以下、本発明を遊技機の一種であるパチンコ式スロットマシン(回胴式遊技機、以下、「パチスロ」という)に具体化した一実施形態を図1〜図19に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態のパチスロ10は、前面を開口した直方体状の本体11と、当該本体の左側縁側に対して回動開閉可能に軸支された前面扉12と、を備えている。前面扉12の前面上部には、遊技(変動ゲーム)中に表示演出を行う液晶表示装置からなる演出表示装置14が配設されている。また、前面扉12には、該前面扉12を囲うように各種発光演出を行う装飾ランプLaが配設されている。また、前面扉12の左右上部には、各種音声演出を行うスピーカSPが配設されている。
前面扉12の前面中央には、中央パネル15が設けられているとともに、当該中央パネル15には、機内部に配設される図柄表示手段としてのドラムユニット13を透視可能な透視窓16が設けられている。透視窓16は、中央パネル15と一体形成された合成樹脂板から構成されている。ドラムユニット13は、各種の図柄が印刷された透光性を有する帯状のリールシートが外周に巻装された左リール13L、中リール13C及び右リール13Rから構成されている。そして、透視窓16には、左リール13Lを第1図柄列として、該第1図柄列が配置される隣には第2図柄列としての中リール13Cが配置され、該第2図柄列が配設される隣には第3図柄列としての右リール13Rが配置されている。
ドラムユニット13の各リール13L,13C,13Rに印刷される各図柄は、予め定められた順に各図柄がそれぞれに配列されている。左リール13Lには、図柄L00〜図柄L20の21個の図柄が配列されている。また、中リール13Cには、図柄C00〜図柄C20までの21個の図柄が配列されている。また、右リール13Rには、図柄R00〜図柄R20までの21個の図柄が配列されている。そして、変動ゲームにおいて左リール13Lでは、図柄L00、図柄L01…図柄L20、図柄L00の順に透視窓16に表示されるように変動する。また、変動ゲームにおいて中リール13Cでは、図柄C00、図柄C01…図柄C20、図柄C00の順に透視窓16に表示されるように変動する。また、変動ゲームにおいて右リール13Rでは、図柄R00、図柄R01…図柄R20、図柄R00の順に透視窓16に表示されるように変動する。
なお、本実施形態において各リール13L,13C,13Rでは、「ベル」を模した図柄(ベル図柄)、「REPLAY」の文字が装飾された図柄(リプレイ図柄)がそれぞれ配列されている。また、各リール13L,13C,13Rでは、「スイカ(すいか)」を模した図柄(スイカ図柄)、「チェリー」を模した図柄(チェリー図柄)、「BAR」の文字が装飾された図柄(バー図柄)がそれぞれ配列されている。以下では、各図柄を、「図柄」を省いて、「ベル」、「リプレイ」、「スイカ」、「チェリー」、「バー」という場合もある。
各リール13L,13C,13Rは、各々に対応して設けられたステッピングモータにより独立して縦方向に回転及び停止するように構成されている。そして、各リール13L,13C,13Rが回転することによって、透視窓16には各種図柄が連続的に変化しつつ表示(変動)される。また、各リール13L,13C,13Rの回転が停止した場合、透視窓16には、各リール13L,13C,13Rの複数の図柄のうち、連続する3つの図柄が上段、中段及び下段の位置に停止表示される。このため、透視窓16は、各リール13L,13C,13Rにおいて3つの図柄が表示可能な大きさで形成されている。また、左リール13Lには、当該左リール13Lの回転位置を検出するためのリールセンサSE1(図3に示す)が設けられている。また、中リール13Cには、当該中リール13Cの回転位置を検出するためのリールセンサSE2(図3に示す)が設けられている。同様に、右リール13Rには、当該右リール13Rの回転位置を検出するためのリールセンサSE3(図3に示す)が設けられている。
図1に示すように、パチスロ10の透視窓16から透視可能な図柄の表示領域において、停止表示される図柄の組み合わせ(図柄組み合わせ)を規定する複数(本実施形態では、5本)の図柄停止ラインが形成されている。本実施形態のパチスロ10では、図柄停止ラインとして、停止表示される図柄組み合わせを入賞と判定し得る入賞ラインL1(図1では、実線で示す)と、停止表示される図柄組み合わせを入賞と判定し得ない非入賞ラインL2〜L5(図1では、破線で示す)が形成されている。
入賞ラインL1は、図柄停止ライン上に停止表示された図柄組み合わせが賞を付与する態様である場合、当該図柄組み合わせに応じた賞を付与することとして有効と判定する有効ラインとなる。また、非入賞ラインL2〜L5は、これら図柄停止ライン上に停止表示された図柄組み合わせが賞を付与する態様と同一態様であったとしても、当該図柄組み合わせに応じた賞を付与しないこととして無効と判定する無効ラインとなる。
本実施形態の透視窓16では、縦方向に上段、中段及び下段に対応するとともに、横方向に左リール13L、中リール13C及び右リール13Rに対応するように3行3列に配置される9つの図柄停止位置に図柄が停止表示される。そして、各列の図柄停止位置を1つずつ結んで、1本の図柄停止ラインが形成される。本実施形態において入賞ラインL1は、各列の中段に位置する図柄停止位置を結んで形成されている。因みに、非入賞ラインL2は、各列の上段に位置する図柄停止位置を結んで形成されている。また、非入賞ラインL3は、各列の下段に位置する図柄停止位置を結んで形成されている。また、非入賞ラインL4は、左リール13Lの上段に位置する図柄停止位置、中リール13Cの中段に位置する図柄停止位置及び右リール13Rの下段に位置する図柄停止位置を結んで形成されている。また、非入賞ラインL5は、左リール13Lの下段に位置する図柄停止位置、中リール13Cの中段に位置する図柄停止位置及び右リール13Rの上段に位置する図柄停止位置を結んで形成されている。
また、中央パネル15には、変動ゲームに関わる情報を報知する各種情報表示部17が配設されている。各種情報表示部17は、投入可能表示用ランプ、再遊技表示用ランプ、ウェイト表示用ランプ、状態ランプ、賭数表示部、貯留枚数表示部、賞枚数表示部及びゲーム情報表示部によって構成されている。
投入可能表示用ランプは、変動ゲームのベット数を設定可能な状態又はパチスロ10本体に遊技媒体としてのメダルを投入可能な状態である時に点灯する。そして、投入可能表示用ランプは、変動ゲームが開始される場合、又は最大のベット数(MAXBET)が設定され且つ貯留データ(クレジット)がクレジット上限枚数に達した場合に消灯する。
また、再遊技表示用ランプは、変動ゲームにおいて再遊技役としてのリプレイ役が入賞した場合に点灯する。ウェイト表示用ランプは、ウェイトタイム中に開始操作が検出された場合に点灯し、ウェイトタイムが経過した後に消灯する。ウェイトタイムは、変動ゲームがあまり速く進行し過ぎてしまうことを規制するために設定された最短遊技時間であり、このウェイトタイム中に開始操作が検出されると、ウェイトタイムが経過した後に各リール13L,13C,13Rの回転動作が開始するように設定されている。状態ランプは、変動ゲームの進行に合わせて点灯/消灯をする。
また、賭数表示部は、3つのランプから構成されており、変動ゲームのベット数に応じてランプが点灯する。1ベット(1BET)で1つのランプが点灯し、2ベット(2BET)で2つのランプが点灯し、3ベット(3BET)で全てのランプが点灯する。貯留枚数表示部は、機内部で貯留しているクレジット数を表示する。賞枚数表示部は、変動ゲーム中に入賞が発生した場合に、当該入賞に基づいて遊技者に付与される賞メダルの枚数が表示される。ゲーム情報表示部は、ボーナス遊技中の払出枚数の総数を表示する。
また、前面扉12の前面において中央パネル15の右下方位置には、メダル投入口18が配設されている。メダル投入口18の奥方には、メダルの通過を検知するメダルセンサSE4(図3に示す)が配設されている。また、前面扉12の前面において中央パネル15の左下方位置には、左から順にBETボタン19とMAXBETボタン20が設けられている。BETボタン19は、機内部で貯留記憶されているクレジットから1ベット分(1枚分)を変動ゲームのベット数(賭数)としてベットする(賭ける)際に押圧(操作)するボタンである。また、MAXBETボタン20は、1回の変動ゲームにおいて許容されるベット数の最大ベット数(本実施例では3ベット分(3枚分))を変動ゲームのベット数としてベットする(賭ける)際に押圧(操作)するボタンである。
また、前面扉12の前面において各BETボタン19,20の左下方位置には、精算スイッチ21が設けられている。精算スイッチ21は、変動ゲームの開始に伴ってベットされたメダル(遊技媒体)、又は機内部に貯留記憶されているクレジットを払い戻すときに使用(操作)するスイッチである。また、精算スイッチ21の右方位置には、変動ゲームを開始する際に操作する開始操作手段としてのスタートレバー22が設けられている。そして、本実施形態では、ベット数の設定終了後にスタートレバー22を操作することにより、各リール13L,13C,13Rの回転動作が開始される。
スタートレバー22の右方位置には、遊技者により操作される停止操作手段としてのストップボタン23L,23C,23Rが設けられている。ストップボタン23Lは、回転している左リール13Lを停止させるためのボタンである。また、ストップボタン23Cは、回転している中リール13Cを停止させるためのボタンである。また、ストップボタン23Rは、回転している右リール13Rを停止させるためのボタンである。
また、前面扉12の前面における中央下方位置には、メダル排出口24が形成されている。また、前面扉12の前面であってメダル排出口24の下方位置には、メダル排出口24から排出されたメダルを受ける受皿25が設けられている。
また、パチスロ10の内部においてドラムユニット13の下方の位置には、投入されたメダルを貯留するためのホッパー26が配置されている。このホッパー26の下方側にはメダル排出口24が位置し、図柄組み合わせが遊技者に賞メダルを付与する予め定める賞態様(役)となった場合、ホッパー26に貯留されたメダルがメダル排出口24へと払い出される場合がある。前面扉12の裏面においてメダル投入口18の下方位置には、当該メダル投入口18とホッパー26を繋ぐようにメダルセレクタ27が配設されている。
次に、遊技者が遊技として変動ゲームを行うための操作や、この操作に伴う各種装置の作動態様を説明する。
変動ゲームに対するメダルの投入又は各BETボタン19,20の操作が可能な状態において、各BETボタン19,20を操作することでベット数を設定することができる。BETボタン19の操作によっては、貯留記憶されているクレジットから1ベット分の枚数(メダル1枚)相当分のクレジットがベット数(賭数)として設定される。また、MAXBETボタン20の操作によっては、貯留されているクレジットから対象とする変動ゲームで設定可能な最大ベット数分のクレジットがベット数(賭数)として設定される。なお、本実施形態では、3ベットによる変動ゲームを許容する。
また、本実施形態では、メダル投入口18からベット数に相当する枚数のメダルを投入することで各ベット数を設定することも可能であって、メダル1枚の投入で1ベット分のベット数が設定されるとともに、メダル3枚の投入で3ベット分のベット数が設定される。なお、対象とする変動ゲームで設定可能な最大ベット数(本実施形態では、3ベット)を超える分のメダルがメダル投入口18から投入される場合、クレジット機能の使用時にはクレジットとして記憶される一方で、クレジット機能の非使用時には図示しない経路を辿ってメダル排出口24から投入されたメダルが遊技者に返却される。
そして、遊技者によりBETボタン19又はMAXBETボタン20が操作されると、それぞれのベット数が設定されるとともに1本の入賞ラインL1が有効となるように設定される。入賞ラインL1が有効になるとは、当該入賞ラインL1上に表示された図柄組み合わせが有効となることで、有効な入賞ラインL1上に表示された図柄組み合わせに応じた制御(賞メダルの払出しなど)が行われる。本実施形態における変動ゲームでは、常に1本の入賞ラインL1が有効となる。
上記のようにベット数が設定され、スタートレバー22の操作が受付可能な状態、すなわち、ゲーム開始可能な状態で遊技者がスタートレバー22を操作する開始操作を行えば、ドラムユニット13の各リール13L,13C,13Rが回転し、透視窓16には複数種類の図柄が連続的に変化するように表示される。その後、各リール13L,13C,13Rが回転して所定時間が経過すると、ストップボタン23L,23C,23Rの操作が受付可能になる。続いて、遊技者によりストップボタン23L,23C,23Rが操作されると、対応する各リール13L,13C,13Rが停止され、透視窓16において対応する列の上段、中段及び下段に図柄が停止して表示される。
そして、全てのリール13L,13C,13Rが停止された時点で、入賞ラインL1に停止表示された図柄組み合わせが予め定めた賞態様を形成する場合に入賞となり、入賞した賞態様に応じた賞として、賞メダルの払い出しやボーナス遊技などが遊技者に付与される。なお、ボーナス遊技(BN遊技)での変動ゲームは、賞メダルを連続的に獲得可能であって、当該ボーナス遊技以外と定義される一般遊技での変動ゲームに比べて遊技者にとって有利となる。
本実施形態の変動ゲームは、ベット数の設定後のスタートレバー22の開始操作を契機に開始し、ストップボタン23L,23C,23Rの停止操作による図柄組み合わせの停止表示を契機に終了する。なお、賞メダルの払い出しを伴う変動ゲームは、賞メダルの払い出しを完了して終了する。
次に、図2に基づき、本実施形態のパチスロ10において、入賞ラインL1上に停止表示される図柄組み合わせについて説明する。図2では、内部で決定される当選役に基づき入賞ラインL1上に停止表示する図柄組み合わせ(停止結果)と、当該図柄組み合わせに対応する賞と、を示した役構成を示す。
また、本実施形態では、図2に示す当選役に対応する図柄組み合わせのうち何れもが入賞ラインL1上に停止表示されない場合には、1枚以上の賞メダルが遊技者に付与されない。なお、以下の説明において、図2に示す図柄組み合わせの何れにも対応しない図柄組み合わせを「はずれ停止目」という。
図2に示すように、[チェリー・ANY・ANY]が入賞ラインL1上に停止表示される場合には、2枚の賞メダルを払い出すことを定めている。なお、この場合には、入賞ラインL1を形成する中リール13C及び右リール13Rの停止位置に停止表示される図柄は何れの図柄(「ANY」)でも良い。以下の説明では、[チェリー・ANY・ANY]により入賞ラインL1を形成している場合の図柄組み合わせを「チェリー停止目」という。そして、チェリー停止目は、内部抽選で当選役として「チェリー役」が決定されている場合に入賞する賞態様に定められている。
また、[スイカ・スイカ・スイカ]が入賞ラインL1上に停止表示される場合には、6枚の賞メダルを払い出すことが定められている。以下の説明では、[スイカ・スイカ・スイカ]により入賞ラインL1を形成している場合の図柄組み合わせを「スイカ停止目」という。そして、スイカ停止目は、内部抽選で当選役として「スイカ役」が決定されている場合に入賞する賞態様に定められている。
また、[ベル・ベル・ベル]が入賞ラインL1上に停止表示される場合には、9枚の賞メダルを払い出すことが定められている。以下の説明では、[ベル・ベル・ベル]により入賞ラインL1を形成している場合の図柄組み合わせを「ベル停止目」という。そして、ベル停止目は、内部抽選で当選役として「左正解ベル役」、「中正解ベル役」及び「右正解ベル役」の何れかが決定されている場合に入賞する賞態様に定められている。なお、以下の説明において、単に「ベル役」という場合には、「左正解ベル役」、「中正解ベル役」及び「右正解ベル役」を意味する。
また、[リプレイ・リプレイ・リプレイ]が入賞ラインL1上に停止表示される場合には、遊技者がベット数をベットすることなく内部で自動的にベット数が設定されることで次の変動ゲームを行う再遊技を付与することを定めている。以下の説明では、[リプレイ・リプレイ・リプレイ]により入賞ラインL1を形成している場合の図柄組み合わせを「リプレイ停止目」という。そして、リプレイ停止目は、内部抽選で当選役として「通常リプレイ役」が決定されている場合に入賞する賞態様に定められている。
また、[リプレイ・リプレイ・スイカ]が入賞ラインL1上に停止表示される場合には、再遊技を付与することを定めている。以下の説明では、[リプレイ・リプレイ・スイカ]により入賞ラインL1を形成している場合の図柄組み合わせを「突入リプレイ停止目」という。そして、突入リプレイ停止目は、内部抽選で当選役として「中正解突入リプレイ役」及び「右正解突入リプレイ役」の何れかが決定されている場合に入賞する賞態様に定められている。なお、以下の説明において、単に「突入リプレイ役」という場合には、「中正解突入リプレイ役」及び「右正解突入リプレイ役」を意味する。また、以下の説明において、単に「リプレイ役」という場合には、「通常リプレイ役」、「中正解突入リプレイ役」及び「右正解突入リプレイ役」を意味する。
本実施形態における「通常リプレイ役」、「中正解突入リプレイ役」及び「右正解突入リプレイ役」は、入賞ラインL1上に停止表示される図柄組み合わせに基づいて再遊技を付与することを定める当選役となる。再遊技が付与される場合、遊技者はベット数をベットすることなく次の変動ゲームを行うことができる。そして、再遊技によりベット数が設定される場合には、再遊技が付与される契機となった変動ゲームで設定されたベット数と同一ベット数を設定する。なお、リプレイ役では、リプレイ役に基づく図柄組み合わせが停止表示した変動ゲームが行われたベット数と同じベット数で次の変動ゲームを行うことができるのみであって、賞としてメダルが遊技者に払い出されるわけではない。すなわち、遊技者は、リプレイ役の入賞によって賞メダルを獲得するわけではない。そして、本実施形態では、上述した「チェリー役」、「スイカ役」、「ベル役」及び「リプレイ役」が小役となる。
また、[バー・バー・バー]が入賞ラインL1上に停止表示される場合には、ボーナス遊技が開始(生起)されて「ボーナスゲーム(以下、「BN遊技」という)」を付与することを定めている。以下、[バー・バー・バー]により入賞ラインL1を形成している場合の図柄組み合わせを「BN停止目」と示す。そして、BN停止目は、内部抽選で当選役として「BN役」が決定されている場合に入賞する賞態様に定められている。本実施形態において、BN役は、遊技状態としてBN遊技を作動(開始)させる契機となる当選役(ボーナス役)である。
また、本実施形態のパチスロ10には、リプレイ役の当選確率を変動させて、遊技状態としてBN遊技以外における一般遊技を制御するRT機能(再遊技役確率変動機能)が搭載されている。本実施形態における一般遊技は、RT機能の作動態様に応じた状態に制御されるとともに、RT機能の作動中にはその種類に応じた状態に制御される。そして、RT機能により一般遊技では、一般遊技でリプレイ役(合算)の当選確率が低確率抽選状態に設定されるRT機能の非作動となるNRT遊技に制御される場合と、一般遊技でリプレイ役(合算)の当選確率が高確率抽選状態に設定されるRT機能の作動となるRT遊技に制御される場合と、がある。以下の説明において、単に「NRT遊技」という場合にはNRT遊技に制御される一般遊技を意味し、単に「RT遊技」という場合にはRT遊技に制御される一般遊技を意味する。
次に、図3に基づき、パチスロ10の電気的構成について説明する。
パチスロ10の裏側には、パチスロ10全体を制御する主制御基板40が装着されている。また、主制御基板40は、パチスロ10全体を制御するための各種処理を実行し、該処理結果に応じて各種の制御信号(制御コマンド)を演算処理し、該制御信号を出力する。また、パチスロ10の裏側には、遊技状態に応じた演出制御などを実行するサブ制御基板41が装着されている。そして、サブ制御基板41は、主制御基板40が出力した各種の制御信号を入力し、該制御信号に基づき所定の制御を実行する。
以下、主制御基板40について説明する。
図3に示すように主制御基板40には、制御動作を所定の順序で実行する主制御用CPU40aと、主制御用CPU40aの制御プログラムを格納する主制御用ROM40bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができる主制御用RAM40cが設けられている。そして、主制御用CPU40aには、サブ制御基板41(のサブ制御用CPU41a)が接続されている。また、主制御用CPU40aには、ドラムユニット13を構成する各リール13L,13C,13R、リールセンサSE1〜SE3、メダルセンサSE4及びホッパー26が接続されている。また、主制御基板40には、中央パネル15に設けられた各種情報表示部17が接続されている。また、主制御基板40には、BETボタン19、MAXBETボタン20、精算スイッチ21、スタートレバー22及びストップボタン23L,23C,23Rが接続されている。
主制御用CPU40aには、接続されているリールセンサSE1から、透視窓16で表示されている図柄(回転中の左リール13Lの回転位置)に応じて第1の位置信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、接続されているリールセンサSE2から、透視窓16で表示されている図柄(回転中の中リール13Cの回転位置)に応じて第2の位置信号が入力される。同様に、主制御用CPU40aには、接続されているリールセンサSE3から、透視窓16で表示されている図柄(回転中の右リール13Rの回転位置)に応じて第3の位置信号が入力される。そして、主制御用CPU40aは、第1の位置信号〜第3の位置信号に基づき各リール13L,13C,13Rの回転及び停止の制御を行う。
また、主制御用CPU40aには、接続されているメダルセンサSE4から、当該メダルセンサSE4がメダルを検知する毎にメダルを検知したことを示すメダル検知信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、接続されているBETボタン19が操作されると当該BETボタン19から、BETボタン19が操作されたことを示す制御信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、接続されているMAXBETボタン20が操作されると当該MAXBETボタン20から、MAXBETボタン20が操作されたことを示す制御信号が入力される。
また、主制御用CPU40aには、接続されている精算スイッチ21が操作されると当該精算スイッチ21から、精算スイッチ21が操作されたことを示す制御信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、接続されているスタートレバー22が操作されると当該スタートレバー22から、スタートレバー22が操作されたことを示す制御信号が入力される。また、主制御用CPU40aには、接続されているストップボタン23L,23C,23Rのうち何れかが操作されると当該操作されたストップボタンから、操作されたことを示す制御信号が入力される。
また、主制御用CPU40aには、設定装置が接続されている。パチスロ10への電源投入時において設定装置を操作することによって、パチスロ10の設定を変更することが可能となっている。なお、この設定装置は、パチスロ10の内部に配設されており、遊技者は操作することができない。因みに、本実施形態では、設定1〜設定3までの3段階の中からパチスロ10の設定を変更することが可能となっている。
また、主制御用CPU40aは、各種抽選で用いる当選役決定乱数などの各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。当選役決定乱数は、当選役を決定する際に用いる乱数である。
また、主制御用ROM40bには、メイン制御プログラムが記憶されている。また、主制御用ROM40bには、遊技状態別ならびに当選役別の各当選役の当選確率が、当選役決定乱数の値の割り当て範囲として定められた複数の当選役決定テーブルが記憶されている。本実施形態の主制御用ROM40bには、当選役決定テーブルT1〜T3が記憶されている。また、主制御用ROM40bには、役毎に図柄組み合わせの停止テーブルが記憶されている。停止テーブルとは、各ストップボタン23L,23C,23Rを遊技者が操作した時の操作タイミングによって停止表示させる図柄を役毎に定めたものである。また、主制御用RAM40cには、パチスロ10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)される。
ここで、当選役決定テーブルT1〜T3について説明する。なお、当選役決定テーブルT1は、NRT遊技(一般遊技)において当選役を決定する際に用いられる当選役決定テーブルである。また、当選役決定テーブルT2は、RT遊技(一般遊技)において当選役を決定する際に用いられる当選役決定テーブルである。また、当選役決定テーブルT3は、BN遊技において当選役を決定する際に用いられる当選役決定テーブルである。
図4に示すように、当選役決定テーブルT2(RT遊技)では、当選役決定テーブルT1(NRT遊技)よりもリプレイ役の当選確率が高くなるように、当選役決定乱数が振り分けられている。因みに、当選役決定テーブルT1,T2(一般遊技)では、NRT遊技でのみ突入リプレイ役に当選可能となるように当選役決定乱数が振り分けられている。本実施形態の当選役決定テーブルT1において、リプレイ役の当選確率は、突入リプレイ役と通常リプレイ役の重複当選の当選確率を規定している。一方で、本実施形態の当選役決定テーブルT2において、リプレイ役の当選確率は、通常リプレイ役のみの当選確率を規定している。また、当選役決定テーブルT3(BN遊技)では、リプレイ役を抽選対象としないように当選役決定乱数が振り分けられている。
その結果、本実施形態のパチスロ10では、リプレイ役の当選確率が高確率抽選状態に設定されるRT遊技において、再遊技が付与され易い分、遊技者の保有するメダルが減る機会を減少させることができるといった利益を遊技者に付与することができる。このため、RT遊技では、遊技者の保有するメダルの消費を抑制しつつ、BN役の抽選を受けてメダルを増加させ得るチャンスを遊技者に付与することができる。このようなRT遊技は、一般遊技において遊技者に有利となる遊技状態(制御状態)といえる。
また、当選役決定テーブルT3では、当選役決定テーブルT1,T2よりもベル役の当選確率が高くなるように、当選役決定乱数が振り分けられている。また、当選役決定テーブルT1〜T3において、ベル役の当選確率は、左正解ベル役、中正解ベル役及び右正解ベル役の各当選確率の合算の当選確率を意味している。
本実施形態のパチスロ10では、ベル役の当選確率が一般遊技よりも高くなるBN遊技において、ベル役に当選し易く賞メダルを獲得し易い分、遊技者の保有するメダルを増加させることができるといった利益を遊技者に付与することができる。その結果、BN遊技では、遊技者の保有するメダルを増加させるチャンスを遊技者に付与することができる。
なお、当選役決定テーブルT1〜T3では、チェリー役の当選確率や、スイカ役の当選確率が定められている。そして、当選役決定テーブルT1〜T3では、チェリー役やスイカ役が、ベル役やリプレイ役よりも当選し難いようにチェリー役及びスイカ役の当選確率が定められている。
また、NRT遊技やRT遊技では、BN役に当選可能となっており、BN役にも当選役決定乱数が振り分けられている。因みに、本実施形態では、パチスロ10の設定によって、BN役の当選確率を異ならせている。具体的に、パチスロ10が設定1のときのBN役の当選確率は「1/550」とし、設定2のときのBN役の当選確率は「1/530」としている。また、パチスロ10が設定3のときのBN役の当選確率は「1/500」としている。このように、本実施形態では、設定3であるときほどBN役に当選し易くなっているため、設定3であるときほど遊技者にとって有利といえる(設定3が最も有利)。なお、本実施形態では、パチスロ10の設定に応じてBN役以外の当選役の当選確率を異ならせていないが、パチスロ10の設定に応じてBN役以外の当選役の当選確率を異ならせることもできる。
また、当選役決定テーブルT3では、BN役を役抽選の抽選対象としないことを定めている。また、後述するボーナス待機状態における当選役決定テーブルにおいては、小役の当選確率を所定確率に定めている。そして、後述するボーナス待機状態における当選役決定テーブルにおけるBN役の当選時には、その当選を他の当選役(小役又ははずれ役)の当選に置き換える(書き換える)。
次に、サブ制御基板41について説明する。
図3に示すようにサブ制御基板41は、制御動作を所定の手順で実行するサブ制御用CPU41aと、サブ制御用CPU41aの制御プログラムを格納するサブ制御用ROM41bと、必要なデータの書き込み及び読み出しができるサブ制御用RAM41cが設けられている。そして、サブ制御用CPU41aには、演出表示装置14が接続されている。また、サブ制御用CPU41aには、スピーカSPが接続されている。また、サブ制御用CPU41aには、装飾ランプLaが接続されている。
サブ制御用CPU41aは、各種抽選で用いる各種乱数の値を所定の周期毎に更新する乱数更新処理(乱数生成処理)を実行する。また、サブ制御用ROM41bには、サブ制御プログラムが記憶されている。また、サブ制御用ROM41bには、演出表示装置14の表示演出態様が示される表示演出パターンや、スピーカSPの音声出力態様が示される音声演出パターン、装飾ランプLaの発光態様が示される発光演出パターンが記憶されている。また、サブ制御用RAM41cには、パチスロ10の動作中に適宜書き換えられる各種情報が記憶(設定)される。具体的に、サブ制御用RAM41cには、遊技状態にかかるサブ用状態情報(フラグなど)がサブ制御用CPU41aにより記憶(設定)される。
以下、主制御用CPU40aがメイン制御プログラムに基づき実行する変動ゲームに係る処理について説明する。
主制御用CPU40aは、各種ボタンなどから操作されたことを示す制御信号を入力すると、当該制御信号に定める所定の制御を実行する。そして、主制御用CPU40aは、各種制御信号の入力や各種制御により、各種情報表示部17の表示制御をその都度実行する。また、主制御用CPU40aは、賞態様の入賞に基づいて賞メダルを払い出す場合、クレジット上限枚数(本実施形態では、「50(枚)」)を超えるとき、駆動信号をホッパー26に出力して、駆動信号を1回出力する毎に賞メダルを1枚払い出させるように制御する。なお、主制御用CPU40aは、クレジットの精算時、駆動信号をホッパー26に出力して、クレジット分のメダルを遊技者に払い出させるように制御する。
そして、主制御用CPU40aは、メダル投入口18よりメダルが投入される、又は各BETボタン19,20からの制御信号を入力すると、ベット数を設定する。また、主制御用CPU40aは、各BETボタン19,20の操作毎に、クレジット数を更新する。また、主制御用CPU40aは、メダルの投入によりクレジット数を増加させる場合、クレジット数を更新させる。そして、主制御用CPU40aは、3ベットのベット数を設定するときに変動ゲームを行うことができるゲーム開始可能な状態を生起する。
続いて、主制御用CPU40aは、ゲーム開始可能な状態において、スタートレバー22からの制御信号を入力すると、役抽選(内部抽選)を行う。そして、主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cから当選役決定乱数の値を取得し、該値が主制御用ROM40bに記憶されている当選役決定テーブルの各当選役の値の範囲に属しているか否かを判定する役抽選を行う。役抽選において、主制御用CPU40aは、パチスロ10の設定と遊技状態に応じた当選役決定テーブルを用いて当選とする当選役を決定する。なお、主制御用CPU40aは、遊技状態を示す状態情報(フラグなど)を主制御用RAM40cに設定して遊技状態を把握している。また、主制御用CPU40aは、パチスロ10の設定が変更された際に、変更後の設定を示す設定情報を主制御用RAM40cに設定して、当該設定情報からパチスロ10の設定を把握している。
そして、主制御用CPU40aは、当選役を決定すると、決定した当選役の種類を示す役情報(フラグなど)を主制御用RAM40cに記憶(設定)する。すなわち、主制御用CPU40aは、BN役の当選を決定すると、BN役の入賞の発生までの間、主制御用RAM40cのBN役の役情報を持ち越す。このようにBN役の役情報が持ち越されている状態は、BN役の入賞の発生を許容している。そして、このBN役の役情報が持ち越されている状態が、ボーナス待機状態となる。一方、主制御用CPU40aは、小役の当選を決定すると、該小役の入賞の発生の有無に関係なく役抽選の対象とする変動ゲーム(1回)の終了により、主制御用RAM40cの小役の役情報を消去(クリア)する。
このため、BN役は、当選の決定を入賞が発生するまでの変動ゲームに跨って持越可能な当選役となる。一方、小役は、当選の決定を入賞が発生するか否かに関係なく次以後の変動ゲームに跨って持越不可能な当選役となる。
また、主制御用CPU40aは、遊技者によるスタートレバー22の操作を検出したタイミング(役抽選等の所定の処理を行った後)で、変動ゲームの開始を指示するとともに、役抽選の抽選結果及び変動ゲームが行われる遊技状態を示した変動ゲーム開始コマンドをサブ制御用CPU41aに出力する。この変動ゲーム開始コマンドは、持ち越されているBN役があればその役情報も合わせて指示する。なお、主制御用CPU40aは、遊技者によるスタートレバー22の操作を検出して直前の変動ゲームの終了からウェイトタイムが経過している状態において、各リール13L,13C,13Rの回転動作を開始させるように各リール13L,13C,13Rを制御する。また、サブ制御用CPU41aへの変動ゲーム開始コマンドは、各リール13L,13C,13Rの回転動作の開始に合わせて出力するようにもできる。
続いて、主制御用CPU40aは、遊技者の操作に基づくストップボタン23L,23C,23Rからの制御信号を入力すると、当該制御信号に対応するリールを停止させるための制御(停止制御)を行う。また、主制御用CPU40aは、各リールに対応するリールセンサからの位置信号により、各リールの変動や停止の情報を把握する。すなわち、各リールセンサからの位置信号は、各リールの変動中に各リールの変動状況を主制御用CPU40aに把握させる一方、各リールの停止中に各リールの停止状況を主制御用CPU40aに把握させる。なお、主制御用CPU40aは、ストップボタン23L,23C,23Rからの制御信号が入力されるまでの間、回転中のリールについて停止制御を行わないで回転動作を維持させる。
また、主制御用CPU40aは、ストップボタン23L,23C,23Rからの制御信号を入力すると、当該制御信号に対応する各種制御信号をサブ制御用CPU41aに出力する。このストップボタン23L,23C,23Rからの制御信号は、ストップボタン23L,23C,23Rの遊技者による操作状況、すなわち何れのストップボタンが操作されたかやストップボタンが操作された順番をサブ制御用CPU41aに把握させる。
次に、主制御用CPU40aが行う停止制御について説明する。
主制御用CPU40aは、決定した当選役に基づき各ストップボタン23L,23C,23Rが遊技者により操作されるタイミングから所定の範囲内(最大で4図柄分)で各リールを停止させて、任意の図柄組み合わせを停止表示させる。主制御用CPU40aは、回転中の各リールを停止させる場合、当選している当選役と各ストップボタン23L,23C,23Rの操作タイミングから主制御用ROM40bに記憶される停止テーブルに基づく図柄組み合わせを停止表示させる停止制御を行う。このため、各リールは、ストップボタン23L,23C,23Rの遊技者による停止操作のタイミングで停止するとは限らず、遊技者による停止操作のタイミングと各リールの停止するタイミングとが一致しない場合(所謂、「すべり」)がある。例えば、「すべり」を伴う制御では、停止させる図柄に対する遊技者による停止操作のタイミングが早いとき、リールを当該リールの変動方向に強制的にすべらせて該停止させる図柄を入賞ラインL1上に停止させる。
このため、各リールでは、停止させたい種類の図柄の間に挟む他の種類の図柄が5つ以上の部分を有していない場合、すべり制御を伴う結果、入賞ラインL1上に停止させたい種類の図柄を停止表示させることができる。一方、各リールでは、停止させたい種類の図柄の間に挟む他の種類の図柄が5つ以上の部分を有している場合、すべり制御を伴っても、入賞ラインL1にも停止させたい種類の図柄を停止表示させることができない場合がある。
そして、主制御用CPU40aは、BN役の当選(当選の持ち越し)時、遊技者による停止操作のタイミングが予め定めたタイミングで行われる場合、BN停止目を停止表示させる。また、主制御用CPU40aは、BN役の当選(当選の持ち越し)時、小役に合わせて当選する場合、該小役に対応する停止目(図柄の組み合わせ)を優先して停止表示させる。
一方、主制御用CPU40aは、BN役の当選時、遊技者による停止操作のタイミングが予め定めたタイミングで行われない、さらに小役にも当選していない場合、又は小役に当選しているが該小役に対応する停止目を停止表示させることができない場合、BN役の当選の可能性が有ることを示す「チャンス目」を停止させる。なお、この「チャンス目」は、はずれ役の当選時には停止表示されない一方、チェリー役やスイカ役の取りこぼし時に停止表示可能になっている。この場合には、BN役の取りこぼし(役情報の持ち越し)を発生させる。
また、主制御用CPU40aは、チェリー役の当選時、遊技者による停止操作のタイミングが予め定めたタイミングで行われる場合、チェリー停止目を停止表示させる。一方、主制御用CPU40aは、チェリー役の当選時、遊技者による停止操作のタイミングが予め定めたタイミングで行われない場合、はずれ停止目やチャンス目を停止表示させる。この場合には、チェリー役の取りこぼしを発生させる。
また、主制御用CPU40aは、スイカ役の当選時、遊技者による停止操作のタイミングが予め定めたタイミングで行われる場合、スイカ停止目を停止表示させる。一方、主制御用CPU40aは、スイカ役の当選時、遊技者による停止操作のタイミングが予め定めたタイミングで行われない場合、はずれ停止目やチャンス目を停止表示させる。この場合には、スイカ役の取りこぼしを発生させる。
そして、BN役及び小役の何れの当選役も決定しない、すなわちはずれ役の当選時、主制御用CPU40aは、遊技者による停止操作のタイミングに関係なくはずれ停止目を停止表示させる。
次に、ベル役(左正解ベル役、中正解ベル役、及び右正解ベル役)の当選時における停止制御について説明する。
本実施形態のパチスロ10では、「左正解ベル役」、「中正解ベル役」、及び「右正解ベル役」の当選時、3つのストップボタン23L,23C,23Rのうち最初に操作されるストップボタンに基づき、ベル停止目及びはずれ停止目のうち何れかの停止目が停止表示される。本実施形態では、何れかのベル役の当選に基づいてそれぞれに対応する正解の押し順が選択されることになる。
そして、左正解ベル役の当選時には、左リール13Lを停止指示するストップボタン23Lが最初に操作されることを、押し順正解としてベル停止目が停止表示される。一方、左正解ベル役の当選時には、左リール13L以外を停止指示するストップボタン23C,23Rの何れかが最初に操作されることを、押し順不正解としてはずれ停止目(ベルこぼし目)が停止表示される。
また、中正解ベル役の当選時には、中リール13Cを停止指示するストップボタン23Cが最初に操作されることを、押し順正解としてベル停止目が停止表示される。一方、中正解ベル役の当選時には、中リール13C以外を停止指示するストップボタン23L,23Rの何れかが最初に操作されることを、押し順不正解としてはずれ停止目(ベルこぼし目)が停止表示される。
同様に、右正解ベル役の当選時には、右リール13Rを停止指示するストップボタン23Rが最初に操作されることを、押し順正解としてベル停止目が停止表示される。一方、右正解ベル役の当選時には、右リール13R以外を停止指示するストップボタン23L,23Cの何れかが最初に操作されることを、押し順不正解としてはずれ停止目(ベルこぼし目)が停止表示される。
そして、主制御用CPU40aは、ベル役の当選時、押し順正解であれば、遊技者による停止操作のタイミングに関係なくベル停止目(賞態様)を停止表示させる。また、主制御用CPU40aは、ベル役の当選時、押し順不正解であれば、遊技者による停止操作のタイミングに関係なくはずれ停止目(ベルこぼし目)を停止表示させる。
次に、リプレイ役(通常リプレイ役及び突入リプレイ役)の当選時における停止制御について説明する。
主制御用CPU40aは、突入リプレイ役に当選したとき(突入リプレイ役と重複当選の関係にある通常リプレイ役に当選したとき)、3つのストップボタン23L,23C,23Rのうち最初に操作されるストップボタンに基づき、リプレイ停止目及び突入リプレイ停止目のうち何れかの停止目が停止表示される。
そして、中正解突入リプレイ役の当選時には、中リール13Cを停止指示するストップボタン23Cが最初に操作されることを、押し順正解として突入リプレイ停止目が停止表示される。一方、中正解突入リプレイ役の当選時には、中リール13C以外を停止指示するストップボタン23L,23Rの何れかが最初に操作されることを、押し順不正解としてリプレイ停止目が停止表示される。
同様に、右正解突入リプレイ役の当選時には、右リール13Rを停止指示するストップボタン23Rが最初に操作されることを、押し順正解として突入リプレイ停止目が停止表示される。一方、右正解突入リプレイ役の当選時には、右リール13R以外を停止指示するストップボタン23L,23Cの何れかが最初に操作されることを、押し順不正解としてリプレイ停止目が停止表示される。
そして、主制御用CPU40aは、突入リプレイ役の当選時、押し順正解であれば、遊技者による停止操作のタイミングに関係なく突入リプレイ停止目(賞態様)を停止表示させる。また、主制御用CPU40aは、突入リプレイ役の当選時、押し順不正解であれば、遊技者による停止操作のタイミングに関係なくリプレイ停止目を停止表示させる。
また、主制御用CPU40aは、通常リプレイ役に単独で当選したとき、遊技者による停止操作のタイミングに関係なく通常リプレイ役の入賞とするリプレイ停止目(賞態様)を停止表示させる。
続いて、主制御用CPU40aは、リール13L,13C,13Rの全てを停止させて図柄組み合わせを停止表示させると入賞判定を行う。この場合に主制御用CPU40aは、主制御用RAM40cから役情報を読み出し、読み出した役情報(当選役)に対応する図柄組み合わせが入賞ラインL1上に停止表示されているかを判定する入賞判定を行う。また、入賞判定において主制御用CPU40aは、各リール13L,13C,13Rの停止に伴って入力する位置信号から入賞ラインL1上に停止表示されている図柄組み合わせを特定し、その図柄組み合わせが役情報(当選役)に対応する賞態様であるか否かを判定する。なお、主制御用CPU40aは、入賞ラインL1上に停止表示した図柄組み合わせが役情報(当選役)に対応する賞態様である場合、該役情報に基づく当選役の入賞(肯定)を判定する。一方、主制御用CPU40aは、入賞ラインL1上に停止表示した図柄組み合わせが役情報(当選役)に対応する賞態様でない場合、該役情報に基づく当選役の非入賞(否定)、すなわち該役情報に基づく当選役の取りこぼしを判定する。
そして、主制御用CPU40aは、入賞判定で入賞と判定する場合、該入賞と判定した賞態様に応じた制御を行う。すなわち、主制御用CPU40aは、賞態様に応じて遊技状態を移行させる制御や賞メダルを払い出す制御を行う。また、主制御用CPU40aは、入賞判定で入賞と判定する場合、該入賞と判定した旨を示す入賞指示コマンドをサブ制御用CPU41aに出力する。この入賞指示コマンドは、変動ゲーム開始コマンドで指示される当選役の入賞をサブ制御用CPU41aに把握させる。
具体的に、BN役の入賞を判定する場合、主制御用CPU40aは、次の変動ゲームからBN遊技に移行させるための遊技状態の制御としてBN遊技制御を行う。このBN遊技制御において、主制御用CPU40aは、BN遊技の開始後、1回目の変動ゲームから遊技者に付与した(払い出した)賞メダルのBN払出枚数のカウントを開始する。また、主制御用CPU40aは、BN払出枚数が最大払出枚数を超える変動ゲームの終了に伴ってBN遊技を終了させる。なお、主制御用CPU40aは、BN役の入賞の発生に基づくBN遊技制御において、最大払出枚数として「297」を超える変動ゲームの終了に伴ってBN遊技を終了させる。
また、チェリー役の入賞を判定する場合、主制御用CPU40aは、2枚の賞メダルを払い出す制御を行う。なお、主制御用CPU40aは、チェリー役の当選時、チェリー役の取りこぼしを判定する場合、1枚以上の賞メダルを払い出さないように制御する。また、スイカ役の入賞を判定する場合、主制御用CPU40aは、6枚の賞メダルを払い出す制御を行う。なお、主制御用CPU40aは、スイカ役の当選時、スイカ役の取りこぼしを判定する場合、1枚以上の賞メダルを払い出さないように制御する。
また、ベル役の入賞を判定する場合、主制御用CPU40aは、9枚の賞メダルを払い出す制御を行う。また、主制御用CPU40aは、ベル役の取りこぼしを判定する場合、1枚以上の賞メダルを払い出さないように制御する。
また、リプレイ役(通常リプレイ役及び突入リプレイ役)の入賞を判定する場合、主制御用CPU40aは、次の変動ゲームを再遊技させるための制御を行う。このような制御として主制御用CPU40aは、入賞を判定した変動ゲームと同一のベット数を設定することになる。さらに突入リプレイ役の入賞を判定する場合、主制御用CPU40aは、後述する遊技状態の移行に関する制御を行う場合もある。
次に、主制御用CPU40aが遊技状態に応じた変動ゲームに基づいて制御する遊技状態の移行の態様を図5に基づき説明する。
主制御用CPU40aは、遊技状態を移行させる場合、移行先の遊技状態を示す状態指示コマンドをサブ制御用CPU41aに出力する。この状態指示コマンドは、主制御用CPU40aで管理している遊技状態をサブ制御用CPU41aに把握させる。
そして、主制御用CPU40aは、一般遊技で当選したBN役の入賞(BN停止目の停止表示)を契機として次の変動ゲームからBN遊技に移行させる。この場合に主制御用CPU40aは、BN遊技の終了を契機に、当選時の遊技状態に関係なく次の変動ゲームからNRT遊技に移行させる。
また、NRT遊技の制御中、主制御用CPU40aは、突入リプレイ役に当選して押し順正解に基づく突入リプレイ役の入賞(突入リプレイ停止目の停止表示)を契機として次の変動ゲームからRT遊技に移行させる。また、このNRT遊技の制御中、主制御用CPU40aは、突入リプレイ役に当選して押し順不正解に基づく通常リプレイ役の入賞(リプレイ停止目の停止表示)によっては次の変動ゲームからもNRT遊技を継続させる。
すなわち、突入リプレイ役の当選時には、該突入リプレイ役の押し順正解して突入リプレイ停止目が停止表示されることで、RT遊技への移行条件が満たされる。一方、突入リプレイ役の当選時には、該突入リプレイ役の押し順不正解して突入リプレイ停止目が停止表示されないことで、RT遊技への移行条件が満たされないでNRT遊技が継続される。
また、RT遊技の制御中、主制御用CPU40aは、ベル役の当選に基づくベル役の取りこぼしの発生(ベルこぼし目の停止表示)までRT遊技を継続させる。このベル役の取りこぼしの発生を契機として遊技状態がNRT遊技に移行される。また、RT遊技の制御中、主制御用CPU40aは、ベル役の当選に基づくベル役の入賞(ベル停止目の停止表示)によっては次の変動ゲームからもRT遊技を継続させる。
すなわち、RT遊技はベル役の取りこぼしさえ発生させなければ次のBN役の当選まで付与されることから、このRT遊技で制御する変動ゲームの回数に関してはその上限を設けない所謂、「無限」ということになる。このようにしてRT遊技では、ベル役の取りこぼしが回避される状況で継続される。また、このようなRT遊技の終了後には、その後のNRT遊技で突入リプレイ停止目を停止表示させる状況で再びRT遊技に移行される。
次に、サブ制御用CPU41aがサブ制御プログラムに基づき実行する変動ゲームに係る処理について説明する。
サブ制御用CPU41aは、変動ゲーム開始コマンドや入賞指示コマンドの各種コマンドを入力すると、該コマンドに指示される内容に基づいて各種演出を実行させるように演出表示装置14の表示態様、スピーカSPの音声出力態様、装飾ランプLaの発光態様を制御する。なお、サブ制御用CPU41aは、入賞指示コマンドを入力しない場合、変動ゲーム開始コマンドで指示される当選役の取りこぼし(非入賞)を把握する。また、サブ制御用CPU41aは、各リール13L,13C,13Rの停止状況も把握可能なことから、この停止状況から当選役の取りこぼしを把握することもできる。
また、サブ制御用CPU41aは、状態指示コマンドを入力すると、遊技状態が何れの遊技状態に制御されているかを示すサブ用状態情報をサブ制御用RAM41cに記憶(設定)する。また、サブ制御用CPU41aは、変動ゲーム開始コマンドが入力される毎に各種演出を行わせるための制御を行う。
そして、サブ制御用CPU41aは、演出表示装置14の演出状態を、主制御用CPU40aが制御している遊技状態に応じて制御する。これにより、遊技者は演出表示装置14の演出状態に応じて変動ゲームを行うことになる。このような演出状態では、その種類から遊技状態が遊技者に把握され、さらに遊技者が遊技を有利に行うことができるような演出が行われる。本実施形態における演出状態は、複数種類に分類されている。
図6に示すように演出状態には、遊技状態が一般遊技であって主にNRT遊技である場合に行われ得る通常演出状態がある。この通常演出状態は、主にリプレイ役の当選確率が低確率抽選状態である場合に行われるとともに、ベル役の入賞を困難とするように演出が行われる。
なお、図7(a)に示すように通常演出状態には、通常演出モード、32回周期チャンスモード、96回周期チャンスモード及び重複期間チャンスモードがある。また、演出表示装置14では、通常演出モードのときは通常演出モード用の表示画像が表示され、32回周期チャンスモードのときは32回周期チャンスモード用の表示画像が表示される。同様に、演出表示装置14では、96回周期チャンスモードのときは96回周期チャンスモード用の表示画像が表示され、重複期間チャンスモードのときは重複期間チャンスモード用の表示画像が表示される。
また、図6に示すように演出状態には、遊技状態が一般遊技であって主にRT遊技である場合に行われるART演出状態がある。このART演出状態は、主にリプレイ役の当選確率が高確率抽選状態である場合に行われるとともに、ベル役の入賞を補助(アシスト)する演出が行われる。これにより、ART演出状態では、ベル役の取りこぼしの回避が補助されるとともにベル役の当選に基づく賞メダルの入賞が補助される。このため、ART演出状態は、遊技者にとって有利な状態(有利遊技状態)となる。
なお、図7(b)に示すようにART演出状態には、通常ARTモード、突入挑戦ARTモード、特別ARTモード(上乗せモード)がある。更に、通常ARTモードには、ベル通常ARTモードとリプレイ通常ARTモードがある。また、特別ARTモードには、最低10回の特別ARTモードと最低30回の特別ARTモードがある。また、演出表示装置14では、ベル通常ARTモードのときはベル通常ARTモード用の表示画像が表示され、リプレイ通常ARTモードのときはリプレイ通常ARTモード用の表示画像が表示される。また、演出表示装置14では、突入挑戦ARTモードのときは突入挑戦ARTモード用の表示画像が表示される。同様に、演出表示装置14では、最低10回の特別ARTモードのときは最低10回の特別ARTモード用の表示画像が表示され、最低30回の特別ARTモードのときは最低30回の特別ARTモード用の表示画像が表示される。
また、図6に示すように演出状態には、遊技状態がBN遊技である場合に行われるBN演出状態がある。また、演出表示装置14では、BN演出状態のときはBN演出状態用の表示画像が表示される。
また、演出状態には、遊技状態が一般遊技であって主にNRT遊技である場合に行われる特別準備状態がある。この特別準備状態は、ART演出状態への移行が既に決定されている場合に行われるとともに、突入リプレイ役の入賞を補助(アシスト)する演出が行われる。これにより、特別準備状態では、突入リプレイ役の入賞が補助される。また、演出表示装置14では、特別準備状態のときは特別準備状態用の表示画像が表示される。
本実施形態において、サブ制御用CPU41aは、サブ制御用RAM41cに演出状態の種類を示す演出フラグ(情報)を設定することで、制御している演出状態を把握する。そして、サブ制御用CPU41aは、演出フラグに対応する背景画像用の画像表示用データを選択するとともに、この選択した画像表示用データをもとに演出表示装置14の表示内容(表示画面)を制御する。
以下、通常演出状態、特別準備状態、ART演出状態及びBN演出状態における制御内容について、演出表示装置14における表示演出と合わせて説明する。サブ制御用CPU41aは、これから説明する各演出状態での制御を行う結果、図6に示す態様で演出状態を移行させるように制御する。なお、通常演出状態における通常演出モード、32回周期チャンスモード、96回周期チャンスモード及び重複期間チャンスモードにかかる制御については、後ほど説明する。また、ART演出状態におけるベル通常ARTモード、リプレイ通常ARTモード、突入挑戦ARTモード、最低10回の特別ARTモード及び最低30回の特別ARTモードにかかる制御についても、後ほど説明する。
最初に、通常演出状態(通常演出モード、32回周期チャンスモード、96回周期チャンスモード及び重複期間チャンスモード)における制御内容について説明する。
サブ制御用CPU41aは、遊技状態が主にNRT遊技である場合、通常演出状態に制御する。なお、サブ制御用CPU41aは、遊技状態がRT遊技である場合にも通常演出状態に制御する場合がある。
また、サブ制御用CPU41aは、通常演出状態の制御中、当選役の当選及び入賞の指示に基づいた処理を行う。なお、NRT遊技の通常演出状態の制御中には、BN役、チェリー役、スイカ役、ベル役、リプレイ役の当選及び入賞が指示され得る。
そして、サブ制御用CPU41aは、通常演出状態の制御中、BN役の入賞が指示される場合、BN演出状態に移行させるように制御する。このとき、BN遊技へ遊技状態が移行することに合わせて、BN演出状態へ移行することになる。
また、サブ制御用CPU41aは、小役の中でも入賞に際してストップボタン23L,23C,23Rの押し順を要するベル役の当選が指示される場合、押し順正解をナビゲート(ナビ)するような演出を行わせないように演出表示装置14を制御する。すなわち、通常演出状態中には、ベル役の入賞を困難とするように演出が行われる。このため、通常演出状態中、遊技者はベル役の当選時にたまたま押し順正解となる場面で、ベル役を入賞させ得る。
また、サブ制御用CPU41aは、通常演出状態の制御中、ベル役、スイカ役、チェリー役又はBN役の当選が指示される場合、ART抽選を行う。このART抽選は、指示される当選役に基づいて所定の当選確率となるように当選及び非当選に乱数を振り分けて行われる。また、このART抽選は、当選役の入賞ではなく当選役の当選を契機として行われる。また、このART抽選では、当選の結果とする場合にART演出状態に移行させることが決定される一方、非当選の結果とする場合にART演出状態に移行させないことが決定される。なお、サブ制御用CPU41aは、乱数更新処理によって値が更新される乱数を用いてART抽選を行う。
サブ制御用CPU41aは、ART抽選に当選する場合、ART演出状態への移行を決定していることを示す情報(フラグ、図6では、「ART情報」と示す)をサブ制御用RAM41cに設定する。なお、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態の終了に合わせてART演出状態への移行を決定していることを示す情報をサブ制御用RAM41cから消去するように制御する。なお、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態への移行を決定していることを示す情報が記憶されているときにBN遊技が行われても、当該情報を消去することなく記憶保持する。また、サブ制御用CPU41aは、通常演出状態の制御中にART抽選に当選する場合、これを準備条件の成立として特別準備状態へ移行させるように制御する。
このように、本実施形態ではART抽選に当選することによって、特別準備状態へ移行し、有利遊技状態としてのART演出状態への移行が許容されることになる。すなわち、本実施形態において、ART抽選に当選することが、許容条件の成立に相当する。そして、本実施形態において、ART抽選の当選確率が、許容条件の成立確率に相当する。
次に、特別準備状態における制御内容について説明する。
サブ制御用CPU41aは、特別準備状態の制御中、BN役の入賞が指示される場合、BN演出状態に移行させるように制御する。このとき、BN遊技へ遊技状態が移行することに合わせて、BN演出状態へ移行することになる。
また、サブ制御用CPU41aは、特別準備状態の制御中、突入リプレイ役の当選が指示される場合、突入リプレイ停止目を停止表示させるための押し順正解となる操作方法(ストップボタンの押し順)をナビゲート(ナビ)するような演出(リプナビ演出)を行わせる。サブ制御用CPU41aは、変動ゲームの開始に伴ってリプナビ演出を行わせるように演出表示装置14の表示内容を制御する。リプナビ演出では、当選した突入リプレイ役に基づく押し順正解を報知する内容で行われる。例えば、リプナビ演出では、中正解突入リプレイ役の当選が指定されていれば、ストップボタン23Cを最初に操作する内容で行われる。
また、サブ制御用CPU41aは、特別準備状態の制御中、突入リプレイ役の入賞(突入リプレイ停止目の停止表示)が指示される場合、これを移行条件の成立としてART演出状態に移行させるように制御する。このとき、RT遊技へ遊技状態が移行することに合わせて、ART演出状態へ移行することになる。また、サブ制御用CPU41aは、通常リプレイ役の入賞(リプレイ停止目の停止表示)が指示される場合、特別準備状態の制御を継続する。この場合に遊技状態は、その時の遊技状態が継続される。
因みに、サブ制御用CPU41aは、通常演出状態の制御中、ストップボタン23Lが最初に操作されなければ、遊技者にとって不利な状況となるペナルティを付与する。例えば、ペナルティとしては、突入リプレイ役の入賞が指示されても演出状態を移行させないようにする。また、本実施形態では、突入リプレイ役には、ストップボタン23Lの最初の操作を押し順正解とするものを含まない。これにより、通常演出状態からART演出状態へ直接移行するように制御されることはない。
次に、ART演出状態(ベル通常ARTモード、リプレイ通常ARTモード、突入挑戦ARTモード、最低10回の特別ARTモード及び最低30回の特別ARTモード)における制御内容について説明する。
サブ制御用CPU41aは、遊技状態が主にRT遊技である場合、ART演出状態に制御する。また、サブ制御用CPU41aは、遊技状態がNRT遊技である場合にもART演出状態に制御する場合がある。
また、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態の制御中、当選役の当選及び入賞の指示に基づいた処理を行う。なお、RT遊技のART演出状態の制御中には、BN役、チェリー役、スイカ役、ベル役、通常リプレイ役の当選及び入賞が指示され得る。
そして、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態の制御中、BN役の入賞が指示される場合、BN演出状態に移行させるように制御する。このとき、BN遊技へ遊技状態が移行することに合わせて、BN演出状態へ移行することになる。なお、サブ制御用CPU41aは、BN演出状態に制御する場合、制御中のART演出状態に関する情報(例えば、ART情報)を記憶して、BN演出状態の終了後は特別準備状態を経由して該情報に基づいたART演出状態に復帰させる。
また、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態の制御中、小役の中でも入賞に際してストップボタンの押し順を要するベル役の当選が指示される場合、押し順正解をナビゲート(ナビ)する「ベルナビ演出」を行わせる。すなわち、ART演出状態中には、ベル役の入賞を補助(アシスト)する演出が行われる。このため、ART演出状態中、遊技者は、ベル役の取りこぼしの回避が補助されるとともにベル役の入賞が補助される。
そして、サブ制御用CPU41aは、変動ゲームの開始に伴ってベルナビ演出を行わせるように演出表示装置14の表示内容を制御する。ベルナビ演出では、当選したベル役に基づく押し順正解を報知する内容で行われる。例えば、ベルナビ演出では、中正解ベル役の当選が指定されていれば、ストップボタン23Cを最初に操作する内容で行われる。
なお、ART演出状態中には、ベル役の当選時にベルナビ演出が行われても停止操作を間違えてベル役の取りこぼしが生じ得る。この場合には、ベル役の取りこぼしにより遊技状態がNRT遊技に移行されてしまうが以下に説明するようなART演出状態と同様の処理(ART回数のカウントなど)が行われる。このようなNRT遊技のART演出状態の制御中には、突入リプレイ役にも当選し得るようになるとともに、後述するART回数として「0(零)」以外が設定されていることになる。このため、その後の突入リプレイ役の当選時にサブ制御用CPU41aは、リプナビ演出を行わせてART演出状態(RT遊技)に移行し得るように制御する。
また、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態の制御中、該ART演出状態で行った変動ゲームの実行回数をサブ制御用RAM41cでカウントする。サブ制御用CPU41aは、特別準備状態からART演出状態に移行させる場合、サブ制御用RAM41cにART回数として「50(回)」を設定する。サブ制御用CPU41aは、ART演出状態で変動ゲームが行われる毎にART回数を減算(−1)して「0(零)」になるまで更新する(ART回数のカウントを行う)。そして、減算後のART回数が「0」となったことを判定する場合、サブ制御用CPU41aは、サブ制御用RAM41cのART情報を消去する。なお、サブ制御用CPU41aは、ART回数を演出表示装置14で遊技者に報知する。これにより、遊技者は、ART演出状態による変動ゲームが少なくとも継続される回数(残り回数)を把握する。
また、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態の制御中であっても、停止期間とされる期間では、変動ゲームが行われてもART回数を減算しない。なお、本実施形態では、突入挑戦ARTモード、最低10回の特別ARTモード及び最低30回の特別ARTモードに滞在している期間を、停止期間としている。すなわち、本実施形態では、ベル通常ARTモード又はリプレイ通常ARTモードの滞在中はART回数のカウントが行われる一方、突入挑戦ARTモード、最低10回の特別ARTモード又は最低30回の特別ARTモードの滞在中はART回数のカウントが行われない。
また、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態に制御中、ART回数が「0(零)」となる場合、ART演出状態を終了させて、通常演出状態に制御する。これによりART演出状態での変動ゲームが終了されることになる。
このように、有利遊技状態となるART演出状態に制御するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において遊技制御手段として機能する。また、本実施形態では、突入リプレイ役の入賞によってART演出状態に制御されることから、突入リプレイ役の入賞が、有利移行条件の成立に相当する。また、サブ制御用CPU41aは、設定されているART回数を1減算することによって、ART演出状態の制御が開始してから経過した変動ゲームの回数(遊技の経過数)を計数する。このため、本実施形態においてサブ制御用CPU41aが、経過数計数手段として機能することになる。更に、減算後のART回数が「0」となったか否かを判定することにより、付与数として設定されたART回数分の変動ゲームが行われたか否か(経過数が付与数に到達したか否か)を判定するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において経過数判定手段として機能する。
ここで、通常演出モード、32回周期チャンスモード、96回周期チャンスモード及び重複期間チャンスモードについて説明する。
本実施形態では、BN演出状態又はART演出状態が終了してから行われた変動ゲームの回数(以下、「終了後変動回数」という)が、天井ゲーム数に達した場合、ART抽選の当選有無に関係なく、ART演出状態への移行させることが決定される。そして、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態への移行を決定していることを示す情報(ART情報)をサブ制御用RAM41cに設定する。また、サブ制御用CPU41aは、サブ制御用RAM41cにて終了後変動回数をカウントする。また、サブ制御用CPU41aは、BN演出状態又はART演出状態が終了する際、サブ制御用ROM41bに記憶されている天井テーブルを参照し、天井ゲーム数を決定する。
図8(a)に示すように天井テーブルでは、1024までの128の倍数の中から天井ゲーム数が決定されるように、乱数が振り分けられている。このように構成されていることから、128回の変動ゲームを実行する毎に、終了後変動回数が天井ゲーム数に達するチャンスが到来することになる。
また、本実施形態において天井テーブルでは、パチスロ10の設定によって、天井テーブルにおける乱数の振り分けを異ならせている。具体的には、パチスロ10が設定1のときには、パチスロ10が設定2又は設定3のときよりも、1024までの128の倍数のうち多い回数を決定し易いように、乱数が振り分けられている。一方、パチスロ10が設定3のときには、パチスロ10が設定1又は設定2のときよりも、1024までの128の倍数のうち少ない回数を決定し易いように、乱数が振り分けられている。このように本実施形態では、設定3であるときほど天井ゲーム数として少ない回数が決定され易いため、設定3であるときほど遊技者にとって有利となる。
また、サブ制御用CPU41aは、パチスロ10の設定の変更が行われてから実行された変動ゲームの回数を累計変動回数として、先の終了後変動回数とは別に、サブ制御用RAM41cにてカウントする。そして、サブ制御用CPU41aは、32回の変動ゲームが行われる毎(累計変動回数が32の倍数となる毎)に、32回周期チャンスモードへの移行を許容するか否かの32回周期移行抽選を行う。また、同様に、サブ制御用CPU41aは、96回の変動ゲームが行われる毎(累計変動回数が96の倍数となる毎)に、96回周期チャンスモードへの移行を許容するか否かの96回周期移行抽選を行う。
また、32回周期移行抽選に当選した際には、その後32回の変動ゲームをあけて(32回の変動ゲームが行われてから)、32回周期チャンスモードへの移行が許容される。このとき、32回周期チャンスモードへの移行が許容されてから32回の変動ゲームに亘って、32回周期チャンスモードの滞在が許容され続ける。すなわち、32回周期移行抽選が行われた際、当該抽選結果の対象とする区間は、当該抽選が行われた後に32回の変動ゲームが終了してから、32回の変動ゲームが行われるまでの区間となる。
同様に、96回周期移行抽選に当選した際には、その後96回の変動ゲームをあけて(96回の変動ゲームが行われてから)、96回周期チャンスモードへの移行が許容される。このとき、96回周期チャンスモードへの移行が許容されてから96回の変動ゲームに亘って、96回周期チャンスモードの滞在が許容され続ける。すなわち、96回周期移行抽選が行われた際、当該抽選結果の対象とする区間は、当該抽選が行われた後に96回の変動ゲームが終了してから、96回の変動ゲームが行われるまでの区間となる。
図8(b)に示すように、32回周期移行抽選テーブルでは、累計変動回数が32の倍数となる際の32回周期移行抽選の当選確率が定められている。なお、32回周期移行抽選の当選確率は、全ての周期で同一確率が設定されているわけではなく、累計変動回数(32の倍数)に応じて異なる場合もある。このように構成されていることから、32回の変動ゲームを実行する毎に、32回周期移行抽選に当選するチャンスが到来することになる。因みに、図8(b)において、変動ゲーム数「64」における32回周期移行抽選の当選確率「54.9%(設定3)」は、累計変動回数が「32回(64−32)」のときに行われる32回周期移行抽選の当選確率を示している。
図8(c)に示すように96回周期移行抽選テーブルでは、累計変動回数が96の倍数となる際の96回周期移行抽選の当選確率が定められている。なお、96回周期移行抽選の当選確率は、全ての周期で同一確率が設定されているわけではなく、累計変動回数(96の倍数)に応じて異なる場合もある。このように構成されていることから、96回の変動ゲームを実行する毎に、96回周期移行抽選に当選するチャンスが到来することになる。因みに、図8(c)において、変動ゲーム数「288」における96回周期移行抽選の当選確率「0.9%(設定3)」は、累計変動回数が「192回(288−96)」のときに行われる96回周期移行抽選の当選確率を示している。
また、96回周期移行抽選よりも32回周期移行抽選に当選し易いように、32回周期移行抽選テーブル及び96回周期移行抽選テーブルに乱数が振り分けられている。すなわち、32回周期移行抽選は、96回周期移行抽選よりも抽選される機会が多く、当該抽選に当選する機会が多いことになる。
また、32回周期移行抽選テーブル及び96回周期移行抽選テーブルでは、パチスロ10の設定に応じて、各種抽選の当選確率を異ならせている。具体的に、32回周期移行抽選テーブルでは、パチスロ10が設定1のとき、パチスロ10が設定2又は設定3のときと比較して、同じ累計変動回数のときの32回周期移行抽選の当選確率が低くなるように、32回周期移行抽選の当選確率が定められている。また、32回周期移行抽選テーブルでは、パチスロ10が設定3のとき、パチスロ10が設定1又は設定2のときと比較して、同じ累計変動回数のときの32回周期移行抽選の当選確率が高くなるように、32回周期移行抽選の当選確率が定められている。同様に、96回周期移行抽選テーブルでは、パチスロ10が設定1のとき、パチスロ10が設定2又は設定3のときと比較して、同じ累計変動回数のときの96回周期移行抽選の当選確率が低くなるように、96回周期移行抽選の当選確率が定められている。また、96回周期移行抽選テーブルでは、パチスロ10が設定3のとき、パチスロ10が設定1又は設定2のときと比較して、同じ累計変動回数のときの96回周期移行抽選の当選確率が高くなるように、96回周期移行抽選の当選確率が定められている。
なお、本実施形態において、96回周期移行抽選が行われる周期となる96回の変動ゲームは、32回周期移行抽選が行われる周期となる32回の変動ゲームの倍数(本実施形態では、3倍)となっている。このため、96回周期移行抽選が行われるときには、必ず32回周期移行抽選が行われることになる。その後、次の96回周期移行抽選が行われるまでに、32回周期移行抽選は2回行われることになる。すなわち、96回周期移行抽選が行われてから次の96回周期移行抽選が行われるまでの間で、32回周期移行抽選が合計3回行われることになる。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選及び96回周期移行抽選の抽選結果に応じて、通常演出モード、32回周期チャンスモード、96回周期チャンスモード及び重複期間チャンスモードのうち何れかを制御する。
図9に示すように、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも非当選していることを対象とする区間では、原則として通常演出モードを制御する。また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選に当選している一方で96回周期移行抽選に非当選していることを対象とする区間では、原則として32回周期チャンスモードを制御する。また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選に非当選している一方で96回周期移行抽選に当選していることを対象とする区間では、原則として96回周期チャンスモードを制御する。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選していることを対象とする区間では、原則として、重複期間チャンスモードを制御する。なお、サブ制御用CPU41aは、重複期間チャンスモードの制御を開始する際、当該重複期間チャンスモードの滞在期間を決定する。サブ制御用CPU41aは、重複期間チャンスモードの滞在回数決定抽選を行い、重複期間チャンスモードの滞在期間を決定する。
図10(a)に示すように、サブ制御用CPU41aは、62.5%の確率で「10回」、25.0%の確率で「20回」、12.5%の確率で「30回」を、重複期間チャンスモードの滞在期間として決定する。
そして、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選していることを対象とする区間において、決定した滞在期間が終了していないとき(図9では、「滞在期間未終了」と示す)は、重複期間チャンスモードを制御する。一方、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選していることを対象とする区間において、決定した滞在期間が終了しているとき(図9では、「滞在期間終了」と示す)は、通常演出モードを制御する。
このように構成する結果、図7(a)に示すような移行態様で通常演出状態における演出状態が変遷する。
具体的には、通常演出モードの滞在中、32回周期移行抽選に当選している一方で96回周期移行抽選に非当選している当選状況の区間となると、32回周期チャンスモードへと移行する。また、通常演出モードの滞在中、32回周期移行抽選に非当選している一方で96回周期移行抽選に当選している当選状況の区間となると、96回周期チャンスモードへ移行する。また、通常演出モードの滞在中、36回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選している当選状況の区間となると、重複期間チャンスモードへ移行する。また、通常演出モードの滞在中、36回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも非当選している当選状況の区間となると、通常演出モードが継続する。
また、32回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選に当選している一方で96回周期移行抽選に非当選している当選状況の区間となると、32回周期チャンスモードが継続する。また、32回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選に非当選している一方で96回周期移行抽選に当選している当選状況の区間となると、96回周期チャンスモードへ移行する。また、32回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選している当選状況の区間となると、重複期間チャンスモードへ移行する。また、32回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも非当選している当選状況の区間となると、通常演出モードへ移行する。
また、96回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選に当選している一方で96回周期移行抽選に非当選している当選状況の区間となると、32回周期チャンスモードへ移行する。また、96回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選に非当選している一方で96回周期移行抽選に当選している当選状況の区間となると、96回周期チャンスモードが継続する。また、96回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選している当選状況の区間となると、重複期間チャンスモードへ移行する。また、96回周期チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも非当選している当選状況の区間となると、通常演出モードへ移行する。
また、重複期間チャンスモードの滞在中、滞在期間が終了すると、通常演出モードへ移行する。因みに、重複期間チャンスモードの滞在期間として決定される期間は、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選している当選状況となる区間よりも短くなる。このため、重複期間チャンスモードの滞在中、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選している区間から、異なる区間となることはない。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選を行うと、当該抽選結果の対象とする区間よりも32回の変動ゲーム前から、前兆演出を行うか否かを決定するための前兆演出抽選を行う。また、サブ制御用CPU41aは、96回周期移行抽選を行うと、当該抽選結果の対象とする区間よりも32回の変動ゲーム前から、前兆演出を行うか否かを決定するための前兆演出を行う。このため、前兆演出は、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選に当選していることを遊技者に期待させるための演出となる。なお、本実施形態において前兆演出は、演出表示装置14にて行われる。
サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選を行うと、当該抽選結果に応じた当選確率で前兆演出抽選を行う。同様に、サブ制御用CPU41aは、96回周期移行抽選を行うと、当該抽選結果に応じた当選確率で前兆演出抽選を行う。
具体的には、図10(b)に示すように、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選に非当選した際は「20%」の当選確率で前兆演出抽選を行う。一方、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選に当選した際は「85%」の当選確率で前兆演出抽選を行う。また、サブ制御用CPU41aは、96回周期移行抽選に非当選した際は「20%」の当選確率で前兆演出抽選を行う。一方、サブ制御用CPU41aは、96回周期移行抽選に当選した際は「95%」の当選確率で前兆演出抽選を行う。
このように本実施形態では、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選に当選しているときには、非当選しているときよりも前兆演出を実行することが決定され易い。更に、本実施形態では、32回周期移行抽選に当選しているときよりも、96回周期移行抽選に当選しているときの方が、前兆演出を実行することが決定され易い。
そして、前兆演出抽選に当選するとサブ制御用CPU41aは、前兆演出抽選の抽選契機となった周期移行抽選(32回周期移行抽選や96回周期移行抽選)の抽選結果の対象とする区間の32回の変動ゲーム前から、前兆演出を実行させる。一方、前兆演出抽選に非当選するとサブ制御用CPU41aは、前兆演出を実行させるための制御を行わない。
次に、通常演出状態において参照されるART抽選テーブルについて説明する。
本実施形態では、図11(a)〜(d)に示すような通常のART抽選テーブル、低期待のART抽選テーブル、中期待のART抽選テーブル及び高期待のART抽選テーブルが、サブ制御用ROM41bに記憶されている。各ART抽選テーブルでは、パチスロ10の設定に応じてART抽選の当選確率を異ならせている。因みに、本実施形態では、全てのART抽選テーブルにおいて、パチスロ10が設定1のときは、パチスロ10が設定2又は設定3のときよりもART抽選に当選し難いように、ART抽選の当選確率が定められている。また、本実施形態では、全てのART抽選テーブルにおいて、パチスロ10が設定3のときは、パチスロ10が設定1又は設定2のときよりもART抽選に当選し易いように、ART抽選の当選確率が定められている。このように本実施形態では、設定3であるときほどART抽選に当選し易くなっているため、設定3であるときほど遊技者にとって有利となる。
図11(a)〜(d)に示すように、通常のART抽選テーブルでは、低期待、中期待又は高期待のART抽選テーブルが参照されるときよりも、パチスロ10の設定が同一であって、且つ同じ種類の役に当選した際にART抽選に当選し難いように当選役の種類毎のART抽選の当選確率が定められている。また、低期待のART抽選テーブルでは、中期待又は高期待のART抽選テーブルが参照されるときよりも、パチスロ10の設定が同一であって、且つ同じ種類の役に当選した際にART抽選に当選し難いように当選役の種類毎のART抽選の当選確率が定められている。また、中期待のART抽選テーブルでは、高期待のART抽選テーブルが参照されるときよりも、パチスロ10の設定が同一であって、且つ同じ種類の役に当選した際にART抽選に当選し難いように当選役の種類毎のART抽選の当選確率が定められている。
すなわち、本実施形態では、通常のART抽選テーブル<低期待のART抽選テーブル<中期待のART抽選テーブル<高期待のART抽選テーブルの順に、同じ種類の当選役に応じたART抽選の当選確率が高く定められている(高期待のART抽選テーブルが最も当選確率が高い)。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選及び96回周期移行抽選の抽選結果に応じたART抽選テーブルを参照して、ART抽選を行う。
図9に示すように、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも非当選していることを対象とする区間では、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選を行う。なお、このときの演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選に当選している一方で96回周期移行抽選に非当選していることを対象とする区間では、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行う。なお、このときの演出表示装置14の演出状態は、32回周期チャンスモードとなる。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選に非当選している一方で96回周期移行抽選に当選していることを対象とする区間では、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行う。なお、このときの演出表示装置14の演出状態は、96回周期チャンスモードとなる。
また、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選していることを対象とする区間であって滞在期間終了前(図9では、「滞在期間未終了」と示す)は、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行う。なお、このときの演出表示装置14の演出状態は、重複期間チャンスモードとなる。
一方、サブ制御用CPU41aは、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の何れにも当選していることを対象とする区間であって滞在期間終了後(図9では、「滞在期間終了」と示す)は、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行う。なお、このとき演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。すなわち、演出表示装置14では通常演出モードである一方、内部的にART抽選を行う際には通常のART抽選テーブルではなく中期待のART抽選テーブルが参照される。
このように、本実施形態において、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる場合には、低期待、中期待又は高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われるときよりもART抽選の当選確率が低くなる。よって、本実施形態において、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態が、通常状態に相当する。そして、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選を行うことにより通常状態に制御するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において通常状態制御手段として機能する。
また、本実施形態において、低期待又は中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる場合には、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われるときよりもART抽選の当選確率が高くなる。よって、本実施形態において、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態及び中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態のうち何れか一方の状態が第1の高確率状態に相当し、他方の状態が第2の高確率状態に相当する。
また、第1の高確率状態を低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態とする場合には、当該第1の高確率状態の制御契機となる32回周期移行抽選が第1抽選に相当する。そして、32回周期移行抽選を行うサブ制御用CPU41aが、本実施形態において第1抽選手段として機能する。また、32回周期移行抽選は32回の変動ゲームが実行される毎に行われるため、32回が第1回数に相当する。また、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行うことにより第1の高確率状態に制御するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において第1の高確率状態制御手段として機能する。
また、第2の高確率状態を中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態とする場合には、当該第2の高確率状態の制御契機となる96回周期移行抽選が第2抽選に相当する。そして、96回周期移行抽選を行うサブ制御用CPU41aが、本実施形態において第2抽選手段として機能する。また、96回周期移行抽選は96回の変動ゲームが実行される毎に行われるため、96回が第2回数に相当する。また、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行うことにより第2の高確率状態に制御するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において第2の高確率状態制御手段として機能する。
因みに、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態を第2の高確率状態とする場合、32回周期移行抽選が第2抽選、32回が第2回数に相当する。同様に、中期待のART抽選を参照してART抽選が行われる状態を第1の高確率状態とする場合、96回周期移行抽選が第1抽選、96回が第1回数に相当する。
また、本実施形態において、高期待のART抽選を参照してART抽選が行われる場合には、低期待又は中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われるときよりもART抽選の当選確率が高くなる。よって、本実施形態において、32回周期移行抽選の当選と96回周期移行抽選の当選が重複する際に、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態が、第3の高確率状態に相当する。そして、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選を行うことにより第3の高確率状態に制御するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において第3の高確率状態制御手段として機能する。また、重複期間チャンスモードの滞在期間を決定することにより、第3の高確率状態に制御される継続期間を決定するサブ制御用CPU41aが、本実施形態形態において期間決定手段として機能する。
また、本実施形態では、重複期間チャンスモードであるときには、4つのART抽選テーブルの中で最もART抽選の当選確率が高く定められた高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態である。また、96回周期チャンスモードであるときには、4つのART抽選テーブルの中で高期待のART抽選テーブルよりはART抽選の当選確率が低い一方で通常や低期待のART抽選テーブルよりはART抽選の当選確率が高く定められた中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態である。また、32回周期チャンスモードであるときには、4つのART抽選テーブルの中で中期待や高期待のART抽選テーブルよりはART抽選の当選確率が低い一方で通常のART抽選テーブルよりはART抽選の当選確率が高く定められた低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態である。また、通常演出モードであるときには、原則として、主に4つのART抽選テーブルの中で最もART抽選の当選確率が低く定められた通常のART抽選テーブルが参照してART抽選が行われる状態である。
このため、通常演出状態において遊技者は、通常演出モード<32回周期チャンスモード<96回周期チャンスモード<重複期間チャンスモードの順に、ART抽選に当選することへの期待感を向上させる(重複期間チャンスモード滞在中が最も高い)。
因みに、サブ制御用CPU41aは、BN演出状態やART演出状態、特別準備状態のときでもあっても、累積変動回数をカウントしており、当該累積変動回数に応じて32回周期移行抽選や96回周期移行抽選を行う。それに伴い、サブ制御用CPU41aは、重複期間チャンスモードの滞在回数決定抽選や前兆演出抽選を行う。そして、サブ制御用CPU41aは、各種抽選結果(32回周期移行抽選の抽選結果や96回周期移行抽選の抽選結果)等をサブ制御用RAM41cに記憶する。但し、サブ制御用CPU41aは、BN演出状態であるときには、32回周期移行抽選などの抽選結果に関係なく、演出表示装置14の表示内容をBN演出状態に制御する。同様に、サブ制御用CPU41aは、ART演出状態であるときには、32回周期移行抽選などの抽選結果に関係なく、演出表示装置14の表示内容をART演出状態に制御する。
そして、BN演出状態やART演出状態の終了後、サブ制御用CPU41aは、終了時における区間の32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の抽選結果に関係なく通常演出モードを制御する。そして、BN演出状態又はART演出状態の終了時の区間(1回〜32回の変動ゲーム)の終了後からは、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の抽選結果に応じた通常演出状態が制御される。
なお、BN演出状態やART演出状態の終了後、サブ制御用CPU41aは、終了時における区間の32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の抽選結果などに応じた種類のART抽選テーブルを参照してART抽選を行う。すなわち、BN演出状態やART演出状態の終了後の演出状態が通常演出モードであっても、ART抽選を行う際に参照されるART抽選テーブルが通常のART抽選テーブルでない場合もある。
このように、各種表示画像を演出実行手段としての演出表示装置14に表示させ、通常演出状態における各種演出状態を制御するサブ制御用CPU41aが、本実施形態において演出制御手段として機能する。そして、通常のART抽選テーブルが参照されているときに通常演出モード用の表示画像が演出表示装置14に表示される演出が、通常内容の演出に相当する。また、高期待のART抽選テーブルが参照されているときに重複期間チャンスモード用の表示画像が演出表示装置14に表示される演出が、特別内容の演出に相当する。
次に、ベル通常ARTモード、リプレイ通常ARTモード、突入挑戦ARTモード、最低10回の特別ARTモード、最低30回の特別ARTモードについて説明する。
特別準備状態において突入リプレイ役が入賞した際、サブ制御用CPU41aは、ベル通常ARTモードとリプレイ通常ARTモードのうち何れに移行させるかについて抽選で決定する。なお、本実施形態においてサブ制御用CPU41aは、50%の確率でベル通常ARTモード、50%の確率でリプレイ通常ARTモードへの移行を決定する。
そして、図7(b)に示すように通常ARTモード滞在中に挑戦移行条件が成立すると、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモードへ移行させる。
ここで、ベル通常ARTモードにおける挑戦移行条件及びリプレイ通常ARTモードにおける挑戦移行条件について説明する。
まず、ベル通常ARTモードにおける挑戦移行条件について説明する。
ベル通常ARTモードでは、ベルポイントBPが設定される。このベルポイントBPは、ベル役に入賞する毎に減算され、減算後のベルポイントBPが「0(零)」に達することによって、ベル通常ARTモードにおける挑戦移行条件が成立する。また、ベル通常ARTモードでは、ベル役が入賞すると、ベル役が連続して入賞した回数に応じてベルポイントBPに関係なく挑戦移行条件を成立させるか否かの抽選(以下、「直接移行抽選」という)が行われ、当該抽選に当選した際には、挑戦移行条件が成立する。
以下、ベル通常ARTモードにおける挑戦移行条件にかかる制御について説明する。
サブ制御用CPU41aは、ベル通常ARTモードの滞在中、ベル役が入賞すると、ベル役の連続入賞に伴う直接移行抽選を行う。このとき、サブ制御用CPU41aは、ベル役が連続して入賞した回数(連続入賞数)に応じた当選確率で直接移行抽選を行う。
図12(a)に示すように、本実施形態では、連続入賞数が多くなるほど、直接移行抽選に当選し易い。また、本実施形態では、ベル通常ARTモードにおいてベル役が5回連続で入賞した場合、必ず(100%)挑戦移行条件が成立するように、ベル役の連続入賞に伴う直接移行抽選の当選確率が定められている。
そして、ベル役の連続入賞に伴う直接移行抽選に当選する場合、サブ制御用CPU41aは、サブ制御用RAM41cに記憶させているベルポイントBPを記憶保持して、ベル通常ARTモードから突入挑戦ARTモードへ移行させる。一方、ベル役の連続入賞に伴う直接移行抽選に非当選する場合、サブ制御用CPU41aは、ベルポイントBPから減算する数(減算数)を決定する。
図12(b)に示すように、本実施形態では、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「50」の中から減算数が決定される。また、サブ制御用CPU41aは、減算数を決定すると、サブ制御用RAM41cに記憶させているベルポイントBPから減算数として決定した数を減算する。そして、減算後のベルポイントBPが「0」に達した場合(「0以下」となる場合)、サブ制御用CPU41aは、ベル通常ARTモードから突入挑戦ARTモードへ移行させる。このとき、サブ制御用CPU41aは、初期値となる「50」をベルポイントBPとしてサブ制御用RAM41cに記憶保持させる。一方、減算後のベルポイントBPが「0」に達していない場合、サブ制御用CPU41aは、減算後の値をベルポイントBPとしてサブ制御用RAM41cに記憶保持させる。
なお、サブ制御用RAM41cに記憶保持されたベルポイントBPは、ART演出状態が終了しても記憶保持され続ける。そして、本実施形態では、減算後のベルポイントBPが「0」に達した場合、又はパチスロ10の設定が変更された場合を除き、ベルポイントBPとして初期値が設定されることはない。
次に、リプレイ通常ARTモードにおける挑戦移行条件について説明する。
リプレイ通常ARTモードでは、リプレイポイントRPが設定される。このリプレイポイントRPは、リプレイ役に入賞する毎に減算され、減算後のリプレイポイントRPが「0(零)」に達することによって、リプレイ通常ARTモードにおける挑戦移行条件が成立する。また、リプレイ通常ARTモードでは、リプレイ役が入賞すると、リプレイ役が連続して入賞した回数に応じてリプレイポイントRPに関係なく直接移行抽選が行われ、当該抽選に当選した際には、挑戦移行条件が成立する。
以下、リプレイ通常ARTモードにおける挑戦移行条件にかかる制御について説明する。
サブ制御用CPU41aは、リプレイ通常ARTモードの滞在中、リプレイ役が入賞すると、リプレイ役の連続入賞に伴う直接移行抽選を行う。このとき、サブ制御用CPU41aは、リプレイ役が連続して入賞した回数(連続入賞数)に応じた当選確率で直接移行抽選を行う。
図13(a)に示すように、本実施形態では、連続入賞数が多くなるほど、直接移行抽選に当選し易い。また、本実施形態では、リプレイ通常ARTモードにおいてリプレイ役が14回連続で入賞した場合、必ず(100%)挑戦移行条件が成立するように、リプレイ役の連続入賞に伴う直接移行抽選の当選確率が定められている。
そして、リプレイ役の連続入賞に伴う直接移行抽選に当選する場合、サブ制御用CPU41aは、サブ制御用RAM41cに記憶させているリプレイポイントRPを記憶保持して、リプレイ通常ARTモードから突入ARTモードへ移行させる。一方、リプレイ役の連続入賞に伴う直接移行抽選に非当選する場合、サブ制御用CPU41aは、リプレイポイントRPから減算する数(減算数)を決定する。
図13(b)に示すように、本実施形態では、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「50」の中から減算数が決定される。また、サブ制御用CPU41aは、減算数を決定すると、サブ制御用RAM41cに記憶させているリプレイポイントRPから減算数として決定した数を減算する。そして、減算後のリプレイポイントRPからが「0」に達した場合(「0以下」となる場合)、サブ制御用CPU41aは、リプレイ通常ARTモードから突入挑戦ARTモードへ移行させる。このとき、サブ制御用CPU41aは、初期値となる「50」をリプレイポイントRPとしてサブ制御用RAM41cに記憶保持させる。一方、減算後のリプレイポイントRPが「0」に達していない場合、サブ制御用CPU41aは、減算後の値をリプレイポイントRPとしてサブ制御用RAM41cに記憶保持させる。
なお、サブ制御用RAM41cに記憶保持されたリプレイポイントRPは、ART演出状態が終了しても記憶保持され続ける。そして、本実施形態では、減算後のリプレイポイントRPが「0」に達した場合、又はパチスロ10の設定が変更された場合を除き、リプレイポイントRPとして初期値が設定されることはない。
また、サブ制御用CPU41aは、ベル通常ARTモードを制御する際、サブ制御用RAM41cに記憶させているベルポイントBPを遊技者が認識できるように、演出表示装置14にベルポイントBPを表示させる。また、サブ制御用CPU41aは、ベル通常ARTモードを制御する際であっても、サブ制御用RAM41cに記憶させているリプレイポイントRPを遊技者が認識できるように、演出表示装置14にリプレイポイントRPを表示させる。
同様に、サブ制御用CPU41aは、リプレイ通常ARTモードを制御する際、サブ制御用RAM41cに記憶させているリプレイポイントRPを遊技者が認識できるように、演出表示装置14にリプレイポイントRPを表示させる。また、サブ制御用CPU41aは、リプレイ通常ARTモードを制御する際であっても、サブ制御用RAM41cに記憶させているベルポイントBPを遊技者が認識できるように、演出表示装置14にベルポイントBPを表示させる。
また、図12(a)及び図13(a)に示すように、本実施形態では、RT遊技においてリプレイ役が入賞する確率はベル役が入賞する確率よりも高いことから、ベル役の連続入賞に伴う直接移行抽選の当選確率は、リプレイ役の連続入賞に伴う直接移行抽選の当選確率よりも高い確率が定められている。更に、必ず挑戦移行条件が成立する連続入賞数も、ベル役の方がリプレイ役よりも少ない回数に定められている。また、図12(b)及び図13(b)に示すように、本実施形態では、ベル役の1回の入賞に伴って決定される減算数が、リプレイ役の1回の入賞に伴って決定される減算数よりも多くなり易くしている。このような結果、本実施形態では、ベル通常ARTモードにおいて挑戦移行条件が成立することへの期待度と、リプレイ通常ARTモードにおいて挑戦移行条件が成立することへの期待度と、を同等にしている。すなわち、本実施形態では、ベルポイントBPとリプレイポイントRPが同じ値であれば、ベル通常ARTモードとリプレイ通常ARTモードのうち何れの通常ARTモードであっても、遊技者にとっての有利度に変化はない(同じである)。
また、サブ制御用CPU41aは、ベル通常ARTモード又はリプレイ通常ARTモードの滞在中に挑戦移行条件が成立する場合、移行後の突入挑戦ARTモードに滞在する変動ゲームの回数(滞在回数)を決定する。
図14(a)に示すように、サブ制御用CPU41aは、「10回」、「20回」及び「30回」の中から滞在回数を決定する。本実施形態においてサブ制御用CPU41aは、60.0%の確率で「10回」、24.0%の確率で「20回」、16.0%の確率で「30回」を決定する。
また、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモード滞在中、特定の当選役に当選すると、突入条件を成立させるか否かを決定するための移行抽選を行う。そして、この移行抽選に当選した場合、つまり、突入条件が成立する場合、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモードから特別ARTモードへ移行させる。一方、移行抽選に非当選した場合、つまり、突入条件が成立しない場合、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモードを継続する。そして、突入挑戦ARTモードへ移行してから行われた変動ゲームの回数が予め決定した滞在回数に達した場合、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモードから通常ARTモードへと移行させる。このとき、ベル通常ARTモードから突入挑戦ARTモードへ移行させている場合には、突入挑戦ARTモードからリプレイ通常ARTモードへと移行させる。一方、リプレイ通常ARTモードから突入挑戦ARTモードへ移行させている場合には、突入挑戦ARTモードからベル通常ARTモードへと移行させる。
以下、突入挑戦モード滞在中に行われる特別ARTモードへの移行抽選にかかる制御について説明する。
サブ制御用CPU41aは、突入挑戦モード滞在中、特定の当選役として定めているスイカ役又はチェリー役に当選した場合、移行抽選を行う。
図14(b)に示すように、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモード滞在中にスイカ役に当選した場合、56.0%の確率で特別ARTモードへの移行が決定される移行抽選を行う。また、サブ制御用CPU41aは、突入挑戦ARTモード滞在中にチェリー役に当選した場合、72.0%の確率で特別ARTモードへの移行が決定される移行抽選を行う。
そして、移行抽選に当選する場合、サブ制御用CPU41aは、移行させる特別ARTモードの種類を抽選で決定する。本実施形態においてサブ制御用CPU41aは、最低10回の特別ARTモードと最低30回の特別ARTモードのうち何れか一方を決定する。
図14(c)に示すように、サブ制御用CPU41aは、96.0%の確率で「最低10回の特別ARTモード」、4.0%の確率で「最低30回の特別ARTモード」を決定する。
また、サブ制御用CPU41aは、特別ARTモードへの移行を決定する場合、転落率決定抽選を行い、特別ARTモードから通常ARTモードへの移行(転落)が決定される確率(以下、「転落率」という)を決定する。
図14(d)に示すように、転落率決定抽選においてサブ制御用CPU41aは、移行する特別ARTモードの種類に関係なく、「20%」、「15%」、「10%」、「8%」、「6%」及び「4%」の中から転落率を決定する。本実施形態では、転落率として決定可能な確率のうち最も高い確率となる「20%」が転落率として決定される確率が最も高く、転落率として決定可能な確立のうち最も低い確率となる「4%」が転落率として決定される確率が最も低く定められている。
ここで、特別ARTモードについて説明する。なお、本実施形態における特別ARTモードには、前述したように最低10回の特別ARTモードと最低30回の特別ARTモードがある。
本実施形態において特別ARTモードの滞在中には、変動ゲームが開始する場合に転落抽選が行われ、当該転落抽選に当選した場合には、特別ARTモードから通常ARTモードへと移行することになる。そして、最低10回の特別ARTモードでは、当該最低10回の特別ARTモードへ移行してから行われた変動ゲームが10回に達するまでは転落抽選が行われず、10回に達した後の11回目の変動ゲームからは転落抽選が行われる。また、最低30回の特別ARTモードでは、当該最低30回の特別ARTモードへ移行してから行われた変動ゲームが30回に達するまでは転落抽選が行われず、30回に達した後の31回目の変動ゲームからは転落抽選が行われる。なお、最低10回の特別ARTモード及び最低30回の特別ARTモードにて行われる転落抽選は、転落率として決定された確率を当選確率として行われる。
すなわち、最低10回の特別ARTモードは、移行してから10回の変動ゲームが行われるまでは当該最低10回の特別ARTモードに滞在し続けることが保証された特別ARTモードである。また、最低30回の特別ARTモードは、移行してから30回の変動ゲームが行われるまでは当該最低30回の特別ARTモードに滞在し続けることが保証された特別ARTモードである。このように、本実施形態において、滞在する変動ゲームの回数として保証される回数が最低10回の特別ARTモードよりも多い最低30回の特別ARTモードは、最低10回の特別ARTモードよりも遊技者にとっての有利度が高い。
また、特別ARTモード滞在中は、ART回数を加算してART演出状態の期間を延長する上乗せが行われ得る。本実施形態において上乗せは、変動ゲームが実行される毎に行われ得る。サブ制御用CPU41aは、特別ARTモード滞在中、上乗せテーブルを参照し、当選役として決定された役に応じてART回数に上乗せする回数を決定する。
図15(a)は、最低10回の特別ARTモード滞在中に参照される上乗せテーブル(以下、「最低10回時の上乗せテーブル」という)を示している。最低10回時の上乗せテーブルでは、リプレイ役に当選する際に、ART回数に上乗せする数(上乗せ回数)は「0」が決定されるように、各上乗せ回数の決定率が定められている。一方で、最低10回時の上乗せテーブルでは、リプレイ役以外の役(はずれ役を含む)に当選する際に、10回以上の回数が上乗せ回数として決定されるように、各上乗せ回数の決定率が定められている。
図15(b)は、最低30回の特別ARTモード滞在中に参照される上乗せテーブル(以下、「最低30回時の上乗せテーブル」という)を示している。最低30回時の上乗せテーブルでは、最低10回時の上乗せテーブルと同様、リプレイ役に当選する際に、上乗せ回数として「0」が決定されるように、各上乗せ回数の決定率が定められている。一方で、最低30回時の上乗せテーブルでは、最低10回時の上乗せテーブルと同様、リプレイ役以外の役(はずれ役を含む)に当選する際に、10回以上の回数が上乗せ回数として決定されるように、各上乗せ回数の決定率が定められている。
なお、最低10回時の上乗せテーブルと、最低30回時の上乗せテーブルでは、スイカ役、チェリー役及びBN役に当選する際の各上乗せ回数の決定率が同一に定められている。その一方で、最低30回時の上乗せテーブルでは、最低10回時の上乗せテーブルよりも、はずれ役やベル役に当選する際に多い回数が上乗せ回数として決定されるように、各上乗せ回数の決定率が定められている。
すなわち、最低10回の特別ARTモード滞在時よりも、最低30回の特別ARTモード滞在時の方が、上乗せ回数が多くなり易い。よって、本実施形態において、ART回数に上乗せされる回数が最低10回の特別ARTモードよりも多くなり易い最低30回の特別ARTモードは、最低10回の特別ARTモードよりも遊技者にとって有利な特別ARTモードといえる。
次に、最低10回の特別ARTモード又は最低30回の特別ARTモード滞在中にサブ制御用CPU41aが行う制御について説明する。
最低10回の特別ARTモード滞在中、サブ制御用CPU41aは、変動ゲームが開始する毎に、最低10回時の上乗せテーブルを参照し、当選した役に応じて上乗せ回数を決定する。また、最低30回の特別ARTモード滞在中、サブ制御用CPU41aは、変動ゲームが開始する毎に、最低30回時の上乗せテーブルを参照し、当選した役に応じて上乗せ回数を決定する。そして、サブ制御用CPU41aは、決定した上乗せ回数をART回数に加算する。
また、最低10回の特別ARTモードに移行してから10回の変動ゲームが実行された後、サブ制御用CPU41aは、変動ゲーム(移行後11回目以降の変動ゲーム)が開始する毎に、転落率として決定した確率を当選確率とする転落抽選を行う。また、最低30回の特別ARTモードに移行してから30回の変動ゲームが実行された後、サブ制御用CPU41aは、変動ゲーム(移行後31回目以降の変動ゲーム)が開始する毎に、転落率として決定した確率を当選確率とする転落抽選を行う。
そして、転落抽選に当選する場合、サブ制御用CPU41aは、特別ARTモード(最低10回の特別ARTモード又は最低30回の特別ARTモード)から通常ARTモードへと移行させる。このとき、ベル通常ARTモードから突入挑戦ARTモード(停止期間)へ移行している場合には、特別ARTモードからリプレイ通常ARTモードへと移行する。一方、リプレイ通常ARTモードから突入挑戦ARTモード(停止期間)へ移行している場合には、特別ARTモードからベル通常ARTモードへと移行する。
このように、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードへ移行した際には、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードに滞在するだけの期間、ART演出状態として制御される期間が延長されることになる。このため、本実施形態において、突入挑戦ARTモード及び特別ARTモードが、特別有利遊技状態に相当する。その一方で、通常ARTモードが、本実施形態において通常有利遊技状態に相当する。また、本実施形態では、通常ARTモードにおいて、挑戦移行条件が成立することを契機として、特別有利遊技状態となる突入挑戦ARTモードへ移行することになる。よって、本実施形態において、挑戦移行条件が成立することが、停止条件の成立に相当する。
また、本実施形態では、ベル通常ARTモードでは、ベルポイントBPが「0(零)」に達することによって、停止条件となる挑戦移行条件が成立する。また、リプレイ通常ARTモードでは、リプレイポイントRPが「0(零)」に達することによって、挑戦移行条件が成立する。このようなことから、本実施形態では、ベルポイントBP及びリプレイポイントRPが、累積値に相当する。そして、本実施形態では、挑戦移行条件の成立契機となる値「0(零)」が、規定値に相当する。また、ベル通常ARTモードにおいては挑戦移行条件の成立契機となるベル役が特定の当選役に相当し、リプレイ通常ARTモードにおいては挑戦移行条件の成立契機となるリプレイ役が特定の当選役に相当する。なお、開始操作に伴って複数種類の中から当選役を抽選して決定する主制御用CPU40aが、本実施形態において当選役決定手段として機能する。
ここで、図16に基づき、通常ARTモードの変遷について説明する。
最初に、ベル通常ARTモードの滞在中に、ベル役が入賞した場合、当該入賞に基づく直接移行抽選に当選すると、挑戦移行条件が成立し、突入挑戦ARTモードへと移行する。因みに、このとき、ベルポイントBPは、「26」であって、記憶保持されているリプレイポイントRPは「9」であるものとする。この場合、演出表示装置14に表示されるリプレイポイントRPを遊技者が視認すると、当該遊技者は、次にリプレイ通常ARTモードへ移行すれば、リプレイポイントRPが初期値「50」であるときよりも容易に挑戦移行条件を成立させることを認識する。
また、先のベル役の入賞に基づく直接移行抽選の当選を契機として移行した突入挑戦ARTモードにおいて、突入条件が成立することなく滞在回数分の変動ゲームが終了すると、再び通常ARTモードへ移行する。なお、突入挑戦ARTモード移行前がベル通常ARTモードであることから、このときの通常ARTモードはリプレイ通常ARTモードとなる。また、このときのリプレイポイントRPは、記憶保持されている「9」となる。更に、ベルポイントBPが「26」であることが演出表示装置14で表示される。
その後、リプレイ役の入賞によってリプレイポイントRPが減算され、当該リプレイポイントRPが「0」に達すると、挑戦移行条件が成立して、突入挑戦ARTモードへと移行する。この突入挑戦ARTモードにて、滞在回数分の変動ゲームが終了するよりも前に突入条件が成立すると、特別ARTモードへと移行する。
そして、特別ARTモードにおける転落抽選に当選すると再び通常ARTモードへと移行する。なお、突入挑戦ARTモード移行前がリプレイ通常ARTモードであることから、このときの通常ARTモードはベル通常ARTモードとなる。また、このときのベルポイントBPは、記憶保持されている「26」となる。更に、リプレイポイントRPが初期値「50」であることが演出表示装置14で表示される。
その後、ベル通常ARTモードにてベル役が入賞すると、ベルポイントBPは減算される。そして、例えば、ベルポイントBPが「7」まで減算された後、ART回数が「0」となると、通常演出モードへ移行する。なお、このベル通常ARTモード終了時におけるリプレイポイントRPは、「50」のままである。
この結果、遊技者は、再びART演出状態に移行した際の通常ARTモードの種類がベル通常ARTモードであれば、ベルポイントBPが初期値「50」であるときよりも容易に挑戦移行条件を成立させることを認識する。次にART演出状態へ移行する際にはベル通常ARTモードであることを期待させる。
次に、図17に基づき、32回周期移行抽選及び96回周期移行抽選の抽選結果に応じた演出表示装置上の演出状態の変遷について説明する。
図17では、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を9つ示すとともに、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を3つ示している。なお、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目〜3つ目の区間に跨っている。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間に跨っている。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする7つ目〜9つ目の区間に跨っている。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目、2つ目、4つ目〜6つ目、8つ目及び9つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目及び7つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が当選となったことを対象とする区間であるものとする。
また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目及び3つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が当選となったことを対象とする区間であるものとする。
このような場合、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目と2つ目の区間K1では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選である。この区間K1では、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(通常状態)。また、区間K1における演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間K2では、32回周期移行抽選の抽選結果が当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選である。この区間K2では、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第1の高確率状態(又は、第2の高確率状態))。また、区間K2における演出表示装置14の演出状態は、32回周期チャンスモードとなる。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間K3では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が当選である。この区間K3では、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第2の高確率状態(又は、第1の高確率状態))。また、区間K3における演出表示装置14の演出状態は、96回周期チャンスモードとなる。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする7つ目の区間K4では、32回周期移行抽選の抽選結果が当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が当選である。この区間K4において、抽選で決定された滞在期間が終了するまでの区間(図17では、「滞在期間未終了区間」と示す)では、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第3の高確率状態)。また、滞在期間未終了区間における演出表示装置14の演出状態は、重複期間チャンスモードとなる。一方、区間K4において、抽選で決定された滞在期間が終了した後の区間(図17では、「滞在期間終了区間」と示す)では、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第2の高確率状態(又は、第1の高確率状態))。また、滞在期間終了区間における演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする8つ目と9つ目の区間K5では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が当選である。この区間K5では、中期待度のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第2の高確率状態(又は、第1の高確率状態))。また、区間K5における演出表示装置14の演出状態は、96回周期チャンスモードとなる。
次に、図18(a)に基づき、重複期間チャンスモードから通常演出モードへの変遷について説明する。
図18(a)では、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を6つ示すとともに、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を2つ示している。なお、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目〜3つ目の区間に跨っている。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間に跨っている。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目、2つ目及び4つ目〜6つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が当選となったことを対象とする区間であるものとする。
このような場合、32周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目と2つ目の区間K11では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が当選である。この区間K11では、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第2の高確率状態(又は、第1の高確率状態))。また、区間K11における演出表示装置14の演出状態は、96回周期チャンスモードとなる。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間K12では、32回周期移行抽選の抽選結果が当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が当選である。この区間K12において、抽選で決定された滞在期間が終了するまでの区間(図18(a)では、「滞在期間未終了区間」と示す)では、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第3の高確率状態)。また、滞在期間未終了区間における演出表示装置14の演出状態は、重複期間チャンスモードとなる。一方、区間K12において、抽選で決定された滞在期間が終了した後の区間(図18(a)では、「滞在期間終了区間」と示す)では、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第2の高確率状態(又は、第1の高確率状態))。また、滞在期間終了区間における演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
そして、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間K13では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選である。この区間K13では、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(通常状態)。また、区間K13における演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
このように、滞在期間終了区間における演出表示装置14の演出状態を通常演出モードとすることにより、次の区間における演出表示装置14の演出状態が通常演出モードであっても違和感なく演出を展開させることが可能となる。例えば、滞在期間終了区間における演出表示装置14の演出状態を、参照されるART抽選テーブルの種類に合わせて、96回周期チャンスモードとしたとする。このように構成する場合、通常、少なくとも32回の変動ゲームに亘って継続するはずの96回周期チャンスモードが早い段階で終了してしまうことになり、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。特に、重複期間チャンスモードの滞在期間として「30回」が決定されたときには、2回の変動ゲームでだけ96回周期チャンスモードが行われた後、当該96回周期チャンスモードよりも有利度の低い通常演出モードへ移行することになるので、より違和感を与え易いことが考えられる。
すなわち、滞在期間終了区間における演出表示装置14の演出状態を通常演出モードとすることで、遊技者に違和感を与えてしまうようなことを抑制することができる。因みに、滞在期間終了区間の次の区間における演出表示装置14の演出状態が通常演出モード以外の演出状態(例えば、32回周期チャンスモード)となる場合であっても、演出状態が通常演出モードよりも遊技者にとって有利な演出状態となるため、少なくとも遊技者を落胆させてしまうようなことはない。また、累計変動回数に応じて32回周期移行抽選や96回周期移行抽選が行われるため、どの時点から通常演出モード以外の演出状態が開始されたとしても遊技者に違和感を与えることはない。
次に、図18(b)に基づき、BN演出状態から通常演出モードへの変遷について説明する。
図18(b)では、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を6つ示すとともに、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を2つ示している。なお、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目〜3つ目の区間に跨っている。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間に跨っている。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目、2つ目及び4つ目〜6つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目及び2つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。
図18(b)では、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目及び2つ目の区間K21と、3つ目の区間の途中までの区間は、BN遊技状態であるものとする。すなわち、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間から3つ目の途中までの区間における演出表示装置14の演出状態は、BN演出状態となる。また、BN遊技状態ではART抽選が行われないため、BN遊技状態にて参照されるART抽選テーブルはない(図18(b)では、「なし」と示す)。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間K22では、32回周期移行抽選の抽選結果が当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選である。このため、区間K22においてBN遊技終了後は、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第1の高確率状態(又は、第2の高確率状態))。但し、区間K22においてBN遊技終了後の演出表示装置14の演出状態は、32回周期チャンスモードではなく通常演出モードとなる。
そして、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間K23では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選である。この区間K23では、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(通常状態)。また、区間K23における演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
このように、BN遊技終了後における区間K22が終了するまでの演出表示装置14の演出状態を通常演出モードとすることにより、次の区間における演出表示装置14の演出状態が通常演出モードであっても違和感なく演出を展開させることが可能となる。例えば、BN遊技終了後における演出表示装置14の演出状態を、参照されるART抽選テーブルの種類に合わせて、32回周期チャンスモードとしたとする。このように構成する場合、通常、32回の変動ゲームに亘って継続するはずの32回周期チャンスモードが早い段階で終了してしまうことになり、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。特に、BN遊技終了後から、当該BN遊技終了後における区間K22が終了するまでの変動ゲームの回数が少ないときには、当該少ない回数の変動ゲームでだけ32回周期チャンスモードが行われることになる。その後、32回周期チャンスモードよりも有利度の低い通常演出モードへ移行することになるので、より違和感を与え易いことが考えられる。
すなわち、BN遊技終了後における演出表示装置14の演出状態を通常演出モードとすることで、遊技者に違和感を与えてしまうようなことを抑制することができる。因みに、BN遊技終了時における区間の次の区間における演出表示装置14の演出状態が通常演出モード以外の演出状態(例えば、32回周期チャンスモード)となる場合であっても、演出状態が通常演出モードよりも遊技者にとって有利な演出状態となるため、少なくとも遊技者を落胆させてしまうようなことはない。また、累計変動回数に応じて32回周期移行抽選や96回周期移行抽選が行われるため、どの時点から通常演出モード以外の演出状態が開始されたとしても遊技者に違和感を与えることはない。
次に、図19に基づき、BN演出状態から通常演出モードへの変遷について説明する。
図19では、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を6つ示すとともに、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を2つ示している。なお、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目〜3つ目の区間に跨っている。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間に跨っている。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目〜6つ目の区間は、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。また、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が当選となったことを対象とする区間であるものとする。一方、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする2つ目の区間は、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選となったことを対象とする区間であるものとする。
図19では、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする1つ目及び2つ目の区間K31と、3つ目の区間の途中までの区間における演出表示装置14の演出状態は、ART演出状態であるものとする。また、ART演出状態ではART抽選が行われないため、BN遊技状態にて参照されるART抽選テーブルはない(図19では、「なし」と示す)。
また、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする3つ目の区間K32では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が当選である。このため、区間K32においてART演出状態終了後は、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(第1の高確率状態(又は、第2の高確率状態))。但し、区間K32においてART演出状態終了後の演出表示装置14の演出状態は、96回周期チャンスモードではなく通常演出モードとなる。
そして、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする4つ目〜6つ目の区間K33では、32回周期移行抽選の抽選結果が非当選であって、96回周期移行抽選の抽選結果が非当選である。この区間K33では、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる(通常状態)。また、区間K33における演出表示装置14の演出状態は、通常演出モードとなる。
このように、ART演出状態終了後における区間K32が終了するまでの演出表示装置14の演出状態を通常演出モードとすることにより、次の区間における演出表示装置14の演出状態が通常演出モードであっても違和感なく演出を展開させることが可能となる。例えば、ART演出状態終了後における演出表示装置14の演出状態を、参照されるART抽選テーブルの種類に合わせて、96回周期チャンスモードとしたとする。このように構成する場合、通常、少なくとも32回の変動ゲームに亘って継続するはずの96回周期チャンスモードが早い段階で終了してしまうことになり、遊技者に違和感を与えてしまう虞がある。特に、ART演出状態終了後から、当該ART演出状態終了後における区間K32が終了するまでの変動ゲームの回数が少ないときには、当該少ない回数の変動ゲームでだけ96回周期チャンスモードが行われることになる。その後、96回周期チャンスモードよりも有利度の低い通常演出モードへ移行することになるので、より違和感を与え易いことが考えられる。
すなわち、ART演出状態終了後における演出表示装置14の演出状態を通常演出モードとすることで、遊技者に違和感を与えてしまうようなことを抑制することができる。因みに、ART演出状態終了時における区間の次の区間における演出表示装置14の演出状態が通常演出モード以外の演出状態(例えば、32回周期チャンスモード)となる場合であっても、演出状態が通常演出モードよりも遊技者にとって有利な演出状態となるため、少なくとも遊技者を落胆させてしまうようなことはない。また、累計変動回数に応じて32回周期移行抽選や96回周期移行抽選が行われるため、どの時点から通常演出モード以外の演出状態が開始されたとしても遊技者に違和感を与えることはない。
以上、詳述したように、本実施形態は、以下の効果を有する。
(1)近年においてART演出状態(有利遊技状態)での遊技を可能に構成されたパチスロにあっては、特許文献1のパチスロのような仕様は一例に過ぎず、このような仕様以外にも多種多様の仕様が提案されている。このようなART演出状態で遊技が行われている間の興趣を向上させることも大切だが、ART演出状態が生起されるまでの間の遊技の興趣を向上させることも望まれている。
そこで、ART抽選の当選確率が異なる状態(本実施形態では、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態、通常のART抽選テーブル、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態)を複数とした。このため、ART演出状態が制御される前であっても、様々な状態での遊技で遊技者を楽しませることができる。また、現時点の状態が、どのようなART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態であるかを推測させながら遊技を楽しませることができる。よって、突入リプレイ役の入賞(有利移行条件の成立)前、つまり、ART演出状態に制御される前であっても、遊技者を楽しませ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(2)第1抽選としての32回周期移行抽選や、第2抽選としての96回周期移行抽選の抽選契機は、遊技(変動ゲーム)の回数であって、特定役(例えば、一般的にレア小役といわれる役)の当選や入賞を抽選契機としない。因みに、特定役の当選や入賞を抽選契機とする場合、結局のところ、特定役に当選又は入賞したか否かへの注目が集まってしまう。しかしながら、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の権利は、誰もが遊技を継続してさえいれば獲得することができる。よって、特定役の当選や入賞にとらわれることなく、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選が行われるまでの1回1回の遊技を楽しませることもできる。更に、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の権利を容易に獲得することができるため、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選に当選しなかったときの遊技者の落胆も抑制することができる。
(3)高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態(第3の高確率状態)の期間は、複数種類の中から決定される。すなわち、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態の期間は、一定期間とならない。このため、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態となってからも、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態がどれだけ継続するかについて注目させて、遊技を楽しませることができる。
(4)高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる期間は、事前に決定されるように構成した。例えば、変動ゲームが行われる毎に終了抽選を行い、当該終了抽選に当選することによって高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる期間が終了する場合には、事前に高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる期間が終了する時点を把握して各種演出を行うことができない。しなしながら、事前に高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる期間が決定されるため、当該複数回の変動ゲームに亘って何らかの演出を行う場合であっても、当該演出を最後まで正確に行うことが可能となる。例えば、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる期間の終了に合わせて、何回か前の変動ゲームから一連の演出を正確に行うことも可能となる。
(5)低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態(第1の高確率状態(又は、第2の高確率状態))におけるART抽選の当選確率(許容条件の成立確率)と、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態(第2の高確率状態(又は、第1の高確率状態))におけるART抽選の当選確率と、を異ならせた。このため、低期待のART抽選テーブルと中期待のART抽選テーブルのうち何れのART抽選テーブルを参照してART抽選が行われているかについての注目度を高めることができる。この結果、どのようなART抽選テーブルを参照してART抽選が行われているかについての注目度を高めることができる。よって、突入リプレイ役の入賞(有利移行条件の成立)前、つまり、ART演出状態に制御される前であっても、遊技者を楽しませ、遊技に対する興趣を向上させることができる。
(6)32回周期移行抽選(第1抽選(又は、第2抽選))に当選する場合、当該当選から32回の変動ゲームをあけて、低期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態となるように構成した。また、96回周期移行抽選(第2抽選(又は、第1抽選))に当選する場合、当該当選から96回の変動ゲームをあけて、中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態となるように構成した。つまり、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選に当選してから、当該当選に伴って参照するART抽選テーブルが通常のART抽選テーブル以外のART抽選テーブルとなる状態まで、少なくとも1回以上の変動ゲームをあけることになる。このため、参照するART抽選テーブルの種類が通常のART抽選テーブル以外のART抽選テーブルとなるまでの間に、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の抽選結果に応じた演出を行うことが可能となり、遊技者を楽しませることが可能となる。
(7)32回周期移行抽選に当選してから次の32回周期移行抽選が行われるまでの間に、32回周期移行抽選の抽選結果に基づく前兆演出が行われる場合がある。この前兆演出が行われる場合、前兆演出を遊技者が視認して遊技を継続していると、次の32回周期移行抽選が行われることになる。そして、その後は、更に行われた32回周期移行抽選の抽選結果に基づく前兆演出が行われ得る。このため、前兆演出を遊技者が視認した場合は32回分の変動ゲームだけ遊技を継続したいという意欲を高めることができる。同様に、96回周期移行抽選に当選してから次の96回周期移行抽選が行われるまでの間に、96回周期移行抽選の抽選結果に基づく前兆演出が行われる場合がある。この前兆演出が行われる場合、前兆演出を遊技者が視認して遊技を継続していると、次の96回周期移行抽選が行われることになる。そして、その後は、更に行われた96回周期移行抽選の抽選結果に基づく前兆演出が行われ得る。このため、前兆演出を遊技者が視認した場合は96回分の変動ゲームだけ遊技を継続したいという意欲を高めることができる。
(8)高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態(第3の高確率状態)の終了後は、通常のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる状態(通常状態)にて主に実行される通常演出モードとなる。このため、高期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われる区間(期間)が、32回周期移行抽選及び96回周期移行抽選の何れにも当選していることを対象とする区間よりも短い区間であったときに残りの区間にてどのART抽選テーブルを参照してART抽選が行われるように設計されたとしても、演出上の違和感を遊技者に与え難い。
(9)32回周期移行抽選(第1抽選)の当選確率と、96回周期移行抽選(第2抽選)の当選確率と、を異ならせた。これにより、32回周期移行抽選に当選する期待度と、96回周期移行抽選に当選する期待度と、を異ならせて遊技者を楽しませることができる。
(10)特許文献1のパチスロにあっては、特定の当選役の入賞を契機として上乗せ抽選を行うようにしている。このため、上乗せ抽選により興趣が向上される場面が特定の当選役の入賞にかかわる場面のみとなってしまい、ART演出状態(有利遊技状態)における遊技が単調になる結果、ART演出状態での遊技の興趣を低下させる可能性があった。
そこで、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードなどの特別有利遊技状態の制御前後で、通常有利遊技状態となる通常ARTモードの種類(ベル通常ARTモード、リプレイ通常ARTモード)を異ならせた。また、通常ARTモードにて成立する挑戦移行条件(停止条件)は、通常ARTモードの種類によって異なる。これにより、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードの前後で、挑戦移行条件が成立するか否かについて注目すべき点(ポイント)が異なることになる。この結果、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードの前後で遊技の楽しみ方を変化させることができ、ART演出状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(11)突入挑戦ARTモードや特別ARTモードなどの特別有利遊技状態では、ART回数の減算(経過数の計数)が停止されるように構成した。その一方で、通常有利遊技状態となる通常ARTモードでは、ART回数の減算が行われる。このため、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードにおいては、ART回数が「0」となるか(経過数が付与数に到達するか)否かについての不安を抱かせることなく、遊技者を楽しませることができる。一方、通常ARTモードにおいては、ART回数が「0」になるまでに挑戦移行条件(停止条件)が成立させなければならないので、ART回数と挑戦移行条件の成立有無の両方に注目させて遊技を楽しませることができる。すなわち、突入挑戦ARTモードや特別ARTモード滞在中と、通常ARTモード滞在中と、でART回数への注目度を異ならせてART演出状態における遊技を楽しませることができる。
(12)挑戦移行条件(停止条件)は、当選役の入賞に基づき成立可能に構成した。更に、通常有利遊技状態となる通常ARTモードの種類に応じて、挑戦移行条件の成立契機となる当選役の種類を異ならせた。このため、通常ARTモードの種類に応じて、注目させる当選役の種類を異ならせて、遊技を楽しませることができる。ところで、当選役の入賞に関しては、遊技者が容易に判断できる。このため、挑戦移行条件の成立契機となる当選役が入賞したか否かについての判断を分かり易くすることもできる。したがって、突入挑戦ARTモードや特別ARTモードなどの特別有利遊技状態の制御前後での遊技性の変化を遊技者に把握させて、遊技を楽しませることができる。
(13)滞在中の通常ARTモード(通常有利遊技状態)の種類において、挑戦移行条件(停止条件)の成立契機となる特定の当選役が入賞する毎に、ベルポイントBPやリプレイポイントRPなどの値(累積値)が「0」(規定値)に達するか否かについて注目させることができる。このため、特定の当選役が入賞しても、当該入賞によってベルポイントBPやリプレイポイントRPが「0」に達するか否かにも注目させることができるため、ART演出状態における遊技の興趣を向上させることができる。
(14)ベルポイントBPやリプレイポイントRPなどの累積値は、通常ARTモード(通常有利遊技状態)の終了後も記憶保持される。このため、特に、ベルポイントBPやリプレイポイントRPが規定値となる「0」に達するまでの残りが少ないときには、再び同一種類の通常ARTモードの制御が開始されるまで遊技を継続しようという意欲を向上させることができる。
(15)挑戦移行条件(停止条件)は、特定の当選役(ベル通常ARTモード滞在時は、ベル役)が連続して入賞した回数に応じた確率で成立するように構成した。このため、特定の当選役が連続して入賞すること、及び特定の当選役が連続して入賞した回数に注目させて、通常ARTモードを含むART演出状態での遊技を楽しませることができる。
また、ベルポイントBPやリプレイポイントRPなどの累積値が「0(規定値)」に達するまでの残りが多い場合であっても、特定の当選役の入賞が連続する場合には挑戦移行条件が成立する場合がある。よって、ベルポイントBPやリプレイポイントRPが「0」に達するまでの残りが多い場合であっても、特定の当選役の入賞に注目させることで、通常ARTモードを含むART演出状態での遊技を楽しませることができる。
(16)挑戦移行条件(停止条件)の成立契機となる特定の当選役(ベル通常ARTモード滞在時は、ベル役)が連続して入賞する回数が多くなるほど、挑戦移行条件が成立する確率を高くしている。よって、通常有利遊技状態となる通常ARTモードでは、特定の当選役が入賞する度に、次の遊技で再び特定の当選役が入賞するか否かについて注目させることができる。そして、特定の当選役が連続して入賞する回数が多くなるにしたがって、挑戦移行条件が成立することへの期待感を向上させて遊技者を楽しませることができる。
(17)通常有利遊技状態としての通常ARTモードの種類によって、遊技者にとっての有利度が変化しない(同じとなる)ように構成している。このため、滞在中の通常ARTモードの種類によって興趣を低下させてしまうようなことを抑制することができる。更に、通常ARTモードの種類が変更されることに対して興趣が低下してしまうようなことも抑制することが可能となる。
(18)通常演出モード滞在中であっても、内部的に参照されるART抽選テーブルが通常のART抽選テーブルでない場合もある。このため、通常演出モード滞在中であっても、通常のART抽選テーブルよりも有利な種類のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われることを期待させることが可能となる。
(19)ベル通常ARTモード滞在中であっても、ベルポイントBP以外に、記憶保持されているリプレイポイントRPを表示するように構成した。このため、ベル通常ARTモード滞在中であっても、次にリプレイ通常ARTモードへ移行した際に挑戦移行条件の成立対象となるリプレイポイントRPを遊技者に把握させることができる。同様に、リプレイ通常ARTモード滞在中であっても、リプレイポイントRP以外に、記憶保持されているベルポイントBPを表示するように構成した。このため、リプレイ通常ARTモード滞在中であっても、次にベル通常ARTモードへ移行した際に挑戦移行条件の成立態様となるベルポイントBPを遊技者に把握させることができる。
この結果、滞在中の通常ARTモードにて挑戦移行条件の成立契機となる値(ベル通常ARTモードであれば、ベルポイントBP)が、「0(零)」から遠い値であっても、他の通常ARTモードにて挑戦移行条件の成立契機となる値が「0」に近い値であれば、遊技を継続させて他の通常ARTモードへ移行することへの期待感を高めることができる。
なお、上記実施形態は、次のような別の実施形態(別例)にて具体化できる。
・上記実施形態において、移行する特別ARTモードの種類に応じて、転落率決定抽選における転落率の決定態様を異ならせても良い。例えば、遊技者にとっての有利度が高い最低30回の特別ARTモードへ移行する際には、決定される転落率が低くなり易くする。その一方、最低10回の特別ARTモードへ移行する際には、決定される転落率が高くなり易く構成しても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選とは別に、所定の回数の変動ゲームが実行される毎に抽選を行い、当該抽選と、32回周期移行抽選及び96回周期移行抽選の抽選結果に応じて、参照されるART抽選テーブル(ART抽選の当選確率)を異ならせても良い。例えば、16回の変動ゲームが実行される毎に16回周期移行抽選を行うように構成しても良い。そして、16回周期移行抽選、32回周期移行抽選及び96回周期移行抽選の抽選結果に応じて、参照されるART抽選テーブルを異ならせても良い。
・上記実施形態において、累積変動回数ではなく例えばBN演出状態又はART演出状態が終了してから行われた変動ゲームの回数(終了後変動回数)に基づき、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選を行うように構成しても良い。このように構成する場合には、32回の変動ゲームを行うと32回周期移行抽選の当選のチャンスが到来する。更に、32回の変動ゲームを3回行うと96回の変動ゲームが行われることになり、32回周期移行抽選と96回周期移行抽選の当選のチャンスが到来する。その後、更に32回の変動ゲームを行うと、32回周期移行抽選の当選のチャンスと天井ゲーム数に到達するチャンスが到来することになる。すなわち、通常演出状態にて遊技を継続すると、3種類のチャンスが次々に到来するため、ART演出状態となるまでの通常演出状態における遊技の興趣を向上させることができる。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選の当選確率と、96回周期移行抽選の当選確率は、同一確率であっても良い。また、32回周期移行抽選の当選確率よりも96回周期移行抽選の当選確率を高く定めても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選や96回周期移行抽選の抽選結果に関係なく、単一の通常演出状態が実行されるように構成しても良い。例えば、通常演出モード、32回周期チャンスモード、96回周期チャンスモード及び重複期間チャンスモードにて背景画像として表示される画像を同一としても良い。
・上記実施形態において、高期待のART抽選テーブルが参照される期間(重複期間チャンスモードの滞在期間)として、32回周期移行抽選の当選と96回周期移行抽選の当選が重複する区間の全て(32回の変動ゲーム)を決定可能に構成しても良い。
・上記実施形態において、重複期間チャンスモード終了後の演出状態を通常演出モードとしなくても良い。例えば、内部的にART抽選を行う際に参照されるART抽選テーブルを変更する一方で、演出表示装置14では重複期間チャンスモードが継続するように構成しても良い。また、参照されるART抽選テーブルに合わせて、重複期間チャンスモード終了後は96回周期チャンスモードとなるように構成しても良い。
・上記実施形態において、高期待のART抽選テーブルが参照される期間の終了後は中期待のART抽選テーブルを参照してART抽選が行われるように構成したが、通常のART抽選テーブルや低期待のART抽選テーブルであっても良い。また、演出表示装置14では通常演出モードとなる一方、内部的には継続して高期待のART抽選テーブルが参照してART抽選が行われるように構成しても良い。
・上記実施形態において、特別ART演出モードにて上乗せされる回数を、通常ARTモードが制御される変動ゲームではなく、特別ART演出モードが制御される変動ゲームの回数に上乗せされるように構成しても良い。
・上記実施形態において、重複期間チャンスモードの滞在期間が終了してからは通常演出モードに制御されるように構成したが、通常演出モード(通常内容の演出)と見た目上の違いを遊技者が認識できなければ、演出を実行するための情報(例えば、画像データ)等が、通常演出モードを実行するための情報等と異なっていても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選(第1抽選)は、変動ゲームの回数に限らず、予め決められた第1抽選条件が成立する毎に行われるように構成しても良い。同様に、96回周期移行抽選(第2抽選)は、変動ゲームの回数に限らず、予め決められた第2抽選条件が成立する毎に行われるように構成しても良い。なお、この第1抽選条件と第2抽選条件は、同一であっても良い。因みに、第1抽選条件や第2抽選条件としては、例えば、所定の役に当選することで成立するように構成しても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選が行われる変動ゲームの回数(32回)が、96回周期移行抽選が行われる変動ゲームの回数(96回)の倍数でなくても良い。
・上記実施形態において、前兆演出を実行しなくても良い。このように構成する場合には、前兆演出抽選を行う必要もない。
・上記実施形態において、重複期間チャンスモードの滞在期間(高期待のART抽選テーブルが参照される期間)は、予め決められた一定期間としても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選に当選してから、当該当選に伴ってART抽選テーブルが変更されるまでの期間をあけなくても良い。すなわち、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を、これから開始される32回の変動ゲームとしても良い。同様に、96回周期移行抽選に当選してから、当該当選に伴ってART抽選テーブルが変更されるまでの期間をあけなくても良い。すなわち96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする区間を、これから開始される96回の変動ゲームとしても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選が行われる間隔(32回の変動ゲーム)と、当該抽選の抽選結果が対象とする区間(32回の変動ゲーム)を異ならせても良い。例えば、32回周期移行抽選の抽選結果の対象とする変動ゲームの回数を1回や50回としても良い。同様に、96回周期移行抽選が行われる間隔(96回の変動ゲーム)と、当該抽選の抽選結果が対象とする区間(96回の変動ゲーム)を異ならせても良い。例えば、96回周期移行抽選の抽選結果の対象とする変動ゲームの回数を1回や100回としても良い。
・上記実施形態において、32回周期移行抽選の当選に伴って行われるART抽選(低期待のART抽選テーブルを参照して行われるART抽選)の当選確率が、96回周期移行抽選の当選に伴って行われるART抽選(中期待のART抽選テーブルを参照して行われるART抽選)の当選確率よりも高確率であっても良い。また、32回周期移行抽選の当選に伴って行われるART抽選の当選確率と、96回周期移行抽選の当選に伴って行われるART抽選と、が同一確率であっても良い。
・上記実施形態において、通常演出状態において参照されるART抽選テーブルを1種類としても良い。
・上記実施形態において、通常ARTモード滞在中、特定の当選役(ベル通常ARTモード時は「ベル役」、リプレイ通常ARTモード時は「リプレイ役」)の連続入賞に応じて挑戦移行条件を成立させなくても良い。すなわち、ベルポイントBPやリプレイポイントRPが「0」となったときにのみ、挑戦移行条件が成立するように構成しても良い。
・上記実施形態において、ベルポイントBPやリプレイポイントRPが「0」となった際に必ず突入挑戦ARTモードへ移行させず、抽選(例えば、当選確率60%の抽選)によって突入挑戦ARTモードへの移行が決定されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、ART演出状態が終了する際に、記憶保持されているベルポイントBPやリプレイポイントRPをリセットする(初期値「50」を設定する)ように構成しても良い。また、ベルポイントBPとリプレイポイントRPのうち何れか一方のみはART演出状態の終了後も記憶保持される一方で、他方はART演出状態の終了に伴ってリセットされるように構成しても良い。
・上記実施形態の通常ARTモードにおいて挑戦移行条件の成立契機を変更しても良い。例えば、ベル通常ARTモードにおいて、抽選で実行有無が決定される演出の実行有無や実行回数に応じて、挑戦移行条件が成立し得るように構成しても良い。
・上記実施形態において、ART演出状態の終了後、NRT遊技となるまで(ベルこぼしが発生するまで)は、所定の演出状態(例えば、リベンジモード)に滞在するように構成しても良い。そして、当該リベンジモードにて突入リプレイ役が入賞した際には、特別準備状態を経由することなく、ART演出状態へ再び移行可能に構成しても良い。更に、再びART演出状態へ移行する際には、直前のART演出状態終了時に滞在していた種類の通常ARTモードへ移行するように構成しても良いし、抽選によって移行する通常ARTモードの種類を決定するようにしても良い。
・上記実施形態のベル通常ARTモード及びリプレイ通常ARTモードにおいて挑戦移行条件(停止条件)の成立契機となる当選役の種類を変更しても良い。また、ベル通常ARTモード及びリプレイ通常ARTモードにおいて挑戦移行条件の成立契機となる当選役の種類を同一としても良い。
・上記実施形態において、突入挑戦ARTモード滞在中もART回数の上乗せが行われるように構成しても良い。この場合、突入挑戦ARTモード滞在中に参照する上乗せテーブルを新たに備えても良い。
・上記実施形態における通常ARTモードの種類を変更しても良い。例えば、ベル通常ARTモードとリプレイ通常ARTモードに加えて、挑戦移行条件の成立契機となる当選役をスイカ役とするスイカ通常ARTモードや、挑戦移行条件の成立契機となる当選役をチェリー役とするチェリー通常ARTモードを実行可能に構成しても良い。また、通常ARTモードの種類を1種類としても良い。
・上記実施形態において、通常ARTモードにて挑戦移行条件(この場合、直接移行条件)が成立した場合、突入挑戦ARTモードを介さず、特別ARTモードへ直接移行するように構成しても良い。この場合、突入挑戦ARTモードを備えなくても良い。
・上記実施形態において、突入挑戦ARTモード及び特別ARTモードの滞在中にART回数が減算されるように構成しても良い。また、突入挑戦ARTモードと特別ARTモードのうち何れか一方でのみ、ART回数の減算が停止されるように構成しても良い。
・上記実施形態において、パチスロ10の設定を変更可能に構成しなくても良い。
・上記実施形態において、ベルナビ演出に限らず、例えば、チェリー役に当選した場合には、スピーカSPからチェリー役を連想させる音声(例えば、チェリー)が音声出力させて、チェリー役に当選していることを遊技者にナビゲートするような演出態様でチェリーナビ演出を行うように構成しても良い。
・上記実施形態において、RT遊技への移行契機を、賞メダルの払い出しを定める当選役の入賞に定めても良い。これに伴い、通常演出状態からART演出状態への移行契機となる当選役をリプレイ役ではなく、メダルの払い出しを伴う当選役としても良い。
・上記実施形態において、ART演出状態(有利遊技状態)は、遊技者にとって有利であれば良く、例えば、RT遊技状態とNRT遊技状態におけるリプレイ役の当選確率を同一確率に設定しても良い。このように構成する場合であっても、ART演出状態にてベルナビ演出が行われる仕様であれば、ART演出状態は遊技者にとって有利となり得る。
・上記実施形態は、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いるパチンコ式スロット機(パチスロ機)に具体化しても良い。
・上記実施形態において、遊技状態の構成を任意に変更しても良い。例えば、RT遊技とNRT遊技の間に更に別の遊技状態を介在させても良い。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記第1抽選の当選確率は、前記第2抽選の当選確率と異なることを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の遊技機。
(ロ)遊技者による開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う1回の遊技が図柄表示手段で開始され、1回の遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、遊技者による停止操作に基づいて対応する列の図柄が停止される遊技機であって、許容条件が成立している場合に、有利移行条件の成立を契機として遊技者に有利な状態での遊技となる有利遊技状態に制御する遊技制御手段と、前記許容条件の成立確率が通常確率となる通常状態に制御する通常状態制御手段と、第1抽選を行う第1抽選手段と、前記第1抽選に当選したことに伴い、前記許容条件の成立確率が前記通常確率よりも高確率となる第1の高確率状態に制御する第1の高確率状態制御手段と、前記第1抽選とは別に第2抽選を行う第2抽選手段と、前記第2抽選に当選したことに伴い、前記許容条件の成立確率が前記通常確率よりも高確率となる第2の高確率状態に制御する第2の高確率状態制御手段と、前記第1の高確率状態と前記第2の高確率状態が重複する際、前記第1の高確率状態であるときの前記許容条件の成立確率及び前記第2の高確率状態であるときの前記許容条件の成立確率よりも前記許容条件の成立確率が高確率となる第3の高確率状態に制御する第3の高確率状態制御手段と、を備えたことを特徴とする遊技機。
(ハ)遊技者による開始操作が行われることに基づいて複数列の図柄を変動させて行う1回の遊技が図柄表示手段で開始され、1回の遊技の開始に基づき各列の図柄の変動が開始された後、遊技者による停止操作に基づいて各列の図柄が停止される遊技機であって、遊技者に有利な状態での遊技となる有利遊技状態に制御する遊技制御手段を備え、前記遊技制御手段は、有利移行条件の成立を契機として、停止条件が異なる複数種類の通常有利遊技状態のうち何れかの通常有利遊技状態の制御を開始させ、前記通常有利遊技状態に制御しているときに前記停止条件の成立を契機として、前記有利遊技状態に制御する期間を延長する特別有利遊技状態の制御を開始し、前記特別有利遊技状態の制御前後での前記通常有利遊技状態の種類を異ならせることを特徴とする遊技機。