JP2014060486A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ回路の回路規模を低減する。
【解決手段】撮像装置は、撮像素子の出力信号に対する第1フィルタ処理の結果信号を用いて、被写体像を撮像素子に結像させるためのフォーカス処理を行うフォーカス処理部と、撮像素子の出力信号に対する第2フィルタ処理の結果信号を用いて撮影画像の動き情報を生成する動き検出処理部と、を備え、共通のフィルタ回路を時分割で用いて第1及び第2フィルタ処理を実現する。フィルタ回路を形成する選択回路付フィルタ320において、選択回路ブロック322は、フォーカス処理用のフィルタ係数又は動き検出用のフィルタ係数(動き検出を利用した電子式手振れ補正用のフィルタ係数)を選択的にデジタルフィルタ321に供給し、デジタルフィルタ321は供給フィルタ係数に応じたフィルタ特性を有するフィルタリングを実行する。
【選択図】図11

Description

本発明は、デジタルカメラ等の撮像装置に関する。
デジタルカメラ等の撮像装置では、自動的に焦点合わせを行うフォーカス処理(オートフォーカス処理)や、画像の動き検出を行う動き検出処理が実行されることが多い。
コントラスト検出方式のフォーカス処理では、撮像素子の出力信号に対してフィルタ処理を行い、そのフィルタ処理の結果信号を用いてフィーカスレンズの位置調整を行うことにより、被写体像を撮像素子上に結像させる。フォーカス処理用のフィルタ処理は、ノイズ除去等を目的としたローパスフィルタ処理及び高域周波数成分の抽出等を目的としたハイパスフィルタ処理を含む。
動き検出処理では、撮像素子の出力信号に対してフィルタ処理を行い、そのフィルタ処理の結果信号を用いて代表点マッチング法等による動き検出を行うことで、撮影画像の動き情報(動きベクトル等)を生成する。得られた動き情報は、例えば電子式手振れ補正に利用される。動き検出処理用のフィルタ処理は、ノイズ除去等を目的としたローパスフィルタ処理及びエッジ強調等を目的としたハイパスフィルタ処理を含む。
従来の撮像装置には、フォーカス処理用のフィルタ処理を行うフィルタ回路及び動き検出処理用のフィルタ処理を行うフィルタ回路が独立した回路として別々に設けられ、それらのフィルタ回路を個別に動作させている。
尚、下記特許文献1には、輝度信号用のローパスフィルタのディレイとタップを、色信号用のローパスフィルタのディレイとタップの一部分に共通化させる方法が示されている。
特開平1−320812号公報
フォーカス処理用のフィルタ処理を行うフィルタ回路及び動き検出処理用のフィルタ処理を行うフィルタ回路を別々に設ければ、当然、2つのフィルタ回路分の回路規模が必要である。消費電力低減等の観点から、回路規模の低減が有益であることは言うまでもない。特許文献1の共通化は回路規模低減に幾分寄与するかもしれないが、特許文献1の共通化方法は、輝度信号用のフィルタ回路及び色信号用のフィルタ回路にしか適用されない。
また、フォーカス処理及び動き検出処理用のフィルタ回路に注目して従来構成を説明したが、同様の事情が他の任意の機能処理用のフィルタ回路に対しても当てはまる。第1及び第2機能処理に用いるフィルタ回路の共用(共通化)を考えた場合、フィルタ回路を時分割で用いて第1及び第2機能処理を実現することが検討される。例えば、フレーム単位でフィルタ回路を交互に第1及び第2機能処理に割り当てれば、第1及び第2機能処理が交互に実現される。この場合、各機能処理の実行頻度は2フレームに1回となる。但し、各機能処理の実行頻度を固定しておくことが最良であるとは言えない。或る状況下では第1機能処理の必要性が高かったり、他の状況下では第2機能処理の必要性が高かったりするからである。
そこで本発明は、回路規模低減に寄与する撮像装置を提供することを目的とする。また、本発明は、フィルタ回路を共用化した場合における各機能処理の実行頻度適正化に寄与する撮像装置を提供することを目的とする。
本発明に係る第1の撮像装置は、被写体の画像信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子の出力信号に対する第1フィルタ処理の結果信号を用いて、被写体像を前記撮像素子に結像させるためのフォーカス処理を行うフォーカス処理部と、前記撮像素子の出力信号に対する第2フィルタ処理の結果信号を用いて、前記撮像素子の出力信号に基づく画像の動き情報を生成する動き検出処理部と、を備えた撮像装置において、前記第1及び第2フィルタ処理に用いるフィルタ回路を共用し、フレーム単位で前記フィルタ回路を時分割で用いて前記第1及び第2フィルタ処理を実現することを特徴とする。
フィルタ回路の共用によって、フィルタ処理に関わる回路規模を低減することが可能である。
また例えば、前記フィルタ回路を用いて前記第1フィルタ処理を実現するフレームと前記フィルタ回路を用いて前記第2フィルタ処理を実現するフレームとの枚数比を、撮影条件に応じて設定する設定部を当該第1の撮像装置に更に設けておいても良い。
フィルタ回路の共用は回路規模の低減等の効果を生むが、該共用によってフォーカス処理の実行頻度及び動き情報の生成頻度は低下する。しかしながら、撮影条件に応じて上記枚数比を動的に設定するようにすれば、撮影条件に応じた適正な頻度でフォーカス処理及び動き情報生成が行われるようになり、フォーカス処理の実行頻度及び動き情報の生成頻度の低下に伴う実質的なデメリットを軽減することができる。
具体的には例えば、前記撮影条件は、前記被写体の前後の動きを含み、前記被写体の前後の動きは、前記被写体が当該撮像装置から離れる又は当該撮像装置に近づく方向における、前記被写体の実空間上の動きであり、前記設定部は、前記被写体の前後の動きに応じて、前記枚数比を設定しても良い。
或いは具体的には例えば、前記動き情報を用いて、前記撮像素子の出力信号に基づく画像に対する電子式手振れ補正を行う手振れ補正部を当該第1の撮像装置に更に設け、前記撮像条件は、前記動き情報に基づく手振れ量を含み、前記設定部は、前記手振れ量に応じて、前記枚数比を設定しても良い。
また例えば、前記フォーカス処理部は、前記第1フィルタ処理の結果信号に対し所定の第1演算処理を行うことで得られる演算結果を用いて前記フォーカス処理を行い、前記動き検出処理部は、前記第2フィルタ処理の結果信号に対し所定の第2演算処理を行うことで前記動き情報を生成し、当該撮像装置は、前記第1及び第2演算処理に用いる演算器を共用し、前記フィルタ回路を用いて前記第1フィルタ処理を実現するフレームでは前記演算器を用いて前記第1演算処理を実現し、前記フィルタ回路を用いて前記第2フィルタ処理を実現するフレームでは前記演算器を用いて前記第2演算処理を実現すると良い。
これにより、演算器の共用に関わる分だけ更に回路規模を低減することが可能となる。
また具体的には例えば、前記第1フィルタ処理用のフィルタ係数である第1フィルタ係数又は前記第2フィルタ処理用のフィルタ係数である第2フィルタ係数を選択的に前記フィルタ回路に供給する選択回路と、前記選択回路の選択動作を制御する切り替え制御部とを当該第1の撮像装置に設けておくと良い。そして例えば、前記フィルタ回路は、前記第1フィルタ係数が供給されたときに前記第1フィルタ処理を実現する一方、前記第2フィルタ係数が供給されたときに前記第2フィルタ処理を実現すると良い。
本発明に係る第2の撮像装置は、被写体の画像信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子の出力信号に対する第1フィルタ処理の結果信号を用いて所定の第1機能処理を行う第1機能処理部と、前記撮像素子の出力信号に対する第2フィルタ処理の結果信号を用いて所定の第2機能処理を行う第2機能処理部と、を備えた撮像装置において、前記第1及び第2フィルタ処理に用いるフィルタ回路を共用し、フレーム単位で前記フィルタ回路を時分割で用いて前記第1及び第2フィルタ処理を実現し、前記フィルタ回路を用いて前記第1フィルタ処理を実現するフレームと前記フィルタ回路を用いて前記第2フィルタ処理を実現するフレームとの枚数比を、撮影条件に応じて設定する設定部を更に備えたことを特徴とする。
フィルタ回路の共用は回路規模の低減等の効果を生むが、該共用によって各機能処理の実行頻度は低下する。しかしながら、撮影条件に応じて上記枚数比を動的に設定するようにすれば、撮影条件に応じた適正な頻度で各機能処理が行われるようになり、各機能処理の実行頻度の低下に伴う実質的なデメリットを軽減することができる。
本発明によれば、回路規模低減に寄与する撮像装置を提供することが可能である。また、本発明によれば、フィルタ回路を共用化した場合における各機能処理の実行頻度適正化に寄与する撮像装置を提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る撮像装置の概略全体ブロック図である。 図1の撮像部の内部構成図である。 撮影によるフレームの構造を示す図である。 フォーカス処理(AF処理)及び電子式手振れ補正(EIS処理)に関与する部位の機能ブロック図である。 フレーム内にAF評価領域が設定される様子を示した図である。 フレーム内に動き検出領域が設定される様子を示した図である。 図4の第1フィルタ処理部の内部機能ブロック図である。 図4の第2フィルタ処理部の内部機能ブロック図である。 双二次フィルタとして形成されたデジタルフィルタの構成図である。 本発明の実施形態に係るフィルタ回路及び切り替え制御部のブロック図である。 本発明の実施形態に係る選択回路付フィルタの構成図である。 4つのフィルタ部の内部構成を示す図である。 複数の機能部にフィルタ回路が共有されている様子を示す図である。 複数の機能部に演算ブロックが共有されている様子を示す図である。 切り替え制御部に設定部が内包されている様子を示す図である。 評価期間と設定対象期間の時間的関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態の例を、図面を参照して具体的に説明する。参照される各図において、同一の部分には同一の符号を付し、同一の部分に関する重複する説明を原則として省略する。尚、本明細書では、記述の簡略化上、情報、信号、物理量、状態量又は部材等を参照する記号又は符号を記すことによって該記号又は符号に対応する情報、信号、物理量、状態量又は部材等の名称を省略又は略記することがある。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置1の概略全体ブロック図である。撮像装置1は、静止画像及び動画像を撮影及び記録可能なデジタルビデオカメラ、又は、静止画像のみを撮影及び記録可能なデジタルスチルカメラである。また、撮像装置1は、携帯電話機などの携帯端末に搭載されるものであっても良い。撮像装置1は、符号11〜15によって参照される各部位を備える。表示部13は、撮像装置1の外部に設けられた表示装置であっても良い。
撮像部11は、撮像素子を用いて被写体の撮影を行う。図2は、撮像部11の内部構成図である。撮像部11は、光学系35と、絞り32と、CCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどから成る撮像素子(固体撮像素子)33と、光学系35や絞り32を駆動制御するためのドライバ34と、を有している。光学系35は、撮像部11の画角を調節するためのズームレンズ30及び焦点を合わせるためのフォーカスレンズ31を含む複数枚のレンズから形成される。ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31は撮像部11の光軸方向に移動可能である。主制御部12からの制御信号に基づき、ズームレンズ30及びフォーカスレンズ31の位置並びに絞り32の開度(即ち絞り値)が制御される。撮像素子33は、水平及び垂直方向に複数の受光画素が配列されることによって形成される。撮像素子33の各受光画素は、光学系35及び絞り32を介して入射した被写体像(被写体の光学像)を光電変換し、該光電変換によって得られた被写体像の信号(即ち被写体の画像信号)を撮像部11の出力信号として出力する。
主制御部12は、信号処理回路、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等にて形成され、撮像部11の出力信号に対して様々な信号処理を施す。表示部13は、液晶ディスプレイパネル等の表示画面を有する表示装置であり、主制御部12の制御の下、任意の映像を表示する。記録媒体14は、カード状半導体メモリや磁気ディスク等の不揮発性メモリであり、主制御部12による制御の下、撮影画像の画像信号等を記録する。操作部15は、静止画像の撮影指示の入力を受け付けるシャッタボタン等を備え、外部からの各種操作を受け付ける。
撮像部11は、所定のフレーム周期で、順次、被写体の撮影を行うことができ、撮像素子33の1フレーム周期分の出力信号にて形成される1枚の撮影画像(静止画像)をフレームとも呼ぶ。本実施形態において、撮影画像とは、撮像部11の撮影によって得られた画像(即ち、撮像素子33の出力信号に基づく画像)を指す。
図3に、任意のフレームである1枚のフレームFIの構造を示す。フレームFIにおける水平方向の画素数はMであり、垂直方向の画素数はNである(M及びNは2以上の整数であり、例えば、M=1920、N=1080)。フレームFIに関し、水平方向は左右方向に対応し、垂直方向は上下方向に対応する。フレームFIを形成する任意の画素の位置を(i,j)と表記する(i及びjは整数)。画素位置(0,0)は、フレームFIの左上隅に位置する画素位置であり、画素位置(M−1,N−1)は、フレームFIの右下隅に位置する画素位置である。画素位置(i,j)の右側、左側、上側、下側に隣接する画素位置は、夫々、画素位置(i+1,j)、(i−1,j)、(i,j−1)、(i,j+1)である。
撮像装置1は、被写体像を撮像素子33上に結像させるためのフォーカス処理、及び、撮像素子33の出力信号に基づく画像に対する電子式手振れ補正を実行可能に形成されている。
フォーカス処理は、コントラスト検出方式のオートフォーカスを実現する処理であり、以下、フォーカス処理をAF処理という。AF処理では、撮像素子33の出力信号に基づき、撮像素子33上に被写体像が結像するように撮像素子33及びフォーカスレンズ31間の位置関係を調整する。この位置関係の調整は、被写体と撮像素子33との間に配置されるフォーカスレンズ31の位置調整によって実現される。但し、撮像部11の光軸方向に撮像素子33が移動できるように撮像部11を形成しておき、上記位置関係の調整を、撮像素子33の位置調整、或いは、フォーカスレンズ31及び撮像素子33の位置調整によって実現しても良い。以下では、特に記述無き限り、フォーカスレンズ31のみが位置調整されることを想定する。
電子式手振れ補正(Electronic Image Stabilization)も撮像素子33の出力信号に基づいて実行される。電子式手振れ補正(以下、EIS処理ともいう)では、撮像素子33の出力信号に基づいて撮像装置1の動きに相当する手振れの大きさ及び向きを検出し、その検出結果に基づいて手振れに由来する撮影画像のぶれが低減されるようにフレーム間の位置合わせを行う。フレーム間の位置合わせは、例えば、各フレーム内に設定された切り出し領域の位置を、検出された手振れの大きさ及び向きに基づいて調整することで実現される。表示部13に表示される又は記録媒体14に記録される撮影画像は、切り出し領域内の画像信号にて形成される。
図4に、AF処理及びEIS処理に関与する部位の機能ブロック図を示す。符号50〜53及び61〜63によって参照される部位が主制御部12に搭載されていると考えることができる。輝度信号抽出部50は、撮像素子33の出力信号から輝度信号を抽出する。抽出された輝度信号100は、第1フィルタ処理部51及び第2フィルタ処理部61に入力される。尚、撮像素子33の出力信号から輝度信号を抽出する前段階において、撮像素子33の出力信号に対して信号の増幅やデジタル化が施されている。
フレームFIにおける輝度信号100がラスタスキャン順にフィルタ処理部51及び61に入力される。ラスタスキャン順での輝度信号入力では、周知の如く(図3も参照)、画素位置(0,0)の輝度信号から画素位置(M−1,0)の輝度信号までの計M個の輝度信号を1クロックごとに1つずつ順次入力し、画素位置(M−1,0)の輝度信号の入力の次には、画素位置(0,1)の輝度信号から画素位置(M−1,1)の輝度信号までの計M個の輝度信号を1クロックごとに1つずつ順次入力する。このような入力処理を、画素位置(M−1,N−1)の輝度信号が入力されるまで繰り返す。
但し、フィルタ処理部51に入力される輝度信号100は、フレームFIに設定された所定のAF評価領域内の輝度信号に限定されても良い。図5の破線四角枠AFER内の領域は、AF評価領域の一例である。AF評価領域は、フレームFIの一部の画像領域であっても良いし、フレームFIの全画像領域であっても良い。AF評価領域は、互いに分離した複数の画像領域から形成されていても良い。また、フィルタ処理部61に入力される輝度信号100は、フレームFIに設定された所定の動き検出領域内の輝度信号に限定されても良い。動き検出領域は、フレームFIの一部の画像領域であっても良いし、フレームFIの全画像領域であっても良い。動き検出領域は、互いに分離した複数の画像領域から形成されていても良い。以下では、図6に示す如く、フレームFIにおける互いに異なる9つの画像領域を動き評価ブロックER[1]〜ER[9]として設定し、動き評価ブロックER[1]〜ER[9]にて動き検出領域が形成されているものとする。
図4の第1フィルタ処理部51は、自身に入力された輝度信号100に対して所定の第1フィルタ処理を行い、第1フィルタ処理の結果信号110を出力する。第1フィルタ処理は、AF処理に適したフィルタ処理である。
図7に、フィルタ処理部51の内部機能ブロック図を示す。フィルタ処理部51は、水平LPF(ローパスフィルタ)51a、水平HPF(ハイパスフィルタ)51b、垂直LPF51c及び垂直HPF51dから成る。
水平LPF51aは、輝度信号100に含まれる水平方向の空間周波数成分の内、比較的低い空間周波数成分を通過させ、比較的高い空間周波数成分を持つ不要な空間周波数成分を低減させる。水平HPF51bは、水平LPF51aを通過した輝度信号111に含まれる水平方向の空間周波数成分の中から、比較的高い空間周波数成分である所定の高域周波数成分を抽出して、抽出成分を示す信号112を出力する。
垂直LPF51cは、輝度信号100に含まれる垂直方向の空間周波数成分の内、比較的低い空間周波数成分を通過させ、比較的高い空間周波数成分を持つ不要な空間周波数成分を低減させる。垂直HPF51dは、垂直LPF51cを通過した輝度信号113に含まれる垂直方向の空間周波数成分の中から、比較的高い空間周波数成分である所定の高域周波数成分を抽出して、抽出成分を示す信号114を出力する。
LPF51a及び51cは、輝度信号100中のノイズ(折り返し歪みを含みうる)を低減する機能を有する。HPF51b及び51dは、輝度信号100中のエッジを抽出(換言すれば強調)する機能を有する。画素位置ごとに信号112及び114の値を得ることができる。或る画素位置(i,j)における信号112及び114は、その画素位置(i,j)における、ノイズの低減及びエッジの強調が成された輝度信号を形成し、その信号112及び114の値は画素位置(i,j)におけるエッジの強度を示す。但し、信号112に関するエッジは、水平方向に沿って輝度信号を走査したときの輝度信号の急激な勾配を指し、信号114に関するエッジは、垂直方向に沿って輝度信号を走査したときの輝度信号の急激な勾配を指す。第1フィルタ処理の結果信号であるフィルタ処理部51の出力信号110は、信号112及び114から成る。
図4のAF用演算部52は、フィルタ処理部51の出力信号(第1フィルタ処理の結果信号)110に対してAF処理に必要な所定のAF用演算処理(第1演算処理)を実行し、AF用演算処理の結果を示す信号120を出力する。AF用演算処理は、AF評価領域に属する信号112及び114の絶対値を積算する積算処理を含み、この積算による積算値がAF評価値として得られる。AF用演算部52の出力信号120は当該AF評価値を含む。AF評価値を、フレームごとに、又は、複数のフレームごとに、得ることができる。AF処理部53は、AF用演算部52の出力信号120に基づき(即ちAF用演算処理の演算結果に基づき)上記AF処理を行う。具体的には、AF処理において、AF処理部53は、順次得られるAF評価値が、AF評価値のとりうる最大値又は最大値付近に維持されるように、所謂山登り制御を用いてフォーカスレンズ31の位置を制御する。AF評価値は、AF評価領域内の画像のコントラストに応じた値を持つため、このAF処理によって、AF評価領域内の被写体に対してピントが合っている状態が実現又は維持される。
図4の第2フィルタ処理部61は、自身に入力された輝度信号100に対して所定の第2フィルタ処理を行い、第2フィルタ処理の結果信号130を出力する。第2フィルタ処理は、画像の動き検出に適したフィルタ処理である。
図8に、フィルタ処理部61の内部機能ブロック図を示す。フィルタ処理部61は、水平LPF61a、水平HPF61b、垂直LPF61c及び垂直HPF61dから成る。
水平LPF61aは、輝度信号100に含まれる水平方向の空間周波数成分の内、比較的低い空間周波数成分を通過させ、比較的高い空間周波数成分を持つ不要な空間周波数成分を低減させる。水平HPF61bは、水平LPF61aを通過した輝度信号131に含まれる水平方向の空間周波数成分の中から、比較的高い空間周波数成分である所定の高域周波数成分を抽出して、抽出成分を示す信号132を出力する。
垂直LPF61cは、輝度信号100に含まれる垂直方向の空間周波数成分の内、比較的低い空間周波数成分を通過させ、比較的高い空間周波数成分を持つ不要な空間周波数成分を低減させる。垂直HPF61dは、垂直LPF61cを通過した輝度信号133に含まれる垂直方向の空間周波数成分の中から、比較的高い空間周波数成分である所定の高域周波数成分を抽出して、抽出成分を示す信号134を出力する。
LPF61a及び61cは、輝度信号100中のノイズ(折り返し歪みを含みうる)を低減する機能を有する。HPF61b及び61dは、輝度信号100中のエッジを抽出(換言すれば強調)する機能を有する。画素位置ごとに信号132及び134の値を得ることができる。第2フィルタ処理の結果信号であるフィルタ処理部61の出力信号130は、信号132及び134によって形成される。或る画素位置(i,j)における信号132及び134は、その画素位置(i,j)における、ノイズの低減及びエッジの強調が成された輝度信号を形成するため、フィルタ処理部61の出力信号130を輝度信号130とも呼ぶ(信号132及び134は輝度信号130の水平及び垂直エッジ成分を示していると言える)。尚、信号132に関するエッジは、水平方向に沿って輝度信号を走査したときの輝度信号の急激な勾配を指し、信号134に関するエッジは、垂直方向に沿って輝度信号を走査したときの輝度信号の急激な勾配を指す。HPF61b及び61dにおけるフィルタ処理は、エッジを強調して後段の動き検出の感度向上に寄与する。
図4の動き検出処理部62は、フィルタ処理部61の出力信号(第2フィルタ処理の結果信号)130に対して動き検出に必要な所定の動き検出用演算処理(第2演算処理)を実行し、動き検出用演算処理の結果を示す信号140を出力する。
動き検出用演算処理は、撮影画像上の物体又は特徴点のフレーム間の動きを輝度信号130に基づいて検出する任意の演算処理であって良い。例えば、当該演算処理に代表点マッチング法を適用することができる。
つまり例えば、動き検出処理部62は、動き評価ブロックER[1]〜ER[9]の夫々に複数の小ブロックを設定して第1フレームにおける各小ブロックに代表点を設定し、動き評価ブロックごとに且つ小ブロックごとに、第1フレームにおける輝度信号130及び第2フレームにおける輝度信号130に基づき、第1フレーム内の代表点の対応点を第2フレーム内から探索する。ここで、第2フレームは第1フレームよりも時間的に後のフレームである(また、ここにおける第1及び第2フレームは後述のEIS用フレームであるとする)。動き検出処理部62は、動き評価ブロックごとに且つ小ブロックごとに、第1フレーム内の代表点の位置から第2フレーム内の対応点の位置に向かう変位ベクトルを求め、動き評価ブロックごとに、当該動き評価ブロックに属する各小ブロックについての変位ベクトルの平均ベクトルをブロック動きベクトルとして求める。このブロック動きベクトルを求めるとき、変位ベクトルを示す差分値(第1フレーム内の代表点の位置と第2フレーム内の対応点の位置との差を示す値)を複数個足し合わせる積算処理が実行される(従って、動き検出用演算処理は当該積算処理を含む)。動き検出処理部62は、動き評価ブロックER[1]〜ER[9]ごとに求められた計9つのブロック動きベクトルに基づき、第1及び第2フレーム間の全体動きベクトルVECを求める。例えば、全体動きベクトルVECは、9つのブロック動きベクトルの平均ベクトルであって良い。全体動きベクトルVECを求める際にも、複数のブロック動きベクトルの値を足し合わせる積算処理が実行されうる(従って、この積算処理も動き検出用演算処理に含まれる)。上記の変位ベクトル、ブロック動きベクトル及び全体動きベクトルVECの夫々は、撮影画像の動き情報の一種である。
動き検出処理部62の出力信号140は全体動きベクトルVECを含む。手振れ補正部63は、動き検出処理部62の出力信号140に基づき上記EIS処理を行う。全体動きベクトルVECは、第1及び第2フレーム間に撮像装置1に作用した手振れの向き及び大きさの検出結果を表す。従って、EIS処理において、手振れ補正部63は、全体動きベクトルVECに基づき、第1及び第2フレーム間の手振れに由来する撮影画像のぶれが低減されるように第1及び第2フレーム間の位置合わせを行う。
以下では、LPF51a、51c、61a、61c、HPF51b、51d、61b、61dを、夫々、フィルタ51a、51c、61a、61c、51b、51d、61b、61dとも呼ぶ。
図9は、双二次フィルタとして形成されたデジタルフィルタ200の内部構成図である。図7及び図8のフィルタ51a〜51d及び61a〜61dの夫々を、デジタルフィルタ200を用いて形成することができる。デジタルフィルタ200は、入力信号XINから中間信号XMIDを生成する前段ブロック210と、中間信号XMIDから出力信号XOUTを生成する後段ブロック220とから成る。LPF51a、51c、61a及び61cにとっての入力信号XINは信号100であり、LPF51a、51c、61a及び61cにとっての出力信号XOUTは、夫々、信号111、113、131、133である。HPF51b、51d、61b、61dにとっての入力信号XINは、夫々、信号111、113、131、133である。HPF51b、51d、61b、61dにとっての出力信号XOUTは、夫々、信号112、114、132、134である。
ブロック210及び220の夫々は、4つの遅延器と5つの乗算器と1つの加算器から成り、下記式(1)及び(2)に従って中間信号XMID及び出力信号XOUTを生成する。
MID[0]=
a00・XIN[0]+a01・XIN[−1]+a02・XIN[−2]
−b01・XMID[−1]−b02・XMID[−2] …(1)
OUT[0]=
a10・XMID[0]+a11・XMID[−1]+a12・XMID[−2]
−b11・XOUT[−1]−b12・XOUT[−2] …(2)
ここで、XIN[0]、XMID[0]及びXOUT[0]は、夫々、注目タイミングにおける入力信号XIN、中間信号XMID及び出力信号XOUTを表し、XIN[−1]、XMID[−1]及びXOUT[−1]は、夫々、注目タイミングより1単位時間前の入力信号XIN、中間信号XMID及び出力信号XOUTを表し、XIN[−2]、XMID[−2]及びXOUT[−2]は、夫々、注目タイミングより2単位時間前の入力信号XIN、中間信号XMID及び出力信号XOUTを表す。
上述したように、フィルタ処理部51及び61に対して輝度信号がラスタスキャン順に入力されるため、デジタルフィルタ200が水平LPF(51a、61a)又は水平HPF(51b、61b)である場合、1単位時間はラスタスキャンの1クロック分の時間に相当し、デジタルフィルタ200が垂直LPF(51c、61c)又は垂直HPF(51d、61d)である場合、1単位時間はラスタスキャンの1水平ライン分の時間(即ちMクロック分の時間)に相当する。従って、デジタルフィルタ200が水平LPF(51a、61a)又は水平HPF(51b、61b)である場合、デジタルフィルタ200の各遅延器は、入力輝度信号を1クロックだけ遅延させて出力するD型フリップフロップにて形成され、注目画素位置(i,j)を含む水平方向に並ぶ複数の画素位置の輝度信号(入力信号XIN)に基づき注目画素位置(i,j)における出力信号XOUTが得られる。デジタルフィルタ200が垂直LPF(51c、61c)又は垂直HPF(51d、61d)である場合、デジタルフィルタ200の各遅延器は、1水平ライン分の輝度信号を保持するラインメモリにて形成され、注目画素位置(i,j)を含む垂直方向に並ぶ複数の画素位置の輝度信号(入力信号XIN)に基づき注目画素位置(i,j)における出力信号XOUTが得られる。
フィルタ係数a00、a01、a02、b01、b02、a10、a11、a12、b11及びb12を総称して実使用フィルタ係数群と呼ぶ。各フィルタ係数の値を適切な値に設定又は変更することで、デジタルフィルタ200のフィルタ特性を所望のものにすることができる。
ここまでは、各機能の内容を個別に説明するべく、フィルタ処理部51及び61を別個の部位として示して各処理内容を説明したが、フィルタ処理部51及び61を形成するフィルタ回路はフィルタ処理部51及び61間で共用されている。即ち、フィルタ処理部51及び61は共通のフィルタ回路を用いて形成されている。
図10に、実際に撮像装置1に設けられているフィルタ回路300及びそれに関与する部位のブロック図を示す。フィルタ回路300はフィルタ部301〜304から成る。即ち、図7及び図8に示す計8つのフィルタではなく、実際には、その8つのフィルタを実現する4つのフィルタ部301〜304が撮像装置1に設けられている。フィルタ部301〜304は、夫々、水平LPF51a及び61aにおけるフィルタ処理を時分割で実現する選択回路付水平LPF、水平HPF51b及び61bにおけるフィルタ処理を時分割で実現する選択回路付水平HPF、垂直LPF51c及び61cにおけるフィルタ処理を時分割で実現する選択回路付垂直LPF、垂直HPF51d及び61dにおけるフィルタ処理を時分割で実現する選択回路付垂直HPFである。
図11に、フィルタ部301〜304の何れか1つである、選択回路付フィルタ320の構成図を示す。選択回路付フィルタ320は、図9に示すデジタルフィルタ200と同じ構成を有するデジタルフィルタ(双二次フィルタ)321と、フィルタ係数AF_a00、AF_a01、AF_a02、AF_b01、AF_b02、AF_a10、AF_a11、AF_a12、AF_b11及びAF_b12から成る第1フィルタ係数群、又は、フィルタ係数EIS_a00、EIS_a01、EIS_a02、EIS_b01、EIS_b02、EIS_a10、EIS_a11、EIS_a12、EIS_b11及びEIS_b12から成る第2フィルタ係数群を、実使用フィルタ係数群として選択的にデジタルフィルタ321に供給する選択回路ブロック322と、を備える。フィルタ部301〜304は互いに同じ回路構成を有しており、図12に示す如く、フィルタ部301〜304の夫々にデジタルフィルタ321及び選択回路ブロック322が設けられる。
図10の切り替え制御部330は、選択回路ブロック320における選択動作を制御するための信号として、選択信号SEL_AF又はSEL_EISを出力する。切り替え制御部330は、時系列に並ぶ複数のフレームをAF用フレームとEIS用フレームに分類し、AF用フレームの輝度信号が輝度信号100としてフィルタ部301及び303に入力される期間(以下、AF用フレーム期間という)においては選択信号SEL_AFを出力する一方、EIS用フレームの輝度信号が輝度信号100としてフィルタ部301及び303に入力される期間(以下、EIS用フレーム期間という)においては選択信号SEL_EISを出力する。選択信号SEL_AFの出力時には第1フィルタ係数群が実使用フィルタ係数群としてデジタルフィルタ321に供給され、選択信号SEL_EISの出力時には第2フィルタ係数群が実使用フィルタ係数群としてデジタルフィルタ321に供給される。デジタルフィルタ321は、供給された実使用フィルタ係数群に応じたフィルタ特性を有するフィルタ処理を入力信号XINに実行することで出力信号XOUTを生成する。
フィルタ部301、302、303、304の入力信号は、夫々、信号100、311、100、313であり、フィルタ部301、302、303、304の出力信号は、夫々、信号311、312、313、314である。フィルタ部301、302、303、304の入力信号及び出力信号は、夫々、フィルタ部301、302、303、304内のデジタルフィルタ321の入力信号XIN及び出力信号XOUTを指す。
フィルタ部301用の第1及び第2フィルタ係数群は互いに異なり、フィルタ部302用の第1及び第2フィルタ係数群は互いに異なり、フィルタ部303用の第1及び第2フィルタ係数群は互いに異なり、フィルタ部304用の第1及び第2フィルタ係数群は互いに異なる。フィルタ部301〜304用の第1及び第2フィルタ係数群を保持するメモリ(不図示)が撮像装置1に設けられている。フィルタ部301用の第1、第2フィルタ係数群は、夫々、フィルタ51a、61aのフィルタ処理を実現するためのフィルタ係数群である(図10、図7、図8参照)。フィルタ部302〜304についても同様である。
従って、AF用フレーム期間においては、フィルタ部301〜304内のデジタルフィルタ321に夫々フィルタ部301〜304用の第1フィルタ係数群が供給されてフィルタ部301〜304にて夫々フィルタ51a〜51dのフィルタ処理が実現され、フィルタ部301〜304の出力信号は夫々フィルタ51a〜51dの出力信号として機能する。故に、AF用フレーム期間においては、フィルタ部301〜304から成るフィルタ回路300が、図4の第1フィルタ処理部51として機能して上記第1フィルタ処理を実現し、第1フィルタ処理の結果信号110(図4参照)がフィルタ回路300から得られる。AF用フレーム期間では、フィルタ回路300からの結果信号110に基づき上述のAF用演算処理が実行され、AF用演算処理の結果を示す信号120に基づき上述のAF処理が実行される。
同様に、EIS用フレーム期間においては、フィルタ部301〜304内のデジタルフィルタ321に夫々フィルタ部301〜304用の第2フィルタ係数群が供給されてフィルタ部301〜304にて夫々フィルタ61a〜61dのフィルタ処理が実現され、フィルタ部301〜304の出力信号は夫々フィルタ61a〜61dの出力信号として機能する。故に、EIS用フレーム期間においては、フィルタ部301〜304から成るフィルタ回路300が、図4の第2フィルタ処理部61として機能して上記第2フィルタ処理を実現し、第2フィルタ処理の結果信号130(図4参照)がフィルタ回路300から得られる。EIS用フレーム期間では、フィルタ回路300からの結果信号130に基づき上述の動き検出用演算処理が実行され、動き検出用演算処理の結果を示す信号140に基づき上述のEIS処理が実行される。
上述の如く、撮像装置1では、第1及び第2フィルタ処理に用いるフィルタ回路を共用する。換言すれば、図13に示す如く、フィルタ処理部51及び61がフィルタ回路300を共有する。そして、撮像装置1は、フレーム単位でフィルタ回路300を時分割で用いて第1及び第2フィルタ処理を実現する。これにより、このような共用を行わない方式と比べて、フィルタ回路の回路規模を略半減することができる。回路規模の低減が、実装必要面積、消費電力、コスト及び開発工数の低減に寄与することは言うまでもない。
[フィルタ回路の後段における演算器の共用]
また、上述したように、AF用演算部52におけるAF用演算処理は積算処理を含み、動き検出処理部62における動き検出用演算処理も積算処理を含む(図4参照)。これらの積算処理は、複数の加算演算を行う複数の加算器を必要とする。そこで、図14に示す如く、複数の加算器から成る演算ブロック350を撮像装置1に設け、演算ブロック350をAF用演算部52及び動き検出処理部62で共有するようにも良い。
AF用演算処理の積算処理において必要な加算器の個数と、動き検出用演算処理の積算処理において必要な加算器の個数の内、多い方の個数分の加算器を演算ブロック350に設けておく。そして、演算ブロック350の前段に選択回路(不図示)を設けておいて、演算ブロック350に対する入力信号を切り替えれば良い。つまり、切り替え制御部330は、AF用フレーム期間においては、フィルタ回路300から出力される第1フィルタ処理の結果信号110に基づく信号が演算ブロック350に供給されて演算ブロック350にてAF用演算処理(第1演算処理)の積算処理が実行されるように、且つ、EIS用フレーム期間においては、フィルタ回路300から出力される第2フィルタ処理の結果信号130に基づく信号が演算ブロック350に供給されて演算ブロック350にて動き検出用演算処理(第2演算処理)の積算処理が実行されるように、上記選択回路の動作を制御すれば良い。
このように、撮像装置1において、AF用演算処理(第1演算処理)及び動き検出用演算処理(第2演算処理)に用いる演算ブロック(演算器)350を共用し、フィルタ回路300を用いて第1フィルタ処理を実現するフレームでは(即ちAF用フレーム期間では)演算ブロック350を用いてAF用演算処理を実現し、フィルタ回路300を用いて第2フィルタ処理を実現するフレームでは(即ちEIS用フレーム期間では)演算ブロック350を用いて動き検出用演算処理を実現すると良い。これにより、このような共用を行わない方式と比べて、演算器の回路規模を低減できる。尚、AF用演算処理及び動き検出用演算処理間で共用される演算器は、加算器以外の演算器を含んでいても良い。
[撮影条件に応じたAF用フレーム及びEIS用フレームの割り当て]
切り替え制御部330は、AF用フレームとEIS用フレームが交互に現れるように、時系列に並ぶ複数のフレームをAF用フレームとEIS用フレームに分類しても良い。この場合、2フレームに1回AF評価値が得られ、2フレームに1回全体動きベクトルVECが得られる。また、この場合、時系列に並ぶ複数のフレームにおけるAF用フレームとEIS用フレームの枚数の比kAF:kEISは1:1である。kAF/(kAF+kEIS)は、複数のフレーム中に占めるAF用フレームの割合(フィルタ回路300が第1フィルタ処理及びAF処理に割り当てられる割合)を示し、kEIS/(kAF+kEIS)は、複数のフレーム中に占めるEIS用フレームの割合(フィルタ回路300が第2フィルタ処理、動き検出処理及びEIS処理に割り当てられる割合)を示す。前者の割合が増えるほど、AF精度(焦点合わせの精度)が向上し、後者の割合が増えるほど、電子式手振れ補正における補正効果が向上する。AF用フレーム期間においてAF処理用の第1フィルタ処理が実行され、EIS用フレーム期間においてEIS処理用の第2フィルタ処理が実行されるのであるから、比kAF:kEISは、フィルタ回路300を用いて第1フィルタ処理を実現するフレームとフィルタ回路300を用いて第2フィルタ処理を実現するフレームとの枚数比を表している。
切り替え制御部330は、比kAF:kEISを、1:1など、予め定めた比に固定しておくことができるが、撮影条件(換言すれば撮影環境)に応じて動的に比kAF:kEISを設定又は変更するようにしても良い。撮影条件に応じて動的に比kAF:kEISを設定又は変更する設定部(又は変更部)335が切り替え制御部330に内在していると考えることができる(図15参照)。今、図16に示す如く、評価期間P1と評価期間P1よりも後の設定対象期間P2を想定する。そうすると、設定部335は、評価期間P1中の撮影条件に基づき設定対象期間P2中の比kAF:kEISを設定することができる。期間P1及びP2の夫々は所定の時間長さを有していて良い。
例えば、被写体の前後の動きが少ない場合には、フォーカスレンズ31の位置を固定していても被写体に合焦又は略合焦している状態が維持されるため、AF処理の実行頻度が低くても問題は少ない。逆に、被写体の前後の動きが多い場合には、AF処理の実行頻度を高め、被写体の動きに追従してフォーカスレンズ31の位置を頻繁に調整すべきである。従って、比kAF:kEISの動的設定に用いる撮影条件は、被写体SUBの前後の動きを含んでいると良い(換言すれば、被写体SUBの前後の動きに依存していると良い)。被写体SUBは、AF評価領域内に現れる被写体であるとする。
被写体SUBの前後の動きは、被写体SUBが撮像装置1から離れる又は撮像装置に近づく方向における、被写体SUBの実空間上の動きであり、設定部335は、被写体SUBの前後の動きに応じて、比kAF:kEISを設定又は変更すると良い。
具体的には、設定部335は、評価期間P1中における被写体SUBの前後の動きに応じた前後動き評価値を求め、前後動き評価値が大きいほど設定対象期間P2における“kAF/(kAF+kEIS)”を大きくし、前後動き評価値が小さいほど設定対象期間P2における“kAF/(kAF+kEIS)”を小さくすると良い。
この際例えば、設定部335は、評価期間P1中における被写体距離を逐次検出し、評価期間P1中における被写体距離の変化の振幅が大きいほど前後動き評価値を大きくすることができる。ここで、被写体距離とは、実空間上における被写体SUB及び撮像装置1間の距離を指す。被写体距離の検出方法として、公知の方法を含む任意の方法を利用可能である。例えば、ステレオカメラ又は測距センサを用いて被写体距離を検出しても良いし、撮影画像のエッジ情報を利用した推定処理によって被写体距離を求めてもよい。
或いは例えば、設定部335は、フォーカスレンズ31の位置検出を介して評価期間P1中におけるフォーカスレンズ31及び撮像素子33間の距離dLを監視し、評価期間P1中における該距離dLの変化の振幅が大きいほど、評価期間P1中における被写体SUBの前後の動きが大きいと推定して、前後動き評価値を大きくすることができる。評価期間P1中における被写体SUBの前後の動きが大きいと、評価期間P1中のAF処理によって上記距離dLの変化が大きくなるからである。AF処理にてフォーカスレンズ31の位置が調整される場合、フォーカスレンズ31の位置変化によって距離dLの変化がもたらされる。
他方、手振れが少ない場合には、EIS処理の実行頻度が少なくても問題は少なく、逆に、手振れが多い場合には、EIS処理を高頻度で行った方が望ましい。従って、比kAF:kEISの動的設定に用いる撮影条件は、撮像装置1に作用する手振れの大きさに応じた量である手振れ量を含んでいると良い(換言すれば、撮影条件は手振れ量に依存していると良い)。設定部335は、手振れ量に応じて、比kAF:kEISを設定又は変更することができる。
具体的には、設定部335は、評価期間P1中に求められた全体動きベクトルVECの大きさの統計値(例えば、平均値、最頻値又は最大値)を評価期間P1中の手ぶれ量として求め、評価期間P1中の手ぶれ量が大きいほど設定対象期間P2における“kEIS/(kAF+kEIS)”を大きくし、評価期間P1中の手ぶれ量が小さいほど設定対象期間P2における“kEIS/(kAF+kEIS)”を小さくすると良い。
フィルタ回路等の共用は回路規模の低減等の効果を生むが、該共用によってAF処理及びEIS処理の実行頻度は低下する。しかしながら、撮影条件に応じて比kAF:kEISを動的に設定又は変更することにより、撮影条件に適した頻度でAF処理及びEIS処理が実行されるようになり、AF処理及びEIS処理の実行頻度低下に伴う実質的なデメリットを軽減することが可能である。
<<変形等>>
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。以上の実施形態は、あくまでも、本発明の実施形態の例であって、本発明ないし各構成要件の用語の意義は、以上の実施形態に記載されたものに制限されるものではない。上述の説明文中に示した具体的な数値は、単なる例示であって、当然の如く、それらを様々な数値に変更することができる。上述の実施形態に適用可能な注釈事項として、以下に、注釈1及び注釈2を記す。各注釈に記載した内容は、矛盾なき限り、任意に組み合わせることが可能である。
[注釈1]
撮像装置1では、第1フィルタ処理の結果信号を用いて所定の第1機能処理が行われ、第2フィルタ処理の結果信号を用いて所定の第2機能処理が行われる。上述の実施形態では、第1機能処理としてAF処理を例示し、第2機能処理として動き検出処理又はEIS処理を例示したが、フィルタ回路300を共用する第1及び第2機能処理は、それら以外の処理であっても良い。フィルタ回路300を共用する機能処理は3つ以上あっても良い。また、上述の実施形態では、動き検出処理部2による動き検出の結果をEIS処理に用いているが、動き検出の結果を様々な他の処理(例えば、パン/チルト判定処理、被写体の追尾処理、三脚有無検出)に用いても良い。
[注釈2]
撮像装置1を、ハードウェア、或いは、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせによって構成することができる。撮像装置1にて実現される機能の全部又は一部である任意の特定の機能をプログラムとして記述して、該プログラムを撮像装置1に搭載可能なフラッシュメモリに保存しておき、該プログラムをプログラム実行装置(例えば、撮像装置1に搭載可能なマイクロコンピュータ)上で実行することによって、その特定の機能を実現するようにしてもよい。上記プログラムは任意の記録媒体(不図示)に記憶及び固定されうる。上記プログラムを記憶及び固定する記録媒体(不図示)は撮像装置1と異なる機器(サーバ機器等)に搭載又は接続されても良い。
1 撮像装置
11 撮像部
31 フォーカスレンズ
33 撮像素子
51 第1フィルタ処理部
52 AF用演算部
53 AF処理部
61 第2フィルタ処理部
62 動き検出処理部
63 手振れ補正部
300 フィルタ回路
301〜304 フィルタ部(選択回路付水平LPF、水平HPF、垂直LPF、垂直HPF)
330 切り替え制御部
335 設定部
350 演算ブロック

Claims (7)

  1. 被写体の画像信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子の出力信号に対する第1フィルタ処理の結果信号を用いて、被写体像を前記撮像素子に結像させるためのフォーカス処理を行うフォーカス処理部と、
    前記撮像素子の出力信号に対する第2フィルタ処理の結果信号を用いて、前記撮像素子の出力信号に基づく画像の動き情報を生成する動き検出処理部と、を備えた撮像装置において、
    前記第1及び第2フィルタ処理に用いるフィルタ回路を共用し、フレーム単位で前記フィルタ回路を時分割で用いて前記第1及び第2フィルタ処理を実現する
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記フィルタ回路を用いて前記第1フィルタ処理を実現するフレームと前記フィルタ回路を用いて前記第2フィルタ処理を実現するフレームとの枚数比を、撮影条件に応じて設定する設定部を更に備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮影条件は、前記被写体の前後の動きを含み、
    前記被写体の前後の動きは、前記被写体が当該撮像装置から離れる又は当該撮像装置に近づく方向における、前記被写体の実空間上の動きであり、
    前記設定部は、前記被写体の前後の動きに応じて、前記枚数比を設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記動き情報を用いて、前記撮像素子の出力信号に基づく画像に対する電子式手振れ補正を行う手振れ補正部を更に備え、
    前記撮像条件は、前記動き情報に基づく手振れ量を含み、
    前記設定部は、前記手振れ量に応じて、前記枚数比を設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  5. 前記フォーカス処理部は、前記第1フィルタ処理の結果信号に対し所定の第1演算処理を行うことで得られる演算結果を用いて前記フォーカス処理を行い、
    前記動き検出処理部は、前記第2フィルタ処理の結果信号に対し所定の第2演算処理を行うことで前記動き情報を生成し、
    当該撮像装置は、前記第1及び第2演算処理に用いる演算器を共用し、前記フィルタ回路を用いて前記第1フィルタ処理を実現するフレームでは前記演算器を用いて前記第1演算処理を実現し、前記フィルタ回路を用いて前記第2フィルタ処理を実現するフレームでは前記演算器を用いて前記第2演算処理を実現する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の撮像装置。
  6. 前記第1フィルタ処理用のフィルタ係数である第1フィルタ係数又は前記第2フィルタ処理用のフィルタ係数である第2フィルタ係数を選択的に前記フィルタ回路に供給する選択回路と、
    前記選択回路の選択動作を制御する切り替え制御部と、を更に備え、
    前記フィルタ回路は、前記第1フィルタ係数が供給されたときに前記第1フィルタ処理を実現する一方、前記第2フィルタ係数が供給されたときに前記第2フィルタ処理を実現する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の撮像装置。
  7. 被写体の画像信号を出力する撮像素子と、
    前記撮像素子の出力信号に対する第1フィルタ処理の結果信号を用いて所定の第1機能処理を行う第1機能処理部と、
    前記撮像素子の出力信号に対する第2フィルタ処理の結果信号を用いて所定の第2機能処理を行う第2機能処理部と、を備えた撮像装置において、
    前記第1及び第2フィルタ処理に用いるフィルタ回路を共用し、フレーム単位で前記フィルタ回路を時分割で用いて前記第1及び第2フィルタ処理を実現し、
    前記フィルタ回路を用いて前記第1フィルタ処理を実現するフレームと前記フィルタ回路を用いて前記第2フィルタ処理を実現するフレームとの枚数比を、撮影条件に応じて設定する設定部を更に備えた
    ことを特徴とする撮像装置。
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