bの他側(図2で左側)に位置し、ケース12に形成された段付穴56の小径穴56aに摺動自在に嵌挿されたプランジャ57と、段付穴56の大径穴56bに螺着されたリテーナ58と、長辺46bの上端部近傍に形成された断面円錐形状の凹部59と、該凹部59に係合する段付円板状のばねホルダー60と、両端がばねホルダー60の軸部61及びプランジャ57の軸部62に装着されたばね部材63と、リテーナ58に螺着され先端(図1で右端)がプランジャ57に押圧するねじ部材64と、ねじ部材64を固定するナット65と、を備える。
短辺46aの下方には、上方に延伸する長辺46bの反対側に該短辺46aに係合するレギュレータ67(図2参照)が設けられている。
図4に示すようにレギュレータ67は、ケース12に形成された段付穴68と、該段付穴68に嵌挿され、かつ段付穴68にねじ機構69aによりケース12に螺着された段付軸形状のスリーブ69と、該スリーブ69に螺着されたプラグ70と、スリーブ69の段付穴71の小径穴71a及び大径穴71bに移動自在に嵌挿された小径軸72a及び大径軸72bよりなるリテーナ72と、該リテーナ72の略中心部に移動自在に嵌挿された細い軸状のニードル73と、両端(図4で上下)の大径部74aがスリーブ69の小径穴71aに摺動自在に嵌挿され、大径部74aの先端に形成された球面形状を有する突起部75を有し、該突起部75が短辺46aに突接するスプール74と、スリーブ69をねじ機構によりケース12に固定するナット76と、を備える。レギュレータ67のスリーブ69の位置を調整することにより、レバー46が水平状態で常に釣り合うようにすることが出来る。なお、スプール74の小径部74bは段付穴71の小径穴71aより非接触している。
さらに、レバー46の支持点は、短辺46aの一側(図1で左側)がピン45と円筒軸受49とに支持される第一の接触点と、長辺46bがトルク設定部51を構成する段付ピン54及びばねホルダー60に支持される第二の接触点と、短辺46の下面とレギュレータ67を構成する突起部75により支持される第三の接触点と、を備えているので、レバー46は安定した状態で保持することができる。
図8は、本発明の可変容量ピストンポンプ10の制御機構を示す概略図で、図中、図1乃至図3の構成要素と同一の構成要素については同一符号を示して詳細な説明を省略する。
本発明の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作ならびに作用効果について説明する。
可変容量型ピストンポンプ10は、シャフト16が図示しない内燃機関等の原動機により回転されてシリンダブロック18が回転すると、該シリンダブロック18の内部をピストン28が斜板31によりストロークが制御されてシリンダ20に出入りし、該シリンダ20から吸込口22a及び22b又は吐出口23へ交互に圧力流体を吐出し、図示しない油圧機器に圧力流体を供給する。
可変容量型ピストンポンプ10は、図1乃至図4及び図8に示すように、レバー46はばね部材63と直交し、レギュレータ67のスプール74の中心軸に直交する方向に設けられ、該スプール74の中心軸方向に平行な面をもつレバー46に設けられた長円47に嵌合したピン45の外周面の左の線と円筒軸受49の外輪外径部、及びスプール74の突起部75(図4参照)の先端球面にて固定され、ばね部材63の弾発力によりばねホルダ−60を介して時計回りのモーメントにより位置決めされている。
円筒軸受49はコントロールピストン38に軸部材50により固定されており、コントロールピストン38と一緒に左右方向に移動し、レバー46の短辺46aの平面上を転動する。また、円筒軸受49を固定するX方向位置(図1及び図2で左右方向位置)は、斜板31がゼロ傾転(ポンプ容量がゼロ)となるコントロールピストン38のストロークにおいて、スプール74の中心軸とほぼ一致するように位置決めされている。
一方、コントロールピストン38の後端(左端)には、レギュレータ67のスプール74が前進(図2で上昇)すると圧油が流路77より導かれ斜板31の傾斜角θ(図1参照)が小さくなり、ポンプ容量が小さくなる方向(図1で右方向)に斜板31を傾転させる。
スプール74が後退(図2で下降)するとコントロールピストン38の後端(図1及び図2で左端)の圧油は流路80(図2参照)よりタンクに戻り、斜板31の傾斜角θが大きくなり、ポンプ容量が大きくなる方向(図1で左方向)に傾転させるようになっている。
ばね部材63の弾発力は、任意の圧力でレギュレータ67のスプール74が定馬力制御するように調整できるようになっており、ばね部材63がクラッキングするポンプ圧力となるとレバー46が反時計回りに移動し、レギュレータ67のスプール74が前進(図2で上昇)し、コントロールピストン38の後端に圧油が流路78に導かれポンプ容量を小さくする。
なお、コントロールピストン38の先端(右端)は、二面幅38a(図2参照)が設けられおり、斜板31に設けられた平行な溝40に嵌合し、コントロールピストン38が回転しないように位置決めされる。
レギュレータ67のニードル73(図4参照)にはポンプ圧が流路79を経由して導かれる。さらに、レギュレータ67を介してコントロールピストン38を動作させるポンプ圧力又は制御圧力は流路77を経由して導かれ、スリーブ69とスプール74の位置に応じてコントロールピストン制御ライン78を経由してコントロールピストン38の後端部に導かれ、又はシリンダ室39の圧油をレギュレータ67を介してタンクライン80へ戻される。
レバー46のモーメントバランスは、円筒軸受49とレバー46の接点を中心とし、ばね部材63の弾発力によって作用する時計回りのモーメントと長円47で接するピン45による荷重による時計回りのモーメントがレギュレータ67のスプール74の後端にニードル73を介して作用する油圧力によるモーメントの釣り合いで決定され、レギュレータ67のスリーブ69の位置を調整することにより、レバー46が水平状態で常に釣り合うようにすることが出来る。
これにより、定馬力制御状態においては、レバー46の円筒軸受49との接点回りのモーメントにより、
(ポンプ圧力)×(ポンプ容量)=一定
の定馬力特性を得ることが出来る。
具体的には、図8に示すように、
ポンプ圧力:P
レギュレータ67のニードル73の直径により決定される断面積:A
円筒軸受49とレバー46の接点とレバー46とレギュレータ67のスプール74の接点のX方向距離:St
円筒軸受49とレバー46の接点とばねホルダー60とレバー46の作用点のY方向距離:L
円筒軸受49とレバー46の接点と長円47に嵌合されたピン45とレバー46の接点のY方向距離:l
釣り合い時のスプリング荷重:Fs
とおくと、
レバー46の円筒軸受49との接点回りのモーメント釣り合い式は、以下のようになる。
Fs×L+Fs×l=PA×St
Fs、L、lは、いずれも定数であるため、
P×St=Fs/A×(L+l)=Const.
が成り立つ。
コントロールピストン38のストロークでもあるStは、ポンプ容量にほぼ比例するため、
ポンプ圧力×ポンプ容量=一定
の定馬力(定トルク)特性を得ることが出来る。
本発明では、レバー46に作用するばね部材63の弾発力のX方向成分をレバー46に設けた長円47に嵌合したピン45で受けることによりスプール74への偏荷重を極めて小さくすることが可能であり、ヒステリシスの極めて小さい圧力−流量特性とすることができる。
これにより、ポンプを駆動する原動機の動力を圧力の領域によらず、有効に油圧エネルギに変換することが可能になり、一定の油圧力を得るための原動機を小さくすることが出来、省エネとすることが出来る。さらには、原動機サイズダウンが図れ、装置のコストを低減することが可能となった。
図9は、本発明の第2の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプ90(以下、可変容量型ピストンポンプ90と云う)の制御機構を示す概略図で、図中、図8の構成要素と同一の構成要素については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。以下、同様にする。
図9においては、可変容量型ピストンポンプ90が可変容量型ポンプP1と定吐出ポンプP3の多連ポンプとなった場合に、定吐出ポンプP3の圧油をばね部材63の弾発力が作用するレバー46の側面の反対側に設けたニードル(図9の段付ピン54に示す)に導き、多連ポンプP3の圧力に比例した荷重をレバー46の軸受49との接点回りの反時計回りのモーメントが作用するように与えることで、レバー46に作用するばね部材63の弾発力を減ずることができる。
これにより、ばね部材63の弾発力が軽減され、レバー46の軸受49との接点回りのモーメント式が以下のように変化する。
Fs×L+Fs×l=P3×A2×L+P×A×St
P×St={(Fs−P3×A2)×L+Fs×l}/A
P3、A2がある一定の値を取ることで、ばね部材63の弾発力を軽減した場合の定馬力特性を得ることができる。

ここで、
多連とする定吐出ポンプの圧力 : P3
段付ピン54のP3圧力が作用する面積: A2
段付ピン54の中心と軸受とレバー46の接点のY方向距離 : L1

これにより、多連ポンプとした場合でも多連ポンプの圧力に応じて、ポンプトータルの軸入力をほぼ一定にすることが可能となり、応用範囲が広くなるため、建設機械等で用いられるポンプへの適用を容易に行うことが出来る。
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る可変容量型ピストンポンプ100(以下、可変容量型ピストンポンプ100と云う)の制御機構を示す概略図で、スプリットフロー型のピストンポンプにおける実際の適用を表している可変容量型ピストンポンプ100である。
この場合、スプリットフロー型のピストンポンプは等しい容量のタンデムポンプであるため、定馬力特性を得るためには、油圧力をP1,P2に対応するポンプ容量をq1,q2とすると、
(P1+P2)×(q1+q2)=Const. であることが必要である。
この発明は、その特性を容易に実現する手段であり、レギュレータ67のスプール74の後端に設けたニードル73に導く圧油を弁板21の小穴26(図5及び図6参照)から導く略一定のP1とP2の中間圧力とするものである。
一方で、レギュレータ67のスプール74を経由してコントロールシリンダ38を動作させる作動圧力は、一定の圧力が必要であるので、シャトル弁101を用いてP1とP2の高圧を選択してレギュレータに導通させることを特長とした。
これにより、ミニショベル等で用いられるスプリットフロー型のピストンポンプにおいて、大幅なコストの増加なく、原動機の出力を有効に活用できる定馬力制御ピストンポンプの提供が可能となる。
10、90、100 可変容量型ピストンポンプ
11 ボディ 12 ケース
13 ポンプケース 18 シリンダブロック
20 シリンダ 21 弁板
28 ピストン 31 斜板
38 コントロールピストン 39 シリンダ室
42、43a、43b、44 長円溝 46 L字型レバー
51 トルク設定部 67 レギュレータ

Claims (5)

  1. ケースと、
    前記ケース内に支持された駆動軸と共に回転可能にしたシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックに設けられた軸方向のシリンダに摺接可能に挿入された複数個のピストンの頭部と摺接可能とし、かつ前記駆動軸の回転に対して相対回転不能とし、かつ傾転可能にケースに支持された斜板と、
    前記斜板の傾転角度が前記ケース内に設けられた前記シリンダに摺接可能なコントロールピストンによって操作され、
    前記コントロールピストンには該コントロールピストン直径内に収まる軸受を小径軸により固定し、前記軸受がL字型レバー上を転動することが可能であり、
    前記L字型レバーにはばね部材の弾発力とポンプの吐出圧力を導いたレギュレータのスプールの油圧力のバランスによって、コントロールシリンダの後端に油圧力を導き、前記レバーのバランスにより、定トルク制御を行うことが可能な可変容量型ピストンポンプにおいて、
    前記レバーに作用するばね部材の作用点と反対側の前記L字型レバー端に前記軸受と平行な長円を設け、前記コントロールピストンの中心軸と垂直な向きに前記ケースにより支持されたピンを前記長円に貫通させたことを特徴とする可変容量型ピストンポンプ。
  2. 請求項1記載の可変容量型ピストンポンプにおいて、前記シリンダブロックに設けられた偶数本の軸方向のシリンダと、前記シリンダと摺接可能にピストンを有し、前記シリンダブロックと摺接する弁板の吐出ポートが直径方向に多重に設けられることを特徴とする可変容量型ピストンポンプ。
  3. 請求項1又は2記載の可変容量型ピストンポンプにおいて、前記駆動軸と連結して駆動される他のポンプを多連とし、該ポンプの吐出圧力を前記レバーに作用する前記ばね部材の弾発力を減ずる向きに段付ピンを介して油圧力を作用させたことを特徴とする可変容量型ピストンポンプ。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一に記載の可変容量型ピストンポンプにおいて、
    前記レギュレータに導く吐出圧力は、スプリットフロー型ポンプであって、弁板の上死点近傍に設けられた小穴から導かれるスプリットフロー型ポンプの二つの圧力の中間圧力であることを特徴とした可変容量型ピストンポンプ。
  5. 請求項1又は4記載の可変容量型ピストンポンプにおいて、
    前記レギュレータのスリーブが螺子により前記ケースと結合され、該スリーブの軸方向位置を調整可能としたことを特徴とする可変容量型ピストンポンプ。
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